JP2003026599A - Il−15遺伝子を応用したワクチンアジュバント - Google Patents
Il−15遺伝子を応用したワクチンアジュバントInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、IL-15遺伝子を含むことを特徴と
するワクチンアジュバントを提供する。 【解決手段】 IL-15は早期誘導反応を担うNK細胞、NKT
細胞およびγδ型腸管上皮間リンパ球増殖因子と働くの
みならず、メモリー型CD8+T細胞の維持に重要な役割を
担うと考えられる。キラーCD8+記憶T細胞は、結核感染
防御に重要な役割を担っており、結核症の感染防御機構
には、CD8+キラー細胞の増殖、維持が最も重要とされ
る。これらの背景を基にして、BCGワクチンとIL-15を組
み合わせることによって長期間維持される、強い結核菌
特異的CD8+T細胞を誘導することを目的とする。本発明
は、ワクチンの効率を高めるための効果的なワクチンア
ジュバントを提供する。
するワクチンアジュバントを提供する。 【解決手段】 IL-15は早期誘導反応を担うNK細胞、NKT
細胞およびγδ型腸管上皮間リンパ球増殖因子と働くの
みならず、メモリー型CD8+T細胞の維持に重要な役割を
担うと考えられる。キラーCD8+記憶T細胞は、結核感染
防御に重要な役割を担っており、結核症の感染防御機構
には、CD8+キラー細胞の増殖、維持が最も重要とされ
る。これらの背景を基にして、BCGワクチンとIL-15を組
み合わせることによって長期間維持される、強い結核菌
特異的CD8+T細胞を誘導することを目的とする。本発明
は、ワクチンの効率を高めるための効果的なワクチンア
ジュバントを提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IL-15遺伝子を応
用したワクチンアジュバントに関する。
用したワクチンアジュバントに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】BCG
ワクチンと抗結核剤の普及によって、いったん制圧され
たかに見えた結核が再び広がり始めている。近年では、
高齢者のみならず、BCG接種を受けた若齢者にも結核の
集団感染が見られる。その原因の一つとしては、BCGワ
クチンの有効期間に限界があり、BCGワクチンによって
誘導される免疫記憶が長続きしないことが考えられる。
この免疫記憶を延長させるために、BCGワクチンとサイ
トカイン遺伝子の併用接種が行われている。BCGワクチ
ンとサイトカイン遺伝子の組み合わせには、IFN−γ遺
伝子、IL-12、IL-2遺伝子の組み合わせの報告が見られ
る(Scott,P.Science 260:496-497(1993); Trichier
i,G.Immunology Today14:335-338(1993))。
ワクチンと抗結核剤の普及によって、いったん制圧され
たかに見えた結核が再び広がり始めている。近年では、
高齢者のみならず、BCG接種を受けた若齢者にも結核の
集団感染が見られる。その原因の一つとしては、BCGワ
クチンの有効期間に限界があり、BCGワクチンによって
誘導される免疫記憶が長続きしないことが考えられる。
この免疫記憶を延長させるために、BCGワクチンとサイ
トカイン遺伝子の併用接種が行われている。BCGワクチ
ンとサイトカイン遺伝子の組み合わせには、IFN−γ遺
伝子、IL-12、IL-2遺伝子の組み合わせの報告が見られ
る(Scott,P.Science 260:496-497(1993); Trichier
i,G.Immunology Today14:335-338(1993))。
【0003】しかし、上記のようなサイトカイン遺伝子
は、いずれも有効性が顕著ではなく、また副作用も強
い。したがって、効果的な抗結核ワクチン組成物の開発
が求められている。
は、いずれも有効性が顕著ではなく、また副作用も強
い。したがって、効果的な抗結核ワクチン組成物の開発
が求められている。
【0004】そこで、本発明は、ワクチンの効率を高め
るための効果的なワクチンアジュバントを提供すること
を目的とする。
るための効果的なワクチンアジュバントを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明者らは、IL-15がメモリ
ー型CD8+T細胞の増殖、維持因子であることを見出し、B
CGワクチンとIL-15を組み合わせることによって、長期
間維持される強い結核菌特異的CD8+T細胞を誘導するこ
とに成功し、本発明を完成するに至った。
ー型CD8+T細胞の増殖、維持因子であることを見出し、B
CGワクチンとIL-15を組み合わせることによって、長期
間維持される強い結核菌特異的CD8+T細胞を誘導するこ
とに成功し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明ではIL-15遺伝子を含む
ことを特徴とするワクチンアジュバントが提供される。
ことを特徴とするワクチンアジュバントが提供される。
【0007】本発明のもう一つの態様に従えば、前記IL
-15がヒトIL-15であるワクチンアジュバントが提供され
る。
-15がヒトIL-15であるワクチンアジュバントが提供され
る。
【0008】本発明の他の態様に従えば、前記アジュバ
ントとBCGワクチンとを組み合わせた抗結核ワクチンが
提供される。
ントとBCGワクチンとを組み合わせた抗結核ワクチンが
提供される。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。
【0010】
【好ましい態様の詳細な記載】インターロイキン15(IL
-15)は、T細胞増殖因子として、サルの腎臓上皮細胞株
から遺伝子クローニングされた公知のサイトカインであ
り、そのアミノ酸配列および遺伝子のDNA配列は既に
明らかにされている(Grabstein K.H. Science264: 965
-968, 1994)。このIL-15は、ヒトでは4q31に、マウス
では第8染色体に位置することが知られている。また、
ヒトIL-15およびマウスIL-15の両者ともにアミノ酸114
個の糖蛋白質であり、オルタナティブスプライシングに
よるシグナルペプチドの変異によって、翻訳および分泌
が調整されることも既に知られている。更に、IL-15は
活性化マクロファージ、樹状細胞および上皮系細胞から
産生されること、並びにIL-15RαおよびIL-2Rβ/γcを
受容体として作用し、その生物活性はIL-2と類似してい
ることも知られている。
-15)は、T細胞増殖因子として、サルの腎臓上皮細胞株
から遺伝子クローニングされた公知のサイトカインであ
り、そのアミノ酸配列および遺伝子のDNA配列は既に
明らかにされている(Grabstein K.H. Science264: 965
-968, 1994)。このIL-15は、ヒトでは4q31に、マウス
では第8染色体に位置することが知られている。また、
ヒトIL-15およびマウスIL-15の両者ともにアミノ酸114
個の糖蛋白質であり、オルタナティブスプライシングに
よるシグナルペプチドの変異によって、翻訳および分泌
が調整されることも既に知られている。更に、IL-15は
活性化マクロファージ、樹状細胞および上皮系細胞から
