JP2003021364A5 - - Google Patents

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JP2003021364A5
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【発明の名称】冷暖房用蓄熱装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】蓄熱運転時には、ヒートポンプチラー(3)により冷却又は加熱されたブラインを蓄熱槽(2)に送り、該蓄熱槽(2)内の蓄熱剤を冷却又は加熱させ、放熱運転時には、前記蓄熱剤により冷却又は加熱されたブラインを空調機(1)に送って冷暖房を行う冷暖房用蓄熱装置であって、
前記ヒートポンプチラー(3)、空調機(1)、閉鎖弁(4)、電動二方弁(5B)、蓄熱槽(2)、開度調節弁(8B)、放熱ポンプ(6)、放熱ポンプ吐出逆止弁(7)を順次直列に配置した放熱循環系と、
前記電動二方弁(5B)の下流側から前記蓄熱槽(2)をバイパスし、前記放熱ポンプ(6)の吸入側とを結び、途中に電動二方弁(5A)と開度調節弁(8A)を配置したバイパス系と、
前記電動二方弁(5A)と前記開度調節弁(8A)の中間と、前記ヒートポンプチラー(3)と前記放熱ポンプ吐出逆止弁(7)との中間とを結び途中に蓄熱ポンプ(9)、蓄熱ポンプ吐出逆止弁(10)とを配置した蓄熱循環系とを有し、
蓄熱運転時には、放熱ポンプ(6)を停止し、蓄熱ポンプ(9)を稼働させ、放熱運転時には、蓄熱ポンプ(9)を停止し、放熱ポンプ(6)を稼働させる、ことを特徴とする冷暖房用蓄熱装置。
【請求項2】製氷運転時にはヒートポンプチラー(3)により冷却されたブラインを蓄熱槽(2)に送り、該蓄熱槽(2)内の蓄熱剤を氷結させ、解凍運転時には前記蓄熱剤の解凍により冷却されたブラインを空調機(1)に送って冷房を行う冷暖房用蓄熱装置であって、
前記ヒートポンプチラー(3)、空調機(1)、閉鎖弁(4)、電動二方弁(5B)、蓄熱槽(2)、開度調節弁(8B)、放熱ポンプ(6)、放熱ポンプ吐出逆止弁(7)を順次直列に配置した解氷循環系と、
前記電動二方弁(5B)の下流側から前記蓄熱槽(2)をバイパスし、前記放熱ポンプ(6)の吸入側とを結び、途中に電動二方弁(5A)と開度調節弁(8A)を配置したバイパス系と、
前記電動二方弁(5A)と前記開度調節弁(8A)の中間と、前記ヒートポンプチラー(3)と前記放熱ポンプ吐出逆止弁(7)との中間とを結び途中に蓄熱ポンプ(9)、蓄熱ポンプ吐出逆止弁(10)とを配置し、前記ヒートポンプチラー(3)と空調機(1)との中間と、開度調節弁(8B)熱槽(2)との中間とを結び途中に電動二方弁(5D)と閉鎖弁(4)と電動二方弁(5C)を配置した製氷循環系とを有し、
製氷運転時には、電動二方弁(5B)を「閉」とし、かつ電動二方弁(5A)、電動二方弁(5D)及び電動二方弁(5C)を「開」とし、更に放熱ポンプ(6)を停止し、蓄熱ポンプ(9)を稼働させ、
解氷運転時には、電動二方弁(5A)及び電動二方弁(5B)を「開」としかつ電動二方弁(5C)及び電動二方弁(5D)を「閉」とし、蓄熱ポンプ(9)を停止し、放熱ポンプ(6)を稼働させることを特徴とする冷暖房用蓄熱装置。
【請求項3】前記製氷運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の底部に近い所に流入させ、該蓄熱槽(2)の上部に近い所から流出させ、前記解氷運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の上部に近い所から流入させ、底部に近い所から流出させる、ことを特徴とする請求項2の冷暖房用蓄熱装置。
