JP2003037416A - 電子機器及び電子機器のアンテナ実装方法 - Google Patents
電子機器及び電子機器のアンテナ実装方法Info
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Abstract
周波数特性を目的の中心周波数に合わせ込むことがで
き、異なる機種に対して同一のアンテナを使用できるよ
うにする。 【解決手段】表示部ケース3のアンテナ実装エリア20
内の上端部に所定の長さを有する複数個のリブ21を一
定間隔で設ける。リブ21は、例えば断面が楔状で、表
示部ケース3に一体的に形成する。そして、表示部ケー
ス3に対してアンテナ7を装着する。このときアンテナ
7は、エレメント13を含む上端部分がリブ21に沿っ
て湾曲し、リブ21以外の所で表示部ケース3との間に
間隙が形成される。アンテナ7と表示部ケース3との間
に形成される間隙を調整することにより、表示部ケース
3の誘電率がアンテナ7に与える影響の度合いを調整で
き、アンテナ実装時の共振周波数を目的の中心周波数に
合わせることができる。
Description
テナを内蔵した電子機器及び電子機器のアンテナ実装方
法に関する。
ュータでは、無線LANやBluetoothなどの無線通信機
能を備えたものが普及してきている。上記無線LANや
Bluetoothなどの無線通信には、例えば2.5GHz帯
や5GHz帯の電波が使用される。上記無線通信機能を
備えたパーソナルコンピュータでは、無線通信用のアン
テナを内蔵しているが、例えばダイポールアンテナ、ヘ
リカルアンテナ、スロットアンテナ、逆Fアンテナな
ど、機種毎に種々のアンテナが使用されている。
ンピュータ等の電子機器においてアンテナを実装した場
合、アンテナの周囲に位置する部材によってアンテナの
周波数特性が変化し、アンテナ単体での周波数特性と実
装時の特性が異なってしまうという問題がある。従来で
は、上記のようにアンテナを電子機器に実装することに
よって生じるアンテナの周波数特性の変化をアンテナ側
で吸収している。例えばアンテナの形状を調整するなど
の方法により、実装時におけるアンテナの周波数特性が
所望の特性となるようにしている。
における周波数特性の変化をアンテナ形状の調整により
所望の特性に合わせ込む方法では、電子機器の機種によ
ってアンテナを実装する環境が異なるため、実装時にお
ける周波数特性の変化も一様でなく、異なる機種に対し
て同一のアンテナを使用することができないという問題
があった。
れたもので、アンテナの実装状態を調整することによっ
てアンテナ実装時の共振周波数を目的とすると中心周波
数に合わせ込むことができ、異なる機種に対して同一の
アンテナを使用することができる電子機器及び電子機器
のアンテナ実装方法を提供することを目的とする。
構成されたケースを有する電子機器において、単体時の
共振周波数が目的とする中心周波数より高く設定された
平板型のアンテナと、前記アンテナの一部とケースとの
間に間隙が形成されるように該アンテナを前記ケースに
装着する手段とを具備し、前記アンテナとケースとの間
に形成される間隙の調整によりアンテナ実装時の共振周
波数を目的とする中心周波数に合わせることを特徴とす
る。
振周波数を目的とする中心周波数より高い周波数に予め
設定し、アンテナをケースに実装する際、アンテナとケ
ース間の間隙を調整することにより、ケースの誘電率が
アンテナに与える影響の度合いを調整してアンテナの共
振周波数を目的の中心周波数に合わせ込むことができ、
この結果、異なる機種に対して同一のアンテナを使用す
ることが可能となる。従って、各機種毎に異なるアンテ
ナを用意する必要がなく、アンテナの製造、管理がきわ
めて容易となり、コストの低下を図ることができる。
る実施の形態を、図面を参照して説明する。本実施形態
では、電子機器の例として、パーソナルコンピュータ
(以下、PCと略称する)を用いて説明する。
とLCDパネル4とキーボード5とを備えている。本体
ケース2は、その上面部にキーボード5を配設してい
る。本体ケース2と表示部ケース3とは、ヒンジ部6に
より回動可能に接続している。表示部ケース3は、LC
