JP2003027567A - 下水流入量予測装置および方法、サーバ装置 - Google Patents

下水流入量予測装置および方法、サーバ装置

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JP2003027567A JP2001215860A JP2001215860A JP2003027567A JP 2003027567 A JP2003027567 A JP 2003027567A JP 2001215860 A JP2001215860 A JP 2001215860A JP 2001215860 A JP2001215860 A JP 2001215860A JP 2003027567 A JP2003027567 A JP 2003027567A
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    • G06Q10/06Resources, workflows, human or project management; Enterprise or organisation planning; Enterprise or organisation modelling
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E03WATER SUPPLY; SEWERAGE
    • E03FSEWERS; CESSPOOLS
    • E03F1/00Methods, systems, or installations for draining-off sewage or storm water

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下水処理場に流入する下水の流入量を精度よ
く予測できるようにする。 【解決手段】 下水処理場10で計測された下水流入量
を示す流入量データ31と、この流入量データ31に対
応する気象データ33とを含む履歴データ30から作成
された非線形のブラックボックス予測モデルの1つであ
る事例ベース54を有し、類似事例検索部56および出
力推定部57において、入力された予測条件40に応じ
た所定予測時間後に流入する下水の流入量を、事例ベー
ス54を用いてリアルタイムで予測し、流入量予測デー
タ20を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水流入量予測装
置および方法、サーバ装置に関し、特に下水道処理設備
に流入する下水流入量を予測する下水流入量予測装置お
よび方法、サーバ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水処理場では、流入する下水を微生物
処理を用いて浄化している。通常、微生物処理はその処
理が非常にゆっくりと進むため、その流入量に基づいて
効率よく処置を行う必要がある。したがって、下水処理
場において、下水の流入量を正確に予測することは極め
て重要なファクターとなる。従来、このような下水流入
量を予測する場合、下水場周辺地域における都市設計情
報、例えば下水管網の構成、地形、人口などの概略値を
元にして物理法則を用いた数式を作成し、その数式を用
いて下水流入量を予測していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の下水流入量の予測技術では、物理法則を用い
た数式を用いているため、精度を得るためには多数の要
素が必要となるが、数式で取り扱える要素には自ずと限
界がある。また、大まかな都市設計情報を用いているた
め正確に下水流入量を予測することができないという問
題点があった。例えば、下水には家庭排水、工場排水お
よび雨水などが含まれており、下水流入量は、下水場周
辺の社会変化(例えば、人口や工場の増減)のほか、降
雨、さらには特定日(休祭日)や季節変動など、多くの
要素の影響を受けて変動する。また、都市の下水管網は
極めて複雑であり、これらを物理法則を用いた数式で正
確に表すことは困難であった。本発明はこのような課題
を解決するためのものであり、下水処理場に流入する下
水の流入量を精度よく予測できる下水流入量予測装置お
よび方法、サーバ装置を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明にかかる下水流入量予測装置は、下水
処理設備へ流入する下水の流入量を予測する下水流入量
予測装置において、当該下水処理設備で計測された下水
流入量を示す流入量データと、この流入量データに対応
する気象データとを含む履歴データから作成された非線
形のブラックボックス予測モデルを有し、予測手段で、
このブラックボックス予測モデルを用いて、入力された
予測条件に対応する下水の流入量をリアルタイムで予測
するようにしたものである。
【0005】気象データとしては、流入量データに対応
する時点での、当該下水処理設備の処理対象地域におけ
る気温および降雨量を用いるようにしてもよい。また、
流入量データとして、任意の時点に計測された下水流入
量を示す第1の流入量データとこの第1の流入量データ
から所定の予測時間後に計測された下水流入量を示す第
2の流入量データとを用いるとともに、気象データとし
て第2の流入量データに対応する気象データを用い、予
測条件として、当該下水処理設備で新たに計測された下
水の流入量を示す流入量パラメータと、気象予測により
得られた気象パラメータとを用いるようにしてもよい。
【0006】ブラックボックス予測モデルについては、
履歴データの第1の流入量データと気象データとを入力
変数とし、所望の出力許容誤差に応じて量子化された複
数の入力空間と、これら入力空間ごとに設けられ、それ
ぞれの入力変数値に基づき当該入力空間内へ配置された
1つ以上の履歴データの第2の流入量データを代表する
出力値を持つ代表事例とを有する事例ベースを用い、予
測手段で、新たな予測条件を入力変数値としてその予測
条件に対応する類似の事例を事例ベースから検索し、検
索した類似事例の出力値を用いて予測条件に対応する流
入量予測データを推定するようにしてもよい。
【0007】事例ベースの更新については、適応学習手
段をさらに設け、下水処理設備で新たに計測された下水
流入量を示す第3の流入量データと、この第3の流入量
データから予測時間前に計測された下水流入量を示す第
4の流入量データと、第3の流入量データに対応する気
象データとの組を用いて、この第4の流入量データおよ
び気象データに対応する事例ベースの所定事例の出力値
を、第3の流入量に基づき改訂することにより事例ベー
スを更新するようにしてもよい。
【0008】また、本発明にかかる下水流入量予測方法
