JP2003033461A - スポーツにおける個人競技力評価方法および装置 - Google Patents

スポーツにおける個人競技力評価方法および装置

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JP2003033461A
JP2003033461A JP2001223003A JP2001223003A JP2003033461A JP 2003033461 A JP2003033461 A JP 2003033461A JP 2001223003 A JP2001223003 A JP 2001223003A JP 2001223003 A JP2001223003 A JP 2001223003A JP 2003033461 A JP2003033461 A JP 2003033461A
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competitiveness
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tackle
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Yuzo Murata
祐造 村田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スポーツにおいて選手の競技力を客観的に評
価することは難しかった。 【解決手段】 客観状況入力部12は、プレーの事象の
客観状況に関するデータを記録者から受け取り、事象デ
ータリスト28に記録する。結果評価入力部14は、そ
の事象における選手のプレーの成否に関する評価項目を
選択肢で提示し、評価データを記録者から受けとり、事
象データリスト28に記録する。評価算定部16は、事
象データリスト28を用いて、各選手の競技力を評価分
析し、その結果を計算結果データ30に記録する。個人
評価出力部18は、選手の競技力の分析データを計算結
果データ30から読み出し、ディスプレイ34に表示す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はスポーツにおける
個人競技力評価技術、とくにスポーツのプレーにおける
事象に着目し、事象ごとに選手のプレーの客観的な評価
を行う個人競技力評価方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スポーツの国際化が進んでおり、ワール
ドサッカーのような国際的な大会が衛星放送で放映され
るなど、スポーツ観戦に対する国民の関心が一層の高ま
りを見せている。またプロスポーツは、「見るスポー
ツ」として国民に広く支持されており、青少年のスポー
ツへの興味、関心を深め、スポーツの裾野を広げる教育
的な役割を果たしている。このような状況下、国際的な
試合で我が国のチームの競技力を強化したいという要望
が当然ながら強まってきている。
【0003】スポーツを精神論で語っていた時代は昔の
こととなり、情報処理技術を駆使してチームの戦力や選
手の競技力を分析し、強化トレーニングに活かすといっ
た科学的な手法が試みられるようになっている。情報処
理技術を用いたトレーニングの方法論は、国家的なスポ
ーツ教育の一つの柱ともなってきている。
【0004】このようにスポーツ選手の高度な技術の習
得や競技力のさらなる向上が目指されているものの、選
手個人の技能を数値評価することは非常に難しく、また
選手の個人競技力を客観評価するために十分な支援ツー
ルが提供されていないのが現状である。
【0005】野球では昔からスコアシートにプレーの状
況を手書きで記入、集計して、打率やエラー回数などに
より選手の競技力を数値評価することが行われてきた。
またそのようなスコアシートの記録を支援するソフトウ
エアも開発されている。特開平8−322977号公報
は、野球の試合のデータの入力、加工、編集を行うデー
タ処理装置を開示している。また特開平9−31366
0号公報は、団体球技における選手の動作を入力して、
攻撃または守備パターンを画面に表示して確認する方法
と装置を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】手書きのスコアシート
方式では、記録量に限度があり、選手のプレーの種別と
回数、プレーの成否を記録する程度のものとなり、十分
な情報を収集することができない。またプレーの成否の
評価基準があいまいで客観性に欠けるという問題もあ
り、個々の選手がどういう状況でのどのようなプレーが
不得手かなど選手の個性や傾向など選手の競技力を細か
く分析するには、データの入力が不正確であることも多
い。
【0007】また野球のように攻撃と守備がはっきりと
分かれ、投手の一球ごとにプレーの事象を明確に区切る
ことができるスポーツでは、スコアシートに各プレーヤ
ーのプレーを記録する処理を容易にプログラム化してコ
ンピュータで支援することができる。しかしこのように
プレーの事象が独立しており、各プレーヤーの取りうる
行動が定まっているスポーツはむしろまれである。たと
えばラグビーでは、プレーに連続性があり、プレーヤー
の取りうる行動の自由度が高い。攻撃側と守備側が瞬時
に切り替わり、プレーヤーの役割もチームの中で絶えず
変化し、無数の攻撃・防御パターンがありうる。このよ
うなゲーム展開が多様なスポーツではプレーの事象を明
確に区切るのは非常に難しい。スコアシートに記録する
方法をラグビーに採用する試みがなされたこともあった
が、その試みは成功せず、選手個人の競技力の客観評価
はきわめて難しかった。
【0008】本発明はこうした状況に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、選手の個人競技力を客観的に評
