JP2003019954A - 高速鉄道車両の外幌 - Google Patents

高速鉄道車両の外幌

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JP2003019954A JP2001207550A JP2001207550A JP2003019954A JP 2003019954 A JP2003019954 A JP 2003019954A JP 2001207550 A JP2001207550 A JP 2001207550A JP 2001207550 A JP2001207550 A JP 2001207550A JP 2003019954 A JP2003019954 A JP 2003019954A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高速鉄道車両の車両側外幌について、直線走行
時、曲線走行時のいずれにおいても、断面U形のゴム製
外幌の先端間の間隔を必要に応じて加減できるようにし
て、風切り騒音が効果的に低減されるように外幌の機
構、構造を工夫すること。 【解決手段】断面U形の外幌部材の一方の側面を車両側
壁と面一にして、車両妻面に取り付け、対向する外幌部
材の先端を互いに接近させた鉄道車両の外幌を前提とし
て、外幌部材の内外の側端のうち、外側側端を車両妻面
に固定し、内側側端を駆動部材に固定し、外幌部材の内
側側端に固定された支持部材を車両前後方向に移動可能
にし、これを駆動機構13によって前後方向に駆動し、
上記駆動機構の制御装置によって、車両速度に応答して
車両前後方向に駆動すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は高速鉄道車両の低騒音
外幌に関するものであり、鉄道車両が超高速で走行する
ときの、風切り騒音を低減するのに極めて有効であり、
しかも、そのためのコスト増を抑制することができるも
のである。
【0002】
【従来の技術】150km/hr程度の速度で走行する
鉄道車両においては、走行風による風切り騒音はそれほ
ど問題にならないが、今日の新幹線等のように、例えば
200km/hrを越える高速鉄道車両においてはこの
風切り騒音が問題になる。現在の新幹線の車両では、騒
音低減のために、外幌を図1(a)(b)に示す構造に
してあり、車両Tの妻面側端に断面ほぼV字状の硬質ゴ
ム製の外幌1,1を固定して、車両間の空間(幅約50
0mm)を側面から覆っている。この外幌1,1の先端
間の間隔は60mmであり、上記空間の側面を覆ってい
る。鉄道車両が直線走行するときは、外幌1,1間に約
60mm間隔があるが、曲線走行時には、カーブの半径
方向内側の外幌1,1間の上記間隔が小さくなり、最小
曲率半径のカーブを走行するときは、当該両外幌の先端
が互いに重なりあい、擦れ合うことになる。他方、曲線
走行時には、曲率半径の半径方向外側の外幌間の間隔は
拡大する。ところで、鉄道車両が走行するときは、その
側面、屋根面などの外面に沿った高速の走行風が流れ
る。そして、この高速走行風のために車両表面の凹凸の
回りで激しい渦流を生じ、これが風切り騒音を増大させ
る大きな原因になり、また、鉄道車両の高速走行に対す
る空気抵抗を著しく増大させることになる。このため
に、従来の外幌については、車両側面と面一にして、外
幌1と車両側面との間の段差を無くするなどの工夫をし
ており、また、外幌1,1間の間隔を上記渦流抑制のた
めに可及的に小さくすることが望ましいが、これが小さ
すぎると、曲線走行時の外幌先端相互の衝突、擦れ合い
によって耐久性が害されるので、この間隔を小さくする
には限界がある。
【0003】他方、曲率半径の小さい曲線走行時は、走
行速度が下げられるので、風切り騒音は低下する。高速
鉄道がさらに高速(例えば270km/hr)になる
