JP2003057419A - 光学反射ミラー、光学反射ミラーの製造方法、位置決め装置、半導体装置の製造方法 - Google Patents

光学反射ミラー、光学反射ミラーの製造方法、位置決め装置、半導体装置の製造方法

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JP2003057419A
JP2003057419A JP2001250201A JP2001250201A JP2003057419A JP 2003057419 A JP2003057419 A JP 2003057419A JP 2001250201 A JP2001250201 A JP 2001250201A JP 2001250201 A JP2001250201 A JP 2001250201A JP 2003057419 A JP2003057419 A JP 2003057419A
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silicon carbide
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Hiroyoshi Kubo
博義 久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】SiC−Siセラミック等を含む炭化珪素系セ
ラミックからなる基材上に形成された光学反射ミラーに
おいて、十分な反射率を実現し、環境の変化に左右され
ない高い性能を実現する。 【解決手段】炭化珪素系セラミック基材11の少なくと
もミラー面となる面に、化学気相成長(CVD)法によ
りSiC膜12を形成し、SiC膜12上にAl膜13
を積層してHe−Neレーザ用光学反射ミラーを作製す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子や液晶
表示素子等の製造方法および素子等を製造する例えば、
投影露光装置や各種精密加工装置または各種精密測定装
置において、半導体ウェハ、マスク及びレチクル等の基
板を、高精度で高速移動し、位置決めできるステージに
関する。また、このような位置決め装置を用いた露光装
置を使って半導体デバイスなどを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハ、マスク及びレチクル等の
基板を、高精度で高速移動し、位置を決定する装置は、
例えば特開平8−229759号公報に記載されるよう
に、XYステージを具備している。
【0003】この様なステージにおいては、例えば特開
平6−300908号公報に記載されるように、天板の
材質はアルミナセラミックであり、XY方向の光学反射
ミラーは、緻密な窒化珪素焼結体の表面にAl膜を蒸着
させて作製されていた。この様な光学反射ミラーを用い
れば、He−Neレーザ光の633nm付近における反
射率として90%程度を実現するが可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年、高速およ
び高精度と環境変化に安定した位置決め装置が要求され
ており、これを満足するために、ステージの天板とし
て、高速化による力の増大に耐えるようヤング率が高
く、環境変化に強くなるよう熱伝導率が高く、熱膨張係
数の高い炭化珪素系セラミックが用いられつつある。
【0005】しかしながら、炭化珪素系セラミックから
なる基材上に、従来と同様にしてAl膜を蒸着し光学反
射ミラーを作製した場合、以下の様な不具合が生じるこ
とがあった。
【0006】第1に、窒化珪素の基材にAl膜を蒸着し
て作製された従来の光学反射ミラーの場合、容易に90
%程度の反射率が達成できたにも関わらず、炭化珪素系
セラミックの基材にAl膜を蒸着して光学反射ミラーを
作製した場合、反射率が65%以上85%未満となり反
射率が不足する場合があった。表面粗さで比較すると、
窒化珪素を基材とした従来の光学反射ミラーの表面粗さ
Raが1nm以下であるのに対し、炭化珪素を基材とし
た光学反射ミラーの表面粗さRaは、数nmに達する場
合もあった。
【0007】第2に、炭化珪素系セラミックとしてSi
CにSiが含浸されているSiC−Siセラミックを使
用する場合、Al膜の蒸着に先立ちSiC−Siセラミ
ックにラップ加工を施すと、SiCとSiとの硬度に差
があるために、Siが先に加工されてしまい、SiCが
ラウンド状に残る場合があった。この様な場合、図6の
写真に示す様に、表面の平坦性は低く、表面粗さRaは
10nm弱に達する場合もあり、仮にAl膜を蒸着した
としても、得られる光学反射ミラーの性能が不十分とな
る場合があった。
【0008】一方、ステージの天板が炭化珪素系セラミ
