JP2003055788A - 部分めっき方法 - Google Patents
部分めっき方法Info
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- JP2003055788A JP2003055788A JP2001245200A JP2001245200A JP2003055788A JP 2003055788 A JP2003055788 A JP 2003055788A JP 2001245200 A JP2001245200 A JP 2001245200A JP 2001245200 A JP2001245200 A JP 2001245200A JP 2003055788 A JP2003055788 A JP 2003055788A
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- plating solution
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗料を溶解除去する作業を省くとともに従来
の筆具の概念と異なる陽極およびめっき液を含ませる部
分を構成することにより、大幅に省力化を図ることがで
きる部分メッキ方法を提供する。 【解決手段】 樹脂製の容器7に銘板1,フェルト・ス
ポンジ等2,3,網状電極4を収容した後、めっき液よ
り比重の小さい、水に溶けない絶縁性溶剤を注ぎ、その
液層5を作る。容器7の外側に樹脂製の容器8を設け、
容器7と8の間に補充用のめっき液6を蓄え、容器7の
下方の孔7aを通してフェルト・スポンジ等2,3に供
給する。凸部1a,1bのみ液層5を排除してフェルト
・スポンジ等2に接触してめっきが行われる。それ以外
の部分は全て液層5によって覆われ通電されないためメ
ッキは行われない。
の筆具の概念と異なる陽極およびめっき液を含ませる部
分を構成することにより、大幅に省力化を図ることがで
きる部分メッキ方法を提供する。 【解決手段】 樹脂製の容器7に銘板1,フェルト・ス
ポンジ等2,3,網状電極4を収容した後、めっき液よ
り比重の小さい、水に溶けない絶縁性溶剤を注ぎ、その
液層5を作る。容器7の外側に樹脂製の容器8を設け、
容器7と8の間に補充用のめっき液6を蓄え、容器7の
下方の孔7aを通してフェルト・スポンジ等2,3に供
給する。凸部1a,1bのみ液層5を排除してフェルト
・スポンジ等2に接触してめっきが行われる。それ以外
の部分は全て液層5によって覆われ通電されないためメ
ッキは行われない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部分めっき(さし
めっき)の方法に関する。
めっき)の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】部分めっきとは、通称さしめっきと云わ
れ、文字・模様・額縁様の枠等が浮き彫り状の凸部とな
っている銘板等について、背景に対し立上がりの段差を
有するこれら文字等の表面のみに限定して、銘板全面に
前工程で施されためっきと別種のめっきを部分的に行う
手法で主に装飾を目的に広く行われている。小面積を対
象に選択的にめっきを施す必要から、通常、陽極には細
い棒状の白金・炭素等を用い、これに脱脂綿等を巻き、
めっき液を充分に含ませ、陰極の銘板等の目的の部分に
接触させて通電する。脱脂綿にはめっき液を頻繁に補給
しながら所定の範囲に沿い時間をかけて徐々に移動する
が、膜厚は液の供給量と時間によって調整する。陽極に
脱脂綿等を巻きつけたものを一般に筆具と云われ、部分
めっき個所の面積・形状・めっきの種類等に対応して陽
極を組み合わせた筆具もあり、微細な部分めっきに使わ
れる。
れ、文字・模様・額縁様の枠等が浮き彫り状の凸部とな
っている銘板等について、背景に対し立上がりの段差を
有するこれら文字等の表面のみに限定して、銘板全面に
前工程で施されためっきと別種のめっきを部分的に行う
手法で主に装飾を目的に広く行われている。小面積を対
象に選択的にめっきを施す必要から、通常、陽極には細
い棒状の白金・炭素等を用い、これに脱脂綿等を巻き、
めっき液を充分に含ませ、陰極の銘板等の目的の部分に
接触させて通電する。脱脂綿にはめっき液を頻繁に補給
しながら所定の範囲に沿い時間をかけて徐々に移動する
が、膜厚は液の供給量と時間によって調整する。陽極に
