JP2002306781A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002306781A
JP2002306781A JP2001118849A JP2001118849A JP2002306781A JP 2002306781 A JP2002306781 A JP 2002306781A JP 2001118849 A JP2001118849 A JP 2001118849A JP 2001118849 A JP2001118849 A JP 2001118849A JP 2002306781 A JP2002306781 A JP 2002306781A
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詔八 鵜川
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史高 関根
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武宏 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技機への電力供給が停止しても、適切な遊
技状態を保存可能とするとともに、遊技媒体の適正な貸
出制御を実行可能とする。 【解決手段】 CPUは、電力供給停止時処理にて、遊
技状態を保存するための処理が実行された後、クリアデ
ータ、処理数をレジスタに設定し、出力ポート0のアド
レスをIOポインタに設定する。そして、IOポインタ
の指すアドレスにクリアデータをセットし、IOポイン
タの値を1増やし、処理数の値を1減算する処理を、処
理数の値が0になるまで繰り返す。その結果、全ての出
力ポートにクリアデータが設定され、全ての出力ポート
がオフ状態になり、出力信号がクリアされる。よって、
電力供給停止時処理のあと遊技状態が進行してしまうこ
とを防止できる。また、払出禁止条件が成立している場
合には、貸出要求があっても貸出を行わない。このた
め、遊技媒体の適正な貸出制御が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者が所定の遊
技を行い、遊技領域に設けられた入賞領域への入賞にも
とづいて景品としての景品遊技媒体を払い出すことが可
能であるとともに、貸出要求にもとづいて遊技者に貸し
出す貸遊技媒体を払い出すことが可能なパチンコ遊技機
等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。
さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるよ
うに構成されたものがある。
【0003】なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に
設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい
遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとっ
て有利な状態となるための権利を発生させたりすること
や、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になること
である。
【0004】パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する
可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示
態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。
大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放
して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そ
して、各開放期間において、所定個(例えば10個)の
大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そし
て、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウ
ンド)に固定されている。なお、各開放について開放時
間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に
達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成す
る。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例え
ば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が
成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】また、可変表示装置において最終停止図柄
(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図
柄が、所定時間継続して、特定表示態様と一致している
状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状
態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動した
り、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結
果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している
状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)にお
いて行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ演
出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態
において、変動パターンを通常状態における変動パター
ンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣
が高められている。そして、可変表示装置に可変表示さ
れる図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさな
い場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了す
る。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽し
みつつ遊技を行う。
【0006】遊技機における遊技進行はマイクロコンピ
ュータ等による遊技制御手段によって制御される。可変
表示部に表示される識別情報、キャラクタ画像および背
景画像は、マイクロコンピュータの指示に応じて画像デ
ータを生成して可変表示部側に転送するビデオディスプ
レイプロセッサ(VDP)とによって制御されるが、マ
イクロコンピュータのプログラム容量は大きい。
【0007】従って、プログラム容量に制限のある遊技
制御手段のマイクロコンピュータで可変表示部に表示さ
れる識別情報等を制御することはできず、遊技制御手段
のマイクロコンピュータとは別の表示制御用のマイクロ
コンピュータ等による表示制御手段を搭載した図柄制御
基板が設置される。遊技の進行を制御する遊技制御手段
は、表示制御手段に対して表示制御のためのコマンドを
送信する必要がある。
【0008】賞球払出の制御を行う払出制御手段が、遊
技制御手段が搭載されている主基板とは別の払出制御基
板に搭載されている場合、遊技の進行は主基板に搭載さ
れた遊技制御手段によって制御されるので、入賞にもと
づく賞球個数は、遊技制御手段によって決定され、払出
制御基板に送信される。一方、遊技媒体の貸し出しは、
遊技の進行とは無関係であるから、一般に、遊技制御手
段を介さず払出制御手段によって制御される。
【0009】以上のように、遊技機には、遊技制御手段
の他に種々の制御手段が搭載されている。そして、遊技
の進行を制御する遊技制御手段は、遊技状況に応じて動
作指示を示す各コマンドを、各制御基板に搭載された各
制御手段に送信する。以下、遊技制御手段その他の制御
手段を電気部品制御手段といい、電気部品制御手段が搭
載された基板を電気部品制御基板ということがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、各電気部品制
御手段はマイクロコンピュータを含んだ構成とされる。
すなわち、ROM等にプログラムが格納され、制御上一
時的に発生するデータや制御進行に伴って変化するデー
タがRAMに格納される。すると、遊技機に停電等によ
る電力供給停止状態が発生すると、RAM内のデータは
失われてしまう。よって、停電等からの復旧時には、最
初の状態(例えば、遊技店においてその日最初に遊技機
に電源投入されたときの状態)に戻さざるを得ないの
で、遊技者に不利益がもたらされる可能性がある。例え
ば、大当たり遊技中において電力供給停止状態が発生し
遊技機が最初の状態に戻ってしまうのでは、遊技者は大
当たりの発生にもとづく利益を享受することができなく
なってしまう。
【0011】遊技者に対して上記のような不利益がもた
らされないようにするために、遊技機への電力供給が停
止したときに、払出制御手段における所定の情報を電源
バックアップするように構成された遊技機がある。例え
ば、遊技機への電力供給が停止したときに、電源電圧値
の低下に伴なって発生される所定の信号に応じて遊技制
御を中断し、そのときの遊技状態を、遊技機に対する電
力供給停止中でも電源バックアップされている記憶手段
(バックアップ記憶手段)に保存し、電力供給が完全に
停止するのを待つように制御することによって、電気部
品制御手段における所定の情報を電源バックアップする
ようにすればよい。そのような遊技機では、遊技機への
電力供給が停止した後に、電力供給が復旧すると、払出
制御手段は電源バックアップされている情報にもとづい
て遊技を再開することができる。
【0012】しかし、電気部品制御手段における所定の
情報を電源バックアップする場合において、バックアッ
プ記憶手段に遊技状態を保存し電力供給が停止するのを
待つ処理を行う直前に電気部品が動作中であった場合に
は、電力供給が停止するまで、電気部品制御手段から電
気部品に対して動作状態を示す信号が与えられることに
なる。すると、電力供給再開時に復帰させるべき遊技状
態を保存したにもかかわらず、さらに遊技が続行されて
しまうような状況が起こりうる。例えば、可変表示部に
おける可変表示開始の条件となる始動入賞口がソレノイ
ド等で駆動される可変入賞球装置であった場合に、その
可変入賞球装置への入賞球の保留記憶値を保存したにも
かかわらず、電力供給が停止するのを遊技制御手段が待
っている間に始動入賞口としての可変入賞球装置にさら
に入賞してしまうこともある。そのような場合、電力供
給再開時には保存されている遊技状態が復帰されるの
で、遊技者から見ると、始動入賞の保留記憶値が少なく
なってしまっているように見え、トラブルが発生しかね
ない。
【0013】また、遊技者がカード挿入口にプリペイド
カード等を挿入して遊技媒体の貸し出しを受けることが
可能な遊技機がある。遊技機の払出機構は、カード挿入
に応じて所定個数の遊技媒体を遊技者に払い出す。払出
機構は払出制御手段によって制御されるので、遊技媒体
の貸出制御も払出制御手段によって実行される。
【0014】遊技者に対して貸し出される遊技媒体は、
一般に、遊技機裏面に貯留されている。しかし、貯留さ
れている遊技媒体がなくなると遊技媒体の貸出を行うこ
とができない。また、払い出された遊技媒体を貯留する
貯留部も設けられているが、その貯留部に所定量の遊技
媒体が貯留されている場合には、それ以上遊技媒体が貸
し出されると遊技媒体が貯留部から溢れてしまう。この
ような場合に貸出を継続すると、プリペイドカードの度
数が減算されたのにもかかわらず、その減算された度数
に応じた個数の遊技媒体が払い出されない事態が発生
し、遊技者に対して不利益を与えてしまう。
【0015】そこで、本発明は、遊技機への電力供給が
停止しても、電気部品の動作状態を適切に設定して適切
な遊技状態を保存することができるとともに、遊技媒体
の適正な貸出制御を実行することができる遊技機を提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が所定の遊技を行い、遊技領域に設けられた入賞
領域(例えば、大入賞口、始動入賞口14、入賞口2
9,30,33,39)への入賞にもとづいて景品とし
ての景品遊技媒体を払い出すことが可能であるととも
に、貸出要求にもとづいて遊技者に貸し出す貸遊技媒体
を払い出すことが可能な遊技機であって、遊技の進行を
制御する遊技制御手段(例えばCPU56)と、遊技媒
体の払い出しを行う払出手段(例えば球払出装置97)
と、遊技制御手段からのコマンドにもとづいて払出手段
の制御を行う払出制御手段(例えば払出制御用CPU3
71)と、入賞領域毎にそれぞれ設けられる入賞検出手
段(例えば入賞口スイッチ29a,30a,33a,3
9a)と、遊技の進行に応じて変動する変動データを記
憶し、遊技機への電力供給が停止しても所定期間は記憶
内容が保持される変動データ記憶手段(例えばRAM5
5)とを備え、遊技制御手段が、入賞検出手段の検出信
号にもとづいて景品遊技媒体の払出数を指定するコマン
ド(例えば、払出個数指定コマンド)を払出制御手段に
対して送信可能であり、前回送信した払出数を指定する
コマンドにもとづく景品遊技媒体の払い出しが完了して
いるか否かに関わらず、新たな払出数を指定するコマン
ドを払出制御手段に対して送信する処理(例えばステッ
プS221〜ステップS236,ステップS241〜ス
テップS251)を行うことが可能であり、遊技制御手
段が、遊技媒体の払い出しを禁止する禁止条件(例え
ば、下皿満タン状態であるときや、球切れ状態であると
きなどの、遊技媒体の払い出しを行うことが適当でない
場合に成立する条件。)が成立した場合には、遊技媒体
の払い出しを禁止することを指定するコマンドを払出制
御手段に対して送信する処理(例えばステップS201
〜ステップS205)を行い、払出制御手段が、遊技媒
体の払い出しを禁止することを指定するコマンド(例え
ば、払出禁止状態指定コマンド)を受信した場合には、
所定の解除条件(例えば、下皿満タン状態が解消された
ときや、球切れ状態が解消されたときなどの、遊技媒体
の払い出しを禁止する必要がなくなった場合に成立する
条件。)が成立しない限り、貸出要求が発生した場合で
あっても貸遊技媒体の払出処理を行わず、電力供給が停
止する際に実行する電力供給停止時処理(例えばステッ
プS51〜ステップS77)にて、制御状態を復旧させ
るために必要なデータを変動データ記憶手段に保存させ
る処理(例えばステップS51〜ステップS58)と、
遊技制御手段から出力される出力信号をクリアするため
の処理(例えばステップS71〜ステップS77)とを
行うことを特徴とする。
【0017】遊技制御手段が、禁止条件が解除された場
合には、遊技媒体の払い出しを許可することを指定する
コマンド(例えば、払出許可状態指定コマンド)を払出
制御手段に対して送信する処理(例えばステップS20
1,ステップS206〜ステップS209)を行い、払
出制御手段が、遊技媒体の払い出しを許可することを指
定するコマンドを受信した場合に、所定の解除条件の成
立と判定するように構成されていてもよい。
【0018】遊技媒体の払い出しを禁止する禁止条件が
複数あり、遊技制御手段が、複数の禁止条件のうちいず
れの条件が成立した場合でも、遊技媒体の払い出しを禁
止することを指定する共通のコマンド(例えば、払出禁
止状態指定コマンド)を払出制御手段に対して送信する
処理を行うように構成されていてもよい。
【0019】払い出された遊技媒体が貯留される貯留部
(例えば余剰球受皿4)に所定量以上の遊技媒体が貯留
されているか否かを検出するための貯留状態検出手段
(例えば満タンスイッチ48)を備え、遊技制御手段
が、貯留状態検出手段により貯留部に所定量以上の遊技
媒体が貯留されていることが検出された場合に、禁止条
件の成立と判定するように構成されていてもよい。
【0020】払出手段に供給される遊技媒体が所定量以
上確保されているか否かを検出するための遊技媒体切れ
検出手段(例えば球切れスイッチ187)を含み、遊技
制御手段が、遊技媒体切れ検出手段により遊技媒体が所
定量以上確保されていないことが検出された場合に、禁
止条件の成立と判定するように構成されていてもよい。
【0021】所定の電源の状態を監視して、電源の出力
が低下し検出条件が成立した場合に検出信号を出力する
電源監視手段(例えば電源監視用IC902)を備え、
遊技制御手段が電源監視手段からの検出信号に応じて電
力供給停止時処理を実行するように構成されていてもよ
い。
【0022】電源監視手段が、第1の電源監視手段(例
えば電源監視用IC902)と第2の電源監視手段(例
えばシステムリセット回路65)とを含み、遊技制御手
段が、第1の電源監視手段からの検出信号に応じて電力
供給停止時処理を実行し、第2の電源監視手段からの検
出信号に応じてシステムリセットされるように構成され
ていてもよい。
【0023】操作に応じて操作信号を出力することが可
能な操作手段(例えばクリアスイッチ921)を備え、
遊技制御手段が、電力供給の開始に関連した時期に、操
作手段から操作信号が出力された場合には状態復旧処理
を行わず、操作手段から操作信号が出力されなかった場
合には状態復旧処理を行うことが可能であるように構成
されていてもよい。
【0024】禁止条件が成立している旨を報知するため
の報知手段(例えば、エラー表示用LED374、払出
停止状態報知ランプ、スピーカ27、表示装置)を備え
た構成とされていてもよい。
【0025】遊技制御手段からの信号を出力するための
出力ポート(例えば出力ポート0〜6)を備え、遊技制
御手段が、出力ポートに対してクリア信号を出力するこ
とによって出力信号をクリアするように構成されていて
もよい。
【0026】出力信号をクリアするための処理によっ
て、遊技制御手段により制御される電気的駆動源(例え
ばソレノイド)の動作が停止されることが好ましい。
【0027】電気的駆動源の駆動により開閉動作を行う
可変入賞装置(例えば可変入賞球装置15)を備え、出
力信号をクリアするための処理で電気的駆動源の動作が
停止されることによって可変入賞装置が閉成状態とされ
るように構成されていてもよい。
【0028】出力信号をクリアするための処理によって
コマンドの出力状態(例えば図13に示す出力ポート0
〜4の状態)がクリアされるように構成されていてもよ
い。
【0029】遊技制御手段が、制御状態に関連する信号
を外部出力すること(例えば、ステップS30)が可能
であり、出力信号をクリアするための処理によって制御
状態に関連する信号(例えば図13に示す出力ポート5
から出力される信号)がクリアされるように構成されて
いてもよい。
【0030】遊技制御手段は、定期的に発生するタイマ
割込が生じたことにもとづいて遊技制御処理を実行する
とともに、遊技制御処理(例えばステップS20〜ステ
ップS34)に要する時間の余り時間で、遊技の制御に
用いられるカウンタ(例えば表示用乱数を発生するため
のカウンタ、大当り決定用乱数発生カウンタ)を更新す
る処理(例えばステップS17,ステップS18)を実
行し、余り時間でカウンタを更新する処理中では割込禁
止に設定するように構成されていてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を
示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチ
ンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機は
パチンコ遊技機に限られず、例えば画像式の遊技機やス
ロット機に適用することもできる。
【0032】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。
【0033】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供
給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技
球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハ
ンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2
の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられてい
る。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その
板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体であ
る。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されて
いる。
【0034】遊技領域7の中央付近には、それぞれが識
別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を
含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられて
いる。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、
「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられ
ている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の
背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出され
る。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可
変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置1
5は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0035】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20
は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技
盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)
に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉
板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出され
る。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換え
るためのソレノイド21Aも設けられている。また、可
変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効
入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDに
よる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器と
いう。)18が設けられている。有効始動入賞がある毎
に、始動記憶表示器18は点灯するLEDを1増やす。
そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、
点灯するLEDを1減らす。
【0036】ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッ
チ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の
可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のラ
ンプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯す
ることによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の
終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そし
て、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄
(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定
回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10
の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4
つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示
器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎
に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1
増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始
される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0037】遊技盤6には、複数の入賞口29,30,
33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,3
3への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aによって検出される。各入賞口2
9,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を
許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構
成している。なお、遊技媒体を受け入れて入賞を許容す
る始動入賞口14や、大入賞口も、入賞領域を構成す
る。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示され
る装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかっ
た打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域
7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピー
カ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠
ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28
cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構
造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されて
いる。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠
ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられ
ている装飾発光体の一例である。
【0038】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51
が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れ
たときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
上記のように、本例のパチンコ遊技機1には、発光体と
してのランプやLEDが各所に設けられている。さら
に、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、
プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可
能にするカードユニット50も示されている。
【0039】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0040】打球発射装置から発射された遊技球は、打
球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域
7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口ス
イッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始で
きる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が
可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始でき
る状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
【0041】可変表示装置9における特別図柄の可変表
示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特
別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であ
ると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板2
0が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例え
ば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開
閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞ス
イッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20
の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例
えば15ラウンド)許容される。
【0042】停止時の可変表示装置9における特別図柄
の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)
の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が
高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさ
らに有利な状態となる。
【0043】打球がゲート32に入賞すると、普通図柄
表示器10において普通図柄が可変表示される状態にな
る。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15
が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、
普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる
確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放
時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装
置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が
当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄で
ある場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から
有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められるこ
とは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
【0044】次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造につ
いて図3および図4を参照して説明する。図3は、遊技
機を裏面から見た背面図である。図4は、各種部材が取
り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図であ
