JP2003041289A - 芯露出空間を有するキャンドル - Google Patents

芯露出空間を有するキャンドル

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の表面的装飾に加えて立体的装飾と、経
時的なキャンドル形態の変化に関心をもたせた言わば3
次元的装飾の新規なキャンドルを提供する。 【解決手段】 上部が露出した1本又は複数本の燃焼芯
が燃焼剤に埋設された1個のキャンドルであって、その
燃焼剤部分に燃焼芯の一部が露出する貫通空間又は非貫
通空間を1カ所又は複数カ所有し、そのキャンドル外形
及び芯露出空間の断面形状は幾何学的形状や連珠状形
状、デザイン化された文字形状などでなり、更に、燃焼
剤は均一や不均一に着色又は複数の色調に着色した芯露
出空間を有するキャンドルであって、その燃焼剤空間部
で芯の燃焼が見られる構造体である芯露出空間を有する
キャンドルである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊び心をもった形状と
色調を備えた新規なキャンドル構造体であって、形状の
面白さに加えてキャンドルに着火使用時の火炎の変化、
キャンドル形状の経時的変化に関心をもたせる新規なキ
ャンドルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、キャンドルの形状は棒形状や円柱
形状、球形状、あるいは型に鋳込み成型した外観に装飾
を施したものであって際立って変化を持たせたキャンド
ルではなかった。更に、キャンドルに変化を持たせる他
の方法としては専らキャンドル側面にさまざまな装飾を
施したり、全体を均一に着色する程度であって、それら
は何れも言わば表面的な装飾であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の表面的な装飾から立体的な装飾へ、更に、使用に際し
ては経時的な火炎の変化とキャンドル形状の変化に関心
をもたせる言わば動的な装飾を付加した新規なキャンド
ルを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上部が露出し
た1本又は複数本の燃焼芯が燃焼剤に埋設された1個の
キャンドルであって、該キャンドルの燃焼剤に埋設した
燃焼芯の一部が露出する貫通空間又は非貫通空間を1カ
所又は複数カ所有する燃焼剤でなることを特徴とする芯
露出空間を有するキャンドルである。
【0005】また、本発明は、上記キャンドル燃焼剤部
分に芯露出貫通空間又は芯露出非貫通空間を有するキャ
ンドルの構造が、該燃焼剤空間部で芯の燃焼が見られる
構造体である芯露出空間を有するキャンドルである。
【0006】そして、本発明は、上記キャンドル燃焼剤
部分に形成する芯露出空間が幾何学的断面形状、文字
形、数字形断面形状あるいはその組合わせ断面形状であ
り、更に、キャンドルの芯露出空間を有する方向からの
断面形状が円形、半円形、滴形、楕円形、三角形、四角
形ないし八角形の多角形、デザイン化された外国文字
形、デザイン化された数字形、連珠状形である芯露出空
間を有するキャンドルである。
【0007】更に、本発明は、上記キャンドル表面が装
飾されてなり、かつ、キャンドル燃焼剤が均一着色ある
いは不均一着色又は複数の色調に着色してなる芯露出空
間を有するキャンドルである。
【0008】まず、本発明の芯露出空間を有するキャン
ドルの製造法の幾つかを示すと、例えば、(1)あらか
じめ芯露出貫通空間又は芯露出非貫通空間を形成するキ
ャンドル成形型を造り、その型に無着色又は所望の色調
に着色した溶融燃焼剤を注入して成形し、一方、燃焼芯
は1本または複数本を成形型の所定位置にあらかじめ設
置しておく方法、又は成形キャンドルの所定の位置に穿
孔して燃焼芯を挿着固定する方法で製造する。(2)所
望の外形を有するキャンドル成形型に、無着色又は所望
の色調に着色した溶融燃焼剤を注入して成形し、次い
で、所望の形状の型で芯露出貫通空間に型抜きする、あ
るいは刳り貫く、又は芯露出非貫通空間に刻み込む、あ
るいは型抜きし、その一面を所定の厚さの溶融燃焼剤に
