JP2003032329A - 車両用通信代行装置 - Google Patents

車両用通信代行装置

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JP2003032329A JP2001214941A JP2001214941A JP2003032329A JP 2003032329 A JP2003032329 A JP 2003032329A JP 2001214941 A JP2001214941 A JP 2001214941A JP 2001214941 A JP2001214941 A JP 2001214941A JP 2003032329 A JP2003032329 A JP 2003032329A
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智氣 窪田
Koji Hori
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Abstract

(57)【要約】 【課題】運転中における通話を含めた通信の代行を行う
ことを可能にする。 【解決手段】 ユーザは、通話相手と通話内容を、エー
ジェントとの質問と回答による対話形式により、リモコ
ン入力や音声入力でナビ画面から選択する。これら通話
相手や通話内容を決定する場合、送信先知識データベー
スにより、定型文のセットを通話内容の候補としてリス
トアップする。例えば、110番なら緊急事の定型文を
セットする。送信先及び送信内容が決定されると、ナ
ビ、モデム、携帯電話等により通信を行い、予め録音さ
れた音声ファイルの中から選択された送信内容に対応す
る音声ファイルを出力し、運転者に変わって送信先との
通話を実行する。通話の結果については、ナビ画面と音
声によりユーザに報告する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用通信代行装置
に係り、例えば、車両の走行中において、特定相手との
電話連絡を代行する車両用通信代行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車電話や携帯電話等の音声
による無線通信等の各種通信装置の普及により、特定の
相手との通信を行うことが頻繁に行われるようになって
きている。そして、車両の走行中においても携帯電話等
により特定の相手に種々の連絡や問い合わせ等の対話が
必要になる場合がある。このような運転中の通話を行う
場合に、携帯電話を手に持つこと無く通話を行うことが
できるようにするための装置として、ハンズフリー装置
が存在する。ハンズフリー装置はマイクとスピーカを備
えていて、携帯電話に接続することで、携帯電話を手で
保持することなく装置のマイクとスピーカで通話できる
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ハンズフリー
装置を使用することで両手を運転操作に使用できるが、
運転操作中に携帯電話で会話を行っていることに変わり
がない。そこで、運転中を含めた車両内において携帯電
話による通話や通信を運転者自身が行うことなく、代行
してもらえるようにすると便利である。
【0004】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、運転中における通話を含めた
通信の代行を行うことが可能な車両用通信代行装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した発明
では、通信相手を特定する通信相手情報を取得する通信
相手情報取得手段と、前記通信相手情報で特定される前
記通信相手に送信する送信情報を取得する送信情報取得
手段と、前記取得した通信相手との通信回線を接続し、
前記取得した送信情報を送信する送信手段と、を車両用
通信代行装置に具備させて前記目的を達成する。請求項
2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用通信代行
装置において、前記通信相手からの受信情報を取得する
受信情報取得手段と、前記取得した受信情報を出力する
受信情報出力手段と、を具備することを特徴とする。請
求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載
の車両用通信代行装置において、前記通信相手情報取得
手段は、所定の条件から通信相手の候補を決定する通信
相手知識ベースと、前記通信相手知識ベースに基づいて
通信相手の候補をリスト表示する通信相手リスト表示手
段と、リスト表示された候補からいずれか1の候補を選
択する通信相手候補決定手段とを備えたことを特徴とす
る。請求項4に記載の発明では、請求項1又は請求項2
に記載の車両用通信代行装置において、送信情報取得手
段は、通信相手に対応して予め決められた複数の定型文
が記憶された定型文記憶手段と、少なくとも前記取得し
た通信相手情報を条件とし、前記定型文の候補を決定す
る定型文知識ベースと、前記定型文知識ベースに基づい
て定型文の候補をリスト表示する定型文リスト表示手段
と、リスト表示された候補からいずれか1の候補を選択
する定型文候補決定手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用通信代行装
置における好適な実施の形態について、図1から図13
を参照して詳細に説明する。 (1)実施形態の概要 本実施形態の車両用通信代行装置では、運転者等のユー
ザが通話相手との通話を代行するものである。ユーザ
は、通話相手(送信先)と通話内容(送信内容)を、エ
ージェントとの質問と回答による対話形式により、リモ
コン入力や音声入力でナビ画面から選択する。これら通
話相手や通話内容を決定する場合、送信先知識データベ
ース(タウンページや登録データ、学習からなる)によ
り、送信先カテゴリを決定し、カテゴリに合った定型文
のセットを通話内容の候補としてリストアップする。例
