JP2003050373A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
偏光を利用して二重像を防止する従来の表示装置は、表
示光の偏光方向を調整する必要があるが、この偏向方向
の調整が不要な表示装置を提供する。 【解決手段】液晶表示パネルにλ/4フィルムを重ねて
液晶表示光の直線偏光を円偏光にし、コンバイナーにブ
リュースター角で入射する。さらに、コンバイナーを透
過中の表示光をλ/4フィルムを用いてP偏光に変え、
射出面での反射をなくす。
Description
情報を車両などのフロントガラスあるいは、フロントガ
ラスに設けたコンバイナーに投射し、前方視野内あるい
はその近傍の前景を重畳し、運転者等に視認させるよう
にした車両、船舶用のヘッドアップディスプレイ(以
下、HUDと略称する)、あるいは建築用などの表示装
置に関する。
は透明板状体に入射して、該透明板状体で反射した表示
光で表示情報を視認する。さらに、反射する表示光の強
度を大きくするため、透明板状体の表面、あるいは透明
板状体に半透明反射膜を設け、該半透明反射膜で表示光
を反射させる。半透明反射膜は酸化金属膜や金属薄膜な
どである。この半透明反射膜を透明板状体の表面に形成
したり、透明なフィルムに形成して、該フィルムを単板
ガラスの表面あるいは合わせガラスの内部に接着したも
のがあった。
するため、像が二重に視認されるという欠点を有してい
た。また、半透明反射膜で反射させる場合でも、半透明
反射膜以外の透明板状体の表面での反射が、二重像の原
因になってしまった。
1720号公報では、板ガラスなどの透明板状体にλ/
2板や旋光子層を設けることが提案され、本出願人も透
明板状体に複屈折性を有する透明フィルムを接着したも
の(特開平2−294615号公報)、透明板状体に液
晶高分子よりなる旋光子を接着したもの(特開平6−4
0271号公報)、旋光子と半透明反射膜、反射防止膜
を組み合わせたもの(特開平10−115802号公
報)、を提案している。
がもちいられている。通常の表示器として普及している
液晶表示パネルは、視野角の左右対称性を保つため、一
部の小型液晶テレビを除いて通常、その液晶表示パネル
上の垂直軸に対し略、対角(水平、垂直方向に斜め)方
向になるよう偏光軸が設定されている。
て、従来の偏光方向を90°旋光する旋光子を用いて二
重像を防止しようとしても防止することは不可能であ
り、その画面上で液晶表示パネルの長辺に平行あるいは
垂直な偏光軸を有する小型の液晶表示パネルを用いる
か、あるいは通常は専用に偏光軸を調整した表示器を特
製する必要があった。
方向が45°旋光する旋光子を液晶表示パネルの前面に
設置するものを、特開平11−271665号で提案し
ている。
示パネルは、出射する表示光の偏光軸方向が、表示パネ
ル長辺に対し平行、直交、あるいは45゜傾斜のいずれ
かになっているため、表示光の偏光軸を反射面に対し特
定の方向(例えばS偏光)にする必要がある場合には、
その方向に応じて液晶表示装置本体をパネル平面内で回
転しなければならず、当然のことながら観察者が視認す
る表示画像も傾いてしまう。また、HUDレイアウト毎
に専用の旋光角度を持つフィルムを使用することが考え
られるが、個々に対応するのは技術的、コスト的に容易
ではない。
特願2000−240074号で、液晶表示パネルにλ
/4フィルムを2枚重ね合わせ、通常の45°の偏光軸
を有する液晶表示パネルばかりでなく、液晶表示パネル
がどの様な偏光軸となっていても、表示光がS偏光ある
いはP偏光で入射するようなヘッドアップディスプレイ
を提案した。
たS偏光あるいはP偏光を利用して二重像を解消するヘ
ッドアップディスプレイにおいて、自動車の車種毎にヘ
ッドアップディスプレイの光学系が異なるため、車種毎
に、表示光の偏光方向を調整する必要があった。
示器の表示光を透明板状体に入射させ、該透明板状体で
反射する該表示光によって表示情報を観察者に視認させ
る表示装置において、表示光をを円偏光にしてブリュー
スター角で透明板状体に入射させ、該透明板状体を透過
する表示光が該透明板状体の射出面に到達する前にλ/
4フィルムを透過させ、該射出面にP偏光で到達するよ
うにしたことを特徴とする表示装置である。
晶表示パネルを用い、該液晶表示パネルにλ/4フィル
ムを重ね合わせ、表示光を円偏光にすることを特徴とす
る表示装置である。
な、表示光が直線偏光であることが望ましいが、プラズ
マディスプレイ、蛍光表示管、EL素子あるいはCRT
の表示面に偏光板を設けて直線偏光にしてもよい。
に対し高速軸を45°にして、第1のλ/4フィルムを
