JP2003052980A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003052980A
JP2003052980A JP2001248247A JP2001248247A JP2003052980A JP 2003052980 A JP2003052980 A JP 2003052980A JP 2001248247 A JP2001248247 A JP 2001248247A JP 2001248247 A JP2001248247 A JP 2001248247A JP 2003052980 A JP2003052980 A JP 2003052980A
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command
power supply
data
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JP2001248247A
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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
Kenji Nagata
憲司 永田
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コマンドの出力処理の実行中に電力供給が停
止した場合であっても、電力供給再開後に確実にそのコ
マンドを送信する。 【解決手段】 遊技状態復旧処理にて、CPUは、コマ
ンド送信中フラグがオンしているか否か確認する。コマ
ンド送信中フラグがオンであれば、CPUは、コマンド
送信中フラグをリセットし、スタック領域における復帰
アドレスを示す値を、コマンド送信処理の最初のアドレ
スを示す値にセットする。そして、スタック領域におけ
る復帰アドレスが、コマンド送信処理のプログラムの最
初を示すアドレスとなっているので、RET命令によっ
て、コマンド送信処理が開始されるときのアドレスにリ
ターンする。よって、電力供給が停止したときに送信処
理中であったコマンドを、電力供給再開後に確実に送信
することができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が所定の遊
技を行うことが可能なパチンコ遊技機などの遊技機に関
する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるよ
うに構成されたものがある。
【0003】なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に
設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい
遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとっ
て有利な状態となるための権利を発生させたりすること
や、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になること
である。
【0004】パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。
大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放
して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そ
して、各開放期間において、所定個(例えば10個)の
大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そし
て、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウ
ンド)に固定されている。なお、各開放について開放時
間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に
達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成す
る。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例え
ば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が
成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、可変表示装置において最終停止図柄
(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図
柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している
状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状
態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動した
り、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結
果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している
状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)にお
いて行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ演
出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態
において、変動パターンを通常状態における変動パター
ンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣
が高められている。そして、可変表示装置に可変表示さ
れる図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさな
い場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了す
る。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽し
みつつ遊技を行う。
【0006】遊技機における遊技進行はマイクロコンピ
ュータ等による遊技制御手段によって制御される。可変
表示部に表示される識別情報、キャラクタ画像および背
景画像は、マイクロコンピュータの指示に応じて画像デ
ータを生成して可変表示部側に転送するビデオディスプ
レイプロセッサ(VDP)とによって制御されるが、マ
イクロコンピュータのプログラム容量は大きい。
【0007】従って、プログラム容量に制限のある遊技
制御手段のマイクロコンピュータで可変表示部に表示さ
れる識別情報等を制御することはできず、遊技制御手段
のマイクロコンピュータとは別の表示制御用のマイクロ
コンピュータ等による表示制御手段を搭載した図柄制御
基板が設置される。遊技の進行を制御する遊技制御手段
は、表示制御手段に対して表示制御のためのコマンドを
送信する必要がある。
【0008】賞球払出の制御を行う払出制御手段が、遊
技制御手段が搭載されている主基板とは別の払出制御基
板に搭載されている場合、遊技の進行は主基板に搭載さ
れた遊技制御手段によって制御されるので、入賞にもと
づく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、払出
制御基板に送信される。一方、遊技媒体の貸し出しは、
遊技の進行とは無関係であるから、一般に、遊技制御手
段を介さず払出制御手段によって制御される。
【0009】以上のように、遊技機には、遊技制御手段
の他に種々の制御手段が搭載されている。そして、遊技
の進行を制御する遊技制御手段は、遊技状況に応じて動
作指示を示す各コマンドを、各制御基板に搭載された各
制御手段に送信する。以下、遊技制御手段その他の制御
手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が搭
載された基板を電気部品制御基板ということがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、各電気部品制
御手段はマイクロコンピュータを含んだ構成とされる。
すなわち、ROM等にプログラムが格納され、制御上一
時的に発生するデータや制御進行に伴って変化するデー
タがRAMに格納される。すると、遊技機に停電等によ
る電力供給停止状態が発生すると、RAM内のデータは
失われてしまう。よって、停電等からの復旧時には、最
初の状態(例えば、遊技店においてその日最初に遊技機
に電源投入されたときの状態)に戻さざるを得ないの
で、遊技者に不利益がもたらされる可能性がある。例え
ば、大当たり遊技中において電力供給停止状態が発生し
遊技機が最初の状態に戻ってしまうのでは、遊技者は大
当たりの発生にもとづく利益を享受することができなく
なってしまう。
【0011】遊技者に対して上記のような不利益がもた
らされないようにするために、遊技機への電力供給が停
止したときに、払出制御手段における所定の情報を電源
バックアップするように構成された遊技機がある。例え
ば、遊技機への電力供給が停止したときに、電源電圧値
の低下に伴なって発生される所定の信号に応じて遊技制
御を中断し、そのときの遊技状態を、遊技機に対する電
力供給停止中でも電源バックアップされている記憶手段
(バックアップ記憶手段)に保存し、電力供給が完全に
停止するのを待つように制御することによって、電気部
品制御手段における所定の情報を電源バックアップする
ようにすればよい。そのような遊技機では、遊技機への
電力供給が停止した後に、電力供給が復旧すると、払出
制御手段は電源バックアップされている情報にもとづい
て遊技を再開することができる。
【0012】しかし、コマンドを出力するための処理が
実行されているときに電力供給が停止したような場合に
は、コマンドが送信されたか否かに関する正確な情報を
バックアップ記憶手段に保存することは困難であるの
で、電力供給再開時に正確な制御状態に復旧しないおそ
れがある。例えば、受信側の電気部品制御手段でまだ受
信されていないコマンドがあるのにもかかわらず、電力
供給再開後にそのコマンドが送信されない事態が起こり
得る。従って、コマンドの種類によっては、例えば払い
出されるはずの遊技媒体が払い出されないなど、遊技者
に対して不利益を与えてしまうおそれがある。
【0013】そこで、本発明は、コマンドの出力にかか
わる処理の実行中に電力供給が停止した場合であって
も、電力供給再開後に確実にそのコマンドを送信するこ
とができ、遊技者に不利益がもたらされることを防止す
ることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行うことが可能な遊技機であっ
て、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CP
U56)と、遊技制御手段からのコマンドにもとづき、
遊技機に設けられた電気部品を制御する電気部品制御手
段(例えば払出制御用CPU371を含む払出制御手
段、表示制御用CPUを含む表示制御手段、ランプ制御
用CPUを含むランプ制御手段、音制御用CPUを含む
音制御手段)と、遊技機への電力供給が停止しても所定
期間は記憶内容を保持することが可能な変動データ記憶
手段(例えば、電源バックアップされたRAM55)と
を備え、遊技制御手段が、電力供給が停止し、再び電力
供給が開始した場合に、変動データ記憶手段に記憶保持
された記憶内容にもとづいて電力供給停止前の制御状態
に復旧させる復旧処理が実行可能であるとともに、コマ
ンドの送信に関連する処理(例えば、図33に示すコマ
ンド送信処理、図32に示すコマンドセット処理)の実
行中に電力供給が停止し、再び電力供給が開始した場合
には、電力供給が停止したときに実行中であった処理を
再び実行しコマンドの少なくとも一部(例えば、MOD
Eデータ、EXTデータ)を再度送信する(例えば、状
態復旧処理においてステップS88で変更された復帰ア
ドレスに復帰することで、コマンドの送信に関連する処
理を再度実行する。)ことが可能であることを特徴とす
る。
【0015】コマンドの送信に関連する処理において
は、コマンドとして送信するコマンドデータを準備する
処理(例えばコマンドデータをレジスタに設定する処理
であり、具体的には、例えばステップS331〜ステッ
プS334やステップS336〜ステップS341に示
す処理。)を実行したあとに、準備したコマンドデータ
をコマンド送信に用いられる出力ポート(例えば、図1
0に示すコマンド出力ポート)に出力する処理(例え
ば、図33に示すコマンド送信処理)を実行し、コマン
ドデータの電気部品制御手段での取り込みを指示する取
り込み信号(例えば、INT信号)を出力する処理(例
えば、ステップS360、ステップS361)を実行可
能であり、コマンドの送信に関連する処理の実行中に電
力供給が停止し、再び電力供給が開始し復旧処理を実行
する場合には、コマンドデータを出力ポートへ出力する
処理から再び実行するように構成されていてもよい。
【0016】コマンドの送信に関連する処理において
は、コマンドとして送信するコマンドデータを準備する
処理を実行したあとに、準備したコマンドデータをコマ
ンド送信に用いられる出力ポートに出力する処理を実行
し、コマンドデータの電気部品制御手段での取り込みを
指示する取り込み信号(例えば、INT信号)を出力す
る処理を実行可能であり、コマンドの送信に関連する処
理の実行中に電力供給が停止し、再び電力供給が開始し
復旧処理を実行する場合には、コマンドデータを準備す
る処理から再び実行するように構成されていてもよい。
【0017】コマンドは、複数バイトのコマンドデータ
(例えば、MODEデータとEXTデータ)からなり、
1バイトのコマンドデータの送信に関わる処理(例え
ば、MODEデータまたはEXTデータを送信するため
のコマンド送信処理)についてのみ、再び実行するよう
に構成されていてもよい。
【0018】変動データ記憶手段の記憶内容には電力供
給が停止したときに実行していた処理を示すプログラム
アドレスデータ(例えば、スタック領域に保存されてい
る復帰する処理を示すアドレスデータ)が含まれ、プロ
グラムアドレスデータを変更する(例えばステップS8
8の処理によって変更する)ことにより、コマンドの送
信に関連する処理を再び実行するように構成されていて
もよい。
【0019】遊技制御手段が、プログラムアドレスデー
タにもとづいて、コマンドの送信に関連する処理の実行
中に電力供給が停止したか否かを判定(例えば、ステッ
プS86aでの判定)するように構成されていてもよ
い。
【0020】変動データ記憶手段の記憶内容には、コマ
ンドの送信に関連する処理の実行状態を示す状態フラグ
(例えば、コマンド送信中フラグ)が含まれ、遊技制御
手段が、状態フラグにもとづいて、コマンドの送信に関
連する処理の実行中に電力供給が停止したか否かを判定
(例えば、ステップS86での判定)するように構成さ
れていてもよい。
【0021】電気部品制御手段は、遊技制御手段からの
コマンドを所定の記憶領域に記憶するコマンド記憶処理
(例えば、図46に示すコマンド受信割込処理)を実行
し、遊技制御手段がコマンドの送信を行ってコマンドの
送信に関連する処理を終了するタイミング(例えば、コ
マンド送信処理が終了するタイミング)は、電気部品制
御手段にてコマンド記憶処理が完了するタイミング(例
えば、コマンド受信割込処理が完了するタイミング)よ
りも遅いタイミングとされるように構成(例えば、図3
4に示すようなコマンド受信処理が完了したあとにコマ
ンド送信処理が終了するタイミングとなるように、ステ
ップS362やステップS369にてウエイトカウンタ
をセットするように構成)されていてもよい。
【0022】電気部品制御手段は、遊技に用いられる遊
技媒体の払い出しを行う払出手段(例えば、球払出装置
97)を制御する払出制御手段(例えば、払出制御用C
PU371)を含み、遊技制御手段から払出制御手段に
送信されるコマンドは、遊技媒体の払出数を特定可能な
払出制御コマンド(例えば、図31に示す賞球個数指定
コマンド)であり、払出制御コマンドの送信に関連する
処理を他の電気部品制御手段へのコマンドの送信に関連
する処理のプログラムモジュールとは別の専用のプログ
ラムモジュールとして構成したものであってもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を
示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチ
ンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機は
パチンコ遊技機に限られず、例えば画像式の遊技機やス
ロット機に適用することもできる。
【0024】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0025】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0026】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられて
いる。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられ
ている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の
背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出され
る。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可
変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置1
5は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0027】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDに
よる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器と
いう。)18が設けられている。有効始動入賞がある毎
に、始動記憶表示器18は点灯するLEDを1増やす。
そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、
点灯するLEDを1減らす。
【0028】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の
可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のラ
ンプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯す
ることによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の
終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そし
て、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄
(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定
回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10
の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4
つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示
器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎
に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1
増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始
される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0029】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aによって検出される。各入賞口2
9,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を
許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構
成している。なお、遊技媒体を受け入れて入賞を許容す
る始動入賞口14や、大入賞口も、入賞領域を構成す
る。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示され
る装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかっ
た打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域
7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピー
カ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠
ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28
cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構
造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されて
いる。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠
ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられ
ている装飾発光体の一例である。
【0030】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
上記のように、本例のパチンコ遊技機1には、発光体と
してのランプやLEDが各所に設けられている。さら
に、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、
プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可
能にするカードユニット50も示されている。
【0031】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0032】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始で
きる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が
可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始でき
る状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0033】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であ
ると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板2
0が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例え
ば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開
閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞ス
イッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20
の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例
えば15ラウンド)許容される。
【0034】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)
の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が
高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさ
らに有利な状態となる。
【0035】打球がゲート32に入賞すると、普通図柄
表示器10において普通図柄が可変表示される状態にな
る。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15
が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、
普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる
確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放
時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装
置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が
当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄で
ある場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から
有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められるこ
とは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
【0036】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3および図4を参照して説明する。図3は、遊技
機を裏面から見た背面図である。図4は、各種部材が取
り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図であ
る。
【0037】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示
器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ラ
ンプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞
球ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するラ
ンプ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピー
カ27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された
音制御基板70も設けられている。また、また、DC3
0V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成す
る電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板
91が設けられている。
【0038】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情
報出力基板)34が設置されている。
【0039】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力
供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップRA
M)に記憶されたバックアップデータをクリアするため
の操作手段としてのクリアスイッチ921が搭載された
スイッチ基板190が設けられている。スイッチ基板1
90には、クリアスイッチ921と、主基板31等の他
の基板と接続されるコネクタ922が設けられている。
【0040】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レール39を通り、図4に示されるように、カーブ樋1
86を経て賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至
る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段とし
ての球切れスイッチ187が設けられている。球切れス
イッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出
動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タン
ク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ
167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0041】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達し
た後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球