と、風切り騒音の問題が一層顕著になる。上記の風切り
騒音の問題への対策として、上記車両間の空間をその蛇
腹状の外幌で完全に覆い、この蛇腹状外幌を空気圧で膨
脹、収縮させることによって、曲線走行時の妻面間の間
隔変化に対応するものがある(特開平11−29190
3号公報)。しかし、このものは外幌が大掛かりなもの
になるばかりでなく、外幌の膨脹収縮を空気圧で制御す
るものであるから、その制御機構が単純でなく、さらに
は、車両の揺れや外幌の膨脹収縮のために変形が繰り返
され、そのために外幌に亀裂を生じるなど、その耐久性
に問題がある。風切り騒音を低減するには、最高速度近
傍で走行する直線走行状態での外幌間の間隔を可及的に
小さくし、その上で、曲線走行時の一方における外幌間
の間隔の拡大を回避するとともに、他方における外幌間
の衝突を回避することが必要であり、それで十分であ
る。
【0004】
【解決しようとする課題】そこで、この発明は、直線走
行時、曲線走行時のいずれにおいても、断面V形のゴム
製外幌の先端間の間隔を必要に応じて加減できるように
して、風切り騒音が効果的に低減されるように外幌の機
構、構造を工夫することをその課題とするものである。
【0005】
【課題解決のために講じた手段】(請求項2に対応)上
記課題解決のために講じた手段は、断面V形の外幌部材
の一方の側面を車両側壁と面一にして、車両妻面に取り
付け、対向する外幌部材の先端を互いに接近させた鉄道
車両の外幌を前提として、次の(イ)〜(ハ)によるも
のである。 (イ)外幌部材の内外の側端のうち、外側側端を車両妻
面に固定し、内側側端を駆動部材に固定したこと、
(ロ)外幌部材の内側側端に固定された支持部材を車両
前後方向に移動可能にし、これを駆動機構によって前後
方向に駆動すること、(ハ)上記駆動機構の制御装置に
よって、車両速度に応答して車両前後方向に駆動するこ
と。
【0006】
【作用】上記駆動機構が車両前方向、後方向に移動し
て、外幌部材の内側側端を妻壁の方に移動させると、外
幌部材の内側側端が支持部材とともに前後の妻壁の方向
にそれぞれ引っ張られて移動し、これによって、外幌部
材間の先端が互いに離間してその間隔が拡大する。反対
方向に上記駆動機構が移動して、外幌部材の内側側端を
妻壁から遠ざかる方向に移動させると、前後の外幌部材
の先端が互いに接近する方向に移動して、外幌部材先端
間の間隔が減小する。他方、鉄道車両が最高速度近傍で
走行するとき、線路はほとんど直線走行であって曲線走
行する場合もその曲率半径は極めて大きく、曲率半径が
小さい曲線走行路を走行するときの走行速度は最高速度
よりも大きく減速した低速走行である。したがって、最
高速度近傍で走行するときに、制御装置で上記駆動機構
を作動させて外幌部材先端を互いに当接させ、あるいは
両先端間の間隔を微小にすれば、外幌による風切り騒音
が可及的に低減される。しかも、最高速度近傍では車両
は直線乃至ほぼ直線の経路を走行するから、外幌部材先
端の間隔が微小でも、外幌先端が互いに干渉する程度は
微小であり、したがって、その耐久性が害される恐れは
ない。また、曲率半径が小さい曲線経路を走行すると
き、車両は減速して低速で走行するから、この低速走行
に応答して制御装置で上記駆動機構を作動させて、外幌
部材先端の間隔を拡大させれば、曲線走行路の局率半径
方向内側の外幌部材先端が衝突し、干渉して損傷するこ
とが回避される。そして、このような低速走行時に外幌
先端間隔が拡大されても、走行速度が低いので、風切り
騒音はそれほど問題にならない。
【0007】
【実施態様1】実施態様1は、解決手段における制御装
置が応答する車両走行速度が所定の高速であるとき、外
幌部材を密着させ、所定の低速であるとき外幌部材の先
端間に隙間をあけることである。
【作用】所定の走行速度を基準にして、外幌部材の密
着、離間の操作を行うことで、車両速度変動に対する、
