JP2003018578A - 通信装置および方法、通信システム、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

通信装置および方法、通信システム、記録媒体、並びにプログラム

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JP2003018578A
JP2003018578A JP2001195607A JP2001195607A JP2003018578A JP 2003018578 A JP2003018578 A JP 2003018578A JP 2001195607 A JP2001195607 A JP 2001195607A JP 2001195607 A JP2001195607 A JP 2001195607A JP 2003018578 A JP2003018578 A JP 2003018578A
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Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
Junichi Ishibashi
淳一 石橋
Takashi Sawao
貴志 沢尾
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Takahiro Nagano
隆浩 永野
Seiji Wada
成司 和田
Toru Miyake
徹 三宅
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像を暗号化させる。 【解決手段】 図135中、黒丸状の被写体が撮像され
た画像がマトリクスの最左列最上段に示されている。こ
の状態から、例えば、縦方向に動きのある状態の動きボ
ケを付加すると、黒丸状の被写体は、中列最上段に示す
ように上下方向に動きボケが生じた画像となる。さら
に、横方向に動きボケを生じさせると中列中段に示すよ
うに、被写体の上下左右方向に動きボケが生じた画像と
なる。同様の処理を繰り返すことで、被写体の判読の可
能性が低下するので、画像そのものを暗号化させること
が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信装置および方
法、通信システム、記録媒体、並びにプログラムに関
し、センサにより検出した信号と現実世界との違いを考
慮した通信装置および方法、通信システム、記録媒体、
並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】現実世界における事象をセンサで検出
し、画像センサが出力するサンプリングデータを処理す
る技術が広く利用されている。
【0003】例えば、静止している所定の背景の前で移
動する物体をビデオカメラで撮像して得られる画像に
は、物体の移動速度が比較的速い場合、動きボケが生じ
ることになる。
【0004】また、上述のような画像を暗号化する技術
として、平坦部に暗号化されたものであることが認識で
きないように埋め込む方法や、画像の相関性を利用して
情報を埋め込む方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】静止している背景の前
で物体が移動するとき、移動する物体の画像自身の混ざ
り合いによる動きボケのみならず、背景の画像と移動す
る物体の画像との混ざり合いが生じる。従来は、背景の
画像と移動する物体の画像との混ざり合いの状態に対応
する処理は考えられていなかった。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、画像の混ざり合いの状態を利用して画像を
暗号化させることができるようにするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の通信装置
は、使用者の要求情報を入力する要求情報入力手段と、
要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分され
た画像を構成する光の量に応じて決定される画素値から
なる画像データの前景オブジェクトを構成する前景オブ
ジェクト成分からなる前景成分画像と、画像データの背
景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分からな
る背景成分画像を合成し、合成画像を生成する合成手段
と、合成手段により生成された合成画像を出力する合成
画像出力手段とを備えることを特徴とする。
【0008】前記合成画像出力手段には、合成画像を、
使用者の通信装置に出力させるようにすることができ
る。
【0009】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報を入力させ、合成手
段には、要求情報入力手段により要求情報と共に入力さ
れた所定の前景成分画像と、所定の背景成分画像を、有
意情報に基づいて合成させ、合成画像を生成させるよう
にすることができる。
【0010】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報として、所定の前景
成分画像と所定の背景成分画像の混合領域の混合比を入
力させ、合成手段には、要求情報入力手段により要求情
報と共に入力された所定の前景成分画像と、所定の背景
成分画像を、有意情報としての混合比に基づいて合成さ
せ、合成画像を生成させるようにすることができる。
【0011】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報として、前景成分画
像の動き量、および、動き方向を入力させ、合成手段に
は、要求情報入力手段により要求情報と共に入力された
所定の前景成分画像を、有意情報としての動き量、およ
び、動き方向に基づいて動きボケを調整して、所定の背
景成分画像と合成させ、合成画像を生成させることがで
きる。
【0012】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報として、前景成分画
像の初期位置情報、動き量、および、動き方向を入力さ
せ、合成手段には、要求情報入力手段により要求情報と
共に入力された所定の前景成分画像を、有意情報として
の動き量、および、動き方向に基づいて動きボケを調整
し、混合比を算出して、動きボケが調整された所定の前
景成分画像と所定の背景成分画像とを、算出された混合
比により、有意情報としての前景成分画像の初期位置情
報、動き量、および、動き方向に基づいて合成させ、合
成画像を生成させることができる。
【0013】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像を識別する前景成分画
像識別子、所定の背景成分画像を識別する背景成分画像
識別子、および、有意情報を入力させ、合成手段には、
要求情報と共に、所定の前景成分画像を識別する前景成
分画像識別子、所定の背景成分画像を識別する背景成分
画像識別子、および、有意情報に応じて、前景成分画像
識別子に対応する前景成分画像と、背景成分画像識別子
に対応する背景成分画像を有意情報に基づいて合成さ
せ、合成画像を生成させるようにすることができる。
【0014】前記要求情報に応じて、課金処理を実行す
る課金手段をさらにもうけるようにさせることができ
る。
【0015】前記課金手段には、要求情報に応じて使用
者の識別子、通信装置の識別子、および、要求情報に対
応する金額情報を含む課金情報を生成し、課金情報に基
づいて、使用者の金融口座に対して課金処理を実行させ
るようにすることができる。
【0016】前記課金処理に使用される使用者毎の現金
に相当するポイントを記憶するポイント記憶手段をさら
に設けるようにさせることができ、課金手段には、要求
情報に応じて使用者の識別子、通信装置の識別子、およ
び、合成画像に対応する金額情報を含む課金情報を生成
し、ポイント記憶手段に記憶されたポイント数を金額情
報に対応する分だけ減算することにより課金処理を実行
させるようにすることができる。
【0017】前記出力手段には、課金手段により課金処
理が完了した後、課金処理が完了した使用者の通信装置
に合成画像を出力させるようにすることができる。
【0018】本発明の第1の通信方法は、使用者の要求
情報を入力する要求情報入力ステップと、要求情報に応
じて、画素毎に、かつ、時間的に積分された画像を構成
する光の量に応じて決定される画素値からなる画像デー
タの前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分
からなる前景成分画像と、画像データの背景オブジェク
トを構成する背景オブジェクト成分からなる背景成分画
像を合成し、合成画像を生成する合成ステップと、合成
ステップの処理で生成された合成画像を出力する合成画
像出力ステップとを含むことを特徴とする。
【0019】本発明の第1の記録媒体のプログラムは、
使用者の要求情報の入力を制御する要求情報入力制御ス
テップと、要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的
に積分された画像を構成する光の量に応じて決定される
画素値からなる画像データの前景オブジェクトを構成す
る前景オブジェクト成分からなる前景成分画像と、画像
データの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト
成分からなる背景成分画像の合成と、合成画像の生成を
制御する合成制御ステップと、合成制御ステップ生成さ
れた合成画像の出力を制御する合成画像出力制御ステッ
プとを含むことを特徴とする。
【0020】本発明の第1のプログラムは、使用者の要
求情報の入力を制御する要求情報入力制御ステップと、
要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分され
た画像を構成する光の量に応じて決定される画素値から
なる画像データの前景オブジェクトを構成する前景オブ
ジェクト成分からなる前景成分画像と、画像データの背
景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分からな
る背景成分画像の合成と、合成画像の生成を制御する合
成制御ステップと、合成制御ステップ生成された合成画
像の出力を制御する合成画像出力制御ステップとをコン
ピュータに実行させることを特徴とする。
【0021】本発明の通信システムは、第1の通信装置
が、使用者の要求情報を入力する要求情報入力手段と、
要求情報入力手段により入力された要求情報を第2の通
信装置に送信する要求情報送信手段と、要求情報に応じ
て、第2の通信装置より送信されてくる合成画像を受信
する合成画像受信手段とを備え、第2の通信装置が、第
1の通信装置より送信されてくる要求情報を受信する要
求情報受信手段と、要求情報に応じて、画素毎に、か
つ、時間的に積分された画像を構成する光の量に応じて
決定される画素値からなる画像データの前景オブジェク
トを構成する前景オブジェクト成分からなる前景成分画
像と、画像データの背景オブジェクトを構成する背景オ
ブジェクト成分からなる背景成分画像を合成し、合成画
像を生成する合成手段と、合成手段により生成された合
成画像を、第1の通信装置に送信する合成画像送信手段
とを備えることを特徴とする。
【0022】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報を入力させ、合成手
段には、要求情報入力手段により要求情報と共に入力さ
れた所定の前景成分画像と、所定の背景成分画像を、有
意情報に基づいて合成させ、合成画像を生成させるよう
にすることができる。
【0023】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報として、所定の前景
成分画像と所定の背景成分画像の混合領域の混合比を入
力させ、合成手段には、要求情報入力手段により要求情
報と共に入力された所定の前景成分画像と、所定の背景
成分画像を、有意情報としての混合比に基づいて合成さ
せ、合成画像を生成させるようにすることができる。
【0024】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報として、前景成分画
像の動き量、および、動き方向を入力させ、合成手段に
は、要求情報入力手段により要求情報と共に入力された
所定の前景成分画像を、有意情報としての動き量、およ
び、動き方向に基づいて動きボケを調整して、前景成分
画像と合成させ、合成画像を生成させるようにすること
ができる。
【0025】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像、所定の背景成分画
像、および、所定の前景成分画像と所定の背景成分画像
を合成する際に使用される有意情報として、前景成分画
像の初期位置情報、動き量、および、動き方向を入力さ
せ、合成手段は、要求情報入力手段により要求情報と共
に入力された所定の前景成分画像を、有意情報としての
動き量、および、動き方向に基づいて動きボケを調整
し、混合比を算出して、動きボケが調整された所定の前
景成分画像と所定の背景成分画像とを、算出された混合
比により、有意情報としての前景成分画像の初期位置情
報、動き量、および、動き方向に基づいて合成させ、合
成画像を生成させるようにすることができる。
【0026】前記要求情報入力手段には、使用者の要求
情報と共に、所定の前景成分画像を識別する前景成分画
像識別子、所定の背景成分画像を識別する背景成分画像
識別子、および、有意情報を入力させ、合成手段には、
要求情報と共に、所定の前景成分画像を識別する前景成
分画像識別子、所定の背景成分画像を識別する背景成分
画像識別子、および、有意情報に応じて、前景成分画像
識別子に対応する前景成分画像と、背景成分画像識別子
に対応する背景成分画像を有意情報に基づいて合成さ
せ、合成画像を生成させるようにすることができる。
【0027】前記要求情報に応じて、課金処理を実行す
る課金手段をさらにもうけるようにさせることができ
る。
【0028】前記課金手段には、要求情報に応じて使用
者の識別子、通信装置の識別子、および、要求情報に対
応する金額情報を含む課金情報を生成し、課金情報に基
づいて、使用者の金融口座に対して課金処理を実行させ
るようにすることができる。
【0029】前記課金処理に使用される使用者毎のポイ
ントを記憶するポイント記憶手段をさらに設けるように
させることができ、課金手段には、要求情報に応じて使
用者の識別子、通信装置の識別子、および、合成画像に
対応する金額情報を含む課金情報を生成し、ポイント記
憶手段に記憶されたポイント数を金額情報に対応する分
だけ減算することにより課金処理を実行させるようにす
ることができる。
【0030】前記出力手段には、課金手段により課金処
理が完了した後、課金処理が完了した使用者の通信装置
に合成画像を出力させるようにすることができる。
【0031】本発明の通信システムの通信方法は、第1
の通信装置の通信方法が、使用者の要求情報を入力する
要求情報入力ステップと、要求情報入力ステップの処理
で入力された要求情報を第2の通信装置に送信する要求
情報送信ステップと、要求情報に応じて、第2の通信装
置より送信されてくる合成画像を受信する合成画像受信
ステップとを含み、第2の通信装置の通信方法が、第1
の通信装置より送信されてくる要求情報を受信する要求
情報受信ステップと、要求情報に応じて、画素毎に、か
つ、時間的に積分された画像を構成する光の量に応じて
決定される画素値からなる画像データの前景オブジェク
トを構成する前景オブジェクト成分からなる前景成分画
像と、画像データの背景オブジェクトを構成する背景オ
ブジェクト成分からなる背景成分画像を合成し、合成画
像を生成する合成ステップと、合成ステップの処理で生
成された合成画像を、第1の通信装置に送信する合成画
像送信ステップとを含むことを特徴とする。
【0032】本発明の第2の記録媒体のプログラムは、
第1の通信装置を制御するプログラムが、使用者の要求
情報の入力を制御する要求情報入力制御ステップと、要
求情報入力制御ステップの処理で入力された要求情報の
第2の通信装置への送信を制御する要求情報送信制御ス
テップと、要求情報に応じて、第2の通信装置より送信
されてくる合成画像の受信を制御する合成画像受信制御
ステップとを含み、第2の通信装置を制御するプログラ
ムは、第1の通信装置より送信されてくる要求情報の受
信を制御する要求情報受信制御ステップと、要求情報に
応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分された画像を構
成する光の量に応じて決定される画素値からなる画像デ
ータの前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成
分からなる前景成分画像と、画像データの背景オブジェ
クトを構成する背景オブジェクト成分からなる背景成分
画像の合成と、合成画像の生成を制御する合成制御ステ
ップと、合成制御ステップの処理で生成された合成画像
の、第1の通信装置への送信を制御する合成画像送信制
御ステップとを含むことを特徴とする。
【0033】本発明の第2のプログラムは、第1の通信
装置を制御するコンピュータに、使用者の要求情報の入
力を制御する要求情報入力制御ステップと、要求情報入
力制御ステップの処理で入力された要求情報の第2の通
信装置への送信を制御する要求情報送信制御ステップ
と、要求情報に応じて、第2の通信装置より送信されて
くる合成画像の受信を制御する合成画像受信制御ステッ
プとを実行させ、第2の通信装置を制御するコンピュー
タに、第1の通信装置より送信されてくる要求情報の受
信を制御する要求情報受信制御ステップと、要求情報に
応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分された画像を構
成する光の量に応じて決定される画素値からなる画像デ
ータの前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成
分からなる前景成分画像と、画像データの背景オブジェ
クトを構成する背景オブジェクト成分からなる背景成分
画像の合成と、合成画像の生成を制御する合成制御ステ
ップと、合成制御ステップの処理で生成された合成画像
の、第1の通信装置への送信を制御する合成画像送信制
御ステップとを実行させることを特徴とする。
【0034】本発明の第2の通信装置は、使用者の要求
情報を入力する要求情報入力手段と、要求情報入力手段
により入力された要求情報を他の通信装置に送信する要
求情報送信手段と、要求情報に応じて、他の通信装置よ
り送信されてくる合成画像を受信する合成画像受信手段
とを備えることを特徴とする。
【0035】本発明の第2の通信方法は、使用者の要求
情報を入力する要求情報入力ステップと、要求情報入力
ステップの処理で入力された要求情報を他の通信装置に
送信する要求情報送信ステップと、要求情報に応じて、
他の通信装置より送信されてくる合成画像を受信する合
成画像受信ステップとを含むことを特徴とする。
【0036】本発明の第3の記録媒体のプログラムは、
使用者の要求情報の入力を制御する要求情報入力制御ス
テップと、要求情報入力制御ステップの処理で入力され
た要求情報の他の通信装置への送信を制御する要求情報
送信制御ステップと、要求情報に応じて、他の通信装置
より送信されてくる合成画像の受信を制御する合成画像
受信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0037】本発明の第3のプログラムは、使用者の要
求情報の入力を制御する要求情報入力制御ステップと、
要求情報入力制御ステップの処理で入力された要求情報
の他の通信装置への送信を制御する要求情報送信制御ス
テップと、要求情報に応じて、他の通信装置より送信さ
れてくる合成画像の受信を制御する合成画像受信制御ス
テップとを実行することを特徴とする。
【0038】本発明の第3の通信装置は、他の通信装置
より送信されてくる要求情報を受信する要求情報受信手
段と、要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積
分された画像を構成する光の量に応じて決定される画素
値からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前
景オブジェクト成分からなる前景成分画像と、画像デー
タの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分
からなる背景成分画像を合成し、合成画像を生成する合
成手段と、合成手段により生成された合成画像を、他の
通信装置に送信する合成画像送信手段とを備えることを
特徴とする。
【0039】本発明の第3の通信方法は、他の通信装置
より送信されてくる要求情報を受信する要求情報受信ス
テップと、要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的
に積分された画像を構成する光の量に応じて決定される
画素値からなる画像データの前景オブジェクトを構成す
る前景オブジェクト成分からなる前景成分画像と、画像
データの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト
成分からなる背景成分画像を合成し、合成画像を生成す
る合成ステップと、合成ステップの処理で生成された合
成画像を、他の通信装置に送信する合成画像送信ステッ
プとを含むことを特徴とする。
【0040】本発明の第4の記録媒体のプログラムは、
他の通信装置より送信されてくる要求情報の受信を制御
する要求情報受信制御ステップと、要求情報に応じて、
画素毎に、かつ、時間的に積分された画像を構成する光
の量に応じて決定される画素値からなる画像データの前
景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分からな
る前景成分画像と、画像データの背景オブジェクトを構
成する背景オブジェクト成分からなる背景成分画像を合
成し、合成画像の生成を制御する合成制御ステップと、
合成制御ステップの処理で生成された合成画像の、他の
通信装置への送信を制御する合成画像送信制御ステップ
とを含むことを特徴とする。
【0041】本発明の第4のプログラムは、他の通信装
置より送信されてくる要求情報の受信を制御する要求情
報受信制御ステップと、要求情報に応じて、画素毎に、
かつ、時間的に積分された画像を構成する光の量に応じ
て決定される画素値からなる画像データの前景オブジェ
クトを構成する前景オブジェクト成分からなる前景成分
画像と、画像データの背景オブジェクトを構成する背景
オブジェクト成分からなる背景成分画像を合成し、合成
画像の生成を制御する合成制御ステップと、合成制御ス
テップの処理で生成された合成画像の、他の通信装置へ
の送信を制御する合成画像送信制御ステップとを実行さ
せることを特徴とする。
【0042】本発明の第1の通信装置および方法、並び
にプログラムにおいては、使用者の要求情報が入力さ
れ、要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
オブジェクト成分からなる前景成分画像と、画像データ
の背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分か
らなる背景成分画像を合成され、合成画像が生成され、
生成された合成画像が出力される。
【0043】本発明の通信システムおよび方法は、第1
の通信装置により、使用者の要求情報が入力され、入力
された要求情報が第2の通信装置に送信され、要求情報
に応じて、第2の通信装置より送信されてくる合成画像
が受信され、第2の通信装置により、第1の通信装置よ
り送信されてくる要求情報が受信され、要求情報に応じ
て、画素毎に、かつ、時間的に積分された画像を構成す
る光の量に応じて決定される画素値からなる画像データ
の前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分か
らなる前景成分画像と、画像データの背景オブジェクト
を構成する背景オブジェクト成分からなる背景成分画像
が合成され、合成画像が生成され、生成された合成画像
が、第1の通信装置に送信される。
【0044】本発明の第2の通信装置および方法、並び
にプログラムにおいては、使用者の要求情報が入力さ
れ、入力された要求情報が他の通信装置に送信され、要
求情報に応じて、他の通信装置より送信されてくる合成
画像が受信される。
【0045】本発明の第3の通信装置および方法、並び
にプログラムにおいては、他の通信装置より送信されて
くる要求情報が受信され、要求情報に応じて、画素毎
に、かつ、時間的に積分された画像を構成する光の量に
応じて決定される画素値からなる画像データの前景オブ
ジェクトを構成する前景オブジェクト成分からなる前景
成分画像と、画像データの背景オブジェクトを構成する
背景オブジェクト成分からなる背景成分画像が合成され
て、合成画像が生成され、生成された合成画像が、他の
通信装置に送信される。
【0046】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る画像処理シ
ステムの一実施の形態を示す図である。
【0047】本発明の画像処理システムは、例えば、イ
ンターネットなどのネットワーク1上に分離処理サーバ
11、動き検出サーバ12、領域特定サーバ13、混合
比算出サーバ14、前景背景分離処理サーバ15、動き
ボケ調整サーバ16、符号化サーバ17、蓄積サーバ1
8−1,18−2、合成サーバ19、修正サーバ20、
購入サーバ21、売却サーバ22、検索サーバ23、課
金サーバ24、金融サーバ(顧客用)25、金融サーバ
(提供者用)26、クライアントコンピュータ27、お
よび、カメラ端末装置28−1乃至28−nが、接続さ
れており相互にデータを授受できる構成となっている。
分離処理サーバ11、動き検出サーバ12、領域特定サ
ーバ13、混合比算出サーバ14、前景背景分離処理サ
ーバ15、動きボケ調整サーバ16、符号化サーバ1
7、合成サーバ19、修正サーバ20、購入サーバ2
1、売却サーバ22、検索サーバ23、課金サーバ2
4、金融サーバ(顧客用)25、および、金融サーバ
(提供者用)26は、それぞれ分離サービス、動き検出
サービス、領域特定サービス、混合比算出サービス、前
景背景分離サービス、動きボケ調整サービス、符号化サ
ービス、合成サービス、修正サービス、購入サービス、
売却サービス、検索サービス、課金サービス、および、
金融サービス(顧客用、および、提供者用)を提供する
提供者により管理、または、運営されるサーバである。
尚、以下の説明において、蓄積サーバ18−1,18−
2、および、カメラ端末装置28−1乃至28−nを個
々に区別する必要がないとき、単に蓄積サーバ18、お
よび、カメラ端末装置28と称する。また、その他のサ
ーバ、および、機器についても同様とする。
【0048】図2は、本発明に係る分離処理サーバ11
の構成を示す図である。CPU(Central Processing Uni
t)41は、ROM(Read Only Memory)42、または記憶
部48に記憶されているプログラムに従って各種の処理
を実行する。RAM(Random Access Memory)43には、C
PU41が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶さ
れる。これらのCPU41、ROM42、およびRAM43は、
バス44により相互に接続されている。
【0049】CPU41にはまた、バス44を介して入出
力インタフェース45が接続されている。入出力インタ
フェース45には、キーボード、マウス、マイクロホン
などよりなる入力部46、ディスプレイ、スピーカなど
よりなる出力部47が接続されている。CPU41は、入
力部46から入力される指令に対応して各種の処理を実
行する。そして、CPU41は、処理の結果得られた画像
や音声等を出力部47に出力する。
【0050】入出力インタフェース45に接続されてい
る記憶部48は、例えばハードディスクなどで構成さ
れ、CPU41が実行するプログラムや各種のデータを記
憶する。通信部49は、インターネット、その他のネッ
トワークを介して外部の装置と通信する。
【0051】また、通信部49を介してプログラムを取
得し、記憶部48に記憶してもよい。
【0052】入出力インタフェース45に接続されてい
るドライブ50は、磁気ディスク61、光ディスク6
2、光磁気ディスク63、或いは半導体メモリ64など
が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されて
いるプログラムやデータなどを取得する。取得されたプ
ログラムやデータは、必要に応じて記憶部48に転送さ
れ、記憶される。
【0053】尚、動き検出サーバ12、領域特定サーバ
13、混合比算出サーバ14、前景背景分離処理サーバ
15、動きボケ調整サーバ16、符号化サーバ17、蓄
積サーバ18−1,18−2、合成サーバ19、修正サ
ーバ20、購入サーバ21、売却サーバ22、検索サー
バ23、課金サーバ24、金融サーバ(顧客用)25、
金融サーバ(提供者用)26、および、クライアントコ
ンピュータ27については、その基本構成が分離処理サ
ーバ11と同様であるので、その説明は省略する。
【0054】図3は、本発明に係るカメラ端末装置28
の構成を示す図である。カメラ端末装置28の構成は、
入力部76にセンサ76a、および、GPS(Global Posi
tioning System)76bが設けられ、出力部77には、
LCD(Liquid Crystal Display)77aが設けられてい
る以外は、分離処理サーバ11の構成と同じ構成となっ
ている。すなわち、カメラ端末装置28のCPU71、ROM
72、RAM73、バス74、入出力インタフェース7
5、入力部76、出力部77、記憶部78、通信部7
9、ドライブ80、磁気ディスク91、光ディスク9
2、光磁気ディスク93、および、半導体メモリ94
は、それぞれ分離処理サーバ11のCPU41、ROM42、
RAM43、バス44、入出力インタフェース45、入力
部46、出力部47、記憶部48、通信部49、ドライ
ブ50、磁気ディスク61、光ディスク62、光磁気デ
ィスク63、および、半導体メモリ64に、それぞれ対
応している。
【0055】センサ76aは、撮像素子であり撮像した
画像を入力部76に出力する。GPS76bは、図示せぬ
静止衛星より送信されてくる信号に基づいて、地球上の
位置情報(緯度、および、経度)を検出し、その検出し
た位置情報を入力部76に出力する。LCD77aは、出
力部より出力される画像を表示する。
【0056】次に、図4,図5を参照して、分離処理サ
ーバ11について説明する。
【0057】分離処理サーバ11は、図4で示すよう
に、ネットワーク1を介して、例えば、クライアントコ
ンピュータ27などから入力される画像を後述する手法
により、前景成分画像と背景成分画像に分離し、入力画
像、前景成分画像、および、背景成分画像の各々にID
(Identifier)を付して生成してクライアントコンピュ
ータ27に出力する、自らで記憶する、蓄積サーバ18
に出力して蓄積させる、または、ネットワーク上のその
他のサーバに出力して記憶させる。ここで、前景成分画
像とは、入力される画像中で動きの成分を有する画像を
示し、背景成分画像とは、入力される画像中の動き成分
を含まない静止部分の画像を示す。このとき、課金処理
部11aは、ネットワーク1を介して課金サーバ24に
対して、分離処理に係る料金の課金処理を実行する。ま
た、図5で示すように、分離処理サーバ11は、画像の
代わりに、画像を指定する画像IDが入力されると、ネッ
トワーク1上の後述する検索サーバ23や蓄積サーバ1
8にアクセスしたり、自らの記憶部(例えば、図3の記
憶部78)を検索して、入力された画像IDに対応する画
像データを読出し、前景成分画像と背景成分画像に分離
した後、それぞれに対応するIDを付して、自らで記憶す
る、または、ネットワーク1上のその他のサーバに出力
し、そのサーバに対応する処理を実行させる。
【0058】尚、以下の説明において、画像を指定する
情報として画像IDを例として説明していくが、画像が指
定できる情報であればよく、例えば、後述する画像位置
情報であってもよい。
【0059】次に、図6,図7を参照して、動き検出サ
ーバ12について説明する。
【0060】図6で示すように、動き検出サーバ12の
オブジェクト抽出部12aは、例えば、クライアントコ
ンピュータ27などから入力される画像中の画像オブジ
ェクトを抽出して、動き検出部12bに出力する。動き
検出部12bは、入力された画像オブジェクトの動きベ
クトルと位置情報を検出してクライアントコンピュータ
27に出力する、自らで記憶する、または、ネットワー
ク1上のその他のサーバに出力し、そのサーバに対応す
る処理を実行させる。この際、課金処理部12cは、ネ
ットワーク1を介して課金サーバ24に対して、各画像
オブジェクト毎の動きベクトルと位置情報の検出の処理
に係る料金の課金処理を実行する。尚、この明細書にお
いて、撮像の対象となる、現実世界におけるオブジェク
トに対応する画像を、オブジェクトと称する。
【0061】また、図7で示すように、動き検出サーバ
12は、画像の代わりに、画像を指定する画像IDが入力
されると、ネットワーク1上の後述する検索サーバ23
や蓄積サーバ18にアクセスしたり、自らの記憶部(例
えば、図3の記憶部78)を検索して、入力された画像
IDに対応する画像データを読出し、上記と同様の処理を
実行する。
【0062】次に、図8,図9を参照して、領域特定サ
ーバ13について説明する。
【0063】領域特定サーバ13は、図8で示すよう
に、ネットワーク1を介して、例えば、クライアントコ
ンピュータ27などから入力される画像と、その画像中
のオブジェクトを指定するオブジェクト指定情報によ
り、入力された画像の画素のそれぞれを、前景領域、背
景領域、または混合領域のいずれかに特定し、画素毎に
前景領域、背景領域、または混合領域のいずれかに属す
るかを示す情報(以下、領域情報と称する)を生成し、
クライアントコンピュータ27に出力する、自らで記憶
する、または、ネットワーク1上のその他のサーバに出
力し、そのサーバに対応する処理を実行させる。このと
き、課金処理部13aは、ネットワーク1を介して課金
サーバ24に対して、領域特定処理に係る料金の課金処
理を実行する。また、図9で示すように、領域特定サー
バ13は、画像の代わりに、画像を指定する画像IDが入
力されると、ネットワーク1上の後述する検索サーバ2
3や蓄積サーバ18にアクセスしたり、自らの記憶部
(例えば、図3の記憶部78)を検索して、入力された
画像IDに対応する画像を呼び出し、その画像のオブジェ
クト指定情報に対応する領域情報を出力する。
【0064】次に、図10,図11を参照して、混合比
算出サーバ14について説明する。
【0065】混合比算出サーバ14は、図10で示すよ
うに、ネットワーク1を介して、例えば、クライアント
コンピュータ27などから入力される画像、その画像中
のオブジェクトを指定するオブジェクト指定情報、およ
び、領域情報に基づいて、混合領域に含まれる画素に対
応する混合比(以下、混合比αと称する)を算出して、
算出した混合比をクライアントコンピュータ27に出力
する、自らで記憶する、または、ネットワーク上のその
他のサーバに出力し、そのサーバに対応する処理を実行
させる。このとき、課金処理部14aは、ネットワーク
1を介して課金サーバ24に対して、混合比算出処理に
係る料金の課金処理を実行する。また、図11で示すよ
うに、混合比算出サーバ14は、画像の代わりに、画像
を指定する画像IDが入力されると、ネットワーク1上の
後述する検索サーバ23や蓄積サーバ18にアクセスし
たり、自らの記憶部(例えば、図3の記憶部78)を検
索して、入力された画像IDに対応する画像を呼び出し、
上述と同様の処理を実行する。
【0066】次に、図12,図13を参照して、前景背
景分離処理サーバ15について説明する。
【0067】前景背景分離処理サーバ15は、図12で
示すように、ネットワーク1を介して、例えば、クライ
アントコンピュータ27などから入力される画像、その
画像中のオブジェクトを指定するオブジェクト指定情
報、領域情報、および、混合比αに基づいて、前景のオ
ブジェクトに対応する画像の成分(以下、前景の成分と
も称する)のみから成る前景成分画像と、背景の成分
(以下、背景の成分とも称する)のみから成る背景成分
画像とに入力画像を分離して、各画像毎にIDを付してク
ライアントコンピュータ27に出力する、自らで記憶す
る、または、ネットワーク上のその他のサーバに出力
し、そのサーバに対応する処理を実行させる。このと
き、課金処理部15aは、ネットワーク1を介して課金
サーバ24に対して、前景背景分離処理に係る料金の課
金処理を実行する。また、図13で示すように、前景背
景分離処理サーバ15は、画像の代わりに、画像を指定
する画像IDが入力されると、ネットワーク1上の後述す
る検索サーバ23や蓄積サーバ18にアクセスしたり、
自らの記憶部(例えば、図3の記憶部78)を検索し
て、入力された画像IDに対応する画像を呼び出して、上
述と同様の処理を実行する。
【0068】次に、図14,図15を参照して、動きボ
ケ調整サーバ16について説明する。
【0069】動きボケ調整サーバ16は、図14で示す
ように、ネットワーク1を介して、例えば、クライアン
トコンピュータ27などから入力される前景成分画像、
動きベクトル、および、動きボケ量に基づいて、前景成
分画像に含まれる動きボケを除去する、動きボケの量を
減少させる、または動きボケの量を増加させるなど前景
成分画像に含まれる動きボケの量を調整して、動きボケ
の量を調整した前景成分画像を生成し、画像毎にIDを付
してクライアントコンピュータ27に出力する、自らで
記憶する、または、ネットワーク上のその他のサーバに
出力し、そのサーバに対応する処理を実行させる。この
とき、課金処理部16aは、ネットワーク1を介して課
金サーバ24に対して、動きボケ調整処理に係る料金の
課金処理を実行する。また、図15で示すように、動き
ボケ調整サーバ16は、前景成分画像の代わりに、前景
成分画像を指定する前景成分画像IDが入力されると、ネ
ットワーク1上の後述する検索サーバ23や蓄積サーバ
18にアクセスしたり、自らの記憶部(例えば、図3の
記憶部78)を検索して、入力された前景成分画像IDに
対応する前景成分画像を呼び出して、上述と同様の処理
を実行する。
【0070】次に、図16,図17を参照して、符号化
サーバ17について説明する。
【0071】符号化サーバ17は、図16で示すよう
に、ネットワーク1を介して、例えば、クライアントコ
ンピュータ27などから入力される画像を前景成分画像
と背景成分画像に分離し、それぞれにIDを付して、自ら
で記憶する、または、ネットワーク上のその他のサーバ
に出力して記憶させ、記憶させたそのサーバのURL(Uni
versal Resource Locator)などの前景成分画像、およ
び、背景成分画像が出力(記憶)されたサーバのネット
ワーク1上の位置を示す符号からなる前景成分画像位置
情報、および、背景成分画像位置情報を生成し、それら
の画像の動きベクトル、位置情報、および、混合比とい
った情報と共に出力する。また、符号化情報が出力する
情報は、符号化情報、画像、および、画像および符号化
情報のいずれであってもよく、必要に応じて出力する情
報を変えることができる。また、このとき、課金処理部
17aは、ネットワーク1を介して課金サーバ24に対
して、符号化処理に係る料金の課金処理を実行する。ま
た、図17で示すように、符号化サーバ17は、画像の
代わりに、画像を指定する画像IDが入力されると、ネッ
トワーク1上の後述する検索サーバ23や蓄積サーバ1
8にアクセスしたり、自らの記憶部(例えば、図3の記
憶部78)を検索して、入力された画像IDに対応する画
像を呼び出して、上述と同様の処理を実行する。
【0072】次に、図18,図19を参照して、蓄積サ
ーバ18について説明する。
【0073】蓄積サーバ18は、図18で示すように、
ネットワーク1上に接続され、各種のサーバより送信さ
れてくる画像を蓄積すると共に、蓄積させた画像に対応
する画像位置情報を画像IDと共に出力する。この画像位
置情報により、例えば、クライアントコンピュータ27
は、ネットワーク1を介してアクセスし、所望の画像を
呼び出すことができる。すなわち、図19で示すよう
に、例えば、クライアントコンピュータ27が、画像位
置情報に基づいて、ネットワーク1状の蓄積サーバ18
にアクセスし、所望とする画像に対応する画像IDを指定
することにより、所望する画像を読み出すことができ
る。尚、この明細書中では、画像位置情報と画像IDとを
別に説明していくが、画像位置情報は、画像IDの一部と
するようにしても良く、この場合、画像IDにより画像位
置情報を認識することでき、ネットワーク1上のどのサ
ーバに記憶(蓄積、または、処理)されているのかを認
識できるようにしてもよい。また、蓄積サーバ18は、
画像データ以外にも、動きベクトル、位置情報、混合
比、および、動きボケ量を記憶するようにしてもよい。
【0074】次に、図20,図21を参照して、合成サ
ーバ19について説明する。
【0075】合成サーバ19は、図20で示すように、
ネットワーク1を介して、例えば、クライアントコンピ
ュータ27などから入力される画像A,Bといった2個
の画像と、動きベクトル、および、位置情報、混合比、
および、動きボケ量から画像A,Bを合成し、合成画像
(A+B)を生成して、クライアントコンピュータ27
に出力する、自らで記憶する、または、ネットワーク1
上のその他のサーバに出力し、そのサーバに対応する処
理を実行させる。この場合、画像A,Bは、一方が前景
成分画像として、他方が背景成分画像として扱われるこ
とにより、両者が合成されることになる。このとき、課
金処理部19aは、ネットワーク1を介して課金サーバ
24に対して、合成処理に係る料金の課金処理を実行す
る。また、図21で示すように、合成サーバ19は、画
像A,Bの代わりに、画像を指定する画像A−ID,B−
IDが入力されると、ネットワーク1上の後述する検索サ
ーバ23や蓄積サーバ18にアクセスしたり、自らの記
憶部(例えば、図3の記憶部78)を検索して、入力さ
れた画像A−ID,B−IDに対応する画像を呼び出して、
上述と同様の処理を実行する。
【0076】次に、図22,図23を参照して、修正サ
ーバ20について説明する。
【0077】修正サーバ20は、図22で示すように、
ネットワーク1を介して、例えば、クライアントコンピ
ュータ27などから入力される画像を、動きベクトル、
および、位置情報、混合比、および、動きボケ量に基づ
いて修正し、修正画像を生成してクライアントコンピュ
ータ27に出力する、自らで記憶する、または、ネット
ワーク上のその他のサーバに出力し、そのサーバに対応
する処理を実行させる。このとき、課金処理部20a
は、ネットワーク1を介して課金サーバ24に対して、
修正処理に係る料金の課金処理を実行する。また、図2
3で示すように、修正サーバ20は、画像の代わりに、
画像を指定する画像IDが入力されると、ネットワーク1
上の後述する検索サーバ23や蓄積サーバ18にアクセ
スしたり、自らの記憶部(例えば、図3の記憶部78)
を検索して、入力された画像IDに対応する画像を呼び出
して、上述と同様の処理を実行する。
【0078】次に、図24を参照して購入サーバ21に
ついて説明する。
【0079】購入サーバ21は、図24で示すように、
ネットワーク1を介して、例えば、所定の画像の購入を
希望する使用者によりクライアントコンピュータ27な
どが操作されて、購入を希望する画像を指定する画像ID
が入力されると、対応する画像をネットワーク1上の分
離処理サーバ11、蓄積サーバ18、合成サーバ19、
または、修正サーバ20などにアクセスし、対応する画
像を呼び出し、クライアントコンピュータ27に出力す
る。このとき、課金処理部21aは、ネットワーク1を
介して課金サーバ24に対して、購入する画像に係る料
金の課金処理を実行する。
【0080】次に、図25を参照して売却サーバ22に
ついて説明する。
【0081】売却サーバ22は、図25で示すように、
ネットワーク1を介して、例えば、分離処理サーバ1
1、合成サーバ19、または、修正サーバ20により生
成された、所定の使用者が所有する分離画像、合成画
像、または、修正画像の売却を希望する画像が入力され
ると、売却を希望する画像をネットワーク1上の分離処
理サーバ11、蓄積サーバ18、合成サーバ19、また
は、修正サーバ20などに記憶させると共に、課金処理
部22aが、ネットワーク1を介して課金サーバ24に
対して、売却する画像に係る料金の課金処理を実行する
(この場合、売却処理サービスの提供者が、売却を希望
する使用者に、売却された画像に対応する価格分の支払
処理を実行することになる)。
【0082】次に、図26を参照して、検索サーバ26
について説明する。
【0083】検索サーバ26は、例えば、クライアント
コンピュータ1により使用者が所望とする画像の特徴を
示す情報や、カメラ端末装置28−1乃至28−nの物
理的な位置情報からネットワーク1上のカメラ端末装置
28−1乃至28−nで現在撮像している画像、また
は、予め撮像された画像を検索して、要求画像としてク
ライアントコンピュータ1に出力する。このとき、課金
処理部23aは、ネットワーク1を介して課金サーバ2
4に対して、検索処理に係る料金の課金処理を実行す
る。
【0084】尚、本明細書においては、符号化とは画像
データに基づいて得られる、前景成分画像、背景成分画
像、動きベクトル、位置情報、動きボケ量、および、混
合比の情報に変換することを符号化、そのデータを符号
化データと呼ぶものとする。
【0085】図27は、分離処理サーバ11を示すブロ
ック図である。
【0086】なお、分離処理サーバ11の各機能をハー