る。
【0045】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示装置9を制御する図柄制御基板80を含む可変表
示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ
等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置され
ている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコ
ンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置され
ている。さらに、遊技盤6に設けられている各種装飾L
ED、始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示
器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ラ
ンプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞
球ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するラ
ンプ制御手段が搭載されたランプ制御基板35、スピー
カ27からの音発生を制御する音制御手段が搭載された
音制御基板70も設けられている。また、また、DC3
0V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成す
る電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板
91が設けられている。
【0046】遊技機裏面において、上方には、各種情報
を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナ
ル基板160が設置されている。ターミナル基板160
には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入し
て外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外
部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外
部出力するための球貸し用端子が設けられている。ま
た、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情
報出力基板)34が設置されている。
【0047】さらに、各基板(主基板31や払出制御基
板37等)に含まれる記憶内容保持手段(例えば、電力
供給停止時にもその内容を保持可能なバックアップRA
M)に記憶されたバックアップデータをクリアするため
の操作手段としてのクリアスイッチ921が搭載された
スイッチ基板190が設けられている。スイッチ基板1
90には、クリアスイッチ921と、主基板31等の他
の基板と接続されるコネクタ922が設けられている。
【0048】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レール39を通り、図4に示されるように、カーブ樋1
86を経て賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至
る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段とし
ての球切れスイッチ187が設けられている。球切れス
イッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出
動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内
の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タン
ク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ
167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク
38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出ス
イッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置
島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球
の補給が行われる。
【0049】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達し
た後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球
通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球
が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段
としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出
手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態
では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払
出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止
する。
【0050】図4に示すように、球払出装置の側方に
は、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至
る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路19
1の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレ
バー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レ
ール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成さ
れ、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出
口192から遊技機外に排出される。
【0051】図5は、球払出装置97の構成例を示す分
解斜視図である。この例では、賞球ケース40Aとして
の3つのケース140,141,142の内部に球払出
装置97が形成されている。ケース140,141の上
部には、球切れスイッチ187の下部の球通路と連通す
る穴170,171が設けられ、遊技球は、穴170,
171から球払出装置97に流入する。
【0052】球払出装置97は駆動源となる払出モータ
(例えばステッピングモータ)289を含む。払出モー
タ289の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合
しているギア290に伝えられ、さらに、ギア290と
噛み合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸
には、凹部を有するスプロケット292が嵌合してい
る。穴170,171から流入した遊技球は、スプロケ
ット292の凹部によって、スプロケット292の下方
の球通路293に1個ずつ落下させられる。
【0053】球通路293には遊技球の流下路を切り替
えるための振分部材311が設けられている。振分部材
311はソレノイド310によって駆動され、賞球払出
時には、球通路293における一方の流下路を遊技球が
流下するように倒れ、球貸し時には球通路293におけ
る他方の流下路を遊技球が流下するように倒れる。な
お、払出モータ289およびソレノイド310は、払出
制御基板37に搭載されている払出制御用CPUによっ
て制御される。また、払出制御用CPUは、主基板31
に搭載されている遊技制御用のCPUからの指令に応じ
て払出モータ289およびソレノイド310を制御す
る。
【0054】賞球払出時に選択される流下路の下方には
球払出装置によって払い出された遊技球を検出する賞球
センサ(賞球カウントスイッチ)301Aが設けられ、
球貸し時に選択される流下路の下方には球払出装置によ
って払い出された遊技球を検出する球貸しセンサ(球貸
しカウントスイッチ)301Bが設けられている。賞球
カウントスイッチ301Aの検出信号と球貸しカウント
スイッチ301Bの検出信号は払出制御基板37の払出
制御用CPUに入力される。払出制御用CPUは、それ
らの検出信号にもとづいて、実際に払い出された遊技球
の個数を計数する。
【0055】なお、ギア291の周辺部には、払出モー
タ位置センサを形成する突起部が形成されている。突起
部は、ギア291の回転すなわち払出モータ289の回
転に伴って発光体(図示せず)からの光を、払出モータ
位置センサの受光部(図示せず)に対して透過させたり
遮蔽したりする。払出制御用CPUは、受光部からの検
出信号によって払出モータ289の位置を認識すること
ができる。
【0056】また、球払出装置は、賞球払出と球貸しと
を共に行うように構成されていてもよいが、賞球払出を
行う球払出装置と球貸しを行う球払出装置が別個に設け
られていてもよい。さらに、例えばスプロケットの回転
方向を変えて賞球払出と球貸しとを分けるように構成さ
れていてもよいし、本実施の形態において例示する球払
出装置97以外のどのような構造の球払出装置を用いて
も、本発明を適用することができる。
【0057】図6は、遊技盤6に設置されているスイッ
チ基板190の部分を示す正面図である。図6に示すよ
うに、スイッチ基板190には、主基板31等の他の基
板に、ケーブルを介してクリアスイッチ921の出力を
接続するためのコネクタ922が搭載されている。
【0058】図7は、スイッチ基板190に搭載された
クリアスイッチ921の構成の一例を示す構成図であ
る。図7(A)には、押しボタン構造のクリアスイッチ
921が示されている。クリアスイッチ921が押下さ
れるとローレベル(オン状態)のクリアスイッチ信号が
出力され、コネクタ922を介して主基板31等に送信
される。また、クリアスイッチ921が押下されていな
ければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。
【0059】図7(B)は、クリアスイッチ921の他
の構成例を示す構成図である。図7(B)に示すクリア
スイッチ921は、「OFF」、「ON」および「クリ
ア」の選択切り換えを行うための切換操作部921aを
有する。切換操作部921aによって、「OFF」が選
択されているときは何らの信号も発生しない。「ON」
が選択されているときはハイレベルの信号を出力する。
なお、クリアスイッチ921が、遊技機1に対する電源
供給のオン/オフ切換のためのスイッチも兼ねていても
よい。その場合、「OFF」が選択されると、遊技機1
に対する電源供給が停止された状態(遊技機の電源がオ
フの状態)になる。「ON」または「クリア」が選択さ
れると、遊技機1に対して電源供給が行われる状態(遊
技機の電源がオンの状態)になる。また、「クリア」が
選択されているときに、ローレベルのクリアスイッチ信
号が出力される。
【0060】なお、この実施の形態では、クリアスイッ
チ921が搭載されたスイッチ基板190が他の基板と
は別個に設けられているが、他の基板にクリアスイッチ
921を搭載してもよい。例えば、電源基板910に搭
載してもよい。クリアスイッチ921が電源基板910
に搭載されている場合には、遊技盤6の入れ替え等の場
合に入れ替え後の遊技盤6に対して電源基板910をそ
のまま使用しても、入れ替え後の遊技盤6において、そ
のままで遊技状態復旧処理等を実行することができる。
すなわち、電源基板910の使い回しを行うことができ
る。
【0061】図8は、主基板31における回路構成の一
例を示すブロック図である。なお、図8には、払出制御
基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射
制御基板91および図柄制御基板80も示されている。
主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1
を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ9
21からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路5
8と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、
開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内
の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路
53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59と
が搭載されている。
【0062】なお、図8には示されていないが、カウン
トスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回
路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,
39a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、
賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサ
と称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出
できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)
であれば、その名称を問わない。特に、入賞検出を行う
始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および
入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各ス
イッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段
は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球を
まとめて検出するものであってもよい。また、ゲートス
イッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払
い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が
進入することが入賞となり、通過ゲートに設けられてい
るスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出
手段となる。
【0063】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装
置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞
球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを
示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等
の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載さ
れている。
【0064】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのR
AM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU5
6およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態で
は、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されて
いる。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコン
ピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータ
は、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、R
OM54およびI/Oポート部57は外付けであっても
内蔵されていてもよい。
【0065】また、RAM(CPU内蔵RAMであって
もよい。)55の一部または全部が、電源基板910に
おいて作成されるバックアップ電源よってバックアップ
されているバックアップRAMである。すなわち、遊技
機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM
55の一部または全部の内容は保存される。
【0066】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0067】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表
示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ラン
プ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球
切れランプ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可
変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示す
る普通図柄表示器10の表示制御は、図柄制御基板80
に搭載されている表示制御手段によって行われる。
【0068】図9は、払出制御基板37および球払出装
置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示す
ブロック図である。図9に示すように、満タンスイッチ
48からの検出信号は、中継基板71を介して主基板3
1のI/Oポート部57に入力される。また、球切れス
イッチ187からの検出信号も、中継基板72および中
継基板71を介して主基板31のI/Oポート部57に
入力される。
【0069】主基板31のCPU56は、球切れスイッ
チ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、
または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状
態を示していると、払出を停止すべき状態であることを
指示する払出制御コマンドを送出する。払出を停止すべ
き状態であることを指示する払出制御コマンドを受信す
ると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は球
払出処理を停止する。
【0070】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号は、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート部57に入力されるとと
もに、中継基板72を介して払出制御基板37の入力ポ
ート372bに入力される。賞球カウントスイッチ30
1Aは、球払出装置97の払出機構部分に設けられ、実
際に払い出された賞球払出球を検出する。
【0071】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのINT信号を出
力する。賞球個数を示す払出制御コマンドは、入力バッ
ファ回路373Aを介してI/Oポート372aに入力
される。INT信号は、入力バッファ回路373Bを介
して払出制御用CPU371の割込端子に入力されてい
る。払出制御用CPU371は、I/Oポート372a
を介して払出制御コマンドを入力し、払出制御コマンド
に応じて球払出装置97を駆動して賞球払出を行う。な
お、この実施の形態では、払出制御用CPU371は、
1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRA
Mが内蔵されている。
【0072】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0073】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72cを介して、貸し球数を示す球貸し個数信号をター
ミナル基板160に出力する。さらに、出力ポート37
2dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号
を出力する。
【0074】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、球貸しカウントス
イッチ301B、および払出モータ289の回転位置を
検出するための払出モータ位置センサからの検出信号が
入力される。球貸しカウントスイッチ301Bは、球払
出装置97の払出機構部分に設けられ、実際に払い出さ
れた貸し球を検出する。払出制御基板37からの払出モ
ータ289への駆動信号は、出力ポート372cおよび
中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分に
おける払出モータ289に伝えられ、振分ソレノイド3
10への駆動信号は、出力ポート372eおよび中継基
板72を介して球払出装置97の払出機構部分における
振分ソレノイド310に伝えられる。また、クリアスイ
ッチ921の出力も、入力ポート372bに入力され
る。
【0075】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0076】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート3
72eを介してやりとりされる。
【0077】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。
【0078】そして、払出制御基板37の払出制御用C
PU371は、カードユニット50に対するEXS信号
を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立
ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所
定個の貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分ソレ
ノイド310は駆動状態とされている。すなわち、球振
分部材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了
したら、払出制御用CPU371は、カードユニット5
0に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユ
ニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、
賞球払出制御を実行する。
【0079】以上のように、カードユニット50からの
信号は全て払出制御基板37に入力される構成になって
いる。従って、球貸し制御に関して、カードユニット5
0から主基板31に信号が入力されることはなく、主基
板31の基本回路53にカードユニット50の側から不
正に信号が入力される余地はない。また、カードユニッ
ト50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板
37から供給される。
【0080】この実施の形態では、電源基板910から
払出制御基板37に対して電源断信号も入力される。電
源断信号は、払出制御用CPU371のマスク不能割込
(NMI)端子に入力される。さらに、払出制御基板3
7に存在するRAM(CPU内蔵RAMであってもよ
い。)の少なくとも一部は、電源基板910において作
成されるバックアップ電源によって、バックアップされ
ている。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止して
も、所定期間は、RAMの少なくとも一部の内容は保存
される。
【0081】なお、この実施の形態では、カードユニッ
ト50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置さ
れている場合を例にするが、カードユニット50は遊技
機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じ
てその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合で
も本発明を適用できる。
【0082】図10は、電源基板910の一構成例を示
すブロック図である。電源基板910は、主基板31、
図柄制御基板80、音制御基板70、ランプ制御基板3
5および払出制御基板37等の電気部品制御基板と独立
して設置され、遊技機内の各電気部品制御基板および機
構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC2
4V、VSL(DC+30V)、DC+21V、DC+1
2VおよびDC+5Vを生成する。また、バックアップ
電源すなわち記憶保持手段となるコンデンサ916は、
DC+5Vすなわち各基板上のIC等を駆動する電源の
ラインから充電される。なお、VSLは、整流回路912
において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することに
よって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源とな
る。
【0083】トランス911は、交流電源からの交流電
圧を24Vに変換する。AC24V電圧は、コネクタ9
15に出力される。また、整流回路912は、AC24
Vから+30Vの直流電圧を生成し、DC−DCコンバ
ータ913およびコネクタ915に出力する。DC−D
Cコンバータ913は、1つまたは複数のコンバータI
C922(図10では1つのみを示す。)を有し、VSL
にもとづいて+21V、+12Vおよび+5Vを生成し
てコネクタ915に出力する。コンバータIC922の
入力側には、比較的大容量のコンデンサ923が接続さ
れている。従って、外部からの遊技機に対する電力供給
が停止したときに、+30V、+12V、+5V等の直
流電圧は、比較的緩やかに低下する。コネクタ915は
例えば中継基板に接続され、中継基板から各電気部品制
御基板および機構部品に必要な電圧の電力が供給され
る。
【0084】ただし、電源基板910に各電気部品制御
基板に至る各コネクタを設け、電源基板910から、中
継基板を介さずにそれぞれの基板に至る各電圧を供給す
るようにしてもよい。また、図10には1つのコネクタ
915が代表して示されているが、コネクタは、各電気
部品制御基板対応に設けられている。
【0085】DC−DCコンバータ913からの+5V
ラインは分岐してバックアップ+5Vラインを形成す
る。バックアップ+5Vラインとグラウンドレベルとの
間には大容量のコンデンサ916が接続されている。コ
ンデンサ916は、遊技機に対する電力供給が停止した
ときの電気部品制御基板のバックアップRAM(電源バ
ックアップされているRAMすなわち電力供給停止時に
も記憶内容保持状態となりうるバックアップ記憶手段)
に対して記憶状態を保持できるように電力を供給するバ
ックアップ電源となる。また、+5Vラインとバックア
ップ+5Vラインとの間に、逆流防止用のダイオード9
17が挿入される。なお、この実施の形態では、バック
アップ用の+5Vは、主基板31および払出制御基板3
7に供給される。
【0086】また、電源基板910には、電源監視回路
としての電源監視用IC902が搭載されている。電源
監視用IC902は、VSL電圧を導入し、VSL電圧を監
視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検
出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+
22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとし
て電源断信号を出力する。なお、監視対象の電源電圧
は、各電気部品制御基板に搭載されている回路素子の電
源電圧(この例では+5V)よりも高い電圧であること
が好ましい。この例では、交流から直流に変換された直
後の電圧であるVSLが用いられている。電源監視用IC
902からの電源断信号は、主基板31や払出制御基板
37等に供給される。
【0087】電源監視用IC902が電力供給の停止を
検知するための所定値は、通常時の電圧より低いが、各
電気部品制御基板上のCPUが暫くの間動作しうる程度
の電圧である。また、電源監視用IC902が、CPU
等の回路素子を駆動するための電圧(この例では+5
V)よりも高く、また、交流から直流に変換された直後
の電圧を監視するように構成されているので、CPUが
必要とする電圧に対して監視範囲を広げることができ
る。従って、より精密な監視を行うことができる。さら
に、監視電圧としてVSL(+30V)を用いる場合に
は、遊技機の各種スイッチに供給される電圧が+12V
であることから、電源瞬断時のスイッチオン誤検出の防
止も期待できる。すなわち、+30V電源の電圧を監視
すると、+30V作成の以降に作られる+12Vが落ち
始める以前の段階でそれの低下を検出できる。
【0088】+12V電源の電圧が低下するとスイッチ
出力がオン状態を呈するようになるが、+12Vより早
く低下する+30V電源電圧を監視して電力供給の停止
を認識すれば、スイッチ出力がオン状態を呈する前に電
力供給回復待ちの状態に入ってスイッチ出力を検出しな
い状態となることができる。
【0089】また、電源監視用IC902は、電気部品
制御基板とは別個の電源基板910に搭載されているの
で、電源監視回路から複数の電気部品制御基板に電源断
信号を供給することができる。電源断信号を必要とする
電気部品制御基板が幾つあっても電源監視手段は1つ設
けられていればよいので、各電気部品制御基板における
各電気部品制御手段が後述する復旧制御を行っても、遊
技機のコストはさほど上昇しない。
【0090】なお、図10に示された構成では、電源監
視用IC902の検出信号(電源断信号)は、バッファ
回路918,919を介してそれぞれの電気部品制御基
板(例えば主基板31と払出制御基板37)に伝達され
るが、例えば、1つの検出信号を中継基板に伝達し、中
継基板から各電気部品制御基板に同じ信号を分配する構
成でもよい。また、電源断信号を必要とする基板数に応
じたバッファ回路を設けてもよい。さらに、主基板31
と払出制御基板37とに出力される電源断信号につい
て、電源断信号を出力することになる電源監視回路の監
視電圧を異ならせてもよい。
【0091】図11は、主基板31におけるCPU56
周りの一構成例を示すブロック図である。図11に示す
ように、電源基板910の電源監視回路(電源監視手
段;第1の電源監視手段)からの電源断信号が、CPU
56のマスク不能割込端子(XNMI端子)に接続され
ている。従って、CPU56は、マスク不能割込(NM
I)処理によって遊技機への電力供給の停止の発生を確
認することができる。
【0092】図11には、システムリセット回路65も
示されている。リセットIC651は、電源投入時に、
外付けのコンデンサの容量で決まる所定時間だけ出力を
ローレベルとし、所定時間が経過すると出力をハイレベ
ルにする。すなわち、リセット信号をハイレベルに立ち
上げてCPU56を動作可能状態にする。また、リセッ
トIC651は、電源監視回路が監視する電源電圧と等
しい電源電圧であるVSLの電源電圧を監視して電圧値が
所定値(電源監視回路が電源断信号を出力する電源電圧
値よりも低い値)以下になると出力をローレベルにす
る。従って、CPU56は、電源監視回路からの電源断
信号に応じて所定の電力供給停止時処理を行った後、シ
ステムリセットされる(すなわち、システムの最初の状
態に戻される)。
【0093】図11に示すように、リセットIC651
からのリセット信号は、NAND回路947に入力され
るとともに、反転回路(NOT回路)944を介してカ
ウンタIC941のクリア端子に入力される。カウンタ
IC941は、クリア端子への入力がローレベルになる
と、発振器943からのクロック信号をカウントする。
そして、カウンタIC941のQ5出力がNOT回路9
45,946を介してNAND回路947に入力され
