JP2003042886A - リーク検出方法およびリーク測定装置 - Google Patents

リーク検出方法およびリーク測定装置

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JP2003042886A JP2001229751A JP2001229751A JP2003042886A JP 2003042886 A JP2003042886 A JP 2003042886A JP 2001229751 A JP2001229751 A JP 2001229751A JP 2001229751 A JP2001229751 A JP 2001229751A JP 2003042886 A JP2003042886 A JP 2003042886A
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    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小なリークを正確に検出すること。 【解決手段】 加熱源102からレーザ光を照射してリ
ーク位置を含む所定範囲を加熱し、加熱後に赤外線カメ
ラ104により加熱した所定範囲の温度を取得する。水
リークにより断熱膨張が起こると、その冷却効果によっ
てリーク位置で温度が低下し、処理部107は赤外線カ
メラ104から取得した温度から低温部を抽出し、この
低温部に微小リークがあるものと判断する。被測定対象
101を積極的に加熱して高温にし、その中でリークが
起きて温度が低下することで、リーク位置とその周囲と
の温度差が大きくなる。このため、微小なリークでも確
実に検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、核融合炉の真空
容器、LNGタンク等の内外槽構造体における微小なリ
ークを正確に検出し得るリーク検出方法およびリーク検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】核融合炉では過大な熱を冷却するために
真空容器の壁面に冷却水を流す構造になっている。とこ
ろが真空容器中で生成される核融合プラズマは微量の水
漏れであってもその性能を低下させてしまうため、水リ
ーク位置を検出し、補修する等の対策が必要となる。
【0003】従来の水リークの検出装置としては、特開
2000−9868号公報に記載のものが知られてい
る。図8は、係る水リーク検出装置を示す構成図であ
る。図9は、冷却水とプローブガスの流れを示す系統図
である。図10は、時間とプローブガス濃度との関係を
示す特性図である。核融合炉の真空容器は、全体的にド
ーナッツ形状をしており、その周方向に複数のセクタに
分割された構造となる。各セクタ2の下部には、冷却水
をセクタ2内に注入するための冷却水入口リングヘッダ
3が設けられ、その上部には、冷却水をセクタ2内から
排出するための冷却水出口リングヘッダ4が設けられて
いる。
【0004】冷却水入口リングヘッダ3はプローブガス
注入ユニット5と連結しており、冷却水入口リングヘッ
ダ3中に流れる冷却水中に、プローブガス注入ユニット
5からプローブガスであるKr(クリプトン)ガスが注
入される。また、プローブガス注入ユニット5は、プロ
ーブガスの排出時に冷却水中のKrガス濃度を調整でき
る。
【0005】冷却水入口リングヘッダ3および冷却水出
口リングヘッダ4には、冷却水中のプローブガスを採取
するためのプローブガスサンプリングユニット6が連結
されている。このプローブガスサンプリングユニット6
では、Krガスが溶解した冷却水を採取して蒸発させる
ことでプローブガス濃度を測定する。一方、真空容器1
は、排気ダクト7を介してトリチウム処理系8に接続さ
れている。排気ダクト7には、バイパス管10を介して
プローブガス分圧計9が設けられている。プローブガス
分圧計9は、排気ダクト7から排気されるプラズマ排気
ガス中のプローガスの分圧を測定する。
【0006】この水リークの検出装置において、プロー
ブガス注入ユニット5から冷却水入口リングヘッダ3を
流れる冷却水中にプローブガスを注入した時点から、特
定のセクタにおいて水がリークして排気ガス中のプロー
ブガス濃度が上昇するまでの時間遅れは、冷却水がリー
ク箇所に到達するまでの時間遅れで決まる。従って、プ
ローブガス分圧計9によりKrガスの分圧を計測するこ
とで、水リークを生じている真空容器1のセクタ箇所が
特定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の水リーク検出装置では、熱負荷による対流が存在す
