JP2003031108A - ヒューズの取付構造 - Google Patents

ヒューズの取付構造

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JP2003031108A
JP2003031108A JP2001215086A JP2001215086A JP2003031108A JP 2003031108 A JP2003031108 A JP 2003031108A JP 2001215086 A JP2001215086 A JP 2001215086A JP 2001215086 A JP2001215086 A JP 2001215086A JP 2003031108 A JP2003031108 A JP 2003031108A
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Tomohiro Ikeda
智洋 池田
Koichi Mizutani
浩市 水谷
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Toyota Motor Corp
Yazaki Corp
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Toyota Motor Corp
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電線保護用ヒューズの製造工程やメンテナン
スにおいて、ヒューズをヒューズホルダへ組付ける際に
発生されるヒューズの破損不良率を低減化させ、ヒュー
ズホルダの小型化、低コスト化を図る。 【解決手段】 端子30III が備えられたヒューズ10
と、端子30III に接続される他の端子40と、端子3
0III と他の端子40とを固定する止具60,100
と、ヒューズ10と端子30III と他の端子40と止具
60,100とが取付けられるヒューズホルダ200B
とを備え、ヒューズ10に備えられた端子30III と、
他の端子40とが、止具60,100を介してヒューズ
ホルダ200Bに取付けられ且つ通電可能に接続される
際に、ヒューズ10に加わる歪の影響を緩和させる歪吸
収部36a,38aが、端子30III に形成されたヒュ
ーズ10の取付構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの電気
配線に接続されるヒューズの破損不良率を低減化させる
と共に、ヒューズ周辺部の小型化、低コスト化を可能と
したヒューズの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大電流用のヒューズが組付けられるヒュ
ーズボックスとして、例えば、図15および図16に示
されるものが知られている。図15は、従来のヒューズ
ボックスを示す斜視図であり、図16は、従来のヒュー
ズボックスにヒューズが組付けられた状態を示す斜視図
である。
【0003】図15および図16において、符号300
Xは上面が開口した長方形状のボックス本体を示したも
のである。図16の如く、このボックス本体300Xの
内部に、200アンペア(A)級の大電流用のヒューズ
10Xが収容される。大電流用のヒューズ10Xは、太
い棒状の本体12Xの両端に、板状の矩形の端子(以
下、ヒューズ端子という)30X、30Xが形成された
ものであり、各端子30Xにボルト通し孔が設けられて
いる。
【0004】ヒューズ10Xを略水平な姿勢でボックス
本体300X内に収容する際に、両端のヒューズ端子3
0X、30Xを受ける受台350Xが、ボックス本体3
00Xの内部に一対ほど設けられている。受台350X
はボックス本体300Xの底面から立設され、ヒューズ
10Xをある高さに保持できるように形成されたもので
ある。また、受台350Xは、ボックス本体300Xの
長手方向に所定の間隔すなわちヒューズ10Xの本体1
2Xを収容できるスペースをおいて配置されている。
【0005】ヒューズ10Xと略平行な関係にあるボッ
クス本体300Xの側壁323Xに、受台350Xの上
面部分に対応した2つの横孔340Xが設けられてい
る。これらの横孔340Xは、受台350X上に載せら
れたヒューズ10Xの端子30Xと通電可能に接続され
る電線端子40Xを挿入するために設けられたものであ
る。また、上向きにネジ部を立設させた状態で、受台3
50Xにボルト70Xがインサート成形されている。
【0006】このヒューズボックスにおいて、ヒューズ
10Xと電線50Xとを接続する場合は、図16の如
く、ヒューズ10Xをボックス本体300X内に収容
し、ヒューズ端子30Xのボルト通し孔をボルト70X
に嵌めて、受台350X上にヒューズ端子30Xを載せ
る。次いで、電線50Xの先端に加締められた丸形端子
40Xすなわち電線端子40Xを、ボックス本体300
Xの横孔340Xからボックス本体300X内に挿入す
る。そして、電線端子40Xの孔をボルト70Xに嵌め
て、電線端子40Xをヒューズ端子30Xの上に重ねる
ようにして置く。このような状態で、図16の如く、座
金90Xを介してナット100Xをボルト70Xに締付
ける。これにより、ボルト70Xによってヒューズ端子
30Xと電線端子40Xが相互に結合されると共に、こ
れらがボックス本体300Xに固定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ヒューズが取付けられたヒューズボックスの構造にあっ
ては、ヒューズ10Xをヒューズボックスのボックス本
体300Xに組付ける際に、ナット100Xをボルト7
0Xに締付けて、ヒューズ端子30X,30Xと電線端
子40Xとを受台350Xに固定させるが、この時、ね
じの締付によりヒューズ10Xの本体12Xに外力が加
わり、この外力によってヒューズ10Xが破損されてし
まうことが懸念されていた。
【0008】また、成形によるソリなどの寸法誤差など
から、ヒューズボックスのボックス本体300X内に設
けられた受台350Xのボルト70X,70X間のピッ
チと、ヒューズ10Xの本体12Xの両端に設けられた
ヒューズ端子30X,30Xのボルト通し孔間のピッチ
とがずれていた場合、受台350Xに上向きに立設され
たボルト70X,70Xに、ヒューズ端子30X,30
Xのボルト通し孔を無理に合せて、ヒューズ10Xを受
台350X,350Xに取付けようとすると、ヒューズ
10Xの本体12Xに無理な力が加わり、これによって
ヒューズ10Xが破損されてしまうことが心配されてい
た。
【0009】このような不具合の発生を防止するため
に、例えば、ヒューズ端子30X,30Xのボルト通し
孔をヒューズ10Xの長手方向に延長していわゆる長孔
形状とし、これにより前記ピッチのずれを長孔部分で吸
収させて、大きな外力がヒューズ10Xに加わることを
軽減させることも考えられた。
【0010】しかしながら、ピッチのずれを吸収するた
めに、ヒューズ端子30X,30Xのボルト通し孔をヒ
ューズ10Xの長手方向に延長して縦横比の大きな長孔
形状とすると、一方のヒューズ端子30Xの端部から他
方のヒューズ端子30Xの端部までのヒューズ10Xの
全長が延長され、これに伴って、ヒューズボックスのボ
ックス本体300Xも大型化されてしまうということが
懸念されていた。
【0011】また、小電流用のヒューズなどは、所定の
電流よりも大きな電流が流れると溶断する細い金属線が
ヒューズのエレメント内に設けられたものであるが、こ
のようなヒューズ全体に無理な力や外力が加わると、ヒ
ューズ内部の細い金属線がその中間部や端部において切
断されてしまうということが問題となっていた。
【0012】本発明は、上記した点に鑑み、自動車など
の電気配線に接続されるヒューズおよびこれの周辺部に
関し、電線保護用ヒューズの製造工程やメンテナンスに
おいて、ヒューズをヒューズホルダへ組付ける際に発生
されるヒューズの破損不良率を低減化させ、且つ、ヒュ
ーズホルダの小型化、低コスト化を図ったヒューズの取
付構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のヒューズの取付構造は、端
子が備えられたヒューズと、該端子に接続される他の端
子と、該端子と該他の端子とを固定する止具と、該ヒュ
ーズと該端子と該他の端子と該止具とが取付けられるヒ
ューズホルダとを備え、該ヒューズに備えられた該端子
と、該他の端子とが、該止具を介して該ヒューズホルダ
に取付けられ且つ通電可能に接続される際に、該ヒュー
ズに加わる歪の影響を緩和させる歪吸収部が、該端子に
形成されたことを特徴とする。上記構成により、ヒュー
ズに備えられる端子に、ヒューズに加わる歪の影響を緩
和させる歪吸収部が形成されてあるから、ヒューズに備
えられた端子と、他の端子とが、止具を介してヒューズ
ホルダに取付けられる際に発生される外力や歪み応力
は、ヒューズに備えられる端子の歪吸収部に吸収される
こととなる。従って、ヒューズに無理な力が加わること
がなく、ヒューズの破損は未然に防止されることとな
る。
【0014】また、請求項2記載のヒューズの取付構造
は、請求項1記載のヒューズの取付構造において、前記
端子が、ヒューズ保持部と、取付部と、該ヒューズ保持
部と該取付部とを繋ぐ連結部とから形成され、前記ヒュ
ーズと別体のヒューズ端子であることを特徴とする。上
記構成により、ヒューズをヒューズホルダに組付ける際
に、ヒューズに加わる外力や歪み応力は、端子の連結部
を含むこれの近傍などでも分散されて吸収されることと
なる。また、ヒューズと端子とが別体であることから、
ヒューズをヒューズホルダに組付ける際に、ヒューズに
加わる外力や歪み応力は、端子のヒューズ保持部でも分
散されて緩和されることとなる。これにより、ヒューズ
をヒューズホルダに組付ける際に、ヒューズに無理な力
が加わることがなく、ヒューズの破損は、一層、防止さ
れることとなる。
【0015】また、請求項3記載のヒューズの取付構造
は、請求項2記載のヒューズの取付構造において、前記
歪吸収部が、前記ヒューズ端子の前記取付部に形成され
たことを特徴とする。また、請求項4記載のヒューズの
取付構造は、請求項2又は請求項3記載のヒューズの取
付構造において、前記歪吸収部が、前記ヒューズ端子の
前記連結部に形成されたことを特徴とする。上記構成に
より、ヒューズに備えられた端子と、他の端子とが、止
具を介してヒューズホルダに取付けられる際に発生され
る外力や歪み応力は、ヒューズ端子の取付部に形成され
た歪吸収部、又は、ヒューズ端子の連結部に形成された
歪吸収部で吸収されることとなる。従って、止具からヒ
ューズ端子を経てヒューズに伝わる外力または歪み応力
は、ヒューズ端子の取付部または連結部に形成された歪
吸収部で低減化され、これにより、大きな力が加えられ
ることによるヒューズの破損は未然に防止されることと
なる。ヒューズホルダに組付けられたヒューズ端子の左
右方向、すなわち、ヒューズの長手方向に沿って働く外
力は、主に、ヒューズ端子の取付部に形成された歪吸収
部で吸収されることとなる。また、ヒューズ端子の上下
方向に沿ってヒューズに働く外力は、主に、ヒューズ端
子の連結部に形成された歪吸収部で吸収されることとな
る。このように、ヒューズ端子の取付部もしくは連結部
に形成された歪吸収部は、緩衝部としての機能を果すも
のである。また、ヒューズ端子の取付部と連結部との両
方に、ヒューズに加わる歪の影響を緩和させる歪吸収部
が形成されてあれば、ヒューズに大きな外力が加えられ
た状態においても、ヒューズ端子の取付部および連結部
に形成された歪吸収部によって、大きな外力は分散され
ると共に吸収されるから、ヒューズの破損は、より一
層、防止されることとなる。
【0016】また、請求項5記載のヒューズの取付構造
は、請求項2〜4の何れか1項に記載のヒューズの取付
構造において、前記ヒューズは、円筒形をした本体と、
該本体に対応し該本体の両端に備えられる円筒形をした
一対の電気接触部と、一対の該電気接触部間を通電可能
に接続し且つ該本体の内部に挿通された金属線とから構
成された管ヒューズであり、該管ヒューズに対応して、
前記端子の前記ヒューズ保持部が円筒状に形成され、該
管ヒューズを構成する一対の該電気接触部に一対の該端
子の該ヒューズ保持部が嵌合されて、該管ヒューズの両
端に一対の該端子が取付けられたことを特徴とする。上
記構成により、管ヒューズの両端に構成された円筒形の
一対の電気接触部に、端子を形成する円筒状のヒューズ
保持部をそれぞれ嵌合するだけで、管ヒューズの両端に
一対の端子が取付けられることとなる。従って、無理な
力が加えられることなく、簡単に管ヒューズの両端に一
対の端子が取付けられることとなる。これにより、前述
の端子に形成された歪吸収部の作用と相俟って、管ヒュ
ーズを構成する一対の電気接触部や本体に無理な力が働
くことがないから、管ヒューズの本体の破損は未然に防
止されることとなる。また、外力や歪み応力が管ヒュー
ズを構成する一対の電気接触部や本体に加えられること
によって、管ヒューズの一対の電気接触部間を通電可能
に接続し、且つ、管ヒューズの本体の内部に挿通された
金属線が、これの中間部や端部において切断されてしま
い、このことから、管ヒューズがヒューズとしての機能
を果さないといった不具合の発生は未然に防止されるこ
ととなる。また、ヒューズ組立の製造現場や、メンテナ
ンスのためにヒューズの点検・交換・取付作業を行うと
いった際に、両端に一対の端子が取付けられた管ヒュー
ズを手で持つなどして取扱う場合においても、ヒューズ
に加わる歪の影響を緩和させる歪吸収部が端子に形成さ
れてあるから、ヒューズに無理な力が加わることなく、
前述したヒューズの破損などの不具合の発生は未然に防
止されることとなる。
【0017】また、請求項6記載のヒューズの取付構造
は、請求項1〜5の何れか1項に記載のヒューズの取付
構造において、前記ヒューズホルダは、前記ヒューズ
と、一対の前記端子と、一対の前記他の端子と、一対の
前記止具とが取付けられるための収容部および開口部が
形成されたホルダ本体と、該ホルダ本体に対応し該開口
部を閉じて内部を保護するカバーとを備え、一対の該止
具は、第1止具および第2止具から構成され、該収容部
内に一対の該第2止具が備えられる一対の取付部が形成
され、一対の該第1止具および該第2止具が固定される
ことで、該ヒューズに備えられた一対の該端子と、一対
の該他の端子とが、該ホルダ本体に取付けられることを
特徴とする。上記構成により、ヒューズに備えられた一
対の端子と、一対の他の端子とが、一対の第1止具およ
び第2止具によって、ヒューズホルダのホルダ本体の収
容部に取付けられる構造のものにおいて、ヒューズに無
理な力が加えられることなく、取付力や歪み応力はヒュ
ーズに備えられたそれぞれの端子の歪吸収部に吸収され
ることとなる。従って、前述したヒューズの取付構造に
おけるヒューズの破損は未然に防止されるものとなる。
また、ヒューズと、一対の端子と、一対の他の端子と、
一対の止具とが取付けられるための収容部および開口部
が形成されたホルダ本体と、ホルダ本体に対応し開口部
