JP2003026095A - スパンカの制御装置 - Google Patents
スパンカの制御装置Info
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Abstract
必要がなく、操船席から船体の状態を確認しながら、容
易に、かつ細かく調整作業行うことができるスパンカを
提案する。 【解決手段】 小型船舶に設置され、風向きや潮流に応
じて船首を風上に向くように制御するスパンカ8のブー
ム23と、舵5と一体的に回動する部材とを接続し、ス
パンカの向きと操舵に連動させ、スパンカを調整するた
めに船尾へ移動する必要がなくなり、操船席から動かず
にスパンカを調整することができるようにする。また、
操船席において船体の状態を確認しながら随時微調整可
能とし、スパンカの調整作業を容易にする。
Description
れるスパンカに関する。詳細には、船首が風向きや潮流
の強さに対応して常に安定して風上に向くように制御す
るスパンカに関する。
って、掛かり釣りや流し釣りなどの釣り方がある。流し
釣りは、船体を潮流に乗って流しながら釣りをするもの
であり、錘をつけた釣り糸がまっすぐ海中に入るため、
釣りがしやすい。しかし、海上では殆ど風が吹いてお
り、船体は潮流と風によって流される。この時、船側方
や船尾側から風が吹き付けてくると、風向きに対して船
体の向きが変わるため、釣り糸が船体の下に潜り込んだ
り、船体が揺れを起こしたりして、釣りがしにくくな
る。そこで、船尾にスパンカを設置し、スパンカを操作
することによって、風向きや潮流に応じて船首を風上に
向けることができ、船体が揺れるのを防止できるため、
釣りがしやすくなる。また、流し釣りは、図9に示すよ
うに、魚のいるポイントで船体61を数回流したりする
ため、流し終わった地点から流し始めの目的地点まで舵
62を操作しながら機関により移動を頻繁に行うもので
あり、この際にはスパンカ63の向きは固定した状態に
している。しかし、潮流が早い場合や、風向きと潮流の
向きが違う場合には、図10に示すブーム64を固定し
ているシート65の長さを手動で調整することによっ
て、スパンカ63の方向を調整し、船体61を潮流の向
きに向けたり、機関で微速前進したりして、船体61を
制御していた。
カは、その効果を最大に生かすために通常は船尾に取り
付けられているため、スパンカの操作を行うためには船
尾へ移動する必要があるとともに、スパンカの方向を調
整するために、手動でシート(セールを調節するための
ロープ等)を緩めたり、張ったりしなければならず、調
整に手間がかかった。また、ポイントで船体を数回流す
ために、流し始めの目的地点に戻る場合や別のポイント
へ移動する場合など、スパンカのセールを張った状態で
機関による移動を行う場合に、風が強いとスパンカに風
を受けて、モーメントが発生するため、船体の方向を調
整することが困難であった。
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
に設置され、風向きや潮流に応じて船首を風上に向くよ
うに制御するスパンカのブームと、舵と一体的に回動す
る部材とを接続し、スパンカの向きと操舵に連動させた
ものである。
と舵の駆動装置とを設け、操舵角に応じてスパンカの回
動角を制御するものである。
動制御を入・切自在に構成したものである。
る。図1は本発明に係る船舶の側面図、図2は船舶の平
面図、図3はスパンカの側面図、図4はスパンカの拡大
側面図、図5はスパンカの平面図、図6は別実施例のス
パンカの側面図、図7は連動装置の構成図、図8は本発
明に係る船舶の移動状態を示す図、図9は従来の船舶の
移動状態を示す図、図10は従来のスパンカの側面図で
ある。
明する。図1及び図2に示すように、船舶は船体1内に
エンジン2を有し、該エンジン2から後方斜め下に延出
したプロペラシャフト3の先端にプロペラ4を装着し、
エンジン2の駆動力により航行可能としている。船体1
の船底後端には舵5が配設され、該舵5の左右回動によ
り直進と針路の変更および旋回を可能としている。ま
た、船首を風上に向けるためのスパンカ8が船体1船尾
側に、設置されている。
設され、該アンカーストア6の後方には物入7等が配置
されており、その後方には、船体1の左右略中央位置
に、ブリッジ10が配設されている。ブリッジ10には
操船席15、操縦装置16等が配設されており、該操船
席15の前方をフロントウィンドシールド11により、
左右側方をブリッジサイド14・14及びサイドウィン
ド12・12により、上方を上部カバー13により覆っ
て該ブリッジ10を構成している。
8・18が形成され、ブリッジ10の左右側部を通過可
能としており、該通路18を経由して、船体1の前部側
と後部側を移動可能としている。
側に設置されスパンカ8は船体1船尾側のデッキ20上
に固定的に立設されたマスト21と、該マスト21に固
定されたガフ22と、ブーム23と、マスト21とガフ
22及びブーム23に装着されるセール24から構成さ
れる。
ープ29・29・・・の一端を結索し、これらの他端を
船体1のブリッジ10の上部カバー13やデッキ20ま
たは船縁等の固定部にそれぞれ結索して、ステーロープ
29の緊張状態を維持させることにより、マスト21を
堅固に支持するようにしている。
一端がスライダジョイント部材25を介して上下・左右