る。また、カウンタIC941のQ6出力は、フリップ
フロップ(FF)942のクロック端子に入力される。
フリップフロップ942のD入力はハイレベルに固定さ
れ、Q出力は論理和回路(OR回路)949に入力され
る。OR回路949の他方の入力には、NAND回路9
47の出力がNOT回路948を介して導入される。そ
して、OR回路949の出力がCPU56のリセット端
子に接続されている。このような構成によれば、電源投
入時に、CPU56のリセット端子に2回のリセット信
号(ローレベル信号)が与えられるので、CPU56
は、確実に動作を開始する。
【0094】そして、例えば、電源監視回路の検出電圧
(電源断信号を出力することになる電圧)を+22Vと
し、リセット信号をローレベルにするための検出電圧を
+9Vとする。そのように構成した場合には、電源監視
回路とシステムリセット回路65とが、同一の電源VSL
の電圧を監視するので、電圧監視回路が電源断信号を出
力するタイミングとシステムリセット回路65がシステ
ムリセット信号を出力するタイミングの差を所望の所定
期間に確実に設定することができる。所望の所定期間と
は、電源監視回路からの電源断信号に応じて電力供給停
止時処理を開始してから電力供給停止時処理が確実に完
了するまでの期間である。
【0095】なお、電源監視回路とシステムリセット回
路65とが監視する電源の電圧は異なっていてもよい。
また、システムリセット回路65は、第2の電源監視手
段に相当する。
【0096】CPU56等の駆動電源である+5V電源
から電力が供給されていない間、RAMの少なくとも一
部は、電源基板から供給されるバックアップ電源によっ
てバックアップされ、遊技機に対する電力供給が停止し
ても内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路65からリセット信号が発せ
られるので、CPU56は、通常の動作状態に復帰す
る。そのとき、必要なデータがバックアップRAMに保
存されているので、停電等からの復旧時に停電等の発生
時の遊技状態に復旧させることができる。
【0097】なお、図11に示す構成では、電源投入時
にCPU56のリセット端子に2回のリセット信号(ロ
ーレベル信号)が与えられるが、リセット信号の立ち上
がりタイミングが1回しかなくても確実にリセット解除
されるCPUを使用する場合には、符号941〜949
で示された回路素子は不要である。その場合、リセット
IC651の出力がそのままCPU56のリセット端子
に接続される。
【0098】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。PIOは、PB0〜PB
3の4ビットおよびPA0〜PA7の1バイトのポート
を有する。PB0〜PB3およびPA0〜PA7のポー
トは、入力/出力いずれにも設定できる。
【0099】図12および図13は、この実施の形態に
おける出力ポートの割り当てを示す説明図である。図1
2に示すように、出力ポート0は各電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのINT信号の出力ポートであ
る。また、払出制御基板37に送出される払出制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート1から出力され、
図柄制御基板80に送出される表示制御コマンドの8ビ
ットのデータは出力ポート2から出力され、ランプ制御
基板35に送出されるランプ制御コマンドの8ビットの
データは出力ポート3から出力される。そして、図13
に示すように、音制御基板70に送出される音制御コマ
ンドの8ビットのデータは出力ポート4から出力され
る。
【0100】また、出力ポート5から、情報出力回路6
4を介して情報端子板34やターミナル基板160に至
る各種情報出力用信号すなわち制御に関わる情報の出力
データが出力される。そして、出力ポート6から、可変
入賞球装置15を開閉するためのソレノイド16、大入
賞口の開閉板2を開閉するためのソレノイド21、およ
び大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21
Aに対する駆動信号が出力される。
【0101】図13に示すように、払出制御基板37、
図柄制御基板80、ランプ制御基板35および音制御基
板70に対して出力される各INT信号(払出制御信号
INT、表示制御信号INT、ランプ制御信号INTお
よび音声制御信号INT)を出力する出力ポート(出力
ポート0)と、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御
信号CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7お
よび音声制御信号CD0〜CD7を出力する出力ポート
(出力ポート1〜4)とは、別ポートである。
【0102】従って、INT信号を出力する際に、誤っ
て払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号CD0〜
CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7および音声制御
信号CD0〜CD7を変化させてしまう可能性が低減す
る。また、払出制御信号CD0〜CD7、表示制御信号
CD0〜CD7、ランプ制御信号CD0〜CD7または
音声制御信号CD0〜CD7を出力する際に、誤ってI
NT信号を変化させてしまう可能性が低減する。その結
果、主基板31の遊技制御手段から各電気部品制御基板
に対するコマンドは、より確実に送出されることにな
る。さらに、各INT信号は、全て出力ポート0から出
力されるように構成されているので、遊技制御手段のI
NT信号出力処理の負担が軽減される。
【0103】図14は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図14に示
すように、入力ポート0のビット0〜7には、それぞ
れ、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、
ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウン
トスイッチ23、V入賞スイッチ22の検出信号が入力
される。また、入力ポート1のビット0〜4には、それ
ぞれ、賞球カウントスイッチ301A、満タンスイッチ
48、球切れスイッチ187の検出信号、カウントスイ
ッチ短絡信号およびクリアスイッチ921の検出信号が
入力される。なお、各スイッチからの検出信号は、スイ
ッチ回路58において論理反転されている。このよう
に、クリアスイッチ921の検出信号すなわち操作手段
の操作入力は、遊技球を検出するためのスイッチの検出
信号が入力される入力ポート(8ビット構成の入力部)
と同一の入力ポートにおけるビット(入力ポート回路)
に入力されている。
【0104】次に遊技機の動作について説明する。図1
5は、主基板31における遊技制御手段(CPU56お
よびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処
理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が
投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルにな
ると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を
開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、
必要な初期設定を行う。
【0105】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0106】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0107】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類
のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が
発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設
定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタック
にセーブする。
【0108】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0109】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0110】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0111】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0112】次いで、CPU56は、入力ポート1を介
して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態
を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認におい
てオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期
化処理を実行する(ステップS11〜ステップS1
5)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下さ
れている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号
が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアス
イッチ信号のオン状態はハイレベルである(図14参
照)。また、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ92
1をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始
することによって、容易に初期化処理を実行させること
ができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができ
る。
【0113】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバック
アップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデ
ータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か
確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力
供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域
のデータを保護するための処理が行われている。そのよ
うな保護処理が行われていた場合をバックアップありと
する。そのような保護処理が行われていないことを確認
したら、CPU56は初期化処理を実行する。
【0114】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停
止時処理においてバックアップRAM領域に設定される
バックアップフラグの状態によって確認される。この例
では、図16に示すように、バックアップフラグ領域に
「55H」が設定されていればバックアップあり(オン
状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていれ
ばバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0115】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。こ
の実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサ
ムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アド
レスをポインタにセットする。また、チェックサムの対
象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセ
ットする。そして、チェックサムデータエリアの内容と
ポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演
算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストア
するとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム
算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサ
ム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェック
サム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェ
ックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、
反転後のデータをチェックサムとする。
【0116】電力供給停止時処理において、上記の処理
と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェッ
クサムはバックアップRAM領域に保存されている。ス
テップS9では、算出したチェックサムと保存されてい
るチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給
停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRA
M領域のデータは保存されているはずであるから、チェ
ック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック
結果が正常でないということは、バックアップRAM領
域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なってい
ることを意味する。そのような場合には、内部状態を電
力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供
給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初
期化処理を実行する。
【0117】チェック結果が正常であれば、CPU56
は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部
品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すた
めの遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そし
て、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プ
ログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのア
ドレスに復帰する。
【0118】このように、バックアップフラグとチェッ
クサム等のチェックデータとを用いてバックアップRA
M領域のデータが保存されているか否かを確認すること
によって、遊技状態を電力供給停止時の状態に正確に戻
すことができる。すなわち、バックアップRAM領域の
データにもとづく状態復旧処理の確実性が向上する。な
お、この実施の形態では、バックアップフラグとチェッ
クデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデ
ータが保存されているか否かを確認しているが、いずれ
か一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフ
ラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を
実行するための契機としてもよい。
【0119】また、バックアップフラグの状態によって
「バックアップあり」が確認されなかった場合には、後
述する遊技状態復旧処理を行うことなく後述する初期化
処理を行うようにしているので、バックアップデータが
存在しないのにもかかわらず遊技状態復旧処理が実行さ
れてしまうことを防止することができ、初期化処理によ
って制御状態を初期状態に戻すことが可能となる。
【0120】さらに、チェックデータを用いたチェック
結果が正常でなかった場合には、後述する遊技状態復旧
処理を行うことなく後述する初期化処理を行うようにし
ているので、電力供給停止時とは異なる内容となってし
まっているバックアップデータにもとづいて遊技状態復
旧処理が実行されてしまうことを防止することができ、
初期化処理によって制御状態を初期状態に戻すことが可
能となる。
【0121】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、
賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御
状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期
値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS1
2)。さらに、球払出装置97からの払出が可能である
ことを指示する払出許可状態指定コマンド(以下、払出
可能状態指定コマンドという。)を払出制御基板37に
対して送信する処理を行う(ステップS13)。また、
他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制御基板70、
図柄制御基板80)を初期化するための初期化コマンド
を各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS1
4)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示さ
れる初期図柄を示すコマンド(図柄制御基板80に対し
て)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を
指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等が
ある。
【0122】初期化処理では、払出制御基板37に対し
て常に払出可能状態指定コマンドが送信される。仮に、
遊技機の状態が球払出装置97からの払出が可能でない
状態であったとしても、直後に実行される遊技制御処理
において、その旨が検出され、払出が可能でない状態で
あることを指示する払出禁止状態指定コマンド(以下、
払出停止状態指定コマンドという。)が送信されるので
問題はない。なお、払出可能状態指定コマンドおよび他
のサブ基板に対する初期化コマンドの送信処理におい
て、例えば、各コマンドが設定されているテーブル(R
OM領域)のアドレスをポインタにセットし、後述する
コマンドセット処理(図35参照)のような処理ルーチ
ンをコールすればよい。
【0123】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。
【0124】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理
(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステ
ップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処
理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割
込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新
処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割
込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数と
は、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための
乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発
生するためのカウンタのカウント値を更新する処理であ
る。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を
発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理で
ある。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定す
るための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用
乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定する
ための乱数である。後述する遊技制御処理において、大
当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周する
と、そのカウンタに初期値が設定される。
【0125】なお、表示用乱数更新処理が実行されると
きには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理
が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タ
イマ割込処理における処理と競合してしまうのを避ける
ためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイ
マ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生
するためのカウンタのカウント値を更新してしまったの
では、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。し
かし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にして
おけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0126】図17は、遊技状態復旧処理の一例を示す
フローチャートである。遊技状態復旧処理において、C
PU56は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う
(ステップS81)。スタックポインタの値は、後で詳
述する電力供給停止時処理において、所定のRAMエリ
ア(電源バックアップされている作業領域におけるスタ
ックポインタ退避バッファ)に退避している。よって、
ステップS81では、そのRAMエリアの値をスタック
ポインタに設定することによって復帰させる。なお、復
帰されたスタックポインタが指す領域(すなわちスタッ
ク領域)には、電力供給が停止したときのレジスタ値や
プログラムカウンタ(PC)の値が退避している。
【0127】次いで、CPU56は、払出停止状態であ
ったか否か確認する(ステップS82)。払出停止状態
であったか否かは、電源バックアップされているRAM
エリアに保存されている所定の作業領域(例えば、普通
図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特
別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、
払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラ
グ、払出停止フラグなど)における払出状態データとし
ての払出停止フラグによって確認される。払出停止状態
であった場合には、払出制御基板37に搭載されている
払出制御手段に対して、払出の停止を指示する払出制御
コマンド(払出停止状態指定コマンド)を送信する(ス
テップS83)。払出停止状態でなかった場合には、払
出制御手段に対して払出が可能であることを指示する払
出制御コマンド(払出可能状態指定コマンド)を送信す
る(ステップS84)。
【0128】補給球の不足や余剰球受皿4の満タンにつ
いて払出制御手段は認識できないので、遊技制御手段か
ら通知しないと、停電等からの復旧時に、補給球の不足
や余剰球受皿4の満タンであるにもかかわらず遊技球の
払出処理を開始してしまうおそれがある。しかし、この
実施の形態では、遊技状態復旧処理において、払出の停
止を指示する払出制御コマンドまたは払出が可能である
こと指示する払出制御コマンドが送信されるので、払出
制御手段が、補給球の不足や余剰球受皿4の満タンであ
るにもかかわらず遊技球の払出処理を開始してしまうこ
とはない。
【0129】なお、ここでは、遊技媒体の払い出しが可
能であるか否かを判定する払出状態判定手段(遊技制御
手段の一部)が払出可能でないことを検出したら、原因
の如何に関わらず、1種類の払出停止状態指定コマンド
(すなわち、本例では、払出停止状態指定コマンドは、
払い出しを禁止する複数種類の条件のうちのどの条件が
成立した場合であっても、共通して用いられるコマンド
とされている。)が送信されるようにしたが、原因別の
コマンド(この例では、補給球の不足を示すコマンドと
下皿満タンを示すコマンド)に分けて送信してもよい。
さらに、遊技球の払出が可能でない場合に、遊技の継続
を禁止するために遊技球の発射を禁止することを指示す
るコマンドを払出制御基板37に対して送信してもよ
い。払出制御基板37に搭載された払出制御手段は、遊
技球の発射を禁止することを指示するコマンドを受信し
たら、打球発射装置の駆動を停止する。また、遊技球の
払出が可能でない場合に、遊技制御手段が発射制御手段
に対して、直接、遊技球の発射を禁止することを指示す
る信号を与えてもよい。また、払出制御手段は、払出停
止状態指定コマンドを受信した場合に、打球発射装置の
駆動を停止するようにしてもよい。
【0130】次いで、CPU56は、電力供給が停止し
たときの可変表示装置9における特別図柄の表示状態に
応じて、その表示状態を復旧させるための表示制御コマ
ンドを送信する(ステップS85)。
【0131】その後、CPU56は、バックアップフラ
グをクリアする(ステップS91)すなわち、前回の電
力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを
示すフラグをリセットする。よって、制御状態の復旧後
に不必要な情報が残存しないようにすることができる。
また、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出
して、各種レジスタ(IXレジスタ、HLレジスタ、D
Eレジスタ、BCレジスタ)に設定する(ステップS9
2)。すなわち、レジスタ復元処理を行う。なお、各レ
ジスタが復元させる毎に、スタックポインタの値が減ら
される。すなわち、スタックポインタの値が、スタック
領域の1つ前のアドレスを指すように更新される。そし
て、パリティフラグがオンしていない場合には割込許可
状態にする(ステップS93,S94)。最後に、AF
レジスタ(アキュミュレータとフラグのレジスタ)をス
タック領域から復元する(ステップS95)。
【0132】そして、RET命令が実行される。RET
命令が実行されるときには、CPU56は、スタックポ
インタが指す領域に格納されているデータをプログラム
カウンタに設定することによってプログラムのリターン
動作を実現する。ただし、ここでのリターン先は、遊技
状態復旧処理をコールした部分ではない。なぜなら、ス
テップS81においてスタックポインタの復帰処理がな
され、ステップS92でレジスタの復元処理が終了した
後では、スタック領域を指すスタックポインタは、NM
Iによる電力供給停止時処理が開始されたときに実行さ
れていたプログラムのアドレスが退避している領域を指
している。すなわち、復帰されたスタックポインタが指
すスタック領域に格納されているリターンアドレスは、
プログラムにおける前回の電力供給停止時にNMIが発
生したアドレスである。従って、ステップS95の次の
RET命令によって、電力供給停止時にNMIが発生し
たアドレスにリターンする。すなわち、スタック領域に
退避されていたアドレスデータ(プログラムアドレスデ
ータ)にもとづいて復旧制御が実行されている。
【0133】タイマ割込が発生すると、CPU56は、
レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図
18に示すステップS21〜S32の遊技制御処理を実
行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、
スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始
動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞
口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッ
チの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイ
ッチ処理:ステップS21)。
【0134】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0135】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタの
カウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。
CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数
を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理
を行う(ステップS24,S25)。
【0136】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示
器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図
柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて
実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、
遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0137】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS29)。
【0138】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS30)。
【0139】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開
状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を
切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動
指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動す
る。
【0140】そして、CPU56は、入賞口スイッチ2
9a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞
球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップ
S32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30
a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出
に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御
コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されてい
る払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御
コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。その後、
レジスタの内容を復帰させ(ステップS33)、割込許