Dパネル4の表示領域が可視状態となるようLCDパネ
ル4の周辺部を支持している。表示部ケース3はヒンジ
部6を介して矢印A−B方向に回動可能であり、キーボ
ード5を覆う閉位置とキーボード5を使用可能な状態に
する開位置との間で回動可能である。上記本体ケース2
及び表示部ケース3は、誘電体例えば合成樹脂により形
成される。
LAN(IEEE802.11)で使用するアンテナ7
が設けられている。IEEE802.11では、2.4
GHz帯のISM(Industry Science Medical)バンド
を使用する無線通信規格の一つであり、スぺクトラム拡
散方式として、直接拡散方式(DSSS:Direct Sequence
Spread Spectrum)を用い、最大11Mbps の通信速度で
通信することが可能である。
め、高位置に設けるのが理想であるため、PC1を使用
する状況を考慮して、使用時に高い位置となる表示部ケ
ース3の上部に設けている。
す逆F型アンテナが用いられる。逆F型のアンテナ7
は、例えば方形状のアンテナ基板11を使用し、その上
辺に沿って溝12を設けることによりアンテナ基板11
の上辺に電波放射素子であるエレメント13を形成し、
その他の領域をGND(接地)14としている。また、
エレメント13には、基部に近い位置に給電点15が設
けられる。この場合、給電点15におけるインピーダン
スが例えば50Ωとなるようにその位置を設定する。
0.1mm程度の金属板を使用し、その両面をラミネー
ト処理して保護している。アンテナ基板11の幅Lは、
ほぼ1/4波長(λ)に設定する。アンテナ基板11の
具体的な大きさは、例えば2.4GHz帯の電波を使用
する場合、30×30mm程度である。また、溝12の
幅は2mm程度、エレメント13の幅1mm程度であ
る。
ケース3に実装した状態を示す横断面図である。アンテ
ナ7は、表示部ケース3内部の上部に接着剤等用いて装
着する。この場合、アンテナ7は、エレメント13が形
成されている側を電子部品であるLCDパネル4の上端
より所定幅例えば5〜6mm程度上方に突出させて設
け、エレメント13による電波の送受信がLCDパネル
4の影響を受けないようにしている。
に密着して固定した場合、表示部ケース3の誘電率に依
存する周波数だけ、アンテナ7の共振周波数が低い方に
移動する。また、アンテナ7と表示部ケース3との間に
間隙を設けた場合、間隙が大きくなるに従って表示部ケ
ース3の誘電率がアンテナ7に与える影響の度合いが低
下し、アンテナ7の周波数変化率が低くなる。
周波数を目的とする中心周波数より例えば4%程度ある
いはそれ以上高い周波数に予め設定しておく。そして、
アンテナ7を表示部ケース3に実装する際、表示部ケー
ス3の誘電率がアンテナ7に与える影響の度合いを調整
することによって、アンテナ7の共振周波数を目的の中
心周波数に一致させる。
ナ7に与える影響の度合いを調整する場合の具体例につ
いて示したもので、(a)は表示部ケース3のアンテナ
実装エリアを示す図、(b)は表示部ケース3にアンテ
ナ7を実装した状態を示す横断面図である。
ナ実装エリア20に対し、その上端部に所定の長さを有
する複数個例えば3個のリブ21を一定間隔で設ける。
このリブ21は、図4(b)に示すように断面が楔状、
すなわち、下部が薄く、上部が厚くなるように表示部ケ
ース3に一体的に形成する。
リア20に、アンテナ7を接着剤あるいは両面テープ等
を用いて装着する。この場合、エレメント13とリブ2
1の上端を一致させる。アンテナ7は、柔軟性を有する
導電性部材を用いて構成したもので、エレメント13、
溝12及びGND14の上端部分がリブ21に沿って湾
曲し、リブ21以外の所で表示部ケース3との間に間隙
すなわち空間部が形成される。
と表示部ケース3との間に所望の間隙を設けると、表示
部ケース3の誘電率がアンテナ7に与える影響が減少す
るので、アンテナ7と表示部ケース3との間隙を調整す
ることによって、アンテナ7の周波数の変化率を調整す
ることができる。従って、リブ21の高さが丁度良い高
さとなるように予め実験等により求めておくことによ
り、アンテナ7の実装時の共振周波数を目的とする中心