えば、110番なら緊急事の定型文をセットする。送信
先及び送信内容(定型文)が決定されると、ナビ、モデ
ム、携帯電話等により通信を行い、予め録音された音声
ファイルの中から選択された送信内容に対応する音声フ
ァイルを出力し、運転者に変わって送信先との通話を実
行する。通話の結果については、ナビ画面と音声により
ユーザに報告する。通話内容が質問の場合には、通話相
手の回答をプッシュフォンの押下キー又は音声認識によ
り判断し、結果を報告する。回答音声を録音、再生する
ことで結果報告するようにしてもよい。
【0007】(2)実施形態の詳細 図1は、車両用通信代行装置のシステム構成を表したも
のである。この図1に示されるように、装置本体10
と、この本体10に接続されるスピーカ30、表示装置
40、マイク50、リモコン60(無線接続)、及び電
話80を備えている。電話80については、車両に搭載
される自動車電話の場合には車両用通信代行装置を構成
するが、携帯電話(PHSを含む)やPDA等の情報携
帯端末装置の場合には車両用通信代行装置を構成せず、
これら通信機器を接続するためのインターフェース部を
備える。本実施形態については、携帯電話として説明す
る。
【0008】本体装置10は、モデム11、処理部1
2、出力部13、入力部14、リモコン受信部15、記
憶部17を備えている。処理部12は、CPU(Cen
tral Processing Unit)、ROM
(Read Only Memory)、RAM(Ra
ndom Access Memory)、等を備えた
コンピュータシステムにより構成されている。処理部1
2のCPUは、ROMやRAMに格納されたプログラム
やデータに従って、車両用通信代行装置としての電話代
行処理その他各種処理を行うようになっており、そのた
めの制御をモデム11、出力部13等の各部に対して行
う。本実施形態において、処理部12が実行する電話代
行処理プログラム等の各種プログラムは、通信定型文を
推定してリスト表示し、通話を代行する等一連のユーザ
に対するアシスト(補助)を、擬似人格をもったエージ
ェントが実行しているように作成されている。
【0009】モデム11は、携帯電話80と接続されて
おり、ユーザが選択した送信相手(通話相手)との間で
音声その他のデータ通信を行う。モデム11は、処理部
12と共に、送信手段、受信情報取得手段として機能す
る。出力部13は、スピーカ30、表示装置40、及び
携帯電話80と接続されている。出力部13は、音声の
出力と画像の出力を制御する。すなわち、出力部13
は、音声データに従ってエージェントの案内音声等の所
定の音声を合成し、スピーカ30や携帯電話80のスピ
ーカから出力する。また、出力部13は、電話代行処理
において、選択対象となる送信先のリストや定型文リス
ト等のリストやエージェント画像等を表示装置40に出
力するようになっている。この出力部13は、処理部1
2とスピーカ30、又は/及び、処理部12と表示装置
40と共に、通信結果出力手段として機能する。スピー
カ30は、車両用通信代行装置専用のスピーカとするこ
とも可能であるが、車両に配置されたオーディオ用のス
ピーカや、ナビゲーション装置のスピーカ等の他用途の
スピーカを兼用するようにしてもよい。表示装置40
は、例えばCRT(Cathode Ray Tub
e)、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどで
構成される。
【0010】入力部14は、表示装置40の画面表面に
配置されたタッチパネル、マイク50及びリモコン受信
部15と接続されている。入力部14は、リモコン受信
部15を介してリモコン60と無線接続されるようにな
っている。入力部14には、その他、キーボードやマウ
ス、タブレット等の各種入力機器の接続を可能に構成す
るようにしてもよい。入力部14は、これらの接続され
た入力機器からの各種入力信号をそのまま、又は所定の
処理(音声認識処理等)の後に処理部12に供給するよ
うになっている。
【0011】表示装置40のタッチパネルは、ポインテ
ィングデバイスとして機能し、ユーザが触れた位置(タ
ッチ位置)を検出する。入力部14は、このタッチ位置
から、表示装置40の表示内容のうちの何が選択された
かを検出して、選択内容に対応する選択データを処理部
に供給する。マイク50は、ユーザの音声を集音し入力
部14に供給する。入力部14では、供給された音声を
認識し、入力音声に対応して認識したデータを処理部1
2に供給する。リモコン受信部15は、リモコン60か
ら送信される選択データ等の入力データを受信して入力
部14に供給する。入力部14は、処理部12及び入力
機器(タッチパネル、マイク50、リモコン60、リモ
コン受信部15)と共に、通信相手情報取得手段、送信
情報取得手段として機能する。
【0012】記憶部17は、要領の大きな記憶媒体及び
その記憶媒体駆動装置で構成されている。記憶部17に
は、音声データベース171、定型文データベース17
2、知識データベース173、タウンページデータベー
ス174、電話帳176、予定表177、録音音声17
8、及びその他のデータ179が格納されている。これ
らの各データが格納される記憶媒体としては、CD−R
OM、DVD、ハードディスク等の容量が大きな媒体が
主として使用される。なお、複数種類の記憶媒体で記憶
部17を構成するようにしてもよい。例えば、予定表や
録音音声等を半導体メモリに格納し、その他のデータを
CD−ROMに格納することが可能である。
【0013】図2は、音声データベース171に格納さ
れている音声データの内容を概念的に表したものであ
る。この図2に示されるように、音声データは、作成さ
れた定型文に対応してた音声を合成するためのデータで
ある。音声データは、各種の定型文を作成する際の文節
単位などの基本単位の音声データ毎に格納されている。
各音声データは、音声番号により管理されている。
【0014】図3は、定型文データベース172に格納
されている定型文データの内容を概念的に表したもので
ある。この図3に示されるように、定型文データベース
