JP2003057473A - 光導波路部品、光導波路部品の製造方法、光導波路部品のマーキング方法及び光導波路部品の加工方法 - Google Patents
光導波路部品、光導波路部品の製造方法、光導波路部品のマーキング方法及び光導波路部品の加工方法Info
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Abstract
い工程で光導波路部品を製造する光導波路部品の製造方
法と、この光導波路部品表面にマーキングを行う光導波
路部品のマーキング方法を提供する。 【解決手段】光源1から例えばフェムト秒レーザーを加
工対象物である基板5の表面付近に集光して、基板5の
表面にアブレーションを起こし、このアブレーション跡
を基板5表面の基準として、所望の深さにレーザ光を集
光照射して屈折率上昇領域を基板内部に連続的に形成し
て光導波路を形成する。また、光導波路部品にレーザ光
を集光照射してアブレ−ションを行い、このアブレ−シ
ョンによって光導波路部品の表面に位置合わせ用のマー
キング、文字の書き込みを行う。
Description
造方法及びマーキング方法に関し、特に、レーザ光を集
光照射して屈折率上昇領域を基板内部に連続して形成し
て光導波路を形成する光導波路部品の製造方法と、この
光導波路部品表面にマーキングを行うためのマーキング
方法に関する。
を基板内部に連続して形成して光導波路を形成する光導
波路部品の製造方法については、ガラス内部にフェムト
秒パルスレーザーを集光、走査して導波路を作製する方
法が、例えば特開平9-311237号公報において提案され
ている。同号報においては、その際の導波路の作製方法
について開示されている。また、特開平11-156568号公
報においては、対象物がないときの焦点光の深さをH1と
し、対象物の屈折率をnとしたとき、実際のレーザ光の
集光点の深さH2はn×H1となることを利用して、所望
する深さH2に導波路を作成する技術について開示され
ている。例えばフェムト秒レーザーをガラス内部に集
光、走査することにより光導波路を作製する場合、任意
の深さに精度よく導波路を製作するためには、まず導波
路を形成する対象物であるガラスの表面を決定し、その
後に所望の深さで屈折率が上昇するよう、レンズを用い
てしかるべき深さでレーザ光を集光させる必要がある。
この対象物の表面を検知する方法として、例えば画像処
理方式や自動フォーカス方式が挙げられる。このうち、
自動フォーカス方式は、フェムト秒レーザーを集光する
レンズに、半導体レーザなどの参照光をハーフミラーな
どで導入し、同レンズで対象物上に集光し、さらにその
反射光を同レンズを通して取り出した後、前記ハーフミ
ラーを用いて分離し、ディテクターで検出する方法であ
る。対象物からの反射光強度が最も高くなる状態が、対
象物の表面に焦点が合った状態であるとするものであ
る。
うためのマーキング方法としては、従来、石英系導波路
では導波路作製後に行う切断加工時の位置合わせのため
に、導波路作製前に別途スパッタリング、フォトリソグ
ラフィ等で位置合わせ用のマーキングを作製する方法、
光導波路形成後にヒータ電極等を作製する際に同時に位
置合わせ用のマーキングを作製する方法、作製した導波
路を顕微鏡を通して目視し位置合わせを行う方法等がと
られていた。
の場合、鏡面研磨され、透明で平坦なガラス表面の検出
は困難である。油性ペンでマーキングをしても、付加し
た油性マーカー部分にはピントを合わせることができる
が、ガラス表面に合わす事はできない。あらかじめガラ
スに傷をつけておくことも可能であるが、手間がかか
る。また、傷つけることによってクラックが生じ、基板
自体を壊してしまう危険もある。さらにいずれの場合で
も、マーキング部分を探すのに時間がかかる。自動フォ
ーカス方式の場合も、対象物が鏡面研磨された石英ガラ
スである場合、反射率が小さいために表面位置を検出す
ることが困難である。
ト秒レーザを用いてガラス内部に導波路を作製し、石英
導波路と同様にダイシング位置決め用等のマーキングを
作製する際に、従来技術のようにフォトリソ等でマーキ
ング加工をすると工程数がかなり増加してしまう。ま
た、フェムト秒レーザで作製した導波路は目視確認する
のが困難なので、これによる位置合わせは出来なかっ
た。本発明はこのような事情を考慮してなされたもの
で、光導波路部品表面を簡単な方法で検出して、少ない
工数で正確に光導波路部品を製造する光導波路部品の製
造方法と、この光導波路部品表面にマーキングを行う光
導波路部品のマーキング方法を提供することを目的とす
る。
めに、請求項1記載の発明は、レーザ光を集光照射して
屈折率上昇領域を基板内部に連続して形成して光導波路