ドウェアで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問
わない。つまり、本明細書の各ブロック図は、ハードウ
ェアのブロック図と考えても、ソフトウェアによる機能
ブロック図と考えても良い。
【0087】分離処理サーバ11に供給された入力画像
は、オブジェクト抽出部101、領域特定部103、混
合比算出部104、および前景背景分離部105に供給
される。
【0088】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる前景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像に含まれる前景のオブジェクトに対応
する画像オブジェクトの輪郭を検出することで、前景の
オブジェクトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出す
る。
【0089】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像と、抽出された前景のオブジェクトに
対応する画像オブジェクトとの差から、背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出する。
【0090】また、例えば、オブジェクト抽出部101
は、内部に設けられている背景メモリに記憶されている
背景の画像と、入力画像との差から、前景のオブジェク
トに対応する画像オブジェクト、および背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出するように
してもよい。
【0091】動き検出部102は、例えば、ブロックマ
ッチング法、勾配法、位相相関法、およびペルリカーシ
ブ法などの手法により、粗く抽出された前景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトの動きベクトルを算出
して、算出した動きベクトルおよび動きベクトルの位置
情報(動きベクトルに対応する画素の位置を特定する情
報)を領域特定部103および動きボケ調整部106に
供給する。
【0092】動き検出部102が出力する動きベクトル
には、動き量vに対応する情報が含まれる。
【0093】また、例えば、動き検出部102は、画像
オブジェクトに画素を特定する画素位置情報と共に、画
像オブジェクト毎の動きベクトルを動きボケ調整部10
6に出力するようにしてもよい。
【0094】動き量vは、動いているオブジェクトに対
応する画像の位置の変化を画素間隔を単位として表す値
である。例えば、前景に対応するオブジェクトの画像
が、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4
画素分離れた位置に表示されるように移動していると
き、前景に対応するオブジェクトの画像の動き量vは、
4とされる。
【0095】なお、オブジェクト抽出部101および動
き検出部102は、動いているオブジェクトに対応した
動きボケ量の調整を行う場合に必要となる。
【0096】領域特定部103は、入力された画像の画
素のそれぞれを、前景領域、背景領域、または混合領域
のいずれかに特定し、画素毎に前景領域、背景領域、ま
たは混合領域のいずれかに属するかを示す情報を混合比
算出部104、前景背景分離部105、および動きボケ
調整部106に供給する。
【0097】混合比算出部104は、入力画像、および
領域特定部103から供給された領域情報を基に、混合
領域に含まれる画素に対応する混合比を算出して、算出
した混合比を前景背景分離部105に供給する。
【0098】混合比αは、後述する式(3)に示される
ように、画素値における、背景のオブジェクトに対応す
る画像の成分(以下、背景の成分とも称する)の割合を
示す値である。
【0099】前景背景分離部105は、領域特定部10
3から供給された領域情報、および混合比算出部104
から供給された混合比αを基に、前景のオブジェクトに
対応する画像の成分(以下、前景の成分とも称する)の
みから成る前景成分画像と、背景の成分のみから成る背
景成分画像とに入力画像を分離して、前景成分画像を動
きボケ調整部106および選択部107に供給する。な
お、分離された前景成分画像を最終的な出力とすること
も考えられる。従来の混合領域を考慮しないで前景と背
景だけを特定し、分離していた方式に比べ正確な前景と
背景を得ることが出来る。
【0100】動きボケ調整部106は、動きベクトルか
らわかる動き量vおよび領域情報を基に、前景成分画像
に含まれる1以上の画素を示す処理単位を決定する。処
理単位は、動きボケの量の調整の処理の対象となる1群
の画素を指定するデータである。
【0101】動きボケ調整部106は、分離処理サーバ
11に入力された動きボケ調整量、前景背景分離部10
5から供給された前景成分画像、動き検出部102から
供給された動きベクトルおよびその位置情報、並びに処
理単位を基に、前景成分画像に含まれる動きボケを除去
する、動きボケの量を減少させる、または動きボケの量
を増加させるなど前景成分画像に含まれる動きボケの量
を調整して、動きボケの量を調整した前景成分画像を選
択部107に出力する。動きベクトルとその位置情報は
使わないこともある。
【0102】ここで、動きボケとは、撮像の対象とな
る、現実世界におけるオブジェクトの動きと、センサの
撮像の特性とにより生じる、動いているオブジェクトに
対応する画像に含まれている歪みをいう。
【0103】選択部107は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、前景背景分離部105から供給
された前景成分画像、および動きボケ調整部106から
供給された動きボケの量が調整された前景成分画像のい
ずれか一方を選択して、選択した前景成分画像を出力す
る。
【0104】次に、図28乃至図43を参照して、分離
処理サーバ11に供給される入力画像について説明す
る。
【0105】図28は、センサ76aによる撮像を説明
する図である。センサ76aは、例えば、固体撮像素子
であるCCD(Charge-Coupled Device)エリアセンサを備
えたCCDビデオカメラなどで構成される。現実世界にお
ける、前景に対応するオブジェクトは、現実世界におけ
る、背景に対応するオブジェクトと、センサとの間を、
例えば、図中の左側から右側に水平に移動する。
【0106】センサ76aは、前景に対応するオブジェ
クトを、背景に対応するオブジェクトと共に撮像する。
センサ76aは、撮像した画像を1フレーム単位で出力
する。例えば、センサ76aは、1秒間に30フレーム
から成る画像を出力する。センサ76aの露光時間は、
1/30秒とすることができる。露光時間は、センサ7
6aが入力された光の電荷への変換を開始してから、入
力された光の電荷への変換を終了するまでの期間であ
る。以下、露光時間をシャッタ時間とも称する。
【0107】図29は、画素の配置を説明する図であ
る。図29中において、A乃至Iは、個々の画素を示
す。画素は、画像に対応する平面上に配置されている。
1つの画素に対応する1つの検出素子は、センサ76a
上に配置されている。センサ76aが画像を撮像すると
き、1つの検出素子は、画像を構成する1つの画素に対
応する画素値を出力する。例えば、検出素子のX方向の
位置は、画像上の横方向の位置に対応し、検出素子のY
方向の位置は、画像上の縦方向の位置に対応する。
【0108】図30に示すように、例えば、CCDである
検出素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力された
光を電荷に変換して、変換された電荷を蓄積する。電荷
の量は、入力された光の強さと、光が入力されている時
間にほぼ比例する。検出素子は、シャッタ時間に対応す
る期間において、入力された光から変換された電荷を、
既に蓄積されている電荷に加えていく。すなわち、検出
素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力される光を
積分して、積分された光に対応する量の電荷を蓄積す
る。検出素子は、時間に対して、積分効果があるとも言
える。
【0109】検出素子に蓄積された電荷は、図示せぬ回
路により、電圧値に変換され、電圧値は更にデジタルデ
ータなどの画素値に変換されて出力される。従って、セ
ンサ76aから出力される個々の画素値は、前景または
背景に対応するオブジェクトの空間的に広がりを有する
ある部分を、シャッタ時間について積分した結果であ
る、1次元の空間に射影された値を有する。
【0110】分離処理サーバ11は、このようなセンサ
76aの蓄積の動作により、出力信号に埋もれてしまっ
た有意な情報、例えば、混合比αを抽出する。分離処理
サーバ11は、前景の画像オブジェクト自身が混ざり合
うことによる生ずる歪みの量、例えば、動きボケの量な
どを調整する。また、分離処理サーバ11は、前景の画
像オブジェクトと背景の画像オブジェクトとが混ざり合
うことにより生ずる歪みの量を調整する。
【0111】図31は、動いている前景に対応するオブ
ジェクトと、静止している背景に対応するオブジェクト
とを撮像して得られる画像を説明する図である。図31
(A)は、動きを伴う前景に対応するオブジェクトと、
静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して
得られる画像を示している。図31(A)に示す例にお
いて、前景に対応するオブジェクトは、画面に対して水
平に左から右に動いている。
【0112】図31(B)は、図31(A)に示す画像
の1つのラインに対応する画素値を時間方向に展開した
モデル図である。図31(B)の横方向は、図31
(A)の空間方向Xに対応している。
【0113】背景領域の画素は、背景の成分、すなわ
ち、背景のオブジェクトに対応する画像の成分のみか
ら、その画素値が構成されている。前景領域の画素は、
前景の成分、すなわち、前景のオブジェクトに対応する
画像の成分のみから、その画素値が構成されている。
【0114】混合領域の画素は、背景の成分、および前
景の成分から、その画素値が構成されている。混合領域
は、背景の成分、および前景の成分から、その画素値が
構成されているので、歪み領域ともいえる。混合領域
は、更に、カバードバックグラウンド領域およびアンカ
バードバックグラウンド領域に分類される。
【0115】カバードバックグラウンド領域は、前景領
域に対して、前景のオブジェクトの進行方向の前端部に
対応する位置の混合領域であり、時間の経過に対応して
背景成分が前景に覆い隠される領域をいう。
【0116】これに対して、アンカバードバックグラウ
ンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジェクトの
進行方向の後端部に対応する位置の混合領域であり、時
間の経過に対応して背景成分が現れる領域をいう。
【0117】このように、前景領域、背景領域、または
カバードバックグラウンド領域若しくはアンカバードバ
ックグラウンド領域を含む画像が、領域特定部103、
混合比算出部104、および前景背景分離部105に入
力画像として入力される。
【0118】図32は、以上のような、背景領域、前景
領域、混合領域、カバードバックグラウンド領域、およ
びアンカバードバックグラウンド領域を説明する図であ
る。図31に示す画像に対応する場合、背景領域は、静
止部分であり、前景領域は、動き部分であり、混合領域
のカバードバックグラウンド領域は、背景から前景に変
化する部分であり、混合領域のアンカバードバックグラ
ウンド領域は、前景から背景に変化する部分である。
【0119】図33は、静止している前景に対応するオ
ブジェクトおよび静止している背景に対応するオブジェ
クトを撮像した画像における、隣接して1列に並んでい
る画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。
例えば、隣接して1列に並んでいる画素として、画面の
1つのライン上に並んでいる画素を選択することができ
る。
【0120】図33に示すF01乃至F04の画素値は、静止
している前景のオブジェクトに対応する画素の画素値で
ある。図33に示すB01乃至B04の画素値は、静止してい
る背景のオブジェクトに対応する画素の画素値である。
【0121】図33における縦方向は、時間に対応し、
図中の上から下に向かって時間が経過する。図33中の
矩形の上辺の位置は、センサ76aが入力された光の電
荷への変換を開始する時刻に対応し、図33中の矩形の
下辺の位置は、センサ76aが入力された光の電荷への
変換を終了する時刻に対応する。すなわち、図33中の
矩形の上辺から下辺までの距離は、シャッタ時間に対応
する。
【0122】以下において、シャッタ時間とフレーム間
隔とが同一である場合を例に説明する。
【0123】図33における横方向は、図31で説明し
た空間方向Xに対応する。より具体的には、図33に示
す例において、図33中の”F01”と記載された矩形の
左辺から”B04”と記載された矩形の右辺までの距離
は、画素のピッチの8倍、すなわち、連続している8つ
の画素の間隔に対応する。
【0124】前景のオブジェクトおよび背景のオブジェ
クトが静止している場合、シャッタ時間に対応する期間
において、センサ76aに入力される光は変化しない。
【0125】ここで、シャッタ時間に対応する期間を2
つ以上の同じ長さの期間に分割する。例えば、仮想分割
数を4とすると、図33に示すモデル図は、図9に示す
モデルとして表すことができる。仮想分割数は、前景に
対応するオブジェクトのシャッタ時間内での動き量vな
どに対応して設定される。例えば、4である動き量vに
対応して、仮想分割数は、4とされ、シャッタ時間に対
応する期間は4つに分割される。
【0126】図中の最も上の行は、シャッタが開いて最
初の、分割された期間に対応する。図中の上から2番目
の行は、シャッタが開いて2番目の、分割された期間に
対応する。図中の上から3番目の行は、シャッタが開い
て3番目の、分割された期間に対応する。図中の上から
4番目の行は、シャッタが開いて4番目の、分割された
期間に対応する。
【0127】以下、動き量vに対応して分割されたシャ
ッタ時間をシャッタ時間/vとも称する。
【0128】前景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサ76aに入力される光は変化しないの
で、前景の成分F01/vは、画素値F01を仮想分割数で除し
た値に等しい。同様に、前景に対応するオブジェクトが
静止しているとき、前景の成分F02/vは、画素値F02を仮
想分割数で除した値に等しく、前景の成分F03/vは、画
素値F03を仮想分割数で除した値に等しく、前景の成分F
04/vは、画素値F04を仮想分割数で除した値に等しい。
【0129】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサ76aに入力される光は変化しないの
で、背景の成分B01/vは、画素値B01を仮想分割数で除し
た値に等しい。同様に、背景に対応するオブジェクトが
静止しているとき、背景の成分B02/vは、画素値B02を仮
想分割数で除した値に等しく、B03/vは、画素値B03を仮
想分割数で除した値に等しく、B04/vは、画素値B04を仮
想分割数で除した値に等しい。
【0130】すなわち、前景に対応するオブジェクトが
静止している場合、シャッタ時間に対応する期間におい
て、センサ76aに入力される前景のオブジェクトに対
応する光が変化しないので、シャッタが開いて最初の、
シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッ
タが開いて2番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の
成分F01/vと、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時
間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開いて
4番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/v
とは、同じ値となる。F02/v乃至F04/vも、F01/vと同様
の関係を有する。
【0131】背景に対応するオブジェクトが静止してい
る場合、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
76aに入力される背景のオブジェクトに対応する光は
変化しないので、シャッタが開いて最初の、シャッタ時
間/vに対応する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて
2番目の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/v
と、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに対応
する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて4番目の、
シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vとは、同じ
値となる。B02/v乃至B04/vも、同様の関係を有する。
【0132】次に、前景に対応するオブジェクトが移動
し、背景に対応するオブジェクトが静止している場合に
ついて説明する。
【0133】図35は、前景に対応するオブジェクトが
図中の右側に向かって移動する場合の、カバードバック
グラウンド領域を含む、1つのライン上の画素の画素値
を時間方向に展開したモデル図である。図35におい
て、前景の動き量vは、4である。1フレームは短い時
間なので、前景に対応するオブジェクトが剛体であり、
等速で移動していると仮定することができる。図35に
おいて、前景に対応するオブジェクトの画像は、あるフ
レームを基準として次のフレームにおいて4画素分右側
に表示されるように移動する。
【0134】図35において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、前景領域に属する。図35におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、カバード
バックグラウンド領域である混合領域に属する。図35
において、最も右側の画素は、背景領域に属する。
【0135】前景に対応するオブジェクトが時間の経過
と共に背景に対応するオブジェクトを覆い隠すように移
動しているので、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対応
する期間のある時点で、背景の成分から、前景の成分に
替わる。
【0136】例えば、図35中に太線枠を付した画素値
Mは、式(1)で表される。
【0137】 M=B02/v+B02/v+F07/v+F06/v (1)
【0138】例えば、左から5番目の画素は、1つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、3つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、1/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、3つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、1つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、3/4である。
【0139】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図35中の左から4番目の画素の、シャッタが開い
て最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F07/vは、図3
5中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて2番目
のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F07/vは、図35中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図35中の左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0140】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図35中の左から3番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F06/vは、図35
中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F06/vは、図35中の左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図35中の左から6番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0141】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図35中の左から2番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F05/vは、図35
中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F05/vは、図35中の左から4番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図35中の左から5番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0142】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図35中の最も左側の画素の、シャッタが開いて最
初のシャッタ時間/vの前景の成分F04/vは、図35中の
左から2番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前
景の成分F04/vは、図35中の左から3番目の画素の、
シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分と、図35中の左から4番目の画素の、シャッ
タが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成
分とに、それぞれ等しい。
【0143】動いているオブジェクトに対応する前景の
領域は、このように動きボケを含むので、歪み領域とも
言える。
【0144】図36は、前景が図中の右側に向かって移
動する場合の、アンカバードバックグラウンド領域を含
む、1つのライン上の画素の画素値を時間方向に展開し
たモデル図である。図36において、前景の動き量v
は、4である。1フレームは短い時間なので、前景に対
応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動している
と仮定することができる。図36において、前景に対応
するオブジェクトの画像は、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて4画素分右側に移動する。
【0145】図36において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、背景領域に属する。図36におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、アンカバ
ードバックグラウンドである混合領域に属する。図36
において、最も右側の画素は、前景領域に属する。
【0146】背景に対応するオブジェクトを覆っていた
前景に対応するオブジェクトが時間の経過と共に背景に
対応するオブジェクトの前から取り除かれるように移動
しているので、アンカバードバックグラウンド領域に属
する画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対
応する期間のある時点で、前景の成分から、背景の成分
に替わる。
【0147】例えば、図36中に太線枠を付した画素値
M'は、式(2)で表される。
【0148】 M'=F02/v+F01/v+B26/v+B26/v (2)
【0149】例えば、左から5番目の画素は、3つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、1つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、3/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、1つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、3つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、1/4である。
【0150】式(1)および式(2)をより一般化する
と、画素値Mは、式(3)で表される。
【0151】
【数1】 ここで、αは、混合比である。Bは、背景の画素値であ
り、Fi/vは、前景の成分である。
【0152】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図36中の左から5番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F01/
vは、図36中の左から6番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。同様に、F01/vは、図36中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図36中の左から8番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0153】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、仮想分割数が4であ
るので、例えば、図36中の左から6番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F0
2/vは、図36中の左から7番目の画素の、シャッタが
開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に
等しい。同様に、前景の成分F02/vは、図36中の左か
ら8番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ
時間/vに対応する前景の成分に等しい。
【0154】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図36中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F03/
vは、図36中の左から8番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。
【0155】図34乃至図36の説明において、仮想分
割数は、4であるとして説明したが、仮想分割数は、動
き量vに対応する。動き量vは、一般に、前景に対応する
オブジェクトの移動速度に対応する。例えば、前景に対
応するオブジェクトが、あるフレームを基準として次の
フレームにおいて4画素分右側に表示されるように移動
しているとき、動き量vは、4とされる。動き量vに対応
し、仮想分割数は、4とされる。同様に、例えば、前景
に対応するオブジェクトが、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて6画素分左側に表示されるように
移動しているとき、動き量vは、6とされ、仮想分割数
は、6とされる。
【0156】図37および図38に、以上で説明した、
前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域若
しくはアンカバードバックグラウンド領域から成る混合
領域と、分割されたシャッタ時間に対応する前景の成分
および背景の成分との関係を示す。
【0157】図37は、静止している背景の前を移動し
ているオブジェクトに対応する前景を含む画像から、前
景領域、背景領域、および混合領域の画素を抽出した例
を示す。図37に示す例において、前景に対応するオブ
ジェクトは、画面に対して水平に移動している。
【0158】フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレー
ムであり、フレーム#n+2は、フレーム#n+1の次のフレー
ムである。
【0159】フレーム#n乃至フレーム#n+2のいずれかか
ら抽出した、前景領域、背景領域、および混合領域の画
素を抽出して、動き量vを4として、抽出された画素の
画素値を時間方向に展開したモデルを図38に示す。
【0160】前景領域の画素値は、前景に対応するオブ
ジェクトが移動するので、シャッタ時間/vの期間に対応
する、4つの異なる前景の成分から構成される。例え
ば、図38に示す前景領域の画素のうち最も左側に位置
する画素は、F01/v,F02/v,F03/v、およびF04/vから構成
される。すなわち、前景領域の画素は、動きボケを含ん
でいる。
【0161】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
76aに入力される背景に対応する光は変化しない。こ
の場合、背景領域の画素値は、動きボケを含まない。
【0162】カバードバックグラウンド領域若しくはア
ンカバードバックグラウンド領域から成る混合領域に属
する画素の画素値は、前景の成分と、背景の成分とから
構成される。
【0163】次に、オブジェクトに対応する画像が動い
ているとき、複数のフレームにおける、隣接して1列に
並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画
素の画素値を時間方向に展開したモデルについて説明す
る。例えば、オブジェクトに対応する画像が画面に対し
て水平に動いているとき、隣接して1列に並んでいる画
素として、画面の1つのライン上に並んでいる画素を選
択することができる。
【0164】図39は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接し
て1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の
位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図であ
る。フレーム#nは、フレーム#n-1の次のフレームであ
り、フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレームであ
る。他のフレームも同様に称する。
【0165】図39に示すB01乃至B12の画素値は、静止
している背景のオブジェクトに対応する画素の画素値で
ある。背景に対応するオブジェクトが静止しているの
で、フレーム#n-1乃至フレームn+1において、対応する
画素の画素値は、変化しない。例えば、フレーム#n-1に
おけるB05の画素値を有する画素の位置に対応する、フ
レーム#nにおける画素、およびフレーム#n+1における画
素は、それぞれ、B05の画素値を有する。
【0166】図40は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトと共に図中の右側に移動する前景に対応する
オブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接
して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一
の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図で
ある。図40に示すモデルは、カバードバックグラウン
ド領域を含む。
【0167】図40において、前景に対応するオブジェ
クトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景
の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示される
ように移動するので、前景の動き量vは、4であり、仮
想分割数は、4である。
【0168】例えば、図40中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F12/vとなり、図40中の左から2番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F12/vとなる。図40中の左から3番目
の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの
前景の成分、および図40中の左から4番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0169】図40中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなり、図40中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F11/vとなる。図40中の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなる。
【0170】図40中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F10/vとなり、図40中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F10/vとなる。図40中のフレーム#n-1の最も
左側の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間
/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0171】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図40中のフレーム#n-1の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B01/vとなる。図40中のフレーム#n-1の左から
3番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目の
シャッタ時間/vの背景の成分は、B02/vとなる。図40
中のフレーム#n-1の左から4番目の画素の、シャッタが
開いて最初乃至3番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B03/vとなる。
【0172】図40中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素は、前景領域に属し、左側から2番目乃至4番
目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合
領域に属する。
【0173】図40中のフレーム#n-1の左から5番目の
画素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、その画素
値は、それぞれ、B04乃至B11となる。
【0174】図40中のフレーム#nの左から1番目の画
素乃至5番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#n
の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分は、
F05/v乃至F12/vのいずれかである。
【0175】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図40中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F12/vとなり、図40中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F12/vとなる。図40中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図40中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとな
る。
【0176】図40中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなり、図40中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F11/vとなる。図40中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなる。
【0177】図40中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F10/vとなり、図40中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F10/vとなる。図40中のフレーム#nの左か
ら5番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ
時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0178】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図40中のフレーム#nの左から6番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B05/vとなる。図40中のフレーム#nの左から7
番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目のシ
ャッタ時間/vの背景の成分は、B06/vとなる。図40中
のフレーム#nの左から8番目の画素の、シャッタが開い
て最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、
B07/vとなる。
【0179】図40中のフレーム#nにおいて、左側から
6番目乃至8番目の画素は、カバードバックグラウンド
領域である混合領域に属する。
【0180】図40中のフレーム#nの左から9番目の画
素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B08乃至B11となる。
【0181】図40中のフレーム#n+1の左から1番目の
画素乃至9番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#n+1の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分
は、F01/v乃至F12/vのいずれかである。
【0182】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図40中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなり、図40中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F12/vとなる。図40中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図40中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0183】図40中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの期
間の前景の成分は、F11/vとなり、図40中の左から1
0番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時
間/vの前景の成分も、F11/vとなる。図40中の左から
11番目の画素の、シャッタが開いて4番目の、シャッ
タ時間/vの前景の成分は、F11/vとなる。
【0184】図40中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vの
前景の成分は、F10/vとなり、図40中の左から10番
目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F10/vとなる。図40中のフレーム#n+
1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて4番目の
シャッタ時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0185】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図40中のフレーム#n+1の左から10番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B09/vとなる。図40中のフレーム#n+1の左か
ら11番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番
目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B10/vとなる。図
40中のフレーム#n+1の左から12番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景
の成分は、B11/vとなる。
【0186】図40中のフレーム#n+1において、左側か
ら10番目乃至12番目の画素は、カバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に対応する。
【0187】図41は、図40に示す画素値から前景の
成分を抽出した画像のモデル図である。
【0188】図42は、静止している背景と共に図中の
右側に移動するオブジェクトに対応する前景を撮像した
画像の3つのフレームの、隣接して1列に並んでいる画
素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を
時間方向に展開したモデル図である。図42において、
アンカバードバックグラウンド領域が含まれている。
【0189】図42において、前景に対応するオブジェ
クトは、剛体であり、かつ等速で移動していると仮定で
きる。前景に対応するオブジェクトが、次のフレームに
おいて4画素分右側に表示されるように移動しているの
で、動き量vは、4である。
【0190】例えば、図42中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/v
の前景の成分は、F13/vとなり、図42中の左から2番
目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F13/vとなる。図42中の左から3番
目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/v
の前景の成分、および図42中の左から4番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F13/vとなる。
【0191】図42中のフレーム#n-1の左から2番目の
画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F14/vとなり、図42中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F14/vとなる。図42中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景
の成分は、F15/vとなる。
【0192】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図42中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、
シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時間/v
の背景の成分は、B25/vとなる。図42中のフレーム#n-
1の左から2番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B26/v
となる。図42中のフレーム#n-1の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B27/vとなる。
【0193】図42中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素乃至3番目の画素は、アンカバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に属する。
【0194】図42中のフレーム#n-1の左から4番目の
画素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレー
ムの前景の成分は、F13/v乃至F24/vのいずれかである。
【0195】図42中のフレーム#nの最も左側の画素乃
至左から4番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B25乃至B28となる。
