JP2003032559A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP2003032559A
JP2003032559A JP2001216493A JP2001216493A JP2003032559A JP 2003032559 A JP2003032559 A JP 2003032559A JP 2001216493 A JP2001216493 A JP 2001216493A JP 2001216493 A JP2001216493 A JP 2001216493A JP 2003032559 A JP2003032559 A JP 2003032559A
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Japan
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light
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JP2001216493A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Miyahara
弘之 宮原
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】広い照度範囲の被写体について飽和の無い良好
な特性を有する撮像信号を生成するとともに、動体被写
体に対してもブレが生じない撮像装置(ビデオカメラ、
デジタルスチルカメラ)を提供する。 【解決手段】撮像レンズ1が出射する光束を2つに分離
し、かつ一方の光束(第1の光束)を減衰させて、輝度
差の有る二つの被写体像2g1、2g2をCCD4の撮
像面2g上の異なる領域に生成する。輝度差のある2枚
の画像データを重ねて1枚の画像に合成することによっ
て、拡大された輝度ダイナミックレンジを有する新たな
画像データを得る。合成に用いる2枚の画像データは電
荷蓄積時間及び電荷蓄積スタート時刻を互いに等しくす
ることが出来るので、動きの有る被写体においても合成
によるブレが生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD等の撮像素
子を用いたビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等の撮
像装置に関し、特に低照度から高照度までの広い被写体
照度範囲に対応可能なように輝度のダイナミックレンジ
を拡大した撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子の一種であるCCDイメー
ジセンサ(CCD:Charge Coupled Device:電荷結合
素子、以下CCD)を用いたビデオカメラ、デジタルス
チルカメラ等の撮像装置が広く用いられている。CCD
は周知の如く、多数の受光素子を平面状に配列した撮像
面を有し、撮像面に形成された光学像に応じて各受光素
子に蓄積した電荷を所定の時間間隔で転送して読み出
し、これにより上記の光学像のパターンに応じた信号パ
ターンを有する撮像信号を出力するものである。CCD
を搭載する撮像装置は、CCDが出力する撮像信号を受
けて所定の信号処理を実施の上、装置外部に出力して再
生表示や記録に供したり、あるいは装置に内部に有する
記録媒体記録手段へ出力して、磁気テープ媒体、メモリ
デバイス、ディスク型記録媒体などへの記録に供するも
のである。
【0003】ところで、従来、CCDの撮像面上には撮
像レンズを用いて「ひとつの被写体像」が形成され、こ
のひとつの被写体像に基づいて撮像信号が生成される構
成であったことは、その構成、及び装置の目的から当然
であった。
【0004】すなわち従来技術に係る撮像装置におけ
る、撮像面と被写体像との関係を示す模式図である図4
にも図示するように、従来の撮像装置では、被写体像の
光電変換に用いる全領域4aから信号を読み出して撮像
信号を生成したり(図4(A))、あるいは電子的な手
ぶれ補正を実行するために画面に上端部及び下端部の所
定本数のラインを含む領域4b2、4b3からは信号を
読み出すことなく、それ以外の中央の領域4b1からの
