JP2003053102A - 分離装置 - Google Patents

分離装置

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JP2003053102A
JP2003053102A JP2001248677A JP2001248677A JP2003053102A JP 2003053102 A JP2003053102 A JP 2003053102A JP 2001248677 A JP2001248677 A JP 2001248677A JP 2001248677 A JP2001248677 A JP 2001248677A JP 2003053102 A JP2003053102 A JP 2003053102A
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alcohol
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hydrophilic
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Taro Kuroda
太郎 黒田
Kiyo Kuroda
紀代 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないエネルギーとコストでアルコール
を分離出来る分離装置を得る。 【解決手段】 超親アルコール性を示す物質、具体的に
は親水部と疎水部とがミクロに相分離した表面を有する
化合物1を使用してアルコールを分離する。このように
超親アルコール性を示す化合物は表面にアルコール分子
を強く束縛する(規則的に配列させる)性質を有するた
め、化合物1表面上に滴下したアルコール溶液2は低濃
度のアルコール溶液3と高濃度のアルコール溶液4とに
分離する事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分子中に親水基と
疎水基を有する物質(アルコール、アミン化合物、カル
ボン酸、アルデヒド、界面活性剤など)を流体中より分
離する分離装置にに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルコールは、反応性、混和性、溶解性
などに優れているため、化学工業をはじめ、食品工業、
医薬品工業、電子部品工業などの分野で多用されていま
す。このアルコールは、その生産段階及び使用段階での
鈍化、あるいは廃棄段階での廃水の浄化や廃液からのア
ルコール資源の回収といった場面で、水とアルコールの
分離が必要となります。現在は、このアルコールの分離
を主に蒸留法によって行っています。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した蒸留法は典型
的なエネルギー多消費型分離法で、近年の地球温暖化問
題との関連もあり、より省エネルギー的な方向への転換
が求められています(分離に多大なエネルギーを消費し
てしまうという問題があった。)。
【0004】また、これとは別に蒸留操作では、共沸蒸
留工程で使用するベンゼンなどの人体に危険な添加物が
製品に微量残存する可能性があるため、食品工業や医薬
品工業などの分野ではこれらを使用しない新しい分離プ
ロセスの開発に期待が寄せられています(人体への安全
性でも問題があった)。
【0005】本発明は、これらの問題の解決を課題とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に鋭意検討した。その結果、親水部と疎水部とがミクロ
に相分離している表面を有する化合物がアルコールに対
して(接触角にしておおむね10°以下、条件によって
は5°以下と)極めて高い濡れ性(以下、超親アルコー
ル性と記載)を示す事を見出した。
【0007】更にまた、アルコール水溶液を上記した
(親水部と疎水部とがミクロに相分離した表面を有する
化合物などの)超親アルコール性を示す表面に滴下した
場合、アルコール水溶液が高濃度のアルコール溶液と低
濃度のアルコール溶液とに分離されるのを見出した。よ
り具体的には、(親水部と疎水部とがミクロに相分離し
た表面を有する化合物などの)超親アルコール性を示す
表面上に滴下したアルコール水溶液中の主にアルコール
成分(高濃度のアルコール溶液)が薄く広がり、低濃度
のアルコール溶液が滴状に集まる事を見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】本発明の請求項1に係る分離装置は、少な
くとも超親アルコール性を示す化合物1を使用して流体
を分離する事を特徴とする。
【0009】本発明の請求項2に係る化合物1は、分子
中に親水部と疎水部をもつ化合物である事を特徴とす
る。
【0010】本発明の請求項3に係る化合物1は、分子
レベルで親水部と疎水部とに分かれた表面を有する化合
物である事を特徴とする。
【0011】本発明の請求項4に係る化合物1は、親水
部と疎水部とがミクロに相分離した表面を有する化合物
である事を特徴とする。
【0012】本発明の請求項5に係る分離装置は、化合
物1が固体である事を特徴とする。なお、化合物1の形
状としては、シート状、膜状、多孔体状、ハニカム状、