脱脂綿等を巻きつけたものを一般に筆具と云われ、部分
めっき個所の面積・形状・めっきの種類等に対応して陽
極を組み合わせた筆具もあり、微細な部分めっきに使わ
れる。
【0003】部分めっきは、さしめっきとも云われる
が、このような筆具を用いることが多いため、部分めっ
きを筆めっきと通称することもある。これらの筆具を用
いて部分めっきを行う場合、充分めっき液を含んだ脱脂
綿等を凸部に接触すれば、めっき液は凸部平面のみに止
まらず、立上りの斜面に向かって流れ込み、所定の部分
を越えてめっきが広がり易く、この所定範囲外へのめっ
きのはみ出しを防止するための遮蔽処理が不可缺の作業
となる。このため、予め銘板の全表面に対し不電導性の
塗装・シエラック等の塗布を施し、部分めっきを行う凸
部表面のみ溶剤で拭き取って金属面を露出し、この露出
面に筆めっきを行われなければならない。部分めっき後
は凹部に残された塗料も溶解除去しなければならず、こ
れらの付常作業に多大の時間と労力を費し、量産上の障
碍となっている。
が、このような筆具を用いることが多いため、部分めっ
きを筆めっきと通称することもある。これらの筆具を用
いて部分めっきを行う場合、充分めっき液を含んだ脱脂
綿等を凸部に接触すれば、めっき液は凸部平面のみに止
まらず、立上りの斜面に向かって流れ込み、所定の部分
を越えてめっきが広がり易く、この所定範囲外へのめっ
きのはみ出しを防止するための遮蔽処理が不可缺の作業
となる。このため、予め銘板の全表面に対し不電導性の
塗装・シエラック等の塗布を施し、部分めっきを行う凸
部表面のみ溶剤で拭き取って金属面を露出し、この露出
面に筆めっきを行われなければならない。部分めっき後
は凹部に残された塗料も溶解除去しなければならず、こ
れらの付常作業に多大の時間と労力を費し、量産上の障
碍となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の筆具による部分めっきにおいては、避けることのでき
なかった遮蔽作業、すなわち銘板全表面に絶縁性の塗装
を施した後、部分めっきを目的とする凸部のみ溶剤で塗
料を拭き取り、この露出部にめっきを行った後、立上り
の斜面や凹部に残る塗料を溶解除去する作業等の全てを
省くとともに、従来の筆具の概念と異なる陽極およびめ
っき液を含ませる部分を構成することにより、大幅な省
力化を図ることができる部分めっき方法を提供すること
にある。
の筆具による部分めっきにおいては、避けることのでき
なかった遮蔽作業、すなわち銘板全表面に絶縁性の塗装
を施した後、部分めっきを目的とする凸部のみ溶剤で塗
料を拭き取り、この露出部にめっきを行った後、立上り
の斜面や凹部に残る塗料を溶解除去する作業等の全てを
省くとともに、従来の筆具の概念と異なる陽極およびめ
っき液を含ませる部分を構成することにより、大幅な省
力化を図ることができる部分めっき方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明による部分めっきの方法は以下の方法を採用す
る。すなわち、銘板より充分に大きな面積を有する平坦
なフェルトあるいは微細な組織のスポンジ等にめっき液
を含ませ、内部に白金・炭素等の陽極を組み込み、アク
リル等の枠に収めて水平にセットする。フェルト等の上
にめっき液より軽く水に溶けない絶縁性溶剤を注ぎ、こ
の溶剤の層を設ける。銘板に電源のマイナス側をつな
ぎ、表面を下側に向け、溶剤の液層を経てフェルト等の
表面に沿って適当な押し圧で接触させ、ゆっくり水平方
向に滑動させる。
本発明による部分めっきの方法は以下の方法を採用す
る。すなわち、銘板より充分に大きな面積を有する平坦
なフェルトあるいは微細な組織のスポンジ等にめっき液
を含ませ、内部に白金・炭素等の陽極を組み込み、アク
リル等の枠に収めて水平にセットする。フェルト等の上
にめっき液より軽く水に溶けない絶縁性溶剤を注ぎ、こ
の溶剤の層を設ける。銘板に電源のマイナス側をつな
ぎ、表面を下側に向け、溶剤の液層を経てフェルト等の
表面に沿って適当な押し圧で接触させ、ゆっくり水平方
向に滑動させる。
【0006】溶剤はめっき液より軽く、水に溶けないも
のが選ばれているため、めっき液には化学的に全く影響
を与えることなく、押し圧によってフェルト等に接触し
た銘板の凸部によって溶剤が排除された部分、すなわ
ち、部分めっきを目的とする個所のみに通電が発生し、