【請求項4】温熱蓄熱運転時にはヒートポンプチラー(3)により加熱されたブラインを蓄熱槽(2)に送り、該蓄熱槽(2)内の蓄熱剤及びブラインを加熱蓄熱し、暖房放熱運転時には前記蓄熱剤及びブラインに蓄熱されている温熱を、ブラインを循環させて空調機(1)に送り暖房を行う冷暖房用蓄熱装置であって、
前記ヒートポンプチラー(3)、空調機(1)、電動二方弁(5C)、蓄熱槽(2)、電動二方弁(5A)、開度調節弁(8A)、放熱ポンプ(6)、放熱ポンプ吐出逆止弁(7)を順次直列に配置した暖房循環系と、
前記電動二方弁(5C)の下流側から前記蓄熱槽(2)をバイパスし、前記放熱ポンプ(6)の吸入側とを結び、途中に開度調節弁(8B)を配置したバイパス系と、
電動二方弁(5A)と前記開度調節弁(8A)の中間と、前記ヒートポンプチラー(3)と前記放熱ポンプ吐出逆止弁(7)との中間とを結び,途中に蓄熱ポンプ(9)、蓄熱ポンプ吐出逆止弁(10)とを配置し、前記ヒートポンプチラー(3)と空調機(1)との中間と、電動二方弁(5A)と蓄熱槽(2)との中間とを結び途中に電動二方弁(5D)と電動二方弁(5B)を配置した温熱蓄熱循環系とを有し、
温熱蓄熱運転時には、前記電動二方弁(5A)及び電動二方弁(5C)を「閉」とし、かつ電動二方弁(5B)及び電動二方弁(5D)を「開」とし、更に放熱ポンプ(6)を停止し、蓄熱ポンプ(9)を稼働させ、
暖房放熱運転時には、電動二方弁(5A)は空調機(1)の温水出口温度が所定のしきい値以下となった場合に「開」とし、かつ、電動二方弁(5B)及び(5D)を「閉」とし、電動二方弁(5C)を「開」とし、更に蓄熱ポンプ(9)を停止し、放熱ポンプ(6)を稼働させる、ことを特徴とする冷暖房用蓄熱装置。
【請求項5】前記しきい値が25〜40℃である、ことを特徴とする請求項4の冷暖房用蓄熱装置。
【請求項6】前記温熱蓄熱運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の上部に近い所から流入させ、下部に近い所から流出させ、前記暖房放熱運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の下部に近い所から流入させ、上部に近い所から流出させる、ことを特徴とする請求項4又は5の冷暖房用蓄熱装置。
【請求項7】前記空調機(1)に熱交換器を介在させた、ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6の冷暖房用蓄熱装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低廉な夜間電力を用いて蓄熱槽で製氷を行い、昼間のビル内の冷房時に蓄熱槽に潜熱として蓄えられた冷熱を空調機を通して冷房に用い、更に夜間電力を用いて蓄熱槽で蓄熱体を加熱し、昼間のビル内の暖房時に蓄熱槽に蓄えられた温熱を空調機を通して暖房にも用いる冷暖房用蓄熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷房時期において、夜間電力を用いて製氷し、その蓄えられた冷熱を昼間のビル内の冷房熱源として利用する氷蓄熱システムが提案されている。この氷蓄熱システムに利用される氷蓄熱装置は、図5に示すように、夜間の製氷運転時にはチラー51により冷却されたブラインを蓄熱槽52に送り、この蓄熱槽52内の蓄熱剤を氷結させ、昼間の解凍運転時に蓄熱剤の解凍により冷却されたブラインを空調機あるいは熱交換器53に送って冷房を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の蓄熱装置では、空調機あるいは熱交換器53からチラー51への戻り温度Tiを検知してチラー51の能力制御が行われている。