JP2003052942A - 遊技機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば、図柄の変動中や可視表示部に表示さ
れた図柄がリーチ状態となる図柄の組み合わせの態様を
形成していない段階であっても遊技者が興味を持てる演
出を行うことにより、遊技により高い興趣を持たせるこ
とができる遊技機を提供することにある。 【解決手段】 変動中の第１〜第３図柄列１９’〜２
１’のうち、第２図柄列２０’と第３図柄列２１’同士
を合体させる（図５（ｂ））。この合体は、前記両図柄
列２０’，２１’同士が徐々に接近し、双方が重なり合
いながら行われる。そして、合体によって、図柄列ＣＬ
１が形成され（図５（ｃ））、可視表示部Ｈにおいて
は、変動する図柄列の数が、３列（第１〜第３図柄列１
９’〜２１’）から２列（第１図柄列１９’と図柄列Ｃ
Ｌ１）に変遷する。従って、遊技者は、大当り状態へ発
展する期待感を高めることができると共に、可視表示部
Ｈの表示内容に興味を持つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数種類の図柄を
表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備え
た遊技機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、遊技機の一種であるパチンコ機
は、複数種類の図柄を可変させて表示可能な可視表示部
が設けられた図柄表示手段を備えている。その具体的な
ものとしては、例えば、数字図柄や文字図柄（又は絵図
柄）を液晶画面上に３列（左図柄、中図柄、右図柄）表
示可能な図柄表示手段が知られている。そして、このよ
うな図柄表示手段を備えたパチンコ機では、前記可視表
示部において、各図柄が順次表示されていき、その表示
された図柄の組み合わせの態様から各種状態を認識でき
るようになっている。

【０００３】例えば、前記可視表示部に特定の２列の図
柄（左図柄と中図柄）が同一の図柄となって表示された
場合には、その図柄の組み合わせの態様からリーチ状態
を認識することができる。さらに、前記可視表示部に３
列の図柄が同一の図柄となって表示された場合には、そ
の図柄の組み合わせの態様から大当り状態を認識するこ
とができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、遊技者は、
各図柄が変動を開始すると、まずは、どのような図柄が
可視表示部に表示され、その表示された図柄の組み合わ
せの態様によってリーチ状態が形成されているか否かに
ついて興味を持っている。その反面、各図柄が変動中で
ある場合や、例えば、左図柄及び中図柄として異なる図
柄が表示された場合にはリーチ状態が形成されないため
（即ち、はずれ状態）、変動中の図柄（右図柄）がある
場合においても、その変動（又は表示される図柄）には
何ら興味を持つことがなかった。そのため、可視表示部
に表示された図柄がリーチ状態となる図柄の組み合わせ
の態様を形成していない場合、遊技者は、各図柄の変動
→各図柄の表示という単調な動作を眺めているだけであ
り、パチンコ遊技の面白みに欠けていた。

【０００５】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものであり、その目的
は、例えば、図柄の変動中や可視表示部に表示された図
柄がリーチ状態となる図柄の組み合わせの態様を形成し
ていない段階であっても遊技者が興味を持てる演出を行
うことにより、遊技により高い興趣を持たせることがで
きる遊技機を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項１に記載の発明は、複数種類の図柄を表示
可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備え、前
記可視表示部に表示された図柄の組み合わせに関連して
遊技が行われる遊技機において、変動中の複数の図柄同
士、前記可視表示部に表示された複数の図柄同士、若し
くは、変動中の図柄と前記可視表示部に表示された図柄
同士を合体させるように前記図柄表示手段を制御する制
御手段を備えたことを要旨とする。

【０００７】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の遊技機において、前記制御手段は、前記合体後に表示
された図柄を含めて、リーチ状態、若しくは、大当り状
態となる図柄の組み合わせの態様を形成するように前記
図柄表示手段を制御することを要旨とする。

【０００８】請求項３に記載の発明は、請求項１又は請
求項２に記載の遊技機において、前記制御手段は、前記
可視表示部に少なくとも単数の図柄が表示された後に、
前記合体を行うように前記図柄表示手段を制御すること
を要旨とする。

【０００９】請求項４に記載の発明は、請求項１又は請
求項２に記載の遊技機において、前記制御手段は、前記
可視表示部に表示される各図柄のうち、最後に表示され
る図柄が前記可視表示部に表示される前であって、前記
可視表示部に既に表示された図柄がリーチ状態となる図
柄の組み合わせの態様を形成していない場合に、前記可
視表示部に表示された複数の図柄同士、若しくは、変動
中の図柄と前記可視表示部に表示された図柄同士を合体
させるように前記図柄表示手段を制御することを要旨と
する。

【００１０】請求項５に記載の発明は、請求項１又は請
求項２に記載の遊技機において、前記制御手段は、前記
可視表示部に表示された全ての図柄による図柄の組み合
わせの態様がはずれ状態を形成している場合に、前記可
視表示部に表示された複数の図柄同士を合体させるよう
に前記図柄表示手段を制御することを要旨とする。

【００１１】請求項６に記載の発明は、請求項４又は請
求項５のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前
記制御手段は、前記可視表示部に表示された図柄のう
ち、所定の関連性を有する前記複数の図柄同士を合体さ
せるように前記図柄表示手段を制御することを要旨とす
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】（第１の実施形態）以下、本発明
をその一種であるパチンコ遊技機（以下、「パチンコ
機」という。）に具体化した第１の実施形態を図１〜図
５に基づき説明する。

【００１３】図１に略示するように、パチンコ機１０に
おいて機体の外郭をなす外枠１１の開口前面側には、各
種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠１２が
開閉及び着脱自在に組み付けられている。そして、前記
中枠１２の前面側には、機内部に配置された遊技盤１３
を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠１４と上球
皿１５が共に横開き状態で開閉可能に組み付け整合され
ている。さらに、前記中枠１２の下部には下球皿１６、
打球発射装置１７等が装着されている。また、前記遊技
盤１３の遊技領域の略中央には、複数種類の図柄を可変
させて図柄組み合わせゲームを行う図柄表示手段として
の図柄表示装置１８が配設されている。

【００１４】ここで、前記図柄表示装置１８の具体的構
成について図２に基づき説明する。前記図柄表示装置１
８には、液晶画面からなる可視表示部Ｈが設けられてお
り、当該可視表示部Ｈには、図２で示すように複数列
（本実施形態では、３列）の第１図柄（左図柄）１９、
第２図柄（中図柄）２０及び第３図柄（右図柄）２１が
各列毎に表示されるようになっている。なお、「表示」
とは、前記可視表示部Ｈにおいて遊技者が図柄を識別で
きる状態で前記図柄が停止していることであり、「停
止」には、所謂、ゆれ変動と言われる一旦停止状態と完
全に停止した確定停止状態の何れの状態も含まれてい
る。

【００１５】また、本実施形態における第１〜第３図柄
１９〜２１は、図３（ａ）に示すように、複数種類（１
２種類）の図柄、即ち、「１月」，「２月」，「３
月」，「４月」，「５月」，「６月」，「７月」，「８
月」，「９月」，「１０月」，「１１月」，「１２月」
というように月数を表す図柄から構成されている。そし
て、前記可視表示部Ｈには、第１〜第３図柄１９〜２１
として各列毎に同一、若しくは、異なる図柄が表示でき
るようになっている。

【００１６】従って、遊技者は、前記可視表示部Ｈに表
示された第１〜第３図柄１９〜２１の組み合わせの態様
から大当り状態、リーチ状態、若しくは、はずれ状態の
何れかの状態を認識することできる。例えば、図２に示
すように、前記可視表示部Ｈに表示された第１〜第３図
柄１９〜２１が同一の図柄（「１月」）である場合に
は、その組み合わせの態様から大当り状態を認識するこ
とができる。また、特定の２列（例えば、第１図柄１９
と第２図柄２０）が同一の図柄（「１月」）である場合
には、その組み合わせの態様からリーチ状態を認識する
ことができる。さらに、前記可視表示部Ｈに表示された
第１〜第３図柄１９〜２１が全て異なる場合、若しく
は、１列の図柄がリーチ状態を構成する図柄とは異なっ
た図柄で表示された場合（所謂、はずれリーチ）には、
その組み合わせの態様からはずれ状態を認識することが
できる。

【００１７】また、これらの複数種類の図柄（「１月」
〜「１２月」）は、可視表示部Ｈにおいて、・・→「１
月」→「２月」→・・・→「１１月」→「１２月」→・
・という配列順で数字（月数）が昇順で変動（スクロー
ル表示）されるようになっている。なお、本明細書にお
いて、「変動」とは、前記可視表示部Ｈにおいて、図柄
が一旦停止状態、若しくは、確定停止状態となって表示
されておらず、可視表示部Ｈに表示する図柄の種類を変
化させながら表示されていることを言う。そして、前記
可視表示部Ｈには、各列毎に変動している複数種類の図
柄のうち、何れか一つの図柄（この図柄が各々第１〜第
３図柄１９〜２１となる。）が表示されるようになって
いる。

【００１８】なお、以下の説明では、説明の便宜上、可
視表示部Ｈに表示（一旦停止状態、若しくは、確定停止
状態）された図柄を第１図柄１９、第２図柄２０、第３
図柄２１と言う。一方で、可視表示部Ｈにおいて、変動
中の図柄を第１図柄列１９’、第２図柄列２０’、第３
図柄列２１’と言う。そして、第１図柄列１９’の変動
後に第１図柄１９が、第２図柄列２０’の変動後に第２
図柄２０が、第３図柄列２１’の変動後に第３図柄２１
が、各々表示されるようになっている。

【００１９】また、図１に示すように、前記遊技盤１３
の遊技領域の略中央には、前記図柄表示装置１８の下方
に図示しないソレノイドにより開閉動作を行う始動入賞
口２２が配置されている。さらに、前記始動入賞口２２
の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行
う大入賞口２３が配置されている。従って、前記打球発
射装置１７の操作により前記遊技盤１３の遊技領域に打
球された遊技球が始動入賞口２２へ入賞するか、若しく
は、始動保留球数の記憶値に基づき、前記図柄表示装置
１８では図柄組み合わせゲームが行われるようになって
いる。

【００２０】なお、「始動保留球数の記憶値」とは、図
柄の変動中に始動入賞口２２に入賞した遊技球の数を所
定の上限値（一般的には４）の範囲内で記憶した値であ
る。そして、前記記憶値が０（零）の場合には始動入賞
口２２への遊技球の入賞によって図柄組み合わせゲーム
が行われると共に、前記記憶値が０（零）以外の場合に
は当該記憶値に基づき図柄組み合わせゲームが行われ
る。なお、前記記憶値は、始動入賞口２２への遊技球の
入賞により＋１され、図柄組み合わせゲームの開始によ
り−１される。

【００２１】そして、前記図柄組み合わせゲームの結
果、前記可視表示部Ｈで第１〜第３図柄１９〜２１が同
一の図柄となって表示された場合（図２の状態）には、
大当り状態となって前記大入賞口２３の開閉により多数
の遊技球を獲得できるチャンスが遊技者に付与されるよ
うになっている。