通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球
が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段
としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出
手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態
では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払
出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止
する。
【0042】図4に示すように、球払出装置の側方に
は、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至
る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路19
1の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレ
バー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レ
ール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成さ
れ、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出
口192から遊技機外に排出される。
【0043】図5は、球払出装置97の構成例を示す分
解斜視図である。この例では、賞球ケース40Aとして
の3つのケース140,141,142の内部に球払出
装置97が形成されている。ケース140,141の上
部には、球切れスイッチ187の下部の球通路と連通す
る穴170,171が設けられ、遊技球は、穴170,
171から球払出装置97に流入する。
【0044】球払出装置97は駆動源となる払出モータ
(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モー
タ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合
しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と
噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸
には、凹部を有するスプロケット292が嵌合してい
る。穴170,171から流入した遊技球は、スプロケ
ット292の凹部によって、スプロケット292の下方
の球通路293に1個ずつ落下させられる。
【0045】球通路293には遊技球の流下路を切り替
えるための振分部材311が設けられている。振分部材
311はソレノイド310によって駆動され、賞球払出
時には、球通路293における一方の流下路を遊技球が
流下するように倒れ、球貸し時には球通路293におけ
る他方の流下路を遊技球が流下するように倒れる。な
お、払出モータ289およびソレノイド310は、払出
制御基板37に搭載されている払出制御用CPUによっ
て制御される。また、払出制御用CPUは、主基板31
に搭載されている遊技制御用のCPUからの指令に応じ
て払出モータ289およびソレノイド310を制御す
る。
【0046】賞球払出時に選択される流下路の下方には
球払出装置によって払い出された遊技球を検出する賞球
センサ(賞球カウントスイッチ)301Aが設けられ、
球貸し時に選択される流下路の下方には球払出装置によ
って払い出された遊技球を検出する球貸しセンサ(球貸
しカウントスイッチ)301Bが設けられている。賞球
カウントスイッチ301Aの検出信号と球貸しカウント
スイッチ301Bの検出信号は払出制御基板37の払出
制御用CPUに入力される。払出制御用CPUは、それ
らの検出信号にもとづいて、実際に払い出された遊技球
の個数を計数する。
【0047】なお、ギア291の周辺部には、払出モー
タ位置センサを形成する突起部が形成されている。突起
部は、ギア291の回転すなわち払出モータ289の回
転に伴って発光体(図示せず)からの光を、払出モータ
位置センサの受光部(図示せず)に対して透過させたり
遮蔽したりする。払出制御用CPUは、受光部からの検
出信号によって払出モータ289の位置を認識すること
ができる。
【0048】また、球払出装置は、賞球払出と球貸しと
を共に行うように構成されていてもよいが、賞球払出を
行う球払出装置と球貸しを行う球払出装置が別個に設け
られていてもよい。さらに、例えばスプロケットの回転
方向を変えて賞球払出と球貸しとを分けるように構成さ
れていてもよいし、本実施の形態において例示する球払
出装置97以外のどのような構造の球払出装置を用いて
も、本発明を適用することができる。
【0049】図6は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図6には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0050】なお、図6には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。特に、入賞検出を行う
始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および
入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各ス
イッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段
は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球を
まとめて検出するものであってもよい。また、ゲートス
イッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払
い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が
進入することが入賞となり、通過ゲートに設けられてい
るスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出
手段となる。
【0051】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0052】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。
【0053】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源よってバックアップ
されているバックアップRAMである。すなわち、遊技
機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM
55の一部または全部の内容は保存される。
【0054】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0055】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表
示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ラン
プ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球
切れランプ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可
変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示す
る普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80
に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0056】図7は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図7に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート部57に入力される。また、球切れス
イッチ187からの検出信号も、中継基板72および中
継基板71を介して主基板31のI/Oポート部57に
入力される。
【0057】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出を停止すべき状態であることを
指示する払出制御コマンドを送出する。払出を停止すべ
き状態であることを指示する払出制御コマンドを受信す
ると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は球
払出処理を停止する。
【0058】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0059】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのINT信号を出
力する。賞球個数を示す払出制御コマンドは、入力バッ
ファ回路373Aを介してI/Oポート372aに入力
される。INT信号は、入力バッファ回路373Bを介
して払出制御用CPU371の割込端子に入力されてい
る。払出制御用CPU371は、I/Oポート372a
を介して払出制御コマンドを入力し、払出制御コマンド
に応じて球払出装置97を駆動して賞球払出を行う。な
お、この実施の形態では、払出制御用CPU371は、
1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRA
Mが内蔵されている。
【0060】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0061】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0062】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、球貸しカウントス
イッチ301B、および払出モータ289の回転位置を
検出するための払出モータ位置センサからの検出信号が
入力される。球貸しカウントスイッチ301Bは、球払
出装置97の払出機構部分に設けられ、実際に払い出さ
れた貸し球を検出する。払出制御基板37からの払出モ
ータ289への駆動信号は、出力ポート372cおよび
中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分に
おける払出モータ289に伝えられ、振分ソレノイド3
10への駆動信号は、出力ポート372eおよび中継基
板72を介して球払出装置97の払出機構部分における
振分ソレノイド310に伝えられる。また、クリアスイ
ッチ921の出力も、入力ポート372bに入力され
る。
【0063】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0064】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0065】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0066】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0067】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0068】この実施の形態では、電源基板910から
払出制御基板37に対して電源断信号も入力される。電
源断信号は、払出制御用CPU371のマスク不能割込
(NMI)端子に入力される。さらに、払出制御基板3
7に存在するRAM(CPU内蔵RAMであってもよ
い。)の少なくとも一部は、電源基板910において作
成されるバックアップ電源によって、バックアップされ
ている。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止して
も、所定期間は、RAMの少なくとも一部の内容は保存
される。
【0069】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0070】図8は、電源基板910の一構成例を示す
ブロック図である。電源基板910は、主基板31、図
柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板35
および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立し
て設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機構
部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24
V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+12
VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ電
源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、D
C+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラ
インから充電される。なお、VSLは、整流回路912に
おいて、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによ
って生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。
【0071】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図8では1つのみを示す。)を有し、VSLに
もとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成して
コネクタ915に出力する。コンバータIC922の入
力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続され
ている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給が
停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直流
電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は例
えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制御
基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給される。
【0072】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図8には1つのコネクタ9
15が代表して示されているが、コネクタは、各電気部
品制御基板対応に設けられている。
【0073】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バ
ックアップされているRAMすなわち電力供給停止時に
も記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)
に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバ
ックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックア
ップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード9
17が挿入される。なお、この実施の形態では、バック
アップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板3
7に供給される。
【0074】また、電源基板910には、電源監視回路
としての電源監視用IC902が搭載されている。電源
監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監
視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検
出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+
22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとし
て電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源電圧
は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電
源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であること
が好ましい。この例では、交流から直流に変換された直
後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視用IC
902からの電源断信号は、主基板31や払出制御基板
37等に供給される。
【0075】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。さら
に、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合に
は、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12V
であることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防
止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視
すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち
始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0076】+12V電源の電圧が低下するとスイッチ
出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早
く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しな
い状態となることができる。
【0077】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0078】なお、図8に示された構成では、電源監視
用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ回
路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基板
(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達される
が、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中継
基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構成
でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応じ
たバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31と
払出制御基板37とに出力される電源断信号について、
電源断信号を出力することになる電源監視回路の監視電
圧を異ならせてもよい。
【0079】図9は、主基板31におけるCPU56周
りの一構成例を示すブロック図である。図9に示すよう
に、電源基板910の電源監視回路(電源監視手段;第
1の電源監視手段)からの電源断信号が、CPU56の
マスク不能割込端子(XNMI端子)に接続されてい
る。従って、CPU56は、マスク不能割込(NMI)
処理によって遊技機への電力供給の停止の発生を確認す
ることができる。
【0080】図9には、システムリセット回路65も示
されている。リセットIC651は、電源投入時に、外
付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力をロ
ーレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベル
にする。すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち上
げてCPU56を動作可能状態にする。また、リセット
IC651は、電源監視回路が監視する電源電圧と等し
い電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が所
定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧値
よりも低い値)以下になると出力をローレベルにする。
従って、CPU56は、電源監視回路からの電源断信号
に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、システ
ムリセットされる(すなわち、システムの最初の状態に
戻される)。
【0081】図9に示すように、リセットIC651か
らのリセット信号は、NAND回路947に入力される
とともに、反転回路(NOT回路)944を介してカウ
ンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタI
C941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0082】そして、例えば、電源監視回路の検出電圧
(電源断信号を出力することになる電圧)を+22Vと
し、リセット信号をローレベルにするための検出電圧を
+9Vとする。そのように構成した場合には、電源監視
回路とシステムリセット回路65とが、同一の電源VSL
の電圧を監視するので、電圧監視回路が電源断信号を出
力するタイミングとシステムリセット回路65がシステ
ムリセット信号を出力するタイミングの差を所望の所定
期間に確実に設定することができる。所望の所定期間と
は、電源監視回路からの電源断信号に応じて電力供給停
止時処理を開始してから電力供給停止時処理が確実に完
了するまでの期間である。
【0083】なお、電源監視回路とシステムリセット回
路65とが監視する電源の電圧は異なっていてもよい。
また、システムリセット回路65は、第2の電源監視手
段に相当する。
【0084】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電力供給が停止し
ても内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65からリセット信号が発せ
られるので、CPU56は、通常の動作状態に復帰す
る。そのとき、必要なデータがバックアップRAMに保
存されているので、停電等からの復旧時に停電等の発生
時の遊技状態に復旧させることができる。
【0085】なお、図9に示す構成では、電源投入時に
CPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロー
レベル信号)が与えられるが、リセット信号の立ち上が
りタイミングが1回しかなくても確実にリセット解除さ
れるCPUを使用する場合には、符号941〜949で
示された回路素子は不要である。その場合、リセットI
C651の出力がそのままCPU56のリセット端子に
接続される。
【0086】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。
【0087】図10および図11は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
0に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのINT信号の出力ポートであ
る。また、払出制御基板37に送出される払出制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート1から出力され、
図柄制御基板80に送出される表示制御コマンドの8ビ
ットのデータは出力ポート2から出力され、ランプ制御
基板35に送出されるランプ制御コマンドの8ビットの
データは出力ポート3から出力される。そして、図11
に示すように、音制御基板70に送出される音制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート4から出力され
る。
【0088】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板2を開閉するためのソレノイド21、およ
び大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21
Aに対する駆動信号が出力される。
【0089】図11に示すように、払出制御基板37、
図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音制御基
板70に対して出力される各INT信号(払出制御信号
INT、表示制御信号INT、ランプ制御信号INTお
よび音声制御信号INT)を出力する出力ポート(出力
ポート0)と、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御
信号CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7お
よび音声制御信号CD0〜CD7を出力する出力ポート
(出力ポート1〜4)とは、別ポートである。
【0090】従って、INT信号を出力する際に、誤っ
て払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号CD0〜
CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7および音声制御
信号CD0〜CD7を変化させてしまう可能性が低減す
る。また、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号
CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7または
音声制御信号CD0〜CD7を出力する際に、誤ってI
NT信号を変化させてしまう可能性が低減する。その結
果、主基板31の遊技制御手段から各電気部品制御基板
に対するコマンドは、より確実に送出されることにな
る。さらに、各INT信号は、全て出力ポート0から出
力されるように構成されているので、遊技制御手段のI
NT信号出力処理の負担が軽減される。
【0091】次に遊技機の動作について説明する。図1
2は、主基板31における遊技制御手段(CPU56お
よびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処
理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が
投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルにな
ると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を
開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、
必要な初期設定を行う。
【0092】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0093】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0094】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0095】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0096】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0097】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0098】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0099】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認におい
てオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期
化処理を実行する(ステップS11〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアス
イッチ信号のオン状態はハイレベルである。また、例え
ば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にし
ながら遊技機に対する電力供給を開始することによっ
て、容易に初期化処理を実行させることができる。すな
わち、RAMクリア等を行うことができる。