を閉じて内部を保護するカバーとが備えられたヒューズ
ホルダが用いられるから、ヒューズの取付け・取外し作
業性に優れ、且つ、ヒューズと、一対の端子と、一対の
他の端子と、一対の止具とは、カバーにより風雨に曝さ
れることなくヒューズホルダ内で保護されることとな
る。これにより、漏電、ショートなどの電気的な不具合
の発生は回避されることとなる。
【0018】また、請求項7記載のヒューズの取付構造
は、請求項6記載のヒューズの取付構造において、前記
第1止具に螺合部が形成され、該螺合部に対応して前記
第2止具に螺合部が形成され、該螺合部に対応して前記
ヒューズに備えられた前記端子の取付部に長孔もしくは
丸孔が形成され、該螺合部に対応して前記他の端子の電
気接触部に丸孔が形成され、該端子と該他の端子とが、
該第1止具と該第2止具との間に挟まれ、且つ、該第1
止具と該第2止具とが螺合されることで、該端子と該他
の端子とが接触されると共に固定されることを特徴とす
る。上記構成により、端子と他の端子とは確実に接触さ
れて通電可能となり、且つ、両者は第1止具と第2止具
との間に挟まれて確実に固定されることとなる。また、
ヒューズに備えられた端子の取付部に、ヒューズの長手
方向に沿って多少横長な形状をした縦横比の小さい長孔
もしくは丸孔が形成されることとなる。従って、一対の
端子が備えられたヒューズをヒューズホルダに組付ける
際に発生される外力や歪み応力に対処するために、ヒュ
ーズの長手方向に延長された縦横比の大きい形状の長孔
を端子の取付部に設ける必要性がなくなる。これによ
り、ヒューズの両端に取付けられた一方の端子の端部か
ら、他方の端子の端部にかけての全体の左右方向の長さ
が短くなり、これに伴って、一対の端子が備えられたヒ
ューズが取付けられるヒューズホルダの左右幅方向が短
く設定される。従って、ヒューズホルダの小型化、コン
パクト化が図られ、また、ヒューズホルダが組付けられ
る相手部位の省スペース化も図られることとなる。そし
て、その結果として、ヒューズホルダの価格が低減され
ると共に低コスト化が図られることとなる。
【0019】また、請求項8記載のヒューズの取付構造
は、請求項1〜7の何れか1項に記載のヒューズの取付
構造において、前記歪吸収部が、略U字型に形成された
湾曲部であることを特徴とする。上記構成により、端子
が備えられたヒューズに、大きな外力や歪み応力が加え
られようとされても、端子の歪吸収部が略U字型に形成
された湾曲部であるから、大きな外力や歪み応力は、略
U字型に形成された湾曲部で良好に吸収されることとな
る。これにより、ヒューズの破損は、一層、防止される
こととなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るヒューズの取
付構造の一実施形態について図面を用いて詳細に説明す
る。
【0021】図1および図2は、本発明に係るヒューズ
の取付構造の一実施形態を示す分解斜視図、図3は、図
1および図2のA−A断面図である。また、図4(a)
は、端子を示す斜視図、図4(b)は、ヒューズを示す
斜視図、図4(c)は、円環状絶縁体を示す斜視図、図
4(d)は、ヒューズに端子が取付けられた状態を示す
斜視図である。
【0022】また、図5は、同じくヒューズに端子が取
付けられた状態を示す斜視図、図6(a)〜図6(c)
は、ヒューズに端子が取付けられた状態を示す正面図、
図6(d)は、ヒューズに端子が取付けられた参考例を
示す正面図、図6(e)は、ヒューズを示す正面図であ
る。
【0023】また、図7(a)は、第1止具を示す拡大
斜視図、図7(b)は、電線および他の端子を示す拡大
斜視図、図7(c)は、ヒューズに端子が取付けられた
状態を示す要部拡大図、図7(d)は、第2止具を示す
拡大斜視図、図8は、ヒューズホルダを示す斜視図であ
る。
【0024】また、図9は、本発明に係るヒューズの取
付構造の他の実施形態を示す分解斜視図、図10は、図
9のB−B断面図、図11は、ヒューズが取付けられた
ホルダ本体を示す縦断面図、図12は、図9のC−C断
面図、図13は、他のヒューズホルダを示す斜視図、図
14(a)は、他のホルダ本体の電線導入部を示す拡大
斜視図、図14(b)は、他のカバーの電線導入部を示
す拡大斜視図である。
【0025】各図を基に、ヒューズ、ヒューズ端子、ヒ
ューズホルダの各方向について説明する。まず「上下」
の定義については、図1および図9の如く、ヒューズ端
子30I,30III に形成された取付部36I,36II
I がある側を上側とする。同じく、図1および図9の如
く、ヒューズホルダ200A,200Bを構成するホル
ダ本体300A,300Bの開口部311A,311B
側を上側とする。
【0026】一方、図4および図5の如く、端子30
I,30II,30III に形成されたヒューズ保持部31
がある側を下側とする。また、図3および図10の如
く、ヒューズホルダ200A,200Bを構成するホル
ダ本体300A,300Bの底壁312A,312B側
を下側とする。この明細書中の「上下」とは、図3およ
び図10〜図12の如く、内部に端子30I,30III
を備えるヒューズ10が収容され、且つ、水平に配置さ
れたヒューズホルダ200A,200Bの高さ方向を意
味する。
【0027】また「前後」の定義は、図1および図9の
如く、ヒューズホルダ200A,200Bを構成するホ
ルダ本体300A,300Bに関し、一対の電線導入部
330A,330Bが突出して形成された側を前側もし
くは手前側とする。一方、その反対側として、ヒューズ
ホルダ200A,200Bが他の基体(図示せず)へ取
付けられるために、ヒューズホルダ200A,200B
を構成するホルダ本体300A,300Bに固定部31
4が設けられた側を後側とする。
【0028】また「左右」の定義は、前記「上下」およ
び前記「前後」の定義に従い自ずと決定される。ヒュー
ズ10に関する「左右」とは、図5および図6の如く、
ヒューズ10に取付けられた一方の端子30I,30I
I,30III から、他方の端子30I,30II,30III
にかけて沿った方向を指し、ヒューズ10の長手方向
に沿った方向を意味する。
【0029】この明細書中の「左右」とは、図1〜図3
と、図9および図10の如く、水平に配置されたヒュー
ズホルダ200A,200Bを構成するホルダ本体30
0A,300Bに関し、一方の受台350A,350B
から他方の受台350A,350Bにかけて沿った方向
を指し、ヒューズホルダ200A,200Bの幅方向を
意味する。
【0030】なお、この明細書における「上下」、「前
後」、「左右」の定義は、各部を説明する上で、便宜
上、定義されたものであり、必ずしも端子30I,30
II,30III を備えるヒューズ10が、ヒューズホルダ
200A,200Bに取付けられた構造における実使用
時の方向と一致するものではない。
【0031】ヒューズについて説明すると、ヒューズは
配線回路中に取付けられ、過大電流が流れた場合に速や
かに溶断されて機器の損傷を防ぐ回路保護部品であり、
一般に、大電流回路に使用されるものと、小電流回路に
使用されるものとに分けられる。
【0032】ヒューズの種類として、例えば、大電流ヒ
ューズ(20A〜120A)、ブレード型ヒューズ(3
0A以下)というように分類されたものが挙げられる。
また、大電流ヒューズの中で30A〜40A前後のもの
は、中電流ヒューズと呼ばれることもある。このような
中電流ヒューズは、従来の大電流ヒューズよりも小型化
をねらったヒュージブルリンクである。ヒューズの種類
について具体的に説明すると、大電流用の刃形端子付き
筒形ヒューズ、栓形ヒューズ、小電流用の筒形ヒュー
ズ、管形ヒューズ、つめ付きヒューズ、その他の特殊な
ヒューズなど、異なる仕様・用途により各種のものが挙
げられる。
【0033】ヒューズは電気抵抗の熱によって溶断され
るものであるから、ヒューズ内に設けられた導体部分
は、所定の電流が流れる際には溶断されずに通電され、
過大電流が流れた際に溶ける材料が用いられる。そのよ
うな材料として、亜鉛、鉛、すず、これらを主成分とす
る合金などが挙げられる。
【0034】また、筒形ヒューズとして配線用筒形ヒュ
ーズが挙げられ、配線用筒形ヒューズは、JIS C
8314,JIS C 8352などにより各仕様が定
められたものである。そのような配線用筒形ヒューズの
種類を列記すると、CF形,CK形,CHK形,CB
形,CBE形,CL形,CLE形,CKD形ヒューズリ
ンクなどが挙げられる。
【0035】以下に、ヒューズホルダ200A,200
Bに組付けられるヒューズ10について説明する。図
4,図6,図7の如く、本発明に用いられる一実施形態
の配線用筒形ヒューズ10は、筒形ヒューズ10を保持
するために用いられるヒューズ端子30I,30II,3
0III (図4〜図6)と接触されるための一対の電気接
触部11と、この一対の電気接触部11の間に形成さ
れ、且つ、一対の電気接触部11間を絶縁するガラス製
のヒューズ本体12とから構成された管ヒューズ10で
ある。
【0036】図6(e)および図7(c)の如く、筒形
ヒューズ10の電気接触部11は、金属製の筒状部11
aと側板部11bとから形成されている。また、所定の
電流よりも大きな電流が流れると溶断する細い金属線1
4が、筒形ヒューズ10のエレメント内に設けられてい
る。この金属線14いわゆる線ヒューズは、一方の電気
接触部11を形成する側板部11bの略中央部から、中
空のガラス管12内部を通り、他方の電気接触部11を
形成する側板部11bの略中央部にかけて、通電可能に
接続されたものである。
【0037】前記筒形ヒューズ10の両端に取付けられ
るヒューズ端子30I,30II,30III について、図
4〜図7を用いて説明する。ヒューズ端子30I,30
II,30III は、まず、金属製板材に打抜き加工が施さ
れて端子金具素材が形成され、次に、この端子金具素材
に折曲げ加工が施されることにより、所定の形状をした
ヒューズ端子30I,30II,30III として形成され
る。
【0038】このようにして各プレス加工が施されて形
成されたヒューズ端子30I,30II,30III は、ヒ
ューズ側接触部31すなわちヒューズ保持部31と、電
線端子側接触部35すなわち他の端子側接触部35が形
成された基板36I,36II,36III と、前記ヒュー
ズ保持部31と前記基板36I,36II,36III とを
結ぶ連結部38I,38II,38III とから形成されて
いる。
【0039】ヒューズ端子30I,30II,30III の
ヒューズ側接触部31は、一端に開口32が設けられ他
端に側板部34が設けられた筒状部33から形成されて
いる。なお、ヒューズ保持部31の符号34の部分は、
側板が省略された他の開口となっていてもよい。基板3
6I,36II,36III は、電線端子側接触部35と、
この電線端子側接触部35に設けられた長孔形状の取付
孔37などから形成されている。
【0040】図4(a)の如く、基板36Iすなわち上
板36Iの一端に折曲げ部39aが設けられると共に金
属製板材は連結片38Iへと続き、ヒューズ側接触部3
1の一端に折曲げ部39aが設けられると共に、金属製
板材は連結片38Iへと続いている。このようにして、
図5および図6の如く、上板36I,36II,36III
とヒューズ側接触部31との間に2ヶ所の折曲げ部が設
けられると共に、両者を結ぶようにして垂設された連結
片38I,38II,38III により、上板36I,36
II,36III と、ヒューズ側接触部31と、連結片38
I,38II,38III とが一体に繋げられて、ヒューズ
端子30I,30II,30III が形成されている。
【0041】図4,図5,図7の如く、ヒューズ端子3
0I,30III の上板36I,36III は、連結片38
I,38III との境界の折曲げ部39aから、水平板部
36b,36cが形成され、一方の水平板部36bと他
方の水平板部36cとの間に、湾曲形状をした歪吸収部
36aが略逆U字型に形成されている。また、他方の水
平板部36cは、電線端子側接触部35として機能する
部分であり、この他方の水平板部36cの略中央に、第
1止具60を構成するねじ70の雄ねじ部71(図7)
が挿通されるための長孔37が設けられている。このよ
うにして、上板36I,36III は、折曲げ部39aか
ら端部36dまで、その主体部が略水平となるようにし
て形成されている。
【0042】また、図5および図6の如く、ヒューズ端
子30II,30III を形成する上板36II,36III と
ヒューズ側接触部31との間に、両者を結ぶ連結片38
II,38III が垂設され、この連結片38II,38III
に、湾曲形状をした歪吸収部38aが横に向いた略U字
型に形成されている。
【0043】そして、図4(b)および図6(e)の如
く、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12の両
端に形成された一対の電気接触部11に対応して、図4
〜図6の如く、筒形ヒューズ10を保持すると共に筒形
ヒューズ10をヒューズホルダに取付けるための一対の
ヒューズ端子30I,30II,30III が、筒形ヒュー
ズ10に形成された一対の電気接触部11に取付けられ
る。このようにすれば、図1および図2と、図9の如
く、筒形ヒューズ10はヒューズホルダ200A,20
0Bに容易で迅速に組付けられることとなる。
【0044】前記ヒューズ端子30I,30II,30II
I と通電可能に接続される他の端子40すなわち電線端
子40について、図7(b)を用いて説明する。電線端
子40は、まず、金属製板材に打抜き加工が施されて端
子金具素材が形成され、次に、この端子金具素材に折曲
げ加工が施されることにより、所定の形状をした丸型端
子40として形成される。このようにして各プレス加工
が施されて形成された丸型端子40は、丸孔41が設け
られた電気接触部42と、一対の導体圧着片44および
一対の被覆圧着片45とから形成された電線接続部43
とからなるものである。電線端子40の電気接触部42
に設けられた丸孔41は、図7に示される如く、第1止
具60を構成するねじ70の雄ねじ部71が挿通される
ために設けられた取付孔41である。
【0045】上述したヒューズ端子30I,30II,3
0III や圧着端子40などの端子類の材質として、例え
ば、青銅、銅合金などの銅系材料、アルミニウム合金な
どが挙げられる。本発明に用いられるヒューズ端子30
I,30II,30III や圧着端子40などの端子類とし
て、通電機能を有する金属材料、その他に電気を良好に
通すことのできる導体であればいかなる材質であっても
よい。
【0046】また、耐食性を向上させるために、前記材
質にメッキなどの表面保護処理が施されたものであって
もよい。しかし通常使用される条件下で十分に性能を維
持できるのであれば、価格低減化の観点からも、そのよ
うな表面保護処理は省略されたものであることが好まし
い。このように、本発明に用いられる端子類は、この発
明の目的を損なわない範囲において、いかなる形態のも
のであってもよい。
【0047】前記電線端子40が取付けられるケーブル