【0196】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図42中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F13/vとなり、図42中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F13/vとなる。図42中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図42中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとな
る。
【0197】図42中のフレーム#nの左から6番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F14/vとなり、図42中の左から7番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F14/vとなる。図42中の左から8番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成
分は、F15/vとなる。
【0198】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図42中のフレーム#nの左から5番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目のシャッタ時間
/vの背景の成分は、B29/vとなる。図42中のフレーム#
nの左から6番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B30/vと
なる。図42中のフレーム#nの左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B31/vとなる。
【0199】図42中のフレーム#nにおいて、左から5
番目の画素乃至7番目の画素は、アンカバードバックグ
ラウンド領域である混合領域に属する。
【0200】図42中のフレーム#nの左から8番目の画
素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#nの前景領域における、シャッタ時間/vの期間に対応す
る値は、F13/v乃至F20/vのいずれかである。
【0201】図42中のフレーム#n+1の最も左側の画素
乃至左から8番目の画素は、背景領域に属し、画素値
は、それぞれ、B25乃至B32となる。
【0202】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図42中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなり、図42中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F13/vとなる。図42中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図42中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなる。
【0203】図42中のフレーム#n+1の左から10番目
の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前
景の成分は、F14/vとなり、図42中の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F14/vとなる。図42中の左から12番
目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F15/vとなる。
【0204】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図42中のフレーム#n+1の左から9番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時
間/vの背景の成分は、B33/vとなる。図42中のフレー
ム#n+1の左から10番目の画素の、シャッタが開いて3
番目および4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B3
4/vとなる。図42中のフレーム#n+1の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの
背景の成分は、B35/vとなる。
【0205】図42中のフレーム#n+1において、左から
9番目の画素乃至11番目の画素は、アンカバードバッ
クグラウンド領域である混合領域に属する。
【0206】図42中のフレーム#n+1の左から12番目
の画素は、前景領域に属する。フレーム#n+1の前景領域
における、シャッタ時間/vの前景の成分は、F13/v乃至F
16/vのいずれかである。
【0207】図43は、図42に示す画素値から前景の
成分を抽出した画像のモデル図である。
【0208】図27に戻り、領域特定部103は、複数
のフレームの画素値を用いて、前景領域、背景領域、カ
バードバックグラウンド領域、またはアンカバードバッ
クグラウンド領域に属することを示すフラグを画素毎に
対応付けて、領域情報として、混合比算出部104およ
び動きボケ調整部106に供給する。
【0209】混合比算出部104は、複数のフレームの
画素値、および領域情報を基に、混合領域に含まれる画
素について画素毎に混合比αを算出し、算出した混合比
αを前景背景分離部105に供給する。
【0210】前景背景分離部105は、複数のフレーム
の画素値、領域情報、および混合比αを基に、前景の成
分のみからなる前景成分画像を抽出して、動きボケ調整
部106に供給する。
【0211】動きボケ調整部106は、前景背景分離部
105から供給された前景成分画像、動き検出部102
から供給された動きベクトル、および領域特定部103
から供給された領域情報を基に、前景成分画像に含まれ
る動きボケの量を調整して、動きボケの量を調整した前
景成分画像を出力する。
【0212】図44のフローチャートを参照して、分離
処理サーバ11による動きボケの量の調整の処理を説明
する。ステップS11において、領域特定部103は、
入力画像を基に、入力画像の画素毎に前景領域、背景領
域、カバードバックグラウンド領域、またはアンカバー
ドバックグラウンド領域のいずれかに属するかを示す領
域情報を生成する領域特定の処理を実行する。領域特定
の処理の詳細は、後述する。領域特定部103は、生成
した領域情報を混合比算出部104に供給する。
【0213】なお、ステップS11において、領域特定
部103は、入力画像を基に、入力画像の画素毎に前景
領域、背景領域、または混合領域(カバードバックグラ
ウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域
の区別をしない)のいずれかに属するかを示す領域情報
を生成するようにしてもよい。この場合において、前景
背景分離部105および動きボケ調整部106は、動き
ベクトルの方向を基に、混合領域がカバードバックグラ
ウンド領域であるか、またはアンカバードバックグラウ
ンド領域であるかを判定する。例えば、動きベクトルの
方向に対応して、前景領域、混合領域、および背景領域
と順に並んでいるとき、その混合領域は、カバードバッ
クグラウンド領域と判定され、動きベクトルの方向に対
応して、背景領域、混合領域、および前景領域と順に並
んでいるとき、その混合領域は、アンカバードバックグ
ラウンド領域と判定される。
【0214】ステップS12において、混合比算出部1
04は、入力画像および領域情報を基に、混合領域に含
まれる画素毎に、混合比αを算出する。混合比算出の処
理の詳細は、後述する。混合比算出部104は、算出し
た混合比αを前景背景分離部105に供給する。
【0215】ステップS13において、前景背景分離部
105は、領域情報、および混合比αを基に、入力画像
から前景の成分を抽出して、前景成分画像として動きボ
ケ調整部106に供給する。
【0216】ステップS14において、動きボケ調整部
106は、動きベクトルおよび領域情報を基に、動き方
向に並ぶ連続した画素であって、アンカバードバックグ
ラウンド領域、前景領域、およびカバードバックグラウ
ンド領域のいずれかに属するものの画像上の位置を示す
処理単位を生成し、処理単位に対応する前景成分に含ま
れる動きボケの量を調整する。動きボケの量の調整の処
理の詳細については、後述する。
【0217】ステップS15において、分離処理サーバ
11は、画面全体について処理を終了したか否かを判定
し、画面全体について処理を終了していないと判定され
た場合、ステップS14に進み、処理単位に対応する前
景の成分を対象とした動きボケの量の調整の処理を繰り
返す。
【0218】ステップS15において、画面全体につい
て処理を終了したと判定された場合、処理は終了する。
【0219】このように、分離処理サーバ11は、前景
と背景を分離して、前景に含まれる動きボケの量を調整
することができる。すなわち、分離処理サーバ11は、
前景の画素の画素値であるサンプルデータに含まれる動
きボケの量を調整することができる。
【0220】以下、領域特定部103、混合比算出部1
04、前景背景分離部105、および動きボケ調整部1
06のそれぞれの構成について説明する。
【0221】図45は、領域特定部103の構成の一例
を示すブロック図である。図45に構成を示す領域特定
部103は、動きベクトルを利用しない。フレームメモ
リ201は、入力された画像をフレーム単位で記憶す
る。フレームメモリ201は、処理の対象がフレーム#n
であるとき、フレーム#nの2つ前のフレームであるフレ
ーム#n-2、フレーム#nの1つ前のフレームであるフレー
ム#n-1、フレーム#n、フレーム#nの1つ後のフレームで
あるフレーム#n+1、およびフレーム#nの2つ後のフレー
ムであるフレーム#n+2を記憶する。
【0222】静動判定部202−1は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n+2の画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n+1の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、読み出した画素値の差の絶対値を
算出する。静動判定部202−1は、フレーム#n+2の画
素値とフレーム#n+1の画素値との差の絶対値が、予め設
定している閾値Thより大きいか否かを判定し、差の絶対
値が閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−1に供給する。フレーム#n
+2の画素の画素値とフレーム#n+1の画素の画素値との差
の絶対値が閾値Th以下であると判定された場合、静動判
定部202−1は、静止を示す静動判定を領域判定部2
03−1に供給する。
【0223】静動判定部202−2は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n+1の画素の画素値、およびフレーム#nの
対象となる画素の画素値をフレームメモリ201から読
み出して、画素値の差の絶対値を算出する。静動判定部
202−2は、フレーム#n+1の画素値とフレーム#nの画
素値との差の絶対値が、予め設定している閾値Thより大
きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値が、閾値Thよ
り大きいと判定された場合、動きを示す静動判定を領域
判定部203−1および領域判定部203−2に供給す
る。フレーム#n+1の画素の画素値とフレーム#nの画素の
画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であると判定され
た場合、静動判定部202−2は、静止を示す静動判定
を領域判定部203−1および領域判定部203−2に
供給する。
【0224】静動判定部202−3は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n-1の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。
静動判定部202−3は、フレーム#nの画素値とフレー
ム#n-1の画素値との差の絶対値が、予め設定している閾
値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値
が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−2および領域判定部203
−3に供給する。フレーム#nの画素の画素値とフレーム
#n-1の画素の画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であ
ると判定された場合、静動判定部202−3は、静止を
示す静動判定を領域判定部203−2および領域判定部
203−3に供給する。
【0225】静動判定部202−4は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n-1の画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n-2の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。
静動判定部202−4は、フレーム#n-1の画素値とフレ
ーム#n-2の画素値との差の絶対値が、予め設定している
閾値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値
が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−3に供給する。フレーム#n
-1の画素の画素値とフレーム#n-2の画素の画素値との差
の絶対値が、閾値Th以下であると判定された場合、静動
判定部202−4は、静止を示す静動判定を領域判定部
203−3に供給する。
【0226】領域判定部203−1は、静動判定部20
2−1から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静
動判定部202−2から供給された静動判定が動きを示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると
判定し、領域の判定される画素に対応するアンカバード
バックグラウンド領域判定フラグに、アンカバードバッ
クグラウンド領域に属することを示す”1”を設定す
る。
【0227】領域判定部203−1は、静動判定部20
2−1から供給された静動判定が動きを示すか、また
は、静動判定部202−2から供給された静動判定が静
止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素がアンカバードバックグラウンド領域に属
しないと判定し、領域の判定される画素に対応するアン
カバードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバ
ードバックグラウンド領域に属しないことを示す”0”
を設定する。
【0228】領域判定部203−1は、このように”
1”または”0”が設定されたアンカバードバックグラ
ウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ
204に供給する。
【0229】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静
動判定部202−3から供給された静動判定が静止を示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素が静止領域に属すると判定し、領域の判定される
画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領域に属す
ることを示す”1”を設定する。
【0230】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が動きを示すか、また
は、静動判定部202−3から供給された静動判定が動
きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素が静止領域に属しないと判定し、領域の判
定される画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領
域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0231】領域判定部203−2は、このように”
1”または”0”が設定された静止領域判定フラグを判
定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0232】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静
動判定部202−3から供給された静動判定が動きを示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素が動き領域に属すると判定し、領域の判定される
画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領域に属す
ることを示す”1”を設定する。
【0233】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が静止を示すか、また
は、静動判定部202−3から供給された静動判定が静
止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素が動き領域に属しないと判定し、領域の判
定される画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領
域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0234】領域判定部203−2は、このように”
1”または”0”が設定された動き領域判定フラグを判
定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0235】領域判定部203−3は、静動判定部20
2−3から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静
動判定部202−4から供給された静動判定が静止を示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素がカバードバックグラウンド領域に属すると判定
し、領域の判定される画素に対応するカバードバックグ
ラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラウンド
領域に属することを示す”1”を設定する。
【0236】領域判定部203−3は、静動判定部20
2−3から供給された静動判定が静止を示すか、また
は、静動判定部202−4から供給された静動判定が動
きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素がカバードバックグラウンド領域に属しな
いと判定し、領域の判定される画素に対応するカバード
バックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグ
ラウンド領域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0237】領域判定部203−3は、このように”
1”または”0”が設定されたカバードバックグラウン
ド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ20
4に供給する。
【0238】判定フラグ格納フレームメモリ204は、
領域判定部203−1から供給されたアンカバードバッ
クグラウンド領域判定フラグ、領域判定部203−2か
ら供給された静止領域判定フラグ、領域判定部203−
2から供給された動き領域判定フラグ、および領域判定
部203−3から供給されたカバードバックグラウンド
領域判定フラグをそれぞれ記憶する。
【0239】判定フラグ格納フレームメモリ204は、
記憶しているアンカバードバックグラウンド領域判定フ
ラグ、静止領域判定フラグ、動き領域判定フラグ、およ
びカバードバックグラウンド領域判定フラグを合成部2
05に供給する。合成部205は、判定フラグ格納フレ
ームメモリ204から供給された、アンカバードバック
グラウンド領域判定フラグ、静止領域判定フラグ、動き
領域判定フラグ、およびカバードバックグラウンド領域
判定フラグを基に、各画素が、アンカバードバックグラ
ウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバードバッ
クグラウンド領域のいずれかに属することを示す領域情
報を生成し、判定フラグ格納フレームメモリ206に供
給する。
【0240】判定フラグ格納フレームメモリ206は、
合成部205から供給された領域情報を記憶すると共
に、記憶している領域情報を出力する。
【0241】次に、領域特定部103の処理の例を図4
6乃至図50を参照して説明する。
【0242】前景に対応するオブジェクトが移動してい
るとき、オブジェクトに対応する画像の画面上の位置
は、フレーム毎に変化する。図46に示すように、フレ
ーム#nにおいて、Yn(x,y)で示される位置に位置するオ
ブジェクトに対応する画像は、次のフレームであるフレ
ーム#n+1において、Yn+1(x,y)に位置する。
【0243】前景のオブジェクトに対応する画像の動き
方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展
開したモデル図を図22に示す。例えば、前景のオブジ
ェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水平で
あるとき、図47におけるモデル図は、1つのライン上
の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデルを
示す。
【0244】図47において、フレーム#nにおけるライ
ンは、フレーム#n+1におけるラインと同一である。
【0245】フレーム#nにおいて、左から2番目の画素
乃至13番目の画素に含まれているオブジェクトに対応
する前景の成分は、フレーム#n+1において、左から6番
目乃至17番目の画素に含まれる。
【0246】フレーム#nにおいて、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13番
目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に
属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素である。
フレーム#n+1において、カバードバックグラウンド領域
に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素で
あり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素
は、左から6番目乃至8番目の画素である。
【0247】図47に示す例において、フレーム#nに含
まれる前景の成分が、フレーム#n+1において4画素移動
しているので、動き量vは、4である。仮想分割数は、
動き量vに対応し、4である。
【0248】次に、注目しているフレームの前後におけ
る混合領域に属する画素の画素値の変化について説明す
る。
【0249】図48に示す、背景が静止し、前景の動き
量vが4であるフレーム#nにおいて、カバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、左から15番目乃至17
番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ前の
フレーム#n-1において、左から15番目乃至17番目の
画素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。ま
た、更に1つ前のフレーム#n-2において、左から15番
目乃至17番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景
領域に属する。
【0250】ここで、背景に対応するオブジェクトが静
止しているので、フレーム#n-1の左から15番目の画素
の画素値は、フレーム#n-2の左から15番目の画素の画
素値から変化しない。同様に、フレーム#n-1の左から1
6番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から16番
目の画素の画素値から変化せず、フレーム#n-1の左から
17番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から17
番目の画素の画素値から変化しない。
【0251】すなわち、フレーム#nにおけるカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレーム
#n-1およびフレーム#n-2の画素は、背景の成分のみから
成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値は、ほ
ぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混合領域
に属する画素に対応する、フレーム#n-1およびフレーム
#n-2の画素に対する静動判定は、静動判定部202−4
により、静止と判定される。
【0252】フレーム#nにおけるカバードバックグラウ
ンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、フレ
ーム#n-1における背景の成分のみから成る場合と、画素
値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域に属
する画素、および対応するフレーム#n-1の画素に対する
静動判定は、静動判定部202−3により、動きと判定
される。
【0253】このように、領域判定部203−3は、静
動判定部202−3から動きを示す静動判定の結果が供
給され、静動判定部202−4から静止を示す静動判定
の結果が供給されたとき、対応する画素がカバードバッ
クグラウンド領域に属すると判定する。
【0254】図49に示す、背景が静止し、前景の動き
量vが4であるフレーム#nにおいて、アンカバードバッ
クグラウンド領域に含まれる画素は、左から2番目乃至
4番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ後
のフレーム#n+1において、左から2番目乃至4番目の画
素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。ま
た、更に1つ後のフレーム#n+2において、左から2番目
乃至4番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景領域
に属する。
【0255】ここで、背景に対応するオブジェクトが静
止しているので、フレーム#n+2の左から2番目の画素の
画素値は、フレーム#n+1の左から2番目の画素の画素値
から変化しない。同様に、フレーム#n+2の左から3番目
の画素の画素値は、フレーム#n+1の左から3番目の画素
の画素値から変化せず、フレーム#n+2の左から4番目の
画素の画素値は、フレーム#n+1の左から4番目の画素の
画素値から変化しない。
【0256】すなわち、フレーム#nにおけるアンカバー
ドバックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレ
ーム#n+1およびフレーム#n+2の画素は、背景の成分のみ
から成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値
は、ほぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混
合領域に属する画素に対応する、フレーム#n+1およびフ
レーム#n+2の画素に対する静動判定は、静動判定部20
2−1により、静止と判定される。
【0257】フレーム#nにおけるアンカバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、
フレーム#n+1における背景の成分のみから成る場合と、
画素値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域
に属する画素、および対応するフレーム#n+1の画素に対
する静動判定は、静動判定部202−2により、動きと
判定される。
【0258】このように、領域判定部203−1は、静
動判定部202−2から動きを示す静動判定の結果が供
給され、静動判定部202−1から静止を示す静動判定
の結果が供給されたとき、対応する画素がアンカバード
バックグラウンド領域に属すると判定する。
【0259】図50は、フレーム#nにおける領域特定部
103の判定条件を示す図である。フレーム#nの判定の
対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレ
ーム#n-2の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素
の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素
とが静止と判定され、フレーム#nの判定の対象となる画
素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画
素と、フレーム#nの画素とが動きと判定されたとき、領
域特定部103は、フレーム#nの判定の対象となる画素
がカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0260】フレーム#nの判定の対象となる画素の画像
上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フ
レーム#nの画素とが静止と判定され、フレーム#nの画素
と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置
と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが静止と判定
されたとき、領域特定部103は、フレーム#nの判定の
対象となる画素が静止領域に属すると判定する。
【0261】フレーム#nの判定の対象となる画素の画像
上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フ
レーム#nの画素とが動きと判定され、フレーム#nの画素
と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置
と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが動きと判定
されたとき、領域特定部103は、フレーム#nの判定の
対象となる画素が動き領域に属すると判定する。
【0262】フレーム#nの画素と、フレーム#nの判定の
対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレ
ーム#n+1の画素とが動きと判定され、フレーム#nの判定
の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフ
レーム#n+1の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画
素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+2の画
素とが静止と判定されたとき、領域特定部103は、フ
レーム#nの判定の対象となる画素がアンカバードバック
グラウンド領域に属すると判定する。
【0263】図51は、領域特定部103の領域の特定
の結果の例を示す図である。図51(A)において、カ
バードバックグラウンド領域に属すると判定された画素
は、白で表示されている。図51(B)において、アン
カバードバックグラウンド領域に属すると判定された画
素は、白で表示されている。
【0264】図51(C)において、動き領域に属する
と判定された画素は、白で表示されている。図51
(D)において、静止領域に属すると判定された画素
は、白で表示されている。
【0265】図52は、判定フラグ格納フレームメモリ
206が出力する領域情報の内、混合領域を示す領域情
報を画像として示す図である。図52において、カバー
ドバックグラウンド領域またはアンカバードバックグラ
ウンド領域に属すると判定された画素、すなわち混合領
域に属すると判定された画素は、白で表示されている。
判定フラグ格納フレームメモリ206が出力する混合領
域を示す領域情報は、混合領域、および前景領域内のテ
クスチャの無い部分に囲まれたテクスチャの有る部分を
示す。
【0266】次に、図53のフローチャートを参照し
て、領域特定部103の領域特定の処理を説明する。ス
テップS201において、フレームメモリ201は、判
定の対象となるフレーム#nを含むフレーム#n-2乃至フレ
ーム#n+2の画像を取得する。
【0267】ステップS202において、静動判定部2
02−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位
置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定された
場合、ステップS203に進み、静動判定部202−2
は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素
とで、静止か否かを判定する。
【0268】ステップS203において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、ステップS204に進み、領域判定部20
3−2は、領域の判定される画素に対応する静止領域判
定フラグに、静止領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−2は、静止領域判定フラグを
判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続き
は、ステップS205に進む。
【0269】ステップS202において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、または、ステップS203において、フレ
ーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動
きと判定された場合、フレーム#nの画素が静止領域には
属さないので、ステップS204の処理はスキップさ
れ、手続きは、ステップS205に進む。
【0270】ステップS205において、静動判定部2
02−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位
置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された
場合、ステップS206に進み、静動判定部202−2
は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素
とで、動きか否かを判定する。
【0271】ステップS206において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、ステップS207に進み、領域判定部20
3−2は、領域の判定される画素に対応する動き領域判
定フラグに、動き領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−2は、動き領域判定フラグを
判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続き
は、ステップS208に進む。
【0272】ステップS205において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、または、ステップS206において、フレ
ーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静
止と判定された場合、フレーム#nの画素が動き領域には
属さないので、ステップS207の処理はスキップさ
れ、手続きは、ステップS208に進む。
【0273】ステップS208において、静動判定部2
02−4は、フレーム#n-2の画素とフレーム#n-1の同一
位置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定され
た場合、ステップS209に進み、静動判定部202−
3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画
素とで、動きか否かを判定する。
【0274】ステップS209において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、ステップS210に進み、領域判定部20
3−3は、領域の判定される画素に対応するカバードバ
ックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラ
ウンド領域に属することを示す”1”を設定する。領域
判定部203−3は、カバードバックグラウンド領域判
定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給
し、手続きは、ステップS211に進む。
【0275】ステップS208において、フレーム#n-2
の画素とフレーム#n-1の同一位置の画素とで、動きと判
定された場合、または、ステップS209において、フ
レーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、
静止と判定された場合、フレーム#nの画素がカバードバ
ックグラウンド領域には属さないので、ステップS21
0の処理はスキップされ、手続きは、ステップS211
に進む。
【0276】ステップS211において、静動判定部2
02−2は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位
置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された
場合、ステップS212に進み、静動判定部202−1
は、フレーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画
素とで、静止か否かを判定する。
【0277】ステップS212において、フレーム#n+1
の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、静止と判
定された場合、ステップS213に進み、領域判定部2
03−1は、領域の判定される画素に対応するアンカバ
ードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバード
バックグラウンド領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−1は、アンカバードバックグ
ラウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモ
リ204に供給し、手続きは、ステップS214に進
む。
【0278】ステップS211において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、または、ステップS212において、フレ
ーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、
動きと判定された場合、フレーム#nの画素がアンカバー
ドバックグラウンド領域には属さないので、ステップS
213の処理はスキップされ、手続きは、ステップS2
14に進む。
【0279】ステップS214において、領域特定部1
03は、フレーム#nの全ての画素について領域を特定し
たか否かを判定し、フレーム#nの全ての画素について領
域を特定していないと判定された場合、手続きは、ステ
ップS202に戻り、他の画素について、領域特定の処
理を繰り返す。
【0280】ステップS214において、フレーム#nの
全ての画素について領域を特定したと判定された場合、
ステップS215に進み、合成部205は、判定フラグ
格納フレームメモリ204に記憶されているアンカバー
ドバックグラウンド領域判定フラグ、およびカバードバ
ックグラウンド領域判定フラグを基に、混合領域を示す
領域情報を生成し、更に、各画素が、アンカバードバッ
クグラウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバー
ドバックグラウンド領域のいずれかに属することを示す
領域情報を生成し、生成した領域情報を判定フラグ格納
フレームメモリ206に設定し、処理は終了する。
【0281】このように、領域特定部103は、フレー
ムに含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、
静止領域、アンカバードバックグラウンド領域、または
カバードバックグラウンド領域に属することを示す領域
情報を生成することができる。
【0282】なお、領域特定部103は、アンカバード
バックグラウンド領域およびカバードバックグラウンド
領域に対応する領域情報に論理和を適用することによ
り、混合領域に対応する領域情報を生成して、フレーム
に含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、静
止領域、または混合領域に属することを示すフラグから
成る領域情報を生成するようにしてもよい。
【0283】前景に対応するオブジェクトがテクスチャ
を有す場合、領域特定部103は、より正確に動き領域
を特定することができる。
【0284】領域特定部103は、動き領域を示す領域
情報を前景領域を示す領域情報として、また、静止領域
を示す領域情報を背景領域を示す領域情報として出力す
ることができる。
【0285】なお、背景に対応するオブジェクトが静止
しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が
動きを含んでいても上述した領域を特定する処理を適用
することができる。例えば、背景領域に対応する画像が
一様に動いているとき、領域特定部103は、この動き
に対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応するオブ
ジェクトが静止している場合と同様に処理する。また、
背景領域に対応する画像が局所毎に異なる動きを含んで
いるとき、領域特定部103は、動きに対応した画素を
選択して、上述の処理を実行する。
【0286】図54は、領域特定部103の構成の他の
一例を示すブロック図である。図54に示す領域特定部
103は、動きベクトルを使用しない。背景画像生成部
301は、入力画像に対応する背景画像を生成し、生成
した背景画像を2値オブジェクト画像抽出部302に供
給する。背景画像生成部301は、例えば、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを抽出して、背景画像を生成する。
【0287】前景のオブジェクトに対応する画像の動き
方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展
開したモデル図の例を図55に示す。例えば、前景のオ
ブジェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水
平であるとき、図55におけるモデル図は、1つのライ
ン上の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデ
ルを示す。
【0288】図55において、フレーム#nにおけるライ
ンは、フレーム#n-1およびフレーム#n+1におけるライン
と同一である。
【0289】フレーム#nにおいて、左から6番目の画素
乃至17番目の画素に含まれているオブジェクトに対応
する前景の成分は、フレーム#n-1において、左から2番
目乃至13番目の画素に含まれ、フレーム#n+1におい
て、左から10番目乃至21番目の画素に含まれる。
【0290】フレーム#n-1において、カバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13
番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域
に属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素であ
る。フレーム#nにおいて、カバードバックグラウンド領
域に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素
であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画
素は、左から6番目乃至8番目の画素である。フレーム
#n+1において、カバードバックグラウンド領域に属する
画素は、左から19番目乃至21番目の画素であり、ア
ンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左か
ら10番目乃至12番目の画素である。
【0291】フレーム#n-1において、背景領域に属する
画素は、左から1番目の画素、および左から14番目乃
至21番目の画素である。フレーム#nにおいて、背景領
域に属する画素は、左から1番目乃至5番目の画素、お
よび左から18番目乃至21番目の画素である。フレー