設置し、円偏光にして、透明板状体にブリュースタ角で
入射させる。透明板状体が板ガラスの場合、ブリュース
ター角は56°程度である。
面で反射し、観察者の目に到達する。表示光の強度を強
して表示の視認性を向上させるため、該反射面に、該透
明板状体を通してみる景色の視認を妨げない程度に、半
透明の反射膜を形成しておくことが望ましい。
ス、透明な樹脂板などの有機ガラスを使用することがで
き、単板だけでなく、2枚の透明板状体を中間膜などで
合わせた構造のもの、板ガラスと透明樹脂板などを積層
した構造のものなどに応用することができ、用途も自動
車用風防ガラス(合わせガラス)に設けてコンバイナー
として、あるいは単板ガラスに設けて別置きのコンバイ
ナーとしていずれもヘッドアップディスプレイ用に応用
するだけでなく、建築用ガラス、間仕切りなどに設けて
各種の表示を行うようにしてもよい。
透明板状体の射出面に到達する前に第2のλ/4フィル
ムを通過させて、P偏光とする。
車外側板ガラスの合わせ面側、あるいは、車内側板ガラ
スの合わせ面側に、第2のλ/4フィルムを設ける。第
2のλ/4フィルムを車内側ガラスの合わせ面側に設け
ると、太陽光が中間膜であるポリビニールブチラールを
介して第2のλ/4フィルムに照射されるので、紫外線
がある程度吸収され、耐久性が向上する点で好ましい。
イの光学系を、表示器1の入射光4と透明板状体11に
設けた図示しないコンバイナーで反射されアイポイント
2に到達する表示光5で形成する平面で示したものであ
る。表示器1から出た表示光4は、入射角θ6で透明板
状体11に設けている該コンバイナーに入射し、コンバ
イナーによって反射した表示光5がアイポイント2に到
達する。このとき、入射角θ6はブリュースター角とす
る。
パネル9に第1のλ/4フィルム10を重ねたものであ
る。
線偏光15の偏光方向が、液晶表示パネル9の水平軸1
2に対して角度θ1で傾いているとき、第1のλ/4フ
ィルム10は、第1のλ/4フィルム10の高速軸の、
水平軸13に対する傾きθ2が、θ1+45°となるよ
うに配設する。このようにして、第1のλ/4フィルム
10を透過する液晶表示パネル9の光4は、円偏光にな
る。
中間膜で合わせ加工した風防ガラスの場合について、本
発明の光学系を示すものである。透明板状体が合わせガ
ラスの場合には、中間膜20と板ガラス19’との間に
第2のλ/4フィルム21を設けることが、中間膜と板
ガラスとの接着力が強いため、車外から衝撃を受けた場
合の社内へのガラス飛散に対する安全性がよいので望ま
しい。また、第2のλ/4フィルム21は、中間膜20
と板ガラス19との間に設けてもよく、この場合は、太
陽光が中間膜を透過して第2のλ/4フィルムに到達す
るので、第2のλ/4フィルムの耐光性に好ましい。
が、1枚の板ガラスあるいは透明プラスチック板である
場合は、第2のλ/4フィルム21’の表面に半透明反
射膜18’を形成し、半透明反射膜18’が透明板状体
23と接しないように該第2のλ/4フィルム21’を
透明板状体23に透明な接着剤で接着させてもよい。
状体の表面で反射させてもよいが、該表面に半透明反射
膜を設けて反射させると、透明板状体の表面で反射させ
る場合よりもアイポイントへの反射量が多くなるので好
ましい。
21、21’の高速軸の傾きθ3は、透明板状体を透過
する表示光に垂直な面26と図示しない透明板状体11
との交線14に対し、45°あるいはー135°に合わ
せる。この第2のλ/4フィルムを透過した表示光は、
円偏光から、偏光の方向が射出面に対し垂直な直線偏光
となる。すなわち、透明板状体を透過する表示光22
は、第2のλ/4フィルムを透過した後、射出面に対し
P偏光となる。
化学的蒸着手段によって形成される金属酸化物、金属窒
化物、金属炭化物あるいは金属の薄膜を好適に使用する
ことができる。
明する。
ガラスを自動車用フロントガラスとして使用し、HUD
として応用した要部概略図である。
コンバイナー3とした実施例2における要部概略図であ
る。
ー3付近の光学系を示すものであり、入射光4は、図2
に示すように、表示器1の液晶表示パネル9に第1のλ
/4フィルム10を重ねて、円偏光とした。
を中間膜20で合わせ加工した透明板状体において、中
間膜20と板ガラス19’の間に第2のλ/4フィルム
21を挟持させた。
は、第2のλ/4フィルム21を透過した後は板ガラス
19’の射出面25に対しP偏光となり、板ガラス1
9’の射出面25で反射せず、透過光6となる。
の薄膜をCVD法により形成し、半透明反射膜18とし
た。
学系を組立、表示器は水平方向に対し偏光方向が45°