この戻り温度Tiが所定の設定温度Ti1より下方に変化すると、チラー51は減量運転に入り、所定の設定温度Ti2より上方に変化すると、このチラー51の運転能力は復帰する。これをディファレンシャルといい、(Ti2−Ti1)は通常2℃程度の温度差を付けている。このため、空調機あるいは熱交換器53の空調負荷がある程度低い時、即ちチラー51への戻り温度TiがTi1とTi2の間にあるときは、チラー51の能力は減量した状態あるいは最大能力運転か運転状態が確定しない。このことは、チラー51の出口温度が確定しない事を意味する。換言すれば、このチラー51の入口温度Tiが一定の時はチラー51の出口温度Toの温度の時間平均値は一定となるものの、入口温度Tiが変化する時は必ずしもその温度が一定とならない。
【0004】
蓄熱運転時には、チラー51により冷却されたブラインを蓄熱槽52に送り、この蓄熱槽52内の蓄熱剤を冷却凝固し、放熱運転時には蓄熱剤が融解することにより冷却されたブラインを空調機あるいは熱交換器53に送って冷房を行う蓄熱装置では、蓄熱槽52の入口温度Toが変化すると蓄熱剤の融解量も変化することになる。この蓄熱槽52においては、槽入口温度が一定であることを前提とし、一日に亘る解氷量を決定している。そこで、空調負荷が変動する情況で槽入口温度が一定とならない場合は、一日の空調時間帯に蓄熱した冷熱を使い切ることができるか、また不足するか定かでないという問題を有していた。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、放熱循環系において空調機あるいは熱交換器(空調負荷)の直下流に蓄熱槽を配列することによって、空調負荷の変動を蓄熱槽の上流で直に感知し、戻り温度Ti×水槽還流流量qiが一定となるように積極的に制御することによって、蓄熱槽からの放熱量又は解氷量を一定に保つことができ、昼間の空調時間帯に正確に蓄熱槽に蓄えられた冷熱を負荷(冷房機)に供給することができる冷房用蓄熱装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明は、上述した冷房運転時のみならず、暖房運転時に戻り温度Tiの検知点を温水系統に変更し、かつ設定温度を変更することによって、寒冷時に頻発するヒートポンプチラーのデフロスト時及び空調立上げ時に蓄熱槽に蓄えられた温熱を暖房機に供給することができる暖房用蓄熱装置を供給することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、蓄熱運転時には、ヒートポンプチラー(3)により冷却又は加熱されたブラインを蓄熱槽(2)に送り、該蓄熱槽(2)内の蓄熱剤を冷却又は加熱させ、放熱運転時には、前記蓄熱剤により冷却又は加熱されたブラインを空調機(1)に送って冷暖房を行う冷暖房用蓄熱装置であって、前記ヒートポンプチラー(3)、空調機(1)、閉鎖弁(4)、電動二方弁(5B)、蓄熱槽(2)、開度調節弁(8B)、放熱ポンプ(6)、放熱ポンプ吐出逆止弁(7)を順次直列に配置した放熱循環系と、前記電動二方弁(5B)の下流側から前記蓄熱槽(2)をバイパスし、前記放熱ポンプ(6)の吸入側とを結び、途中に電動二方弁(5A)と開度調節弁(8A)を配置したバイパス系と、前記電動二方弁(5A)と前記開度調節弁(8A)の中間と、前記ヒートポンプチラー(3)と前記放熱ポンプ吐出逆止弁(7)との中間とを結び途中に蓄熱ポンプ(9)、蓄熱ポンプ吐出逆止弁(10)とを配置した蓄熱循環系とを有し、蓄熱運転時には、放熱ポンプ(6)を停止し、蓄熱ポンプ(9)を稼働させ、放熱運転時には、蓄熱ポンプ(9)を停止し、放熱ポンプ(6)を稼働させる、ことを特徴とする冷暖房用蓄熱装置が提供される。