み信号を読み出すなどして撮像信号を生成していた(図
4(B))。
【0005】あるいはまた、高速の時間間隔で複数枚の
撮像画面を得るために、中央に位置する、より狭い領域
4c1からのみ信号を読み出して撮像信号を生成し、そ
の外部の領域4c2からは信号を読み出さないか、ある
いは読み出した信号を捨て去る制御を行う場合もあった
(図4(C))。
【0006】また、同様にひとつの被写体像を光電変換
する制御であるが、信号の読み出し方法を工夫すること
により輝度のダイナミックレンジを拡大して、高照度の
被写体と低照度の被写体との双方についてそれぞれ適切
な階調表現を得る方法が従来技術として存在する。これ
は、図4(D)に示すように、ひとつの被写体像が生成
された撮像面において、奇数ライン4d1、4d3、4
d5、…から生成される第1フィールドと、偶数ライン
4d2、4d4、4d6、…から生成される第2フィー
ルドとを順次出力し、交互に出力される第1フィールド
及び第2フィールドから一枚のフレーム画面が合成され
るように構成し、かつ第1フィールドを得るための信号
読み出し時間間隔(電荷蓄積時間)と、第2フィールド
を得るための信号読み出し時間間隔(電荷蓄積時間)と
を異なるよう構成した方法である。
【0007】例えば第1フィールドの電荷蓄積時間を比
較的長くし、一方、第2フィールドの電荷蓄積時間を比
較的短く構成することによって、第1フィールドでは比
較的低照度の被写体について充分な量の電荷が蓄積され
る一方、第2フィールドでは比較的高照度の被写体につ
いて蓄積される電荷が飽和する以前に蓄積が打ち切られ
るので電荷の飽和が回避できる。その結果第1フィール
ドと第2フィールドとを合成して得たフレーム画像は、
被写体像に含まれる低照度及び高照度の各部分につい
て、いずれも飽和の無い良好な階調分布を有する撮像信
号が得られるものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4
(D)を用いた説明した上記のダイナミックレンジ拡大
方法では、2つのフィールド画像において電荷の蓄積時
間が異なること、及び、2つのフィールド画像は時間順
序に交互に読み出されるので電荷の蓄積開始時刻が2つ
のフィールド間ではズレがあることから、以下に説明す
るように、動きのある動体被写体についてはブレのある
画像が生成されてしまい、良好な画像が得られない、と
いう問題があった。
【0009】まず2つのフィールド画像において電荷の
蓄積時間が異なることに起因する不具合について説明す
る。図4(D)に示すようにな振り子のような動体被写
体を撮像する場合を考えると、第1フィールドの画像は
先に説明したように低照度の被写体に対応するために比
較的長い電荷蓄積時間を有しているので、図示のような
振り子の玉が比較的長い軌跡を描いて移動する状態が一
枚のフィールド画像として読み出される。一方、第2フ
ィールドの画像は、高照度の被写体に対応するために比
較的短い電荷蓄積時間で読み出されるので、振り子の玉
は比較的短い軌跡を動くのみである。
【0010】そしてこれらの第1フィールド及び第2フ
ィールドが合成されることにより1枚のフレーム画像が
生成されると、振り子の玉が比較的長い軌跡を描いた画
像と比較的短い軌跡を描いた画像とが合成されることか
ら、玉の像がブレて見える不具合が生じる。一方、本実
施例とは異なり、電子シャッター間隔がフィールドごと
に一定である通常のビデオ信号や、映画のシーンなどで
振り子のような動体被写体を撮影すると、動く玉は動き
のスピードに応じた一定の軌跡として現れるので、再生
画面からは玉の動きが感ぜられるのみであって、上記の
ようなブレを感ずる不具合を生じることはないものであ
る。
【0011】次に、電荷蓄積開始時刻が2つのフィール
ド間で異なることに起因する不具合を説明する。これは
フィールド順次で信号を読み出す撮像装置に共通の課題
であって、例えば振り子の玉が動く周期とフィールド間
隔とが同期した極端な場合を考えると、2つのフィール
ドを合成して得られるフレーム画像中には振り子の玉が
2つ現れることとなる。
【0012】すなわち輝度のダイナミックレンジを拡大
して、低照度から高照度まで広い照度範囲の被写体につ
いて良好な階調分布を有する撮像信号を得ることが出来