可状態に設定する(ステップS34)。
【0141】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御
処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割
込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、
遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにし
てもよい。
【0142】図19,図20は、電源基板910からの
電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理(電
力供給停止時処理)の処理例を示すフローチャートであ
る。マスク不能割込が発生すると、CPU56に内蔵さ
れている割込制御機構は、マスク不能割込発生時に実行
されていたプログラムのアドレス(具体的には実行完了
後の次のアドレス)を、スタックポインタが指すスタッ
ク領域に退避させるとともに、スタックポインタの値を
増やす。すなわち、スタックポインタの値がスタック領
域の次のアドレスを指すように更新する。
【0143】電力供給停止時処理において、CPU56
は、AFレジスタ(アキュミュレータとフラグのレジス
タ)をスタックポインタが指すスタック領域に退避する
(ステップS51)。このとき、スタックポインタの値
が、スタック領域の次のアドレスを指すように更新され
る。また、割込フラグをパリティフラグにコピーする
(ステップS52)。パリティフラグはバックアップR
AM領域に形成されている。割込フラグは、割込許可状
態であるのか割込禁止状態であるのかを示すフラグであ
って、CPU56が内蔵する制御レジスタ中にある。割
込フラグのオン状態が割込禁止状態であることを示す。
上述したように、パリティフラグは遊技状態復旧処理で
参照される。そして、遊技状態復旧処理において、パリ
ティフラグがオン状態であれば、割込許可状態には設定
されない。
【0144】また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタおよびIXレジスタをスタックポインタが指す
スタック領域に退避する(ステップS54〜57)。こ
の段階で、スタック領域には、マスク不能割込発生時に
実行されていたプログラムのアドレス、BCレジスタ、
DEレジスタ、HLレジスタおよびIXレジスタの各値
が順に格納されたことになる。なお、各レジスタが退避
される毎に、スタックポインタの値が、スタック領域の
次のアドレスを指すように更新される。また、スタック
ポインタの値を作業領域における所定の領域(スタック
ポインタ退避バッファ)に退避する(ステップS5
8)。
【0145】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、パリティデータを作成する(ステップ
S60〜S67)。すなわち、まず、クリアデータ(0
0)をチェックサムデータエリアにセットし(ステップ
S60)、チェックサム算出開始アドレスをポインタに
セットする(ステップS61)。また、チェックサム算
出回数をセットする(ステップS62)。
【0146】そして、チェックサムデータエリアの内容
とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を
演算する(ステップS63)。演算結果をチェックサム
データエリアにストアするとともに(ステップS6
4)、ポインタの値を1増やし(ステップS65)、チ
ェックサム算出回数の値を1減算する(ステップS6
6)。ステップS63〜S66の処理が、チェックサム
算出回数の値が0になるまで繰り返される(ステップS
67)。
【0147】チェックサム算出回数の値が0になった
ら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の
各ビットの値を反転する(ステップS68)。そして、
反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアす
る(ステップS69)。このデータが、電源投入時にチ
ェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMア
クセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(ステップ
S70)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなく
なる。従って、電圧低下に伴ってプログラムの暴走が生
じても、RAMの記憶内容が破壊されるようなことはな
い。
【0148】さらに、CPU56は、クリアデータ(0
0)を適当なレジスタにセットし(ステップS71)、
処理数(この例では「7」)を別のレジスタにセットす
る(ステップS72)。また、出力ポート0のアドレス
をIOポインタに設定する(ステップS73)。IOポ
インタとして、さらに別のレジスタが用いられる。
【0149】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS74)、
IOポインタの値を1増やし(ステップS75)、処理
数の値を1減算する(ステップS77)。ステップS7
4〜S76の処理が、処理数の値が0になるまで繰り返
される。その結果、全ての出力ポート0〜6(図12お
よび図13参照)にクリアデータが設定される。図12
および図13に示すように、この例では、「1」がオン
状態であり、クリアデータである「00」が各出力ポー
トにセットされるので、全ての出力ポートがオフ状態に
なる。従って、出力信号がクリアされる。すなわち、電
気部品制御手段に送信される各制御コマンドの出力状態
(出力ポート0〜4の状態)、外部出力される制御状態
に関連する信号の状態(出力ポート5の状態)、および
可変入賞装置等の電気部品を駆動する電気的駆動源(こ
の例ではソレノイド)に対する駆動信号の状態(出力ポ
ート6の状態)は、全てクリアされる。
【0150】従って、遊技状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。なお、この実施の形態では、遊技制御処理に
おいて用いられるデータが格納されるRAM領域は全て
電源バックアップされている。従って、その内容が正し
く保存されているか否かを示すチェックサムの生成処
理、およびその内容を書き換えないようにするためのR
AMアクセス防止処理が、遊技状態を保存するための処
理に相当する。また、各出力ポートをオフ状態にするこ
とによって、電気部品の作動を停止させるためのクリア
信号を出力する処理が実行されたことになる。
【0151】遊技状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。つまり、パチンコ遊技機のように可変入
賞球装置を有している遊技機において、実装の関係上、
可変入賞球装置における可変入賞口の位置と入賞を検出
する入賞口スイッチの設置位置とを、ある程度離さざる
を得ない。出力ポート、特に可変入賞球装置を開放状態
にするための信号が出力される出力ポートを直ちにオフ
状態にしないと、電力供給停止時に、可変入賞口に入賞
したにもかかわらず、電力供給停止時処理の実行が開始
されて入賞口スイッチの検出がなされない状況が起こり
うる。その場合、可変入賞口に入賞があったことは保存
されない。すなわち、実際に生じている遊技状態(入賞
があったこと)と保存される遊技状態とが整合しない。
しかし、この実施の形態では、出力ポートがクリアされ
て可変入賞球装置が閉じられるので、保存される遊技状
態と整合しない状況が発生することは確実に防止され
る。
【0152】また、電気部品の駆動が不能になる状態に
なる前に実行される電力供給停止時処理の際に、出力ポ
ートをクリアすることができるので、電気部品の駆動が
不能になる状態となる前に遊技制御手段によって制御さ
れる各電気部品を、適切な動作停止状態にすることがで
きる。例えば、開放中の大入賞口を閉成させ、また開放
中の可変入賞球装置15を閉成させるなど、電気部品に
ついての作動を停止させたあとに電気部品の駆動が不能
になる状態とすることができる。従って、適切な停止状
態で電力供給の復旧を待つことが可能となる。そして、
出力ポートに対するクリア処理が完了すると、CPU5
6は、待機状態(ループ状態)に入る。従って、システ
ムリセットされるまで、何もしない状態になる。
【0153】なお、この実施の形態では、NMIに応じ
て電力供給停止時処理が実行されたが、電源断信号をC
PU56のマスク可能端子に接続し、マスク可能割込処
理によって電力供給停止時処理を実行してもよい。ま
た、電源断信号を入力ポートに入力し、入力ポートのチ
ェック結果に応じて電力供給停止時処理を実行してもよ
い。
【0154】図21は、チェックサム作成方法の一例を
説明するための説明図である。ただし、図21に示す例
では、簡単のために、バックアップRAM領域のデータ
のサイズを3バイトとする。電源電圧低下にもとづく電
力供給停止時処理において、図21に示すように、チェ
ックサムデータとして初期データ(この例では00
(H))が設定される。次に、「00(H)」と「F0
(H)」の排他的論理和がとられ、その結果と「16
(H)」の排他的論理和がとられる。さらに、その結果
と「DF(H)」の排他的論理和がとられる。そして、
その結果(この例では「39(H)」)を論理反転して
得られた値(この例では「C6(H)」)がチェックサ
ムバッファに設定される。
【0155】なお、図21では、説明を容易にするため
に、論理反転前のデータ「39(H)」がチェックサム
バッファに格納されている様子が示されている。なお、
初期データとしての00(H)はステップS60で設定
されるチェックサムデータに対するクリアデータに応じ
た値であるが、実際には、00(H)との排他的論理和
は演算前と後とで値が変わらないので、00(H)との
排他的論理和演算を行わなくてもよい。
【0156】また、遊技機への電力供給開始時にはパリ
ティチェックOKか否かの判断が行われるが(図15に
おけるステップS9)、その判断では、電力供給停止時
処理におけるパリティデータの作成処理(ステップS7
1〜S77)と同様の処理が行われ、処理結果すなわち
演算結果がチェックサムバッファの内容と一致したらパ
リティチェックOKと判定される。
【0157】また、この実施の形態では、作業領域のデ
ータにもとづいてチェックサムが生成されているが、ス
タック領域のデータも含めてチェックサムを生成するよ
うにしてもよい。何れのデータにもとづいて生成する場
合であっても、RAM領域に格納されているデータを用
いて算出処理等が行われるので、チェックサムを容易か
つ短時間で生成することが可能となる。
【0158】さらに、この実施の形態では、電力供給開
始時に、電力供給停止時処理における処理と同じ処理に
よってチェックサムを生成し、生成されたチェックサム
とバックアップRAMに保存されていたチェックサムと
を比較したが、他の方法を用いてもよい。例えば、バッ
クアップRAMに保存されていたチェックサムを初期値
として、電力供給停止時処理において演算対象となった
各データについて演算を行い、演算結果が所定値(例え
ば00(H))と一致したらパリティチェックOKと判
定するようにしてもよい。また、パリティチェックのた
めのチェックデータはチェックサムに限られず、バック
アップRAMの内容が正当に保存されているかを判定で
きるものであれば、他のチェックデータを用いてもよ
い。
【0159】図22は、遊技機への電力供給停止時の電
源電圧低下やNMI信号(=電源断信号:電力供給停止
時信号)の様子を示すタイミング図である。遊技機に対
する電力供給が停止すると、最も高い直流電源電圧であ
るVSLの電圧値は徐々に低下する。そして、この例で
は、+22Vにまで低下すると、電源基板910に搭載
されている電源監視用IC902から電源断信号が出力
される(ローレベルになる)。
【0160】電源断信号は、電気部品制御基板(この実
施の形態では主基板31および払出制御基板37)に導
入され、CPU56および払出制御用CPU371のN
MI端子に入力される。CPU56および払出制御用C
PU371は、NMI処理によって、所定の電力供給停
止時処理を実行する。
【0161】VSLの電圧値がさらに低下して所定値(こ
の例では+9V)にまで低下すると、主基板31や払出
制御基板37に搭載されているシステムリセット回路の
出力がローレベルになり、CPU56および払出制御用
CPU371がシステムリセット状態になる。なお、C
PU56および払出制御用CPU371は、システムリ
セット状態とされる前に、電力供給停止時処理を完了し
ている。
【0162】VSLの電圧値がさらに低下してVcc(各種
回路を駆動するための+5V)を生成することが可能な
電圧を下回ると、各基板において各回路が動作できない
状態となる。しかし、少なくとも主基板31や払出制御
基板37では、電力供給停止時処理が実行され、CPU
56および払出制御用CPU371がシステムリセット
状態とされている。
【0163】以上のように、この実施の形態では、電源
監視回路は、遊技機で使用される直流電圧のうちで最も
高い電源VSLの電圧を監視して、その電源の電圧が所定
値を下回ったら電圧低下信号(電源断検出信号)を発生
する。図22に示すように、電源断信号が出力されるタ
イミングでは、IC駆動電圧は、まだ各種回路素子を十
分駆動できる電圧値になっている。従って、IC駆動電
圧で動作する主基板31のCPU56が所定の電力供給
停止時処理を行うための動作時間が確保されている。
【0164】なお、ここでは、電源監視回路は、遊技機
で使用される直流電圧のうちで最も高い電源VSLの電圧
を監視したが、電源断信号を発生するタイミングが、I
C駆動電圧で動作する電気部品制御手段が所定の電力供
給停止時処理を行うための動作時間が確保されるような
タイミングであれば、監視対象電圧は、最も高い電源V
SLの電圧でなくてもよい。すなわち、少なくともIC駆
動電圧よりも高い電圧を監視すれば、電気部品制御手段
が所定の電力供給停止時処理を行うための動作時間が確
保されるようなタイミングで電源断信号を発生すること
ができる。
【0165】その場合、上述したように、監視対象電圧
は、電力供給停止時のスイッチオン誤検出の防止も期待
できる電圧であることが好ましい。すなわち、遊技機の
各種スイッチに供給される電圧(スイッチ電圧)が+1
2Vであることから、+12V電源電圧が落ち始める以
前の段階で、電圧低下を検出できることが好ましい。よ
って、少なくともスイッチ電圧よりも高い電圧を監視す
ることが好ましい。
【0166】次に、メイン処理におけるスイッチ処理
(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形
態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継
続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッ
チオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測す
るために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイ
マは、バックアップRAM領域に形成された1バイトの
カウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合
に2ms毎に+1される。図23に示すように、スイッ
チタイマは検出信号の数N(クリアスイッチ921の検
出信号を除く)だけ設けられている。この実施の形態で
はN=13である。また、RAM55において、各スイ
ッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順
(図14に示された上から下への順)と同じ順序で並ん
でいる。
【0167】図24は、遊技制御処理におけるステップ
S21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートで
ある。なお、スイッチ処理は、図18に示すように遊技
制御処理において最初に実行される。スイッチ処理にお
いて、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されて
いるデータを入力する(ステップS101)。次いで、
処理数として「8」を設定し(ステップS102)、入
賞口スイッチ33aのためのスイッチタイマのアドレス
をポインタにセットする(ステップS103)。そし
て、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする
(ステップS104)。
【0168】図25は、スイッチチェック処理サブルー
チンを示すフローチャートである。スイッチチェック処
理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力デ
ータ、この場合には入力ポート0からの入力データを
「比較値」として設定する(ステップS121)。ま
た、クリアデータ(00)をセットする(ステップS1
22)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレス
が設定されている)が指すスイッチタイマをロードする
とともに(ステップS123)、比較値を右(上位ビッ
トから下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS
124)。比較値には入力ポート0のデータ設定されて
いる。そして、この場合には、入賞口スイッチ33aの
検出信号がキャリーフラグに押し出される。
【0169】キャリーフラグの値が「1」であれば(ス
テップS125)、すなわち入賞口スイッチ33aの検
出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加
算する(ステップS127)。加算後の値が0でなけれ
ば加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,
S129)。加算後の値が0になった場合には加算値を
スイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマ
の値が既に最大値(255)に達している場合には、そ
れよりも値を増やさない。
【0170】キャリーフラグの値が「0」であれば、す
なわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であ
れば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ス
テップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であ
れば、スイッチタイマの値が0に戻る。
【0171】その後、CPU56は、ポインタ(スイッ
チタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップ
S130)、処理数を1減算する(ステップS13
1)。処理数が0になっていなければステップS122
に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が
繰り返される。
【0172】ステップS122〜S132の処理は、処
理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート
0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号につい
て、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が
行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの
値が1増やされる。
【0173】CPU56は、スイッチ処理のステップS
105において、入力ポート1に入力されているデータ
を入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ス
テップS106)、賞球カウントスイッチ301Aのた
めのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする
(ステップS107)。そして、スイッチチェック処理
サブルーチンをコールする(ステップS108)。
【0174】スイッチチェック処理サブルーチンでは、
上述した処理が実行されるので、ステップS122〜S
132の処理が、処理数分すなわち4回繰り返され、そ
の間に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチ
の検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否か
のチェック処理が行われ、オン状態であれば、対応する
スイッチタイマの値が1増やされる。
【0175】なお、この実施の形態では、遊技制御処理
が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに
1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎
に+1される。
【0176】図26〜図28は、遊技制御処理における
ステップS32の賞球処理の一例を示すフローチャート
である。この実施の形態では、賞球処理では、賞球払出
の対象となる入賞口スイッチ33a,39a,29a,
30a、カウントスイッチ23および始動口スイッチ1
4aが確実にオンしたか否か判定されるとともに、オン
したら賞球個数を示す払出制御コマンドが払出制御基板
37に送出されるように制御し、また、満タンスイッチ
48および球切れスイッチ187が確実にオンしたか否
か判定されるとともに、オンしたら所定の払出制御コマ
ンドが払出制御基板37に送出されるように制御する等
の処理が行われる。
【0177】賞球処理において、CPU56は、入力判
定値テーブルのオフセットとして「1」を設定し(ステ
ップS150)、スイッチタイマのアドレスのオフセッ
トとして「9」を設定する(ステップS151)。入力
判定値テーブル(図30参照)のオフセット「1」は、
入力判定値テーブルの2番目のデータ「50」を使用す
ることを意味する。また、各スイッチタイマは、図14
に示された入力ポートのビット順と同順に並んでいるの
で、スイッチタイマのアドレスのオフセット「9」は満
タンスイッチ48に対応したスイッチタイマが指定され
ることを意味する。そして、スイッチオンチェックルー
チンがコールされる(ステップS152)。
【0178】入力判定値テーブルとは、各スイッチにつ
いて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチが
オンしたと判定するための判定値が設定されているRO
M領域である。入力判定値テーブルの構成例は図30に
示されている。図30に示すように、入力判定値テーブ
ルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域
から順に、「2」、「50」、「250」、「30」、
「250」、「1」の判定値が設定されている。また、
スイッチオンチェックルーチンでは、入力判定値テーブ
ルの先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに
設定されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレ
スとオフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比
較され、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグ
がセットされる。
【0179】スイッチオンチェックルーチンの一例が図
29に示されている。スイッチオンチェックルーチンに
おいて、満タンスイッチ48に対応するスイッチタイマ
の値が満タンスイッチオン判定値「50」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされるので(ステップ
S153)、満タンフラグがセットされる(ステップS
154)。なお、図26には明示されていないが、満タ
ンスイッチ48に対応したスイッチタイマの値が0にな
ると、満タンフラグはリセットされる。
【0180】また、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「2」を設定し(ステップS15
6)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0A(H)」を設定する(ステップS157)。入力
判定値テーブルのオフセット「2」は、入力判定値テー
ブルの3番目のデータ「250」を使用することを意味
する。また、各スイッチタイマは、図14に示された入
力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチ
タイマのアドレスのオフセット「0A(H)」は球切れ
スイッチ187に対応したスイッチタイマが指定される
ことを意味する。そして、スイッチオンチェックルーチ
ンがコールされる(ステップS158)。
【0181】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
球切れスイッチ187に対応するスイッチタイマの値が
球切れスイッチオン判定値「250」に一致していれば
スイッチオンフラグがセットされるので(ステップS1
59)、球切れフラグがセットされる(ステップS16
0)。なお、図26には明示されていないが、球切れス
イッチ187に対応したスイッチオフタイマが用意さ
れ、その値が50になると、球切れフラグはリセットさ
れる。
【0182】そして、CPU56は、払出停止状態であ
るか否か確認する(ステップS201)。払出停止状態
は、払出制御基板37に対して払出を停止すべき状態で
あることを指示する払出制御コマンドである払出停止状
態指定コマンドを送出した後の状態であり、具体的に
は、作業領域における払出停止フラグがセットされてい
る状態である。払出停止状態でなければ、上述した球切
れ状態フラグまたは満タンフラグがオンになったか否か
を確認する(ステップS202)。
【0183】いずれかがオン状態に変化したときには、
払出停止状態フラグをセットするとともに(ステップS
203)、払出停止状態指定コマンドに関するコマンド
送信テーブルをセットし(ステップS204)、コマン
ドセット処理をコールする(ステップS205)。ステ
ップS204では、払出停止状態指定コマンドの払出制
御コマンドが格納されているコマンド送信テーブル(R
OM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルのアド
レスとして設定される。払出停止状態指定コマンドに関
するコマンド送信テーブルには、後述するINTデー
タ、払出制御コマンドの1バイト目のデータ、および払
出制御コマンドの2バイト目のデータが設定されてい
る。なお、ステップS202において、いずれか一方の
フラグが既にオン状態であったときに他方のフラグがオ
ン状態になったときには、ステップS203〜ステップ
S205の処理は行われない。
【0184】また、払出停止状態であれば、球切れ状態
フラグおよび満タンフラグがともにオフ状態になったか
否かを確認する(ステップS206)。ともにオフ状態
となったとき(後述する解除条件が成立したとき)に
は、払出停止フラグをリセットするとともに(ステップ
S207)、払出可能状態指定コマンドに関するコマン
ド送信テーブルをセットし(ステップS208)、コマ
ンドセット処理をコールする(ステップS209)。ス
テップS208では、払出可能状態指定コマンドの払出
制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブル
(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブルの
アドレスとして設定される。払出可能状態指定コマンド
に関するコマンド送信テーブルには、後述するINTデ
ータ、払出制御コマンドの1バイト目のデータ、および
払出制御コマンドの2バイト目のデータが設定されてい
る。
【0185】なお、解除条件は、払出停止状態を解除す
るための条件であり、払出停止状態を維持する必要がな
くなったときに成立する条件である。本例では、解除条
件は、払出停止状態とされているときに、余剰球受皿4
が満タン状態でなく、かつ、球切れ状態でもない状態で
ない状態となったこととされている。
【0186】さらに、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS22
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「0」を設定する(ステップS222)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図14に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「0」は入賞口スイッチ33aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。また、繰り返
し数として「4」をセットする(ステップS223)。
そして、スイッチオンチェックルーチンがコールされる
(ステップS224)。
【0187】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
CPU56は、入力判定値テーブル(図30参照)の先
頭アドレスを設定する(ステップS281)。そして、
そのアドレスにオフセットを加算し(ステップS28
2)、加算後のアドレスからスイッチオン判定値をロー
ドする(ステップS283)。
【0188】次いで、CPU56は、スイッチタイマの
先頭アドレスを設定し(ステップS284)、そのアド
レスにオフセットを加算し(ステップS285)、加算
後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ス
テップS286)。各スイッチタイマは、図14に示さ
れた入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、ス
イッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
【0189】そして、CPU56は、ロードしたスイッ
チタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステ
ップS287)。それらが一致すれば、スイッチオンフ
ラグをセットする(ステップ128)。
【0190】この場合には、スイッチオンチェックルー
チンにおいて、入賞口スイッチ33aに対応するスイッ
チタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致してい
ればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS2
25)。そして、スイッチチェックオンルーチンは、ス
イッチタイマのアドレスのオフセットが更新されつつ
(ステップS230)、最初に設定された繰り返し数分
だけ実行されるので(ステップS228,S229)、
結局、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a
について、対応するスイッチタイマの値がスイッチオン
判定値「2」と比較されることになる。
【0191】スイッチオンフラグがセットされたら、払
い出すべき賞球個数としての「10」をリングバッファ
に設定する(ステップS226)。そして、総賞球数格
納バッファの格納値に10を加算する(ステップS22
7)。なお、リングバッファにデータを書き込んだとき
には、書込ポインタをインクリメントし、リングバッフ
ァの最後の領域にデータを書き込まれたときには、書込
ポインタを、リングバッファの最初の領域を指すように
更新する。
【0192】総賞球数格納バッファは、払出制御手段に
対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しが
なされると減算される)が格納されるバッファであり、
バックアップRAMに形成されている。なお、この実施
の形態では、リングバッファにデータを書き込んだ時点
で総賞球数格納バッファの格納値に対する加算処理が行
われるが、払い出すべき賞球個数を指示する払出制御コ
マンドを出力ポートに出力した時点で総賞球数格納バッ
ファの格納値に対する、出力する払出制御コマンドに対
応した賞球数の加算処理を行ってもよい。
【0193】次に、CPU56は、入力判定値テーブル