【００２２】また、前記パチンコ機１０の機裏側には、
遊技内容を統括して制御する主制御基板（以下、「主基
板」という。）２４が装着されている（図１に破線で示
す。）。そして、前記主基板２４には、前記図柄表示装
置１８に対し図柄制御を実行する制御手段としての図柄
制御基板（以下、「図柄基板」という。）２５が接続さ
れている（図１に破線で示す。）。この図柄基板２５
は、前記主基板２４から出力された各種制御信号を入力
し、当該制御信号を構成する各種制御コマンドに基づき
前記図柄表示装置１８の図柄制御を実行するようになっ
ている。そして、前記可視表示部Ｈでは、前記制御コマ
ンドに応じた図柄組み合わせゲームが行われることによ
って、各列毎に図柄が変動した後、第１〜第３図柄１９
〜２１として表示されるようになっている。

【００２３】次に、前記主基板２４及び図柄基板２５の
具体的な構成について図４に基づき詳細に説明する。最
初に、前記主基板２４について説明すると、前記主基板
２４はパチンコ機１０全体を制御するメインＣＰＵ２６
を備えており、当該メインＣＰＵ２６にはＲＯＭ２７及
びＲＡＭ２８が接続されている。そして、前記ＲＯＭ２
７には、パチンコ機１０を制御するための遊技制御プロ
グラムが記憶保持されている。また、前記ＲＯＭ２７に
は、大当り判定用乱数（０〜６３０）、大当り図柄乱数
（０〜１１）、左はずれ図柄乱数（０〜１１）、右はず
れ図柄乱数（０〜１１）、中はずれ図柄乱数（０〜１
１）が記憶保持されている。さらに、前記ＲＯＭ２７に
は、リーチ判定用乱数（０〜５９）、変動パターン振分
け乱数（０〜７７）などの各種乱数や、前述した各種乱
数の抽出値に対応する各種制御コマンドが記憶保持され
ている。

【００２４】なお、「変動パターン」とは、第１〜第３
図柄１９〜２１が変動を開始してから、所定の図柄が確
定停止されるまでの間において、前記変動パターン毎に
予め定められた変動時間内における前記各図柄１９〜２
１の動作パターンを示したものである。即ち、変動パタ
ーンは、前記図柄表示装置１８で行われる演出に相当す
るものであって、例えば、リーチ状態となった時に所定
の図柄をコマ送り、高速送り、若しくは、図柄以外のキ
ャラクタを動作させるなど各図柄１９〜２１の動作パタ
ーンが示されている。

【００２５】また、大当り判定用乱数は、前記始動入賞
口２２に遊技球が入賞した際に抽出され、その抽出され
た値によって大当りとなるか否かを判定するものであ
る。即ち、前記ＲＯＭ２７には、大当り判定用乱数（０
〜６３０）のうち、大当り状態と判定するための所定の
大当り値（例えば、７と３７３）が記憶されており、前
記メインＣＰＵ２６は、抽出された値が前記大当り値と
一致した場合に大当りと判定する。

【００２６】また、大当り図柄乱数は、大当り判定用乱
数から大当り値が抽出された場合に、最終的に確定停止
させる図柄を決定するための乱数である。そして、大当
り図柄乱数の数値である０（零）〜１１は、前述した１
２種類の図柄に対応している。従って、前記大当り判定
用乱数の抽出によって大当り状態が決定された場合、大
当り図柄乱数から抽出された数値に対応する図柄が確定
停止する図柄として決定される。

【００２７】また、変動パターン振分け乱数は、ＲＯＭ
２７に予め記憶された複数の変動パターンのうち、何れ
の変動パターンを用いて第１〜第３図柄１９〜２１を変
動させるかを決定するための乱数である。そして、前記
変動パターンは、大当り状態用、リーチ状態用（はずれ
リーチ用）、はずれ状態用などに区分してテーブル化さ
れており、前記テーブル毎に前記変動パターン振分け乱
数の数値が振分けられている。従って、メインＣＰＵ２
６は、例えば、大当り判定用乱数の抽出によって大当り
状態が決定された場合、抽出した変動パターン振分け乱
数の数値に対応する変動パターンを大当り状態用の変動
パターンテーブルから選択する。

【００２８】また、前記ＲＡＭ２８には、前記始動入賞
口２２に入賞した遊技球のうち、始動保留球数として記
憶した前記記憶値や前記メインＣＰＵ２６が演算処理し
た前記制御コマンドを記憶保持するようになっている。
そして、前記メインＣＰＵ２６は、前記図柄表示装置１
８に対し図柄制御を指示する際、前記制御コマンドなど
を制御信号（８ビットの信号ＭＤ０〜ＭＤ７）として出
力ポート２９及び出力バッファ３０を介して前記図柄基
板２５に出力するようになっている。また、前記メイン
ＣＰＵ２６は、前記制御信号の出力タイミングに併せ
て、前記図柄基板２５に対し前記制御信号を構成する制
御コマンドの読込みを指示するための読込信号（ＩＮＴ
信号、若しくは、ストローブ信号）を出力ポート２９及
び出力バッファ３０を介して出力するようになってい
る。

【００２９】次に、前記主基板２４が前記図柄基板２５
に対し図柄制御を指示するための各種制御コマンドを出
力する態様の一例を説明する。前記主基板２４のメイン
ＣＰＵ２６は、前記始動入賞口２２への遊技球の入賞に
伴い、前記大当り判定用乱数、及び、前記大当り図柄乱
数の各数値を抽出する。また、前記メインＣＰＵ２６
は、抽出した大当り判定用乱数の数値が前記大当り値と
一致するか否かを判定する。そして、その判定結果が一
致した場合、前記メインＣＰＵ２６は、前記大当り図柄
乱数の数値に対応する図柄を全列について確定停止させ
る図柄として決定する。さらに、前記メインＣＰＵ２６
は、前記変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、大当
り状態用の変動パターンテーブルから前記数値に対応す
る変動パターンを選択する。

【００３０】従って、前記メインＣＰＵ２６は、最初
に、前記図柄基板２５に対し、前記各図柄１９〜２１の
変動開始を指示すると共に、変動パターン振分け乱数の
抽出値によって選択された変動パターンからなる変動開
始コマンドを制御信号として出力する。次に、前記メイ
ンＣＰＵ２６は、大当り図柄乱数の抽出値によって決定
された第１〜第３図柄１９〜２１に対応する図柄指定コ
マンドを制御信号として出力する。また、前記メインＣ
ＰＵ２６は、変動開始コマンドによって出力した変動パ
ターンに対応する変動時間に併せて、図柄指定コマンド
で指示した全ての図柄を確定停止させるための全図柄停
止コマンドを制御信号として出力する。

【００３１】次に、前記制御コマンドを入力し、該コマ
ンドに基づき図柄表示装置１８の図柄制御を実行する図
柄基板２５の具体的な構成について図４に基づき説明す
る。前記図柄基板２５は、前記図柄表示装置１８に対し
図柄制御を実行するためのサブＣＰＵ３１を備えてお
り、当該サブＣＰＵ３１には前記主基板２４が出力した
制御信号及び読込信号を入力する入力バッファ３２が接
続されている。さらに、前記入力バッファ３２には入力
ポート３３が接続されており、前記制御信号は入力ポー
ト３３を介してサブＣＰＵ３１に入力されるようになっ
ている。

【００３２】また、前記サブＣＰＵ３１には、ＲＯＭ３
４及びＲＡＭ３５が接続されている。そして、前記ＲＯ
Ｍ３４には、前記図柄表示装置１８の図柄制御を行うた
めの制御プログラムや、前記変動開始コマンド（変動パ
ターン）に対応する具体的な制御内容（第１〜第３図柄
１９〜２１の動作パターン）が記憶保持されている。一
方、前記ＲＡＭ３５には、前記主基板２４から出力され
た前記制御コマンドなどが記憶保持されるようになって
いる。

【００３３】そして、前記サブＣＰＵ３１には、前記第
１〜第３図柄１９〜２１の動作パターンに応じて、図柄
表示装置１８（可視表示部Ｈ）の表示内容を制御するた
めのＶＤＰ（ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ）３６
が接続されている。また、前記ＶＤＰ３６には、キャラ
クタＲＯＭ３７及びビデオＲＡＭ３８が接続されてい
る。そして、前記キャラクタＲＯＭ３７には、可視表示
部Ｈに表示される複数種類の図柄の画などの各種画像情
報が記憶保持されている。また、前記ビデオＲＡＭ３８
には、前記制御コマンドなどに基づき前記ＶＤＰ３６が
前記キャラクタＲＯＭ３７に記憶されている前記画像情
報を用いて生成した可視表示部Ｈの表示内容を制御する
ための表示制御情報が記憶保持されるようになってい
る。そして、前記ＶＤＰ３６は、前記表示制御情報を画
像信号に変換し、前記図柄表示装置１８に対し出力する
ようになっている。

【００３４】従って、前記図柄基板２５（サブＣＰＵ３
１）は、前記制御コマンドを入力すると、該コマンドに
対応する制御内容に基づき、第１〜第３図柄１９〜２１
の変動開始から確定停止までの動作パターンを制御す
る。一方、前記ＶＤＰ３６は、前記制御内容に対応する
表示制御情報を生成し、当該表示制御情報に基づき図柄
表示装置１８（可視表示部Ｈ）の表示内容を制御する。
これにより、前記可視表示部Ｈには第１〜第３図柄１９
〜２１が表示されると共に、前記各図柄１９〜２１の動
作パターンに応じて可視表示部Ｈにおける表示内容が制
御される。

【００３５】次に、このように構成されたパチンコ機１
０において、前記変動パターン中に示された本実施形態
の特徴的な第１〜第３図柄１９〜２１の動作パターンに
ついて図５に基づき詳細に説明する。

【００３６】本実施形態では、変動中の第１〜第３図柄
列１９’〜２１’のうち、複数（本実施形態では２列）
の図柄列（第２図柄列２０’と第３図柄列２１’）同士
を合体させて、１列の図柄列を形成して１列の図柄を表
示させる演出となっている。従って、遊技者は、このよ
うな演出によって、図柄の変動中や可視表示部に表示さ
れた図柄がリーチ状態となる図柄の組み合わせの態様を
形成していない段階であっても、可視表示部Ｈの表示内
容に興味を持つことができ、パチンコ遊技により高い興
趣を持たせることができる。

【００３７】なお、「合体」とは、複数の対象物同士が
合わせられることにより、単数の対象物を形成すること
である。即ち、以下に説明する各実施形態において対象
物とは、図柄列、若しくは、可視表示部Ｈに表示された
図柄である。また、合体のパターンは、複数の図柄列同
士、可視表示部Ｈに表示された複数の図柄同士、若しく
は、図柄列（単数又は複数）と可視表示部Ｈに表示され
た図柄（単数又は複数）同士となっている。そして、こ
れらの合体の型に基づいて合体が行われた結果、可視表
示部Ｈにおける図柄（又は、図柄列）の表示数は、各図
柄が変動を開始する際に予め想定可能な図柄（又は、図
柄列）の表示数よりも減少するようになっている。な
お、「融合」、「結合」、「重なり合う」なども、本実
施形態の「合体」と同じ意味合いである。