172には、定型文番号により管理される各種定型文デ
ータが格納されている。各定型文データは、当該定型文
を表示装置40に表示する際のテキストデータを備えて
いる。また定型文は、図3に示されるように、音声デー
タの基本単位に対応した基本単位毎に区切られている。
定型文データは、区切られた各基本単位毎に音声データ
を特定するための音声番号(図2参照)を備えている。
【0015】定型文データベース172には、カテゴリ
別に定型文のセットが格納されている。本実施形態で
は、以下のカテゴリに分類されて各定型文が格納されて
いる。 110番:事故(若しくは事件)に関する定型文 119番:救急車(又は消防車)の依頼に関する定型文 レストラン:席の予約に関する定型文 宿泊施設:宿泊の予約に関する定型文、天候に関する定
型文、推薦観光施設に関する定型文 ゴルフ場:ゴルフの予約に関する定型文、天候に関する
定型文 自宅:帰宅に関する定型文 会社:会議に関する定型文 (登録された)仲の良い友人:日常会話定型文(過去に
使用した文章を含む)
【0016】図4、図5は、知識データベース173に
格納されている知識データベースの内容を概念的に表し
たものである。本実施形態における知識ベースである知
識データベース173には、時間に関する知識データベ
ース(図4(a))、場所に関する知識データベース
(図4(b))、および、通信の相手先に関する知識デ
ータベース(図5)、図示しないが後述する予定表17
7に関するスケジュールデータベース等のその他のデー
タベースが存在する。これらの知識データベースを使用
して、場所、時間、相手先等によってメッセージの内容
(定型文)が推測される。なお、図4、図5に表示した
定型文は、説明のための表示であり、実際には定型文番
号と、条件、および、条件に対する各定型文番号の点数
が格納されている。
【0017】時間に関する知識データベースでは、図4
(a)に例示するように、午前、午後、夜、深夜等の、
時や季節に関する各種条件が規定されており、例えば、
条件午後の場合、定型文番号1の点数が5点、定型文番
号2の点数が10点、…と規定されている。同様に、場
所に関する知識データベースでは、図4(b)に例示す
るように、自宅周辺、観光地、高速道路、その他遠方等
の場所に関する各種条件が規定されており、例えば、自
宅周辺の場合、定型文番号1〜5の点数が0点、定型文
番号6の点数が10点、…と規定されている。また、相
手先に関する知識データベースでは、図5に例示するよ
うに、友人、宿泊先、自宅、会社、緊急、レストラン等
の相手先に関する各種条件が規定されており、例えば、
相手先が友人の場合、定型文番号1の点数が5点、定型
文番号2の点数が10点、…と規定されている。
【0018】記憶部17(図1)のタウンページデータ
ベース174には、各種職業別に分類された電話番号が
データベース化されて格納されている。本実施形態で
は、電話番号に対応して所有者名と所在地が各職業毎に
格納されているが、電話番号所有者に関する簡単な説明
文等の所有者詳細データ等も格納するようにしてもよ
い。電話帳176には、住所、所有者名、電話番号から
なる一般電話帳データと、ユーザが個人的に自宅や友人
等について設定した各ユーザ毎のユーザ電話帳データが
格納されている。
【0019】予定表177には、各ユーザに対するスケ
ジュールが格納されている。予定表177に格納される
データは、携帯電話80を介して通信により取得し、又
は、メモリカードに格納されたスケジュールをその駆動
装置を介して取得する。なお、スケジュールの取得元
(スケジュールが設定される装置)としては、パーソナ
ルコンピュータ、携帯電話、携帯電子機器(PDA)、
インターネット上で管理されるスケジュール、等が対象
となる。
【0020】録音音声178には、ユーザの肉声による
メッセージや質問の音声録音されて格納されている。そ
の他のデータ179には、システムで必要とされる各種
データや、表示装置にエージェントを表示するための静
止画像のデータや、動画データの各種データ等が格納さ
れている。
【0021】次にこのように構成された車両用通信代行
装置における電話代行処理について図6〜図11を参照
して説明する。図6は電話代行処理の処理動作を表した
フローチャートで、図7〜図11は電話代行処理動作に
おいて表示装置40の表示画面を表したものである。電
話代行処理を行う場合、ユーザはまず表示装置40の表
示画面(トップ画面)から電話代行処理を選択する。ユ
ーザによって電話代行処理が選択されると、処理部12
は、エージェントとユーザとの対話により送信先を決定
する(ステップ10)。なお、処理部12が電話代行処
理プログラムに従って各処理を実行するが、以下の説明
では、エージェントが行う動作として説明することとす
る。すなわち、エージェントの動作は、実際には処理部
12による処理動作、又は処理部12による制御のもと
に各部が行う動作を意味する。
【0022】送信先を決定する場合、エージェントは、
相手先の決定方法を選択する画面を表示装置40に表示
する。相手先決定方法選択画面には、電話番号から決定
するための「電話番号から決定」ボタンとボタン番号1
と、対象から決定するための「対象から決定」ボタンと
ボタン番号2が表示される。ユーザがいずれかのボタン
を選択、又はボタン番号を音声で指定して選択すると、
エージェントは、選択された方法による相手先決定画面
を表示装置40に表示する。
【0023】図7は、表示装置40に表示される相手先
決定画面を表したものである。図7(a)は、「対象か
ら決定」ボタンが選択された場合、図7(b)は「電話
番号から決定」ボタンが選択された場合の相手先決定画
面である。図7(a)に示されるように、相手先決定画
面を含めた各画面において、表示装置40に表示される
画面は、状態表示画面70、エージェント画面71、ア
シスト画面72から構成されている。状態表示画面70
には、今どのような処理を行う状態であるかについて表
示される画面で、相手先決定画面の場合には、図7