ること、冷却系の流路が複雑であること、圧力分布が発
生すること等から均一な流れ状態が得られず、検出され
るリーク位置が誤差を含んだものとなり、水リークが発
生している位置を正確に特定できないという問題点があ
った。
【0008】また、他のリークテスト方法として、特公
平6−33877号公報に開示されたものが知られてお
り、このリークテスト方法では真空排気した保冷槽内に
空気がリークする際、リークした空気が断熱膨張を起こ
すため、そのリーク箇所の温度低下を赤外線カメラによ
り検知してリークを検出するものである。しかしなが
ら、このリークテスト方法では、温度変化が小さいため
にリークの判断が難しく、特に核融合炉等の微小なリー
クテストが要求される場合には不適であるという問題点
があった。
【0009】そこで、この発明は、上記に鑑みてなされ
たものであって、リーク位置を正確に検出できるリーク
検出方法およびリーク検出装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係るリーク検出方法は、内外槽構造体
の内槽にて外槽からのリークを検出するにあたり、加熱
源により被測定対象のリーク位置を含む測定範囲を加熱
し、リーク媒体のリーク時における断熱膨張或いは蒸発
潜熱吸収による冷却効果で温度が低下した部分を放射温
度計により測定することでリークを検出することを特徴
とする。
【0011】すなわち、加熱源による加熱で被測定対象
の測定範囲が高温になり、この高温部にてリークが発生
するとそのリーク媒体の断熱膨張或いは蒸発潜熱吸収に
より周囲が冷却され、高温部の中に低温部が形成され
る。そして、この低温部を放射温度計により測定し、温
度低下をもってリークの発生と判断し、リークの検出を
行う。ここで、加熱源によって被測定対象を積極的に加
熱しその中に低温部を発生させることで、比較的大きな
温度差を得ることができ、従来の断熱膨張による温度変
化を利用したものに比べ、極めて高い感度が得られ、微
小なリークであっても確実に検出できるようになる。な
お、前記測定範囲内の加熱範囲にて低温部が測定できな
いときは、別の範囲を再度加熱して同様の測定を行い、
リークを検出する。
【0012】なお、前記リーク媒体には、例えば水や空
気等を挙げることができる。また、この発明は内外槽構
造体のリークテストに好適であり、例えば内槽を真空と
し且つ外槽を冷却水通路とする核融合炉の真空容器や、
内槽をLNGを溜めるタンクとし且つ外槽を保冷槽とす
るLNG(liquefied natural gas)タンク等のリーク
テストに適する。
【0013】また、請求項2に係るリーク検出方法は、
真空容器の冷却水にプローブガスを注入溶解させ、冷却
水と共に真空容器内にリークしたプローブガスの分圧を
測定し、前記プローブガス注入時から分圧測定によるプ
ローブガス濃度上昇までの時間遅れにより、リーク位置
を推定しておき、加熱源により前記推定リーク位置を含
む測定範囲を加熱し、冷却水のリーク時における断熱膨
張或いは蒸発潜熱吸収による冷却効果で温度が低下した
部分を放射温度計により測定することでリークを検出す
ることを特徴とする。
【0014】すなわち、この発明は、上記特開2000
−9868号公報に記載の水リーク検出方法によって予
めリーク位置を推定しておき、その推定したリーク位置
を含む測定範囲を請求項1に係るリーク検出方法によっ
てリークを検出するようにした。検出精度は十分ではな
いが簡易に検出できる方法によりリークが発生している
と考えられる位置を予め推定し、その推定リーク位置を
中心に測定範囲をスキャンして精度良く温度を測定する
ことで、短時間で正確にリーク検出を行うことができ
る。
【0015】また、請求項3に係るリーク検出装置は、
内外槽構造体の内槽にて外槽からのリークを検出するリ
ーク検出装置であって、被測定対象のリーク位置を含む
測定範囲を加熱する加熱源と、加熱源により加熱した後
に測定範囲の温度を測定する放射温度計と、リーク媒体
のリーク時における断熱膨張或いは蒸発潜熱吸収による
冷却効果で温度が低下した部分を放射温度計の測定結果
から取得して、リークを検出する処理部とを備えたこと
を特徴とする。
【0016】このリーク検出装置では、加熱源は被測定
対象の測定範囲を加熱し、この後に放射温度計により温
度を測定する。そして、この測定範囲の温度はリークの
発生に起因しその断熱膨張等によりリーク位置で低下
し、その低下した部分を処理部により取得してリークを
検出する。このように、加熱源により被測定対象を積極
的に加熱し、その加熱して高温になった中でリークが発
生することで、リーク位置とその周囲との温度差が大き