【００３８】次に、「合体」について、３列の図柄列に
よって３列の図柄が表示可能な図柄表示装置１８の場合
を例に挙げて説明する。なお、以下に示した各合体のパ
ターンにおける具体的な態様は一例であって、これらの
態様に限定されるものではない。

【００３９】図柄列同士が合体するパターンでは、３列
の図柄列のうち、２列の図柄列同士の合体が行われるよ
うになっており、この合体によって、２列の図柄列は、
１列の図柄列（若しくは、１列の図柄）に変更される。
また、図柄同士が合体するパターンでは、３列の図柄の
うち、２列の図柄同士の合体が行われるようになってお
り、この合体によって、２列の図柄は１列の図柄（若し
くは、１列の図柄列）に変更される。さらに、図柄列と
図柄同士が合体するパターンでは、１列の図柄列と１列
の図柄同士の合体が行われるようになっており、この合
体によって、１列の図柄列と１列の図柄は、１列の図柄
列（若しくは、１列の図柄）に変更される。そして、何
れの合体のパターンでも、合体の結果、可視表示部Ｈに
は、各図柄が変動を開始する際に想定可能な図柄の表示
数（３列）よりも減少した２列の図柄が表示されること
になる。

【００４０】このように、合体のパターンを複数用意す
ることにより、パチンコ遊技により高い興趣を持たせる
ことができる。また、図柄が変動を開始してから、可視
表示部Ｈにおいて図柄が確定表示される迄の間、遊技者
が可視表示部の表示内容（演出（変動パターン））から
目の離せないパチンコ機１０を提供することができる。

【００４１】以下、本実施形態の合体に伴う変動パター
ンを実現するための具体的な構成について説明する。ま
ず、前記変動パターンに対応する具体的な制御内容に
は、第１〜第３図柄１９〜２１の変動開始後に、第２図
柄２０に対応する第２図柄列２０’と第３図柄２１に対
応する第３図柄列２１’同士を合体させることが示され
ている。

【００４２】なお、以下に説明する各実施形態では、合
体によって形成された図柄列を図柄列ＣＬｎとし、当該
図柄列ＣＬｎの変動後に表示された図柄を図柄ＣＤｎと
する。また、図柄列ＣＬｎや図柄ＣＤｎにおいて、添字
「ｎ」は、合体の回数を表しており、図柄列ＣＬ１や図
柄ＣＤ１は、１回目の合体によって形成された図柄列や
図柄を意味している。

【００４３】また、前記図柄基板２５のサブＣＰＵ３１
は、主基板２４から前記変動開始コマンド及び図柄指定
コマンドを入力すると、該図柄指定コマンドに対応する
図柄を第１〜第３図柄１９〜２１（確定停止（表示）図
柄であって、大当り図柄となる。）として決定する。即
ち、前記図柄指定コマンドによって指示された図柄が最
終的に可視表示部Ｈに表示されて図柄の組み合わせの態
様を構成する図柄となる。また、前記サブＣＰＵ３１
は、合体後の図柄列ＣＬｎの変動後に表示する図柄ＣＤ
ｎを決定する。

【００４４】そして、前記ＶＤＰ３６は、キャラクタＲ
ＯＭ３７に記憶保持された前記各種画像情報（複数種類
の図柄（「１月」〜「１２月」）の画）などを用いて、
前記変動パターンの制御内容に応じて、前記可視表示部
Ｈの表示内容となる表示制御情報を生成する。例えば、
本実施形態では、表示制御情報として、変動中の第２図
柄列２０’と第３図柄列２１’同士が徐々に接近し（可
視表示部Ｈの横方向に向かって）、双方が重なり合いな
がら合体することにより１列の図柄列ＣＬｎが形成され
て行く様子を表示するための情報が生成されている。ま
た、生成された前記表示制御情報は、前記図柄基板２５
のビデオＲＡＭ３８に記憶保持されると共に、前記制御
内容（制御タイミング）に併せて画像信号に変換されて
前記図柄表示装置１８に対し出力される。

【００４５】次に、可視表示部Ｈにおいて、前記変動パ
ターンの制御内容に応じて、第１〜第３図柄１９〜２１
の変動開始から大当り状態となる図柄の組み合わせの態
様が確定表示される迄に、図柄列同士を合体させる演出
が行われる態様を図５に基づき具体的に説明する。

【００４６】図柄基板２５（サブＣＰＵ３１及びＶＤＰ
３６）は、前記主基板２４が出力した変動開始コマンド
及び図柄指定コマンドに基づき、前記可視表示部Ｈにお
いて前記第１〜第３図柄１９〜２１を変動させる。従っ
て、可視表示部Ｈでは、前記第１〜第３図柄１９〜２１
に対応する各図柄列１９’〜２１’による変動が行われ
る（図５（ａ））。また、この状態において、可視表示
部Ｈでは、３列の図柄列１９’〜２１’の変動が行われ
ることにより、３列の図柄１９〜２１が表示されること
を想定することができる。

【００４７】そして、可視表示部Ｈでは、前記各図柄列
１９’〜２１’による変動の開始後、所定時間が経過す
ると、前記表示制御情報に基づき、変動中の前記第２図
柄列２０’と第３図柄列２１’同士の合体が開始する
（図５（ｂ））。この合体は、第２図柄列２０’と第３
図柄列２１’同士が徐々に接近し、双方が重なり合いな
がら合体を行うことで１列の図柄列ＣＬ１が形成される
ようになっている。なお、第２図柄列２０’と第３図柄
列２１’同士の合体時、前記第１図柄列１９’は変動を
行っている。

【００４８】そして、前記両図柄列２０’，２１’同士
が合体すると、前記可視表示部Ｈでは、第１図柄列１
９’と図柄列ＣＬ１による２列の図柄列で変動が行われ
る。（図５（ｃ））。即ち、合体後、可視表示部Ｈにお
いて変動が行われる図柄列の数が３列から２列に変更さ
れることで、変動の開始時（図５（ａ）の状態）に想定
可能な図柄列（又は図柄）の数よりも減少するようにな
っている。

【００４９】そのため、遊技者は、合体によって、変動
中の図柄列の数が減少し、その結果、可視表示部Ｈに表
示される図柄の数が減少することを認識できる。従っ
て、遊技者は、表示される図柄（若しくは、図柄列）の
減少（３列→２列）により、大当り状態となる期待感を
高めることができる。即ち、大当り状態が形成される要
件は、可視表示部Ｈに表示された全ての図柄が同一の図
柄となって確定表示されることであり、合体によって、
図柄（又は図柄列）の表示数が見た目上、３列から２列
に変遷したことで、遊技者は、大当り状態となる期待感
を高めることができる。

【００５０】そして、前記可視表示部Ｈでは、最初に、
第１図柄列１９’に対応する第１図柄１９（「３月」）
が表示される（図５（ｄ））。このとき、表示された第
１図柄１９は、一旦停止状態、所謂、ゆれ変動状態とな
っている。また、遊技者は、第１図柄１９の表示によっ
て、可視表示部Ｈにおいてリーチ状態となる図柄の組み
合わせの態様が形成されたことを認識できる。

【００５１】なお、「リーチ状態」とは、全列の図柄が
可視表示部Ｈに表示される前であって、一部の図柄（図
柄列）が変動中に、既に表示された図柄の組み合わせの
態様が大当り状態を予期可能な態様となっている場合で
ある。具体的に言えば、３列の図柄によって図柄組み合
わせゲームが行われる場合、最後に表示される図柄が変
動中に、既に表示された２列の図柄が同一の図柄である
場合にリーチ状態が形成される。従って、本実施形態で
は、合体後、２列の図柄（又は図柄列）によって図柄組
み合わせゲームが行われるため、第１図柄１９が表示さ
れた段階でリーチ状態となる図柄の組み合わせの態様が
形成されるようになっている。

【００５２】次に、前記可視表示部Ｈでは、前記第１図
柄１９と同一の図柄であって、図柄列ＣＬ１に対応する
図柄ＣＤ１（「３月」）が表示される（図５（ｅ））。
このとき、表示された図柄ＣＤ１は、ゆれ変動状態とな
っている。また、前記可視表示部Ｈでは、前記図柄ＣＤ
１として、前記第１図柄１９と同一の図柄（「３月」）
が表示されたことにより、可視表示部Ｈに表示された全
列（２列）の図柄が一致（同一）した状態となってい
る。

【００５３】そして、前記可視表示部Ｈでは、図５
（ｅ）の状態で、全列（２列）の図柄が同一の図柄とな
って表示されたことにより、第１〜第３図柄１９〜２１
（全３列）が、同一の図柄（「３月」）となって表示さ
れる（図５（ｆ））。従って、遊技者は、各図柄が変動
を開始する際に（図５（ａ）の状態）、想定可能な３列
の図柄が同一の図柄となって表示されることにより、大
当り状態へ発展したことを認識できる。その後、前記主
基板２４が出力した前記全図柄停止コマンドにより、第
１〜第３図柄１９〜２１が確定停止すると、前記可視表
示部Ｈでは、大当り状態が確定（発生）する。そして、
遊技者には、前記大入賞口２３の開閉により多数の遊技
球を獲得できるチャンスが付与される。

【００５４】一方、図５（ｅ）の状態で、図柄ＣＤ１と
して、前記第１図柄１９とは異なる図柄（例えば、「４
月」）が表示されると、可視表示部Ｈでは、第１図柄１
９が「３月」、第２，第３図柄２０，２１が「４月」と
なった組み合わせの態様が表示される。そして、第１〜
第３図柄１９〜２１が確定停止すると、前記可視表示部
Ｈでは、はずれ状態が確定（発生）する。

【００５５】このように本実施形態では、２列の図柄列
（第２，第３図柄列２０’，２１’）を合体させて１列
の図柄列ＣＬ１を形成し、１列の図柄ＣＤ１を可視表示
部Ｈに表示することにより、恰も図柄組み合わせゲーム
の対象列（対象図柄）が減少したかのような演出を行っ
ている。即ち、２列の図柄列のうち、１列の図柄が表示
された段階でリーチ状態を形成した状態は、３列の図柄
列のうち、２列の図柄が同一の図柄となってリーチ状態
を形成した場合と実質的に同じ状態となっている。そし
て、この状態を、３列の図柄列が順次、図柄を表示して
いく通常の変動パターンとは異なる図柄列の合体によっ
て作り出すことで、遊技者が、見た目上で判断できる大
当り状態へ発展する期待感をさらに向上させるようにな
っている。