外幌部材の先端間の間隔の開閉動作を必要最小限度に抑
制することができ、それだけ、外幌が安定し、かつ上記
駆動機構の耐久性が向上する。
【0008】
【実施態様2】実施態様2は、外幌部材の先端を接近さ
せたときの、当該先端間隔をゼロ乃至ほぼゼロとし、外
幌先端の間隔を拡大させたときの当該先端間の間隔を2
0乃至30mmとしたことである。
【作用】最高速度近傍での走行時の、外幌による風切り
騒音を可及的に低減することができ、また、低速走行時
の相互干渉による外幌先端の損傷を可及的に回避するこ
とができる。
【0009】
【実施態様3】実施態様3は、外幌部材の内側側端の上
下近傍にそれぞれ上記駆動機構を設けたことである。
【作用】外幌の内側側端を安定的に支持することがで
き、同内側側端の車両前後方向への移動が円滑かつ安定
的に行われる。
【0010】
【実施態様4】実施態様4は、上記駆動機構を、電動モ
ータで駆動される捩子駆動機構又はラック・ピニオン駆
動機構によって構成したことである。
【作用】電気的な駆動機構であるから、駆動機構がコン
パクトであり、かつ制御手段が簡単である。
【0011】
【実施態様5】実施態様5は、上記駆動機構が空気圧で
作動する空気圧駆動機構にしたことである。
【作用】エアシリンダー、エアモータなどを駆動動力源
とすることで、ドア開閉機構などのための空気圧力源を
外幌部材の移動操作に利用できる。
【0012】
【実施例】この実施例の外幌と車両との関係の全体形状
は図2に示すとおりであり、車両妻壁の周縁に対する外
幌部材の配置は図3に示すとおりである。この実施例に
は、天井幅が約3.5mの車両の妻壁の屋根部分に幅約
2mの固定式の屋根外幌部材1Aを固定してあり、この
とき、前後の固定式の屋根外幌部材1Aは互いに接近し
ている。他方、上端が円弧状に曲がった側外幌部材1
を、妻壁の両サイド及び屋根の左右両側部分に取り付け
て、車両T,Tの妻壁間の空間を完全に覆っている。車
両がカーブした線路を走行するときも、屋根部分の幅2
mの屋根外幌部材1Aの前後方向への相対移動は少ない
から、互いに接近した状態にあっても、カーブ走行時に
互いに干渉することはない。両サイドの外幌部材は可動
式であって、その先端間の間隔を調整されるものであ
る。なお、この実施例においては、妻壁の床部について
も固定式の床外幌部材1Bが固定されており、前後の床
外幌部材の先端は屋根外部材1Aと同様に、互いに接近
して配置されている。次いで、対向する、両サイドの一
対の外幌部材1のうちの一方について、その駆動機構の
例の詳細を説明するが、これは他方の外幌部材1につい
ても同様である。外幌部材1及び屋根外幌部材1Aは合
成樹脂EPDM(エチレンプロピレン共重合体、JIS
ゴム硬度65度)製であり、横断面形状がほぼV型の合
成ゴム製品である。その断面形状は図4に示すとおりで
あり、自由状態での厚さbは140mm、長さ(幌部材
幅)Bは239mmであり、外幌部材1の全長(縦方向
長さ)は2200mmである。そして、この外幌部材1
の左右両辺の肉厚は取り付け部1aにおいて最大であ
り、先端の円弧状部1bが最小であって、この取り付け
部1aから先端の円弧状部1b間で肉厚が徐々に小さく
なっている。これによって幌部材1の取り付け部1a及
びその近傍の剛性は大であるが、先端部およびその近傍
は可撓性が高いので、車両の妻壁にしっかりと取り付け
られ、他方、その先端部及びその近傍は比較的容易に弾
性変形する。取り付け部1aに断面V型の取り付け金具
2をそれぞれ嵌め込んで固定し、外側辺1xの取り付け
金具2を妻壁外側の支持ブラケットにボルト止めして固
定する。他方、外側辺1xは車両外壁面とほぼ平行であ
るが、内側辺1yは内外方向に若干傾斜している。そし
て、内側辺1yの取り付け金具2に駆動機構を連結し、
さらに、支持部材12を連結している。外幌部材1の内
側辺1yの取り付け部1aの上端部近傍、上端部近傍