【0100】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力
供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域
のデータを保護するための処理が行われている。そのよ
うな保護処理が行われていた場合をバックアップありと
する。そのような保護処理が行われていないことを確認
したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0101】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
バックアップフラグの状態によって確認される。この例
では、図13に示すように、バックアップフラグ領域に
「55H」が設定されていればバックアップあり(オン
状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていれ
ばバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0102】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。こ
の実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサ
ムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アド
レスをポインタにセットする。また、チェックサムの対
象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセ
ットする。そして、チェックサムデータエリアの内容と
ポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演
算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストア
するとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム
算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサ
ム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェック
サム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェ
ックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、
反転後のデータをチェックサムとする。
【0103】電力供給停止時処理において、上記の処理
と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェッ
クサムはバックアップRAM領域に保存されている。ス
テップS9では、算出したチェックサムと保存されてい
るチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRA
M領域のデータは保存されているはずであるから、チェ
ック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップRAM領
域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なってい
ることを意味する。そのような場合には、内部状態を電
力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供
給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初
期化処理を実行する。
【0104】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0105】このように、バックアップフラグとチェッ
クサム等のチェックデータとを用いてバックアップRA
M領域のデータが保存されているか否かを確認すること
によって、遊技状態を電力供給停止時の状態に正確に戻
すことができる。すなわち、バックアップRAM領域の
データにもとづく状態復旧処理の確実性が向上する。な
お、この実施の形態では、バックアップフラグとチェッ
クデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデ
ータが保存されているか否かを確認しているが、いずれ
か一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフ
ラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を
実行するための契機としてもよい。
【0106】また、バックアップフラグの状態によって
「バックアップあり」が確認されなかった場合には、後
述する遊技状態復旧処理を行うことなく後述する初期化
処理を行うようにしているので、バックアップデータが
存在しないのにもかかわらず遊技状態復旧処理が実行さ
れてしまうことを防止することができ、初期化処理によ
って制御状態を初期状態に戻すことが可能となる。
【0107】さらに、チェックデータを用いたチェック
結果が正常でなかった場合には、後述する遊技状態復旧
処理を行うことなく後述する初期化処理を行うようにし
ているので、電力供給停止時とは異なる内容となってし
まっているバックアップデータにもとづいて遊技状態復
旧処理が実行されてしまうことを防止することができ、
初期化処理によって制御状態を初期状態に戻すことが可
能となる。
【0108】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、
賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御
状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期
値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS1
2)。さらに、球払出装置97からの払出が可能である
ことを指示する払出許可状態指定コマンド(以下、払出
可能状態指定コマンドという。)を払出制御基板37に
対して送信する処理を行う(ステップS13)。また、
他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制御基板70、
図柄制御基板80)を初期化するための初期化コマンド
を各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS1
4)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示さ
れる初期図柄を示すコマンド(図柄制御基板80に対し
て)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を
指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等が
ある。
【0109】初期化処理では、払出制御基板37に対し
て常に払出可能状態指定コマンドが送信される。仮に、
遊技機の状態が球払出装置97からの払出が可能でない
状態であったとしても、直後に実行される遊技制御処理
において、その旨が検出され、払出が可能でない状態で
あることを指示する払出禁止状態指定コマンド(以下、
払出停止状態指定コマンドという。)が送信されるので
問題はない。なお、払出可能状態指定コマンドおよび他
のサブ基板に対する初期化コマンドの送信処理におい
て、例えば、各コマンドが設定されているテーブル(R
OM領域)のアドレスをポインタにセットし、後述する
コマンドセット処理(図35参照)のような処理ルーチ
ンをコールすればよい。
【0110】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0111】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0112】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0113】図14は、遊技状態復旧処理の一例を示す
フローチャートである。遊技状態復旧処理において、C
PU56は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う
(ステップS81)。スタックポインタの値は、後で詳
述する電力供給停止時処理において、所定のRAMエリ
ア(電源バックアップされている作業領域におけるスタ
ックポインタ退避バッファ)に退避している。よって、
ステップS81では、そのRAMエリアの値をスタック
ポインタに設定することによって復帰させる。なお、復
帰されたスタックポインタが指す領域(すなわちスタッ
ク領域)には、電力供給が停止したときのレジスタ値や
プログラムカウンタ(PC)の値が退避している。
【0114】次いで、CPU56は、払出停止状態であ
ったか否か確認する(ステップS82)。払出停止状態
であったか否かは、電源バックアップされているRAM
エリアに保存されている所定の作業領域(例えば、普通
図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特
別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、
払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラ
グ、払出停止フラグなど)における払出状態データとし
ての払出停止フラグによって確認される。払出停止状態
であった場合には、払出制御基板37に搭載されている
払出制御手段に対して、払出の停止を指示する払出制御
コマンド(払出停止状態指定コマンド)を送信する(ス
テップS83)。払出停止状態でなかった場合には、払
出制御手段に対して払出が可能であることを指示する払
出制御コマンド(払出可能状態指定コマンド)を送信す
る(ステップS84)。
【0115】補給球の不足や余剰球受皿4の満タンにつ
いて払出制御手段は認識できないので、遊技制御手段か
ら通知しないと、停電等からの復旧時に、補給球の不足
や余剰球受皿4の満タンであるにもかかわらず遊技球の
払出処理を開始してしまうおそれがある。しかし、この
実施の形態では、遊技状態復旧処理において、払出の停
止を指示する払出制御コマンドまたは払出が可能である
こと指示する払出制御コマンドが送信されるので、払出
制御手段が、補給球の不足や余剰球受皿4の満タンであ
るにもかかわらず遊技球の払出処理を開始してしまうこ
とはない。
【0116】なお、ここでは、遊技媒体の払い出しが可
能であるか否かを判定する払出状態判定手段(遊技制御
手段の一部)が払出可能でないことを検出したら、原因
の如何に関わらず、1種類の払出停止状態指定コマンド
(すなわち、本例では、払出停止状態指定コマンドは、
払い出しを禁止する複数種類の条件のうちのどの条件が
成立した場合であっても、共通して用いられるコマンド
とされている。)が送信されるようにしたが、原因別の
コマンド(この例では、補給球の不足を示すコマンドと
下皿満タンを示すコマンド)に分けて送信してもよい。
さらに、遊技球の払出が可能でない場合に、遊技の継続
を禁止するために遊技球の発射を禁止することを指示す
るコマンドを払出制御基板37に対して送信してもよ
い。払出制御基板37に搭載された払出制御手段は、遊
技球の発射を禁止することを指示するコマンドを受信し
たら、打球発射装置の駆動を停止する。また、遊技球の
払出が可能でない場合に、遊技制御手段が発射制御手段
に対して、直接、遊技球の発射を禁止することを指示す
る信号を与えてもよい。また、払出制御手段は、払出停
止状態指定コマンドを受信した場合に、打球発射装置の
駆動を停止するようにしてもよい。
【0117】また、CPU56は、電力供給が停止した
ときの可変表示装置9における特別図柄の表示状態に応
じて、その表示状態を復旧させるための表示制御コマン
ドを送信する(ステップS85)。
【0118】次いで、CPU56は、コマンド送信中フ
ラグがオンしているか否か確認する(ステップS8
6)。すなわち、電源供給が停止したときにコマンドの
送信中であったか否かを確認する。コマンド送信中フラ
グは、電源バックアップされているRAMエリアの所定
の領域に保存されている。なお、コマンド送信中フラグ
は、後述するコマンド送信処理(図33参照)にて、コ
マンドの送信処理の実行中にセットされ、コマンドの送
信処理を終えたときにリセットされるフラグである。コ
マンド送信中フラグがオンであれば、CPU56は、コ
マンド送信中フラグをリセットする(ステップS8
7)。そして、CPU56は、スタック領域における復
帰アドレス(NMIによる電力供給停止時処理によって
退避されたアドレス)を示す値を、後述するコマンド送
信処理の最初のアドレスを示す値にセットする(ステッ
プS88)。
【0119】その後、CPU56は、バックアップフラ
グをクリアする(ステップS91)すなわち、前回の電
力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを
示すフラグをリセットする。よって、制御状態の復旧後
に不必要な情報が残存しないようにすることができる。
また、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出
して、各種レジスタ(IXレジスタ、HLレジスタ、D
Eレジスタ、BCレジスタ)に設定する(ステップS9
2)。すなわち、レジスタ復元処理を行う。なお、各レ
ジスタが復元させる毎に、スタックポインタの値が減ら
される。すなわち、スタックポインタの値が、スタック
領域の1つ前のアドレスを指すように更新される。そし
て、パリティフラグがオンしていない場合には割込許可
状態にする(ステップS93,S94)。最後に、AF
レジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)をス
タック領域から復元する(ステップS95)。
【0120】そして、RET命令が実行される。RET
命令が実行されるときには、CPU56は、スタックポ
インタが指す領域に格納されているデータをプログラム
カウンタに設定することによってプログラムのリターン
動作を実現する。ただし、ここでのリターン先は、遊技
状態復旧処理をコールした部分ではない。なぜなら、ス
テップS81においてスタックポインタの復帰処理がな
され、ステップS92でレジスタの復元処理が終了した
後では、スタック領域を指すスタックポインタは、NM
Iによる電力供給停止時処理が開始されたときに実行さ
れていたプログラムのアドレスが退避している領域を指
している。すなわち、復帰されたスタックポインタが指
すスタック領域に格納されているリターンアドレスは、
プログラムにおける前回の電力供給停止時にNMIが発
生したアドレスである。従って、ステップS95の次の
RET命令によって、電力供給停止時にNMIが発生し
たアドレスにリターンする。
【0121】なお、ステップS88にてスタック領域に
おける復帰アドレスを示す値がコマンド送信処理の最初
のアドレスを示す値に変更されていた場合には、ステッ
プS92でレジスタの復元処理が終了した後では、スタ
ック領域を指すスタックポインタは、ステップS88に
て書き換えられたコマンド送信処理のプログラムの最初
を示すアドレスが退避している領域を指していることに
なる。従って、ステップS95の次のRET命令によっ
て、コマンド送信処理が開始されるときのアドレスにリ
ターンする。
【0122】すなわち、本例では、スタック領域に退避
されていたアドレスデータ(プログラムアドレスデー
タ)にもとづいて復旧制御が実行されている。
【0123】タイマ割込が発生すると、CPU56は、
レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図
15に示すステップS21〜S32の遊技制御処理を実
行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、
スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞
口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッ
チの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイ
ッチ処理:ステップS21)。
【0124】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0125】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数
を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理
を行う(ステップS24,S25)。
【0126】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0127】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS29)。
【0128】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS30)。
【0129】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0130】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出
に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御
コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されてい
る払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御
コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。その後、
レジスタの内容を復帰させ(ステップS33)、割込許
可状態に設定する(ステップS34)。
【0131】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0132】図16,図17は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電
力供給停止時処理)の処理例を示すフローチャートであ
る。マスク不能割込が発生すると、CPU56に内蔵さ
れている割込制御機構は、マスク不能割込発生時に実行
されていたプログラムのアドレス(具体的には実行完了
後の次のアドレス)を、スタックポインタが指すスタッ
ク領域に退避させるとともに、スタックポインタの値を
増やす。すなわち、スタックポインタの値がスタック領
域の次のアドレスを指すように更新する。
【0133】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)をスタックポインタが指すスタック領域に退避する
(ステップS51)。このとき、スタックポインタの値
が、スタック領域の次のアドレスを指すように更新され
る。また、割込フラグをパリティフラグにコピーする
(ステップS52)。パリティフラグはバックアップR
AM領域に形成されている。割込フラグは、割込許可状
態であるのか割込禁止状態であるのかを示すフラグであ
って、CPU56が内蔵する制御レジスタ中にある。割
込フラグのオン状態が割込禁止状態であることを示す。
上述したように、パリティフラグは遊技状態復旧処理で
参照される。そして、遊技状態復旧処理において、パリ
ティフラグがオン状態であれば、割込許可状態には設定
されない。
【0134】また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタおよびIXレジスタをスタックポインタが指す
スタック領域に退避する(ステップS54〜57)。こ
の段階で、スタック領域には、マスク不能割込発生時に
実行されていたプログラムのアドレス、BCレジスタ、
DEレジスタ、HLレジスタおよびIXレジスタの各値
が順に格納されたことになる。なお、各レジスタが退避
される毎に、スタックポインタの値が、スタック領域の
次のアドレスを指すように更新される。また、スタック
ポインタの値を作業領域における所定の領域(スタック
ポインタ退避バッファ)に退避する(ステップS5
8)。
【0135】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、パリティデータを作成する(ステップ
S60〜S67)。すなわち、まず、クリアデータ(0
0)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップ
S60)、チェックサム算出開始アドレスをポインタに
セットする(ステップS61)。また、チェックサム算
出回数をセットする(ステップS62)。
【0136】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS63)。演算結果をチェックサム
データエリアにストアするとともに(ステップS6
4)、ポインタの値を1増やし(ステップS65)、チ
ェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS6
6)。ステップS63〜S66の処理が、チェックサム
算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステップS
67)。
【0137】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS68)。そして、
反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアす
る(ステップS69)。このデータが、電源投入時にチ
ェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMア
クセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップ
S70)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなく
なる。従って、電圧低下に伴ってプログラムの暴走が生
じても、RAMの記憶内容が破壊されるようなことはな
い。
【0138】さらに、CPU56は、クリアデータ(0
0)を適当なレジスタにセットし(ステップS71)、
処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセットす
る(ステップS72)。また、出力ポート0のアドレス
をIOポインタに設定する(ステップS73)。IOポ
インタとして、さらに別のレジスタが用いられる。
【0139】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS74)、
IOポインタの値を1増やし(ステップS75)、処理
数の値を1減算する(ステップS77)。ステップS7
4〜S76の処理が、処理数の値が0になるまで繰り返
される。その結果、全ての出力ポート0〜6(図10お
よび図11参照)にクリアデータが設定される。図10
および図11に示すように、この例では、「1」がオン
状態であり、クリアデータである「00」が各出力ポー
トにセットされるので、全ての出力ポートがオフ状態に
なる。従って、出力信号がクリアされる。すなわち、電
気部品制御手段に送信される各制御コマンドの出力状態
(出力ポート0〜4の状態)、外部出力される制御状態
に関連する信号の状態(出力ポート5の状態)、および
可変入賞装置等の電気部品を駆動する電気的駆動源(こ
の例ではソレノイド)に対する駆動信号の状態(出力ポ
ート6の状態)は、全てクリアされる。
【0140】従って、遊技状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。なお、この実施の形態では、遊技制御処理に
おいて用いられるデータが格納されるRAM領域は全て
電源バックアップされている。従って、その内容が正し
く保存されているか否かを示すチェックサムの生成処
理、およびその内容を書き換えないようにするためのR
AMアクセス防止処理が、遊技状態を保存するための処
理に相当する。また、各出力ポートをオフ状態にするこ
とによって、電気部品の作動を停止させるためのクリア
信号を出力する処理が実行されたことになる。
【0141】遊技状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。つまり、パチンコ遊技機のように可変入
賞球装置を有している遊技機において、実装の関係上、
可変入賞球装置における可変入賞口の位置と入賞を検出
する入賞口スイッチの設置位置とを、ある程度離さざる
を得ない。出力ポート、特に可変入賞球装置を開放状態
にするための信号が出力される出力ポートを直ちにオフ
状態にしないと、電力供給停止時に、可変入賞口に入賞
したにもかかわらず、電力供給停止時処理の実行が開始
されて入賞口スイッチの検出がなされない状況が起こり
うる。その場合、可変入賞口に入賞があったことは保存
されない。すなわち、実際に生じている遊技状態(入賞
があったこと)と保存される遊技状態とが整合しない。
しかし、この実施の形態では、出力ポートがクリアされ
て可変入賞球装置が閉じられるので、保存される遊技状
態と整合しない状況が発生することは確実に防止され
る。
【0142】また、電気部品の駆動が不能になる状態に
なる前に実行される電力供給停止時処理の際に、出力ポ
ートをクリアすることができるので、電気部品の駆動が
不能になる状態となる前に遊技制御手段によって制御さ
れる各電気部品を、適切な動作停止状態にすることがで
きる。例えば、開放中の大入賞口を閉成させ、また開放
中の可変入賞球装置15を閉成させるなど、電気部品に
ついての作動を停止させたあとに電気部品の駆動が不能
になる状態とすることができる。従って、適切な停止状
態で電力供給の復旧を待つことが可能となる。そして、
出力ポートに対するクリア処理が完了すると、CPU5
6は、待機状態(ループ状態)に入る。従って、システ
ムリセットされるまで、何もしない状態になる。
【0143】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0144】図18は、チェックサム作成方法の一例を
説明するための説明図である。ただし、図18に示す例
では、簡単のために、バックアップRAM領域のデータ
のサイズを3バイトとする。電源電圧低下にもとづく電
力供給停止時処理において、図18に示すように、チェ
ックサムデータとして初期データ(この例では00
(H))が設定される。次に、「00(H)」と「F0
(H)」の排他的論理和がとられ、その結果と「16
(H)」の排他的論理和がとられる。さらに、その結果
と「DF(H)」の排他的論理和がとられる。そして、
その結果(この例では「39(H)」)を論理反転して
得られた値(この例では「C6(H)」)がチェックサ
ムバッファに設定される。
【0145】なお、図18では、説明を容易にするため
に、論理反転前のデータ「39(H)」がチェックサム
バッファに格納されている様子が示されている。なお、
初期データとしての00(H)はステップS60で設定
されるチェックサムデータに対するクリアデータに応じ
た値であるが、実際には、00(H)との排他的論理和
は演算前と後とで値が変わらないので、00(H)との
排他的論理和演算を行わなくてもよい。
【0146】また、遊技機への電力供給開始時にはパリ
ティチェックOKか否かの判断が行われるが(図12に
おけるステップS9)、その判断では、電力供給停止時
処理におけるパリティデータの作成処理(ステップS7
1〜S77)と同様の処理が行われ、処理結果すなわち
演算結果がチェックサムバッファの内容と一致したらパ
リティチェックOKと判定される。
【0147】また、この実施の形態では、作業領域のデ
ータにもとづいてチェックサムが生成されているが、ス
タック領域のデータも含めてチェックサムを生成するよ
うにしてもよい。何れのデータにもとづいて生成する場
合であっても、RAM領域に格納されているデータを用
いて算出処理等が行われるので、チェックサムを容易か
つ短時間で生成することが可能となる。
【0148】さらに、この実施の形態では、電力供給開
始時に、電力供給停止時処理における処理と同じ処理に
よってチェックサムを生成し、生成されたチェックサム
とバックアップRAMに保存されていたチェックサムと
を比較したが、他の方法を用いてもよい。例えば、バッ
クアップRAMに保存されていたチェックサムを初期値
として、電力供給停止時処理において演算対象となった
各データについて演算を行い、演算結果が所定値(例え
ば00(H))と一致したらパリティチェックOKと判
定するようにしてもよい。また、パリティチェックのた
めのチェックデータはチェックサムに限られず、バック
アップRAMの内容が正当に保存されているかを判定で
きるものであれば、他のチェックデータを用いてもよ
い。
【0149】図19は、遊技機への電力供給停止時の電
源電圧低下やNMI信号(=電源断信号:電力供給停止
時信号)の様子を示すタイミング図である。遊技機に対
する電力供給が停止すると、最も高い直流電源電圧であ
るVSLの電圧値は徐々に低下する。そして、この例で
は、+22Vにまで低下すると、電源基板910に搭載
されている電源監視用IC902から電源断信号が出力
される(ローレベルになる)。