方向に回動可能にかつ昇降可能に取り付けられ、該ガフ
22の他端側は、シーブブロック26aを介して引上げ
ロープ27で吊支されている。該引上げロープ27の一
端は、マスト21の上部に取り付けたシーブブロック2
6bに結索され、引上げロープ27の他端は、シーブブ
ロック26a・26bを介してマスト21の下部に設け
た結索治具としてのクリート28に巻き付けて結索され
ている。これによって、セール24の張設時に、ガフ2
2を後方に向け立ち上がるような吊支状態に引き上げて
位置決めするようにしている。
ブーム23・23夫々の一端が固定ジョイント部材31
を介して上下及び左右方向に回動可能に固定されてい
る。夫々のブーム23・23の前後方向略中央部には、
結索治具としてのアイストラップ32aが設けられてい
る。該アイストラップ32aに吊支ロープ33の一端が
結索され、該吊支ロープ33の他端がマスト21の上部
に取り付けたアイストラップ32bに結索されている。
これによって、セール24を張設する時に、夫々のブー
ム32・32を吊支して、ブーム32・32が水平状態
を維持するようにしている。
間には、略四辺形をなすセール24が張設され、該セー
ル24は、その上辺部及びラフ部から左右に二股状に分
岐する左右一対の分岐セール24a・24aを有する形
態からなっている。セール24の上辺部は、巻付ロープ
34を介してガフ22に結索して吊支され、そのラフ部
はマスト21に装着されている。
着は、緊張ロープ35が用いられ、該緊張ロープ35の
一端をセール24のラフ部20bに結索し、その他端を
マスト21に上下方向に移動可能に設けたスライダ45
に結索することにより行われ、一方、分岐セール30・
30の各々の下辺部は、夫々のブーム23・23に巻付
ロープ36を介して装着されている。
ート37が取り付けられており、該シート37の一端
は、ブーム23の後端側に設けたアイストラップ38に
結索され、その他端は船体1の船尾に固定したシーブブ
ロック39a及びブーム23の前後略中央部に設けたシ
ーブブロック39bに掛け渡されて、マスト21下部に
設けた支持部材40を介して船体1内に配設された操舵
装置41のアーム42に連結されている。
ている舵軸43に接続されており、舵軸43と一体的に
回転するようにしている。該アームを備える操舵装置4
1は、ブリッジ10内の操向装置16と連動しており、
該操向装置16を操作することにより、操舵装置41を
介して舵5を回動可能としている。従って、操向装置1
6により旋回操作を行うと、舵軸43が回動して、舵5
が回動されるとともに、舵軸43に接続されたアーム4
2が回動し、該アーム42に連結されたシート37によ
りスパンカ8がアーム42に連動して回動される。尚、
スパンカ8の展開角度の角度維持は、夫々のブーム23
・23の後端側間に設けた規制ロープ44の長さを規制
することによって行うようにしている。
15で操向装置16を操作することにより舵5を調整す
ると、該舵5に連動してスパンカ8の向きが変更され、
スパンカ8を調整することができるため、スパンカ8を
調整するために船尾へ移動する必要がなくなり、操船席
15から動かずにスパンカ8を調整することができる。
また、操船席15から動かずにスパンカ8を調整するこ
とができるため、操船席15から船体1の状態を確認し
ながら随時微調整することができるため、スパンカ8の
調整作業を容易に、かつ細かく行うことができる。スパ
ンカ8の頻繁な制御を容易に行うことができ、操縦者に
かかる作業負担を軽減できる。なお、上記の構成におい
て、アーム42を舵軸43に対して遊嵌することによ
り、舵5とスパンカ8に連動を容易に、解除することが
できる。もしくは、シート37とアーム42との接続を
解除することにより、舵5とスパンカ8に連動を解除
し、スパンカ8を独立して制御することができる。
図7に示すような連動装置49を利用する構成とするこ
ともできる。図6及び図7に示すように、該連動装置4
9は、アクチュエータ50、舵角51センサ、機関回転
数センサ52、風向き風速センサ53等のセンサと、コ
ントロールユニット54とから構成され、船体1内に取
り付けられたセンサから送られた信号をコントロールユ
ニット54で処理して、マスト21下端に設けられたア
クチュエータ50を制御することによって、スパンカ8
の向きを変更できるようにしている。コントロールユニ
ット54内には、舵角、機関回転数、風向、風速につい
て、対応するスパンカ8の回動角がマップとして記憶さ
れており、該コントロールユニット54において、適し
たスパンカ8の回動角が算出される。そして、この回動
角に基づいてアクチュエータ50によりスパンカ8が回
動制御されるものである。
示すように、ポイントを移動する場合等に、スパンカ8
に作用する風のモーメントを船体1の旋回モーメントと
同じ方向にするように、スパンカ8の向きを調整できる
ため、旋回性が向上して、目的地点までの経路距離を減
少させることができる。また、船体1の旋回性の向上を
図ることができるため、さらに高度に、また、多様に船
体1を制御することができる。
除することができるように、コントロールユニット54
によるスパンカ8の自動制御停止装置を配設することも
可能である。コントロールユニット54にスパンカ8の
自動制御入切スイッチを接続し、スパンカ8の手動操作
と自動制御の選択を可能とすることができる。そして、