価することができる評価技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のある態様は個人
競技力評価方法に関する。この方法は、スポーツにおけ
る連続性のあるプレーから頻度の高い基本的な事象を抽
出して、その事象について客観的な状況を記録する工程
と、その事象における選手のプレーの成否に係る要因を
分析して段階的な評価項目に分類する工程と、段階的に
分類された前記評価項目を選択肢として提示する工程
と、前記選択肢の選択を受けつけて、選手の競技力の評
価を算定する工程とを含む。前記算定された評価にもと
づいて前記選手の競技力の強化項目を提示する工程をさ
らに含んでもよい。
【0010】ここでいうスポーツは、プレー全体に連続
性があり、選手のプレーの自由度が高いものをいう。し
たがってプレーの最中に攻撃側と守備側が瞬時に切り替
わることがあり、選手の役割も変化することが多い。こ
のような変化に富んだプレーの中にも基本的で頻繁に起
こる事象があり、そのような事象を切り出すと、プレー
の状況を客観的に記録し、選手のプレーの成否を評価す
ることが可能となる。
【0011】本発明の別の態様も個人競技力評価方法に
関する。この方法は、ラグビーのプレーからタックルを
事象として取り出し、そのタックルの事象について、攻
撃側選手および防御側選手のID、タックルの位置およ
びタイミング、攻撃側選手および防御側選手が互いに接
触した身体の部位、および攻撃側選手がタックルに対し
て取ったアクションの少なくとも一部を記録する工程
と、前記防御側選手のタックルの成否に係る要因を、タ
ックルのコンタクトレベル、ボール奪取レベル、および
タックル後の貢献レベルの少なくとも一つの要素に分類
し、それぞれのレベルについて段階的な評価項目に分類
した選択肢を提示する工程と、前記選択肢の選択を受け
つけて、前記攻撃側選手および前記防御側選手の少なく
とも一方の競技力の評価を算定する工程とを含む。
【0012】本発明のさらに別の態様も個人競技力評価
方法に関する。この方法は、スポーツにおける連続性の
あるプレーから頻度の高い基本的な事象を抽出する工程
と、抽出された事象について客観的な状況とともに、そ
の事象における選手のプレーの成否に係る要因について
の段階的な評価を競技データとして記録する工程と、前
記競技データをもとに選手の個人競技力の評価を算定
し、個人競技力に関するデータを作成する工程と、前記
個人競技力に関するデータに所定の公開制限を設けて一
般に公開する工程とを含む。前記個人競技力に関するデ
ータのうち、主観的な評価が加えられたデータに限り、
一般に公開されてもよい。また個人競技力に関するデー
タは有償で情報提供者に配布されてもよい。また情報提
供者により設けられたサーバにこのような個人競技力デ
ータを格納し、このサーバが個人競技力データをサービ
スの一環としてユーザの端末に提供するように個人競技
データ提供システムを構成してもよい。
【0013】本発明のさらに別の態様は個人競技力評価
装置に関する。この装置は、スポーツにおける連続性の
あるプレーから頻度の高い基本的な事象を抽出して、そ
の事象について客観的な状況の入力を受けつけて事象デ
ータリストに記録する客観状況入力部と、前記事象にお
ける選手のプレーの成否に係る要因についてあらかじめ
用意された段階的な評価項目を選択肢として提示した上
で、前記選択肢の選択を受けつけて前記事象データリス
トに記録する評価項目入力部と、前記事象データリスト
を参照して、選手の競技力の評価を算定する評価算定部
とを含む。事象定義データベースが設けられ、プレーの
基本的な事象の客観状況に関する入力項目と、プレーの
成否の評価項目の選択肢とがあらかじめ格納されていて
もよい。
【0014】前記評価算定部は、選手の競技力の前記評
価を実際の競技成績と比較して、前記段階的な評価項目
の評価の重み付けを調整してもよい。この重み付けをこ
の装置の利用者に提示してもよく、また利用者から重み
付けの修正を受けつけてもよい。
【0015】本発明のさらに別の態様はコンピュータ用
のプログラムに関する。このプログラムは、スポーツに
おける連続性のあるプレーから頻度の高い基本的な事象
を抽出して、その事象について客観的な状況の入力を受
けつけて記録する工程と、その事象における選手のプレ
ーの成否に係る要因について段階的な評価項目を選択肢
として提示する工程と、前記選択肢の選択を受けつけ
て、選手の競技力の評価を算定する工程と、前記算定さ
れた評価にもとづいて前記選手の競技力の強化項目を提
示する工程とをコンピュータに実行させる。
【0016】なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本
発明の表現を方法、電話機、装置、システム、コンピュ
ータプログラム、記録媒体などの間で変換したものもま
た、本発明の態様として有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、第1の実施の形態に係る
個人競技力評価装置10の構成図である。この構成は、
ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メ
モリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的には
メモリにロードされた個人競技力評価機能のあるプログ
ラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携
によって実現される機能ブロックを描いている。したが
って、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフ
トウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろ
な形で実現できることは、当業者には理解されるところ
である。
【0018】個人競技力評価装置10は、客観状況入力
部12と、結果評価入力部14と、評価算定部16と、
個人評価出力部18と、事象定義データベース20と、
事象評価データベース26とを含む。個人競技力評価装
置10はマウス、キーボードなどの入力装置32および
ディスプレイ34と接続して、記録者に情報を提示する
とともに情報の入力を受けつけることができる。ここで
はラグビーの競技を例に説明する。記録者はビデオなど
に録画された競技シーンをみながら、プレーの各事象に
ついて客観的な状況とプレーの結果の評価を入力する。
【0019】事象定義データベース20は、客観状況入
力項目22と結果評価選択肢24とを格納する。客観状
況入力項目22は、プレーの事象、たとえばタックルと
いう事象について、タックルの位置と時間、ランナー・
タックラーの背番号、ランナーおよびタックラーが互い
に接触した身体の部位など、客観的なプレーの状況につ
いての入力項目を定義したファイルである。結果評価選
択肢24は、プレーの事象の結果を評価するための選択
肢を定義したファイルである。たとえばタックルという
事象について、タックルの成功の度合いを段階的に評価
するための選択肢があらかじめ用意されている。
【0020】客観状況入力項目22および結果評価選択
肢24は、それぞれ客観状況入力部12および個人評価
出力部18により読み出されて、記録者が容易に入力や
選択が可能なインタフェースとともにディスプレイ34
に表示される。
【0021】事象評価データベース26は、事象データ
リスト28と計算結果データ30とを格納する。事象デ
ータリスト28は、試合から抽出されたタックルなどの
事象それぞれについて客観状況と結果評価を格納したデ
ータのリストである。計算結果データ30は、事象デー
タリスト28を用いて選手の競技力を計算した結果を格
納するデータである。
【0022】客観状況入力部12は、記録者が入力する
事象の客観状況のデータを受け取り、事象データリスト
28に事象単位で客観状況を記録する。同様に結果評価
入力部14は、記録者が入力する事象の結果評価のデー
タを受け取り、事象データリスト28に事象単位で結果
評価を記録する。評価算定部16は、事象データリスト
28から事象のデータを読み出し、各選手の個人競技力
を所定の評価基準で計算し、計算結果を計算結果データ
30に記録する。個人評価出力部18は、選手の競技力
の評価項目などの指示を記録者から受けつけ、その評価
項目に対応した評価値の計算結果を計算結果データ30
から読み出し、図表などによりディスプレイ34に表示
させる。
【0023】図2は、以上の構成による個人競技力評価
装置10の個人競技力評価手順を示すフローチャートで
ある。図3〜図8の画面例を参照しながら図2のフロー
チャートを説明する。個人競技力評価装置10が、競技
の事象を記録し、個人競技力を評価するためのソフトウ
エアを起動すると、初期画面として図3に示すウインド
ウがディスプレイ34に現れ、競技データの一覧が表示
される(S10)。図3に示された画面は、入力待機・
データ一覧表示画面101の一例であり、対戦チーム名
・得点204、タックル位置マップ202、タックルデ
ータリスト203が表示されている。
【0024】タックルデータリスト203には、記録者
が入力したタックルの事象が時間順にリストされてお
り、タックルの客観状況と結果評価がそれぞれの事象ご
とに表示されている。これらの事象は、後に説明する入
力モードにおける記録者の入力操作によって記録されて
いく。各タックルには識別番号が付けられており、タッ
クル位置マップ202にはその識別番号によってそれぞ
れのタックルの位置が表示されている。
【0025】入力待機・データ一覧表示画面101のウ
インドウ上部にはボタンメニュー201が設けられてい
る。イベントサマリー(ES)、リストビュー(L
V)、ランナー・タックルデータリスト(RT)、パー
ソナルラン(PR)、パーソナルタックル(PT)、オ
ールラン(AR)、オールタックル(AT)のボタンが
設けられており、事象の表示メニューや選手の競技力の
分析メニューを選択することができる。さらにボタンメ
ニュー201には選手の背番号を示す1から15の数字
のボタンが設けられ、特定の選手を指定して分析結果を
表示することができるようになっている。
【0026】「イベントサマリー」ボタンのクリックに
より、試合中の事象の要約画面がウインドウ内に表示さ
れ、「リストビュー」ボタンにより試合中の事象のリス
トが表示される。「ランナー・タックルデータリスト」
ボタンにより試合中のタックルの事象のデータリストが
表示される。「パーソナルラン」または「パーソナルタ
ックル」ボタンによりランナーまたはタックラーの評価
値が表示される。背番号のボタンを合わせて指定する
と、指定された背番号の選手に限って評価値が表示され
る。「オールラン」または「オールタックル」ボタンに
よりすべてのランナーまたはタックラーの評価値の分布
とチーム全体の平均値が表示される。
【0027】図3の画面例は、「ランナー・タックルデ
ータリスト」ボタンのクリックにより、タックルデータ
リスト203が表示された場合である。この画面で「パ
ーソナルラン」、「パーソナルタックル」、「オールラ
ン」、および「オールタックル」のいずれかの分析メニ
ューを選択すると(S12のY)、その分析メニューに
対応する分析結果が計算結果データ30から読み出さ
れ、ウインドウの表示は図4に示す計算結果表示画面1
02に切り替えられ、分析結果が図、表、グラフなどで
表示される(S14)。図4は、「オールタックル」ボ
タンが選択されて、各チームの選手のタックル評価値2
05がグラフで表示された例である。これにより各チー
ムの選手のタックルにおける競技力を客観的に把握する