ックからなる場合、窒化珪素系セラミックの基材にAl
膜を蒸着して作製された従来の光学反射ミラーを用いる
と、炭化珪素系セラミックと窒化珪素系セラミックとで
は材質が異なるため、熱伝導率および熱膨張係数が異な
り、環境変化によって天板や光学反射ミラーに変形が生
じることがあった。このため、ウエハやマスクの位置を
正しく計測できないことがあった。
【0009】以上の様な状況に鑑み、本発明において
は、SiC−Siセラミック等を含む炭化珪素系セラミ
ックからなる基材上に形成された光学反射ミラーにおい
て、十分な反射率を実現し、環境の変化に左右されない
高い性能を実現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明によれば、炭化珪素系セラミック基材の少なく
ともミラー面となる面に形成されたSiC膜と、該Si
C膜上に形成されたAl膜とが少なくとも積層されてな
ることを特徴とする光学反射ミラーが提供される。
【0011】本発明の光学反射ミラーにおいては、炭化
珪素系セラミック基材とAl膜との間にSiC膜が形成
されている。このため、得られる光学反射ミラーの十分
な反射率を実現できる。具体的には、He−Neレーザ
光の波長633nmに対して85%以上の反射率を実現
でき、He−Neレーザ用の光学反射ミラーとして好適
である。
【0012】また、炭化珪素系セラミック基材としてS
iCにSiが含浸されたSiC−Siセラミックを用い
た場合においても、十分な反射率を実現できる。
【0013】更に、炭化珪素系セラミック基材とSiC
膜とでは、構成元素が同じであるため、これらの熱伝導
率および熱膨張係数は近く、得られる光学反射ミラーの
性能は熱的に安定となる。また、環境変化に対しても安
定である。
【0014】加えて、ステージの天板が炭化珪素系セラ
ミックからなる場合、光学反射ミラーの基材も炭化珪素
系セラミックであるため、これらの熱伝導率および熱膨
張係数は近く、得られる光学反射ミラーの性能は熱的に
安定となる。また、環境変化に対しても安定である。
【0015】よって、半導体装置を移動し位置を決定す
る際に、炭化珪素系セラミック基材上に形成されたSi
C膜と、該SiC膜上に形成されたAl膜とが少なくと
も積層されてなる光学反射ミラーを好適に使用できる。
【0016】より具体的には、本発明の位置決め装置を
用いれば、Siウェハ、マスク及びレチクル等の半導体
装置を高速および高精度に移動させ位置を決定すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0018】図1には、光学反射ミラーの断面構造例を
示した。基材11はSiC−Siセラミック等からな
り、天板と同じ炭化珪素系の材質からなる。SiC−S
iセラミックにおいては、SiC(15)にSi(1
4)が含浸されており、形状自在性に富む。そして、ミ
ラーとなる表面には、CVD法等によりSiC膜12が
形成されており、その上に、Al膜13が蒸着されてい
る。
【0019】更に、Al膜13上に、図2に示す様に表
面膜16を形成して、表層を多層構造17とすることも
できる。この場合、更に高い反射率を実現できる。
【0020】具体的には、Al膜13上に、低屈折率膜
が1層以上と、高屈折率膜が1層以上とが、成膜方向に
交互に積層されてなる表面膜16が形成されていること
が好ましい。
【0021】なお、低屈折率膜は、例えばSiO2又は
MgF2から形成することが好ましく、高屈折率膜は、
例えばZrO2、TiO2又はZnSから形成することが
好ましい。
【0022】また、低屈折率膜および高屈折率膜の膜厚
は、光学反射ミラーに照射される光の波長の0.2〜
0.3倍であることが好ましく、例えば波長の1/4と
する。
【0023】以上の様な構造を有する光学反射ミラー
は、例えば以下の様にして作製できる。
【0024】先ず、基材は、中空天板と同じ材質である
炭化珪素系である。このような材料としては、形状自在
性に富むSiC−Siセラミックが好ましく、一体で中
空構造を焼結できる。SiC−SiセラミックはSiC
にSiを含浸して作製し、得られたSiC−Siセラミ
ックを加工して炭化珪素系セラミック基材を作製する。
なお、基材はSiC−Siセラミックに限定されるので
はなく、例えば常圧焼結のSiCを基材とすることもで
きる。
【0025】この様な基材のミラーとなる表面をラップ
加工により、平面度1μm以下、表面粗さRa10nm
以下に仕上げる。この際、図6に示した様に、Si面
は、SiC粒のラップ表面より下がっている。
【0026】次に、CVD法によるSiC膜を被覆す
る。CVD法による形成されたSiC膜は不純物を含ま
ず緻密であるため、高性能の光学反射ミラーを作製する
ことができる。
【0027】また、基材がSiC−Siセラミックであ