は、それぞれの下水処理設備へ流入する下水の流入量を
各下水処理設備ごとに予測する下水流入量予測方法にお
いて、各下水処理設備と通信網を介して接続された予測
データ配信サーバで、各下水処理設備のいずれかで新た
に計測された下水流入量を示す流入量パラメータを当該
下水処理設備から通信網を介して受信し、気象データを
提供する気象データ提供センタから通信網を介して流入
量パラメータに対応する気象データを気象パラメータと
して取得し、当該下水処理場のブラックボックス予測モ
デルを用いて、流入量パラメータと気象パラメータとか
らなる予測条件に対応する下水の流入量をリアルタイム
で予測し、予測により得られた流入量予測データを当該
下水処理設備へ通信網を介して配信するようにしたもの
である。
【0009】このとき、予測データ配信サーバで、各下
水処理設備ごとに、当該下水処理設備で計測された下水
流入量を示す流入量データとその流入量データに対応す
る気象データとを含む履歴データから非線形のブラック
ボックス予測モデルを予め作成するようにしてもよい。
【0010】また、本発明にかかるサーバ装置は、複数
の下水処理設備と通信網を介して接続され、それぞれの
下水処理設備へ流入する下水の流入量を各下水処理設備
ごとに予測し通信網を介して配信するサーバ装置であっ
て、各下水処理設備のいずれかで新たに計測された下水
流入量を示す流入量パラメータを通信網を介して受信す
るとともに、任意の気象データを提供する気象データ提
供センタから流入量パラメータに対応する気象データか
らなる気象パラメータを通信網を介して取得し、これら
流入量パラメータと気象パラメータとからなる予測条件
に対応する下水の流入量を当該下水処理場のブラックボ
ックス予測モデルを用いてリアルタイムで予測する流入
量予測手段を設け、この流入量予測手段で得られた流入
量予測データを、データ配信手段により、通信網を介し
て対応する下水処理設備へ配信するようにしたものであ
る。
【0011】このとき、サーバ装置にモデル作成手段を
さらに設け、各下水処理設備ごとに、当該下水処理設備
で計測された下水流入量を示す流入量データとその流入
量データに対応する気象データとを含む履歴データから
非線形のブラックボックス予測モデルを予め作成するよ
うにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形
態にかかる下水流入量予測装置を示すブロック図であ
る。以下では、家庭排水、工場排水あるいは雨水などか
らなる下水を微生物処理して浄化し河川へ放流する下水
処理場において、流入する下水流入量を予測する場合を
例として説明する。なお、本発明は下水処理場に限定さ
れるものではなく、下水が流入する下水処理設備、例え
ば下水処理場の上流側に設けられたポンプ場などの設備
での下水流入量を予測する場合にも適用できる。
【0013】下水処理場10には、汚水管(下水管)か
ら流入してきた汚水中の土砂類を取り除くための沈砂
池、沈砂池からの汚水に含まれる浮遊物を数時間かけて
沈殿させる最初沈殿池、最初沈殿池で得られた上澄みに
微生物を含む活性汚泥を加えて空気を吹き込み微生物処
理を行うエアレーションタンク、エアレーションタンク
での処理により海綿状となった活性汚泥を数時間かけて
沈殿させる最終沈殿池、この最終沈殿池で得られた上澄
みに次亜塩素酸ナトリウムなどの減菌液を注入して減菌
する減菌池などの施設が設けられており、減菌池で処理
された処理水がポンプにより河川や海へ放流される。
【0014】下水流入量予測装置50では、過去の実績
から得られる履歴データ30に基づきブラックボックス
予測モデルの1つである事例ベースを生成し、予測する
流入量を規定する予測条件40に基づいて、所定時間後
に流入される下水の流入量を予測し流入量予測データ2
0として出力する。下水処理場10では、この流入量予
測データ20に基づき下水浄化処理を制御する。なお、
ブラックボックス予測モデルとは、入力値と出力値との
組からなる複数の履歴データを用いて抽出された、対象
の入出力関係を示す予測モデルである。したがって、物
理法則を用いて対象の入出力関係を示す数式を導出する
必要がない。
【0015】下水流入量予測装置50は、履歴データ3
0や予測条件40を取り込む入力部51と、取り込んだ
履歴データ30からなる多数の履歴データ52と、この
履歴データ52を用いて多数の事例からなる事例ベース
54を生成する事例ベース生成部53と、新たに入力さ
れた予測条件40に基づき事例ベース54から類似事例
を検索する類似事例検索部56とから構成されている。
【0016】さらに、類似事例検索部56で検索された
1つ以上の類似事例から新規予測条件40に対応する流
入量を推定し、例えば60分後〜120分後さらには2
4時間後における流入量予測データ20を出力する出力
推定部57と、新たな履歴データ30に基づき事例ベー
ス54を部分改訂する適応学習部55が設けられてい
る。このうち、事例ベース生成部53、類似事例検索部
56、出力推定部57および適応学習部55は、それぞ
れソフトウェアで実現されている。
【0017】次に、図1を参照して、本実施の形態にか
かる下水流入量予測装置50の動作について説明する。
下水流入量予測装置50では、流入量の予測に先立っ
て、入力部51を介して履歴データ30を取り込み、履
歴データ52として格納する。そして、この履歴データ
52を用いて事例ベース54を生成する。履歴データ3
0としては、流入量データ31、時間データ32および
気象データ33が用いられる。
【0018】このうち流入量データ31は、下水処理場
10の流量計で計測された1時間分の時刻流入量や1日
分の総流入量など実際に流入した流入量を示すデータで
ある。時間データ32は流入量データ31が得られた時
刻、日種別、季節などを示すデータであり、気象データ
33は流入量データ31が得られたときの、当該下水処
理場10またはその処理対象地域における気温、降雨
量、天候などを示すデータである。
【0019】履歴データ30のうち、流入量データ31
と時間データ32については、下水処理場10で計測さ
れたものが用いられる。また、気象データ33について
は、下水処理場10またはその処理対象地域で計測され
たものを用いてもよく、過去の気象データを気象データ
提供者から入手してもよい。
【0020】類似事例検索部56では、このような履歴
データ52に基づき生成された事例ベース54を用い
て、入力部51から入力された予測条件40に基づき類
似事例を検索する。そして、出力推定部57では、類似
事例検索部56で検索された1つ以上の類似事例から予
測条件40に対応する流入量を推定し、例えば60分後
〜120分後の流入量予測データ20を出力する。下水
処理場10では、この流入量予測データ20に基づき、
