JP2003040861A - 酸化反応器及び酸化反応方法 - Google Patents

酸化反応器及び酸化反応方法

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JP2003040861A
JP2003040861A JP2001224067A JP2001224067A JP2003040861A JP 2003040861 A JP2003040861 A JP 2003040861A JP 2001224067 A JP2001224067 A JP 2001224067A JP 2001224067 A JP2001224067 A JP 2001224067A JP 2003040861 A JP2003040861 A JP 2003040861A
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JP
Japan
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reaction
oxidation
oxidation reactor
gas
oxygen concentration
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JP2001224067A
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English (en)
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Masaaki Katao
正明 堅尾
Shigeru Goto
滋 後藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可燃性の成分を含有する液中に空気を吹き込
んで酸化反応を起こさせる酸化反応器であって、酸化反
応後の反応液を後の工程で減圧下に置いた場合に、酸素
濃度の濃縮された助燃作用の高い混合気体を発生する危
険を排除することができ、安全性の観点に優れた酸化反
応器。 【解決手段】 可燃性の成分を含有する液中に空気を吹
き込んで酸化反応を起こさせる酸化反応器であって、ダ
ウンカマーを有し、かつダウンカマーの最下部が空気の
吹き込み口より下に位置する酸化反応器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可燃性の成分を含
有する液中に空気を吹き込んで酸化反応を起こさせる酸
化反応器であって、酸化反応後の反応液を後の工程で酸
化反応器よりも低い圧力下に置いた場合に、酸素濃度が
高く助燃作用の高い混合気体を発生する危険を排除する
ことができ、安全性の観点に優れた酸化反応器及び該酸
化反応器を用いる酸化反応方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】反応容器内にある可燃性の成分を含有す
る液中に空気を吹き込んで酸化反応を起こさせる方法
は、たとえばアルキルベンゼン類をアルキルベンゼンハ
イドロパーオキシドにする方法等で公知である。ここで
用いられる反応容器は、縦型の筒状のものであって、容
器の底部付近から空気を吹き込むことができる構造とな
り、容器の頂部付近から底部付近に液を下降して循環さ
せるいわゆるダウンカマーを有するものが汎用されてい
る。ところが、この場合、酸化反応後の反応液を後の工
程で酸化反応器よりも低い圧力下に置いた場合、酸素濃
度が高く助燃作用の高い混合気体を発生する危険がある
という問題があった。これらの危険を避けるために、抜
き出し液体と接触する酸化反応器吹込みガスの酸素濃度
を下げることを目的として、不活性ガスや酸化反応器オ
フガスで酸化反応に用いる空気を希釈することを用いる
方法があるが、大量の不活性ガスの消費や酸化反応後の
酸素濃度の低いオフガスを大量に循環希釈するための圧
縮機等の設備が必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状において、
本発明が解決しようとする課題は、可燃性の成分を含有
する液中に空気を吹き込んで酸化反応を起こさせる酸化
反応器であって、酸化反応後の反応液を後の工程で酸化
反応器よりも低い圧力下に置いた場合に、酸素濃度の濃
縮された助燃作用の高い混合気体を発生する危険を排除
することができ、安全性の観点に優れた酸化反応器及び
該酸化反応器を用いる酸化反応方法を大量の不活性ガス
消費やオフガス循環用圧縮機等の特別な設備なしに、ま
たは、大幅に小型化したオフガス循環用圧縮機を用いて
提供する点に存する。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のうち
第一の発明は、可燃性の成分を含有する液中に空気を吹
き込んで酸化反応を起こさせる酸化反応器であって、ダ