産生されること、並びにIL-15RαおよびIL-2Rβ/γcを
受容体として作用し、その生物活性はIL-2と類似してい
ることも知られている。
【0011】発明者等は、上記のIL-15について研究を
重ねた結果、このインターロイキンはメモリー型CD8+T
細胞の増殖、維持因子であることを新たに見いだした。
即ち、IL-15遺伝子トランスジェニックマウスでは、NK
(ナチュラルキラー)細胞、NKT細胞、およびγδ型腸
管上皮間リンパ球に加え、メモリー型CD8+T細胞の増加
が認められた。従って、IL-15は早期誘導反応を担うNK
細胞、NKT細胞およびγδ型腸管上皮間リンパ球増殖因
子として働くのみならず、メモリー型CD8+T細胞の維持
に重要な役割を担うと考えられる。なお、キラーCD8+T
細胞は、結核感染防御に重要な役割を担っており、結核
症の感染防御機構には、キラーCD8+T細胞の増殖、維持
が最も重要とされる。本発明は、この新規な知見に基づ
いて、免疫アジュバントとしてのIL-15の新たな用途を
見出したものとして評価されるべきものである。
重ねた結果、このインターロイキンはメモリー型CD8+T
細胞の増殖、維持因子であることを新たに見いだした。
即ち、IL-15遺伝子トランスジェニックマウスでは、NK
(ナチュラルキラー)細胞、NKT細胞、およびγδ型腸
管上皮間リンパ球に加え、メモリー型CD8+T細胞の増加
が認められた。従って、IL-15は早期誘導反応を担うNK
細胞、NKT細胞およびγδ型腸管上皮間リンパ球増殖因
子として働くのみならず、メモリー型CD8+T細胞の維持
に重要な役割を担うと考えられる。なお、キラーCD8+T
細胞は、結核感染防御に重要な役割を担っており、結核
症の感染防御機構には、キラーCD8+T細胞の増殖、維持
が最も重要とされる。本発明は、この新規な知見に基づ
いて、免疫アジュバントとしてのIL-15の新たな用途を
見出したものとして評価されるべきものである。
【0012】本明細書で使用する場合、「インターロイ
キン−15」および「IL-15」という用語は、インターロ
イキン−15、並びにアジュバント活性を示すそのサブユ
ニット、断片、および「IL-15」の機能的同等物をい
う。「IL-15」の機能的同等物としては、生じるIL-15産
物が本明細書で説明するIL-15と同じアジュバント活性
を有するような修飾IL-15タンパク質などが挙げられ
る。たとえば、「インターロイキン-15」の機能的同等
物には、一つまたは数個のアミノ酸が置換(たとえば1
つの酸性アミノ酸が別の酸性アミノ酸に置換したも
の)、欠失、または付加されたものを含むことができ
る。
キン−15」および「IL-15」という用語は、インターロ
イキン−15、並びにアジュバント活性を示すそのサブユ
ニット、断片、および「IL-15」の機能的同等物をい
う。「IL-15」の機能的同等物としては、生じるIL-15産
物が本明細書で説明するIL-15と同じアジュバント活性
を有するような修飾IL-15タンパク質などが挙げられ
る。たとえば、「インターロイキン-15」の機能的同等
物には、一つまたは数個のアミノ酸が置換(たとえば1
つの酸性アミノ酸が別の酸性アミノ酸に置換したも
の)、欠失、または付加されたものを含むことができ
る。
【0013】ここで、アジュバント活性とは、ワクチ
ン、好ましくはBCGワクチンを単独で投与した場合と比
較して、アジュバントを併用投与した場合に、誘導され
る免疫記憶を長続きさせることができる活性である。具
体的には、メモリーCD8+T細胞、好ましくはPPD特異的CD
8+T細胞の増加および維持を増大させる活性である。
ン、好ましくはBCGワクチンを単独で投与した場合と比
較して、アジュバントを併用投与した場合に、誘導され
る免疫記憶を長続きさせることができる活性である。具
体的には、メモリーCD8+T細胞、好ましくはPPD特異的CD
8+T細胞の増加および維持を増大させる活性である。
【0014】本発明において、IL-15遺伝子とは、上記
で定義したIL-15をコードする核酸を意味する。即ち、
そのヌクレオチド配列は、IL-15タンパク質全体をコー
ドしてもよく、又は、抗原反応を開始させることが可能
な、より短いペプチド配列だけをコードしてもよい。ま
た、遺伝子コードの縮重によってIL-15と同じペプチド
遺伝子産物をコードする核酸配列であってもよい。ま
た、上記のヌクレオチド配列は、DNA配列、ならびにそ
のDNA配列によってコードされるRNAなどが挙げられ
る。本発明の一つの好ましい態様において、IL-15遺伝
子は、IL-15 cDNAである。
で定義したIL-15をコードする核酸を意味する。即ち、
そのヌクレオチド配列は、IL-15タンパク質全体をコー
ドしてもよく、又は、抗原反応を開始させることが可能
な、より短いペプチド配列だけをコードしてもよい。ま
た、遺伝子コードの縮重によってIL-15と同じペプチド
遺伝子産物をコードする核酸配列であってもよい。ま
た、上記のヌクレオチド配列は、DNA配列、ならびにそ
のDNA配列によってコードされるRNAなどが挙げられ
る。本発明の一つの好ましい態様において、IL-15遺伝
子は、IL-15 cDNAである。
【0015】本発明において、IL-15をコードするDNAを
取得する方法は特に限定されない。即ち、本発明のIL-1
5遺伝子は、本発明での使用に適した方法によって得る
ことができる。天然に存在するIL-15遺伝子を単離して
もよく、既知の塩基配列に基づいて化学的に合成しても
よい。例えば、本発明のIL-15 cDNAは、以下のように、
通常の手法を使用して調製することができる。
取得する方法は特に限定されない。即ち、本発明のIL-1
5遺伝子は、本発明での使用に適した方法によって得る
ことができる。天然に存在するIL-15遺伝子を単離して
もよく、既知の塩基配列に基づいて化学的に合成しても
よい。例えば、本発明のIL-15 cDNAは、以下のように、
通常の手法を使用して調製することができる。
【0016】マウスIL-15 cDNAの場合、マクロファージ
細胞株J774A.1(ATCC)由来のmRNAを抽出、精製する。m
RNAの抽出および精製は通常の手法によって行うことが
できる。次に、20pmolのランダムプライマー(BRL)を
使用し、RT-PCRにより一本鎖cDNAを合成する。次に、以
下のIL-15特異的プライマー[センス, 5’- GCTGTTTGGA
AGGCTGAGTT -3’ (position 203-224); アンチセンス,
5’- ATGGAGCTGTGCTGCCTCT -3’ (position 1010-102
8)]を使用して、PCRにより、該一本鎖cDNAから二本鎖c
DNAを増幅させる。次いで、得られた二本鎖cDNAを低融
点アガロースゲルを使用して抽出し、適当なクローニン
グベクターに組み込んで組換えベクターを作製する。
細胞株J774A.1(ATCC)由来のmRNAを抽出、精製する。m
RNAの抽出および精製は通常の手法によって行うことが
できる。次に、20pmolのランダムプライマー(BRL)を
使用し、RT-PCRにより一本鎖cDNAを合成する。次に、以
下のIL-15特異的プライマー[センス, 5’- GCTGTTTGGA
AGGCTGAGTT -3’ (position 203-224); アンチセンス,