下水流入量の増加に対する処置を行う。
【0021】予測条件40は、下水流入量予測装置50
で予測する流入量を規定する変数であり、流入量パラメ
ータ41、時間パラメータ42および気象パラメータ4
3から構成される。このうち流入量パラメータ41は、
上記流入量データ31に対応するものであり、下水処理
場10の流量計で計測された時系列の流入量や1日分の
総流入量など実際に流入した流入量を示す実績データか
らなり、予測する流入量の時間位置(例えば90分先)
から数時間過去に戻った時点における実績データが用い
られる。
【0022】時間パラメータ42は、上記時間データ3
2に対応するものであり、予測する流入量の時間位置を
示す時刻情報、その日の種別、例えば平日、休日、旧前
日、祭日、年末年始、稼働日などを示す日種別情報、お
よびその日が属する季節を示す季節情報などの時間に関
する情報が、単独であるいは組み合わせて用いられる。
例えば、明日の正午における流入量を予測する場合、時
刻情報として「正午」が設定され、明日が日曜日であれ
ば日種別情報として「休日」が設定される。
【0023】気象パラメータ43は、上記気象データ3
3に対応するものであり、予測する流入量の時間位置に
おける気温情報、天候情報、降雨量情報などの環境に関
する情報が単独であるいは組み合わせて用いられる。例
えば、明日の正午における流入量を予測する場合、気温
情報として昨日の同一時刻ここでは昨日正午における気
温や明日正午の予想気温などを設定してもよい。また天
候情報として明日の予想天気を設定してもよく、降雨量
情報として明日の予想降雨量を設定してもよい。
【0024】なお、気象パラメータとしては、気象デー
タを提供する提供者から所望のパラメータを入手すれば
よい。例えば、降雨量については、気象庁から1時間周
期で、また河川情報センターから10分周期でそれぞれ
提供されている。天候については、気象庁の短時間予測
や気象レーダによる天候予測値を利用すればよい。ま
た、気温については、気象庁の短時間予測や、下水処理
場の対象地区におけるアメダスのデータ、あるいは実際
に地区に設置した気温計の計測データを用いればよい。
【0025】また、履歴データ30や予測条件40で用
いる個々の情報については、前述したものに限定される
ものではなく、システム構成や要求予測精度に応じて、
適時、変更可能である。例えば、予測する流入量と関係
のある流入量、例えば予測する流入量から24時間前の
流入量や前日の総流入量などの流入量に関する情報など
を組み合わせて用いてもよい。このような流入量情報に
ついては過去に取り込んだデータを利用できる。
【0026】実際には、予測時点の時刻T0から所定時
間後の時刻T1の下水流入量を予測する場合、予測条件
40として時刻T0以前に計測された流入量データ4
1、時刻T1における時間パラメータ42、および時刻
T1における予想の気象パラメータ43を用いればよ
い。したがって、事例ベース54を生成する場合に用い
る履歴データ30については、時刻整合・時系列化処理
を行うことにより、過去に経験した事例の問題に相当す
る(時刻T0以前に計測された)流入量データ(第1の
流入量データ)と、その解答に相当する(時刻T1に計
測された)流入量データ(第2の流入量データ)とを生
成しておけばよい。
【0027】適応学習部55では、下水処理設備で新た
に計測された下水流入量を含む履歴データ30に基づ
き、事例ベース54のうちの事例が個別に改訂される。
この場合も、上記と同様に、事例ベース54を改訂する
場合に用いる履歴データ30については、時刻整合・時
系列化処理を行うことにより、過去に経験した事例の問
題に相当する(時刻T0以前に計測された)流入量デー
タ(第4の流入量データ)と、その解答に相当する(時
刻T1に計測された)流入量データ(第3の流入量デー
タ)とを生成しておけばよい。また、時間データ32や
環境データ33については、解答に相当する流入量デー
タに対応するデータが用いられる。
【0028】そして、事例ベース54のうち、これら履
歴データ30に対応する事例の出力値が、この履歴デー
タ30の出力値により所定の比率で変更される。なお、
履歴データ30に対応する事例が存在しなかった場合
は、新たな事例として履歴データ30へ追加される。
【0029】このように、下水処理場で実際に測定され
た履歴データからブラックボックス予測モデルを作成
し、その予測モデルを用いて所望の予測条件に対応する
下水の流入量予測データを推定するようにしたので、実
際的な運用性を有しており、下水浄化処理の所要時間を
見越して将来の流入量を十分な信頼性を持って予測でき
る。したがって、従来のように物理法則に基づく数式で
予測する場合と比べて、比較的少ない変数で予測可能で
あり、大まかな都市設計情報を用いる必要もない。
【0030】特に、下水処理場では、降雨などによる下
水流入量の急な増加に対して処理が追いつかない場合
は、他の下水処理場へ下水を迂回させたり、あるいは下
水に塩素などの消毒剤を注入して河川へ放流するという
緊急処置を行う必要がある。この際、当該下水処理場か
ら離れた場所にあるポンプ場や消毒剤注入施設まで係員
を派遣する必要があるため、これら処置の必要性を早期
に(例えば、60分前に)判断する必要がある。本発明
によれば、正確な予測流入量に基づき上記処置の必要性
を的確に判断でき、上記のような場合でも適切な処置を
行うことができる。
【0031】なお、上記では、ブラックボックス予測モ
デルとして事例ベースを用いた場合を例として説明した
が、これに限定されるものではなく、例えば、ファジー
推論ベースやニューラルネットワークを用いた予測モデ
ルを利用することもできる。特に、事例ベースを用いた
発明者らの実験によれば、時間パラメータとして時刻を
用い、気象パラメータとして、気温および降雨量を用
い、これらパラメータと下水流入量の実績値を用いるだ
けで、流入量をオペレーションに対して十分な精度で予
測でき、有用な精度で下水流入量を予測できることが確
認された。
【0032】次に、図2を参照して、本発明にかかる下
水流入量予測データ配信システムについて説明する。こ
の下水流入量予測データ配信システムは、複数の下水処
理場6A〜6N、予測データ配信サーバ7、気象データ
提供センタ8、および通信網9とから構成される。
【0033】各下水処理場6A〜6Nには、コンピュー
タからなるWeb端末が設けられており、インターネッ
トなどの通信網9を介して予測データ配信サーバ7へア
クセスする。予測データ配信サーバ7は、所定のブラッ
クボックス予測モデルを用いて下水処理場6A〜6Nご
とに下水流入量を予測し、インターネットなどの通信網
9を介して当該下水処理場6A〜6Nへ配信する。この