ウンカマーを有し、かつダウンカマーの最下部が空気の
吹き込み口より下に位置する酸化反応器に係るものであ
る。また、本発明のうち第二の発明は、上記の酸化反応
器を用い、可燃性の成分を含有する液中に空気を吹き込
んで行う酸化反応方法に係るものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においては、可燃性の成分
を含有する液中に空気を吹き込んで酸化反応が行われ
る。酸化反応としては、アルキルベンゼン類をアルキル
ベンゼンハイドロパーオキシドにする反応を例示するこ
とができ、更に具体的には、クメンをクメンハイドロパ
ーオキシドにする反応をあげることができる。なお、反
応条件については制限はない。
【0006】本発明の酸化反応器は、酸化反応器であっ
て、かつダウンカマーを有するものである。ここで、ダ
ウンカマーとは、容器の頂部付近から底部付近に液を下
降して循環させる液の通路構造を指す。そして、通常、
容器内の液に容器の底部付近から空気を吹き込むことが
できる構造が用いられる。
【0007】本発明の最大の特徴は、液循環量増加によ
って、反応器内部の攪拌効果向上や、アルカリ性遊離水
相の懸濁状態保持を可能として反応副生酸成分の連続除
去による収率向上のために設置したダウンカマーの最下
部が空気の吹き込み口より下に位置するという、特定の
構造採用した点にある。かかる構造とすることにより、
酸化反応後の反応液を後の工程で酸化反応器よりも低い
圧力下に置いた場合に、酸素濃度が高く助燃作用の高い
混合気体を発生する危険を排除することができる。理由
は次のとおりである。
【0008】すなわち、酸化反応後の反応液を後の工程
で酸化反応器よりも低い圧力下に置いた場合に、発生す
る混合気体中の酸素濃度を低く保って助燃作用を低く維
持するためには、反応液中の溶存酸素濃度を下げること
が必要である。液体中の溶存酸素濃度は、液体が接触す
る気体の酸素濃度にほぼ比例することがヘンリー法則に
より知られているので、溶存酸素濃度を下げるためには
低い酸素濃度を有する気体と接触した反応液を優先的に
後の工程に送ることが重要である。さらに、酸素のベン
ゼンやクロルベンゼン等有機溶剤への溶解度は窒素の溶
解度の約2倍を有することが知られており(丸善出版
「化学便覧」等参照。)、酸化反応後の反応液を後の工
程で酸化反応器よりも低い圧力で発生する混合気体では
酸化反応器内部で接触した気体の酸素濃度よりも高くな
るので、助燃作用を低く維持するために反応液が接触す
る気体の酸素濃度を非常に低く押さえる必要がある。酸
化反応器内部で酸化反応器において気体と接触する反応
液として、ひとつは、酸化反応器上部の酸化反応後の酸
素濃度の低い気体と接触した反応液であり、もうひとつ
は、空気の吹き込み口で酸素濃度の高い空気と接触した
反応液がある。後者の空気の吹き込み口ガスの酸素濃度
を下げるためには大量の不活性ガスや酸化反応器オフガ
スで希釈する必要があるが、反応液が接触する気体の酸
素濃度を非常に低く押さえるため、大量の不活性ガスの
消費や大量の酸化反応器オフガス循環を行う大量のエネ
ルギー消費や循環用設備が必要であった。前者の溶存酸
素濃度の低い反応液を優先的に後工程に送るために酸化
反応器からオーバーフローさせる方法があるが、反応液
に大量のガスを巻き込むので気液分離のための設備の追
加が必要である。本発明の、ダウンカマーの最下部が空
気の吹き込み口より下に位置するという、特定の構造を
有する酸化反応器を採用することで、気液分離のための
特別な設備なしに溶存酸素濃度の低い反応液を優先的に
後工程におくることが可能になり、酸化反応後の反応液
を後の工程で酸化反応器よりも低い圧力下に置いた場合
に、酸素濃度が高く助燃作用の高い混合気体を発生する
危険を、空気の吹き込み口ガスの酸素濃度を下げること
なく、排除することができるわけである。
【0009】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、可
燃性の成分を含有する液中に空気を吹き込んで酸化反応
を起こさせる酸化反応器であって、酸化反応後の反応液
を後の工程で減圧下に置いた場合に、酸素濃度の濃縮さ
れた助燃作用の高い混合気体を発生する危険を排除する
ことができ、安全性の観点に優れた酸化反応器及び該酸
化反応器を用いる酸化反応方法を提供することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による酸化反応器の例の概略図である。
【図2】本発明による酸化反応器の例の概略図である。
【符号の説明】 空気吹き込み口 ダウンカマー 容器本体 反応液 吹き込み空気 液入り口 酸化反応器オフガス ガス循環設備 循環ガス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月25日(2002.2.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】本発明の最大の特徴は、液循環量増加によ