5’- ATGGAGCTGTGCTGCCTCT -3’ (position 1010-102
8)]を使用して、PCRにより、該一本鎖cDNAから二本鎖c
DNAを増幅させる。次いで、得られた二本鎖cDNAを低融
点アガロースゲルを使用して抽出し、適当なクローニン
グベクターに組み込んで組換えベクターを作製する。
【0017】本発明のIL-15遺伝子を使用して、哺乳動
物細胞の中でIL-15のアジュバント作用を得るために
は、IL-15をコードするヌクレオチド配列が適切な発現
ベクター系の中に挿入されることが必要である。例え
ば、選択したベクターは、IL-15の発現を得るために正
しい順序で配置された細菌のプラスミド、及び強力なウ
イルスプロモーター、及びポリアデニル化/転写終結配
列を含み得る。これらの成分に加え、必要に応じて、エ
ンハンサー、制限酵素部位、及び抗生物質耐性遺伝子の
ような選別遺伝子のような他の成分を含むベクターを構
築する方法は、当業者に周知である。
物細胞の中でIL-15のアジュバント作用を得るために
は、IL-15をコードするヌクレオチド配列が適切な発現
ベクター系の中に挿入されることが必要である。例え
ば、選択したベクターは、IL-15の発現を得るために正
しい順序で配置された細菌のプラスミド、及び強力なウ
イルスプロモーター、及びポリアデニル化/転写終結配
列を含み得る。これらの成分に加え、必要に応じて、エ
ンハンサー、制限酵素部位、及び抗生物質耐性遺伝子の
ような選別遺伝子のような他の成分を含むベクターを構
築する方法は、当業者に周知である。
【0018】上記の発現ベクターは、抗生物質耐性のよ
うな選択マーカーを含んでいてもよい。なお、プラスミ
ドが哺乳動物宿主の中で複製し、動物の染色体DNA中
に組み込まれるのを防ぐことが重要であれば、前記プラ
スミドは、真核細胞中で機能する複製起点を持たないよ
うに作成することが好ましいであろう。
うな選択マーカーを含んでいてもよい。なお、プラスミ
ドが哺乳動物宿主の中で複製し、動物の染色体DNA中
に組み込まれるのを防ぐことが重要であれば、前記プラ
スミドは、真核細胞中で機能する複製起点を持たないよ
うに作成することが好ましいであろう。
【0019】一つの態様において、本発明のアジュバン
トは、結核菌に対して持続的で強力な免疫応答を誘導す
る目的で使用され、BCGワクチンと併用することを特徴
とする。また、さらなる好ましい態様としては、BCGワ
クチンと併用することを特徴とする。。
トは、結核菌に対して持続的で強力な免疫応答を誘導す
る目的で使用され、BCGワクチンと併用することを特徴
とする。また、さらなる好ましい態様としては、BCGワ
クチンと併用することを特徴とする。。
【0020】本発明において、IL-15をコードするヌク
レオチド配列を含むベクターは、様々な態様で投与する
ことができる。ベクターは、裸の形態で(すなわち、リ
ポソーム製剤、ウイルスベクター、又はトランスフェク
ション促進タンパク質を伴わない裸のDNAとして)、
適切な溶媒、例えば、PBSのような緩衝化した生理的
食塩水溶液中に懸濁して投与できる。
レオチド配列を含むベクターは、様々な態様で投与する
ことができる。ベクターは、裸の形態で(すなわち、リ
ポソーム製剤、ウイルスベクター、又はトランスフェク
ション促進タンパク質を伴わない裸のDNAとして)、
適切な溶媒、例えば、PBSのような緩衝化した生理的
食塩水溶液中に懸濁して投与できる。
【0021】本発明の発現ベクターは、物理的方法によ
って、直接導入してもよい。これらの例には、適切な賦
形剤を含むIL-15遺伝子ベクターを局所的に適用するこ
とを含む。たとえば、リン酸緩衝溶液(PBS)のような
薬学的に許容可能な溶液中の、「裸の」IL-15遺伝子ベ
クターを局部的に適用することが含まれる。或いは当該
技術において公知の方法、例えばベクターでコートされ
た金ビーズのような不活性粒子を噴出装置から高圧下で
放出することにより、創傷部位(例えば皮膚細胞)の表
面を通過させるのに十分な速度に加速する米国特許第53
71015号の記載の方法にしたがって、「遺伝子銃」技術
としても知られる粒子砲撃のような物理的方法によりベ
クターを投与することが含まれる。
って、直接導入してもよい。これらの例には、適切な賦
形剤を含むIL-15遺伝子ベクターを局所的に適用するこ
とを含む。たとえば、リン酸緩衝溶液(PBS)のような
薬学的に許容可能な溶液中の、「裸の」IL-15遺伝子ベ
クターを局部的に適用することが含まれる。或いは当該
技術において公知の方法、例えばベクターでコートされ
た金ビーズのような不活性粒子を噴出装置から高圧下で
放出することにより、創傷部位(例えば皮膚細胞)の表
面を通過させるのに十分な速度に加速する米国特許第53
71015号の記載の方法にしたがって、「遺伝子銃」技術
としても知られる粒子砲撃のような物理的方法によりベ
クターを投与することが含まれる。
【0022】本発明のIL-15遺伝子を直接患者に投薬す
るための他の物理的な方法には、超音波、電気刺激、エ
レクトロポレーションが含まれるが、これに限定されな
い。
るための他の物理的な方法には、超音波、電気刺激、エ
レクトロポレーションが含まれるが、これに限定されな
い。
【0023】
【発明の効果】本発明を基に、BCGワクチンとIL-15遺伝
子を組合わせて、長期間維持される強い結核菌特異的CD
8+T細胞を誘導することに成功した。本発明により、IL-
15遺伝子を応用したBCGワクチンアジュバントの開発
が期待できる。また、IL-15遺伝子を組み合わせた免疫
療法は、抗結核ワクチンのみならず、他の感染症の治療
に対しても応用が可能であろう。
子を組合わせて、長期間維持される強い結核菌特異的CD
8+T細胞を誘導することに成功した。本発明により、IL-
15遺伝子を応用したBCGワクチンアジュバントの開発
が期待できる。また、IL-15遺伝子を組み合わせた免疫
療法は、抗結核ワクチンのみならず、他の感染症の治療
に対しても応用が可能であろう。
【0024】
【実施例】以下、実施例をもって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0025】例1 IL-15 cDNA投与によるBCGに対する感
染防御の増強 方法 IL-15cDNAのクローニング マウスIL-15 cDNAの場合、マクロファージ細胞株J774A.
1(ATCC)由来のmRNAを抽出、精製する。mRNAの抽出お
よび精製は通常の手法によって行った。次に、20pmolの
ランダムプライマー(BRL)を使用し、RT-PCRにより一
本鎖cDNAを合成した。次に、以下のIL-15特異的プライ
マー[センス, 5’- GCTGTTTGGAAGGCTGAGTT -3’ (posi
tion 203-224); アンチセンス, 5’- ATGGAGCTGTGCTGCC
TCT -3’(position 1010-1028)]を使用したPCRによ
り、該一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを増幅させる。次い
で、得られた二本鎖cDNAを低融点アガロースゲルを使用
して抽出し、pCR3.1ベクターに組み込んで組換えベクタ
ーを作製した。
染防御の増強 方法 IL-15cDNAのクローニング マウスIL-15 cDNAの場合、マクロファージ細胞株J774A.