ム#n+1において、背景領域に属する画素は、左から1番
目乃至9番目の画素である。
【0292】背景画像生成部301が生成する、図55
の例に対応する背景画像の例を図56に示す。背景画像
は、背景のオブジェクトに対応する画素から構成され、
前景のオブジェクトに対応する画像の成分を含まない。
【0293】2値オブジェクト画像抽出部302は、背
景画像および入力画像の相関を基に、2値オブジェクト
画像を生成し、生成した2値オブジェクト画像を時間変
化検出部303に供給する。
【0294】図57は、2値オブジェクト画像抽出部3
02の構成を示すブロック図である。相関値演算部32
1は、背景画像生成部301から供給された背景画像お
よび入力画像の相関を演算し、相関値を生成して、生成
した相関値をしきい値処理部322に供給する。
【0295】相関値演算部321は、例えば、図58
(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背景画
像の中のブロックと、図58(B)に示すように、背景
画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3×3
の入力画像の中のブロックに、式(4)を適用して、Y
4に対応する相関値を算出する。
【0296】
【数2】
【数3】
【数4】
【0297】相関値演算部321は、このように各画素
に対応して算出された相関値をしきい値処理部322に
供給する。
【0298】また、相関値演算部321は、例えば、図
59(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背
景画像の中のブロックと、図59(B)に示すように、
背景画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3
×3の入力画像の中のブロックに、式(7)を適用し
て、Y4に対応する差分絶対値を算出するようにしても
よい。
【0299】
【数5】
【0300】相関値演算部321は、このように算出さ
れた差分絶対値を相関値として、しきい値処理部322
に供給する。
【0301】しきい値処理部322は、相関画像の画素
値としきい値th0とを比較して、相関値がしきい値th0以
下である場合、2値オブジェクト画像の画素値に1を設
定し、相関値がしきい値th0より大きい場合、2値オブ
ジェクト画像の画素値に0を設定して、0または1が画素
値に設定された2値オブジェクト画像を出力する。しき
い値処理部322は、しきい値th0を予め記憶するよう
にしてもよく、または、外部から入力されたしきい値th
0を使用するようにしてもよい。
【0302】図60は、図55に示す入力画像のモデル
に対応する2値オブジェクト画像の例を示す図である。
2値オブジェクト画像において、背景画像と相関の高い
画素には、画素値に0が設定される。
【0303】図61は、時間変化検出部303の構成を
示すブロック図である。フレームメモリ341は、フレ
ーム#nの画素について領域を判定するとき、2値オブジ
ェクト画像抽出部302から供給された、フレーム#n-
1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブジェク
ト画像を記憶する。
【0304】領域判定部342は、フレームメモリ34
1に記憶されているフレーム#n-1、フレーム#n、および
フレーム#n+1の2値オブジェクト画像を基に、フレーム
#nの各画素について領域を判定して、領域情報を生成
し、生成した領域情報を出力する。
【0305】図62は、領域判定部342の判定を説明
する図である。フレーム#nの2値オブジェクト画像の注
目している画素が0であるとき、領域判定部342は、
フレーム#nの注目している画素が背景領域に属すると判
定する。
【0306】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が1であり、フレーム#n+1の2
値オブジェクト画像の対応する画素が1であるとき、領
域判定部342は、フレーム#nの注目している画素が前
景領域に属すると判定する。
【0307】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部3
42は、フレーム#nの注目している画素がカバードバッ
クグラウンド領域に属すると判定する。
【0308】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n+1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部3
42は、フレーム#nの注目している画素がアンカバード
バックグラウンド領域に属すると判定する。
【0309】図63は、図55に示す入力画像のモデル
に対応する2値オブジェクト画像について、時間変化検
出部303の判定した例を示す図である。時間変化検出
部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの対応
する画素が0なので、フレーム#nの左から1番目乃至5
番目の画素を背景領域に属すると判定する。
【0310】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n+1の
対応する画素が0なので、左から6番目乃至9番目の画
素をアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定
する。
【0311】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の
対応する画素が1であり、フレーム#n+1の対応する画素
が1なので、左から10番目乃至13番目の画素を前景
領域に属すると判定する。
【0312】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の
対応する画素が0なので、左から14番目乃至17番目
の画素をカバードバックグラウンド領域に属すると判定
する。
【0313】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの対応する画素が0なので、左から
18番目乃至21番目の画素を背景領域に属すると判定
する。
【0314】次に、図64のフローチャートを参照し
て、領域判定部103の領域特定の処理を説明する。ス
テップS301において、領域判定部103の背景画像
生成部301は、入力画像を基に、例えば、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを抽出して背景画像を生成し、生成した背景画像を2
値オブジェクト画像抽出部302に供給する。
【0315】ステップS302において、2値オブジェ
クト画像抽出部302は、例えば、図58を参照して説
明した演算により、入力画像と背景画像生成部301か
ら供給された背景画像との相関値を演算する。ステップ
S303において、2値オブジェクト画像抽出部302
は、例えば、相関値としきい値th0とを比較することに
より、相関値およびしきい値th0から2値オブジェクト
画像を演算する。
【0316】ステップS304において、時間変化検出
部303は、領域判定の処理を実行して、処理は終了す
る。
【0317】図65のフローチャートを参照して、ステ
ップS304に対応する領域判定の処理の詳細を説明す
る。ステップS321において、時間変化検出部303
の領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶さ
れているフレーム#nにおいて、注目する画素が0である
か否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が
0であると判定された場合、ステップS322に進み、
フレーム#nの注目する画素が背景領域に属すると設定し
て、処理は終了する。
【0318】ステップS321において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が1であると判定された場合、ス
テップS323に進み、時間変化検出部303の領域判
定部342は、フレームメモリ341に記憶されている
フレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、かつ、
フレーム#n-1において、対応する画素が0であるか否か
を判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が1であ
り、かつ、フレーム#n-1において、対応する画素が0で
あると判定された場合、ステップS324に進み、フレ
ーム#nの注目する画素がカバードバックグラウンド領域
に属すると設定して、処理は終了する。
【0319】ステップS323において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#
n-1において、対応する画素が1であると判定された場
合、ステップS325に進み、時間変化検出部303の
領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶され
ているフレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、
かつ、フレーム#n+1において、対応する画素が0である
か否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が
1であり、かつ、フレーム#n+1において、対応する画素
が0であると判定された場合、ステップS326に進
み、フレーム#nの注目する画素がアンカバードバックグ
ラウンド領域に属すると設定して、処理は終了する。
【0320】ステップS325において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#
n+1において、対応する画素が1であると判定された場
合、ステップS327に進み、時間変化検出部303の
領域判定部342は、フレーム#nの注目する画素を前景
領域と設定して、処理は終了する。
【0321】このように、領域特定部103は、入力さ
れた画像と対応する背景画像との相関値を基に、入力画
像の画素が前景領域、背景領域、カバードバックグラウ
ンド領域、およびアンカバードバックグラウンド領域の
いずれかに属するかを特定して、特定した結果に対応す
る領域情報を生成することができる。
【0322】図66は、領域特定部103の他の構成を
示すブロック図である。図66に示す領域特定部103
は、動き検出部102から供給される動きベクトルとそ
の位置情報を使用する。図54に示す場合と同様の部分
には、同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0323】ロバスト化部361は、2値オブジェクト
画像抽出部302から供給された、N個のフレームの2
値オブジェクト画像を基に、ロバスト化された2値オブ
ジェクト画像を生成して、時間変化検出部303に出力
する。
【0324】図67は、ロバスト化部361の構成を説
明するブロック図である。動き補償部381は、動き検
出部102から供給された動きベクトルとその位置情報
を基に、N個のフレームの2値オブジェクト画像の動き
を補償して、動きが補償された2値オブジェクト画像を
スイッチ382に出力する。
【0325】図68および図69の例を参照して、動き
補償部381の動き補償について説明する。例えば、フ
レーム#nの領域を判定するとき、図68に例を示すフレ
ーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブ
ジェクト画像が入力された場合、動き補償部381は、
動き検出部102から供給された動きベクトルを基に、
図69に例を示すように、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像、およびフレーム#n+1の2値オブジェクト画像
を動き補償して、動き補償された2値オブジェクト画像
をスイッチ382に供給する。
【0326】スイッチ382は、1番目のフレームの動
き補償された2値オブジェクト画像をフレームメモリ3
83−1に出力し、2番目のフレームの動き補償された
2値オブジェクト画像をフレームメモリ383−2に出
力する。同様に、スイッチ382は、3番目乃至N−1
番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像
のそれぞれをフレームメモリ383−3乃至フレームメ
モリ383−(N−1)のいずれかに出力し、N番目の
フレームの動き補償された2値オブジェクト画像をフレ
ームメモリ383−Nに出力する。
【0327】フレームメモリ383−1は、1番目のフ
レームの動き補償された2値オブジェクト画像を記憶
し、記憶されている2値オブジェクト画像を重み付け部
384−1に出力する。フレームメモリ383−2は、
2番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画
像を記憶し、記憶されている2値オブジェクト画像を重
み付け部384−2に出力する。
【0328】同様に、フレームメモリ383−3乃至フ
レームメモリ383−(N−1)のそれぞれは、3番目
のフレーム乃至N−1番目のフレームの動き補償された
2値オブジェクト画像のいずれかを記憶し、記憶されて
いる2値オブジェクト画像を重み付け部384−3乃至
重み付け部384−(N−1)のいずれかに出力する。
フレームメモリ383−Nは、N番目のフレームの動き
補償された2値オブジェクト画像を記憶し、記憶されて
いる2値オブジェクト画像を重み付け部384−Nに出
力する。
【0329】重み付け部384−1は、フレームメモリ
383−1から供給された1番目のフレームの動き補償
された2値オブジェクト画像の画素値に予め定めた重み
w1を乗じて、積算部385に供給する。重み付け部38
4−2は、フレームメモリ383−2から供給された2
番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像
の画素値に予め定めた重みw2を乗じて、積算部385に
供給する。
【0330】同様に、重み付け部384−3乃至重み付
け部384−(N−1)のそれぞれは、フレームメモリ
383−3乃至フレームメモリ383−(N−1)のい
ずれかから供給された3番目乃至N−1番目のいずれか
のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像の画
素値に予め定めた重みw3乃至重みw(N-1)のいずれかを乗
じて、積算部385に供給する。重み付け部384−N
は、フレームメモリ383−Nから供給されたN番目の
フレームの動き補償された2値オブジェクト画像の画素
値に予め定めた重みwNを乗じて、積算部385に供給す
る。
【0331】積算部385は、1乃至N番目のフレーム
の動き補償され、それぞれ重みw1乃至wNのいずれかが乗
じられた、2値オブジェクト画像の対応する画素値を積
算して、積算された画素値を予め定めたしきい値th0と
比較することにより2値オブジェクト画像を生成する。
【0332】このように、ロバスト化部361は、N個
の2値オブジェクト画像からロバスト化された2値オブ
ジェト画像を生成して、時間変化検出部303に供給す
るので、図66に構成を示す領域特定部103は、入力
画像にノイズが含まれていても、図54に示す場合に比
較して、より正確に領域を特定することができる。
【0333】次に、図66に構成を示す領域特定部10
3の領域特定の処理について、図70のフローチャート
を参照して説明する。ステップS341乃至ステップS
343の処理は、図64のフローチャートで説明したス
テップS301乃至ステップS303とそれぞれ同様な
のでその説明は省略する。
【0334】ステップS344において、ロバスト化部
361は、ロバスト化の処理を実行する。
【0335】ステップS345において、時間変化検出
部303は、領域判定の処理を実行して、処理は終了す
る。ステップS345の処理の詳細は、図65のフロー
チャートを参照して説明した処理と同様なのでその説明
は省略する。
【0336】次に、図71のフローチャートを参照し
て、図70のステップS344の処理に対応する、ロバ
スト化の処理の詳細について説明する。ステップS36
1において、動き補償部381は、動き検出部102か
ら供給される動きベクトルとその位置情報を基に、入力
された2値オブジェクト画像の動き補償の処理を実行す
る。ステップS362において、フレームメモリ383
−1乃至383−Nのいずれかは、スイッチ382を介
して供給された動き補償された2値オブジェクト画像を
記憶する。
【0337】ステップS363において、ロバスト化部
361は、N個の2値オブジェクト画像が記憶されたか
否かを判定し、N個の2値オブジェクト画像が記憶され
ていないと判定された場合、ステップS361に戻り、
2値オブジェクト画像の動き補償の処理および2値オブ
ジェクト画像の記憶の処理を繰り返す。
【0338】ステップS363において、N個の2値オ
ブジェクト画像が記憶されたと判定された場合、ステッ
プS364に進み、重み付け部384−1乃至384−
Nのそれぞれは、N個の2値オブジェクト画像のそれぞ
れにw1乃至wNのいずれかの重みを乗じて、重み付けす
る。
【0339】ステップS365において、積算部385
は、重み付けされたN個の2値オブジェクト画像を積算
する。
【0340】ステップS366において、積算部385
は、例えば、予め定められたしきい値th1との比較など
により、積算された画像から2値オブジェクト画像を生
成して、処理は終了する。
【0341】このように、図66に構成を示す領域特定
部103は、ロバスト化された2値オブジェクト画像を
基に、領域情報を生成することができる。
【0342】以上のように、領域特定部103は、フレ
ームに含まれている画素のそれぞれについて、動き領
域、静止領域、アンカバードバックグラウンド領域、ま
たはカバードバックグラウンド領域に属することを示す
領域情報を生成することができる。
【0343】図72は、混合比算出部104の構成の一
例を示すブロック図である。推定混合比処理部401
は、入力画像を基に、カバードバックグラウンド領域の
モデルに対応する演算により、画素毎に推定混合比を算
出して、算出した推定混合比を混合比決定部403に供
給する。
【0344】推定混合比処理部402は、入力画像を基
に、アンカバードバックグラウンド領域のモデルに対応
する演算により、画素毎に推定混合比を算出して、算出
した推定混合比を混合比決定部403に供給する。
【0345】前景に対応するオブジェクトがシャッタ時
間内に等速で動いていると仮定できるので、混合領域に
属する画素の混合比αは、以下の性質を有する。すなわ
ち、混合比αは、画素の位置の変化に対応して、直線的
に変化する。画素の位置の変化を1次元とすれば、混合
比αの変化は、直線で表現することができ、画素の位置
の変化を2次元とすれば、混合比αの変化は、平面で表
現することができる。
【0346】なお、1フレームの期間は短いので、前景
に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動して
いると仮定が成り立つ。
【0347】この場合、混合比αの傾きは、前景のシャ
ッタ時間内での動き量vの逆比となる。
【0348】理想的な混合比αの例を図73に示す。理
想的な混合比αの混合領域における傾きlは、動き量vの
逆数として表すことができる。
【0349】図73に示すように、理想的な混合比α
は、背景領域において、1の値を有し、前景領域におい
て、0の値を有し、混合領域において、0を越え1未満
の値を有する。
【0350】図74の例において、フレーム#nの左から
7番目の画素の画素値C06は、フレーム#n-1の左から7
番目の画素の画素値P06を用いて、式(8)で表すこと
ができる。
【0351】
【数6】
【0352】式(8)において、画素値C06を混合領域
の画素の画素値Mと、画素値P06を背景領域の画素の画素
値Bと表現する。すなわち、混合領域の画素の画素値Mお
よび背景領域の画素の画素値Bは、それぞれ、式(9)
および式(10)のように表現することができる。
【0353】 M=C06 (9) B=P06 (10)
【0354】式(8)中の2/vは、混合比αに対応す
る。動き量vが4なので、フレーム#nの左から7番目の
画素の混合比αは、0.5となる。
【0355】以上のように、注目しているフレーム#nの
画素値Cを混合領域の画素値と見なし、フレーム#nの前
のフレーム#n-1の画素値Pを背景領域の画素値と見なす
ことで、混合比αを示す式(3)は、式(11)のよう
に書き換えられる。
【0356】 C=α・P+f (11) 式(11)のfは、注目している画素に含まれる前景の
成分の和ΣiFi/vである。式(11)に含まれる変数
は、混合比αおよび前景の成分の和fの2つである。
【0357】同様に、アンカバードバックグラウンド領
域における、動き量vが4であり、時間方向の仮想分割
数が4である、画素値を時間方向に展開したモデルを図
75に示す。
【0358】アンカバードバックグラウンド領域におい
て、上述したカバードバックグラウンド領域における表
現と同様に、注目しているフレーム#nの画素値Cを混合
領域の画素値と見なし、フレーム#nの後のフレーム#n+1
の画素値Nを背景領域の画素値と見なすことで、混合比
αを示す式(3)は、式(12)のように表現すること
ができる。
【0359】 C=α・N+f (12)
【0360】なお、背景のオブジェクトが静止している
として説明したが、背景のオブジェクトが動いている場
合においても、背景の動き量vに対応させた位置の画素
の画素値を利用することにより、式(8)乃至式(1
2)を適用することができる。例えば、図74におい
て、背景に対応するオブジェクトの動き量vが2であ
り、仮想分割数が2であるとき、背景に対応するオブジ
ェクトが図中の右側に動いているとき、式(10)にお
ける背景領域の画素の画素値Bは、画素値P04とされる。
【0361】式(11)および式(12)は、それぞれ
2つの変数を含むので、そのままでは混合比αを求める
ことができない。ここで、画像は一般的に空間的に相関
が強いので近接する画素同士でほぼ同じ画素値となる。
【0362】そこで、前景成分は、空間的に相関が強い
ので、前景の成分の和fを前または後のフレームから導
き出せるように式を変形して、混合比αを求める。
【0363】図76のフレーム#nの左から7番目の画素
の画素値Mcは、式(13)で表すことができる。
【0364】
【数7】 式(13)の右辺第1項の2/vは、混合比αに相当す
る。式(13)の右辺第2項は、後のフレーム#n+1の画
素値を利用して、式(14)のように表すこととする。
【0365】
【数8】
【0366】ここで、前景の成分の空間相関を利用し
て、式(15)が成立するとする。
【0367】 F=F05=F06=F07=F08=F09=F10=F11=F12 (15) 式(14)は、式(15)を利用して、式(16)のよ
うに置き換えることができる。
【0368】
【数9】 結果として、βは、式(17)で表すことができる。
【0369】 β=2/4 (17)
【0370】一般的に、式(15)に示すように混合領
域に関係する前景の成分が等しいと仮定すると、混合領
域の全ての画素について、内分比の関係から式(18)
が成立する。
【0371】 β=1-α (18)
【0372】式(18)が成立するとすれば、式(1
1)は、式(19)に示すように展開することができ
る。
【0373】
【数10】
【0374】同様に、式(18)が成立するとすれば、
式(12)は、式(20)に示すように展開することが
できる。
【0375】
【数11】
【0376】式(19)および式(20)において、
C,N、およびPは、既知の画素値なので、式(19)お
よび式(20)に含まれる変数は、混合比αのみであ
る。式(19)および式(20)における、C,N、およ
びPの関係を図77に示す。Cは、混合比αを算出する、
フレーム#nの注目している画素の画素値である。Nは、
注目している画素と空間方向の位置が対応する、フレー
ム#n+1の画素の画素値である。Pは、注目している画素
と空間方向の位置が対応する、フレーム#n-1の画素の画
素値である。
【0377】従って、式(19)および式(20)のそ
れぞれに1つの変数が含まれることとなるので、3つの
フレームの画素の画素値を利用して、混合比αを算出す
ることができる。式(19)および式(20)を解くこ
とにより、正しい混合比αが算出されるための条件は、
混合領域に関係する前景の成分が等しい、すなわち、前
景のオブジェクトが静止しているとき撮像された前景の
画像オブジェクトにおいて、前景のオブジェクトの動き
の方向に対応する、画像オブジェクトの境界に位置する
画素であって、動き量vの2倍の数の連続している画素
の画素値が、一定であることである。
【0378】以上のように、カバードバックグラウンド
領域に属する画素の混合比αは、式(21)により算出
され、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素
の混合比αは、式(22)により算出される。
【0379】 α=(C-N)/(P-N) (21) α=(C-P)/(N-P) (22)
【0380】図78は、推定混合比処理部401の構成
を示すブロック図である。フレームメモリ421は、入
力された画像をフレーム単位で記憶し、入力画像として
入力されているフレームから1つ後のフレームをフレー
ムメモリ422および混合比演算部423に供給する。
【0381】フレームメモリ422は、入力された画像
をフレーム単位で記憶し、フレームメモリ421から供
給されているフレームから1つ後のフレームを混合比演
算部423に供給する。
【0382】従って、入力画像としてフレーム#n+1が混
合比演算部423に入力されているとき、フレームメモ
リ421は、フレーム#nを混合比演算部423に供給
し、フレームメモリ422は、フレーム#n-1を混合比演
算部423に供給する。
【0383】混合比演算部423は、式(21)に示す
演算により、フレーム#nの注目している画素の画素値
C、注目している画素と空間的位置が対応する、フレー
ム#n+1の画素の画素値N、および注目している画素と空
間的位置が対応する、フレーム#n-1の画素の画素値Pを
基に、注目している画素の推定混合比を算出して、算出
した推定混合比を出力する。例えば、背景が静止してい
るとき、混合比演算部423は、フレーム#nの注目して
いる画素の画素値C、注目している画素とフレーム内の
位置が同じ、フレーム#n+1の画素の画素値N、および注
目している画素とフレーム内の位置が同じ、フレーム#n
-1の画素の画素値Pを基に、注目している画素の推定混
合比を算出して、算出した推定混合比を出力する。
【0384】このように、推定混合比処理部401は、
入力画像を基に、推定混合比を算出して、混合比決定部
403に供給することができる。
【0385】なお、推定混合比処理部402は、推定混
合比処理部401が式(21)に示す演算により、注目
している画素の推定混合比を算出するのに対して、式
(22)に示す演算により、注目している画素の推定混
合比を算出する部分が異なることを除き、推定混合比処
理部401と同様なので、その説明は省略する。
【0386】図79は、推定混合比処理部401により
算出された推定混合比の例を示す図である。図79に示
す推定混合比は、等速で動いているオブジェクトに対応
する前景の動き量vが11である場合の結果を、1ライ
ンに対して示すものである。
【0387】推定混合比は、混合領域において、図73
に示すように、ほぼ直線的に変化していることがわか
る。
【0388】図72に戻り、混合比決定部403は、領
域特定部103から供給された、混合比αの算出の対象
となる画素が、前景領域、背景領域、カバードバックグ
ラウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領
域のいずれかに属するかを示す領域情報を基に、混合比
αを設定する。混合比決定部403は、対象となる画素
が前景領域に属する場合、0を混合比αに設定し、対象
となる画素が背景領域に属する場合、1を混合比αに設
定し、対象となる画素がカバードバックグラウンド領域
に属する場合、推定混合比処理部401から供給された
推定混合比を混合比αに設定し、対象となる画素がアン
カバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合
比処理部402から供給された推定混合比を混合比αに
設定する。混合比決定部403は、領域情報を基に設定
した混合比αを出力する。
【0389】図80は、混合比算出部104の他の構成
を示すブロック図である。選択部441は、領域特定部
103から供給された領域情報を基に、カバードバック
グラウンド領域に属する画素および、これに対応する前
および後のフレームの画素を推定混合比処理部442に
供給する。選択部441は、領域特定部103から供給
された領域情報を基に、アンカバードバックグラウンド
領域に属する画素および、これに対応する前および後の
フレームの画素を推定混合比処理部443に供給する。
【0390】推定混合比処理部442は、選択部441
から入力された画素値を基に、式(21)に示す演算に
より、カバードバックグラウンド領域に属する、注目し
ている画素の推定混合比を算出して、算出した推定混合
比を選択部444に供給する。
【0391】推定混合比処理部443は、選択部441
から入力された画素値を基に、式(22)に示す演算に
より、アンカバードバックグラウンド領域に属する、注
目している画素の推定混合比を算出して、算出した推定
混合比を選択部444に供給する。
【0392】選択部444は、領域特定部103から供
給された領域情報を基に、対象となる画素が前景領域に
属する場合、0である推定混合比を選択して、混合比α
に設定し、対象となる画素が背景領域に属する場合、1
である推定混合比を選択して、混合比αに設定する。選
択部444は、対象となる画素がカバードバックグラウ
ンド領域に属する場合、推定混合比処理部442から供
給された推定混合比を選択して混合比αに設定し、対象
となる画素がアンカバードバックグラウンド領域に属す
る場合、推定混合比処理部443から供給された推定混
合比を選択して混合比αに設定する。選択部444は、
領域情報を基に選択して設定した混合比αを出力する。
【0393】このように、図80に示す他の構成を有す
る混合比算出部104は、画像の含まれる画素毎に混合
比αを算出して、算出した混合比αを出力することがで
きる。
【0394】図81のフローチャートを参照して、図7
2に構成を示す混合比算出部104の混合比αの算出の
処理を説明する。ステップS401において、混合比算
出部104は、領域特定部103から供給された領域情
報を取得する。ステップS402において、推定混合比
処理部401は、カバードバックグラウンド領域に対応
するモデルにより推定混合比の演算の処理を実行し、算
出した推定混合比を混合比決定部403に供給する。混
合比推定の演算の処理の詳細は、図82のフローチャー
トを参照して、後述する。
【0395】ステップS403において、推定混合比処
理部402は、アンカバードバックグラウンド領域に対
応するモデルにより推定混合比の演算の処理を実行し、
算出した推定混合比を混合比決定部403に供給する。
【0396】ステップS404において、混合比算出部
104は、フレーム全体について、混合比αを推定した
か否かを判定し、フレーム全体について、混合比αを推
定していないと判定された場合、ステップS402に戻
り、次の画素について混合比αを推定する処理を実行す
る。
【0397】ステップS404において、フレーム全体
について、混合比αを推定したと判定された場合、ステ
ップS405に進み、混合比決定部403は、画素が、
前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、
またはアンカバードバックグラウンド領域のいずれかに
属するかを示す、領域特定部103から供給された領域
情報を基に、混合比αを設定する。混合比決定部403
は、対象となる画素が前景領域に属する場合、0を混合
比αに設定し、対象となる画素が背景領域に属する場
合、1を混合比αに設定し、対象となる画素がカバード
バックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部
401から供給された推定混合比を混合比αに設定し、
対象となる画素がアンカバードバックグラウンド領域に
属する場合、推定混合比処理部402から供給された推
定混合比を混合比αに設定し、処理は終了する。
【0398】このように、混合比算出部104は、領域
特定部103から供給された領域情報、および入力画像
を基に、各画素に対応する特徴量である混合比αを算出
することができる。
【0399】図80に構成を示す混合比算出部104の
混合比αの算出の処理は、図81のフローチャートで説
明した処理と同様なので、その説明は省略する。
【0400】次に、図81のステップS402に対応す
る、カバードバックグラウンド領域に対応するモデルに
よる混合比推定の処理を図82のフローチャートを参照
して説明する。
【0401】ステップS421において、混合比演算部
423は、フレームメモリ421から、フレーム#nの注
目画素の画素値Cを取得する。
【0402】ステップS422において、混合比演算部
423は、フレームメモリ422から、注目画素に対応
する、フレーム#n-1の画素の画素値Pを取得する。
【0403】ステップS423において、混合比演算部
423は、入力画像に含まれる注目画素に対応する、フ
レーム#n+1の画素の画素値Nを取得する。
【0404】ステップS424において、混合比演算部
423は、フレーム#nの注目画素の画素値C、フレーム#
n-1の画素の画素値P、およびフレーム#n+1の画素の画素
値Nを基に、推定混合比を演算する。
【0405】ステップS425において、混合比演算部
423は、フレーム全体について、推定混合比を演算す
る処理を終了したか否かを判定し、フレーム全体につい
て、推定混合比を演算する処理を終了していないと判定
された場合、ステップS421に戻り、次の画素につい
て推定混合比を算出する処理を繰り返す。
【0406】ステップS425において、フレーム全体
について、推定混合比を演算する処理を終了したと判定
された場合、処理は終了する。
【0407】このように、推定混合比処理部401は、
入力画像を基に、推定混合比を演算することができる。
【0408】図81のステップS403におけるアンカ
バードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混
合比推定の処理は、アンカバードバックグラウンド領域
のモデルに対応する式を利用した、図82のフローチャ
ートに示す処理と同様なので、その説明は省略する。
【0409】なお、図80に示す推定混合比処理部44
2および推定混合比処理部443は、図82に示すフロ
ーチャートと同様の処理を実行して推定混合比を演算す
るので、その説明は省略する。
【0410】また、背景に対応するオブジェクトが静止
しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が
動きを含んでいても上述した混合比αを求める処理を適
用することができる。例えば、背景領域に対応する画像
が一様に動いているとき、推定混合比処理部401は、
背景の動きに対応して画像全体をシフトさせ、背景に対
応するオブジェクトが静止している場合と同様に処理す
る。また、背景領域に対応する画像が局所毎に異なる背
景の動きを含んでいるとき、推定混合比処理部401
は、混合領域に属する画素に対応する画素として、背景
の動きに対応した画素を選択して、上述の処理を実行す
る。
【0411】また、混合比算出部104は、全ての画素
について、カバードバックグラウンド領域に対応するモ
デルによる混合比推定の処理のみを実行して、算出され
た推定混合比を混合比αとして出力するようにしてもよ
い。この場合において、混合比αは、カバードバックグ
ラウンド領域に属する画素について、背景の成分の割合
を示し、アンカバードバックグラウンド領域に属する画
素について、前景の成分の割合を示す。アンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素について、このように
算出された混合比αと1との差分の絶対値を算出して、
算出した絶対値を混合比αに設定すれば、分離処理サー
バ11は、アンカバードバックグラウンド領域に属する
画素について、背景の成分の割合を示す混合比αを求め
ることができる。
【0412】なお、同様に、混合比算出部104は、全
ての画素について、アンカバードバックグラウンド領域
に対応するモデルによる混合比推定の処理のみを実行し
て、算出された推定混合比を混合比αとして出力するよ
うにしてもよい。
【0413】次に、混合比αが直線的に変化する性質を
利用して混合比αを算出する混合比算出部104につい
て説明する。
【0414】上述したように、式(11)および式(1
2)は、それぞれ2つの変数を含むので、そのままでは
混合比αを求めることができない。
【0415】そこで、シャッタ時間内において、前景に
対応するオブジェクトが等速で動くことによる、画素の
位置の変化に対応して、混合比αが直線的に変化する性
質を利用して、空間方向に、混合比αと前景の成分の和
fとを近似した式を立てる。混合領域に属する画素の画
素値および背景領域に属する画素の画素値の組の複数を
利用して、混合比αと前景の成分の和fとを近似した式
を解く。
【0416】混合比αの変化を、直線として近似する
と、混合比αは、式(23)で表される。
【0417】 α=il+p (23) 式(23)において、iは、注目している画素の位置を
0とした空間方向のインデックスである。lは、混合比
αの直線の傾きである。pは、混合比αの直線の切片で
ある共に、注目している画素の混合比αである。式(2
3)において、インデックスiは、既知であるが、傾きl
および切片pは、未知である。
【0418】インデックスi、傾きl、および切片pの関
係を図83に示す。
【0419】混合比αを式(23)のように近似するこ
とにより、複数の画素に対して複数の異なる混合比α
は、2つの変数で表現される。図83に示す例におい
て、5つの画素に対する5つの混合比は、2つの変数で
ある傾きlおよび切片pにより表現される。
【0420】図84に示す平面で混合比αを近似する
と、画像の水平方向および垂直方向の2つの方向に対応
する動きvを考慮したとき、式(23)を平面に拡張し
て、混合比αは、式(24)で表される。
【0421】 α=jm+kq+p (24) 式(24)において、jは、注目している画素の位置を
0とした水平方向のインデックスであり、kは、垂直方
向のインデックスである。mは、混合比αの面の水平方
向の傾きであり、qは、混合比αの面の垂直方向の傾き
である。pは、混合比αの面の切片である。
【0422】例えば、図74に示すフレーム#nにおい
て、C05乃至C07について、それぞれ、式(25)乃至式
(27)が成立する。
【0423】 C05=α05・B05/v+f05 (25) C06=α06・B06/v+f06 (26) C07=α07・B07/v+f07 (27)
【0424】前景の成分が近傍で一致する、すなわち、
F01乃至F03が等しいとして、F01乃至F03をFcに置き換え
ると式(28)が成立する。
【0425】 f(x)=(1-α(x))・Fc (28) 式(28)において、xは、空間方向の位置を表す。
【0426】α(x)を式(24)で置き換えると、式
(28)は、式(29)として表すことができる。
【0427】 f(x)=(1-(jm+kq+p))・Fc =j ・(-m・Fc)+k・(-q・Fc)+((1-p)・Fc) =js+kt+u (29)
【0428】式(29)において、(-m・Fc)、(-q・
Fc)、および(1-p)・Fcは、式(30)乃至式(32)
に示すように置き換えられている。
【0429】 s=-m・Fc (30) t=-q・Fc (31) u=(1-p)・Fc (32)
【0430】式(29)において、jは、注目している
画素の位置を0とした水平方向のインデックスであり、
kは、垂直方向のインデックスである。
【0431】このように、前景に対応するオブジェクト
がシャッタ時間内において等速に移動し、前景に対応す
る成分が近傍において一定であるという仮定が成立する
ので、前景の成分の和は、式(29)で近似される。
【0432】なお、混合比αを直線で近似する場合、前
景の成分の和は、式(33)で表すことができる。
【0433】 f(x)=is+u (33)
【0434】式(13)の混合比αおよび前景成分の和
を、式(24)および式(29)を利用して置き換える
と、画素値Mは、式(34)で表される。
【0435】 M=(jm+kq+p)・B+js+kt+u =jB・m+kB・q+B・p+j・s+k・t+u (34)
【0436】式(34)において、未知の変数は、混合
比αの面の水平方向の傾きm、混合比αの面の垂直方向
の傾きq、混合比αの面の切片p、s、t、およびuの6つ
である。
【0437】注目している画素の近傍の画素に対応させ
て、式(34)に示す正規方程式に、画素値Mまたは画
素値Bを設定し、画素値Mまたは画素値Bが設定された複
数の正規方程式を最小自乗法で解いて、混合比αを算出
する。
【0438】例えば、注目している画素の水平方向のイ
ンデックスjを0とし、垂直方向のインデックスkを0と
し、注目している画素の近傍の3×3の画素について、
式(34)に示す正規方程式に画素値Mまたは画素値Bを
設定すると、式(35)乃至式(43)を得る。
【0439】 M-1,-1=(-1)・B-1,-1・m+(-1)・B-1,-1・q+B-1,-1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (35) M0,-1=(0)・B0,-1・m+(-1)・B0,-1・q+B0,-1・p+(0)・s+(-1)・t+u (36) M+1,-1=(+1)・B+1,-1・m+(-1)・B+1,-1・q+B+1,-1・p+(+1)・s+(-1)・t+u (37) M-1,0=(-1)・B-1,0・m+(0)・B-1,0・q+B-1,0・p+(-1)・s+(0)・t+u (38) M0,0=(0)・B0,0・m+(0)・B0,0・q+B0,0・p+(0)・s+(0)・t+u (39) M+1,0=(+1)・B+1,0・m+(0)・B+1,0・q+B+1,0・p+(+1)・s+(0)・t+u (40) M-1,+1=(-1)・B-1,+1・m+(+1)・B-1,+1・q+B-1,+1・p+(-1)・s+(+1)・t+u (41) M0,+1=(0)・B0,+1・m+(+1)・B0,+1・q+B0,+1・p+(0)・s+(+1)・t+u (42) M+1,+1=(+1)・B+1,+1・m+(+1)・B+1,+1・q+B+1,+1・p+(+1)・s+(+1)・t+u (43)
【0440】注目している画素の水平方向のインデック
スjが0であり、垂直方向のインデックスkが0であるの
で、注目している画素の混合比αは、式(24)より、
j=0およびk=0のときの値、すなわち、切片pに等しい。
【0441】従って、式(35)乃至式(43)の9つ
の式を基に、最小自乗法により、水平方向の傾きm、垂
直方向の傾きq、切片p、s、t、およびuのそれぞれの値
を算出し、切片pを混合比αとして出力すればよい。
【0442】次に、最小自乗法を適用して混合比αを算
出するより具体的な手順を説明する。
【0443】インデックスiおよびインデックスkを1つ
のインデックスxで表現すると、インデックスi、インデ
ックスk、およびインデックスxの関係は、式(44)で
表される。
【0444】 x=(j+1)・3+(k+1) (44)
【0445】水平方向の傾きm、垂直方向の傾きq、切片
p、s、t、およびuをそれぞれ変数w0,w1,w2,w3,w4、およ
びW5と表現し、jB,kB,B,j,k、および1をそれぞれa0,a1,
a2,a3,a4、およびa5と表現する。誤差exを考慮すると、
式(35)乃至式(43)は、式(45)に書き換える
ことができる。
【0446】
【数12】 式(45)において、xは、0乃至8の整数のいずれか
の値である。
【0447】式(45)から、式(46)を導くことが
できる。
【0448】
【数13】
【0449】ここで、最小自乗法を適用するため、誤差
の自乗和Eを式(47)に示すようにに定義する。
【0450】
【数14】
【0451】誤差が最小になるためには、誤差の自乗和
Eに対する、変数Wvの偏微分が0になればよい。ここ
で、vは、0乃至5の整数のいずれかの値である。従っ
て、式(48)を満たすようにwyを求める。
【0452】
【数15】
【0453】式(48)に式(46)を代入すると、式
(49)を得る。
【0454】
【数16】
【0455】式(49)のvに0乃至5の整数のいずれ
か1つを代入して得られる6つの式に、例えば、掃き出
し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用して、wyを算
出する。上述したように、w0は水平方向の傾きmであ
り、w1は垂直方向の傾きqであり、w2は切片pであり、w3
はsであり、w4はtであり、w5はuである。
【0456】以上のように、画素値Mおよび画素値Bを設
定した式に、最小自乗法を適用することにより、水平方
向の傾きm、垂直方向の傾きq、切片p、s、t、およびuを
求めることができる。
【0457】式(35)乃至式(43)に対応する説明
において、混合領域に含まれる画素の画素値をMとし、
背景領域に含まれる画素の画素値をBとして説明した