るとともに、同一の電荷蓄積時間で順次に各構成画像が
得られるようにして動体被写体のブレを感ずることによ
る違和感が生じないようにし、さらに電荷蓄積時刻にズ
レがあることに起因して動体被写体のブレを感ずること
による違和感が生じないようにすることが可能な撮像装
置が、今求められているのである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記した問題点に鑑みて成されたものであり、特に撮像レ
ンズと撮像素子とを有する撮像装置であって、被写体か
らの光を受けて撮像レンズから出射する光束を、光量が
比較的小なる第1光束と光量が比較的大なる第2光束と
に分離して、第1光束及び第2光束が撮像素子の撮像面
上の互いに離間した異なる領域に第1及び第2の光学像
を生成するよう出射する分離手段と、撮像素子が出力す
る、第1の光学像から切出した第1画像データと、第2
の光学像から切出した第2画像データとを重ねて1枚の
画像データとして合成することによって、第1画像デー
タ及び第2画像データがそれぞれ有する輝度のダイナミ
ックレンジを複合して拡大された輝度ダイナミックレン
ジを有する画像データを生成出力する生成出力手段とを
備えたことを特徴とする撮像装置とすることによって、
輝度のダイナミックレンジを拡大して、低照度から高照
度まで広い照度範囲の被写体について良好な階調分布を
有する撮像信号を得ることが出来るとともに、同一の電
荷蓄積時間で順次に各構成画像が得られるようにして動
体被写体のブレを感ずることによる違和感が生じないよ
うにし、さらに電荷蓄積時刻にズレがあることに起因し
て動体被写体のブレを感ずることによる違和感が生じな
いようにすることが可能な撮像装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、下記する(1)、(2)の構成を有
する撮像装置を提供する。 (1)撮像レンズ1と撮像素子(CCD)4とを有する
撮像装置(ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ)であ
って、被写体からの光を受けて前記撮像レンズ1から出
射する光束を、光量が比較的小なる第1光束と光量が比
較的大なる第2光束とに分離して、前記第1光束及び前
記第2光束が前記撮像素子4の撮像面2g上の互いに離
間した異なる領域に第1及び第2の光学像2g2、2g
1を生成するよう出射する分離手段(光束分離部2、光
量減衰部3)と、前記撮像素子4が出力する、前記第1
の光学像2g2から切出した第1画像データと、前記第
2の光学像2g1から切出した第2画像データとを重ね
て1枚の画像データとして合成することによって、前記
第1画像データ及び前記第2画像データがそれぞれ有す
る輝度のダイナミックレンジを複合して拡大された輝度
ダイナミックレンジを有する画像データを生成出力する
生成出力手段(画像切出し部5、画像生成部6)とを備
えたことを特徴とする撮像装置。 (2)撮像レンズと撮像素子3fとを有する撮像装置で
あって、前記撮像レンズは、被写体からの光を受けて、
前記撮像素子3fの撮像面上の第1の領域に光束を出射
して第1の光学像を生成する第1の撮像レンズ3bと、
前記第1の領域から離間した前記撮像面上の第2の領域
に光束を出射して第2の光学像を生成する第2の撮像レ
ンズ3aにてなり、前記第1の撮像レンズ3bが出射す
る光束の光量を減衰して、前記第1の光学像の輝度を前
記第2の光学像の輝度よりも小とする減衰手段(NDフ
ィルタ)3eと、前記撮像素子3fが出力する、前記第
1の光学像から切出した第1画像データと、前記第2の
光学像から切出した第2画像データとを重ねて1枚の画
像データとして合成することによって、前記第1画像デ
ータ及び前記第2画像データがそれぞれ有する輝度のダ
イナミックレンジを複合して拡大された輝度ダイナミッ
クレンジを有する画像データを生成出力する生成出力手
段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の好ま
しい各実施例につき、図1乃至図3を用いて説明を行な
う。図1は本発明の実施の形態の好ましい第1実施例で
あるビデオカメラのブロック図、図2は図1のビデオカ
メラにおける光束分離部を中心とした要部構成図、図3
