JP2003055259A - ウイルス増殖阻害剤 - Google Patents

ウイルス増殖阻害剤

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JP2003055259A JP2001249679A JP2001249679A JP2003055259A JP 2003055259 A JP2003055259 A JP 2003055259A JP 2001249679 A JP2001249679 A JP 2001249679A JP 2001249679 A JP2001249679 A JP 2001249679A JP 2003055259 A JP2003055259 A JP 2003055259A
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Yoshiyuki Yoshinaka
由之 吉仲
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汎用性のあるウイルス増殖阻害剤や、該ウイ
ルス増殖阻害剤を有効成分とするウイルス感染症の予防
・治療剤を提供すること。 【解決手段】 スーパーオキシドディスムターゼ様活性
を有する非ペプチド系化合物、例えば、ポルフィリン系
化合物(Mn(III)テトラキス−4−ベンゾイックアシ
ッド−ポルフィリンクロライド、Mn(III)テトラキス
−1−メチル−4ピリドール−ポルフィリンテトラクロ
ライド、ヘム等)又はサレン系化合物(EUK−8)の
1種若しくは2種以上を有効成分として含有させ、ウイ
ルス増殖阻害剤を調製する。また、かかるウイルス増殖
阻害剤を用いて、ウイルス感染症の予防・治療剤を調製
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スーパーオキシド
ディスムターゼ様活性を有するポルフィリン系化合物や
サレン系化合物等のスーパーオキシドディスムターゼ様
活性を有する非ペプチド系化合物からなるウイルス増殖
阻害剤や、該ウイルス増殖阻害剤を有効成分とするウイ
ルス感染症の予防・治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ウイルス感染症の予防・治療は個体のも
つ特異的な免疫反応を利用したワクチンの開発が主流で
あった。近年、ウイルス感染症に対する治療薬の開発が
進められ、特に抗ヘルペス剤としてチミジンキナーゼ阻
害剤、抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV)剤として逆転
写酵素阻害剤やプロテアーゼ阻害剤、抗インフルエンザ
ウイルス剤としてノイラミニダーゼ阻害剤等の画期的な
薬剤が開発されている。これら薬剤は、ウイルスがもつ
固有の酵素を標的とし、宿主細胞のもつ酵素と選択的な
差別化を行い、成功したものである。上記の成功例に反
して、多くのウイルスでは、ウイルスに特徴的な酵素活
性の検出に困難を伴い、効果的な薬剤の開発に至ってい
ない。また、上記のウイルス感染症に対する治療薬に関
しても、薬剤耐性株の出現やウイルス株の違いによる無
効性が問題となっており、新しい薬剤の開発が必要とさ
れている。
【0003】一方、個体のもつ非特異的な免疫反応を活
性化し、抗ウイルス作用を誘導する試みは古くから検討
されているが、インターフェロン以外の効果的な治療薬
は未だ開発されていない。その他数多くのサイトカイン
による抗ウイルス作用の検討も進められているが、実用
化には至っていない。
【0004】また、細胞は、種々の外的刺激に対する防
御機構(ストレス応答)を兼ね備えいることから、ウイ
ルス感染に対する宿主細胞のストレス応答の研究が、様
々な角度から進められてきた。ウイルス遺伝子により宿
主細胞の修飾が誘導されるため、ウイルス/宿主の相互
作用は、未だ不明な点が多い(R. I. Morimotoら, in"s
tress Protein in Biology and Medicine R. I. Morimo
toら編, Cold springHarbor Lab. Press. N.Y. p1" (19
90))。近年、ウイルス感染により宿主細胞に酸化スト
レスが誘導されるといった報告が相次いでなされており
(Popik, W. ら, Virology 252: 210, 1998、Shapiro,
I. ら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95: 7422, 1998、
Zachos, G. ら, J. Biol. Chem. 274: 5097, 1999)、
細胞レベルにおけるウイルス感染防御機構の解明と、予
防・治療への応用が期待されている。最近、アポトーシ
スを抑制するBCL−2タンパク質が、ウイルス増殖を
制御する細胞性因子として注目されている(Griffin, D.