が、注目している画素が、カバードバックグラウンド領
域に含まれる場合、またはアンカバードバックグラウン
ド領域に含まれる場合のそれぞれに対して、正規方程式
を立てる必要がある。
【0458】例えば、図74に示す、フレーム#nのカバ
ードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを
求める場合、フレーム#nの画素のC04乃至C08、およびフ
レーム#n-1の画素の画素値P04乃至P08が、正規方程式に
設定される。
【0459】図75に示す、フレーム#nのアンカバード
バックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを求め
る場合、フレーム#nの画素のC28乃至C32、およびフレー
ム#n+1の画素の画素値N28乃至N32が、正規方程式に設定
される。
【0460】また、例えば、図85に示す、カバードバ
ックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを算出す
るとき、以下の式(50)乃至式(58)が立てられ
る。混合比αを算出する画素の画素値は、Mc5である。
【0461】 Mc1=(-1)・Bc1・m+(-1)・Bc1・q+Bc1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (50) Mc2=(0)・Bc2・m+(-1)・Bc2・q+Bc2・p+(0)・s+(-1)・t+u (51) Mc3=(+1)・Bc3・m+(-1)・Bc3・q+Bc3・p+(+1)・s+(-1)・t+u (52) Mc4=(-1)・Bc4・m+(0)・Bc4・q+Bc4・p+(-1)・s+(0)・t+u (53) Mc5=(0)・Bc5・m+(0)・Bc5・q+Bc5・p+(0)・s+(0)・t+u (54) Mc6=(+1)・Bc6・m+(0)・Bc6・q+Bc6・p+(+1)・s+(0)・t+u (55) Mc7=(-1)・Bc7・m+(+1)・Bc7・q+Bc7・p+(-1)・s+(+1)・t+u (56) Mc8=(0)・Bc8・m+(+1)・Bc8・q+Bc8・p+(0)・s+(+1)・t+u (57) Mc9=(+1)・Bc9・m+(+1)・Bc9・q+Bc9・p+(+1)・s+(+1)・t+u (58)
【0462】フレーム#nのカバードバックグラウンド領
域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、式(5
0)乃至式(58)において、フレーム#nの画素に対応
する、フレーム#n-1の画素の背景領域の画素の画素値Bc
1乃至Bc9が使用される。
【0463】図85に示す、アンカバードバックグラウ
ンド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、以
下の式(59)乃至式(67)が立てられる。混合比α
を算出する画素の画素値は、Mu5である。
【0464】 Mu1=(-1)・Bu1・m+(-1)・Bu1・q+Bu1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (59) Mu2=(0)・Bu2・m+(-1)・Bu2・q+Bu2・p+(0)・s+(-1)・t+u (60) Mu3=(+1)・Bu3・m+(-1)・Bu3・q+Bu3・p+(+1)・s+(-1)・t+u (61) Mu4=(-1)・Bu4・m+(0)・Bu4・q+Bu4・p+(-1)・s+(0)・t+u (62) Mu5=(0)・Bu5・m+(0)・Bu5・q+Bu5・p+(0)・s+(0)・t+u (63) Mu6=(+1)・Bu6・m+(0)・Bu6・q+Bu6・p+(+1)・s+(0)・t+u (64) Mu7=(-1)・Bu7・m+(+1)・Bu7・q+Bu7・p+(-1)・s+(+1)・t+u (65) Mu8=(0)・Bu8・m+(+1)・Bu8・q+Bu8・p+(0)・s+(+1)・t+u (66) Mu9=(+1)・Bu9・m+(+1)・Bu9・q+Bu9・p+(+1)・s+(+1)・t+u (67)
【0465】フレーム#nのアンカバードバックグラウン
ド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、式
(59)乃至式(67)において、フレーム#nの画素に
対応する、フレーム#n+1の画素の背景領域の画素の画素
値Bu1乃至Bu9が使用される。
【0466】図86は、推定混合比処理部401の構成
を示すブロック図である。推定混合比処理部401に入
力された画像は、遅延部501および足し込み部502
に供給される。
【0467】遅延回路221は、入力画像を1フレーム
遅延させ、足し込み部502に供給する。足し込み部5
02に、入力画像としてフレーム#nが入力されていると
き、遅延回路221は、フレーム#n-1を足し込み部50
2に供給する。
【0468】足し込み部502は、混合比αを算出する
画素の近傍の画素の画素値、およびフレーム#n-1の画素
値を、正規方程式に設定する。例えば、足し込み部50
2は、式(50)乃至式(58)に基づいて、正規方程
式に画素値Mc1乃至Mc9および画素値Bc1乃至Bc9を設定す
る。足し込み部502は、画素値が設定された正規方程
式を演算部503に供給する。
【0469】演算部503は、足し込み部502から供
給された正規方程式を掃き出し法などにより解いて推定
混合比を求め、求められた推定混合比を出力する。
【0470】このように、推定混合比処理部401は、
入力画像を基に、推定混合比を算出して、混合比決定部
403に供給することができる。
【0471】なお、推定混合比処理部402は、推定混
合比処理部401と同様の構成を有するので、その説明
は省略する。
【0472】図87は、推定混合比処理部401により
算出された推定混合比の例を示す図である。図87に示
す推定混合比は、等速で動いているオブジェクトに対応
する前景の動きvが11であり、7×7画素のブロック
を単位として方程式を生成して算出された結果を、1ラ
インに対して示すものである。
【0473】推定混合比は、混合領域において、図86
に示すように、ほぼ直線的に変化していることがわか
る。
【0474】次に、図86に構成を示す推定混合比処理
部401による、カバードバックグラウンド領域に対応
するモデルによる混合比推定の処理を図88のフローチ
ャートを参照して説明する。
【0475】ステップS521において、足し込み部5
02は、入力された画像に含まれる画素値、および遅延
回路221から供給される画像に含まれる画素値を、カ
バードバックグラウンド領域のモデルに対応する正規方
程式に設定する。
【0476】ステップS522において、推定混合比処
理部401は、対象となる画素についての設定が終了し
たか否かを判定し、対象となる画素についての設定が終
了していないと判定された場合、ステップS521に戻
り、正規方程式への画素値の設定の処理を繰り返す。
【0477】ステップS522において、対象となる画
素についての画素値の設定が終了したと判定された場
合、ステップS523に進み、演算部173は、画素値
が設定された正規方程式を基に、推定混合比を演算し
て、求められた推定混合比を出力する。
【0478】このように、図86に構成を示す推定混合
比処理部401は、入力画像を基に、推定混合比を演算
することができる。
【0479】アンカバードバックグラウンド領域に対応
するモデルによる混合比推定の処理は、アンカバードバ
ックグラウンド領域のモデルに対応する正規方程式を利
用した、図88のフローチャートに示す処理と同様なの
で、その説明は省略する。
【0480】なお、背景に対応するオブジェクトが静止
しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が
動きを含んでいても上述した混合比を求める処理を適用
することができる。例えば、背景領域に対応する画像が
一様に動いているとき、推定混合比処理部401は、こ
の動きに対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応す
るオブジェクトが静止している場合と同様に処理する。
また、背景領域に対応する画像が局所毎に異なる動きを
含んでいるとき、推定混合比処理部401は、混合領域
に属する画素に対応する画素として、動きに対応した画
素を選択して、上述の処理を実行する。
【0481】このように、混合比算出部102は、領域
特定部101から供給された領域情報、および入力画像
を基に、各画素に対応する特徴量である混合比αを算出
することができる。
【0482】混合比αを利用することにより、動いてい
るオブジェクトに対応する画像に含まれる動きボケの情
報を残したままで、画素値に含まれる前景の成分と背景
の成分とを分離することが可能になる。
【0483】また、混合比αに基づいて画像を合成すれ
ば、実世界を実際に撮影し直したような動いているオブ
ジェクトのスピードに合わせた正しい動きボケを含む画
像を作ることが可能になる。
【0484】次に、前景背景分離部105について説明
する。図89は、前景背景分離部105の構成の一例を
示すブロック図である。前景背景分離部105に供給さ
れた入力画像は、分離部601、スイッチ602、およ
びスイッチ604に供給される。カバードバックグラウ
ンド領域を示す情報、およびアンカバードバックグラウ
ンド領域を示す、領域特定部103から供給された領域
情報は、分離部601に供給される。前景領域を示す領
域情報は、スイッチ602に供給される。背景領域を示
す領域情報は、スイッチ604に供給される。
【0485】混合比算出部104から供給された混合比
αは、分離部601に供給される。
【0486】分離部601は、カバードバックグラウン
ド領域を示す領域情報、アンカバードバックグラウンド
領域を示す領域情報、および混合比αを基に、入力画像
から前景の成分を分離して、分離した前景の成分を合成
部603に供給するとともに、入力画像から背景の成分
を分離して、分離した背景の成分を合成部605に供給
する。
【0487】スイッチ602は、前景領域を示す領域情
報を基に、前景に対応する画素が入力されたとき、閉じ
られ、入力画像に含まれる前景に対応する画素のみを合
成部603に供給する。
【0488】スイッチ604は、背景領域を示す領域情
報を基に、背景に対応する画素が入力されたとき、閉じ
られ、入力画像に含まれる背景に対応する画素のみを合
成部605に供給する。
【0489】合成部603は、分離部601から供給さ
れた前景に対応する成分、スイッチ602から供給され
た前景に対応する画素を基に、前景成分画像を合成し、
合成した前景成分画像を出力する。前景領域と混合領域
とは重複しないので、合成部603は、例えば、前景に
対応する成分と、前景に対応する画素とに論理和の演算
を適用して、前景成分画像を合成する。
【0490】合成部603は、前景成分画像の合成の処
理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵して
いるフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格
納し、前景成分画像の合成の処理において、前景成分画
像を格納(上書き)する。従って、合成部603が出力
する前景成分画像の内、背景領域に対応する画素には、
画素値として0が格納されている。
【0491】合成部605は、分離部601から供給さ
れた背景に対応する成分、スイッチ604から供給され
た背景に対応する画素を基に、背景成分画像を合成し
て、合成した背景成分画像を出力する。背景領域と混合
領域とは重複しないので、合成部605は、例えば、背
景に対応する成分と、背景に対応する画素とに論理和の
演算を適用して、背景成分画像を合成する。
【0492】合成部605は、背景成分画像の合成の処
理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵して
いるフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格
納し、背景成分画像の合成の処理において、背景成分画
像を格納(上書き)する。従って、合成部605が出力
する背景成分画像の内、前景領域に対応する画素には、
画素値として0が格納されている。
【0493】図90は、前景背景分離部105に入力さ
れる入力画像、並びに前景背景分離部105から出力さ
れる前景成分画像および背景成分画像を示す図である。
【0494】図90(A)は、表示される画像の模式図
であり、図90(B)は、図90(A)に対応する前景
領域に属する画素、背景領域に属する画素、および混合
領域に属する画素を含む1ラインの画素を時間方向に展
開したモデル図を示す。
【0495】図90(A)および図90(B)に示すよ
うに、前景背景分離部105から出力される背景成分画
像は、背景領域に属する画素、および混合領域の画素に
含まれる背景の成分から構成される。
【0496】図90(A)および図90(B)に示すよ
うに、前景背景分離部105から出力される前景成分画
像は、前景領域に属する画素、および混合領域の画素に
含まれる前景の成分から構成される。
【0497】混合領域の画素の画素値は、前景背景分離
部105により、背景の成分と、前景の成分とに分離さ
れる。分離された背景の成分は、背景領域に属する画素
と共に、背景成分画像を構成する。分離された前景の成
分は、前景領域に属する画素と共に、前景成分画像を構
成する。
【0498】このように、前景成分画像は、背景領域に
対応する画素の画素値が0とされ、前景領域に対応する
画素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値
が設定される。同様に、背景成分画像は、前景領域に対
応する画素の画素値が0とされ、背景領域に対応する画
素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値が
設定される。
【0499】次に、分離部601が実行する、混合領域
に属する画素から前景の成分、および背景の成分を分離
する処理について説明する。
【0500】図91は、図中の左から右に移動するオブ
ジェクトに対応する前景を含む、2つのフレームの前景
の成分および背景の成分を示す画像のモデルである。図
91に示す画像のモデルにおいて、前景の動き量vは4
であり、仮想分割数は、4とされている。
【0501】フレーム#nにおいて、最も左の画素、およ
び左から14番目乃至18番目の画素は、背景の成分の
みから成り、背景領域に属する。フレーム#nにおいて、
左から2番目乃至4番目の画素は、背景の成分および前
景の成分を含み、アンカバードバックグラウンド領域に
属する。フレーム#nにおいて、左から11番目乃至13
番目の画素は、背景の成分および前景の成分を含み、カ
バードバックグラウンド領域に属する。フレーム#nにお
いて、左から5番目乃至10番目の画素は、前景の成分
のみから成り、前景領域に属する。
【0502】フレーム#n+1において、左から1番目乃至
5番目の画素、および左から18番目の画素は、背景の
成分のみから成り、背景領域に属する。フレーム#n+1に
おいて、左から6番目乃至8番目の画素は、背景の成分
および前景の成分を含み、アンカバードバックグラウン
ド領域に属する。フレーム#n+1において、左から15番
目乃至17番目の画素は、背景の成分および前景の成分
を含み、カバードバックグラウンド領域に属する。フレ
ーム#n+1において、左から9番目乃至14番目の画素
は、前景の成分のみから成り、前景領域に属する。
【0503】図92は、カバードバックグラウンド領域
に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明する
図である。図92において、α1乃至α18は、フレー
ム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比である。
図92において、左から15番目乃至17番目の画素
は、カバードバックグラウンド領域に属する。
【0504】フレーム#nの左から15番目の画素の画素
値C15は、式(68)で表される。
【0505】 C15=B15/v+F09/v+F08/v+F07/v =α15・B15+F09/v+F08/v+F07/v =α15・P15+F09/v+F08/v+F07/v (68) ここで、α15は、フレーム#nの左から15番目の画素の
混合比である。P15は、フレーム#n-1の左から15番目
の画素の画素値である。
【0506】式(68)を基に、フレーム#nの左から1
5番目の画素の前景の成分の和f15は、式(69)で表
される。
【0507】 f15=F09/v+F08/v+F07/v =C15-α15・P15 (69)
【0508】同様に、フレーム#nの左から16番目の画
素の前景の成分の和f16は、式(70)で表され、フレ
ーム#nの左から17番目の画素の前景の成分の和f17
は、式(71)で表される。
【0509】 f16=C16-α16・P16 (70) f17=C17-α17・P17 (71)
【0510】このように、カバードバックグラウンド領
域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fcは、
式(72)で計算される。
【0511】 fc=C-α・P (72) Pは、1つ前のフレームの、対応する画素の画素値であ
る。
【0512】図93は、アンカバードバックグラウンド
領域に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明
する図である。図93において、α1乃至α18は、フ
レーム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比であ
る。図93において、左から2番目乃至4番目の画素
は、アンカバードバックグラウンド領域に属する。
【0513】フレーム#nの左から2番目の画素の画素値
C02は、式(73)で表される。
【0514】 C02=B02/v+B02/v+B02/v+F01/v =α2・B02+F01/v =α2・N02+F01/v (73) ここで、α2は、フレーム#nの左から2番目の画素の混
合比である。N02は、フレーム#n+1の左から2番目の画
素の画素値である。
【0515】式(73)を基に、フレーム#nの左から2
番目の画素の前景の成分の和f02は、式(74)で表さ
れる。
【0516】 f02=F01/v =C02-α2・N02 (74)
【0517】同様に、フレーム#nの左から3番目の画素
の前景の成分の和f03は、式(75)で表され、フレー
ム#nの左から4番目の画素の前景の成分の和f04は、式
(76)で表される。
【0518】 f03=C03-α3・N03 (75) f04=C04-α4・N04 (76)
【0519】このように、アンカバードバックグラウン
ド領域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fu
は、式(77)で計算される。
【0520】 fu=C-α・N (77) Nは、1つ後のフレームの、対応する画素の画素値であ
る。
【0521】このように、分離部601は、領域情報に
含まれる、カバードバックグラウンド領域を示す情報、
およびアンカバードバックグラウンド領域を示す情報、
並びに画素毎の混合比αを基に、混合領域に属する画素
から前景の成分、および背景の成分を分離することがで
きる。
【0522】図94は、以上で説明した処理を実行する
分離部601の構成の一例を示すブロック図である。分
離部601に入力された画像は、フレームメモリ621
に供給され、混合比算出部104から供給されたカバー
ドバックグラウンド領域およびアンカバードバックグラ
ウンド領域を示す領域情報、並びに混合比αは、分離処
理ブロック622に入力される。
【0523】フレームメモリ621は、入力された画像
をフレーム単位で記憶する。フレームメモリ621は、
処理の対象がフレーム#nであるとき、フレーム#nの1つ
前のフレームであるフレーム#n-1、フレーム#n、および
フレーム#nの1つ後のフレームであるフレーム#n+1を記
憶する。
【0524】フレームメモリ621は、フレーム#n-1、
フレーム#n、およびフレーム#n+1の対応する画素を分離
処理ブロック622に供給する。
【0525】分離処理ブロック622は、カバードバッ
クグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド
領域を示す領域情報、並びに混合比αを基に、フレーム
メモリ621から供給されたフレーム#n-1、フレーム#
n、およびフレーム#n+1の対応する画素の画素値に図9
2および図93を参照して説明した演算を適用して、フ
レーム#nの混合領域に属する画素から前景の成分および
背景の成分を分離して、フレームメモリ623に供給す
る。
【0526】分離処理ブロック622は、アンカバード
領域処理部631、カバード領域処理部632、合成部
633、および合成部634で構成されている。
【0527】アンカバード領域処理部631の乗算器6
41は、混合比αを、フレームメモリ621から供給さ
れたフレーム#n+1の画素の画素値に乗じて、スイッチ6
42に出力する。スイッチ642は、フレームメモリ6
21から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n+1の
画素に対応する)がアンカバードバックグラウンド領域
であるとき、閉じられ、乗算器641から供給された混
合比αを乗じた画素値を演算器643および合成部63
4に供給する。スイッチ642から出力されるフレーム
#n+1の画素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム
#nの対応する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0528】演算器643は、フレームメモリ621か
ら供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ
642から供給された背景の成分を減じて、前景の成分
を求める。演算器643は、アンカバードバックグラウ
ンド領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合
成部633に供給する。
【0529】カバード領域処理部632の乗算器651
は、混合比αを、フレームメモリ621から供給された
フレーム#n-1の画素の画素値に乗じて、スイッチ652
に出力する。スイッチ652は、フレームメモリ621
から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n-1の画素
に対応する)がカバードバックグラウンド領域であると
き、閉じられ、乗算器651から供給された混合比αを
乗じた画素値を演算器653および合成部634に供給
する。スイッチ652から出力されるフレーム#n-1の画
素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム#nの対応
する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0530】演算器653は、フレームメモリ621か
ら供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ
652から供給された背景の成分を減じて、前景の成分
を求める。演算器653は、カバードバックグラウンド
領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合成部
633に供給する。
【0531】合成部633は、フレーム#nの、演算器6
43から供給された、アンカバードバックグラウンド領
域に属する画素の前景の成分、および演算器653から
供給された、カバードバックグラウンド領域に属する画
素の前景の成分を合成して、フレームメモリ623に供
給する。
【0532】合成部634は、フレーム#nの、スイッチ
642から供給された、アンカバードバックグラウンド
領域に属する画素の背景の成分、およびスイッチ652
から供給された、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素の背景の成分を合成して、フレームメモリ623
に供給する。
【0533】フレームメモリ623は、分離処理ブロッ
ク622から供給された、フレーム#nの混合領域の画素
の前景の成分と、背景の成分とをそれぞれに記憶する。
【0534】フレームメモリ623は、記憶しているフ
レーム#nの混合領域の画素の前景の成分、および記憶し
ているフレーム#nの混合領域の画素の背景の成分を出力
する。
【0535】特徴量である混合比αを利用することによ
り、画素値に含まれる前景の成分と背景の成分とを完全
に分離することが可能になる。
【0536】合成部603は、分離部601から出力さ
れた、フレーム#nの混合領域の画素の前景の成分と、前
景領域に属する画素とを合成して前景成分画像を生成す
る。合成部605は、分離部601から出力された、フ
レーム#nの混合領域の画素の背景の成分と、背景領域に
属する画素とを合成して背景成分画像を生成する。
【0537】図95は、図91のフレーム#nに対応す
る、前景成分画像の例と、背景成分画像の例を示す図で
ある。
【0538】図95(A)は、図91のフレーム#nに対
応する、前景成分画像の例を示す。最も左の画素、およ
び左から14番目の画素は、前景と背景が分離される前
において、背景の成分のみから成っていたので、画素値
が0とされる。
【0539】左から2番目乃至4番目の画素は、前景と
背景とが分離される前において、アンカバードバックグ
ラウンド領域に属し、背景の成分が0とされ、前景の成
分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番
目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カ
バードバックグラウンド領域に属し、背景の成分が0と
され、前景の成分がそのまま残されている。左から5番
目乃至10番目の画素は、前景の成分のみから成るの
で、そのまま残される。
【0540】図95(B)は、図91のフレーム#nに対
応する、背景成分画像の例を示す。最も左の画素、およ
び左から14番目の画素は、前景と背景とが分離される
前において、背景の成分のみから成っていたので、その
まま残される。
【0541】左から2番目乃至4番目の画素は、前景と
背景とが分離される前において、アンカバードバックグ
ラウンド領域に属し、前景の成分が0とされ、背景の成
分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番
目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カ
バードバックグラウンド領域に属し、前景の成分が0と
され、背景の成分がそのまま残されている。左から5番
目乃至10番目の画素は、前景と背景とが分離される前
において、前景の成分のみから成っていたので、画素値
が0とされる。
【0542】次に、図96に示すフローチャートを参照
して、前景背景分離部105による前景と背景との分離
の処理を説明する。ステップS601において、分離部
601のフレームメモリ621は、入力画像を取得し、
前景と背景との分離の対象となるフレーム#nを、その前
のフレーム#n-1およびその後のフレーム#n+1と共に記憶
する。
【0543】ステップS602において、分離部601
の分離処理ブロック622は、混合比算出部104から
供給された領域情報を取得する。ステップS603にお
いて、分離部601の分離処理ブロック622は、混合
比算出部104から供給された混合比αを取得する。
【0544】ステップS604において、アンカバード
領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、
フレームメモリ621から供給された、アンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素の画素値から、背景の
成分を抽出する。
【0545】ステップS605において、アンカバード
領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、
フレームメモリ621から供給された、アンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素の画素値から、前景の
成分を抽出する。
【0546】ステップS606において、カバード領域
処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレ
ームメモリ621から供給された、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の画素値から、背景の成分を抽
出する。
【0547】ステップS607において、カバード領域
処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレ
ームメモリ621から供給された、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の画素値から、前景の成分を抽
出する。
【0548】ステップS608において、合成部633
は、ステップS605の処理で抽出されたアンカバード
バックグラウンド領域に属する画素の前景の成分と、ス
テップS607の処理で抽出されたカバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の前景の成分とを合成する。合
成された前景の成分は、合成部603に供給される。更
に、合成部603は、スイッチ602を介して供給され
た前景領域に属する画素と、分離部601から供給され
た前景の成分とを合成して、前景成分画像を生成する。
【0549】ステップS609において、合成部634
は、ステップS604の処理で抽出されたアンカバード
バックグラウンド領域に属する画素の背景の成分と、ス
テップS606の処理で抽出されたカバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の背景の成分とを合成する。合
成された背景の成分は、合成部605に供給される。更
に、合成部605は、スイッチ604を介して供給され
た背景領域に属する画素と、分離部601から供給され
た背景の成分とを合成して、背景成分画像を生成する。
【0550】ステップS610において、合成部603
は、前景成分画像を出力する。ステップS611におい
て、合成部605は、背景成分画像を出力し、処理は終
了する。
【0551】このように、前景背景分離部105は、領
域情報および混合比αを基に、入力画像から前景の成分
と、背景の成分とを分離し、前景の成分のみから成る前
景成分画像、および背景の成分のみから成る背景成分画
像を出力することができる。
【0552】次に、前景成分画像の動きボケの量の調整
について説明する。
【0553】図97は、動きボケ調整部106の構成の
一例を示すブロック図である。動き検出部102から供
給された動きベクトルとその位置情報は、処理単位決定
部801、モデル化部802、および演算部805に供
給される。領域特定部103から供給された領域情報
は、処理単位決定部801に供給される。前景背景分離
部105から供給された前景成分画像は、足し込み部8
04に供給される。
【0554】処理単位決定部801は、動きベクトルと
その位置情報、および領域情報を基に、処理単位を生成
し、生成した処理単位をモデル化部802および足し込
み部804に供給する。
【0555】処理単位決定部801が生成する処理単位
は、図98に例を示すように、前景成分画像のカバード
バックグラウンド領域に対応する画素から始まり、アン
カバードバックグラウンド領域に対応する画素までの動
き方向に並ぶ連続する画素、またはアンカバードバック
グラウンド領域に対応する画素から始まり、カバードバ
ックグラウンド領域に対応する画素までの動き方向に並
ぶ連続する画素を示す。処理単位は、例えば、左上点
(処理単位で指定される画素であって、画像上で最も左
または最も上に位置する画素の位置)および右下点の2
つのデータから成る。
【0556】モデル化部802は、動きベクトルおよび
入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。より
具体的には、例えば、モデル化部802は、処理単位に
含まれる画素の数、画素値の時間方向の仮想分割数、お
よび画素毎の前景の成分の数に対応する複数のモデルを
予め記憶しておき、処理単位、および画素値の時間方向
の仮想分割数を基に、図99に示すような、画素値と前
景の成分との対応を指定するモデルを選択する。
【0557】例えば、処理単位に対応する画素の数が1
2でありシャッタ時間内の動き量vが5であるときにお
いては、モデル化部802は、仮想分割数を5とし、最
も左に位置する画素が1つの前景の成分を含み、左から
2番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から3番目
の画素が3つの前景の成分を含み、左から4番目の画素
が4つの前景の成分を含み、左から5番目の画素が5つ
の前景の成分を含み、左から6番目の画素が5つの前景
の成分を含み、左から7番目の画素が5つの前景の成分
を含み、左から8番目の画素が5つの前景の成分を含
み、左から9番目の画素が4つの前景の成分を含み、左
から10番目の画素が3つの前景の成分を含み、左から
11番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から12
番目の画素が1つの前景の成分を含み、全体として8つ
の前景の成分から成るモデルを選択する。
【0558】なお、モデル化部802は、予め記憶して
あるモデルから選択するのではなく、動きベクトル、お
よび処理単位が供給されたとき、動きベクトル、および
処理単位を基に、モデルを生成するようにしてもよい。
【0559】モデル化部802は、選択したモデルを方
程式生成部803に供給する。
【0560】方程式生成部803は、モデル化部802
から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。図9
9に示す前景成分画像のモデルを参照して、前景の成分
の数が8であり、処理単位に対応する画素の数が12で
あり、動き量vが5であり、仮想分割数が5であるとき
の、方程式生成部803が生成する方程式について説明
する。
【0561】前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに
対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v
乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、式(78)
乃至式(89)で表される。
【0562】 C01=F01/v (78) C02=F02/v+F01/v (79) C03=F03/v+F02/v+F01/v (80) C04=F04/v+F03/v+F02/v+F01/v (81) C05=F05/v+F04/v+F03/v+F02/v+F01/v (82) C06=F06/v+F05/v+F04/v+F03/v+F02/v (83) C07=F07/v+F06/v+F05/v+F04/v+F03/v (84) C08=F08/v+F07/v+F06/v+F05/v+F04/v (85) C09=F08/v+F07/v+F06/v+F05/v (86) C10=F08/v+F07/v+F06/v (87) C11=F08/v+F07/v (88) C12=F08/v (89)
【0563】方程式生成部803は、生成した方程式を
変形して方程式を生成する。方程式生成部803が生成
する方程式を、式(90)乃至式(101)に示す。
【0564】 C01=1・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (90) C02=1・F01/v+1・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (91) C03=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (92) C04=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (93) C05=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (94) C06=0・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (95) C07=0・F01/v+0・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+0・F08/v (96) C08=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (97) C09=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (98) C10=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (99) C11=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (100) C12=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+1・F08/v (101)
【0565】式(90)乃至式(101)は、式(10
2)として表すこともできる。
【0566】
【数17】 式(102)において、jは、画素の位置を示す。この
例において、jは、1乃至12のいずれか1つの値を有
する。また、iは、前景値の位置を示す。この例におい
て、iは、1乃至8のいずれか1つの値を有する。aij
は、iおよびjの値に対応して、0または1の値を有す
る。
【0567】誤差を考慮して表現すると、式(102)
は、式(103)のように表すことができる。
【0568】
【数18】 式(103)において、ejは、注目画素Cjに含まれる誤
差である。
【0569】式(103)は、式(104)に書き換え
ることができる。
【0570】
【数19】
【0571】ここで、最小自乗法を適用するため、誤差
の自乗和Eを式(105)に示すように定義する。
【0572】
【数20】
【0573】誤差が最小になるためには、誤差の自乗和
Eに対する、変数Fkによる偏微分の値が0になればよ
い。式(106)を満たすようにFkを求める。
【0574】
【数21】
【0575】式(106)において、動き量vは固定値
であるから、式(107)を導くことができる。
【0576】
【数22】
【0577】式(107)を展開して、移項すると、式
(108)を得る。
【0578】
【数23】
【0579】式(108)のkに1乃至8の整数のいず
れか1つを代入して得られる8つの式に展開する。得ら
れた8つの式を、行列により1つの式により表すことが
できる。この式を正規方程式と呼ぶ。
【0580】このような最小自乗法に基づく、方程式生
成部803が生成する正規方程式の例を式(109)に
示す。
【0581】
【数24】
【0582】式(109)をA・F=v・Cと表すと、C,A,vが
既知であり、Fは未知である。また、A,vは、モデル化の
時点で既知だが、Cは、足し込み動作において画素値を
入力することで既知となる。
【0583】最小自乗法に基づく正規方程式により前景
成分を算出することにより、画素Cに含まれている誤差
を分散させることができる。
【0584】方程式生成部803は、このように生成さ
れた正規方程式を足し込み部804に供給する。
【0585】足し込み部804は、処理単位決定部80
1から供給された処理単位を基に、前景成分画像に含ま
れる画素値Cを、方程式生成部803から供給された行
列の式に設定する。足し込み部804は、画素値Cを設
定した行列を演算部805に供給する。
【0586】演算部805は、掃き出し法(Gauss-Jord
anの消去法)などの解法に基づく処理により、動きボケ
が除去された前景成分Fi/vを算出して、動きボケが除去
された前景の画素値である、0乃至8の整数のいずれか
のiに対応するFiを算出して、図100に例を示す、動
きボケが除去された画素値であるFiから成る、動きボケ
が除去された前景成分画像を動きボケ付加部806およ
び選択部807に出力する。
【0587】なお、図100に示す動きボケが除去され
た前景成分画像において、C03乃至C10のそれぞれにF01
乃至F08のそれぞれが設定されているのは、画面に対す
る前景成分画像の位置を変化させないためであり、任意
の位置に対応させることができる。
【0588】動きボケ付加部806は、動き量vとは異
なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の
値の動きボケ調整量v'や、動き量vと無関係の値の動き
ボケ調整量v'を与えることで、動きボケの量を調整する
ことができる。例えば、図101に示すように、動きボ
ケ付加部806は、動きボケが除去された前景の画素値
Fiを動きボケ調整量v'で除すことにより、前景成分Fi/
v'を算出して、前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボ
ケの量が調整された画素値を生成する。例えば、動きボ
ケ調整量v'が3のとき、画素値C02は、(F01)/v'とさ
れ、画素値C03は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04
は、(F01+F02+F03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F
03+F04)/v'とされる。
【0589】動きボケ付加部806は、動きボケの量を
調整した前景成分画像を選択部807に供給する。
【0590】選択部807は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、演算部805から供給された動
きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加
部806から供給された動きボケの量が調整された前景
成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分
画像を出力する。
【0591】このように、動きボケ調整部106は、選
択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を
調整することができる。
【0592】また、例えば、図102に示すように、処
理単位に対応する画素の数が8であり、動き量vが4で
あるとき、動きボケ調整部106は、式(110)に示
す行列の式を生成する。
【0593】
【数25】
【0594】動きボケ調整部106は、このように処理
単位の長さに対応した数の式を立てて、動きボケの量が
調整された画素値であるFiを算出する。同様に、例え
ば、処理単位に含まれる画素の数が100あるとき、1
00個の画素に対応する式を生成して、Fiを算出する。
【0595】図103は、動きボケ調整部106の他の
構成を示す図である。図97に示す場合と同様の部分に
は同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0596】選択部821は、選択信号を基に、入力さ
れた動きベクトルとその位置信号をそのまま処理単位決
定部801およびモデル化部802に供給するか、また
は動きベクトルの大きさを動きボケ調整量v'に置き換え
て、その大きさが動きボケ調整量v'に置き換えられた動
きベクトルとその位置信号を処理単位決定部801およ
びモデル化部802に供給する。
【0597】このようにすることで、図103の動きボ
ケ調整部106の処理単位決定部801乃至演算部80
5は、動き量vと動きボケ調整量v'との値に対応して、
動きボケの量を調整することができる。例えば、動き量
vが5であり、動きボケ調整量v'が3であるとき、図10
3の動きボケ調整部106の処理単位決定部801乃至
演算部805は、図99に示す動き量vが5である前景成
分画像に対して、3である動きボケ調整量v'対応する図
101に示すようなモデルに従って、演算を実行し、
(動き量v)/(動きボケ調整量v')=5/3、すなわちほ
ぼ1.7の動き量vに応じた動きボケを含む画像を算出す
る。なお、この場合、算出される画像は、3である動き
量vに対応した動きボケを含むのではないので、動きボ
ケ付加部806の結果とは動き量vと動きボケ調整量v'
の関係の意味合いが異なる点に注意が必要である。
【0598】以上のように、動きボケ調整部106は、
動き量vおよび処理単位に対応して、式を生成し、生成
した式に前景成分画像の画素値を設定して、動きボケの
量が調整された前景成分画像を算出する。
【0599】次に、図104のフローチャートを参照し
て、動きボケ調整部106による前景成分画像に含まれ
る動きボケの量の調整の処理を説明する。
【0600】ステップS801において、動きボケ調整
部106の処理単位決定部801は、動きベクトルおよ
び領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単
位をモデル化部802に供給する。
【0601】ステップS802において、動きボケ調整
部106のモデル化部802は、動き量vおよび処理単
位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS
803において、方程式生成部803は、選択されたモ
デルを基に、正規方程式を作成する。
【0602】ステップS804において、足し込み部8
04は、作成された正規方程式に前景成分画像の画素値
を設定する。ステップS805において、足し込み部8
04は、処理単位に対応する全ての画素の画素値の設定
を行ったか否かを判定し、処理単位に対応する全ての画
素の画素値の設定を行っていないと判定された場合、ス
テップS804に戻り、正規方程式への画素値の設定の
処理を繰り返す。
【0603】ステップS805において、処理単位の全
ての画素の画素値の設定を行ったと判定された場合、ス
テップS806に進み、演算部805は、足し込み部8
04から供給された画素値が設定された正規方程式を基
に、動きボケの量を調整した前景の画素値を算出して、
処理は終了する。
【0604】このように、動きボケ調整部106は、動
きベクトルおよび領域情報を基に、動きボケを含む前景
画像から動きボケの量を調整することができる。
【0605】すなわち、サンプルデータである画素値に
含まれる動きボケの量を調整することができる。
【0606】図105は、動きボケ調整部106の構成
の他の一例を示すブロック図である。動き検出部102
から供給された動きベクトルとその位置情報は、処理単
位決定部901および補正部905に供給され、領域特
定部103から供給された領域情報は、処理単位決定部
901に供給される。前景背景分離部105から供給さ
れた前景成分画像は、演算部904に供給される。
【0607】処理単位決定部901は、動きベクトルと
その位置情報、および領域情報を基に、処理単位を生成
し、動きベクトルと共に、生成した処理単位をモデル化
部902に供給する。
【0608】モデル化部902は、動きベクトルおよび
入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。より
具体的には、例えば、モデル化部902は、処理単位に
含まれる画素の数、画素値の時間方向の仮想分割数、お
よび画素毎の前景の成分の数に対応する複数のモデルを
予め記憶しておき、処理単位、および画素値の時間方向
の仮想分割数を基に、図106に示すような、画素値と
前景の成分との対応を指定するモデルを選択する。
【0609】例えば、処理単位に対応する画素の数が1
2であり動き量vが5であるときにおいては、モデル化
部902は、仮想分割数を5とし、最も左に位置する画
素が1つの前景の成分を含み、左から2番目の画素が2
つの前景の成分を含み、左から3番目の画素が3つの前
景の成分を含み、左から4番目の画素が4つの前景の成
分を含み、左から5番目の画素が5つの前景の成分を含
み、左から6番目の画素が5つの前景の成分を含み、左
から7番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から8
番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から9番目の
画素が4つの前景の成分を含み、左から10番目の画素
が3つの前景の成分を含み、左から11番目の画素が2
つの前景の成分を含み、左から12番目の画素が1つの
前景の成分を含み、全体として8つの前景の成分から成
るモデルを選択する。
【0610】なお、モデル化部902は、予め記憶して
あるモデルから選択するのではなく、動きベクトル、お
よび処理単位が供給されたとき、動きベクトル、および
処理単位を基に、モデルを生成するようにしてもよい。
【0611】方程式生成部903は、モデル化部902
から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。
【0612】図106乃至図108に示す前景成分画像
のモデルを参照して、前景の成分の数が8であり、処理
単位に対応する画素の数が12であり、動き量vが5で
あるときの、方程式生成部903が生成する方程式の例
について説明する。
【0613】前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに
対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v
乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、上述したよ
うに、式(78)乃至式(89)で表される。
【0614】画素値C12およびC11に注目すると、画素値
C12は、式(111)に示すように、前景の成分F08/vの
みを含み、画素値C11は、前景の成分F08/vおよび前景の
成分F07/vの積和から成る。従って、前景の成分F07/v
は、式(112)で求めることができる。
【0615】 F08/v=C12 (111) F07/v=C11-C12 (112)
【0616】同様に、画素値C10乃至C01に含まれる前景
の成分を考慮すると、前景の成分F06/v乃至F01/vは、式
(113)乃至式(118)により求めることができ
る。
【0617】 F06/v=C10-C11 (113) F05/v=C09-C10 (114) F04/v=C08-C09 (115) F03/v=C07-C08+C12 (116) F02/v=C06-C07+C11-C12 (117) F01/v=C05-C06+C10-C11 (118)
【0618】方程式生成部903は、式(111)乃至
式(118)に例を示す、画素値の差により前景の成分
を算出するための方程式を生成する。方程式生成部90
3は、生成した方程式を演算部904に供給する。
【0619】演算部904は、方程式生成部903から
供給された方程式に前景成分画像の画素値を設定して、
画素値を設定した方程式を基に、前景の成分を算出す
る。演算部904は、例えば、式(111)乃至式(1
18)が方程式生成部903から供給されたとき、式
(111)乃至式(118)に画素値C05乃至C12を設定
する。
【0620】演算部904は、画素値が設定された式に
基づき、前景の成分を算出する。例えば、演算部904
は、画素値C05乃至C12が設定された式(111)乃至式
(118)に基づく演算により、図107に示すよう
に、前景の成分F01/v乃至F08/vを算出する。演算部90
4は、前景の成分F01/v乃至F08/vを補正部905に供給
する。
【0621】補正部905は、演算部904から供給さ
れた前景の成分に、処理単位決定部901から供給され
た動きベクトルに含まれる動き量vを乗じて、動きボケ
を除去した前景の画素値を算出する。例えば、補正部9
05は、演算部904から供給された前景の成分F01/v
乃至F08/vが供給されたとき、前景の成分F01/v乃至F08/
vのそれぞれに、5である動き量vを乗じることにより、
図108に示すように、動きボケを除去した前景の画素
値F01乃至F08を算出する。
【0622】補正部905は、以上のように算出され
た、動きボケを除去した前景の画素値から成る前景成分
画像を動きボケ付加部906および選択部907に供給
する。
【0623】動きボケ付加部906は、動き量vとは異
なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の
値の動きボケ調整量v'、動き量vと無関係の値の動きボ
ケ調整量v'で、動きボケの量を調整することができる。
例えば、図101に示すように、動きボケ付加部906
は、動きボケが除去された前景の画素値Fiを動きボケ調
整量v'で除すことにより、前景成分Fi/v'を算出して、
前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボケの量が調整さ
れた画素値を生成する。例えば、動きボケ調整量v'が3
のとき、画素値C02は、(F01)/v'とされ、画素値C03
は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04は、(F01+F02+F
03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F03+F04)/v'とさ
れる。
【0624】動きボケ付加部906は、動きボケの量を
調整した前景成分画像を選択部907に供給する。
【0625】選択部907は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、補正部905から供給された動
きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加
部906から供給された動きボケの量が調整された前景
成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分
画像を出力する。
【0626】このように、動きボケ調整部106は、選
択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を
調整することができる。
【0627】次に、図105に構成を示す動きボケ調整
部106による前景の動きボケの量の調整の処理を図1
09のフローチャートを参照して説明する。
【0628】ステップS901において、動きボケ調整
部106の処理単位決定部901は、動きベクトルおよ
び領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単
位をモデル化部902および補正部905に供給する。
【0629】ステップS902において、動きボケ調整
部106のモデル化部902は、動き量vおよび処理単
位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS
903において、方程式生成部903は、選択または生
成されたモデルを基に、前景成分画像の画素値の差によ
り前景の成分を算出するための方程式を生成する。
【0630】ステップS904において、演算部904
は、作成された方程式に前景成分画像の画素値を設定
し、画素値が設定された方程式を基に、画素値の差分か
ら前景の成分を抽出する。ステップS905において、
演算部904は、処理単位に対応する全ての前景の成分
を抽出したか否かを判定し、処理単位に対応する全ての
前景の成分を抽出していないと判定された場合、ステッ
プS904に戻り、前景の成分を抽出の処理を繰り返
す。
【0631】ステップS905において、処理単位に対
応する全ての前景の成分を抽出したと判定された場合、
ステップS906に進み、補正部905は、動き量vを
基に、演算部904から供給された前景の成分F01/v乃
至F08/vのそれぞれを補正して、動きボケを除去した前
景の画素値F01乃至F08を算出する。
【0632】ステップS907において、動きボケ付加
部906は、動きボケの量を調整した前景の画素値を算
出して、選択部907は、動きボケが除去された画像ま
たは動きボケの量が調整された画像のいずれかを選択し
て、選択した画像を出力して、処理は終了する。
【0633】このように、図105に構成を示す動きボ
ケ調整部106は、より簡単な演算で、より迅速に、動
きボケを含む前景画像から動きボケを調整することがで
きる。
【0634】ウィナー・フィルタなど従来の動きボケを
部分的に除去する手法が、理想状態では効果が認められ
るが、量子化され、ノイズを含んだ実際の画像に対して
十分な効果が得られないのに対し、図105に構成を示
す動きボケ調整部106においても、量子化され、ノイ
ズを含んだ実際の画像に対しても十分な効果が認めら
れ、精度の良い動きボケの除去が可能となる。
【0635】以上のように、図27に構成を示す分離処
理サーバ11は、入力画像に含まれる動きボケの量を調
整することができる。
【0636】図110は、分離処理サーバ11の機能の
他の構成を示すブロック図である。
【0637】図27に示す部分と同様の部分には同一の
番号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0638】領域特定部103は、領域情報を混合比算
出部104および合成部1001に供給する。
【0639】混合比算出部104は、混合比αを前景背
景分離部105および合成部1001に供給する。
【0640】前景背景分離部105は、前景成分画像を
合成部1001に供給する。
【0641】合成部1001は、混合比算出部104か
ら供給された混合比α、領域特定部103から供給され
た領域情報を基に、任意の背景画像と、前景背景分離部
105から供給された前景成分画像とを合成して、任意
の背景画像と前景成分画像とが合成された合成画像を出
力する。
【0642】図111は、合成部1001の構成を示す
図である。背景成分生成部1021は、混合比αおよび
任意の背景画像を基に、背景成分画像を生成して、混合
領域画像合成部1022に供給する。
【0643】混合領域画像合成部1022は、背景成分
生成部1021から供給された背景成分画像と前景成分
画像とを合成することにより、混合領域合成画像を生成
して、生成した混合領域合成画像を画像合成部1023
に供給する。
【0644】画像合成部1023は、領域情報を基に、
前景成分画像、混合領域画像合成部1022から供給さ
れた混合領域合成画像、および任意の背景画像を合成し
て、合成画像を生成して出力する。
【0645】このように、合成部1001は、前景成分
画像を、任意の背景画像に合成することができる。
【0646】特徴量である混合比αを基に前景成分画像
を任意の背景画像と合成して得られた画像は、単に画素
を合成した画像に比較し、より自然なものと成る。
【0647】図112は、動きボケの量を調整する分離
処理サーバ11の機能の更に他の構成を示すブロック図
である。図27に示す分離処理サーバ11が領域特定と
混合比αの算出を順番に行うのに対して、図112に示
す分離処理サーバ11は、領域特定と混合比αの算出を
並行して行う。
【0648】図27のブロック図に示す機能と同様の部
分には同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0649】入力画像は、混合比算出部1101、前景
背景分離部1102、領域特定部103、およびオブジ
ェクト抽出部101に供給される。
【0650】混合比算出部1101は、入力画像を基
に、画素がカバードバックグラウンド領域に属すると仮
定した場合における推定混合比、および画素がアンカバ
ードバックグラウンド領域に属すると仮定した場合にお
ける推定混合比を、入力画像に含まれる画素のそれぞれ
に対して算出し、算出した画素がカバードバックグラウ
ンド領域に属すると仮定した場合における推定混合比、
および画素がアンカバードバックグラウンド領域に属す
ると仮定した場合における推定混合比を前景背景分離部
1102に供給する。
【0651】図113は、混合比算出部1101の構成
の一例を示すブロック図である。
【0652】図113に示す推定混合比処理部401
は、図72に示す推定混合比処理部401と同じであ
る。図113に示す推定混合比処理部402は、図72
に示す推定混合比処理部402と同じである。
【0653】推定混合比処理部401は、入力画像を基
に、カバードバックグラウンド領域のモデルに対応する
演算により、画素毎に推定混合比を算出して、算出した
推定混合比を出力する。
【0654】推定混合比処理部402は、入力画像を基
に、アンカバードバックグラウンド領域のモデルに対応
する演算により、画素毎に推定混合比を算出して、算出
した推定混合比を出力する。
【0655】前景背景分離部1102は、混合比算出部
1101から供給された、画素がカバードバックグラウ
ンド領域に属すると仮定した場合における推定混合比、
および画素がアンカバードバックグラウンド領域に属す
ると仮定した場合における推定混合比、並びに領域特定
部103から供給された領域情報を基に、入力画像から
前景成分画像を生成し、生成した前景成分画像を動きボ
ケ調整部106および選択部107に供給する。
【0656】図114は、前景背景分離部1102の構
成の一例を示すブロック図である。
【0657】図89に示す前景背景分離部105と同様
の部分には同一の番号を付してあり、その説明は省略す
る。
【0658】選択部1121は、領域特定部103から
供給された領域情報を基に、混合比算出部1101から
供給された、画素がカバードバックグラウンド領域に属
すると仮定した場合における推定混合比、および画素が
アンカバードバックグラウンド領域に属すると仮定した
場合における推定混合比のいずれか一方を選択して、選
択した推定混合比を混合比αとして分離部601に供給
する。
【0659】分離部601は、選択部1121から供給
された混合比αおよび領域情報を基に、混合領域に属す
る画素の画素値から前景の成分および背景の成分を抽出
し、抽出した前景の成分を合成部603に供給すると共
に、背景の成分を合成部605に供給する。
【0660】分離部601は、図94に示す構成と同じ
構成とすることができる。
【0661】合成部603は、前景成分画像を合成し
て、出力する。合成部605は、背景成分画像を合成し
て出力する。
【0662】図112に示す動きボケ調整部106は、
図27に示す場合と同様の構成とすることができ、領域
情報および動きベクトルを基に、前景背景分離部110
2から供給された前景成分画像に含まれる動きボケの量
を調整して、動きボケの量が調整された前景成分画像を
出力する。
【0663】図112に示す選択部107は、例えば使
用者の選択に対応した選択信号を基に、前景背景分離部
1102から供給された前景成分画像、および動きボケ
調整部106から供給された動きボケの量が調整された
前景成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景
成分画像を出力する。
【0664】このように、図112に構成を示す分離処
理サーバ11は、入力画像に含まれる前景のオブジェク
トに対応する画像に対して、その画像に含まれる動きボ
ケの量を調整して出力することができる。図112に構
成を示す分離処理サーバ11は、第1の実施例と同様
に、埋もれた情報である混合比αを算出して、算出した
混合比αを出力することができる。
【0665】図115は、前景成分画像を任意の背景画
像と合成する分離処理サーバ11の機能の他の構成を示
すブロック図である。図110に示す分離処理サーバ1
1が領域特定と混合比αの算出をシリアルに行うのに対
して、図115に示す分離処理サーバ11は、領域特定
と混合比αの算出をパラレルに行う。
【0666】図112のブロック図に示す機能と同様の
部分には同一の番号を付してあり、その説明は省略す
る。
【0667】図115に示す混合比算出部1101は、
入力画像を基に、画素がカバードバックグラウンド領域
に属すると仮定した場合における推定混合比、および画
素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると仮定
した場合における推定混合比を、入力画像に含まれる画
素のそれぞれに対して算出し、算出した画素がカバード
バックグラウンド領域に属すると仮定した場合における
推定混合比、および画素がアンカバードバックグラウン
ド領域に属すると仮定した場合における推定混合比を前
景背景分離部1102および合成部1201に供給す
る。
【0668】図115に示す前景背景分離部1102
は、混合比算出部1101から供給された、画素がカバ
ードバックグラウンド領域に属すると仮定した場合にお
ける推定混合比、および画素がアンカバードバックグラ
ウンド領域に属すると仮定した場合における推定混合
比、並びに領域特定部103から供給された領域情報を
基に、入力画像から前景成分画像を生成し、生成した前
景成分画像を合成部1201に供給する。
【0669】合成部1201は、混合比算出部1101
から供給された、画素がカバードバックグラウンド領域
に属すると仮定した場合における推定混合比、および画
素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると仮定
した場合における推定混合比、領域特定部103から供
給された領域情報を基に、任意の背景画像と、前景背景
分離部1102から供給された前景成分画像とを合成し
て、任意の背景画像と前景成分画像とが合成された合成
画像を出力する。
【0670】図116は、合成部1201の構成を示す
図である。図111のブロック図に示す機能と同様の部
分には同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0671】選択部1221は、領域特定部103から
供給された領域情報を基に、混合比算出部1101から
供給された、画素がカバードバックグラウンド領域に属
すると仮定した場合における推定混合比、および画素が
アンカバードバックグラウンド領域に属すると仮定した
場合における推定混合比のいずれか一方を選択して、選
択した推定混合比を混合比αとして背景成分生成部10
21に供給する。
【0672】図116に示す背景成分生成部1021
は、選択部1221から供給された混合比αおよび任意
の背景画像を基に、背景成分画像を生成して、混合領域
画像合成部1022に供給する。
【0673】図116に示す混合領域画像合成部102
2は、背景成分生成部1021から供給された背景成分
画像と前景成分画像とを合成することにより、混合領域
合成画像を生成して、生成した混合領域合成画像を画像
合成部1023に供給する。
【0674】画像合成部1023は、領域情報を基に、
前景成分画像、混合領域画像合成部1022から供給さ
れた混合領域合成画像、および任意の背景画像を合成し
て、合成画像を生成して出力する。
【0675】このように、合成部1201は、前景成分
画像を、任意の背景画像に合成することができる。
【0676】なお、混合比αは、画素値に含まれる背景
の成分の割合として説明したが、画素値に含まれる前景
の成分の割合としてもよい。
【0677】また、前景となるオブジェクトの動きの方
向は左から右として説明したが、その方向に限定されな
いことは勿論である。
【0678】以上においては、3次元空間と時間軸情報
を有する現実空間の画像をビデオカメラを用いて2次元
空間と時間軸情報を有する時空間への射影を行った場合
を例としたが、本発明は、この例に限らず、より多くの
第1の次元の第1の情報を、より少ない第2の次元の第
2の情報に射影した場合に、その射影によって発生する
歪みを補正したり、有意情報を抽出したり、またはより
自然に画像を合成する場合に適応することが可能であ
る。
【0679】なお、センサ76aは、CCDに限らす、固
体撮像素子である、例えば、BBD(Bucket Brigade Devi
ce)、CID(Charge Injection Device)、CPD(Charge
Priming Device)、またはCMOS(Complementary Mental
Oxide Semiconductor)センサでもよく、また、検出素
子がマトリックス状に配置されているセンサに限らず、
検出素子が1列に並んでいるセンサでもよい。
【0680】以上のように説明してきた分離処理サーバ
11の各機能は、図1で示したネットワーク1上に構成
される各種のサーバに分散処理させることにより実現さ
せることもできる。すなわち、オブジェクト抽出部10
1、および、動き検出部102は動き検出サーバ12
に、領域特定部103は領域特定サーバ13に、混合比
算出部104は混合比算出サーバ14に、前景背景分離
処理部105は前景背景分離処理サーバ15に、動きボ
ケ調整部106は動きボケ調整サーバ16に、それぞれ
対応するものとして機能する。従って、図27で示した
分離処理サーバ11のブロック図は、ハードウェアによ
り実現されるもの、ソフトウェアにより実現されるも
の、または、ネットワーク1により実現されたもののい
ずれであってもよいものである。また、合成サーバ19
についても同様であり、その構成は合成部1201に対
応するものであり、ハードウェアにより実現されたも
の、ソフトウェアにより実現されたもの、または、ネッ
トワーク1により実現されたもののいずれであってもよ
いものである。
【0681】尚、以上におけるオブジェクト抽出部10
1、動き検出部102、領域特定部103、混合比算出
部104、前景背景分離処理部105、および、動きボ
ケ調整部106のそれぞれの処理は、動き検出サーバ1
2、領域特定サーバ13、混合比算出サーバ14、前景
背景分離処理サーバ15、および、動きボケ調整サーバ
16とを置き換えたものと同様であり、その処理につい
ても同様であるので、その説明は省略する。
【0682】また、分離処理サーバ11は、上述のよう
にハードウェア、または、ソフトウェアとして実現され
る場合、図1に記載のネットワーク1上に接続された各
種のサーバ、クライアントコンピュータ27、および、
カメラ端末装置28のそれぞれに分離処理部として組み
込まれる構成としてもよい。そこで、以下の説明におい
ては、分離処理サーバ11が、入力された画像を単に前
景成分画像と背景成分画像に分離する機能を有する単一
の装置として説明されるとき、分離処理部11とも称す
るものとする。
【0683】次に、図117のフローチャートを参照し
て、分離処理サーバ11による、図1のネットワーク1
を介してクライアントコンピュータ27から入力された
画像の分離サービスの処理について説明する。
【0684】ステップS1001において、クライアン
トコンピュータ27は、画像を指定する情報を分離処理
サーバ11に出力する。すなわち、使用者が分離したい
画像を指定する情報として、具体的な画像であるか、ま
たは、画像を指定する画像IDが分離処理サーバ11に出
力される。
【0685】ステップS1011において、分離処理サ
ーバ11は、指定された画像を取得する。すなわち、ク
ライアントコンピュータ27より画像が送信されてきた
場合は、その画像を、指定する情報が送信されてきた場
合は、その画像IDに対応する画像を、ネットワーク1上
から読出し取得する。
【0686】ステップS1012において、分離処理サ
ーバ11の課金処理部11aは、ネットワーク1を介し
て課金サーバ24と共に課金処理を実行する。また、同
時にステップS1021において、課金サーバ24は、
分離処理サーバ11と共に課金処理を実行する。
【0687】ここで、図118のフローチャートを参照
して、上述の課金処理を説明する。尚、実際の課金処理
は、分離処理サーバ11と課金サーバ24により実行さ
れるが各種の処理に必要な情報は、クライアントコンピ
ュータ27からも出力されているので、ここでは、クラ
イアントコンピュータ27の処理についても合わせて説
明する。
【0688】ステップS1101において、図119で
示すように、クライアントコンピュータ27は、サービ
スを指定して使用者(画像の分離サービスの提供を受け
る使用者)を識別するID情報と認証情報(パスワード
等)と共に利用金額をネットワーク1を介して分離処理
サーバ11に送信する。すなわち、今の場合、図117
のステップS1001の処理で画像を指定する情報を送
信する際に、このステップS1101の処理は、実行さ
れることになる。また、利用金額とは、分離サービスに
係る料金である。
【0689】ステップS1111において、図119で
示すように、分離処理サーバ11の課金処理部11a
は、ID情報と認証情報を受信し、さらに、利用金額と自
らのIDを課金サーバ24に送信する。
【0690】ステップS1121において、図119で
示すように、課金サーバ24は、分離処理サーバ11よ
り送信されてきたIDに基づいて、認証情報、顧客口座I
D、および、利用金額を、顧客口座の金融機関が管理す
る金融サーバ25に問い合わせる。
【0691】ステップS1131において、図119で
示すように、金融サーバ(顧客用)25は、顧客口座ID
と認証情報に基づいて、認証処理を実行し、認証結果と
利用の可否の情報を課金サーバ24に通知する。
【0692】ステップS1122において、図119で
示すように、課金サーバ24は、認証結果と利用可否の
情報を分離処理サーバ11に送信する。尚、以下の説明
においては、認証結果が問題なく、その利用が可能であ
るとの条件の下に説明を進める。また、認証結果に問題
があり、その利用が認められないとの情報が受信された
場合、その処理は、終了することになる。
【0693】ステップS1112において、図119で
示すように、分離処理サーバ11は、認証結果に問題が
なく、金融機関の利用が可能であるとの条件の場合、ク
ライアントコンピュータ27に対してサービスを提供す
る。ステップS1102において、クライアントコンピ
ュータ27はサービスの提供を受ける。すなわち、今の
場合、ステップS1112において、分離処理サーバ1
1は、指定された画像を前景成分画像と背景成分画像に
分離してクライアントコンピュータ27に出力し、ステ
ップS1102において、クライアントコンピュータ2
7は、分離された前景成分画像と背景成分画像を受信す
る。
【0694】ステップS1113において、分離処理サ
ーバ11は、サービスの利用通知を課金サーバ24に送
信する。ステップS1123において、課金サーバ24
は、顧客口座ID、利用金額、および、提供者口座IDを金
融サーバ(顧客用)25に通知する。
【0695】ステップS1132において、金融サーバ
(顧客用)25は、顧客口座IDの口座から利用金額を提
供者金融サーバ(提供者用)26に振り込む。
【0696】ここで、図117のフローチャートの説明
に戻る。
【0697】ステップS1012,S1021におい
て、分離処理サーバ11と課金サーバ24の相互で課金
処理が実行された後、ステップS1013において、分
離処理サーバ11は、画像の分離処理を実行する。すな
わち、分離処理サーバ11の領域特定部103は、図5
3のフローチャートにより説明した領域特定の処理を、
混合比算出部104は、図81のフローチャートを参照
して説明した混合比の算出の処理を、前景背景分離部1
05は、図96のフローチャートを参照して説明した前
景と背景との分離の処理を、動きボケ調整部106は、
図44のフローチャートにより説明した動きボケ量の調
整処理をそれぞれ実行し、指定された画像を分離する。
尚、動きボケ量の調整処理、領域特定の処理、混合比の
算出の処理、および、前景と背景との分離の処理は、い
ずれも上述と同様であるので、その説明は省略する。
【0698】ステップS1014において、分離処理サ
ーバ11は、分離された前景成分画像、および、背景成
分画像にIDを付してクライアントコンピュータ27に送
信する。ステップS1002において、クライアントコ
ンピュータ27は、分離処理サーバ11より送信されて
きた分離されている前景成分画像と背景成分画像とその
IDを受信し、自らの記憶部48(図2)に記憶すると共
に、必要に応じてプリントアウトする。尚、クライアン
トコンピュータ27は、使用者の指令に応じて、分離処
理サーバ11により分離処理された前景成分画像と背景
成分画像を、分離処理サーバ11自身に記憶させたり、
または、ネットワーク1を介して蓄積サーバ18に出力
させ記憶(蓄積)させるようにすることもできる。
【0699】以上の説明においては、分離処理に係る料
金を課金サーバ24により金融サーバ25,26に対し
て振り込まれるといった場合の処理について説明してき
たが、例えば、プリペイドポイントなどのように、使用
者が予め分離サービスの提供者に利用料金を支払ったこ
とを示すポイントを記憶部48(図2)に記憶させ、分
離サービスの提供を受ける度に、そのポイントを減算す
るようにして、課金処理を実行するようにしてもよい。
【0700】ここで、図120のフローチャートを参照
して、プリペイドポイントを使用した場合の課金処理に
ついて説明する。
【0701】ステップS1201において、クライアン
トコンピュータ27は、サービスを指定して、ID情報、
および、認証情報を送信する。すなわち、クライアント
コンピュータ27は、図117のステップS1101に
おける処理と同様の処理を実行する。
【0702】ステップS1211において、分離処理サ
ーバ11の課金処理部11aは、ID情報、および、認証
情報を受信する。ステップS1212において、課金処
理部11aは、記憶部48に記憶されている、予めクラ
イアントコンピュータ27の使用者より払い込まれてい
る金額に相当するプリペイドポイントから、分離処理に
係る利用金額に相当するポイントを減算し、記憶する。
ステップS1213において、分離処理サーバ11は、
サービスを提供する。すなわち、今の場合、分離処理サ
ーバ11は、入力された画像の分離処理を実行し、分離
された前景成分画像と背景成分画像をクライアントコン
ピュータ27に送信する。
【0703】ステップS1202において、クライアン
トコンピュータ27は、サービスの提供を受ける。すな
わち、今の場合、クライアントコンピュータ27は、分
離処理サーバ11より送信されてくる前景成分画像と背
景成分画像を受信する。
【0704】また、以上においては、分離処理サーバ1
1がプリペイドポイントを自らの記憶部48(図2)に
記憶している場合について説明してきたが、例えば、プ
リペイドポイントが記録されたカード、いわゆる、プリ
ペイドカードを使用する場合についても同様の処理とな
る。この場合、プリペイドカードに記憶されたプリペイ
ドポイントをステップS1201でクライアントコンピ
ュータ27が読取って、送信し、分離処理サーバ11
が、課金処理により受信したポイントから利用料金に相
当するポイントを減算して減算結果となるポイントをク
ライアントコンピュータ27に送信して、プリペイドカ
ードに上書きする必要がある。
【0705】次に、図121のフローチャートを参照し
て、クライアントコンピュータ27より指定された画像
の動きベクトルと位置情報を求める動き検出サービスの
処理について説明する。
【0706】ステップS1301において、クライアン
トコンピュータ27は、画像を指定する情報を動き検出
サーバ12に出力する。すなわち、使用者が動き検出処
理したい画像を指定する情報として、具体的な画像であ
るか、または、画像を指定する画像IDが動き検出サーバ
12に出力される。
【0707】ステップS1311において、動き検出サ
ーバ12は、指定された画像を取得する。すなわち、ク
ライアントコンピュータ27より画像が送信されてきた
場合は、その画像を、指定する情報が送信されてきた場
合は、その画像IDに対応する画像を、ネットワーク1上
から読出し取得する。
【0708】ステップS1312,S1321におい
て、動き検出サーバ12の課金処理部12cと課金サー
バ24は、課金処理を実行する。尚、課金処理について
は、図118,図120において、分離サービスにおけ
る場合と同様の処理であるので、その説明は省略する。
【0709】ステップS1313において、動き検出サ
ーバ12のオブジェクト抽出部12aは、取得している
指定された画像から、各オブジェクトを抽出し、動き検
出部12bが位置情報と動きベクトルを検出し、クライ
アントコンピュータ27に送信する。
【0710】ステップS1302において、クライアン
トコンピュータ27は、動き検出サーバ12より送信さ
れてきたオブジェクトの位置情報と動きベクトルを受信
し、記憶する。
【0711】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、動き検出サーバ12により検出さ
れた位置情報と動きベクトルを、動き検出サーバ12自
身に記憶させたり、または、ネットワーク1を介して蓄
積サーバ18に出力させ記憶(蓄積)させるようにする
こともできる。
【0712】次に、図122のフローチャートを参照し
て、領域特定サーバ13により実行される、クライアン
トコンピュータ27より入力された画像とオブジェクト
を指定する情報から領域を特定する領域特定サービスの
処理について説明する。
【0713】ステップS1401において、クライアン
トコンピュータ27は、画像とオブジェクトを指定する
情報を領域特定サーバ13に出力する。すなわち、使用
者が領域特定したい画像を指定する情報として、具体的
な画像であるか、または、画像を指定する画像IDと共に
オブジェクトを指定する情報が領域特定サーバ13に出
力される。
【0714】ステップS1411において、領域特定サ
ーバ13は、指定された画像を取得する。すなわち、ク
ライアントコンピュータ27より画像が送信されてきた
場合、その画像を、指定する画像IDが送信されてきた場
合は、その画像IDに対応する画像を、ネットワーク1上
から読出し取得する。
【0715】ステップS1412,S1421におい
て、領域特定サーバ13の課金処理部13aと課金サー
バ24は、課金処理を実行する。尚、課金処理について
は、図118,図120において、分離サービスにおけ
る場合と同様の処理であるので、その説明は省略する。
【0716】ステップS1413において、領域特定サ
ーバ13は、オブジェクトを指定する情報に基づいて、
領域特定の処理を実行する。尚、領域特定の処理は、図
53のフローチャートを参照して説明した処理と同様で
あるので、その説明は省略する。
【0717】ステップS1414において、領域特定サ
ーバ13は、ステップS1413の処理で求められた領
域情報をクライアントコンピュータ27に送信する。
【0718】ステップS1402において、クライアン
トコンピュータ27は、領域特定サーバ13より送信さ
れてきた領域情報を受信し、記憶する。
【0719】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、領域特定サーバ13により求めら
れた領域情報を、領域特定サーバ13自身に記憶させた
り、または、ネットワーク1を介して蓄積サーバ18に
出力させ記憶(蓄積)させるようにすることもできる。
【0720】次に、図123のフローチャートを参照し
て、混合比算出サーバ14により実行される、クライア
ントコンピュータ27より入力された画像とオブジェク
トを指定する情報、および、領域情報から混合比を算出
するの混合比算出サービスの処理について説明する。
【0721】ステップS1501において、クライアン
トコンピュータ27は、画像とオブジェクトを指定する
情報、および、領域情報を混合比算出サーバ14に出力
する。すなわち、使用者が混合比を算出したい画像を指
定する情報として、具体的な画像であるか、または、画
像を指定する画像ID、オブジェクトを指定する情報、お
よび、領域情報が混合比算出サーバ14に出力される。
【0722】ステップS1511において、混合比算出
サーバ14は、指定された画像を取得する。すなわち、
クライアントコンピュータ27より画像が送信されてき
た場合、その画像を、指定する画像IDが送信されてきた
場合は、その画像IDに対応する画像を、ネットワーク1
上から読出し取得する。
【0723】ステップS1512,S1521におい
て、混合比算出サーバ14の課金処理部14aと課金サ
ーバ24は、課金処理を実行する。尚、課金処理につい
ては、図118,図120において、分離サービスにお
ける場合と同様の処理であるので、その説明は省略す
る。
【0724】ステップS1513において、混合比算出
サーバ14は、オブジェクトを指定する情報、および、
領域情報に基づいて、混合比の算出の処理を実行する。
尚、混合比の算出の処理は、図81のフローチャートを
参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省
略する。
【0725】ステップS1514において、混合比算出
サーバ14は、ステップS1513の処理で求められた
混合比をクライアントコンピュータ27に送信する。
【0726】ステップS1502において、クライアン
トコンピュータ27は、混合比算出サーバ14より送信
されてきた混合比を受信し、記憶する。
【0727】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、混合比算出サーバ14により求め
られた混合比を、混合比算出サーバ14自身に記憶させ
たり、または、ネットワーク1を介して蓄積サーバ18
に出力させ記憶(蓄積)させるようにすることもでき
る。
【0728】次に、図124のフローチャートを参照し
て、前景背景分離サーバ15により実行される、クライ
アントコンピュータ27より入力された画像とオブジェ
クトを指定する情報、領域情報、および、混合比から前
景成分画像と背景成分画像に分離するサービスの処理に
ついて説明する。
【0729】ステップS1601において、クライアン
トコンピュータ27は、画像とオブジェクトを指定する
情報、領域情報、および、混合比の情報を前景背景分離
サーバ15に出力する。すなわち、使用者が前景背景分
離したい画像を指定する情報として、具体的な画像であ
るか、または、画像を指定する画像ID、オブジェクトを
指定する情報、領域情報、および、混合比の情報が前景
背景分離サーバ15に出力される。
【0730】ステップS1611において、前景背景分
離サーバ15は、指定された画像を取得する。すなわ
ち、クライアントコンピュータ27より画像が送信され
てきた場合、その画像を、指定する画像IDが送信されて
きた場合は、その画像IDに対応する画像を、ネットワー
ク1上から読出し取得する。
【0731】ステップS1612,S1621におい
て、前景背景分離サーバ15の課金処理部15aと課金
サーバ24は、課金処理を実行する。尚、課金処理につ
いては、図118,図120において、分離サービスに
おける場合と同様の処理であるので、その説明は省略す
る。
【0732】ステップS1613において、前景背景分
離サーバ15は、オブジェクトを指定する情報、領域情
報、および、混合比に基づいて、前景と背景の分離の処
理を実行する。尚、前景と背景の分離の処理は、図96
のフローチャートを参照して説明した処理と同様である
ので、その説明は省略する。
【0733】ステップS1614において、前景背景分
離サーバ15は、ステップS1613の処理で求められ
た前景成分画像と背景成分画像にIDを付してクライアン
トコンピュータ27に送信する。
【0734】ステップS1602において、クライアン
トコンピュータ27は、前景背景分離サーバ15より送
信されてきた前景成分画像と背景成分画像を受信し、記
憶する。
【0735】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、前景背景分離サーバ15により送
信されてきた前景成分画像と背景成分画像を、前景背景
分離サーバ15自身に記憶させたり、または、ネットワ
ーク1を介して蓄積サーバ18に出力させ記憶(蓄積)
させるようにすることもできる。
【0736】次に、図125のフローチャートを参照し
て、動きボケ調整サーバ16により実行される、クライ
アントコンピュータ27より入力された画像を指定する
情報、動きベクトル、および、動きボケ調整量から、指
定された画像の動きボケを調整するサービスの処理につ
いて説明する。
【0737】ステップS1701において、クライアン
トコンピュータ27は、画像を指定する情報、動きベク
トル、および、動きボケ調整量の情報を動きボケ調整サ
ーバ16に出力する。すなわち、使用者が動きボケ調整
したい画像を指定する情報として、具体的な画像である
か、または、画像を指定する画像ID、オブジェクトを指
定する情報、動きベクトル、および、動きボケ調整量の
情報が動きボケ調整サーバ16に出力される。
【0738】ステップS1711において、動きボケ調
整サーバ16は、指定された画像を取得する。すなわ
ち、クライアントコンピュータ27より画像が送信され
てきた場合、その画像を、指定する画像IDが送信されて
きた場合、その画像IDに対応する画像を、ネットワーク
1上から読出し取得する。
【0739】ステップS1712,S1721におい
て、動きボケ調整サーバ16の課金処理部16aと課金
サーバ24は、課金処理を実行する。尚、課金処理につ
いては、図118,図120において、分離サービスに
おける場合と同様の処理であるので、その説明は省略す
る。
【0740】ステップS1713において、動きボケ調
整サーバ16は、動きベクトル、および、動きボケ調整
量の情報に基づいて、動きボケの量の調整の処理を実行
する。尚、動きボケの量の調整の処理は、図104のフ
ローチャートを参照して説明した処理と同様であるの
で、その説明は省略する。
【0741】ステップS1714において、動きボケ調
整サーバ16は、ステップS1713の処理で求められ
た動きボケ調整画像にIDを付してクライアントコンピュ
ータ27に送信する。
【0742】ステップS1702において、クライアン
トコンピュータ27は、動きボケ調整サーバ16より送
信されてきた動きボケ調整画像を受信し、記憶する。
【0743】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、動きボケ調整サーバ16により送
信されてきた動きボケ調整画像を、動きボケ調整サーバ
16自身に記憶させたり、または、蓄積サーバ18に出
力させ記憶(蓄積)させるようにすることもできる。
【0744】次に、図126を参照して、符号化サーバ
17の詳細な構成を説明する。符号化サーバ17の分離
処理部2002は、入力された画像(画像を指定する画
像IDが入力され、対応する画像をネットワーク1を介し
て、蓄積サーバ18より読込まれる画像を含む)を前景
成分画像と背景成分画像に分離し、混合比、動きベクト
ル、および、位置情報と共に、符号化部2001に出力
する。分離処理部2002は、図27を参照して説明し
た分離処理サーバ(分離処理部)11と同様ものであ
り、混合比、動きベクトル、および、位置情報の取得処
理についても同様であるので、その説明は省略する。
【0745】符号化部2001は、分離処理部2002
より入力される前景成分画像と背景成分画像をネットワ
ーク1を介して蓄積サーバ18に出力して記憶させると
共に、記憶させた蓄積サーバ18のネットワーク上の位
置情報、すなわち、URLなどの情報に変換し、前景成分
画像位置情報、および、背景成分画像位置情報として出
力する。このとき、符号化部2001は、前景成分画像
と背景成分画像を分離する際に抽出される混合比、動き
ベクトル、および、位置情報についても出力する。