めっきが行われ、それ以外のすべての表面は溶剤によっ
て覆われ、電気的に遮蔽されているため、従来の塗装に
よる遮蔽作業は不要となる。また、従来の筆具によれば
銘板の凸部に沿って彩色作業のように操作するため、時
間を要し、めっき膜厚も一定し難いが、前記の方法で
は、充分に大きな面積と平坦なフェルト等を用い、銘板
全面を一様に接触させることにより、時間の短縮,品質
の安定上も格段に有利である。
のが選ばれているため、めっき液には化学的に全く影響
を与えることなく、押し圧によってフェルト等に接触し
た銘板の凸部によって溶剤が排除された部分、すなわ
ち、部分めっきを目的とする個所のみに通電が発生し、
めっきが行われ、それ以外のすべての表面は溶剤によっ
て覆われ、電気的に遮蔽されているため、従来の塗装に
よる遮蔽作業は不要となる。また、従来の筆具によれば
銘板の凸部に沿って彩色作業のように操作するため、時
間を要し、めっき膜厚も一定し難いが、前記の方法で
は、充分に大きな面積と平坦なフェルト等を用い、銘板
全面を一様に接触させることにより、時間の短縮,品質
の安定上も格段に有利である。
【0007】上記はめっき液と絶縁性溶剤の比重の差を
応用して、部分めっきにおける塗装による遮蔽作業を省
く方法に関して、めっき液より比重の小さい溶剤を使用
する場合について述べているが、めっき液より比重の大
きい溶剤を使用して同様の目的を達することもできる。
すなわち、アクリル等の容器に銘板の表面を上に向けて
収め、めっき液より比重が大きく、水に溶けない絶縁性
の溶剤を銘板の表面が完全に隠れる程度に満す。めっき
液を含ませたフェルト・スポンジ等に組み込まれた陽極
に関連する部材と構成については基本的に前記と同様で
あるが、この場合は逆に銘板を固定し、フェルト等を含
む陽極側を上方から銘板に向かって押し当て、水平方向
にゆっくり滑動させることになるため、フェルト等が脱
落することのないよう下側を布等で覆う構造となってい
る。
応用して、部分めっきにおける塗装による遮蔽作業を省
く方法に関して、めっき液より比重の小さい溶剤を使用
する場合について述べているが、めっき液より比重の大
きい溶剤を使用して同様の目的を達することもできる。
すなわち、アクリル等の容器に銘板の表面を上に向けて
収め、めっき液より比重が大きく、水に溶けない絶縁性
の溶剤を銘板の表面が完全に隠れる程度に満す。めっき
液を含ませたフェルト・スポンジ等に組み込まれた陽極
に関連する部材と構成については基本的に前記と同様で
あるが、この場合は逆に銘板を固定し、フェルト等を含
む陽極側を上方から銘板に向かって押し当て、水平方向
にゆっくり滑動させることになるため、フェルト等が脱
落することのないよう下側を布等で覆う構造となってい
る。
【0008】フェルト等を銘板に押し当てることによ
り、銘板の凸部の溶剤のみ排除されて接触部に通電が発
生し、部分めっきが行われ、これ以外の表面はすべて溶
剤で電気的に遮断されているため、前記の場合同様、塗
装による遮蔽作業を行うことなく容易に部分めっきを施
すことができる。
り、銘板の凸部の溶剤のみ排除されて接触部に通電が発
生し、部分めっきが行われ、これ以外の表面はすべて溶
剤で電気的に遮断されているため、前記の場合同様、塗
装による遮蔽作業を行うことなく容易に部分めっきを施
すことができる。
【0009】
【作用】上記部分めっき方法によれば、従来のさしめっ
き、または筆めっきといわれる工程中で、最も多大の労
力と時間を要した塗装とその剥離の手作業を廃すること
ができるので、省力化の効果が大きい。また、従来の形
式の筆具により文字・模様等の図柄に沿って斬進的にめ
っきを行うのではなく、銘板より充分に大きな面積を有
する平坦度の良好なめっき液を含む面に銘板全面を同時
に接触させるため、一様な膜厚の安定した品質の部分め
っきが容易となり、量産性の向上が著しい。
き、または筆めっきといわれる工程中で、最も多大の労
力と時間を要した塗装とその剥離の手作業を廃すること
ができるので、省力化の効果が大きい。また、従来の形
式の筆具により文字・模様等の図柄に沿って斬進的にめ
っきを行うのではなく、銘板より充分に大きな面積を有
する平坦度の良好なめっき液を含む面に銘板全面を同時
に接触させるため、一様な膜厚の安定した品質の部分め