50などの電線50について、図7(b)を用いて詳し
く説明する。この明細書でいう電線とは、絶縁被覆体や
エナメル材などで保護された導体や、導体だけで他に被
覆されていない状態のものを含め、これらを総称して指
す。ケーブルについて簡単に説明すると、ケーブルは芯
線とも呼ばれ、図7(b)の如く、ケーブル50は絶縁
被覆体52やエナメル材などで保護された1本の導体5
1、又は、絶縁被覆体52やエナメル材などで保護され
た複数の導体51からなる。
【0048】ケーブル50などの絶縁被覆体52の材質
として、例えば軟質樹脂、ゴムなどが挙げられる。ワイ
ヤハーネスなどの組電線もしくは組配線は、主に、導体
51と絶縁被覆体52とから構成されるケーブル50
と、これを束ねるテープと、コネクタと、グロメットな
どを備え、自動車などに取付けられる際に必要な部位が
折曲げられて使用されるものである。
【0049】そのため導体51の材質は、通電性が良好
であるばかりでなく繰返しの折曲げにも耐えうるように
可撓性を有するものが好ましく、そのような金属線とし
て軟銅線などの銅系電線などが挙げられる。また、ケー
ブル50は複数の導体51が束ねられると共に適度にね
じられて、強度などに優れた芯線の状態となっている。
さらに、細いサイズが維持されつつ銅線などの金属線か
らなる導体の表面の絶縁性をより高くするために、エナ
メル材の被覆された導体がケーブルなどの電線に用いら
れてもよい。
【0050】そして、導体51を保護する絶縁被覆体5
2もまた、前記で説明したように繰返しの折曲げに耐え
うる性質を有する絶縁材料で形成されることが好まし
く、例えば可撓性の絶縁材料であることが望ましい。そ
のような材質として、例えば、塩化ビニル系ポリマー、
ポリエチレン系ポリマーなどの熱可塑性樹脂材もしくは
軟質樹脂材、ゴム材、又はこれらの混合材などが挙げら
れる。また必要に応じて絶縁材料に各種の充填材が添加
されてあってもよい。
【0051】これらの絶縁被覆材が例えば押出成形され
る際に、これと共にダイの押出孔の部分に銅線などの前
記導体が通されることにより、絶縁被覆体52と導体5
1とが複合化されてケーブル50などの電線50が構成
される。
【0052】図7(b)に示される如く、圧着端子40
の電線接続部43は、一対の導体圧着片44と、一対の
被覆圧着片45とから形成されている。そして、ケーブ
ル50などの電線50のうち、軟銅線などの銅系材料で
形成された導体51が圧着端子40に設けられた一対の
導体圧着片44によって加締められ、これにより圧着端
子40とケーブル50とは通電可能に接続されている。
又、ケーブル50を構成し、軟質樹脂材、ゴム材、又は
これらの混合材などから形成された絶縁被覆体52が、
圧着端子40に設けられた一対の被覆圧着片45によっ
て加締められている。このようにして丸型端子40は電
線50に確実に取付けられている。
【0053】上記ヒューズ端子30I,30II,30II
I と、上記電線端子40とを接触させると共に固定させ
て、両者を通電可能に接続させるために用いられる止具
60,100について、図7(a)および図7(d)を
用いて詳しく説明する。止具60,100は、第1止具
60と第2止具100とに分けられ、第1止具60と第
2止具100とが組合されて使用されることにより、対
象の部品が固定されるものである。
【0054】具体的に説明すると、図7(a)に示され
る第1止具60に対応して、図7(d)の如く、第2止
具100すなわち雌ねじ100が用いられる。この第1
止具60を構成するねじ70の螺合部71すなわち雄ね
じ部71に対応して、第2止具100すなわち直方体を
した角ナット100の本体102に、螺合部101すな
わち雌ねじ孔101が設けられている。第1止具60の
雄ねじ部71と、第2止具100の雌ねじ部101とが
互いに螺合されて両者は締結される。
【0055】また、図7(a)に示される如く、雄ねじ
70に、ばね座金80と、平座金90とが組付けられ
て、第1止具60が構成されている。ばね座金80の内
径寸法と、平座金90の内径寸法とは、ねじ70を形成
する雄ねじ部71の最大外径よりも小さい寸法に形成さ
れている。
【0056】このような寸法に設定すれば、ばね座金8
0もしくは平座金90の何れか一方、又は、ばね座金8
0と平座金90との両方が、雄ねじ70から分離されて
見失われてしまうといった不具合は発生しない。また、
第1止具60と第2止具100とを螺合して両者を締結
させる際に、ばね座金80と平座金90とが雄ねじ70
から分離されないから、ねじの締付け時に気をつかうこ
となく、容易で迅速にねじの締付作業を行うことができ
る。従って取扱いに優れた螺合部品とすることができ
る。
【0057】雄ねじ70の頭部72は、スパナもしくは
レンチなどの工具が用いられて、ナット100に対し
て、ねじ70が容易に締付けられたり緩められたりでき
るようにするために、角部に面取り部が設けられた六角
形状に形成されている。また、六角頭部72から雄ねじ
部71が突出して形成されたねじ70は、十字ねじ回
し、いわゆるプラスドライバなどの締付工具を用いて容
易に回せるようにするために、雄ねじ部71が突出され
た側と反対側の六角頭部72の平面部に十字穴73が形
成されている。
【0058】このように、雄ねじ70の頭部72を六角
形状とすると共に六角頭部72の平面部に十字穴73が
形成されてあれば、例えば、ヒューズを点検・交換する
作業者が、スパナもしくはレンチといった工具または十
字ねじ回しといった工具のうち、何れか一方の工具だけ
しか手持ちになく、このことから前記何れか一方の工具
だけを準備してヒューズの点検・交換作業に臨んだ場
合、不足の工具を探すようなこともなく、迅速に雄ねじ
70の緩め作業および締付作業を行うことができる。従
って、効率よく迅速にヒューズホルダに組付けられたヒ
ューズの点検・交換作業を行うことができる。
【0059】また、第1止具60を構成するばね座金8
0は、通し孔が設けられた本体81に切割り部82が形
成されると共に、この切割り部82は段違い形状となっ
ている。このばね座金80は、これの段違い部が押し潰
された際に、ばね座金80を形成する材料自身に復元弾
性力を発現するものである。
【0060】また、第1止具60を構成する平座金90
は、通し孔が設けられた円板状の平ワッシャ90であ
る。この平座金90は、第1止具60を第2止具100
に締め込む際に、締込作業が円滑に行われるようにする
ために第1止具に備えられたものである。また、第1止
具60を第2止具100に締め込む際に、前記ばね座金
80の段違い形状の切割り部82によって、電線端子4
0の電気接触部42が傷つけられ、電気的な接触不良な
どの不具合発生を未然に防止するために、平座金90は
第1止具に備えられている。
【0061】図3,図10〜図12の如く、第1止具6
0と第2止具100との間に、ヒューズ端子30I,3
0III と電線端子40とが挟み込まれて締結されること
で、ヒューズ端子30I,30III と電線端子40は確
実に固定されると共に通電可能に接続される。また、第
1止具60と第2止具100とは、互いに螺合され両者
は完全に締付けられた状態となっている。
【0062】そのような状態について詳しく説明する
と、前記ばね座金80の切割り部82の段違い部が完全
に押し潰されてあるから、ばね座金80自身に復元弾性
力が発現され、この復元弾性力が、第1止具60の雄ね
じ部71と、第2止具100の雌ねじ部101とに作用
して両者は強く締結されることとなる。
【0063】これにより、ヒューズ端子30I,30II
I と電線端子40とは、第1止具60と第2止具100
とによって確実に固定されることとなる。また、第1止
具60と第2止具100とが強く締結され続けるから、
例えば、激しい振動などによって、第1止具60が第2
止具100に対して緩んでしまい、このことからヒュー
ズ端子30I,30III と電線端子40とに電気的な接
触不良が生じてしまうといった不具合の発生は未然に防
止され、ヒューズ端子30I,30III と電線端子40
とは、第1止具60と第2止具100とにより長期に亘
って確実に接続される。
【0064】上記ヒューズ端子30I,30III が取付
けられた上記ヒューズ10と、上記電線50が接続され
た上記圧着端子40と、これらを固定するために用いら
れる前記第1止具60および前記第2止具100とが組
付けられるヒューズホルダ200A,200Bについ
て、図1〜図3,図8〜図14を用いて詳しく説明す
る。
【0065】また、各種ヒューズホルダ200A,20
0Bの各部を示す符号について、同じ呼び名の符号に関
しては、それらに関する形状や構造に若干の違いがあっ
ても、ここでは便宜上、併せて説明されている。なお、
この明細書において、ヒューズホルダは、ヒューズブロ
ック、ヒューズボックス、ヒューズケースなどと呼んで
もよい。
【0066】図1および図2と、図9の如く、ヒューズ
ホルダ200A,200Bは、ヒューズ10を雨水など
から保護するためにヒューズ10を収容するホルダ本体
300A,300Bと、このホルダ本体300A,30
0Bに被せられて雨水などからヒューズ10を保護する
蓋400A,400Bすなわちカバー400A,400
Bと、ホルダ本体300A,300Bとカバー400
A,400Bとを一体に繋げる一対の可撓連結片500
とから形成されている。
【0067】ヒューズホルダ200A,200Bを構成
するホルダ本体300A,300Bについて説明する。
図8または図13に示されるヒューズ収容室320A,
320Bと取付部350A,350Bとの下方に、図
3、又は、図10および図11の如く、前記それぞれに
対応した底壁322A,322B,底壁354A,35
4Bが設けられている。図3に示される底壁322A,
354A、又は、図10および図11に示される底壁3
22B,354Bは一体化されて、ヒューズホルダ20
0A,200Bを構成するホルダ本体300A,300
Bの底壁312A,312Bが形成されている。
【0068】また、図1および図2と、図9に示される
周壁313A,313Bについて簡単に説明すると、図
8または図13の如く、この周壁313A,313B
は、前部側壁323A,323Bと、後部側壁325
A,326A,325B,326Bと、この後部側壁3
25A,326A,325B,326Bに挟まれ、固定
部314に対応してヒューズ収容室320A,320B
内に向けて凹状に突出して形成された後部中央側壁32
4A,324Bと、電線導入部330A,330Bを形
成する各壁と、取付部350A,350B(図3,図1
0〜図12)を形成する各壁とから形成されたものであ
る。
【0069】図1および図2と、図9の如く、ホルダ本
体300A,300Bを形成する周壁313A,313
Bの外側に、ヒューズホルダ200A,200Bを車輌
などの他の基体(図示せず)に取付けるための固定片3
14が設けられている。また、図8または図13の如
く、カバー400A,400Bをホルダ本体300A,
300Bに取付ける際に用いられるヒンジ370と、カ
バー400A,400Bとホルダ本体300A,300
Bとが、容易で確実に開閉可能とされるために用いられ
る雄ロック380とが設けられている。
【0070】固定片314の本体の後側に2段形状をし
た取付溝315が形成されている。また、ヒンジ370
は、側壁339から水平に突出されると共に直ぐに下側
に向けて形成された湾曲部371からなる。また、雄ロ
ック380として可撓係合片収容凹部381が形成さ
れ、この可撓係合片収容凹部381に係止突起(図示せ
ず)が設けられている。
【0071】また、ホルダ本体300A,300Bの内
側に、ヒューズ収容部320A,320Bと、一対の電
線導入部330A,330Bと、一対の取付部350
A,350Bとが形成された収容部310A,310B
が設けられている。この収容部310A,310Bは、
底壁312A,312B(図3,図10〜図12)と、
周壁313A,313B(図1,図2,図9)とから形
成されている。
【0072】また、図1および図2と、図9の如く、ヒ
ューズ端子30I,30III が取付けられたヒューズ1
0と、電線50が接続された圧着端子40と、これらを
固定するために用いられる第1止具60および第2止具
100とが、ホルダ本体300A,300B内に容易に
組付けられるようにするために、ホルダ本体300A,
300Bの収容部310A,310Bの上側に、開口部
311A,311Bが設けられている。
【0073】図1および図2と、図9に示されるヒュー
ズホルダ200A,200Bのホルダ本体300A,3
00Bに形成された電線導入部330A,330Bは、
図8と、図13および図14(a)の如く、下壁33
2,333と、前部側壁334,335と、側壁336
〜339とから、電線収容部331A,331Bが形成
されたものである。
【0074】また、前部側壁334,335に略半円状
をした電線用開口部340が設けられている。ホルダ本
体300A,300Bの電線導入部330A,330B
を形成する前部側壁334,335に設けられた略半円
状の電線用開口部340は、カバー400A,400B
の電線導入部430A,430Bを形成する前部側壁4
34,435に設けられた略半円状の電線用開口部44
0に対応するものであり、2つの電線用開口部340,
440が合せられることで、略円筒状をした電線開口部
が構成される。
【0075】また、図8の如く、ホルダ本体300Aの
電線導入部330Aを形成する側壁336〜339の内
側に、位置合せ用突出部341,342が設けられてい
る。この位置合せ用突出部341,342は、ホルダ本
体300Aにカバー400Aが被せられてヒューズホル
ダ200Aが閉じられる際に、容易に両者の位置合せが
行われるようにするために形成されたものである。
【0076】また、ホルダ本体300A側の電線導入部
330Aを形成する側壁337,338に設けられた位
置合せ用突出部342の間、すなわち位置合せ用凹部3
43に、カバー400A側の電線導入部430Aを形成
する側壁437,438に設けられた位置合せ用突出部
443が嵌め合わされて、ホルダ本体300Aにカバー
400Aが正確に被せられる。このようにしてヒューズ
ホルダ200Aはフィーリングよく確実に閉じられる。
【0077】また、図1,図9の如く、ヒューズホルダ
200A,200Bを形成するホルダ本体300A,3
00Bの収容部310A,310B内に、前記第1止具
60および前記第2止具100に対応した一対の取付部
350A,350Bが形成されている。この取付部35
0A,350Bは、図2および図3と、図10〜図12
の如く、ヒューズ10を保持する一対のヒューズ端子3
0I,30III が取付けられると共に、それらが固定さ
れるための受台350A,350Bを兼ねたものであ
る。
【0078】図3と、図10〜図12の如く、この受台
350A,350Bすなわち取付部350A,350B
は、底壁354A,354Bと、隔壁355A,355
Bと、側壁356A,356Bと、後部側壁358A,
358Bと、前部側壁357A,357B(図8,図1