【0746】符号化部2001により前景成分画像と背
景成分画像が、それぞれ前景成分画像位置情報、およ
び、背景成分画像位置情報に変換されるとき、課金処理
部17a(図16,図17)が、ネットワーク1を介し
て課金サーバ24に対して課金処理を実行する。尚、こ
の課金処理は、後述する合成サーバ19を使用して、合
成画像を生成する合成サービスを受ける使用者が負担す
るようにしてもよい。また、逆に、符号化サービスを利
用した使用者が予め負担することにより、合成サービス
を利用する際には、使用者から利用料金の支払を受けず
に済むようにすることもできる。
【0747】次に、図127のフローチャートを参照し
て、符号化サーバ17により実行される、クライアント
コンピュータ27より入力された画像を符号化する符号
化サービスの処理について説明する。尚、この説明にお
いては、符号化サービスの利用者が利用料金を負担する
場合について説明する。
【0748】ステップS1801において、クライアン
トコンピュータ27は、画像を指定する情報を符号化サ
ーバ17に出力する。すなわち、使用者が符号化したい
画像を指定する情報として、具体的な画像であるか、ま
たは、画像を指定する画像ID、オブジェクトを指定する
情報が符号化サーバ17に出力される。
【0749】ステップS1811において、符号化サー
バ17は、指定された画像を取得する。すなわち、クラ
イアントコンピュータ27より画像が送信されてきた場
合、その画像を、指定する画像IDが送信されてきた場
合、その画像IDに対応する画像を、ネットワーク1上か
ら読出し取得する。
【0750】ステップS1812,S1821におい
て、符号化サーバ17の課金処理部17aと課金サーバ
24は、課金処理を実行する。尚、課金処理について
は、図118,図120において、分離サービスにおけ
る場合と同様の処理であるので、その説明は省略する。
【0751】ステップS1813において、符号化サー
バ17の分離処理部2002は、画像分離処理を実行す
る。尚、画像分離処理は、図117のフローチャートの
ステップS1013の処理と同様であるので、その説明
は省略する。
【0752】ステップS1814において、符号化サー
バ17は、ステップS1813の処理で求められた前景
成分画像と背景成分画像を蓄積サーバ18に出力し、記
憶(蓄積)させる。ステップS1831において、蓄積
サーバ18は、送信されてきた前景成分画像と背景成分
画像を記憶する。
【0753】ステップS1815において、符号化サー
バ17は、符号化により生成された前景成分画像位置情
報と背景成分位置情報に、動きベクトルと位置情報を加
えて、クライアントコンピュータ27に送信する。
【0754】ステップS1802において、クライアン
トコンピュータ27は、符号化サーバ17より送信され
てきた前景成分画像位置情報、背景成分画像位置情報、
動きベクトル、および、位置情報を受信し、記憶する。
【0755】尚、符号化部2001は、入力された画像
を分離して符号化する場合、既に符号化した画像と類似
の画像を符号化するとき、その差分となるデータのみ
を、既に符号化されている画像の符号(画像位置情報)
に付して出力するようにしてもよい。例えば、図128
で示すような画像を合成する場合、前景成分画像1、前
景成分画像2、および、混合比1の符号化情報からなる
第1の画像の符号化情報と、前景成分画像1、前景成分
画像3、および、混合比2の符号化情報からなる第2の
画像の符号化情報を合成するような場合、前景成分画像
1は、いずれの画像の情報にも含まれているため、合成
するときには、一方の画像の前景成分画像1の符号化情
報を省略しても良く、結果として、単純に合成する場合
よりも、前景成分画像1の情報が削除される分だけ圧縮
率を向上させることができる。
【0756】結果として、図128に示すような第1の
画像と第2の画像を蓄積する場合には、先に第1の画像
が蓄積されている場合には、第2の画像は、差分となる
前景成分画像3と混合比2の符号化情報だけを蓄積すれ
ばよいことになる。このため、同一の画像の符号化情報
が複数に渡って蓄積されるような場合、蓄積される画像
の数が増えれば増えるほど圧縮率が向上されていくこと
になる。
【0757】また、符号化サーバ17により符号化され
る混合比、動きベクトル、および、位置情報について
は、図129で示すように使用者が指定した情報であっ
てもよい。さらに、図129で示すように、符号化させ
る画像は、使用者により指定された画像IDに対応する前
景成分画像と背景成分画像を蓄積サーバ18から読み出
し、符号化するようにしてもよい。この場合、符号化サ
ーバ17には、分離処理部2002は設けられなくても
よいことになる。
【0758】また、本明細書中で画像を指定する情報と
して、画像IDを使用してきたが、これに代えて、画像位
置情報を使用するようにしてもよい。
【0759】次に、図130のフローチャートを参照し
て、合成サーバ19により実行される、クライアントコ
ンピュータ27より入力された画像A,Bを指定する情
報、動きベクトル、混合比、位置情報、および、動きボ
ケ調整量から、指定された画像A,Bを合成するサービ
スの処理について説明する。
【0760】ステップS1901において、クライアン
トコンピュータ27は、画像A,Bを指定する情報、動
きベクトル、混合比、位置情報、および、動きボケ調整
量の情報を合成サーバ19に出力する。すなわち、使用
者が合成したい画像A,Bを指定する情報として、具体
的な画像であるか、または、画像A,Bを指定する画像
A-ID,B-ID(上述の符号化された画像位置情報でもよ
い)、動きベクトル、混合比、位置情報、および、動き
ボケ調整量の情報が合成サーバ19に出力される。
【0761】ステップS1911において、合成サーバ
16は、指定された画像を取得する。すなわち、クライ
アントコンピュータ27より画像が送信されてきた場
合、その画像を指定する画像ID(上述の符号化された画
像位置情報でもよい)が送信されてきた場合、その画像
IDに対応する画像を、ネットワーク1上から読出し取得
する。
【0762】ステップS1912,S1921におい
て、合成サーバ19の課金処理部19aと課金サーバ2
4は、課金処理を実行する。尚、課金処理については、
図118,図120において、分離サービスにおける場
合と同様の処理であるので、その説明は省略する。ま
た、この課金処理は、上述の符号化サーバ16を使用し
て、符号化サービスを受けた使用者が負担していた場合
には、省略するようにすることもできる。逆に、符号化
サービスを受けた使用者の代わりに、合成サービスを受
けた使用者が負担するようにしてもよい。
【0763】ステップS1913において、合成サーバ
19は、動きベクトル、混合比、位置情報、および、動
きボケ調整量の情報に基づいて、画像A,Bの合成の処
理を実行する。
【0764】ステップS1914において、合成サーバ
19は、ステップS1913の処理で求められた合成画
像(A+B)にIDを付してクライアントコンピュータ2
7に送信する。
【0765】ステップS1902において、クライアン
トコンピュータ27は、合成サーバ19より送信されて
きた合成画像(A+B)を受信し、記憶する。
【0766】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、合成サーバ19により送信されて
きた合成画像(A+B)を、合成サーバ19自身に記憶
させたり、または、ネットワーク1を介して蓄積サーバ
18に出力させ記憶(蓄積)させるようにすることもで
きる。
【0767】ところで、合成サーバ20は、以上のよう
に複数の画像を合成することが可能なようになされてい
るが、この際、動きボケ調整量をキーとすることで、合
成画像の動きボケを付加して暗号化画像を生成すること
ができる。図131は、合成サーバ20に暗号化画像を
生成させるために設けられる暗号用動きボケ付加部20
21の構成を示している。
【0768】暗号用動きボケ付加部2021の入力情報
処理部2031は、入力された暗号化しようとする被暗
号化信号を画像化部2032に、暗号キーとなる情報を
動きボケ作成部2033に、および、被暗号化信号を前
景成分画像として合成しようとする画像(背景成分画
像)を選択する画像選択情報を合成サーバ20にそれぞ
れ出力する。
【0769】画像化部2032は、入力情報処理部20
31より入力された被暗号化信号が画像信号ではない場
合、その信号を画像信号に変換して動きボケ付加部20
33に出力する。すなわち、暗号化処理される信号は、
画像信号であることが条件となるので、その処理に対応
させるため画像信号ではない信号を画像化する。
【0770】動きボケ作成部2033は、入力情報処理
部2031より入力された速さや方向といった情報に基
づいて動きボケ調整量を生成し、画像化部2032より
入力された画像信号に動きボケ付加処理を施し、合成サ
ーバ20に出力する。合成サーバ20は、入力情報処理
部2031より入力された画像選択情報に基づいて背景
成分画像を取得し、さらに、動きボケ付加部2033よ
り入力される画像を前景成分画像として、取得した背景
成分画像と合成し、合成画像を生成して表示する。この
とき、背景成分画像を指定する画像選択情報は、背景成
分画像そのものでもよいし、背景成分画像位置情報、ま
たは、背景成分画像IDであってもよい。
【0771】次に、図132を参照して、合成サーバ2
0に設けられた暗号用動きボケ付加部2021により暗
号化された合成画像を復号して、元の信号に変換する暗
号用動きボケ除去部2041について説明する。尚、図
131,図132に示す暗号用動きボケ付加部202
1、および、暗号用動きボケ除去部2041は、例え
ば、クライアントコンピュータ27に内蔵されるソフト
ウェアの機能ブロック図として考えてもよいし、ハード
ウェアのブロック図であるものと考えてもよい。さら
に、暗号用動きボケ付加部2021、および、暗号用動
きボケ除去部2041は、ネットワーク1上に専用サー
バとして構成するようにしてもよい。
【0772】分離サーバ11は、暗号化された合成画像
を前景成分画像と背景成分画像に分離し、動きボケが付
加された前景成分画像を入力情報処理部2051に出力
する。
【0773】入力情報処理部2051は、分離処理サー
バ11より入力された暗号化されている前景成分画像
と、その暗号化された前景成分画像を復号するためのキ
ーとして速さと方向の情報が入力されると、動きボケ除
去部2052に出力する。このキーとなる速さと方向
は、画像をx方向、y方向の2次元で示すとき、それぞ
れに設定される。
【0774】動きボケ除去部2052は、入力情報処理
部2051より入力された速さと方向の情報に基づい
て、動きボケ量を生成し、暗号化された前景成分画像
に、暗号用動きボケ付加部2021により施された動き
ボケ付加処理と逆の動きボケ付加処理を施し、暗号化さ
れた前景成分画像を復号して信号変換部2053に出力
する。信号変換部2053は、被暗号化信号が画像では
なかった場合、動きボケ除去部2052より入力された
画像信号を元の信号に変換して出力する。
【0775】すなわち、上記の動きボケ作成部2033
(図131)と、動きボケ除去部2052は、実質的に
は、図97の動きボケ付加部806と同様の処理を実行
するものであり、暗号キーとして動きボケ調整量を使用
して、相互に逆の動きボケの付加処理を実行するもので
ある。ただし、後述するx方向、または、y方向の動き
ボケ付加処理のうち、先に実行された動きボケ付加処理
に対して、ゲインアップの処理を実行する点が異なる。
【0776】ここで動きボケを付加することにより、画
像信号を暗号化する原理について説明する。例えば、図
133に示すように、被写体が矢印の方向に移動すると
き、これをCCDなどからなるセンサ76aで撮像する
と、移動方向の前後に混合領域(カバードバックグラウ
ンド領域とアンカバードバックグラウンド領域)が、撮
像された画像の動きボケとして生じる(詳細は、図31
を参照)。図134は、この現象を示す例を示してお
り、図134(A)で示すような被写体を、センサ76
aで撮像する場合、図中左右方向に被写体が移動してい
るとき、その速さに応じて、動きボケの領域が広がり、
さらに、撮像される色が拡散される様子を示している。
すなわち、被写体が左右方向に速さvで移動していると
き、図134(B)で示すような画像が撮像されるもの
とする。このとき、被写体が静止しているときに撮像さ
れる領域を領域a0乃至a0'であるとすると、図13
4(B)の被写体が撮像される領域は領域a1乃至a
1'となり、元の位置a0乃至a0'の領域の色が薄くな
り、動きボケとなる領域a1乃至a0、および、領域a
0'乃至a1'に色が広がっている。同様にして、被写体
が速さ2v(速さvの2倍)で移動していると、図13
4(C)で示すように、さらに動きボケとなる領域a2
乃至a0、および、領域a0'乃至a2'に色が広がるこ
とが示されている。さらに、被写体が速さ3vで移動す
ると、図134(D)で示すように、動きボケとなる領
域a3乃至a0、および、領域a0'乃至a3'に広が
り、速さ4vで移動すると、図134(E)で示すよう
に、動きボケとなる領域a4乃至a0、および、領域a
0'乃至a4'に広がり、全体として色が薄くなる。すな
わち、センサ76aから出力される個々の画素値は、撮
像するオブジェクトの空間的に広がりを有するある部分
を、シャッタ時間について積分した結果であるので、総
じて積分される画素値は変わらない分だけ、被写体の速
さが増す毎に、空間的に広がることにより、色が薄く撮
像されることになる。従って、色が薄くなり、領域が広
がり、動きボケの領域が大きくなるにつれて、被写体の
判読が困難になる。ここで、色は、判読の可能性を示し
ており、濃いほど判読の可能性が大きく、薄いほど判読
の可能性が小さくなることを示している。
【0777】動きボケ調整による暗号化は、この性質を
利用したものであり、現実世界では起こりえない、2次
元方向の動きボケを画像に生じさせることで暗号化させ
るものである。すなわち、図135で示すように、動き
のない状態で、黒丸状の被写体が撮像された画像がマト
リクスの最左列最上段に示されている。この状態から、
例えば、縦方向に動きのある状態の動きボケを付加する
と、黒丸状の被写体は、中列最上段に示すように上下方
向に動きボケが生じた画像となる。さらに、横方向に動
きボケを生じさせると中列中段に示すように、被写体の
上下左右方向に動きボケが生じた画像となる。
【0778】この状態で、さらにまた、左右方向の動き
(速さ)を大きくして動きボケを付加すると、中列最下
段に示すように、さらに、左右方向に動きボケ領域が広
がった画像となる。この画像に、さらに、上下方向に動
きボケを生じさせると、最右列最下段に示すように、黒
丸状の被写体の動きボケ領域が広がり、全体として色が
薄くなる。結果として、被写体の判読の可能性が低下す
るので、画像そのものを暗号化させることが可能とな
る。
【0779】次に、図136のフローチャートを参照し
て、暗号用動きボケ付加部2021の動きボケ調整量を
利用した暗号化処理について説明する。尚、以下の説明
では、図137で示すように、5×5画素からなる被写
体が撮像された画像を暗号化する例について説明する。
ここで、図137においては、5×5画素の各画素の画
素値a乃至yで示すこととし、縦方向をy、横方向をx
で示し、時刻軸を時刻tとして説明する。
【0780】ステップS2001において、入力情報処
理部2031は、被暗号化信号が入力されたか否かを判
定し、入力されるまでその処理を繰り返し、入力された
と判定された場合、その処理は、ステップS2002に
進む。
【0781】ステップS2002において、入力情報処
理部2031は、入力された被暗号化信号を画像化部2
032に出力する。ステップS2003において、画像
化部2032は、入力された被暗号化信号が画像信号で
あるか否かを判定する。例えば、被暗号化信号が画像信
号ではないと判定された場合、ステップS2004にお
いて、画像化部2032は、被暗号化信号を画像信号に
変換して、動きボケ付加部2033に出力する。ステッ
プS2003において、被暗号化情報が画像信号である
と判定された場合、画像化部2032は、入力された被
暗号化信号をそのまま動きボケ付加部2033に出力す
る。
【0782】ステップS2005において、入力信号処
理部2031は、キーとなる速さと方向の情報が入力さ
れたか否かを判定し、入力されるまでその処理を繰り返
し、速さと方向のキーが入力されると、その処理は、ス
テップS2006に進む。
【0783】ステップS2006において、動きボケ付
加部2033は、入力された画像信号に対してx方向に
ついて暗号化する(動きボケを付加する)。
【0784】ここで、被写体を動きボケ調整により暗号
化するときの具体的な画素値の生成方法を、図137乃
至図149を参照して説明する。
【0785】ここで、図137で示すように、最下段の
画素a乃至eを、x方向に動きボケを生じさせて暗号化
する方法について説明する。このとき、キーとなる速さ
を示す動き量vを5(仮想分割数を5)とすると、図1
38で示す最下段の画素は図139のように示される。
すなわち、各時間方向の画素値が5分割されるので、a
/5=a0=a1=a2=a3=a4、b/5=b0=
b1=b2=b3=b4、c/5=c0=c1=c2=
c3=c4、d/5=d0=d1=d2=d3=d4、
e/5=e0=e1=e2=e3=e4の関係が満たさ
れることになる。ここで、図139中上段にある画素ほ
ど前の時刻の画素値である。
【0786】被写体に対してx方向の動き(今の場合、
図中右方向)が与えられると、画素値の配置は、所定の
時間間隔でスライドされることになり、結果として、図
140で示すような配置になる。すなわち、動き始めの
タイミングでは、画素値a0乃至e0は元の位置であ
り、次のタイミングで、画素値a1乃至e1は右方向に
1画素分スライドし、さらに次のタイミングで、画素値
a2乃至e2は右方向にさらに1画素分スライドし、さ
らに次のタイミングで、画素値a3乃至e3は右方向に
さらに1画素分スライドし、さらに次のタイミングで、
画素値a4乃至e4は右方向にさらに1画素分スライド
するといったように被写体の動きに合わせて画素値が移
動した配置となる。
【0787】また、xy平面上の各画素値は、図140
で示した画素値を時間方向に加算したものと言うことに
なる。しかしながら、例えば、最左列、または、最右列
は、画素値a0,e4だけとなり、画素値としての値が
非常に小さなものとなる恐れがあり、また、この後、y
方向に対しても同様の処理をする上で、非常に小さな値
とならないように、ゲインアップの処理を施す。このゲ
インアップの処理を施した例が、図141に示されてい
る。
【0788】ここで、a0*=5×a0、b0*=(5
/2)×b0、a0*=(5/2)×a1、c0*=(5/
3)×c0、b1*=(5/3)×b1、a2*=(5/
3)×a2、d0*=(5/4)×d0、c1*=(5/
4)×c1、b2*=(5/4)×b2、a3*=(5/
4)×a3、e1*=(5/4)×e1、d2*=(5/
4)×d2、c3*=(5/4)×c3、b4*=(5/
4)×b4、e2*=(5/3)×e2、d3*=(5/
3)×d3、c4*=(5/3)×c4、e3*=(5/
2)×e3、d4*=(5/2)×d4、および、e4*
=5×e4である。すなわち、各画素の加算値が、1画
素分の画素値となるようにゲインを調整している。この
結果、図138で示した、画素a乃至eがx方向に動き
量vが5の条件で、暗号化されると(動きボケ付加され
ると)、図142で示すような画素ax乃至dx'に変
換され(暗号化され)、被写体の水平方向の画素数が5
から9に増加することになる。ここで、画素値は、ax
=ax*、bx=(b0*)+(a1*)、cx=(c
0*)+(b1*)+(a2*)、dx=(d0*)+
(c1*)+(b2*)+(a3*)、ex=(e0)
+(d1)+(c2)+(b3)+(a4)、ax'=
(e1*)+(d2*)+(c3*)+(b4*)、b
x'=(e2*)+(d3*)+(c4*)、cx'=
(e3*)+(d4*)、および、ex=ex*であ
る。
【0789】以上のような処理を、図137で示した5
×5画素の全てのyに対して、x方向に暗号化すると、
図143で示すような画素値が求められることになる。
すなわち、画素ax乃至yx、並びに、画素ax'乃至
dx'、fx'乃至ix'、kx'乃至nx'、px'乃至s
x'、および、ux'乃至xx'の画素が求められ、x方
向に動きボケが生じることによりx方向に広がりが生
じ、9画素ずつ求められることになる。
【0790】ここで、図136のフローチャートの説明
に戻る。
【0791】ステップS2007において、動きボケ付
加部2033は、x方向に符号化した画像信号をy方向
に対して暗号化する。
【0792】ここで、図144で示すように、図143
で示す最右列の画素ax,fx,kx,px,uxを、
y方向に動きボケを生じさせて暗号化する方法について
説明する。このとき、キーとなる速さを示す動き量vを
5(仮想分割数を5)とすると、図143で示す最右列
の画素は図144のように示される。すなわち、各時間
方向の画素値が5分割されるので、ax/5=ax0=
ax1=ax2=ax3=ax4、fx/5=fx0=
fx1=fx2=fx3=fx4、kx/5=kx0=
kx1=kx2=kx3=kx4、px/5=px0=
px1=px2=px3=px4、ux/5=ux0=
ux1=ux2=ux3=ux4の関係が満たされるこ
とになる。ここで、図145中上段にある画素ほど前の
時刻の画素値である。
【0793】被写体に対してy方向に動きが与えられる
と、画素値の配置は、所定の時間間隔でスライドされる
ことになり、結果として、図146で示すような配置に
なる。すなわち、動き始めのタイミングでは、画素値a
x0,fx0,kx0,px0,ux0は元の位置であ
り、次のタイミングで、画素値ax1,fx1,kx
1,px1,ux1は右方向に1画素分スライドし、さ
らに次のタイミングで、画素値ax2,fx2,kx
2,px2,ux2は右方向に、さらに1画素分スライ
ドし、さらに次のタイミングで、画素値ax3,fx
3,kx3,px3,ux3は右方向に、さらに1画素
分スライドし、さらに次のタイミングで、画素値ax
4,fx4,kx4,px4,ux4は右方向にさらに
1画素分スライドするといったように被写体の動きに合
わせて画素値が移動した配置となる。
【0794】ここで、図136のフローチャートの説明
に戻る。
【0795】ステップS2008において、合成サーバ
19は、合成される背景成分画像を、暗号化した画像
(前景成分画像)と合成する。例えば、図147で示す
ようなy方向に配列された画素値B0乃至B9の画素値
からなる背景成分画像(x方向に1段分の画素からなる
画像)を合成すると、図148で示すような画素値が加
算された値が画素値となる。すなわち、xy方向に暗号
化された(動きボケが付加された)画像の画素値が前景
成分画像の画素値として、合成される画像の画素値が背
景成分画像の画素値として合成される。結果として、図
149で示すような画素値A,F,K,P,U,A
y',Fy',Ky',Py'が求められることになり、各
画素値は、画素値A=ax0+B0×4/5、画素値F
=fx0+ax0+B1×3/5、画素値K=kx0+
fx1+ax2+B2×2/5、画素値P=px0+k
x1+fx2+ax3+B3×1/5、画素値U=ux
0+px1+kx2+fx3+ax4、画素値Ay'=
B5×1/5+ux1+px2+kx3+fx4、画素
値Fy'=B6×2/5+ux2+px3+kx4、画
素値Ky'=B7×3/5+ux3+px4、および、
画素値Py'=B8×4/5+ux4となる。
【0796】これらの処理を全てのy方向に対して実行
することにより、図150で示すような暗号化された前
景成分画像を背景成分画像とする合成画像が生成され
る。すなわち、入力された5×5画素の画像は、9×9
画素(画素A乃至Y、画素Ax乃至Dx、画素Fx乃至
Ix、画素Kx乃至Nx、画素Px乃至Sx、画素Ux
乃至Xx、画素Ay'乃至Ty'、画素Ax'乃至Dx'、
画素Fx'乃至Ix'、画素Kx'乃至Nx'、および、画
素Px'乃至Sx')の画像に変換される。
【0797】尚、復号の処理については、暗号用動きボ
ケ除去部2041において、暗号用動きボケ付加部20
21の処理と全く逆の、動きボケ付加処理を実行するこ
とになるので、その説明は省略する。
【0798】また、上述のステップS2006の処理に
おいて、x方向に暗号化する際、ゲインアップ処理を施
したのち、y方向の暗号化を行っている。従って、復号
は、y方向に復号した後、ゲインをダウンさせてからx
方向に復号する必要がある。また、y方向とx方向の暗
号化処理の順序は入れ替えてもよいが、先に暗号化する
方向に対して、ゲインアップの処理がなされるため、復
号も暗号化された順序に対応させる必要がある。
【0799】次に、図151のフローチャートを参照し
て、図131で示した暗号化用動きボケ付加部2021
が備えられた合成サーバ19による暗号化サービスにつ
いて説明する。尚、この処理は、ネットワーク1上に接
続されたクライアントコンピュータ27−1が合成サー
バ19に対して被暗号化信号を送信し、これを暗号化さ
せて、クライアントコンピュータ27−2に送信させる
場合の処理である。また、クライアントコンピュータ2
7には、暗号用動きボケ除去部2041を有する分離処
理サーバ11の画像の分離処理機能を備えたハードウェ
アが設けられているか、または、ソフトウェアがインス
トールされているものとする。
【0800】ステップS2101において、クライアン
トコンピュータ27−1は、暗号化しようとする情報
(被暗号化信号)、暗号キーとなる速さと方向の情報、
および、画像選択情報(背景成分画像を選択する情報)
を合成サーバ19に送信する。
【0801】ステップS2111において、合成サーバ
19の暗号用動きボケ付加部2021は、クライアント
コンピュータ27−1より入力された、暗号キーに基づ
いて、暗号化しようとする情報(被暗号化信号)を暗号
化し、選択された背景成分画像を合成する暗号化処理を
実行する。尚、暗号化処理については、図136のフロ
ーチャートを参照して説明したので省略する。
【0802】ステップS2112において、合成サーバ
19は、動きボケを付加することにより暗号化して合成
した画像をクライアントコンピュータ27−1に送信す
る。
【0803】ステップS2102において、クライアン
トコンピュータ27−1は、合成サーバ19より受信し
た合成画像を表示して、使用者が所望とする画像である
か否かを判定し、所望の画像であると判定された場合、
ステップS2103において、所望の画像であったこと
を合成サーバ19に通知する。ステップS2113にお
いて、合成サーバ19は、所望の画像であったか否かを
判定し、例えば、今の場合、ステップS2103におい
て、所望の画像であるとの通知を受けているので、その
処理は、ステップS2114に進む。
【0804】ステップS2114において、合成サーバ
19の課金処理部19aは、課金サーバ24と共に課金
処理を実行する。尚、課金処理については、図118,
図120において、分離サービスにおける場合と同様の
処理であるので、その説明は省略する。
【0805】ステップS2115において、合成サーバ
19は、暗号化した合成画像をクライアントコンピュー
タ27−1に送信する。ステップS2104において、
クライアントコンピュータ27−1は、暗号化された合
成画像を受信し、そのまま、クライアントコンピュータ
27−2に送信する。
【0806】ステップS2141において、クライアン
トコンピュータ27−2は、暗号化された合成画像を受
信する。ステップS2142において、クライアントコ
ンピュータ27−2は、キーが入力されたか否かを判定
し、暗号キーが入力されるまでその処理を繰り返す。ス
テップS2142において、暗号キーとして、速さと方
向の情報が入力されると、ステップS2143におい
て、入力された速さと方向に基づいて、動きボケ除去処
理部2041が動きボケ処理を実行する。ステップS2
144において、動きボケが除去された画像が表示され
る。
【0807】ステップS2102において、所望の画像
ではないと判定された場合、ステップS2015におい
て、所望の画像ではないことを合成サーバ19に通知す
ると共に、その処理は、ステップS2101に戻る。ま
た、この処理により、ステップS2114において、所
望の画像ではないと判定されることになるので、合成サ
ーバ19の処理は、ステップS2111の処理に戻る。
【0808】すなわち、この処理により、クライアント
コンピュータ27−2の使用者がクライアントコンピュ
ータ27−1の使用者により指定された速さと方向のキ
ーを正しく入力されたとき、暗号化された画像が正しく
復号された画像が表示される。また、上述の暗号化サー
ビスと同様のシステムにより、復号サービスを提供する
こともできる。
【0809】次に、図152を参照して、修正サーバ2
0について説明する。
【0810】修正サーバ20の分離処理部11は、入力
された画像(画像IDでもよく、画像IDで指定された画像
の場合、ネットワーク1上より対応する画像を読み出し
た画像)を前景成分画像と背景成分画像に分離して、前
景成分画像を動きボケ調整部2101に、背景成分画像
を合成部に出力する。動きボケ調整部2101は、入力
された前景成分画像を指定された(修正の程度を調整す
る)動きボケ量で動きボケ調整し、合成部2101に出
力する。合成部2101は、動きボケ調整された前景成
分画像と、入力された背景成分画像とを合成し、修正画
像として出力する。
【0811】例えば、図153(A)で示すような画像
が、修正サーバ20に入力されるものとする。すなわ
ち、図153(A)右部に示すように、前景が背景上を
矢印方向に移動するとき、前景の進行方向と、その逆方
向に対して動きボケが生じる。この動きボケの部分は、
混合領域であり、図153(A)左部に示すように、移
動方向の前方部分に生じる混合領域がCB(Covered Ba
ckground)であり、移動方向の後方部分に生じる混合領
域がUB(Uncovered Background)である。尚、図15
3(A)左部の図では縦方向に時間軸tを設定している
ので移動と共に、画素上の画素値の蓄積状態と時間の経
過の関係が示されている。分離処理部11は、この入力
画像を図153(B)で示すように前景と背景に分離す
る。このとき、入力された画像の混合領域も同時に抽出
される。
【0812】動きボケ調整部2101は、図153
(B)で示すような前景成分画像の動きボケを調整し
て、例えば、図153(C)のような前景成分画像を生
成する。すなわち、今の場合、動きボケが小さくされて
いる(CB、UBの部分を小さくしている)。尚、動き
ボケを調整するための動きボケ調整量は、使用者が数回
操作を繰り返しながら入力するようにしてもよいし、動
きボケ調整部2101が所定の値に調整するようにして
もよい。
【0813】合成部2102は、図153で示したよう
に調整した前景成分画像と、入力された背景成分画像を
合成して、図153(D)で示したような、動きボケ調
整済みの前景成分画像を、背景成分画像と合成して、出
力する。
【0814】尚、背景成分画像を入力された画像のもの
と異なる他の背景成分画像に変更させたい場合、分離し
た背景成分画像を合成部2102には出力せず、変更さ
せたい背景成分画像を合成部2102に入力する。ま
た、修正サーバ20は、分離処理部11、動きボケ調整
部2101、および、合成部2102を、ネットワーク
1上の分離処理サーバ11、動きボケ調整サーバ16、
および、合成サーバ19に置き換えて構成するようにし
てもよい。
【0815】次に、図154のフローチャートを参照し
て、修正サーバ20により実行される、クライアントコ
ンピュータ27より入力された画像を修正する修正サー
ビスの処理について説明する。
【0816】ステップS2201において、クライアン
トコンピュータ27は、画像を指定する情報を修正サー
バ20に出力する。すなわち、使用者が修正したい画像
を指定する情報として、具体的な画像であるか、また
は、画像を指定する画像IDが修正サーバ20に出力され
る。
【0817】ステップS2211において、修正サーバ
20は、指定された修正しようとする画像と背景成分画
像を取得し、分離処理部11は、修正しようとする画像
を前景成分画像と背景成分画像に分離する。すなわち、
クライアントコンピュータ27より画像が送信されてき
た場合、その画像を、指定する画像IDが送信されてきた
場合は、その画像IDに対応する画像を、ネットワーク1
上から読出し取得する。さらに、分離処理部11は、取
得した画像を前景成分画像と背景成分画像に分離する。
【0818】ステップS2212,S2221におい
て、修正サーバ20の課金処理部20aと課金サーバ2
4は、課金処理を実行する。尚、課金処理については、
図118,図120において、分離サービスにおける場
合と同様の処理であるので、その説明は省略する。
【0819】ステップS2213において、修正サーバ
20の動きボケ調整部2101は、前景成分画像の動き
ボケの調整処理を実行する。尚、動きボケの調整処理
は、図104のフローチャートを参照して説明した処理
と同様であるので、その説明は省略する。
【0820】ステップS2214において、合成部21
02は、動きボケ調整された前景成分画像と指定された
背景成分画像を合成する。ステップS2215におい
て、修正サーバ20は、ステップS2214の処理で求
められた合成画像、すなわち、修正画像をクライアント
コンピュータ27に送信する。
【0821】ステップS2202において、クライアン
トコンピュータ27は、修正サーバ20より送信されて
きた修正画像を受信し、記憶する。
【0822】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、修正サーバ20により修正された
画像を、修正サーバ20自身に記憶させたり、または、
ネットワークを介して蓄積サーバ18に出力させ記憶
(蓄積)させるようにすることもできる。
【0823】次に、図155のフローチャートを参照し
て、購入サーバ21により実行される、クライアントコ
ンピュータ27より指定された画像を購入する画像の購
入サービスの処理について説明する。
【0824】ステップS2301において、クライアン
トコンピュータ27は、購入を希望する画像を指定する
情報を購入サーバ21に出力する。すなわち、使用者が
購入したい画像を指定する情報として画像を指定する画
像IDが購入サーバ21に出力される。
【0825】ステップS2311において、購入サーバ
21は、購入を希望する画像を取得する。すなわち、ク
ライアントコンピュータ27より送信されてきた画像ID
に対応する画像を、ネットワーク1上から読出し取得す
る。
【0826】ステップS2312,S2321におい
て、購入サーバ21の課金処理部21aと課金サーバ2
4は、課金処理を実行する。尚、課金処理については、
図118,図120において、分離サービスにおける場
合と同様の処理であるので、その説明は省略する。
【0827】ステップS2313において、購入サーバ
21は、ステップS2311の処理で取得した画像をク
ライアントコンピュータ27に送信する。
【0828】ステップS2302において、クライアン
トコンピュータ27は、購入サーバ21より送信されて
きた画像を受信し、記憶する。
【0829】尚、クライアントコンピュータ27は、使
用者の指令に応じて、購入サーバ21により購入した画
像を、購入サーバ21自身に記憶させたり、または、蓄
積サーバ18に出力させ記憶(蓄積)させるようにする
こともできる。また、他のクライアントコンピュータ2
7に送信できるようにすることで、例えば、画像をプレ
ゼントするようなこともできる。さらに、他の使用者
が、上述のように分離処理サービス、合成サービス、ま
たは、修正サービスにより、それぞれ分離された前景成
分画像、背景成分画像、合成された合成画像、または、
修正された修正画像なども購入することが可能となる。
【0830】次に、図156のフローチャートを参照し
て、売却サーバ22により実行される、クライアントコ
ンピュータ27より指定された画像を売却する画像の売
却サービスの処理について説明する。
【0831】ステップS2401において、クライアン
トコンピュータ27は、売却を希望する画像を指定する
情報を購入サーバ21に出力する。すなわち、使用者が
売却したい画像が売却サーバ22に出力される。
【0832】ステップS2411において、売却サーバ
22は、売却を希望する画像を取得する。すなわち、ク
ライアントコンピュータ27より送信されてきた画像を
取得する。
【0833】ステップS2422において、売却サーバ
22は、売却が希望されている画像に対して適当な価格
を設定する。価格の設定は、例えば、予め使用者により
設定されるものであってもよいし、ネットワーク1上で
オークション形式で設定するようにしてもよいし、さら
には、人物が撮像された画像である場合、撮像されてい
る人物が、例えば、所定の著名人であるか否かにより設
定するような方法でもよい。
【0834】ステップS2413,S2431におい
て、売却サーバ22の課金処理部22aと課金サーバ2
4は、売却課金処理を実行する。
【0835】ここで、図157のフローチャートを参照
して、売却課金処理について説明する。尚、実際の売却
課金処理は、売却サーバ22と課金サーバ24により実
行されるが各種の処理に必要な情報は、クライアントコ
ンピュータ27からも出力されているので、ここでは、
クライアントコンピュータ27の処理についても合わせ
て説明する。
【0836】ステップS2501において、使用者(画
像の売却を依頼する使用者)を識別するID情報をネット
ワーク1を介して売却サーバ22に送信する。
【0837】ステップS2511において、売却サーバ
22は、クライアントコンピュータ27より送信されて
きたID情報に基づいて、売却金額、および、売却サーバ
22を識別するIDを課金サーバ24に送信する。
【0838】ステップS2521において、課金サーバ
24は、送信されてきた売却サーバ22を識別するIDに
基づいて、提供者口座を持つ金融サーバ26に対して、
購入金額をID情報に対応する顧客口座の金融サーバ25
への振り込みの依頼をする。
【0839】ステップS2531において、提供者用の
金融サーバ26は、提供者の口座から、顧客の口座が開
設されている顧客用の金融サーバ25に売却金額に相当
する金額の振込みを行う。
【0840】ここで、図156のフローチャートの説明
に戻る。
【0841】ステップS2424において、売却サーバ
22は、売却が完了したことをクライアントコンピュー
タ27に通知する。ステップS2402において、クラ
イアントコンピュータ27は、売却完了の通知を受信す
る。
【0842】尚、売却サーバ22は、使用者により売却
された画像を、売却サーバ21自身に記憶してもよい
し、または、蓄積サーバ18に出力させ記憶(蓄積)さ
せるようにすることもできる。さらに、上述のようにオ
ークション形式で価格を設定するような場合、落札者の
クライアントコンピュータ27に送信するようにしても
良い。
【0843】次に、図158を参照して、検索サーバ2
3について説明する。
【0844】検索サーバ23は、クライアントコンピュ
ータ27などから入力される検索条件(画像要求信号)
に基づいて、ネットワーク1上に接続されたカメラ端末
装置1上で撮像されている画像を検索し、要求画像を出
力するものである。検索条件としては、時刻、季節、天
候、地域、場所、または、被写体などである。
【0845】検索サーバ23の制御部2161は、検索
サーバ23の全体の動作を制御する。データベース21
62には、ネットワーク1に接続された、検索サーバ2
3自身が認識している各カメラ端末装置28毎のカメラ
IDに対応して、各カメラ端末装置28の位置データ(カ
メラ端末装置28備えられたGPS76bにより取得され
る)、気象データ、および、撮像している被写体のデー
タなどのデータ2162bがデータベースとして記憶さ
れている。このデータベース2162の内容は、制御部
2161が、所定の時間間隔で、通信部2165を制御
してネットワーク1を介して各カメラ端末装置28から
取得し、更新されている。
【0846】記憶部2163は、通信部2165からネ
ットワーク1上のカメラ端末装置28より取得した画像
を記憶したり、または、各種の画像の処理に必要な情報
を記憶する。
【0847】要求情報生成部2164は、ネットワーク
1上のクライアントコンピュータ27などから入力され
た検索条件を整理して、実際にデータベース2162上
で検索できる条件を生成する。すなわち、例えば、検索
条件として季節が入力された場合、各カメラ端末装置2
8の位置データと時刻演算部2166により演算される
時刻情報により季節を特定することができることにな
る。そこで、要求情報生成部2164は、例えば、
「春」といった検索条件が入力された場合、今現在の時
刻から季節が「春」となっている、地球上の緯度経度の
位置データを生成する。制御部2161は、通信部21
65を制御して、この位置データに対応するカメラIDの
カメラ端末装置28の撮像画像をネットワーク1上から
読み出すことにより、「春」に対応する画像を取得す
る。
【0848】分離処理部2167は、読込んだ画像に含
まれる、検索目的の画像を分離処理により取得する。
尚、分離処理部2167は、分離処理部11と同様の機
能を持つものである。
【0849】次に、図159のフローチャートを参照し
て、検索サーバ23により実行される、クライアントコ
ンピュータ27より入力された検索条件に基づいて画像
を検索する検索サービスの処理について説明する。
【0850】ステップS2601において、クライアン
トコンピュータ27は、検索条件を検索サーバ23に出
力する。ステップS2611において、検索サーバ23
は、通信部2165により検索条件を受信する。
【0851】ステップS2612,S2631におい
て、検索サーバ23の課金処理部23aと課金サーバ2
4は、課金処理を実行する。尚、課金処理については、
図118,図120において、分離サービスにおける場
合と同様の処理であるので、その説明は省略する。ま
た、ステップS2612,S2631の処理における課
金処理は、検索を実行することに対しての料金に関する
課金処理である。
【0852】ステップS2613において、検索サーバ
23は、検索条件に対応した画像を検索し、ステップS
2614において対応する画像を対応する画像を呼び出
す。ステップS2641において、カメラ端末装置28
は、現在撮像している画像を検索サーバ23に送信す
る。
【0853】すなわち、例えば、図160で示すよう
に、ネットワーク1に対してクライアントコンピュータ
27−1乃至27−5、検索サーバ23、および、カメ
ラ端末装置28−1乃至28−5が接続されていたとす
る。このとき、クライアントコンピュータ27−2が、
使用者により操作されて、検索条件として、「人間」、
「車」、および、「ビル」を、ステップS2611の処
理で送信してくると、検索サーバ23は、ステップS2
613において、データベース2162で検索条件とし
て、「人間」、「車」、および、「ビル」の被写体を検
索する。すなわち、図160の場合、検索サーバ23
は、車2172がカメラID=1のカメラ端末装置28−
1、人間2183がカメラID=2のカメラ端末装置28
−2、および、ビル2211がカメラID=5のカメラ端
末装置28−5で撮像されていることを検索し、ステッ
プS2614において、それぞれのカメラ端末装置28
より画像を取得する。
【0854】ステップS2515において、検索サーバ
23は、呼び出した画像が分離されているか、すなわ
ち、所望の条件以外の画像(オブジェクト)が含まれて
いるか否かを判定する。
【0855】図160の場合、カメラ端末装置28−1
より送信されてくる画像には、検索条件以外の雲217
2が含まれており、カメラ端末装置28−2より送信さ
れてくる画像には、検索条件以外の家2181が含まれ
ているので、これらの画像は、検索条件に対応する画像
が分離されていないことになるので、その処理は、ステ
ップS2616に進む。
【0856】ステップS2616において、分離処理部
2167は、分離処理を実行する。尚、分離処理は、図
117のフローチャートのステップS1013の処理と
同様であるので、その説明は省略する。
【0857】ステップS2617において、呼び出した
画像を合成して、クライアントコンピュータ27に送信
する。ステップS2602において、クライアントコン
ピュータ27は検索サーバ23より送信されてきた画像
を取得する。ステップS2603において、クライアン
トコンピュータ27は、受信された画像が所望の画像で
あったか否かを判定する。図160で示すように、ディ
スプレイ27a−1に表示された画像の場合、検索条件
としての「人間」、「車」、および、「ビル」は、人間
2182、車2172、および、ビル2211として画
像に含まれているので、所望の画像であるので、ステッ
プS2604において、所望の画像であったことを、検
索サーバに通知する。
【0858】ステップS2618において、検索サーバ
23は、クライアントコンピュータ27より送信されて
きた通知が所望の画像であったか否かを判定する。図1
60の場合、所望の画像であったので、その処理は、ス
テップS2619に進む。
【0859】ステップS2619,S2632におい
て、検索サーバ23の課金処理部23aと課金サーバ2
4は、課金処理を実行する。尚、課金処理については、
図118,図120において、分離サービスにおける場
合と同様の処理であるので、その説明は省略する。ま
た、ステップS2619,S2632の処理における課
金処理は、検索された画像を送信したことに対しての料
金に関する課金処理である。また、ステップS2515
において、全て検索条件の画像だけであった場合、ステ
ップS2616の処理は、スキップされることになる。
【0860】ステップS2603において、例えば、ク