なお、空調機(1)に熱交換器を介在させることも可能である。
【0008】
上記発明の構成では、電動二方弁(5A,5B,5C,5D)や開度調節弁(8A,8B)の開閉操作、放熱ポンプ(6)と蓄熱ポンプ(9)の稼動と停止の組み合わせを可変するだけで、冷却の蓄熱のみならず、温熱の蓄熱も同一の冷暖房用蓄熱装置で行うことができる。
【0009】
冷房運転に用いる冷暖房用蓄熱装置は、製氷運転時にはヒートポンプチラー(3)により冷却されたブラインを蓄熱槽(2)に送り、該蓄熱槽(2)内の蓄熱剤を氷結させ、解凍運転時には前記蓄熱剤の解凍により冷却されたブラインを空調機(1)に送って冷房を行う冷暖房用蓄熱装置であって、前記ヒートポンプチラー(3)、空調機(1)、閉鎖弁(4)、電動二方弁(5B)、蓄熱槽(2)、開度調節弁(8B)、放熱ポンプ(6)、放熱ポンプ吐出逆止弁(7)を順次直列に配置した解氷循環系と、前記電動二方弁(5B)の下流側から前記蓄熱槽(2)をバイパスし、前記放熱ポンプ(6)の吸入側とを結び、途中に電動二方弁(5A)と開度調節弁(8A)を配置したバイパス系と、前記電動二方弁(5A)と前記開度調節弁(8A)の中間と、前記ヒートポンプチラー(3)と前記放熱ポンプ吐出逆止弁(7)との中間とを結び途中に蓄熱ポンプ(9)、蓄熱ポンプ吐出逆止弁(10)とを配置し、前記ヒートポンプチラー(3)と空調機(1)との中間と、開度調節弁(8B)と蓄熱槽(2)との中間とを結ぶ途中に電動二方弁(5D)及び電動二方弁(5C)を配置した製氷循環系とを有し、製氷運転時には、電動二方弁(5B)を「閉」とし、かつ電動二方弁(5A)、電動二方弁(5D)及び電動二方弁(5C)を「開」とし、更に放熱ポンプ(6)を停止し、蓄熱ポンプ(9)を稼働させ、解氷運転時には、電動二方弁(5A)及び電動二方弁(5B)を「開」とし、かつ電動二方弁(5C)及び電動二方弁(5D)を「閉」とし、蓄熱ポンプ(9)を停止し、放熱ポンプ(6)を稼働させるように構成したものである。
前記製氷運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の底部に近い所に流入させ、該蓄熱槽(2)の上部に近い所から流出させ、前記解氷運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の上部に近い所から流入させ、底部に近い所から流出させることが好ましい。
【0010】
上記発明の構成では、冷房時において、解氷時にブラインは蓄熱槽(2)、ヒートポンプチラー(3)、空調機(1)を循環するために、空調の負荷の大小、即ち空調機(1)の出口温度が上下するにもかかわらず、解氷が先ず優先される。また、高温のブラインが直接蓄熱槽(2)に入るので、急速解氷することができる。
蓄熱槽(2)の流れとバイパス系の開度調節弁(8A)の流れは、電動二方弁(5B)の開度をそれぞれタイマ(13)で調節することにより、解氷量を積極的に調節することができる。
また、製氷運転時には、ブラインが蓄熱槽(2)の底部から上部に向けて流れ、解氷時には蓄熱槽(2)の上部から底部に向けて流れるので、製氷及び解氷が安定に行なわれる。
【0011】