1(ATCC)由来のmRNAを抽出、精製する。mRNAの抽出お
よび精製は通常の手法によって行った。次に、20pmolの
ランダムプライマー(BRL)を使用し、RT-PCRにより一
本鎖cDNAを合成した。次に、以下のIL-15特異的プライ
マー[センス, 5’- GCTGTTTGGAAGGCTGAGTT -3’ (posi
tion 203-224); アンチセンス, 5’- ATGGAGCTGTGCTGCC
TCT -3’(position 1010-1028)]を使用したPCRによ
り、該一本鎖cDNAから二本鎖cDNAを増幅させる。次い
で、得られた二本鎖cDNAを低融点アガロースゲルを使用
して抽出し、pCR3.1ベクターに組み込んで組換えベクタ
ーを作製した。
【0026】PPD特異的Tc1細胞の検出
腹腔滲出細胞2〜5×105細胞/ウェルをPPD(5μg/ml)
と100pg/mlのrIL-2(Takeda Cemical)で6時間培養し
た。細胞内のサイトカインは10μg/mlのブレフェルジン
A (Sigma Chemical CO., St. Louis, MO)で処理して、
固定した後、FITC結合IFN−γmAbまたはFITC結合アイソ
タイプコントロール・ラットIgG(PharMingen)で染色
して、フローサイトメータで測定した。
と100pg/mlのrIL-2(Takeda Cemical)で6時間培養し
た。細胞内のサイトカインは10μg/mlのブレフェルジン
A (Sigma Chemical CO., St. Louis, MO)で処理して、
固定した後、FITC結合IFN−γmAbまたはFITC結合アイソ
タイプコントロール・ラットIgG(PharMingen)で染色
して、フローサイトメータで測定した。
【0027】BCG感染後の臓器内菌数
1×106のBCGをc57BL/6マウスの腹腔内に投与した。さら
にIL-15 cDNAをpCR3.1に組み込んだpCR3.1:IL-15プラ
スミドを作製し、4μgのpCR3.1:IL-15を遺伝子銃でBCG
を投与後3日毎に3回投与した、次に、腹腔内、脾臓、肝
臓をホモジナイズした後、OADC enrichment(Difco)を含
む7H10プレートで培養して、コロニー数を測定した。
にIL-15 cDNAをpCR3.1に組み込んだpCR3.1:IL-15プラ
スミドを作製し、4μgのpCR3.1:IL-15を遺伝子銃でBCG
を投与後3日毎に3回投与した、次に、腹腔内、脾臓、肝
臓をホモジナイズした後、OADC enrichment(Difco)を含
む7H10プレートで培養して、コロニー数を測定した。
【0028】結果
(1)IL-15cDNAアイソフォームのクローニングと塩基配
列の決定 マウスマクロファージ細胞株であるJ774A.1由来mRNAか
らIL-15 cDNAをクローニングした。塩基配列を決定した
結果、エクソン1〜8まで全てのエクソンを含むcDNAに加
えて、エクソン2を欠損するアイソフォームが存在する
ことを見いだした(図1)。
列の決定 マウスマクロファージ細胞株であるJ774A.1由来mRNAか
らIL-15 cDNAをクローニングした。塩基配列を決定した
結果、エクソン1〜8まで全てのエクソンを含むcDNAに加
えて、エクソン2を欠損するアイソフォームが存在する
ことを見いだした(図1)。
【0029】塩基配列より予想されるアミノ酸配列を比
較したところ、エクソン2は非翻訳領域であり、エクソ
ン2の有無はIL-15タンパク質の構造には影響がなく、エ
クソン2を含むアイソフォームも正常IL-15をコードして
いる。
較したところ、エクソン2は非翻訳領域であり、エクソ
ン2の有無はIL-15タンパク質の構造には影響がなく、エ
クソン2を含むアイソフォームも正常IL-15をコードして
いる。
【0030】(2)IL-15 cDNA投与によるBCGに対する感
染防御 IL-15は、ワクチンによって誘導されたメモリーCD8+T細
胞の維持に重要な役割を担っていると推定される。そこ
で結核ワクチンとして現在日本で使用されている、Myco
bacterium bobis BCG(東京株)に対する感染防御免疫
についてIL-15cDNAを用いて検討した。
染防御 IL-15は、ワクチンによって誘導されたメモリーCD8+T細
胞の維持に重要な役割を担っていると推定される。そこ
で結核ワクチンとして現在日本で使用されている、Myco
bacterium bobis BCG(東京株)に対する感染防御免疫
についてIL-15cDNAを用いて検討した。
【0031】(2.1)BCG感染後の臓器内菌数と血清中の
IL-15の動態 1×106のBCG(東京株)をC57BL/6マウスの腹腔内に投与
して、さらにIL-15 cDNAを遺伝子銃で3日毎に3回投与し
た後、腹腔内、肝臓の菌数を測定した。コントロール遺
伝子投与群に比べて、IL-15遺伝子マウスで感染28日目
の肝臓で有意に菌数の減少が見られた(図2)。BCG感染
後の血清中のIL-15を測定したところ、IL-15遺伝子投与
マウスで、感染後に高いレベルのIL-15が検出された
(図2)。
IL-15の動態 1×106のBCG(東京株)をC57BL/6マウスの腹腔内に投与
して、さらにIL-15 cDNAを遺伝子銃で3日毎に3回投与し
た後、腹腔内、肝臓の菌数を測定した。コントロール遺
伝子投与群に比べて、IL-15遺伝子マウスで感染28日目
の肝臓で有意に菌数の減少が見られた(図2)。BCG感染
後の血清中のIL-15を測定したところ、IL-15遺伝子投与
マウスで、感染後に高いレベルのIL-15が検出された
(図2)。
【0032】同様にIL-15cDNAを遺伝子銃で3日毎に3回
投与した後、肺、肝臓、脾臓の菌数を測定した。コント
ロール遺伝子投与群に比べてIL-15遺伝子投与マウスで
は感染28日目の肝臓において有意に菌数が減少していた
(図3)。
投与した後、肺、肝臓、脾臓の菌数を測定した。コント
ロール遺伝子投与群に比べてIL-15遺伝子投与マウスで
は感染28日目の肝臓において有意に菌数が減少していた
(図3)。
【0033】(2.2)BCG感染後の腹腔内細胞の動態
BCG感染後の腹腔内リンパ球の動態をフローサイトメー
ターで解析した。感染7日目では、コントロール群に比
べてIL-15遺伝子投与マウスでNK、NKT細胞およびメモリ
ータイプCD8+T細胞数が有意に高く、感染28日でも高い
レベルを維持していた。
ターで解析した。感染7日目では、コントロール群に比
べてIL-15遺伝子投与マウスでNK、NKT細胞およびメモリ
ータイプCD8+T細胞数が有意に高く、感染28日でも高い
レベルを維持していた。
【0034】(2.3)PPD特異的T細胞
感染14日目のリンパ球を分離して、PPDに対する反応性
を増殖反応、サイトカイン産生で検討した。その結果IL
-15遺伝子投与マウスで高いIFN−γの産生が認められた
が、IL-4の産生は認められなかった。
を増殖反応、サイトカイン産生で検討した。その結果IL
-15遺伝子投与マウスで高いIFN−γの産生が認められた
が、IL-4の産生は認められなかった。
【0035】どの細胞がIFN−γを産生しているか探る
ために、細胞内サイトカインをフローサイトメーターで
調べた。PPDとIL-2の刺激では、コントロール細胞群のI
FN-γ産生細胞はCD4+T細胞であったが、IL-15遺伝子投
与マウスで、CD8+T細胞にIFN−γ産生細胞が認められた
(図4)。
ために、細胞内サイトカインをフローサイトメーターで
調べた。PPDとIL-2の刺激では、コントロール細胞群のI
FN-γ産生細胞はCD4+T細胞であったが、IL-15遺伝子投
与マウスで、CD8+T細胞にIFN−γ産生細胞が認められた
(図4)。
【0036】結論
本発明において、マウスのIL-15 cDNAの3種類のアイソ
