JP2002352237A - 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

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JP2002352237A JP2001162151A JP2001162151A JP2002352237A JP 2002352237 A JP2002352237 A JP 2002352237A JP 2001162151 A JP2001162151 A JP 2001162151A JP 2001162151 A JP2001162151 A JP 2001162151A JP 2002352237 A JP2002352237 A JP 2002352237A
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Junichi Ishibashi
淳一 石橋
Takashi Sawao
貴志 沢尾
Takahiro Nagano
隆浩 永野
Naoki Fujiwara
直樹 藤原
Toru Miyake
徹 三宅
Seiji Wada
成司 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オブジェクトの混ざり合いの状態を示す混合
比を検出する。 【解決手段】 正規方程式生成部422は、混合比がほ
ぼ同一となる等高線領域に位置する等高線領域画素デー
タ、等高線領域画素データに対応する対応画素データ、
および背景画素データを抽出し、等高線領域画素デー
タ、対応画素データ、および背景画素データを用いて混
合比を未知数とする方程式を生成する。最小自乗近似部
423は、方程式を解くことにより、混合比を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置およ
び方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、セ
ンサにより検出した信号と現実世界との違いを考慮した
画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
に関する。
【0002】
【従来の技術】現実世界における事象をセンサで検出
し、画像センサが出力するサンプリングデータを処理す
る技術が広く利用されている。
【0003】例えば、静止している所定の背景の前で移
動する物体をビデオカメラで撮像して得られる画像に
は、物体の移動速度が比較的速い場合、動きボケが生じ
ることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】静止している背景の前
で物体が移動するとき、移動する物体の画像自身の混ざ
り合いによる動きボケのみならず、背景の画像と移動す
る物体の画像との混ざり合いが生じる。従来は、背景の
画像と移動する物体の画像との混ざり合いの状態を検出
することは、考えられていなかった。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、背景の画像および移動する物体の画像など
複数のオブジェクトの混ざり合いの状態を示す混合比を
検出することができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、画像データに対して、前景オブジェクトを構成する
前景オブジェクト成分のみからなる前景領域と、背景オ
ブジェクトを構成する背景オブジェクト成分のみからな
る背景領域とからなる非混合領域と、前景オブジェクト
成分と背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領
域とを特定する領域特定情報と、前景オブジェクト成分
の動きとに基づいて、混合領域内において、混合比がほ
ぼ同一となる等高線領域に位置する注目フレーム内の等
高線領域画素データを画像データから抽出し、注目フレ
ームとは異なるフレームから、等高線領域画素データに
対応する対応画素データを抽出し、等高線領域画素デー
タまたは対応画素データに対応し、背景オブジェクト成
分のみからなる画素データである背景画素データを抽出
し、等高線領域画素データ、対応画素データ、および背
景画素データを用いて混合比を未知数とする方程式を生
成する方程式生成手段と、方程式を解くことにより、注
目フレームにおける混合比を検出する混合比検出手段と
を含むことを特徴とする。
【0007】方程式生成手段は、フレームにおける前景
オブジェクトの動きの量に対応して、対応画素データを
抽出するようにすることができる。
【0008】方程式生成手段は、フレームにおける背景
オブジェクトの動きの量に対応して、背景画素データを
抽出するようにすることができる。
【0009】方程式生成手段は、混合比を最小自乗法に
より算出するための、等高線領域画素データ、対応画素
データ、および背景画素データの関係に対応する方程式
を生成するようにすることができる。
【0010】画像処理装置は、前景オブジェクトおよび
背景オブジェクトの少なくとも一方の動きを検出する動