(a)、(b)に示されるように「相手先」と表示され
る。
【0024】また、エージェント画面71には、ユーザ
が行う処理や操作をアシスト(補助)するエージェント
73が表示される。エージェント画面71には、各状態
の画面に対応したエージェント73の静止画像が表示さ
れる。図7に示した相手先決定画面では、エージェント
が相手先を決定するために電話番号を調べている様子を
表すために、電話帳74を開いた状態が表示されてい
る。なお、本実施形態におけるエージェントは、各状態
画面に応じた静止画を表示するが、状態に応じた動作を
行う動画でエージェントを表示することも可能である。
【0025】アシスト画面72には、エージェントによ
る状態に応じた説明文が表示される吹き出し75と、各
状態に応じたアシスト内容が表示される。本実施形態に
おいて、エージェントは各状態における操作説明を音声
により行うようになっているが、その操作説明と同一内
容、又は、共通内容を示す文章が吹き出し75に表示さ
れる。図7(a)に示した相手先決定画面のアシスト画
面72には、相手先対象リスト76が表示される。この
相手先対象リスト76は、定型文のカテゴリを最上位の
項目として階層化されている。エージェントは選択され
た項目に更に下位の層が存在する場合には、該当する階
層のリストを表示する。ユーザは、リスト表示された項
目を選択する場合、表示装置40の該当箇所に触れる
(タッチする)ことで選択し、又は、選択する項目を読
むことでマイク50から音声入力する。同一階層内の他
の項目を見たい場合には、スクロールボタン77a、7
7bで画面をスクロールすることができる。画面のスク
ロールは、「上にスクロール」「下にスクロール」等の
音声により指示することも可能である。
【0026】図7(b)に示されるように、「電話番号
から決定」ボタンが選択された場合の相手先決定画面で
は、アシスト画面72に、吹き出し75と、電話番号入
力エア78が表示される。電話番号は、ユーザにより市
外局番から順番にリモコン60や音声により入力され、
順次電話番号入力エリア78に表示される。
【0027】相手先決定画面から通信する相手先が決定
されると、エージェント73は、定型文セットを決定す
る(ステップ12)。すなわち、エージェント73は、
知識データベース173を使用して決定された相手先と
場所や時間等に関する条件から、定型文セットの候補を
リストアップし、定型文セット選択画面に表示する。定
型文セットの候補をリストアップする場合、エージェン
ト12は、現在の時刻、現在位置、ステップ10で決定
した送信先等を条件として、時間、場所、相手先に関す
る各知識データベース173(図4,5参照)から、各
定型文セット番号毎の合計点数を算出する。
【0028】図8は、定型文セット選択画面を例示した
ものである。この図8に示されるように、エージェント
73は、算出した合計点数が大きい定型セット番号順に
定型文データベース172から定型文セットを読み出
し、アシスト画面72の定型文リスト80に点数が大き
い順に表示する。送信先として、自宅、宿泊先、119
番が決定された場合の定型文セット選択画面がそれぞ
れ、図8(a)、(b)、(c)であり、決定された送
信先等の条件によって、よりユーザが望んでいると思わ
れる定型文がエージェント71が推定して、リスト表示
される。
【0029】エージェント73は、定型文セット選択画
面(図8)を表示装置40に表示する際に、スピーカ3
0からリスト表示された定型文セットのなかから発信す
る文章の選択を促す音声を出力する。また、アシスト画
面72の吹き出し75には、発信する文章の選択を促す
コメントが表示される。ユーザは、定型文リスト80に
表示された各定型文の中から送信を希望する文章(送信
先に伝えたい内容の文章)を選択する。
【0030】ユーザによって送信する文章が選択される
と、エージェント73は、選択された定型文を発信する
文章とし決定し(ステップ14)、発信確認画面を表示
装置40に表示する。すなわち、エージェント73は、
定型文データベース172から、選択された定型文の定
型文番号に対応する、音声番号を取得する。例えば、定
型文番号3が選択されている場合、定型文データベース
172から、対応する音声番号6,7,8を取得し、こ
の音声番号6,7,8に対応する音声データを、音声デ
ータベース171から取得して、音声ファイルとしてR
AMの音声ファイル記憶エリアに格納しておく。なお、
この音声ファイルは、送信先との通信が確立して実際に
音声データを送信する際に、音声データベース171か
ら読み出すようにしてもよい。
【0031】図9は、発信確認画面の表示内容を例示し
たものである。図9に示されるように、発信確認画面で
は、アシスト画面72中にステップ14で決定した文章
(定型文セット)がエージェント73によって表示され
る発信文書表示画面81と、この内容で発信して良いか
否かを確認する3種類の確認ボタン82が表示される。
確認ボタン82は、「はい」と表示された肯定ボタン8
2aと、「いいえ」と表示された否定ボタン82bと、
「追加」と表示された追加ボタン82cが表示される。
図9の発信確認画面を表示した際、本実施形態のエージ
ェント73は、発信して良いか否かを確認する音声を出
力するが、発信文章表示画面に表示する文章を読み上げ
るようにしてもよい。例えば、エージェント73は、
「これから帰ります。との伝言を発信してよろしいです
か?」との音声を出力するようにしてもよい。
【0032】否定ボタン82bは、発信文章表示画面8
1に表示された文章を取り消して再度設定をする場合の
ボタンである。この否定ボタン82bがユーザによって
選択された場合(ステップ16;N)、エージェント7
3はステップ14で決定した文章をクリアし、ステップ
12に戻って再度定型文セットを決定する処理を行う。
また、追加ボタン82cは、発信文章表示画面81に表
示された文章に加えてさらに別の文書についても送信し
たい場合のボタンである。この追加ボタン82cがユー
ザによって選択された場合(ステップ16;N)、エー