を形成する光導波路部品の製造方法において、該レーザ
光照射によって該基板表面にアブレ−ションを発生さ
せ、このアブレ−ション跡を検知することによって該基
板表面を検知し、この基板表面を基準として所望の深さ
にレーザ光を集光照射して光導波路を形成することを特
徴とする光導波路部品の製造方法である。これにより、
工数を少なくして、所望の深さに精度よく導波路を作製
することが可能な光導波路部品の製造方法を実現するこ
とができる。請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
導波路部品の製造方法において、前記レーザ光としてフ
ェムト秒パルスレーザを用い、このフェムト秒パルスレ
ーザを集光し、走査して光導波路を形成することを特徴
とする。
ーザ光を集光照射してアブレ−ションを行い、このアブ
レ−ションによって光導波路部品の表面に位置あわせ用
のマーキング、文字の書き込みを行う光導波路部品のマ
ーキング方法である。これにより、サブミクロンオーダ
ーという、光導波路形成と同程度の精度で位置合わせ用
等のマーキングが作製可能となり、かつ別途工程を必要
としないので、加工にかかる時間、コストを大幅に短縮
することが可能な光導波路部品のマーキング方法を実現
することができる。請求項4記載の発明は、請求項3記
載の光導波路部品のマーキング方法において、前記レー
ザ光としてフェムト秒パルスレーザを用い、このフェム
ト秒パルスレーザを集光し、走査してマーキングを行う
ことを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項3又
は4記載の光導波路部品のマーキング方法を用いて形成
された位置合わせ用のマーキングを基準として光導波路
部品の切断加工を行うことを特徴とする光導波路部品の
加工方法である。これにより、切断、研削加工の際の位
置合わせ等を簡単に行うことができ、少ない工数で、正
確な加工を行うことが可能な光導波路部品の加工方法を
実現ずることができる。請求項6記載の発明は、請求項
3又は4記載の光導波路部品のマーキング方法を用いて
形成された位置合わせ用のマーキングを基準としてフォ
トマスクの位置合わせを行うことを特徴とする光導波路
部品の加工方法である。
射して屈折率上昇領域を基板内部に連続して形成して光
導波路が形成された光導波路部品において、請求項1か
ら6のいずれか1の方法で形成されたことを特徴とする
光導波路部品である。請求項8記載の発明は、請求項7
記載の光導波路部品において、前記基板は表面が光学研
磨されたガラスであることを特徴とする。請求項9記載
の発明は、請求項9記載の光導波路部品において、前記
ガラスは石英ガラス又は石英系ガラスであることを特徴
とする。請求項10記載の発明は、請求項7記載の光導
波路部品において、前記基板は高分子樹脂からなること
を特徴とする。
図1は、本発明の光導波路部品の製造方法、マーキング
方法及び加工方法で用いる装置の1例を示している。図
1中、符号1は光源であり、符号2は光源1から送られ
たレーザ光である。レーザ光2は、ハーフミラー3で反
射されて対物レンズ4に照射される。対物レンズ4は、
レーザ光を集光するためのもので、対物レンズ4によっ
て集光されたレーザ光2は、導波路が形成される基板5
に集光照射される。この基板5として、例えば光学研磨
されたガラスが用いられる。符号6は、精密ステージで
あり、この精密ステージ6は、CCDカメラ7によって
基板5の位置がモニタされ、この結果に基づいて位置が
調整される。
路部品の製造は、以下のようにして行われる。まず、光
源1から例えばフェムト秒レーザを加工対象物である基
板5の表面付近に集光して、基板5の表面にアブレーシ
ョンを起こし、このアブレーション跡を基準としてガラ
ス表面にレーザ光の焦点を合わせる。この具体的な操作
を図2に基づいて説明する。図2中、符号4は対物レン
ズであり、符号5は加工対象物である基板である。符号
6は、X、Y、Zの3軸方向に移動可能な精密ステージ
であり、この精密ステージ6上に加工対象物である基板
5を設置する。まず形成されるべき導波路の始点におい
て、基板5の表面だと思われる付近前後で精密ステージ
6をz軸方向に大きく動かし、基板5表面に確実にアブ
レーションを起こす。次にこのアブレーション跡のふち
にピントが合うようCCDカメラ7で観測しながら手
動、あるいは画像処理技術を用いて精密ステージ6のz
軸方向の位置を調整する。このようにして、アブレーシ
ョン跡を基板5の表面位置として認識する。このアブレ
ーション跡を基板5表面の基準として、図3に示すよう
にして基板5中に光導波路を形成する。