くなり、微小なリークでも正確に検出できるようにな
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明につき図面を参照
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。
【0018】[実施の形態1]図1は、この発明の実施
の形態1に係るリーク検出装置を示す構成図である。こ
のリーク検出装置100は、被測定対象101の所定領
域に光を照射して加熱する加熱源102と、加熱源10
2の光を集光する集光レンズ103と、光を照射する所
定領域の温度を測定する赤外線カメラ104と、赤外線
カメラ104の前段に設置した拡大レンズ105と、レ
ーザ光の制御や赤外線カメラ104の画像処理等を行う
コントローラー106と、赤外線カメラ104からの画
像信号を処理する処理部107とから構成されている。
加熱源102としては、CO2レーザやYAGレーザな
どのレーザ光源、或いはハロゲンランプ等の加熱ランプ
を用いることができる。
【0019】図2は、リーク検出装置の動作を示すフロ
ーチャートである。図1の例では、リーク検出装置10
0を真空容器1内に配置し、水通路1aから真空容器1
にリークする水Wを検出する。まず、リーク穴Hの大ま
かな位置を何らかの方法(例えばヘリウムスペクトロメ
ーターによるヘリウムリークディテクタ法や上記特開2
000−9868号公報の方法等)により検出し、リー
ク位置を推定する。続いて推定したリーク位置を含む測
定範囲をスキャニングしながらレーザ光により積極的に
加熱する(ステップS1)。なお、スキャニングする測
定範囲の設定は用いる方法の精度を考慮して、ユーザが
適宜設定する。また、1スキャンの加熱範囲は、前記推
定したリーク位置を含む測定範囲を所定数に分割した各
単位とする。
【0020】加熱範囲に水リークが発生している場合、
水リークによる断熱膨張或いは蒸発潜熱吸収等に起因し
た冷却効果により、図3のグラフ図に示すようにそのリ
ーク穴Hの周囲の温度が低下し(図中Δt)、その結
果、レーザ光による加熱範囲内では、図4に示すように
レーザ光の加熱により高温となった高温部41と、水リ
ークに起因した低温部42とが生じる。次に、加熱源1
02による加熱を止めて赤外線カメラ104により当該
加熱範囲40の温度を測定し(ステップS2)、処理部
107は、所定の閾値より小さい温度範囲を持つ部分を
低温部42として抽出する。そして、前記低温部42の
略中心にリーク穴Hが存在するものとしてリークを検出
する(ステップS3)。リーク穴検出結果は、被検出対
象101のXY座標上の位置データとして取得される。
なお、加熱範囲に低温部42が存在しない場合(ステッ
プS4)、リーク穴Hが存在しないと判断し、レーザ光
の照射位置を変えて別の範囲(例えば図4の加熱範囲4
0a)を加熱し、低温部42が測定されるまでスキャン
を継続する。
【0021】また、上記レーザ光源の代わりにハロゲン
ランプを用いても良く、その場合はレーザ光源を用いる
より低コストで且つ簡単に装置を構成できる。更に、集
光レンズ103および拡大レンズ105の使用はリーク
検出装置100の要求性能に応じて適宜選択すれば良
い。集光レンズ103を用いることで、単位面積当たり
の温度を高くできるから、周囲の影響を受け難くなり、
リークの検出精度を向上できる。拡大レンズ105は、
加熱範囲を拡大視することで、より微小なリーク穴Hの
検出を可能にする。なお、集光レンズ103および拡大
レンズ104は、リーク検出装置100に要求される精
度等によって省略することもできる。
【0022】以上この発明のリーク検出装置100で
は、レーザ光により積極的に加熱して高温部41を生じ
させ、水リークによる断熱膨張等により前記高温部41
中に低温部42を生じさせるので、当該低温部42とそ
の周囲の高温部41との温度差が大きくなる。これによ
り微小なリークであっても容易かつ確実に検出できる。
なお、上記説明では水がリークする場合を例に挙げた
が、断熱膨張或いは蒸発潜熱吸収により低温部42を生
じさせ得ればリーク媒体は限定されない。例えば空気や
ヘリウムガス等であっても良い。
【0023】また、このリーク検出装置100は、核融
合炉の真空容器、LNGタンク、真空保冷タンク、地上
二重殻低温タンク等の内外槽構造体のリーク検出に好適
である。特に、核融合炉の真空容器1は、微量の水リー
クによってもその性能の劣化原因となるので、リーク穴
Hを正確に検出する必要がある。図5は、核融合炉の真
空容器にリーク検出装置を適用する場合の説明図であ
る。同図(a)に示すように、真空容器1は、複数のセ
クタ2を繋ぎ合わせてドーナッツ状に形成した構造であ