傾いている液晶表示パネルを用い、コンバイナー3から
300mm離して配置した。図2に示すように、液晶表
示パネル9には、第1のλ/4フィルム10を重ね合わ
せ、第1のλ/4フィルム10は、その高速軸を水平に
対し90°傾けた。
ィルムの高速軸θ3は、図示しない透明板状体と透明板
状体を透過する表示光22の垂直面26との交線14に
対し45°傾けた。
傾け、コンバイナー3から約800mm離れたアイポイ
ントから表示を下方22°(θ5=22°)で見たとこ
ろ、二重像のない鮮明な表示を観察することができた。
イナー3’付近の光学系を示すものである。コンバイナ
ーは、半透明反射膜18’が成膜されているポリエステ
ルフィルム21’を、厚み3mmの透明なアクリル板2
3に接着したものである。
法によって成膜したAlの金属薄膜を用いた。また、ポ
リエステルフィルムは、リターデーションがλ/4フィ
ルムとほぼ同じものを用いた。
に、表示器とコンバイナー3’を実施例1と同様に配置
し、表示光を円偏光にした入射光4’をコンバイナー
3’に入射したところ、本実施例においても二重像の無
い鮮明な表示が観察できた。
は、実施例1と同様にした。
二重像の無い視認性のよい表示をすることができるがで
きる。
示す図。
示す概念図。
の交線 15 表示光の偏光方向 16 円偏光 17 P偏光 18、18’ 半透明反射膜 19,19’ 板ガラス 20 中間膜 21、21’ 第2のλ/4フィルム 22 透過する表示光 23 透明板状体(アクリル板) 25 射出面 26 透過する表示光22に垂直な面
Claims (2)
- 【請求項1】表示器の表示光を透明板状体に入射させ、
該透明板状体で反射する該表示光によって表示情報を観
察者に視認させる表示装置において、表示光を円偏光に
してブリュースター角で透明板状体に入射させ、該透明
板状体を透過する表示光が該透明板状体の射出面に到達
する前にλ/4フィルムを透過させ、該射出面にP偏光
で到達するようにしたことを特徴とする表示装置。 - 【請求項2】表示器に液晶表示パネルを用い、該液晶表
示パネルにλ/4フィルムを重ね合わせ、表示光を円偏
光にすることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001240139A JP2003050373A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001240139A JP2003050373A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003050373A true JP2003050373A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19070795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001240139A Pending JP2003050373A (ja) | 2001-08-08 | 2001-08-08 | 表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003050373A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015007763A (ja) * | 2013-05-27 | 2015-01-15 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 映像表示システム及び映像表示装置の設定方法 |
JP5973109B1 (ja) * | 2014-10-10 | 2016-08-23 | 日本化薬株式会社 | 光反射フィルム、ならびにこれを用いた光制御フィルム、光学フィルム、機能性ガラスおよびヘッドアップディスプレイ |
CN106353884A (zh) * | 2015-07-17 | 2017-01-25 | Lg电子株式会社 | 车辆用显示装置 |
JP2018518713A (ja) * | 2015-06-11 | 2018-07-12 | サン−ゴバン グラス フランスSaint−Gobain Glass France | コンタクトアナログヘッドアップディスプレイ(hud)用の投影システム |
-
2001
- 2001-08-08 JP JP2001240139A patent/JP2003050373A/ja active Pending
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