JP2003021158A - 固定型等速自在継手 - Google Patents

固定型等速自在継手

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JP2003021158A
JP2003021158A JP2001207982A JP2001207982A JP2003021158A JP 2003021158 A JP2003021158 A JP 2003021158A JP 2001207982 A JP2001207982 A JP 2001207982A JP 2001207982 A JP2001207982 A JP 2001207982A JP 2003021158 A JP2003021158 A JP 2003021158A
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spherical surface
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JP2001207982A
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Akira Nakagawa
亮 中川
Kenta Yamazaki
健太 山崎
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな作動角をとり、トルクを負荷した時に
ボールの接触楕円がトラック溝外へ乗り上げにくくし、
トラックエッジ部の欠け発生を抑制する。 【解決手段】 内球面21に複数のトラック溝23を円
周方向等間隔に軸方向に沿って形成した外側継手部材2
5と、外球面22に複数のトラック溝24を円周方向等
間隔に軸方向に沿って形成した内側継手部材26と、内
外側継手部材26,25の両トラック溝24,23間に
介在する複数のボール28と、外側継手部材25の内球
面21と内側継手部材26の外球面22との間に介在す
るケージ29とを備え、両トラック溝24,23が軸方
向と平行なストレート底24b,23bを有する固定型
等速自在継手において、外側継手部材25のトラック溝
23の曲率中心OTOと内側継手部材26のトラック溝2
4の曲率中心OTIとを、継手中心OJに対して軸方向に
等距離だけ正方向にオフセットさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固定型等速自在継手
に関し、詳しくは、自動車や各種産業機械の動力伝達系
において使用されるもので、駆動側と従動側の二軸間で
作動角度変位のみを許容する固定型の等速自在継手に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、固定型等速自在継手として、図
7に示すようなUF(アンダーカットフリー)タイプの
ものがある。この固定型等速自在継手は、内球面1に複
数のトラック溝3を円周方向等間隔に軸方向に沿って形
成したマウス部7を有する外側継手部材5と、外球面2
に外側継手部材5のトラック溝3と対をなす複数のトラ
ック溝4を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した内
側継手部材6と、外側継手部材5と内側継手部材6の両
トラック溝3,4間に介在してトルクを伝達する複数の
ボール8と、外側継手部材5の内球面1と内側継手部材
6の外球面2との間に介在して各ボール8を保持するケ
ージ9とを備えている。複数のボール8は、ケージ9に
形成されたポケット10に収容されて円周方向等間隔に
配置されている。
【0003】前記外側継手部材5のマウス部7から一体
的に延びるステム部(図示せず)に例えば従動側の回転
軸が連設され、前記内側継手部材6に駆動側の回転軸が
セレーション等で結合されることにより、両回転軸間で
作動角度変位を許容しながらトルク伝達が可能な構造と
なっている。
【0004】この固定型等速自在継手では、大きな作動
角を取り得る構造とするため、外側継手部材5のトラッ
ク溝3の曲率中心OTOと内側継手部材6のトラック溝4
の曲率中心OTIとは、ボール中心OBを含む継手中心OJ
に対して軸方向に等距離Fだけ逆方向にオフセットされ
ている。つまり、外側継手部材5のトラック溝3の曲率
中心OTOは継手中心OJから外側継手部材5の開口側1
1へ距離Fだけ離隔した位置にあり、内側継手部材6の
トラック溝4の曲率中心OTIは継手中心OJから外側継
手部材5の奥側12へ距離Fだけ離隔した位置にある。
【0005】これにより、一対のトラック溝3,4でも
って外側継手部材5の奥側12から開口側11へ向けて
拡開した楔状トラックが形成されている。各ボール8は
一対のトラック溝3,4間に転動可能に組み込まれてお
り、外側継手部材5と内側継手部材6が作動角をとった
状態でトルクを伝達する時、楔状トラックの間隔の広い
方へ移動させようとする軸力の作用を受ける。
