JP2003050371A - ディスク駆動用モータ - Google Patents

ディスク駆動用モータ

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JP2003050371A
JP2003050371A JP2001239780A JP2001239780A JP2003050371A JP 2003050371 A JP2003050371 A JP 2003050371A JP 2001239780 A JP2001239780 A JP 2001239780A JP 2001239780 A JP2001239780 A JP 2001239780A JP 2003050371 A JP2003050371 A JP 2003050371A
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JP
Japan
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disk
disk body
drive motor
rotor
pressing
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JP2001239780A
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English (en)
Inventor
Masaki Goto
正樹 後藤
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、ディスク体PMを安定的に高
速回転させることを可能とする。 【解決手段】 ディスク体PMの中心孔PM1から半径
方向に離間した適宜の位置に、ディスク体PMを支点状
に位置規制する係止部材4d,PM2を設けて、ディス
ク体PMを含む回転部分を高速で回転させたときの回転
遠心力によって、ディスク体PMが他の部材と半径方向
に位置ズレしながら膨張・拡大しても、そのディスク体
PMが、取付ボス部31aと係止部材4dとを支点とし
て、半径方向の決められた一方向に拡大移動させるよう
に構成して、ディスク体PMの使用回転状態において回
転部分のバランス調整を行っておけば、従来のような接
着剤を用いることなくともディスク体PMの回転駆動を
常時安定的に行わせることができるようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種のディスク体
を回転駆動させるように構成されたディスク駆動モータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリゴンミラーなどの各種ディ
スクを回転駆動するディスク駆動モータにおいては、ロ
ータに設けられた取付ボス部に対して、ディスク体側の
中心孔を挿通した後に、押付固定機構により上記ディス
ク体をロータ側に向かってスラスト方向に押圧して当該
ディスク体の固定を行わせるようにした構造が広く採用
されている。
【0003】このようなディスク駆動モータにおいて、
近年、より高速にディスク体を回転させる傾向があり、
そのため、ディスク体を含む回転部分を高精度にバラン
ス調整しておくことが必要になってきている。一方、ポ
リゴンミラーのようなディスク体は、他の回転部材に比
して大きな外径を有するものであることから、上述した
ようにディスク体を高速で回転させると、回転遠心力に
よって他の回転部材よりも半径方向に大きく膨張・拡大
していく傾向があり、回転を停止したときには、再度収
縮して元の外径位置に戻る。
【0004】従って、モータの起動・停止を繰り返して
いると、ディスク体と、そのディスク体を保持している
部材との間に、常時位置ズレを生じていることとなり、
その結果、両部材どうしの位置関係が初期設定状態から
変動し、使用前に高精度にバランス調整した回転部分が
アンバランス状態になってしまうことがある。そのよう
な問題を解消するために、従来から、ディスク体を強力
な接着剤でロータ側に固着してしまうなど、ディスク体
を強固に固定して位置ズレを防止するようにした提案が
種々なされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ディス
ク体の回転数が3万回転(rpm)を越えるような高速
領域に入ってくると、回転遠心力による膨張・拡大の作
用力は、回転数の2乗で増大することから数千ニュート
ンにも達することもある。従って、いくら強力な接着剤