糸状、中空糸状、布状、不織布状など多種多様の形態が
挙げられ、用途に合わせて適宜使用すれば良い。
【0013】本発明の請求項6に係る分離装置は、化合
物1表面の親水部と疎水部が、海島構造、柱状構造、OB
DD構造、ラメラ構造、の何れかの構造を有している事を
特徴とする。
【0014】本発明の請求項7に係る分離装置は、化合
物1表面の親水部及び疎水部のうち少なくともどちらか
一方の幅が100nm以下である事を特徴とする。
【0015】本発明の請求項8に係る分離装置は、化合
物1表面の親水部及び疎水部のうち少なくともどちらか
一方の幅が規則性を有している事を特徴とする。
【0016】本発明の請求項9に係る分離装置は、化合
物1表面の親水部及び疎水部のうち少なくともどちらか
一方の幅が一定である事を特徴とする。
【0017】本発明の請求項10に係る分離装置は、化
合物1表面の親水部及び疎水部のうち少なくともどちら
か一方の間隔が周期性を有している事を特徴とする。
【0018】本発明の請求項11に係る分離装置は、化
合物1表面の親水部及び疎水部のうち少なくともどちら
か一方の間隔が、分離する分子の長さの10倍以下であ
る事を特徴とする。
【0019】本発明の請求項12に係る分離装置は、蒸
留により流体を分離する事を特徴とする。
【0020】本発明の請求項13に係る分離装置は、流
体が化合物1を通過する事を特徴とする。
【0021】本発明の請求項14に係る分離装置は、化
合物1で流体を吸収する事を特徴とする。
【0022】本発明の請求項15に係る分離装置は、化
合物1で流体を吸着する事を特徴とする。
【0023】本発明の請求項16に係る分離装置は、分
離装置により分離する流体が、分子内に親水基と疎水基
とを有している事を特徴とする。
【0024】本発明の請求項17に係る分離装置は、分
離装置により分離する流体が、アルコールである事を特
徴とする。
【0025】
【発明実施の形態】以下、発明実施の形態を実施例にも
とづき図面を参照にして説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施形態に係る分離装
置10であって、極めて基礎試験的な実施形態を示して
いる。図中、1は超親アルコール性を示す化合物であっ
て本実施例ではシート状の形状を有している、2’はア
ルコール水溶液を示している。なお、超親アルコール性
を示す化合物1としては、表面が(面方向に)親水部と
疎水部とにミクロ相分離した化合物等が挙げられる。シ
ート状の化合物1にアルコール水溶液2’を滴下する事
により、アルコール水溶液2’は、低濃度のアルコール
水溶液3’と、高濃度のアルコール水溶液4’とに分離
される。より具体的には、化合物1の表面上を高濃度の
アルコール水溶液4’は極めて薄く広がり、この高濃度
のアルコール水溶液4’にあたかも押し出されるように
して、高濃度のアルコール水溶液4’の外周に低濃度の
アルコール水溶液3が滴状にとなって分離されるのであ
る。
【0027】図2は、アルコール水溶液2’を(親水部
と疎水部とがミクロに相分離した表面を有する)化合物
1表面に滴下した場合における化合物1の表面雰囲気の
様子をモデル化したものである。図中、11は化合物1
表面上の親水部を、12は化合物1表面上の疎水部を、
13はアルコール分子の親水基を、14はアルコール分
子の疎水基を示している。
【0028】化合物1表面上に滴下したアルコール水溶
液2’中のアルコール分子は、分子中に親水基13と疎
水基14を有するため、アルコール分子の親水基13は
化合物1表面上の親水部11側に、アルコール分子の疎
水基14は化合物1表面上の疎水部12側に規則的に配
列する。この規則的な配列により、化合物1表面は(文
章段落0006,0007にて記載した)超親アルコー
ル性を示していると考えられる。このようにアルコール
分子に規則的な配列が生じる事により、アルコール分子
以外の成分が、アルコール分子の規則的な配列部分より
押し出される。この効果により、図1にて示したように
化合物1に滴下したアルコール水溶液2’は、低濃度の
アルコール水溶液3’と、高濃度のアルコール水溶液
4’とに分離されたと考えられる。
【0029】なお、文章段落0028までの説明におい
ては、アルコール水溶液2’の分離について記載した
が、化合物1表面へのアルコール分子の規則的な配列
は、アルコール分子の分子構造によるものであるため、
アルコールを水以外の溶媒と混合した場合、例えば、ア
ルコールと極性の低い有機溶媒との混合液など各種のア
ルコール溶液2についても同様の分離効果が得られる事
は言うまでも無い。
【0030】また、同様に、文章段落0006〜002
9の説明においてはアルコールの分離について記載した
が、分子中に親水基と疎水基とを有する分子であればア
ルコールと同様にして化合物1表面に配列するため(極
めて高い濡れ性を示し)、アルコールの場合と同様の分
離効果が得られる事は言うまでも無い。このように、分
子中に親水基と疎水基を有する分子の例としては、アル
コールの他に、アミン化合物、カルボン酸、アルデヒ
ド、界面活性剤などが挙げられ、これらの分子について
もアルコールの場合と同様の手法により分離効果が得ら
れる事は言うまでも無い。
【0031】なお、文章段落0027〜0030におい