ジェント73は、ステップ14で決定した文章をそのま
ま保持しつつ、ステップ12に戻り、追加する定型文セ
ットを決定する処理をおこなう。この場合に追加する定
型文セットが決定(ステップ14)されると、図9の発
信文章表示画面81には、最初に決定した文章とその後
に追加された文章の全てが表示される。
【0033】肯定ボタン82aは、発信文章表示画面8
1に表示された文章の発信で良い場合のボタンである。
この肯定ボタン82aがユーザによって選択されると
(ステップ16;Y)、エージェント73は、ステップ
10で決定した送信先に対する発信処理を行う(ステッ
プ18)。すなわち、エージェント73(処理部12)
は、モデム11および携帯電話80により、ステップ1
0で決定した送信先の電話番号を発信する。
【0034】そして、エージェント73は、発信が送信
先の相手によって受信されたか否かを確認し(ステップ
20)、受信されない場合(ステップ20;N)、発信
開始から所定の時間が経過したか否かを確認する(ステ
ップ22)。所定時間が経過していなければ(ステップ
22;N)、ステップ18に戻り発信処理により受信を
待ち、所定時間が経過してタイムアウトとなった場合
(ステップ22;Y)、ステップ38の切断処理に以降
する。
【0035】タイムアウト前に受信されると(ステップ
20;Y)、エージェント73は、ステップ14に決定
しRAMの音声ファイル記憶エリアに格納した定型文に
対する音声ファイルを順次実行する(ステップ24)。
なお、本実施形態において実行する音声ファイルは、ま
ず、送信先あいて(受信者)が、ユーザ(送信者)から
の代行通信を受信するか否かの問い合わせと、その回答
を得るためのメッセージからなる受信確認の質問文を送
信した後に、ステップ14で決定した定型文セットの音
声ファイルを実行するようになっている。従って、受信
された後に最初に実行する音声ファイルは質問文である
ため(ステップ26;Y)、エージェント73は、質問
に対する送信先からの回答の受信を所定時間の間監視す
る(ステップ28;N、ステップ30;N)。一方、実
行した音声ファイルが質問文ではない場合(ステップ2
6;N)、ステップ36に移行する。
【0036】図10は、音声ファイルの実行に伴い表示
装置40に表示される表示画面の内容を表したものであ
る。図10(a)、(b)は、受信確認質問文の音声フ
ァイル実行に伴い表示される画面を表したものである。
図10(a)に示されるように、エージェント画面71
にはエージェント73が電話の受話器83を顔に当てて
いる画像が表示され、エージェント73がユーザに変わ
って通話していことを表示すると共に、状態画面70に
は「通話中」と表示される。そして、エージェント73
は、実行する音声ファイルに対応する文章をアシスト画
面72の吹き出し75に表示する。例えば、受信確認質
問文であれば、図10(a)に示されるように、「〜
(ユーザの氏名)からの伝言をお受けしますか?」との
音声ファイルを実行して該当音声を送信すると共に、対
応する文章が吹き出し75に表示される。なお、この通
話中における質問文の音声ファイルは送信先に対して出
力するだけであり、エージェント73の音声としてスピ
ーカ30から出力しないようになっている。これは、自
分に対してされた質問であるとの誤解をユーザがしない
ようにするためである。
【0037】また、音声ファイルを実行している場合、
エージェント73は、アシスト画面72には、通信状態
画面85を表示する。この通信状態画面85一方の側
(エージェント73が表示されている側(図面右側)
に、車両画像85aが表示され、エージェント73から
離れている側(図面左側)に、発信相手画像85bが表
示される。この発信相手画像85bは、ステップ10で
決定した送信相手によって異なる画像が表示される。例
えば、送信先が消防署である場合には、図10(c)に
示されるように消防車の画像が表示されるようになって
いる。
【0038】さらに、車両画像85aと発信相手画像8
5b間には、通信の方向を示す通信方向矢印85cが表
示される。この通信方向矢印は、音声ファイルを送信し
ている場合には図10(a)、(c)に例示されるよう
に、車両画像85aから発信相手画像85b方向を示す
矢印が表示される。また、図10(b)に例示されるよ
うに、質問文において相手からの回答を待っている場合
(ステップ28;Nとステップ30;Nを繰り返し、ス
テップ28;Yになるまでの間)、矢印は発信相手画像
85bから車両画像85a方向に表示される。このよう
に通信の状態を表示することで、ユーザは現状を正確に
認識することができる。なお、実施形態では矢印とした
が、通信の方向に流れを表現するようにしてもよい。
【0039】受信確認質問文を含めたその他の質問文の
場合、質問文音声を送信相手に送信すると共に、送信状
態を表示(図10(a)に例示参照)した後に、引き続
き送信先からの回答を得るための回答催促を行う。すな
わち、送信先からの回答を得るための回答催促音声を送
信すると共に、図10(b)に示すように、回答を催促
している状態を表示する。この図10(b)では、質問
文音声の内容に対する回答が2者択一形式なので、エー
ジェント73の吹き出し75には「はいの場合は”0”
を、いいえの場合は”1”を押してください」との文章
が表示される。この場も、ユーザに対する回答の催促で
あるとの誤解を生じないようにするため、画面表示のみ
であり、エージェント73によるスピーカ30からの音
声出力はされない。回答催促音声の内容と、これに対応
する吹き出し75の表示文章は、質問文音声の内容に対
応して出力、表示されるようになっており、択一回答の
場合であれば、回答内容とその番号により催促がされ
る。例えば、エージェント73は、「午前中を希望する
場合には”0”を、午後を希望する場合には”1”を、
夜間を希望する場合には”2”を押してください」等の
回答催促音声を出力し、吹き出し75に表示する。
【0040】また、送信相手からの特定のコメント等の
音声による回答を催促する場合、エージェント73は、