予測データ配信サーバ7には、管理部71、モデル作成
部72、流入量予測部73およびデータ配信部74が設
けられている。
【0034】管理部71は、予測データ配信サービスの
全般を管理する。ここでは、データ配信契約の際、登録
者すなわち各下水処理場6A〜6Nごとに、利用者ID
やパスワードを発行するとともに、各下水処理場6A〜
6Nの位置情報や連絡先などの登録者情報を管理する。
この契約については、通信網9を介して行ってもよく、
郵送などのオフラインで行ってもよい。
【0035】モデル作成部72では、予測データの配信
に先だって、各下水処理場6A〜6Nの予測モデルを作
成・更新する。例えば、上記図1に示した下水流入量予
測装置50の事例ベース生成部53を設け、各下水処理
場6A〜6Nで得られた流入量データ31を含む履歴デ
ータ30から、各下水処理場6A〜6Nのブラックボッ
クス予測モデルすなわち事例ベース54を個別に作成す
ればよい。さらに、適応学習部55を設けて、予測デー
タ配信サービスを開始した後も、当該下水処理場で得ら
れた履歴データから予測モデルを更新するようにしても
よい。
【0036】流入量予測部73では、モデル作成部72
で作成された下水処理場6A〜6Nごとの予測モデルを
用いて、それぞれ個別に下水流入量を予測する。例え
ば、上記図1に示した下水流入量予測装置50の類似事
例検索部56、出力推定部57および各下水処理場6A
〜6Nごとの事例ベース54を設け、それぞれの事例ベ
ース54を用いて個々の下水処理場6A〜6Nでの下水
流入量を予測すればよい。流入量予測部73では、下水
流入量を予測する際に必要な予測条件40を通信網9を
介して入手する。例えば、気象パラメータについては通
信網9を介して接続された気象データ提供センタ8から
逐次入手する。また、履歴データ30については、各下
水処理場6A〜6Nから通信網9を介して入手する。
【0037】データ配信部74は、通信網9を介して当
該下水処理場6A〜6Nへ配信する。その際、利用者I
Dおよびパスワードに基づき登録者認証を行う。また、
当該下水処理場6A〜6Nからの履歴データ30を受信
し、流入量予測部73へ渡す。これら、管理部71、モ
デル作成部72、流入量予測部73およびデータ配信部
74を有す目予測データ配信サーバ7は、コンピュータ
からなる1つ以上のサーバ装置から構成されている。
【0038】次に、図3を参照して、下水流入量予測デ
ータ配信システムの動作について説明する。図3は下水
流入量予測データ配信システムの動作例を示すシーケン
ス図である。以下では、下水処理場6Aが予め登録者と
して管理部71により登録されており、その下水処理場
6Aの予測モデルについても予めモデル作成部72で作
成されているものとする。
【0039】まず、下水処理場6Aは、必要に応じて、
例えば20分程度の周期で、通信網9を介して予測デー
タ配信サーバ7のデータ配信部74へ接続し、データ配
信契約の際に発行された利用者IDおよびパスワードを
用いてログインする(ステップ90)。データ配信部7
4では、上記利用者IDおよびパスワードを用いて認証
チェックを行う(ステップ91)。そして、正当な登録
者であることが確認された場合は、通信網9を介して下
水処理場6Aへ認証OKを通知する(ステップ92)。
【0040】これに応じて、下水処理場6Aでは、流入
量予測データの配信を要求し、そのとき、下水流入量の
予測に用いる流入量パラメータ41を、通信網9を介し
てデータ配信部74へアップロードする(ステップ9
3)。データ配信部74では、この予測データ配信要求
に応じて、その要求とともに受信した流入量パラメータ
41を流入量予測部73へ渡し、流入量予測データの予
測を要求する(ステップ94)。流入量予測部73で
は、この予測要求に応じて、予測に用いる気象パラメー
タ43、ここでは気象データの提供を、通信網9を介し
て気象データ提供センタ8へ要求する(ステップ9
5)。
【0041】気象データ提供センタ8では、この提供要
求に応じて対応する気象データを、通信網9を介して予
測データ配信サーバ7へ配信する(ステップ96)。流
入量予測部73では、データ配信部74から渡された下
水処理場6Aからの流入量パラメータ41と、気象デー
タ提供センタ8から取得した気象データ(気象パラメー
タ43)と、当該流入量予測部73で管理するカレンダ
ー情報から得られた時間パラメータ42とを予測条件4
0として、下水処理場6Aの予測モデルから所望の流入
量予測データ20を予測し(ステップ97)、データ配
信部74へ渡す(ステップ98)。
【0042】データ配信部74では、流入量予測部73
からの流入量予測データ20を、通信網9を介して下水
処理場6Aへ配信する(ステップ99)。下水処理場6
Aでは、この流入量予測データ20を受信する。これに
より、その内容に基づき適切な処置が行われる。予測デ
ータ配信サーバ7では、このような下水処理場6Aに関
する一連の予測データ配信処理が、各下水処理場6A〜
6Nに対して行われる。
【0043】このように、予測データ配信サーバ7で、
下水処理場6A〜6Nごとに個別の予測モデルを用いて
下水処理場6A〜6Nごとに下水流入量を予測し、イン
ターネットなどの通信網9を介して当該下水処理場6A
〜6Nへ配信するようにしたので、下水流入量の予測に
必要な装置を各下水処理場6A〜6Nごとに設ける必要
がなくなるとともに、設備経費を大幅に削減できる。ま
た、予測モデルの作成や流入量の予測などの作業に伴う
人件費を削減できる。
【0044】また、予測データ配信サーバ7では、予測
に必要な気象パラメータ(気象データ)を通信網9を介
して気象データ提供センタ8から自動的に取得するよう
にしたので、予測データの配信を受ける下水処理場6A
〜6N側では、当該下水処理場で計測した流入量パラメ
ータのみを送付すればよく、極めて少ない作業負担で有
用な流入量予測データを入手することができる。
【0045】次に、事例ベースを用いた下水流入量予測
装置の動作について詳細に説明する。まず、図4〜6を
参照して、下水流入量予測装置50の事例ベース生成部
53の動作について説明する。図4は本発明の事例ベー
ス推論モデルで用いる位相の概念を示す説明図、図5は
入力空間の量子化処理を示す説明図、図6は事例ベース
生成処理を示すフローチャートである。本発明の事例ベ
ース推論モデルでは、数学の位相論における連続写像の
概念に基づき、入力空間を量子化し位相空間とすること
により、出力許容誤差(要求精度)に応じた事例ベース
と類似度の一般的な定義を行っている。
【0046】位相論における連続写像の概念とは、例え
ば空間X,Yにおいて、写像f:X→Yが連続であるた
めの必要十分条件が、Yにおける開集合(出力近傍)O
逆写像f−1(O)がXの開集合(入力近傍)に相当す