のオフセットとして「0」を設定し(ステップS23
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「5」を設定する(ステップS232)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図14に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「5」は始動口スイッチ14aに対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
233)。
【0194】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
始動口スイッチ14aに対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS234)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「6」をリングバッファに設定する(ステップ
S235)。また、総賞球数格納バッファの格納値に6
を加算する(ステップS236)。
【0195】次いで、CPU56は、入力判定値テーブ
ルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS24
1)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして
「6」を設定する(ステップS242)。入力判定値テ
ーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最
初のデータを使用することを意味する。また、各スイッ
チタイマは、図14に示された入力ポートのビット順と
同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオ
フセット「6」はカウントスイッチ23に対応したスイ
ッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイ
ッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS
243)。
【0196】スイッチオンチェックルーチンにおいて、
カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値が
スイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオ
ンフラグがセットされる(ステップS244)。スイッ
チオンフラグがセットされたら、払い出すべき賞球個数
としての「15」をリングバッファに設定する(ステッ
プS245)。また、総賞球数格納バッファの格納値に
15を加算する(ステップS246)。
【0197】そして、リングバッファにデータが存在す
る場合には(ステップS247)、読出ポインタが指す
リングバッファの内容を送信バッファにセットするとと
もに(ステップS248)、読出ポインタの値を更新
(リングバッファの次の領域を指すように更新)し(ス
テップS249)、賞球個数に関するコマンド送信テー
ブルをセットし(ステップS250)、コマンドセット
処理をコールする(ステップS251)。コマンドセッ
ト処理の動作については後で詳しく説明する。
【0198】ステップS250では、賞球個数に関する
払出制御コマンドが格納されているコマンド送信テーブ
ル(ROM)の先頭アドレスが、コマンド送信テーブル
のアドレスとして設定される。賞球個数に関するコマン
ド送信テーブルには、後述するINTデータ(01
(H))、払出制御コマンドの1バイト目のデータ(F
0(H))、および払出制御コマンドの2バイト目のデ
ータが設定されている。ただし、2バイト目のデータと
して「80(H)」が設定されている。
【0199】以上のように、遊技制御手段から払出制御
基板37に賞球個数を指示する払出制御コマンドを出力
しようとするときに、賞球個数に関するコマンド送信テ
ーブルのアドレス設定と送信バッファの設定とが行われ
る。そして、コマンドセット処理によって、賞球個数に
関するコマンド送信テーブルと送信バッファの設定内容
とにもとづいて払出制御コマンドが払出制御基板37に
送出される。なお、ステップS247において、書込ポ
インタと読出ポインタとの差によってデータがあるか否
か確認することができるが、リングバッファ内の未処理
のデータ個数を示すカウンタを設け、カウント値によっ
てデータがあるか否か確認するようにしてもよい。
【0200】そして、総賞球数格納バッファの内容が0
でない場合、すなわち、まだ賞球残がある場合には、C
PU56は、賞球払出中フラグをオンする(ステップS
252,S253)。
【0201】また、CPU56は、賞球払出中フラグが
オンしているときには(ステップS254)、球払出装
置97から実際に払い出された賞球個数を監視して総賞
球数格納バッファの格納値を減算する賞球個数減算処理
を行う(ステップS255)。なお、賞球払出中フラグ
がオンからオフに変化したときには、ランプ制御基板3
5に対して、賞球ランプ51の点灯を指示するランプ制
御コマンドが送出される。
【0202】なお、払出制御手段は、払出停止状態指定
コマンドを受信すると、賞球としての球払出と球貸しと
しての球払出とをともに停止させる。また、払出可能状
態指定コマンドを受信すると、賞球としての球払出と球
貸しとしての球払出とをともに可能な状態とする。しか
し、遊技制御手段から払出制御手段に対して、賞球とし
ての球払出を停止または再開させる払出制御コマンド
と、球貸しとしての球払出を停止または再開させる払出
制御コマンドとを、別の制御コマンドとして送信するよ
うにしてもよい。
【0203】また、この実施の形態では、払出停止中で
あっても(ステップS201,S206)、ステップS
221〜S251の処理が実行される。すなわち、遊技
制御手段は、払出停止状態であっても、賞球個数を指示
するための払出制御コマンドを送出することができる。
すなわち、賞球個数を指示するためのコマンドが、払出
停止状態であっても払出制御手段に伝達され、払出停止
状態が解除されたときに、早めに賞球払出を開始するこ
とができる。また、遊技制御手段において、払出停止状
態における入賞にもとづく賞球個数を記憶するための大
きな記憶領域は必要とされない。
【0204】さらに、この実施の形態では、遊技媒体の
払出状況とは無関係に、ステップS221〜S251の
処理が実行される。すなわち、遊技制御手段は、前回ま
でに指定した賞球個数の払い出しが完了しているか否か
に関わらず、新たな賞球個数を指示するための払出制御
コマンドを送信することができる。よって、遊技制御手
段の払い出しに関する処理負担を軽減させることができ
るとともに、賞球の払出処理を迅速に行うことができ
る。
【0205】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送出方式について説明してお
く。遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基
板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマン
ド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図3
1(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説
明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで
構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。
また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマン
ドの1バイト目のMODEデータが設定される。そし
て、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンド
の2バイト目のEXTデータが設定される。
【0206】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリ
ア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEX
Tデータそのものが設定されていることを示す。そのよ
うなEXTデータはビット7が0であるデータである。
この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であ
れば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用
することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1で
あれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されてい
るテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであ
ることを示すように構成することもできる。
【0207】図31(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、
例えば賞球処理(メイン処理のステップS32)におい
て、INTデータに「01(H)」を設定する。また、
INTデータにおけるビット1は、図柄出制御基板80
に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット
1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべ
きことを示す。従って、CPU56は、例えば特別図柄
コマンド制御処理(メイン処理のステップS28)にお
いて、INTデータに「02(H)」を設定する。
【0208】INTデータのビット2,3は、それぞ
れ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべき
か否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコ
マンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プ
ロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送信テ
ーブルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマ
ンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出する
ときには、INTデータの該当ビットが「1」に設定さ
れ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にMOD
EデータおよびEXTデータが設定される。
【0209】この実施の形態では、払出制御コマンドに
ついて、図31(C)に示すように、リングバッファお
よび送信バッファが用意されている。そして、賞球処理
において、賞球払出条件が成立すると、成立した条件に
応じた賞球個数が順次リングバッファに設定される。ま
た、賞球個数に関する払出制御コマンド送出する際に、
リングバッファから1個のデータが送信バッファに転送
される。なお、図31(C)に示す例では、リングバッ
ファには、12個分の払出制御コマンドに相当するデー
タが格納可能になっている。すなわち、12個のバッフ
ァがある。なお、リングバッファにおけるバッファの数
は、賞球を発生させる入賞口の数に対応した数であれば
よい。同時入賞が発生した場合でも、それぞれの入賞に
もとづく払出制御コマンドのデータの格納が可能だから
である。
【0210】図32は、主基板31から他の電気部品制
御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例
を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマン
ドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマ
ンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの
種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット
7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット
(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気
部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数
のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区
別可能な態様になっている。なお、図32に示されたコ
マンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いても
よい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制
御コマンドを用いてもよい。また、図32では払出制御
基板37に送出される払出制御コマンドを例示するが、
他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドも同一
構成である。
【0211】図33は、各電気部品制御手段に対する制
御コマンドを構成する8ビットの制御信号CD0〜CD
7とINT信号との関係を示すタイミング図である。図
33に示すように、MODEまたはEXTのデータが出
力ポート(出力ポート1〜出力ポート4のうちのいずれ
か)に出力されてから、Aで示される期間が経過する
と、CPU56は、データ出力を示す信号であるINT
信号をハイレベル(オンデータ)にする。また、そこか
らBで示される期間が経過するとINT信号をローレベ
ル(オフデータ)にする。さらに、次に送出すべきデー
タがある場合には、すなわち、MODEデータ送出後で
は、Cで示される期間をおいてから2バイト目のデータ
を出力ポートに送出する。2バイト目のデータに関し
て、A,Bの期間は、1バイト目の場合と同様である。
このように、取込信号はMODEおよびEXTのデータ
のそれぞれについて出力される。
【0212】Aの期間は、CPU56が、コマンドの送
出準備の期間すなわちバッファに送出コマンドを設定す
る処理に要する期間であるとともに、制御信号線におけ
るデータの安定化のための期間である。すなわち、制御
信号線において制御信号CD0〜CD7が出力された
後、所定期間(Aの期間:オフ出力期間の一部)経過後
に、取込信号としてのINT信号が出力される。また、
Bの期間(オン出力期間)は、INT信号安定化のため
の期間である。そして、Cの期間(オフ出力期間の一
部)は、電気部品制御手段が確実にデータを取り込める
ように設定されている期間である。B,Cの期間では、
信号線上のデータは変化しない。すなわち、B,Cの期
間が経過するまでデータ出力が維持される。
【0213】この実施の形態では、払出制御基板37へ
の払出制御コマンド、図柄制御基板80への表示制御コ
マンド、ランプ制御基板35へのランプ制御コマンドお
よび音制御基板70への音制御コマンドは、同一のコマ
ンド送信処理ルーチン(共通モジュール)を用いて送出
される。そこで、B,Cの期間すなわち1バイト目に関
するINT信号が立ち上がってから2バイト目のデータ
が送出開始されるまでの期間は、コマンド受信処理に最
も時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間
よりも長くなるように設定される。
【0214】なお、各電気部品制御手段は、INT信号
が立ち上がったことを検知して、例えば割込処理によっ
て1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
【0215】B,Cの期間が、コマンド受信処理に最も
時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間よ
りも長いので、遊技制御手段が、各電気部品制御手段に
対するコマンド送出処理を共通モジュールで制御して
も、いずれの電気部品制御手段でも遊技制御手段からの
制御コマンドを確実に受信することができる。
【0216】CPU56は、INT信号出力処理を実行
した後に所定期間が経過すると次のデータを送出できる
状態になるが、その所定期間(B,Cの期間)は、IN
T信号出力処理の前にデータを送出してからINT信号
を出力開始するまでの期間(Aの期間)よりも長い。上
述したように、Aの期間はコマンドの信号線における安
定化期間であり、B,Cの期間は受信側がデータを取り
込むのに要する時間を確保するための期間である。従っ
て、Aの期間をB,Cの期間よりも短くすることによっ
て、受信側の電気部品制御手段が確実にコマンドを受信
できる状態になるという効果を得ることができるととも
に、1つのコマンドの送出完了に要する期間が短縮され
る効果もある。
【0217】図34は、払出制御コマンドの内容の一例
を示す説明図である。本例では、払出制御を実行するた
めに、複数種類の払出制御コマンドが用いられる。図3
4に示された例において、MODE=FF(H),EX
T=00(H)のコマンドFF00(H)は、払出が可
能であることを指示する払出制御コマンド(払出可能状
態指定コマンド)である。MODE=FF(H),EX
T=01(H)のコマンドFF01(H)は、払出を停
止すべき状態であることを指示する払出制御コマンド
(払出停止状態指定コマンド)である。また、MODE
=F0(H)のコマンドF0XX(H)は、賞球個数を
指定する払出制御コマンド(払出個数指定コマンド)で
ある。EXTである「XX」が払出個数を示す。
【0218】払出制御手段は、主基板31の遊技制御手
段からFF01(H)の払出制御コマンドを受信すると
賞球払出および球貸しを停止する状態となり、FF00
(H)の払出制御コマンドを受信すると賞球払出および
球貸しができる状態になる。また、賞球個数を指定する
払出制御コマンドを受信すると、受信したコマンドで指
定された個数に応じた賞球払出制御を行う。
【0219】なお、払出制御コマンドは、払出制御手段
が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この
例では、INT信号のレベルが変化することであり、認
識可能に1回だけ送出されるとは、この例では、払出制
御信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じ
てINT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力さ
れることである。
【0220】各電気部品制御基板への制御コマンドを、
対応する出力ポート(出力ポート1〜4)に出力する際
に、出力ポート0のビット0〜3のうちのいずれかのビ
ットが所定期間「1」(ハイレベル)になるのである
が、INTデータにおけるビット配列と出力ポート0に
おけるビット配列とは対応している。従って、各電気部
品制御基板に制御コマンドを送出する際に、INTデー
タにもとづいて、容易にINT信号の出力を行うことが
できる。
【0221】図35は、コマンドセット処理(ステップ
S205,S209,S251)の処理例を示すフロー
チャートである。コマンドセット処理は、コマンド出力
処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマン
ドセット処理において、CPU56は、まず、コマンド
送信テーブルのアドレス(送信信号指示手段としてのポ
インタの内容)をスタック等に退避する(ステップS3
31)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テ
ーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップ
S332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対
する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指
すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、
コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデー
タ1のアドレスに一致する。
【0222】そこで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS335)。
【0223】図36は、コマンド送信処理ルーチンを示
すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンに
おいて、CPU56は、まず、引数1に設定されている
データすなわちINTデータを、比較値として決められ
ているワークエリアに設定する(ステップS351)。
次いで、送信回数=4を、処理数として決められている
ワークエリアに設定する(ステップS352)。そし
て、払出制御信号を出力するためのポート1のアドレス
をIOアドレスにセットする(ステップS353)。こ
の実施の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信
号を出力するための出力ポートのアドレスである。ま
た、ポート2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ
制御信号、音声制御信号を出力するための出力ポートの
アドレスである。
【0224】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS355)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0225】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS3
56)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1のアドレスが設定されているので、その
ときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1
に出力される。
【0226】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減
算する(ステップS358)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定され
る。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポ
ートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認
し(ステップS359)、値が0になっていなければ、
ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフ
ト処理が行われる。
【0227】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否か
のチェックが行われる。このように、それぞれのシフト
処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理
によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コ
マンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
【0228】よって、キャリーフラグが「1」になった
ときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)
に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モ
ジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンド
の送出処理を行うことができる。
【0229】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0230】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS360)、読み出したデータをポート0に
出力する(ステップS361)。この実施の形態では、
ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信
号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0
〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御IN
T信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出
力するためのポートである。INTデータでは、ステッ
プS351〜S359の処理で出力された制御コマンド
(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コ
マンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビ
ットに対応したビットが「1」になっている。従って、
ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマン
ド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御
コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハ
イレベルになる。
【0231】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS362)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS363,S36
4)。この処理は、図33に示されたBの期間を設定す
るための処理である。ウェイトカウンタの値が0になる
と、クリアデータ(00)を設定して(ステップS36
5)、そのデータをポート0に出力する(ステップS3
66)。よって、INT信号はローレベルになる。そし
て、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS3
62)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステッ
プS368,S369)。この処理は、図33に示され
たCの期間を設定するための処理である。ただし、実際
のCの期間は、ステップS367〜S369で作成され
る時間に、その後の処理時間(この時点でMODEデー
タが出力されている場合にはEXTデータを出力するま
でに要する制御にかかる時間)が加算された期間とな
る。このように、Cの期間が設定されることによって、
連続してコマンドが送出される場合であっても、一のコ
マンドの出力完了後、次にコマンドの送出が開始される
までに所定期間がおかれることになり、コマンドを受信
する電気部品制御手段の側で、容易に連続するコマンド
の区切りを識別することができ、各コマンドは確実に受
信される。
【0232】従って、ステップS367でウェイトカウ
ンタに設定される値は、Cの期間が、制御コマンド受信
対象となる全ての電気部品制御手段が確実にコマンド受
信処理を行うのに十分な期間になるような値である。ま
た、ウェイトカウンタに設定される値は、Cの期間が、
ステップS357〜S359の処理に要する時間(Aの
期間に相当)よりも長くなるような値である。なお、A
の期間をより長くしたい場合には、Aの期間を作成する
ためのウェイト処理(例えば、ウェイトカウンタに所定
値を設定し、ウェイトカウンタの値が0になるまで減算
を行う処理)を行う。
【0233】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図35に示すステップS336で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS337)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS339)。0でなけれ
ば、送信バッファの内容を引数2にロードする(ステッ
プS341)。なお、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であるときに拡張データを使用するように構成さ
れている場合には、コマンド拡張データアドレステーブ
ルの先頭アドレスをポインタにセットし、そのポインタ
にコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算し
てアドレスを算出する。そして、そのアドレスが指すエ
リアのデータを引数2にロードする。
【0234】送信バッファには賞球個数を特定可能なデ
ータが設定されているので、引数2にそのデータが設定
される。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」で
あるときに拡張データを使用するように構成されている
場合には、コマンド拡張データアドレステーブルには、
電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順次設
定される。よって、ワークエリア参照ビットの値が
「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマ
ンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引
数2にロードされる。
【0235】次に、CPU56は、コマンド送信処理ル
ーチンをコールする(ステップS342)。従って、M
ODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXT
データが送出される。
【0236】以上のようにして、2バイト構成の制御コ
マンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ
制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品
制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信
号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処
理を開始するのであるが、いずれの電気部品制御手段に
ついても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段か
らの新たな信号が信号線に出力されることはない。すな
わち、各電気部品制御手段において、確実なコマンド受
信処理が行われる。なお、各電気部品制御手段は、IN
T信号の立ち下がりで制御コマンドの取り込み処理を開
始してもよい。また、INT信号の極性を図33に示さ
れた場合と逆にしてもよい。
【0237】また、この実施の形態では、賞球処理にお
いて、賞球払出条件が成立すると賞球個数を特定可能な
データが、同時に複数のデータを格納可能なリングバッ
ファに格納され、賞球個数を指定する払出制御コマンド
を送出する際に、読出ポインタが指しているリングバッ
ファの領域のデータが送信バッファに転送される。従っ
て、同時に複数の賞球払出条件の成立があっても、それ
らの条件成立にもとづく賞球個数を特定可能なデータが
リングバッファに保存されるので、各条件成立にもとづ
くコマンド出力処理は問題なく実行される。
【0238】さらに、この実施の形態では、1回の賞球
処理内で払出停止状態指定コマンドまたは払出可能状態
指定コマンドと賞球個数を示すコマンドとの双方を送出
することができる。すなわち、2ms毎に起動される1
回の制御期間内において、複数のコマンドを送出するこ
とができる。また、この実施の形態では、各制御手段へ
の制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コマン
ド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、それぞ
れ複数のリングバッファが用意されているので、例え
ば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制
御コマンドのリングバッファに制御コマンドを特定可能
なデータが設定されている場合には、1回のコマンド制