2,図13)とに囲まれて、止具収容部351A,35
1Bが形成され、止具収容部351A,351Bの上側
に開口部352A,352Bが設けられている。ここで
は、便宜上、上側止具収容部352A,352Bの符号
と、開口部352A,352Bの符号とを兼ねたものと
して表示されている。
【0079】止具収容部351A,351Bを形成する
底壁354A,354Bは、ホルダ本体300A,30
0Bの底壁312A,312Bを兼ねたものである。ま
た、図3と、図10および図11の如く、隔壁355
A,355Bは、ヒューズ収容部320A,320Bと
止具収容部351A,351Bとを区分けするために設
けられている。
【0080】また、図3と、図10および図11に示さ
れる側壁356A,356Bと、後部側壁358A,3
58Bと、前部側壁357A,357B(図8,図1
2,図13)は、ホルダ本体300A,300Bの周壁
313A,313B(図1,図2,図9)を兼ねたもの
である。
【0081】図3と、図10〜図12に示される止具収
容部351A,351Bは、上側止具収容部352A,
352Bと、下側止具収容部353A,353Bとから
なる。上側止具収容部352A,352Bは、直方体を
した前記角ナット100の本体102(図7(d))に
対応した形状をしたものであり、図3と、図10〜図1
2に示される如く、上側止具収容部352A,352B
に角ナット100が嵌め込まれる。
【0082】なお、ヒューズホルダ200A,200B
を形成する際に、例えば射出成形法が用いられて、受台
350A,350Bの上側止具収容部352A,352
Bに角ナット100がインサート成形されて、ヒューズ
ホルダ200A,200Bのホルダ本体300A,30
0Bと角ナット100とが一体化されたものであっても
よい。
【0083】また、下側止具収容部353A,353B
内において、前記角ナット100が載置される止具支持
用リブ362A,362Bが、1ヶ所の下側止具収容部
353A,353B内につき対向して一対ほど設けられ
ている。この下側止具収容部353A,353B内に、
ねじ70を形成する雄ねじ部71(図7(a))が余裕
をもって入り込む(図3,図10〜図12)。
【0084】図8または図13の如く、受台350A,
350Bの上側の後部側壁325A,326A,325
B,326B側に、端子案内・規制用突出部361A,
361Bが設けられている。また、図3および図8と、
図10,図11,図13の如く、一対の受台350A,
350Bよりも、ヒューズ収容室320A,320B側
の後部側壁325A,326A,325B,326B
に、段付の端子案内用突出部360A,360Bが設け
られている。
【0085】さらに、ヒューズ収容室320A,320
B内において、後部側壁325A,326A,325
B,326Bに設けられた前記段付の端子案内用突出部
360A,360Bに対向して、前部側壁323A,3
23Bの内側にも同形状をした段付の端子案内用突出部
(図示せず)が設けられている。
【0086】このように、端子案内用突出部360A,
360Bまたは端子案内・規制用突出部361A,36
1Bが、ホルダ本体300A,300Bの前部側壁32
3A,323Bおよび後部側壁325A,326A,3
25B,326Bの収容室310A,310B側に設け
られてあるから、図1および図2と、図9の如く、ヒュ
ーズ端子30I,30III が取付けられたヒューズ10
をホルダ本体300A,300B内に組付ける際に、ヒ
ューズ端子30I,30III は、端子案内用突出部36
0A,360Bまたは端子案内・規制用突出部361
A,361Bにガイドされつつ、受台350A,350
Bに組付けられた角ナット100の上に載置されること
となる。このようにして、ヒューズ端子30I,30II
I が取付けられたヒューズ10は、ホルダ本体300
A,300B内に容易で迅速に位置決めされつつ組付け
られることとなる。
【0087】詳しく説明すると、ヒューズ端子30I,
30III が取付けられたヒューズ10をホルダ本体30
0A,300B内にセットするだけで、図4〜図7に示
されるヒューズ端子30I,30II,30III の取付孔
37の中心と、図7(d)に示される角ナット100の
雌ねじ孔101との中心が略一致される。従って、ヒュ
ーズ端子30I,30II,30III と電線端子40と
を、第1止具60と第2止具100とを用いて接続する
と共にホルダ本体300A,300Bに固定する際に、
このような接続および固定作業は容易で迅速にしかも正
確に行われることとなる。(図2)
【0088】また、端子案内・規制用突出部361A,
361Bは、図1および図2と、図9の如く、ヒューズ
10を保持するヒューズ端子30I,30III が、ホル
ダ本体300A,300B内に取付けられた角ナット1
00の上に載置された後(図2)に、ヒューズ端子30
I,30III の上にケーブル50が接続された電線端子
40をセットするに際し、略中空円板状に形成された電
線端子40の電気接触部42(図7(b))の円環状端
部を、前記端子案内・規制用突出部361A,361B
(図8,図13)に当接させつつ、ヒューズ端子30
I,30III の上に前記電線端子40をセットすれば、
図7(b)に示される丸型端子40の電気接触部42に
設けられた取付孔41の中心と、図7(d)に示される
角ナット100の雌ねじ孔101との中心、及び、図4
〜図7に示されるヒューズ端子30I,30II,30II
I の取付孔37の中心とが略一致されることとなる。
【0089】従って、ヒューズ端子30I,30II,3
0III と電線端子40とを、第1止具60と第2止具1
00とを用いて接続すると共にホルダ本体300A,3
00Bに固定するに際し、このような接続および固定作
業は容易で迅速にしかも正確に行われることとなる。
【0090】図1および図2と、図9に示されるヒュー
ズホルダ200A,200Bを構成するカバー400
A,400Bについて説明する。図8または図13に示
される如く、カバー400A,400Bは、天壁412
A,412Bと、周壁413A,413Bとから収容部
410A,410Bが形成されたものである。
【0091】周壁413A,413Bについて簡単に説
明すると、この周壁413A,413Bは、前部側壁4
23と、後部側壁425,426と、この後部側壁42
5,426に挟まれ、収容部410A,410B内に向
けて凹状に突出して形成された後部中央側壁424と、
電線導入部430A,430Bを形成する前部側壁43
4,435および各側壁436〜439とから形成され
たものである。
【0092】詳しく説明すると、ホルダ本体300A,
300Bの後部中央側壁324A,324Bの外側に設
けられた固定部314に対応して、カバー400A,4
00Bの後部中央側壁424は略凹状に形成されると共
に、固定部用逃し溝414が設けられている。
【0093】また、ホルダ本体300A,300Bの前
側に突出して設けられた一対の電線導入部330A,3
30Bに対応して、カバー400A,400Bの前側に
一対の電線導入部430A,430Bが突出して設けら
れている。電線導入部430A,430Bを形成する前
部側壁434,435に、略半円状をした電線用開口部
440が設けられている。
【0094】また、図8と、図13に示される電線導入
部330B,430Bの拡大斜視図として示された図1
4の如く、カバー400A,400Bの電線導入部43
0A,430Bを形成する側壁437(図14
(b)),438(図13)の内側に、位置合せ用突出
部443が設けられている。この位置合せ用突出部44
3は、ホルダ本体300A,300Bにカバー400
A,400Bが被せられてヒューズホルダ200A,2
00Bが閉じられる際に、容易に両者の位置合せが行わ
れるようにするために形成されたものである。
【0095】このように、カバー400A,400Bの
電線導入部430A,430Bを形成する側壁437,
438の内側に、一対の位置合せ用突出部443が設け
られてあれば、ヒューズホルダ200A,200Bはフ
ィーリングよく正確で迅速に閉じられることとなる。
【0096】また、カバー400A,400Bの前部側
壁423の内側に、前部側壁423と平行であって、且
つ、カバー400A,400Bの収容部410A,41
0B内から、この収容部410A,410Bよりも外側
に向けて、突出した前部案内用鍔461が設けられてい
る。
【0097】また、カバー400A,400Bを形成す
る各側壁に関し、側壁436の雌ロック480近傍か
ら、後部側壁425および後部中央側壁424とを経
て、もう一方の後部側壁426に至るまで、これらの側
壁の内側に連続した後部案内用鍔460が設けられてい
る。
【0098】このように連続して形成された後部案内用
鍔460は、周壁413A,413Bと平行であって、
且つ、カバー400A,400Bの収容部410A,4
10B内から、この収容部410A,410Bよりも外
側に向けて突出して形成されたものである。
【0099】また、カバー400A,400Bに設けら
れた前部案内用鍔461の突出高さと、後部案内用鍔4
60の突出高さと、前記一対の位置合せ用突出部443
の突出高さと、ホルダ本体300Aに設けられた位置合
せ用突出部341,342(図8)の突出高さとは、略
同じ寸法に設定されている。
【0100】このように、カバー400A,400Bを
形成する周壁413A,413Bの各部に、前部案内用
鍔461と、後部案内用鍔460とが設けられてあれ
ば、前述した位置合せ用突出部341,342,443
の効果も相俟って、ホルダ本体300A,300Bやカ
バー400A,400Bに成形によるソリや歪みなどと
いった多少の寸法狂いがあったとしても、ホルダ本体3
00A,300Bにカバー400A,400Bを簡単に
嵌め合せることが可能となる。これにより、ヒューズホ
ルダ200A,200Bはフィーリングよく正確で迅速
に閉じられることとなり、ヒューズの点検・交換作業
は、素早く簡単に行われることとなる。
【0101】また、ホルダ本体300A,300Bの収
容部310A,310B内に設けられた一対の取付部3
50A,350Bに対応して、カバー400A,400
Bの天壁412A,412Bの内側に、肉盗み凹部45
1が設けられた円板状の止具検知部450が形成されて
いる。
【0102】この止具検知部450について詳しく説明
する。例えば、ヒューズホルダが開けられてヒューズの
取付・交換作業が行われる際に、例えば図11におい
て、第1止具60が第2止具100に対して確実に螺合
されずに、甚だしく中途半端な状態で螺合された場合、
第1止具60は図示された位置よりも上側に位置するこ
ととなる。
【0103】そのような中途半端なねじの締付状態でヒ
ューズ端子30III と電線端子40とが接触され続ける
と、振動などにより、ヒューズ端子30III と電線端子
40とが確実に接触されずに、両者の間に電気的な接触
不良が発生されるものと懸念されていた。
【0104】例えば、図3と、図10および図12にお
いて、第1止具60が第2止具100に対して確実に螺
合されずに、甚だしく中途半端な状態で螺合された場
合、第1止具60は図示された位置よりも上側に位置す
ることとなるが、そのような状態で、ホルダ本体300
A,300Bにカバー400A,400Bが被せられ
て、ヒューズホルダ200A,200Bが閉じられよう
としても、中途半端に雌ねじ100と螺合された雄ねじ
70の頭部72の上面と、カバー400A,400Bの
天壁412A,412Bの内側に設けられた止具検知部
450とが互いに当接されることとなる。
【0105】これにより、ホルダ本体300A,300
Bにカバー400A,400Bが被せられて、ヒューズ
ホルダ200A,200Bが閉じられようとしても、中
途半端に雌ねじ100と螺合された雄ねじ70の頭部7
2の上面と、カバー400A,400Bの天壁412
A,412Bの内側に設けられた止具検知部450とが
ぶつかり合って、ホルダ本体300A,300Bにカバ
ー400A,400Bが取付けられない状態となる。
【0106】従って、雄ねじ70と雌ねじ100とが完
全に締結されていないことが判明され、ヒューズ10を
点検もしくは交換した作業者は、自発的に、再度、確実
に雄ねじ70を雌ねじ100に締め込む作業を行うこと
となる。
【0107】また、ヒューズ10の点検・交換作業が終
了されて、ヒューズホルダ200A,200Bが完全に
閉じられた後に、激しい振動などによって、雌ねじ10
0と螺合された雄ねじ70が次第に緩み始めたとして
も、雄ねじ70の頭部72の上面と、これに対応してカ
バー400A,400Bの天壁412A,412Bの内
側に設けられた止具検知部450、すなわち止具緩み防
止部450とが当接されるから、雌ねじ100に対する
雄ねじ70の緩みの進行は、その時点で停止されること
となる。
【0108】なお、そのような状態となっても、図3,
図7(a),図10の如く、第1止具60にスプリング
ワッシャ80が備えられてあるから、図7(a)に示さ
れるスプリングワッシャ80に設けられた切割り部82
の段差高さの範囲内において、スプリングワッシャ80
自身に復元弾性力が働き続け、これにより、図3と、図
10および図12に示されるヒューズ端子30I,30
III と電線端子40とは接触され続けて、電気的な接触
不良の発生は少しでも回避される。
【0109】そのような状態にも対応できるようにする
ために、図7(a)に示される第1止具60に備えられ
たスプリングワッシャ80の切割り部82における段差
高さと、図3、又は、図10および図12に示される如
く、雌ねじ100と完全に螺合された状態の雄ねじ70
の頭部72の上面と、カバー400A,400Bの天壁
412A,412Bの内側に設けられた止具検知部45
0との隙間との関係において、前記段差高さは、前記隙
間よりも大きな寸法となるように設定されている。
【0110】図8または図13の如く、ホルダ本体30
0A,300Bを形成する周壁313A,313Bの外
側に設けられた雄ヒンジ370に対応して、カバー40
0A,400Bを形成する周壁413A,413Bの外
側に、カバー400A,400Bをホルダ本体300
A,300Bに取付ける際に用いられる雌ヒンジ470
が設けられている。
【0111】この雌ヒンジ470は、側壁439の外面
からこの側壁439と平行に突出して形成されている。
詳しく説明すると、雌ヒンジ470は、カバー400
A,400Bがホルダ本体300A,300Bに被せら
れる際に、カバー400A,400Bを形成する側壁4
39の外面から、この側壁439に沿って平行となるよ
うに突出して形成されたものである。
【0112】そして、カバー400A,400Bがホル
ダ本体300A,300Bに被せられて嵌め合される直
前の状態において、雌ヒンジ470は、カバー400
A,400Bを形成する側壁439の外面から、下側に
向けて突出されるようにして形成されたものである。ま
た、雌ヒンジ470に雄ヒンジ370が容易に引掛けら
れるようにするために、雌ヒンジ470には雄ヒンジ3