を用いたとしても、接着剤に剥がれを生じてしまった
り、接着作用による大きな抗力によって回転部分の各部
に歪みが発生することもあり、ディスク体が薄い場合に
は、ディスク体が変形してしまうおそれもある。また、
ディスク体の組立工程において、接着剤を硬化させるた
めの待ち時間を設けねばならなくなり、作業性低下の原
因になる。
【0006】そこで、本発明は、簡易な構成で、ディス
ク体を安定的に高速回転させることができるようにした
ディスク駆動用モータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1にかかるディスク駆動用モータでは、ディス
ク体の中心孔から半径方向に離間した適宜の位置におい
て、前記ロータ及び押付固定機構の少なくとも一方側に
対して前記ディスク体を支点状に位置規制する係止部材
が設けられ、その係止部材と前記取付ボス部とによっ
て、前記ロータ及び押付固定機構に対してディスク体が
相対回転不可能に位置決めされ、かつ前記係止部材及び
取付ボス部により、上記ディスク体が半径方向に膨張移
動可能に保持されている。従って、このような構成を有
するディスク駆動用モータによれば、ディスク体を含む
回転部分を高速で回転させたときの回転遠心力によっ
て、ディスク体が他の部材と半径方向に位置ズレしなが
ら膨張・拡大しても、そのディスク体は、取付ボス部と
係止部材とを支点として、それらの支点により半径方向
の決められた一方向に拡大移動し、回転を停止すれば上
記決められた方向に収縮して完全に元の状態に戻る。そ
して、再起動したときにも、ディスク体は、再び半径方
向の決められた一方向に拡大移動し、回転を停止したと
きには元の状態に戻る。従って、ディスク体の使用回転
状態において、当該ディスク体を含む回転部分のバラン
ス調整を行っておけば、従来のような接着剤を用いるこ
となくとも、ディスク体の回転駆動は、常時、安定的に
行われる。
【0008】また、請求項2にかかるディスク駆動用モ
ータでは、上記請求項1に加えて、ディスク体に係止部
材と凹凸嵌合する係合部が形成され、該係合部の形成に
よるディスク体のアンバランスで発生する遠心力によっ
て、上記ディスク体を半径方向に押圧する構成になされ
ていることから、上述した作用が、簡易な構成により低
コストで実現されるようになっている。
【0009】さらに、請求項3にかかるディスク駆動モ
ータでは、上記請求項1に加えて、押付固定機構は、使
用回転時の回転遠心力によるディスク体の半径方向への
膨張移動を許容する程度に、ディスク体を押し付け固定
する構成になされていることから、上述した作用が確実
に行われる。
【0010】さらにまた、請求項4にかかるディスク駆
動用モータでは、上記請求項1に加えて、ロータの取付
ボス部に関して、係止部材側と半径方向同方向又は反対
側の領域に向かってディスク体を押圧付勢する弾性部材
が設けられていることから、ディスク体の膨張・拡大
が、弾性部材の押圧付勢の方向に確実かつ安定的に行わ
れるようになっている。
【0011】また、請求項5にかかるディスク駆動用モ
ータでは、上記請求項1に加えて、ロータ又は押付固定
機構には、ディスク体との間の接触抵抗を低減して上記
ディスク体の滑動を容易化する表面処理が施されている
ことから、ディスク体の膨張・拡大移動が良好に行われ
る。
【0012】一方、請求項6にかかるディスク駆動用モ
ータでは、上記請求項1に加えて、係止部材は、ロータ
又は押付固定機構の少なくとも一方側から軸方向に突出
するピン部材と、そのピン部材が遊嵌状態にて挿通され
るように前記ディスク体に形成された係止孔とからな
り、請求項6にかかるディスク駆動用モータでは、上記
請求項1に加えて、係止部材は、ディスク体側から軸方
向に突出するピン部材と、そのピン部材が遊嵌状態にて
挿通されるように前記ロータ又は押付固定機構の少なく
とも一方側に形成された係止孔とからなることから、組
み付けが極めて容易に行われる。
【0013】また、請求項8にかかるディスク駆動用モ
ータでは、上記請求項1に加えて、ディスク体を含む回
転部分のバランスをとる修正部材が、上記回転部分にお
けるディスク体以外の部材に取り付けられていることか
ら、回転部分のバランス修正が容易に行われる。
【0014】さらに、請求項9にかかるディスク駆動モ
ータでは、上記請求項1に加えて、ディスク体に、係止
部材と凹凸嵌合する係合部が形成され、これらの係合部
と係止部材とが、上記ディスク体を含む回転体に生じる
アンバランスを互いに補完し合う構成になされているこ
とから、回転体の最終的なバランス調整が極めて容易に