て、アルコール分子は化合物1表面に規則的に配列する
と記載したが、図2は理想的な配列状態をモデル化した
ものであり、実際には様々な要因により配列に乱れが生
じる場合がある事を予め記載しておく。
【0032】化合物1の表面を親水部11と疎水部12
にミクロ相分離させる方策としては、化合物1の基材そ
のものを親水部11と疎水部12にミクロ相分離させる
方策と、化合物1表面を親水部11と疎水部12にミク
ロ相分離させる方策が挙げられる。なお、化合物1表面
を親水部11と疎水部12にミクロ相分離させる方策例
としては、親水部11と疎水部12にミクロ相分離する
塗料を塗装する方策が挙げられる。
【0033】この化合物1の表面を親水部11と疎水部
12にミクロ相分離させる具体的な方策は先行技術が多
数報告されているため詳細は省略するが、基本的な考え
方の一例を記載すれば、重合時に親水性を示すモノマー
(以下、親水性モノマーと記載)と重合時に疎水部を示
すモノマー(以下、疎水性モノマーと記載)とで構成さ
れたブロック共重合体(親水部と疎水部とを有したブロ
ック重合体)により、化合物1の基材、あるいは、化合
物1に塗装する塗料を構成すれば良い。この場合、ブロ
ック共重合体上の親水部と疎水部のセグメントの長さ調
節する事により、化合物1表面上に親水部11と疎水部
12とがミクロに相分離した海島構造、柱状構造、OBDD
構造、交互ラメラ構造などを得る事が出来、親水部11
及び疎水部12の幅も調節する事が出来る。なお、目的
とする構造が得られる限りにおいて、ブロック重合体と
かわって、交互重合体、グラフト重合体等の各種重合体
を用いても良い。
【0034】この様に表面が親水部11と疎水部12と
がミクロに相分離した構造を有する化合物1について既
に公知の先行技術を例示すれば、基材の例では、抗血栓
性材料(特開平6−14989、共立出版 高分子新材
料One Point−11生体適合性ポリマー81頁
〜109頁など多数の先行技術有り)、特開平10−8
7856が、塗料の例では、特開平5−65434など
が挙げられる。(勿論、本文章段落にて記載したこれら
の先行技術においても、用途に合わせて親水部11及び
疎水部12の幅などの各種仕様を調節する必要が生じる
場合がある事は言うまでも無い。)
【0035】なお、文章段落0026〜0031におい
て記載したアルコールの分離効果については、化合物1
の表面が親水部11と疎水部12とにミクロ相分離した
構造を有していれば(表面が超親アルコール性を示すた
め)得る事が出来るが、アルコール分子の大きさと比較
して親水部11あるいは疎水部12の幅が十分に大きい
場合には図3に示したように、アルコール分子の他の分
子も表面に吸着し(例えば、アルコール水溶液2’にあ
っては、水分子15)分離性能が低下してしまうため、
親水部11及び疎水部12の幅は100nm以下である事
が望ましい。
【0036】また、前途したように、アルコール分子の
分離性能は化合物1表面へのアルコール分子の規則的な
配列に起因するものであるため、よりアルコール分子の
配列を規則的にするためにも、親水部11と疎水部12
の幅が規則性を有している事が望ましく、願わくは、親
水部11の幅が一定であり、疎水部12の幅も一定であ
る事が望ましい。また、同様の理由で、親水部11と疎
水部12の間隔も規則性を有している事が望ましく、願
わくは、親水部11の間隔が一定であり、疎水部12の
間隔も一定である事が望ましい。なお、このように親水
部11と疎水部12とが規則性を有する構造例として
は、文章段落0033で記載した、海島構造、柱状構
造、OBDD構造、交互ラメラ構造などが挙げられる。
【0037】さらにまた、文章段落0035では親水部
11及び疎水部12の幅が狭いほど望ましいと記載した
が、親水部11及び疎水部12の幅が更に狭くなるとア
ルコール分子のサイズによっては、化合物1表面に配列
するアルコール分子の規則性が大きく異なってくる。
【0038】図4(a)は(疎水部12の幅が、図2の
場合よりも広い場合について)化合物1表面に分子量の
小さいアルコール分子19が配列した様子を示してい
る。文章段落0028にて記載したように、アルコール
分子19の親水基13は化合物1表面上の親水部11側
に、アルコール分子19の疎水基14は化合物1表面上
の疎水部12側に配列する。このため、化合物1表面上
の親水部11と疎水部12との境界部雰囲気に吸着した
アルコール分子17は(図2の場合と同様にして)規則
的に配列する事が出来る。これに対し、化合物1表面上
の親水部11と疎水部12との境界部雰囲気より離れて
吸着したアルコール分子18は、(例えば図4(a)に
示すように)アルコール分子18の親水基13と化合物
1表面の疎水部12間に反発力が生じるため、規則的に
配列する事が出来難くなる。
【0039】図4(b)は図4(a)に、分子量の大き
いアルコール分子16を加えた場合の化合物1表面雰囲
気の様子を示している。この場合、化合物1表面に分子
量の小さいアルコール分子19が吸着するよりも、分子
量の大きいアルコール分子16が吸着するほうが規則的
に配列する事が出来、エネルギー的にも安定するため、
アルコール分子19にかわってアルコール分子16が吸
着する事となる。