70に対応した挿通部471が形成されている。
【0113】また、ホルダ本体300A,300Bを形
成する周壁313A,313Bの外側に設けられた雄ロ
ック380に対応して、カバー400A,400Bとホ
ルダ本体300A,300Bとが、容易で確実に開閉可
能とされるために用いられる雌ロック480が設けられ
ている。雌ロック480は、可撓係合片481に係止突
起収容孔482が設けられたものである。
【0114】図1〜図3,図8〜図14の如く、ホルダ
本体300A,300Bもしくはカバー400A,40
0Bの各角部は、必要に応じて面取り形状となってい
る。「面取り」とは、1つの面と他の面との交わりの角
(かど)に斜面または丸みがつけられている状態をい
う。C面取りは斜面の形状をした面取りであり、R面取
りは丸みをおびた形状の面取りである。
【0115】このような面取り部分を設ける目的は、角
部に応力が集中されることを緩和させると共に、ヒュー
ズホルダ200A,200Bを取り扱う作業者が、角部
によって手などに怪我をしてしまうといった障害の発生
を予防するためでもある。小さな面取りは、例えばタン
ブリング処理などによって形成される。このように、ヒ
ューズホルダ200A,200Bの各角部に面取りが設
けられてあると、作業者は怪我などに対して気にしなく
ともよくなるから、作業性に優れ、取扱い易いヒューズ
ホルダ200A,200Bとなる。
【0116】図1〜図3,図8〜図14の如く、ホルダ
本体300A,300Bと、カバー400A,400B
と、これら両者を一体に繋げる一対の可撓連結片500
とから形成されるヒューズホルダ200A,200B
は、複雑な形状をしたものである。このような複雑な形
状をしたヒューズホルダ200A,200Bであって
も、効率よくヒューズホルダ200A,200Bを製造
できるようにするために、ヒューズホルダ200A,2
00Bは大量生産に適した材料で成形されることが好ま
しく、例えば、射出成形が可能な合成樹脂であって熱可
塑性的な性質を有する合成樹脂で、前記ヒューズホルダ
200A,200Bは形成されるとよい。
【0117】図1および図2と、図9の如く、この発明
の一実施形態のヒューズ10の取付構造は、ヒューズ端
子30I,30III が備えられた管ヒューズ10と、ヒ
ューズ端子30I,30III に接続される電線端子40
と、ヒューズ端子30I,30III と電線端子40とを
固定する止具60,100と、これらが全て取付けられ
るヒューズホルダ200A,200Bとから構成される
ものである。
【0118】そして、図3と、図10〜図12の如く、
管ヒューズ10に備えられた端子30I,30III と、
電線端子40とが、止具60,100を介してヒューズ
ホルダ200A,200Bに取付けられて、ヒューズ端
子30I,30III と、電線端子40とは通電可能に接
続される。
【0119】そして、図4〜図7の如く、前述した取付
け作業・組付け作業が行われる際に、ヒューズ端子30
I,30II,30III が取付けられた管ヒューズ10に
加わる歪の影響を緩和させるために、ヒューズ端子30
I,30II,30III に少なくとも1ヶ所以上の歪吸収
部36a,38aすなわち湾曲部36a,38aが形成
されている。
【0120】このようにすれば、管ヒューズ10に備え
られるヒューズ端子30I,30II,30III に、管ヒ
ューズ10に加わる歪の影響を緩和させる湾曲部36
a,38aが形成されてあるから、管ヒューズ10に備
えられた端子30I,30II,30III と、電線端子4
0とが、止具60,100を介してヒューズホルダ20
0A,200Bに取付けられる際に発生される外力や歪
み応力は、管ヒューズ10に備えられるヒューズ端子3
0I,30II,30III の湾曲部36a,38aに吸収
されることとなる。従って、管ヒューズ10に無理な力
が加わることがなく、管ヒューズ10の破損は未然に防
止されることとなる。
【0121】また、図4〜図6,図7(c)の如く、こ
のヒューズ端子30I,30II,30III は、ヒューズ
保持部31と、基板36I,36II,36III と、ヒュ
ーズ保持部31と基板36I,36II,36III とを繋
ぐ連結部38I,38II,38III とから形成され、管
ヒューズ10と別体のものとなっている。
【0122】そして、ヒューズ端子30I,30II,3
0III は、水平な基板36I,36II,36III から略
直角に折曲げられて連結部38I,38II,38III が
垂設され、この垂設された連結部38I,38II,38
III と、略円筒状に形成されたヒューズ保持部31の軸
心とが略直交するようにして折曲げられると共に、これ
らが一体に繋げられて形成されたものである。
【0123】このようにすれば、管ヒューズ10をヒュ
ーズホルダ200A,200Bに組付ける際に、管ヒュ
ーズ10に加わる外力や歪み応力は、ヒューズ端子30
I,30II,30III の連結部38I,38II,38II
I の両端に形成された折曲げ部などでも分散されて吸収
されることとなる。また、管ヒューズ10とヒューズ端
子30I,30II,30III とが別体であることから、
管ヒューズ10をヒューズホルダ200A,200Bに
組付ける際に、管ヒューズ10に加わる外力や歪み応力
は、ヒューズ端子30I,30II,30III のヒューズ
保持部31でも分散されて緩和されることとなる。これ
により、管ヒューズ10をヒューズホルダ200A,2
00Bに組付ける際に、管ヒューズ10に無理な力が加
わることがなく、管ヒューズ10の破損は、一層、防止
されることとなる。
【0124】また、図1〜図7,図9〜図11の如く、
管ヒューズ10に加わる歪の影響を緩和させるための湾
曲部36aは、ヒューズ端子30I,30III の基板3
6I,36III に形成されている。また、図5,図6,
図9〜図11の如く、管ヒューズ10に加わる歪の影響
を緩和させるための湾曲部38aは、ヒューズ端子30
II,30III の連結部38II,38III に形成されてい
る。
【0125】このようにすれば、管ヒューズ10に備え
られた端子30I,30II,30III と、電線端子40
とが、止具60,100を介してヒューズホルダ200
A,200Bに取付けられる際に発生される外力や歪み
応力は、ヒューズ端子30I,30III の基板36I,
36III に形成された湾曲部36a、又は、ヒューズ端
子30II,30III の連結部38II,38III に形成さ
れた湾曲部38aで吸収されることとなる。
【0126】従って、止具60,100からヒューズ端
子30I,30II,30III を経て管ヒューズ10に伝
わる外力または歪み応力は、ヒューズ端子30I,30
II,30III の基板36I,36III 、又は、連結部3
8II,38III に形成された湾曲部36a,38aで低
減化され、これにより、大きな力が加えられることによ
る管ヒューズ10の破損は未然に防止されることとな
る。
【0127】ヒューズホルダ200A,200Bに組付
けられたヒューズ端子30I,30III の左右方向、す
なわち、管ヒューズ10の長手方向に沿って働く外力
は、主に、ヒューズ端子30I,30III の基板36
I,36III に形成された湾曲部36aで吸収されるこ
ととなる。また、ヒューズ端子30II,30III の上下
方向に沿って管ヒューズ10に働く外力は、主に、ヒュ
ーズ端子30II,30IIIの連結部38II,38III に
形成された湾曲部38aで吸収されることとなる。この
ように、ヒューズ端子30I,30II,30III の基板
36I,36III もしくは連結部38II,38III に形
成された湾曲部36a,38aは、復元弾性力が内在さ
れて、緩衝器や、ばねに近似した機能を果すものであ
る。
【0128】また、図5(c)および図6(c)と、図
9および図10の如く、ヒューズ端子30III の基板3
6III と、連結部38III との両方に、管ヒューズ10
に加わる歪の影響を緩和させる湾曲部36a,38aが
形成されてあれば、管ヒューズ10に大きな外力が加え
られた状態においても、ヒューズ端子30III の基板3
6III および連結部38III に形成された湾曲部36
a,38aによって、大きな外力は分散されると共に吸
収されるから、管ヒューズ10の破損は、より一層、防
止されることとなる。
【0129】これに対し、図6(d)の参考例に示され
る如く、ヒューズ保持部31rと、基板36rと、連結
部38rとから形成されるヒューズ端子30Rには、管
ヒューズ10に加わる歪の影響を緩和させるための湾曲
部が形成されていないため、このようなヒューズ端子3
0Rが取付けられた管ヒューズ10に無理な力が加えら
れた際に、管ヒューズ10は破損され易くなるものと懸
念される。
【0130】図6(e)および図7(c)の如く、ヒュ
ーズ10は、円筒形をしたヒューズ本体12と、ヒュー
ズ本体12に対応しこのヒューズ本体12の両端に備え
られる円筒形をした一対の電気接触部11と、一対の電
気接触部11間を通電可能に接続し、且つ、ヒューズ本
体12の内部に挿通された金属線14とから構成された
管ヒューズ10である。
【0131】また、このような管ヒューズ10に対応し
て、図4〜図6(c)の如く、ヒューズ端子30I,3
0II,30III のヒューズ保持部31は、円筒状に形成
されている。そして、管ヒューズ10を構成する一対の
前記電気接触部11に、一対のヒューズ端子30I,3
0II,30III の前記ヒューズ保持部31が、遊嵌状態
で嵌め合されて、管ヒューズ10の両端に一対のヒュー
ズ端子30I,30II,30III が取付けられる。
【0132】このようにすれば、管ヒューズ10の両端
に構成された円筒形の一対の電気接触部11に、ヒュー
ズ端子30I,30II,30III を形成する円筒状のヒ
ューズ保持部31をそれぞれ嵌合するだけで、管ヒュー
ズ10の両端に一対のヒューズ端子30I,30II,3
0IIIが取付けられることとなる。従って、無理な力が
加えられることなく、簡単に管ヒューズ10の両端に一
対のヒューズ端子30I,30IIIが取付けられること
となる。
【0133】これにより、前述のヒューズ端子30I,
30II,30III に形成された湾曲部36a,38aの
効果と相俟って、管ヒューズ10を構成する一対の電気
接触部11やガラス製のヒューズ本体12に無理な力が
働くことがないから、管ヒューズ10の本体12の破損
は未然に防止されることとなる。
【0134】また、外力や歪み応力が管ヒューズ10を
構成する一対の電気接触部11やヒューズ本体12に加
えられることによって、管ヒューズ10の一対の電気接
触部11間を通電可能に接続し、且つ、管ヒューズ10
の本体12の内部に挿通された金属線14が、これの中
間部や端部において切断されてしまい、このことから、
管ヒューズ10がヒューズとしての機能を果さないとい
った不具合の発生は未然に防止されることとなる。
【0135】また、ヒューズ組立の製造現場や、メンテ
ナンスのためにヒューズの点検・交換・取付作業を行う
といった際に、両端に一対のヒューズ端子30I,30
II,30III が取付けられた管ヒューズ10を手で持つ
などして取扱う場合においても、管ヒューズ10に加わ
る歪の影響を緩和させる湾曲部36a,38aがヒュー
ズ端子30I,30II,30III に形成されてあるか
ら、管ヒューズ10に無理な力が加わることなく、前述
した管ヒューズ10の破損などの不具合の発生は未然に
防止されることとなる。
【0136】図1および図2と、図9に示されるヒュー
ズホルダ200A,200Bは、底壁312A,312
B(図3,図10〜図12)および周壁313A,31
3Bから、収容室310A,310Bおよび開口部31
1A,311Bが形成されたホルダ本体300A,30
0Bと、図8または図13の如く、ホルダ本体300
A,300Bに対応し開口部311A,311Bを閉じ
て内部を保護するために、天壁412A,412Bおよ
び周壁413A,413Bから収容部410A,410
Bが形成されたカバー400A,400Bとが、一対の
可撓連結片500を介して一体に形成されたものであ
る。
【0137】図1および図2と、図9の如く、ホルダ本
体300A,300Bに形成された収容室310A,3
10Bおよび開口部311A,311Bは、上記管ヒュ
ーズ10と、一対の上記ヒューズ端子30I,30II,
30III と、一対の上記電線端子40と、一対の上記止
具60,100とが、容易で迅速にホルダ本体300
A,300B内に組付けられて、収容されるようにする
ために形成されたものである。
【0138】また、一対の止具60,100は、第1止
具60および第2止具100から構成されている。ま
た、ホルダ本体300A,300Bの収容室310A,
310B内に、一対の第2止具100が備えられる一対
の取付部350A,350Bが形成されている。
【0139】そして、図3と、図10〜図12の如く、
一対の第1止具60および第2止具100が完全に固定
されることで、管ヒューズ10に備えられた一対のヒュ
ーズ端子30I,30III と、一対の電線端子40と
が、ホルダ本体300A,300Bに取付けられる。
【0140】このようにすれば、管ヒューズ10に備え
られた一対のヒューズ端子30I,30II,30III
と、一対の電線端子40とが、一対の第1止具60およ
び第2止具100によって、ヒューズホルダ200A,
200Bのホルダ本体300A,300Bの収容室31
0A,310Bに取付けられる構造のものにおいて、管
ヒューズ10に無理な力が加えられることなく、取付力
や歪み応力は管ヒューズ10に備えられたそれぞれのヒ
ューズ端子30I,30II,30III の湾曲部36a,
38aに吸収されることとなる。従って、前述した管ヒ
ューズ10の取付構造における管ヒューズ10の破損は
未然に防止されるものとなる。
【0141】また、管ヒューズ10と、一対のヒューズ
端子30I,30II,30III と、一対の電線端子40
と、一対の止具60,100とが取付けられるための収
容室310A,310Bおよび開口部311A,311
Bが形成されたホルダ本体300A,300Bと、ホル
ダ本体300A,300Bに対応し開口部311A,3
11Bを閉じて内部を保護するカバー400A,400
Bとが備えられたヒューズホルダ200A,200Bが
用いられるから、管ヒューズ10の取付け・取外し作業
性に優れ、且つ、管ヒューズ10と、一対のヒューズ端
子30I,30II,30III と、一対の電線端子40
と、一対の止具60,100とは、カバー400A,4
00Bにより風雨に曝されることなくヒューズホルダ2
00A,200B内で保護されることとなる。これによ
り、漏電、ショートなどの電気的な不具合の発生は回避
されることとなる。
【0142】また、図7の如く、第1止具60のねじ7
0に雄ねじ部71が形成され、第1止具60のねじ70
に形成された雄ねじ部71に対応して、角ナット100
に雌ねじ部101が形成されている。そして、前記雄ね