き検出手段をさらに設けることができる。
【0011】画像処理装置は、前景領域、背景領域、お
よび混合領域を特定する領域特定手段をさらに設けるこ
とができる。
【0012】画像処理装置は、混合比を基に、混合領域
の画素データから少なくとも前景オブジェクト成分を分
離する分離手段をさらに設けることができる。
【0013】画像処理装置は、分離された前景オブジェ
クト成分の動きボケの量を調整する動きボケ調整手段を
さらに設けることができる。
【0014】画像処理装置は、混合比を基に、所望の他
のオブジェクトと分離された前景オブジェクト成分とを
合成する合成手段をさらに設けることができる。
【0015】本発明の画像処理方法は、画像データに対
して、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成
分のみからなる前景領域と、背景オブジェクトを構成す
る背景オブジェクト成分のみからなる背景領域とからな
る非混合領域と、前景オブジェクト成分と背景オブジェ
クト成分とが混合されてなる混合領域とを特定する領域
特定情報と、前景オブジェクト成分の動きとに基づい
て、混合領域内において、混合比がほぼ同一となる等高
線領域に位置する注目フレーム内の等高線領域画素デー
タを画像データから抽出し、注目フレームとは異なるフ
レームから、等高線領域画素データに対応する対応画素
データを抽出し、等高線領域画素データまたは対応画素
データに対応し、背景オブジェクト成分のみからなる画
素データである背景画素データを抽出し、等高線領域画
素データ、対応画素データ、および背景画素データを用
いて混合比を未知数とする方程式を生成する方程式生成
ステップと、方程式を解くことにより、注目フレームに
おける混合比を検出する混合比検出ステップとを含むこ
とを特徴とする。
【0016】方程式生成ステップの処理は、フレームに
おける前景オブジェクトの動きの量に対応して、対応画
素データを抽出するようにすることができる。
【0017】方程式生成ステップの処理は、フレームに
おける背景オブジェクトの動きの量に対応して、背景画
素データを抽出するようにすることができる。
【0018】方程式生成ステップの処理は、混合比を最
小自乗法により算出するための、等高線領域画素デー
タ、対応画素データ、および背景画素データの関係に対
応する方程式を生成するようにすることができる。
【0019】画像処理方法は、前景オブジェクトおよび
背景オブジェクトの少なくとも一方の動きを検出する動
き検出ステップをさらに設けることができる。
【0020】画像処理方法は、前景領域、背景領域、お
よび混合領域を特定する領域特定ステップをさらに設け
ることができる。
【0021】画像処理方法は、混合比を基に、混合領域
の画素データから少なくとも前景オブジェクト成分を分
離する分離ステップをさらに設けることができる。
【0022】画像処理方法は、分離された前景オブジェ
クト成分の動きボケの量を調整する動きボケ調整ステッ
プをさらに設けることができる。
【0023】画像処理方法は、混合比を基に、所望の他
のオブジェクトと分離された前景オブジェクト成分とを
合成する合成ステップをさらに設けることができる。
【0024】本発明の記録媒体のプログラムは、画像デ
ータに対して、前景オブジェクトを構成する前景オブジ
ェクト成分のみからなる前景領域と、背景オブジェクト
を構成する背景オブジェクト成分のみからなる背景領域
とからなる非混合領域と、前景オブジェクト成分と背景
オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域とを特定
する領域特定情報と、前景オブジェクト成分の動きとに
基づいて、混合領域内において、混合比がほぼ同一とな
る等高線領域に位置する注目フレーム内の等高線領域画
素データを画像データから抽出し、注目フレームとは異
なるフレームから、等高線領域画素データに対応する対
応画素データを抽出し、等高線領域画素データまたは対
応画素データに対応し、背景オブジェクト成分のみから
なる画素データである背景画素データを抽出し、等高線
領域画素データ、対応画素データ、および背景画素デー
タを用いて混合比を未知数とする方程式を生成する方程
式生成ステップと、方程式を解くことにより、注目フレ
ームにおける混合比を検出する混合比検出ステップとを
含むことを特徴とする。
【0025】方程式生成ステップの処理は、フレームに
おける前景オブジェクトの動きの量に対応して、対応画
素データを抽出するようにすることができる。
【0026】方程式生成ステップの処理は、フレームに
おける背景オブジェクトの動きの量に対応して、背景画
素データを抽出するようにすることができる。
【0027】方程式生成ステップの処理は、混合比を最
小自乗法により算出するための、等高線領域画素デー
タ、対応画素データ、および背景画素データの関係に対
応する方程式を生成するようにすることができる。
【0028】記録媒体のプログラムは、前景オブジェク
トおよび背景オブジェクトの少なくとも一方の動きを検
出する動き検出ステップをさらに設けることができる。