ことができる。
【0028】計算結果表示画面102において、ボタン
メニュー201の「ランナー・タックルデータリスト」
ボタンにより一覧表示を指定すると(S16のY)、ス
テップS10に戻り、画面は図3の入力待機・データ一
覧表示画面101に切り替わる。このように、入力待機
・データ一覧表示画面101と計算結果表示画面102
とは、ボタンメニュー201の操作により切り替え可能
であり、さまざまな分析メニューによる多角的な評価結
果を画面に表示することができる。
【0029】入力待機・データ一覧表示画面101にお
いて、タックル位置マップ202にマウス等のカーソル
を合わせ、タックルのあった位置を入力すると(S18
のY)、ウインドウは入力モードに切り替わる。タック
ル位置マップ202に対する入力操作があるまでは、入
力待機状態にとどまる。
【0030】入力モードでは、これから述べるようにタ
ックル一般情報入力画面103、ランナー情報入力画面
104、タックラー情報入力画面105、およびタック
ル結果情報入力画面106が表示され、タックルの一般
情報の入力(S20)、ランナーの情報の入力(S2
2)、タックラーの情報の入力(S24)、およびタッ
クルの結果評価の情報の入力(S26)がなされる。こ
れらの入力画面では記録者がタックルの状況や結果を客
観的に入力することができるように、事象定義データベ
ース20から客観状況入力項目22と結果評価選択肢2
4が読み出されて、入力すべき項目とそれに対する選択
肢が提示される。
【0031】図5はタックル一般情報入力画面103を
示す。このウインドウはタブメニュー303〜306に
よって表示を切り替えることができ、図5は、タブメニ
ュー303が選択された状態を示している。タックル一
般情報入力画面103には、タックル時刻の入力フィー
ルド401、攻撃チームの入力フィールド402、基点
の入力フィールド403、攻撃次数の入力フィールド4
04、およびメモの入力フィールド405が設けられ、
記録者による入力が可能である。右側にはタックル位置
の表示フィールド406が設けられている。攻撃チーム
とは、タックルの時点で攻撃していたチームのことであ
り、そのときボールを持っているランナーが属するチー
ムである。基点とは、ラインアウト(LO)、ターンオ
ーバー(TO)、キックオフ(KO)などプレーのリス
タートの原因となる事象である。攻撃の次数とは、この
タックルが基点から数えて何回目の攻撃に相当するかを
示す値である。
【0032】次に記録者がタブメニュー304をクリッ
クすると、図6に示すランナー情報入力画面104に切
り替わる。この画面には、ランナーの背番号の入力フィ
ールド501、ペネトレートポイントの入力フィールド
502、ランナーの決断の入力フィールド503、およ
びタックラーと接触した身体部位の入力フィールド50
4が設けられる。
【0033】ペネトレートポイントは、タックルの場所
を選手の相対位置で示すものである。ペネトレートポイ
ントの選択候補は、スタンドオフ(SO)、センター
(CTB)などの役目をもつプレーヤーの位置からの相
対位置で6通りの候補が決められており、記録者がいず
れかを選択する。たとえばCH1はポイントからSO役
のプレーヤーまでの間でタックルされたことを示し、C
H2はSO役のプレーヤーから第2のCTB役のプレー
ヤーまでの間でタックルされたことを示す。
【0034】ランナーの決断の選択候補として、左また
は右にかわす、左側または右側で体当たり、左または右
にパスなどが提示されており、記録者はこれらの選択肢
の中からいずれかを選択する。タックラーと接触した身
体部位についても、頭、首、胸、腹などの選択肢が提示
されこれらの中から接触部位を選択する。
【0035】次に記録者がタブメニュー305をクリッ
クすると、図7に示すタックラー情報入力画面105に
切り替わる。この画面には、タックラーの背番号の入力
フィールド601、タックルのタイミングの入力フィー
ルド602、タックラーがランナーに接触させた身体部
位の入力フィールド603が設けられる。タックルのタ
イミングは、捕球前、捕球の瞬間、捕球から3歩以下、
パスの後などの選択肢から選択する。捕球前のタックル
はタックラーのペナルティとなり、後の評価得点で減点
の対象となる。またタックラーがランナーに接触させた
体の部分を頭、左肩、右肩、胸などの選択肢から選択す
る。
【0036】次に記録者がタブメニュー306をクリッ
クすると、図8に示すタックル結果情報入力画面106
に切り替わる。この画面では、タックルの成否を客観的
に評価するための段階的な評価項目の選択肢が提示され
る。この画面にはタックラーのコンタクトレベルの入力
フィールド701、タックル後の貢献レベルの入力フィ
ールド702、およびタックラーのボール奪取レベルの
入力フィールド703が設けられる。さらにこのタック
ルがメインタックルかアシストタックルであるかを選択
するタックル種別選択フィールド704が設けられる。
【0037】タックラーのコンタクトレベルは、タック
ラーが自分の体を相手に接触させて相手の姿勢をどの程
度崩すことができたかを示す数値であり、ここでは10
点満点の6段階で評価される。記録者が容易に選択でき
るようにあらかじめ定められた6段階評価の選択肢が表
示されている。たとえばタックラーとして存在はしたが
何もできなかった場合は10パーセントの得点である。
タックルしたもののランナーに抜かれてしまったが、そ
の後、味方の選手がタックルするのに役立った場合は、
20パーセントの得点である。ランナーを捕まえたが3
メートル以上ドライブされた場合は、30パーセントの
得点である。一方、タックラーがランナーのボディコン
トロールを奪い、相手を倒したり、相手を後方にドライ
ブした場合は100パーセントの得点となる。
【0038】タックル後の貢献レベルは、タックル直後