じ部71が挿通されるために、図4〜図7の如く、管ヒ
ューズ10に備えられた端子30I,30II,30III
の基板36I,36II,36III に長孔37もしくは丸
孔が形成されている。また、図7の如く、前記雄ねじ部
71が挿通されるために、電線端子40の電気接触部4
2に丸孔41が形成されている。
【0143】そして、図3と、図10〜図12の如く、
ヒューズ端子30I,30III と電線端子40とが、第
1止具60を構成するねじ70の頭部72,スプリング
ワッシャ80,平ワッシャ90と、角ナット100との
間に確実に挟まれ、且つ、ねじ70と角ナット100と
が螺合されることで、ヒューズ端子30I,30IIIと
電線端子40とが接触されると共に固定される。
【0144】このようにすれば、ヒューズ端子30I,
30III と電線端子40とは確実に接触されて通電可能
となり、且つ、両者は、第1止具60を構成するねじ7
0の頭部72,スプリングワッシャ80,平ワッシャ9
0と、角ナット100との間に挟まれて確実に固定され
ることとなる。
【0145】また、図4〜図7の如く、管ヒューズ10
に備えられた端子30I,30II,30III の基板36
I,36II,36III に、管ヒューズ10の長手方向に
沿って多少横長な形状をした縦横比の小さい長孔37も
しくは丸孔が形成されることとなる。従って、図6
(d)の参考例に示される如く、一対の端子30Rのヒ
ューズ保持部31rに取付けられた管ヒューズ10が、
ヒューズホルダに組付けられる際に、この管ヒューズ1
0に加えられる外力や歪み応力に対処するため、管ヒュ
ーズ10の長手方向に延長された縦横比の大きい形状の
長孔37rを、ヒューズ端子30Rの基板36rに設け
る必要性がなくなる。
【0146】これにより、図6に示される如く、管ヒュ
ーズ10の両端に取付けられた一方のヒューズ端子30
I,30II,30III の端部36dから、他方のヒュー
ズ端子30I,30II,30III の端部36dにかけて
の全体の左右方向の長さLsが短くなり、これに伴っ
て、一対のヒューズ端子30I,30II,30III が備
えられた管ヒューズ10が取付けられるヒューズホルダ
200A,200B(図1,図2,図9)の左右幅方向
が短く設定される。
【0147】従って、ヒューズホルダ200A,200
Bの小型化、コンパクト化が図られ、また、ヒューズホ
ルダ200A,200Bが組付けられる相手部位の省ス
ペース化も図られることとなる。そして、その結果とし
て、ヒューズホルダ200A,200Bの価格が低減さ
れると共に低コスト化が図られることとなる。
【0148】また、図1〜図7と、図9〜図11の如
く、ヒューズ10の両端に取付けられた一対のヒューズ
端子30I,30II,30III の歪吸収部36a,38
aは、略U字型に形成された湾曲部36a,38aとな
っている。このようにすれば、両端に一対のヒューズ端
子30I,30II,30III が取付けられたヒューズ1
0に、大きな外力や歪み応力が加えられようとされて
も、ヒューズ端子30I,30II,30III の歪吸収部
36a,38aは、略U字型に形成された湾曲部36
a,38aとして形成されたものであるから、大きな外
力や歪み応力は、略U字型に形成された湾曲部36a,
38aで良好に吸収されることとなる。これにより、ヒ
ューズ10の破損は、一層、防止されることとなる。
【0149】なお、ヒューズ端子30I,30II,30
III に形成された歪吸収部36a,38aは、良好に外
力や歪み応力が吸収される形状のものであれば、前記形
状に限らず、例えば、逆V字型や、横向きのS字型や、
逆凹状型に形成されたものであってもよく、この発明の
目的を損なわない範囲において、ヒューズ端子30I,
30II,30III に形成された歪吸収部36a,38a
は、いかなる形状のものであってもよい。
【0150】また、図4〜図7の如く、ヒューズ端子3
0I,30II,30III の上板36I,36II,36II
I に設けられた取付孔37を、管ヒューズ10の長手方
向に沿って多少横長な長孔37とすることで、図1およ
び図2と、図9の如く、一対のヒューズ端子30I,3
0III が両端に取付けられた管ヒューズ10を、ヒュー
ズホルダ200A,200Bに組付ける際に、各部の寸
法誤差や取付誤差などは長孔形状をした取付孔37でも
吸収されることとなり、これにより、管ヒューズ10に
無理な力が加えられることなく、管ヒューズ10は、ヒ
ューズホルダ200A,200B内により容易で迅速に
組付けられることとなる。
【0151】図6(d)の参考例に示される如く、管ヒ
ューズ10の長手方向に延長された縦横比(2:3)の
大きい形状の長孔37rが、ヒューズ端子30Rの基板
36rに設けられると、機械的強度の関係などから、ヒ
ューズ端子30Rの基板36rも管ヒューズ10の長手
方向に延長されて形成されることとなっていた。
【0152】そして、長孔37rの長径長さLdrが長
く設定されると、これに伴って、管ヒューズ10の両端
に取付けられた一方のヒューズ端子30Rの端部36d
rから、他方のヒューズ端子30Rの端部36drにか
けての全体の左右方向の長さLsrが長くなっていた。
このことから、一対のヒューズ端子30Rが備えられた
管ヒューズ10が取付けられるヒューズホルダの左右幅
方向も長くなり、このような一対のヒューズ端子30R
が用いられると、ヒューズホルダの小型化、コンパクト
化が達成され難かった。しかしながら、上に記載された
本発明が採用されると、図6(a)〜図6(c)の如
く、長孔37の長径長さLdを短く設定できるようにな
り、前記問題は解決されることとなる。
【0153】図9〜図14に示されるヒューズホルダ2
00Bは、図1〜図3および図8に示されるヒューズホ
ルダ200Aよりも、水などの浸入に起因される誤作動
の発生を起こり難くし、ヒューズの点検もしくは交換時
にショート発生の危険性を減らすことを目的として各部
が改良されたものである。以下にその各改良部について
説明する。
【0154】図9〜図11の如く、一方の受台350B
と他方の受台350Bとの間に、水による筒形ヒューズ
10の誤作動を防止し且つ金属製工具による電気的な短
絡を防止するためのリブ327が、ホルダ本体300B
の底壁312Bからヒューズ収容部320B内に向けて
立設されている。
【0155】詳しく説明すると、図16の従来例に示さ
れる如く、スパナOESなどの金属製工具による電線端
子40X間の電気的な短絡事故を防止するために、図1
1に示される如く、ホルダ本体300Bの底壁312B
からヒューズ収容部320B内に向けて、リブ327が
立設されている。
【0156】このようなリブ327が、ヒューズホルダ
200Bを構成するホルダ本体300Bの底壁312B
から、ヒューズ収容部320B内に向けて立設されてあ
れば、ヒューズホルダ200B内に水が浸入し筒形ヒュ
ーズ10の表面を介して水が伝わってきても、リブ32
7を伝わって水は下方に落ち易くなり、このことから、
水に起因した筒形ヒューズ10の電気的ショートの発生
は未然に防止されることとなる。
【0157】また、筒形ヒューズ10の表面を介して水
が伝わり、これにより筒形ヒューズ10が誤作動してし
まい、筒形ヒューズ10が切れた後であっても、水はリ
ブ327を伝わって下方に落ちるから、筒形ヒューズ1
0の表面にリーク電流が流れるといった不具合の発生も
未然に防止されることとなる。そして筒形ヒューズ10
が接続された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒュ
ーズ機能が発揮されることとなる。
【0158】また、ヒューズ切れが発生した後に、切れ
たヒューズを新品のヒューズに交換するためのメンテナ
ンスを行う際に、図16に示される如く、スパナOES
などの金属製工具が不用意に正負の電極に接触された場
合、その瞬間に金属製工具を介して正負の電極は短絡さ
れたこととなり、これによりショート電流が流れ、ヒュ
ーズケース内や各種電気回路に電気的なショートが発生
することとなる。
【0159】しかしながら、図9〜図11と図13に示
される如く、ヒューズホルダ200Bを構成するホルダ
本体300Bにおいて、ヒューズ10を取付けるための
一方の受台350Bと他方の受台350Bとの間に、電
気的な短絡を防止するリブ327が設けられ、このリブ
327は、ホルダ本体300Bの底壁312Bからヒュ
ーズ収容部320B内に向けて立設されているから、図
11に示されるように、例えば、ドライバSDなどの金
属製工具が、不用意にカバーの開けられたホルダ本体3
00B上に置かれるなどされても、前述した電気的なシ
ョートの発生は未然に防止されることとなる。従って、
ヒューズ交換を行うといったメンテナンス作業の際に、
不用意に電気ショートが発生されることはなく、筒形ヒ
ューズ10の取替え作業は安全に行われることとなる。
【0160】また、ヒューズホルダ200Bに組付けら
れる管ヒューズ10は、図4(b),図6(e),図7
(c)に示される如く、円筒状のガラス管12を備える
配線用筒形ヒューズ10である。このような円筒形状を
した管ヒューズ10の本体12の外径部13に対応し
て、図9〜図11と図13の如く、ホルダ本体300B
の底壁312Bから、ヒューズ収容部320B内に向け
て立設されたリブ327の本体327Eに、U字溝32
7Fが形成されている(図13)。
【0161】このように、ホルダ本体300Bの底壁3
12Bから、ヒューズ収容部320B内に向けて立設さ
れたリブ327の本体に前述したU字溝が形成されてあ
れば、ヒューズホルダ200B内に浸入し円筒形状をし
た管ヒューズ10の本体表面を伝わってきた水は、より
一層、リブ327を伝わって速やかに下方に流れ落ちる
こととなる。従って、水に起因した筒形ヒューズ10の
電気的ショートの発生や、管ヒューズ10の表面にリー
ク電流が流れるといった不具合の発生は、より一層、防
止されることとなる。これにより管ヒューズ10が接続
された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機
能が発揮されることとなる。
【0162】また、図10の如く、管ヒューズ10に対
応して形成されたリブ327に、管ヒューズ10の本体
12が当接されるように設定すれば、ヒューズホルダ2
00B内に浸入し、管ヒューズ10を保持する一対の端
子30III を介して、管ヒューズ10の両端からヒュー
ズ本体12の表面を伝わってきた水は、管ヒューズ10
の本体12と当接した前記リブ327を伝わって下側へ
流れ落ちることとなる。なお、仕様・条件などにより、
管ヒューズ10の本体12が前記リブ327に当接され
ないようにしてもよい。
【0163】また、図9〜図11の如く、ホルダ本体3
00Bの底壁312Bから、ヒューズ収容部320B内
に向けて立設されたリブ327の本体327E(図1
3)は、このホルダ本体300Bの収容部310B内か
ら開口部311Bを経て、開口部311Bよりもホルダ
本体300Bの外側に向けて突出して形成されたもので
ある。
【0164】このようにホルダ本体300Bの底壁31
2Bに立設されたリブ327を形成すれば、ヒューズ切
れが発生した後に、切れた筒形ヒューズ10を新品の筒
形ヒューズ10に交換するためのメンテナンスを行う際
に、例えば、ヒューズホルダ200Bの収容部310B
内もしくは開口部311Bにスパナやドライバなどの金
属製工具が不用意に置かれて、金属製工具が電極に接触
されるようなことがあっても、リブ327がヒューズホ
ルダ200Bのホルダ本体300Bの収容部310B内
から開口部311Bを経て、開口部311Bよりもホル
ダ本体300Bの外側に向けて突出して形成されてある
から、金属製工具の一部はリブ327によってヒューズ
ホルダ200B上に支持されることとなる(図11)。
【0165】従って、図16に示される如く、ヒューズ
切れが発生した後に、切れたヒューズを新品のヒューズ
に交換するためのメンテナンス作業を行う際に、スパナ
OESやドライバなどの金属製工具が不用意に正負の電
極に接触され、その瞬間に金属製工具を介して正負の電
極は短絡され、これによりショート電流が流れて、ヒュ
ーズケース内や各種電気回路に電気的なショートが発生
してしまうといった不具合の発生は未然に防止されるこ
ととなる(図11)。
【0166】また、図9および図10の如く、ヒューズ
ホルダ200Bを構成するホルダ本体300Bのリブ3
27に対応して、カバー400Bの内側に他のリブ42
7が立設されている。図13の如く、リブ427の本体
428の一端に湾曲状凹部429が形成されている。こ
の湾曲状凹部429は、図4(b)に示される円筒形状
をした管ヒューズ10の本体12の外径部13に対応し
て形成されたものである。
【0167】図4と図9〜図11に示される筒形ヒュー
ズ10の如く、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本
体12の略中間部に、水切り用の絶縁部20が設けられ
てあってもよい。また、この絶縁部20は、ヒューズ本
体12に一体に形成された水切り用リブであってもよ
く、さらに、ヒューズ本体12と別体の円環状絶縁体2
0であってもよい。
【0168】このように、筒形ヒューズ10を構成する
ヒューズ本体12の略中間部に水切り用の絶縁部20が
設けられてあれば、筒形ヒューズ10を構成する一対の
電気接触部11よりヒューズ本体12を介して水が伝わ
ってきても、水切り用の絶縁部20で水は下方に落ち易
くなり、筒形ヒューズ10の電気接触部11間におい
て、水に起因した電気的ショートの発生は未然に防止さ
れることとなる。
【0169】また、筒形ヒューズ10を構成する一対の
電気接触部11よりヒューズ本体12を介して水が伝わ
り、これにより筒形ヒューズ10が作動して、この筒形
ヒューズ10が切れた後であっても、水はヒューズ本体
12の略中間部に設けられた絶縁部20を伝わって下方
に落ちるから、筒形ヒューズ10の電気接触部11間で
リーク電流が流れるといった不具合の発生も未然に防止
されることとなる。そして筒形ヒューズ10が接続され
た電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機能が
発揮されることとなる。
【0170】また、筒形ヒューズ10を構成するヒュー
ズ本体12の略中間部に、水切り用の絶縁部20が設け
られたことにより、筒形ヒューズ10を構成する一対の
電気接触部11間の沿面距離が増加され、このことから
も、放電などに関係した電気的ショートの発生は、一
層、防止されることとなる。
【0171】前述した筒形ヒューズ10の絶縁部20に
ついて詳しく説明する。図4(c)の如く、この絶縁部
20は、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12
と別体の絶縁材料から形成された円環状絶縁体20とな
っている。
【0172】この円環状絶縁体20は、内径部23と、
外径部22と、前記内径部23と前記外径部22とを結
ぶ2つの側面部21とから形成され、終端部の存在しな