【0029】記録媒体のプログラムは、前景領域、背景
領域、および混合領域を特定する領域特定ステップをさ
らに設けることができる。
【0030】記録媒体のプログラムは、混合比を基に、
混合領域の画素データから少なくとも前景オブジェクト
成分を分離する分離ステップをさらに設けることができ
る。
【0031】記録媒体のプログラムは、分離された前景
オブジェクト成分の動きボケの量を調整する動きボケ調
整ステップをさらに設けることができる。
【0032】記録媒体のプログラムは、混合比を基に、
所望の他のオブジェクトと分離された前景オブジェクト
成分とを合成する合成ステップをさらに設けることがで
きる。
【0033】本発明のプログラムは、画像データに対し
て、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分
のみからなる前景領域と、背景オブジェクトを構成する
背景オブジェクト成分のみからなる背景領域とからなる
非混合領域と、前景オブジェクト成分と背景オブジェク
ト成分とが混合されてなる混合領域とを特定する領域特
定情報と、前景オブジェクト成分の動きとに基づいて、
混合領域内において、混合比がほぼ同一となる等高線領
域に位置する注目フレーム内の等高線領域画素データを
画像データから抽出し、注目フレームとは異なるフレー
ムから、等高線領域画素データに対応する対応画素デー
タを抽出し、等高線領域画素データまたは対応画素デー
タに対応し、背景オブジェクト成分のみからなる画素デ
ータである背景画素データを抽出し、等高線領域画素デ
ータ、対応画素データ、および背景画素データを用いて
混合比を未知数とする方程式を生成する方程式生成ステ
ップと、方程式を解くことにより、注目フレームにおけ
る混合比を検出する混合比検出ステップと含むことを特
徴とする。
【0034】方程式生成ステップの処理は、フレームに
おける前景オブジェクトの動きの量に対応して、対応画
素データを抽出するようにすることができる。
【0035】方程式生成ステップの処理は、フレームに
おける背景オブジェクトの動きの量に対応して、背景画
素データを抽出するようにすることができる。
【0036】方程式生成ステップの処理は、混合比を最
小自乗法により算出するための、等高線領域画素デー
タ、対応画素データ、および背景画素データの関係に対
応する方程式を生成するようにすることができる。
【0037】プログラムは、前景オブジェクトおよび背
景オブジェクトの少なくとも一方の動きを検出する動き
検出ステップをさらに設けることができる。
【0038】プログラムは、前景領域、背景領域、およ
び混合領域を特定する領域特定ステップをさらに設ける
ことができる。
【0039】プログラムは、混合比を基に、混合領域の
画素データから少なくとも前景オブジェクト成分を分離
する分離ステップをさらに設けることができる。
【0040】プログラムは、分離された前景オブジェク
ト成分の動きボケの量を調整する動きボケ調整ステップ
をさらに設けることができる。
【0041】プログラムは、混合比を基に、所望の他の
オブジェクトと分離された前景オブジェクト成分とを合
成する合成ステップをさらに設けることができる。
【0042】本発明の画像処理装置および方法、記録媒
体、並びにプログラムにおいては、画像データに対し
て、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分
のみからなる前景領域と、背景オブジェクトを構成する
背景オブジェクト成分のみからなる背景領域とからなる
非混合領域と、前景オブジェクト成分と背景オブジェク
ト成分とが混合されてなる混合領域とを特定する領域特
定情報と、前景オブジェクト成分の動きとに基づいて、
混合領域内において、混合比がほぼ同一となる等高線領
域に位置する注目フレーム内の等高線領域画素データが
画像データから抽出され、注目フレームとは異なるフレ
ームから、等高線領域画素データに対応する対応画素デ
ータが抽出され、等高線領域画素データまたは対応画素
データに対応し、背景オブジェクト成分のみからなる画
素データである背景画素データが抽出され、等高線領域
画素データ、対応画素データ、および背景画素データを
用いて混合比を未知数とする方程式が生成され、方程式
を解くことにより、注目フレームにおける混合比が検出
される。
【0043】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る信号処理装
置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0044】CPU(Central Processing Unit)21は、
ROM(Read Only Memory)22、または記憶部28に記
憶されているプログラムに従って各種の処理を実行す
る。RAM(Random Access Memory)23には、CPU21が
実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。こ
れらのCPU21、ROM22、およびRAM23は、バス24