の局面にタックラーがどの程度参加して貢献できたかを
示す数値であり、ここでは5点満点の7段階で評価でき
るように選択肢が提示される。たとえば、反則行為を犯
した場合は、マイナス80パーセントの減点となり、次
のプレーへの移行が明らかに遅い場合は、マイナス30
パーセントの減点となる。一方、タックラーがすぐに立
ち上がり次のプレーに移行した場合は、60パーセント
の得点となり、タックラーが自らボールピックに成功し
た場合は100パーセントの得点となる。
【0039】タックラーのボール奪取レベルは、攻撃側
チームの保持しているボールの奪回に防御側チームがど
の程度成功したかを示す数値であり、ここでは10点満
点の10段階の選択肢で評価される。たとえば、攻撃側
チームに走り抜けられた場合は、10パーセントの得
点、攻撃側チームにパスをつながれた場合は、15パー
セントの得点である。一方、攻撃側のノックオン、パス
ミス、反則などのミスを誘発した場合は、90パーセン
トの得点となり、防御側チームがボールを奪ってすぐ攻
撃に転じた場合は、100パーセントの得点などとな
る。
【0040】このようにタックルの成否の要因をタック
ラーのコンタクトレベル、タックル後の貢献レベル、お
よびタックラーのボール奪取レベルの3つの要素に分解
し、それぞれの要素について具体的に複数の選択肢を提
示したことにより、記録者はタックルの成否を自分の主
観に頼らずに、客観的に評価することが可能となる。
【0041】図2のフローチャートに戻り、タックルの
客観状況と結果評価の入力が終わると、これらの入力内
容を確定するために、記録者が図8の入力画面のウイン
ドウのOKボタンを押すと(S28のY)、当該タック
ルの入力データが事象データリスト28に追加される
(S30)。評価算定部16は事象データリスト28に
格納された事象データをもとに選手の競技力の評価を算
定して、計算結果データ30を更新する(S32)。
【0042】ステップS32において、ランナーおよび
タックラーの個人競技力の評価の算定は、試合に含まれ
るタックルの事象について記録者が入力した結果評価を
集計することによって得られる。タックラーの個人競技
力の評価値は、タックラーのコンタクトレベル701、
タックラーのボール奪取レベル703、タックル後の貢
献レベル702の3つの結果評価にもとづいて算定され
る。一方、ランナーの個人競技力の評価値は、タックラ
ーのコンタクトレベル701およびタックラーのボール
奪取レベル703の評価結果にもとづいて算定される。
ここでランナーの評価値は、対抗するタックラーの評価
得点から逆算することも可能であり、たとえばランナー
の評価得点を、満点の110パーセントの値からタック
ラーの評価得点を差し引くことにより計算してもよい。
【0043】タックラーの評価得点の最低点が10パー
セントとなっており、ランナーの評価得点が満点の11
0パーセントの値からタックラーの評価得点を差し引い
て求められる理由として、次のことが挙げられる。タッ
クルもしくはランを行ったプレーヤーは結果が最悪であ
ったとしても、その場所に存在せず何もしなかったプレ
ーヤーよりも高く評価されなければならない。したがっ
て、タックルもしくはランを行ったプレーヤーは、タッ
クルもしくはランの結果が最悪であったとしても0点よ
り高い値が得られるようにしている。
【0044】ステップS32の後、ステップS10に戻
り、図3に示した入力待機・データ一覧表示画面101
が再び表示される。図3の画面のタックルデータリスト
203には、記録者が入力したそれぞれのタックルの事
象について、タックルの時刻、攻撃側チーム、タックル
の局面として「KO後の2次攻撃」のようなタックルの
基点と攻撃次数、ランナーのチームと背番号、タックラ
ーのチームと背番号、メインタックルかアシストタック
ルかの別、前述のコンタクトレベル、タックル後の貢献
レベル、ボール奪取レベルの値が示されている。
【0045】このようにして、タックルの事象ごとにデ
ータを入力していき、試合全体での入力が終わると、前
述のように分析メニューを選択して選手の個人競技力や
チーム全体での選手の競技力の分布などの分析結果を画
面に表示することができる。この分析結果にもとづい
て、個々の選手についてトレーニングにより強化すべき
項目を提示したり、段階的に個人競技力の評価値を上げ
ていくための強化プログラムを提示するトレーニング内
容提示部がさらに設けられてもよい。
【0046】図9は、第2の実施の形態に係る個人競技
データ提供システムの構成図である。このシステムは、
第1の実施の形態に係る個人競技力評価装置10と、競
技データベース40と、Webサーバ42と、インター
ネット44と、ユーザ端末46とを含む。個人競技力評
価装置10により、競技チームの対戦成績と選手の個人
競技力が含まれる競技データが獲得される。この競技デ
ータのうち、一般に公開してもよい内容が競技データベ
ース40に格納される。
【0047】競技データベース40に格納された競技デ
ータは、新聞社、出版社、スポーツ情報を提供するエン
ターテイメント系のWebサイトの運営者などの情報提
供サービス会社に有償で提供される。Webサーバ42
はこのような情報提供サービス会社が一般の利用者に公
開するサーバであり、競技データベース40に格納され
た競技データを適宜加工して、インターネット44を介
してユーザ端末46に提供する。
【0048】このようにして個人競技力の客観評価を含
むデータが一般に公開されることにより、学校における
スポーツ教育に用いられたり、スポーツ番組の放送にお
いて、選手の競技力を付加情報として提供することなど
が可能となる。
【0049】Webサーバ42がスポーツ選手の人気投
票のサービスをユーザに提供することもでき、ユーザ端
末46から入力される人気投票をスポーツ選手の個人競
技力の一つの評価値として採用してもよい。スポーツ選