周波数に一致させることができる。
種に対して同一のアンテナ7を使用しても、アンテナ7
と表示部ケース3との間隙を調整することによってアン
テナ実装時の共振周波数を目的とする中心周波数に合わ
せ込むことが可能となる。
形状を楔状に形成した場合について示したが、その他の
形状例えば方形状に形成しても良い。また、上記実施形
態では、リブ21と表示部ケース3を一体に形成した場
合について示したが、リブ21を別個に形成して接着剤
等により表示部ケース3に接着しても良い。
態に係るアンテナ実装方法について、図5を参照して説
明する。図5は、アンテナ実装部分の横断面図である。
部、すなわち、GND14の下部を固定部材25により
表示部ケース3の内側面に固定し、アンテナ全体を表示
部ケース3から浮かした構造としたものである。上記固
定部材25としては、例えば厚手の両面テープなどが用
いられる。また、固定部材25をリブによって形成し、
薄い両面テープあるいは接着剤を用いてアンテナ7を固
定するようにしても良い。
エレメント13が形成されているアンテナ7の上部と表
示部ケース3との間隔を調整し、表示部ケース3の誘電
率がアンテナ7に与える影響の度合いを調整する。従っ
て、アンテナ7の上部と表示部ケース3との間隔が丁度
良い間隔となるように、固定部材25の厚さを予め実験
等により求めておくことにより、アンテナ7の実装時の
共振周波数を目的とする中心周波数に合わせ込むことが
でき、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができ
る。
ンテナ7が柔軟性を有していない場合に好適するが、柔
軟性を有している場合であっても使用することができ
る。
部を固定部材25により表示部ケース3の内側面に固定
する共に、更にアンテナ7の上部と表示部ケース3との
間に第1実施形態で示したリブ21を設けて接着固定す
るようにしても良い。このようにリブ21を設けた場合
は、アンテナ7の上部を安定した状態に保持でき、周波
数特性の変動を防止することができる。
厚さ及びリブ21の高さを調整することにより、エレメ
ント13と表示部ケース3との間隔が変化するので、表
示部ケース3の誘電率がアンテナ7に与える影響の度合
いを調整してアンテナ実装時の共振周波数を目的とする
中心周波数に合わせ込むことができる。なお、固定部材
25の厚さを所定の値に保持し、リブ21の高さを調整
することによっても、アンテナ実装時の共振周波数を調
整することができる。
側面に斜めに、すなわち、アンテナ7の下部を表示部ケ
ース3に接触させ、アンテナ7の上部を表示部ケース3
から離すように実装した場合の例について示したもので
ある。この場合、アンテナ7と表示部ケース3との間に
おいて、下部と中央部の2個所に厚さの異なる固定部材
26、27を設け、アンテナ7を斜めに固定する。すな
わち、下部側の固定部材26を薄く、上部側の固定部材
27を厚く形成し、アンテナ7の上部が表示部ケース3
から離れるように実装する。上記固定部材26、27と
しては、例えば厚さの異なる両面テープなどが使用され
る。また、固定部材26、27をリブによって形成し、
両面テープあるいは接着剤を用いてアンテナ7を固定す
るようにしても良い。また、固定部材26、27を連続
した1つのリブによって形成し、その前面を傾斜させた
形状とすることにより、接着剤等を用いてアンテナ7を
斜めに固定するようにしても良い。
27の厚さによってアンテナ7の傾斜角度を調整するこ
とにより、エレメント13と表示部ケース3との間隔が
変化するので、表示部ケース3の誘電率がアンテナ7に
与える影響の度合いを調整してアンテナ実装時の共振周
波数を目的とする中心周波数に合わせ込むことができ
る。
02.11bのアンテナとして逆F型のアンテナを例と
して説明したが、例えばダイポールアンテナ、ヘリカル
アンテナ、スロットアンテナなど、その他の平板型のア
ンテナを使用する場合においても、上記実施形態と同様
にして実施し得るものである。
02.11bのアンテナの例を説明したが、当然これに
限定されるものではなく、近距離無線通信の規格である
Bluetoothや、高速無線LANであるIEEE802.