E.ら, Ann. Rev. Microbiol. 51: 565, 1997)。また、
N−アセチルシステインが、抗HIV剤として、HIV
感染者で誘導される酸化ストレス反応を抑制する目的
で、試みられている例もあるが効果的ではない(Mihm,
S. ら, AIDS 5: 497, 1991)。
【0005】上記の観点に基づき、シンドビスウイルス
(SV)感染に対する宿主細胞の防御因子の一つとし
て、マンガン・スーパーオキサイドディスムターゼ(M
n−SOD)が本発明者らにより見い出された。すなわ
ち、Mn−SODが高発現している細胞ではSV増殖が
抑制され、さらに、Mn−SOD遺伝子を導入してMn
−SODを高発現させるとSV増殖が同様に抑制される
という結果が得られた(Yoshinaka, Y. ら, Biochem. B
iophys. Res. Commun. 261: 139, 1999)。また、Mn
−SOD高発現細胞では、日本脳炎ウイルス(JEV)や
インフルエンザウイルス(Flu)においても増殖抑制が
みられる。これらの結果は、ウイルス感染が宿主細胞の
防御機構(抗酸化因子)によって抑制されることを示し
ている。ウイルス感染で宿主細胞に酸化ストレス反応が
誘導されること、Mn−SODなどの抗酸化因子が抗ウ
イルス作用を示すことなどについては、十分な解析が行
われていなかった。また、このような抗酸化因子の誘
導、あるいは同等の生物活性をもつ合成化合物を添加・
処理することにより、細胞レベルで抗ウイルス作用を検
討した例は、ほとんど報告されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、汎用
性のあるウイルス増殖阻害剤や、該ウイルス増殖阻害剤
を有効成分とするウイルス感染症の予防・治療剤を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ウイルス感染は宿主
細胞にとっては外来異物であることから、大小の差はあ
っても酸化ストレスが誘導され、細胞内抗酸化因子(B
cl2,Mn−SOD等)が抗ウイルス作用を示すとい
う知見に基づき、特定の抗酸化作用をもつ化合物が抗ウ
イルス阻害剤として有効であるとの仮説を立て、Mn−
SOD活性を有する非ペプチド系化合物であるMn(II
I)テトラキス−4−ベンゾイックアシッド−ポルフィリ
ンクロライド(MnTBAP)(Park, J. R.ら, J. Ce
ll Biochem. 60: 12, 1996)がウイルス増殖阻害作用を
有することを確認し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、スーパーオキシドディ
スムターゼ様活性を有する非ペプチド系化合物の1種若
しくは2種以上を有効成分として含有することを特徴と
するウイルス増殖阻害剤(請求項1)や、スーパーオキ
シドディスムターゼ様活性を有する非ペプチド系化合物
が、スーパーオキシドディスムターゼ様活性を有するポ
ルフィリン系化合物又はサレン系化合物であることを特
徴とする請求項1記載のウイルス増殖阻害剤(請求項
2)や、スーパーオキシドディスムターゼ様活性を有す
るポルフィリン系化合物が、Mn(III)テトラキス−4
−ベンゾイックアシッド−ポルフィリンクロライド、M
n(III)テトラキス−1−メチル−4ピリドール−ポル
フィリンテトラクロライド又はヘムであることを特徴と
する請求項2記載のウイルス増殖阻害剤(請求項3)
や、スーパーオキシドディスムターゼ様活性を有するサ
レン系化合物が、EUK−8であることを特徴とする請
求項2記載のウイルス増殖阻害剤(請求項4)に関す
る。
【0009】また本発明は、請求項1〜4のいずれか記
載のウイルス増殖阻害剤を含有することを特徴とするウ
イルス感染症の予防・治療剤(請求項5)や、請求項1
