JP2003024725A - エアフィルタ用開放セル構造体 - Google Patents

エアフィルタ用開放セル構造体

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JP2003024725A JP2001210244A JP2001210244A JP2003024725A JP 2003024725 A JP2003024725 A JP 2003024725A JP 2001210244 A JP2001210244 A JP 2001210244A JP 2001210244 A JP2001210244 A JP 2001210244A JP 2003024725 A JP2003024725 A JP 2003024725A
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Yasuhiro Asada
康裕 浅田
Yoichi Fujimura
洋一 藤村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力損失の増大を抑制しながら、吸着対象物
質除去能力を向上させるようにしたエアフィルタ用開放
セル構造体を提供する。 【解決手段】 ガス吸着剤と熱可塑性樹脂とを含有する
濾材シートで囲まれた多数のエア通路を平行に集積した
開放セル構造体であって、前記エア通路に直行する横断
面での開口率が20%以上、前記濾材シートの密度が
0.35g/cm3以上、前記開放セル構造体の単位体
積あたりのセル表面積が1.0m2 /L以上であるエア
フィルタ用開放セル構造体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアフィルタ用開放
セル構造体に関し、更に詳しくはエアフィルタの吸着対
象物質除去能力を向上させるエアフィルタ用開放セル構
造体に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中の有毒ガスを除去する空気清浄機
用フィルタやクリーンルーム用ケミカルフィルタには、
パルプ等の基材にガス吸着剤を混合して抄紙した濾材シ
ートを開放セル構造体に加工したものが広く使用されて
いる。開放セル構造体とは、濾材シートで囲まれた筒状
の気流通路をセルとして、多数のセルを平行に集積した
構造体をいい、代表的にはハニカム構造体がある。この
開放セル構造体の一端から他端に向けエアを通過させる
ことにより、濾材シートに含まれるガス吸着剤によって
有害ガスが除去されるようになっている。
【0003】上記開放セル構造体からなるエアフィルタ
は、セルを微小化して、エア通過方向に直行する横断面
の単位断面積あたりのセル数を増加させるほどエアと接
触する表面積が大きくなり、有害ガスの除去性能を向上
させることができる。しかし、セルを微小化して単位断
面積あたりのセル数を増加させると、エア通過方向に直
交する横断面での単位断面積あたりの開口面積の比率、
すなわち開口率が低下するため、エアフィルタの圧力損
失が大きくなり、エアを強制循環させる送風機への負荷
が増大するという問題があった。
【0004】上記のような背景から、従来の開放セル構
造体では圧力損失を許容レベルに維持するには開口率を
少なくとも20%にすることが必要とされていた。
【0005】このように、開口率を20%以上に維持し
てエアとの接触面積を増やす手段としては、濾材シート
の坪量を低減して薄くすることになるが、濾材シートに
充填できるガス吸着剤の量が減少するため、エアフィル
タの吸着対象物質除去能力が低下するという問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、圧力
損失の増大を抑制しながら、吸着対象物質除去能力を向
上させるようにしたエアフィルタ用開放セル構造体を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のエアフィルタ用開放セル構造体は、ガス吸着剤と熱
可塑性樹脂とを含有する濾材シートで囲まれた多数のエ
ア通路を平行に集積した開放セル構造体であって、前記
エア通路に直行する横断面での開口率が20%以上、前