図であり、図3中、符号4は対物レンズであり、符号5
は加工対象物である基板である。図3に示すように、基
板5の屈折率をnとし、基板5がないときのレーザ光2
の集光点Pの深さをH1とすると、基板5内部における
レーザ光2の屈折の影響により、レーザ光2の実際の集
光点Qの深さH2は、基板5の表面側からH1×nに移
動する。このように、基板5の屈折率をnの値に応じ
て、精密ステージ6のz軸方向の位置を調整し、実際の
集光点Qの深さH2を正確に制御することができる。光
導波路を形成するために、集光点を基板5内部で相対移
動させることにより、光導波路として機能する連続した
高屈折率領域が基板5の内部に形成される。集光点の相
対移動は、この位置で精密ステージ6のX軸方向または
Y軸方向に走査することにより行う。また、同時にz軸
方向にも走査することにより三次元導波路の作成も可能
である。
レーザ光を表面に集光した場合にアブレーションが起こ
り、なおかつ内部に集光した時に屈折率上昇が生じるも
のであればよく、石英ガラス、石英を主成分とした石英
系ガラス等に限定されず、高分子樹脂等であってもよ
い。以上の説明においては、基板5のアブレーション跡
にレーザ光の焦点を合わせる手段、及び光導波路を形成
するためにレーザ光の集光位置を走査する手段として、
精密ステージ6を移動させることにより行っているが、
これに限定されるものではない。例えば、基板5のアブ
レーション跡にレーザ光の焦点を合わせる際には、対物
レンズ4自体を動かしてもよく、あるいは、レーザ光の
集光位置の走査方法としては、ガルバノミラー等を用い
てレーザの集光点を走査してもよい。
方法及び加工方法について説明する。上述の方法によ
り、図2に示すようにして基板5内に光導波路を形成し
た後、光導波路形成に使用したフェムト秒レーザを基板
5表面に集光し、基板5表面にアブレーションを発生さ
せる。このアブレーションを発生させる方法は、上述し
た光導波路部品の製造方法におけるアブレーションの発
生方法と同様である。このアブレーションを利用する
と、任意の場所に点状及び線状のマーキングを作製で
き、このアブレ−ションによって光導波路部品の表面に
位置合わせ用のマーキング、社名、チップ番号等の文字
の書き込みを行うことができる。この位置合わせ用のマ
ーキングを基準として、ダイシング等の切断加工を容易
に行うことができ、あるいはこの位置合わせ用のマーキ
ングを基準として、フォトマスク等の位置合わせを容易
に行うことができる。
と、レーザ光照射によって基板5表面にアブレ−ション
を発生させ、このアブレ−ション跡を検知することによ
って基板5表面を検知し、この基板5表面を基準として
所望の深さにレーザ光を集光照射して屈折率上昇領域を
基板5内部に連続的に形成して光導波路を形成すること
により、工数を少なくして、所望の深さに精度よく導波
路を作製することが可能な光導波路部品の製造方法を実
現することができる。具体的には、光導波路を形成する
直前にアブレーションを起こせばよいため、余分な工数
を必要とせず、CCDカメラ7でモニタしている位置と
アブレーションが起こる位置とが同じであるため、マー
キング部分を探すことを必要としない。
方法によると、光導波路部品にレーザ光を集光照射して
アブレ−ションを行い、このアブレ−ションによって光
導波路部品の表面に位置合わせ用のマーキング、文字の
書き込みを行うことにより、サブミクロンオーダーとい
う、光導波路形成と同程度の精度で位置合わせ用等のマ
ーキングが作製可能であり、かつ別途工程を必要としな
いので、加工にかかる時間、コストを大幅に短縮するこ
とが可能な光導波路部品のマーキング方法を実現するこ
とができる。また、この例の光導波路部品の加工方法に
よると、上述した光導波路部品のマーキング方法によっ
て形成されたマーキングを基準として切断加工を行い、
またこのマーキングを基準としてフォトマスクの位置合
わせを行うことにより、切断、研削加工の際の位置合わ
せ等を簡単に行うことができ、少ない工数で、正確な加
工を行うことが可能な光導波路部品の加工方法を実現ず
ることができる。さらに、上述した光導波路部品の製造
方法、光導波路部品のマーキング方法及び光導波路部品
の加工方法によって、安価で高信頼な光導波路部品を提
供することができる。
レーザ光照射によって基板表面にアブレ−ションを発生
させ、このアブレ−ション跡を検知することによって基
板表面を検知し、この基板表面を基準として所望の深さ
にレーザ光を集光照射して屈折率上昇領域を基板内部に
連続的に形成して光導波路を形成することにより、工数
を少なくして、所望の深さに精度よく導波路を作製する
ことが可能な光導波路部品の製造方法を実現することが