【0006】従って、外側継手部材5のトラック溝3
は、外側継手部材5の奥側12でトラック溝3の曲率中
心OTOを持つ円弧底3aと、その曲率中心OTOから径方
向に延びる線分がトラック溝3の底部と交わる部位Aを
境として、外側継手部材5の開口側11で軸方向と平行
なストレート底3bとを有する。内側継手部材6の各ト
ラック溝4は、外側継手部材5の開口側11でトラック
溝4の曲率中心OTIを持つ円弧底4aと、その曲率中心
TIから径方向に延びる線分がトラック溝4の底部と交
わる部位Bを境として、外側継手部材5の奥側12で軸
方向と平行なストレート底4bとを有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の固定
型等速自在継手では、外側継手部材5のトラック溝3の
曲率中心OTOと内側継手部材6のトラック溝4の曲率中
心OTIとは、ボール中心OBを含む継手中心OJに対して
軸方向に等距離Fだけ逆向きでオフセットされた構造を
具備している。このオフセットにより、外側継手部材5
と内側継手部材6とが小さい作動角をとった時、外側継
手部材5のトラック溝3の円弧底3a部分と内側継手部
材6のトラック溝4の円弧底4a部分でボール8を保持
することにより、ボール8の軸方向移動を抑制するよう
にしている。
【0008】ここで、前述のように外側継手部材5のト
ラック溝3と内側継手部材6のトラック溝4とがそれぞ
れオフセットされていることから、これら一対のトラッ
ク溝3,4により外側継手部材5の奥側12から開口側
11へ向けて拡開した楔状トラックが形成されている。
特に、外側継手部材5の奥側12ではトラック溝3が浅
くなっていることから、外側継手部材5と内側継手部材
6とが大きな作動角をとった時、すなわち、ある位相で
ボール8が外側継手部材5のトラック溝3の奥側12へ
位置した時、ボール8のトラック溝3との接触点、つま
り、ボール8による接触楕円がトルク負荷時にトラック
溝3外へ乗り上げ易くなっているため、トラックエッジ
部が欠ける虞がある。
【0009】そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案
されたもので、その目的とするところは、トルク負荷時
にボールの接触楕円をトラック溝外へ乗り上げにくく
し、トラックエッジ部の欠け発生を抑制し得る固定型等
速自在継手を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の技術的手段として、本発明は、内球面に複数のトラッ
ク溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した外側継
手部材と、外球面に前記外側継手部材のトラック溝と対
をなす複数のトラック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿
って形成した内側継手部材と、前記外側継手部材と内側
継手部材の両トラック溝間に介在してトルクを伝達する
複数のボールと、外側継手部材の内球面と内側継手部材
の外球面との間に介在してボールを保持するケージとを
備え、前記外側継手部材の開口側に向けて拡開した楔状
トラックを形成する前記両トラック溝が軸方向と平行な
ストレート底を有する固定型等速自在継手において、前
記外側継手部材のトラック溝の曲率中心と前記内側継手
部材のトラック溝の曲率中心とを、前記ボール中心を含
む継手中心に対して軸方向に等距離だけ正方向にオフセ
ットさせたことを特徴とする。
【0011】ここで、「正方向のオフセット」とは、外
側継手部材のトラック溝の曲率中心と内側継手部材のト
ラック溝の曲率中心とが、継手中心に対してそれら曲率
中心を持つトラック溝の円弧底と同一側に存在すること
を意味する。つまり、外側継手部材のトラック溝の曲率
中心は、継手中心に対して外側継手部材の奥側に位置
し、内側継手部材のトラック溝の曲率中心は、継手中心
に対して外側継手部材の開口側に位置する。
【0012】本発明では、前記構成のように外側継手部
材および内側継手部材の両トラック溝のオフセットを従
来とは軸方向逆向きに付与したことにより、外側継手部
材のトラック溝の奥側深さを確保することができる。そ
の結果、外側継手部材と内側継手部材とが作動角をとっ
た時、ボールの接触楕円がトルク負荷時にトラック溝外
へ乗り上げにくくなる。
【0013】また、前記構成において、前記ケージの外
球面の曲率中心と内球面の曲率中心とを、ボール中心を
含む継手中心に対して軸方向に等距離で、かつ、トラッ
ク溝のオフセット距離以上だけ正方向にオフセットさせ
たことを特徴とする。このようにすれば、外側継手部材
と内側継手部材とが小さい作動角をとった時、ケージが
ボールの軸方向位置を規制し、外側継手部材と内側継手
部材のトラック溝の円弧底部分でボールを保持すること
により、ボールの軸方向移動を抑制することができてボ
ールの軸方向位置を安定化させることができる。