記濾材シートの密度が0.35g/cm3 以上、前記開
放セル構造体の単位体積あたりのセル表面積が1.0m
2 /L以上であることを特徴とする(L:リットル)。
【0008】このように、開放セル構造体を構成する濾
材シート密度を0.35g/cm3以上としたため、該
開放セル構造体の開口率を20%以上に維持すると共
に、該開放セル構造体の単位体積あたりのセル表面積を
1.0m2 /L以上にすることが可能になり、エアフィ
ルタの圧力損失を増大させることなく、エアフィルタの
吸着対象物質除去能力を向上させることが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のエアフィルタ用開放セル
構造体は、ガス吸着剤および熱可塑性樹脂等を湿式抄紙
法によりシート化した濾材シートを使用してハニカム構
造体等に加工し、多数の気流通路が平行に集積した構造
体としたものである。
【0010】本発明のエアフィルタ用開放セル構造体を
構成する濾材シートは、密度が0.35g/cm3 以上
であり、好ましくは、0.4g/cm3 〜1.0g/c
3である。このように、濾材シートを高密度化するこ
とにより、濾材シートの坪量を低減させずに、濾材シー
トを薄くすることが可能になる。そのため、開放セル構
造体を形成するときに、開口率を圧力損失を許容レベル
に維持する20%以上にしながら、1個当りのセルを微
小化することによりエア通過方向に直交する横断面での
単位断面積あたりのセル数を増加させ、セル表面積を増
加させるため、エアフィルタの吸着対象物質除去能力を
向上することができる。吸着対象物質除去能力は、吸着
対象物質をエアフィルタに通気させたときに、吸着対象
物質を所定の除去率以上で、どの程度の時間維持するこ
とができるかというものであり、維持時間が長いほど優
れている。
【0011】濾材シートを高密度化する方法としては、
加熱圧密化処理が好ましい。加熱圧密化処理することに
より、濾材シートの坪量を低減することなく、濾材シー
トを薄くすることができる。
【0012】加熱圧密化処理の方法としては、加熱カレ
ンダー処理が好ましい。濾材シートを湿式抄紙により製
造するときに、抄紙乾燥工程の後にオンラインで、ある
いは後加工としてオフラインで加熱カレンダー処理によ
り加熱圧密化処理を行う。加熱カレンダー処理は、2つ
のロールを、所定の隙間を開けて平行に設置し、その2
つのロールを電気や蒸気等により加熱し、回転させなが
らその隙間に抄紙乾燥後の濾材を挿入し、油圧シリンダ
ーの加圧力制御により厚みを調整しながら、濾材が2つ
のロールに加熱、圧縮されることによりなされる。
【0013】また、加熱カレンダー処理に使用するロー
ルは表面が平らに処理されるプレーンロールを通常使用
するが、さらに処理対象ガスの吸着性能を向上させるた
めに、エンボスロールを使用して、濾材シート表面に微
細な凹凸を形成することが好ましい。凹凸のパターンと
しては、ドット、ライン等があるが、シートの表面積を
増加し、開放セル構造体のセルにガスが通過する際に、
セル表面で気流の乱れを発生させるものであればいずれ
でもよい。
【0014】本発明の開放セル構造体を構成する濾材シ
ートは、少なくともガス吸着剤と熱可塑性樹脂とを含有
し、坪量が50〜300g/m2 であることが好まし
い。さらに好ましくは、坪量が100〜250g/m2
である。50g/m2 より小さいと十分なガス吸着性が
得られなくなる。また、300g/m2 を超えると濾材
シートが硬くなり、加工性が悪化する。
【0015】濾材シートに含有するガス吸着剤として
は、活性炭、活性炭繊維、イオン交換樹脂およびイオン
交換繊維の群から選ばれた少なくとも1種を選択するこ
とができ、それにより空気中の塩基性ガス、酸性ガス、
有機ガスのいずれか、または全てを良好に除去すること
ができる。
【0016】濾材シートに含有するガス吸着剤の含有量
は30〜80wt%が好ましい。ガス吸着剤の含有量が
30wt%未満であると、濾材シートのガス吸着能力が
低下し、80wt%を超えると、ガス吸着剤の脱落や濾
材シートとしての強度が低下するため好ましくない。
【0017】濾材シートに含有する熱可塑性樹脂は、骨