例えば、「ピーという音の後に、回答を音声で入力して
ください」等の回答催促音声を送信し、対応する文章を
吹き出し75に表示する。なお、このように通信相手か
らの音声による回答を得る場合、エージェント73は、
回答催促音声に続いて「ピー」という合図音を送信した
後、ステップ32において通信相手からの音声を一定時
間録音する。音声は記憶部17の録音音声178に格納
される。
【0041】図10(c)は、音声ファイルが質問文で
ない場合の通信状態画面を例示したものである。この図
10(c)では、送信先が消防署であり、送信している
定型文セットが火災の発生連絡文なので、状態画面70
には「119番」と表示され、通信状態画面85の発信
相手画像85bには消防車の画像が表示されている。そ
の他、音声ファイルが帰宅が遅くなることを伝える定型
文セットであれば、発信相手画像85bには自宅の画像
が表示され、例えば、「遅くなります」等の伝達文章が
吹き出し75に表示される。また対応する伝達音声はエ
ージェント73によって、送信先に送信される。
【0042】図6において、エージェント73は、質問
に対する送信先からの回答の受信を所定時間の間監視
し、所定時間内に回答を受信しない場合はタイムアウト
になり(ステップ28;N、ステップ30;Y)、エー
ジェント73は、送信先に対して「タイムアウトのため
切断いたします。」等の切断音声を実行し(ステップ3
4)、ステップ38に移行する。
【0043】一方、送信先からの回答を所定時間内に受
信すると(ステップ28;Y)、エージェント73は、
受信した回答内容をRAMの回答保存エリアに記憶する
(ステップ32)。エージェント73は、回答内容を記
憶した後、および、実行した音声ファイルが質問文でな
い場合(ステップ26;N)、全音声ファイルの実行が
終了したか否かを判断すする(ステップ36)。RAM
の音声ファイル記憶エリアに、未実行の音声ファイルが
存在する場合(ステップ36;Y)、エージェント73
は、ステップ14に戻って、次の音声ファイルをRAM
の音声ファイル記憶エリアから読み出して実行する。
【0044】全ての音声ファイルの実行が終了した後
(ステップ36;Y)、質問文に対する回答のタイムア
ウトの場合、および、発信処理のタイムアウトの場合、
エージェント73は、次に切断処理を行う(ステップ3
8)。すなわちエージェント73は、送信相手に対して
「ありがとうございました」等のお礼音声を送信した後
に、通信回線を切断する。また、図11(a)に例示す
るように、エージェント73は、表示装置40のエージ
ェント画面71において、受話器83を電話機84にオ
ンフックした状態を表示し、状態画面70には「切断処
理」と切断中であることを表示し、吹き出し75にお礼
音声に対応するお礼文を表示する。更に、アシスト画面
72には、車両画像85aと発信相手画像85bとの間
に表示されていた通信方向矢印85cを非表示にするこ
とで、通信が終了していることを認知しやすくする。
【0045】その後エージェント73は、発信が成功し
たか否かを判断し(ステップ40)、発信が成功した場
合(ステップ36;Yの後に切断処理を行った場合、ス
テップ40;Y)、成功応答処理を行う(ステップ4
2)。この成功応答処理は、電話代行が完了したこと
や、質問文を送信して回答がある場合には回答内容を伝
える処理である。図11(b)は、成功応答処理におけ
る成功応答画面(1)を表したものである。この成功応
答画面(1)は成功応答処理に置いて常に表示される画
面であり、電話代行が正常に完了したことをユーザに伝
えるための画面である。アシスト画面72の吹き出し7
5には、電話代行が完了したことを示す文章が表示され
る。
【0046】図11(c)は、成功応答処理における成
功応答画面(2)を表した回答表示画面である。エージ
ェント73は、ステップ23で記憶した回答の報告を音
声で行うと共に、回答表示画面の吹き出し75に回答内
容を表示する。なお、音声による回答を録音音声178
に格納している場合、エージェント73は、「相手から
次の音声による回答が得られました」と音声案内をした
後に、録音した音声を再生してスピーカ30から出力す
る。
【0047】一方、エージェント73は、発信が成功し
なかった場合、失敗応答処理を行う(ステップ44)。
この失敗応答処理は、失敗原因に応じた内容で行われ
る。すなわち、エージェント73は、発信処理(ステッ
プ18)に対してタイムアウトした場合(ステップ2
2;Y)であれば、例えば「発信しましたが、受信され
ませんでした」と音声で報告すると共に、吹き出し75
に表示する。また、質問文に対する回答の受信待ちでタ
イムアウトした場合(ステップ30;Y)、であれば、
例えば「回答が得られませんでした」と音声で報告する
と共に、吹き出し75に表示する。
【0048】以上説明したように、本実施形態の車両用
通信代行装置によれば、エージェントが自動的に発信処
理を行い、決定した定型文セットに基づく音声ファイル
の送信と、必要に応じて回答の受信を自動的に行うこと
ができる。このため、運転者は、走行を開始する前や信
号待ち等の停車中に送信先や定型文を決定しておくこと
で、自動的に電話代行が行われるので、運転操作に集中
することが出来る。
【0049】なお、説明した実施形態では発信する全文
章が決定し、発信確認画面(図9参照)で肯定ボタン8
2aが選択されると(ステップ16;Y)、エージェン
ト73は直ちに発信処理(ステップ18)を開始するよ
うにしたが、発信日時をユーザが設定できるようにして
もよい。すなわち、発信日時の設定項目を設け、日時が
入力された場合、エージェントは入力された日時を予約
日時として、送信先や定型文セットに対応する音声ファ
イルと共に記憶し、電話代行の設定処理を終了する。そ
して、設定された日時になったか否かを監視し、該当日
時になった場合に、発信処理(ステップ18)移行の処
理を開始する。なお、発信処理を実行する前に、エージ
ェントは、図9の発信確認を行った後に発信処理移行の
処理を開始するようにしてもよい。この場合の吹き出し