り、表面の平坦性が低い場合も、CVD法によるSiC
膜を成長させることにより、十分低い表面粗さを実現で
きる。
【0028】CVD法で作るSiC膜は、四塩化ケイ素
(SiCl4)やシランガス(SiH4)と、プロパン
(C38)やメタン(CH4)とを、水素ガスやアルゴ
ンガスと混合して1200〜1400℃の処理温度で反
応させて成長させる。
【0029】更に、より高性能の光学反射ミラーを作製
するためには、CVD法により形成されたSiC膜にラ
ップ加工を施し、表面の平坦性を更に高くすることが好
ましい。この際、ラップ加工の切削代として5μm程度
以上の膜厚が必要とされる。しかしながら、2μm程度
以上のSiC膜を形成した場合、基材が変形し、得られ
る光学反射ミラーの性能が低下する場合があることを本
発明者は見出した。そこで、基材の変形の影響を低減す
る製造方法を鋭意検討した結果、SiC膜を十分厚く形
成し、これをラップ加工により基材の変形を相殺できる
程度に十分な切削を行うことによって、高性能の光学反
射ミラーを作製できることを見出した。
【0030】具体的には、CVD法により30〜80μ
mの厚膜のSiC膜を形成し、これをラップ加工して、
15〜50μmの膜厚まで切削することが好ましい。こ
の様にして作製されるSiC膜の平面度は0.1μm以
下であることが好ましく、表面粗さRaは1nm以下で
あることが好ましい。
【0031】以上の様にして作製されたSiC膜上に、
蒸着またはスパッタによりAl膜を形成する。Al膜の
膜厚は100〜300nmが好ましい。
【0032】更に、必要に応じて、Al膜上に、低屈折
率膜が1層以上と、高屈折率膜が1層以上とが、成膜方
向に交互に積層されてなる表面膜を、蒸着またはスパッ
タにより形成する。
【0033】以上の様にしてHe−Neレーザ用の光学
反射ミラーを作製することにより、He−Neレーザ光
の波長633nmに対して85%以上の反射率を実現で
き、90%以上の反射率も実現できる。
【0034】本発明の光学反射ミラーを適用したステー
ジの例を、図3に断面図および図4に平面図として示し
た。
【0035】図3において、中空天板の上面には、感光
基板であるウェハを搭載するためにウェハーチャックが
あり、図示されないバキュームエアーやメカクランプに
よって、天板に固定されている。ウェハも、図示されな
いバキュームエアーや静電気力によってチャックにクラ
ンプされている。
【0036】中空天板上には、ウエハの相対位置を計測
するために、本発明の光学反射ミラーが配置されてい
る。なお、図3において光学反射ミラーは1つしか示さ
れていないが、実際には図4に示すように6自由度を計
測できるよう複数(図上では2つ)存在する。
【0037】また、チャックの上側にあたる部分にはウ
エハ上にレチクル/マスクのパターンを投影するための
投影光学系が存在し、この投影光学系を介してレチクル
パターンの投影露光が実行される。これによって露光装
置を構成する。この露光装置の投影光学系やその付属部
分については、周知のものを用いればよい。
【0038】光学反射ミラーと中空天板とは、例えば特
開平5−19157号公報に記載される様に、光学反射
ミラーの反射面と固定部との境界部分に溝部を設け、そ
の固定部を固定部材で固定支持されている。
【0039】なお、光学反射ミラー及びチャックも、中
空天板と同じ材料で構成されている。この場合、各部品
の熱膨張率および熱伝導率が等しいため、露光熱やアク
チュエータの熱により、天板の温度が変化しても、中空
天板と光学反射ミラー間や中空天板とチャック間で、熱
膨張率差による変形が生じない。
【0040】また、基材の主な特性を決めているSiC
と表面CVDされるSiCは同じ物質であるため、熱的
に安定した構成となっている。また、環境変化に対して
も安定である。
【0041】更に、光学反射ミラーやチャックも中空構
造とすることにより、軽量および高剛性を実現できる。
光学反射ミラー及びチャックを軽量化することにより、
中空天板を含めた可動体全体の固有振動数を向上でき
る。
【0042】図4に示す中空天板の下面には、図3の断
面図に示すように6自由度に露光基板を所定の位置に移
動するために電磁力を使ったアクチュエータと天板の重
力方向を支持する機構を具備している。電磁力を使った
アクチュエータには、2つのタイプがある。XY方向の
加速力を受け持つ電磁継ぎ手と、6自由度を制御するた
めのローレンツ力アクチエータである微動LMとであ
る。
【0043】これが、図5に示す長ストローク移動可能
な位置決め装置の上に載っている。なお、図3のXステ
ージが、図5のXステージに相当する。
【0044】長ストローク移動可能な位置決め装置のY
ステージは静圧空気軸受けに空気を給気することにより