は本発明の実施の形態の好ましい第3実施例であるビデ
オカメラの要部構成図である。
【0016】(第1実施例)最初に、本発明の実施形態
に係る好ましい第1の実施例であるビデオカメラの説明
を行う。図1は本実施例のビデオカメラのブロック図で
ある。
【0017】図1において、1は、被写体(図示しな
い)から入射する光を屈折させて出力し、後出の撮像面
上に被写体像を形成する光束を出射する撮像レンズであ
る。2は、光束分離部であって、撮像レンズ1が出射す
る光束を受けて第1光束及び第2光束に分離して出射
し、これらの第1光束及び第2光束は、撮像面上の異な
る領域中に被写体の像をそれぞれ形成するものである。
なお、光束分離部2の構成は、後に詳しく説明する。
【0018】3は、ND(Neutral Densi
ty)フィルタ等で構成される光量減衰部であって、光
束分離部2から分離出射される2つの光束のうち第1の
光束を受けて、光の波長に依存することなく一様に光量
を減衰させて減衰第1光束として出射する機能を有す
る。ここで減衰第1光束の光量は、第2光束の光量より
も小となるよう光量減衰部3は構成されている。4は、
CCDであって、従来のビデオカメラに用いられるもの
と同一の構成としても良いし、あるいは本実施例のビデ
オカメラの特性を最大限に発揮するよう撮像面の形状等
を新たに構成してもよい。
【0019】CCD4は所定の撮像面を有し、この撮像
面に入射する上記の減衰第1光束及び上記の第2光束に
よってそれぞれ生成された2つの被写体像に基づくパタ
ーンを含んだ撮像信号を生成出力する。ここで、減衰第
1光束の光量は第2光束の光量よりも小なるように構成
されているので、CCD4が出力する撮像信号中で、減
衰第1光束に基づく部分のパターンは輝度が抑圧され、
高照度の被写体であっても輝度レベルが飽和しないよう
に構成がなされている。一方、撮像信号中の第2光束に
基づくパターンは輝度が抑圧されることはなく、低照度
の被写体であっても良好な階調特性を得るに充分な輝度
レベルを有している。すなわちCCD4が出力する撮像
信号が表す撮像画面には、特に高照度被写体について良
好な輝度レベル特性を有する第1の被写体像と、特に低
照度被写体について良好な輝度レベル特性を有する第2
の被写体像とが、それぞれ異なる領域に生成されている
ものである。また、CCD4はその撮像面の各画素にお
いて蓄積された電荷を、従来と同様の方法に従って転送
して撮像信号を生成するのであるから、この撮像信号に
含まれる第1の被写体像に基づく撮像信号と、第2の被
写体像に基づく撮像信号とは、同一のタイミングで電荷
の蓄積が開始し、同一の間隔で蓄積電荷が転送されるこ
とは自明のことである。
【0020】更に図1に基づいて説明を続けると、5は
画像切出し部であって、CCD4が出力する撮像信号か
ら、上記した第1の被写体像に基づく撮像信号(第1の
撮像信号とする)と、上記した第2の被写体像に基づく
撮像信号(第2の撮像信号)とをそれぞれ切出して出力
する機能を有する。撮像信号からその部分の撮像信号を
切出す構成は、周知の技術を用いて容易に実現が可能で
ある。
【0021】6は画像合成部であって、画像切出し部5
が出力した、上記した第1の撮像信号と第2の撮像信号
とを合成して新たな撮像信号を生成し、出力するもので
ある。上記の新たな撮像信号は、高照度被写体に有利な
第1の撮像信号と、低照度被写体に有利な第2の撮像信
号とから合成されるので、輝度のレベルについてより広
い、従来にない良好な特性を有する。
【0022】7はビデオ信号回路であって、画像合成部
6が出力する、上記の新たな撮像信号を受けて、輪郭補
正や階調特性補正など所定の補正を行ってビデオ信号と
して出力する機能を有する。8は出力端であって、ビデ
オ信号回路7から出力されたビデオ信号を、信号の記録
再生を行うデッキ部(図示しない)へ出力する機能を有
する。なお出力されたビデオ信号を受けて、記録と再生
とを行うデッキ部の構成と機能は周知の技術に基づくと
ともに、本発明の本質的な構成ではないことから、説明
を省略することとする。
【0023】また、9は制御部であって、上記した各構
成の制御を行うとともに、特にCCD4,画像切出し部
5、画像合成部6に対して共通のコントロール信号を出
力することにより、撮像信号の生成からビデオ信号の出