っきが容易となり、量産性の向上が著しい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳しく説明する。図1〜図3は本発明による
部分めっき方法のうち、めっき液より比重の小さい溶剤
を用いた場合の実施の形態を示す図である。図1は部分
めっきを施す銘板1,めっき液を含ませたフェルト・ス
ポンジ等2,3,陽極4の関係を示す斜視図である。フ
ェルト・スポンジ等2,3は同じ材質・寸法形状のもの
で、銘板1を裏返して凹凸を有する表面をフェルト・ス
ポンジ等2の面に押し当て矢印の方向に滑動させるた
め、銘板1より幅が広く、矢印方向に充分の長さが必要
である。
施の形態を詳しく説明する。図1〜図3は本発明による
部分めっき方法のうち、めっき液より比重の小さい溶剤
を用いた場合の実施の形態を示す図である。図1は部分
めっきを施す銘板1,めっき液を含ませたフェルト・ス
ポンジ等2,3,陽極4の関係を示す斜視図である。フ
ェルト・スポンジ等2,3は同じ材質・寸法形状のもの
で、銘板1を裏返して凹凸を有する表面をフェルト・ス
ポンジ等2の面に押し当て矢印の方向に滑動させるた
め、銘板1より幅が広く、矢印方向に充分の長さが必要
である。
【0011】フェルト・スポンジ等2,3は押し当てる
際に凸部によって接触部分が沈み過ぎないよう適度な硬
さが望ましく、スポンジの場合は多孔質のものは適さ
ず、組成の密な材質が好ましい。網状電極4はフェルト
・スポンジ等2,3の間にセットし、部分めっきの種類
によって材質を選択するが、白金・炭素等が最も広く使
われる。この実施の形態では白金めっきを施したチタン
製の網を用いたが、板状の炭素に多数の孔を設けたもの
でも良い。
際に凸部によって接触部分が沈み過ぎないよう適度な硬
さが望ましく、スポンジの場合は多孔質のものは適さ
ず、組成の密な材質が好ましい。網状電極4はフェルト
・スポンジ等2,3の間にセットし、部分めっきの種類
によって材質を選択するが、白金・炭素等が最も広く使
われる。この実施の形態では白金めっきを施したチタン
製の網を用いたが、板状の炭素に多数の孔を設けたもの
でも良い。
【0012】図2は銘板1の断面図を示すもので、部分
めっきは図示の凸部1a,1bに対して行う。図3は図
2に示す銘板1の凸部1a,1bに部分めっきを行って
いる状態を示す概要図である。樹脂製の容器7に図1の
銘板1,フェルト・スポンジ等2,3,網状電極4を収
容した後、めっき液より比重の小さい、水に溶けない絶
縁性溶剤を注ぎ、その液層5を作る。容器7の外側に樹
脂製の容器8が設けられ、容器7と8の間に補充用のめ
っき液6を蓄え、容器7の下方に孔7aを通してフェル
ト・スポンジ等2,3に供給される。
めっきは図示の凸部1a,1bに対して行う。図3は図
2に示す銘板1の凸部1a,1bに部分めっきを行って
いる状態を示す概要図である。樹脂製の容器7に図1の
銘板1,フェルト・スポンジ等2,3,網状電極4を収
容した後、めっき液より比重の小さい、水に溶けない絶
縁性溶剤を注ぎ、その液層5を作る。容器7の外側に樹
脂製の容器8が設けられ、容器7と8の間に補充用のめ
っき液6を蓄え、容器7の下方に孔7aを通してフェル
ト・スポンジ等2,3に供給される。
【0013】一例として金の部分めっきにおけるめっき
液比重は1.05,これより比重の小さい溶剤として使
用した灯油の比重は0.79である。図3は図2に示す
銘板を裏返して凸部1a,1b面を下方に向け、フェル
ト・スポンジ等2に押し当てた状態である。凸部1a,
1bのみ液層5を排除してフェルト・スポンジ等2に接
触してめっきが行われるが、それ以外の部分は全て液層
5によって覆われ通電されないため自動的に遮蔽効果が
作用し容易に部分めっきが達成できる。
液比重は1.05,これより比重の小さい溶剤として使
用した灯油の比重は0.79である。図3は図2に示す
銘板を裏返して凸部1a,1b面を下方に向け、フェル
ト・スポンジ等2に押し当てた状態である。凸部1a,
1bのみ液層5を排除してフェルト・スポンジ等2に接
触してめっきが行われるが、それ以外の部分は全て液層
5によって覆われ通電されないため自動的に遮蔽効果が
作用し容易に部分めっきが達成できる。
【0014】図4,図5は本発明の他の実施の形態を示
す図で、めっき液より比重の大きい溶剤を用いた場合で
ある。溶剤とめっき液の比重関係が図1の場合と逆とな
るため、図3のフェルト・スポンジ等2,3と絶縁性溶
剤5の上下関係が逆になる。したがって、図1に示すフ