【００５６】従って、第１の実施形態によれば、以下に
示す効果を得ることができる。 （１）可視表示部Ｈでは、２列の図柄列（第２，第３図
柄列２０’，２１’）を合体させることにより、１列の
図柄列ＣＬ１を形成する演出が行われている。そのた
め、遊技者は、例えば、図柄の変動中であっても、可視
表示部Ｈの表示内容に興味を持つことができ、パチンコ
遊技により高い興趣を持たせることができる。特に、全
ての図柄列（３列）が変動を行っている段階で、図柄列
を合体させることにより、遊技者は、変動が開始（図柄
組み合わせゲームの開始）した直後から、可視表示部Ｈ
の表示内容に興味を持つことができる。

【００５７】（２）合体によって、可視表示部Ｈに表示
される図柄（又は図柄列）の表示数が、変動開始時に想
定可能な３列から２列に変遷している。そのため、遊技
者は、図柄組み合わせのゲームの対象列（対象図柄）が
減少していることを認識でき、大当り状態となる期待感
をさらに高めることができる。

【００５８】（３）合体後、可視表示部Ｈに１列の図柄
（第１図柄１９）が表示された段階でリーチ状態が形成
されるようになっている。そのため、遊技者は、合体が
行われることにより、確実にリーチ状態が形成されるこ
とを認識でき、大当り状態となる期待感をさらに高める
ことができる。また、合体の開始が、リーチ状態（又
は、大当り状態）が形成される予告的な機能を持つ事に
なり、パチンコ遊技により高い興趣を持たせることがで
きる。さらに、その予告を図柄（又は図柄列）自体の動
作（合体）によって行うことで、キャラクタを用いて予
告を行う場合に比して、遊技者が理解しやすい演出内容
とすることができる。

【００５９】（４）図柄組み合わせゲームの中の演出に
おいて、遊技者は、合体が行われる様子を視認できるよ
うになっている。そのため、遊技者は、合体が行われる
様子を見て、大当り状態（若しくは、リーチ状態）へ発
展する期待感を徐々に高めることができる。また、合体
が行われることを期待しつつ、パチンコ遊技を行うこと
ができる。さらに、合体が行われる様子を遊技者に視認
させることにより、単に変動を行う図柄列の数や可視表
示部Ｈに表示する図柄の数を減少させる場合に比して、
面白みのあるパチンコ機１０を提供できると共に、パチ
ンコ遊技により高い興趣を持たせることができる。ま
た、合体の結果によって生じる図柄列の数や可視表示部
Ｈに表示する図柄の数の減少が、図柄列同士や図柄同士
の合体によって行われていることを明確にすることがで
き、遊技者に理解しやすい演出内容とすることができ
る。

【００６０】（第２の実施形態）以下、本発明をその一
種であるパチンコ遊技機（以下、「パチンコ機」とい
う）に具体化した第２の実施形態を図６に基づき説明す
る。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した
実施形態と同一構成（又は、同一制御内容）は、同一番
号を付すなど、その重複する説明を省略、若しくは、簡
略する。

【００６１】本実施形態の特徴的な第１〜第３図柄１９
〜２１の動作パターンは、前述した第１の実施形態と同
様に、複数（本実施形態では２列）の図柄列（第２図柄
列２０’と第３図柄列２１’）同士を合体させて、１列
の図柄列を形成して１列の図柄を表示させる演出となっ
ている。この演出において本実施形態では、第２図柄列
２０’と第３図柄列２１’を合体させるタイミングが、
前記第１の実施形態と相違している。即ち、本実施形態
では、１列の図柄（第１図柄１９）が表示された後に、
２列の図柄列を合体させるようになっている。

【００６２】次に、可視表示部Ｈにおいて、前記変動パ
ターンの制御内容に応じて、第１〜第３図柄１９〜２１
の変動開始から大当り状態となる図柄の組み合わせの態
様が確定表示される迄に、図柄列同士を合体させる演出
が行われる態様を図６に基づき具体的に説明する。

【００６３】前記可視表示部Ｈでは、前記第１の実施形
態と同様に、前記第１〜第３図柄１９〜２１に対応する
各図柄列１９’〜２１’による変動が行われる（図６
（ａ））。そして、可視表示部Ｈでは、前記各図柄列１
９’〜２１’による変動の開始後、所定時間が経過する
と、最初に、第１図柄列１９’に対応する第１図柄１９
（「３月」）が表示される（図６（ｂ））。このとき、
第１図柄１９は、ゆれ変動状態となっている。また、遊
技者は、この段階で、第１図柄１９が表示された後に、
第２図柄列２０’に対応する第２図柄２０が表示され、
当該図柄２０が前記第１図柄１９と同一の図柄である場
合にリーチ状態が形成されることを認識している。

【００６４】そして、可視表示部Ｈでは、前記表示制御
情報に基づき、前記第１の実施形態（図５（ｂ））と同
様に、変動中の前記第２図柄列２０’と第３図柄列２
１’同士の合体が開始する（図６（ｃ））。また、前記
両図柄列２０’２１’同士が合体すると、前記可視表示
部Ｈでは、合体によって形成された図柄列ＣＬ１の変動
が行われる（図６（ｄ））。そのため、遊技者は、既に
表示されている第１図柄１９によって、リーチ状態とな
る組み合わせの態様が形成されたことを認識できる。ま
た、遊技者は、前記第１の実施形態と同様に、表示され
る図柄（又は、図柄列）の減少により、大当り状態とな
る期待感を高めることができる。従って、図６（ｂ）の
状態で遊技者が認識する通常の変動パターン（第１図柄
１９の表示→第２図柄２０の表示→第３図柄２１の表
示）とは異なる動作を行うことで、パチンコ遊技により
高い興趣を持たせることができる。

【００６５】次に、前記可視表示部Ｈでは、前記第１図
柄１９と同一の図柄であって、図柄列ＣＬ１に対応する
図柄ＣＤ１（「３月」）が表示される（図６（ｅ））。
その結果、可視表示部Ｈでは、図６（ｅ）の状態で、全
列（２列）の図柄が同一の図柄となって表示されたこと
により、第１〜第３図柄１９〜２１（全３列）が同一の
図柄（「３月」）となって表示される（図６（ｆ））。
この状態で、第１〜第３図柄１９〜２１が確定停止する
と、前記可視表示部Ｈでは、大当り状態が確定（発生）
する。

【００６６】従って、第２の実施形態によれば、第１の
実施形態の効果（１）〜（４）に加えて、以下に示す効
果を得ることができる。 （５）第１図柄１９が表示された段階で、２列の図柄列
（第２，第３図柄列２０’，２１’）を合体させてい
る。そのため、遊技者が認識している通常の変動パター
ンとは異なる動作を行うことができ、遊技者は、可視表
示部Ｈの表示内容に興味を持つことができる。従って、
パチンコ遊技により高い興趣を持たせることができる。

【００６７】（第３の実施形態）以下、本発明をその一
種であるパチンコ遊技機（以下、「パチンコ機」とい
う）に具体化した第３の実施形態を図７に基づき説明す
る。

【００６８】本実施形態の特徴的な第１〜第３図柄１９
〜２１の動作パターンは、可視表示部Ｈに最後に表示さ
れる図柄（本実施形態では第３図柄列２１’に対応する
第３図柄２１）が表示される前に、可視表示部Ｈに表示
されている複数（本実施形態では２列）の図柄（第１図
柄１９と第２図柄２０）同士を合体させて、一列の図柄
を表示させる演出となっている。また、本実施形態で
は、合体する第１図柄１９と第２図柄２０が異なる図柄
（即ち、可視表示部Ｈではリーチ状態が形成されていな
い状態）であって、合体の対象となる第１図柄１９と第
２図柄２０に関連性を持たせている。即ち、本実施形態
では、可視表示部Ｈでリーチ状態が形成されておらず、
第１，第２図柄１９，２０として関連性のある図柄が表
示された場合に、前記両図柄１９，２０の合体が行われ
る演出となっている。

【００６９】従って、遊技者は、第１，第２図柄１９，
２０が表示された段階で、リーチ状態が形成されていな
い場合でも、最後の図柄（第３図柄２１）が表示される
迄、可視表示部Ｈの表示内容に興味を持つことができ
る。さらに、第１，第２図柄１９，２０によってリーチ
状態が形成されていない場合でも、両図柄１９，２０が
関連性を有することにより、両図柄１９，２０が合体す
る期待感を得ることができると共に、両図柄１９，２０
の合体によって大当り状態へ発展する期待感を得ること
ができる。

【００７０】以下、本実施形態の合体に伴う変動パター
ンを実現するための具体的な構成について説明する。最
初に、図３に示した複数種類（１２種類）の図柄の関連
性について説明する。本実施形態で使用する図柄は、前
述のように、「１月」、「２月」・・・というように、
月数を表している。そのため、１２種類の図柄は、同一
季節（四季）に属する月によってグループ化（関連付
け）されている。より具体的に言えば、１月〜１２月迄
の１２ヶ月を「春グループ」、「夏グループ」、「秋グ
ループ」、「冬グループ」の４グループに分類してお
り、「春グループ」には、「３月」、「４月」、「５
月」が属している。また、「夏グループ」には「６
月」、「７月」、「８月」が、「秋グループ」には「９
月」、「１０月」、「１１月」が、「冬グループ」に
は、「１２月」、「１月」、「２月」が各々属してい
る。従って、第１，第２図柄１９，２０として、同一グ
ループに属する図柄が表示された場合には、その両図柄
１９，２０を合体させて、１列の図柄を表示させるよう
になっている。

【００７１】また、前記図柄基板２５のサブＣＰＵ３１
は、主基板２４から前記変動開始コマンド及び図柄指定
コマンドを入力すると、該図柄指定コマンドに対応する
図柄を最終的に表示する第１〜第３図柄１９〜２１（確
定停止（表示）図柄であって、大当り図柄となる）とし
て決定する。その一方で、前記サブＣＰＵ３１は、合体
が行われる前に、第１，第２図柄１９，２０として一旦
表示する図柄を選出する。このとき、前記サブＣＰＵ３
１は、第１，第２図柄１９，２０として、両図柄１９，
２０を同一グループに属する異なった図柄となるように
決定する。より具体的に言えば、前記サブＣＰＵ３１
が、「春グループ」の中から図柄を選出する場合、例え
ば、第１図柄１９を「３月」とし、第２図柄２０を「３
月」と同一の「春グループ」の中から「４月」若しくは
「５月」のいずれかを選出する。さらに、前記サブＣＰ
Ｕ３１は、第１，第２図柄１９，２０の合体によって表
示する図柄ＣＤｎを決定する。

【００７２】そして、前記ＶＤＰ３６は、キャラクタＲ
ＯＭ３７に記憶保持された前記各画像種情報などを用い
て、前記変動パターンの制御内容に応じて、前記可視表
示部Ｈの表示内容となる表示制御情報を生成する。例え
ば、本実施形態では、表示制御情報として、第１，第２
図柄１９，２０を夫々決定した図柄で一旦表示させると
共に、両図柄１９，２０同士が徐々に接近し、双方が重
なり合いながら合体することで１列の図柄を形成して行
く様子を表示するための情報が生成されている。また、
生成された前記表示制御情報は、前記図柄基板２５のビ
デオＲＡＭ３８に記憶保持されると共に、前記制御内容
（制御タイミング）に併せて画像信号に変換されて前記
図柄表示装置１８に対し出力される。