【0150】電源断信号は、電気部品制御基板(この実
施の形態では主基板31および払出制御基板37)に導
入され、CPU56および払出制御用CPU371のN
MI端子に入力される。CPU56および払出制御用C
PU371は、NMI処理によって、所定の電力供給停
止時処理を実行する。
【0151】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、主基板31や払出
制御基板37に搭載されているシステムリセット回路の
出力がローレベルになり、CPU56および払出制御用
CPU371がシステムリセット状態になる。なお、C
PU56および払出制御用CPU371は、システムリ
セット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了し
ている。
【0152】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、少なくとも主基板31や払出制御
基板37では、電力供給停止時処理が実行され、CPU
56および払出制御用CPU371がシステムリセット
状態とされている。
【0153】以上のように、この実施の形態では、電源
監視回路は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最も
高い電源VSLの電圧を監視して、その電源の電圧が所定
値を下回ったら電圧低下信号(電源断検出信号)を発生
する。図19に示すように、電源断信号が出力されるタ
イミングでは、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十
分駆動できる電圧値になっている。従って、IC駆動電
圧で動作する主基板31のCPU56が所定の電力供給
停止時処理を行うための動作時間が確保されている。
【0154】なお、ここでは、電源監視回路は、遊技機
で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの電圧
を監視したが、電源断信号を発生するタイミングが、I
C駆動電圧で動作する電気部品制御手段が所定の電力供
給停止時処理を行うための動作時間が確保されるような
タイミングであれば、監視対象電圧は、最も高い電源V
SLの電圧でなくてもよい。すなわち、少なくともIC駆
動電圧よりも高い電圧を監視すれば、電気部品制御手段
が所定の電力供給停止時処理を行うための動作時間が確
保されるようなタイミングで電源断信号を発生すること
ができる。
【0155】その場合、上述したように、監視対象電圧
は、電力供給停止時のスイッチオン誤検出の防止も期待
できる電圧であることが好ましい。すなわち、遊技機の
各種スイッチに供給される電圧(スイッチ電圧)が+1
2Vであることから、+12V電源電圧が落ち始める以
前の段階で、電圧低下を検出できることが好ましい。よ
って、少なくともスイッチ電圧よりも高い電圧を監視す
ることが好ましい。
【0156】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継
続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッ
チオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測す
るために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイ
マは、バックアップRAM領域に形成された1バイトの
カウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合
に2ms毎に+1される。図20に示すように、スイッ
チタイマは検出信号の数N(クリアスイッチ921の検
出信号を除く)だけ設けられている。この実施の形態で
はN=13である。また、RAM55において、各スイ
ッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順と
同じ順序で並んでいる。
【0157】図21は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図15に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS101)。次いで、
処理数として「8」を設定し(ステップS102)、入
賞口スイッチ33aのためのスイッチタイマのアドレス
をポインタにセットする(ステップS103)。そし
て、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする
(ステップS104)。
【0158】図22は、スイッチチェック処理サブルー
チンを示すフローチャートである。スイッチチェック処
理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力デ
ータ、この場合には入力ポート0からの入力データを
「比較値」として設定する(ステップS121)。ま
た、クリアデータ(00)をセットする(ステップS1
22)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレス
が設定されている)が指すスイッチタイマをロードする
とともに(ステップS123)、比較値を右(上位ビッ
トから下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS
124)。比較値には入力ポート0のデータ設定されて
いる。そして、この場合には、入賞口スイッチ33aの
検出信号がキャリーフラグに押し出される。
【0159】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS125)、すなわち入賞口スイッチ33aの検
出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加
算する(ステップS127)。加算後の値が0でなけれ
ば加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,
S129)。加算後の値が0になった場合には加算値を
スイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマ
の値が既に最大値(255)に達している場合には、そ
れよりも値を増やさない。
【0160】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であ
れば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0161】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S130)、処理数を1減算する(ステップS13
1)。処理数が0になっていなければステップS122
に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が
繰り返される。
【0162】ステップS122〜S132の処理は、処
理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート
0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号につい
て、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が
行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの
値が1増やされる。
【0163】CPU56は、スイッチ処理のステップS
105において、入力ポート1に入力されているデータ
を入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ス
テップS106)、賞球カウントスイッチ301Aのた
めのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする
(ステップS107)。そして、スイッチチェック処理
サブルーチンをコールする(ステップS108)。
【0164】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS122〜S
132の処理が、処理数分すなわち4回繰り返され、そ
の間に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチ
の検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否か
のチェック処理が行われ、オン状態であれば、対応する
スイッチタイマの値が1増やされる。
【0165】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0166】図23〜図25は、遊技制御処理における
ステップS32の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、賞球払出
の対象となる入賞口スイッチ33a,39a,29a,
30a、カウントスイッチ23および始動口スイッチ1
4aが確実にオンしたか否か判定されるとともに、オン
したら賞球個数を示す払出制御コマンドが払出制御基板
37に送出されるように制御し、また、満タンスイッチ
48および球切れスイッチ187が確実にオンしたか否
か判定されるとともに、オンしたら所定の払出制御コマ
ンドが払出制御基板37に送出されるように制御する等
の処理が行われる。
【0167】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「1」を設定し(ステ
ップS150)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「9」を設定する(ステップS151)。入力
判定値テーブル(図27参照)のオフセット「1」は、
入力判定値テーブルの2番目のデータ「50」を使用す
ることを意味する。また、各スイッチタイマは上述した
ように入力ポートのビット順と同順に並んでおり、この
例では、スイッチタイマのアドレスのオフセット「9」
は満タンスイッチ48に対応したスイッチタイマが指定
されることを意味する。そして、スイッチオンチェック
ルーチンがコールされる(ステップS152)。
【0168】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図27に
示されている。図27に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「250」、「30」、
「250」、「1」の判定値が設定されている。また、
スイッチオンチェックルーチンでは、入力判定値テーブ
ルの先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに
設定されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレ
スとオフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比
較され、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグ
がセットされる。
【0169】スイッチオンチェックルーチンの一例が図
26に示されている。スイッチオンチェックルーチンに
おいて、満タンスイッチ48に対応するスイッチタイマ
の値が満タンスイッチオン判定値「50」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされるので(ステップ
S153)、満タンフラグがセットされる(ステップS
154)。なお、図23には明示されていないが、満タ
ンスイッチ48に対応したスイッチタイマの値が0にな
ると、満タンフラグはリセットされる。
【0170】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS15
6)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS157)。入力
判定値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テー
ブルの3番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは上述したように入力ポ
ートのビット順と同順に並んでおり、この例では、スイ
ッチタイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球
切れスイッチ187に対応したスイッチタイマが指定さ
れることを意味する。そして、スイッチオンチェックル
ーチンがコールされる(ステップS158)。
【0171】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187に対応するスイッチタイマの値が
球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれば
スイッチオンフラグがセットされるので(ステップS1
59)、球切れフラグがセットされる(ステップS16
0)。なお、図23には明示されていないが、球切れス
イッチ187に対応したスイッチオフタイマが用意さ
れ、その値が50になると、球切れフラグはリセットさ
れる。
【0172】そして、CPU56は、払出停止状態であ
るか否か確認する(ステップS201)。払出停止状態
は、払出制御基板37に対して払出を停止すべき状態で
あることを指示する払出制御コマンドである払出停止状
態指定コマンドを送出した後の状態であり、具体的に
は、作業領域における払出停止フラグがセットされてい
る状態である。払出停止状態でなければ、上述した球切
れ状態フラグまたは満タンフラグがオンになったか否か
を確認する(ステップS202)。
【0173】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出停止状態フラグをセットするとともに(ステップS
203)、払出停止状態指定コマンドに関するコマンド
送信テーブルをセットし(ステップS204)、コマン
ドセット処理をコールする(ステップS205)。ステ
ップS204では、払出停止状態指定コマンドの払出制
御コマンドが格納されているコマンド送信テーブル(R
OM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルのアド
レスとして設定される。払出停止状態指定コマンドに関
するコマンド送信テーブルには、後述するINTデー
タ、払出制御コマンドの1バイト目のデータ、および払
出制御コマンドの2バイト目のデータが設定されてい
る。なお、ステップS202において、いずれか一方の
フラグが既にオン状態であったときに他方のフラグがオ
ン状態になったときには、ステップS203〜ステップ
S205の処理は行われない。
【0174】また、払出停止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS206)。ともにオフ状態
となったとき(後述する解除条件が成立したとき)に
は、払出停止フラグをリセットするとともに(ステップ
S207)、払出可能状態指定コマンドに関するコマン
ド送信テーブルをセットし(ステップS208)、コマ
ンドセット処理をコールする(ステップS209)。ス
テップS208では、払出可能状態指定コマンドの払出
制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブル
(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルの
アドレスとして設定される。払出可能状態指定コマンド
に関するコマンド送信テーブルには、後述するINTデ
ータ、払出制御コマンドの1バイト目のデータ、および
払出制御コマンドの2バイト目のデータが設定されてい
る。
【0175】なお、解除条件は、払出停止状態を解除す
るための条件であり、払出停止状態を維持する必要がな
くなったときに成立する条件である。本例では、解除条
件は、払出停止状態とされているときに、余剰球受皿4
が満タン状態でなく、かつ、球切れ状態でもない状態で
ない状態となったこととされている。
【0176】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS22
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0」を設定する(ステップS222)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは上述したように入力ポートのビット順と同順
に並んでおり、この例では、スイッチタイマのアドレス
のオフセット「0」は入賞口スイッチ33aに対応した
スイッチタイマが指定されることを意味する。また、繰
り返し数として「4」をセットする(ステップS22
3)。そして、スイッチオンチェックルーチンがコール
される(ステップS224)。
【0177】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
CPU56は、入力判定値テーブル(図27参照)の先
頭アドレスを設定する(ステップS281)。そして、
そのアドレスにオフセットを加算し(ステップS28
2)、加算後のアドレスからスイッチオン判定値をロー
ドする(ステップS283)。
【0178】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS284)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS285)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS286)。各スイッチタイマは上述したように
入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、各スイ
ッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0179】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS287)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップ128)。
【0180】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ33aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS2
25)。そして、スイッチチェックオンルーチンは、ス
イッチタイマのアドレスのオフセットが更新されつつ
(ステップS230)、最初に設定された繰り返し数分
だけ実行されるので(ステップS228,S229)、
結局、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a
について、対応するスイッチタイマの値がスイッチオン
判定値「2」と比較されることになる。
【0181】スイッチオンフラグがセットされたら、払
い出すべき賞球個数としての「10」をリングバッファ
に設定する(ステップS226)。そして、総賞球数格
納バッファの格納値に10を加算する(ステップS22
7)。なお、リングバッファにデータを書き込んだとき
には、書込ポインタをインクリメントし、リングバッフ
ァの最後の領域にデータを書き込まれたときには、書込
ポインタを、リングバッファの最初の領域を指すように
更新する。
【0182】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。なお、この実施
の形態では、リングバッファにデータを書き込んだ時点
で総賞球数格納バッファの格納値に対する加算処理が行
われるが、払い出すべき賞球個数を指示する払出制御コ
マンドを出力ポートに出力した時点で総賞球数格納バッ
ファの格納値に対する、出力する払出制御コマンドに対
応した賞球数の加算処理を行ってもよい。
【0183】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS23
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS232)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは上述したように入力ポートのビット順と同順
に並んでおり、この例では、スイッチタイマのアドレス
のオフセット「5」は始動口スイッチ14aに対応した
スイッチタイマが指定されることを意味する。そして、
スイッチオンチェックルーチンがコールされる(ステッ
プS233)。
【0184】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ14aに対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS234)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「6」をリングバッファに設定する(ステップ
S235)。また、総賞球数格納バッファの格納値に6
を加算する(ステップS236)。
【0185】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS24
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「6」を設定する(ステップS242)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは上述したように入力ポートのビット順と同順
に並んでおり、この例では、スイッチタイマのアドレス
のオフセット「6」はカウントスイッチ23に対応した
スイッチタイマが指定されることを意味する。そして、
スイッチオンチェックルーチンがコールされる(ステッ
プS243)。
【0186】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS244)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「15」をリングバッファに設定する(ステッ
プS245)。また、総賞球数格納バッファの格納値に
15を加算する(ステップS246)。
【0187】そして、リングバッファにデータが存在す
る場合には(ステップS247)、読出ポインタが指す
リングバッファの内容を送信バッファにセットするとと
もに(ステップS248)、読出ポインタの値を更新
(リングバッファの次の領域を指すように更新)し(ス
テップS249)、賞球個数に関するコマンド送信テー
ブルをセットし(ステップS250)、コマンドセット
処理をコールする(ステップS251)。コマンドセッ
ト処理の動作については後で詳しく説明する。
【0188】ステップS250では、賞球個数に関する
払出制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブ
ル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブル
のアドレスとして設定される。賞球個数に関するコマン
ド送信テーブルには、後述するINTデータ(01
(H))、払出制御コマンドの1バイト目のデータ(F
0(H))、および払出制御コマンドの2バイト目のデ
ータが設定されている。ただし、2バイト目のデータと
して「80(H)」が設定されている。
【0189】以上のように、遊技制御手段から払出制御
基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを出力
しようとするときに、賞球個数に関するコマンド送信テ
ーブルのアドレス設定と送信バッファの設定とが行われ
る。そして、コマンドセット処理によって、賞球個数に
関するコマンド送信テーブルと送信バッファの設定内容
とにもとづいて払出制御コマンドが払出制御基板37に
送出される。なお、ステップS247において、書込ポ
インタと読出ポインタとの差によってデータがあるか否
か確認することができるが、リングバッファ内の未処理
のデータ個数を示すカウンタを設け、カウント値によっ
てデータがあるか否か確認するようにしてもよい。
【0190】そして、総賞球数格納バッファの内容が0
でない場合、すなわち、まだ賞球残がある場合には、C
PU56は、賞球払出中フラグをオンする(ステップS
252,S253)。
【0191】また、CPU56は、賞球払出中フラグが
オンしているときには(ステップS254)、球払出装
置97から実際に払い出された賞球個数を監視して総賞
球数格納バッファの格納値を減算する賞球個数減算処理
を行う(ステップS255)。なお、賞球払出中フラグ
がオンからオフに変化したときには、ランプ制御基板3
5に対して、賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制
御コマンドが送出される。
【0192】なお、払出制御手段は、払出停止状態指定
コマンドを受信すると、賞球としての球払出と球貸しと
しての球払出とをともに停止させる。また、払出可能状
態指定コマンドを受信すると、賞球としての球払出と球
貸しとしての球払出とをともに可能な状態とする。しか
し、遊技制御手段から払出制御手段に対して、賞球とし
ての球払出を停止または再開させる払出制御コマンド
と、球貸しとしての球払出を停止または再開させる払出
制御コマンドとを、別の制御コマンドとして送信するよ
うにしてもよい。
【0193】また、この実施の形態では、払出停止中で
あっても(ステップS201,S206)、ステップS
221〜S251の処理が実行される。すなわち、遊技
制御手段は、払出停止状態であっても、賞球個数を指示
するための払出制御コマンドを送出することができる。
すなわち、賞球個数を指示するためのコマンドが、払出
停止状態であっても払出制御手段に伝達され、払出停止
状態が解除されたときに、早めに賞球払出を開始するこ
とができる。また、遊技制御手段において、払出停止状
態における入賞にもとづく賞球個数を記憶するための大
きな記憶領域は必要とされない。
【0194】さらに、この実施の形態では、遊技媒体の
払出状況とは無関係に、ステップS221〜S251の
処理が実行される。すなわち、遊技制御手段は、前回ま
でに指定した賞球個数の払い出しが完了しているか否か
に関わらず、新たな賞球個数を指示するための払出制御
コマンドを送信することができる。よって、遊技制御手
段の払い出しに関する処理負担を軽減させることができ
るとともに、賞球の払出処理を迅速に行うことができ
る。
【0195】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送出方式について説明してお
く。遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基
板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマン
ド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図2
8(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで
構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。
また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマン
ドの1バイト目のMODEデータが設定される。そし
て、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンド
の2バイト目のEXTデータが設定される。
【0196】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEX
Tデータそのものが設定されていることを示す。そのよ
うなEXTデータはビット7が0であるデータである。
この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であ
れば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用
することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1で
あれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されてい
るテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであ
ることを示すように構成することもできる。
【0197】図28(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、
例えば賞球処理(メイン処理のステップS32)におい
て、INTデータに「01(H)」を設定する。また、
INTデータにおけるビット1は、図柄出制御基板80
に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット
1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべ
きことを示す。従って、CPU56は、例えば特別図柄
コマンド制御処理(メイン処理のステップS28)にお
いて、INTデータに「02(H)」を設定する。