【0040】即ち、化合物1表面の親水部11及び疎水
部12の幅によって、化合物1表面に吸着(あるいは、
規則的に配列)し易いアルコール分子が異なるため、ア
ルコール分子に対する選択性が生じる。特に、アルコー
ル分子が図2のように配列する場合にあっては、エネル
ギー的にも高い安定性を示すため、図2のように配列す
るアルコール分子に対して高い選択性を生じる事とな
る。
【0041】なお、この選択性は、図2より化合物1表
面の親水部11及び疎水部12の幅が変化する事により
低下するため、親水部11の間隔あるいは疎水部12の
間隔は分離するアルコール分子の長さの10倍以下、願
わくば5倍以下である事が望ましい。最も分子量の小さ
いアルコールがメタノールである事に注視すれば、化合
物1表面の親水部11の幅あるいは疎水部12の幅が
0.5〜2nmオーダーと極めて狭い場合では、超親ア
ルコール性やアルコール分子の分離性に加え、分離する
アルコール分子も分子構造により選択(以下、アルコー
ル分子の選択性と記載)出来るようになる。なお、アル
コール分子の(親水基13あるいは疎水基14の)大き
さが大きくなるのに伴い、高いアルコール分子の選択性
を有する化合物1表面の親水部11の幅あるいは疎水部
12の幅が広くなるという事は言うまでも無い。
【0042】なお、このように親水部11の幅あるいは
疎水部12の幅が狭い化合物1表面を形成するにあたっ
ても、基本的には文章段落0032〜0034に記載し
たのと同様にして化合物1表面を形成できるが、文章段
落0034に記載した先行技術と比較して親水部11の
幅あるいは疎水部12の幅が一桁程度小さいため、それ
にあわせて適宜組成を調節する必要がある。
【0043】例えば、特開平5−65434において
は、特開平5−65434本文中の文章段落0006及
び0007の1行目〜2行目において“親水化合物は、
重量平均分子量が約300〜100,000の範囲を有
し”、“疎水化合物は、重量平均分子量が約300〜1
00,000の範囲を有し”と記載しているが、この下
限側を一桁程度小さく、即ち“親水化合物は、重量平均
分子量が約30〜100,000の範囲を有し”、“疎
水化合物は、重量平均分子量が約30〜100,000
の範囲を有し”としたもの等で化合物を構成する必要が
ある。(他の先行技術についても同様である事は言うま
でも無い。)
【0044】また、親水性モノマーと疎水性モノマーと
のブロック重合体では、文章段落0041に記載したよ
うな幅の狭い親水部11あるいは疎水部12の形成が困
難な場合、親水性モノマーと疎水性モノマーとの交互重
合体や、ブロック重合体と交互重合体の中間体などを使
用しても良い。
【0045】さらにまた、PET樹脂やPPGAなどの
ように、分子内に分極の大きい部分(親水部11に相
当)と分極の小さい部分(疎水部12に相当)を有する
ものであっても良い。
【0046】なお、図2〜図4はアルコール分子の化合
物1表面への吸着を示すモデル図であり、簡単のため化
合物1表面を平面として記載しているがこの形状に限ら
れる事無く、例えば凹凸有していても(平面状では無く
ても)良く、更には多孔体であっても良い。なお、文章
段落0026〜0045においては、超親アルコール性
を示す化合物1として、親水部11と疎水部12とがミ
クロに相分離した表面を有する化合物を主に例示したが
これに限られる事なく、超親アルコール性を有する化合
物であれば適宜使用出来る。また、化合物1の形態とし
ては、図1に示した様にシート状でも良いが、多孔体
状、ハニカム状、チューブ状、繊維状、不織布状、フィ
ルター状、糸状、膜状、中空糸状など様々な形態を適宜
用途に合わせて使用すれば良い。
【0047】また、文章段落0029、0030の繰り
返しとなるが、文章段落0026〜0046にて記載し
た実施例並びに文章段落0046以降に記載する実施例
についても、アルコール水溶液2’の分離だけでなく、
アルコールを水以外の溶媒と混合した場合、例えば、ア
ルコールと極性の低い有機溶媒との混合液など各種アル
コール溶液2についても同様の分離効果が得られる事は
言うまでも無い。また、分子中に親水基と疎水基とを有
する分子であれば、アルコールと同様にして、親水部1
1と疎水部12とがミクロに相分離した化合物1表面に
配列するため、アルコールの場合と同様の分離効果が得
られる事は言うまでも無い。このように、分子中に親水
基と疎水基を有する分子の例としては、アルコールの他
に、アミン化合物、カルボン酸、アルデヒド、界面活性
剤などが挙げられ、これらの分子についても同様の手法
により分離効果が得られると言う事は言うまでも無い。
【0048】以上の内容を踏まえ以下、この他の実施例
を説明していく。なお、発明実施の形態において、符号
を統一し、重複する説明を省略する。
【0049】図5は、本発明の一実施例に係る分離装置
10であって、古くより蒸留酒などの製造に使用されて
来た単蒸留装置を示している。図中、1は(親水部11
と疎水部12とがミクロに相分離した表面を有する化合
物などの)超親アルコール性を示す化合物、2はアルコ
ール溶液、5は容器、6は容器5を加熱する加熱器、7
は冷却器、21は容器5にアルコール溶液2を供給する
供給口、22は蒸発した成分の取出口である。
【0050】供給口21より容器5内部に供給されたア