ェルト・スポンジ等2,3,網状電極4を上方に設け、
図2の姿勢にセットされた銘板1に押し当て、凸部1
a,1bに部分めっきを行うことになる。図4は、この
ような操作に適するように構成されたフェルト・スポン
ジ等2,3,網状電極4の部分の斜視図であり、樹脂製
の筒形容器9にフェルト・スポンジ等2,3,網状電極
4を収容し、図5に示すように筒形容器9の下側を布1
0で覆い、フェルト・スポンジ等2の上にめっき液6を
補給する。
す図で、めっき液より比重の大きい溶剤を用いた場合で
ある。溶剤とめっき液の比重関係が図1の場合と逆とな
るため、図3のフェルト・スポンジ等2,3と絶縁性溶
剤5の上下関係が逆になる。したがって、図1に示すフ
ェルト・スポンジ等2,3,網状電極4を上方に設け、
図2の姿勢にセットされた銘板1に押し当て、凸部1
a,1bに部分めっきを行うことになる。図4は、この
ような操作に適するように構成されたフェルト・スポン
ジ等2,3,網状電極4の部分の斜視図であり、樹脂製
の筒形容器9にフェルト・スポンジ等2,3,網状電極
4を収容し、図5に示すように筒形容器9の下側を布1
0で覆い、フェルト・スポンジ等2の上にめっき液6を
補給する。
【0015】図5に示すように銘板1を樹脂製の容器1
2に収容し、めっき液6より比重の大きい、水に溶けな
い絶縁性溶剤を注ぎ、溶剤は銘板1が完全に隠れる深さ
まで満たす。13は銘板1の通電のための押え板であ
る。図5において、筒形容器9を下方矢印方向に下げて
布10を銘板1に押し当てることにより凸部1a,1b
面のみ溶剤が排除され部分めっきが行われる。1例とし
て金の部分めっきにおけるめっき液の比重1.05,こ
れより比重の大きい溶剤としてはジメチルフタレート,
比重1.19を使用し好結果を得ている。
2に収容し、めっき液6より比重の大きい、水に溶けな
い絶縁性溶剤を注ぎ、溶剤は銘板1が完全に隠れる深さ
まで満たす。13は銘板1の通電のための押え板であ
る。図5において、筒形容器9を下方矢印方向に下げて
布10を銘板1に押し当てることにより凸部1a,1b
面のみ溶剤が排除され部分めっきが行われる。1例とし
て金の部分めっきにおけるめっき液の比重1.05,こ
れより比重の大きい溶剤としてはジメチルフタレート,
比重1.19を使用し好結果を得ている。
【0016】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は上記の方
法によって構成されるので、以下の効果を有する。 (1)この部分めっき方法は、めっき液と絶縁性溶剤の
比重の差を利用することによりめっき液を含ませたフェ
ルト等に銘板等を押し当てるだけでめっきを必要とする
限られた部分のみに自動的に通電を発生させ、その他の
部分は電気的に遮断されるので、一切の付常作業を伴わ
ず簡単に部分めっきができる。すなわち、従来行ってい
る部分めっき箇所のはみ出し防止のための塗装,凸部の
塗料の拭き取り,部分めっき後の凹部塗料の溶解除去等
の全ての作業を省くことができ、その時間的・労力的効
果は大きい。 (2)一般的に行われている部分めっきは、筆めっきと
云われ、比較的小部分に対応した小形の筆具を用い、文
字・模様等の図柄に沿って彩色的に筆を動かすことによ
って斬進的にめっきを行う。本発明によれば、銘板に対
して充分大きい面積を有する平坦なフェルト等に押し当
てることにより銘板凸部全体が同時に接触するので、一
様な膜厚の安定した品質の量産が容易となる。
法によって構成されるので、以下の効果を有する。 (1)この部分めっき方法は、めっき液と絶縁性溶剤の
比重の差を利用することによりめっき液を含ませたフェ
ルト等に銘板等を押し当てるだけでめっきを必要とする
限られた部分のみに自動的に通電を発生させ、その他の
部分は電気的に遮断されるので、一切の付常作業を伴わ
ず簡単に部分めっきができる。すなわち、従来行ってい
る部分めっき箇所のはみ出し防止のための塗装,凸部の
塗料の拭き取り,部分めっき後の凹部塗料の溶解除去等
の全ての作業を省くことができ、その時間的・労力的効
果は大きい。 (2)一般的に行われている部分めっきは、筆めっきと
云われ、比較的小部分に対応した小形の筆具を用い、文
字・模様等の図柄に沿って彩色的に筆を動かすことによ
って斬進的にめっきを行う。本発明によれば、銘板に対
して充分大きい面積を有する平坦なフェルト等に押し当