り、各セクタ2は、同図(b)に示すように、図示しな
いリブを介在させて外壁2aと内壁2bとを組み合わせ
た構成である。冷却水は、外壁2a、内壁2bおよびリ
ブによって形成した空間を循環する(循環経路を図中矢
印で示す)。また、真空容器1には、複数のポート11
が設けられている。
【0024】図6は、核融合炉の真空容器専用のリーク
検出装置の例を示す斜視図である。このリーク検出装置
50は、真空容器1のポート11から自走して内部に侵
入し、内壁2bの水リークを検出するものであり、図示
しない駆動源を内蔵した4輪走行車51と、サーボモー
タ52による多軸制御のアーム53と、アーム53の先
端に設けたプローブ54と、これらの制御を行うコント
ローラー55と、電源56とから構成される。プローブ
55内には、レーザ光源57および赤外線カメラ58
と、位置制御用のCCDカメラ59とが設けられてい
る。コントローラー55と走行車51とは有線または無
線により接続され、全てがコントローラー55によりリ
モート操作される。自走車51上のアーム53にプロー
ブ54を設けることで、セクタ2の内壁2b全域を測定
できる。
【0025】リーク検出装置50をポート11から入れ
た後、真空容器1内を真空引きし、リーク穴の検出を行
う。リーク検出装置50は、予めヘリウムスペクトロメ
ーター等の方法により大まかなリーク位置が特定されて
いるから、該当するセクタ2まで真空容器1内を自走す
る。続いて、CCDカメラ59により内壁2bをモニタ
しながらアーム53を制御し、プローブ54をリーク箇
所に近接させる。そして、上記同様にレーザ光で所定範
囲を加熱した後、赤外線カメラ58により低温部を測定
する。これにより、真空容器1内の微小なリーク穴であ
っても正確に検出できる。なお、上記では核融合炉の真
空容器1を例に挙げて説明したが、この発明の用途が核
融合炉の真空容器1に限定されるものではない。
【0026】[実施の形態2]また、この発明のリーク
検出方法は、上記特開2000−9868号公報に記載
のリーク検出方法(装置構成は図8から図10を参照)
と併用することで短時間にリーク穴を検出するようにし
たものである。図7は、リーク検出方法を示すフローチ
ャートである。このリーク検出方法では、先ずプローブ
ガス注入ユニット5から冷却水入口リングヘッダ3を流
れる冷却水中にプローブガスを注入する(ステップS1
0)。リーク穴が存在する場合、特定のセクタ2の内壁
からプローブガスを含む水がリークし、排気ダクト7を
通るプローブガスがバイパス管10を介してプローブガ
ス分圧計9に導かれ、その分圧が計測される(ステップ
S11)。なお、プローブガスとしては、プラズマ排気
ガスに含まれないクリプトン(Kr)ガスを例示した
が、この他にネオン(Ne)ガス,アルゴン(Ar)ガ
ス,キセノン(Xe)ガス等の希ガスを用いても良い。
【0027】また、冷却水中にプローブガスを注入した
時点から、特定のセクタ2において水がリークして排気
ガス中のプローブガス濃度が上昇するまでの時間遅れ
は、冷却水がリーク位置に到達するまでの時間遅れで決
まるため、プローブガス分圧計9によりKrガスの分圧
を計測することで、水リークを生じている真空容器1の
リーク位置を推定できる(ステップS12)。
【0028】次に、実施の形態1と同様に真空容器1中
のリーク位置を推定したら、そのリーク位置を含む測定
範囲を複数の範囲に分割してレーザ光で加熱した後、赤
外線カメラ104で温度計測する(ステップS1〜S
2)。続いて、加熱した高温部41の中に低温部42が
測定できるまでリーク箇所のスキャンを継続する(ステ
ップS4)。そして、レーザ加熱した高温部41の中に
低温部42が生じている場合、その中心にリーク穴があ
ると判断する(ステップS3)。これにより微小なリー
クを正確に検出することができる。
【0029】このように、プローブガスを用いてリーク
位置を推定しておき、その部分を積極的に加熱してその
高温部内において断熱膨張等に起因した温度低下を測定
し、水リークを検出することで、真空容器1内壁の全範
囲をスキャニングする必要が無くなり、検出時間を極め
て短縮化できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のリーク
検出方法(請求項1)では、加熱源により被測定対象の
リーク位置を含む測定範囲を加熱し、リーク媒体のリー
ク時における断熱膨張或いは蒸発潜熱吸収による冷却効
果で温度が低下した部分を放射温度計により測定してリ
ークを検出するので、微小なリークでも正確に検出でき
る。
【0031】また、この発明のリーク検出方法(請求項
2)では、真空容器の冷却水にプローブガスを注入溶解
