JP2003056241A - タッチオープナー装置、及び装置内蔵型冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】身体に障害のある人にも簡単にドアを開けるこ
とを可能にするタッチオープン装置及び装置を内蔵した
冷蔵庫を提供する。 【解決手段】冷蔵庫の扉を簡単に開けることを可能にす
るタッチオープンで、筐体内に互に反発する力を発する
電磁石１５，１８と，この電磁石の磁力により作動する
ヘッド４を備えた鉄片スライダー１６と、ワンタッチで
操作できるスイッチ８を備え、スイッチに触れることに
より、電流が流れ、電磁石が鉄片スライダーを作動さ
せ、ヘッドが扉を押し開ける，電磁石に替えても，或は
バネ力によりヘッドを作動できる。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】 電気製品である冷蔵庫に関
するものである。 【０００２】 【従来の技術】 冷蔵庫のドアや引き出しは、それらの
周り全体にゴム質の永久磁石を用いて密閉させている。
利用時は、取っ手やドアの隅を持って手前に引っ張るこ
とで開け、ドアなど一部を押すことで簡単に閉めること
ができる。 【０００３】しかし、この取っ手を手前に引く方法は、
本体前にドアのスペースを作る必要があり、使用条件や
身体条件によって開けることが困難な場合がある。ま
た、利用者の引く力には個人差があり、手助けが必要な
場合があったり、無理をして冷蔵品の衝撃や落下が生じ
たりする場合もあった。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】 この取っ手を引く方
法は、健常者には別に難しいわけではないが、時には冷
やしたい物を両手に持っていたり、料理中のために両手
が汚れていたりして両手がふさがっている場合がある。
また、身体に障害があるために、冷蔵庫の取っ手を握る
ことも引くことも困難で無理な場合も考えられる。特に
障害の程度にもよるが、車椅子の利用のために本体前の
スペースを確保することができない場合には大変困る。 【０００５】そこで、誰にでも簡単にドアを開けること
ができる装置を冷蔵庫等に取り付けることである。取っ
手を握らなくても冷蔵庫のそばに寄り、指一本、また手
の甲や肘などの身体の一部の動作だけで、簡単に開ける
ことが課題である。 【０００６】そうすれば本体の横側に立つことで開くド
アのスペースは確保され、ドアを開けた後に近づけばよ
い。また、開く力は一定になり、ドアポケットのビン同
士がぶつかるガタガタ音や、安易に載せて置いた品物が
庫外に落下することも最小限に防ぐことができる。 【０００７】 【課題を解決するための手段】 この課題を解決するに
は、ドアを引くのではなく、密閉させているゴム質の永
久磁石の力に打ち勝たせ、冷蔵庫本体とドアや引き出し
との隙間をヘッドで押し広げることである。この力を得
るには、てこの力を利用してヘッドを押し出したり、バ
ネに蓄えられたエネルギーを開放しヘッドを押し出した
り、電池や一般電源を利用した電磁石の磁力でヘッドを
押し出したりすることである。またヘッドを使わず直
接、電磁石により反発する磁力で押し広げることもでき
る。 【０００８】こうしたてこやバネの力を利用した機構や
電池を用いた電磁石の回路を、単体装置として冷蔵庫本
体に取り付けることで、従来からの冷蔵庫にも利用でき
る。また、本体の壁内部に装着する場合は、タッチボタ
ンのみを外部に設け、あとの装置を内蔵した新製品とし
て売り出すことができる。また、大型冷蔵庫などのドア
や引き出しのスイッチを一部に集中させることで、この
発明の効果をさらに高めることができる。 【０００９】 【発明の実施の形態】 まず、てこの力を利用する装置
は図１に示すように、腕となる部分のタッチレバー
（１）が支点軸（２）を中心に半回転し、回転軸（３）
により、作用点となる部分のヘッド（４）が押し出され
る。取り付け板（５）は、これらを固定し、接着面
（６）の両面テープや磁石によって本体に取り付ける。 【００１０】構造としては一番簡単であるが、図ではタ
ッチレバー（１）をドアの手前に立てるように取り付
け、向こう側へ押さえる動作でヘッド（４）が押し出さ
れドアを開けることができる一例である。 【００１１】次ぎにバネの力を利用する装置は図２及び
図３に示すように、ドアを閉めることでコイルバネ
（７）に圧縮エネルギーとして蓄えられる。タッチボタ
ン（８）を押すことでストッパー（９）が解除され、バ
ネの圧縮エネルギーでバネ内部のスライダー（１０）が
押し出され、この先にあるヘッド（４）がドアを押し開
かせるのである。再びドアを閉めることで、ヘッド
（４）は押し戻されスライダー（１０）は元の位置に押
し戻され、タッチボタン（８）の押さえバネ（１１）に
よって、ストッパー（９）により自動固定される。こう
してコイルバネ（７）は止め板（１２）とバネ止め（１
３）の間に再び圧縮され、ストッパー（９）で圧縮エネ
ルギーは保持される。タッチボタン（８）の支点は（１
４）である。 【００１２】電磁石の磁力を利用する装置は図４に示す
ように、コイルＡ（１５）に電流を流すことで内部の鉄
片スライダー（１６）をスライダー筒（１７）内に吸引