てることにより銘板凸部全体が同時に接触するので、一
様な膜厚の安定した品質の量産が容易となる。
【図1】本発明による部分めっき方法のうち、めっき液
より比重の小さい溶剤を用いた場合の陽極および陽極と
直接組み合わせる部分の斜視図である。
より比重の小さい溶剤を用いた場合の陽極および陽極と
直接組み合わせる部分の斜視図である。
【図2】部分めっきの対象個所を示す銘板断面図であ
る。
る。
【図3】めっき液より比重の低い溶剤を用いて部分めっ
きを行っている状態を示す断面図である。
きを行っている状態を示す断面図である。
【図4】本発明による部分めっき方法のうち、めっき液
より比重の大きい溶剤を用いた場合の陽極および陽極と
直接組み合せる部分の斜視図である。
より比重の大きい溶剤を用いた場合の陽極および陽極と
直接組み合せる部分の斜視図である。
【図5】めっき液より比重の大きい溶剤を用いて部分め
っきを行っている状態を示す断面図である。
っきを行っている状態を示す断面図である。
1 銘板
1a,1b 銘板表面の凸部
2,3 めっき液を含ませたフェルト・スポンジ等
4 白金・炭素等の陽極
5 めっき液より比重の小さい絶縁性溶剤
6 補給用めっき液
7,8,12 樹脂製容器
7a めっき液補給用開孔
9 樹脂製筒形容器
10 布
11 めっき液より比重の大きい絶縁性溶剤
13 通電用押え板
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月20日(2001.8.2
0)
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】部分めっきは、さしめっきとも云われる
が、このような筆具を用いることが多いため、部分めっ
きを筆めっきと通称することもある。これらの筆具を用
いて部分めっきを行う場合、充分めっき液を含んだ脱脂
綿等を凸部に接触すれば、めっき液は凸部平面のみに止
まらず、立上りの斜面に向かって流れ込み、所定の部分
を越えてめっきが広がり易く、この所定範囲外へのめっ
きのはみ出しを防止するための遮蔽処理が不可缺の作業
となる。このため、予め銘板の全表面に対し不電導性の
塗装・シエラック等の塗布を施し、部分めっきを行う凸
部表面のみ溶剤で拭き取って金属面を露出し、この露出
面に筆めっきを行われなければならない。部分めっき後
は凹部に残された塗料も溶解除去しなければならず、こ
れらの付帯作業に多大の時間と労力を費し、量産上の障
碍となっている。
が、このような筆具を用いることが多いため、部分めっ
きを筆めっきと通称することもある。これらの筆具を用
いて部分めっきを行う場合、充分めっき液を含んだ脱脂
綿等を凸部に接触すれば、めっき液は凸部平面のみに止
まらず、立上りの斜面に向かって流れ込み、所定の部分
を越えてめっきが広がり易く、この所定範囲外へのめっ
きのはみ出しを防止するための遮蔽処理が不可缺の作業
となる。このため、予め銘板の全表面に対し不電導性の
塗装・シエラック等の塗布を施し、部分めっきを行う凸
部表面のみ溶剤で拭き取って金属面を露出し、この露出
面に筆めっきを行われなければならない。部分めっき後
は凹部に残された塗料も溶解除去しなければならず、こ
れらの付帯作業に多大の時間と労力を費し、量産上の障
碍となっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は上記の方
法によって構成されるので、以下の効果を有する。 (1)この部分めっき方法は、めっき液と絶縁性溶剤の
比重の差を利用することによりめっき液を含ませたフェ
ルト等に銘板等を押し当てるだけでめっきを必要とする
限られた部分のみに自動的に通電を発生させ、その他の
部分は電気的に遮断されるので、一切の付帯作業を伴わ
ず簡単に部分めっきができる。すなわち、従来行ってい
る部分めっき箇所のはみ出し防止のための塗装,凸部の
塗料の拭き取り,部分めっき後の凹部塗料の溶解除去等
の全ての作業を省くことができ、その時間的・労力的効
果は大きい。 (2)一般的に行われている部分めっきは、筆めっきと
云われ、比較的小部分に対応した小形の筆具を用い、文
字・模様等の図柄に沿って彩色的に筆を動かすことによ
って斬進的にめっきを行う。本発明によれば、銘板に対
して充分大きい面積を有する平坦なフェルト等に押し当
てることにより銘板凸部全体が同時に接触するので、一
様な膜厚の安定した品質の量産が容易となる。