に、支持部材12がそれぞれ取り付けられており、これ
らの支持部材12は車両の妻壁から前後方向に延びる支
持軸11にそれぞれ前後方向に摺動自在に支持されてい
る。したがって、内側辺1yは支持部材12を介して支
持軸11に前後方向に移送可能に支持されており、上記
駆動機構によって前後方向に移動される。なお、外幌部
材1の内側が前後方向に移動されるときに、その頂部が
不要に外側に張り出されるのを回避するために、図5に
示すように、外幌部材1の頂部を薄肉にした断面形状に
している。
【0013】図5、図6、図7に駆動機構の実施例をそ
れぞれ示している。図5に示す実施例の駆動機構は直動
型の空気圧シリンダー13である。この直動型空気圧シ
リンダーはピストンが固定で、シリンダーが可動のもの
であって、シリンダー内に圧力空気が導入されると、シ
リンダーが前後方向に移動し、これに固定されている外
幌部材1の内側辺1yの取り付け部1aが押し出され
て、外幌部材1,1の先端間の間隔が小さくなり、ある
いは軽く当接する。空気圧シリンダーは単動型(シング
ルアクション型)でも、両動型(ダブルアクション型)
でもよいが、単動型の場合は戻しばねをシリンダーに内
蔵する。そして、この場合の作動方向は、外幌部材1の
内側辺1yの取り付け部1aを押し出す方向、引っ張る
方向のいずれでもよい。この実施例では空気圧シリンダ
ーは両動型で、外幌部材1の内側辺1yの取り付け部1
aを押し出す方向に作動する。またこの例では、取り付
け部1aが引っ張られて外幌部材1,1の先端間が完全
に離間した状態での、当該先端間の間隔が40mmにな
る程度に空気シリンダ13のストロークを設定してい
る。これによって、高速鉄道における最小曲率半径の曲
線走行路を車両が走行するときでも、外幌部材先端が互
いに干渉することはない。
【0014】この空気圧シリンダーの制御装置は、車両
走行速度に応答して空気圧シリンダーを作動させるが、
このための基準走行速度が250km/hrと、170
km/hrであり、鉄道車両の速度が加速されて時速2
50kmに達したとき、上記制御装置が作動して空気圧
シリンダーに空気を供給して外幌部材の先端間隔を最小
にし、他方、車両が減速されて170km/hrに達し
たとき、制御装置が作動して空気圧シリンダーから排気
して外幌部材先端間隔を拡大させる。外幌部材先端間隔
の閉動作と開動作のための基準車両走行速度の差を上記
の程度にすることによって、高速鉄道車両の通常運転状
態における走行速度の頻繁な変化にかかわらず、外幌部
材先端間隔の閉じ動作と開動作を必要最小限度に止め
て、その作動を安定させることができる。そして、この
走行速度への応答は、既設の車両速度計測器からの車両
信号を利用する。上記駆動機構は、外幌部材1の内側辺
1yの取り付け部1aを押し出し、引き込むという単純
な駆動機構であるから、種々の駆動機構を採用できる。
どのような駆動機構を採用するかは、個々の装置の軽量
性、単純性、作動の確実性、耐久性、制御の容易性など
を勘案することが肝要である。
【0015】図6に示す実施例の駆動機構は、電動モー
タによって駆動されるラック歯車機構であり、妻壁に固
定された支持板に回転自在に支持された軸に扇形歯車4
1を取り付け、この扇形歯車41と噛み合っているラッ
クギア42を上記支持板に車両前後方向に摺動自在に支
持させてある。そして上記軸にカップリング43を介し
て電動モータ44の駆動軸を連結し、また、上記ラック
ギア42の先端に連結板を介して外幌部材1の内側辺1
yの取り付け部1aを連結している。この実施例の駆動
機構は、上記実施例の空気圧シリンダーと同様に、各外
幌部材の上下端部近傍にそれぞれ取り付けられていて、
電動モータ44を正逆転させて扇型歯車41を正逆転さ
せ、これによってラックギア42を前後方向に摺動させ
る。なお、回転運動を直線運動に直接変換する電動機構
としてラック歯車機構と同様のものとして捩子機構があ