【0198】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべき
か否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコ
マンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プ
ロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送信テ
ーブルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマ
ンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出する
ときには、INTデータの該当ビットが「1」に設定さ
れ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にMOD
EデータおよびEXTデータが設定される。
【0199】この実施の形態では、払出制御コマンドに
ついて、図28(C)に示すように、リングバッファお
よび送信バッファが用意されている。そして、賞球処理
において、賞球払出条件が成立すると、成立した条件に
応じた賞球個数が順次リングバッファに設定される。ま
た、賞球個数に関する払出制御コマンド送出する際に、
リングバッファから1個のデータが送信バッファに転送
される。なお、図28(C)に示す例では、リングバッ
ファには、12個分の払出制御コマンドに相当するデー
タが格納可能になっている。すなわち、12個のバッフ
ァがある。なお、リングバッファにおけるバッファの数
は、賞球を発生させる入賞口の数に対応した数であれば
よい。同時入賞が発生した場合でも、それぞれの入賞に
もとづく払出制御コマンドのデータの格納が可能だから
である。
【0200】図29は、主基板31から他の電気部品制
御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマン
ドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマ
ンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの
種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気
部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数
のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区
別可能な態様になっている。なお、図29に示されたコ
マンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いても
よい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制
御コマンドを用いてもよい。ただし、1バイトで構成さ
れる制御コマンドを用いる場合には、受信側基板でのノ
イズによる誤受信を防止するため、INT信号の出力線
を複数設ける構成とし、その全てがハイレベルとなって
いるときに受信側基板にてコマンドの受信処理が実行さ
れるなどの構成をとることが望ましい。また、図29で
は払出制御基板37に送出される払出制御コマンドを例
示するが、他の電気部品制御基板に送出される制御コマ
ンドも同一構成である。
【0201】図30は、各電気部品制御手段に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号CD0〜CD
7とINT信号との関係を示すタイミング図である。図
30に示すように、MODEまたはEXTのデータが出
力ポート(出力ポート1〜出力ポート4のうちのいずれ
か)に出力されてから、Aで示される期間が経過する
と、CPU56は、データ出力を示す信号であるINT
信号をハイレベル(オンデータ)にする。また、そこか
らBで示される期間が経過するとINT信号をローレベ
ル(オフデータ)にする。さらに、次に送出すべきデー
タがある場合には、すなわち、MODEデータ送出後で
は、Cで示される期間をおいてから2バイト目のデータ
を出力ポートに送出する。2バイト目のデータに関し
て、A,Bの期間は、1バイト目の場合と同様である。
このように、取込信号はMODEおよびEXTのデータ
のそれぞれについて出力される。
【0202】Aの期間は、CPU56が、コマンドの送
出準備の期間すなわちバッファに送出コマンドを設定す
る処理に要する期間であるとともに、制御信号線におけ
るデータの安定化のための期間である。すなわち、制御
信号線において制御信号CD0〜CD7が出力された
後、所定期間(Aの期間:オフ出力期間の一部)経過後
に、取込信号としてのINT信号が出力される。また、
Bの期間(オン出力期間)は、INT信号安定化のため
の期間である。そして、Cの期間(オフ出力期間の一
部)は、電気部品制御手段が確実にデータを取り込める
ように設定されている期間である。B,Cの期間では、
信号線上のデータは変化しない。すなわち、B,Cの期
間が経過するまでデータ出力が維持される。
【0203】この実施の形態では、払出制御基板37へ
の払出制御コマンド、図柄制御基板80への表示制御コ
マンド、ランプ制御基板35へのランプ制御コマンドお
よび音制御基板70への音制御コマンドは、同一のコマ
ンド送信処理ルーチン(共通モジュール)を用いて送出
される。そこで、B,Cの期間すなわち1バイト目に関
するINT信号が立ち上がってから2バイト目のデータ
が送出開始されるまでの期間は、コマンド受信処理に最
も時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間
よりも長くなるように設定される。
【0204】なお、各電気部品制御手段は、INT信号
が立ち上がったことを検知して、例えば割込処理によっ
て1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
【0205】B,Cの期間が、コマンド受信処理に最も
時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間よ
りも長いので、遊技制御手段が、各電気部品制御手段に
対するコマンド送出処理を共通モジュールで制御して
も、いずれの電気部品制御手段でも遊技制御手段からの
制御コマンドを確実に受信することができる。
【0206】CPU56は、INT信号出力処理を実行
した後に所定期間が経過すると次のデータを送出できる
状態になるが、その所定期間(B,Cの期間)は、IN
T信号出力処理の前にデータを送出してからINT信号
を出力開始するまでの期間(Aの期間)よりも長い。上
述したように、Aの期間はコマンドの信号線における安
定化期間であり、B,Cの期間は受信側がデータを取り
込むのに要する時間を確保するための期間である。従っ
て、Aの期間をB,Cの期間よりも短くすることによっ
て、受信側の電気部品制御手段が確実にコマンドを受信
できる状態になるという効果を得ることができるととも
に、1つのコマンドの送出完了に要する期間が短縮され
る効果もある。
【0207】図31は、払出制御コマンドの内容の一例
を示す説明図である。本例では、払出制御を実行するた
めに、複数種類の払出制御コマンドが用いられる。図3
1に示された例において、MODE=FF(H),EX
T=00(H)のコマンドFF00(H)は、払出が可
能であることを指示する払出制御コマンド(払出可能状
態指定コマンド)である。MODE=FF(H),EX
T=01(H)のコマンドFF01(H)は、払出を停
止すべき状態であることを指示する払出制御コマンド
(払出停止状態指定コマンド)である。また、MODE
=F0(H)のコマンドF0XX(H)は、賞球個数を
指定する払出制御コマンド(払出個数指定コマンド)で
ある。EXTである「XX」が払出個数を示す。
【0208】払出制御手段は、主基板31の遊技制御手
段からFF01(H)の払出制御コマンドを受信すると
賞球払出および球貸しを停止する状態となり、FF00
(H)の払出制御コマンドを受信すると賞球払出および
球貸しができる状態になる。また、賞球個数を指定する
払出制御コマンドを受信すると、受信したコマンドで指
定された個数に応じた賞球払出制御を行う。
【0209】なお、払出制御コマンドは、払出制御手段
が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この
例では、INT信号のレベルが変化することであり、認
識可能に1回だけ送出されるとは、この例では、払出制
御信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じ
てINT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力さ
れることである。
【0210】各電気部品制御基板への制御コマンドを、
対応する出力ポート(出力ポート1〜4)に出力する際
に、出力ポート0のビット0〜3のうちのいずれかのビ
ットが所定期間「1」(ハイレベル)になるのである
が、INTデータにおけるビット配列と出力ポート0に
おけるビット配列とは対応している。従って、各電気部
品制御基板に制御コマンドを送出する際に、INTデー
タにもとづいて、容易にINT信号の出力を行うことが
できる。
【0211】図32は、コマンドセット処理(ステップ
S205,S209,S251)の処理例を示すフロー
チャートである。コマンドセット処理は、コマンド出力
処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマン
ドセット処理において、CPU56は、まず、コマンド
送信テーブルのアドレス(送信信号指示手段としてのポ
インタの内容)をスタック等に退避する(ステップS3
31)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テ
ーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップ
S332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対
する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指
すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、
コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデー
タ1のアドレスに一致する。
【0212】そこで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0213】図33は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、コマンド送信中フラグをオンし
たあと(ステップS350)、引数1に設定されている
データすなわちINTデータを、比較値として決められ
ているワークエリアに設定する(ステップS351)。
なお、コマンド送信中フラグは、コマンド送信処理中で
あるか否かを示すフラグであって、RAM55の所定の
領域に記憶されている。次いで、CPU56は、送信回
数=4を、処理数として決められているワークエリアに
設定する(ステップS352)。そして、払出制御信号
を出力するためのポート1のアドレスをIOアドレスに
セットする(ステップS353)。この実施の形態で
は、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出力するた
めの出力ポートのアドレスである。また、ポート2〜4
のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信号、音声制
御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。
【0214】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0215】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0216】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認
し(ステップS359)、値が0になっていなければ、
ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフ
ト処理が行われる。
【0217】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コ
マンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0218】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0219】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0220】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出
力するためのポートである。INTデータでは、ステッ
プS351〜S359の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビ
ットに対応したビットが「1」になっている。従って、
ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハ
イレベルになる。
【0221】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。この処理は、図30に示されたBの期間を設定す
るための処理である。ウェイトカウンタの値が0になる
と、クリアデータ(00)を設定して(ステップS36
5)、そのデータをポート0に出力する(ステップS3
66)。よって、INT信号はローレベルになる。ま
た、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS3
62)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステッ
プS368,S369)。この処理は、図30に示され
たCの期間を設定するための処理である。ただし、実際
のCの期間は、ステップS367〜S369で作成され
る時間に、その後の処理時間(この時点でMODEデー
タが出力されている場合にはEXTデータを出力するま
でに要する制御にかかる時間)が加算された期間とな
る。このように、Cの期間が設定されることによって、
連続してコマンドが送出される場合であっても、一のコ
マンドの出力完了後、次にコマンドの送出が開始される
までに所定期間がおかれることになり、コマンドを受信
する電気部品制御手段の側で、容易に連続するコマンド
の区切りを識別することができ、各コマンドは確実に受
信される。
【0222】従って、ステップS367でウェイトカウ
ンタに設定される値は、Cの期間が、制御コマンド受信
対象となる全ての電気部品制御手段が確実にコマンド受
信処理を行うのに十分な期間になるような値である。ま
た、ウェイトカウンタに設定される値は、Cの期間が、
ステップS357〜S359の処理に要する時間(Aの
期間に相当)よりも長くなるような値である。なお、A
の期間をより長くしたい場合には、Aの期間を作成する
ためのウェイト処理(例えば、ウェイトカウンタに所定
値を設定し、ウェイトカウンタの値が0になるまで減算
を行う処理)を行う。
【0223】そして、ウェイトカウンタの値が0になる
と(ステップS369のY)、CPU56は、コマンド
送信中フラグをオフする(ステップS370)。
【0224】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図32に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS339)。0でなけれ
ば、送信バッファの内容を引数2にロードする(ステッ
プS341)。なお、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であるときに拡張データを使用するように構成さ
れている場合には、コマンド拡張データアドレステーブ
ルの先頭アドレスをポインタにセットし、そのポインタ
にコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算し
てアドレスを算出する。そして、そのアドレスが指すエ
リアのデータを引数2にロードする。
【0225】送信バッファには賞球個数を特定可能なデ
ータが設定されているので、引数2にそのデータが設定
される。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」で
あるときに拡張データを使用するように構成されている
場合には、コマンド拡張データアドレステーブルには、
電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順次設
定される。よって、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマ
ンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引
数2にロードされる。
【0226】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS342)。従って、M
ODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXT
データが送出される。
【0227】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品
制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信
号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処
理を開始するのであるが、各電気部品制御手段でのコマ
ンド受信処理が完了したあとに終了するように設定され
るウエイト期間(ステップS367〜ステップS369
の処理によって特定される期間:Cの期間の一部)が経
過するまでは新たな信号を出力しないようにしているの
で、いずれの電気部品制御手段についても、取り込み処
理が完了する前に遊技制御手段からの新たな信号が信号
線に出力されることはない。すなわち、各電気部品制御
手段において、確実なコマンド受信処理が行われる。な
お、各電気部品制御手段は、INT信号の立ち下がりで
制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、
INT信号の極性を図30に示された場合と逆にしても
よい。
【0228】また、この実施の形態では、賞球処理にお
いて、賞球払出条件が成立すると賞球個数を特定可能な
データが、同時に複数のデータを格納可能なリングバッ
ファに格納され、賞球個数を指定する払出制御コマンド
を送出する際に、読出ポインタが指しているリングバッ
ファの領域のデータが送信バッファに転送される。従っ
て、同時に複数の賞球払出条件の成立があっても、それ
らの条件成立にもとづく賞球個数を特定可能なデータが
リングバッファに保存されるので、各条件成立にもとづ
くコマンド出力処理は問題なく実行される。
【0229】さらに、この実施の形態では、1回の賞球
処理内で払出停止状態指定コマンドまたは払出可能状態
指定コマンドと賞球個数を示すコマンドとの双方を送出
することができる。すなわち、2ms毎に起動される1
回の制御期間内において、複数のコマンドを送出するこ
とができる。また、この実施の形態では、各制御手段へ
の制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コマン
ド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、それぞ
れ複数のリングバッファが用意されているので、例え
ば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制
御コマンドのリングバッファに制御コマンドを特定可能
なデータが設定されている場合には、1回のコマンド制
御処理で複数の表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音制御コマンドを送出するように構成することも
可能である。すなわち、同時に(遊技制御処理すなわち
2msタイマ割込処理の起動周期での意味)、複数の制
御コマンドを送出することができる。遊技演出の進行
上、それらの制御コマンドの送出タイミングは同時に発
生するので、このように構成されているのは便利であ
る。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進行とは
無関係に発生するので、一般には、表示制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドと同時に送出
されることはない。
【0230】図34は、主基板31におけるコマンドの
出力に関する処理と、払出制御基板37などのコマンド
受信側の基板におけるコマンドの受信に関する処理(例
えば、後述するコマンド受信割込処理:図46参照)と
の処理タイミングの一例を示すタイミングチャートであ
る。図34に示すように、コマンド受信側の基板におけ
るMODEデータとEXTデータの受信に関する処理
は、本例では、それぞれ、INT信号の立ち上がりとと
もに開始され、少なくともコマンド送信中フラグがオフ
状態となる前に終了する。
【0231】図34に示すように、MODEデータの送
信に関する処理(図33に示した処理)が開始したとき
から終了するまでの期間(a〜dの期間)は、コマンド
送信中フラグがオン状態となっている。従って、a〜d
の期間中に電力供給が停止した場合には、その後に電力
供給が再開すると、CPU56は、遊技状態復旧処理に
て上述したステップS88の処理を実行するので、MO
DEデータの送信に関する処理を最初から再度実行する
ことになる。
【0232】MODEデータの送信に関する処理が開始
したときから、送信される制御信号に応じたINT信号
がハイレベルに立ち上げられるまでの期間(a〜bの期
間)中に電力供給が停止した場合には、コマンド出力ポ
ートに設定されていた制御コマンドは電源断処理によっ
てクリアされる。従って、その後に電力供給が開始した
ときに、電力供給が停止したときから制御が再開される
と、コマンド出力ポートに正常なデータがないままIN
Tデータが送信され、受信側の基板で不正常なデータが
受信されてしまう。本例では、a〜bの期間中に電力供
給が停止した場合には、その後に電力供給が再開する
と、上述したように、MODEデータの送信に関する処
理を最初から再度実行するので、コマンド出力ポートに
正常なデータがないままINTデータが送信されること
は回避され、受信側の基板で不正常なデータが受信され
てしまうことは防止される。
【0233】また、MODEデータの送信に関する処理
において、送信される制御信号に応じたINT信号がハ
イレベルに立ち上げられたときから、コマンド受信側の
基板におけるコマンドの受信処理が完了するまでの期間
(b〜cの期間)中に電力供給が停止した場合には、コ
マンド出力ポートに設定されている未送信の制御コマン
ドは電源断処理によってクリアされる。従って、その後
に電力供給が開始したときに、電力供給が停止したとき
から制御が再開されると、コマンドの受信側の基板はコ
マンドの受信処理の途中から制御を開始することとなる
が、主基板31のコマンド出力ポートには正常なデータ
がないので、受信側の基板で不正常なデータが受信され
てしまう。本例では、b〜cの期間中に電力供給が停止
した場合には、その後に電力供給が再開すると、上述し
たように、MODEデータの送信に関する処理を最初か
ら再度実行するので、受信側の基板で不正常なデータが
受信されてしまうことは防止される。
【0234】さらに、MODEデータの送信に関する処
理において、コマンド受信側の基板におけるコマンドの
受信処理が完了してから、コマンド送信中フラグがオフ
するまでの期間(c〜dの期間)中に電力供給が停止し
た場合には、コマンドの受信側の基板ではコマンドの受
信処理が完了しているが、主基板31においてはコマン
ドの受信処理が完了したことが確認されていない。すな
わち、c〜dの期間中は、主基板は、b〜cの期間中で
あるのかc〜dの期間中であるのかを確実に判定するこ
とはできない。従って、c〜dの期間中に電力供給が停
止した場合には、b〜cの期間中に電力供給が停止した
のである可能性が否定できないので、上述したように受
信側の基板で不正常なデータが受信されてしまうおそれ
がある。本例では、c〜dの期間中に電力供給が停止し
た場合にも、b〜cの期間中に電力供給が停止した場合
と同様に、その後に電力供給が再開すると、上述したよ
うにMODEデータの送信に関する処理を最初から再度
実行するので、受信側の基板で不正常なデータが受信さ
れてしまうことは防止される。
【0235】また、図34に示すように、EXTデータ
の送信に関する処理(図33に示した処理)が開始した
ときから終了するまでの期間(e〜hの期間)は、コマ
ンド送信中フラグがオン状態となっている。従って、e
〜fの期間中に電力供給が停止した場合には、その後に
電力供給が再開すると、CPU56は、遊技状態復旧処
理にて上述したステップS88の処理を実行するので、
EXTデータの送信に関する処理を最初から再度実行す
ることになる。
【0236】EXTデータの送信に関する処理が開始し
たときから、送信される制御信号に応じたINT信号が
ハイレベルに立ち上げられるまでの期間(e〜fの期
間)中に電力供給が停止した場合には、コマンド出力ポ
ートに設定されていた制御コマンドは電源断処理によっ
てクリアされる。従って、その後に電力供給が開始した
ときに、電力供給が停止したときから制御が再開される
と、コマンド出力ポートに正常なデータがないままIN
Tデータが送信され、受信側の基板で不正常なデータが
受信されてしまう。本例では、e〜fの期間中に電力供
給が停止した場合には、その後に電力供給が再開する
と、上述したように、EXTデータの送信に関する処理
を最初から再度実行するので、コマンド出力ポートに正
常なデータがないままINTデータが送信されることは
回避され、受信側の基板で不正常なデータが受信されて
しまうことは防止される。
【0237】また、EXTデータの送信に関する処理に
おいて、送信される制御信号に応じたINT信号がハイ
レベルに立ち上げられてから、コマンド受信側の基板に
おけるコマンドの受信処理が完了するまでの期間(f〜
gの期間)中に電力供給が停止した場合には、コマンド
出力ポートに設定されている未送信の制御コマンドは電
源断処理によってクリアされる。従って、その後に電力
供給が開始したときに、電力供給が停止したときから制
御が再開されると、コマンドの受信側の基板はコマンド
の受信処理の途中から制御を開始することとなるが、主
基板31のコマンド出力ポートには正常なデータがない
ので、受信側の基板で不正常なデータが受信されてしま
う。本例では、f〜gの期間中に電力供給が停止した場
合には、その後に電力供給が再開すると、上述したよう
に、EXTデータの送信に関する処理を最初から再度実
行するので、受信側の基板で不正常なデータが受信され
てしまうことは防止される。
【0238】さらに、EXTデータの送信に関する処理
において、コマンド受信側の基板におけるコマンドの受
信処理が完了してから、送信中フラグがオフするまでの
期間(g〜hの期間)中に電力供給が停止した場合に
は、コマンドの受信側の基板ではコマンドの受信処理が
完了しているが、主基板31においてはコマンドの受信
処理が完了したことが確認されていない。すなわち、g
〜hの期間中は、主基板は、f〜gの期間中であるのか
g〜hの期間中であるのかを確実に判定することはでき
ない。従って、g〜hの期間中に電力供給が停止した場
合には、f〜gの期間中に電力供給が停止したのである
可能性が否定できないので、上述したように受信側の基
板で不正常なデータが受信されてしまうおそれがある。
本例では、g〜hの期間中に電力供給が停止した場合に
も、f〜gの期間中に電力供給が停止した場合と同様
に、その後に電力供給が再開すると、上述したようにE
XTデータの送信に関する処理を最初から再度実行する
ので、受信側の基板で不正常なデータが受信されてしま
うことは防止される。
【0239】図35は、賞球個数減算処理の一例を示す
フローチャートである。賞球個数減算処理において、C
PU56は、まず、総賞球数格納バッファの格納値をロ
ードする(ステップS381)。そして、格納値が0で
あるか否か確認する(ステップS382)。0であれば
処理を終了する。
【0240】0でなければ、賞球カウントスイッチ用の
スイッチタイマをロードし(ステップS383)、ロー
ド値とオン判定値(この場合は「2」)とを比較する
(ステップS384)。一致したら(ステップS38
5)、賞球カウントスイッチ301Aが確かにオンした
として、すなわち、確かに1個の遊技球が球払出装置9
7から払い出されたとして、総賞球数格納バッファの格
納値を1減算する(ステップS386)。
【0241】また、賞球情報カウンタの値を+1する
(ステップS387)。そして、賞球情報カウンタの値
が10以上であれば(ステップS388)、賞球情報出
力カウンタの値を+1するとともに(ステップS38
9)、賞球情報カウンタの値を−10する(ステップS
390)。なお、賞球情報出力カウンタの値は、図15