【0014】さらに、前記構成において、前記外側継手
部材のトラック溝のストレート底を継手開口側に向けて
拡径したテーパ状とし、かつ、前記内側継手部材のトラ
ック溝のストレート底を継手奥側に向けて拡径したテー
パ状としたことを特徴とする。このようにすれば、ケー
ジにオフセットを設けなくても、外側継手部材と内側継
手部材とが小さい作動角をとった時、外側継手部材と内
側継手部材のテーパ状のトラック溝でボールの軸方向位
置を規制することができ、ボールの軸方向移動を抑制す
ることができてボールの軸方向位置の安定化が図れる。
【0015】なお、前記構成において、固定型等速自在
継手のボールが8個であれば、ボール1個にかかる負荷
の低減や効率アップを図ることができ、強度、負荷トル
ク、耐久性に優れており、ボール径も小さくすることが
できて継手全体を小型化できる点で有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る固定型等速自在継手
はUF(アンダーカットフリー)タイプのものであり、
その実施形態を以下に詳述する。
【0017】図1に示す第一の実施形態は、内球面21
に複数のトラック溝23を円周方向等間隔に軸方向に沿
って形成したマウス部27を有する外側継手部材25
と、外球面22に外側継手部材25のトラック溝23と
対をなす複数のトラック溝24を円周方向等間隔に軸方
向に沿って形成した内側継手部材26と、外側継手部材
25と内側継手部材26の両トラック溝23,24間に
介在してトルクを伝達する複数のボール28と、外側継
手部材25の内球面21と内側継手部材26の外球面2
2との間に介在して各ボール28を保持するケージ29
とを備えている。複数のボール28は、ケージ29に形
成されたポケット30に収容されて円周方向等間隔に配
置されている。
【0018】前記外側継手部材25のマウス部27から
一体的に延びるステム部(図示せず)に例えば従動側の
回転軸が連設され、前記内側継手部材26に駆動側の回
転軸がセレーション等で結合されることにより、両回転
軸間で作動角度変位を許容しながらトルク伝達が可能な
構造となっている。
【0019】この固定型等速自在継手では、外側継手部
材25のトラック溝23の曲率中心OTOと内側継手部材
26のトラック溝24の曲率中心OTIとを、ボール中心
Bを含む継手中心OJに対して軸方向に等距離Fだけ正
方向にオフセットさせている。つまり、外側継手部材2
5のトラック溝23の曲率中心OTOは継手中心OJから
外側継手部材25の奥側32へ距離Fだけ離隔した位置
にあり、内側継手部材26のトラック溝24の曲率中心
TIは継手中心OJから外側継手部材25の開口側31
へ距離Fだけ離隔した位置にある。
【0020】これにより、一対のトラック溝23,24
により外側継手部材25の奥側32から開口側31へ拡
開した楔状トラックが形成される。各ボール28は一対
のトラック溝23,24間に転動可能に組み込まれてお
り、外側継手部材25と内側継手部材26が作動角をと
った状態でトルクを伝達する時、楔状トラックの間隔の
広い方へ移動させようとする軸力の作用を受ける。
【0021】従って、外側継手部材25の各トラック溝
23は、外側継手部材25の奥側32でトラック溝23
の曲率中心OTOを持つ円弧底23aと、その曲率中心O
TOから径方向に延びる線分がトラック溝23の底部と交
わる部位Aを境として、外側継手部材25の開口側31
で軸方向と平行なストレート底23bとを有する。内側
継手部材26の各トラック溝24は、外側継手部材25
の開口側31でトラック溝24の曲率中心OTIを持つ円
弧底24aと、その曲率中心OTIから径方向に延びる線
分がトラック溝24の底部と交わる部位Bを境として、
外側継手部材25の奥側32で軸方向と平行なストレー
ト底24bとを有する。
【0022】この第一の実施形態では、外側継手部材2
5および内側継手部材26のトラック溝23,24のオ
フセットを従来とは軸方向逆向きに付与したことにな
る。つまり、この実施形態では、外側継手部材25のト
ラック溝23の円弧底23aの曲率中心OTOが、継手中
心OJから外側継手部材25の奥側32へ距離Fだけ離
隔した位置にあり、内側継手部材26のトラック溝24
の円弧底24aの曲率中心OTIが、継手中心OJから外
側継手部材25の開口側31へ距離Fだけ離隔した位置
にあるのに対して、従来例(図7参照)では、外側継手
部材5のトラック溝3の円弧底3aの曲率中心OTOが、
継手中心OJから外側継手部材5の開口側11へ距離F
だけ離隔した位置にあり、内側継手部材6のトラック溝
4の円弧底4aの曲率中心OTIが、継手中心OJから外
側継手部材5の奥側12へ距離Fだけ離隔した位置にあ
る。
【0023】これにより、外側継手部材25のトラック
溝23の奥側深さを従来よりも大きくすることができ
る。その結果、外側継手部材25と内側継手部材26と
が大きな作動角をとった時、すなわち、ある位相でボー