力に至る動作の同期を取るものである。
【0024】次に、本実施例のビデオカメラにおける光
束分離部2を中心としたより詳細な構成を図2を用いて
説明を行う。図2(A)は、本実施例に特徴的な、第1
及び第2の2つの被写体像を生成して輝度ダイナミック
レンジを拡大するモード時の構成、図2(B)は所定の
構成を光路から退避させてひとつの被写体像が生成され
るようにした、従来のビデオカメラと同様のノーマルモ
ード時の構成図である。
【0025】図2(A)において、2aは撮像レンズ1
であり、またハーフミラー2bと全反射ミラー2cとが
光束分離部2を構成し、NDフィルタ2dは上記のよう
に光量減衰部3を構成する。また2fはCCD4であ
り、CCD4の有する撮像面2gのほぼ中央には遮光板
2eが設けられ、これは第1及び第2の被写体像が撮像
面2g上に形成される際に迷光が互いに侵入することを
防止するものである。
【0026】上記のハーフミラー2bは、透明性を有す
る部材、例えばガラスや透明性樹脂などの表面に所定の
反射率(透過率)を有する光透過層を形成したものであ
って、例えば入射光の50%を透過し、50%を反射す
る。また全反射ミラー2cは入射光のほぼ全てを反射す
る通常のミラー手段である。
【0027】NDフィルタ2dは先に説明したように入
射光を波長に依存することなく光量の減衰を行うフィル
ターであって、例えば入射光の50%を透過させ、残り
を吸収する。従って、上記の数値例に拠れば、撮像面2
gに形成される第1の被写体像2g2と、第2の被写体
像2g1との光量の比は、1:2である。
【0028】ところで、本実施例のビデオカメラは、上
記の構成によって輝度のダイナミックレンジを拡大する
モードのほかに、通常の撮影を行うモードを備えてい
る。通常モード時には図2(B)のようにハーフミラー
2bがメカニカルに動作して光路から退避し、撮像レン
ズ1からの光束が入射することの無い様にする。従って
撮像面2g上に生成される被写体像はひとつであって、
撮像面全域を用いた画素数の多い撮像信号を生成出力す
ることが出来る。このとき、通常モードへの切り換えに
応じて画像切出し部5や画像合成部6が、上記の画像切
出しや画像合成を実行しないように制御されていること
は言うまでもない。
【0029】本実施例のビデオカメラは、上記の如くの
構成とすることによって、1枚の固体撮像素子上に複数
画像を結像させ、その画像データを使用することで各画
像間において電荷蓄積のスタートタイミングに差がな
く、また電荷蓄積時間にも差が無い画像データを得るこ
とが出来る。そしてこれらの画像データを使用すること
により、感度の異なる画像(1枚は通常感度の画像、も
う1枚は感度の低い画像)のデータを重ねて一枚の画像
データとすることで、通常感度の画像では明るい被写体
出力が飽和していても、もう一枚の画像の飽和していな
いデータが存在することで、従来よりも輝度のダイナミ
ックレンジの拡大した画像データを得られるとともに、
電荷蓄積開始時刻と電荷蓄積時間とが同一の画像データ
を用いて画像データの合成を行うことから、動きのある
被写体についてもブレの生じない画像が得られる効果が
発揮されるものである。
【0030】(第2実施例)次に、本発明の実施の形態
に係る好ましい第2の実施例であるビデオカメラについ
て説明を行う。本実施例のビデオカメラは、先に説明を
行った第1実施例のビデオカメラを基本として、以下に
説明する如くの小変更を加えることにより、より低照度
の被写体に対応できる有利な効果が加わったものであ
る。
【0031】本実施例のビデオカメラの構成は、図示を
省略するものの、先に説明した第1実施例のブロック図
(図1)と比較して、次の点が相違している。 (1)図1における光量減衰部3を有していない。 (2)光束分離部2にあるハーフミラーは、入射光の所
定比率を透過し、他の光量を反射し、それらの2系統の
光束は途中で意図的に減衰されることなく最終的に撮像
面に達して2つの被写体像を生成する。
【0032】先に説明した第1の実施例では光量減衰部
3で所定量の光量を吸収することにより撮像面上の2つ
の被写体像の輝度を異ならせていた。しかしこの構成に
よれば吸収される光量分だけ光の効率が低下してしまっ
た。例えば上記の説明で用いた数値例に従えば、撮像レ