浸し、固化して塞ぐ、などの方法で燃焼剤に空間を造
り、成形キャンドルの所定位置に穿孔して燃焼芯を挿着
固定する方法で製造する。(3)所望の厚さの平板を成
形し、所望の形状の外形と芯露出貫通空間が型抜きでき
る型で所望の形状のキャンドルを型抜きし、所定の位置
に穿孔して燃焼芯を挿着固定する方法で製造する。また
他の方法として、(4)所望の外形と芯露出貫通空間を
形成する型に顆粒状燃焼剤を入れてプレス成型し、得ら
れた成形キャンドルの所定位置に穿孔して燃焼芯を挿着
固定する方法で製造する。(5)所定の太さ及び長さの
棒状体、又は所定の厚さ、幅及び長さの板状体を所望の
形状に曲げ細工して両端を結合し、芯露出貫通空間を有
する成形キャンドルとし、所定位置に穿孔して燃焼芯を
挿着固定する方法で製造する。(6)溶融燃焼剤を所望
の外形と太さ及び肉厚であって、所望の内空間形状のパ
イプ状成型体を押出し、得られたパイプ状成型体を所望
の幅に輪切りにして芯露出貫通空間を有する成形キャン
ドルとし、所定位置に穿孔して燃焼芯を挿着固定する方
法で製造する、などの方法で燃焼芯上部が露出し、燃焼
剤に埋設された燃焼芯の一部が貫通空間部分又は非貫通
空間部分に露出した芯露出空間を有するキャンドルを造
ることができる。
【0009】そして、本発明のキャンドルは着火後、し
ばらくの時間が経過して燃焼剤の芯露出貫通空間に近づ
き、芯近傍の燃焼剤が溶融し、空間部の芯を伝わって燃
焼剤が垂れて面白い形状を呈する。更に、時間の経過と
共に燃焼剤部分に穴が出来、そして、空間部の燃焼芯で
火炎が見られる状態を経て、ついに、火炎の熱で上部燃
焼剤は分離してキャンドルの形状に変化をもたらすこと
になり、従来にない趣のあるキャンドル構造体となるの
である。
【0010】また、本発明のキャンドルの芯露出空間を
有する方向から見た外形断面形状が円形、半円形、滴
形、逆滴形、横長や縦長の楕円形など、三角形、正四角
形、横長や縦長の四角形、台形や菱形などの四角形、更
に、五角形、六角形、七角形あるいは八角形などの多角
形、デザイン化された英文字やギリシャ文字などの外国
文字形、デザイン化された数字形、8の字形や連珠状
形、人形状形など使用目的や使用雰囲気に合わせて任意
に選ばれたさまざまな外形である。一方、芯露出空間部
の形状は外形断面形状と相似形断面形状の場合と、外形
断面形状とは異なる形状の場合とがある。外形断面形状
と異なる形状の芯露出空間の形状としては外形断面形状
と異なればどのような形状でもよく、上記外形の形状の
他に、例えば、三日月形や星形、カードのスペード形や
クラブ形、ハート形などの幾何学的断面形状、列車の先
頭車や様々な種類の自動車、船舶や建築物などの形状、
動物や動物の部分、葉や花の形状など、キャンドルの使
用雰囲気に合わせた遊び心を誘う断面形状あるいはその
組合わせ断面形状であり、これら形状の選択は特に限定
されるものではなく任意に決められる。
【0011】更に、本発明のキャンドルの表面は必要に
応じてさまざまな装飾、例えば、さまざまな表情あるい
はさまざまなポーズの人形状や動物形状、果物形状や葉
形状、外国文字や数字形状などの形状の凸型又は凹型の
装飾を施しておくこともよい。そして、キャンドル燃焼
剤の一部分あるいは全体又は装飾部分が均一着色あるい
は不均一着色又は複数の色調に着色しておく、また、芯
露出空間部分を隈取りする、芯露出空間の内面に金属調
光沢処理を施して炎の光を反射させるなど様々な着色法
でキャンドル使用雰囲気を一層引き立てることが出来て
装飾効果が一層高まる。
【0012】また、複数の燃焼芯を有するキャンドルの
場合には、全部が同じ燃焼芯である必要がなく、例え
ば、太さの異なる燃焼芯で光りに強弱を付ける、また、
1本の燃焼芯には細い金属繊維と可燃性繊維を交織した
り、可燃性繊維に金属イオンや金属塩あるいは非金属塩
を吸着あるいは付着させるなどの方法で燃焼炎に着色す
る方法などで炎に変化をもたらしたものとすることもキ
ャンドル使用雰囲気の演出効果を高めるのに効果的であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の芯露出空間を有す