により相互に接続されている。
【0045】CPU21にはまた、バス24を介して入出
力インタフェース25が接続されている。入出力インタ
フェース25には、キーボード、マウス、マイクロホン
などよりなる入力部26、ディスプレイ、スピーカなど
よりなる出力部27が接続されている。CPU21は、入
力部26から入力される指令に対応して各種の処理を実
行する。そして、CPU21は、処理の結果得られた画像
や音声等を出力部27に出力する。
【0046】入出力インタフェース25に接続されてい
る記憶部28は、例えばハードディスクなどで構成さ
れ、CPU21が実行するプログラムや各種のデータを記
憶する。通信部29は、インターネット、その他のネッ
トワークを介して外部の装置と通信する。この例の場
合、通信部29はセンサの出力を取り込む取得部として
働く。
【0047】また、通信部29を介してプログラムを取
得し、記憶部28に記憶してもよい。
【0048】入出力インタフェース25に接続されてい
るドライブ30は、磁気ディスク51、光ディスク5
2、光磁気ディスク53、或いは半導体メモリ54など
が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されて
いるプログラムやデータなどを取得する。取得されたプ
ログラムやデータは、必要に応じて記憶部28に転送さ
れ、記憶される。
【0049】次に、センサにより取得されたデータか
ら、有意情報が埋もれている領域を特定したり、埋もれ
た有意情報を抽出する処理を行う信号処理装置について
より具体的な例を挙げて説明する。以下の例において、
CCDラインセンサまたはCCDエリアセンサがセンサに対応
し、領域情報や混合比が有意情報に対応し、混合領域に
おいて、前景と背景が混合していることや動きボケが歪
みに対応する。
【0050】図2は、信号処理装置を示すブロック図で
ある。
【0051】なお、信号処理装置の各機能をハードウェ
アで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わな
い。つまり、本明細書の各ブロック図は、ハードウェア
のブロック図と考えても、ソフトウェアによる機能ブロ
ック図と考えても良い。
【0052】ここで、動きボケとは、撮像の対象とな
る、現実世界におけるオブジェクトの動きと、センサの
撮像の特性とにより生じる、動いているオブジェクトに
対応する画像に含まれている歪みをいう。
【0053】この明細書では、撮像の対象となる、現実
世界におけるオブジェクトに対応する画像を、画像オブ
ジェクトと称する。
【0054】信号処理装置に供給された入力画像は、オ
ブジェクト抽出部101、領域特定部103、混合比算
出部104、および前景背景分離部105に供給され
る。
【0055】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる前景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像に含まれる前景のオブジェクトに対応
する画像オブジェクトの輪郭を検出することで、前景の
オブジェクトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出す
る。
【0056】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。オブジェクト抽出部101は、
例えば、入力画像と、抽出された前景のオブジェクトに
対応する画像オブジェクトとの差から、背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出する。
【0057】また、例えば、オブジェクト抽出部101
は、内部に設けられている背景メモリに記憶されている
背景の画像と、入力画像との差から、前景のオブジェク
トに対応する画像オブジェクト、および背景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトを粗く抽出するように
してもよい。
【0058】動き検出部102は、例えば、ブロックマ
ッチング法、勾配法、位相相関法、およびペルリカーシ
ブ法などの手法により、粗く抽出された前景のオブジェ
クトに対応する画像オブジェクトの動きベクトルを算出
して、算出した動きベクトルおよび動きベクトルの位置
情報(動きベクトルに対応する画素の位置を特定する情
報)を領域特定部103、混合比算出部104、および
動きボケ抽出部106に供給する。
【0059】動き検出部102が出力する動きベクトル
には、動き量vに対応する情報が含まれている。
【0060】また、例えば、動き検出部102は、画像
オブジェクトに画素を特定する画素位置情報と共に、画
像オブジェクト毎の動きベクトルを動きボケ調整部10
6に出力するようにしてもよい。
【0061】動き量vは、動いているオブジェクトに対
応する画像の位置の変化を画素間隔を単位として表す値
である。例えば、前景に対応するオブジェクトの画像
が、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4