ンズ1から出射する光束の全光量を100%とすると、
最終的に第1撮像信号に寄与する光量は25%、第2撮
像信号に寄与する光量は50%であって、残りの25%
の光量はNDフィルタによって吸収されてしまってい
た。
【0033】ところで、周知の光学薄膜に関する技術に
よれば、ガラス等の光透過性媒質上に複数の誘電体層か
らなる光学薄膜を形成することによって、所望の反射率
(透過率)のハーフミラーを実現することが出来る。そ
こで本実施例のビデオカメラにおいては、例えば入射光
量の75%を透過させ、入射光量の25%を反射させる
ハーフミラーを用いて光束分離部を構成し、さらに光量
減衰部を設けない構成としている。
【0034】そして、ハーフミラーで反射された光束
(25%の光量)が撮像面に入射して第1の撮像信号を
生成し、ハーフミラーを透過した光束(75%の光量)
が第2の撮像信号を生成するようにしてある。上記のよ
うに構成したので、撮像レンズ1が出力する光量の25
%のみが第1の撮像信号を生成して高照度の被写体につ
いて輝度レベルの飽和を防止する点は同様であり、ま
た、同じく撮像レンズ1が出力する光量の75%が第2
の撮像信号の生成に寄与することから、第1実施例にお
ける光量の数値である50%より向上しており、従って
より低照度の被写体を良好に撮像し得る効果が新たに発
揮されるものである。
【0035】(第3実施例)次に、本発明の実施の形態
における第3の好ましい実施例であるビデオカメラを図
3を用いて説明する。本実施例のビデオカメラは図3の
要部構成図に示すように、第1の撮像信号の生成に専有
的に用いられる第1の撮像レンズ3bと、第2の撮像信
号の生成に専有的に用いられる第2の撮像レンズ3aを
有する点が構成上の特徴であり、また第1の撮像レンズ
3bから出射する光束の光量を減衰するためのNDフィ
ルター3eを備えている。図3におけるミラー3c、3
dはいずれも全反射ミラーである。
【0036】またCCD3fが出力する撮像信号から、
第1の撮像信号と第2の撮像信号を分離し、更にそれら
を合成した新たな撮像信号を得るための構成は、図1の
構成に準じている。本実施例のビデオカメラは、先に説
明した第1実施例のビデオカメラと同様のダイナミック
レンジ拡大効果を発揮するとともに、以下の特徴的な効
果が加わるものである。 (1)第2の撮像信号のための光量は、第2の撮像レン
ズ3aから出射する光量を100%用いており、本願明
細書記載の各実施例中、最も効率が高い。 (2)第1及び第2の撮像レンズの視差を利用した立体
カメラへ発展することが容易な構成が得られる。 (3)例えば第1の撮像レンズのみを、通常の被写体で
はなく撮影者へ向ければ、被写体と撮影者という二つの
対象が1画面に収まったはめ込み画像が容易に得られ
る。なお、上記の第1〜第3実施例は、撮像素子として
CCDを用いたビデオカメラの構成に傾注して説明を行
ったが、同様の構成をCCD以外の撮像素子に適用して
も同様の効果を発揮することが可能であり、またビデオ
カメラのみならずデジタルスチルカメラ、テレビカメラ
(記憶再生手段を有しない)等に適用することも周知の
技術を用いて容易に実施できる。これらの構成もまた本
発明が包含する構成である。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明は、撮像レン
ズと撮像素子とを有する撮像装置であって、被写体から
の光を受けて撮像レンズから出射する光束を、光量が比
較的小なる第1光束と光量が比較的大なる第2光束とに
分離して、第1光束及び第2光束が撮像素子の撮像面上
の互いに離間した異なる領域に第1及び第2の光学像を
生成するよう出射する分離手段と、撮像素子が出力す
る、第1の光学像から切出した第1画像データと、第2
の光学像から切出した第2画像データとを重ねて1枚の
画像データとして合成することによって、第1画像デー
タ及び第2画像データがそれぞれ有する輝度のダイナミ
ックレンジを複合して拡大された輝度ダイナミックレン
ジを有する画像データを生成出力する生成出力手段とを
備えたことを特徴とする撮像装置とすることによって、
輝度のダイナミックレンジを拡大して、低照度から高照
度まで広い照度範囲の被写体について良好な階調分布を
有する撮像信号を得ることが出来るとともに、同一の電