できる。また、光導波路部品にレーザ光を集光照射して
アブレ−ションを行い、このアブレ−ションによって光
導波路部品の表面に位置合わせ用のマーキング、文字の
書き込みを行うことにより、サブミクロンオーダーとい
う、光導波路形成と同程度の精度で位置合わせ用等のマ
ーキングが作製可能であり、かつ別途工程を必要としな
いので、加工にかかる時間、コストを大幅に短縮するこ
とが可能な光導波路部品のマーキング方法を実現するこ
とができる。
方法によって形成されたマーキングを基準として切断加
工を行い、またこのマーキングを基準としてフォトマス
クの位置合わせを行うことにより、切断、研削加工の際
の位置合わせ等を簡単に行うことができ、少ない工数
で、正確な加工を行うことが可能な光導波路部品の加工
方法を実現ずることができる。さらに、上述した光導波
路部品の製造方法、光導波路部品のマーキング方法及び
光導波路部品の加工方法によって、安価で高信頼な光導
波路部品を提供することができる。
方法及び加工方法で用いる装置の1例を示す図である。
めの説明図である。
レンズ、5…基板、6…精密ステージ、7…CCDカメ
ラ
3)
射して屈折率上昇領域を基板内部に連続して形成して光
導波路が形成された光導波路部品において、請求項1か
ら6のいずれか1の方法で形成されたことを特徴とする
光導波路部品である。請求項8記載の発明は、請求項7
記載の光導波路部品において、前記基板は表面が光学研
磨されたガラスであることを特徴とする。請求項9記載
の発明は、請求項8記載の光導波路部品において、前記
ガラスは石英ガラス又は石英系ガラスであることを特徴
とする。請求項10記載の発明は、請求項7記載の光導
波路部品において、前記基板は高分子樹脂からなること
を特徴とする。
Claims (10)
- 【請求項1】 レーザ光を集光照射して屈折率上昇領域
を基板内部に連続して形成して光導波路を形成する光導
波路部品の製造方法において、 該レーザ光照射によって該基板表面にアブレ−ションを
発生させ、このアブレ−ション跡を検知することによっ
て該基板表面を検知し、この基板表面を基準として所望
の深さにレーザ光を集光照射して光導波路を形成するこ
とを特徴とする光導波路部品の製造方法。 - 【請求項2】 前記レーザ光としてフェムト秒パルスレ
ーザを用い、このフェムト秒パルスレーザを集光し、走
査して光導波路を形成することを特徴とする請求項1記
載の光導波路部品の製造方法。 - 【請求項3】 光導波路部品にレーザ光を集光照射して
アブレ−ションを行い、このアブレ−ションによって光
導波路部品の表面に位置あわせ用のマーキング、文字の
書き込みを行う光導波路部品のマーキング方法。 - 【請求項4】 前記レーザ光としてフェムト秒パルスレ
ーザを用い、このフェムト秒パルスレーザを集光し、走
査してマーキングを行うことを特徴とする請求項3記載
の光導波路部品のマーキング方法。 - 【請求項5】 請求項3又は4記載の光導波路部品のマ
ーキング方法を用いて形成された位置合わせ用のマーキ
ングを基準として光導波路部品の切断加工を行うことを
特徴とする光導波路部品の加工方法。 - 【請求項6】 請求項3又は4記載の光導波路部品のマ
ーキング方法を用いて形成された位置合わせ用のマーキ
ングを基準としてフォトマスクの位置合わせを行うこと
を特徴とする光導波路部品の加工方法。 - 【請求項7】 レーザ光を集光照射して屈折率上昇領域
を基板内部に連続して形成して光導波路が形成された光
導波路部品において、 請求項1から6のいずれか1の方法で形成されたことを
特徴とする光導波路部品。 - 【請求項8】 前記基板は表面が光学研磨されたガラス
であることを特徴とする請求項7記載の光導波路部品。 - 【請求項9】 前記ガラスは石英ガラス又は石英系ガラ
スであることを特徴とする請求項9記載の光導波路部
品。 - 【請求項10】 前記基板は高分子樹脂からなることを
特徴とする請求項7記載の光導波路部品。
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JP2001250573A JP4588269B2 (ja) | 2001-08-21 | 2001-08-21 | 光導波路部品の製造方法 |
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- 2001-08-21 JP JP2001250573A patent/JP4588269B2/ja not_active Expired - Fee Related
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