御処理で複数の表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音制御コマンドを送出するように構成することも
可能である。すなわち、同時に(遊技制御処理すなわち
2msタイマ割込処理の起動周期での意味)、複数の制
御コマンドを送出することができる。遊技演出の進行
上、それらの制御コマンドの送出タイミングは同時に発
生するので、このように構成されているのは便利であ
る。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進行とは
無関係に発生するので、一般には、表示制御コマンド、
ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドと同時に送出
されることはない。
【0239】図37は、賞球個数減算処理の一例を示す
フローチャートである。賞球個数減算処理において、C
PU56は、まず、総賞球数格納バッファの格納値をロ
ードする(ステップS381)。そして、格納値が0で
あるか否か確認する(ステップS382)。0であれば
処理を終了する。
【0240】0でなければ、賞球カウントスイッチ用の
スイッチタイマをロードし(ステップS383)、ロー
ド値とオン判定値(この場合は「2」)とを比較する
(ステップS384)。一致したら(ステップS38
5)、賞球カウントスイッチ301Aが確かにオンした
として、すなわち、確かに1個の遊技球が球払出装置9
7から払い出されたとして、総賞球数格納バッファの格
納値を1減算する(ステップS386)。
【0241】また、賞球情報カウンタの値を+1する
(ステップS387)。そして、賞球情報カウンタの値
が10以上であれば(ステップS388)、賞球情報出
力カウンタの値を+1するとともに(ステップS38
9)、賞球情報カウンタの値を−10する(ステップS
390)。なお、賞球情報出力カウンタの値は、図18
に示された遊技制御処理における情報出力処理(ステッ
プS30)で参照され、その値が1以上であれば、賞球
信号(出力ポート5のビット7:図13参照)として1
パルスが出力される。よって、この実施の形態では、1
0個の遊技球が賞球として払い出される度に、1つの賞
球信号が遊技機外部に出力される。
【0242】そして、総賞球数格納バッファの格納値が
0になったら(ステップS391)、賞球払出中フラグ
をクリアし(ステップS392)、賞球残数がないこと
を報知するために、ランプ制御コマンド用のコマンド送
信テーブルに賞球ランプ51の消灯を示すコマンドデー
タを設定した後(ステップS393)、ランプ制御コマ
ンドの送出処理を実行する(ステップS394)。
【0243】次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手
段の例として、払出制御手段について説明する。
【0244】図38は、払出制御用CPU371周りの
一構成例を示すブロック図である。図38に示すよう
に、電源基板910の電源監視回路(電源監視手段)か
らの電源断信号が、バッファ回路960を介して払出制
御用CPU371のマスク不能割込端子(XNMI端
子)に接続されている。従って、払出制御用CPU37
1は、マスク不能割込処理によって遊技機への電力供給
停止の発生を確認することができる。
【0245】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのINT信号が接続されて
いる。CLK/TRG2端子にクロック信号が入力され
ると、払出制御用CPU371に内蔵されているタイマ
カウンタレジスタCLK/TRG2の値がダウンカウン
トされる。そして、レジスタ値が0になると割込が発生
する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2の初期値を「1」に設定しておけば、INT信号の入
力に応じて割込が発生することになる。
【0246】払出制御基板37には、システムリセット
回路975も搭載されているが、この実施の形態では、
システムリセット回路975におけるリセットIC97
6は、電源投入時に、外付けのコンデンサに容量で決ま
る所定時間だけ出力をローレベルとし、所定時間が経過
すると出力をハイレベルにする。また、リセットIC9
76は、VSLの電源電圧を監視して電圧値が所定値(例
えば+9V)以下になると出力をローレベルにする。従
って、遊技機への電力供給停止時には、リセットIC9
76からの信号がローレベルになることによって払出制
御用CPU371がシステムリセットされる。
【0247】リセットIC976が電力供給停止を検知
するための所定値は、通常時の電圧より低いが、払出制
御用CPU371が暫くの間動作しうる程度の電圧であ
る。また、リセットIC976が、払出制御用CPU3
71が必要とする電圧(この例では+5V)よりも高い
電圧を監視するように構成されているので、払出制御用
CPU371が必要とする電圧に対して監視範囲を広げ
ることができる。従って、より精密な監視を行うことが
できる。なお、システムリセット回路975は、第2の
電源監視手段に相当する。
【0248】+5V電源から電力が供給されていない
間、払出制御用CPU371の内蔵RAMの少なくとも
一部は、電源基板から供給されるバックアップ電源がバ
ックアップ端子に接続されることによってバックアップ
され、停電等の遊技機に対する電力供給停止が発生して
も内容は保存される。そして、+5V電源が復旧する
と、システムリセット回路975からリセット信号が発
せられるので、払出制御用CPU371は、通常の動作
状態に復帰する。そのとき、必要なデータがバックアッ
プされているので、停電等からの復旧時には停電発生時
の払出制御状態に復旧させることができる。
【0249】なお、図38に示された構成では、システ
ムリセット回路975は、電源投入時に、コンデンサの
容量で決まる期間のローレベルを出力し、その後ハイレ
ベルを出力する。すなわち、リセット解除タイミングは
1回だけである。しかし、図11に示された主基板31
の場合と同様に、複数回のリセット解除タイミングが発
生するような回路構成を用いてもよい。
【0250】図39は、この実施の形態における出力ポ
ートの割り当てを示す説明図である。図39に示すよう
に、出力ポートC(アドレス00H)は、払出モータ2
89に出力される駆動信号等の出力ポートである。ま
た、出力ポートD(アドレス01H)は、7セグメント
LEDであるエラー表示LED374に出力される表示
制御信号の出力ポートである。そして、出力ポートE
(アドレス02H)は、振分ソレノイド310に出力さ
れる駆動信号、およびカードユニット50に対するEX
S信号とPRDY信号とを出力するための出力ポートで
ある。
【0251】図40は、この実施の形態における入力ポ
ートのビット割り当てを示す説明図である。図40に示
すように、入力ポートA(アドレス06H)は、主基板
31から送出された払出制御コマンドの8ビットの払出
制御信号を取り込むための入力ポートである。また、入
力ポートB(アドレス07H)のビット0〜1には、そ
れぞれ、賞球カウントスイッチ301Aおよび球貸しカ
ウントスイッチ301Bの検出信号が入力される。ビッ
ト2〜5には、カードユニット50からのBRDY信
号、BRQ信号、VL信号およびクリアスイッチ921
の検出信号が入力される。
【0252】図41は、払出制御手段(払出制御用CP
U371およびROM,RAM等の周辺回路)のメイン
処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払
出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行
う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込
禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モー
ドを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS703)。また、払出制御用CPU37
1は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップ
S704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS
705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設
定する(ステップS706)。
【0253】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0254】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するもの
である。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベ
クタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。
タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
【0255】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0256】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭アドレスに相当するものである。
具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとで
コマンド受信割込処理の先頭アドレスが特定される。
【0257】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始アドレスを設定することができる。
【0258】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。さらに、
CLK/TRG2端子に入力される信号の立ち上がりま
たは立ち下がりで特定レジスタとしてのタイマカウンタ
レジスタCLK/TRG2のカウント値が−1されるの
であるが、所定の特定レジスタの設定によって、立ち上
がり/立ち下がりの選択を行うことができる。この実施
の形態では、CLK/TRG2端子に入力される信号の
立ち上がりで、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2のカウント値が−1されるような設定が行われる。
【0259】また、CTCのチャネル3(CH3)のカ
ウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック
(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値
が「0」になったら発生する割込であり、後述する2m
sタイマ割込として用いられる。具体的には、CPU3
71の動作クロックを分周したクロックがCTCに与え
られ、クロックの入力によってレジスタの値が減算さ
れ、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。
例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/
256周期で減算される。分周したクロックにもとづい
て減算が行われるので、レジスタの初期値は大きくなら
ない。ステップS705において、CH3のレジスタに
は、初期値として2msに相当する値が設定される。
【0260】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0261】次いで、払出制御用CPU371は、入力
ポートB(図40参照)を介して入力されるクリアスイ
ッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステ
ップS707)。その確認においてオンを検出した場合
には、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を
実行する(ステップS711〜ステップS713)。ク
リアスイッチ921がオンである場合(押下されている
場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力さ
れている。なお、入力ポート372では、クリアスイッ
チ信号のオン状態はハイレベルである。また、払出制御
手段においては、ステップS707の判定を行わなくて
もよい。
【0262】なお、払出制御用CPU371も、主基板
31のCPU56と同様に、スイッチの検出信号のオン
判定を行う場合には、例えば、オン状態が少なくとも2
ms(2ms毎に起動される処理の1回目の処理におけ
る検出直前に検出信号がオンした場合)継続しないとス
イッチオンとは見なさないが、クリアスイッチ921の
オン検出の場合には、1回のオン判定でオン/オフが判
定される。すなわち、操作手段としてのクリアスイッチ
921が所定の操作状態であるか否かを払出制御用CP
U371が判定するための初期化要求検出判定期間は、
遊技媒体検出手段としての賞球カウントスイッチ等が遊
技媒体を検出したことを判定するための遊技媒体検出判
定期間とは異なる期間とされている。
【0263】クリアスイッチ921がオンの状態でない
場合には、払出制御用CPU371は、払出制御用のバ
ックアップRAM領域にバックアップデータが存在して
いるか否かの確認を行う(ステップS708)。例え
ば、主基板31のCPU56の処理と同様に、遊技機へ
の電力供給停止時にセットされるバックアップフラグが
セット状態になっているか否かによって、バックアップ
データが存在しているか否か確認する。バックアップフ
ラグがセット状態になっている場合には、バックアップ
データありと判断する。
【0264】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
停電等の電力供給の停止が生じた後に復旧した場合に
は、バックアップRAM領域のデータは保存されていた
はずであるから、チェック結果は正常になる。チェック
結果が正常でない場合には、内部状態を電力供給の停止
時の状態に戻すことができないので、不足の停電等から
の復旧時ではなく電源投入時に実行される初期化処理を
実行する。
【0265】チェック結果が正常であれば(ステップS
709)、払出制御用CPU371は、内部状態を電力
供給停止時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う
(ステップS710)。そして、バックアップRAM領
域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の指す
アドレスに復帰する。
【0266】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0267】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図42に示すように、タイマ割込があったことを示すタ
イマ割込フラグがセットされる(ステップS772)。
そして、メイン処理において、タイマ割込フラグがセッ
トされたことが検出されたら(ステップS714)、タ
イマ割込フラグがリセットされるとともに(ステップS
751)、払出制御処理(ステップS751〜S76
0)が実行される。
【0268】なお、タイマ割込では、図42に示すよう
に、最初に割込許可状態に設定される(ステップS77
1)。よって、タイマ割込処理中では割込許可状態にな
り、INT信号の入力にもとづく払出制御コマンド受信
処理を優先して実行することができる。
【0269】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、入力ポート372bに入力される賞球
カウントスイッチ301Aや球貸しカウントスイッチ3
01B等のスイッチがオンしたか否かを判定する(スイ
ッチ処理:ステップS752)。
【0270】次に、払出制御用CPU371は、主基板
31から払出停止状態指定コマンドを受信していたら払
出停止状態に設定し、払出可能状態指定コマンドを受信
していたら払出停止状態の解除を行う(払出停止状態設
定処理:ステップS753)。また、受信した払出制御
コマンドを解析し、解析結果に応じた処理を実行する
(コマンド解析実行処理:ステップS754)。さら
に、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステッ
プS755)。
【0271】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0272】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0273】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0274】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。また、遊技機外部
に出力される球貸し個数信号を出力する処理等を行う
(出力処理:ステップS760)。
【0275】なお、図39に示す出力ポートCは、払出
制御処理における払出モータ制御処理(ステップS75
8)でアクセスされる。また、出力ポートDは、払出制
御処理におけるエラー処理(ステップS759)でアク
セスされる。そして、出力ポートEは、払出制御処理に
おける球貸し制御処理(ステップS756)および賞球
制御処理(ステップS757)でアクセスされる。
【0276】図43は、ステップS710の払出状態復
旧処理の一例を示すフローチャートである。払出状態復
旧処理において、払出制御用CPU371は、まず、ス
タックポインタの復帰処理を行う(ステップS73
1)。スタックポインタの値は、後述する電力供給停止
時処理において、所定のRAMエリア(電源バックアッ
プされている)に退避している。よって、ステップS7
31では、そのRAMエリアの値をスタックポインタに
設定することによって復帰させる。なお、復帰されたス
タックポインタが指す領域(すなわちスタック領域)に
は、電力供給が停止したときのレジスタ値やプログラム
カウンタ(PC)の値が退避している。
【0277】次いで、払出制御用CPU371は、バッ
クアップフラグをクリアする(ステップS732)すな
わち、前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実
行されたことを示すフラグをリセットする。また、スタ
ック領域から各種レジスタの退避値を読み出して、各種
レジスタに設定する(ステップS733)。すなわち、
レジスタ復元処理を行う。そして、パリティフラグがオ
ンしていない場合には割込許可状態にする(ステップS
734,S735)。最後に、AFレジスタ(アキュミ
ュレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元
する(ステップS736)。
【0278】そして、RET命令が実行されるのである
が、ここでのリターン先は、払出状態復旧処理をコール
した部分ではない。なぜなら、ステップS731におい
てスタックポインタの復帰処理がなされ、復帰されたス
タックポインタが指すスタック領域に格納されているリ
ターンアドレスは、プログラムにおける前回の電力供給
停止時にNMIが発生したアドレスである。従って、ス
テップS736の次のRET命令によって、電力供給停
止時にNMIが発生したアドレスにリターンする。すな
わち、スタック領域に退避されていたアドレスにもとづ
いて復旧制御が実行されている。
【0279】図44および図45は、電源基板910か
らの電源断信号に応じて実行されるマスク不能割込処理
(NMI処理:電力供給停止時処理)の処理例を示すフ
ローチャートである。
【0280】電力供給停止時処理において、払出制御用
CPU371は、AFレジスタを所定のバックアップR
AM領域に退避する(ステップS801)。また、割込
フラグをパリティフラグにコピーする(ステップS80
2)。パリティフラグはバックアップRAM領域に形成
されている。割込フラグは、割込許可状態であるのか割
込禁止状態であるのかを示すフラグであって、払出制御
用CPU371が内蔵する制御レジスタ中にある。割込
フラグのオン状態が割込禁止状態であることを示す。上
述したように、パリティフラグは遊技状態復旧処理で参
照される。そして、払出状態復旧処理において、パリテ
ィフラグがオン状態であれば、割込許可状態には設定さ
れない。
【0281】また、BCレジスタ、DEレジスタ、HL
レジスタ、IXレジスタおよびスタックポインタをバッ
クアップRAM領域に退避する(ステップS804〜8
08)。
【0282】次に、バックアップあり指定値(この例で
は「55H」)をバックアップフラグにストアする。バ
ックアップフラグはバックアップRAM領域に形成され
ている。次いで、主基板31のCPU56の処理と同様
の処理を行ってパリティデータを作成しバックアップR
AM領域に保存する(ステップS810〜S819)。
そして、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設
定する(ステップS820)。以後、内蔵RAMのアク
セスができなくなる。
【0283】さらに、払出制御用CPU371は、クリ
アデータ(00)を適当なレジスタにセットし(ステッ
プS821)、処理数(この例では「3」)を別のレジ
スタにセットする(ステップS822)。また、出力ポ
ートCのアドレス(この例では「00H」)をIOポイ
ンタに設定する(ステップS823)。IOポインタと
して、さらに別のレジスタが用いられる。
【0284】そして、IOポインタが指すアドレスにク
リアデータをセットするとともに(ステップS82
4)、IOポインタの値を1増やし(ステップS82
5)、処理数の値を1減算する(ステップS827)。
ステップS824〜S826の処理が、処理数の値が0
になるまで繰り返される。その結果、全ての出力ポート
C〜E(図39参照)にクリアデータが設定される。図
39に示すように、この例では、「1」がオン状態であ
り、クリアデータである「00」が各出力ポートにセッ
トされるので、全ての出力ポートがオフ状態になる。
【0285】従って、制御状態を保存するための処理
(この例では、チェックサムの生成およびRAMアクセ
ス防止)が実行された後、各出力ポートは直ちにオフ状
態になる。従って、その内容が正しく保存されているか
否かを示すチェックサムの生成処理、およびその内容を
書き換えないようにするためのRAMアクセス防止処理
が、払出制御状態を保存するための処理に相当する。
【0286】制御状態を保存するための処理が実行され
た後、直ちに各出力ポートがオフ状態になるので、保存
される遊技状態と整合しない状況が発生することは確実
に防止される。また、電気部品の駆動が不能なる状態に
なる前に電力供給停止処理の際に出力ポートをクリアす
ることができるので、電気部品の駆動が不能なる状態と
なる前に払出制御手段により制御される各電気部品を、
適切な動作停止状態にすることができる。例えば、駆動
状態にある払出モータ289の作動を停止させるなど電
気部品についての作動を停止させたあとに電気部品の駆
動が不能なる状態とすることができる。従って、適切な
停止状態で電力供給の復旧を待つことができる。
【0287】出力ポートに対するクリア処理が完了する
と、払出制御用CPU371は、待機状態(ループ状
態)に入る。従って、システムリセットされるまで、何
もしない状態になる。
【0288】図46は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。なお、
バックアップRAM領域には、上記の遊技球の個数に関
する情報を記憶する領域に限られず、例えば、後述する
払出停止中フラグ、賞球経路エラーフラグなどのエラー
状態を示すフラグ、バックアップフラグなどの各種のフ
ラグを記憶する領域や、受信コマンドバッファなどの各
種のバッファなどを記憶する領域なども形成されてい
る。また、払出制御処理において用いられるデータが格
納されるRAM領域は全て電源バックアップされるよう
にしてもよい。
【0289】そして、払出制御用CPU371は、例え
ば、賞球制御処理(ステップS757)において、遊技
制御手段から賞球個数を示す払出制御コマンドを受信す
ると、指示された個数分だけ総合個数記憶に内容を増加
する。また、球貸し制御処理(ステップS756)にお
いて、カードユニット50から球貸し要求の信号を受信
する毎に1単位(例えば25個)の個数分だけ貸し球個
数記憶に内容を増加する。さらに、払出制御用CPU3
71は、賞球制御処理において賞球カウントスイッチ3
01Aが1個の賞球払出を検出すると総合個数記憶の値
を1減らし、球貸し制御処理において球貸しカウントス
イッチ301Bが1個の貸し球払出を検出すると貸し球
個数記憶の値を1減らす。
【0290】従って、未払出の賞球個数と貸し球個数と
が、所定期間はその内容を保持可能なバックアップRA
M領域に記憶されることになる。よって、停電等の不測
の電力供給停止が生じても、所定期間内に電力供給が復
旧すれば、バックアップRAM領域の記憶内容にもとづ
いて賞球処理および球貸し処理を再開することができ
る。すなわち、遊技機への電力供給が停止しても、電力
供給が再開すれば、電力供給停止時の未払出の賞球個数
と貸し球個数とにもとづいて払い出しが行われ、遊技者
に与えられる不利益を低減することができる。
【0291】図47は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、受信
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0292】図48は、割込処理による払出制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの払出制御用のINT信号は払出制御用CPU371
のCLK/TRG2端子に入力されている。よって、主
基板31からのINT信号が立ち上がると、払出制御用
CPU371に割込がかかり、図48に示す払出制御コ
マンドの受信処理が開始される。なお、払出制御用CP
U371は、割込が発生すると、ソフトウェアで割込許
可にしない限り、マスク可能割込がさらに生ずることは
ないような構造のCPUである。
【0293】なお、ここでは払出制御手段のコマンド受
信処理について説明するが、表示制御手段、ランプ制御
手段および音制御手段でも、同様のコマンド受信処理が
実行されている。また、この実施の形態では、CLK/
TRG2端子の入力が立ち上がるとタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が−1されるような初期設定
を行ったが、すなわち、INT信号の立ち上がりで割込
が発生するような初期設定を行ったが、CLK/TRG
2端子の入力が立ち下がるとタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2の値が−1されるような初期設定を行っ
てもよい。換言すれば、INT信号の立ち下がりで割込
が発生するような初期設定を行ってもよい。
【0294】すなわち、取込信号としてのパルス状(矩
形波状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッ
ジ)で割込が発生するように構成すれば、エッジは立ち
上がりエッジであっても立ち下がりエッジであってもよ
い。いずれにせよ、取込信号としてのパルス状(矩形波
状)のINT信号のレベル変化タイミング(エッジ)で
割込が発生するように構成される。このようにすること
で、コマンドの取込が指示された段階でいち早くコマン
ド受信を行うことが可能になる。また、Aの期間(図3
3)が経過するまでINT信号の出力が待機されるの
で、INT信号の出力時に、制御信号CD0〜CD7の
ライン上のコマンドデータの出力状態は安定している。
よって、払出制御手段において、払出制御コマンドは良
好に受信される。
【0295】払出制御コマンドの受信処理において、払
出制御用CPU371は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS850)。次いで、払出制御コ
マンドデータの入力に割り当てられている入力ポート3
72a(図9参照)からデータを読み込む(ステップS
851)。そして、2バイト構成の払出制御コマンドの
うちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS8
52)。1バイト目であるか否かは、受信したコマンド
の先頭ビットが「1」であるか否かによって確認され
る。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成であ
る払出制御コマンドのうちのMODEバイト(1バイト
目)のはずである(図32参照)。そこで、払出制御用
CPU371は、先頭ビットが「1」であれば、有効な
1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信
バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す
受信コマンドバッファに格納する(ステップS85
3)。
【0296】払出制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS854)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0297】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステッ
プS855)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である払出制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図32参照)。なお、ス
テップS854における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。なお、ステップS854で「N」と判断された場合
には、ステップS856の処理が行われないので、次に
受信したコマンドは、今回受信したコマンドが格納され
るはずであったバッファ領域に格納される。
【0298】ステップS855において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS856)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS857)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS858)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS859)、
最後に割込許可に設定する(ステップS859)。
【0299】コマンド受信割込処理中は割込禁止状態に
なっている。上述したように、2msタイマ割込処理中
は割込許可状態になっているので、2msタイマ割込中
にコマンド受信割込が発生した場合には、コマンド受信
割込処理が優先して実行される。また、コマンド受信割
込処理中に2msタイマ割込が発生しても、その割込処
理は待たされる。このように、この実施の形態では、主
基板31からのコマンド受信処理の処理優先度が高くな
っている。また、コマンド受信処理中には他の割込処理
が実行されないので、コマンド受信処理に要する最長時
間は決まる。コマンド受信処理中に他の割込処理が実行
可能であるように構成したのでは、コマンド受信処理に
要する最長の時間を見積もることは困難である。コマン
ド受信処理に要する最長時間が決まるので、遊技制御手
段のコマンド送出処理におけるCの期間(図33参照)
をどの程度にすればよいのかを正確に判断することがで
きる。
【0300】また、払出制御コマンドは2バイト構成で
あって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EX
T)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。
すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデー
タを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのか
を、受信側において直ちに検出できる。よって、上述し
たように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判
定することができる。
【0301】なお、この実施の形態では、コマンド受信
割込処理では、受信したコマンドを受信バッファに格納
する制御が行われるが、後述する払出停止状態設定処理