いいわゆるエンドレスリングとして成形されたものであ
る。円環状絶縁体20として具体的なものを例示する
と、ゴム製Oリング、樹脂製リングなどが挙げられる。
【0173】このような円環状絶縁体20の内径部23
が、筒形ヒューズ10を構成するヒューズ本体12の外
径部13に圧入嵌合されて、円環状絶縁体20は筒形ヒ
ューズ10に取付けられている。このようにすれば、円
環状絶縁体20を筒形ヒューズ10のヒューズ本体12
に、容易で確実に取付けることができる。
【0174】そして、図9〜図11に示される如く、上
記ヒューズホルダ200Bに、図4に示されるようなヒ
ューズ本体12に絶縁部20が設けられ、両端に端子3
0III が取付けられたヒューズ10が組付けられてもよ
い。
【0175】また、図10の如く、前記ヒューズ10が
ヒューズホルダ200Bのホルダ本体300B内に組付
けられた状態において、ヒューズ10に設けられた絶縁
部20は、リブ327,427、又は、底壁312Bも
しくは底壁312Bに設けられたL字形突出部329の
うちの少なくとも1ヶ所以上に当接されていることが好
ましい。
【0176】そのようにすれば、ヒューズホルダ200
B内に浸入し、ヒューズ10を保持する一対の端子30
III を介して、ヒューズ10の両端からヒューズ本体1
2の表面を伝わってきた水は、ヒューズ本体12の略中
間部に設けられた絶縁部20から、この絶縁部20が当
接する相手部材へと伝わって流れ落ちることとなる。
【0177】従って、ヒューズホルダ200B内に浸入
した水により、筒形ヒューズ10に電気的なショートが
生じたりリーク電流が流れたりするといった不具合に対
し、より一層、改良されたヒューズの取付構造となる。
【0178】なお、図10および図11の如く、管ヒュ
ーズ10の本体12の表面に付着された水が素早く流れ
落ちるようにするために、管ヒューズ10を構成するガ
ラス製の本体12と、水による管ヒューズ10の誤作動
を防止するためのリブ327とが、直接、当接された
り、前記絶縁部20を介して当接されたりすると、ヒュ
ーズホルダ200A,200Bの射出成形誤差や、ヒュ
ーズ端子30III のプレス成形誤差などにより、ガラス
管12から構成されるヒューズ10に無理な力が加わる
ことが心配される。
【0179】しかしながら、図4〜図7と、図9〜図1
1の如く、管ヒューズ10を保持するヒューズ端子30
I,30II,30III に、管ヒューズ10に加わる歪の
影響を緩和させる湾曲部36a,38aが、少なくとも
1ヶ所以上、形成されてあるから、この湾曲部36a,
38aで管ヒューズ10に加えられる外力や歪み応力な
どの無理な力は吸収されることとなる。従って、外力や
歪み応力による管ヒューズ10の破損は未然に防止され
ることとなる。
【0180】さらに、図9〜図11の如く、ヒューズ端
子30III の基板36III と、連結部38III との両方
に、管ヒューズ10に加わる歪の影響を緩和させる湾曲
部36a,38aが形成されてあるから、左右水平方向
および上下方向の両方向より管ヒューズ10に大きな外
力が加えられても、ヒューズ端子30III の基板36II
I および連結部38III に形成された湾曲部36a,3
8aによって、大きな外力は分散されると共に吸収さ
れ、これにより、管ヒューズ10の破損は、より一層、
防止されることとなる。
【0181】なお、仕様・条件などによっては、ヒュー
ズ10に設けられた絶縁部20は他の部材に当接されな
いように設定されてもよい。また、仕様・条件などによ
り、図9〜図11に示されるヒューズホルダ200Bに
おいて、これらのヒューズホルダ200B内に組付けら
れるヒューズ10に関しては、仮想線で示された円環状
絶縁体20などの絶縁部20がヒューズ10に設けられ
ずに省略されてあってもよい。
【0182】図10および図11の如く、ヒューズホル
ダ200Bを形成するホルダ本体300Bの底壁312
Bの略中央、すなわち、筒形ヒューズ10を固定するた
めの一方の取付部350Bと他方の取付部350Bとの
間の底壁312Bに、L字形突出部329がヒューズホ
ルダ200Bのヒューズ収容室320B内に向けて形成
されると共に、水抜き孔328すなわち排出口328が
設けられている。
【0183】このように、ヒューズホルダ200Bを形
成するホルダ本体300Bの底壁312Bの略中央に、
水抜き孔328が設けられてあれば、ヒューズホルダ2
00Bの収容部310Bの奥まで浸入してきた水は、ヒ
ューズホルダ200Bを構成するホルダ本体300Bの
底壁312Bに設けられた水抜き孔328を通って、ヒ
ューズホルダ200Bの外部へと速やかに排出されるこ
ととなり、ヒューズホルダ200B内に水は滞留されな
くなる。
【0184】これにより、筒形ヒューズ10が切れた後
であっても、ヒューズホルダ200B内に滞留した水に
よって筒形ヒューズ10の表面が水に濡れ、このことか
ら筒形ヒューズ10の表面にリーク電流が流れるといっ
た不具合の発生は未然に防止されることとなる。そして
筒形ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無く
なり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0185】また、ヒューズホルダ200Bに防水用の
ゴム部品やシール部材などの密封部材を設ける必要性も
無くなり、ヒューズホルダ200Bの部品点数の削減化
が達成され、結果としてヒューズホルダ200Bのコス
トダウンが図られることとなる。
【0186】なお、図10の如く、ホルダ本体300B
の底壁312Bに設けられた水抜き孔328に対応し
て、水抜き孔328の上側にL字形突出部329が近接
して設けられているから、ヒューズホルダ200Bの収
容部310B,410B内に比較的大きな異物が入り難
くなり、異物に起因したヒューズホルダ200B内にお
ける不具合の発生は少しでも防止されるものとなる。
【0187】図9および図13に示されるホルダ本体3
00Bに設けられた一対の電線導入部330Bの各部に
ついて、図14(a)と共にまとめて詳しく説明する。
図14(a)の如く、一対の電線導入部330Bを形成
する下壁332から上に向けて水切り用リブ344が立
設され、且つ、この水切り用リブ344よりも手前側す
なわち電線用開口部340側の下壁332の略中央に、
L字形突出部348が電線収容室331B内に向けて形
成されると共に、水抜き孔347すなわち排出口347
が設けられている。前記水切り用リブ344と前記水抜
き孔347とは、1つの電線導入部330Bにつき、そ
れぞれ併設されている。
【0188】このように、ホルダ本体300Bに設けら
れた一対の電線導入部330Bにおいて、水切り用リブ
344と水抜き孔347とが、1つの電線導入部330
Bにつき、それぞれ併設されてあれば、ヒューズホルダ
200Bの電線導入部330B,430B内に浸入した
水は、水切り用リブ344で遮られて、ヒューズホルダ
200Bの収容部310Bの奥まで入り難くなる(図1
2)。
【0189】また、ヒューズホルダ200Bの電線導入
部330B,430B内に浸入した水は、水抜き孔34
7を通ってヒューズホルダ200Bの外部へと速やかに
排出されることとなり、ヒューズホルダ200B内に水
は滞留されなくなる(図12)。
【0190】これにより、筒形ヒューズ10が切れた後
であっても、ヒューズホルダ200B内に滞留した水に
よって筒形ヒューズ10の表面が水に濡れ、このことか
ら筒形ヒューズ10の表面にリーク電流が流れるといっ
た不具合の発生は未然に防止されることとなる。そして
筒形ヒューズ10が接続された電気回路の誤作動が無く
なり、確実なヒューズ機能が発揮されることとなる。
【0191】また、ヒューズホルダ200Bに防水用の
ゴム部品やシール部材などの密封部材を設ける必要性も
無くなり、ヒューズホルダ200Bの部品点数の削減化
が達成され、結果としてヒューズホルダ200Bのコス
トダウンが図られることとなる。
【0192】なお、図12〜図14の如く、ホルダ本体
300Bに設けられた一対の電線導入部330Bにおい
て、この部分に設けられた水抜き孔347に対応して、
水抜き孔347の上側にL字形突出部348が近接して
設けられているから、ヒューズホルダ200Bの電線導
入部330B,430B内に比較的大きな異物が入り難
くなり、異物に起因したヒューズホルダ200B内にお
ける不具合の発生は少しでも防止されるものとなる。
【0193】また、図9の如く、ヒューズホルダ200
Bのホルダ本体300Bを形成する電線導入部330B
に、圧着端子40が加締められて取付けられた電線50
が備えられる。そして、図7および図12に示される圧
着端子40に対応して、図14(a)に示される如く、
電線導入部330Bの水切り用リブ344の本体345
にU字溝346が形成されている。
【0194】このように、圧着端子40に対応して、電
線導入部330Bの水切り用リブ344の本体345に
U字溝346が形成されてあれば、ヒューズホルダ20
0Bの電線導入部330B内に、電線50を伝わって浸
入した水は、水切り用リブ344で遮られると共に速や
かに水切り用リブ344を伝わって下方に流れ落ちるこ
ととなる。これにより、水は、より一層、ヒューズホル
ダ200Bの収容部310Bの奥まで入り難くなる。
【0195】そして、ヒューズホルダ200Bの電線導
入部330B内に電線50を伝わって浸入した水は、水
切り用リブ344で遮られて下方に流れ落ちた後に、水
抜き孔347を通ってヒューズホルダ200Bの外部へ
と速やかに排出されるから、ヒューズホルダ200B内
に水が滞留され、これにより、ヒューズホルダ200B
内で電気的なショートの発生や、リーク電流が流れると
いった不具合の発生は未然に回避されることとなる。
【0196】また、図13および図14の如く、ヒュー
ズホルダ200Bのホルダ本体300Bを形成する電線
導入部330Bに設けられた水切り用リブ344に対応
して、カバー400Bを形成する電線導入部430Bの
内側に、他の水切り用リブ444が設けられている。図
14(b)の如く、この水切り用リブ444は、本体4
45に湾曲状凹部446が形成されたものである。
【0197】このように、カバー400Bを形成する電
線導入部430Bの内側に、前記形状をした他の水切り
用リブ444が設けられてあれば、ヒューズホルダ20
0Bの電線導入部330B,430B内に浸入した水
は、カバー400Bの内側に設けられた他の水切り用リ
ブ444によっても遮られることとなるから、より一
層、ヒューズホルダ200Bの収容部310Bの奥にま
で水は入り難くなる。従って、筒形ヒューズ10が接続
された電気回路の誤作動が無くなり、確実なヒューズ機
能が発揮されることとなる。
【0198】ヒューズホルダ200A,200Bの開閉
動作に関し、ホルダ本体300A,300Bおよびカバ
ー400A,400Bと共に、以下に詳しく説明する。
ヒューズの点検・交換・取付作業などが終えられて、図
8または図13に示されるヒューズホルダ200A,2
00Bのホルダ本体300A,300Bに、カバー40
0A,400Bを被せて、ヒューズホルダ200A,2
00Bを閉じる際に、まず、カバー400A,400B
に設けられた雌ヒンジ470の挿通部471に、ホルダ
本体300A,300Bに設けられた雄ヒンジ370の
湾曲部371を嵌め込む。その際に、一対の可撓連結片
500は適度に撓まれる。
【0199】次に、互いに組合された前記ヒンジ37
0,470を中心に、図示されたカバー400A,40
0Bを約180°ほど回動させると、図3と、図10お
よび図12の如く、ホルダ本体300A,300Bの上
にカバー400A,400Bが取付けられる。その際
に、一対の可撓連結片500は大きく撓まれることとな
る。
【0200】このようなことから、ホルダ本体300
A,300Bと、カバー400A,400Bと、これら
両者を一体に繋げる一対の可撓連結片500とが、一体
に形成されたヒューズホルダ200A,200Bは、可
撓性を有する合成樹脂で形成されることが好ましい。
【0201】ホルダ本体300A,300Bとカバー4
00A,400Bとが、一対の可撓連結片500を介し
て一体に繋げられてあるから、ヒューズの点検・交換・
取付の際に、ホルダ本体300A,300Bに対応し
て、これに取付けられるカバー400A,400Bが不
用意に見失われてしまうといった不具合の発生は、未然
に防止されることとなる。
【0202】また、ヒューズホルダ200A,200B
の開閉動作が行われる際に、フィーリングよく確実な開
閉動作が行われるようにするために、図8または図13
の如く、カバー400A,400Bを形成する側壁43
6に雌ロック480が設けられ、これに対応して、ホル
ダ本体300A,300Bを形成する側壁356A,3
56Bに雄ロック380が設けられている。
【0203】カバー400A,400Bに設けられた雌
ロック480について説明すると、この雌ロック480
は、凹形形状をした可撓係合片481と、係止突起収容
孔482とから形成されたものである。
【0204】ホルダ本体300A,300Bに設けられ
た雄ロック380について説明すると、この雄ロック3
80は、カバー400A,400Bに設けられた雌ロッ
ク480の可撓係合片481に対応した可撓係合片収容
凹部381と、カバー400A,400Bに設けられた
雌ロック480の係止突起収容孔482に対応した係止
突起(図示せず)とから形成されたものである。
【0205】このように、互いに対応した雌ロック48
0と雄ロック380とが、ヒューズホルダ200A,2
00Bに設けられてあれば、ヒューズホルダ200A,
200Bのホルダ本体300A,300Bに、カバー4
00A,400Bを被せて、ヒューズホルダ200A,
200Bを閉じる際に、カバー400A,400Bに設
けられた雌ロック480の可撓係合片481が、ホルダ
本体300A,300Bに設けられた雄ロック380の
係止突起(図示せず)を乗越え、これと共に雌ロック4
80の可撓係合片481は、ヒューズホルダ200A,
200Bの外側に向けて撓まれた後に、雌ロック480
の係止突起収容孔482に雄ロック380の係止突起が
嵌り込む。
【0206】このようにして、ホルダ本体300A,3
00Bとカバー400A,400Bとは、前記雌ロック
480と前記雄ロック380との嵌合によりフィーリン
グよく確実に嵌め合わされて、ヒューズホルダ200
A,200Bが閉じられることとなる。しかも、前記雌
ロック480と前記雄ロック380との嵌合によって、
ヒューズホルダ200A,200Bが不用意に開いてし
まうこともない。
【0207】また、ヒューズホルダ200A,200B
を開ける際には、カバー400A,400Bに設けられ
た雌ロック480の可撓係合片481を、指などでヒュ
ーズホルダ200A,200Bの外側に向けて撓ませれ
ば、雌ロック480の係止突起収容孔482に嵌り込ん
でいた雄ロック380の係止突起は解除されることとな
る。これにより、ホルダ本体300A,300Bからカ
バー400A,400Bを容易で迅速に取外して、ヒュ