また、暖房運転に用いる冷暖房用蓄熱装置は、温熱蓄熱運転時にはヒートポンプチラー(3)により加熱されたブラインを蓄熱槽(2)に送り、該蓄熱槽(2)内の蓄熱剤及びブラインを加熱蓄熱し、暖房放熱運転時には前記蓄熱剤及びブラインに蓄熱されている温熱をブラインを循環させて空調機(1)に送り暖房を行う冷暖房用蓄熱装置であって、前記ヒートポンプチラー(3)、空調機(1)、電動二方弁(5C)、蓄熱槽(2)、電動二方弁(5A)、開度調節弁(8A)、放熱ポンプ(6)、放熱ポンプ吐出逆止弁(7)を順次直列に配置した暖房循環系と、前記電動二方弁(5C)の下流側から前記蓄熱槽(2)をバイパスし、前記放熱ポンプ(6)の吸入側とを結び、途中に開度調節弁(8B)を配置したバイパス系と、電動二方弁(5A)と前記開度調節弁(8A)の中間と、前記ヒートポンプチラー(3)と前記放熱ポンプ吐出逆止弁(7)との中間とを結び,途中に蓄熱ポンプ(9)、蓄熱ポンプ吐出逆止弁(10)とを配置し、前記ヒートポンプチラー(3)と空調機(1)との中間と、電動二方弁(5A)と蓄熱槽(2)との中間とを結び途中に電動二方弁(5D)及び電動二方弁(5B)を配置した温熱蓄熱循環系とを有し、温熱蓄熱運転時には、前記電動二方弁(5A)及び電動二方弁(5C)を「閉」とし、かつ電動二方弁(5D)及び電動二方弁(5B)を「開」とし、更に放熱ポンプ(6)を停止し、蓄熱ポンプ(9)を稼働させ、放熱運転時には、電動二方弁(5A)は空調機(1)の温水出口温度が所定のしきい値以下となった場合に「開」とし、かつ、電動二方弁(5B)及び電動二方弁(5D)を「閉」とし、電動二方弁(5C)を「開」とし、更に蓄熱ポンプ(9)を停止し、放熱ポンプ(6)を稼働させるように構成したものである。前記しきい値は25〜40℃が好ましい。
前記温熱蓄熱運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の上部に近い所から流入させ、下部に近い所から流出させ、前記暖房放熱運転時においては、ブラインを前記蓄熱槽(2)の下部に近い所から流入させ、上部に近い所から流出させることが好ましい。
【0012】
上記発明の構成では、暖房時において、ヒートポンプチラー(3)のデフロスト時に、空調機(1)を出る温水温度が低下する。このとき、例えば、設定しきい値30℃のときに、電動二方弁(5A)を全開することにより、蓄熱槽(2)の50℃のブラインが供給され、暖房は継続される。ヒートポンプチラー(3)が稼動すると、電動二方弁(5A)は「閉」にする。
ブラインは、温熱蓄熱時には蓄熱槽(2)の上部から下部に向けて流れ、温熱放熱時には蓄熱槽(2)の下部から上部に流れるので、効率良く熱交換することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の冷暖房用蓄熱装置の基本原理を示すブロック図である。図2は本発明の冷暖房用蓄熱装置を冷房運転するときの実施の形態を示すブロック図である。図中、実線矢印は昼間における放熱(冷房)運転時のブラインの流れを示し、点線矢印は夜間の蓄熱(凍結)運転時のブラインの流れを示すものである。本発明の冷暖房用蓄熱装置は、昼間のビル内の冷暖房を行う際に、蓄熱槽2に入れた蓄熱剤により冷却又は加熱されたブラインを空調機1又は熱交換器(図示していない)を介して空調機1に送る放熱循環系と、この蓄熱槽2をバイパスするためのバイパス系と、低廉な夜間電力を用いて蓄熱する際に、ヒートポンプチラー3により冷却又は加熱されたブラインを蓄熱槽1に送るための蓄熱循環系とを有するものである。
【0014】