荷蓄積時間で順次に各構成画像が得られるようにして動
体被写体のブレを感ずることによる違和感が生じないよ
うにし、さらに電荷蓄積時刻にズレがあることに起因し
て動体被写体のブレを感ずることによる違和感が生じな
いようにすることが可能な撮像装置を提供することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の好ましい第1実施例で
あるビデオカメラのブロック図である。
【図2】 図1のビデオカメラにおける光束分離部を中
心とした要部構成図である。
【図3】 本発明の実施の形態の好ましい第3実施例で
あるビデオカメラの要部構成図である。
【図4】 従来のビデオカメラの撮像面と被写体像との
関係を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 撮像レンズ1 2 光束分離部(分離手段) 2g 撮像面 2g1 第2の光学像 2g2 第1の光学像 3 光量減衰部(分離手段) 3a 第2の撮像レンズ 3b 第1の撮像レンズ 3e NDフィルタ(減衰手段) 4、3f CCD(撮像素子) 5 画像切出し部(生成出力手段) 6 画像生成部(生成出力手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/225 H04N 5/238 Z 5C077 5/238 101:00 // H04N 101:00 1/40 101E Fターム(参考) 2H083 AA05 AA26 AA53 2H101 FF05 5B047 AB04 BA03 BB04 BC05 BC07 BC09 BC14 CA04 CA17 CB04 DC20 5C022 AA13 AB13 AC54 AC55 AC69 5C024 BX01 CX43 EX41 EX42 EX51 HX02 5C077 LL19 MM03 PP21 PP23 PQ08 SS01 SS04 TT09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮像レンズと撮像素子とを有する撮像装置
    であって、 被写体からの光を受けて前記撮像レンズから出射する光
    束を、光量が比較的小なる第1光束と光量が比較的大な
    る第2光束とに分離して、前記第1光束及び前記第2光
    束が前記撮像素子の撮像面上の互いに離間した異なる領
    域に第1及び第2の光学像を生成するよう出射する分離
    手段と、 前記撮像素子が出力する、前記第1の光学像から切出し
    た第1画像データと、前記第2の光学像から切出した第
    2画像データとを重ねて1枚の画像データとして合成す
    ることによって、前記第1画像データ及び前記第2画像
    データがそれぞれ有する輝度のダイナミックレンジを複
    合して拡大された輝度ダイナミックレンジを有する画像
    データを生成出力する生成出力手段とを備えたことを特
    徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】撮像レンズと撮像素子とを有する撮像装置
    であって、 前記撮像レンズは、被写体からの光を受けて、前記撮像
    素子の撮像面上の第1の領域に光束を出射して第1の光
    学像を生成する第1の撮像レンズと、前記第1の領域か
    ら離間した前記撮像面上の第2の領域に光束を出射して
    第2の光学像を生成する第2の撮像レンズにてなり、 前記第1の撮像レンズが出射する光束の光量を減衰し
    て、前記第1の光学像の輝度を前記第2の光学像の輝度
    よりも小とする減衰手段と、 前記撮像素子が出力する、前記第1の光学像から切出し
    た第1画像データと、前記第2の光学像から切出した第
    2画像データとを重ねて1枚の画像データとして合成す
    ることによって、前記第1画像データ及び前記第2画像
    データがそれぞれ有する輝度のダイナミックレンジを複
    合して拡大された輝度ダイナミックレンジを有する画像
    データを生成出力する生成出力手段とを備えたことを特
    徴とする撮像装置。
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