ル28が外側継手部材25のトラック溝23の奥側へ位
置した時、ボール28による接触楕円がトルク負荷時に
トラック溝23外へ乗り上げにくくなる。
【0024】この実施形態では、外側継手部材25のト
ラック溝23の曲率中心OTOと内側継手部材26のトラ
ック溝24の曲率中心OTIとを、ボール中心OBを含む
継手中心OJに対して軸方向に等距離Fだけ正方向にオ
フセットしたことにより、図1に示すように外側継手部
材25のトラック溝23の曲率中心OTOと、内側継手部
材26のトラック溝24の曲率中心OTIとの間で各トラ
ック溝23,24がストレート底23b,24bとなる
ため、外側継手部材25と内側継手部材26とが小さい
作動角をとった時、各トラック溝23,24のストレー
ト底23b,24bでボール28を支持することから、
トラック溝23,24の円弧底23a,24aでボール
28を支持するまでの間、ボール28が軸方向で移動す
る虞がある。
【0025】図2はケージ29が反時計回りで最大回転
した状態を示し、図3はケージ29が時計回りで最大回
転した状態を示す。ケージ29が図中の破線で示す状態
から図中実線で示す状態まで回転すると、トラック溝2
3,24の円弧底23a,24aでボール28を支持す
るまでの間、つまり、破線で示すボール28がトラック
溝23,24のストレート底23b、24bと接触する
接触点Xから、実線で示すボール28がトラック溝2
3,24の円弧底23a,24aと接触する接触点Yま
で、ボール28が軸方向で移動することがある。この
時、ボール28がケージ29により、二軸のなす角度の
二等分面上に常に位置するように規制されているため、
等速性は確保されているが、ボール28の軸方向位置が
安定しないことから、異音の発生や作動性の低下を招来
する虞がある。
【0026】そこで、第二の実施形態では、図4に示す
ように外側継手部材25のトラック溝23の曲率中心O
TOと内側継手部材26のトラック溝24の曲率中心OTI
とを、ボール中心OBを含む継手中心OJに対して軸方向
に等距離Fだけ正方向にオフセットさせると共に、前記
ケージ29’の外球面33の曲率中心OKOと内球面34
の曲率中心OKIとを、ボール中心OBを含む継手中心OJ
に対して軸方向に等距離fだけトラックオフセットと反
対方向にオフセットさせる。ここで、f≧Fとする。
【0027】これにより、外側継手部材25と内側継手
部材26とが小さい作動角をとった時、ケージ29’が
ボール28の軸方向位置を規制し、外側継手部材25と
内側継手部材26のトラック溝23,24の円弧底23
a,24aでボール28を保持することにより、ボール
28の軸方向移動を抑制することができてボール28の
軸方向位置を安定化させることができる。なお、f<F
であれば、前述したように外側継手部材25と内側継手
部材26とが小さい作動角をとった時、各トラック溝2
3,24のストレート底23b,24bでボール28を
支持することから、トラック溝23,24の円弧底23
a,24aでボール28を支持するまでの間、ボール2
8が軸方向で移動する虞があるので好ましくない。
【0028】また、ケージ29にオフセットを設けない
他の実施形態として、図5に示す第三の実施形態のよう
な構造であってもよい。この第三の実施形態では、同図
に示すように外側継手部材25のトラック溝23の曲率
中心OTOと内側継手部材26のトラック溝24の曲率中
心OTIとを、ボール中心OBを含む継手中心OJに対して
軸方向に等距離Fだけ正方向にオフセットさせると共
に、外側継手部材25のトラック溝23のストレート底
23b’を外側継手部材25の開口側31に向けて拡径
したテーパ状(断面傾斜角度θ°)とし、かつ、内側継
手部材26のトラック溝24のストレート底24b’を
外側継手部材25の奥側32に向けて拡径したテーパ状
(断面傾斜角度θ°)とする。
【0029】これにより、ケージ29にオフセットを設
けなくても、外側継手部材25と内側継手部材26とが
小さい作動角をとった時、外側継手部材25と内側継手
部材26のテーパ状のトラック溝23b’,24b’で
ボール28の軸方向位置を規制することができ、ボール
28の軸方向移動を抑制することができてボール28の
軸方向位置の安定化が図れる。
【0030】なお、第一乃至第三の各実施形態では、図
6に示すように8個のボール28がケージ29により保
持されている。なお、本発明は6個のボールを有する場
合についても適用可能である。8個のボール28を有す
る場合は、6個のボールを有する場合よりも、ボール1
個にかかる負荷の低減や効率アップを図ることができ、
強度、負荷トルク、耐久性に優れており、ボール径も小
さくすることができて継手全体を小型化できる点で有効
である。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、外側継手部材のトラッ
ク溝の曲率中心と内側継手部材のトラック溝の曲率中心
とを、ボール中心を含む継手中心に対して軸方向に等距