って、反応器内部の攪拌効果向上や、アルカリ性遊離水
相の懸濁状態保持を可能として反応副生酸成分の連続除
去による収率向上のために設置したダウンカマーの最下
部が空気の吹き込み口より下に位置するという、特定の
構造を採用した点にある。かかる構造とすることによ
り、酸化反応後の反応液を後の工程で酸化反応器よりも
低い圧力下に置いた場合に、酸素濃度が高く助燃作用の
高い混合気体を発生する危険を排除することができる。
理由は次のとおりである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】すなわち、酸化反応後の反応液を後の工程
で酸化反応器よりも低い圧力下に置いた場合に、発生す
る混合気体中の酸素濃度を低く保って助燃作用を低く維
持するためには、反応液中の溶存酸素濃度を下げること
が必要である。液体中の溶存酸素濃度は、液体が接触す
る気体の酸素濃度にほぼ比例することがヘンリー法則に
より知られているので、溶存酸素濃度を下げるためには
低い酸素濃度を有する気体と接触した反応液を優先的に
後の工程に送ることが重要である。さらに、酸素のベン
ゼンやクロルベンゼン等有機溶剤への溶解度は窒素の溶
解度の約2倍を有することが知られており(丸善出版
「化学便覧」等参照。)、酸化反応後の反応液を後の工
程で酸化反応器よりも低い圧力で発生する混合気体では
酸化反応器内部で接触した気体の酸素濃度よりも高くな
るので、助燃作用を低く維持するために反応液が接触す
る気体の酸素濃度を非常に低く押さえる必要がある。酸
化反応器内部で気体と接触する反応液として、ひとつ
は、酸化反応器上部の酸化反応後の酸素濃度の低い気体
と接触した反応液であり、もうひとつは、空気の吹き込
み口で酸素濃度の高い空気と接触した反応液がある。後
者の空気の吹き込み口ガスの酸素濃度を下げるためには
大量の不活性ガスや酸化反応器オフガスで希釈する必要
があるが、反応液が接触する気体の酸素濃度を非常に低
く押さえるため、大量の不活性ガスの消費や大量の酸化
反応器オフガス循環を行う大量のエネルギー消費や循環
用設備が必要であった。前者の溶存酸素濃度の低い反応
液を優先的に後工程に送るために酸化反応器からオーバ
ーフローさせる方法があるが、反応液に大量のガスを巻
き込むので気液分離のための設備の追加が必要である。
本発明の、ダウンカマーの最下部が空気の吹き込み口よ
り下に位置するという、特定の構造を有する酸化反応器
を採用することで、気液分離のための特別な設備なしに
溶存酸素濃度の低い反応液を優先的に後工程におくるこ
とが可能になり、酸化反応後の反応液を後の工程で酸化
反応器よりも低い圧力下に置いた場合に、酸素濃度が高
く助燃作用の高い混合気体を発生する危険を、空気の吹
き込み口ガスの酸素濃度を下げることなく、排除するこ
とができるわけである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G075 AA13 AA54 BA06 BD02 BD13 BD23 BD27 CA51 DA02 EA01 EB01 EC01 4H006 AA02 AA04 BD81

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可燃性の成分を含有する液中に空気を吹
    き込んで酸化反応を起こさせる酸化反応器であって、ダ
    ウンカマーを有し、かつダウンカマーの最下部が空気の
    吹き込み口より下に位置する酸化反応器。
  2. 【請求項2】 酸化反応が、アルキルベンゼン類をアル
    キルベンゼンハイドロパーオキシドにする反応である請
    求項1記載の酸化反応器。
  3. 【請求項3】 酸化反応が、クメンをクメンハイドロパ
    ーオキシドにする反応である請求項1記載の酸化反応
    器。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の酸化反応器を用い、可燃
    性の成分を含有する液中に空気を吹き込んで行う酸化反
    応方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013510190A (ja) * 2009-11-09 2013-03-21 ヴェルサリス ソシエタ ペル アチオニ クメンからのフェノールの調製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013510190A (ja) * 2009-11-09 2013-03-21 ヴェルサリス ソシエタ ペル アチオニ クメンからのフェノールの調製方法

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