定盤から浮上され、その両側に配置された2つの駆動ア
クチュエータにより片側に設けられている固定ガイドに
沿ってY方向に移動される。また、Xステージは静圧空
気軸受けに給気することによりYステージと同様に定盤
から浮上され、Yステージの側面を水平方向の案内とし
て駆動アクチュエータによりX方向に移動される。この
とき、Xステージ及びYステージは複数の与圧用磁石ユ
ニットによって常に一定の姿勢となるように調整されて
いる。この長ストローク部分のステージには、レーザ干
渉計が具備されている。
【0045】本発明の光学反射ミラーをXステージに2
個配置し、XステージとYステージの位置を計測する。
XY方向の最終位置決めは、先に説明した中空天板上面
の光学反射ミラーによって計測された位置と前記長スト
ローク用の光学反射ミラーによって計測された位置関係
によってなされる。
【0046】長ストローク移動可能な位置決め装置とウ
エハを支持している中空天板との前述した相対位置関係
を維持するために、長ストロークアクチュエータが発生
した加速力を、中空天板を含む微動可動部に伝達するの
が電磁継ぎ手である。電磁継ぎ手は1ユニットでは、吸
引力方向の力しか発生しないので、X方向に2つ対向し
て配置される。なお、Y方向用にも2つ対向して配置さ
れる。Xステージ上の中央部に電磁継ぎ手の固定側が配
置し、中空天板側に電磁継ぎ手の可動側が配置される。
発熱や実装の面から、電磁継ぎ手のコイルは、固定側に
ある。固定側も可動側も電磁鋼板によって構成されてい
る。固定側の積層鋼板は、コイルを入れることができる
ように、E型やU型の形状をしている。電磁継ぎ手の固
定側と可動側には、適当なギャップが存在する。対向す
る面は、円筒状になっている。
【0047】中空天板の下面には、前述したように、も
う一つのアクチュエータである6自由度に制御させるた
めにローレンツ力アクチエータである微動LMを配置し
ている。XY方向に微動LMは、電磁継ぎ手の外側に配
置し、X軸上に2つのY方向の微動LMと、Y軸上に2
つのX方向の微動LMがある。ヨーイング方向の制御
は、Y方向微動LMかX方向微動LMのどちらかのリニ
アモータによって行われる。
【0048】なお、Z方向とピッチング・ローリング方
向を制御するために、3つのZ方向微動LMを天板下面
の周辺に配置している。XY方向微動LMと同様に、Z
方向微動LMも、発熱および実装の面から、可動側に磁
石およびヨークを配置し、発熱するコイルを固定側にし
ている。
【0049】更に、中空天板の下面には、自重補償を具
備している。自重補償は、微動可動部の重量と自重補償
機構が発生する力がほぼ等しくなるようになっている。
【0050】加えて、電磁継ぎ手の固定側から、ウェハ
交換時に、一時的にウェハを保持するための受け渡し棒
を3本具備している。ウェハ交換時に天板が下がり、受
け渡し棒が飛び出し受け渡しが可能となる。
【0051】以上の説明では、被移動物であるウエハを
支持しているチャックを中空天板が支え、その中空天板
上に棒状の光学反射ミラーを具備している例を示した
が、構成はこれに制約されることなく、図9及び図10
に示すように中空天板の側面がミラーであったり、チャ
ック側面がミラーになっている場合であっても、本発明
が示すように、SiC−Siセラミックの中空天板の表
面にるSiC膜を被覆する。その表面に、Al膜を蒸着
させることによって、He−Neレーザ光の波長633
nmに対しての高い反射率を実現できる。
【0052】更に、SiCを基材としたチャックを立方
体にし、側面をミラーする場合も同様にして、高い反射
率を実現できる。
【0053】よって、被移動物を移動させ位置を決める
ための装置において、炭化珪素系セラミック基材上に成
膜されたSiC膜と、該SiC膜上に形成されたAl膜
とが少なくとも積層されてなる光学反射ミラー膜を、該
被移動物の保持手段の上面および側面の少なくとも1面
に形成することにより、十分な反射率を実現し、環境の
変化に左右されない高い性能を実現できる。
【0054】また、被移動物を移動させ位置を決めるた
めの装置において、炭化珪素系セラミック基材の上面お
よび側面の少なくとも1面に形成されたSiC膜と、該
SiC膜上に形成されたAl膜とが少なくとも積層され
てなる光学反射ミラーを、該被移動物の保持手段に一体
に支持することにより、十分な反射率を実現し、環境の
変化に左右されない高い性能を実現できる。
【0055】次に上記説明したステージを有する露光装
置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明す
る。図7は半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフ
ローを示す。ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設
計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一
方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を
用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセ
ス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを
用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回
路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と
呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて
半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダ
イシング、ボンディング)、パッケージング工程(チッ
プ封入)等の組立て工程を含む。ステップ6(検査)で
はステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テ
スト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経
て半導体デバイスが完成し、これを出荷(ステップ7)
する。前工程と後工程はそれぞれ専用の別の工場で行
い、これらの工場毎に遠隔保守システムによって保守が
なされる。
【0056】図8は上記ウエハプロセスの詳細なフロー
を示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸化
させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶縁
膜を成膜する。ステップ13(電極形成)ではウエハ上
に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン
打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では上記説明したステージを用いた露
光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露
光する。ステップ17(現像)では露光したウエハを現
像する。ステップ18(エッチング)では現像したレジ
スト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト
剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを
取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによっ
て、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。本発明
によって、従来に比べて半導体デバイスの生産性を向上
させることができる。
【0057】
【発明の効果】Siウェハやマスクを移動させるための
位置決めステージにおいて、位置計測するための光学ミ
ラーの基材を天板と同じ材質である炭化珪素系であっ
て、ミラーとなる表面に、SiC膜を形成し、その表面
に、Al膜を蒸着させることによって、表面粗さRaが
1nm以下で、He−Neレーザ光の波長633nmに
対して反射率85%以上を確保できる高反射率で安定し
た光学反射ミラーを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学反射ミラーの構造例を説明するた
めの模式的断面図である。
【図2】本発明の光学反射ミラーの他の構造例を説明す
るための模式的断面図である。
【図3】本発明の光学反射ミラーが配置される位置決め
装置の構造を説明するための模式的断面図である。
【図4】本発明の光学反射ミラーが配置される位置決め
装置の構造を説明するための模式的平面図である。
【図5】本発明の光学反射ミラーが配置される位置決め
装置の構造を説明するための模式的斜視図である。
【図6】ラップ加工直後のSiC−Siセラミックの表
面状態を示す図である。
【図7】デバイスの製造工程を説明するための図であ
る。
【図8】ウエハプロセスを説明するための図である。
【図9】位置決め装置の構造を説明するための模式的斜
視図である。
【図10】位置決め装置の構造を説明するための模式的
斜視図である。
【符号の説明】
11 基材 12 SiC膜 13 Al膜 14 Si 15 SiC 16 表面膜 17 多層構造