させて冷却水と共に真空容器内にリークしたプローブガ
スの分圧を測定し、前記プローブガス注入時から分圧測
定によるプローブガス濃度上昇までの時間遅れにより、
リーク位置を推定し、この推定リーク位置を含む測定範
囲を加熱源により加熱し、冷却水のリーク時における断
熱膨張或いは蒸発潜熱吸収による冷却効果で温度が低下
した部分を放射温度計により測定することでリークを検
出する。このため、短時間でリークの検出を確実に行う
ことができる。
【0032】また、この発明のリーク検出装置(請求項
3)では、被測定対象のリーク位置を含む測定範囲を加
熱する加熱源と、加熱源により加熱した後に測定範囲の
温度を測定する放射温度計と、リーク媒体のリーク時に
おける断熱膨張或いは蒸発潜熱吸収による冷却効果で温
度が低下した部分を放射温度計の測定結果から取得し
て、リークを検出する処理部とを備えたので、微小なリ
ークを正確に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係るリーク検出装置
を示す構成図である。
【図2】リーク検出装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図3】リークに起因した温度低下を示す説明図であ
る。
【図4】加熱による高温部と、リークに起因して生じる
低温部とを示す平面図である。
【図5】核融合炉の真空容器にリーク検出装置を適用す
る場合の説明図である。
【図6】核融合炉の真空容器専用のリーク検出装置の例
を示す斜視図である。
【図7】リーク検出方法を示すフローチャートである。
【図8】従来の水リーク検出装置を示す構成図である。
【図9】冷却水とプローブガスの流れを示す系統図であ
る。
【図10】時間とプローブガス濃度との関係を示す特性
図である。
【符号の説明】
100 リーク検出装置 102 加熱源 103 集光レンズ 104 赤外線カメラ 105 拡大レンズ 106 コントローラー 107 処理部 40 加熱範囲 41 高温部 42 低温部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 克祐 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 中川 潤 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 阿部 哲也 茨城県那珂郡那珂町大字向山801−1 日 本原子力研究所 那珂研究所内 (72)発明者 廣木 成治 茨城県那珂郡那珂町大字向山801−1 日 本原子力研究所 那珂研究所内 Fターム(参考) 2G067 AA05 AA06 BB17 CC01 DD03 DD08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外槽構造体の内槽にて外槽からのリー
    クを検出するにあたり、加熱源により被測定対象のリー
    ク位置を含む測定範囲を加熱し、リーク媒体のリーク時
    における断熱膨張或いは蒸発潜熱吸収による冷却効果で
    温度が低下した部分を放射温度計により測定することで
    リークを検出することを特徴とするリーク検出方法。
  2. 【請求項2】 真空容器の冷却水にプローブガスを注入
    溶解させ、冷却水と共に真空容器内にリークしたプロー
    ブガスの分圧を測定し、前記プローブガス注入時から分
    圧測定によるプローブガス濃度上昇までの時間遅れによ
    り、リーク位置を推定しておき、 加熱源により前記推定リーク位置を含む測定範囲を加熱
    し、冷却水のリーク時における断熱膨張或いは蒸発潜熱
    吸収による冷却効果で温度が低下した部分を放射温度計
    により測定することでリークを検出することを特徴とす
    るリーク検出方法。
  3. 【請求項3】 内外槽構造体の内槽にて外槽からのリー
    クを検出するリーク検出装置であって、 被測定対象のリーク位置を含む測定範囲を加熱する加熱
    源と、 加熱源により加熱した後に測定範囲の温度を測定する放
    射温度計と、 リーク媒体のリーク時における断熱膨張或いは蒸発潜熱
    吸収による冷却効果で温度が低下した部分を放射温度計
    の測定結果から取得して、リークを検出する処理部と、
    を備えたことを特徴とするリーク検出装置。
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Cited By (7)

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