法によって構成されるので、以下の効果を有する。 (1)この部分めっき方法は、めっき液と絶縁性溶剤の
比重の差を利用することによりめっき液を含ませたフェ
ルト等に銘板等を押し当てるだけでめっきを必要とする
限られた部分のみに自動的に通電を発生させ、その他の
部分は電気的に遮断されるので、一切の付帯作業を伴わ
ず簡単に部分めっきができる。すなわち、従来行ってい
る部分めっき箇所のはみ出し防止のための塗装,凸部の
塗料の拭き取り,部分めっき後の凹部塗料の溶解除去等
の全ての作業を省くことができ、その時間的・労力的効
果は大きい。 (2)一般的に行われている部分めっきは、筆めっきと
云われ、比較的小部分に対応した小形の筆具を用い、文
字・模様等の図柄に沿って彩色的に筆を動かすことによ
って斬進的にめっきを行う。本発明によれば、銘板に対
して充分大きい面積を有する平坦なフェルト等に押し当
てることにより銘板凸部全体が同時に接触するので、一
様な膜厚の安定した品質の量産が容易となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 部分めっきにおいて、 容器に、液体を含んで保持できる組織を持つフェルト・
スポンジ等の部材を収容し、前記容器にめっき液と、該
めっき液より比重の小さい、水に溶けない絶縁性溶剤を
注ぎ、 めっき対象物のめっきを施さない部分は上層の前記絶縁
性溶剤中に、めっき対象物の部分的にめっきを施す部分
は前記めっき液中にそれぞれ浸し、 前記絶縁性溶剤中では電気的遮断を行い、前記めっき液
中では部分めっきに対する通電の発生を行い、 部分めっきの工程において、メッキを施さない部分の塗
装による遮蔽を省略するようにした部分めっき方法。 - 【請求項2】 部分めっきにおいて、 容器に、液体を含んで保持できる組織を持つフェルト・
スポンジ等の部材を収容し、前記容器にめっき液と、該
めっき液より比重の大きい、水に溶けない絶縁性溶剤を
注ぎ、 めっき対象物のめっきを施さない部分は下層の前記絶縁
性溶剤中に、めっき対象物の部分的にめっきを施す部分
は前記めっき液中にそれぞれ浸し、 前記絶縁性溶剤中では電気的遮断を行い、前記めっき液
中では部分めっきに対する通電の発生を行い、 部分めっきの工程において、メッキを施さない部分の塗
装による遮蔽を省略するようにした部分めっき方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001245200A JP2003055788A (ja) | 2001-08-13 | 2001-08-13 | 部分めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001245200A JP2003055788A (ja) | 2001-08-13 | 2001-08-13 | 部分めっき方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003055788A true JP2003055788A (ja) | 2003-02-26 |
Family
ID=19074997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001245200A Pending JP2003055788A (ja) | 2001-08-13 | 2001-08-13 | 部分めっき方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003055788A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5345214B2 (ja) * | 2009-06-02 | 2013-11-20 | 三菱電機株式会社 | 太陽電池の製造方法 |
-
2001
- 2001-08-13 JP JP2001245200A patent/JP2003055788A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5345214B2 (ja) * | 2009-06-02 | 2013-11-20 | 三菱電機株式会社 | 太陽電池の製造方法 |
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