〜4のいずれか記載のウイルス増殖阻害剤を含有するこ
とを特徴とするウイルス感染症の予防・治療用食品素材
又は食品(請求項6)に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のウイルス増殖阻害剤とし
ては、スーパーオキシドディスムターゼ様活性を有する
非ペプチド系化合物、例えば、スーパーオキシドディス
ムターゼ様活性を有するポルフィリン系化合物又はサレ
ン系化合物の1種若しくは2種以上を有効成分として含
有するものであればどのようなものでもよく、上記スー
パーオキシドディスムターゼ様活性とは、スーパーオキ
シドディスムターゼ(EC1.15.1.1.)が有す
ると同様な活性、すなわちスーパーオキシドアニオンラ
ジカルの不均化反応を触媒する活性をいう。また、ポル
フィリン系化合物とは、ポルフィンやポルフィン錯体を
母核とする誘導体をいい、スーパーオキシドディスムタ
ーゼ様活性を有するポルフィリン系化合物としては、C
u、Fe、Mn、Co、Cr、Ti及びVから選択され
た遷移金属、好ましくはMnを含むポルフィリン錯体を
挙げることができ、MnTBAP、Mn(III)テトラキ
ス−1−メチル−4ピリドール−ポルフィリンテトラク
ロライド、Mn(III)テトラキス−フェニル−ポルフィ
リンクロライド、Mn(III)テトラキス−p−メトキシ
フェニル−ポルフィリンクロライド、ヘム、クロム(II
I)テトラフェニルポルフィリンクロライド等を具体的に
例示することができる。また、サレン系化合物とは、
N,N'−ビスサリシリデン−ジアミンやその金属錯体
を母核とする誘導体をいい、スーパーオキシドディスム
ターゼ様活性を有するサレン系化合物としては、EUK
−8、EUK−134、EUK−189、(S,S)−
N,N'−ビス(3−クロロ−5R−サリシリデン)−
ジアミノマンガン等のマンガンサレン錯体を具体的に例
示することができる。
【0011】上記のスーパーオキシドディスムターゼ様
活性を有するポルフィリン系化合物又はサレン系化合物
は、市販品を購入することにより、あるいは公知の方法
で合成することにより、容易に入手できるものである。
また、スーパーオキシドディスムターゼ様活性を有する
ポルフィリン系化合物又はサレン系化合物の中でも、水
溶性でメンブレン指向性を有し、細胞毒性が低いものが
好ましく、かかる観点からして、特にMnTBAPが好
ましい。MnTBAPは、水溶性でメンブレン指向性を
有し容易に細胞に取り込まれ、また、培養細胞レベルで
細胞毒性は非常に弱く、80μMでも細胞増殖阻害は弱
い。
【0012】上記本発明のウイルス増殖阻害剤は、ほと
んどのウイルス感染に有効であり、特にインフルエン
ザ、C型肝炎、HIVウイルスに有効である。本発明の
ウイルス感染症の予防・治療剤としては、上記本発明の
ウイルス増殖阻害剤を含有するものであればどのような
ものでもよく、本発明のウイルス感染症の予防・治療剤
は、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、穎粒剤、
カプセル剤等通常、その使用目的に応じた製剤形態で使
用することができ、製剤化に際しては、薬学的に許容さ
れる通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、
pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張剤な
どの各種調剤用配合成分を添加することができる。また
これら予防若しくは治療剤は、経口的又は非経口的に投
与することができる。すなわち通常用いられる投与形
態、例えば粉末、顆粒、カプセル剤、シロップ剤、懸濁
液等の剤型で経口的に投与することができ、あるいは、
例えば溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にしたものを注射の