ライアントコンピュータ27−4より、検索条件として
「家」、「雲」、および、「顔」が指定されていたにも
関わらず、ディスプレイ27a−4に表示された画像の
ように、家2181、および、雲2071のみが表示さ
れ、顔2201が表示されていないとき、所望の画像で
はないことになるので、その処理は、ステップS260
5に進み、所望の画像ではないことを検索サーバ23に
送信して、その処理は終了する。
【0861】このとき、検索サーバ23は、ステップS
2618において、所望の画像ではなかったことが通知
されるので、その処理は終了する。
【0862】この場合、検索処理に係る料金は支払うこ
とになるが、検索された画像を送信したことに対して支
払われないことになる。
【0863】以上によれば、画像に動きボケを付加する
ことで暗号化させることが可能となり、さらに、動きボ
ケの除去、すなわち、暗号化時に付加した動きボケと逆
の動きボケを付加することで、暗号化された画像を復号
することが可能となる。
【0864】本発明の信号処理を行うプログラムを記録
した記録媒体は、図2,3に示すように、コンピュータ
とは別に、使用者にプログラムを提供するために配布さ
れる、プログラムが記録されている磁気ディスク61,
91(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク6
2,92(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DV
D(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク
63,93(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、も
しくは半導体メモリ64,94などよりなるパッケージ
メディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに
予め組み込まれた状態で使用者に提供される、プログラ
ムが記録されているROM42,72や、記憶部48,7
8に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0865】なお、本明細書において、記録媒体に記録
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
【0866】また、本明細書において、システムとは、
複数の装置により構成される装置全体を表すものであ
る。
【0867】
【発明の効果】本発明の第1の通信装置および方法、並
びにプログラムによれば、使用者の要求情報を入力し、
要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分され
た画像を構成する光の量に応じて決定される画素値から
なる画像データの前景オブジェクトを構成する前景オブ
ジェクト成分からなる前景成分画像と、画像データの背
景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分からな
る背景成分画像を合成し、合成画像を生成し、生成した
合成画像を出力するようにした。
【0868】本発明の通信システムおよび方法は、第1
の通信装置により、使用者の要求情報を入力し、入力し
た要求情報を第2の通信装置に送信し、要求情報に応じ
て、第2の通信装置より送信されてくる合成画像を受信
し、第2の通信装置が、第1の通信装置より送信されて
くる要求情報を受信し、要求情報に応じて、画素毎に、
かつ、時間的に積分された画像を構成する光の量に応じ
て決定される画素値からなる画像データの前景オブジェ
クトを構成する前景オブジェクト成分からなる前景成分
画像と、画像データの背景オブジェクトを構成する背景
オブジェクト成分からなる背景成分画像を合成し、合成
画像を生成し、生成された合成画像を、第1の通信装置
に送信するようにした。
【0869】本発明の第2の通信装置および方法、並び
にプログラムにおいては、使用者の要求情報を入力し、
入力した要求情報を他の通信装置に送信し、要求情報に
応じて、他の通信装置より送信されてくる合成画像を受
信するようにした。
【0870】本発明の第3の通信装置および方法、並び
にプログラムにおいては、他の通信装置より送信されて
くる要求情報を受信し、要求情報に応じて、画素毎に、
かつ、時間的に積分された画像を構成する光の量に応じ
て決定される画素値からなる画像データの前景オブジェ
クトを構成する前景オブジェクト成分からなる前景成分
画像と、画像データの背景オブジェクトを構成する背景
オブジェクト成分からなる背景成分画像を合成して、合
成画像を生成し、生成した合成画像を、他の通信装置に
送信するようにした。
【0871】いずれにおいても、結果として、画像に対
して動きボケを付加することで暗号化することが可能に
なるとともに、動きボケを除去することで復号すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像処理システムの一実施の
形態の構成を示す図である。
【図2】図1の分離処理サーバの構成を示す図である。
【図3】図1のカメラ端末装置の構成を示す図である。
【図4】図1の分離処理サーバの機能を示す図である。
【図5】図1の分離処理サーバの機能を示す図である。
【図6】図1の動き検出サーバの機能を示す図である。
【図7】図1の動き検出サーバの機能を示す図である。
【図8】図1の領域特定サーバの機能を示す図である。
【図9】図1の領域特定サーバの機能を示す図である。
【図10】図1の混合比算出サーバの機能を示す図であ
る。
【図11】図1の混合比算出サーバの機能を示す図であ
る。
【図12】図1の前景背景分離処理サーバの機能を示す
図である。
【図13】図1の前景背景分離処理サーバの機能を示す
図である。
【図14】図1の動きボケ調整サーバの機能を示す図で
ある。
【図15】図1の動きボケ調整サーバの機能を示す図で
ある。
【図16】図1の符号化サーバの機能を示す図である。
【図17】図1の符号化サーバの機能を示す図である。
【図18】図1の蓄積サーバの機能を示す図である。
【図19】図1の蓄積サーバの機能を示す図である。
【図20】図1の合成サーバの機能を示す図である。
【図21】図1の合成サーバの機能を示す図である。
【図22】図1の修正サーバの機能を示す図である。
【図23】図1の修正サーバの機能を示す図である。
【図24】図1の購入サーバの機能を示す図である。
【図25】図1の売却サーバの機能を示す図である。
【図26】図1の検索サーバの機能を示す図である。
【図27】分離処理サーバを示すブロック図である。
【図28】センサによる撮像を説明する図である。
【図29】画素の配置を説明する図である。
【図30】検出素子の動作を説明する図である。
【図31】動いている前景に対応するオブジェクトと、
静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して
得られる画像を説明する図である。
【図32】背景領域、前景領域、混合領域、カバードバ
ックグラウンド領域、およびアンカバードバックグラウ
ンド領域を説明する図である。
【図33】静止している前景に対応するオブジェクトお
よび静止している背景に対応するオブジェクトを撮像し
た画像における、隣接して1列に並んでいる画素の画素
値を時間方向に展開したモデル図である。
【図34】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図35】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図36】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図37】前景領域、背景領域、および混合領域の画素
を抽出した例を示す図である。
【図38】画素と画素値を時間方向に展開したモデルと
の対応を示す図である。
【図39】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図40】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図41】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図42】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図43】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図44】動きボケの量の調整の処理を説明するフロー
チャートである。
【図45】領域特定部103の構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図46】前景に対応するオブジェクトが移動している
ときの画像を説明する図である。
【図47】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図48】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図49】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図50】領域判定の条件を説明する図である。
【図51】領域特定部103の領域の特定の結果の例を
示す図である。
【図52】領域特定部103の領域の特定の結果の例を
示す図である。
【図53】領域特定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図54】領域特定部103の構成の他の一例を示すブ
ロック図である。
【図55】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図56】背景画像の例を示す図である。
【図57】2値オブジェクト画像抽出部302の構成を
示すブロック図である。
【図58】相関値の算出を説明する図である。
【図59】相関値の算出を説明する図である。
【図60】2値オブジェクト画像の例を示す図である。
【図61】時間変化検出部303の構成を示すブロック
図である。
【図62】領域判定部342の判定を説明する図であ
る。
【図63】時間変化検出部303の判定の例を示す図で
ある。
【図64】領域判定部103の領域特定の処理を説明す
るフローチャートである。
【図65】領域判定の処理の詳細を説明するフローチャ
ートである。
【図66】領域特定部103のさらに他の構成を示すブ
ロック図である。
【図67】ロバスト化部361の構成を説明するブロッ
ク図である。
【図68】動き補償部381の動き補償を説明する図で
ある。
【図69】動き補償部381の動き補償を説明する図で
ある。
【図70】領域特定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図71】ロバスト化の処理の詳細を説明するフローチ
ャートである。
【図72】混合比算出部104の構成の一例を示すブロ
ック図である。
【図73】理想的な混合比αの例を示す図である。
【図74】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図75】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図76】前景の成分の相関を利用した近似を説明する
図である。
【図77】C,N、およびPの関係を説明する図である。
【図78】推定混合比処理部401の構成を示すブロッ
ク図である。
【図79】推定混合比の例を示す図である。
【図80】混合比算出部104の他の構成を示すブロッ
ク図である。
【図81】混合比の算出の処理を説明するフローチャー
トである。
【図82】推定混合比の演算の処理を説明するフローチ
ャートである。
【図83】混合比αを近似する直線を説明する図であ
る。
【図84】混合比αを近似する平面を説明する図であ
る。
【図85】混合比αを算出するときの複数のフレームの
画素の対応を説明する図である。
【図86】混合比推定処理部401の他の構成を示すブ
ロック図である。
【図87】推定混合比の例を示す図である。
【図88】カバードバックグラウンド領域に対応するモ
デルによる混合比推定の処理を説明するフローチャート
である。
【図89】前景背景分離部105の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図90】入力画像、前景成分画像、および背景成分画
像を示す図である。
【図91】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図92】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図93】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図94】分離部601の構成の一例を示すブロック図
である。
【図95】分離された前景成分画像、および背景成分画
像の例を示す図である。
【図96】前景と背景との分離の処理を説明するフロー
チャートである。
【図97】動きボケ調整部106の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図98】処理単位を説明する図である。
【図99】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図100】前景成分画像の画素値を時間方向に展開
し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図で
ある。
【図101】前景成分画像の画素値を時間方向に展開
し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図で
ある。
【図102】前景成分画像の画素値を時間方向に展開
し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図で
ある。
【図103】動きボケ調整部106の他の構成を示す図
である。
【図104】動きボケ調整部106による前景成分画像
に含まれる動きボケの量の調整の処理を説明するフロー
チャートである。
【図105】動きボケ調整部106の構成の他の一例を
示すブロック図である。
【図106】画素値と前景の成分のとの対応を指定する
モデルの例を示す図である。
【図107】前景の成分の算出を説明する図である。
【図108】前景の成分の算出を説明する図である。
【図109】前景の動きボケの除去の処理を説明するフ
ローチャートである。
【図110】分離処理サーバの機能の他の構成を示すブ
ロック図である。
【図111】合成部1001の構成を示す図である。
【図112】分離処理サーバの機能のさらに他の構成を
示すブロック図である。
【図113】混合比算出部1101の構成を示すブロッ
ク図である。
【図114】前景背景分離部1102の構成を示すブロ
ック図である。
【図115】分離処理サーバの機能のさらに他の構成を
示すブロック図である。
【図116】合成部1201の構成を示す図である。
【図117】分離サービスを説明するフローチャートで
ある。
【図118】課金処理を説明するフローチャートであ
る。
【図119】課金処理を説明する図である。
【図120】課金処理のその他の例を説明するフローチ
ャートである。
【図121】動き検出サービスを説明するフローチャー
トである。
【図122】領域特定サービスを説明するフローチャー
トである。
【図123】混合比算出サービスを説明するフローチャ
ートである。
【図124】前景背景分離サービスを説明するフローチ
ャートである。
【図125】動きボケ調整サービスを説明するフローチ
ャートである。
【図126】符号化サーバを説明する図である。
【図127】符号化サービスを説明するフローチャート
である。
【図128】符号化処理による圧縮時の圧縮能力を説明
する図である。
【図129】符号化サーバのその他の例を説明する図で
ある。
【図130】合成サービスを説明するフローチャートで
ある。
【図131】暗号用動きボケ付加部を説明する図であ
る。
【図132】暗号用動きボケ除去部を説明する図であ
る。
【図133】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図134】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図135】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図136】暗号化処理を説明するフローチャートであ
る。
【図137】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図138】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図139】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図140】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図141】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図142】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図143】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図144】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図145】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図146】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図147】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図148】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図149】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図150】暗号用動きボケを付加する処理を説明する
図である。
【図151】暗号用サービスを説明するフローチャート
である。
【図152】修正サーバを説明する図である。
【図153】修正処理を説明する図である。
【図154】修正サービスを説明するフローチャートで
ある。
【図155】購入サービスを説明するフローチャートで
ある。
【図156】売却サービスを説明するフローチャートで
ある。
【図157】売却課金処理を説明するフローチャートで
ある。
【図158】検索サーバを説明する図である。
【図159】検索サービスを説明するフローチャートで
ある。
【図160】検索サービスを説明する図である。
【符号の説明】
11 分離処理サーバ, 12 動き検出サーバ, 1
3 領域特定サーバ,14 混合比算出サーバ, 15
前景背景分離サーバ, 16 動きボケ調整サーバ,
17 符号化サーバ, 18 蓄積サーバ, 19
合成サーバ,20 修正サーバ, 21 購入サーバ,
22 売却サーバ, 23 検索サーバ, 24 課
金サーバ, 25,26 金融サーバ, 27 クライ
アントコンピュータ, 28 カメラ端末装置, 41
CPU, 42 ROM, 43RAM, 46 入力部,
47 出力部, 48 記憶部, 49 通信部,71
CPU, 72 ROM, 73 RAM, 76 入力部,
76a センサ, 76b GPS, 77 出力部,
78 記憶部, 79 通信部, 91磁気ディス
ク, 92 光ディスク, 93 光磁気ディスク,
94 半導体メモリ, 101 オブジェクト抽出部,
102 動き検出部, 103領域特定部, 104
混合比算出部, 105 前景背景分離部, 106
動きボケ調整部, 107 選択部, 201 フレー
ムメモリ, 202−1乃至202−4 静動判定部,
203−1乃至203−3 領域判定部, 204
判定フラグ格納フレームメモリ, 205 合成部,
206 判定フラグ格納フレームメモリ, 301 背
景画像生成部, 302 2値オブジェクト画像抽出
部, 303 時間変化検出部, 321 相関値演算
部, 322しきい値処理部, 341 フレームメモ
リ, 342 領域判定部, 361 ロバスト化部,
381 動き補償部, 382 スイッチ, 383
−1乃至383−N フレームメモリ、 384−1乃
至384−N 重み付け部,385 積算部, 401
推定混合比処理部, 402 推定混合比処理部,
403 混合比決定部, 421 フレームメモリ,
422 フレームメモリ, 423 混合比演算部,
441 選択部, 442 推定混合比処理部, 44
3 推定混合比処理部, 444 選択部, 501
遅延回路,502 足し込み部, 503 演算部,
601 分離部, 602 スイッチ, 603 合成
部, 604 スイッチ, 605 合成部, 621
フレームメモリ, 622 分離処理ブロック, 6
23 フレームメモリ, 631 アンカバード領域処
理部, 632 カバード領域処理部, 633 合成
部, 634 合成部, 801 処理単位決定部,
802 モデル化部,803 方程式生成部, 804
足し込み部, 805 演算部, 806動きボケ付
加部, 807 選択部, 821 選択部, 901
処理単位決定部, 902 モデル化部, 903
方程式生成部, 904 演算部,905 補正部,
906 動きボケ付加部, 907 選択部, 100
1合成部, 1021 背景成分生成部, 1022
混合領域画像合成部,1023 画像合成部, 110
1 混合比算出部, 1102 前景背景分離部, 1
121 選択部, 1201 合成部, 1221 選
択部, 2001 符号化部,2002 分離処理部,
2021 暗号用動きボケ付加部,2031 入力通
信部, 2032 画像化部,2033 動きボケ付加
部,2041 暗号用動きボケ除去部, 2051 入
力通信部, 2052 動きボケ除去部, 2053
信号変換部, 2101 動きボケ調整部,2102合
成部, 2161 制御部, 2162 データベー
ス, 2163 記憶部, 2164 要求情報生成
部, 2165 通信部, 2166 時刻演算部,
2167 分離処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢尾 貴志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 藤原 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 永野 隆浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 和田 成司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 三宅 徹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 CA08 CB08 CE04 CE08 CE09 CE11 DA17 DB09 DC30 5C064 BB01 BB02 BC01 BC18 BC23 BC25 BD08

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者の要求情報を入力する要求情報入
    力手段と、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、合成画像を生成する
    合成手段と、 前記合成手段により生成された合成画像を出力する合成
    画像出力手段とを備えることを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 前記合成画像出力手段は、前記合成画像
    を、前記使用者の通信装置に出力することを特徴とする
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 前記要求情報入力手段は、使用者の要求
    情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背景
    成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の前
    記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報を入
    力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像と、前記
    所定の背景成分画像を、前記有意情報に基づいて合成
    し、合成画像を生成することを特徴とする請求項1に記
    載の通信装置。
  4. 【請求項4】 前記要求情報入力手段は、使用者の要求
    情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背景
    成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の前
    記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報とし
    て、所定の前記前景成分画像と所定の前記背景成分画像
    の混合領域の混合比を入力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像と、前記
    所定の背景成分画像を、前記有意情報としての前記混合
    比に基づいて合成し、合成画像を生成することを特徴と
    する請求項3に記載の通信装置。
  5. 【請求項5】 前記要求情報入力手段は、使用者の要求
    情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背景
    成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の前
    記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報とし
    て、前記前景成分画像の動き量、および、動き方向を入
    力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像を、前記
    有意情報としての前記動き量、および、前記動き方向に
    基づいて動きボケを調整して、前記所定の背景成分画像
    と合成し、合成画像を生成することを特徴とする請求項
    3に記載の通信装置。
  6. 【請求項6】 前記要求情報入力手段は、使用者の要求
    情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背景
    成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の前
    記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報とし
    て、前記前景成分画像の初期位置情報、動き量、およ
    び、動き方向を入力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像を、前記
    有意情報としての前記動き量、および、前記動き方向に
    基づいて動きボケを調整し、前記混合比を算出して、動
    きボケが調整された前記所定の前景成分画像と前記所定
    の背景成分画像とを、算出された前記混合比により、有
    意情報としての前記前景成分画像の初期位置情報、前記
    動き量、および、前記動き方向に基づいて合成し、合成
    画像を生成することを特徴とする請求項3に記載の通信
    装置。
  7. 【請求項7】 前記要求情報入力手段は、使用者の要求
    情報と共に、前記所定の前景成分画像を識別する前景成
    分画像識別子、前記所定の背景成分画像を識別する背景
    成分画像識別子、および、前記有意情報を入力し、 前記合成手段は、前記要求情報と共に、前記所定の前景
    成分画像を識別する前景成分画像識別子、前記所定の背
    景成分画像を識別する背景成分画像識別子、および、前
    記有意情報に応じて、前記前景成分画像識別子に対応す
    る前景成分画像と、前記背景成分画像識別子に対応する
    背景成分画像を前記有意情報に基づいて合成し、合成画
    像を生成することを特徴とする請求項1に記載の通信装
    置。
  8. 【請求項8】 前記要求情報に応じて、課金処理を実行
    する課金手段をさらに備えることを特徴とする請求項1
    に記載の通信装置。
  9. 【請求項9】 前記課金手段は、前記要求情報に応じて
    前記使用者の識別子、前記通信装置の識別子、および、
    前記要求情報に対応する金額情報を含む課金情報を生成
    し、前記課金情報に基づいて、前記使用者の金融口座に
    対して課金処理を実行することを特徴とする請求項8に
    記載の通信装置。
  10. 【請求項10】 前記課金処理に使用される使用者毎の
    現金に相当するポイントを記憶するポイント記憶手段を
    さらに備え、 前記課金手段は、前記要求情報に応じて前記使用者の識
    別子、前記通信装置の識別子、および、前記合成画像に
    対応する金額情報を含む課金情報を生成し、前記ポイン
    ト記憶手段に記憶されたポイント数を前記金額情報に対
    応する分だけ減算することにより課金処理を実行するこ
    とを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  11. 【請求項11】 前記出力手段は、前記課金手段により
    課金処理が完了した後、課金処理が完了した前記使用者
    の通信装置に前記合成画像を出力することを特徴とする
    請求項8に記載の通信装置。
  12. 【請求項12】 使用者の要求情報を入力する要求情報
    入力ステップと、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、合成画像を生成する
    合成ステップと、 前記合成ステップの処理で生成された合成画像を出力す
    る合成画像出力ステップとを含むことを特徴とする通信
    方法。
  13. 【請求項13】 使用者の要求情報の入力を制御する要
    求情報入力制御ステップと、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像の合成と、合成画像の生成を制
    御する合成制御ステップと、 前記合成制御ステップ生成された合成画像の出力を制御
    する合成画像出力制御ステップとを含むことを特徴とす
    るコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録され
    ている記録媒体。
  14. 【請求項14】 使用者の要求情報の入力を制御する要
    求情報入力制御ステップと、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像の合成と、合成画像の生成を制
    御する合成制御ステップと、 前記合成制御ステップ生成された合成画像の出力を制御
    する合成画像出力制御ステップとをコンピュータに実行
    させるプログラム。
  15. 【請求項15】 第1の通信装置と第2の通信装置から
    なる通信システムにおいて、 前記第1の通信装置は、 使用者の要求情報を入力する要求情報入力手段と、 前記要求情報入力手段により入力された要求情報を前記
    第2の通信装置に送信する要求情報送信手段と、 前記要求情報に応じて、前記第2の通信装置より送信さ
    れてくる合成画像を受信する合成画像受信手段とを備
    え、 前記第2の通信装置は、 前記第1の通信装置より送信されてくる前記要求情報を
    受信する要求情報受信手段と、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、前記合成画像を生成
    する合成手段と、 前記合成手段により生成された前記合成画像を、前記第
    1の通信装置に送信する合成画像送信手段とを備えるこ
    とを特徴とする通信システム。
  16. 【請求項16】 前記要求情報入力手段は、使用者の要
    求情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背
    景成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の
    前記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報を
    入力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像と、前記
    所定の背景成分画像を、前記有意情報に基づいて合成
    し、合成画像を生成することを特徴とする請求項15に
    記載の通信装置。
  17. 【請求項17】 前記要求情報入力手段は、使用者の要
    求情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背
    景成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の
    前記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報と
    して、所定の前記前景成分画像と所定の前記背景成分画
    像の混合領域の混合比を入力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像と、前記
    所定の背景成分画像を、前記有意情報としての前記混合
    比に基づいて合成し、合成画像を生成することを特徴と
    する請求項16に記載の通信装置。
  18. 【請求項18】 前記要求情報入力手段は、使用者の要
    求情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背
    景成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の
    前記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報と
    して、前記前景成分画像の動き量、および、動き方向を
    入力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像を、前記
    有意情報としての前記動き量、および、前記動き方向に
    基づいて動きボケを調整して、前記前景成分画像と合成
    し、合成画像を生成することを特徴とする請求項16に
    記載の通信装置。
  19. 【請求項19】 前記要求情報入力手段は、使用者の要
    求情報と共に、所定の前記前景成分画像、所定の前記背
    景成分画像、および、所定の前記前景成分画像と所定の
    前記背景成分画像を合成する際に使用される有意情報と
    して、前記前景成分画像の初期位置情報、動き量、およ
    び、動き方向を入力し、 前記合成手段は、前記要求情報入力手段により前記要求
    情報と共に入力された前記所定の前景成分画像を、前記
    有意情報としての前記動き量、および、前記動き方向に
    基づいて動きボケを調整し、前記混合比を算出して、動
    きボケが調整された前記所定の前景成分画像と前記所定
    の背景成分画像とを、算出された前記混合比により、有
    意情報としての前記前景成分画像の初期位置情報、前記
    動き量、および、前記動き方向に基づいて合成し、合成
    画像を生成することを特徴とする請求項16に記載の通
    信装置。
  20. 【請求項20】 前記要求情報入力手段は、使用者の要
    求情報と共に、前記所定の前景成分画像を識別する前景
    成分画像識別子、前記所定の背景成分画像を識別する背
    景成分画像識別子、および、前記有意情報を入力し、 前記合成手段は、前記要求情報と共に、前記所定の前景
    成分画像を識別する前景成分画像識別子、前記所定の背
    景成分画像を識別する背景成分画像識別子、および、前
    記有意情報に応じて、前記前景成分画像識別子に対応す
    る前景成分画像と、前記背景成分画像識別子に対応する
    背景成分画像を前記有意情報に基づいて合成し、合成画
    像を生成することを特徴とする請求項16に記載の通信
    装置。
  21. 【請求項21】 前記要求情報に応じて、課金処理を実
    行する課金手段をさらに備えることを特徴とする請求項
    15に記載の通信装置。
  22. 【請求項22】 前記課金手段は、前記要求情報に応じ
    て前記使用者の識別子、前記通信装置の識別子、およ
    び、前記要求情報に対応する金額情報を含む課金情報を
    生成し、前記課金情報に基づいて、前記使用者の金融口
    座に対して課金処理を実行することを特徴とする請求項
    21に記載の通信装置。
  23. 【請求項23】 前記課金処理に使用される使用者毎の
    ポイントを記憶するポイント記憶手段をさらに備え、 前記課金手段は、前記要求情報に応じて前記使用者の識
    別子、前記通信装置の識別子、および、前記合成画像に
    対応する金額情報を含む課金情報を生成し、前記ポイン
    ト記憶手段に記憶されたポイント数を前記金額情報に対
    応する分だけ減算することにより課金処理を実行するこ
    とを特徴とする請求項21に記載の通信装置。
  24. 【請求項24】 前記出力手段は、前記課金手段により
    課金処理が完了した後、課金処理が完了した前記使用者
    の通信装置に前記合成画像を出力することを特徴とする
    請求項21に記載の通信装置。
  25. 【請求項25】 第1の通信装置と第2の通信装置から
    なる通信システムの通信方法において、 前記第1の通信装置の通信方法は、 使用者の要求情報を入力する要求情報入力ステップと、 前記要求情報入力ステップの処理で入力された要求情報
    を前記第2の通信装置に送信する要求情報送信ステップ
    と、 前記要求情報に応じて、前記第2の通信装置より送信さ
    れてくる合成画像を受信する合成画像受信ステップとを
    含み、 前記第2の通信装置の通信方法は、 前記第1の通信装置より送信されてくる前記要求情報を
    受信する要求情報受信ステップと、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、合成画像を生成する
    合成ステップと、 前記合成ステップの処理で生成された合成画像を、前記
    第1の通信装置に送信する合成画像送信ステップとを含
    むことを特徴とする通信システムの通信方法。
  26. 【請求項26】 第1の通信装置と第2の通信装置から
    なる通信システムを制御するプログラムであって、 前記第1の通信装置を制御するプログラムは、 使用者の要求情報の入力を制御する要求情報入力制御ス
    テップと、 前記要求情報入力制御ステップの処理で入力された要求
    情報の前記第2の通信装置への送信を制御する要求情報
    送信制御ステップと、 前記要求情報に応じて、前記第2の通信装置より送信さ
    れてくる合成画像の受信を制御する合成画像受信制御ス
    テップとを含み、 前記第2の通信装置を制御するプログラムは、 前記第1の通信装置より送信されてくる前記要求情報の
    受信を制御する要求情報受信制御ステップと、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像の合成と、合成画像の生成を制
    御する合成制御ステップと、 前記合成制御ステップの処理で生成された合成画像の、
    前記第1の通信装置への送信を制御する合成画像送信制
    御ステップとを含むことを特徴とするコンピュータが読
    み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  27. 【請求項27】 第1の通信装置と第2の通信装置から
    なる通信システムを制御するコンピュータのうち、 前記第1の通信装置を制御するコンピュータに、 使用者の要求情報の入力を制御する要求情報入力制御ス
    テップと、 前記要求情報入力制御ステップの処理で入力された要求
    情報の前記第2の通信装置への送信を制御する要求情報
    送信制御ステップと、 前記要求情報に応じて、前記第2の通信装置より送信さ
    れてくる合成画像の受信を制御する合成画像受信制御ス
    テップとを実行させ、 前記第2の通信装置を制御するコンピュータに、 前記第1の通信装置より送信されてくる前記要求情報の
    受信を制御する要求情報受信制御ステップと、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像の合成と、合成画像の生成を制
    御する合成制御ステップと、 前記合成制御ステップの処理で生成された合成画像の、
    前記第1の通信装置への送信を制御する合成画像送信制
    御ステップとを実行させるプログラム。
  28. 【請求項28】 使用者の要求情報を入力する要求情報
    入力手段と、 前記要求情報入力手段により入力された要求情報を他の
    通信装置に送信する要求情報送信手段と、 前記要求情報に応じて、前記他の通信装置より送信され
    てくる合成画像を受信する合成画像受信手段とを備える
    ことを特徴とする通信装置。
  29. 【請求項29】 使用者の要求情報を入力する要求情報
    入力ステップと、 前記要求情報入力ステップの処理で入力された要求情報
    を他の通信装置に送信する要求情報送信ステップと、 前記要求情報に応じて、前記他の通信装置より送信され
    てくる合成画像を受信する合成画像受信ステップとを含
    むことを特徴とする通信方法。
  30. 【請求項30】 使用者の要求情報の入力を制御する要
    求情報入力制御ステップと、 前記要求情報入力制御ステップの処理で入力された要求
    情報の他の通信装置への送信を制御する要求情報送信制
    御ステップと、 前記要求情報に応じて、前記他の通信装置より送信され
    てくる合成画像の受信を制御する合成画像受信制御ステ
    ップとを含むことを特徴とするコンピュータが読み取り
    可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  31. 【請求項31】 使用者の要求情報の入力を制御する要
    求情報入力制御ステップと、 前記要求情報入力制御ステップの処理で入力された要求
    情報の他の通信装置への送信を制御する要求情報送信制
    御ステップと、 前記要求情報に応じて、前記他の通信装置より送信され
    てくる合成画像の受信を制御する合成画像受信制御ステ
    ップとを実行するプログラム。
  32. 【請求項32】 他の通信装置より送信されてくる前記
    要求情報を受信する要求情報受信手段と、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、前記合成画像を生成
    する合成手段と、 前記合成手段により生成された前記合成画像を、前記他
    の通信装置に送信する合成画像送信手段とを備えること
    を特徴とする通信装置。
  33. 【請求項33】 他の通信装置より送信されてくる前記
    要求情報を受信する要求情報受信ステップと、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、前記合成画像を生成
    する合成ステップと、 前記合成ステップの処理で生成された前記合成画像を、
    前記他の通信装置に送信する合成画像送信ステップとを
    含むことを特徴とする通信方法。
  34. 【請求項34】 他の通信装置より送信されてくる前記
    要求情報の受信を制御する要求情報受信制御ステップ
    と、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、前記合成画像の生成
    を制御する合成制御ステップと、 前記合成制御ステップの処理で生成された前記合成画像
    の、前記他の通信装置への送信を制御する合成画像送信
    制御ステップとを含むことを特徴とするコンピュータが
    読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  35. 【請求項35】 他の通信装置より送信されてくる前記
    要求情報の受信を制御する要求情報受信制御ステップ
    と、 前記要求情報に応じて、画素毎に、かつ、時間的に積分
    された画像を構成する光の量に応じて決定される画素値
    からなる画像データの前景オブジェクトを構成する前景
    オブジェクト成分からなる前景成分画像と、前記画像デ
    ータの背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成
    分からなる背景成分画像を合成し、前記合成画像の生成
    を制御する合成制御ステップと、 前記合成制御ステップの処理で生成された前記合成画像
    の、前記他の通信装置への送信を制御する合成画像送信
    制御ステップとを実行させるプログラム。
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