蓄熱装置の放熱循環系(解氷循環系)は、ブラインをヒートポンプチラー3、空調機1又は熱交換器を介して、閉鎖弁4、電動二方弁5B、蓄熱槽2、開度調節弁8B、放熱ポンプ6、放熱ポンプ吐出逆止弁7それぞれを配管で順次直列に配置したものである。バイパス系は、電動二方弁5Bの下流側から蓄熱槽2をバイパスし、放熱ポンプ6の吸入側とを結び、途中に開度調節弁8Aを配置したものである。蓄熱循環系は、電動二方弁5Aと開度調節弁8Aの中間と、ヒートポンプチラー3と放熱ポンプ吐出逆止弁7との中間とを結び途中に蓄熱ポンプ9、蓄熱ポンプ吐出逆止弁10とを配置したものである。この蓄熱槽2に対しては、開度調節弁8Bに通じる配管11は、蓄熱槽2の底部に近い所に連結し、電動二方弁5Aと電動二方弁5Bとの中間に通じる配管12は蓄熱槽2の上部に近い所に連結してある。タイマ13は、これらの電動二方弁5A,5B,5C,5D、ヒートポンプチラー3、蓄熱ポンプ9及び放熱ポンプ6等をそれぞれ予め設定した時間に制御するものである。開度調節弁8A及び8Bは、各冷房運転及び暖房運転期間を通じて開度を一定に保持する。
【0015】
本発明の冷暖房用蓄熱装置を冷房運転に用いるときは、図2に示すように、夜間における製氷運転時には、電動二方弁5Bを「閉」とし、かつ電動二方弁5A及び電動二方弁5Cを「開」とし、更に放熱ポンプ6を停止し、蓄熱ポンプ9を稼働させることにより、ヒートポンプチラー3により冷却されたブラインを蓄熱槽2に送り、蓄熱槽2内の蓄熱剤を氷結させる。
なお、点線で示したヒートポンプチラー3から閉鎖弁4、電動二方弁5Cを通って蓄熱槽2を連結する配管14は、夜間の蓄熱運転時に利用される。
【0016】
昼間における解氷運転時には、電動二方弁5A及び電動二方弁5Bを「開」とし、かつ電動二方弁5C及び電動二方弁5Dを「閉」とし、蓄熱ポンプ9を停止し、放熱ポンプ6を稼働させることにより、蓄熱槽2内の蓄熱剤の解凍により冷却されたブラインを空調機1に送って冷房を行うようになっている。この解氷運転時にブラインは、蓄熱槽2、ヒートポンプチラー3、空調機1を循環するために、空調の負荷の大小、即ち空調機1又は途中介在させた熱交換器を介して空調機1の出口温度が上下するにもかかわらず、解氷が先ず優先される。また、高温のブラインが直接蓄熱槽2に入るので、急速解氷することができる。
【0017】
蓄熱槽2の流れとバイパス系の開度調節弁8Aの流れは、電動二方弁5Bの開度をそれぞれタイマ13で調節することにより、解氷量を積極的に調節することができる。この冷暖房用蓄熱装置では、氷蓄熱槽2の出口温度は、氷がある限り0℃に近い温度である。空調機1よりの戻り温度(Ti)は負荷(KCal/h)の大きさに比例する。
解氷量 Q(KCal/h)=ρc×q1×(Ti−T0)
ρ:流体の比重
c:流体の比熱
q1:水槽還流流量
Ti:戻り温度
T0:槽出口温度=0℃
で、ρ、c及びT0は略定数と考えて良いから、
Q(KCal/h)=e×q1×Ti … (2)式
となる。
e:定数
従って、(2)式より、q1×Ti=一定となるようにq1を制御すれば、蓄熱槽2からの取り出し熱量を一定にすることができる。そこで、図3に示すように、夜間に蓄熱した冷熱を優先的に、しかも一定量を確実に解凍することができる。
【0018】
本発明の蓄熱槽2は、開度調節弁8Bに通じる配管11を蓄熱槽2の底部に近い所に連結し、電動二方弁5Aと電動二方弁5Bとの中間に通じる配管12を蓄熱槽2の上部に近い所に連結してあるので、製氷運転時においては、ブラインを蓄熱槽2の底部に近い所に流入させ、蓄熱槽2の上部に近い所から流出させるようになっている。また、解氷運転時においては、ブラインを蓄熱槽2の上部に近い所から流入させ、底部に近い所から流出させることができるために、ブラインが氷蓄熱槽1の上部から底部に向けて流れるので、製氷及び解氷が安定に行なわれる。
【0019】
図4は本発明の冷暖房用蓄熱装置を暖房運転するときの実施の形態を示すブロック図である。図中、実線矢印は昼間の放熱(暖房)運転時のブラインの流れを示し、点線矢印は夜間の蓄熱(加熱)運転時のブラインの流れを示すものである。
【0020】