型で非経口投与することができる他、スプレー剤の型で
鼻孔内投与することもできる。
【0013】本発明のウイルス増殖阻害剤の投与量は、
用法、患者の年齢、性別、その他の条件、疾患の程度な
どに応じて適宜決定できるが、通常有効成分である前記
化合物の量は、1日当たり体重1kg当たり約100μ
g〜20mg程度が好ましい。該ウイルス増殖阻害剤は
1日に2〜4回程度に分けても投与することができる。
【0014】上記本発明のウイルス増殖阻害剤を食品素
材又は食品に添加・配合して、ウイルス感染症の予防・
治療用機能性食品とすることもできる。上記食品素材又
は食品としては、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、ジ
ュース、牛乳、豆乳、酒類、コーヒー、紅茶、煎茶、ウ
ーロン茶、スポーツ飲料等の各種飲料や、プリン、クッ
キー、パン、ケーキ、ゼリー、煎餅などの焼き菓子、羊
羹などの和菓子、冷菓、チューインガム等のパン・菓子
類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉
ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレ
ッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味類や、豆腐、こ
んにゃく、その他佃煮、餃子、コロッケ、サラダ等の各
種総菜をあげることができる。
【0015】
【実施例】以下に、製剤例、実施例を挙げてこの発明を
更に具体的に説明するが、この発明の範囲はこれらの例
示に限定されるものではない。 製剤例1 所定量のMnTBAP、デンプン、マグネシウムステア
レート、乳糖を混合し、常法により打錠した。錠剤1錠
(200mg)当たりの組成は以下の通りであった。 MnTBAP 5mg デンプン 132mg マグネシウムステアレート 18mg 乳糖 45mg
【0016】製剤例2 所定量のMnTBAP、ポリエチレングリコール[分子
量4000]、塩化ナトリウム、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノオレエート、メタ重亜硫酸ナトリウム、メ
チル−パラペン、注射用蒸留水を注射剤の原料として用
いた。上記パラベン類、メタ重亜硫酸ナトリウム及び塩
化ナトリウムを撹拌しながら、80℃で上記の約半量の
蒸留水に溶解した。さらに得られた溶液を40℃まで冷
却しMnTBAP、次にポリエチレングリコール及びポ
リオキシエチレンソルビタンモノオレエートをその溶液
中に溶解した。次に、かかる溶液に注射用蒸留水を加え
て最終の容量に調製し、適当なフィルターぺーパーを用
いて滅菌濾過することにより滅菌して、1mlずつアン
プルに分注し注射剤を調製した。アンプル100本当た
りの組成は以下の通りであった。 MnTBAP 500mg ポリエチレングリコール[分子量4000] 300mg 塩化ナトリウム 900mg ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート 400mg メタ重亜硫酸ナトリウム 100mg メチル−パラペン 180mg プロピル−パラペン 20mg 注射用蒸留水 100ml
【0017】実施例A:材料と方法 (A−1:ウイルスの培養系とウイルス力価の測定)本
発明化合物のウイルス増殖に対する作用を、以下の方法
により測定した(Nakatsue, M. ら, Biochem. Biophys.
Res Commun. 253, 59, 1998)。シンドビスウイルス(S
V)については主にTE株、633株を用いた。TE
株、633株は、Dr. D. E. Griffin, Jhons Hopkins U