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素系セラミック基材の少なくとも
    ミラー面となる面に形成されたSiC膜と、該SiC膜
    上に形成されたAl膜とが少なくとも積層されてなるこ
    とを特徴とする光学反射ミラー。
  2. 【請求項2】 前記SiC膜は30〜80μmの膜厚に
    形成された後、ラップ加工により15〜50μmの膜厚
    とされたものであることを特徴とする請求項1記載の光
    学反射ミラー。
  3. 【請求項3】 前記SiC膜の平面度は0.1μm以下
    であり、表面粗さRaは1nm以下であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の光学反射ミラー。
  4. 【請求項4】 前記炭化珪素系セラミック基材は、Si
    CにSiが含浸されたSiC−Siセラミックであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3何れかに記載の光学反射
    ミラー。
  5. 【請求項5】 前記Al膜上には、低屈折率膜が1層以
    上と、高屈折率膜が1層以上とが、成膜方向に交互に積
    層されていることを特徴とする請求項1乃至4何れかに
    記載の光学反射ミラー。
  6. 【請求項6】 前記低屈折率膜はSiO2又はMgF2
    らなり、前記高屈折率膜はZrO2、TiO2又はZnS
    からなり、前記低屈折率膜および前記高屈折率膜の膜厚
    は前記光学反射ミラーに照射される光の波長の0.2〜
    0.3倍であることを特徴とする請求項5記載の光学反
    射ミラー。
  7. 【請求項7】 He−Neレーザ光の波長633nmに
    対する反射率が85%以上であることを特徴とする請求
    項1乃至6何れかに記載のHe−Neレーザ用光学反射
    ミラー。
  8. 【請求項8】 炭化珪素系セラミック基材の少なくとも
    ミラー面となる面に化学気相成長(CVD)法によりS
    iC膜を形成し、該SiC膜上に少なくともAl膜を蒸
    着またはスパッタにより形成することを特徴とする光学
    反射ミラーの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記SiC膜は化学気相成長(CVD)
    法により30〜80μmの膜厚に形成された後、ラップ
    加工により15〜50μmの膜厚とされることを特徴と
    する請求項8記載の光学反射ミラーの製造方法。
  10. 【請求項10】 SiCにSiを含浸してSiC−Si
    セラミックを作製し、該SiC−Siセラミックを加工
    して前記炭化珪素系セラミック基材を作製することを特
    徴とする請求項8又は9記載の光学反射ミラーの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記Al膜上に、低屈折率膜を1層以
    上と、高屈折率膜を1層以上とを、蒸着またはスパッタ
    により成膜方向に交互に積層することを特徴とする請求
    項8乃至10何れかに記載の光学反射ミラーの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 被移動物を移動させ位置を決めるため
    の装置において、炭化珪素系セラミック基材上に成膜さ
    れたSiC膜と、該SiC膜上に形成されたAl膜とが
    少なくとも積層されてなる光学反射ミラー膜が、該被移
    動物の保持手段の上面および側面の少なくとも1面に形
    成されていることを特徴とする位置決め装置。
  13. 【請求項13】 被移動物を移動させ位置を決めるため
    の装置において、炭化珪素系セラミック基材の上面およ
    び側面の少なくとも1面に形成されたSiC膜と、該S
    iC膜上に形成されたAl膜とが少なくとも積層されて
    なる光学反射ミラーが、該被移動物の保持手段に一体に
    支持されていることを特徴とする位置決め装置。
  14. 【請求項14】 半導体装置を移動し位置を決定する際
    に、炭化珪素系セラミック基材上に形成されたSiC膜
    と、該SiC膜上に形成されたAl膜とが少なくとも積
    層されてなる光学反射ミラーを使用することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記半導体装置はSiウェハ、マスク
    又はレチクルであることを特徴とする請求項14記載の
    半導体装置の製造方法。
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