行われるようになっている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1に示されたポリゴンミラ
ー回転駆動用のスキャナモータMは、軸固定型の空気動
圧軸受装置を備えたアウタロータ型モータの一例であっ
て、フレーム10側に組み付けられた固定部材としての
ステータ組20と、このステータ組20に対して、図示
上側から嵌め込むようにして組み付けられた回転部材と
してのロータ組30とから構成されている。このうちス
テータ組20は、上記フレーム10の略中心位置に立設
するように取り付けられた固定軸(軸部材)21を有し
ているとともに、その固定軸21の外周面から半径方向
に一定の距離を隔てて円筒状のコアホルダー22が、上
記固定軸21を取り囲むように設けられている。そし
て、上記コアホルダー22の外周側にはステータコア2
3が嵌着されており、そのステータコア23の各突極部
に対して駆動コイル24が各々巻回された構造になされ
ている。
【0016】上記固定軸21の基体となる部分は、アル
ミニウム又はアルミニウム合金等からなるアルミ材によ
り形成されており、その固定軸21の外周側壁面に形成
された動圧面には、ヘリングボーン形状等からなる動圧
発生用溝(図示省略)が形成されている。この動圧発生
用溝は、例えば軸方向に2ブロックに分けられて環状に
並列するように凹設されている。
【0017】また、このような動圧発生用溝が設けられ
た固定軸21の外側には、数μm〜十数μmの隙間を隔
てて、前記ロータ組30の軸受スリーブ31が回転可能
に装着されている。この軸受スリーブ31は、中空円筒
状の軸受部材を構成するものであるが、アルミニウム、
アルミニウム合金等のアルミ材から形成されている。そ
して、この軸受スリーブ31の内周側壁面に形成れさた
動圧面と、上述した固定軸21の外周側の動圧面との間
には、空気動圧を発生させるラジアル動圧軸受部RBが
2箇所形成されている。
【0018】さらに、上記軸受スリーブ31の図示上側
部分に設けられた取付ボス部31aには、平面六角形状
のポリゴンミラーPMが装着されている。このポリゴン
ミラーPMは、上記軸受スリーブ31の取付ボス部31
aから半径方向外方に向かって一体的に延出している前
記ロータケース33のフランジ状保持部33a上に載置
されていて、当該ポリゴンミラーPMの図示上面の中心
部分が、上記軸受スリーブ31の取付ボス部31aに装
着された押付固定機構32のクランプ部材32aによっ
て、軸方向外側(図示上方側)から押えバネ32bを介
して締め付けられることにより装着されている。このポ
リゴンミラーPMの押付固定機構32による装着構造に
ついては後述する。
【0019】さらにまた、上記固定軸21の先端部分
(図示上端部分)には、中空円筒状の外周壁部21b
が、軸方向(図示上方方向)に所定量突出するように環
状に形成されていて、その外周壁部21bの内周側に、
スラスト浮上用の固定側スラストマグネット25が環状
に装着されている。この固定側スラストマグネット25
には、軸方向(図示上下方向)の着磁が施されている。
【0020】一方、上記クランプ部材32aの内側中心
部分には、細孔状のエアオリフィス32cが軸方向に貫
通形成されているとともに、そのエアオリフィス32c
の周囲を取り囲むようにして、スラスト浮上用の回転側
スラストマグネット34が環状に装着されている。この
回転側スラストマグネット34は、上述した固定軸21
側の固定側スラストマグネット25と半径方向に対面す
るように配置されていて、その固定側スラストマグネッ
ト25との間に磁気的吸引力を生じるように軸方向(図
示上下方向)の着磁が施されている。そして、これら両
マグネット34,25どうしの相互磁気作用によって、
ロータ組30の全体が、上記ステータ組20に対してス
ラスト方向に所定量浮上した状態に保持されるように構
成されている。
【0021】さらにまた、上記固定軸21の内部側に
は、当該固定軸21の先端部(図示上端部)に開口する
空気供給孔(図示省略)が軸方向に延在しており、当該
空気供給孔の途中部分が、前記2ブロックにわたって設
けられた動圧発生用溝の中間部分で上記固定軸21の外
側に向かって開口している。そして、ロータ組30の内
部空気が、前記空気供給孔によって動圧発生用溝の間部
分に送給され、動圧発生用溝のポンピング作用によって
軸方向外側図示上下方向に流動させられ外部側に排出さ
れるようになっている。
【0022】一方、上述したロータケース33は、前記