フォームをクローニングした。そのなかで、IL-15をコ
ードするcDNAをCMVプロモーターに発現可能に結合した
発現ベクターを作製した。これをBCGワクチンが投与さ
れたマウスに投与して、IL-15遺伝子とワクチン併用に
よる免疫アジュバントとしての可能性を検討した。この
IL-15遺伝子とBCGを組み合わせることによって、長期間
持続する強力な抗結核免疫をマウスに誘導することに成
功した。これらの結果から、IL-15遺伝子はBCGワクチン
アジュバントとして有効であることが示される。
フォームをクローニングした。そのなかで、IL-15をコ
ードするcDNAをCMVプロモーターに発現可能に結合した
発現ベクターを作製した。これをBCGワクチンが投与さ
れたマウスに投与して、IL-15遺伝子とワクチン併用に
よる免疫アジュバントとしての可能性を検討した。この
IL-15遺伝子とBCGを組み合わせることによって、長期間
持続する強力な抗結核免疫をマウスに誘導することに成
功した。これらの結果から、IL-15遺伝子はBCGワクチン
アジュバントとして有効であることが示される。
【0037】例2 インビボにおけるIL-15の過剰発現に
よる、BCGに対する感染防御の増強 方法 IL-15発現ベクターの構築 マウスIL-15をコードするcDNAは、LPS(1μg/ml)で6時間
活性化したRaw細胞のRNAから調製した。RNAは、RNAzol
(Bioprobe、Montreuil、France)を使用して抽出した。
抽出したRNAは、GeneAnp Thermostable rTth Revers
e TranscriptaseRNA PCRキット(Perkin-Elmer、Roisy
CGD、France)を使用してRT-PCRを行った。プライマー
には、BamHIおよびKpnI部位を含む、5’-GCGGATCCCATGT
CTTCATTTTGGGCTGT-3’ (P1)、および5’-GGGGTACCTCAGG
ACGTGTTGATGAACAT-3’ (P2)を使用した。大腸菌におけ
る発現のため、最初のPCRで増幅されたマウスIL-15のcD
NAを、pCR2に挿入した。411bpのPCR産物をBamHIおよ
び、KpnIで切断し、BamHI/KpnIで限定切断されたpCR2に
クローン化した(pCR:IL-15)。真核細胞における発現の
ために、P2およびP3プライマーを使用したRT-PCRによっ
て全長IL-15を増幅した。プライマーの配列は、XhoIお
よびBamHI部位を含む、5’- CCTCGAGACATGGAAGCTCTTACC
TGGG -3’ (P3)、および5’- CGGATCCCGGGACGTGTTGATGA
ACATTTG -3’ (P4)である。pCR3.1::IL-15およびGFP:IL
-15の作成には、Eucariotic TA cloningKit - unider
ectional (Invitrogen) を使用し、535bpのPCR産物を
pCR3.1-Uni、またはpEGFP-N1 (Clontech)内のCMVプロモ
ーターの下流に挿入した。pCR3.1は、pCR3.1 -Uniの3’
突出末端をT4DNAポリメラーゼによって取り除き、再び
ライゲーションすることによって作成した。マウスに接
種するためのpCR3.1、およびpCR3.1::IL-15は、菌培養
液をアルカリ溶解することによって調製し、塩化セシウ
ム濃度勾配によって精製し、アピロジェニック接種可能
(apyrogenic injectable)塩溶液に懸濁した。
よる、BCGに対する感染防御の増強 方法 IL-15発現ベクターの構築 マウスIL-15をコードするcDNAは、LPS(1μg/ml)で6時間
活性化したRaw細胞のRNAから調製した。RNAは、RNAzol
(Bioprobe、Montreuil、France)を使用して抽出した。
抽出したRNAは、GeneAnp Thermostable rTth Revers
e TranscriptaseRNA PCRキット(Perkin-Elmer、Roisy
CGD、France)を使用してRT-PCRを行った。プライマー
には、BamHIおよびKpnI部位を含む、5’-GCGGATCCCATGT
CTTCATTTTGGGCTGT-3’ (P1)、および5’-GGGGTACCTCAGG
ACGTGTTGATGAACAT-3’ (P2)を使用した。大腸菌におけ
る発現のため、最初のPCRで増幅されたマウスIL-15のcD
NAを、pCR2に挿入した。411bpのPCR産物をBamHIおよ
び、KpnIで切断し、BamHI/KpnIで限定切断されたpCR2に
クローン化した(pCR:IL-15)。真核細胞における発現の
ために、P2およびP3プライマーを使用したRT-PCRによっ
て全長IL-15を増幅した。プライマーの配列は、XhoIお
よびBamHI部位を含む、5’- CCTCGAGACATGGAAGCTCTTACC
TGGG -3’ (P3)、および5’- CGGATCCCGGGACGTGTTGATGA
ACATTTG -3’ (P4)である。pCR3.1::IL-15およびGFP:IL
-15の作成には、Eucariotic TA cloningKit - unider
ectional (Invitrogen) を使用し、535bpのPCR産物を
pCR3.1-Uni、またはpEGFP-N1 (Clontech)内のCMVプロモ
ーターの下流に挿入した。pCR3.1は、pCR3.1 -Uniの3’
突出末端をT4DNAポリメラーゼによって取り除き、再び
ライゲーションすることによって作成した。マウスに接
種するためのpCR3.1、およびpCR3.1::IL-15は、菌培養
液をアルカリ溶解することによって調製し、塩化セシウ
ム濃度勾配によって精製し、アピロジェニック接種可能
(apyrogenic injectable)塩溶液に懸濁した。
【0038】微生物
凍結乾燥したウシ結核菌BCGは、共和医薬(Tokyo, Japa
n)から購入した。BCGは、ADC特殊添加(Difco, Detroit,
MI)の7H9培地(Difco)に溶解した。生存細菌数は、OADC
特殊培地を補った7H10培地によって測定した。10%グリ
セロールを含む7H9培地に懸濁したBCGは分注し、使用す
るまで-80℃で保存した。細菌の濃度は、プレートカウ
ントによって定量した。使用前、細菌をPBSで3回洗い、
PBSに懸濁した。
n)から購入した。BCGは、ADC特殊添加(Difco, Detroit,
MI)の7H9培地(Difco)に溶解した。生存細菌数は、OADC
特殊培地を補った7H10培地によって測定した。10%グリ
セロールを含む7H9培地に懸濁したBCGは分注し、使用す
るまで-80℃で保存した。細菌の濃度は、プレートカウ
ントによって定量した。使用前、細菌をPBSで3回洗い、
PBSに懸濁した。
【0039】プラスミドの投与、および接種プロトコー
ル Bio-Rad hand-held helium-puosed gen gun(Biorad)を
使用して、100μlのDNA溶液を腹部に接種した。組織化
学的研究のために、マウスには、4μgのpCR3.1、pCR3.
1::IL-15、またはIL-15GFPを一回接種した。接種の1、
3、10日後、マウスの接種部位の皮膚を慎重に取り除い
た。BCGの感染実験では、0日目のマウスに5×106の生き
ているBCGを感染させ、4〜6匹のマウス群に対し、1、
3、6日目において3回投与し、4μgのpCR3.1、pCR3.1::I
L-15を接種した。
ル Bio-Rad hand-held helium-puosed gen gun(Biorad)を
使用して、100μlのDNA溶液を腹部に接種した。組織化
学的研究のために、マウスには、4μgのpCR3.1、pCR3.