ることである、という考え方である。この連続写像の概
念を用いて、入力空間から出力空間への写像fが連続す
ることを前提とし、図4に示すように、出力空間におい
て出力誤差の許容幅を用いて出力近傍を定めることによ
り、これら出力近傍とその出力誤差の許容幅を満足する
入力近傍とを対応付けることができ、入力空間を量子化
し位相空間として捉えることができる。
【0047】本発明では、この入力空間の量子化処理を
図5に示すようにして行っている。履歴データは、過去
に得られた入力データと出力データとの組からなり、こ
こでは、図5(a)に示すように、入力x1,x2と出
力yとから構成されている。これら履歴データは入力空
間x1−x2において、図5(b)のように分布してい
る。これを図5(c)のように、x1,x2方向にそれ
ぞれ所定幅を有する等間隔のメッシュで量子化する場
合、図5(d)に示すように出力誤差の許容幅εを考慮
して、メッシュの大きさすなわち入力量子化数を決定し
ている。
【0048】出力誤差の許容幅εとは、推定により得ら
れる出力と新規入力データに対する未知の真値との誤差
をどの程度まで許容するかを示す値であり、モデリング
条件として予め設定される。したがって、この許容幅ε
を用いてメッシュの大きさを決定することにより、出力
近傍の大きさに対応する入力近傍すなわち事例を定義で
き、その事例に属する全ての入力データから推定される
出力データの誤差が、出力誤差の許容幅εを満足するこ
とになる。
【0049】事例ベース生成部53では、このような入
力空間の量子化処理を用いて、事例ベース54を生成し
ている。図6において、まず、履歴データ52を読み込
むとともに(ステップ100)、出力誤差の許容幅εな
どのモデリング条件を設定し(ステップ101)、この
許容幅εに基づき各種評価指標を算出し、その評価指標
に基づいて各入力変数ごとに入力量子化数を選択する
(ステップ102)。そして、各メッシュに配分された
履歴データ52から事例ベース54を構成する各事例を
生成する(ステップ103)。
【0050】ここで、図7〜10を参照して、評価指標
を用いた入力量子化数の決定処理について説明する。図
7は入力量子化数の決定処理を示すフローチャート、図
8は評価指標の1つである出力分布条件を示す説明図、
図9は評価指標の1つである連続性条件を示す説明図、
図10は評価指標の1つである事例圧縮度条件を示す説
明図である。
【0051】入力量子化数の決定処理では、まず、評価
指標の良否を判定するための基準として評価基準(しき
い値)を設定する(ステップ110)。そして、各入力
量子化数ごとに各評価指標を算出し(ステップ11
1)、得られた評価指標と評価基準とを比較して、評価
基準を満足する評価指標が得られた入力量子化数のいず
れかを選択する(ステップ112)。評価基準として
は、出力分布条件および連続性条件をともに満たす事例
が90%以上となる入力量子化数を選択するのが望まし
く、システムでは90%もしくは95%の分割数が表示
されるようになっている。この90%や95%という値
は、統計的に考えて適切な値と考えられるからである。
【0052】出力分布条件とは、図8に示すように、選
択した入力量子化数で入力空間を量子化して得られた任
意のメッシュについて、そのメッシュ内に属する履歴デ
ータの出力yの出力分布幅が出力誤差の許容幅εより小
さい、という条件である。これにより1つのメッシュす
なわち入力近傍が、これに対応する出力近傍に定めた条
件すなわち出力誤差の許容幅εを満足するかどうか検査
される。
【0053】連続性条件とは、図9に示すように、選択
した入力量子化数で入力空間を量子化して得られた任意
のメッシュについて、そのメッシュで生成された事例の
出力値yと、その事例の周囲に存在する周囲事例の平均
出力値y’との差が、出力誤差の許容幅εより小さい、
という条件である。これにより、各事例間すなわち入力
近傍間での出力値の差が、これらに対応する出力近傍間
に定めた条件すなわち出力誤差の許容幅εを満足するか
どうか検査される。この連続性条件を満たすことによ
り、各事例が連続的に所望の精度を満たすように、入力
空間をカバーしていると判断できる。
【0054】事例圧縮度条件とは、事例化による履歴デ
ータの圧縮率を条件とするものである。図10に示すよ
うに、選択した入力量子化数で入力空間を量子化して得
られた任意のメッシュについて、そのメッシュ内に複数
の履歴データが属する場合、履歴データの事例化によ
り、これら複数のk個の履歴データが事例を代表する1
つのデータとなり1/kに圧縮されたことになる。ここ
では、履歴データ全体の事例圧縮率がモデリング条件と
して指定された許容圧縮率を満足するかどうかが検査さ
れる。
【0055】入力量子化数は、各入力変数ごとに順に決
定される。例えば、入力変数がx1,x2,‥,xnの
場合、x1からxnまで順に入力量子化数を決定してい
く。ここで、評価指標を算出する際、すべての入力変数
に入力量子化数を割り当てる必要がある。したがって、
xiに関する評価指標を求める際、x1〜xi−1につ
いては、その時点ですでに決定されている入力量子化数
を用い、xi以降のxi+1,‥,xnについては、x
iと同じ入力量子化数を用いる。
【0056】前述した各条件のうち、出力分布条件と連
続性条件については、評価指標として、その条件を満足
する事例の全事例に対する割合すなわち評価指標充足率
が用いられる。例えば、xiに関する入力量子化数mの
評価指標値は、x1,x2,‥,xnの入力レンジ幅を
それぞれの入力量子化数で量子化し、量子化により生成
された全事例における、その評価指標条件を満たす事例
の割合で求められる。
【0057】また、事例圧縮度条件では、xiに関する
入力量子化数mの評価指標値として、すべての入力変数
x1,x2,‥,xnの入力レンジ幅を入力量子化数m
で量子化して求めた履歴データ全体の事例圧縮率が用い
られる。そして、その入力変数xiについて、これら全
ての評価指標値が評価基準をクリアした入力量子化数か
らいずれかを選択し、その入力変数xiの入力量子化数
として決定する。
【0058】事例ベース生成部53では、以上のように
して入力量子化数が選択され、その入力量子化数で量子
化された入力空間ここでは各メッシュに各履歴データが
配分され、事例が生成される。図11は事例生成処理を
示す説明図、図12は事例生成処理を示すフローチャー
トである。まず、選択された入力量子化数に基づき各入
力変数を量子化(分割し)、メッシュを生成する(ステ
ップ120)。図11では、入力変数x1が10分割さ
れるとともに入力変数x2が6分割されている。
【0059】そして、各履歴データが各メッシュに振り
分けられ(ステップ121)、履歴データが存在するメ
ッシュが事例として選択され、その入出値および出力値