材としての役目のほか濾材シートを開放セル構造体に加
工するときの接着剤の役目もする。この熱可塑性樹脂の
含有により、接着部を加熱するだけで接着することが可
能である。独立の接着剤を使用した場合は、その接着剤
により余分に濾材表面が覆われ、有効ガス吸着面積が減
少するが、熱可塑性樹脂を骨材兼用の接着剤とすること
により、最小限の接着面積で濾材シートの接着が可能と
なる。それにより、セルを微小化して単位断面積あたり
のセル数を増加させても、接着部分が占める面積の増大
を最小限に抑えることが可能になり、エアフィルタの吸
着性能の低下を抑制することが可能となる。
【0018】さらに、濾材シートが熱可塑性樹脂を含有
するため、濾材シートの湿式抄紙において乾燥工程等の
加熱工程で熱可塑性樹脂が溶融し、濾材シートに含有さ
れる成分同士が接着されることになり、濾材シートの強
度、剛性が向上する。
【0019】濾材シートにおける熱可塑性樹脂の含有量
は5〜30wt%が好ましい。さらに好ましくは10〜
20wt%である。熱可塑性樹脂の含有量が5wt%未
満であると、熱可塑性樹脂の熱融着力が低下し、また3
0wt%を超えるとシート内部へのガスの拡散が不十分
となりやすいため好ましくない。
【0020】本発明で使用する熱可塑性樹脂は、融点が
異なる少なくとも2種類の成分の混合物または複合体で
あることが好ましい。これにより、加熱処理の際に低融
点成分だけが溶融する温度に温度調節することにより、
高融点成分の構造が保持され濾材シート内部に適度な空
隙を発生させることができる。
【0021】さらに、熱可塑性樹脂は、芯成分の融点が
鞘成分の融点よりも高い、芯鞘構造の熱融着性複合繊維
であることが好ましい。
【0022】すなわち、融点の低い鞘成分だけが溶融す
る温度に設定することにより、芯成分の形態が維持され
るため、形状の一定した繊維構造が残存することになり
強度、剛性および通気性に、より優れた濾材シートを形
成することができる。
【0023】また、芯鞘構造の熱融着性複合繊維を含有
した濾材シートを加熱カレンダー処理等で加熱圧密化す
ると、鞘成分だけが溶融する温度にカレンダーロール温
度を調整すれば、ガスがシート内部に拡散するための空
隙を確保した状態で濾材シートを薄くすることが可能と
なる。
【0024】芯鞘構造の熱融着性複合繊維の鞘成分の融
点が80〜200℃であることが好ましく、100〜1
50℃がさらに好ましい。鞘成分の融点が80℃未満で
あると、湿式抄紙での乾燥工程において乾燥温度を高く
することができないため、低温で長時間の乾燥操作をす
る必要があり、生産効率が著しく低下し、200℃以上
であると濾材シートにセルロースパルプ等を含有させた
場合に、それが熱分解等を起こし、濾材シートの強度等
の物性が低下し、紙焼き臭と呼ばれる有機ガスが発生す
る等の問題が生じ、さらに芯鞘構造の鞘成分を溶融させ
るために、濾材シートを高温にする必要があるため、エ
ネルギーコストが悪化するため好ましくない。
【0025】熱可塑性樹脂は、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコー
ル等およびこれら重合体を主成分とする共重合体等から
選ぶことができる。
【0026】また、濾材シートには、パルプやその他公
知の添加剤等を配合してもよい。
【0027】上述した濾材シートは開放セル構造体に加
工される。本発明に使用される開放セル構造体はハニカ
ム構造体であることが好ましく、そのなかでも特にコル
ゲートハニカム構造体が好ましい。
【0028】ここでいうハニカム構造体とは、多数の気
流通路からなるセルが平行に集積した構造体であり、そ
のガス通過方向に対して直交する断面でのセルの断面形
状は六角形、三角形またはその他の形状からなるもので
あり、断面形状は特に限定されるものではない。
【0029】ハニカム構造体の一つであるコルゲートハ
ニカム構造体は、所謂段ボール加工により、平板状の濾
材シートと波形に加工した波板状の濾材シートとを交互
に積み重ねて相互の接点を接着するように構成されてお
り、この片側段ボール材を複数段に積層し、多数の平行
流路を有する集積構造体に加工したものである。
【0030】本発明の開放セル構造体の単位体積あたり