ルコール溶液2は、容器5内部に設けられた化合物1と
接触する。アルコール溶液2が化合物1と接触する事に
より、文章段0026〜0047の説明と同様にして、
化合物1表面近傍でアルコール分子が規則的に配列す
る。このため、アルコール分子が化合物1表面に束縛さ
れ、化合物1表面雰囲気におけるアルコールの見かけの
沸点が上昇する事となる。
【0051】従って、容器5内部に供給されたアルコー
ル溶液2がアルコールとの共沸成分を有する場合におい
ても分離が容易となる。例えば、アルコール溶液2がア
ルコールとの共沸成分を有する場合においては共沸成分
がアルコールよりも先に蒸発するため、共沸成分が冷却
器7で冷却され液化した状態で取出口22より取り出さ
れる。
【0052】化合物1の形状としては、アルコール溶液
2との接触面積を大きくするため、多孔質状、ハニカム
状など表面積が大きい形状を有する事が望ましい。ま
た、化合物1は固体ではなく、(親水性モノマーと疎水
性モノマーとの重合体の高分子などによる)ゾル状のコ
ロイドであっても良く、この場合、化合物1とアルコー
ル溶液2との接触面積が更に大きくなるため、化合物1
表面にアルコール分子が束縛され易くなり、アルコール
の見かけの沸点は上昇し、分離が容易となる。
【0053】加熱器6にて容器5を更に過熱し、容器内
のアルコール溶液の温度を上昇させる事により、アルコ
ールはアルコールより高沸点成分と共に蒸発するため、
アルコールはアルコールよりも高沸点成分との混合液と
して取出口22より取り出される。このようにして取り
出されたアルコールとアルコールよりも高沸点成分から
なる混合液はアルコールとの共沸成分を殆ど含んでいな
いため、通常の蒸留装置によるアルコールの分離が容易
となる。
【0054】なお、文章段落0049〜0053におい
ては、簡単のため、単蒸留装置をベースにしたアルコー
ルの分離について記述したが、連続精留装置などの工業
的に使用されている各種蒸留装置に適用出来るという事
は言うまでも無い。例えば、連続精留装置にあっては、
蒸留筒内に設けられた多数の棚段のうち、1つ或いは複
数個の棚段に多孔板状の化合物1を使用すれば、多孔板
状の化合物1雰囲気におけるアルコールの見かけの沸点
を上げられるため、共沸成分との分離が容易となる。
【0055】なお、文章段落0049〜0054にて記
載した蒸留装置は化合物1によりアルコールの見かけの
沸点を上げているが、化合物1が固体であるため化合物
1の分離が容易である(というより分離する必要が殆ど
無い)という特徴も有している。
【0056】図6は、本発明の一実施例に係る分離装置
10であって、クロスフロー方式の分離装置10を例示
している。図中、1は(親水部11と疎水部12とがミ
クロに相分離した表面を有する化合物などの)超親アル
コール性を有する化合物、2はアルコール溶液、3は低
濃度のアルコール溶液、4は高濃度のアルコール溶液、
8は化合物1を支持する多孔質支持層、21はアルコー
ル溶液2を供給する供給口、22は低濃度のアルコール
溶液3を取り出す取出口、23は高濃度のアルコール溶
液4を取り出す取出口である。
【0057】化合物1はアルコールが通過可能な形態で
ある事が望ましく、具体的な形態例としては、多孔体
状、不織布等の布状、フィルター状など様々な形態が挙
げられる。なお、本実施例においてはアルコールが通過
可能な形態の一例として、化合物1の形態をアルコール
分子が内側より外側に向かって通過できる筒形状(ある
いは中空糸状)の多孔体として以下実施例を説明する。
【0058】文章段落0026〜0047に記載したの
と同様の理由で、図6において供給口21より筒形状の
化合物1内に供給されたアルコール溶液2中のアルコー
ル分子は化合物1表面に対し超親アルコール性を示す。
このため、アルコール分子は筒形状の多孔体である化合
物1の孔内部(孔の表面も親水部11と疎水部12とが
ミクロに相分離しているため)を拡散し、化合物1表面
は孔内部も含めアルコール分子で覆われることとなる。
【0059】このように、(孔内部も含め)化合物1表
面を覆ったアルコール分子は、規則性を有して配列して
いるため、(アルコール以外の分子にとっては見かけの
孔径が小さくなり、)アルコール以外の分子が孔内部に
入り込み難くなる。このため、アルコール分子が容易に
化合物1を通過する場合においても、アルコール以外の
分子は化合物1を通過し難くなり、図6に示すように、
アルコール溶液2は低濃度のアルコール溶液3と高濃度
のアルコール溶液4とに分離され各々取出口22、23
より取り出される。
【0060】なお、この場合、(化合物1で構成され
た)筒内部の圧力を筒外側の圧力よりも高く設定する事
により、化合物1を通過するアルコール分子は増加する
事は言うまでも無い。また、本実施例においては、クロ
スフロー方式の分離装置10について例示したが、この
方式に限られる事無く、化合物1を通過させる事によ
り、アルコール溶液2は低濃度のアルコール溶液3と高
濃度のアルコール溶液4とに分離される事は言うまでも
無い。
【0061】図7は、本発明の一実施例に係る分離装置
10であって、化合物1にアルコールを吸収させる事に
より分離する分離装置10を例示している。図中、1は
(親水部11と疎水部12とがミクロに相分離した表面