【００７３】次に、可視表示部Ｈにおいて、前記変動パ
ターンの制御内容に応じて、第１〜第３図柄１９〜２１
の変動開始から大当り状態となる図柄の組み合わせの態
様が確定表示される迄に、図柄同士を合体させる演出が
行われる態様を図７に基づき具体的に説明する。

【００７４】前記可視表示部Ｈでは、前記各実施形態と
同様に、前記第１〜第３図柄１９〜２１に対応する各図
柄列１９’〜２１’による変動が行われる（図示しな
い。）。そして、可視表示部Ｈでは、前記各図柄列１
９’〜２１’による変動の開始後、所定時間が経過する
と、最初に、第１図柄列１９’に対応する第１図柄１９
（「３月」）が表示される（図７（ａ））。このとき、
第１図柄１９は、ゆれ変動状態となっている。

【００７５】次に、可視表示部Ｈでは、第２図柄列２
０’に対応する第２図柄２０（第１図柄１９として表示
された図柄「３月」と同一グループに属する図柄「５
月」）が表示される（図７（ｂ））。このとき、第２図
柄２０は、ゆれ変動状態となっている。また、この状態
で遊技者は、第１，第２図柄１９，２０として異なる図
柄が表示されたことにより、リーチ状態が形成されてい
ないことを認識する。一方で、遊技者は、可視表示部Ｈ
に表示された第１，第２図柄１９，２０が、同一グルー
プに属する図柄であることから、両図柄１９，２０の合
体が行われる期待感を得ることができる。

【００７６】次に、可視表示部Ｈでは、前記表示制御情
報に基づき、可視表示部Ｈに表示された第１図柄１９と
第２図柄２０同士の合体が開始する（図７（ｃ））。こ
の合体は、第１図柄１９と第２図柄２０同士が徐々に接
近し、双方が重なり合うことにより行われる。なお、第
１図柄１９と第２図柄２０の合体の開始時、第３図柄列
２１’は変動を行っている。

【００７７】そして、前記可視表示部Ｈには、第１図柄
１９と第２図柄２０の合体によって、１列の図柄ＣＤ１
（「３月」）が形成されて表示される（図７（ｄ））。
このとき、図柄ＣＤ１としては、合体前の第１図柄１９
（「３月」）と第２図柄２０（「５月」）のうち、いず
れか一方の図柄が表示されるようになっている。

【００７８】そのため、遊技者は、図７（ｄ）におい
て、可視表示部Ｈに表示された図柄ＣＤ１によってリー
チ状態となる組み合わせの態様が形成されたことを認識
できる。従って、遊技者は、合体によって、リーチ状態
が形成されていない状態（図７（ｂ））から一変してリ
ーチ状態が形成されることにより、復活的な印象を得る
と共に、大当り状態へ発展する期待感を再び得ることが
できる。

【００７９】次に、前記可視表示部Ｈでは、図柄ＣＤ１
と同一の図柄であって、第３図柄列２１’に対応する第
３図柄２１（「３月」）が表示される（図７（ｅ））。
その結果、可視表示部Ｈでは、図７（ｅ）の状態で、全
列（２列）の図柄が同一の図柄となって表示されたこと
により、第１〜第３図柄１９〜２１（全３列）が同一の
図柄（「３月」）となって表示される（図７（ｆ））。
この状態で、第１〜第３図柄１９〜２１が確定停止する
と、前記可視表示部Ｈでは、大当り状態が確定（発生）
する。

【００８０】従って、第３の実施形態によれば、第１の
実施形態の効果（２）〜（４）に加えて、以下に示す効
果を得ることができる。 （６）可視表示部Ｈでは、２列の図柄（第１，第２図柄
１９，２０）を合体させることにより、１列の図柄ＣＤ
１を形成する演出が行われている。そのため、遊技者
は、例えば、可視表示部に表示された図柄がリーチ状態
となる図柄の組み合わせの態様を形成していない場合で
あっても、可視表示部Ｈの表示内容に興味を持つことが
でき、パチンコ遊技により高い興趣を持たせることがで
きる。特に、リーチ状態が形成されていない場合に、図
柄の変動（若しくは、表示される図柄）に何ら興味を示
さない遊技者であっても、最後の図柄（第３図柄２１）
が表示される迄の間、可視表示部Ｈの表示内容に興味を
持つことができる。

【００８１】（７）２列の図柄（第１，第２図柄１９，
２０）を合体させることにより、可視表示部Ｈでは、リ
ーチ状態が形成されていない状態から一変してリーチ状
態が形成されるようになっている。そのため、遊技者
は、リーチ状態が形成されずに落胆した気分から、リー
チ状態が形成されることにより、復活的な印象を得ると
共に、大当り状態へ発展する期待感を再び得ることがで
きる。従って、図柄組み合わせゲームの中で、遊技者の
期待感を変化させることができ、面白みのあるパチンコ
遊技とすることができる。

【００８２】（８）複数種類の図柄（「１月」〜「１２
月」）は、同一季節という関連性に基づきグループ化さ
れている。そして、前記合体は、同一のグループに属す
る図柄が可視表示部Ｈに表示されている状態で行われる
ようになっている。そのため、遊技者は、可視表示部Ｈ
に図柄が表示される毎に、その図柄の種類に興味を持つ
ことができる。従って、第１，第２図柄１９，２０によ
ってリーチ状態が形成されていない場合でも、両図柄１
９，２０が関連性を有することにより、両図柄１９，２
０が合体する期待感を得ることができる。

【００８３】（第４の実施形態）以下、本発明をその一
種であるパチンコ遊技機（以下、「パチンコ機」とい
う）に具体化した第４の実施形態を図８及び図９に基づ
き説明する。

【００８４】本実施形態の特徴的な第１〜第３図柄１９
〜２１の動作パターンは、全列（３列）からなるはずれ
状態の組み合わせの態様を一旦表示し、当該態様を構成
する図柄（可視表示部Ｈに表示された図柄）同士を合体
させることにより、遊技者に対し復活的な印象を与える
演出となっている。

【００８５】そして、この演出を行うに当たって、前記
サブＣＰＵ３１は、主基板２４から前記変動開始コマン
ド及び図柄指定コマンドを入力すると、該図柄指定コマ
ンドに対応する図柄を最終的に表示する第１〜第３図柄
１９〜２１（確定停止（表示）図柄であって、大当り図
柄となる。）として決定する。その一方で、前記サブＣ
ＰＵ３１は、合体が行われる前に、はずれ状態を形成す
る第１〜第３図柄１９〜２１として一旦表示させる図柄
を選出する。このとき、サブＣＰＵ３１は、合体を行う
図柄同士（本実施形態では、第１，第２図柄１９，２
０）を、例えば、複数種類の図柄からランダムに選出し
たり、前述した第３の実施形態のように、関連性を有す
る図柄を選出しても良い。また、サブＣＰＵ３１は、残
り１列の図柄（本実施形態では、第３図柄２１）を、複
数種類の図柄からランダムに選出したり、図柄指定コマ
ンドで指示された図柄と同一の図柄を選出しても良い。
さらに、前記サブＣＰＵ３１は、第１，第２図柄１９，
２０の合体によって表示する図柄ＣＤｎを決定する。

【００８６】次に、可視表示部Ｈにおいて、前記変動パ
ターンの制御内容に応じて、第１〜第３図柄１９〜２１
の変動開始から大当り状態となる図柄の組み合わせの態
様が確定表示される迄に、図柄同士を合体させる演出が
行われる態様を図８に基づいて具体的に説明する。

【００８７】前記可視表示部Ｈでは、前記各実施形態と
同様に、前記第１〜第３図柄１９〜２１に対応する各図
柄列１９’〜２１’による変動が行われる（図示しな
い。）。そして、可視表示部Ｈでは、前記各図柄列１
９’〜２１’による変動の開始後、所定時間が経過する
と、第１〜第３図柄１９〜２１が順次表示される（図８
（ａ））。なお、図８（ａ）には、第１図柄１９として
「３月」が、第２図柄２０として「５月」が、第３図柄
２１として「７月」が表示されており、何れの図柄１９
〜２１もゆれ変動状態となっている。そして、遊技者
は、この段階で可視表示部Ｈに表示された図柄の組み合
わせの態様からはずれ状態を認識する。

【００８８】次に、可視表示部Ｈでは、第１図柄１９と
第２図柄２０同士の合体が開始する（図８（ｂ））。な
お、第１図柄１９と第２図柄２０の合体の開始時、第３
図柄２１は、ゆれ変動状態を継続している。そして、第
１図柄１９と第２図柄２０の合体によって、可視表示部
Ｈには、１列の図柄列ＣＬ１が形成されて変動が行われ
る（図８（ｃ））。そのため、遊技者は、図８（ｃ）に
おいて、第３図柄２１によって、リーチ状態となる組み
合わせの態様が形成されたことを認識できる。従って、
遊技者は、はずれ状態から一変してリーチ状態が形成さ
れたことにより、復活的な印象を得ると共に、大当り状
態へ発展する期待感を再び得ることができる。

【００８９】次に、前記可視表示部Ｈでは、前記第３図
柄２１と同一の図柄であって、図柄列ＣＬ１に対応する
図柄ＣＤ１（「７月」）が表示される（図８（ｄ））。
その結果、可視表示部Ｈでは、図８（ｄ）の状態で、全
列（２列）の図柄が同一の図柄となって表示されたこと
により、第１〜第３図柄１９〜２１（全３列）が同一の
図柄（「７月」）となって表示される（図８（ｅ））。
この状態で、第１〜第３図柄１９〜２１が確定停止する
と、前記可視表示部Ｈでは、大当り状態が確定（発生）
する。

【００９０】次に、本実施形態における前述した演出の
中に、遊技者に対しさらに復活的な印象を与えるための
演出を付加し、その演出によって、大当り状態となる図
柄の組み合わせの態様が確定表示される態様を説明す
る。即ち、以下に説明する演出では、可視表示部Ｈに表
示された図柄同士が、合体を繰り返し行うことにより、
遊技者は、大当り状態となる期待感を徐々に高めること
ができる。また、遊技者は、可視表示部Ｈにおいて、全
列の図柄が確定表示されるまで、可視表示部Ｈの表示内
容に興味を持つことができる。

【００９１】この演出は、前述の演出と同様に、図８
（ａ）〜図８（ｃ）まで同じように行われる。そして、
この演出を行うに当たって、サブＣＰＵ３１は、図８
（ｄ）において、図柄列ＣＬ１に対応する図柄ＣＤ１と
して表示する図柄を、第３図柄２１として表示される図
柄（「７月」）とは異なるように選出する。また、サブ
ＣＰＵ３１は、ＣＤ１と第３図柄２１の合体によって表
示する図柄ＣＤ２を決定する。