画素分離れた位置に表示されるように移動していると
き、前景に対応するオブジェクトの画像の動き量vは、
4とされる。
【0062】なお、オブジェクト抽出部101および動
き検出部102は、動いているオブジェクトに対応した
動きボケ量の調整を行う場合に必要となる。
【0063】領域特定部103は、入力された画像の画
素のそれぞれを、前景領域、背景領域、または混合領域
のいずれかに特定し、画素毎に前景領域、背景領域、ま
たは混合領域のいずれかに属するかを示す情報(以下、
領域情報と称する)を混合比算出部104、前景背景分
離部105、および動きボケ調整部106に供給する。
【0064】混合比算出部104は、入力画像、動き検
出部102から供給された動きベクトルおよびその位置
情報、並びに領域特定部103から供給された領域情報
を基に、混合領域63に含まれる画素に対応する混合比
(以下、混合比αと称する)を算出して、算出した混合
比を前景背景分離部105に供給する。
【0065】混合比αは、後述する式(3)に示される
ように、画素値における、背景のオブジェクトに対応す
る画像の成分(以下、背景の成分とも称する)の割合を
示す値である。
【0066】前景背景分離部105は、領域特定部10
3から供給された領域情報、および混合比算出部104
から供給された混合比αを基に、前景のオブジェクトに
対応する画像の成分(以下、前景の成分とも称する)の
みから成る前景成分画像と、背景の成分のみから成る背
景成分画像とに入力画像を分離して、前景成分画像を動
きボケ調整部106および選択部107に供給する。な
お、分離された前景成分画像を最終的な出力とすること
も考えられる。従来の混合領域を考慮しないで前景と背
景だけを特定し、分離していた方式に比べ正確な前景と
背景を得ることが出来る。
【0067】動きボケ調整部106は、動きベクトルか
らわかる動き量vおよび領域情報を基に、前景成分画像
に含まれる1以上の画素を示す処理単位を決定する。処
理単位は、動きボケの量の調整の処理の対象となる1群
の画素を指定するデータである。
【0068】動きボケ調整部106は、信号処理装置に
入力された動きボケ調整量、前景背景分離部105から
供給された前景成分画像、動き検出部102から供給さ
れた動きベクトルおよびその位置情報、並びに処理単位
を基に、前景成分画像に含まれる動きボケを除去する、
動きボケの量を減少させる、または動きボケの量を増加
させるなど前景成分画像に含まれる動きボケの量を調整
して、動きボケの量を調整した前景成分画像を選択部1
07に出力する。動きベクトルとその位置情報は使わな
いこともある。
【0069】選択部107は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、前景背景分離部105から供給
された前景成分画像、および動きボケ調整部106から
供給された動きボケの量が調整された前景成分画像のい
ずれか一方を選択して、選択した前景成分画像を出力す
る。
【0070】次に、図3乃至図18を参照して、信号処
理装置に供給される入力画像について説明する。
【0071】図3は、センサによる撮像を説明する図で
ある。センサは、例えば、固体撮像素子であるCCD(Cha
rge-Coupled Device)エリアセンサを備えたCCDビデオ
カメラなどで構成される。現実世界における、前景に対
応するオブジェクトは、現実世界における、背景に対応
するオブジェクトと、センサとの間を、例えば、図中の
左側から右側に水平に移動する。
【0072】センサは、前景に対応するオブジェクト
を、背景に対応するオブジェクトと共に撮像する。セン
サは、撮像した画像を1フレーム単位で出力する。例え
ば、センサは、1秒間に30フレームから成る画像を出
力する。センサの露光時間は、1/30秒とすることが
できる。露光時間は、センサが入力された光の電荷への
変換を開始してから、入力された光の電荷への変換を終
了するまでの期間である。以下、露光時間をシャッタ時
間とも称する。
【0073】図4は、画素の配置を説明する図である。
図4中において、A乃至Iは、個々の画素を示す。画素
は、画像に対応する平面上に配置されている。1つの画
素に対応する1つの検出素子は、センサ上に配置されて
いる。センサが画像を撮像するとき、1つの検出素子
は、画像を構成する1つの画素に対応する画素値を出力
する。例えば、検出素子のX方向の位置は、画像上の横
方向の位置に対応し、検出素子のY方向の位置は、画像
上の縦方向の位置に対応する。
【0074】図5に示すように、例えば、CCDである検
出素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力された光
を電荷に変換して、変換された電荷を蓄積する。電荷の
量は、入力された光の強さと、光が入力されている時間
にほぼ比例する。検出素子は、シャッタ時間に対応する
期間において、入力された光から変換された電荷を、既
に蓄積されている電荷に加えていく。すなわち、検出素
子は、シャッタ時間に対応する期間、入力される光を積