るキャンドルを図面及び実施例で具体的に説明する。な
お、本発明の芯露出空間を有するキャンドルの具体的な
形状は使用雰囲気に合わせて成型するものであって、図
面に例示したキャンドル形状に限定されるものではな
い。
【0014】図1は、外形及び芯露出空間の断面形状が
円形状の相似形断面のキャンドルの模式図であり、(1
−1)は円形断面のキャンドル、(1−2)は半円形断
面のキャンドル、(1−3)は楕円形断面のキャンド
ル、(1−4)は滴形断面のキャンドルである。また、
図2は、外形が円形断面で、芯露出空間が様々な断面形
状のキャンドルの模式図であり、(2−1)は円形外形
で芯露出空間が変形ハート状断面形状のキャンドル、
(2−2)は円形外形で芯露出空間が花模様状の断面形
状のキャンドル、(2−3)は表面に模様を付した円形
外形で芯露出空間が偏心円形の断面形状のキャンドル、
(2−4)は角を落としたドーナツ様円形外形と同心円
の芯露出空間の相似形断面のキャンドルである。
【0015】また、図3は、外形及び芯露出空間の断面
形状が三角形、四角形及び八角形の相似形断面のキャン
ドルの模式図であり、(3−1)は三角形断面形状のキ
ャンドル、(3−2)は正四角形断面形状のキャンド
ル、(3−3)は縦長方形断面形状のキャンドル、(3
−4)は八角形断面形状のキャンドルである。更に、図
4は、本発明の外形断面形状及び燃焼芯数、芯露出空間
の断面形状及び燃焼芯数がさまざまなキャンドルの模式
図であり、(4−1)は8の字形断面形状で2個の芯露
出空間を有するキャンドル、(4−2)は4個の横連珠
形断面形状で各珠状部分には同心円状に芯露出空間を有
し、各珠状部分に燃焼芯を挿着してなるキャンドル、
(4−3)は、縦長方形断面形状のキャンドルに4個の
芯露出空間を積み重ねた形式に形成し、燃焼芯は4個の
芯露出空間を連通した1本を挿着してなるキャンドル、
(4−4)は外形及び芯露出空間が横長方形の相似形断
面形状のキャンドルに2本の燃焼芯を平行に挿着したキ
ャンドル、(4−5)はA字形断面形状に1本の燃焼芯
を挿着したキャンドルである。なお、図1ないし図4に
記載の記号は、1は本発明の芯露出空間を有するキャン
ドル、2は燃焼剤、3は燃焼芯、3’は芯露出空間部の
燃焼芯そして4は芯露出空間部である。
【0016】また、図5は図1(1−1)に例示した円
形断面のキャンドルに着火して、燃焼状態とキャンドル
形状の変化を模式図的に示したものである。
【0017】
【実施例1】あらかじめ芯露出貫通空間を形成するキャ
ンドル成形型を造り、その型にキャンドルのほぼ中心に
燃焼芯が埋設される位置に1本の燃焼芯を張設した後、
ピンク系に調色した溶融燃焼剤を注入して固化成形して
図1(1−1)に例示した円盤状断面形状のキャンドル
で、外形の直径100mm、芯露出空間部の直径50m
m、厚さ25mmのキャンドルを造った。このキャンド
ルの経時的燃焼状態を図5に模式図的に示した。
【0018】(5−1)は着火直後のキャンドルであ
り、1は芯露出空間を有するキャンドル、2は燃焼剤、
3は燃焼芯、3’は空間部の燃焼芯、4は芯露出空間、
5は火炎である。(5−2)は着火してしばらくの時間
が経過して燃焼剤の上部が火炎で溶融し、燃焼剤の一部
は燃焼芯を伝わって空間部に垂れ下がり、穴が出来かけ
た状態である。(5−3)は、更に、燃焼剤は溶融し、
燃焼して上部は解放された状態になり、燃焼は続行して
芯露出空間部分で燃える火炎が見られる。6は燃焼で形
成した燃焼剤の分断空間部分、7は溶融して垂れた燃焼
剤である。そして、(5−4)は燃焼が進み下部の燃焼
剤が火炎5の熱で軟化し、両側の燃焼剤2は自重で両側
に倒れて開いた状態になり、燃焼剤はあたかもオメガ
(ω)字形の状態に変形した。しかし、キャンドルの燃
焼はまだしばらくは続いた。
【0019】
【実施例2】厚さ30mm、幅115mm、長さ420
mmの厚板状パラフィンを型抜き法で、図4(4−2)
に例示した4連の連珠状断面形状のキャンドルで、1珠
の外径断面100mm、内径断面40mmの連珠状断面
形状キャンドルを成型し、各珠の所定位置に穿孔して燃