に示された遊技制御処理における情報出力処理(ステッ
プS30)で参照され、その値が1以上であれば、賞球
信号(出力ポート5のビット7:図10参照)として1
パルスが出力される。よって、この実施の形態では、1
0個の遊技球が賞球として払い出される度に、1つの賞
球信号が遊技機外部に出力される。
【0242】そして、総賞球数格納バッファの格納値が
0になったら(ステップS391)、賞球払出中フラグ
をクリアし(ステップS392)、賞球残数がないこと
を報知するために、ランプ制御コマンド用のコマンド送
信テーブルに賞球ランプ51の消灯を示すランプ制御コ
マンドを設定した後(ステップS393)、ランプ制御
コマンドの送出処理を実行する(ステップS394)。
【0243】次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手
段の例として、払出制御手段について説明する。
【0244】図36は、払出制御用CPU371周りの
一構成例を示すブロック図である。図36に示すよう
に、電源基板910の電源監視回路(電源監視手段)か
らの電源断信号が、バッファ回路960を介して払出制
御用CPU371のマスク不能割込端子(XNMI端
子)に接続されている。従って、払出制御用CPU37
1は、マスク不能割込処理によって遊技機への電力供給
停止の発生を確認することができる。
【0245】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのINT信号が接続されて
いる。CLK/TRG2端子にクロック信号が入力され
ると、払出制御用CPU371に内蔵されているタイマ
カウンタレジスタCLK/TRG2の値がダウンカウン
トされる。そして、レジスタ値が0になると割込が発生
する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2の初期値を「1」に設定しておけば、INT信号の入
力に応じて割込が発生することになる。
【0246】払出制御基板37には、システムリセット
回路975も搭載されているが、この実施の形態では、
システムリセット回路975におけるリセットIC97
6は、電源投入時に、外付けのコンデンサに容量で決ま
る所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過
すると出力をハイレベルにする。また、リセットIC9
76は、VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(例
えば+9V)以下になると出力をローレベルにする。従
って、遊技機への電力供給停止時には、リセットIC9
76からの信号がローレベルになることによって払出制
御用CPU371がシステムリセットされる。
【0247】リセットIC976が電力供給停止を検知
するための所定値は、通常時の電圧より低いが、払出制
御用CPU371が暫くの間動作しうる程度の電圧であ
る。また、リセットIC976が、払出制御用CPU3
71が必要とする電圧(この例では+5V)よりも高い
電圧を監視するように構成されているので、払出制御用
CPU371が必要とする電圧に対して監視範囲を広げ
ることができる。従って、より精密な監視を行うことが
できる。なお、システムリセット回路975は、第2の
電源監視手段に相当する。
【0248】+5V電源から電力が供給されていない
間、払出制御用CPU371の内蔵RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源がバ
ックアップ端子に接続されることによってバックアップ
され、停電等の遊技機に対する電力供給停止が発生して
も内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路975からリセット信号が発
せられるので、払出制御用CPU371は、通常の動作
状態に復帰する。そのとき、必要なデータがバックアッ
プされているので、停電等からの復旧時には停電発生時
の払出制御状態に復旧させることができる。
【0249】なお、図36に示された構成では、システ
ムリセット回路975は、電源投入時に、コンデンサの
容量で決まる期間のローレベルを出力し、その後ハイレ
ベルを出力する。すなわち、リセット解除タイミングは
1回だけである。しかし、図9に示された主基板31の
場合と同様に、複数回のリセット解除タイミングが発生
するような回路構成を用いてもよい。
【0250】図37は、この実施の形態における出力ポ
ートの割り当てを示す説明図である。図37に示すよう
に、出力ポートC(アドレス00H)は、払出モータ2
89に出力される駆動信号等の出力ポートである。ま
た、出力ポートD(アドレス01H)は、7セグメント
LEDであるエラー表示LED374に出力される表示
制御信号の出力ポートである。そして、出力ポートE
(アドレス02H)は、振分ソレノイド310に出力さ
れる駆動信号、およびカードユニット50に対するEX
S信号とPRDY信号とを出力するための出力ポートで
ある。
【0251】図38は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図38に示
すように、入力ポートA(アドレス06H)は、主基板
31から送出された払出制御コマンドの8ビットの払出
制御信号を取り込むための入力ポートである。また、入
力ポートB(アドレス07H)のビット0〜1には、そ
れぞれ、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301Bの検出信号が入力される。ビッ
ト2〜5には、カードユニット50からのBRDY信
号、BRQ信号、VL信号およびクリアスイッチ921
の検出信号が入力される。
【0252】図39は、払出制御手段(払出制御用CP
U371およびROM,RAM等の周辺回路)のメイン
処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払
出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS703)。また、払出制御用CPU37
1は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップ
S704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS
705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設
定する(ステップS706)。
【0253】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0254】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するもの
である。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベ
クタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。
タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0255】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0256】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭アドレスに相当するものである。
具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとで
コマンド受信割込処理の先頭アドレスが特定される。
【0257】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始アドレスを設定することができる。
【0258】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。さらに、
CLK/TRG2端子に入力される信号の立ち上がりま
たは立ち下がりで特定レジスタとしてのタイマカウンタ
レジスタCLK/TRG2のカウント値が−1されるの
であるが、所定の特定レジスタの設定によって、立ち上
がり/立ち下がりの選択を行うことができる。この実施
の形態では、CLK/TRG2端子に入力される信号の
立ち上がりで、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2のカウント値が−1されるような設定が行われる。
【0259】また、CTCのチャネル3(CH3)のカ
ウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック
(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値
が「0」になったら発生する割込であり、後述する2m
sタイマ割込として用いられる。具体的には、CPU3
71の動作クロックを分周したクロックがCTCに与え
られ、クロックの入力によってレジスタの値が減算さ
れ、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。
例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/
256周期で減算される。分周したクロックにもとづい
て減算が行われるので、レジスタの初期値は大きくなら
ない。ステップS705において、CH3のレジスタに
は、初期値として2msに相当する値が設定される。
【0260】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0261】次いで、払出制御用CPU371は、入力
ポートB(図38参照)を介して入力されるクリアスイ
ッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステ
ップS707)。その確認においてオンを検出した場合
には、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を
実行する(ステップS711〜ステップS713)。ク
リアスイッチ921がオンである場合(押下されている
場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力さ
れている。なお、入力ポート372では、クリアスイッ
チ信号のオン状態はハイレベルである。また、払出制御
手段においては、ステップS707の判定を行わなくて
もよい。
【0262】なお、払出制御用CPU371も、主基板
31のCPU56と同様に、スイッチの検出信号のオン
判定を行う場合には、例えば、オン状態が少なくとも2
ms(2ms毎に起動される処理の1回目の処理におけ
る検出直前に検出信号がオンした場合)継続しないとス
イッチオンとは見なさないが、クリアスイッチ921の
オン検出の場合には、1回のオン判定でオン/オフが判
定される。すなわち、操作手段としてのクリアスイッチ
921が所定の操作状態であるか否かを払出制御用CP
U371が判定するための初期化要求検出判定期間は、
遊技媒体検出手段としての賞球カウントスイッチ等が遊
技媒体を検出したことを判定するための遊技媒体検出判
定期間とは異なる期間とされている。
【0263】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、払出制御用CPU371は、払出制御用のバ
ックアップRAM領域にバックアップデータが存在して
いるか否かの確認を行う(ステップS708)。例え
ば、主基板31のCPU56の処理と同様に、遊技機へ
の電力供給停止時にセットされるバックアップフラグが
セット状態になっているか否かによって、バックアップ
データが存在しているか否か確認する。バックアップフ
ラグがセット状態になっている場合には、バックアップ
データありと判断する。
【0264】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
停電等の電力供給の停止が生じた後に復旧した場合に
は、バックアップRAM領域のデータは保存されていた
はずであるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でない場合には、内部状態を電力供給の停止
時の状態に戻すことができないので、不足の停電等から
の復旧時ではなく電源投入時に実行される初期化処理を
実行する。
【0265】チェック結果が正常であれば(ステップS
709)、払出制御用CPU371は、内部状態を電力
供給停止時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う
(ステップS710)。そして、バックアップRAM領
域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の指す
アドレスに復帰する。
【0266】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0267】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図40に示すように、タイマ割込があったことを示すタ
イマ割込フラグがセットされる(ステップS772)。
そして、メイン処理において、タイマ割込フラグがセッ
トされたことが検出されたら(ステップS714)、タ
イマ割込フラグがリセットされるとともに(ステップS
751)、払出制御処理(ステップS751〜S76
0)が実行される。
【0268】なお、タイマ割込では、図40に示すよう
に、最初に割込許可状態に設定される(ステップS77
1)。よって、タイマ割込処理中では割込許可状態にな
り、INT信号の入力にもとづく払出制御コマンド受信
処理を優先して実行することができる。
【0269】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、入力ポート372bに入力される賞球
カウントスイッチ301Aや球貸しカウントスイッチ3
01B等のスイッチがオンしたか否かを判定する(スイ
ッチ処理:ステップS752)。
【0270】次に、払出制御用CPU371は、主基板
31から払出停止状態指定コマンドを受信していたら払
出停止状態に設定し、払出可能状態指定コマンドを受信
していたら払出停止状態の解除を行う(払出停止状態設
定処理:ステップS753)。また、受信した払出制御
コマンドを解析し、解析結果に応じた処理を実行する
(コマンド解析実行処理:ステップS754)。さら
に、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステッ
プS755)。
【0271】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0272】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0273】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0274】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。また、遊技機外部
に出力される球貸し個数信号を出力する処理等を行う
(出力処理:ステップS760)。
【0275】なお、図37に示す出力ポートCは、払出
制御処理における払出モータ制御処理(ステップS75
8)でアクセスされる。また、出力ポートDは、払出制
御処理におけるエラー処理(ステップS759)でアク
セスされる。そして、出力ポートEは、払出制御処理に
おける球貸し制御処理(ステップS756)および賞球
制御処理(ステップS757)でアクセスされる。
【0276】図41は、ステップS710の払出状態復
旧処理の一例を示すフローチャートである。払出状態復
旧処理において、払出制御用CPU371は、まず、ス
タックポインタの復帰処理を行う(ステップS73
1)。スタックポインタの値は、後述する電力供給停止
時処理において、所定のRAMエリア(電源バックアッ
プされている)に退避している。よって、ステップS7
31では、そのRAMエリアの値をスタックポインタに
設定することによって復帰させる。なお、復帰されたス
タックポインタが指す領域(すなわちスタック領域)に
は、電力供給が停止したときのレジスタ値やプログラム
カウンタ(PC)の値が退避している。
【0277】次いで、払出制御用CPU371は、バッ
クアップフラグをクリアする(ステップS732)すな
わち、前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実
行されたことを示すフラグをリセットする。また、スタ
ック領域から各種レジスタの退避値を読み出して、各種
レジスタに設定する(ステップS733)。すなわち、
レジスタ復元処理を行う。そして、パリティフラグがオ
ンしていない場合には割込許可状態にする(ステップS
734,S735)。最後に、AFレジスタ(アキュミ
ュレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元
する(ステップS736)。
【0278】そして、RET命令が実行されるのである
が、ここでのリターン先は、払出状態復旧処理をコール
した部分ではない。なぜなら、ステップS731におい
てスタックポインタの復帰処理がなされ、復帰されたス
タックポインタが指すスタック領域に格納されているリ
ターンアドレスは、プログラムにおける前回の電力供給
停止時にNMIが発生したアドレスである。従って、ス
テップS736の次のRET命令によって、電力供給停
止時にNMIが発生したアドレスにリターンする。すな
わち、スタック領域に退避されていたアドレスにもとづ
いて復旧制御が実行されている。
【0279】図42および図43は、電源基板910か
らの電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理
(NMI処理:電力供給停止時処理)の処理例を示すフ
ローチャートである。
【0280】電力供給停止時処理において、払出制御用
CPU371は、AFレジスタを所定のバックアップR
AM領域に退避する(ステップS801)。また、割込
フラグをパリティフラグにコピーする(ステップS80
2)。パリティフラグはバックアップRAM領域に形成
されている。割込フラグは、割込許可状態であるのか割
込禁止状態であるのかを示すフラグであって、払出制御
用CPU371が内蔵する制御レジスタ中にある。割込
フラグのオン状態が割込禁止状態であることを示す。上
述したように、パリティフラグは遊技状態復旧処理で参
照される。そして、払出状態復旧処理において、パリテ
ィフラグがオン状態であれば、割込許可状態には設定さ
れない。
【0281】また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバッ
クアップRAM領域に退避する(ステップS804〜8
08)。
【0282】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、主基板31のCPU56の処理と同様
の処理を行ってパリティデータを作成しバックアップR
AM領域に保存する(ステップS810〜S819)。
そして、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設
定する(ステップS820)。以後、内蔵RAMのアク
セスができなくなる。
【0283】さらに、払出制御用CPU371は、クリ
アデータ(00)を適当なレジスタにセットし(ステッ
プS821)、処理数(この例では「3」)を別のレジ
スタにセットする(ステップS822)。また、出力ポ
ートCのアドレス(この例では「00H」)をIOポイ
ンタに設定する(ステップS823)。IOポインタと
して、さらに別のレジスタが用いられる。
【0284】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS82
4)、IOポインタの値を1増やし(ステップS82
5)、処理数の値を1減算する(ステップS827)。
ステップS824〜S826の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
C〜E(図37参照)にクリアデータが設定される。図
37に示すように、この例では、「1」がオン状態であ
り、クリアデータである「00」が各出力ポートにセッ
トされるので、全ての出力ポートがオフ状態になる。
【0285】従って、制御状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。従って、その内容が正しく保存されているか
否かを示すチェックサムの生成処理、およびその内容を
書き換えないようにするためのRAMアクセス防止処理
が、払出制御状態を保存するための処理に相当する。
【0286】制御状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。また、電気部品の駆動が不能なる状態に
なる前に電力供給停止処理の際に出力ポートをクリアす
ることができるので、電気部品の駆動が不能なる状態と
なる前に払出制御手段により制御される各電気部品を、
適切な動作停止状態にすることができる。例えば、駆動
状態にある払出モータ289の作動を停止させるなど電
気部品についての作動を停止させたあとに電気部品の駆
動が不能なる状態とすることができる。従って、適切な
停止状態で電力供給の復旧を待つことができる。
【0287】出力ポートに対するクリア処理が完了する
と、払出制御用CPU371は、待機状態(ループ状
態)に入る。従って、システムリセットされるまで、何
もしない状態になる。
【0288】図44は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。なお、
バックアップRAM領域には、上記の遊技球の個数に関
する情報を記憶する領域に限られず、例えば、後述する
払出停止中フラグ、賞球経路エラーフラグなどのエラー
状態を示すフラグ、バックアップフラグなどの各種のフ
ラグを記憶する領域や、受信コマンドバッファなどの各
種のバッファなどを記憶する領域なども形成されてい
る。また、払出制御処理において用いられるデータが格
納されるRAM領域は全て電源バックアップされるよう
にしてもよい。
【0289】そして、払出制御用CPU371は、例え
ば、賞球制御処理(ステップS757)において、遊技
制御手段から賞球個数を示す払出制御コマンドを受信す
ると、指示された個数分だけ総合個数記憶に内容を増加
する。また、球貸し制御処理(ステップS756)にお
いて、カードユニット50から球貸し要求の信号を受信
する毎に1単位(例えば25個)の個数分だけ貸し球個
数記憶に内容を増加する。さらに、払出制御用CPU3
71は、賞球制御処理において賞球カウントスイッチ3
01Aが1個の賞球払出を検出すると総合個数記憶の値
を1減らし、球貸し制御処理において球貸しカウントス
イッチ301Bが1個の貸し球払出を検出すると貸し球
個数記憶の値を1減らす。
【0290】従って、未払出の賞球個数と貸し球個数と
が、所定期間はその内容を保持可能なバックアップRA
M領域に記憶されることになる。よって、停電等の不測
の電力供給停止が生じても、所定期間内に電力供給が復
旧すれば、バックアップRAM領域の記憶内容にもとづ
いて賞球処理および球貸し処理を再開することができ
る。すなわち、遊技機への電力供給が停止しても、電力
供給が再開すれば、電力供給停止時の未払出の賞球個数
と貸し球個数とにもとづいて払い出しが行われ、遊技者
に与えられる不利益を低減することができる。
【0291】図45は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、受信
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0292】図46は、割込処理による払出制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの払出制御用のINT信号は払出制御用CPU371
のCLK/TRG2端子に入力されている。よって、主
基板31からのINT信号が立ち上がると、払出制御用
CPU371に割込がかかり、図46に示す払出制御コ
マンドの受信処理が開始される。なお、払出制御用CP
U371は、割込が発生すると、ソフトウェアで割込許
可にしない限り、マスク可能割込がさらに生ずることは
ないような構造のCPUである。
【0293】なお、ここでは払出制御手段のコマンド受
信処理について説明するが、表示制御手段、ランプ制御
手段および音制御手段でも、同様のコマンド受信処理が
実行されている。また、この実施の形態では、CLK/
TRG2端子の入力が立ち上がるとタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が−1されるような初期設定
を行ったが、すなわち、INT信号の立ち上がりで割込
が発生するような初期設定を行ったが、CLK/TRG
2端子の入力が立ち下がるとタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2の値が−1されるような初期設定を行っ
てもよい。換言すれば、INT信号の立ち下がりで割込
が発生するような初期設定を行ってもよい。
【0294】すなわち、取込信号としてのパルス状(矩
形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッ
ジ)で割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち
上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよ
い。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波
状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で
割込が発生するように構成される。このようにすること
で、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマン
ド受信を行うことが可能になる。また、Aの期間(図3
0)が経過するまでINT信号の出力が待機されるの
で、INT信号の出力時に、制御信号CD0〜CD7の
ライン上のコマンドデータの出力状態は安定している。
よって、払出制御手段において、払出制御コマンドは良
好に受信される。
【0295】払出制御コマンドの受信処理において、払
出制御用CPU371は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS850)。次いで、払出制御コ
マンドデータの入力に割り当てられている入力ポート3
72a(図7参照)からデータを読み込む(ステップS
851)。次いで、読み込んだデータが規則内のデータ
であるか否か確認する(ステップS851a)。規則内
のデータであるか否かは、受信したデータの構成や内容
が予め定められている規則に適合しているか否かを確認
することで行われる。例えば、受信したデータが、正規
のコマンドとはバイト数が異なるデータであった場合
や、データの内容が正規のコマンドではあり得ない内容
となっている場合などには、規則外のデータであると判
定される。読み込んだデータが規則内のデータであれ
ば、2バイト構成の払出制御コマンドのうちの1バイト
目であるか否か確認する(ステップS852)。1バイ
ト目であるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが
「1」であるか否かによって確認される。先頭ビットが
「1」であるのは、2バイト構成である払出制御コマン
ドのうちのMODEバイト(1バイト目)のはずである
(図29参照)。そこで、払出制御用CPU371は、
先頭ビットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信
したとして、受信したコマンドを受信バッファ領域にお
けるコマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッ
ファに格納する(ステップS853)。
【0296】払出制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS854)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0297】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS855)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である払出制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図29参照)。なお、ス
テップS854における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。なお、ステップS854で「N」と判断された場合
には、ステップS856の処理が行われないので、次に
受信したコマンドは、今回受信したコマンドが格納され
るはずであったバッファ領域に格納される。
【0298】ステップS855において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS856)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS857)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS858)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS859)、