【００９２】そのため、可視表示部Ｈでは、図柄列ＣＬ
１に対応する図柄ＣＤ１として、第３図柄２１とは異な
る図柄「８月」が表示される（図９（ａ））。その結
果、可視表示部Ｈでは、図柄ＣＤ１と第３図柄２１の種
類が異なっている状態を認識することができる。従っ
て、遊技者は、この段階で、大当り状態へ発展しなかっ
たことを認識し落胆する。なお、このとき、図柄ＣＤ１
と第３図柄２１は、ゆれ変動状態となっている。

【００９３】次に、可視表示部Ｈでは、図柄ＣＤ１と第
３図柄２１による２回目の合体が開始する（図９
（ｂ））。そのため、遊技者は、図柄ＣＤ１と第３図柄
２１が合体を開始することにより、大当り状態へ発展す
る期待感を再び得ることができる。

【００９４】次に、可視表示部Ｈでは、図柄ＣＤ１と第
３図柄２１の２回目の合体により、図柄ＣＤ２が表示さ
れる（図９（ｃ））。その結果、可視表示部Ｈでは、図
９（ｃ）の状態で、全列（１列）の図柄が同一の図柄と
なって表示されたことにより、第１〜第３図柄１９〜２
１（全３列）が同一の図柄（「７月」）となって表示さ
れる（図９（ｄ））。この状態で、第１〜第３図柄１９
〜２１が確定停止すると、前記可視表示部Ｈでは、大当
り状態が確定（発生）する。

【００９５】従って、第４の実施形態によれば、前記第
１の実施形態の効果（２）〜（４）及び第３の実施形態
の効果（６），（７）に加えて、以下に示す効果を得る
ことができる。

【００９６】（９）全列（３列）の図柄による図柄の組
み合わせの態様がはずれ状態を形成している場合に、当
該態様を構成する図柄同士を合体させている。そのた
め、遊技者は、はずれ状態から一変してリーチ状態が形
成されたことにより、復活的な印象を得ると共に、大当
り状態へ発展する期待感を再び得ることができる。ま
た、遊技者は、可視表示部Ｈにおいて、全列の図柄が確
定表示されるまで、可視表示部Ｈの表示内容に興味を持
つことができる。

【００９７】（１０）可視表示部Ｈに表示された図柄同
士が、前記合体を繰り返し行うようになっている。その
ため、遊技者は、さらに復活的な印象を得ると共に、図
柄組み合わせゲームを開始してから、大当り状態となる
期待感を徐々に高めることができる。また、遊技者は、
可視表示部Ｈにおいて、全列の図柄が確定表示されるま
で、可視表示部Ｈの表示内容に興味を持つことができ
る。

【００９８】（第５の実施形態）以下、本発明をその一
種であるパチンコ遊技機（以下、「パチンコ機」とい
う）に具体化した第５の実施形態を図１０に基づき説明
する。

【００９９】本実施形態の特徴的な第１〜第３図柄１９
〜２１の動作パターンは、前記第３の実施形態と同様
に、可視表示部Ｈに最後に表示される図柄（第３図柄列
２１’に対応する第３図柄２１）が表示される前に、可
視表示部Ｈに表示されている複数（本実施形態では２
列）の図柄（第１図柄１９と第２図柄２０）同士を合体
させて、１列の図柄を表示させる演出となっている。そ
して、この演出においては、第１図柄１９と第２図柄２
０の合体によって形成される図柄ＣＤ１の合体の手法に
特徴を持たせている。即ち、合体後の図柄ＣＤ１が、合
体前の各図柄１９，２０が有する属性（図柄の種類）を
維持した状態で可視表示部Ｈに表示されるようになって
いる。従って、表示された図柄ＣＤ１によって形成され
たリーチ状態では、所謂、ダブルリーチが形成されるよ
うになっている。

【０１００】まず、この演出に当たって、前記サブＣＰ
Ｕ３１は、合体後の図柄ＣＤ１として、第１，第２図柄
１９，２０の種類をそのまま引き継がせた図柄として決
定する。例えば、第１，第２図柄１９，２０として一旦
表示させる図柄が「３月」（第１図柄１９）及び「５
月」（第２図柄２０）と決定されている場合、合体によ
って形成される図柄ＣＤ１は、「３月」と「５月」の意
味を持った図柄となる。そして、ＶＤＰ３６は、決定さ
れた図柄を表示するための表示制御情報を生成し、当該
制御情報は、前記制御内容に併せて画像信号に変換され
て前記図柄表示装置１８に対し出力される。

【０１０１】以下、その演出の内容を具体的に説明する
と、可視表示部Ｈでは、前記各実施形態と同様に、前記
第１〜第３図柄１９〜２１に対応する各図柄列１９’〜
２１’による変動が行われる（図示しない。）。そし
て、可視表示部Ｈでは、前記各図柄列１９’〜２１’に
よる変動の開始後、所定時間が経過すると、最初に、第
１図柄列１９’に対応する第１図柄１９（「３月」）が
表示される（図１０（ａ））。このとき、第１図柄１９
は、ゆれ変動状態となっている。

【０１０２】また、可視表示部Ｈでは、第２図柄列２
０’に対応する第２図柄２０（「５月」）が表示される
（図１０（ｂ））。このとき、第２図柄２０は、ゆれ変
動状態となっている。次に、可視表示部Ｈでは、表示さ
れた第１図柄１９と第２図柄２０同士の合体が開始する
（図１０（ｃ））。なお、第１図柄１９と第２図柄２０
の合体の開始時、第３図柄列２１’は変動を行ってい
る。

【０１０３】そして、可視表示部Ｈには、前記第１図柄
１９と第２図柄２０の合体によって、１列の図柄ＣＤ１
が形成されて表示される（図１０（ｄ））。このとき、
表示された図柄ＣＤ１は、第１図柄１９の属性である
「３月」と第２図柄２０の属性である「５月」を併記し
た表示形態となっている。従って、図柄ＣＤ１は、「３
月」と「５月」の両方を意味する図柄として表示されて
いる。その結果、前記可視表示部Ｈでは、図柄ＣＤ１と
しての図柄「３月」によって形成されたリーチ状態、及
び、図柄ＣＤ１としての図柄「５月」によって形成され
たリーチ状態となり、所謂、ダブルリーチが形成されて
いる。

【０１０４】そのため、遊技者は、第３図柄列２１’に
対応する第３図柄２１として、「３月」、若しくは、
「５月」の何れかの図柄が表示されると、可視表示部Ｈ
に表示される全列の図柄が一致することを認識できる。
また、遊技者は、ダブルリーチが形成されることによ
り、大当り状態への期待感をさらに向上させることがで
きる。

【０１０５】次に、前記可視表示部Ｈでは、第３図柄列
２１’に対応する第３図柄２１（「３月」）が表示され
る（図１０（ｅ））。その結果、可視表示部Ｈでは、図
１０（ｅ）の状態で、全列（２列）の図柄が同一の図柄
となって表示されたことにより、第１〜第３図柄１９〜
２１（全３列）が同一の図柄（「３月」）となって表示
される（図１０（ｆ））。この状態で、第１〜第３図柄
１９〜２１が確定停止すると、前記可視表示部Ｈでは、
大当り状態が確定（発生）する。

【０１０６】従って、第５の実施形態によれば、前記第
１の実施形態の効果（２）〜（４）及び第３の実施形態
の効果（６），（７）に加えて、以下に示す効果を得る
ことができる。

【０１０７】（１１）合体後の図柄ＣＤ１が、合体前の
各図柄１９，２０が有する属性（図柄の種類）を維持し
た状態で可視表示部Ｈに表示されるようになっている。
そのため、可視表示部Ｈでは、ダブルリーチの状態が形
成されるようになっている。従って、遊技者は、ダブル
リーチが形成されることにより、大当り状態へ発展する
期待感をさらに向上させることができる。また、合体後
の図柄ＣＤ１に変化を持たせることで、さらに、面白み
のある演出を行うことができる。

【０１０８】（第６の実施形態）以下、本発明をその一
種であるパチンコ遊技機（以下、「パチンコ機」とい
う）に具体化した第６の実施形態を図３及び図１１に基
づき説明する。

【０１０９】本実施形態の特徴的な第１〜第３図柄１９
〜２１の動作パターンは、前記第４の実施形態と同様
に、全列（３列）からなるはずれ状態の組み合わせの態
様を一旦表示し、当該態様を構成する図柄同士を合体さ
せることにより、遊技者に対し復活的な印象を与える演
出となっている。そして、この演出においては、第２図
柄２０と第３図柄２１の合体によって形成される図柄列
ＣＬ１の合体の手法に特徴を持たせている。即ち、合体
後の図柄列ＣＬ１は、前述した１２種類の図柄のうち、
選出された特定の図柄のみを可視表示部Ｈで変動させる
ようになっている。

【０１１０】そして、この演出を行うに当たって、前記
サブＣＰＵ３１は、合体後の図柄列ＣＬ１によって可視
表示部Ｈで変動させる図柄を選出する。また、この演出
を行う場合には、前記第３の実施形態で説明したよう
に、図３（ａ）に示した複数種類（１２種類）の図柄
が、同一季節という関連性に基づきグループ化されてい
る。そのため、前記サブＣＰＵ３１は、変動させる図柄
を選出する際、リーチ状態を形成する図柄（本実施形態
では、第１図柄１９）が属するグループの図柄を選出す
る。例えば、リーチ状態を形成する図柄（第１図柄１
９）が「７月」であれば、図３（ａ）に示すように、
「夏グループ」に属する「６月」、「７月」、「８月」
の３図柄を図柄列ＣＬ１で変動させる図柄として決定す
る（この選出方法を「第１の選出方法」という。）。

【０１１１】また、前記サブＣＰＵ３１は、別の方法と
して、図３（ｃ）に示すように、リーチ状態を形成する
図柄（本実施形態では、第１図柄１９）が属するグルー
プの図柄を選出し、その図柄を全１２図柄に対して所定
の割合で分配する。具体的に言えば、リーチ状態を形成
する図柄（第１図柄１９）が「７月」の場合、「夏グル
ープ」に属する「６月」、「７月」、「８月」の３図柄
を、例えば、「６月」及び「８月」を各１図柄、「７
月」を１０図柄というように分配し、この１２図柄を図
柄列ＣＬ１で変動させる図柄として決定する（この選出
方法を「第２の選出方法」という。）。そして、前記Ｖ
ＤＰ３６は、決定された図柄（若しくは、図柄列）を表
示するための表示制御情報を生成し、当該制御情報は、
前記制御内容に併せて画像信号に変換されて前記図柄表
示装置１８に対し出力される。

【０１１２】以下、その演出の内容を具体的に説明する
と、可視表示部Ｈでは、前記各実施形態と同様に、前記
第１〜第３図柄１９〜２１に対応する各図柄列１９’〜
２１’による変動が行われる（図示しない。）。そし
て、可視表示部Ｈでは、前記各図柄列１９’〜２１’に
よる変動の開始後、所定時間が経過すると、第１図柄１
９及び第２図柄２０が順次表示される（図１１
（ａ））。なお、図１１（ａ）では、第１図柄１９及び
第２図柄２０として同一の図柄（「７月」）が表示され
ており、この状態において可視表示部Ｈでは、リーチ状
態が形成されている。