るが、図6の上記実施例についても、上記ラックギア4
2を雄捩子部材に変更し、この雄捩子部材にベアリング
を介して捩子スリーブを螺合させ、この捩子スリーブを
ヘリカルギアにして、当該ヘリカルギアを電動モータの
歯車で駆動させるようにしてもよい。
【0016】図7の実施例は、各外幌部材1の上下の駆
動機構を一つの電動モータで駆動するものであり、駆動
メカニズムは基本的に捩子機構とリンクとによるもので
ある。このものにおいては、互いに逆方向の捩子軸5
1,52を連結してあって、これらの捩子軸51,52
にそれぞれ捩子スリーブ53,54を螺合させてある。
捩子スリーブ53、54に連結されたリンク55、56
がヒンジピン57によって互いに連結されてこのピンに
外幌部材1の内側辺1yの取り付け部1aが連結されて
いる。なお、上記捩子軸51,52は縦方向に配置され
ていて、妻壁の支持部材にそれぞれ回転自在に支持され
ている。捩子軸51,52が共に同じ正転、逆転する
と、捩子スリーブ53、54が互いに接近し、あるいは
離間するので、リンクのヒンジピン57が車両前後方向
に移動して、外幌部材1の内側辺1yの取り付け部1a
を押し出し、あるいは引っ張る。上記の駆動機構は外幌
部材の上下両端部にそれぞれ一つ配置されており、駆動
機構の捩子軸は互いに連結されており、さらに、下方の
駆動機構の捩子軸52に、カップリング、自在継ぎ手な
どの適宜の電動手段を介して、妻壁に取り付けられた電
動モータ58の駆動軸が連結されている。電動モータ5
8が正転、逆転すると、上記の駆動機構の捩子軸51,
52が共に正転、逆転されるので、上下の駆動機構が同
期して作動して、外幌部材1の内側辺1yの取り付け部
1aを押し出し(上端部近傍、下端部近傍の2か所
で)、あるいは引っ張ることになる。
【0017】また、外幌部材の内側辺1yを前後方向に
駆動する機構としては、上記実施例の他の様々な機構
(メカニズム)を採用することができ、また、駆動装置
としては、直動型のエアシリンダーを用いることができ
る。このように空気圧を動力源とする駆動装置を用いる
ときは、車両のドア開閉機構などに使用されている空気
圧源をそのまま利用できる利点がある。
【0018】なお、外幌部材1の先端間の隙間を拡大す
る必要があるのは、所定の曲率半径以下の曲線走行路を
走行するときであるから、車両がこの所定の曲率半径以
下の曲線走行路にさしかかる前に、これを予知して外幌
部材1の先端間の隙間を拡大する、という制御を行うこ
とも理論的には可能である。例えば、外幌部材先端を互
いに当接させるべき走行区間を予め定め、その区間を走
行距離情報を基準にして判断するようにすることができ
る。また、この場合、上記走行区間として定めた区間で
あっても、何等かの事情で運行速度を大きく下げて走行
するときは、外幌部材1の先端を当接させないようにす
るために、区間条件と走行速度条件との両方で上記駆動
機構を制御するようにすることもできる。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、鉄道車両の妻壁間の
空間を屋根外幌、側壁外幌で覆い、側壁外幌先端間の間
隔を加減自在にし、車両速度に応答させて、走行風によ
る騒音を低減のために必要な時に上記間隔を可及的に小
さくし、低速走行時に、必要な限度に上記間隔を拡大す
るのであるから、外幌の耐久性を害することなく、最も
効果的に走行風による騒音を低減することができる。ま
た、側壁外幌先端間の間隔の加減制御信号を車両速度と
したことで、既存の車両測定装置の出力信号を流用でき
るので、制御信号をとるための特別な検出装置が不要で
あり、それだけ、制御装置のコストが低減される。ま
た、制御基準速度を実施態様1のようにすることによっ
て、外幌部材先端間の間隔を加減する操作頻度を必要な
限度に抑制することができ、したがって、外幌の安定