手のプロ意識の向上を助けることにもなる。ユーザの人
気投票の結果をプロスポーツ選手の年俸の査定に用いる
ようにしてもよい。
【0050】またユーザ参加型であることから、スポー
ツ番組に対する視聴率が上がるなど、スポーツに対する
関心を高めることにも貢献する。またゲーム要素を取り
入れて、ユーザが選手の個人競技力データを参考にし
て、仮想的にチームの編成に関わり、対戦結果をシミュ
レートできるようにしてもよく、この場合、個人競技力
データにもとづいて対戦をシミュレートするシミュレー
ション実行部が設けられてもよい。
【0051】また他のビジネス形態として、個人競技力
評価装置10による評価項目と評価基準を標準化し、評
価フォーマットの規格を定めることで、個人競技力評価
装置10を利用する多数のユーザから競技レベルの異な
るチームの競技データを競技データベース40に収集す
ることもできる。いろいろな競技レベルの競技データが
大量に蓄積すると、競技レベルに応じてより正確に個人
競技力の評価ができるようになり、サービスの信頼性を
高めることができる。
【0052】たとえば社会人、大学生、高校生に分け
て、それぞれについて上級、中級、初級などに競技レベ
ルを分けて、チームの対戦成績と選手の個人競技力のデ
ータベースを蓄積してもよい。評価対象のチームに対し
て、このデータベースから適切な競技レベルの蓄積デー
タを選択して、比較の対象に用い、評価対象のチームの
選手の競技力を評価する比較評価部が設けられてもよ
い。たとえば勝利チームの個人データの平均、負けチー
ムの個人データの平均と比較することにより、評価対象
のチームの勝利または敗北に各々の選手がどの程度貢献
するか、またどの選手の競技力がチームの勝因または敗
因になるかなどを分析することができる。このような分
析を情報提供サービス会社がコンサルティング業務とし
て提供してもよい。
【0053】第1の実施の形態の個人競技力評価装置1
0、および第2の実施の形態の個人競技データ提供シス
テムは、ラグビー以外のスポーツにも適用可能である。
第3の実施の形態を、テニスの例を用いて説明する。本
実施形態でも、第1の実施の形態の個人競技力評価装置
10、第2の実施の形態の個人競技データ提供システム
の構成を用いることができる。
【0054】テニスにおいては頻度の高い基本的な事象
として「ミス」という事象に着目する。テニス競技にお
いては、相手が手も足も出せないスーパーショットでポ
イントが決まることもあるが、一般にはどちらかのミス
によってポイントが決まるケースが非常に多い。競技レ
ベルが下がれば下がるほどその傾向は顕著である。「い
かに自分がミスをしないか」「いかに相手にたくさんミ
スをさせるか」が勝つための非常に重要な戦略となる。
したがって、どんな状況でミスが起き易いか、要因を分
析し、実際の試合を通じて個々の選手がどれほどミスを
防止する能力を持ち合わせているかを評価することが個
人競技力の評価につながる。
【0055】ここで「ミス」という事象は、選手のプレ
ーについて、(a)自分の打った球がネットにかかった
場合、(b)自分の打った球がアウトになった、あるい
はサーブの場合ならフォルトになった場合、(c)相手
のコートには返ったが相手の絶好のチャンスボールにな
った場合のいずれかであると定義する。
【0056】この「ミス」という事象について記録され
る客観的な状況に関する情報として次の項目があり、記
録者が選択しやすいように選択肢があらかじめ用意さ
れ、事象定義データベース20の客観状況入力項目22
に格納される。
【0057】(1)誰が、誰に対して、どんなスコアの
ときにミスが起きたか。 (2)ミスの起きたコートの位置。 (3)ショットの種類。ファーストサーブ、セカンドサ
ーブ、ストローク、ボレー、スマッシュなど。 (4)体のどちら側で起きたミスか。フォアサイド、バ
ックサイド、ボディの正面、頭上、膝より下など。 (5)相手の打ってきた球の球質。スライス、トップス
ピン、フラット、深い、浅い、ドロップショット、ロ
ブ、クロス、ストレート。 (6)自分が打とうとした球の球質。スライス、トップ
スピン、フラット、深い、浅い、ドロップショット、ロ
ブ、クロス、ストレート。 (7)待球位置(レディポジション)から打点まで走っ
た方向。右、右前、前、左前、左、左後、後、右後。
【0058】「ミス」という事象が起きた場合に、その
選手のミスをしない能力の高さあるいは特定のミスをす
る傾向の強さを「ミス」という事象から評価する。事象
定義データベース20の結果評価選択肢24には、「ミ
ス」の要因を心理的要因、技術的要因、体力的要因、お
よび相手による要因に分けて、段階的に評価するための
選択肢が格納される。
【0059】心理的な要因は、ミスが起きたときの選手
の心理状況を評価するものである。記録者ができるだけ
客観評価できるように、「強気すぎた」、「弱気すぎ
た」、「攻撃的すぎた」、「防御的すぎた」、「集中力
が欠如した」、「怒っていた」、「いらいらしてい
た」、「あきらめていた」、「油断した」、「うかれて
いた」、「コースを読み違えて逆を突かれた」、「不
明」などの選択肢が提示され、該当するものをいくつで
も選択可能に構成される。
【0060】技術的要因は、ミスが起きたときのスウィ
ングの練習時の完成レベルを示すものであり、次のよう
な段階的な評価を行う。このスウィングは練習ではほぼ
確実に打てるなら95%の得点、練習ではたまにミスす
るなら70%の得点、練習ではよくミスするなら50%
の得点、練習ではたまにできるなら30%の得点、練習
でもほとんどできないなら5%の得点を与える。記録者
には不明の場合もあるので、選択肢として「不明」も選
ぶことができる。
【0061】体力的要因は、打点すなわちスウィングを
行う地点までの到達レベルを示すものである。練習で習
得したスウィングの技術を発揮するためには、瞬発力や