軸受スリーブ31と一体に形成された略円筒状の部材か
らなり、前記駆動コイル24が配置されたロータ内空間
と、ポリゴンミラーPMが配置されたロータ外空間とを
仕切るように配置されている。このロータケース33の
外周側部分に設けられた円筒状の取付板33bの内周壁
面には、磁性材からなる環状のバックヨーク33cが装
着されているとともに、そのバックヨーク33cの内周
面側に、駆動マグネット35が環状に装着されている。
上記駆動マグネット35は、前述したステータコア23
の各突極部に対して半径方向外方から近接対向するよう
に配置されて、モータ駆動部を構成している。
【0023】前述したように、上記ポリゴンミラーPM
の図示下面側は、前記ロータケース33のフランジ状保
持部33aの図示上面側に載置されており、特に図2に
示されているように、上記ポリゴンミラーPMに設けら
れた中心孔PM1が、前記ロータケース33の取付ボス
部31aの外側に遊嵌状態にて挿通されている。また、
上記ポリゴンミラーPMの図示上方側からは、上述した
押付固定機構32が、前記取付ボス部31aに対して装
着されており、クランプ部材32aによって上記ポリゴ
ンミラーPMに対する軸方向の押圧付勢が、押えバネ3
2bを介して行われるようになっている。
【0024】このとき、上記押付固定機構32のクラン
プ部材32aによるポリゴンミラーPMに対する軸方向
の押圧付勢力は、ポリゴンミラーPMを完全に一定の位
置に固定状態とするものではなく、少なくともそのポリ
ゴンミラーPMの使用回転時に、図2中の破線で示され
ているように、当該ポリゴンミラーPMが回転遠心力に
よって半径方向外方側に膨張・拡大するときの移動を許
容する程度に軽減した作用力となるように設定されてい
る。
【0025】また、上記ロータケース33のフランジ状
保持部33aには、前記取付ボス部31aから半径方向
に離間した適宜の位置に、支点係止部材を構成するピン
部材33dが、図示上方に向かって突出するように立設
されている。一方、上記ポリゴンミラーPM側には、上
記ロータケース33側のピン部材33dを遊嵌状態にて
挿通させる凹部としての係止孔PM2が、同じく支点係
止部材を構成するように形成されている。このポリゴン
ミラーPMの係止孔PM2は、上記ロータケース33側
のピン部材33dに対応して、上述した中心孔PM1か
ら半径方向に離間した適宜の位置に貫通形成されてお
り、当該係止孔PM2内に、ロータケース33側のピン
部材33dが遊嵌状態で挿入されることによって、ロー
タケース33に対して、ポリゴンミラーPMの全体が、
上記ピン部材33dを支点とした支点状に位置規制され
るようになっている。
【0026】このように、上記ポリゴンミラーPMの中
心孔PM1及び係止孔PM2は、ロータケース33側の
取付ボス部31a及びピン部材33dに対して、それぞ
れ遊嵌状態にて挿通されており、それによって、当該ポ
リゴンミラーPMの全体が、ロータケース33に対して
相対回転不可能に嵌着されて位置決めされると同時に、
上記ロータケース33側の取付ボス部31aと、支点係
止部材を構成するピン部材33dとを支点として、ポリ
ゴンミラーPMの全体が、半径方向に膨張移動可能状態
となるように保持されている。このときの上記ポリゴン
ミラーPMの半径方向への膨張移動は、上述した凹部と
しての係止孔PM2の形成によりアンバランス状態とな
ったポリゴンミラーPMに発生する遠心力で行われるも
のであり、特に図2中の破線で示されているように、上
記ポリゴンミラーPMの全体を上記係止孔PM2とは逆
側に押圧する力を利用して、上記係止孔PM2が設けら
れている領域とは反対側の一方向に向かって、上記ポリ
ゴンミラーPMの膨張移動を行わせる構成になされてい
る。
【0027】また、本実施形態では、前記ロータケース
33及び押付固定機構32におけるポリゴンミラーPM
との接触面、すなわち、上記ロータケース33における
フランジ状保持部33aの図示上面側、及び押付固定機
構32の図示下面側の少なくとも一方側には、潤滑性の
表面処理が適宜に施されていて、ポリゴンミラーPMと
の間の接触抵抗を低減させることによって、上述したポ
リゴンミラーPMの膨張移動時における滑動を円滑化・
容易化する構成になされている。
【0028】このような構成を有する本実施形態にかか
るポリゴンミラー駆動用モータによれば、ポリゴンミラ
ーPMを含む回転部分を高速で回転させたときの回転遠
心力によって、ポリゴンミラーPMが他の部材と半径方
向に位置ズレしながら膨張・拡大しても、そのポリゴン
ミラーPMは、ロータケース33側の取付ボス部31a