最後に割込許可に設定する(ステップS859)。
【0299】コマンド受信割込処理中は割込禁止状態に
なっている。上述したように、2msタイマ割込処理中
は割込許可状態になっているので、2msタイマ割込中
にコマンド受信割込が発生した場合には、コマンド受信
割込処理が優先して実行される。また、コマンド受信割
込処理中に2msタイマ割込が発生しても、その割込処
理は待たされる。このように、この実施の形態では、主
基板31からのコマンド受信処理の処理優先度が高くな
っている。また、コマンド受信処理中には他の割込処理
が実行されないので、コマンド受信処理に要する最長時
間は決まる。コマンド受信処理中に他の割込処理が実行
可能であるように構成したのでは、コマンド受信処理に
要する最長の時間を見積もることは困難である。コマン
ド受信処理に要する最長時間が決まるので、遊技制御手
段のコマンド送出処理におけるCの期間(図30参照)
をどの程度にすればよいのかを正確に判断することがで
きる。さらに具体的には、コマンド受信処理に要する最
長時間が決まるので、ステップS367にてセットする
ウエイトカウンタの値をどの程度にすればよいのかを正
確に判断することができる。
【0300】また、払出制御コマンドは2バイト構成で
あって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EX
T)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。
すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデー
タを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのか
を、受信側において直ちに検出できる。よって、上述し
たように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判
定することができる。
【0301】次に、コマンド送信に関する処理の実行中
に電力供給が停止し、その後の電力供給開始時に再送さ
れたコマンドを受信するコマンド受信側基板(例えば、
払出制御基板37)での受信状態について説明する。
【0302】まず、MODEデータの受信中(図34に
示したb〜cの期間中)に電力供給が停止したあとに電
力供給が再開した場合について説明する。この場合、図
47(A)に示すように、コマンド受信側基板は、例え
ばコマンド受信バッファ1に記憶する処理を行っていた
MODEデータを完全に取り込んでいない状態で電力供
給が停止した状態となる。その後、電力供給が再開する
と、コマンド受信側基板では、コマンド受信バッファの
内容が復元される。次いで、受信した初期設定コマンド
(この例では、ステップS83またはステップS84に
て送信されるコマンド)のMODEデータをコマンド受
信バッファ1に上書き保存する。また、受信した初期設
定コマンドのEXTデータをコマンド受信バッファ2に
保存する。その後、主基板31の遊技制御処理にて再送
信されてきたMODEデータをコマンド受信バッファ3
に保存し、EXTデータをコマンド受信バッファ4に保
存する。従って、MODEデータの受信中に電力供給が
停止した場合であっても、電力供給が再開したあとに制
御コマンドが正常に受信される。
【0303】次に、MODEデータの受信を終了したあ
とコマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図34
に示したc〜dの期間中)に電力供給が停止し、その後
に電力供給が再開した場合について説明する。この場
合、図47(B)に示すように、コマンド受信側基板
は、MODEデータを例えばコマンド受信バッファ1に
保存し終えた状態で電力供給が停止した状態となる。そ
の後、電力供給が再開すると、コマンド受信側基板で
は、コマンド受信バッファの内容が復元される。次い
で、受信した初期設定コマンド(この例では、ステップ
S83またはステップS84にて送信されるコマンド)
のMODEデータをコマンド受信バッファ2に保存す
る。また、受信した初期設定コマンドのEXTデータを
コマンド受信バッファ3に保存する。すると、隣接する
コマンド受信バッファにMODEデータが連続して保存
されたことになり、制御コマンドの受信規則に反するた
め、規則外のデータであるコマンド受信バッファ1に保
存されているMODEデータは破棄される。その後、主
基板31の遊技制御処理にて再送信されてきたMODE
データをコマンド受信バッファ4に保存し、EXTデー
タをコマンド受信バッファ5に保存する。従って、MO
DEデータの受信を終了したあとコマンド送信中フラグ
がオフ状態とされる前に電力供給が停止した場合であっ
ても、電力供給が再開したあとに制御コマンドが正常に
受信される。
【0304】次に、EXTデータの受信を完了したあと
コマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図34に
示したg〜hの期間)に電力供給が停止し、その後に電
力供給が再開した場合について説明する。この場合、図
47(C)に示すように、コマンド受信側基板は、MO
DEデータを例えばコマンド受信バッファ1に保存し、
EXTデータをコマンド受信バッファ2に保存し終えた
状態で電力供給が停止した状態となる。その後、電力供
給が再開すると、コマンド受信側基板では、コマンド受
信バッファの内容が復元される。次いで、受信した初期
設定コマンド(この例では、ステップS83またはステ
ップS84にて送信されるコマンド)のMODEデータ
をコマンド受信バッファ3に保存し、受信した初期設定
コマンドのEXTデータをコマンド受信バッファ4に保
存する。その後、主基板31の遊技制御処理にて再送信
されてきたEXTデータをコマンド受信バッファ5に保
存する。しかし、隣接するコマンド受信バッファにEX
Tデータが連続して保存されたことになり、制御コマン
ドの受信規則に反するため、規則外のデータであるコマ
ンド受信バッファ5に保存されているEXTデータは破
棄される。このように、EXTデータの受信を完了した
あとコマンド送信中フラグがオフ状態とされる前に電力
供給が停止した場合には、電力供給が再開したあとに再
送されたEXTデータは破棄されるので、制御コマンド
は正常に受信されていることになる。
【0305】最後に、EXTデータの受信中(図34に
示したf〜gの期間中)に電力供給が停止したあとに電
力供給が再開した場合について説明する。本例では電力
供給が再開した場合に初期設定コマンドが送信されるの
で、制御コマンドの取りこぼしを防止するため、EXT
データの受信中に電力供給が停止したあとに電力供給が
再開した場合には、MODEデータから再送する構成と
するのが好ましい。この場合、例えば、ステップS33
5のコマンド送信処理によって用いられるコマンド送信
中フラグと、ステップS342のコマンド送信処理によ
って用いられるコマンド送信中フラグとを別個のフラグ
とし、ステップS342のコマンド送信処理によって用
いられるコマンド送信中フラグがオン状態であるときに
電力供給が停止して、その後に電力供給が再開した場合
には、ステップS88にてスタック領域における復帰ア
ドレスを示す値を、コマンドセット処理(図32参照)
の最初のアドレスを示す値に変更するようにすればよ
い。
【0306】EXTデータの受信中に電力供給が停止し
たあとに電力供給が再開した場合にMODEデータから
再送する処理を行う構成とした場合には、図47(D)
に示すように、コマンド受信側基板は、例えばコマンド
受信バッファ1にMODEデータを保存したあと、コマ
ンド受信バッファ2に記憶する処理を行っていたEXT
データを完全に取り込んでいない状態で電力供給が停止
した状態となる。その後、電力供給が再開すると、コマ
ンド受信側基板では、コマンド受信バッファの内容が復
元される。次いで、受信した初期設定コマンド(この例
では、ステップS83またはステップS84にて送信さ
れるコマンド)のMODEデータをコマンド受信バッフ
ァ2に上書き保存する。また、受信した初期設定コマン
ドのEXTデータをコマンド受信バッファ3に保存す
る。その後、主基板31の遊技制御処理にて再送信され
たMODEデータをコマンド受信バッファ4に保存し、
遊技制御処理にて再送信されたEXTデータをコマンド
受信バッファ5に保存する。従って、MODEデータの
受信中に電力供給が停止した場合であっても、電力供給
が再開したあとに、取りこぼしが発生することなく制御
コマンドが正常に受信される。
【0307】なお、上記のように、EXTデータの受信
中(図34に示したf〜gの期間中)に電力供給が停止
したあとに電力供給が再開した場合にMODEデータか
ら再送する構成とすると、EXTデータの受信を完了し
たあとコマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図
34に示したg〜hの期間)に電力供給が停止し、その
後に電力供給が再開した場合についても、MODEデー
タから再送する構成となる。従って、EXTデータの受
信を完了したあとコマンド送信中フラグがオフ状態とさ
れる前に電力供給が停止し、その後に電力供給が再開し
た場合に、制御コマンドが重複受信されることを防止す
るために、図34に示したg〜hの期間をできるだけ短
い期間となるように、ステップS362やステップS3
67(図33参照)で設定されるウエイトカウンタの値
を調整することが望ましい。理想的には、コマンド受信
処理の完了時と、コマンド送信中フラグがオフ状態とす
るときとが同一となるように、ステップS362やステ
ップS367(図33参照)で設定されるウエイトカウ
ンタの値を調整する。
【0308】以上説明したように、遊技制御手段(例え
ば、CPU56)が、コマンドの送信に関連する処理
(例えば、コマンド送信処理:図33参照)の実行中に
遊技機への電力供給が停止し、その後に電力供給が開始
した場合には、コマンドの送信に関連する処理を所定の
タイミング(例えば、コマンド送信処理の最初)から再
度実行し、電力供給が停止したときに送信中のコマンド
があった場合には、当該、コマンドの少なくとも一部
(MODEデータ、EXTデータ、あるいは制御コマン
ド)を再送する構成としたので、コマンドの出力にかか
わる処理の実行中に電力供給が停止した場合であって
も、電力供給再開後にそのコマンドを確実に送信するこ
とができる。
【0309】例えば、払出手段からの遊技媒体の払出数
を特定可能な払出制御コマンドを再送する構成とした場
合には、たとえ遊技制御手段(例えば、CPU56)に
よる払出制御コマンドの送信に関連する処理(例えば、
コマンド送信処理:図33参照)の実行中に電力供給が
停止した場合であっても、払出制御コマンドは確実に送
信されるので、遊技媒体の付与が確実に行なわれ、遊技
者に不利益を及ぼしてしまうことを防止することができ
る。
【0310】また、上述したように、コマンドの送信に
関連する処理(例えば、コマンド送信処理)は、コマン
ドの出力に用いられるコマンド出力ポートにデータを出
力する処理(例えば、ステップS356)を含み、コマ
ンドの送信に関連する処理を再度実行する所定のタイミ
ングは、コマンド出力ポートにデータを出力する処理の
前(例えば、コマンド送信処理の最初)であるように構
成されているので、コマンド出力ポートにデータを出力
する処理が確実に実行されることが保証される。
【0311】また、上述したように、コマンドの送信に
関連する処理(例えば、コマンド送信処理)を再度実行
する所定のタイミングは、コマンドの送信に関連する処
理の最初であるように構成されているので、コマンドの
送信に関連する処理が確実に実行されることが保証さ
れ、コマンドを確実に送信することができる。
【0312】また、上述したように、コマンドが複数の
データ(MODEデータとEXTデータ)によって構成
され、コマンドの送信に関連する処理(例えば、コマン
ド送信処理)を再度実行する所定のタイミングは、複数
のデータにおける1のデータを送信する処理の最初であ
るように構成されているので、コマンドを構成するデー
タを送信する処理が保証され、コマンドを確実に送信す
ることができる。
【0313】また、上述したように、電力供給が開始し
たときに、コマンド送信中フラグがオン状態であった場
合には、コマンドの送信に関連する処理の実行中に電力
供給が停止されたものと判定するように構成されている
ので、電力供給が停止されたときの制御状態を容易に判
定することができる。
【0314】また、上述したように、コマンド受信側基
板のCPU(例えば、払出制御用CPU371)が、遊
技制御手段からのコマンドを所定の記憶領域(例えば、
コマンド受信バッファ)に保存するコマンド受信処理
(図46参照)を実行し、遊技制御手段がコマンドの送
信を行ってコマンドの送信に関連する処理を終了するタ
イミング(例えば、コマンド送信中フラグがオフ状態と
なるタイミング)が、コマンド受信側基板のCPUが当
該コマンドの保存を行ってコマンド受信処理が完了する
タイミングよりも遅いタイミングとされるように構成さ
れているので、コマンド受信側基板のCPUによってコ
マンドが確実に受信されるようにすることができる。
【0315】また、上述したように、コマンド受信側基
板のCPUが、遊技制御手段からのコマンドをコマンド
受信バッファに保存するコマンド受信処理(例えば、図
46に示すコマンド受信割込処理)を実行し、遊技制御
手段がコマンドの送信を行ってコマンド送信処理を終了
するタイミング(例えば、コマンド送信処理が終了する
タイミング)は、電気部品制御手段が当該コマンドの保
存を行ってコマンド受信処理が完了するタイミング(例
えば、コマンド受信割込処理が完了するタイミング)よ
りも遅いタイミングとされるように構成されているの
で、コマンド受信側基板のCPUによってコマンドが受
信されることが保証される。
【0316】また、上述したように、コマンド受信側基
板のCPUが、取り込み信号(例えば、INT信号)の
入力に応じてコマンド受信処理を実行し、遊技制御手段
は、取り込み信号の出力後にコマンド受信処理の終了を
担保する期間(例えば、ステップS362〜ステップS
364や、ステップS367〜ステップS369の処理
が実行されている期間)を設けた構成とされているの
で、コマンド受信側基板のCPUによるコマンドの受信
処理の実行タイミングを把握することができ、コマンド
受信側基板のCPUによってコマンドが確実に受信され
るようにすることができる。
【0317】なお、上述した実施の形態では、遊技状態
復旧処理にて初期設定コマンドを送信する構成(ステッ
プS82〜ステップS85)としていたが、再送するコ
マンドデータが存在するときには初期設定コマンドを送
信しない構成としてもよい。この場合、ステップS86
にてコマンド送信中フラグがオンでないと判断された場
合に、ステップS82〜ステップS85の処理を行うよ
うにすればよい。
【0318】図48は、再送するコマンドデータが存在
するときには初期設定コマンドを送信しない構成とした
場合に、電力供給開始時に再送されたコマンドを受信す
るコマンド受信側基板(例えば、払出制御基板37)で
の受信状態を示す説明図である。なお、遊技状態復旧処
理において初期設定コマンドを常に送信しない構成とさ
れていてもよい。
【0319】まず、MODEデータの受信中(図34に
示したb〜cの期間中)に電力供給が停止したあとに電
力供給が再開した場合について説明する。この場合、図
48(A)に示すように、コマンド受信側基板は、例え
ばコマンド受信バッファ1に記憶する処理を行っていた
MODEデータを完全に取り込んでいない状態で電力供
給が停止した状態となる。その後、電力供給が再開する
と、コマンド受信側基板では、コマンド受信バッファの
内容が復元される。その後、主基板31の遊技制御処理
にて再送信されたMODEデータをコマンド受信バッフ
ァ1に上書き保存し、EXTデータをコマンド受信バッ
ファ2に保存する。従って、MODEデータの受信中に
電力供給が停止した場合であっても、電力供給が再開し
たあとに制御コマンドは正常に受信される。
【0320】次に、MODEデータの受信を終了したあ
とコマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図34
に示したc〜dの期間中)に電力供給が停止し、その後
に電力供給が再開した場合について説明する。この場
合、図48(B)に示すように、コマンド受信側基板
は、MODEデータを例えばコマンド受信バッファ1に
保存し終えた状態で電力供給が停止した状態となる。そ
の後、電力供給が再開すると、コマンド受信側基板で
は、コマンド受信バッファの内容が復元される。その
後、主基板31の遊技制御処理にて再送信されてきたM
ODEデータをコマンド受信バッファ2に保存し、EX
Tデータをコマンド受信バッファ3に保存する。する
と、隣接するコマンド受信バッファにMODEデータが
連続して保存されたことになり、制御コマンドの受信規
則に反するため、規則外のデータであるコマンド受信バ
ッファ1に保存されているMODEデータは破棄され
る。従って、MODEデータの受信を終了したあとコマ
ンド送信中フラグがオフ状態とされる前に電力供給が停
止した場合であっても、電力供給が再開したあとに制御
コマンドは正常に受信される。
【0321】次に、EXTデータの受信を完了したあと
コマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図34に
示したg〜hの期間)に電力供給が停止し、その後に電
力供給が再開した場合について説明する。この場合、図
48(C)に示すように、コマンド受信側基板は、MO
DEデータを例えばコマンド受信バッファ1に保存し、
EXTデータをコマンド受信バッファ2に保存し終えた
状態で電力供給が停止した状態となる。その後、電力供
給が再開すると、コマンド受信側基板では、コマンド受
信バッファの内容が復元される。その後、主基板31の
遊技制御処理にて再送信されてきたコマンドのEXTデ
ータをコマンド受信バッファ3に保存する。しかし、隣
接するコマンド受信バッファにEXTデータが連続して
保存されたことになり、制御コマンドの受信規則に反す
るため、規則外のデータであるコマンド受信バッファ3
に保存されているEXTデータは破棄される。このよう
に、EXTデータの受信を完了したあとコマンド送信中
フラグがオフ状態とされる前に電力供給が停止した場合
には、電力供給が再開したあとに再送されたEXTデー
タは破棄されるので、制御コマンドが正常に受信される
ことになる。
【0322】最後に、EXTデータの受信中(図34に
示したf〜gの期間中)に電力供給が停止し、その後に
電力供給が再開した場合について説明する。この場合、
図48(D)に示すように、コマンド受信側基板は、例
えばコマンド受信バッファ1にMODEデータを保存し
たあと、コマンド受信バッファ2に記憶する処理を行っ
ていたEXTデータを完全に取り込んでいない状態で電
力供給が停止した状態となる。その後、電力供給が再開
すると、コマンド受信側基板では、コマンド受信バッフ
ァの内容が復元される。その後、主基板31の遊技制御
処理にて再送信されたEXTデータをコマンド受信バッ
ファ2に上書き保存する。従って、この例では、EXT
データの受信中に電力供給が停止したあとに電力供給が
再開した場合についても、制御コマンドは正常に受信さ
れる。
【0323】上記のように、少なくとも再送するコマン
ドデータが存在するときには初期設定コマンドを送信し
ない構成とした場合には、ステップS335のコマンド
送信処理によって用いられるコマンド送信中フラグと、
ステップS342のコマンド送信処理によって用いられ
るコマンド送信中フラグとを別個のフラグとするなどの
構成をとることなく、制御コマンドの受信中に電力供給
が停止した場合であっても、電力供給が再開したあとに
制御コマンドが正常に受信されるようにすることができ
る。また、少なくとも再送するコマンドデータが存在す
るときには初期設定コマンドを送信しない構成とした場
合には、制御コマンドを構成するコマンドデータ(MO
DEデータまたはEXTデータ)のみが常に再送される
ようにすることができ、コマンド送信側および受信側の
処理負担を軽減させることができる。
【0324】また、上述した実施の形態では、遊技状態
復旧処理にて、コマンド送信中フラグの状態を確認する
ことでコマンドの再送を行うか否かの判断を行う構成と
していたが(ステップS86)、スタック領域に退避し
ている復帰アドレス(NMIによる電力供給停止時処理
によって退避されたアドレス)を示す値を確認すること
で、コマンドの再送を行うか否かの判断を行うようにし
てもよい。図49は、スタック領域に退避している復帰
アドレスを示す値に応じてコマンドの再送を行うか否か
の判断を行う構成とした場合における遊技状態復旧処理
である。この例では、ステップS86aにて、スタック
領域における復帰アドレスを示す値が、コマンド送信処
理のアドレスを示す値であるか否か確認する。すなわ
ち、復帰アドレスを示す値が、コマンド送信処理が実行
されているときに用いられる何れかのアドレスを示す値
であるか否かを確認する。コマンド送信処理のアドレス
を示す値であれば、コマンド送信処理の実行中に電力供
給が停止したことになるので、上述したステップS88
の処理が実行され、ステップS95の次のRET命令に
よってコマンド送信処理が開始されるときのアドレスに
リターンするようになる。
【0325】このように、スタック領域における復帰ア
ドレスを示す値がコマンドの送信に関連する処理の実行
中に用いられるアドレスを示す値であるか否か確認する
ことで、コマンドの再送を行うか否かの判断を行う場合
には、コマンドの送信に関連する処理の実行中に用いら
れるアドレスが他の処理で用いられないようにしておけ
ば、確実な判定がなされるようになる。すなわち、コマ
ンドの送信に関連する処理が専用のモジュールで実行さ
れるように構成しておけば、スタック領域に退避してい
る復帰アドレスを示す値によって、電力供給が停止した
際にコマンドの送信に関連する処理が実行されていたか
否かを確実に判定することができるようになる。なお、
コマンドの送信に関連する処理を実行する専用のモジュ
ールは、複数のモジュールによって構成するようにして
もよい。この場合、例えば、コマンドの送信に関連する
処理の一部をそれぞれ実行する複数種類の専用のモジュ
ールを設けて、これら複数のモジュールによってコマン
ドの送信に関連する処理を実行する専用のモジュールが
構成されるようにすればよい。
【0326】上記のように、スタック領域における復帰
アドレスを示す値に応じてコマンドの再送を行うか否か
の判断を行う構成とした場合には、スタック領域におけ
る復帰アドレスを示す値にもとづいてコマンドの送信に
関連する処理の実行中に電力供給が停止されたか否かを
判定することができるので、新たなフラグを必要とする
ことなくRAM55の必要容量の削減となり、また、上
述した実施の形態と同様の効果を得ることもできる。
【0327】また、スタック領域における復帰アドレス
を示す値に応じてコマンドの再送を行うか否かの判断を
行う構成とする場合に、例えば、コマンドの送信に関連
する処理のうち、コマンドの取りこぼしなどの弊害を確
実に防止する必要性が高い処理についてだけ専用のモジ
ュール(プログラムモジュール)によって行うようにし
てもよい。このようにすれば、弊害を確実に防止する必
要性が高い処理の実行中に電力供給が停止した場合に
は、電力供給再開後に確実にコマンドが再送されるの
で、防止の必要性が高い弊害を確実に防ぐことができ
る。コマンドの取りこぼしなどの弊害を確実に防止する
必要性が高い処理には、例えば払出制御コマンドの送信
に関連する処理などの、コマンドの取りこぼしによって
遊技者に不利益を及ぼしてしまう処理などが該当する。
例えば、払出制御コマンドの送信に関連する処理を実行
するための専用のモジュールを設けた構成とすれば、遊
技者に付与する遊技媒体数を指定する払出制御コマンド
の送信に関連する処理の実行中に電力供給が停止した場
合には、電力供給の再開後に確実に払出制御コマンドの
送信に関連する処理が再度実行されるので、遊技媒体の
付与が確実に行なわれるようになり、遊技者に不利益を
及ぼすことが回避される。
【0328】また、上述した実施の形態では、コマンド
送信処理の実行中に電力供給が停止した場合に、その後
の電力供給開始時にコマンドを再送する処理を行う構成
としていたが、コマンドセット処理の実行中に電力供給
が停止し、その後に電力供給が開始した場合に、コマン
ドセット処理を再度実行してコマンドを再送する処理を
行う構成としてもよい。この場合、例えばコマンドセッ
ト処理(図32参照)の最初(ステップS331の前)
にコマンド送信中フラグをオンし、最後(ステップS3
42の後)にコマンド送信中フラグをオフするようにす
るとともに、遊技状態復旧処理のステップS88にてス
タック領域に退避している復帰アドレスにコマンドセッ
ト処理の最初のアドレスを示す値をセットするようにす
ればよい。また、例えば、上述した他の例におけるステ
ップS86a(図49参照)にて、スタック領域に退避
している復帰アドレスを示す値がコマンドセット処理の
実行中に用いられるアドレスの何れかを示す値であるか
否かを確認し、コマンドセット処理が実行されていると
きに用いられるアドレスの何れかを示す値であった場合
に、ステップS88にて復帰アドレスの値をコマンドセ
ット処理の最初のアドレスを示す値にセットするように
すればよい。
【0329】上記のように、コマンドセット処理の実行
中に電力供給が停止し、その後に電力供給が開始した場
合に、再度コマンドセット処理を再度実行してコマンド
を再送する処理を行う構成とした場合には、電力供給が
開始したあとにMODEデータおよびEXTデータが送
信されるので、上述した実施の形態と同様に、制御コマ
ンドを確実に送信し、受信側の基板に取り込ませるよう
にすることができるようになる。
【0330】上記の例では、コマンドセット処理の実行
中に電力供給が停止したあと電力供給が開始すると、M
ODEデータおよびEXTデータが送信される。図50
は、コマンドセット処理の実行中に電力供給が停止した
あとの電力供給開始時に再送されたコマンドを受信する
コマンド受信側基板(例えば、払出制御基板37)での
受信状態を示す説明図である。
【0331】まず、MODEデータの受信中(図34に
示したb〜cの期間中)に電力供給が停止したあとに電
力供給が再開した場合について説明する。この場合、図
50(A)に示すように、コマンド受信側基板は、例え
ばコマンド受信バッファ1に記憶する処理を行っていた
MODEデータを完全に取り込んでいない状態で電力供
給が停止した状態となる。その後、電力供給が再開する
と、コマンド受信側基板では、コマンド受信バッファの
内容が復元される。次いで、受信した初期設定コマンド
(この例では、ステップS83またはステップS84に
て送信されるコマンド)のMODEデータをコマンド受
信バッファ1に上書き保存する。また、受信した初期設
定コマンドのEXTデータをコマンド受信バッファ2に
保存する。その後、主基板31の遊技制御処理にて再送
信されたMODEデータをコマンド受信バッファ3に保
存し、EXTデータをコマンド受信バッファ4に保存す
る。従って、MODEデータの受信中に電力供給が停止
した場合であっても、電力供給が再開したあとに制御コ
マンドが正常に受信される。
【0332】次に、MODEデータの受信を終了したあ
とコマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図34
に示したc〜dの期間中)に電力供給が停止し、その後
に電力供給が再開した場合について説明する。この場
合、図50(B)に示すように、コマンド受信側基板
は、MODEデータを例えばコマンド受信バッファ1に
保存し終えた状態で電力供給が停止した状態となる。そ
の後、電力供給が再開すると、コマンド受信側基板で
は、コマンド受信バッファの内容が復元される。次い
で、受信した初期設定コマンド(この例では、ステップ
S83またはステップS84にて送信されるコマンド)
のMODEデータをコマンド受信バッファ2に保存す
る。また、受信した初期設定コマンドのEXTデータを
コマンド受信バッファ3に保存する。すると、隣接する
コマンド受信バッファにMODEデータが連続して保存
されたことになり、制御コマンドの受信規則に反するた
め、規則外のデータであるコマンド受信バッファ1に保
存されているMODEデータは破棄される。その後、主
基板31の遊技制御処理にて再送信されたMODEデー
タをコマンド受信バッファ4に保存し、EXTデータを
コマンド受信バッファ5に保存する。従って、MODE
データの受信を終了したあとコマンド送信中フラグがオ
フ状態とされる前に電力供給が停止した場合であって
も、電力供給が再開したあとに制御コマンドが正常に受
信される。
【0333】次に、EXTデータの受信中(図34に示
したf〜gの期間中)に電力供給が停止したあとに電力
供給が再開した場合について説明する。この場合、図5
0(C)に示すように、コマンド受信側基板は、例えば
コマンド受信バッファ1にMODEデータを保存したあ
と、コマンド受信バッファ2に記憶する処理を行ってい
たEXTデータを完全に取り込んでいない状態で電力供
給が停止した状態となる。その後、電力供給が再開する
と、コマンド受信側基板では、コマンド受信バッファの
内容が復元される。次いで、受信した初期設定コマンド
(この例では、ステップS83またはステップS84に
て送信されるコマンド)のMODEデータをコマンド受
信バッファ2に上書き保存する。また、受信した初期設