持久力や反射神経などの体力的要素を総動員して打点に
到達する必要があり、体力的要因はこれを次のように段
階的に評価する。「全く打点に到達しない、すなわちボ
ールに追いつくことができなかった」、「ラケットでボ
ールに触るのがやっとであった」、「打点がずれてい
た」、「打点には入ったが体の姿勢が崩れていた」、
「完全に打点に入り、姿勢も完璧であった」といった選
択肢が提示され、いずれかを選択することができる。選
択肢には所定の得点が割り当てられている。
【0062】相手による要因は、相手のショットの影響
レベルを示すものである。相手にミスをさせられたの
か、自らミスをしてしまったのかは大きな違いであり、
これを明確に区別にして評価する。評価の選択肢は、
「相手のショットが非常に良く、手も足もでなかっ
た」、「相手のショットはかなり良いが、ベストを尽く
せば打つこともできる」、「相手は平凡に返しており、
ミスしてはいけない球であった」、「相手がミスしてチ
ャンスボールを返しており、決めなくてはいけない球で
あった」などが提示され、いずれかを選択する。当然相
手側のショットがすぐれている場合のミスは減点が小さ
いが、相手側がチャンスボールを与えた場合にミスをす
ると減点が大きい。
【0063】このように試合から抽出される「ミス」と
いう事象の各々について、客観状況入力部12および結
果評価入力部14により、客観的な状況と選手のミスの
回避能力に関する評価が事象評価データベース26の事
象データリスト28に記録される。評価算定部16は、
事象データリスト28から事象データを読み出し、選手
の個人競技力を算定して、その結果を計算結果データ3
0に記録する。
【0064】以上述べたように、本発明の実施の形態に
よれば、スポーツ選手の個人競技力を客観的に評価する
ことができ、選手の競技力向上に利用できる他、さらに
幅広くスポーツ教育全般に役立てることができる。たと
えば学校体育の授業でスポーツを教える際、個人競技力
評価装置10を用いて、生徒が行った試合を解析し、個
人競技力の強化ポイントを話し合うといった内容のカリ
キュラムを実施する。スポーツで勝ちたいという生徒た
ちの欲求に直接訴えるため、生徒は熱心にカリキュラム
に取り組むことが期待され、政府の推進するIT教育に
一役買うことになる。またこのようなIT技術を用いた
スポーツ教育の支援システムにより、学校教育の現場が
活性化し、生徒が自ら問題を発見し、正解のない問題を
論理的に解決し、意思決定を行うようになる。従来の学
校教育の枠組みでは必ずしも重視されなかった問題発
見、解決、意思決定能力の格好の訓練の場を提供するこ
とになる。
【0065】また個人競技力評価装置10を用いたシス
テムは、日本スポーツの各協会のジュニアからシニアま
でのスポーツ選手の一貫した強化プログラムを支援する
ことができる。実施の形態に係る個人競技力評価装置1
0による定量的で客観的な個人競技力評価法が普及すれ
ば、ジュニアレベルでは、ある特定の個人競技力数値を
重視し、次の段階では別の個人競技力の数値を高めるな
どといった強化プログラムをそれぞれ選手の競技力に合
わせて個別に作成することができる。そこでスポーツ協
会がトップダウン式に競技団体、学校、地域クラブ、企
業チームなどに強化の指針を明確に打ち出すことがで
き、学校などの競技団体単位によらず、ジュニアからシ
ニアまでの一貫した競技力強化プログラムを提案して支
援することができる。
【0066】これまでスポーツは各学校単位で戦績を重
視した教育がなされており、スポーツの指導者は試合の
勝利を優先して選手を強化してしまうきらいがあった。
若い選手たちは、運動神経系が発達段階にあり、そのと
きに養った競技技術が後の競技力に大きく影響する。そ
のような若い選手たちには単純な走りこみをやらせるの
ではなく、本システムが提供する強化プログラムにした
がって技術強化することが望ましく、これにより国際的
に通用する選手を育てることができるようになる。
【0067】以上、本発明を実施の形態をもとに説明し
た。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成
要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可
能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあるこ
とは当業者に理解されるところである。
【0068】第1の実施の形態では、記録者がビデオに
録画された試合を見ながらタックルの事象を見つけて、
タックルの時刻を手動で入力したが、個人競技力評価装
置10がビデオ装置と接続し、時刻に関する情報または
再生中のビデオテープのカウンタに関する情報をビデオ
装置から取得するタイムスタンプ取得部が設けられ、タ
ックルの時刻の自動入力を可能としてもよい。
【0069】また第1の実施の形態では、事象をできる
だけ客観的に評価するために、主観的な要素をできるだ
け排除したが、選手の競技力には、身体的な能力だけで
なく、勝負強さなど精神的な能力や、チームにおける存
在感、リーダーシップなど社会的な能力など、主観的な
要素も影響する。特にプロ選手の場合、主観的要素も含
めて選手の競技力を評価した方が実態に即する。そこで
主観的な評価に関する評価項目や選択肢がさらに設けら
れてもよい。さらに第2の実施の形態のように競技デー
タを一般公開するシステムでは、チームの選手の客観評
価データをそのまま公開することは避けたいという要望
が当然にあるため、主観評価を加味して生のデータを加
工する評価データ加工部が設けられてもよい。また個人
競技力評価装置10において主観データの入力のない競
技データについては、その競技データが競技データベー
ス40で公開されないように公開制限を設けてもよい。
【0070】また第1の実施の形態では、記録者が結果