ーズホルダ200A,200B内に組付けられたヒュー
ズ10の点検・交換などといったメンテナンスは、円滑
に行われることとなる。
【0208】このようなことからも、ホルダ本体300
A,300Bと、カバー400A,400Bとから構成
されるヒューズホルダ200A,200Bは、可撓性を
有する合成樹脂で形成されることが好ましい。
【0209】上述したような射出成形が可能な合成樹脂
であって、熱可塑性的な性質を有する合成樹脂であり、
さらに可撓性を有する合成樹脂として、例えば、ポリブ
チレンテレフタレート樹脂(PBTと略称する)、アク
リロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABSと略称す
る)、ポリアミド樹脂(PAと略称する)、ポリプロピ
レン樹脂(PPと略称する)などが挙げられ、必要に応
じて合成樹脂に各種の充填材が添加されてあってもよ
い。
【0210】本発明の実施形態の一例で用いられるヒュ
ーズホルダ200A,200Bは、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂(PBT)から形成され、寸法安定性、強
度の安定性、電気的特性などの点で優れたものとなって
いる。ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)とし
て、例えばPBT−H01などが挙げられる。
【0211】また、ヒューズホルダ200A,200B
などの成形体は、必要に応じてタンブリング処理いわゆ
るたる研磨処理が施され、このようにして金型から取出
された後に、成形体に残されたバリが取去られるように
してもよい。そのようにすれば、より一層、作業性に優
れ、取扱い易いヒューズホルダ200A,200Bとな
る。
【0212】また、ヒューズ、電線などの電気関連部品
からの漏電などに対応するために、ホルダ本体300
A,300Bと、カバー400A,400Bとから構成
されるヒューズホルダ200A,200Bは、電気絶縁
性に優れた材料で形成されることか好ましい。このよう
なことから、ホルダ本体300A,300Bと、カバー
400A,400Bとから構成されるヒューズホルダ2
00A,200Bは、電気絶縁性に優れた上記合成樹脂
で形成されることが好ましく、具体的には、上に列記さ
れた各種合成樹脂で前記ヒューズホルダ200A,20
0Bが形成されることが好適である。
【0213】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、ヒューズに備えられる端子に、ヒューズに加わる歪
の影響を緩和させる歪吸収部が形成されてあるから、ヒ
ューズに備えられた端子と、他の端子とが、止具を介し
てヒューズホルダに取付けられる際に発生される外力や
歪み応力は、ヒューズに備えられる端子の歪吸収部に吸
収される。従って、ヒューズに無理な力が加わることが
なく、ヒューズの破損を未然に防止することができる。
【0214】また、請求項2記載の発明によれば、ヒュ
ーズをヒューズホルダに組付ける際に、ヒューズに加わ
る外力や歪み応力は、端子の連結部を含むこれの近傍な
どでも分散されて吸収される。また、ヒューズと端子と
が別体であることから、ヒューズをヒューズホルダに組
付ける際に、ヒューズに加わる外力や歪み応力は、端子
のヒューズ保持部でも分散されて緩和される。これによ
り、ヒューズをヒューズホルダに組付ける際に、ヒュー
ズに無理な力が加わることがなくなるから、ヒューズの
破損を、一層、防止することができる。
【0215】また、請求項3又は請求項4記載の発明に
よれば、ヒューズに備えられた端子と、他の端子とが、
止具を介してヒューズホルダに取付けられる際に発生さ
れる外力や歪み応力は、ヒューズ端子の取付部に形成さ
れた歪吸収部、又は、ヒューズ端子の連結部に形成され
た歪吸収部で吸収される。従って、止具からヒューズ端
子を経てヒューズに伝わる外力または歪み応力は、ヒュ
ーズ端子の取付部または連結部に形成された歪吸収部で
低減化され、これにより、大きな力が加えられることに
よるヒューズの破損を未然に防止することができる。
【0216】また、請求項5記載の発明によれば、管ヒ
ューズの両端に構成された円筒形の一対の電気接触部
に、端子を形成する円筒状のヒューズ保持部をそれぞれ
嵌合するだけで、管ヒューズの両端に一対の端子を取付
けることができる。従って、無理な力が加えられること
なく、簡単に管ヒューズの両端に一対の端子を取付ける
ことができる。これにより、前述の端子に形成された歪
吸収部の効果と相俟って、管ヒューズを構成する一対の
電気接触部や本体に無理な力が働くことがないから、管
ヒューズの本体の破損を未然に防止することができる。
また、外力や歪み応力が管ヒューズを構成する一対の電
気接触部や本体に加えられることによって、管ヒューズ
の一対の電気接触部間を通電可能に接続し、且つ、管ヒ
ューズの本体の内部に挿通された金属線が、これの中間
部や端部において切断されてしまい、このことから、管
ヒューズがヒューズとしての機能を果さないといった不
具合の発生を未然に防止することができる。また、ヒュ
ーズ組立の製造現場や、メンテナンスのためにヒューズ
の点検・交換・取付作業を行うといった際に、両端に一
対の端子が取付けられた管ヒューズを手で持つなどして
取扱う場合においても、ヒューズに加わる歪の影響を緩
和させる歪吸収部が端子に形成されてあるから、ヒュー
ズに無理な力が加わることなく、前述したヒューズの破
損などの不具合の発生を未然に防止することができる。
【0217】また、請求項6記載の発明によれば、ヒュ
ーズに備えられた一対の端子と、一対の他の端子とが、
一対の第1止具および第2止具によって、ヒューズホル
ダのホルダ本体の収容部に取付けられる構造のものにお
いて、ヒューズに無理な力が加えられることなく、取付
力や歪み応力はヒューズに備えられたそれぞれの端子の
歪吸収部に吸収される。従って、ヒューズの破損を未然
に防止することができる。また、ヒューズと、一対の端
子と、一対の他の端子と、一対の止具とが取付けられる
ための収容部および開口部が形成されたホルダ本体と、
ホルダ本体に対応し開口部を閉じて内部を保護するカバ
ーとが備えられたヒューズホルダが用いられるから、ヒ
ューズの取付け・取外し作業性に優れ、且つ、ヒューズ
と、一対の端子と、一対の他の端子と、一対の止具と
は、カバーにより風雨に曝されることなくヒューズホル
ダ内で保護される。これにより、漏電、ショートなどの
電気的な不具合の発生を回避することができる。
【0218】また、請求項7記載の発明によれば、端子
と他の端子とは確実に接触されて通電可能となり、且
つ、両者は第1止具と第2止具との間に挟まれて確実に
固定される。また、ヒューズに備えられた端子の取付部
に、ヒューズの長手方向に沿って多少横長な形状をした
縦横比の小さい長孔もしくは丸孔が形成されることとな
る。従って、一対の端子が備えられたヒューズをヒュー
ズホルダに組付ける際に発生される外力や歪み応力に対
処するために、ヒューズの長手方向に延長された縦横比
の大きい形状の長孔を端子の取付部に設ける必要性がな
くなる。これにより、ヒューズの両端に取付けられた一
方の端子の端部から、他方の端子の端部にかけての全体
の左右方向の長さが短くなり、これに伴って、一対の端
子が備えられたヒューズが取付けられるヒューズホルダ
の左右幅方向を短く設定できる。従って、ヒューズホル
ダの小型化、コンパクト化を図ることができ、また、ヒ
ューズホルダが組付けられる相手部位の省スペース化も
図ることが可能となる。そして、これに伴って、ヒュー
ズホルダの価格を低減できると共に低コスト化を図るこ
とができる。
【0219】また、請求項8記載の発明によれば、端子
が備えられたヒューズに、大きな外力や歪み応力が加え
られようとされても、端子の歪吸収部が略U字型に形成
された湾曲部であるから、大きな外力や歪み応力は、略
U字型に形成された湾曲部で良好に吸収される。これに
より、ヒューズの破損を、一層、防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒューズの取付構造の一実施形態
を示す分解斜視図である。
【図2】同じくヒューズの取付構造の一実施形態を示す
分解斜視図である。
【図3】図1および図2のA−A断面図である。
【図4】(a)は端子を示す斜視図、(b)はヒューズ
を示す斜視図、(c)は円環状絶縁体を示す斜視図、
(d)はヒューズに端子が取付けられた状態を示す斜視
図である。
【図5】同じくヒューズに端子が取付けられた状態を示
す斜視図である。
【図6】(a)〜(c)はヒューズに端子が取付けられ
た状態を示す正面図、(d)はヒューズに端子が取付け
られた参考例を示す正面図、(e)はヒューズを示す正
面図である。
【図7】(a)は第1止具を示す拡大斜視図、(b)は
電線および他の端子を示す拡大斜視図、(c)はヒュー
ズに端子が取付けられた状態を示す要部拡大図、(d)
は第2止具を示す拡大斜視図である。
【図8】ヒューズホルダを示す斜視図である。
【図9】本発明に係るヒューズの取付構造の他の実施形
態を示す分解斜視図である。
【図10】図9のB−B断面図である。
【図11】ヒューズが取付けられたホルダ本体を示す縦
断面図である。
【図12】図9のC−C断面図である。
【図13】他のヒューズホルダを示す斜視図である。
【図14】(a)は他のホルダ本体の電線導入部を示す
拡大斜視図、(b)は他のカバーの電線導入部を示す拡
大斜視図である。
【図15】従来のヒューズボックスを示す斜視図であ
る。
【図16】従来のヒューズボックスにヒューズを組込ん
だ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 ヒューズ(管ヒューズ、筒形ヒュ
ーズ、配線用筒形ヒューズ) 11 電気接触部 12 本体(ヒューズ本体、ガラス管) 14 金属線 30I,30II,30III ,30R 端子(ヒューズ
端子) 31,31r ヒューズ保持部(ヒューズ側接触
部) 36I,36II,36III ,36r 取付部(基板、
上板) 36a,38a 歪吸収部(湾曲部) 37,37r 長孔(取付孔) 38I,38II,38III ,38r 連結部(連結
片) 40 他の端子(圧着端子、丸型端子、
電線端子) 41 丸孔(取付孔) 42 電気接触部 60 止具(第1止具) 71 螺合部(雄ねじ部) 100 止具(第2止具、雌ねじ、ナッ
ト、角ナット) 101 螺合部(雌ねじ部、雌ねじ孔) 200A,200B ヒューズホルダ 300A,300B ホルダ本体 310A,310B 収容部(収容室) 311A,311B 開口部 350A,350B 取付部(受台) 400A,400B カバー(蓋)
フロントページの続き (72)発明者 水谷 浩市 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 5G502 AA01 BA04 BB05 BB14 BC03 CC03 CC15 CC16 CC33 CC41 FF10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子が備えられたヒューズと、該端子に
    接続される他の端子と、該端子と該他の端子とを固定す
    る止具と、該ヒューズと該端子と該他の端子と該止具と
    が取付けられるヒューズホルダとを備え、該ヒューズに
    備えられた該端子と、該他の端子とが、該止具を介して
    該ヒューズホルダに取付けられ且つ通電可能に接続され
    る際に、該ヒューズに加わる歪の影響を緩和させる歪吸
    収部が、該端子に形成されたことを特徴とするヒューズ
    の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記端子が、ヒューズ保持部と、取付部
    と、該ヒューズ保持部と該取付部とを繋ぐ連結部とから
    形成され、前記ヒューズと別体のヒューズ端子であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のヒューズの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記歪吸収部が、前記ヒューズ端子の前
    記取付部に形成されたことを特徴とする請求項2記載の
    ヒューズの取付構造。
  4. 【請求項4】 前記歪吸収部が、前記ヒューズ端子の前
    記連結部に形成されたことを特徴とする請求項2又は請
    求項3記載のヒューズの取付構造。
  5. 【請求項5】 前記ヒューズは、円筒形をした本体と、
    該本体に対応し該本体の両端に備えられる円筒形をした
    一対の電気接触部と、一対の該電気接触部間を通電可能
    に接続し且つ該本体の内部に挿通された金属線とから構
    成された管ヒューズであり、該管ヒューズに対応して、
    前記端子の前記ヒューズ保持部が円筒状に形成され、該
    管ヒューズを構成する一対の該電気接触部に一対の該端
    子の該ヒューズ保持部が嵌合されて、該管ヒューズの両
    端に一対の該端子が取付けられたことを特徴とする請求
    項2〜4の何れか1項に記載のヒューズの取付構造。
  6. 【請求項6】 前記ヒューズホルダは、前記ヒューズ
    と、一対の前記端子と、一対の前記他の端子と、一対の
    前記止具とが取付けられるための収容部および開口部が
    形成されたホルダ本体と、該ホルダ本体に対応し該開口
    部を閉じて内部を保護するカバーとを備え、一対の該止
    具は、第1止具および第2止具から構成され、該収容部
    内に一対の該第2止具が備えられる一対の取付部が形成
    され、一対の該第1止具および該第2止具が固定される
    ことで、該ヒューズに備えられた一対の該端子と、一対
    の該他の端子とが、該ホルダ本体に取付けられることを
    特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のヒューズ
    の取付構造。
  7. 【請求項7】 前記第1止具に螺合部が形成され、該螺
    合部に対応して前記第2止具に螺合部が形成され、該螺
    合部に対応して前記ヒューズに備えられた前記端子の取
    付部に長孔もしくは丸孔が形成され、該螺合部に対応し
    て前記他の端子の電気接触部に丸孔が形成され、該端子
    と該他の端子とが、該第1止具と該第2止具との間に挟
    まれ、且つ、該第1止具と該第2止具とが螺合されるこ
    とで、該端子と該他の端子とが接触されると共に固定さ
    れることを特徴とする請求項6記載のヒューズの取付構
    造。
  8. 【請求項8】 前記歪吸収部が、略U字型に形成された
    湾曲部であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1
    項に記載のヒューズの取付構造。
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