のセル表面積は1.0m2 /L以上であり、好ましくは
1.2m2 /L〜4.0m2 /Lである。1.0m2
Lより小さいと、濾材シートとガスとの接触面積が小さ
過ぎるため、吸着対象物質除去能力が低くなる。開放セ
ル構造体の単位体積あたりの表面積は、開放セル構造体
1リットル中の、通過ガスと接触するセルを構成する濾
材シートの表面積の合計である。
【0031】本発明の開放セル構造体の開口率は20%
以上であり、好ましくは30%〜80%である。
【0032】開放セル構造体の開口率は、開放セル構造
体のエア通過方向に直交する横断面において、開放セル
構造体の全断面積に対する、ガスが流れる空間部の断面
積の比率をいう。すなわち、開口率(%)=(開放セル
構造体横断面における空間部の断面積/開放セル構造体
横断面における全断面積)×100で求められる。
【0033】この開口率は、断面の拡大写真を画像処理
により二値化(白黒変換)して、開放セル構造体の全断
面積および空間部の断面積を求め、その比率を上記式に
より計算することにより得られる。
【0034】本発明の開放セル構造体のエア通過方向に
直交する横断面の単位断面積あたりのセル数は80セル
/10cm2 以上が好ましく、さらに好ましくは150
セル/10cm2 以上である。80セル/10cm2
上とすることにより、開放セル構造体の単位体積あたり
の表面積を増加することができ、エアフィルタの吸着対
象物質除去能力を向上させることが可能となる。
【0035】本発明の開放セル構造体の単位体積中のガ
ス吸着剤の含有量を70g/L以上とすることが好まし
い。70g/L以上とすることにより、エアフィルタの
吸着対象物質除去能力を向上させることが可能となる。
【0036】本発明の開放セル構造体の容積1リットル
あたりに占める濾材シートの重量、すなわち濾材充填密
度は、100g/L以上が好ましく、さらに好ましくは
150g/L以上である。
【0037】図1は本発明のエアフィルタ用開放セル構
造体を例示したものである。開放セル構造体はコルゲー
トハニカム構造体1として構成され、上述したように、
所謂段ボール加工により、平板状の濾材シート2と波形
に加工した波板状の濾材シート3とを交互に積み重ねて
相互の接点を接着するように構成されている。この片側
段ボール材を複数段に積層し、多数の平行流路を有する
集積構造体に加工したものである。このような構造にお
いて、前述した各要件を備えている。
【0038】本発明の開放セル構造体は、健康住宅、ペ
ット対応マンション、高齢者入所施設、病院、オフィス
等で使用される空気清浄機、空気清浄システム、クリー
ンルーム、半導体クリーンルーム内の各種製造装置また
はウエハ搬送経路に装着し、ガス状汚染物質除去用エア
フィルタとして使用することができる。本発明の開放セ
ル構造体は低圧力損失であることから、低風量循環タイ
プの空気清浄システムに使用することができる。また、
半導体関連クリーンルーム、半導体関連製造装置または
ウエハ搬送経路のガス状汚染物質除去用フィルターとし
て使用する場合、粉落ち等による発塵が非常に少なく、
下流側に配置されるHEPA、ULPAフィルターへの
負荷が小さい。また抄紙用樹脂バインダーやコルゲート
加工用接着剤を使用しないため、フィルターそのものか
らのアウトガスが発生せず、フィルター後方でのケミカ
ル汚染が無いため好ましい。
【0039】本発明のエアフィルタは上述した本発明の
開放セル構造体を使用して形成されるエアフィルタであ
り、上記、ガス状汚染物質除去用エアフィルタとして使
用される。
【0040】
【実施例】実施例1、比較例1,2、従来例 材料構成、濾材シートの特性およびコルゲート構造体の
特性を表1のように異ならせて、湿式抄紙により濾材シ
ートを製造し、それを開放セル構造体(コルゲートハニ
カム構造体)に加工した(実施例1、比較例1,2、従
来例)。
【0041】この4種類の開放セル構造体を、それぞれ
エアフィルタとして使用し、10ppbのアンモニアガ
スを含むエアを面風速0.5m/secで通気させ、ア
ンモニアガスの除去試験を行い、それぞれ以下に示す方
法でエアフィルターの圧力損失、吸着性能(アンモニア
除去率90%以上の保持率)およびアウトガス発生量を