(図50参照)やコマンド解析実行処理(図51参照)
を、コマンド受信割込処理において実行するように構成
してもよい。そのように、受信バッファ内のコマンドに
ついて判定するコマンド判定処理までもコマンド受信割
込処理において実行する場合には、コマンドの判定も迅
速に実行される。
【0302】図49は、ステップS751のスイッチ処
理の一例を示すフローチャートである。スイッチ処理に
おいて、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイ
ッチ301Aがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS751a)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチオンカ
ウンタを+1する(ステップS751b)。賞球カウン
トスイッチオンカウンタは、賞球カウントスイッチ30
1Aのオン状態を検出した回数を計数するためのカウン
タである。
【0303】そして、賞球カウントスイッチオンカウン
タの値をチェックし(ステップS751c)、その値が
2になっていれば、1個の賞球の払出が行われたと判断
する。1個の賞球の払出が行われたと判断した場合に
は、払出制御用CPU371は、賞球未払出カウンタ
(総合個数記憶に格納されている賞球個数)を−1する
(ステップS751d)。
【0304】ステップS751aにおいて賞球カウント
スイッチ301Aがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチ
オンカウンタをクリアする(ステップS751e)。そ
して、この実施の形態では、球貸しカウントスイッチ3
01Bがオン状態を示しているか否か確認する(ステッ
プS751f)。オン状態を示していれば、払出制御用
CPU371は、球貸しカウントスイッチオンカウンタ
を+1する(ステップS751g)。球貸しカウントス
イッチオンカウンタは、球貸しカウントスイッチ301
Bのオン状態を検出した回数を計数するためのカウンタ
である。
【0305】そして、球貸しカウントスイッチオンカウ
ンタの値をチェックし(ステップS751h)、その値
が2になっていれば、1個の貸し球の払出が行われたと
判断する。1個の貸し球の払出が行われたと判断した場
合には、払出制御用CPU371は、貸し球未払出個数
カウンタ(貸し球個数記憶に格納されている貸し球数)
を−1する(ステップS751i)。
【0306】ステップS751fにおいて球貸しカウン
トスイッチ301Bがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッ
チオンカウンタをクリアする(ステップS751j)。
【0307】図50は、ステップS753の払出停止状
態設定処理の一例を示すフローチャートである。払出停
止状態設定処理において、払出制御用CPU371は、
受信バッファ中に受信コマンドがあるか否かの確認を行
う(ステップS753a)。受信バッファ中に受信コマ
ンドがあれば、受信した払出制御コマンドが払出停止状
態指定コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS
753b)。払出停止状態指定コマンドであれば、払出
制御用CPU371は、払出停止状態に設定する(ステ
ップS753c)。
【0308】ステップS753bで受信コマンドが払出
停止状態指定コマンドでないことを確認すると、受信し
た払出制御コマンドが払出可能状態指定コマンドである
か否かの確認を行う(ステップS753d)。払出可能
状態指定コマンドであれば、払出停止状態を解除する
(ステップS753e)。
【0309】なお、払出停止状態に設定するときには、
例えば払出モータ289の駆動が停止されるとともに払
出停止中であることを示す内部フラグ(払出停止中フラ
グ)がセットされる。また、払出停止状態を解除すると
きには、払出モータ289の駆動が再開されるととも
に、払出停止中フラグがリセットされる。すなわち、ス
テップS753cでは、払い出しが禁止された状態であ
ることを示すデータ(セットされた払出停止中フラグ)
を所定の記憶領域に記憶する処理が実行されており、ス
テップS753eでは、払い出しが許可された状態であ
ることを示すデータ(リセットされた払出停止中フラ
グ)を所定の記憶領域に記憶する処理が実行されてい
る。
【0310】払出停止中フラグは、例えばバックアップ
RAM領域に格納されている。払出停止中フラグは、例
えばD0〜D7の各ビットから成る1バイト構成とされ
る。この場合、例えば、D0が「1」であれば払出停止
状態が設定されている状態を示し、D1が「1」であれ
ば払出停止状態が解除されている状態を示すようにすれ
ばよい。また、D2は、例えば、払出停止状態が解除さ
れたあとの復帰待ち状態であることを示すために用いら
れる。なお、D3〜D7は、未使用領域とされる。
【0311】ここで、図50の処理における払出停止中
フラグの状態を具体的に説明する。ステップS753c
の処理では、払出制御用CPU371は、払出停止中フ
ラグのD0を「0」とするとともに、D1を「1」とす
る。また、ステップS753eの処理では、払出制御用
CPU371は、払出停止中フラグのD0を「1」にす
るとともにD1を「0」とし、D2を「1」とする。な
お、払出制御用CPU371は、D2を「1」とした場
合には、所定期間(例えば1[s])経過後にD2を
「0」にする。本例では、払出停止中フラグは、D0が
「0」であり、かつD1が「1」の状態であるときに、
払出停止状態であることを示す。また、D0が「1」で
あり、かつD1が「0」の状態であるときに、払出許可
状態(払出停止状態状態が解除されている状態)である
ことを示す。なお、払出停止中フラグは、1バイト構成
以外の他の構成であってもよく、各ビットを他の態様で
使用するようにしてもよい(例えば、D0のみを用いる
ようにして、D0が「0」であれば払出停止状態を示
し、D0が「1」であれば払出許可状態を示すようにし
てもよい)。
【0312】払出停止状態に設定された場合に、直ちに
払出モータ289を停止してもよいが、そのように制御
するのではなく、切りのよいところで払出モータ289
を停止するようにしてもよい。例えば、遊技球の払出を
25個単位で実行し、一単位の払出が完了した時点で払
出モータ289を停止するとともに、内部状態を払出停
止状態に設定するようにしてもよい。上述したように、
球切れスイッチ187は、払出球通路に27〜28個程
度の遊技球が存在することを検出できるような位置に設
置されているので、主基板31の遊技制御手段が球切れ
を検出しても、その時点から少なくとも25個の払出は
可能である。従って、一単位の払出が完了した時点で払
出停止状態にしても問題は生じない。また、一単位の区
切りで払出停止状態とすれば、払出再開時の制御が容易
になる。
【0313】図51は、ステップS754のコマンド解
析実行処理の一例を示すフローチャートである。コマン
ド解析実行処理において、払出制御用CPU371は、
受信バッファに受信コマンドがあるか否かの確認を行う
(ステップS754a)。受信コマンドがあれば、受信
した払出制御コマンドが賞球個数を指定するための払出
制御コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS7
54b)。なお、払出制御用CPU371は、コマンド
指示手段としての読出ポインタが指す受信バッファ中の
アドレスに格納されている受信コマンドについてステッ
プS754bの判断を行う。また、その判断後、読出ポ
インタの値は+1される。読出ポインタが指すアドレス
が受信コマンドバッファ12(図47参照)のアドレス
を越えた場合には、読出ポインタの値は、受信コマンド
バッファ1を指すように更新される。
【0314】受信した払出制御コマンドが賞球個数を指
定するための払出制御コマンドであれば、払出制御コマ
ンドで指示された個数を総合個数記憶に加算する(ステ
ップS754c)。すなわち、払出制御用CPU371
は、主基板31のCPU56から送られた払出制御コマ
ンドに含まれる賞球個数をバックアップRAM領域(総
合個数記憶)に記憶する。
【0315】なお、払出制御用CPU371は、必要な
らば、コマンド受信個数カウンタの減算や受信バッファ
における受信コマンドシフト処理を行う。また、払出停
止状態設定処理およびコマンド解析実行処理が、読出ポ
インタの値と受信バッファにおける最新コマンド格納位
置とが一致するまで繰り返すように構成されていてもよ
い。例えば、読出ポインタの値と受信バッファにおける
最新コマンド格納位置との差が「3」であれば未処理の
受信済みコマンドが3つあることになるが、一致するま
で繰り返し処理が実行されることによって、未処理の受
信済みコマンドがなくなる。すなわち、受信バッファに
格納されている受信済みコマンドが、一度の処理で、全
て読み出されて処理される。
【0316】図52は、ステップS755のプリペイド
カードユニット制御処理の一例を示すフローチャートで
ある。プリペイドカードユニット制御処理において、払
出制御用CPU371は、カードユニット制御用マイク
ロコンピュータより入力されるVL信号を検知したか否
かを確認する(ステップS755a)。VL信号を検知
していなければ、VL信号非検知カウンタを+1する
(ステップS755b)。また、払出制御用CPU37
1は、VL信号非検知カウンタの値が本例では125で
あるか否か確認する(ステップS755c)。VL信号
非検知カウンタの値が125であれば、払出制御用CP
U371は、発射制御基板91への発射制御信号出力を
停止して、駆動モータ94を停止させる(ステップS7
55d)。
【0317】以上の処理によって、125回(2ms×
125=250ms)継続してVL信号のオフが検出さ
れたら、球発射禁止状態に設定される。
【0318】ステップS755aにおいてVL信号を検
知していれば、払出制御用CPU371は、VL信号非
検知カウンタをクリアする(ステップS755e)。そ
して、払出制御用CPU371は、発射制御信号出力を
停止していれば(ステップS755f)、発射制御基板
91への発射制御信号出力を開始して駆動モータ94を
動作可能状態にする(ステップS755g)。
【0319】図53および図54は、ステップS756
の球貸し制御処理の一例を示すフローチャートである。
なお、この実施の形態では、連続的な払出数の最大値を
貸し球の一単位(例えば25個)とするが、連続的な払
出数の最大値は他の数であってもよい。
【0320】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、球貸し停止中であるか否かを確認する(ス
テップS510)。停止中であれば、処理を終了する。
なお、球貸し停止中であるか否かは、図50に示された
払出停止状態設定処理において設定される払出停止中フ
ラグがオンしているか否かによって確認される。
【0321】球貸し停止中でなければ、払出制御用CP
U371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い
(ステップS511)、貸し球払出中であれば図54に
示す球貸し中の処理に移行する。なお、貸し球払出中で
あるか否かは、後述する球貸し処理中フラグの状態によ
って判断される。貸し球払出中でなければ、賞球の払出
中であるか否か確認する(ステップS512)。賞球の
払出中であるか否は、後述する賞球処理中フラグの状態
によって判断される。
【0322】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、カードユニット50か
ら球貸し要求があったか否かを確認する(ステップS5
13)。要求があれば、球貸し処理中フラグをオンする
とともに(ステップS514)、25(球貸し一単位
数:ここでは100円分)をバックアップRAM領域の
貸し球個数記憶に設定する(ステップS515)。そし
て、払出制御用CPU371は、EXS信号をオンする
(ステップS516)。また、球払出装置97の下方の
球振分部材311を球貸し側に設定するために振分用ソ
レノイド310を駆動する(ステップS517)。さら
に、払出制御用CPU371は、25個の遊技球を払い
出すためのモータ回転時間を設定するか、または、モー
タ回転時間に応じた数の出力パルス数を決定する。そし
て、払出モータ289をオンして(ステップS51
8)、図54に示す球貸し中の処理に移行する。
【0323】なお、払出モータ289をオンするのは、
厳密には、カードユニット50が受付を認識したことを
示すためにBRQ信号をオフ状態にしてからである。ま
た、球貸し処理中フラグはバックアップRAM領域に設
定される。
【0324】図54は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における球貸し中の処理を示すフローチャ
ートである。球貸し処理では、払出モータ289がオン
していなければオンする。なお、この実施の形態では、
ステップS751のスイッチ処理で、球貸しカウントス
イッチ301Bの検出信号による遊技球の払出がなされ
たか否かの確認を行うので、球貸し制御処理では貸し球
個数記憶の減算などは行われない。
【0325】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確認
を行う(ステップS519)。貸し球通過待ち時間中で
なければ、貸し球の払出を行い(ステップS520)、
払出モータ289の駆動を終了すべきか(一単位の払出
動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS52
1)。具体的には、所定個数の払出に対応した回転が完
了したか否かを確認する。所定個数の払出に対応した回
転が完了した場合には、払出制御用CPU371は、払
出モータ289の駆動を停止し(ステップS522)、
貸し球通過待ち時間の設定を行う(ステップS52
3)。
【0326】ステップS519で貸し球通過待ち時間中
であれば、払出制御用CPU371は、貸し球通過待ち
時間が終了したか否かの確認を行う(ステップS52
4)。貸し球通過待ち時間は、最後の払出球が払出モー
タ289によって払い出されてから球貸しカウントスイ
ッチ301Bを通過するまでの時間である。貸し球通過
待ち時間の終了を確認すると、一単位の貸し球は全て払
い出された状態であるので、カードユニット50に対し
て次の球貸し要求の受付が可能になったことを示すため
にEXS信号をオフにする(ステップS525)。ま
た、振分ソレノイドをオフするとともに(ステップS5
26)、球貸し処理中フラグをオフする(ステップS5
27)。なお、貸し球通過待ち時間が経過するまでに最
後の払出球が球貸しカウントスイッチ301Bを通過し
なかった場合には、球貸し経路エラーとされる。また、
この実施の形態では、賞球も球貸しも同じ払出装置で行
われる。
【0327】なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号
をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であ
るBRQ信号がオンしたら、振分ソレノイドおよび払出
モータをオフせずに球貸し処理を続行するようにしても
よい。すなわち、所定単位(この例では100円単位)
毎に球貸し処理を行うのではなく、球貸し処理を連続し
て実行するように構成することもできる。
【0328】貸し球個数記憶の内容は、遊技機への電力
供給が停止しても、所定期間電源基板910のバックア
ップ電源によって保存される。従って、所定期間中に電
力供給が復旧すると、払出制御用CPU371は、貸し
球個数記憶の内容にもとづいて球貸し処理を継続するこ
とができる。
【0329】図55および図56は、ステップS757
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0330】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、賞球停止中であるか否かを確認する
(ステップS530)。停止中であれば、処理を終了す
る。なお、賞球停止中であるか否かは、図50に示され
た払出停止状態設定処理において設定される払出停止中
フラグがオンしているか否かによって確認される。
【0331】賞球停止中でなければ、払出制御用CPU
371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い(ス
テップS531)、貸し球払出中であれば処理を終了す
る。なお、貸し球払出中であるか否かは、球貸し処理中
フラグの状態によって判断される。貸し球払出中でなけ
れば、既に賞球払出処理が開始されているか否か、すな
わち賞球中であるか否か確認する(ステップS53
2)。賞球中であれば図56に示す賞球中の処理に移行
する。なお、賞球中であるか否かは、後述する賞球処理
中フラグの状態によって判断される。
【0332】賞球払出中でなければ、払出制御用CPU
371は、総合個数記憶に格納されている賞球数(未払
出の賞球数)が0でないか否か確認する(ステップS5
34)。総合個数記憶に格納されている賞球数が0でな
ければ、賞球制御用CPU371は、賞球処理中フラグ
をオンし(ステップS535)、総合個数記憶の値が2
5以上であるか否か確認する(ステップS536)。な
お、賞球処理中フラグは、バックアップRAM領域に設
定される。
【0333】総合個数記憶に格納されている賞球個数が
25以上であると、払出制御用CPU371は、25個
分の遊技球を払い出すまで払出モータ289を回転させ
るように払出モータ289に対して駆動信号を出力する
ために、25個払出動作の設定を行う(ステップS53
7)。具体的には、25個の遊技球を払い出すためのモ
ータ回転時間を設定したり、モータ回転時間に応じた数
の出力パルス数を決定する。
【0334】総合個数記憶に格納されている賞球個数が
25以上でなければ、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納されている数に応じた遊技球を払い出す
まで払出モータ289を回転させるように駆動信号を出
力するために、全個数払出動作の設定を行う(ステップ
S538)。具体的には、遊技球を払い出すためのモー
タ回転時間を設定したり、モータ回転時間に応じた数の
出力パルス数を決定する。次いで、払出モータ289を
オンする(ステップS539)。なお、振分ソレノイド
はオフ状態であるから、球払出装置97の下方の球振分
部材は賞球側に設定されている。そして、図56に示す
賞球制御処理における賞球払出中の処理に移行する。
【0335】図56は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。賞球制御処理では、払出モータ289
がオンしていなければオンする。なお、この実施の形態
では、ステップS751のスイッチ処理で、賞球カウン
トスイッチ301Aの検出信号による遊技球の払出がな
されたか否かの確認を行うので、賞球制御処理では総合
個数記憶の減算などは行われない。
【0336】賞球中の処理において、払出制御用CPU
371は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認を行
う(ステップS540)。賞球通過待ち時間中でなけれ
ば、賞球払出を行い(ステップS541)、払出モータ
289の駆動を終了すべきか(25個または25個未満
の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの確認を行
う(ステップS542)。具体的には、所定個数の払出
に対応した回転が完了したか否かを確認する。所定個数
の払出に対応した回転が完了した場合には、払出制御用
CPU371は、払出モータ289の駆動を停止し(ス
テップS543)、賞球通過待ち時間の設定を行う(ス
テップS544)。賞球通過待ち時間は、最後の払出球
が払出モータ289によって払い出されてから賞球カウ
ントスイッチ301Aを通過するまでの時間である。
【0337】ステップS540で賞球通過待ち時間中で
あれば、払出制御用CPU371は、賞球通過待ち時間
が終了したか否かの確認を行う(ステップS545)。
賞球通過待ち時間が終了した時点は、ステップS537
またはステップS538で設定された賞球が全て払い出
された状態である。そこで、払出制御用CPU371
は、賞球通過待ち時間が終了していれば、賞球処理中フ
ラグをオフする(ステップS546)。賞球通過待ち時
間が経過するまでに最後の払出球が賞球カウントスイッ
チ301Aを通過しなかった場合には、賞球経路エラー
とされる。
【0338】なお、この実施の形態では、ステップS5
11、ステップS531の判断によって球貸しが賞球処
理よりも優先されることになるが、賞球処理が球貸しに
優先するようにしてもよい。
【0339】総合個数記憶および貸し球個数記憶の内容
は、遊技機への電力供給が停止しても、所定期間電源基
板910のバックアップ電源によって保存される。従っ
て、所定期間中に電力供給が復旧すると、払出制御用C
PU371は、総合個数記憶の内容にもとづいて払出処
理を継続することができる。
【0340】なお、払出制御用CPU371は、主基板
31から指示された賞球個数を賞球個数記憶で総数とし
て管理したが、賞球個数毎(例えば15個、10個、6
個)に管理してもよい。例えば、賞球個数毎に対応した
個数カウンタを設け、払出個数指定コマンドを受信する
と、そのコマンドで指定された個数に対応する個数カウ
ンタを+1する。そして、個数カウンタに対応した賞球
払出が行われると、その個数カウンタを−1する(この
場合、払出制御処理にて減算処理を行うようにする)。
その場合にも、各個数カウンタはバックアップRAM領
域に形成される。よって、遊技機への電力供給が停止し
ても、所定期間中に電源が復旧すれば、払出制御用CP
U371は、各個数カウンタの内容にもとづいて賞球払
出処理を継続することができる。
【0341】次に、エラー処理について説明する。図5
7は、エラーの種類とエラー表示用LED374(図9
参照)の表示との関係を示す説明図である。また、図5
8および図59は、ステップS759のエラー処理の一
例を示すフローチャートである。
【0342】この例では、エラー処理において、払出制
御用CPU371は、賞球経路エラーフラグがオンした
場合に(ステップS601)、エラー表示用LED37
4に「0」を表示する(ステップS602)。また、賞
球経路エラーフラグがオフした場合にエラー表示用LE
D374の表示「0」を消去する(ステップS60
3)。なお、賞球経路エラーフラグは、賞球処理におい
て、賞球払出処理の実行中であるのにもかかわらず、所
定期間内(タイマで計時する)に賞球カウントスイッチ
301Aがオンしなかったときにセットされる。
【0343】球貸し経路エラーフラグがオンした場合に
は(ステップS604)、エラー表示用LED374に
「1」を表示する(ステップS605)。また、球貸し
経路エラーフラグがオフした場合にエラー表示用LED
374の表示「1」を消去する(ステップS606)。
なお、球貸し経路エラーフラグは、球貸し処理におい
て、貸し球の払出処理の実行中であるのにもかかわら
ず、所定期間内(タイマで計時する)に球貸しカウント
スイッチ301Bがオンしなかったときにセットされ
る。
【0344】賞球詰まりフラグがオンした場合には(ス
テップS607)、エラー表示用LED374に「2」
を表示する(ステップS608)。また、賞球詰まりフ
ラグがオフした場合にエラー表示用LED374の表示
「2」を消去する(ステップS609)。なお、賞球詰
まりフラグは、賞球カウントスイッチ301Aのオン状
態が長期間継続した場合にセットされる。
【0345】貸し球詰まりフラグがオンした場合には
(ステップS610)、エラー表示用LED374に
「3」を表示する(ステップS611)。また、貸し球
詰まりフラグがオフした場合にエラー表示用LED37
4の表示「3」を消去する(ステップS612)。な
お、貸し球詰まりフラグは、球貸しカウントスイッチ3
01Bのオン状態が長期間継続した場合にセットされ
る。
【0346】モータセンサ出力異常が検出された場合に
は(ステップS613)、エラー表示用LED374に
「4」を表示する(ステップS614)。また、モータ
センサ出力異常が解除された場合にエラー表示用LED
374の表示「4」を消去する(ステップS615)。
なお、モータセンサ出力異常は、図54に示されたステ
ップS520や図56に示されたステップS542で、
モータ位置センサのオンが所定期間以上継続したり、オ
フが所定期間以上継続した場合に検出される。
【0347】VLオフ検出フラグがセットされた場合に
は(ステップS621)、エラー表示用LED374に
「5」を表示する(ステップS622)。また、VLオ
フ検出フラグがッリセットされた場合にエラー表示用L
ED374の表示「5」を消去する(ステップS62
3)。なお、VLオフ検出フラグは、図52に示された
ステップS755eでセットされる。
【0348】なお、正規でないタイミングでカードユニ
ット50との通信が実行されたときには(ステップS6
24)、プリペイドカードユニット通信エラーが発生し
たとして、エラー表示用LED374に「6」を表示す
る(ステップS625)。また、そのようなエラーが解
消されたときに、エラー表示用LED374の表示
「6」を消去する(ステップS626)。
【0349】また、払出停止状態になったときには(ス
テップS627)、エラー表示用LED374に「7」
を表示する(ステップS628)。払出停止状態が解除
されたときには、エラー表示用LED374の表示
「7」を消去する(ステップS629)。なお、払出停
止状態は、図50におけるステップS753cで払出停
止状態に設定された状態である。すなわち、遊技制御手
段から払出停止状態指定コマンドによって払出禁止を通
知された後の状態である。
【0350】なお、この実施の形態では、球払出装置9
7は賞球払出と球貸しの双方を行うので、払出停止状態
は、賞球払出も球貸しも停止される状態である。しか
し、賞球払出を行う払出装置と球貸しを行う払出装置と
が独立して設けられている場合には、エラー表示用LE
D374で、賞球停止状態と球貸し停止状態とを別に報
知するようにしてもよい。
【0351】図60は、払出停止中フラグの状態、貸し
球の払出禁止/許可状態、賞球の払出禁止/許可状態、
およびエラー表示用LED374の表示状態の関係を示
す説明図である。図60に示すように、満タンスイッチ
48がオン状態に変化すると、主基板31から払出制御
基板37に向けて払出停止状態指定コマンドが出力さ
れ、払出制御基板37にて払出停止中フラグがセットさ
れる(ステップS753c)。払出停止中フラグがセッ
トされると、貸し球の払出が禁止された状態となるとと
もに(ステップS510のY)、賞球の払出も禁止され
た状態となる(ステップS530のY)。また、払出停
止中フラグがセットされると、エラー表示用LED37
4に「7」が表示される(ステップS628)。
【0352】次いで、満タン状態が解消して満タンスイ
ッチ48がオフ状態に変化すると、主基板31から払出
制御基板37に向けて払出可能状態指定コマンドが出力
され、払出制御基板37にて払出停止中フラグがリセッ
トされる(ステップS753e)。払出停止中フラグが
リセットされると、貸し球の払出が許可された状態とな
るとともに(ステップS510のN)、賞球の払出も許
可された状態となる(ステップS530のN)。また、
払出停止中フラグがリセットされると、エラー表示用L
ED374の表示「7」が消去される(ステップS62
9)。
【0353】また、球切れスイッチ187がオン状態に
変化すると、主基板31から払出制御基板37に向けて
払出停止状態指定コマンドが出力され、払出制御基板3
7にて払出停止中フラグがセットされる(ステップS7
53c)。払出停止中フラグがセットされると、貸し球
の払出が禁止された状態となるとともに(ステップS5
10のY)、賞球の払出も禁止された状態となる(ステ
ップS530のY)。また、払出停止中フラグがセット
されると、エラー表示用LED374に「7」が表示さ
れる(ステップS628)。なお、球切れスイッチ18
7がオン状態に変化した場合には、その旨を示すランプ
制御コマンドがランプ制御基板35に出力され、ランプ
制御基板35に搭載されているランプ制御用CPUの制
御によって球切れランプ52が点灯状態となる。
【0354】次いで、球切れ状態が解消して球切れスイ
ッチ187がオフ状態に変化すると、主基板31から払
出制御基板37に向けて払出可能状態指定コマンドが出
力され、払出制御基板37にて払出停止中フラグがリセ
ットされる(ステップS753e)。払出停止中フラグ
がリセットされると、貸し球の払出が許可された状態と
なるとともに(ステップS510のN)、賞球の払出も
許可された状態となる(ステップS530のN)。ま
た、払出停止中フラグがリセットされると、エラー表示
用LED374の表示「7」が消去される(ステップS
629)。なお、球切れスイッチ187がオフ状態に変
化した場合には、その旨を示すランプ制御コマンドがラ
ンプ制御基板35に出力され、ランプ制御基板35に搭
載されているランプ制御用CPUの制御によって球切れ
ランプ52が消灯される。
【0355】本例では、払出停止中フラグがセットされ
ている場合には、払出制御用CPU371は、球貸しス
イッチの操作にもとづくBRDY信号やBRQ信号を受
け付けない。従って、払出禁止条件が成立している場合
には、貸出要求があってもプリペイドカードの度数が減
算されず、貸し遊技媒体が払い出されることはない。
【0356】上記のように、余剰球受皿4の満タン状態
や球切れ状態などの払出禁止条件が成立している場合に
は、遊技球の貸出を行わないように構成しているので、
払出禁止条件が成立している場合に貸出要求を受け付け
てしまうことを回避することができる。また、上記のよ
うに、払出停止中フラグがセットされている場合には、
払出制御用CPU371がBRDY信号やBRQ信号を
受け付けないように構成されているので、貸出要求がさ
れても、プリペイドカードの度数の減算などの処理は実
行されない。よって、プリペイドカードの残り度数から
減算された度数に応じた個数の遊技球が払い出されない
事態を回避することができ、遊技者に不利益を与えてし
まうことを防止することができる。
【0357】また、余剰球受皿4の満タン状態や球切れ
状態などの払出禁止条件が成立している場合には、賞球
の払い出しを行わないように構成しているので、払出禁
止条件が成立している場合に賞球の払い出しを行ってし
まうことを回避することができる。従って、入賞に応じ
た個数の遊技球が払い出されないなどの事態を回避する
ことができ、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止
することができる。
【0358】また、上記のように、余剰球受皿4の満タ
ン状態や球切れ状態などの払出禁止条件が成立している
場合には、エラー表示用LED374に所定の表示を行
う構成としているので、払出禁止条件が成立しているこ
とを遊技店員に対して報知することが可能となり、その
後の対応を促すことができる。なお、エラー表示用LE
D374が、遊技者が視認可能な位置に設置されている
場合には、払出禁止条件が成立していることを遊技者に
対しても報知することが可能となる。
【0359】なお、上記の実施の形態では、余剰球受皿
4が満タン状態となったときや、球切れ状態となったと
きに払出禁止条件が成立するとしていたが、例えば賞球
カウントスイッチ球詰まりエラーが発生した場合、球貸
しカウントスイッチ球詰まりエラーが発生した場合、あ
るいは払出モータ289の球噛エラーが発生した場合な
どの、遊技球を払い出すことが適当でない状態となった
場合に、払出禁止条件が成立する構成としてもよい。こ
のように構成すれば、球貸しカウントスイッチ球詰まり
エラーなどが発生し、遊技媒体を払い出すことが適当で
ない状態となった場合に、遊技媒体の払い出しを停止さ
せることが可能となる。
【0360】また、球切れ状態の場合に球切れランプ5
2を点灯させる構成としたので、遊技者に対して球切れ
状態となっていることを報知することができ、それによ
って払出停止状態となっていることを認識させることが
できる。なお、球切れランプ52だけでなく、余剰球受
皿4の満タン状態などの場合にも専用のランプを設ける
ようにして、該当する状態(例えば余剰球受皿4の満タ
ン状態)となった場合に対応する専用のランプ(例え
ば、満タンランプ)を点灯するようにしてもよい。ま
た、球切れ状態や余剰球受皿4の満タン状態となったと
きに点灯する払出停止状態報知用ランプを設けるように
して、何れかの条件が成立したときに払出停止状態報知
用ランプを点灯させるようにしてもよい。このように構
成すれば、払出禁止条件が成立していることを遊技者に
対しても報知することが可能となり、その後の対応を促
すことができる。
【0361】なお、上記の例では、払出禁止条件が成立