本発明の冷暖房用蓄熱装置を暖房運転に用いるときは、夜間における温水蓄熱運転時には、電動二方弁5A及び電動二方弁5Cを「閉」とし、かつ電動二方弁5D及び電動二方弁5Bを「開」とし、更に放熱ポンプ6を停止し、蓄熱ポンプ9を稼働させることにより、ヒートポンプチラー3により加熱されたブラインを蓄熱槽2に送り、蓄熱槽2内の蓄熱剤及びブラインを加熱蓄熱することができる。なお、暖房時期においては、閉鎖弁4は常時「閉」となる。
【0021】
昼間における暖房運転時には、電動二方弁5Aは空調機1の温水出口温度が所定のしきい値以下となった場合に「開」とし、かつ、電動二方弁5B及び電動二 方弁5Dを「閉」とし、電動二方弁5Cを「開」とし、更に蓄熱ポンプ9を停止し、放熱ポンプ6を稼働させることにより、蓄熱剤で過熱されたブラインを空調機1に送って暖房を行うようになっている。例えば、ヒートポンプチラー3のデフロスト時あるいは空調立上げ時に、空調機1を出る温水温度が低下する。本実施の形態では、設定しきい値が30℃のときに、電動二方弁5Aを全開することにより、蓄熱槽2の50℃のブラインが供給され、暖房が継続されるようになっている。ヒートポンプチラー3が稼動すると、電動二方弁5Aは「閉」にする。但し、このしきい値は25〜40℃の範囲内で設定することができる。
【0022】
温水蓄熱運転時においては、ブラインを蓄熱槽2の上部に近い所から流入させ、下部に近い所から流出させ、暖房運転時においては、ブラインを蓄熱槽2の下部に近い所から流入させ、上部に近い所から流出させることが好ましい。これは、蓄熱時には、ブラインが蓄熱槽2を上部から下部に向けて流れ、暖房放熱運転時にはブラインが蓄熱槽2を下部から上部に向けて流れるので、効率良く熱交換させるためである。
【0023】
【発明の効果】
上述したように、本発明の冷暖房用蓄熱装置は、放熱循環系において空調機の上流側にヒートポンプチラーを配列することで、解氷等の放熱時にブラインは蓄熱槽、ヒートポンプチラー、空調機を循環するために、空調の負荷の大小、即ち空調機の出口温度が上下するにもかかわらず、解氷が先ず優先される。そこで、高温のブラインが直接蓄熱槽に入るので、急速解氷することができる。また、蓄熱槽の流れとバイパス系の開度調節弁の流れを、電動二方弁の開度を調節することで、解氷量又は放熱量を一定に保つことができ、かつ必要に応じて放熱量を任意に制御することもできる。
【0024】
また、本発明の冷暖房用蓄熱装置は、このように温度を一定に保持できるために、氷のように潜熱として蓄熱することができない温水蓄熱装置であっても効率良く蓄熱することができるので、暖房にも利用することができる、等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷暖房用蓄熱装置の基本原理を示すブロック図である。
【図2】本発明の冷暖房用蓄熱装置を冷房運転するときの実施の形態を示すブロック図である。
【図3】本発明の冷暖房用蓄熱装置の解氷時の解氷量を示すグラフである。
【図4】本発明の冷暖房用蓄熱装置を暖房運転するときの実施の形態を示すブロック図である。
【図5】従来の冷房専用蓄熱装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 空調機(熱交換器)
2 蓄熱槽
3 ヒートポンプチラー
4 閉鎖弁
5A 電動二方弁
5B 電動二方弁
5C 電動二方弁
5D 電動二方弁
6 放熱ポンプ
7 放熱ポンプ吐出逆止弁
8A 開度調節弁
8B 開度調節弁
9 蓄熱ポンプ
10 蓄熱ポンプ吐出逆止弁
13 タイマ
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