と、係止部材としてのピン部材33dを支点として、図
2中の破線で示されているように半径方向の決められた
一方向に拡大移動し、回転を停止すれば収縮して元の状
態に戻る。そして、再起動したときにも、ポリゴンミラ
ーPMは、再び半径方向の決められた一方向に拡大移動
し、回転を停止したときには完全に元の状態に戻るよう
に構成されている。従って、ポリゴンミラーPMの位置
が回転方向にずれていくことはなく、そのポリゴンミラ
ーPMの使用回転状態において、当該ポリゴンミラーP
Mを含む回転部分のバランス調整を行っておけば、従来
のような接着剤を用いることなくとも、回転部分の回転
駆動は、常時、安定的に行われることとなる。
【0029】なお、このとき本実施形態では、ディスク
体としてのポリゴンミラーPMに凹部として係止孔PM
2を形成し、その係止孔PM2によるアンバランスによ
り発生する遠心力で、上記ポリゴンミラーPMを半径方
向に押圧する構成になされていることから、上述した作
用が、簡易な構成により低コストで実現されるようにな
っている。なお、別個の付勢手段を設けるなどして、ポ
リゴンミラーPMを係止孔PM2と同じ側に付勢するよ
うにしてもよい。
【0030】また、上記ポリゴンミラーPMを含む回転
部分のバランスをとる修正部材は、ポリゴンミラーPM
を含む回転部分におけるポリゴンミラーPMとは異なる
部材に取り付けられることとなるため、回転部分のバラ
ンスは容易に行われる。
【0031】さらに、特に本実施形態では、上記押付固
定機構32が、使用回転時の回転遠心力によるポリゴン
ミラーPMの半径方向への膨張移動を許容する程度に、
ポリゴンミラーPMを押し付け固定する構成になされて
いることから、上述した作用が確実に行われるようにな
っている。
【0032】このとき、ロータケース33の取付ボス部
31aに関して、支点係止部材としてのピン部材33d
側と半径方向反対側の領域に向かってポリゴンミラーP
Mを押圧付勢するバネ部材等の弾性部材を設けておけ
ば、ポリゴンミラーPMの膨張・拡大が、その弾性部材
の押圧付勢の方向に確実かつ安定的に行われることとな
る。
【0033】さらに、本実施形態におけるポリゴンミラ
ー駆動用モータでは、ロータケース33又は押付固定機
構32に、ポリゴンミラーPMとの間の接触抵抗を低減
して上記ポリゴンミラーPMの滑動を容易化する表面処
理が施されていることから、ポリゴンミラーPMの膨張
・拡大移動が良好に行われるようになっている。
【0034】さらにまた、本実施形態におけるポリゴン
ミラー駆動用モータでは、支点係止部材が、ロータケー
ス33から軸方向に突出するピン部材33dと、そのピ
ン部材33dが遊嵌状態にて挿通されるようにポリゴン
ミラーPMに形成された係止孔PM2とから構成されて
いることから、組み付けが極めて容易に行われるように
なっている。なお、この場合、ピン部材と係止孔とを逆
の関係に設けても同様であり、さらに、そのようなピン
部材と係止孔とからなる支点係止部材を、ポリゴンミラ
ーPMと押付固定機構32との間に設けるように構成す
ることも可能である。
【0035】なお、上述したピン部材33dを、ポリゴ
ンミラーPMより重い材料とするなど、上記ピン部材3
3dの材質を適宜に選択することによって、ポリゴンミ
ラーPMに係止孔PM2を設けることにより生じるアン
バランスと、ロータケース33にピン部材33dを付加
することにより生じるアンバランスとを、ピン部材33
dの体積を小さく形成しながら互いに補完し合う構成に
しておけば、回転体の最終的なバランス調整が極めて容
易に行われる。
【0036】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変形可能であることはいうまでもない。
【0037】例えば、図3に示されているようなキー及
びキー溝を用いた実施形態とすることも可能である。す
なわち本図では、ロータケース33側の取付ボス部31
a側から半径方向に突出するように設けられた係止部材
としてのキー31kが、ポリゴンミラーPMの中心孔P
M1に設けられたキー溝PMkに遊嵌状態で嵌合する構
成になされている。このような構成によって、上述した
実施形態と同様な作用・効果を奏することが可能であ
る。
【0038】さらに、上述した各実施形態では、ポリゴ
ンミラー駆動用モータに対して本願発明を適用したもの
であるが、本願発明はそれに限定されることはなく、ハ
ードディスクなどの多種多様なディスク体に対しても同
様に本願発明を適用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