を有する化合物などの)超親アルコール性を示す化合物
1、2はアルコール溶液、3は低濃度のアルコール溶
液、4は高濃度のアルコール溶液、9は絞り装置であ
る。
【0062】化合物1の形態としてはアルコールが吸収
される事が望ましく、具体的な形態例としては、多孔体
状、不織布等の布状、フィルター状、など様々な形態が
挙げられる。なお、本実施例においては化合物1の形態
を一例として、弾性を有する環状の多孔体として以下実
施例を説明する。
【0063】文章段落0026〜0047、及び文章段
落0056〜0060に記載したのと同様の理由によ
り、図7において濾過装置10に供給されたアルコール
溶液2中のアルコール分子は化合物1表面に対し、超親
アルコール性を示す。このとき、アルコール分子は環状
で多孔体状の化合物1の孔内部も拡散するため、孔内部
も含め化合物1表面はアルコール分子で覆われる(すな
わち、化合物1に吸収される)こととなる。
【0064】このように、化合物1に吸収されたアルコ
ール分子は、規則性を有して配列しているため、(アル
コール以外の分子にとっては見かけの孔径が小さくな
り、)アルコール以外の分子が孔内部に入り込み難くな
る(即ち、吸収され難くなる)。このため、多孔体状の
化合物1にアルコール溶液2を吸収させる事により、ア
ルコール溶液2は、(化合物1に吸収されなかった)低
濃度のアルコール溶液3と(化合物1に吸収された)高
濃度のアルコール溶液4とに分離される事となる。
【0065】この化合物1に吸収された高濃度のアルコ
ール溶液4は、絞り装置9にて化合物1を圧縮する事に
より搾り出されるため、化合物1より容易に分離する事
が出来る。なお、化合物1に吸収された高濃度のアルコ
ール溶液4を化合物1より分離する方策としては、上記
した加圧(あるいは圧縮)の他に、減圧や加熱などによ
り気化させる等、様々な方策がある事は言うまでも無
い。
【0066】文章段落0026〜0047においては化
合物1の示す超親アルコール性を利用して基礎試験的な
分離装置10を、文章段落0049〜0065において
は化合物1の示す超親アルコール性を利用して工業的に
も比較的適用が容易と考えられるより具体的な分離装置
10について記載した。この、より具体的な分離装置1
0の構成としては上記した以外にも様々な方策が考えら
れ、その一方策例として吸着を利用した方策についての
実施例を以下に記述する。
【0067】吸着剤の有する性質の一つとして、複数種
類の分子が存在する雰囲気においては、より吸着し易い
分子が選択的に吸着されるという性質を有する。従っ
て、超親アルコール性を有する化合物1で吸着剤を構成
すれば、アルコール分子を選択的に吸着することとな
る。化合物1の形態としては表面積を大きくする事が望
ましく、多孔体の利用などが考えられる。
【0068】以下、分離プロセスについて記載する。化
合物1で構成した吸着剤をアルコール溶液2(あるいは
アルコールを含んだ気体)と接触させる事により、化合
物1で構成した吸着剤にはアルコール分子が選択的に吸
着する。(従って、アルコール溶液2は、化合物1に吸
着された高濃度のアルコール溶液4と、吸着されなかっ
た低濃度のアルコール溶液3とに分離されるのであ
る。)この化合物1に吸着したアルコールを化合物1よ
り(脱離させ)分離する事により高濃度のアルコール溶
4を得る事が出来る。
【0069】この場合、アルコール分子を化合物1で構
成された吸着剤の飽和近くまで(破過点にまで)吸着さ
せる事が、分離性が良いため望ましい。また、アルコー
ルを化合物1より(脱離させ)分離する方策としては、
圧力スイング(PSA)法やサーマルスイング(TSA)法が
挙げられる。この吸着と脱離を繰り返す事により、繰り
返してアルコールを分離する事が出来る。
【0070】なお、文章段落0056〜0065記載の
実施例においては、アルコール溶液2を分離する場合の
説明を記載したが、文章段落0066〜0069記載の
実施例と同様にして、アルコールを含んだ気体について
も同様の効果が得られる事は言うまでも無い。また、本
明細書においては、アルコールを単にアルコールと記載
したが、アルコールには身近な化合物であるメタノール
やエタノールなどの他にも実に多種多様な化合物があ
り、これらについても分離効果を有する事は言うまでも
無い。また、文章段落0029,0030の繰り返しと
なるが、これら上記した分離装置10においては、分子
中に親水基と疎水基とを有するアルコール以外の分子
(アミン化合物、カルボン酸、アルデヒド、界面活性剤
など)ついてもアルコールの場合と同様の分離効果が得
られる事は言うまでも無い。
【0071】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ため、以下に記載されるような効果を奏する。
【0072】超親アルコール性を示す化合物1は、化合
物1表面にアルコール溶液中のアルコール分子を強く束
縛する性質を有するため、化合物1を分離装置に適用す
ればアルコールの分離が容易となる。
【0073】超親アルコール性を示す化合物1を得る手
段としては様々な方策が考えられる。その一方策とし
て、文章段落0026〜0031にて記載したように化
合物表面を親水部11と疎水部12とがミクロに相分離