niversity School of Hygine and Public Health, Balt
imore, USAより分与されたものを用いた。培養細胞はV
ero(アフリカミドリザル腎臓由来)又はBHK−2
1(ハムスター胎児腎臓由来)を用い、培地はダルベッ
コの最小必須培地(DMEM)に10%ウシ胎児血清を
添加したものを用い、5%CO2存在下において37℃
で培養した。なお、上記Vero及びBHK−21細胞
株は(株)大日本製薬より購入し、JEV(中山株)、
A型インフルエンザウイルス(Flu−A,PR8
株)、及びMDCK細胞(イヌ腎細胞)は感染症研究所
の小田切孝人博士より分与を受け、また、N18(ラッ
ト神経細胞腫由来)、AT3(ヒト前立腺癌由来)、及
びBcl−2発現AT3細胞(AT3/bcl−2)は
Dr. D. E. Griffinより分与を受けた。
【0018】0.2mlのウイルス希釈液[Mg2+、C
2+非含有0.05Mリン酸緩衝液、0.15M Na
Cl,pH 7.0(PBS−)に1%牛血清アルブミ
ンを添加したもの]中に細胞当たり感染性を示すウイル
ス量が0.01〜50[multiplicity of infection(m
oi)=0.01〜50]となるように希釈し、このウイ
ルス量が調整された希釈液を用いて、90%単層培養が
形成された細胞に、37℃で60分間SVを感染させた
後、培養液で2回洗浄し、新しい培養液を加え、37℃
で培養を続けた(Tucker, P. C.ら, J. Virol. 71: 610
6, 1997)。
【0019】ウイルス力価の測定にはBHK−21細胞
を用いた。培養上清を上記希釈液で10倍階段希釈した
もの各0.2mlを3個のウェル(6ウェルプレート)
に接種し37℃で60分間感染させた後、1.2%メチ
ルセルロースを加えたDMEM(2%ウシ胎児血清含
有)で2日間培養した。メチルセルロースを取り除き、
細胞を2.5%クリスタルバイオレット(30%エチル
アルコール、1%シュウ酸アンモニウム中)で染色し、
3個のウェルのプラークの平均値から1ml中のウイル
ス量[PFU(プラーク形成単位(plaque forming unit
s)/ml]を算出した(Tucker, P. C.ら, J. Virol. 71: 6
106, 1997)。
【0020】(A−2:SVの持続感染細胞の培養)V
ero細胞に633株を感染させ培養を続けても持続感
染は成立しにくいが、TE株感染で持続感染が成立す
る。Vero細胞にmoi=50でTE株を感染させ培
養すると、ウイルスは一過性に増殖し、感染後3日後に
70〜90%の細胞が死滅する。生存した細胞はウイル
スを産生しながら増殖し、感染後10日目に単層を形成
し、持続感染細胞となる(第46回日本ウイルス学会抄
録集, P108, 1998)。
【0021】(A−3:SV感染細胞のタンパク質の分
析)細胞内ウイルスタンパク質の分析、細胞タンパク質
(Mn−SOD、Bcl−2など)の分析はSDS−ポ
リアクリルアミド電気泳動(SDS−PAGE)、免疫
ブロット(IB)法により行い、データの解析は画像を
CCDカメラで撮影後、(ファルマシア/アプライドバ
イオシステム社製)のAIS(The analytical Imaging
System)ソフトにより各バンドの染色濃度を測定した
(Nakatsue, M.ら, Biochem. Biophys. Res. Commun. 2
53: 59, 1998)。免疫ブロットには抗ウサギSV抗体、
抗ウサギMn−SOD抗体、抗ヒトマウスモノクロナー
ル抗体を用い、二次抗体はアルカリホスファターゼを結
合したそれぞれの抗体に対する抗体を用い、検出はNB
T(ニトロブルーテトラゾリュウム塩)による発色によ
り行った(Yoshinaka, Y.ら, Biochem. Biophys. Res.