かかるディスク駆動用モータは、ディスク体の中心孔か
ら半径方向に離間した適宜の位置に、ディスク体を支点
状に位置規制する係止部材を設けて、ディスク体を含む
回転部分を高速で回転させたときの回転遠心力によっ
て、ディスク体が他の部材と半径方向に位置ズレしなが
ら膨張・拡大しても、そのディスク体が、取付ボス部と
係止部材とを支点として、半径方向の決められた一方向
に拡大移動させるように構成したものであるから、ディ
スク体の使用回転状態において回転部分のバランス調整
を行っておけば、従来のような接着剤を用いることなく
ともディスク体の回転駆動を常時安定的に行わせること
ができ、簡易な構成で、ディスク体を極めて安定的に高
速回転させることができ、安価で信頼性の高いディスク
駆動用モータを得ることができる。
【0040】また、請求項2にかかるディスク駆動用モ
ータは、上記請求項1に加えて、ディスク体に係止部材
と凹凸嵌合する係合部が形成され、該係合部の形成によ
るディスク体のアンバランスで発生する遠心力によって
上記ディスク体を半径方向に押圧する構成とし、ディス
ク体の半径方向移動を簡易な構成により低コストで行わ
せるように構成したものであるから、ディスク駆動用モ
ータをより一層安価なものとすることができる。
【0041】さらに、請求項3にかかるディスク駆動用
モータは、上記請求項1に加えて、押付固定機構を、使
用回転時の回転遠心力によるディスク体の半径方向への
膨張移動を許容する程度に、ディスク体を押し付け固定
する構成としたものであるから、上述した効果を確実に
得ることができる。
【0042】さらにまた、請求項4にかかるディスク駆
動用モータは、上記請求項1に加えて、ロータの取付ボ
ス部に関して、係止部材側と半径方向同方向又は反対側
の領域に向かってディスク体を押圧付勢する弾性部材を
設けて、ディスク体の膨張・拡大を弾性部材の押圧付勢
の方向に確実かつ安定的に行わせるようにしたものであ
るから、、上述した効果を確実に得ることができる。
【0043】さらにまた、請求項5にかかるディスク駆
動用モータは、上記請求項1に加えて、ロータ又は押付
固定機構に、ディスク体との間の接触抵抗を低減して上
記ディスク体の滑動を容易化する表面処理を施して、デ
ィスク体の膨張・拡大移動を良好に行わせるようにした
ものであるから、上述した効果を確実に得ることができ
る。
【0044】一方、請求項6にかかるディスク駆動用モ
ータは、上記請求項1に加えて、係止部材を、ロータ又
は押付固定機構の少なくとも一方側から軸方向に突出す
るピン部材と、そのピン部材が遊嵌状態にて挿通される
ように前記ディスク体に形成した係止孔とから構成し、
また請求項7にかかるディスク駆動用モータは、上記請
求項1に加えて、係止部材を、ディスク体側から軸方向
に突出するピン部材と、そのピン部材が遊嵌状態にて挿
通されるように前記ロータ又は押付固定機構の少なくと
も一方側に形成した係止孔とから構成して、組み付けを
極めて容易に行わせるようにしたものであるから、上述
した効果を一層向上させることができる。
【0045】また、請求項8にかかるディスク駆動用モ
ータは、上記請求項1に加えて、ディスク体を含む回転
部分のバランスをとる修正部材を、上記回転部分におけ
るディスク体以外の部材に取り付けられて、回転部分の
バランスを容易に行い得るようにしたものであるから、
上述した効果を一層確実に得ることができる。
【0046】さらに、請求項9にかかるディスク駆動用
モータは、上記請求項1に加えて、ディスク体に、係止
部材と凹凸嵌合する係合部を形成し、これらの係合部と
係止部材とが、上記ディスク体を含む回転体に生じるア
ンバランスを互いに補完し合う構成として、回転体の最
終的なバランス調整を極めて容易に行われるようにした
ものであるから、上述した効果を一層向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したポリゴンミラー駆動用モータ
の全体構造を表した縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたポリゴンミラー駆動用モータの
ポリゴンミラー装着部分を表した平面説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態にかかる要部の構造を表
した平面説明図である。
【符号の説明】