測定した。その結果を表1に示す。表1に示す条件以外
は同一とした。
【0042】圧力損失:評価フィルターをダクトに取り
付け、プロペラファン等でエアーを通気させる。このと
き目的の風速に合うように送風量を調整し、上流と下流
の圧力差を測定する。風速の測定は熱線式もしくは超音
波式風速計を使用し、圧力差は差圧計により測定する。
【0043】吸着性能(アンモニアガス除去能力):評
価フィルターをダクトに取り付け、温度23℃、湿度4
5%、アンモニア濃度を5000ppbに調整したエア
ーを面風速0.5m/secで連続通気させ、フィルタ
ーのアンモニア除去率が90%まで低下するまでに要し
た時間を測定した。結果は、従来例を100とする指数
で示し、数値が大きい程吸着性能が優れている。
【0044】アウトガス発生量:評価フィルターをダク
トに取り付け、活性炭フィルターを通気させた温度23
℃、湿度45%のクリーンエアーを面風速0.5m/s
ecで連続通気させ、上流と下流のエアーの全有機成分
の濃度を測定し、(下流の有機成分濃度)−(上流の有
機成分濃度)をアウトガス発生量とした。有機物の捕集
はダクトから枝取りしたエアーを固体吸着管に一定時間
通気させることにより行った。有機物の定量は捕集済み
吸着管より加熱脱着した有機物をガスクロマトグラフィ
ーに導入することにより行い、実施例のアウトガスの発
生量の10倍以上の発生量が見られる場合を×とした。
【0045】総合評価:総合評価の判定は次の各項目の
判定基準のどれかひとつでも×がある場合に×とした。 圧力損失:実施例と比較して30%以上高いものは×と
した。 吸着性能:実施例と比較して30%以上性能の劣るもの
は×とした。 アウトガス:実施例と比較して10倍以上アウトガスが
発生するものは×とした。
【0046】
【表1】
【0047】表1より、熱融着繊維を使用し、カレンダ
ー処理を行ってシート密度を高くし、さらに単位断面積
あたりのセル数を多くして単位体積あたりの表面積を大
きくした実施例1が、圧力損失の増大を抑制しながら、
吸着性能(吸着対象物質除去能力)が向上しており、ま
た、アウトガス発生量も少ないことがわかる。
【0048】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、開放
セル構造体を構成する濾材シート密度を0.35g/c
3 以上としたため、該開放セル構造体の開口率を20
%以上に維持すると共に、該開放セル構造体の単位体積
あたりのセル表面積を1.0m 2 /L以上にすることが
可能になり、エアフィルタの圧力損失を増大させること
なく、エアフィルタの吸着対象物質除去能力を向上させ
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開放セル構造体の一形態であるコルゲ
ートハニカム構造体を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コルゲートハニカム構造体 2 平板状の濾材シート 3 波板状の濾材シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/20 B01J 20/20 B F 20/26 20/26 A 20/28 20/28 A D21H 15/00 D21H 15/00 27/10 27/10 Fターム(参考) 4D019 AA01 BA12 BA13 BB05 BC05 CA01 CB04 4D058 JA32 JB13 JB14 JB41 SA04 SA20 TA02 TA03 4G066 AA04B AA05B AC02C AC11B AC11C AE10B CA01 CA07 CA08 DA03 4L055 AF03 AF14 AF27 AF28 AF46 AF50 AG02 AG57 AG99 AH37 AH50 EA08 EA20 EA32 FA30 GA31

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス吸着剤と熱可塑性樹脂とを含有する
    濾材シートで囲まれた多数のエア通路を平行に集積した
    開放セル構造体であって、前記エア通路に直行する横断