1::IL-15、またはIL-15GFPを一回接種した。接種の1、
3、10日後、マウスの接種部位の皮膚を慎重に取り除い
た。BCGの感染実験では、0日目のマウスに5×106の生き
ているBCGを感染させ、4〜6匹のマウス群に対し、1、
3、6日目において3回投与し、4μgのpCR3.1、pCR3.1::I
L-15を接種した。
【0040】抗体および試薬
FITC結合―抗CD-3ε mAb (145-2C11)、PE結合―抗TCRα
β mAb (H57-597)、PE結合―抗NK1.1 mAb (PK136)、PE
結合―抗CD8+ mAb (53-6.7)、ビオチン結合―抗TCRγδ
mAb (GL3)、Cy―クロム結合―抗CD4 mAb(GK1.5)、FITC
結合抗IFN-γ mAb (XMG1.2)、FITC結合―抗IL-4 mAb(BV
D4-1D11)、FITC結合―抗ラットIgG1 アイソタイプコン
トロールIg、およびFITC結合―ラットIgG2b アイソタ
イプコントロールIg、はファーミンジェン(San Diego、
CA)から購入した。ビオチン結合mAbで染色後、ストレプ
トアビジン−CyクロムTM(Permingen)で処理した。2.4G2
(抗FcγRII/III特異的 mAb、ラットIgG1、産生ハイブリ
ドーマ)は、アメリカンタイプ カルチャー コレクシ
ョン(Rockville、MD)から、譲渡された。抗マウスIL-15
血清は、大腸菌で発現させたマウスIL-15タンパク質を
0.5mg含むエマルジョンを免役した日本白ウサギ(Japan
SLC Inc., Hamamatsu, Japan)から調製した。エマルジ
ョンは、モノフォスフォリルリピッドA、合成トレハロ
ースジコリノマイコレート、および細胞壁骨格エマルジ
ョン(Corixa、Hamilton、MT)より調製した。最初の接種
から三週間おきに、全部で3回のブースターの接種を行
った。最終免疫の日から一週間後、心臓採決により血液
を回収した。各血清におけるELISA解析は、精製した抗
マウスIL-15mAb(G277-3588、Permingen)、抗マウスIL-1
5ウサギ抗血清、および抗ウサギIg、HRP結合F(ab’)2断
片(Amersham PharmaciaBiotech、Uppsela、Sweden)、ま
たはビオチン結合―抗マウスIL-15 mAb(Genzyme Diagno
stics、Cambridge 、MA9)を使用して3回行った。組換え
マウスIL-15は、Research Diagnostics、Inc.(Flander
s,NJ)から得た。
β mAb (H57-597)、PE結合―抗NK1.1 mAb (PK136)、PE
結合―抗CD8+ mAb (53-6.7)、ビオチン結合―抗TCRγδ
mAb (GL3)、Cy―クロム結合―抗CD4 mAb(GK1.5)、FITC
結合抗IFN-γ mAb (XMG1.2)、FITC結合―抗IL-4 mAb(BV
D4-1D11)、FITC結合―抗ラットIgG1 アイソタイプコン
トロールIg、およびFITC結合―ラットIgG2b アイソタ
イプコントロールIg、はファーミンジェン(San Diego、
CA)から購入した。ビオチン結合mAbで染色後、ストレプ
トアビジン−CyクロムTM(Permingen)で処理した。2.4G2
(抗FcγRII/III特異的 mAb、ラットIgG1、産生ハイブリ
ドーマ)は、アメリカンタイプ カルチャー コレクシ
ョン(Rockville、MD)から、譲渡された。抗マウスIL-15
血清は、大腸菌で発現させたマウスIL-15タンパク質を
0.5mg含むエマルジョンを免役した日本白ウサギ(Japan
SLC Inc., Hamamatsu, Japan)から調製した。エマルジ
ョンは、モノフォスフォリルリピッドA、合成トレハロ
ースジコリノマイコレート、および細胞壁骨格エマルジ
ョン(Corixa、Hamilton、MT)より調製した。最初の接種
から三週間おきに、全部で3回のブースターの接種を行
った。最終免疫の日から一週間後、心臓採決により血液
を回収した。各血清におけるELISA解析は、精製した抗
マウスIL-15mAb(G277-3588、Permingen)、抗マウスIL-1
5ウサギ抗血清、および抗ウサギIg、HRP結合F(ab’)2断
片(Amersham PharmaciaBiotech、Uppsela、Sweden)、ま
たはビオチン結合―抗マウスIL-15 mAb(Genzyme Diagno
stics、Cambridge 、MA9)を使用して3回行った。組換え
マウスIL-15は、Research Diagnostics、Inc.(Flander
s,NJ)から得た。
【0041】臓器内菌数
BCGを感染させてから7日、14日、および28日後に、腹腔
および肝臓の細菌を計測した。4mlのHBSS(Nissui、Toky
o、Japan)で洗浄することにより、腹膜滲出物を腹腔か
ら回収し、HBSSで厳密に稀釈した。滲出物の稀釈液を、
OADCおよび20%グリセロール(vol/vol)を含む、Middbleb
rook 7H10倍地の上に静置した。肝臓における計測では
マウスの血を抜いた後、血管壁の細菌を洗い出すために
20mlの滅菌HBSSで肝臓を灌流した。細菌の計測は上記の
方法で行った。コロニー数の計測は3週間培養後に行っ
た。
および肝臓の細菌を計測した。4mlのHBSS(Nissui、Toky
o、Japan)で洗浄することにより、腹膜滲出物を腹腔か
ら回収し、HBSSで厳密に稀釈した。滲出物の稀釈液を、
OADCおよび20%グリセロール(vol/vol)を含む、Middbleb
rook 7H10倍地の上に静置した。肝臓における計測では
マウスの血を抜いた後、血管壁の細菌を洗い出すために
20mlの滅菌HBSSで肝臓を灌流した。細菌の計測は上記の
方法で行った。コロニー数の計測は3週間培養後に行っ
た。
【0042】細胞の調製
2〜10×106CFUでBCG(100μlのPBS中)を、マウスに接
種した。接種から7日、14日、および28日後、腹腔をHBS
Sで洗浄することにより、腹腔滲出細胞(PEC)を回収し
た。PECは、遠心し、10%FBS、100U/mlのペニシリン、10
0μg/mlのストレプトマイシン、および10mM HEPESを含
む、RPMI1640培地に懸濁することにより調製した。95%
空気、5%CO2の湿潤な状態で、細胞を37℃で2時間静置し
て付着させた。非付着細胞は、単核球細胞(MNC)として
使用し、付着した細胞をHBSSで数回洗った。付着した細
胞は、ゴムのポリスマンでこすって回収し、洗った後に
計測した。この手順によって回収された細胞の95%以上
は、マクロファージであった。
種した。接種から7日、14日、および28日後、腹腔をHBS
Sで洗浄することにより、腹腔滲出細胞(PEC)を回収し
た。PECは、遠心し、10%FBS、100U/mlのペニシリン、10
0μg/mlのストレプトマイシン、および10mM HEPESを含
む、RPMI1640培地に懸濁することにより調製した。95%
空気、5%CO2の湿潤な状態で、細胞を37℃で2時間静置し
て付着させた。非付着細胞は、単核球細胞(MNC)として
使用し、付着した細胞をHBSSで数回洗った。付着した細
胞は、ゴムのポリスマンでこすって回収し、洗った後に
計測した。この手順によって回収された細胞の95%以上
は、マクロファージであった。
【0043】インビトロ培養
プラスチックに非付着性のPECは、サイトカイン産生の
ための抗原刺激試験に使用した。BCGに感染した非Tg
(トランスジェニック)マウス、またはIL-15Tgマウス
の0、7、14、28日目の細胞を回収し、プラスチックに非
接着性のPECを、ナイロンウールを通した後、RPMI1640
に再懸濁し、96穴プレートに2×105細胞/穴となるよう
にまいた。細胞を、刺激なし、または5μg/mlのPPD(Jap
anBCG association, tokyo, Japan)、または100μg/ml
の抗TCRαγ mAbと共に、マウスの肝細胞(2×105)の存
在下で、37℃で48時間培養した。上清を回収し、サイト
カインアッセイを行うまでは-80℃に保存した。細胞を