が算出される(ステップ122)。同一メッシュに3つ
の履歴データが振り分けられた場合、これらが1つ事例
として統合される。このとき、事例を代表する出力値と
して3つの履歴データの出力yの平均値が用いられ、事
例を代表する入力値としてそのメッシュの中央値が用い
られる。
【0060】図1の下水流入量予測装置50では、この
ようにして生成された事例ベース54を用いて、新規に
入力された予測条件40から下水流入量を推定する。ま
ず、類似事例検索部56では、入力部51では予測条件
40をサンプリングしてそれぞれ入力変数とし、類似度
を用いて事例ベース54から類似事例を検索する。図1
3は類似度の定義を示す説明図、図14は類似事例検索
部56における類似事例検索処理を示すフローチャート
である。
【0061】類似度とは、事例ベース54が持つ入力空
間に設けられた各メッシュのうち、各事例が新規の予測
条件すなわち入力データに対応するメッシュとどの程度
の類似性を有しているか示す尺度である。図13では、
入力データに対応する中央メッシュに事例が存在すれ
ば、その事例と入力データとは「類似度=0」であると
定義されている。また、中央メッシュの1つ隣に存在す
る事例とは「類似度=1」となり、以降、中央メッシュ
から1メッシュずつ離れていくごとに類似度が1ずつ増
加していく。
【0062】したがって、推定を行う場合、類似度iの
事例による推定値は、(i+1)×出力許容幅以内の精
度を持つことになる。このとき、推定を行う入力値に対
してうまく両側の事例が使用された場合は、(i+1)
×出力許容幅よりも良い精度の出力値である場合が予想
される。また、推定を行う値に対して片側の事例のみが
使用された場合は、(i+1)×出力許容幅程度の精度
であることが、入出力の連続性のもとに予想される。
【0063】類似事例検索部56では、図14に示すよ
うに、まず、入力部51でサンプリングした新規予測条
件を入力データとして取り込み(ステップ130)、事
例ベース54が持つ入力空間から、その入力データに対
応するメッシュを選択するとともに(ステップ13
1)、事例検索範囲として用いる類似度を0に初期化し
(ステップ132)、その類似度が示す事例検索範囲か
ら類似事例を検索する(ステップ133)。
【0064】ここで、入力データに対応するメッシュに
事例が存在した場合は(ステップ134:YES)、そ
の事例を類似事例として出力する(ステップ136)。
一方、ステップ134において、入力データに対応する
メッシュに事例が存在しなかった場合は(ステップ13
4:NO)、類似度を1だけ増やして事例検索範囲を拡
げ(ステップ135)、ステップ133へ戻って、再
度、類似事例を検索する。
【0065】このようにして、類似事例検索部56にお
いて、新規の予測条件に対応する類似事例が事例ベース
54から検索され、出力推定部57で、これら類似事例
に基づき、新規予測条件に対応する下水流入量が推定さ
れる。例えば、図15に示すように、入力データA(2
2.1,58.4)に対応するメッシュ150に事例が
存在した場合、その事例の出力値y=70.2が推定出
力値として選択される。
【0066】また、図16に示すように、入力データA
(23.8,62.3)に対応するメッシュ151に事
例が存在しなかった場合、検索範囲152を拡大して類
似事例を検索する。そして、検索された事例から推定出
力値を算出する。このとき、複数の事例が検索された場
合は、それら各事例の出力値の平均値が推定出力値とし
て用いられる。このようにして、新規の予測条件40に
対応する下水流入量が推定され、その推定量に基づく流
入量予測データ20が、出力推定部57から下水処理場
10へ指示される。
【0067】次に、図17,18を参照して、適応学習
部の動作について説明する。適応学習部55では、入力
部51から得られた新規の履歴データ30に基づき事例
ベース54を更新する。このとき、履歴データ30をカ
レンダ機能や温度センサなどで例えば1時間ごとに自動
的に得るようにしてもよく、自動運転が可能となる。ま
ず、事例ベース54が持つ入力空間から新規データに対
応する事例が検索される。ここで、その新規データに対
応する事例が存在した場合は、その事例のみを改訂す
る。
【0068】図17は、対応する事例が存在する場合の
適応学習動作を示す説明図である。ここでは、新規デー
タB(23.9,66.8,48.2)に対応する事例
160が存在するため、新規データBの出力値y=4
8.2と改訂前の事例160の出力値49.7とから、
その事例の新たな出力値y=49.0を算出している。
出力改訂演算式としては、忘却計数CForgetを設
け、この忘却計数が示す比率で改訂前出力値Yoldと
新規データBの出力値Yとを加算し、その事例の改訂後
の出力値としている。
【0069】一方、新規データに対応する事例が存在し
ない場合は、その新規データに基づき新たな事例を生成
する。図18は、対応する事例が存在しない場合の適応
学習動作を示す説明図である。ここでは、新規データB
(23.7,62.3,43.8)に対応するメッシュ
161に事例が存在しないため、その新規データBに対
応するメッシュの中央値を入力値とし、新規データBの
出力値yを代表の出力値とする新規事例162を新たな
生成して、事例ベース54に追加している。
【0070】図19は本発明による事例ベース推論モデ
ルを用いた場合の下水流入量の予測値170および実績
値171と、雨量(1時間降水量)172とを示すシミ
ュレーション結果である。ここでは、予測時点の時刻T
0から90分後の時刻T1の下水流入量を予測するもの
とし、予測条件40として時刻T0における気温、時刻
T1での日種別、および時刻T1から90分前(この場
合は時刻T0)に得られた過去1時間分の時刻流入量を
用いている。図19に示すように、得られた予測値17
0は、下水処理場10で計測された下水流入量の実績値
171とほとんど差がなく、時刻に応じて下水流入量が
変化しても、さらには雨量172が大きく変化しても、
予測値170が遅れなく追従していることがわかる。
【0071】下水流入量予測装置50で用いる推論モデ
ルは、事例ベース推論の枠組みをモデリングに適用した
もので、位相(Topology)の概念に基づき、シ
ステムの入出力関係の連続性が成り立つ一般的な対象に
適用可能なモデリング技術といえる。一般的なモデリン
グ技術では、モデルの次数やネットワーク構造などのモ
デルパラメータを同定するが、本発明の事例ベース推論
モデルでは、所望の出力許容誤差を指定することで入力
空間の位相を同定している。
【0072】したがって、データは同定された入力空間
に事例として蓄えられ、出力推定時には入力と予め蓄積
されている入力事例との位相距離(類似度)により推定