焼芯を挿着固定してキャンドルを造った。この4芯キャ
ンドルを使用したところ形状の大きさに比較して光量を
増す効果が大きく、加えてキャンドル形態の経時的変化
を楽しむことができた。
【0020】
【発明の効果】従来の表面的な装飾に加えて形状の多様
な芯露出空間を設けた立体的装飾と、着火使用時の経時
的なキャンドル形態の変化と共に、芯露出空間での燃焼
が加わった、言わば動的な3次元的装飾性が付加された
ものとなる。更に、複数の燃焼芯を設けたキャンドルで
は形状の変化に加え、火炎の色調の変化、光量を増す効
果を付加することができ、キャンドル使用雰囲気に応じ
た使い分けが出来て一層の雰囲気作りと遊び心との演出
が出来る新規な構成のキャンドルである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外形及び芯露出空間形状が相似形断面
のキャンドル構造の模式図である。
【図2】本発明の外形が円形断面で、芯露出空間形状が
さまざまな形状のキャンドル構造の模式図である。
【図3】本発明の外形及び芯露出空間形状が三角形、四
角形及び八角形の相似形断面のキャンドル構造の模式図
である。
【図4】本発明の外形及び燃焼芯数、芯露出空間形状及
び芯露出空間数がさまざまなキャンドル構造の模式図で
ある。
【図5】本発明の外形及び芯露出空間が相似形断面のキ
ャンドルに着火し、燃焼状態の経時的変化を模式図的に
示したものである。
【符号の説明】
1 キャンドル 2 燃焼剤 3 燃焼芯 3’ 空間部の燃焼芯 4 芯露出空間 5 火炎 6 分断した空間部 7 溶融して垂れた燃焼剤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が露出した1本又は複数本の燃焼芯
    が燃焼剤に埋設された1個のキャンドルであって、該キ
    ャンドルの燃焼剤に埋設した燃焼芯の一部が露出する貫
    通空間又は非貫通空間を1カ所又は複数カ所有する燃焼
    剤でなることを特徴とする芯露出空間を有するキャンド
    ル。
  2. 【請求項2】 キャンドル燃焼剤部分に芯露出貫通空間
    又は芯露出非貫通空間を有するキャンドルの構造が、該
    燃焼剤空間部で芯の燃焼が見られる構造体である請求項
    1に記載の芯露出空間を有するキャンドル。
  3. 【請求項3】 キャンドル燃焼剤部分に形成する芯露出
    空間が幾何学的断面形状、文字、数字形断面形状あるい
    はその組合わせ断面形状である請求項1又は請求項2に
    記載の芯露出空間を有するキャンドル。
  4. 【請求項4】 キャンドルの芯露出空間を有する方向か
    らの断面形状が円形、半円形、滴形、楕円形、三角形、
    四角形ないし八角形の多角形、デザイン化された外国文
    字形、デザイン化された数字形、連珠状形である請求項
    1、請求項2又は請求項3に記載の芯露出空間を有する
    キャンドル。
  5. 【請求項5】 キャンドル表面が装飾されてなる請求項
    1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の芯露出空
    間を有するキャンドル。
  6. 【請求項6】 キャンドル燃焼剤が均一着色あるいは不
    均一着色又は複数の色調に着色してなる請求項1、請求
    項2、請求項3、請求項4又は請求項5に記載の芯露出
    空間を有するキャンドル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008013196A1 (fr) * 2006-07-25 2008-01-31 Yoshio Oyama Plaque, flotteur de base, et contenant de réserve d'huile

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS626359U (ja) * 1985-06-27 1987-01-14

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