している場合に、払出停止状態報知用ランプなどの発光
体によって報知を行う構成としたが、例えば、払出禁止
条件の成立を報知するための報知音をスピーカ27から
出力する構成としてもよい。この場合、主基板31は、
球切れ状態や余剰球受皿4の満タン状態となったとき
に、音制御基板70に向けてその旨を示す音制御コマン
ドを送信し、音制御基板70にて払出禁止条件の成立を
報知するための報知音をスピーカ27から出力させるよ
うにすればよい。さらに、表示装置に払出禁止条件の成
立を報知するための表示を行う構成としてもよい。この
場合、主基板31は、球切れ状態や余剰球受皿4の満タ
ン状態となったときに、図柄制御基板80に向けてその
旨を示す表示制御コマンドを送信し、図柄制御基板80
にて払出禁止条件の成立を報知するための表示を表示装
置(例えば、可変表示装置9、図示しない払出禁止条件
の成立を報知するための表示装置)から出力させるよう
にすればよい。
【0362】なお、この実施の形態では、払出制御手段
は、払出制御信号に関するINT信号が立ち上がったこ
とを検知して、例えば割込処理によって1バイトのデー
タの取り込み処理を開始する。そして、複数の払出制御
コマンドを格納可能な受信リングバッファ(この例では
受信バッファ)が設けられているので、払出制御コマン
ドを受信後、そのコマンドにもとづく制御が開始されな
いうちに次の払出制御コマンドを受信しても、そのコマ
ンドが、払出制御手段において受信されないということ
はない。
【0363】払出制御手段において、払出停止状態であ
っても割込処理は起動されるので、払出制御手段は、払
出停止中であっても、払出制御コマンドを受信すること
ができる。そして、払出停止中では受信した払出制御コ
マンドに応じた払出処理は停止しているのであるが、複
数の払出制御コマンドを格納可能な受信リングバッファ
が設けられているので、遊技制御手段から送出された払
出制御コマンドは、払出制御手段において消失してしま
うようなことはない。
【0364】そして、払出制御手段において、送出コマ
ンドを受信リングバッファにおけるどの領域に格納する
のかを示すアドレス指示手段としてのコマンド受信個数
カウンタが用いられる。よって、どの領域を使用すれば
よいのかの判断は容易である。
【0365】なお、上記の実施の形態では、変動データ
記憶手段としてRAMを用いた場合を示したが、変動デ
ータ記憶手段として、電気的に書き換えが可能な記憶手
段であればRAM以外のものを用いてもよい。
【0366】また、遊技制御手段および払出制御手段に
おけるRAMと同様に、音制御手段、ランプ制御手段お
よび表示制御手段におけるRAMも、電源バックアップ
される部分があるようにしてもよい。
【0367】さらに、上記の実施の形態では、電源監視
手段が電源基板910に設けられ、システムリセットの
ための信号を発生する回路は電気部品制御基板に設けら
れたが、それらがともに電気部品制御基板に設けられて
いてもよい。
【0368】以上に説明したように、電気部品制御手段
におけるマイクロコンピュータは、状態復旧処理が完了
したら、電力供給停止時処理が実行されたときにスタッ
ク領域に保存されていたアドレスに戻ってプログラムの
実行を再開する。従って、容易に電力供給停止時に実行
していた制御状態に復帰することができるとともに、確
実に電力供給停止時に実行していた制御状態に復帰する
ことができる。
【0369】また、上述したように、余剰球受皿4の満
タン状態や球切れ状態などの払出禁止条件が成立してい
る場合には、遊技球の貸出を行わないように構成してい
るので、払出禁止条件が成立している場合に貸出要求を
受け付けてしまうことを回避することができる。また、
払出禁止条件が成立している場合には、貸出要求があっ
てもプリペイドカードの度数の減算処理が行われないよ
うに構成されているので、減算されたプリペイドカード
の度数に応じた個数の遊技球が払い出されないなどの事
態を回避することができ、遊技者に不利益を与えてしま
うことを防止することができる。
【0370】また、上述したように、余剰球受皿4の満
タン状態や球切れ状態などの払出禁止条件が成立してい
る場合には、エラー表示用LED374に所定の表示を
行う構成としているので、払出禁止条件が成立している
ことを遊技店員に対して報知することが可能となり、そ
の後の対応を促すことができる。なお、エラー表示用L
ED374が、遊技者が視認可能な位置に設置されてい
る場合には、払出禁止条件が成立していることを遊技者
に対しても報知することが可能となる。よって、エラー
表示用LED374や例えば報知用のランプなどの報知
手段を用いることで、払出禁止状態であることを外部か
ら特定可能な構成とすることができ、遊技者や遊技店員
に対して払出禁止条件が成立していることを報知するこ
とができる。
【0371】また、上述した実施の形態では、遊技状態
を保存するための処理が実行された後、直ちに各出力ポ
ートをオフ状態とする構成としたので、保存される遊技
状態と整合しない状況が発生してしまうことを確実に防
止することができる。例えば、出力ポートがクリアされ
て可変入賞球装置が閉じられるので、実際に生じている
遊技状態(入賞があったこと)と保存される遊技状態と
が整合しない状況が発生することは確実に防止される。
【0372】また、上述した実施の形態では、電気部品
の駆動が不能になる状態になる前に実行される電力供給
停止時処理の際に、出力ポートをクリアすることができ
るので、電気部品の駆動が不能になる状態となる前に遊
技制御手段によって制御される各電気部品を、適切な動
作停止状態にすることができる。例えば、開放中の大入
賞口を閉成させ、また開放中の可変入賞球装置15を閉
成させるなど、電気部品についての作動を停止させたあ
とに電気部品の駆動が不能になる状態とすることができ
る。従って、適切な停止状態で電力供給の復旧を待つこ
とが可能となる。
【0373】同様に、払出制御基板37においても、制
御状態を保存するための処理が実行された後、直ちに各
出力ポートがオフ状態になるので、保存される遊技状態
と整合しない状況が発生することが確実に防止される。
また、電気部品の駆動が不能なる状態になる前に電力供
給停止処理の際に出力ポートをクリアすることができる
ので、電気部品の駆動が不能なる状態となる前に払出制
御手段により制御される各電気部品を、適切な動作停止
状態にすることができる。例えば、駆動状態にある払出
モータ289の作動を停止させるなど電気部品について
の作動を停止させたあとに電気部品の駆動が不能なる状
態とすることができる。従って、適切な停止状態で電力
供給の復旧を待つことができる。
【0374】また、上述したように、所定の電源(各電
気部品制御基板に搭載されている回路素子の電源電圧
(この例では+5V)よりも高い電圧であることが好ま
しく、本例では、交流から直流に変換された直後の電圧
であるVSLが用いられている。)の状態を監視して、そ
の電源の出力が低下し検出条件が成立した場合(この例
では、VSL電圧が所定値(この例では+22V)以下に
なった場合)に検出信号(電源断信号)を出力する電源
監視手段(電源監視用IC902)が設けられているの
で、遊技機への電力供給の停止の発生を検出することが
できる。
【0375】また、上述したように、CPU56が、シ
ステムリセット回路65からのシステムリセット信号に
応じてシステムリセットされるように構成されているの
で、電源監視用IC902による検出信号出力のあとに
第2の条件が成立するように調整(例えば、電源電圧
が、電源監視手段が検出信号を出力する電源電圧値(例
えば22V)よりも低い値(例えば9V)となった場合
に第2の条件が成立するように調整すればよい)するこ
とにより、電力供給停止時処理の完了後にシステムリセ
ットされるよう構成することができるため、電源断状態
となる前に電力供給停止時処理を確実に完了させること
ができる。従って、遊技制御手段が電力供給停止時処理
を完了した後に、遊技制御手段の動作を停止させるよう
にすることができ、電源電圧低下時にデータを破壊した
りしないようにすることができる。
【0376】なお、上記の実施の形態では、払出手段は
球貸しも賞球払出も実行可能な構成であったが、球貸し
を行う機構と賞球払出を行う機構とが独立していても本
発明を適用することができる。その場合、球貸しを行う
機構と賞球払出を行う機構とが独立していても、払出制
御手段が両方の機構を制御するように構成されていれ
ば、上記の実施の形態のように、遊技制御手段が、複数
の景品払出禁止条件のうちいずれの条件が成立した場合
でも、払出手段における賞球払出を行う機構からの景品
としての遊技媒体の払い出しを禁止することを示す共通
の景品払出禁止状態指定コマンドを払出制御手段に対し
て送信し、複数の貸出禁止条件のうちいずれの条件が成
立した場合でも、払出手段における球貸しを行う機構か
らの遊技媒体の貸し出しを禁止することを示す共通の貸
出禁止状態指定コマンドを払出制御手段に対して送信す
るように構成することができる。
【0377】さらに、電気部品制御手段は、電力供給が
開始されたときに、電力供給停止時処理において保存さ
れた制御状態が残っていても、操作手段が操作されてい
る場合には、状態復旧処理を実行せず初期化処理を実行
する。よって、遊技店員等が保存状態を容易にクリアす
ることができる。
【0378】また、上記の実施の形態のパチンコ遊技機
1は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示装置9
に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組
み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能に
なる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもと
づいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所
定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ
遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の
停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所
定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または
継続する第3種パチンコ遊技機に対して本発明を適用し
てもよい。
【0379】さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ
遊技機に限られず、スロット機等においても本発明を適
用することができる。例えば、スロット機において、主
基板の他に、少なくとも払出制御基板が設けられている
場合には本発明を適用できる。
【0380】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、遊技機を、遊技制御手段が、入賞検出手段の検出
信号にもとづいて景品遊技媒体の払出数を指定するコマ
ンドを払出制御手段に対して送信可能であり、前回送信
した払出数を指定するコマンドにもとづく景品遊技媒体
の払い出しが完了しているか否かに関わらず、新たな払
出数を指定するコマンドを払出制御手段に対して送信す
る処理を行うことが可能であり、遊技媒体の払い出しを
禁止する禁止条件が成立した場合には、遊技媒体の払い
出しを禁止することを指定するコマンドを払出制御手段
に対して送信する処理を行い、払出制御手段が、遊技媒
体の払い出しを禁止することを指定するコマンドを受信
した場合には、所定の解除条件が成立しない限り、貸出
要求が発生した場合であっても貸遊技媒体の払出処理を
行わず、遊技制御手段が、電力供給が停止する際に実行
する電力供給停止時処理にて、制御状態を復旧させるた
めに必要なデータを変動データ記憶手段に保存させる処
理と、遊技制御手段から出力される出力信号をクリアす
るための処理とを行うように構成したので、入賞に応じ
て迅速な景品遊技媒体の払い出しを可能にするととも
に、停電等による不測の電力供給停止が発生した場合で
あっても、電力供給が停止状態となる前に確実に出力信
号がクリアされるので、電力供給停止時処理が行われた
後に遊技状態が進行してしまうことを防止することが可
能となり、かつ、禁止条件が成立している状態で貸遊技
媒体を払い出してしまうことにより不具合が発生してし
まうことを防止することができる効果がある。
【0381】請求項2記載の発明では、遊技制御手段
が、禁止条件が解除された場合には、遊技媒体の払い出
しを許可することを指定するコマンドを払出制御手段に
対して送信する処理を行い、払出制御手段が、遊技媒体
の払い出しを許可することを指定するコマンドを受信し
た場合に、所定の解除条件の成立と判定するように構成
されているので、遊技制御手段から払出制御手段に対し
て、遊技媒体の払い出しの禁止の解除に関する情報伝達
を行うことができる。
【0382】請求項3記載の発明では、遊技媒体の払い
出しを禁止する禁止条件が複数あり、遊技制御手段が、
複数の禁止条件のうちいずれの条件が成立した場合で
も、遊技媒体の払い出しを禁止することを指定する共通
のコマンドを払出制御手段に対して送信する処理を行う
ように構成されているので、遊技制御手段から払出制御
手段に対する遊技媒体の払い出しの禁止に関する情報伝
達に関する負荷が低減される。
【0383】請求項4記載の発明では、払い出された遊
技媒体が貯留される貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯
留されているか否かを検出するための貯留状態検出手段
を備え、遊技制御手段が、貯留状態検出手段により貯留
部に所定量以上の遊技媒体が貯留されていることが検出
された場合に、禁止条件の成立と判定するように構成さ
れているので、貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯留さ
れているにも関わらず、払出制御手段が貸遊技媒体の払
出処理を実行してしまうことを防止することができる。
【0384】請求項5記載の発明では、払出手段に供給
される遊技媒体が所定量以上確保されているか否かを検
出するための遊技媒体切れ検出手段を含み、遊技制御手
段が、遊技媒体切れ検出手段により遊技媒体が所定量以
上確保されていないことが検出された場合に、禁止条件
の成立と判定するように構成されているので、払出手段
に供給される遊技媒体が所定量以上確保されていないに
も関わらず、払出制御手段が貸遊技媒体の払出処理を実
行してしまうことを防止することができる。
【0385】請求項6記載の発明では、遊技制御手段が
電源監視手段からの検出信号に応じて電力供給停止時処
理を実行するように構成されているので、停電等による
不測の電力供給停止が発生しても、そのことを確実に検
出することが可能となる。
【0386】請求項7記載の発明では、遊技制御手段
が、第1の電源監視手段からの検出信号に応じて電力供
給停止時処理を実行し、第2の電源監視手段からの検出
信号に応じてシステムリセットされる構成とされている
ので、遊技制御手段が電力供給停止時処理を完了した後
に遊技制御手段の動作を停止させることができ、電源電
圧低下時にデータが破壊されてしまうような不具合を防
止することができる。
【0387】請求項8記載の発明では、遊技制御手段
が、電力供給の開始に関連した時期に、操作手段から操
作信号が出力された場合には状態復旧処理を行わず、操
作手段から操作信号が出力されなかった場合には状態復
旧処理を行うことが可能であるように構成されているの
で、変動データ記憶手段に保存されている変動データ記
憶手段の記憶内容にもとづく状態復旧処理を行う必要が
ない場合には状態復旧処理が実行されないようにするこ
とができ、遊技機運用上の利便性を向上させることがで
きるという効果がある。
【0388】請求項9記載の発明では、禁止条件が成立
している旨を報知するための報知手段を備えた構成とさ
れているので、禁止条件が成立していることを外部から
特定することができる。
【0389】請求項10記載の発明では、遊技制御手段
が、出力ポートに対してクリア信号を出力することによ
って出力信号をクリアするので、電力供給が停止状態と
なる前に、出力ポートがクリアされることにより、確実
に出力信号がクリアされる。
【0390】請求項11記載の発明では、出力信号をク
リアするための処理によって、遊技制御手段により制御
される電気的駆動源の動作が停止されるので、電力供給
停止時処理が行われた後に電気部品が駆動された状態に
なることが回避される。
【0391】請求項12記載の発明では、出力信号をク
リアするための処理で電気的駆動源の動作が停止される
ことによって可変入賞装置が閉成状態とされるので、電
力供給停止時処理が行われた後に可変入賞装置が開放さ
れた状態になることが回避される。
【0392】請求項13記載の発明では、出力信号をク
リアするための処理によってコマンドの出力状態がクリ
アされるように構成されているので、電力供給停止時処
理が行われた後にコマンドが出力されている状態になる
ことが回避される。
【0393】請求項14記載の発明では、出力信号をク
リアするための処理によって制御状態に関連する信号が
クリアされるように構成されているので、電力供給停止
時処理が行われた後に制御状態に関連する信号が出力さ
れている状態になることが回避される。
【0394】請求項15記載の発明では、遊技制御手段
は、定期的に発生するタイマ割込が生じたことにもとづ
いて遊技制御処理を実行するとともに、遊技制御処理に
要する時間の余り時間で、遊技の制御に用いられるカウ
ンタを更新する処理を実行し、余り時間でカウンタを更
新する処理中では割込禁止に設定するように構成されて
いるので、余り時間でのカウンタ更新中に割込が発生し
カウンタの更新に不具合が生じてしまうようなことを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背
面側から見た背面図である。
【図5】 球払出装置の構成例を示す分解斜視図であ
る。
【図6】 遊技盤に設置されているスイッチ基板の部分
を示す正面図である。
【図7】 クリアスイッチの構成の一例を示す構成図で
ある。
【図8】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示す
ブロック図である。
【図9】 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図
である。
【図10】 電源基板の回路構成例を示すブロック図で
ある。
【図11】 電源監視および電源バックアップのための
CPU周りの一構成例を示すブロック図である。
【図12】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図13】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図14】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図15】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図16】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図17】 遊技状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図18】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図19】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図20】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図21】 チェックサム作成方法の一例を説明するた
めの説明図である。
【図22】 遊技機への電力供給停止時の電源低下やN
MI信号の様子を示すタイミング図である。
【図23】 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を
示す説明図である。
【図24】 スイッチ処理の一例を示すフローチャート
である。
【図25】 スイッチチェック処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図26】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図27】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図28】 賞球処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図29】 スイッチオンチェック処理を示すフローチ
ャートである。
【図30】 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図
である。
【図31】 コマンド送信テーブル等の一構成例を示す
説明図である。
【図32】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図33】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図34】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図35】 コマンドセット処理の処理例を示すフロー
チャートである。
【図36】 コマンド送信処理ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図37】 賞球個数減算処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図38】 電源監視および電源バックアップのための
払出制御用CPU周りの一構成例を示すブロック図であ
る。
【図39】 出力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図40】 入力ポートのビット割り当ての一例を示す
説明図である。
【図41】 払出制御基板におけるCPUが実行するメ
イン処理を示すフローチャートである。
【図42】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図43】 払出状態復旧処理を示すフローチャートで
ある。
【図44】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図45】 マスク不能割込処理(電力供給停止時処
理)を示すフローチャートである。
【図46】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図47】 受信コマンドバッファの一構成例を示す説
明図である。
【図48】 払出制御用CPUのコマンド受信処理の例
を示すフローチャートである。
【図49】 スイッチ処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図50】 払出停止状態設定処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図51】 コマンド解析実行処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図52】 プリペイドカードユニット制御処理の例を
示すフローチャートである。
【図53】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図54】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図55】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図56】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図57】 エラーの種類とエラー表示用LEDの表示
との関係を示す説明図である。
【図58】 エラー処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図59】 エラー処理の一例を示すフローチャートで
ある。
【図60】 払出停止中フラグの状態や貸し球の払出禁
止あるいは許可の状態などの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 主基板 37 払出制御基板 53 基本回路 55 RAM(変動データ記憶手段) 56 CPU 65 システムリセット回路(第2の電源監視手段) 371 払出制御用CPU 902 電源監視用IC(電源監視手段) 910 電源基板 916 コンデンサ(記憶保持手段) 975 システムリセット回路(第2の電源監視手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 武宏 群馬県桐生市境野町6丁目460番地 株式 会社三共内 Fターム(参考) 2C088 BA32 BC58 CA08 EA10 5B035 BC02 5B058 KA06 KA12 YA06

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が所定の遊技を行い、遊技領域に
    設けられた入賞領域への入賞にもとづいて景品としての
    景品遊技媒体を払い出すことが可能であるとともに、貸
    出要求にもとづいて遊技者に貸し出す貸遊技媒体を払い
    出すことが可能な遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、 遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、 前記遊技制御手段からのコマンドにもとづいて前記払出
    手段の制御を行う払出制御手段と、 前記入賞領域毎にそれぞれ設けられる入賞検出手段と、 遊技の進行に応じて変動する変動データを記憶し、遊技
    機への電力供給が停止しても所定期間は記憶内容が保持
    される変動データ記憶手段とを備え、 前記遊技制御手段は、前記入賞検出手段の検出信号にも
    とづいて景品遊技媒体の払出数を指定するコマンドを払
    出制御手段に対して送信可能であり、前回送信した払出
    数を指定するコマンドにもとづく景品遊技媒体の払い出
    しが完了しているか否かに関わらず、新たな払出数を指
    定するコマンドを払出制御手段に対して送信する処理を
    行うことが可能であり、 前記遊技制御手段は、遊技媒体の払い出しを禁止する禁
    止条件が成立した場合には、遊技媒体の払い出しを禁止
    することを指定するコマンドを前記払出制御手段に対し
    て送信する処理を行い、 前記払出制御手段は、遊技媒体の払い出しを禁止するこ
    とを指定するコマンドを受信した場合には、所定の解除
    条件が成立しない限り、貸出要求が発生した場合であっ
    ても貸遊技媒体の払出処理を行わず、 前記遊技制御手段は、電力供給が停止する際に実行する
    電力供給停止時処理にて、制御状態を復旧させるために
    必要なデータを前記変動データ記憶手段に保存させる処
    理と、前記遊技制御手段から出力される出力信号をクリ
    アするための処理とを行うことを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技制御手段は、禁止条件が解除された
    場合には、遊技媒体の払い出しを許可することを指定す
    るコマンドを払出制御手段に対して送信する処理を行
    い、 払出制御手段は、前記遊技媒体の払い出しを許可するこ
    とを指定するコマンドを受信した場合に、所定の解除条
    件の成立と判定する請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技媒体の払い出しを禁止する禁止条件
    が複数あり、 遊技制御手段は、前記複数の禁止条件のうちいずれの条
    件が成立した場合でも、前記遊技媒体の払い出しを禁止
    することを指定する共通のコマンドを払出制御手段に対
    して送信する処理を行う請求項1または請求項2記載の
    遊技機。
  4. 【請求項4】 払い出された遊技媒体が貯留される貯留
    部に所定量以上の遊技媒体が貯留されているか否かを検
    出するための貯留状態検出手段を備え、 遊技制御手段は、前記貯留状態検出手段により前記貯留
    部に所定量以上の遊技媒体が貯留されていることが検出
    された場合に、禁止条件の成立と判定する請求項1ない
    し請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 払出手段に供給される遊技媒体が所定量
    以上確保されているか否かを検出するための遊技媒体切
    れ検出手段を含み、 遊技制御手段は、前記遊技媒体切れ検出手段により遊技
    媒体が所定量以上確保されていないことが検出された場
    合に、禁止条件の成立と判定する請求項1ないし請求項
    4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 所定の電源の状態を監視して、前記電源
    の出力が低下し検出条件が成立した場合に検出信号を出
    力する電源監視手段を備え、 遊技制御手段は前記電源監視手段からの検出信号に応じ
    て電力供給停止時処理を実行する請求項1ないし請求項
    5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 電源監視手段は、第1の電源監視手段と
    第2の電源監視手段とを含み、 遊技制御手段は、前記第1の電源監視手段からの検出信
    号に応じて電力供給停止時処理を実行し、前記第2の電
    源監視手段からの検出信号に応じてシステムリセットさ
    れる請求項6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 操作に応じて操作信号を出力することが
    可能な操作手段を備え、 遊技制御手段は、電力供給の開始に関連した時期に、前
    記操作手段から操作信号が出力された場合には状態復旧
    処理を行わず、前記操作手段から操作信号が出力されな
    かった場合には前記状態復旧処理を行うことが可能であ
    る請求項1ないし請求項7記載の遊技機。
  9. 【請求項9】 禁止条件が成立している旨を報知するた
    めの報知手段を備えた請求項1ないし請求項8記載の遊
    技機。
  10. 【請求項10】 遊技制御手段からの信号を出力するた
    めの出力ポートを備え、 前記遊技制御手段は、前記出力ポートに対してクリア信
    号を出力することによって出力信号をクリアする請求項
    1ないし請求項9記載の遊技機。
  11. 【請求項11】 出力信号をクリアするための処理によ
    って、遊技制御手段により制御される電気的駆動源の動
    作が停止される請求項1ないし請求項10記載の遊技
    機。
  12. 【請求項12】 電気的駆動源の駆動により開閉動作を
    行う可変入賞装置を備え、 出力信号をクリアするための処理で前記電気的駆動源の
    動作が停止されることによって前記可変入賞装置が閉成
    状態とされる請求項11記載の遊技機。
  13. 【請求項13】 出力信号をクリアするための処理によ
    ってコマンドの出力状態がクリアされる請求項1ないし
    請求項12記載の遊技機。
  14. 【請求項14】 遊技制御手段は、制御状態に関連する
    信号を外部出力することが可能であり、 出力信号をクリアするための処理によって前記制御状態
    に関連する信号がクリアされる請求項1ないし請求項1
    3記載の遊技機。
  15. 【請求項15】 遊技制御手段は、定期的に発生するタ
    イマ割込が生じたことにもとづいて遊技制御処理を実行
    するとともに、前記遊技制御処理に要する時間の余り時
    間で、遊技の制御に用いられるカウンタを更新する処理
    を実行し、 前記余り時間でカウンタを更新する処理中では割込禁止
    に設定する請求項1ないし請求項14記載の遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013099645A (ja) * 2013-02-28 2013-05-23 Universal Entertainment Corp 遊技機
JP2013140625A (ja) * 2013-03-21 2013-07-18 Niigata Power Systems Co Ltd データ収集装置

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