出力値の信頼性が示せるという特徴を持つ。本発明で
は、このようなモデルを用いて将来の下水流入量を推定
するようにしたので、ニューラルネットワークや回帰モ
デルなどの推論モデルと比較して、次のような作用効果
が得られる。
【0073】ニューラルネットワークや回帰モデルで
は、1)入出力全域の関係を規定するために特殊なモデ
ル構造を用いているため、システムに最適な構造を見つ
けるためには多くの手間を必要とする。2)多量の履歴
データの学習を行う場合、モデル構造の持つ複数のパラ
メータを同定するための収束計算を行う必要があり、こ
の処理に膨大な時間がかかる。3)新たなデータに基づ
きモデルを更新する場合にもパラメータの同定を行う必
要があり、実際には適応学習が困難である。4)推定を
行う入力値に対してモデル出力値がどの程度信頼できる
かどうかを把握するのが困難である。
【0074】これに対して、本発明によれば、 1)過去に経験した事例(問題と解答)を事例ベースと
して蓄積し、システムの入出力関係を内包する入出力事
例を用いているため、入出力関係を表すための特殊なモ
デルを必要としない。 2)新たに入力された問題については、それと類似した
問題を持つ既存の事例を事例ベースから検索する。この
とき、入力量子化数をパラメータとして入力空間を量子
化して事例ベースと類似度を定義し、評価指標値を算出
して量子化数を決定している。このため収束計算を必要
とせず、さらにこの評価指標値からモデルの完成度を評
価でき、従来のように別途テストデータを用いてモデル
評価を行う必要がない。
【0075】また、本発明によれば、 3)検索した類似事例の解答を修正し、新たに入力され
た問題に対する解答を得ている。したがって、推定を行
う入力値に対して検索された事例の類似の程度が判定で
きるため、この類似度を出力値の信頼性評価に利用でき
る。 4)新たに入力された問題に対する正しい解答が判明し
た後、その新事例を事例ベースに追加するものとしてい
るため、新たなデータに基づき事例ベースを部分改訂で
き、従来のようにパラメータの同定を行う必要がなく、
容易に適応学習できる。
【0076】従来のモデルにおける学習と収束計算の問
題については、事例ベース推論(Case−Based
Reasoning:CBR)において事例ベース構
造と類似度の定義という問題となる。これは、従来の事
例ベース推論において、対象の十分な知見がなければ定
義できないという、工学上の大きな問題となっている。
本発明の事例ベース推論モデルでは、数学の位相論にお
ける連続写像の概念に基づき、出力許容誤差すなわち要
求精度に応じた事例ベースと類似度の一番的な定義を、
入力空間を量子化し位相空間とすることで行っている。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる下
水流入量予測装置は、当該下水処理設備で計測された下
水流入量を示す流入量データと、この流入量データに対
応する気象データとを含む履歴データから作成された非
線形のブラックボックス予測モデルを有し、このブラッ
クボックス予測モデルを用いて、入力された予測条件に
対応する下水の流入量をリアルタイムで予測するように
したので、実際的な運用性を有しており、下水浄化処理
の所要時間を見越して将来の流入量を十分な信頼性を持
って予測できる。したがって、従来のように物理法則に
基づく数式で予測する場合と比べて、比較的少ない変数
で予測可能であり、大まかな都市設計情報を用いる必要
もない。
【0078】また、本発明にかかる下水流入量予測方法
およびサーバ装置は、各下水処理設備と通信網を介して
接続された予測データ配信サーバで、各下水処理設備の
いずれかで新たに計測された下水流入量を示す流入量パ
ラメータを当該下水処理設備から通信網を介して受信
し、気象データを提供する気象データ提供センタから通
信網を介して流入量パラメータに対応する気象データを
気象パラメータとして取得し、当該下水処理場のブラッ
クボックス予測モデルを用いて、流入量パラメータと気
象パラメータとからなる予測条件に対応する下水の流入
量をリアルタイムで予測し、予測により得られた流入量
予測データを当該下水処理設備へ通信網を介して配信す
るようにしたものである。
【0079】したがって、上記作用効果に加えて、下水
流入量の予測に必要な装置を各下水処理設備ごとに設け
る必要がなくなるとともに、設備経費を大幅に削減でき
る。また、予測モデルの作成や流入量の予測などの作業
に伴う人件費を削減できる。また、予測データ配信サー
バでは、予測に必要な気象パラメータ(気象データ)を
通信網を介して気象データ提供センタから自動的に取得
するようにしたので、予測データの配信を受ける下水処
理設備側では、当該下水処理場で計測した流入量パラメ
ータのみを送付すればよく、極めて少ない作業負担で有
用な流入量予測データを入手することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態にかかる下水流入量予
測装置を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施の形態にかかる下水流入量予
測システムを示すブロック図である。
【図3】 下水流入量予測システムの動作を示すシーケ
ンス図である。
【図4】 本発明の事例ベース推論モデルで用いる位相
の概念を示す説明図である。
【図5】 入力空間の量子化処理を示す説明図である。
【図6】 事例ベース生成処理を示すフローチャートで
ある。
【図7】 入力量子化数の決定処理を示すフローチャー
トである。
【図8】 出力分布条件を示す説明図である。
【図9】 連続性条件を示す説明図である。
【図10】 事例圧縮度条件を示す説明図である。
【図11】 事例生成処理を示す説明図である。
【図12】 事例生成処理を示すフローチャートであ
る。
【図13】 類似度の定義を示す説明図である。
【図14】 類似事例検索処理を示すフローチャートで
ある。
【図15】 出力推定動作(類似事例が存在する場合)
を示す説明図である。
【図16】 出力推定動作(類似事例が存在しない場
合)を示す説明図である。
【図17】 適応学習動作(対応事例が存在する場合)
を示す説明図である。
【図18】 適応学習動作(対応事例が存在しない場
合)を示す説明図である。
【図19】 本発明による事例ベース推論モデルを用い
た場合のシミュレーション結果である。
【符号の説明】
10…下水処理場、20…流入量予測データ、30…履
歴データ、31…流入量データ、32…時間データ、3
3…気象データ、40…予測条件、41…流入量パラメ
ータ、42…時間パラメータ、43…気象パラメータ、
50…下水流入量予測装置、51…入力部、52…履歴