回収する6時間前に[3H]TdRでパルスし、[3H]TdRの取り
込みを、液体シンチレーションカウンターにより測定し
た。
ための抗原刺激試験に使用した。BCGに感染した非Tg
(トランスジェニック)マウス、またはIL-15Tgマウス
の0、7、14、28日目の細胞を回収し、プラスチックに非
接着性のPECを、ナイロンウールを通した後、RPMI1640
に再懸濁し、96穴プレートに2×105細胞/穴となるよう
にまいた。細胞を、刺激なし、または5μg/mlのPPD(Jap
anBCG association, tokyo, Japan)、または100μg/ml
の抗TCRαγ mAbと共に、マウスの肝細胞(2×105)の存
在下で、37℃で48時間培養した。上清を回収し、サイト
カインアッセイを行うまでは-80℃に保存した。細胞を
回収する6時間前に[3H]TdRでパルスし、[3H]TdRの取り
込みを、液体シンチレーションカウンターにより測定し
た。
【0044】サイトカインのELISA
培養上清または血清のサイトカインレベルは、ELISA法
によって測定した。培養上清中のIL-1α、IL-5、IL-1
0、IL-12(p40)、およびTNFα、並びに血清および培養上
清中のIFN-γ、およびIL-4は、ELISAディベロプメント
キット(Genzyme Diagnostics, cambridge, MA)を使用し
て測定した。簡単には、接着したPECを回収し、4.8×10
6細胞/mlの完全培地に懸濁した。100μlの細胞懸濁液を
マイクロプレートの各穴に分注し、37℃で24時間培養し
た。上清を試験に使用した。個々の血清のIL-15に対す
るELISAは、精製したマウスIL-15 mAb(G277-3588, Phar
mingen)、抗IL-15ウサギ抗血清、および抗ウサギIg、HR
P結合F(ab’)2断片、またはビオチン結合抗マウスIL-15
mAb (G277-3960, Pharmingen)およびペルオキシダーゼ
結合ストレプトアビジンを使用して3回ずつ行った。
によって測定した。培養上清中のIL-1α、IL-5、IL-1
0、IL-12(p40)、およびTNFα、並びに血清および培養上
清中のIFN-γ、およびIL-4は、ELISAディベロプメント
キット(Genzyme Diagnostics, cambridge, MA)を使用し
て測定した。簡単には、接着したPECを回収し、4.8×10
6細胞/mlの完全培地に懸濁した。100μlの細胞懸濁液を
マイクロプレートの各穴に分注し、37℃で24時間培養し
た。上清を試験に使用した。個々の血清のIL-15に対す
るELISAは、精製したマウスIL-15 mAb(G277-3588, Phar
mingen)、抗IL-15ウサギ抗血清、および抗ウサギIg、HR
P結合F(ab’)2断片、またはビオチン結合抗マウスIL-15
mAb (G277-3960, Pharmingen)およびペルオキシダーゼ
結合ストレプトアビジンを使用して3回ずつ行った。
【0045】フローサイトメトリー解析
プラスチックに非付着性のPECは、非特異的染色を防ぐ
ために、2.4G2の培養上清と共に前培養した。細胞を洗
った後、様々なmAbを組み合わせて細胞を染色した。ビ
オチン結合 mAbで染色した後に、ストレプトアビジン-C
y-クロムTM処理をした。T細胞サブセットの3色解析に
は、単一細胞の懸濁液を、FITC結合CD3ε、PE結合TCR
αβ、NK1.1 mAb、またはビオチン結合TCRγδで染色
し、FACS Calibur フローサイトメーター(Becton Dicki
nson, San Jose, CA)によって解析した。肝臓リンパ球
は、前方および側方散乱のゲートで、注意深く囲った。
データは、CELLQuestTMソフト(Becton Dickinson)を使
用して解析した。
ために、2.4G2の培養上清と共に前培養した。細胞を洗
った後、様々なmAbを組み合わせて細胞を染色した。ビ
オチン結合 mAbで染色した後に、ストレプトアビジン-C
y-クロムTM処理をした。T細胞サブセットの3色解析に
は、単一細胞の懸濁液を、FITC結合CD3ε、PE結合TCR
αβ、NK1.1 mAb、またはビオチン結合TCRγδで染色
し、FACS Calibur フローサイトメーター(Becton Dicki
nson, San Jose, CA)によって解析した。肝臓リンパ球
は、前方および側方散乱のゲートで、注意深く囲った。
データは、CELLQuestTMソフト(Becton Dickinson)を使
用して解析した。
【0046】統計的解析
データの統計的解析は、t-test AP valueが0.05以下を
有意と考えて測定した。
有意と考えて測定した。
【0047】結果
(1)BCG感染後のIL-15Tg(トランスジェニック)マウス
における細菌の増殖 IL-15Tgマウスが、細菌の増殖を阻害する能力を明白に
するために、我々は、4.8×106 CFUのBCGを感染させた
後、IL-15Tgマウスの腹膜腔、肝臓、肺、脾臓における
細菌の増殖速度を調べた。図5に示したように、非Tgマ
ウスおよびIL-15Tgマウスの両者の各組織において細菌
数は、時間とともに減少した。しかし、28日目の腹腔
内、並びに14日目、および28日目の肝臓または肺では、
IL-15Tgマウスの細菌数が非Tgマウスよりも有意に少な
かった。従って、IL-15Tgマウスは、BCG感染に対して耐
性であった。
における細菌の増殖 IL-15Tgマウスが、細菌の増殖を阻害する能力を明白に
するために、我々は、4.8×106 CFUのBCGを感染させた
後、IL-15Tgマウスの腹膜腔、肝臓、肺、脾臓における
細菌の増殖速度を調べた。図5に示したように、非Tgマ
ウスおよびIL-15Tgマウスの両者の各組織において細菌
数は、時間とともに減少した。しかし、28日目の腹腔
内、並びに14日目、および28日目の肝臓または肺では、
IL-15Tgマウスの細菌数が非Tgマウスよりも有意に少な
かった。従って、IL-15Tgマウスは、BCG感染に対して耐
性であった。
【0048】IL-15Tgマウスおよび非TgマウスにおけるI
L-15mRNAおよびタンパク質の発現レベルを調べた。(図
6A、C)感染前のIL-15Tgマウスにおいて、腹腔マクロフ
ァージでIL-15mRNAの発現され、および血清中でIL-15の
産生が検出された。BCG感染後のIL-15の発現レベルは、
非TgマウスよりもIL-15Tgマウスの方がより高かった
(図6A、C)。
L-15mRNAおよびタンパク質の発現レベルを調べた。(図
6A、C)感染前のIL-15Tgマウスにおいて、腹腔マクロフ
ァージでIL-15mRNAの発現され、および血清中でIL-15の
産生が検出された。BCG感染後のIL-15の発現レベルは、
非TgマウスよりもIL-15Tgマウスの方がより高かった
(図6A、C)。
【0049】我々は次に、BCG感染後のIFN−γおよびIL
-4の血清中レベルを調査した。図6Bに示したように、14
日目、および28日目におけるIL-15Tgマウスの血清中IFN
−γレベルは、非Tgマウスよりも有意に高かった。IL-4
の発現は、IL-15Tgマウスおよび非Tgマウスの度虎にお
いても、BCG感染後のいずれの段階にでも検出されなか
った。
-4の血清中レベルを調査した。図6Bに示したように、14
日目、および28日目におけるIL-15Tgマウスの血清中IFN
−γレベルは、非Tgマウスよりも有意に高かった。IL-4
の発現は、IL-15Tgマウスおよび非Tgマウスの度虎にお
いても、BCG感染後のいずれの段階にでも検出されなか
った。
【0050】iNOSによって誘導されるNO産生は、主要な
抗殺菌機構である。iNOSのmRNAはIFN−γおよびTNF−α
によって調節されることが知られている。我々は、BCG
感染後14日目のIL-15Tgマウスと非Tgマウス由来のマク
ロファージ内のiNOS mRNAを比較した。図6Cに示したよ
うに、非TgマウスのiNOS mRNAよりもIL-15Tgマウスの発
現の方が高レベルであった。
抗殺菌機構である。iNOSのmRNAはIFN−γおよびTNF−α
によって調節されることが知られている。我々は、BCG