【０１１３】そして、可視表示部Ｈでは、リーチ状態の
演出の中で、第３図柄２１が表示される（図１１
（ｂ））。なお、図１１（ｂ）では、第３図柄２１とし
て、前記第１，第２図柄とは異なる図柄（「８月」）が
表示され、この状態において可視表示部Ｈでは、はずれ
状態が形成されている。また、可視表示部Ｈに表示され
た第１〜第３図柄１９〜２１は、何れもゆれ変動状態と
なっている。

【０１１４】そして、図１１（ｂ）の状態では、可視表
示部Ｈに、第２，第３図柄２０，２１として、前記第３
の実施形態で説明した関連性を有する図柄同士（「７
月」、「８月」共に「夏グループ」に属している。）が
表示されている。そのため、前記可視表示部Ｈでは、第
２図柄２０と第３図柄２１同士の合体が開始する（図１
１（ｃ））。なお、第２図柄２０と第３図柄２１の合体
の開始時、第１図柄１９は、ゆれ変動状態を継続してい
る。そして、第２図柄２０と第３図柄２１の合体によっ
て、可視表示部Ｈには、１列の図柄列ＣＬ１が形成され
て変動が行われる（図１１（ｄ））。また、可視表示部
Ｈでは、第１図柄１９によってリーチ状態が形成され
る。この状態で、前記図柄列ＣＬ１は、遊技者が図柄を
識別可能な程度の速度でゆっくりと変動を行う。そし
て、図柄列ＣＬ１が変動を行う図柄の種類を前述した第
１の選出方法によって決定している場合、可視表示部Ｈ
には、図３（ｂ）に示すように、・・→「６月」→「７
月」→「８月」→「６月」→・・という順番で、３図柄
の変動が行われる。

【０１１５】従って、遊技者は、第１図柄１９と同一の
図柄（「７月」）が、変動を行う３図柄の中に含まれて
いることから、大当り状態となる可能性が１２分の１か
ら３分の１に変化していることを認識し、大当り状態へ
発展する期待感をさらに高めることができる。即ち、図
柄列ＣＬ１が、図３（ａ）に示した１２種類の図柄
（「１月」〜「１２月」）を変動させる場合には、遊技
者は、見た目上、大当り状態となる可能性を１２分の１
と認識するのに対し、前述のように３種類の図柄を変動
させる場合には、大当り状態となる可能性を３分の１と
認識する。

【０１１６】次に、前記可視表示部Ｈでは、前記第１図
柄１９と同一の図柄であって、図柄列ＣＬ１に対応する
図柄ＣＤ１（「７月」）が表示される（図１１
（ｅ））。その結果、可視表示部Ｈでは、図１１（ｄ）
の状態で、全列（２列）の図柄が同一図柄となって表示
されたことにより、第１〜第３図柄（全３列）が同一の
図柄（「７月」）となって表示される（図１１
（ｆ））。この状態で、第１〜第３図柄１９〜２１が確
定停止すると、前記可視表示部では、大当り状態が確定
（発生）する。

【０１１７】また、図１１（ｄ）の状態で、図柄列ＣＬ
１が変動を行う図柄の種類を前述した第２の選出方法に
よって決定している場合、可視表示部Ｈには、図３
（ｃ）に示すように、・・→「６月」→「７月」→「７
月」→・・・→「８月」→「７月」→「７月」・・とい
う順番で、１２図柄が変動される。即ち、１２図柄のう
ち、「６月」及び「８月」が各１図柄、「７月」が１０
図柄の状態で変動が行われる。従って、遊技者は、第１
図柄１９と同一の図柄（「７月」）が、変動を行う１２
図柄の中に１０図柄含まれていることから、大当り状態
となる可能性が１２分の１から１２分の１０（６分の
５）に変化していることを認識し、大当り状態へ発展す
る期待感をさらに高めることができる。

【０１１８】従って、第６の実施形態によれば、前記第
１の実施形態の効果（２）〜（４）、第３の実施形態の
効果（６），（７）及び第４の実施形態の効果（９）に
加えて、以下に示す効果を得ることができる。

【０１１９】（１２）第２図柄２０と第３図柄２１の合
体によって形成された図柄列ＣＬ１によって変動させる
図柄の種類を変化させている。そのため、遊技者は、合
体が行われたことにより、大当り状態へ発展する期待感
を高めることに加えて、図柄の種類が変化することで、
さらに、大当り状態へ発展する期待感を高めることがで
きる。特に、第１図柄１９と同一の図柄が図柄列ＣＬ１
に多く含まれている場合には、その期待感を最高潮に高
めることができる。また、合体後の図柄列ＣＬ１に変化
を持たせることで、さらに、面白みのある演出を行うこ
とができる。

【０１２０】なお、本実施形態は以下のように変更して
もよい。 ・前記各実施形態において、複数種類の図柄の態様は適
宜変更することができる。例えば、図１２（ａ）に示す
ように、１２種類の図柄を図柄の模様によってグループ
化（関連付け）しても良い。この場合、「１」，
「５」，「９」が縦縞模様グループ、「２」，「６」，
「１０」が横縞模様グループ、「３］，「７」，「１
１」が丸模様グループ、「４」，「８」，「１２」がバ
ツ模様グループに各々属している。また、例えば、図１
２（ｂ）に示すように、１２種類の図柄を各図柄に示さ
れた文字、符号（又は記号）などによってグループ化
（関連付け）しても良い。この場合には、各図柄に
「Ａ」，「Ｂ」，「Ｃ」の文字が示されており、
「１」，「４」，「７」，「１０」がＡグループ、
「２」，「５」，「８」，「１１」がＢグループ、
「３」，「６」，「９」，「１２」がＣグループに各々
属している。そして、このような関連付けがされた図柄
を用いることにより、前記第３，第６の実施形態とは異
なる次のような演出を行うこともできる。例えば、図１
４には、図１２（ａ）に示した図柄を用いた第１の演出
の様子が示されている。この第１の演出では、第１，第
２図柄１９，２０として同一のグループ（丸模様グルー
プの「３」と「７」）が表示された後（図１４
（ａ））、両図柄１９，２０の合体が行われる（図１４
（ｂ））。そして、合体後の図柄列ＣＬ１と第３図柄列
２１’の変動後（図１４（ｃ））、図柄ＣＤ１として図
１４（ａ）に示した第１，第２図柄１９，２０と同一の
グループ（丸模様グループ）に属する他の図柄（「１
１」）が表示される（図１４（ｄ））。その後、第３図
柄２１として図柄ＣＤ１と同一の図柄（「１１」）が表
示されると共に（図１４（ｅ））、可視表示部Ｈでは、
第１〜第３図柄（全３列）が同一の図柄（「１１」）と
なって表示される（図１４（ｆ））。また、図１５に
は、図１２（ａ）に示した図柄を用いた第２の演出の様
子が示されている。この第２の演出では、前記第１の演
出と同様に、第１，第２図柄１９，２０が表示された後
（図１５（ａ））、両図柄１９，２０が合体し（図１５
（ｂ））、図柄列ＣＬ１と第３図柄列２１’の変動が行
われる（図１５（ｃ））。そして、第２の演出では、第
１，第２図柄１９，２０が属するグループ（丸模様グル
ープ）とは、異なるグループ（縦縞模様グループ）に属
する図柄（「５」）が図柄ＣＤ１として表示される（図
１５（ｄ））。その後、第３図柄２１として図柄ＣＤ１
と同一の図柄（「５」）が表示されると共に（図１５
（ｄ））、可視表示部Ｈでは、第１〜第３図柄（全３
列）が同一の図柄（「５」）となって表示される（図１
５（ｆ））。

【０１２１】・また、図柄のグループ分けとしては、特
定図柄（確変図柄）グループと非特定図柄（非確変図
柄）グループであっても良い。なお、「特定図柄」と
は、大当り状態終了後に次回の大当り状態開始時まで大
当り確率が高確率（即ち、大当りしやすい）となる図柄
であり、確率が高確率になることを「確変」という。一
方、「非特定図柄」とは、大当り状態終了後に大当り確
率が変動せずに通常時（大当り状態時又は高確率時では
ない時）と同じ確率となる図柄である。

【０１２２】・また、前記各実施形態において、複数種
類の図柄がグループ化されている場合、図１３（ａ）の
ように、その関連性に応じた合体予告を、図柄の変動開
始と共に行っても良い。例えば、図３（ａ）に示した複
数種類の図柄が同一季節でグループ化されている場合、
「春グループ」に属する図柄の合体が行われることを、
図１３（ａ）に示すように、可視表示部Ｈ内で桜吹雪Ｓ
を表示するなどして予告しても良い。このようにすれ
ば、遊技者は、合体が行われることを期待すると共に、
合体によって大当り状態へ発展する期待感を高めること
ができる。また、前述のように、図柄の関連性に応じた
合体予告を行うと共に、その関連性に応じたリーチ演出
を行うことで、図柄組み合わせゲームの開始から終了ま
で関連のある演出の流れが形成され、面白みのある演出
とすることができる。例えば、前述のように、合体予告
として桜吹雪Ｓを表示し、リーチ演出では、春をイメー
ジできる背景やキャラクタによって演出を行う。

【０１２３】・前記各実施形態において、合体の型を逸
脱しない範囲で、合体の対象を任意に変更することがで
きる。例えば、第１の実施形態では、図５（ｂ）に示す
ように、第２，第３図柄列２０’，２１’同士が合体を
行っているが、第１，第２図柄列１９’，２０’が合体
を行っても良い。また、第４の実施形態では、図８
（ｂ）に示すように、第１，第２図柄１９，２０同士が
合体を行っているが、第２，第３図柄２０，２１同士が
合体を行っても良い。

【０１２４】・前記各実施形態では、複数列の図柄列同
士、若しくは、可視表示部Ｈに表示された複数の図柄同
士を合体させているが、１列の図柄列と可視表示部Ｈに
表示された１列の図柄同士を合体させても良い。具体的
に言えば、図６（ａ），（ｂ）では、変動中の第２，第
３図柄列２０’，２１’を合体させているが、第１図柄
１９と第２図柄列２０’を合体させることにより、１列
の図柄列ＣＬ１、若しくは、１列の図柄ＣＤ１を形成し
ても良い。また、図７（ｂ）の状態で、第２図柄２０と
第３図柄列２１’を合体させて、１列の図柄列ＣＬ１を
形成しても良い。

【０１２５】・前記各実施形態では、隣接する図柄列同
士、若しくは、可視表示部Ｈに表示された隣接する複数
の図柄同士を合体させているが、合体の対象同士が必ず
しも隣接している必要はない。例えば、図５（ａ）にお
いて、変動中の第１〜第３図柄列１９’〜２１’のう
ち、第１図柄列１９’と第３図柄列２１’同士を合体さ
せても良い。また、図８（ａ）において、可視表示部Ｈ
に表示された第１〜第３図柄１９〜２１のうち、第１図
柄１９と第３図柄２１同士を合体させても良い。