75には「予約日時になりました。以下の伝言を発信し
てよろしいですか?」のように、予約に基づく旨の表記
を追加し、エージェント73は、予約に基づく発信を確
認する音声をスピーカ30から出力する。
【0050】また、本実施形態によれば、エージェント
73が電話代行処理におけるユーザの操作を適宜解説す
るので、ユーザは操作を的確、容易に行うことができ
る。また、エージェントとの対話形式で操作を進めるた
め、ユーザは同乗者に依頼する感覚で操作することがで
きる。なお、エージェント73の音声や声色を複数用意
し、ユーザが選択できるようにしてもよい。ユーザは、
送信する相手に応じて選択する声色を変えることで、送
信相手に送信するエージェントの音声を色々変化させる
ことができる。
【0051】以上、本発明の車両用通信代行装置におけ
る1実施形態について説明したが、本発明は説明した実
施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した
範囲において各種の変形を行うことが可能である。例え
ば、説明した実施形態では、エージェント電話代行処理
を行うようにしたが、必ずしも音声による電話の代行に
かぎらず、電子メールの送信を代行するようにしてもよ
い。この場合、車両用通信代行装置は記憶部17に電子
メールアドレスデータベースを備える。
【0052】また、全ての通信代行を電子メールで行う
場合の他に、説明した実施形態による電話の代行と、電
子メールの代行とを適宜選択し、又は適宜切り換えて実
行するようにしてもよい。例えば、電話代行と、電子メ
ール代行のいずれにするかをユーザが決定するようにし
てもよく、また、自動的に判断するようにしてもよい。
自動的に判断する場合としては以下の方法が可能であ
る。すなわち、複数人に連絡する場合は電子メールと
し、1人の場合には電話とする。また、電話ができない
相手先(場所、時間)の場合はメールとする。電話出来
ない場合としては、相手(送信先)が会議中である場合
等があり、その判断は、予定表177に格納された送信
先相手の予定から判断する。即返事を欲しい場合は、電
話を選択する。この場合、例えば、発信する文章を決定
した際(ステップ14)に、返事を即欲しいか、後でも
良いかを確認する(ユーザに設定してもらう)ようにす
る。メールができない相手の場合は電話にする。メール
ができない相手としては、例えば、110番、119
番、レストラン、宿泊施設、ゴルフ場等がある。また、
最初に電話代行を行い、不通の場合(ステップ22でタ
イムアウトの場合)に、電子メールに切り換えるように
してもよい。さらに、時間、相手先によって電話にする
かメールにするかを推測するようにしてもよい。
【0053】なお、電子メールのやり取りを行う場合、
および、受信側が画像表示可能な電話である場合に、エ
ージェント自身の画像データを送信することも可能であ
る。そして、エージェントの容姿にユーザ本人の特長や
メッセージなどをグラフィカルに盛込むこようにしても
よい。このように、エージェントを通信の代行に使用す
ることで、送信側だけでなく受信側もゲーム感覚で気軽
に通信を行うことができる。
【0054】また、ユーザが決定した送信先や定型文セ
ットをエージェント73が学習し、次に送信先や定型文
を決定する際に学習結果を活用するようにしてもよい。
例えば、エージェント73は、発信先毎の発信回数をカ
ウントし記憶しておき、発信回数の多い相手先を優先的
に表示することができる。また、使用回数の多い定型文
を優先的に表示するようにしてもよい。この場合も定型
文の使用回数をカウントし、記憶する。定型文使用回数
は、各送信相手毎にカウントするようにしてもよい。ま
た、相手先とメッセージの内容を学習することで、「自
宅へ以下(これから帰ります)のように連絡します、よ
ろしいですか?」と操作をショートカットさせることが
可能である。さらに、送信する時間や場所含めて学習す
るようにしてもよい。例えば、会社を出たところ(時
間、場所)では自宅へ連絡する回数が最も多いので、自
宅を最優先して表示する。また、同じ相手に対して、発
信回数によってメッセージを自動で変化させることが可
能である。例えば、エージェント73は、所定回数まで
は「これから行きます」という定型文であるのに対し
て、所定回数以上になった場合にはより親しみを込めた
表現「これから行くね」という定型文に変化させる。
【0055】またエージェント73は、送信先の電話番
号から送信先のジャンルを特定し、定型文セットの候補
を選択するようにしてもよい。この場合、電話番号とジ
ャンルの対応を規定したジャンルデータベースを別途保
持するか、又は、タウンページデータベース174を使
用する。また、メールアドレスのドメイン名からジャン
ルを特定し、定型文セットを選択することも可能であ
る。
【0056】また、説明した実施形態では、定型文セッ
トに対応する音声データを送信するようにしたが、ユー
ザが自分の声を録音して使用することも可能である。こ
の場合、エージェント73は、入力されたユーザの音声
を録音音声178に格納し、音声ファイル実行(ステッ
プ24)において、格納した録音音声を再生し送信す
る。また、説明した実施形態では、相手先からの返答を
プッシュホンの番号で認識するようにしたが、相手の音
声を取得して音声認識し、認識結果から回答を判断する
ようにしてもよい。
【0057】説明した実施形態では、定型文データベー
ス172と知識データベース173とを別々に保存する
ようにしたが、図12に概念的に表示するように、定型
文と知識ベースを一体として記憶部17に保存するよう
にしてもよい。なお、図12に例示した条件は、定型文
と知識ベースを一体化した場合に固有な条件ではなく、
説明した実施形態においても採用することが可能であ
り、また、実施形態で説明した条件を一体化した場合の
条件に採用するようにしてもよい。
【0058】また、通信代行を電話代行にするか、電子
メール代行にするかを判断するために、知識データベー
スを使用するようにしてもよい。図13は、通信代行種