させて、その先にあるヘッド（４）でドアを押し開かせ
るのである。 【００１３】力が弱い場合は、コイルＢ（１８）にも同
時に電流を流すことで内部の固定鉄片（１９）に反対向
きの磁力を作り、鉄片スライダー（１６）をより強く反
発させることができる。反発を強めるために、スライダ
ーの先に永久磁石（２０）を取り付け、固定鉄片（１
９）の発生磁力に対抗させる。タッチボタン（８）を押
すことで、スイッチ（２１）が入り、電源（２２）から
回路に電流が流れる。 【００１４】このような単体とした装置をケース（２
３）及びカバーを取り付け内部を密閉保護して、タッチ
オープナー装置（２４）ができあがる。この装置の裏に
永久磁石や粘着テープを使って、図５に示すように、従
来の形式の冷蔵庫等に位置を確かめて貼り付ける。 【００１５】内蔵させる場合は、図６に示すように本体
の側面壁内にタッチオープナー装置を取り付ける。この
場合、場所や個数を考慮することで、冷蔵庫のドアのみ
だけでなく、野菜室や冷凍室などの引き出し型のものま
で利用でき、スイッチ群として一カ所にまとめることも
できる。 【００１６】また内蔵させる別の方法として、図７に示
すようにヘッドで押し出すのではなく、直接にドアや引
き出しを電磁石の反発で開かせる。普段は向かい合わせ
たコイルＣ（２８）とコイルＤ（２９）による電磁石に
よってドアや引き出しは閉じている。しかし、スイッチ
（３０）を入れることで、コイルＤ（２９）の電磁石の
極のみ反転させ、斥力によってドアや引き出しを開ける
のである。従来の永久磁石はなくても閉じてはいるが、
停電時にドアは自然に開いてしまう恐れがあるために、
永久磁石の磁力を弱くしておくことでこの問題は解決で
きる。また、コイルＣ（２８）は永久磁石でもよい。 【００１７】なお、これらの説明は一例であって、機構
や回路の仕組み等など形状や部品個数、また取り付け個
数や位置や高さなどは、ドアや引き出しの条件や使用条
件を考慮して決めるものとする。それに、これらの装置
を取り付けた冷蔵庫は、取っ手を引くなどの従来の方法
でも開けることは勿論可能である。また、こうした装置
は、冷蔵庫以外にも永久磁石を用いた製品、ショウケー
スやランドリー製品、また、タンス等の扉に使われてい
るフックを持つ製品にも応用ができる。 【００１８】 【発明の効果】 両手に何も持たないで、何気なく取っ
手を引くことができる場合はそれでもよい。しかし、冷
やした物を両手に持っていたり、調理中のために手が汚
れていたりする場合は、取っ手を引くことを躊躇しなが
ら、あいている指を使おうと苦戦する場合がある。そし
て、取っ手を汚すか、物を落下させるのである。 【００１９】こうした使用条件の悪い場合、取っ手を握
らなくても、物を持っていようと手が汚れていようと、
手の甲や肘などの身体の一部を使うことで、装置の一部
であるタッチレバーやタッチボタンに触れることで、ド
アや引き出しを簡単に開けることができる。しかもこの
方法によるドアの開け具合は常に一定で、個人差による
無理な開け方をすることもなく、衝撃や落下などを最小
限にすることもできる。 【００２０】障害者にとっては障害の程度により、車椅
子で冷蔵庫に近寄る位置や立つ位置まで制限され、ドア
を開けるにも困難な状態があり、より時間を要してい
た。また、自分でできない場合は、誰かの手助けを借り
なければならない。この装置の設置により、スイッチに
触れやすい位置に立ちタッチボタンを操作するだけで、
冷蔵庫、冷凍室、野菜室などドアでも引き出しでも簡単
に開けることができる。少しでも身の回りのことが自分
自身ででき、より簡単にできることは毎日の生活上望ま
しいのは勿論である。

【図面の簡単な説明】 【図１】 てこの力を利用した装置の仕組み 【図２】 バネの力を利用した装置の仕組み（カバー省
略） 【図３】 タッチボタンとストッパー（側面より） 【図４】 電磁石の力を利用した回路の仕組み（カバー
省略） 【図５】 従来の冷蔵庫に取り付けた場合（部分） 【図６】 装置を内蔵した冷蔵庫の場合（部分） 【図７】 電磁石の引力と斥力を利用した装置の仕組み 【符号の説明】 １ タッチレバー １６ 鉄片スライダー ２ 支点軸 １７ スライダー筒 ３ 回転軸 １８ コイルＢ ４ ヘッド １９ 固定鉄片 ５ 取り付け板 ２０ 永久磁石 ６ 接着面 ２１ スイッチ ７ コイルバネ ２２ 電源 ８ タッチボタン ２３ ケース ９ ストッパー ２４ タッチオープナー
装置 １０ スライダー ２５ 冷蔵庫本体壁
（一部断面） １１ 押さえバネ ２６ 冷蔵庫ドア壁
（一部断面） １２ 止め板 ２７ ゴム質永久磁石 １３ バネ止め ２８ コイルＣ １４ 支点 ２９ コイルＤ １５ コイルＡ ３０ 二連スイッチ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 永久磁石の力によって密閉させている冷
   蔵庫等のドアや引き出しを引くことなくワンタッチで簡
   単に開けるために、てこやバネの力を利用した機構や電
   磁石の回路を持った装置を、本体に取り付けたり内蔵さ
   せたりすることで、機構や回路から押し出すヘッドや反
   発する磁力の力で、ドアや引き出しを押し開かせること
   を特徴とするタッチオープナー装置である。