11a等で利用するアンテナの実装時も適用可能であ
る。
ーソナルコンピュータにアンテナ7を実装する場合につ
いて説明したが、例えばデスクトップ型のパーソナルコ
ンピュータにおいても、表示部のケースにアンテナを実
装する場合に適用することができる。また、その他、無
線通信機能を備えた携帯端末や情報端末等の各種電子機
器においても、前記実施形態と同様にして実施し得るも
のである。
線通信機能を備えた電子機器において、誘電体からなる
ケースにアンテナを実装する際、アンテナとケースとの
間隔を調整することにより、ケースの誘電率がアンテナ
に与える影響の度合いを調整するようにしたので、アン
テナ実装時の共振周波数を目的とする中心周波数に合わ
せ込むことができ、異なる機種に対して同一のアンテナ
を使用することができる。従って、各機種毎に異なるア
ンテナを用意する必要がなく、アンテナの製造、管理が
きわめて容易となり、コストの低下を図ることができ
る。
ュータの外観斜視図。
に実装するアンテナの構成例を示す図。
横断面図。
法を説明するための表示部ケースの要部構成図、(b)
は同アンテナ実装部分の横断面図。
法を説明するためのアンテナ実装部分の横断面図。
例を示すアンテナ実装部分の横断面図。
他の例を示すアンテナ実装部分の横断面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 誘電体により構成されたケースを有する
電子機器において、単体時の共振周波数が目的とする中
心周波数より高く設定された平板型のアンテナと、前記
アンテナの一部とケースとの間に間隙が形成されるよう
に該アンテナを前記ケースに装着する手段とを具備し、
前記アンテナとケースとの間に形成される間隙の調整に
よりアンテナ実装時の共振周波数を目的とする中心周波
数に合わせることを特徴とする電子機器。 - 【請求項2】 誘電体により構成されたケースを有する
電子機器において、単体時の共振周波数が目的とする中
心周波数より高く設定された平板型のアンテナと、前記
ケースのアンテナ実装エリア内に形成されるリブと、前
記アンテナのエレメント形成部分を前記リブに当接させ
て前記ケースに装着し、前記アンテナとケースとの間に
おけるリブ周辺に間隙を形成する手段とを具備し、前記
アンテナとケースとの間に形成される間隙を前記リブに
より調整してアンテナ実装時の共振周波数を目的とする
中心周波数に合わせることを特徴とする電子機器。 - 【請求項3】 誘電体により構成されたケースを有する
電子機器において、単体時の共振周波数が目的とする中
心周波数より高く設定された平板型のアンテナと、前記
アンテナが前記ケースに対して所定間隔を保って平行に
位置するように該アンテナの一部をケースに装着する固
定部材とを具備し、前記アンテナとケースとの間に形成
される間隔を前記固定部材により調整してアンテナ実装
時の共振周波数を目的とする中心周波数に合わせること
を特徴とする電子機器。 - 【請求項4】 前記固定部材によりアンテナの一端側を
固定し、アンテナの他端側をリブにより保持することを
特徴とする請求項3記載の電子機器。 - 【請求項5】 誘電体により構成されたケースを有する
電子機器において、単体時の共振周波数が目的とする中
心周波数より高く設定された平板型のアンテナと、前記
アンテナをケースに対して一部に間隙が形成されるよう
に固定部材により斜めに装着する手段とを具備し、前記
アンテナとケースとの間に形成される間隙を前記固定部
材により調整してアンテナ実装時の共振周波数を目的と
する中心周波数に合わせることを特徴とする電子機器。 - 【請求項6】 前記アンテナは、電波放射素子部分を他
の電子部品から所定距離離して配置し、周波数特性が他
の電子部品の影響を受けないようにしたことを特徴とす
る請求項1ないし5何れか記載の電子機器。 - 【請求項7】 前記アンテナは、単体時の共振周波数を
目的とする中心周波数より4%程度高く設定したことを
特徴とする請求項1ないし5何れか記載の電子機器。 - 【請求項8】 誘電体により構成された電子機器のケー
スに平板型のアンテナを実装するアンテナ実装方法にお
いて、前記アンテナの単体時の共振周波数を目的とする
中心周波数より高く設定すると共に、前記アンテナの一
部とケースとの間に間隙が形成されるように該アンテナ
を前記ケースに装着し、前記アンテナとケースとの間に
形成される間隙の調整によりアンテナ実装時の共振周波
数を目的とする中心周波数に合わせることを特徴とする
電子機器のアンテナ実装方法。
Priority Applications (1)
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