データ、53…事例ベース生成部、54…事例ベース、
55…適応学習部、56…類似事例検索部、57…出力
推定部、6A〜6N…下水処理場、7…予測データ配信
サーバ、71…管理部、72…モデル作成部、73…流
入量予測部、74…データ配信部、8…気象データ提供
センタ、9…通信網。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水処理設備へ流入する下水の流入量を
    予測する下水流入量予測装置において、 当該下水処理設備で計測された下水流入量を示す流入量
    データと、この流入量データに対応する気象データとを
    含む履歴データから作成された非線形のブラックボック
    ス予測モデルと、 このブラックボックス予測モデルを用いて、入力された
    予測条件に対応する下水の流入量をリアルタイムで予測
    する予測手段とを備えることを特徴とする下水流入量予
    測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の下水流入量予測装置にお
    いて、 前記気象データとして、前記流入量データに対応する時
    点での、当該下水処理設備の処理対象地域における気温
    および降雨量を用いることを特徴とする下水流入量予測
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の下水流入量予測装置にお
    いて、 前記流入量データとして、任意の時点に計測された下水
    流入量を示す第1の流入量データとこの第1の流入量デ
    ータから所定の予測時間後に計測された下水流入量を示
    す第2の流入量データとを用いるとともに、前記気象デ
    ータとして前記第2の流入量データに対応する気象デー
    タを用い、 前記予測条件として、当該下水処理設備で新たに計測さ
    れた下水の流入量を示す流入量パラメータと、気象予測
    により得られた気象パラメータとを用いることを特徴と
    する下水流入量予測装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の下水流入量予測装置にお
    いて、 前記ブラックボックス予測モデルは、前記履歴データの
    第1の流入量データと気象データとを入力変数とし、所
    望の出力許容誤差に応じて量子化された複数の入力空間
    と、これら入力空間ごとに設けられ、それぞれの入力変
    数値に基づき当該入力空間内へ配置された1つ以上の履
    歴データの第2の流入量データを代表する出力値を持つ
    代表事例とを有する事例ベースからなり、 前記予測手段は、新たな予測条件を入力変数値としてそ
    の予測条件に対応する類似の事例を前記事例ベースから
    検索し、検索した類似事例の出力値を用いて前記予測条
    件に対応する流入量予測データを推定することを特徴と
    する下水流入量予測装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の下水流入量予測装置にお
    いて、 前記下水処理設備で新たに計測された下水流入量を示す
    第3の流入量データと、この第3の流入量データから前
    記予測時間前に計測された下水流入量を示す第4の流入
    量データと、前記第3の流入量データに対応する気象デ
    ータとの組を用いて、この第4の流入量データおよび気
    象データに対応する前記事例ベースの所定事例の出力値
    を、前記第3の流入量に基づき改訂することにより前記
    事例ベースを更新する適応学習手段をさらに備えること
    を特徴とする下水流入量予測装置。
  6. 【請求項6】 それぞれの下水処理設備へ流入する下水
    の流入量を各下水処理設備ごとに予測する下水流入量予
    測方法において、 前記各下水処理設備と通信網を介して接続された予測デ
    ータ配信サーバで、 前記各下水処理設備のいずれかで新たに計測された下水
    流入量を示す流入量パラメータを当該下水処理設備から
    通信網を介して受信し、 気象データを提供する気象データ提供センタから通信網
    を介して前記流入量パラメータに対応する気象データを
    気象パラメータとして取得し、 当該下水処理場のブラックボックス予測モデルを用い
    て、前記流入量パラメータと気象パラメータとからなる
    予測条件に対応する下水の流入量をリアルタイムで予測
    し、 予測により得られた流入量予測データを当該下水処理設
    備へ通信網を介して配信することを特徴とする下水流入
    量予測方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の下水流入量予測方法にお
    いて、 前記予測データ配信サーバで、 前記各下水処理設備ごとに、当該下水処理設備で計測さ
    れた下水流入量を示す流入量データとその流入量データ
    に対応する気象データとを含む履歴データから非線形の
    ブラックボックス予測モデルを予め作成することを特徴
    とする下水流入量予測方法。
  8. 【請求項8】 複数の下水処理設備と通信網を介して接
    続され、それぞれの下水処理設備へ流入する下水の流入
    量を各下水処理設備ごとに予測し通信網を介して配信す
    るサーバ装置であって、 前記各下水処理設備のいずれかで新たに計測された下水
    流入量を示す流入量パラメータを通信網を介して受信す
    るとともに、任意の気象データを提供する気象データ提
    供センタから前記流入量パラメータに対応する気象デー
    タからなる気象パラメータを通信網を介して取得し、こ
    れら流入量パラメータと気象パラメータとからなる予測
    条件に対応する下水の流入量を当該下水処理場のブラッ
    クボックス予測モデルを用いてリアルタイムで予測する
    流入量予測手段と、 この流入量予測手段で得られた流入量予測データを通信
    網を介して対応する下水処理設備へ配信するデータ配信
    手段とを備えることを特徴とするサーバ装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のサーバ装置において、 前記各下水処理設備ごとに、当該下水処理設備で計測さ
    れた下水流入量を示す流入量データとその流入量データ
    に対応する気象データとを含む履歴データから非線形の
    ブラックボックス予測モデルを予め作成するモデル作成
    手段をさらに備えることを特徴とするサーバ装置。
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