10 モータフレーム 21 固定軸 22 コアホルダー 23 ステータコア 24 駆動用コイル 31 軸受スリーブ 31a 取付ボス部 31k キー 32 押付固定機構 32a クランプ部材 32b 押えバネ PM ポリゴンミラー(ディスク体) PM1 中心孔 PM2 係止孔(係止部材) PMk キー溝 33 ロータケース 33a フランジ状保持部 33d ピン部材(係止部材) 35 駆動マグネット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動マグネットが装着されたロータと、
    上記駆動マグネットに対向配置されたステータと、上記
    ロータの回転中心位置に設けられてディスク体の中心孔
    が挿通される取付ボス部と、その取付ボス部に装着され
    たディスク体を、ロータ側に向かってスラスト方向に押
    圧して固定させる押付固定機構と、を備えたディスク駆
    動モータにおいて、 上記ロータ及び押付固定機構の少なくとも一方側に対し
    て前記ディスク体を周方向に位置規制する係止部材が設
    けられ、 その係止部材と前記取付ボス部とによって、前記ロータ
    及び押付固定機構に対してディスク体が相対回転しない
    ように位置決めされ、かつ前記係止部材及び取付ボス部
    により、上記ディスク体が半径方向に膨張移動可能に保
    持されていることを特徴とするディスク駆動モータ。
  2. 【請求項2】 前記ディスク体に、前記係止部材と凹凸
    嵌合する係合部が形成され、該係合部の形成によるディ
    スク体のアンバランスで発生する遠心力によって、上記
    ディスク体を半径方向に押圧する構成になされているこ
    とを特徴とする請求項1記載のディスク駆動モータ。
  3. 【請求項3】 前記押付固定機構は、使用回転時の回転
    遠心力による上記ディスク体の半径方向への膨張移動を
    許容する程度に、前記ディスク体を押し付け固定する構
    成になされていることを特徴とするディスク駆動モー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記ロータの取付ボス部に関して、前記
    係止部材側と半径方向同方向又は反対側の領域に向かっ
    て前記ディスク体を押圧付勢する弾性部材が設けられて
    いることを特徴とする請求項1記載のディスク駆動モー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記ロータ又は押付固定機構には、ディ
    スク体との間の接触抵抗を低減して上記ディスク体の滑
    動を容易化する表面処理が施されていることを特徴とす
    る請求項1記載のディスク駆動モータ。
  6. 【請求項6】 前記係止部材は、前記ロータ又は押付固
    定機構の少なくとも一方側から軸方向に突出するピン部
    材と、そのピン部材が遊嵌状態にて挿通されるように前
    記ディスク体に形成された係止孔とからなることを特徴
    とする請求項1記載のディスク駆動モータ。
  7. 【請求項7】 前記係止部材は、前記ディスク体側から
    軸方向に突出するピン部材と、そのピン部材が遊嵌状態
    にて挿通されるように前記ロータ又は押付固定機構の少
    なくとも一方側に形成された係止孔とからなることを特
    徴とする請求項1記載のディスク駆動モータ。
  8. 【請求項8】 前記ディスク体を含む回転部分のバラン
    スをとる修正部材が、上記回転部分におけるディスク体
    以外の部材に取り付けられていることを特徴とする請求
    項1記載のディスク駆動モータ。
  9. 【請求項9】 前記ディスク体に、前記係止部材と凹凸
    嵌合する係合部が形成され、これらの係合部と係止部材
    とが、上記ディスク体を含む回転体に生じるアンバラン
    スを互いに補完し合う構成になされていることを特徴と
    する請求項1記載のディスク駆動モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016012988A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 シナノケンシ株式会社 回転体駆動装置
US9329332B2 (en) 2003-10-24 2016-05-03 Cognex Corporation Light pipe illumination system and method

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