評価をする際に、あらかじめ点数の決められた選択肢が
提示されたが、この選択肢に対して設定される点数を変
更できるようにパラメータ化し、利用者による評価点数
の設定変更を受けつけるカスタマイズ部を設けてもよ
い。
【0071】さらに、個人競技力評価装置10によるチ
ームの選手の競技力の評価結果が、実際の対戦結果すな
わち勝敗や点数の差に合致しない場合に、評価点数の設
定を自動調整する調整部を設けてもよい。また個人評価
出力部18は、そのように自動調整された点数の設定を
評価結果とともにユーザに提示して、ユーザが評価の重
み付けを理解できるようにしてもよい。また、このよう
な評価は対戦相手に対する相対評価になる傾向があり、
たとえば相手チームが弱い場合には評価値が高くなる。
そこで調整部はワールドランキングのような一般に利用
できる評価値を評価点数の調整に利用してもよい。これ
によりたとえば弱いチームと対戦した場合は評価を厳し
くするなどの調整が可能となる。
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、スポーツにおける選手
の競技力を客観的に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係る個人競技力評価装置
の構成図である。
【図2】 図1の個人競技力評価装置による個人競技力
評価手順を示すフローチャートである。
【図3】 タックル事象データの一覧表示画面を示す図
である。
【図4】 選手の競技力の評価結果の表示画面を示す図
である。
【図5】 タックルの一般情報の入力画面を示す図であ
る。
【図6】 ランナーに関する情報の入力画面を示す図で
ある。
【図7】 タックラーに関する情報の入力画面を示す図
である。
【図8】 タックルの結果に関する情報の入力画面を示
す図である。
【図9】 第2の実施の形態に係る個人競技データ提供
システムの構成図である。
【符号の説明】
10 個人競技力評価装置、 12 客観状況入力部、
14 結果評価入力部、 16 評価算定部、 18
個人評価出力部、 20 事象定義データベース、
22 客観状況入力項目、 24 結果評価選択肢、
26 事象評価データベース、 28 事象データリス
ト、 30 計算結果データ、 32入力装置、 34
ディスプレイ、 40 競技データベース、 42
Webサーバ、 44 インターネット、 46 ユー
ザ端末。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スポーツにおける連続性のあるプレーか
    ら頻度の高い基本的な事象を抽出して、その事象につい
    て客観的な状況を記録する工程と、 その事象における選手のプレーの成否に係る要因を分析
    して段階的な評価項目に分類する工程と、 段階的に分類された前記評価項目を選択肢として提示す
    る工程と、 前記選択肢の選択を受けつけて、選手の競技力の評価を
    算定する工程とを含むことを特徴とする個人競技力評価
    方法。
  2. 【請求項2】 前記算定された評価にもとづいて前記選
    手の競技力の強化項目を提示する工程をさらに含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の個人競技力評価方法。
  3. 【請求項3】 スポーツにおける連続性のあるプレーか
    ら頻度の高い基本的な事象を抽出して、その事象につい
    て客観的な状況の入力を受けつけて事象データリストに
    記録する客観状況入力部と、 前記事象における選手のプレーの成否に係る要因につい
    てあらかじめ用意された段階的な評価項目を選択肢とし
    て提示した上で、前記選択肢の選択を受けつけて前記事
    象データリストに記録する評価項目入力部と、 前記事象データリストを参照して、選手の競技力の評価
    を算定する評価算定部とを含むことを特徴とする個人競
    技力評価装置。
  4. 【請求項4】 前記評価算定部は、選手の競技力の前記
    評価を実際の競技成績と比較して、前記段階的な評価項
    目の評価の重み付けを調整することを特徴とする請求項
    3に記載の個人競技力評価装置。
  5. 【請求項5】 スポーツにおける連続性のあるプレーか
    ら頻度の高い基本的な事象を抽出して、その事象につい
    て客観的な状況の入力を受けつけて記録する工程と、 その事象における選手のプレーの成否に係る要因につい
    て段階的な評価項目を選択肢として提示する工程と、 前記選択肢の選択を受けつけて、選手の競技力の評価を
    算定する工程と、 前記算定された評価にもとづいて前記選手の競技力の強
    化項目を提示する工程とをコンピュータに実行させるこ
    とを特徴とするプログラム。
  6. 【請求項6】 ラグビーのプレーからタックルを事象と
    して取り出し、そのタックルの事象について、攻撃側選
    手および防御側選手のID、タックルの位置およびタイ
    ミング、攻撃側選手および防御側選手が互いに接触した
    身体の部位、および攻撃側選手がタックルに対して取っ
    たアクションの少なくとも一部を記録する工程と、 前記防御側選手のタックルの成否に係る要因を、タック
    ルのコンタクトレベル、ボール奪取レベル、およびタッ
    クル後の貢献レベルの少なくとも一つの要素に分類し、
    それぞれのレベルについて段階的な評価項目に分類した
    選択肢を提示する工程と、 前記選択肢の選択を受けつけて、前記攻撃側選手および
    前記防御側選手の少なくとも一方の競技力の評価を算定
    する工程とを含むことを特徴とする個人競技力評価方
    法。
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