定コマンドのEXTデータをコマンド受信バッファ3に
保存する。その後、主基板31の遊技制御処理にて再送
信されたMODEデータをコマンド受信バッファ4に保
存し、再送信されたEXTデータをコマンド受信バッフ
ァ5に保存する。従って、MODEデータの受信中に電
力供給が停止した場合であっても、電力供給が再開した
あとに制御コマンドが正常に受信される。
【0334】なお、この例では、EXTデータの受信を
完了したあとコマンド送信中フラグがオフ状態とされる
前(図34に示したg〜hの期間)に電力供給が停止
し、その後に電力供給が再開した場合には、制御コマン
ドがMODEデータから再送されることとなる。従っ
て、EXTデータの受信を完了したあとコマンド送信中
フラグがオフ状態とされる前に電力供給が停止し、その
後に電力供給が再開した場合に、制御コマンドが重複受
信されることを防止するために、図34に示したg〜h
の期間ができるだけ短い期間となるように、ステップS
367(図33参照)で設定されるウエイトカウンタの
値を調整することが望ましい。理想的には、コマンド受
信処理の完了時と、コマンド送信中フラグがオフ状態と
するときとが同一となるように、ステップS367(図
33参照)で設定されるウエイトカウンタの値を調整す
る。
【0335】上記のように、遊技制御手段(例えば、C
PU56)が、コマンドの送信に関連する処理(例え
ば、コマンドセット処理:図32参照)の実行中に遊技
機への電力供給が停止し、その後に電力供給が開始した
場合には、コマンドの送信に関連する処理を所定のタイ
ミング(例えば、コマンドセット処理の最初)から再度
実行し、電力供給が停止したときに送信中のコマンドが
あった場合には、当該、コマンドの少なくとも一部(M
ODEデータ、あるいは制御コマンド)を再送する構成
としたので、コマンドの出力にかかわる処理の実行中に
電力供給が停止した場合であっても、電力供給再開後に
そのコマンドを確実に送信することができる。
【0336】なお、上記の例では、遊技状態復旧処理に
て初期設定コマンドを送信する構成(ステップS82〜
ステップS85)としていたが、再送するコマンドデー
タが存在するときには初期設定コマンドを送信しない構
成としてもよい。この場合、ステップS86aにてコマ
ンド送信中フラグがオンでないと判断された場合に、ス
テップS82〜ステップS85の処理を行うようにすれ
ばよい。
【0337】図51は、再送するコマンドデータが存在
するときには初期設定コマンドを送信しない構成とした
場合に、電力供給開始時に再送されたコマンドを受信す
るコマンド受信側基板(例えば、払出制御基板37)で
の受信状態を示す説明図である。
【0338】まず、MODEデータの受信中(図34に
示したb〜cの期間中)に電力供給が停止したあとに電
力供給が再開した場合について説明する。この場合、図
51(A)に示すように、コマンド受信側基板は、例え
ばコマンド受信バッファ1に記憶する処理を行っていた
MODEデータを完全に取り込んでいない状態で電力供
給が停止した状態となる。その後、電力供給が再開する
と、コマンド受信側基板では、コマンド受信バッファの
内容が復元される。次いで、主基板31の遊技制御処理
にて再送信されたMODEデータをコマンド受信バッフ
ァ1に上書き保存し、遊技制御処理にて送信されたEX
Tデータをコマンド受信バッファ2に保存する。従っ
て、MODEデータの受信中に電力供給が停止した場合
であっても、その後に電力供給が再開したあとに制御コ
マンドは正常に受信される。
【0339】次に、MODEデータの受信を終了したあ
とコマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図34
に示したc〜dの期間中)に電力供給が停止し、その後
に電力供給が再開した場合について説明する。この場
合、図51(B)に示すように、コマンド受信側基板
は、MODEデータを例えばコマンド受信バッファ1に
保存し終えた状態で電力供給が停止した状態となる。そ
の後、電力供給が再開すると、コマンド受信側基板で
は、コマンド受信バッファの内容が復元される。次い
で、主基板31の遊技制御処理にて再送信されたMOD
Eデータをコマンド受信バッファ2に保存し、遊技制御
処理にて送信されたEXTデータをコマンド受信バッフ
ァ3に保存する。すると、隣接するコマンド受信バッフ
ァにMODEデータが連続して保存されたことになり、
制御コマンドの受信規則に反するため、規則外のデータ
であるコマンド受信バッファ1に保存されているMOD
Eデータは破棄される。従って、MODEデータの受信
を終了したあとコマンド送信中フラグがオフ状態とされ
る前に電力供給が停止した場合であっても、電力供給が
再開したあとに制御コマンドは正常に受信される。
【0340】次に、EXTデータの受信中(図34に示
したf〜gの期間中)に電力供給が停止したあとに電力
供給が再開した場合について説明する。この場合、図5
1(C)に示すように、コマンド受信側基板は、例えば
コマンド受信バッファ1にMODEデータを保存したあ
と、コマンド受信バッファ2に記憶する処理を行ってい
たEXTデータを完全に取り込んでいない状態で電力供
給が停止した状態となる。その後、電力供給が再開する
と、コマンド受信側基板では、コマンド受信バッファの
内容が復元される。次いで、主基板31の遊技制御処理
にて再送信されたMODEデータをコマンド受信バッフ
ァ2に上書き保存し、遊技制御処理にて再送信されたE
XTデータをコマンド受信バッファ3に保存する。する
と、隣接するコマンド受信バッファにMODEデータが
連続して保存されたことになり、制御コマンドの受信規
則に反するため、規則外のデータであるコマンド受信バ
ッファ1に保存されているMODEデータは破棄され
る。従って、EXTデータの受信中に電力供給が停止し
た場合であっても、電力供給が再開したあとに制御コマ
ンドは正常に受信される。
【0341】なお、上記のような再送するコマンドデー
タが存在するときには初期設定コマンドを送信しない構
成とした場合についても、EXTデータの受信を完了し
たあとコマンド送信中フラグがオフ状態とされる前(図
34に示したg〜hの期間)に電力供給が停止し、その
後に電力供給が再開した場合には、制御コマンドがMO
DEデータから再送されることとなる。従って、EXT
データの受信を完了したあとコマンド送信中フラグがオ
フ状態とされる前に電力供給が停止し、その後に電力供
給が再開した場合に、制御コマンドが重複受信されるこ
とを防止するために、図34に示したg〜hの期間がで
きるだけ短い期間となるように、ステップS367(図
33参照)で設定されるウエイトカウンタの値を調整す
ることが望ましい。理想的には、コマンド受信処理の完
了時と、コマンド送信中フラグがオフ状態とするときと
が同一となるように、ステップS367(図33参照)
で設定されるウエイトカウンタの値を調整する。
【0342】また、上述した各実施の形態では、制御コ
マンドがMODEデータとEXTデータとで構成されて
いたが、制御コマンドは3以上のデータによって構成さ
れていてもよく、1のデータによって構成されていても
よい。また、制御コマンドは、上述したように、2バイ
ト構成に限られない。
【0343】また、上述した各実施の形態では、INT
信号の受信に応じてコマンドの受信処理(図46参照)
が実行される構成としていたが、INT信号が用いられ
ることなくコマンド受信処理を実行する構成とされてい
てもよい。この場合、例えば、コマンド受信側の各電気
部品制御基板が、所定期間毎にコマンド入力ポート(例
えば、図38に示す入力ポートA)を監視するように
し、ポートの状態に応じてコマンド受信処理を実行する
構成とすればよい。
【0344】また、上述した各実施の形態では、コマン
ドを複数の信号線を用いて伝送する構成としていたが、
コマンドをシリアル信号によって構成し、1の信号線を
用いたシリアル伝送を行うように構成されていてもよ
い。
【0345】なお、上述した各実施の形態においては詳
しく説明していなかったが、コマンド受信処理(図46
参照)の実行中に電力供給が停止し、その後に電力供給
が開始すると、コマンド受信側基板のCPUは、コマン
ド受信処理を再開するが、復旧時には、入力ポート(例
えば、図38に示す入力ポートA)の内容が正規のコマ
ンド形式とはなっていない。従って、電力供給が開始し
て再開したコマンド受信処理において、ステップS85
1で読み込んだデータは、規則外のデータと判定される
ので(ステップS851aのN)、受信コマンドバッフ
ァに格納されない。その後、コマンド受信側基板のCP
Uは、状態復旧した主基板31によって再送されてきた
コマンドを受信する処理(図46参照)を行う。
【0346】また、上述した各実施の形態では、ステッ
プS362(図33参照)で設定されるウエイトカウン
タの値と、ステップS367(図33参照)で設定され
るウエイトカウンタの値とを調整することで、コマンド
受信側の基板でのコマンド受信処理(図46参照)の実
行期間を確保する構成としていたが、何れか一方で設定
されるウエイトカウンタの値によってコマンド受信処理
の実行期間を確保するようにしてもよい。例えば、IN
T信号が立ち上げられたあとの立下りに従ってコマンド
受信処理が開始される場合(例えば、ステップS336
の処理の実行に応じてコマンド受信処理が開始される場
合)には、ステップS367(図33参照)で設定され
るウエイトカウンタの値を調整することでウエイト期間
を調整し、コマンド受信処理の実行期間を確保するよう
にすればよい。
【0347】また、上記の各実施の形態では、遊技制御
以外の電気部品制御手段として、主として、電気部品と
しての球払出装置97等を制御する払出制御手段を例に
した。それは、払出制御コマンドの送受信処理に不備が
あると、払い出されるべき遊技球が払い出されないとい
う事態を招くおそれがあり、遊技者の不利益に直結する
ため、かかる事態を招くことを回避することが可能な実
施の形態を示すためのである。しかし、他の制御コマン
ドの送受信処理に不備があった場合にも遊技者に対して
不利益を及ぼす可能性があり、またコマンドの送受信処
理に不備があった場合に遊技演出が円滑に実行されない
事態を招くおそれもあるため、それらの問題を解消する
ために、本発明が適用される電気部品制御手段が、払出
制御手段以外の他の制御手段であるとしてもよい。例え
ば、電気部品としての可変表示装置9等の制御を行う表
示制御手段(表示制御基板80に搭載される表示制御用
CPU)、電気部品としての各種ランプやLEDなどの
発光手段の制御を行う発光体制御手段(ランプ制御基板
35に搭載されるランプ制御用CPU)、電気部品とし
てのスピーカ27等の制御を行う音制御手段(音制御基
板70に搭載される音制御用CPU)に対して本発明を
適用することができる。すなわち、それらの電気部品制
御手段が、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて電
気部品の制御を行うものであれば、本発明を適用するこ
とができる。また、音、ランプ、表示等の制御を行う演
出制御手段が設けられている場合に、演出制御手段に対
して本発明を適用することもできる。
【0348】なお、上述した実施の形態では、バックア
ップRAMに電力を供給するバックアップ電源が電源基
板910において作成される構成としていたが、バック
アップ電源は、主基板31や払出制御基板31において
作成されるようにしてもよい。また、他の電気部品制御
基板35,70,80が電源バックアップ可能な構成と
されている場合に、その電気部品制御基板35,70,
80においてバックアップ電源を作成する構成としても
よい。
【0349】なお、上述した各実施の形態において、
「モジュール」とは、例えば、所定の単位の処理を実行
するものとして他の部分と識別可能なコンピュータプロ
グラム(プログラムモジュール)や回路部品を意味す
る。
【0350】さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊
技機1は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示装
置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄
の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可
能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞に
もとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞がある
と所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチ
ンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図
柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放す
る所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生ま
たは継続する第3種パチンコ遊技機であっても、遊技制
御手段からのコマンドにもとづいて電気部品の制御を行
うものであれば、本発明を適用できる。また、パチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても本発明を適
用することができる。
【0351】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、遊技機を、電力供給が停止し、再び電力供給が開
始した場合に、遊技制御手段が、変動データ記憶手段に
記憶保持された記憶内容にもとづいて電力供給停止前の
制御状態に復旧させる復旧処理が実行可能であるととも
に、コマンドの送信に関連する処理の実行中に電力供給
が停止し、再び電力供給が開始した場合には、電力供給
が停止したときに実行中であった処理を再び実行しコマ
ンドの少なくとも一部を再度送信することが可能である
ことを特徴とするので、コマンドの送信に関連する処理
の実行中に電力供給が停止した場合であっても、電力供
給再開後にそのコマンドを確実に送信することができ
る。
【0352】請求項2記載の発明では、コマンドの送信
に関連する処理においては、コマンドとして送信するコ
マンドデータを準備する処理を実行したあとに、準備し
たコマンドデータをコマンド送信に用いられる出力ポー
トに出力する処理を実行し、コマンドデータの電気部品
制御手段での取り込みを指示する取り込み信号を出力す
る処理を実行可能であり、コマンドの送信に関連する処
理の実行中に電力供給が停止し、再び電力供給が開始し
復旧処理を実行する場合には、コマンドデータを出力ポ
ートへ出力する処理から再び実行するように構成されて
いるので、出力ポートにコマンドデータを出力する処理
が確実に実行されることが保証される。
【0353】請求項3記載の発明では、コマンドの送信
に関連する処理においては、コマンドとして送信するコ
マンドデータを準備する処理を実行したあとに、準備し
たコマンドデータをコマンド送信に用いられる出力ポー
トに出力する処理を実行し、コマンドデータの電気部品
制御手段での取り込みを指示する取り込み信号を出力す
る処理を実行可能であり、コマンドの送信に関連する処
理の実行中に電力供給が停止し、再び電力供給が開始し
復旧処理を実行する場合には、コマンドデータを準備す
る処理から再び実行するように構成されているので、送
信するコマンドデータを準備する処理が確実に実行され
ることが保証される。
【0354】請求項4記載の発明では、コマンドは、複
数バイトのコマンドデータからなり、1バイトのコマン
ドデータの送信に関わる処理についてのみ、再び実行す
るように構成されているので、電力供給再開後のコマン
ドの送信に関連する処理についての遊技制御手段の制御
負担が軽減される。
【0355】請求項5記載の発明では、変動データ記憶
手段の記憶内容には電力供給が停止したときに実行して
いた処理を示すプログラムアドレスデータが含まれ、プ
ログラムアドレスデータを変更することにより、コマン
ドの送信に関連する処理を再び実行するように構成した
ので、コマンドの送信に関連する処理の実行中に電力供
給が停止した場合であっても、簡単な構成でコマンドの
送信に関連する処理を再び実行することができるように
なる。
【0356】請求項6記載の発明では、遊技制御手段
が、プログラムアドレスデータにもとづいて、コマンド
の送信に関連する処理の実行中に電力供給が停止したか
否かを判定するように構成されているので、コマンドの
送信に関連する処理の実行中に電力供給が停止したか否
かを容易に判定することができる。
【0357】請求項7記載の発明では、変動データ記憶
手段の記憶内容には、コマンドの送信に関連する処理の
実行状態を示す状態フラグが含まれ、遊技制御手段が、
状態フラグにもとづいて、コマンドの送信に関連する処
理の実行中に電力供給が停止したか否かを判定するよう
に構成されているので、コマンドの送信に関連する処理
の実行中に電力供給が停止したか否かを容易に判定する
ことができる。
【0358】請求項8記載の発明では、電気部品制御手
段が、遊技制御手段からのコマンドを所定の記憶領域に
記憶するコマンド記憶処理を実行し、遊技制御手段がコ
マンドの送信を行ってコマンドの送信に関連する処理を
終了するタイミングは、電気部品制御手段にてコマンド
記憶処理が完了するタイミングよりも遅いタイミングと
されるように構成されているので、電気部品制御手段に
よってコマンドが確実に受信される。
【0359】請求項9記載の発明では、電気部品制御手
段が、遊技に用いられる遊技媒体の払い出しを行う払出
手段を制御する払出制御手段を含み、遊技制御手段から
払出制御手段に送信されるコマンドは、払出手段からの
遊技媒体の払出数を特定可能な払出制御コマンドであ
り、払出制御コマンドの送信に関連する処理を他の電気
部品制御手段へのコマンドの送信に関連する処理のプロ
グラムモジュールとは別の専用のプログラムモジュール
として構成したので、遊技媒体の払い出しに関わる払出
制御コマンドをより確実に送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背
面側から見た背面図である。
【図5】 球払出装置の構成例を示す分解斜視図であ
る。
【図6】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図7】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図8】 電源基板の回路構成例を示すブロック図であ
る。
【図9】 電源監視および電源バックアップのためのC
PU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図10】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図11】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図12】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図13】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図14】 遊技状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図15】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図16】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図17】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図18】 チェックサム作成方法の一例を説明するた
めの説明図である。
【図19】 遊技機への電力供給停止時の電源低下やN
MI信号の様子を示すタイミング図である。
【図20】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図21】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図22】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図23】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図24】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図25】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図26】 スイッチオンチェック処理を示すフローチ
ャートである。
【図27】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図28】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す
説明図である。
【図29】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図30】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図31】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図32】 コマンドセット処理の処理例を示すフロー
チャートである。
【図33】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図34】 コマンド送信に関連する処理とコマンド受
信処理の処理タイミングを示すタイミングチャートであ
る。
【図35】 賞球個数減算処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図36】 電源監視および電源バックアップのための
払出制御用CPU周りの一構成例を示すブロック図であ
る。
【図37】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図38】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図39】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図40】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図41】 払出状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図42】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図43】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図44】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図45】 受信コマンドバッファの一構成例を示す説
明図である。
【図46】 払出制御用CPUのコマンド受信処理の例
を示すフローチャートである。
【図47】 コマンド受信状態の例を示す説明図であ
る。
【図48】 初期設定コマンドが送信されない場合のコ
マンド受信状態の例を示す説明図である。
【図49】 遊技状態復旧処理の他の例を示すフローチ
ャートである。
【図50】 コマンド受信状態の他の例を示す説明図で
ある。
【図51】 初期設定コマンドが送信されない場合のコ
マンド受信状態の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 主基板 37 払出制御基板 53 基本回路 55 RAM(変動データ記憶手段) 56 CPU 371 払出制御用CPU

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行うことが可能な
    遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、 前記遊技制御手段からのコマンドにもとづき、遊技機に
    設けられた電気部品を制御する電気部品制御手段と遊技
    機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容を保持
    することが可能な変動データ記憶手段とを備え、 前記遊技制御手段は、電力供給が停止し、再び電力供給
    が開始した場合に、前記変動データ記憶手段に記憶保持
    された記憶内容にもとづいて電力供給停止前の制御状態
    に復旧させる復旧処理が実行可能であるとともに、 コマンドの送信に関連する処理の実行中に電力供給が停
    止し、再び電力供給が開始した場合には、電力供給が停
    止したときに実行中であった処理を再び実行しコマンド
    の少なくとも一部を再度送信することが可能であること
    を特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 コマンドの送信に関連する処理において
    は、コマンドとして送信するコマンドデータを準備する
    処理を実行したあとに、準備したコマンドデータをコマ
    ンド送信に用いられる出力ポートに出力する処理を実行
    し、コマンドデータの電気部品制御手段での取り込みを
    指示する取り込み信号を出力する処理を実行可能であ
    り、 前記コマンドの送信に関連する処理の実行中に電力供給
    が停止し、再び電力供給が開始し復旧処理を実行する場
    合には、コマンドデータを出力ポートへ出力する処理か
    ら再び実行する請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 コマンドの送信に関連する処理において
    は、コマンドとして送信するコマンドデータを準備する
    処理を実行したあとに、準備したコマンドデータをコマ
    ンド送信に用いられる出力ポートに出力する処理を実行
    し、コマンドデータの電気部品制御手段での取り込みを
    指示する取り込み信号を出力する処理を実行可能であ
    り、 前記コマンドの送信に関連する処理の実行中に電力供給
    が停止し、再び電力供給が開始し復旧処理を実行する場
    合には、コマンドデータを準備する処理から再び実行す
    る請求項1記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 コマンドは、複数バイトのコマンドデー
    タからなり、 1バイトのコマンドデータの送信に関わる処理について
    のみ、再び実行する請求項2または請求項3記載の遊技
    機。
  5. 【請求項5】 変動データ記憶手段の記憶内容には電力
    供給が停止したときに実行していた処理を示すプログラ
    ムアドレスデータが含まれ、 前記プログラムアドレスデータを変更することにより、
    コマンドの送信に関連する処理を再び実行する請求項1
    から請求項4のうちいずれかに記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 遊技制御手段は、プログラムアドレスデ
    ータにもとづいて、コマンドの送信に関連する処理の実
    行中に電力供給が停止したか否かを判定する請求項5記
    載の遊技機。
  7. 【請求項7】 変動データ記憶手段の記憶内容には、コ
    マンドの送信に関連する処理の実行状態を示す状態フラ
    グが含まれ、 遊技制御手段は、前記状態フラグにもとづいて、コマン
    ドの送信に関連する処理の実行中に電力供給が停止した
    か否かを判定する請求項1から請求項5のうちいずれか
    に記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 電気部品制御手段は、遊技制御手段から
    のコマンドを所定の記憶領域に記憶するコマンド記憶処
    理を実行し、 前記遊技制御手段がコマンドの送信を行ってコマンドの
    送信に関連する処理を終了するタイミングは、前記電気
    部品制御手段にて前記コマンド記憶処理が完了するタイ
    ミングよりも遅いタイミングとされる請求項1から請求
    項7のうちいずれかに記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 電気部品制御手段は、遊技に用いられる
    遊技媒体の払い出しを行う払出手段を制御する払出制御
    手段を含み、 遊技制御手段から前記払出制御手段に送信されるコマン
    ドは、遊技媒体の払出数を特定可能な払出制御コマンド
    であり、 払出制御コマンドの送信に関連する処理を他の電気部品
    制御手段へのコマンド送信に関連する処理のプログラム
    モジュールとは別の専用のプログラムモジュールとして
    構成した請求項1から請求項8のうちいずれかに記載の
    遊技機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005027819A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Olympia:Kk 遊技機及び遊技機におけるコマンドの通信方法並びにコマンド通信プログラム
JP2017042462A (ja) * 2015-08-27 2017-03-02 株式会社オリンピア 遊技機

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