性、耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、従来の高速鉄道車両側壁と外幌との
配置関係を示す斜視図であり、(b)は(a)における
外幌部材の平面図である。
【図2】は、実施例の斜視図である。
【図3】は、実施例の外幌部材の配置を示す斜視図であ
る。
【図4】は実施例の外幌部材の横断面図である。
【図5】は外幌の駆動機構の実施例の平面図である。
【図6】(a)は外幌の駆動機構の他の実施例の平面図
であり、(b)は同実施例の要部詳細図である。
【図7】(a)は外幌の駆動機構のさらに他の実施例の
平面図であり、(b)は同実施例の要部詳細図である。
【符号の説明】
1:外幌部材 1A:屋根外幌部材 1B:床外幌部材 1a:取り付け部 1b:円弧上部 1x:外側辺 1y:内側辺 11:支持軸 12:支持部材 13:空気圧シリンダー 41:扇形歯車 42:ラックギア 43:カップリング 44,58:電動モータ 51,52:捩子軸 53,54:捩子スリーブ 55,56:ヒンジピン 57:ヒンジ軸 T:車両
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 太良 神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18号 川 崎重工業株式会社兵庫工場内 (72)発明者 鳥居 明彦 東京都中央区八重州1丁目6番6号 東海 旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 阿彦 雄一 東京都中央区八重州1丁目6番6号 東海 旅客鉄道株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車間部を分割可動機構のついた全周幌で隙
    間を埋めることによって、高速時の騒音低減と急曲線通
    過時の耐久性とを両立させるようにした高速鉄道車両の
    外幌。
  2. 【請求項2】幌の内側をアクチュエーターによって移動
    させることにより、車間部を埋める請求項1の高速鉄道
    車両の外幌。
  3. 【請求項3】幌の内側を移動させるときに幌が車幅外側
    に飛び出さないようにするために、幌の頂点を薄肉にし
    た請求項1乃至請求項2の高速鉄道車両の外幌。
  4. 【請求項4】断面V形の外幌部材の一方の側面を車両側
    壁と面一にして、車両妻面に取り付け、対向する外幌部
    材の先端を互いに対向させた鉄道車両の外幌において、 外幌部材の内外の側端のうち、外側側端を車両妻面に固
    定し、内側側端を駆動部材に固定してあり、 外幌部材の内側側端に固定された支持部材を車両前後方
    向に移動可能にし、これを駆動機構によって前後方向に
    駆動するようにしてあり、 車両運行情報に基づいて駆動機構を作動させて、外幌部
    材先端間の間隔を加減制御するようにしている、高速鉄
    道車両の外幌。
  5. 【請求項5】上記車両運行情報の車両走行速度が所定の
    高速であるとき外幌部材を密着させ、所定の低速である
    ときに外幌部材の先端間に隙間をあけるようにした、請
    求項4の高速鉄道車両の外幌。
  6. 【請求項6】上記外幌部材の内側側端の上下近傍にそれ
    ぞれ一つ上記駆動機構を設けた請求項4又は請求項5の
    高速鉄道車両の外幌。
  7. 【請求項7】上記駆動機構が、電動モータで駆動される
    捩子駆動機構又はラック・ピニオン駆動機構である、請
    求項4又は請求項5の高速鉄道車両の外幌。
  8. 【請求項8】上記駆動機構が空気圧で作動する空気圧駆
    動機構である、請求項4又は請求項5の高速鉄道車両の
    外幌。
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