Commun. 261: 139, 1999)。
【0022】(A−4:阻害剤のウイルス増殖阻害と濃
度の測定)阻害剤のウイルス増殖阻害について、種々の
条件で検討した。用いた試薬は全て水溶性であるため、
5mMの濃度のストック液をPBS(−)で調整した。
沈殿の形成がみられる場合は少量の1.0M NaOH
で弱アルカリ性とした。試薬の添加はウイルス感染前
2、6時間、感染と同時、感染後2、4、6時間に行
い、ウイルス感染量はmoi=0.01及びmoi=5
0について行った。培養上清の回収はmoi=50で感
染させた場合は24時間後、moi=0.01で感染さ
せた場合は48時間後に行い、ウイルス力価を測定し
た。ウイルス力価を測定するとともに感染細胞も回収し
た。感染細胞の回収は、細胞をPBS(−)で一回洗浄
後、0.3mlのSDS−PAGE用サンプルバッファ
ーで溶解し、軽く超音波処理を行い、一分間煮沸後、細
胞内タンパク質組成と量を測定のために使用した(Naka
tsue, M.ら, Biochem. Biophys. Res. Commun. 253: 5
9, 1998)。
【0023】さらにSVをVero細胞に1時間感染
後、それぞれの試薬を添加、24時間(moi=50で
感染させたもの)又は48時間(moi=0.1で感染
させたもの)後に培養上清を回収し、ウイルス力価を測
定した。また、ウイルス液とMnTBAPを混合後、2
2℃で1時間静置後ウイルス力価を測定し、直接作用の
有無を検討した。さらに非感染細胞に及ぼすMnTBA
Pの作用を、70%単層を形成したVero細胞に種々
の濃度のMnTBAPを加え4日間培養後、それぞれの
濃度について全タンパク質組成をSDS−PAGEで比
較した。
【0024】実施例B:結果 (B−1:MnTBAP、ヘム、EUK―8によるSV
増殖阻害)MnTBAP、ヘム、EUK−8によるSV
増殖阻害について調べた。SV(TE株)をVero細
胞にmoi=50で1時間感染後、MnTBAP、ヘ
ム、EUK−8をそれぞれ0(対照)、3μM、10μ
M、20μM、40μM、80μMずつ添加し、24時
間後に培養上清を回収し、ウイルス力価を測定した。ま
た、MnTBAPについては、TE株をVero細胞に
moi=0.1で感染したものについても検討した。結
果を図1に示す。ウイルス液(moi=50)とMnT
BAPとを混合し、1時間22℃で静置後ウイルス力価
を測定し、直接作用の有無を検討した。図1からわかる
ように、MnTBAPは、IC50(50%inhibitory conc
entration)が1μMと非常に強い増殖阻害を示した
が、ウイルスに対して直接的な不活化作用は認められな
かった。ヘムとEUK−8のIC50はそれぞれ20μM
と50μMであった。また、MnTBAP添加4日目の
細胞を回収し、タンパク質量とタンパク組成を調べた結
果、80μMで10%タンパク量が減少していた以外は
ほとんど差がみられず、細胞毒性は弱いことが示された
(図7)。
【0025】(B−2:MnTBAPの非存在下及び4
0μM存在下におけるウイルス増殖の比較)TE株をm
oi=50でVero細胞に1時間感染後、MnTBA
P40μMを添加し、一定時間ごとに培養上清を回収し
ウイルス力価を測定した。結果を図2に示す。図2から
わかるように、40μMのMnTBAPの存在下(■)
では、非存在下(●)に比べて、ウイルス力価が低下し
ており、40μMのMnTBAPの存在下では、感染初
期から細胞外ウイルスの産生が抑制され、感染後9時間
後では10-3に抑制されていた。この結果は、MnTB
APが強いウイルス増殖阻害活性を有することを示して
いる。
【0026】(B−3:MnTBAPの長時間存在下に
おける細胞外ウイルス増殖に対する影響)TE株をVe
ro細胞に1時間感染後MnTBAPを0、20、80
μM添加し、一日ごとに培養上清を3日目まで回収し、
ウイルス力価を測定した。培養上清に蓄積するウイルス
量を測定した結果を図3に示す。図3から、感染後1日
目でウイルス量が最大になり、以後漸次減少すること
や、MnTBAP濃度依存的にウイルス量が減少するこ
とがわかる。
【0027】(B−4:MnTBAPの添加時期による
細胞外ウイルス増殖に対する影響)TE株をVero細
胞に1時間感染させた。感染直後、感染後1,2,3,