するように構成すれば、アルコール分子中の親水基13
は親水部11側に、アルコール分子中の疎水基14は疎
水部12側に規則的に配列するため、超親アルコール性
を示す化合物を得る事が出来る。
【0074】またこの超親アルコール性は、(ミクロ相
分離表面を有する化合物と重複するところもあるが)少
なくとも分子中に親水部と疎水部をもつ化合物や、少な
くとも分子レベルで親水部と疎水部とに分かれた表面を
有する化合物についても見られる。
【0075】また、化合物1が固体である事により取り
扱いが容易となり、文章段落0026〜0070におけ
る各実施例で記載したように任意の形状の化合物1を得
る事が出来る。更に、化合物1が固体である事から文章
段落0055においても記載した様に、化合物1を他の
物質から分離するのが容易である。
【0076】また、親水部11と疎水部12とがミクロ
に相分離した表面を有する化合物1は文章段落0032
〜0034に記載した方策にて得る事が出来、その具体
的な表面構造としてはアルコール等の分離対象物質にあ
わせて親水部11と疎水部12の幅と構造を調節出来る
ため、海島構造、柱状構造、OBDD構造、ラメラ構造、の
何れかの構造を有している事が望ましい。
【0077】また、文章段落0026にて記載した化合
物1表面の有する超親アルコール性は、文章段落002
7,0028にて記載した様にアルコール分子の親水基
13は化合物1の親水部11側に、アルコール分子の疎
水基14は化合物1の疎水部12側に規則的に配列する
事により生じている。しかし、文章段落0035にて記
載した様に、親水部11あるいは疎水部12の幅が十分
に大きい場合には、化合物1表面にアルコール分子以外
の分子も吸着してしまうため、親水部11及び疎水部1
2のうち少なくともどちらか一方、願わくば両方の幅が
100nm以下である事が望ましい。(親水部11及び
疎水部12の幅を十分狭くする事により、化合物1表面
へのアルコール以外の分子の吸着を低減出来る。)
【0078】さらにまた、文章段落0036にて記載し
たように、アルコール分子の分離性能は化合物1表面へ
のアルコール分子の規則的な配列に起因するものである
ため、よりアルコール分子の配列を規則的にするために
も、親水部11と疎水部12の幅が規則性を有している
事が望ましく、願わくは、親水部11の幅が一定であ
り、疎水部12の幅も一定である事が望ましい。また、
同様の理由で、親水部11と疎水部12の間隔も規則性
(周期性)を有している事が望ましく、願わくは、親水
部11の間隔が一定であり、疎水部12の間隔も一定で
ある事が望ましい。従って、親水部11及び疎水部12
の仕様を本文章段落に記載したように設定すれば、親水
部11と疎水部12とが高い規則性を有して配列してい
るため、アルコール分子も高い規則性を有して配列し易
くなる(より高い超親アルコール性が得られる)。
【0079】さらにまた、文章段落0037〜0041
にて記載した様に、化合物1表面の親水部11及び疎水
部12のうち少なくともどちらか一方の間隔が、分離す
る分子(アルコール等)の長さの10倍以下、願わくば
5倍以下とする事により、アルコール分子に対する選択
性もえる事が出来る。
【0080】また、文章段落0049〜0055にて記
載した様に、化合物1を使用する事によりアルコールの
見かけの沸点が上がるため、蒸留では分離が困難であっ
た共沸成分を有する流体についても蒸留により容易に分
離する事が出来る。
【0081】また、文章段落0056〜0060にて記
載した様に、化合物1を通過させる事によりアルコール
溶液2(流体)を低濃度のアルコール溶液3と高濃度の
アルコール溶液4とに分離出来、蒸留法と比較しても低
エネルギーでアルコールを分離出来る。さらにまた、文
章段落0058,0059にて記載した様に、例えば化
合物1で多孔体を構成した場合にあっては、化合物1の
有する超親アルコール性により、アルコールは孔内部を
拡散して透過するが、アルコール以外の分子は(見かけ
の孔径が小さくなるため)孔内部に入り込み難くなる。
すなわち、化合物1にアルコール溶液2を透過させる場
合にあっては、(多孔体状の)化合物1はアルコールに
対しては低圧損であり、アルコール以外の分子に対して
は高圧損となるため、既存の限外濾過膜等と比較しても
比較にならないレベルで分離エネルギー、圧損が共に小
さい分離装置を得る事が出来る。
【0082】また、文章段落0061〜0065にて記
載した様に、化合物1で吸収する事によりアルコール溶
液2(流体)を低濃度のアルコール溶液3と高濃度のア
ルコール溶液4とに分離出来、文章段落0056〜00
60にて記載した分離装置と同様の理由で蒸留法と比較
しても低エネルギーでアルコールを分離出来る。
【0083】また、文章段落0066〜0069にて記
載した様に、化合物1で構成した吸着剤はアルコール分
子を選択的に吸着するため、化合物1で(構成した吸着
剤にて)吸着する事によりアルコール溶液2あるいはア
ルコールを含む流体より容易にアルコールを分離する分
離装置10を得る事が出来る。
【0084】また、文章段落0026〜0070の実施
例にて記載した分離装置10は何れも化合物1の有する
超親アルコール性を利用してアルコールを分離している
が、アルコールに限られる事なく分子内に親水基と疎水