離だけ正方向にオフセットさせたことにより、外側継手
部材のトラック溝の奥側深さを確保することができる。
その結果、外側継手部材と内側継手部材とが大きな作動
角をとった時、すなわち、ある位相でボールが外側継手
部材のトラック溝の奥側へ位置した時、ボールによる接
触楕円がトルク負荷時にトラック溝外へ乗り上げにくく
なり、トラックエッジ部の欠けが発生することを抑制で
き、耐久性に優れた長寿命の固定型等速自在継手を提供
することができる。
【0032】また、前記トラック溝のオフセットに加え
て、ケージの外球面中心と内球面中心とを、ボール中心
を含む継手中心に対して軸方向に等距離で、かつ、トラ
ック溝のオフセット距離以上だけ正方向にオフセットさ
せるか、あるいは、外側継手部材のトラック溝のストレ
ート底をテーパ状とすることにより、外側継手部材と内
側継手部材とが小さい作動角をとった時、ボールの軸方
向位置を規制することにより、ボールの軸方向移動を抑
制することができてボールの軸方向位置を安定化させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固定型等速自在継手の第一の実施
形態を示す断面図である。
【図2】図1の第一の実施形態において、ケージを反時
計方向に回転させた時のボールの軸方向移動を示す断面
図である。
【図3】図1の第一の実施形態において、ケージを時計
方向に回転させた時のボールの軸方向移動を示す断面図
である。
【図4】本発明の第二の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態を示す断面図である。
【図6】第一乃至第三の各実施形態において、ケージに
保持された8個のボールを示す断面図である。
【図7】固定型等速自在継手の従来例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
21 外側継手部材の内球面 22 内側継手部材の外球面 23 外側継手部材のトラック溝 23b 外側継手部材のトラック溝のストレート底 24 内側継手部材のトラック溝 24b 内側継手部材のトラック溝のストレート底 25 外側継手部材 26 内側継手部材 28 ボール 29 ケージ 31 外側継手部材の開口側 32 外側継手部材の奥側 33 ケージの外球面 34 ケージの内球面 OB ボール中心 OJ 継手中心 OTO 外側継手部材のトラック溝の曲率中心 OTI 内側継手部材のトラック溝の曲率中心 OKO ケージの外球面中心 OKI ケージの内球面中心

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内球面に複数のトラック溝を円周方向等
    間隔に軸方向に沿って形成した外側継手部材と、外球面
    に前記外側継手部材のトラック溝と対をなす複数のトラ
    ック溝を円周方向等間隔に軸方向に沿って形成した内側
    継手部材と、前記外側継手部材と内側継手部材の両トラ
    ック溝間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、
    外側継手部材の内球面と内側継手部材の外球面との間に
    介在してボールを保持するケージとを備え、前記外側継
    手部材の開口側に向けて拡開した楔状トラックを形成す
    る前記両トラック溝が軸方向と平行なストレート底を有
    する固定型等速自在継手において、 前記外側継手部材のトラック溝の曲率中心と前記内側継
    手部材のトラック溝の曲率中心とを、前記ボール中心を
    含む継手中心に対して軸方向に等距離だけ正方向にオフ
    セットさせたことを特徴とする固定型等速自在継手。
  2. 【請求項2】 前記ケージの外球面の曲率中心と内球面
    の曲率中心とを、ボール中心を含む継手中心に対して軸
    方向に等距離だけトラックオフセットと反対方向にオフ
    セットさせたことを特徴とする請求項1に記載の固定型
    等速自在継手。
  3. 【請求項3】 前記外側継手部材のトラック溝のストレ
    ート底を継手開口側に向けて拡径したテーパ状とし、か
    つ、前記内側継手部材のトラック溝のストレート底を継
    手奥側に向けて拡径したテーパ状としたことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の固定型等速自在継手。
  4. 【請求項4】 前記ボールが8個であることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の固定型等速自在継
    手。
JP2001207982A 2001-07-09 2001-07-09 固定型等速自在継手 Withdrawn JP2003021158A (ja)

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