    面での開口率が20%以上、前記濾材シートの密度が
    0.35g/cm3 以上、前記開放セル構造体の単位体
    積あたりのセル表面積が1.0m2 /L以上であるエア
    フィルタ用開放セル構造体。
  2. 【請求項2】 前記濾材シートがパルプを構成材として
    含んでいる、請求項1に記載のエアフィルタ用開放セル
    構造体。
  3. 【請求項3】 前記開放セル構造体が、ハニカム構造体
    である請求項1又は2に記載のエアフィルタ用開放セル
    構造体。
  4. 【請求項4】 前記ハニカム構造体が、コルゲートハニ
    カム構造体である請求項3に記載のエアフィルタ用開放
    セル構造体。
  5. 【請求項5】 前記開放セル構造体の前記エア通路に直
    行する横断面に占める単位断面積当りのセル数が80セ
    ル/10cm2 以上である、請求項1〜4のいずれかに
    記載のエアフィルタ用開放セル構造体。
  6. 【請求項6】 前記ガス吸着剤の前記開放セル構造体中
    の含有量が70g/L以上である、請求項1〜5のいず
    れかに記載のエアフィルタ用開放セル構造体。
  7. 【請求項7】 前記濾材シートの坪量が50〜300g
    /m2 である請求項1〜6のいずれかに記載のエアフィ
    ルタ用開放セル構造体。
  8. 【請求項8】 前記濾材シートが加熱圧密化処理されて
    なる請求項1〜7のいずれかに記載のエアフィルタ用開
    放セル構造体。
  9. 【請求項9】 前記濾材シート中の前記ガス吸着剤の含
    有量が30〜80wt%、前記熱可塑性樹脂の含有量が
    5〜30wt%である請求項1〜8のいずれかに記載の
    エアフィルタ用開放セル構造体。
  10. 【請求項10】 前記濾材シートの表面に多数の凹凸加
    工が施されている請求項1〜9のいずれかに記載のエア
    フィルタ用開放セル構造体。
  11. 【請求項11】 前記ガス吸着剤が、活性炭、活性炭素
    繊維、イオン交換樹脂およびイオン交換繊維から選ばれ
    る少なくとも1種である、請求項1〜10のいずれかに
    記載のエアフィルタ用開放セル構造体。
  12. 【請求項12】 前記熱可塑性樹脂が、融点が異なる少
    なくとも2種類の成分の混合物または複合体である、請
    求項1〜11のいずれかに記載のエアフィルタ用開放セ
    ル構造体。
  13. 【請求項13】 前記熱可塑性樹脂が芯鞘構造の複合繊
    維であり、芯成分は鞘成分よりも融点が高く、かつ鞘成
    分の融点が80〜200℃である、請求項 1〜12のい
    ずれかに記載のエアフィルタ用開放セル構造体。
  14. 【請求項14】 空気清浄機、クリーンルーム、半導体
    クリーンルーム内の各種製造装置またはウエハ搬送経路
    にエアフィルタとして装着される請求項1〜13のいず
    れかに記載のエアフィルタ用開放セル構造体。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれかに記載のエ
    アフィルタ用開放セル構造体を有するエアフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006212509A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Nichias Corp エアフィルタ用シート及びその製造方法並びにエアフィルタ
JP2006280675A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Keio Gijuku 空気中の揮発性有機化合物を除去するための活性炭繊維シートの使用方法
JP2014100666A (ja) * 2012-11-20 2014-06-05 Wako Filter Technology Kk フィルタエレメント

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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