別(電話代行、と電子メール代行のいずれにすべきか)
を決定する際に使用する知識データベースを例示したも
のである。エージェント73は、電話代行と電子メール
代行のいずれかを決定する場合に、相手先に関する知識
データベース(図13(a))の点数と、時間帯に対す
る知識データベース(図13(b))の点数との合計値
を、電話と電子メール毎に計算し、点数が多い方の代行
処理を優先的に行う。ただし、最終決定をユーザにゆだ
ね、確認画面でエージェントが確認するようにしてもよ
い。なお、通信代行種別を決定する場合に、図13
(a)、(b)の知識データベース以外に各種条件から
なる知識データベースを採用することで、エージェント
はより確実な判断を行うことが可能である。
【0059】説明した実施形態では、送信先を決定する
際に表示する相手先対象リスト76(図7(a))で
は、定型文のカテゴリを最上位の項目として階層化され
たリストを固定的に表示するようにしたが、相手先対象
リスト76の表示対象についても、知識データベースを
使用し、時間や場所(車両位置)等の条件から各相手先
候補を点数化し、点数の大きい順にリスト表示するよう
にしてもよい。この場合、予定表177を参照すること
で各相手先の点数に重み付け、又は、加点することで、
よりユーザが希望する候補を上位に表示することが可能
になる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、運転者に代わって通話
を含めた通信の代行を行うことができ、運転者は運転操
作に集中することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車両用通信代行装
置のシステム構成図である。
【図2】同上、車両用通信代行装置の音声データベース
に格納されている音声データの内容を概念的に表した説
明図である。
【図3】同上、車両用通信代行装置の定型文データベー
スに格納されている定型文データの内容を概念的に表し
たも説明図である。
【図4】同上、車両用通信代行装置における知識データ
ベースの内容を概念的に表した説明図である。
【図5】同上、知識データベースの他の内容を概念的に
表した説明図である。
【図6】同上、車両用通信代行装置の電話代行処理の処
理動作を表したフローチャートである。
【図7】同上、車両用通信代行装置の表示装置に表示さ
れる相手先決定画面を表した説明図である。
【図8】同上、車両用通信代行装置の表示装置に表示さ
れる定型文セット選択画面を例示した説明図である。
【図9】同上、車両用通信代行装置の表示装置に表示さ
れる発信確認画面の表示内容を例示した説明図である。
【図10】同上、車両用通信代行装置において、音声フ
ァイルの実行に伴い表示装置に表示される表示画面の内
容を表した説明図である。
【図11】同上、車両用通信代行装置における切断処
理、および、応答処理における表示画面を表した説明図
である。
【図12】同上、車両用通信代行装置における、データ
ベースの例で、定型文と知識ベースを一体として記憶部
に保存する場合の説明図である。
【図13】同上、車両用通信代行装置において通信代行
種別を決定するための知識データベースを例示した説明
図である。
【符号の説明】
10 装置本体 11 モデム 12 処理部 13 出力部 14 入力部 15 リモコン受信部 17 記憶部 171 音声データベース 172 定型文データベース 173 知識データベース 174 タウンページデータベース 176 電話帳 177 予定表 178 録音音声 179 その他のデータ 30 スピーカ 40 表示装置 50 マイク 60 リモコン 80 電話
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K027 AA16 BB01 5K036 AA05 DD17 FF06 JJ10 KK06 5K067 AA35 BB03 EE02 FF23 GG01 GG12 HH22 HH23 5K101 LL12 NN16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信相手を特定する通信相手情報を取得
    する通信相手情報取得手段と、 前記通信相手情報で特定される前記通信相手に送信する
    送信情報を取得する送信情報取得手段と、 前記取得した通信相手との通信回線を接続し、前記取得
    した送信情報を送信する送信手段と、を具備することを
    特徴とする車両用通信代行装置。
  2. 【請求項2】 前記通信相手からの受信情報を取得する
    受信情報取得手段と、 前記取得した受信情報を出力する受信情報出力手段と、
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の車両用通
    信代行装置。
  3. 【請求項3】 前記通信相手情報取得手段は、 所定の条件から通信相手の候補を決定する通信相手知識
    ベースと、 前記通信相手知識ベースに基づいて通信相手の候補をリ
    スト表示する通信相手リスト表示手段と、 リスト表示された候補からいずれか1の候補を選択する
    通信相手候補決定手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の車両用通信代行装置。
  4. 【請求項4】 送信情報取得手段は、 通信相手に対応して予め決められた複数の定型文が記憶
    された定型文記憶手段と、 少なくとも前記取得した通信相手情報を条件とし、前記
    定型文の候補を決定する定型文知識ベースと、 前記定型文知識ベースに基づいて定型文の候補をリスト
    表示する定型文リスト表示手段と、 リスト表示された候補からいずれか1の候補を選択する
    定型文候補決定手段とを備えたことを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の車両用通信代行装置。
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