【０１２６】・前記各実施形態では、２列の図柄列同
士、若しくは、２列の図柄同士が合体を行っているが、
合体が行われる図柄列、若しくは、図柄の数は限定され
ない。例えば、第１の実施形態において、図５（ａ）の
状態で全ての図柄列１９’〜２１’が同時に合体を行う
ことにより、１列の図柄列ＣＬ１、若しくは、１列の図
柄ＣＤ１を形成しても良い。また、第４の実施形態にお
いて、図８（ａ）の状態で全ての図柄１９〜２１が同時
に合体を行うことにより、１列の図柄列ＣＬ１、若しく
は、１列の図柄ＣＤ１を形成しても良い。

【０１２７】・前記各実施形態は、液晶画面からなる可
視表示部Ｈを設けた図柄表示装置１８以外の図柄表示装
置でも適用することができる。例えば、ドットマトリク
ス式などの図柄表示装置においても同様に適用すること
ができる。

【０１２８】・前記各実施形態は、３列の図柄（若しく
は、図柄列）が表示可能な図柄表示装置１８以外の図柄
表示装置でも適用することができる。例えば、２列、４
列、５列の図柄（若しくは、図柄列）が表示可能な図柄
表示装置においても同様に適用することができる。例え
ば、４列の図柄（若しくは、図柄列）が表示可能であれ
ば、前記各実施形態における合体の手法に加えて、第
１，第２図柄（又は図柄列）を合体させる一方で、第
３，第４図柄（又は図柄列）を合体させて、２列の図柄
（又は図柄列）で図柄組み合わせゲームを行っても良
い。また、第１〜第３図柄（又は図柄列）を合体させ
て、１列の図柄（又は図柄列）を形成し、２列の図柄
（又は図柄列）で図柄組み合わせゲームを行っても良
い。

【０１２９】・前記各実施形態では、２列の図柄列同
士、若しくは、２列の図柄同士が合体を行うことによ
り、１列の図柄列、若しくは、１列の図柄が形成されて
いるが、合体の結果として、１列の図柄列、若しくは、
１列の図柄が形成されないようにしても良い。即ち、合
体が成功して１列の図柄列、若しくは、１列の図柄が形
成される場合と、合体の失敗によって１列の図柄列、若
しくは、１列の図柄が形成されない場合（＝２列の図柄
列同士、若しくは、２列の図柄同士に戻る）を設けるこ
とで、遊技者は、合体の演出をより期待感を持って見る
ことができる。

【０１３０】・前記各実施形態において、合体によっ
て、必ずしも大当り状態が形成される必要はなく、例え
ば、図９（ａ）の状態で、第１〜第３図柄１９〜２１を
確定停止させて、はずれ状態を確定しても良い。

【０１３１】・前記各実施形態において、主基板２４か
ら出力された図柄指定コマンドは、図５（ｆ）、図６
（ｆ）、図７（ｆ）、図８（ｅ）、図９（ｄ）、図１０
（ｆ）、図１１（ｆ）、図１４（ｆ）、図１５（ｆ）の
状態で表示される第１〜第３図柄１９〜２１を決定する
ために使用されている。従って、これらの状態へ移行す
るまでの過程の中で、可視表示部Ｈに表示される第１〜
第３図柄１９〜２１、ＣＤｎ（ＣＤ１若しくはＣＤ２）
は、図柄基板２５のサブＣＰＵ２１によって適宜決定さ
れる。また、その決定の手法は各実施形態に何ら限定さ
れることなく、パチンコ機１０の設計仕様によって決定
されるものである。そのため、この合体の演出を再抽選
と組み合わせることもできる。具体的に例示すれば、図
５（ｅ）の状態で、再抽選を行い、その結果として、図
５（ｆ）のように３列の図柄を表示させても良い。そし
て、この場合、図５（ｅ）の状態で２列の図柄（第１図
柄１９と図柄ＣＤ１）を図５（ｆ）のように３列に表示
させる際に、図柄の種類を変更しても良いし、図５
（ｅ）の状態で２列の図柄を再び変動させても良い。な
お、「再抽選」とは、前記非特定図柄の組み合わせの態
様が前記特定図柄の組み合わせの態様へ発展する期待感
を遊技者に持たせて遊技効果の向上を図った演出であ
る。

【０１３２】・前記各実施形態は、図柄表示装置１８で
行われる図柄組み合わせゲームの中の演出として図柄
（通常、特別図柄と言われる。）、若しくは、図柄列を
合体させているが、普通図柄変動ゲームの演出として適
用することもできる。なお、「普通図柄変動ゲーム」と
は、始動入賞口２２に配設された普通電動役物の開放状
態／閉鎖状態を遊技者が認識できるように行われるゲー
ムであって、特定の組み合わせの態様となった場合に、
普通電動役物が開放動作するようになっている。このゲ
ームは、例えば、図１３（ｂ）に示すように、図柄表示
装置１８の可視表示部Ｈに形成された普通図柄変動ゲー
ム領域Ｈ’において複数（３列）の普通図柄４０〜４２
を用いて行われる。そして、前記各実施形態と同様に普
通図柄４０〜４２（若しくは、図柄列４０’〜４２’）
の合体を行っても良い。

【０１３３】次に上記実施形態及び別例から把握できる
技術的思想について、以下に追記する。 （イ）請求項１〜請求項６のうちいずれか一項に記載の
遊技機において、前記制御手段は、前記可視表示部に表
示された複数の図柄同士を合体させるようになってお
り、前記合体後の図柄が、合体前の各図柄が有する属性
を維持した状態で前記可視表示部に表示されるように前
記図柄表示手段を制御する。

【０１３４】（ロ）請求項１〜請求項６のうちいずれか
一項に記載の遊技機において、前記制御手段は、前記合
体によって、前記可視表示部に表示する図柄の表示数
を、各図柄が変動を開始する際に予め想定可能な図柄の
表示数よりも減少させるように前記図柄表示手段を制御
する。

【０１３５】（ハ）請求項１又は請求項２に記載の遊技
機において、前記制御手段は、前記可視表示部に前記図
柄がリーチ状態となる図柄の組み合わせの態様を形成し
て表示される前に、前記合体を行うように前記図柄表示
手段を制御する。

【０１３６】

【発明の効果】本発明によれば、例えば、図柄の変動中
や可視表示部に表示された図柄がリーチ状態となる図柄
の組み合わせの態様を形成していない段階であっても遊
技者が興味を持てる演出を行うことにより、遊技により
高い興趣を持たせることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 パチンコ遊技機の外観を示す正面図。

【図２】 図柄表示装置の可視表示部に表示された各図
柄を示す正面図。

【図３】 （ａ）は、可視表示部に表示される複数種類
の図柄を説明する説明図、（ｂ）及び（ｃ）は、第６の
実施形態において、合体後の図柄列によって変動が行わ
れる図柄の種類を説明する説明図。

【図４】 主制御基板と図柄制御基板の電気的構成を示
すブロック図。

【図５】 第１の実施形態において、全ての図柄列が変
動中に複数の図柄列同士が合体を行う様子を説明する模
式図。

【図６】 第２の実施形態において、１列の図柄が表示
された後、複数の図柄列同士が合体を行う様子を説明す
る模式図。

【図７】 第３の実施形態において、最後の図柄が表示
される前に、複数の図柄同士が合体を行う様子を説明す
る模式図。

【図８】 第４の実施形態において、はずれ状態が形成
された後、複数の図柄同士が合体を行う様子を説明する
模式図。

【図９】 同じく、複数の図柄同士によって２回目の合
体が行われる様子を説明する模式図。

【図１０】 第５の実施形態において、複数の図柄同士
の合体によって形成された図柄に変化を持たせている様
子を説明する模式図。

【図１１】 第６の実施形態において、複数の図柄同士
の合体によって形成された図柄列に変化を持たせている
様子を説明する模式図。

【図１２】 （ａ）及び（ｂ）は、表示される複数種類
の図柄の別の態様を説明する説明図。

【図１３】 （ａ）は、合体前に可視表示部において合
体予告が行われる様子を説明する説明図、（ｂ）は、普
通図柄変動ゲームにおいて、図柄の合体が行われる様子
を説明する説明図。

【図１４】 図１２（ａ）に示した図柄を用いて行われ
る合体演出の別態様を説明する模式図。

【図１５】 図１２（ａ）に示した図柄を用いて行われ
る合体演出の別態様を説明する模式図。

【符号の説明】

Ｈ…可視表示部、１０…パチンコ遊技機（遊技機）、１
８…図柄表示手段（図柄表示装置）、１９，２０，２１
…第１，第２，第３図柄（可視表示部に表示された図
柄）、１９’，２０’，２１’…第１，第２，第３図柄
列（変動中の図柄）、２５…図柄制御基板（制御手
段）。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数種類の図柄を表示可能な可視表示部
   が設けられた図柄表示手段を備え、前記可視表示部に表
   示された図柄の組み合わせに関連して遊技が行われる遊
   技機において、 変動中の複数の図柄同士、前記可視表示部に表示された
   複数の図柄同士、若しくは、変動中の図柄と前記可視表
   示部に表示された図柄同士を合体させるように前記図柄
   表示手段を制御する制御手段を備えた遊技機。
2. 【請求項２】 前記制御手段は、前記合体後に表示され
   た図柄を含めて、リーチ状態、若しくは、大当り状態と
   なる図柄の組み合わせの態様を形成するように前記図柄
   表示手段を制御する請求項１に記載の遊技機。
3. 【請求項３】 前記制御手段は、前記可視表示部に少な
   くとも単数の図柄が表示された後に、前記合体を行うよ
   うに前記図柄表示手段を制御する請求項１又は請求項２
   に記載の遊技機。
4. 【請求項４】 前記制御手段は、前記可視表示部に表示
   される各図柄のうち、最後に表示される図柄が前記可視
   表示部に表示される前であって、前記可視表示部に既に
   表示された図柄がリーチ状態となる図柄の組み合わせの
   態様を形成していない場合に、前記可視表示部に表示さ
   れた複数の図柄同士、若しくは、変動中の図柄と前記可
   視表示部に表示された図柄同士を合体させるように前記
   図柄表示手段を制御する請求項１又は請求項２に記載の
   遊技機。
5. 【請求項５】 前記制御手段は、前記可視表示部に表示
   された全ての図柄による図柄の組み合わせの態様がはず
   れ状態を形成している場合に、前記可視表示部に表示さ
   れた複数の図柄同士を合体させるように前記図柄表示手
   段を制御する請求項１又は請求項２に記載の遊技機。
6. 【請求項６】 前記制御手段は、前記可視表示部に表示
   された図柄のうち、所定の関連性を有する前記複数の図
   柄同士を合体させるように前記図柄表示手段を制御する
   請求項４又は請求項５のうちいずれか一項に記載の遊技
   機。