基とを有している分子は化合物1表面に規則的に配列す
る性質を有するため、分子内に親水基と疎水基とを有し
ている分子であれば、文章段落0026〜0070の実
施例にて記載した分離装置10により分離する事が出来
る。
【0085】また文章段落0004にて記載した様に、
食品工業や医薬品工業などでは人体に危険な添加物が残
存しない事が望まれるが、文章段落0026〜0070
の実施例にて記載した分離装置10は何れも化合物1の
有する超親アルコール性を利用してアルコールを分離し
ているため、危険な添加物等を使用せずに分離する事が
出来、極めて安全性の高いアルコールを得る事が出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示す分離装置の斜視図
である。
【図2】 化合物1表面雰囲気におけるアルコール分子
の配列を示すモデル図である。
【図3】 化合物1表面雰囲気におけるアルコール分子
の配列を示すモデル図である。
【図4】 化合物1表面雰囲気におけるアルコール分子
の配列を示すモデル図である。
【図5】 この発明の一実施例を示す分離装置の断面図
である。
【図6】 この発明の一実施例を示す分離装置の断面図
である。
【図7】 この発明の一実施例を示す分離装置の断面図
である。
【符号の説明】
1 超親アルコール性を示す化合物 2 アルコール溶液 2’ アルコール水溶液 3 低濃度のアルコール溶液 3’ 低濃度のアルコール水溶液 4 高濃度のアルコール溶液 4’ 高濃度のアルコール水溶液 5 容器 6 容器5を加熱する加熱器 7 冷却器 8 多孔質支持層 9 圧縮部 10 分離装置 11 化合物1表面上の親水部 12 化合物1表面上の疎水部 13 アルコール分子の親水基 14 アルコール分子の疎水基 15 水分子 16 分子量の大きいアルコール分子 17 化合物1表面上の親水部11と疎水部12との境
界部雰囲気に吸着したアルコール分子 18 化合物1表面上の親水部11と疎水部12との境
界部雰囲気より離れて吸着したアルコール分子 19 分子量の小さいアルコール分子 21 供給口 22 出口 23 出口

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも超親アルコール性を示す化合
    物1を使用して流体を分離する事を特徴とする分離装
    置。
  2. 【請求項2】 超親アルコール性を示す化合物1が、分
    子中に親水部と疎水部とをもつ化合物である事を特徴と
    する請求項1記載の分離装置。
  3. 【請求項3】 超親アルコール性を示す化合物1が、分
    子レベルで親水部と疎水部とに分かれた表面を有する化
    合物である事を特徴とする請求項1記載の分離装置。
  4. 【請求項4】 超親アルコール性を示す化合物1が、親
    水部と疎水部とがミクロに相分離した表面を有する化合
    物である事を特徴とする請求項1記載の分離装置。
  5. 【請求項5】 化合物1が固体である事を特徴とする請
    求項1〜4記載の分離装置。
  6. 【請求項6】 化合物1表面の親水部と疎水部とが、海
    島構造、柱状構造、OBDD構造、ラメラ構造、の何れかの
    構造を有している事を特徴とする請求項1〜5記載の分
    離装置。
  7. 【請求項7】 化合物1表面の親水部及び疎水部のうち
    少なくともどちらか一方の幅が100nm以下である事
    を特徴とする請求項1〜6記載の分離装置。
  8. 【請求項8】 化合物1表面の親水部及び疎水部のうち
    少なくともどちらか一方の幅が規則性を有している事を
    特徴とする請求項1〜7記載の分離装置。
  9. 【請求項9】 化合物1表面の親水部及び疎水部のうち
    少なくともどちらか一方の幅が一定である事を特徴とす
    る請求項1〜8記載の分離装置。
  10. 【請求項10】 化合物1表面の親水部及び疎水部のう
    ち少なくともどちらか一方の間隔が周期性を有している
    事を特徴とする請求項1〜9記載の分離装置。
  11. 【請求項11】 化合物1表面の親水部及び疎水部のう
    ち少なくともどちらか一方の間隔が、分離する分子の長
    さの10倍以下である事を特徴とする請求項1〜10記
    載の分離装置。
  12. 【請求項12】 蒸留により流体を分離する事を特徴と
    する請求項1〜11記載の分離装置。
  13. 【請求項13】 流体が化合物1を通過する事を特徴と
    する請求項1〜12記載の分離装置。
  14. 【請求項14】 化合物1が流体を吸収する事を特徴と
    する請求項1〜13記載の分離装置。
  15. 【請求項15】 化合物1が流体を吸着する事を特徴と
    する請求項1〜14記載の分離装置。
  16. 【請求項16】 分離装置により分離する流体が、分子
    内に親水基と疎水基とを有している事を特徴とする請求
    項1〜15記載の分離装置。
  17. 【請求項17】 分離装置により分離する流体が、アル
    コールである事を特徴とする請求項16記載の分離装
    置。
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