感染後14日目のIL-15Tgマウスと非Tgマウス由来のマク
ロファージ内のiNOS mRNAを比較した。図6Cに示したよ
うに、非TgマウスのiNOS mRNAよりもIL-15Tgマウスの発
現の方が高レベルであった。
【0051】以上のように、インビボにおいてIL-15の
発現を増大するとBCGに対する抗結核免疫誘導が高まる
ことが確かめられた。従って、IL-15の発現が、高い効
率の抗結核ワクチン療法に応用可能なことが示された。
発現を増大するとBCGに対する抗結核免疫誘導が高まる
ことが確かめられた。従って、IL-15の発現が、高い効
率の抗結核ワクチン療法に応用可能なことが示された。
【0052】結論
インターロイキン15(IL-15)はナチュラルキラー(N
K)、NKT、γδ型T細胞およびメモリータイプCD8+T細胞
の増殖因子として働くサイトカインである。IL-15がワ
クチンワジュバントとして細菌感染症において応用され
る可能性を探索した。IL-15 cDNAを発現ベクターに組み
込み、マウスに投与することによって、Mycobacterium
bovis BCG(牛型結核菌)に対する免疫応答を解析し
た。BCG感染後、IL-15遺伝子を投与したマウスでは、NK
細胞に加えてメモリータイプCD8+T細胞が増加してお
り、マイコバクテリア特異的CD8+Tc1細胞の増加が認め
られ、IL-15cDNAのワクチンアジュバントとしての有効
性が示唆された。
K)、NKT、γδ型T細胞およびメモリータイプCD8+T細胞
の増殖因子として働くサイトカインである。IL-15がワ
クチンワジュバントとして細菌感染症において応用され
る可能性を探索した。IL-15 cDNAを発現ベクターに組み
込み、マウスに投与することによって、Mycobacterium
bovis BCG(牛型結核菌)に対する免疫応答を解析し
た。BCG感染後、IL-15遺伝子を投与したマウスでは、NK
細胞に加えてメモリータイプCD8+T細胞が増加してお
り、マイコバクテリア特異的CD8+Tc1細胞の増加が認め
られ、IL-15cDNAのワクチンアジュバントとしての有効
性が示唆された。
【図1】IL-15cDNAのクローニングと発現ベクターへの
組み込みを示した図。マウスIL-15cDNAを、ほ乳動物
細胞発現ベクター(pCR3.1)に組み込んでプラスミドを
作製した。黒い部分はコード領域を示す。
組み込みを示した図。マウスIL-15cDNAを、ほ乳動物
細胞発現ベクター(pCR3.1)に組み込んでプラスミドを
作製した。黒い部分はコード領域を示す。
【図2】BCGワクチンとIL-15遺伝子投与によるBCG増
殖曲線を示した図。Mycobacterium bovis BCG(東京
株)1×106を腹腔内に投与した直後および1週間ごとに
総数3回遺伝子銃を使用して、5μg/回のIL-15遺伝子
を投与して経時的に臓器内菌数を測定した。
殖曲線を示した図。Mycobacterium bovis BCG(東京
株)1×106を腹腔内に投与した直後および1週間ごとに
総数3回遺伝子銃を使用して、5μg/回のIL-15遺伝子
を投与して経時的に臓器内菌数を測定した。
【図3】IL-15 cDNAの in vivo投与によるBCG臓器内菌
数の変化を示した図。
数の変化を示した図。
【図4】CD8+T細胞の細胞内IFN-γをフローサイトメー
ターで解析した図。Mycobacterium bovis BCG(東京
株)1×106を腹腔内に投与し、遺伝子銃を使用して5μg
/回のIL-15遺伝子を1週間ごとに3回投与して14日目の
腹腔T細胞PPD+IL-2で培養した。
ターで解析した図。Mycobacterium bovis BCG(東京
株)1×106を腹腔内に投与し、遺伝子銃を使用して5μg
/回のIL-15遺伝子を1週間ごとに3回投与して14日目の
腹腔T細胞PPD+IL-2で培養した。
【図5】IL-15Tgマウス、および非Tgマウスの腹膜腔、
肝臓、肺、脾臓における細菌の増殖速度を示した図。4.
8×106 CFUのBCGを感染させた後、IL-15Tgマウスの腹膜
腔、肝臓、肺、脾臓における細菌の増殖速度を調べた。
肝臓、肺、脾臓における細菌の増殖速度を示した図。4.
8×106 CFUのBCGを感染させた後、IL-15Tgマウスの腹膜
腔、肝臓、肺、脾臓における細菌の増殖速度を調べた。
【図6】BCG感染後のIL-15、またはIFN−γの血清中お
よび発現レベルを示した図。 A、血清中のIL-15レベル。 B、血清中のIFN−γレベル。 C、腹腔マクロファージにおけるIL-15 mRNAおよびiNOS
mRNAの発現。
よび発現レベルを示した図。 A、血清中のIL-15レベル。 B、血清中のIFN−γレベル。 C、腹腔マクロファージにおけるIL-15 mRNAおよびiNOS
mRNAの発現。
Claims (3)
- 【請求項1】 IL-15遺伝子を含むことを特徴とするワ
クチンアジュバント。 - 【請求項2】 IL-15遺伝子がヒトIL-15遺伝子である請
求項1に記載のアジュバント。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のアジュバントと
BCGワクチンとを組み合わせた抗結核ワクチン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001175897A JP2003026599A (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | Il−15遺伝子を応用したワクチンアジュバント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001175897A JP2003026599A (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | Il−15遺伝子を応用したワクチンアジュバント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003026599A true JP2003026599A (ja) | 2003-01-29 |
Family
ID=19016958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001175897A Pending JP2003026599A (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | Il−15遺伝子を応用したワクチンアジュバント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003026599A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006521802A (ja) | 2003-03-13 | 2006-09-28 | サートル ナショナル デ ラ レセルシュ シャティフィク(セアンアールエス) | 鱗翅目の後部絹糸腺における有用ポリペプチド発現を指令する核酸およびその応用 |
-
2001
- 2001-06-11 JP JP2001175897A patent/JP2003026599A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006521802A (ja) | 2003-03-13 | 2006-09-28 | サートル ナショナル デ ラ レセルシュ シャティフィク(セアンアールエス) | 鱗翅目の後部絹糸腺における有用ポリペプチド発現を指令する核酸およびその応用 |
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A711 | Notification of change in applicant |
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040824 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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