6,8,16時間後にそれぞれ40μMのMnTBAP
を添加し、感染24時間後に培養上清を回収し、ウイル
ス力価を測定した。結果を図4に示す。図4よりMnT
BAPの添加の時期がはやいほど、ウイルス増殖阻害効
果が強いことがわかった。
【0028】(B−5:MnTBAPのウイルス感染細
胞の細胞形態及びアポトーシス誘導に対する影響)TE
株をVero細胞に1時間感染後MnTBAPをそれぞ
れ0(対照),3μM、10μM、20μM、40μ
M、80μMを添加し、感染24時間後に感染細胞の形
態観察及びDNA断片化について調べた。結果を図5に
示す。図5(上)より、MnTBAP処理Vero細胞
は、濃度依存的にウイルスによる細胞変性効果が抑制さ
れていることがわかる。また、図5(下)より、MnT
BAP処理Vero細胞のDNAの断片化が濃度依存的
に抑制されており、MnTBAPの添加によりウイルス
によって誘導されるアポトーシスが抑制されることが明
らかとなった。
【0029】(B−6:SV持続感染細胞におけるMn
TBAPの細胞外ウイルス増殖に対する影響)SV持続
感染細胞AT−3(Bcl−2)/633、Vero/
TE、又はN18/TEにMnTBAPをそれぞれ0
(対照),3μM、10μM、20μM、40μM、8
0μM添加し、24時間後のウイルス力価を測定した。
結果を図6に示す。図6よりMnTBAP処理SV持続
感染細胞は、いずれも濃度依存的にウイルス力価が低下
することが認められた。
【0030】(B−7:MnTBAPの非感染細胞に対
する影響)70%単層を形成したVero細胞にMnT
BAP(A)をそれぞれ0(対照),3μM、10μ
M、20μM、40μM、80μMずつ添加し、4日後
に培養細胞を回収し、SDS−PAGEでタンパク質組
成と量を調べた。結果を図7に示す。図7よりMnTB
AP処理Vero細胞におけるタンパク質組成と量はM
nTBAP添加濃度の多寡にかかわらず、ほとんど変化
は見られないが、80μMにおいて全タンパク質量が1
0%減少していた。
【0031】(B−8:MnTBAPの細胞内ウイルス
タンパク質及び細胞構成成分に対する影響)TE株をV
ero細胞に1時間感染後、MnTBAPをそれぞれ0
(対照),3μM、10μM、20μM、40μM、8
0μM添加し、感染24時間後に細胞を回収し、SDS
−PAGE/IBによりそれぞれの成分のタンパク質量
を、ヒストンIVについてはCBB染色により定量し、
Mn−SOD,Bcl−2,ウイルス成分についてはI
Bをスキャンして定量した。結果を図8に示す。図8よ
りウイルスコア成分のタンパク量はMnTBAP濃度依
存的に減少したが、ヒストンIV、Mn―SOD、及び
Bcl−2のタンパク量はMnTBAP添加濃度の多寡
にかかわらず大きな変化は認められなかった。
【0032】(B−9:MnTBAPによるSV以外の
ウイルスの増殖への影響)他のウイルス、例えば日本脳
炎ウイルス(JEV)、インフルエンザウイルス(Fl
u−A)感染細胞についてもMnTBAPによるウイル
ス増殖の抑制がみられた。結果を図9に示す。日本脳炎
ウイルスはVero細胞にmoi=0.01で感染後、
48時間目にウイルス量を測定した。インフルエンザウ
イルスはVero細胞にmoi=1で感染させ、トリプ
シン(1μg/ml)非存在下で培養し、感染後48時
間目にウイルス量をMDCK細胞で測定した。
【0033】(B−10:結果のまとめ)MnTBAP
は、Vero、N18、BHK−21細胞で顕著な細胞
外ウイルスの産生を10-2〜10-4に抑制する(IC50
=1〜3μM)。また、試薬の添加時間にかかわらず、
高MOI、低MOI感染ともに増殖阻害がみられ(感染
後の試薬添加時間に比例して、阻害程度は弱くなるが1
6時間後添加でも30%の阻害がみられる。通常、感染
後9〜12時間で細胞外ウイルスの力価は最高とな
る)、細胞内ウイルスタンパク質量も平行して減少す
る。感染前、あるいは感染と同時添加でも同様の傾向が
見られる。同様に、持続感染細胞(Vero/TE株、
N18/TE株、AT3−bcl2/633株)でも細
胞外ウイルスの産生が10-1〜10-2に抑制される。ま
た、ウイルスに対する試薬の直接不活化作用はない。さ
らに、培養細胞における細胞毒性は、80μMにおいて
増殖速度が10%程度遅くなる以外は殆ど確認できな
い。