手動でスパンカ8を操作するためのレバーなどの操作装
置を設け、自動制御停止時にレバー操作にアクチュエー
タ50を連動させ、スパンカ8の操作を行うことが可能
である。また、連動装置49を取付け、取外し自在に構
成することも可能である。スパンカ8と舵5が夫々独立
して使用できるように構成しているため、高速で移動す
る場合等の状況に柔軟に対応でき、操向性の向上を図る
ことができる。
以下に示すような効果を奏する。
載のごとく、小型船舶に設置され、風向きや潮流に応じ
て船首を風上に向くように制御するスパンカのブーム
と、舵と一体的に回動する部材とを接続し、スパンカの
向きと操舵に連動させたので、操船席で操縦装置を操作
することにより舵を調整すると、該舵に連動したスパン
カを調整することができるため、スパンカを調整するた
めに船尾へ移動する必要がなくなり、操船席から動かず
にスパンカを調整することができる。また、操船席にお
いて船体の状態を確認しながら随時微調整することがで
きるため、スパンカの調整作業を容易に、かつ細かく行
うことができる。
と舵の駆動装置とを設け、操舵角に応じてスパンカの回
動角を制御するので、ポイントを移動する場合等に、ス
パンカに作用する風のモーメントを船舶の旋回モーメン
トと同じ方向にするように、スパンカの向きを調整でき
るため、旋回性が向上して、目的の地点までの経路距離
を少なくすることができる。また、船舶の旋回性の向上
を図ることができるため、更に高度で多様な船体の制御
が可能となる。
動制御を入・切自在に構成したので、操船の自由度を向
上でき、高速で移動する等の状況に柔軟に対応でき、操
向性の向上を図ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 小型船舶に設置され、風向きや潮流に応
じて船首を風上に向くように制御するスパンカのブーム
と、舵と一体的に回動する部材とを接続し、スパンカの
向きと操舵に連動させたことを特徴とするスパンカの制
御装置。 - 【請求項2】 スパンカの駆動装置と舵の駆動装置とを
設け、操舵角に応じてスパンカの回動角を制御すること
を特徴とするスパンカの制御装置。 - 【請求項3】 スパンカと舵との連動制御を入・切自在
に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に
記載のスパンカ制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001212364A JP4448960B2 (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | スパンカの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=19047534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001212364A Expired - Fee Related JP4448960B2 (ja) | 2001-07-12 | 2001-07-12 | スパンカの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4448960B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007216855A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Yamaha Motor Co Ltd | 船舶 |
US7416458B2 (en) | 2004-05-11 | 2008-08-26 | Yamaha Motor Co., Ltd. | Controller for propulsion unit, control program for propulsion unit controller, method of controlling propulsion unit controller, and controller for watercraft |
WO2014065147A1 (ja) * | 2012-10-22 | 2014-05-01 | 古野電気株式会社 | 船体制御方法および船体制御装置 |
JPWO2016104031A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2017-09-14 | 古野電気株式会社 | 移動体制御装置、移動体制御方法、および移動体制御プログラム |
-
2001
- 2001-07-12 JP JP2001212364A patent/JP4448960B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2014065147A1 (ja) * | 2012-10-22 | 2016-09-08 | 古野電気株式会社 | 船体制御方法および船体制御装置 |
JPWO2016104031A1 (ja) * | 2014-12-22 | 2017-09-14 | 古野電気株式会社 | 移動体制御装置、移動体制御方法、および移動体制御プログラム |
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