【0034】MnTBAPの抗ウイルス作用の詳細な作
用点は現在のところ不明であるが、ウイルス感染で誘導
され、ウイルス増殖に何らかの関与が考えられるスーパ
ーオキサイドの消去により、ウイルス増殖が抑制される
と考えられる。ウイルス種による特異性は低いと考えら
れ、対象としてインフルエンザ、C型肝炎、エイズウイ
ルスなどへの応用が期待できる。ウイルス種により酸化
ストレスの誘導能が異なると考えられるが、効果はその
強弱に依存するものと思われる。ヘム及びサレン化合物
はMnTBAPの作用より抑制能は低いが同様の作用を
もつ。
【0035】
【発明の効果】本発明のウイルス増殖阻害剤は、ウイル
ス増殖機構に直接関与せず、細胞機能を介して非特異的
に抑制作用を示すと考えられることから、C型肝炎ウイ
ルス、HIVなど、多くの薬剤を必要とするウイルス疾
患の治療や予防に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】MnTBAP、ヘム、EUK−8のウイルス粒
子及び細胞外ウイルス増殖に対する影響を示す図であ
る。
【図2】MnTBAPの非存在下及び40μM存在下に
おけるウイルス増殖の比較を示す図である。
【図3】MnTBAPの長時間存在下における細胞外ウ
イルス増殖に対する影響を示す図である。
【図4】MnTBAPの添加時期による細胞外ウイルス
増殖に対する影響を示す図である。
【図5】MnTBAPのウイルス感染細胞の細胞形態及
びアポトーシス誘導に対する影響を示す図である。
【図6】SV持続感染細胞におけるMnTBAPの細胞
外ウイルス増殖に対する影響を示す図である。
【図7】MnTBAPの非感染細胞に対する影響を示す
図である。
【図8】MnTBAPの細胞内ウイルスタンパク質及び
細胞構成成分に対する影響を示す図である。
【図9】MnTBAPのSV、JEV、及びFlu−A
の増殖に与える影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B018 LB01 LB08 MD18 ME09 4C084 AA02 AA03 AA17 AA20 BA44 CA59 MA34 MA52 NA10 NA14 ZB332 4C086 AA01 AA02 CB04 GA20 MA01 MA02 MA04 MA34 MA52 NA10 NA14 ZB33 4C206 AA01 AA02 JB20 KA20 MA01 MA02 MA04 MA54 MA72 NA10 NA14 ZB33

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スーパーオキシドディスムターゼ様活性
    を有する非ペプチド系化合物の1種若しくは2種以上を
    有効成分として含有することを特徴とするウイルス増殖
    阻害剤。
  2. 【請求項2】 スーパーオキシドディスムターゼ様活性
    を有する非ペプチド系化合物が、スーパーオキシドディ
    スムターゼ様活性を有するポルフィリン系化合物又はサ
    レン系化合物であることを特徴とする請求項1記載のウ
    イルス増殖阻害剤。
  3. 【請求項3】 スーパーオキシドディスムターゼ様活性
    を有するポルフィリン系化合物が、Mn(III)テトラキ
    ス−4−ベンゾイックアシッド−ポルフィリンクロライ
    ド、Mn(III)テトラキス−1−メチル−4ピリドール
    −ポルフィリンテトラクロライド又はヘムであることを
    特徴とする請求項2記載のウイルス増殖阻害剤。
  4. 【請求項4】 スーパーオキシドディスムターゼ様活性
    を有するサレン系化合物が、EUK−8であることを特
    徴とする請求項2記載のウイルス増殖阻害剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載のウイルス
    増殖阻害剤を含有することを特徴とするウイルス感染症
    の予防・治療剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか記載のウイルス
    増殖阻害剤を含有することを特徴とするウイルス感染症
    の予防・治療用食品素材又は食品。
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