分して、積分された光に対応する量の電荷を蓄積する。
検出素子は、時間に対して、積分効果があるとも言え
る。
【0075】検出素子に蓄積された電荷は、図示せぬ回
路により、電圧値に変換され、電圧値は更にデジタルデ
ータなどの画素値に変換されて出力される。従って、セ
ンサから出力される個々の画素値は、前景または背景に
対応するオブジェクトの空間的に広がりを有するある部
分を、シャッタ時間について積分した結果である、1次
元の空間に射影された値を有する。
【0076】信号処理装置は、このようなセンサの蓄積
の動作により、出力信号に埋もれてしまった有意な情
報、例えば、混合比αを抽出する。信号処理装置は、前
景の画像オブジェクト自身が混ざり合うことによる生ず
る歪みの量、例えば、動きボケの量などを調整する。ま
た、信号処理装置は、前景の画像オブジェクトと背景の
画像オブジェクトとが混ざり合うことにより生ずる歪み
の量を調整する。
【0077】図6は、動いている前景に対応するオブジ
ェクトと、静止している背景に対応するオブジェクトと
を撮像して得られる画像を説明する図である。図6
(A)は、動きを伴う前景に対応するオブジェクトと、
静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して
得られる画像を示している。図6(A)に示す例におい
て、前景に対応するオブジェクトは、画面に対して水平
に左から右に動いている。
【0078】図6(B)は、図6(A)に示す画像の1
つのラインに対応する画素値を時間方向に展開したモデ
ル図である。図6(B)の横方向は、図6(A)の空間
方向Xに対応している。
【0079】背景領域の画素は、背景の成分、すなわ
ち、背景のオブジェクトに対応する画像の成分のみか
ら、その画素値が構成されている。前景領域の画素は、
前景の成分、すなわち、前景のオブジェクトに対応する
画像の成分のみから、その画素値が構成されている。
【0080】混合領域の画素は、背景の成分、および前
景の成分から、その画素値が構成されている。混合領域
は、背景の成分、および前景の成分から、その画素値が
構成されているので、歪み領域ともいえる。混合領域
は、更に、カバードバックグラウンド領域およびアンカ
バードバックグラウンド領域に分類される。
【0081】カバードバックグラウンド領域は、前景領
域に対して、前景のオブジェクトの進行方向の前端部に
対応する位置の混合領域であり、時間の経過に対応して
背景成分が前景に覆い隠される領域をいう。
【0082】これに対して、アンカバードバックグラウ
ンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジェクトの
進行方向の後端部に対応する位置の混合領域であり、時
間の経過に対応して背景成分が現れる領域をいう。
【0083】このように、前景領域、背景領域、または
カバードバックグラウンド領域若しくはアンカバードバ
ックグラウンド領域を含む画像が、領域特定部103、
混合比算出部104、および前景背景分離部105に入
力画像として入力される。
【0084】図7は、以上のような、背景領域、前景領
域、混合領域、カバードバックグラウンド領域、および
アンカバードバックグラウンド領域を説明する図であ
る。図6に示す画像に対応する場合、背景領域は、静止
部分であり、前景領域は、動き部分であり、混合領域の
カバードバックグラウンド領域は、背景から前景に変化
する部分であり、混合領域のアンカバードバックグラウ
ンド領域は、前景から背景に変化する部分である。
【0085】図8は、静止している前景に対応するオブ
ジェクトおよび静止している背景に対応するオブジェク
トを撮像した画像における、隣接して1列に並んでいる
画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。例
えば、隣接して1列に並んでいる画素として、画面の1
つのライン上に並んでいる画素を選択することができ
る。
【0086】図8に示すF01乃至F04の画素値は、静止し
ている前景のオブジェクトに対応する画素の画素値であ
る。図8に示すB01乃至B04の画素値は、静止している背
景のオブジェクトに対応する画素の画素値である。
【0087】図8における縦方向は、図中の上から下に
向かって時間が経過する。図8中の矩形の上辺の位置
は、センサが入力された光の電荷への変換を開始する時
刻に対応し、図8中の矩形の下辺の位置は、センサが入
力された光の電荷への変換を終了する時刻に対応する。
すなわち、図8中の矩形の上辺から下辺までの距離は、
シャッタ時間に対応する。
【0088】以下において、シャッタ時間とフレーム間
隔とが同一である場合を例に説明する。
【0089】図8における横方向は、図6で説明した空
間方向Xに対応する。より具体的には、図8に示す例に
おいて、図8中の”F01”と記載された矩形の左辺か
ら”B04”と記載された矩形の右辺までの距離は、画素
のピッチの8倍、すなわち、連続している8つの画素の
間隔に対応する。
【0090】前景のオブジェクトおよび背景のオブジェ
クトが静止している場合、シャッタ時間に対応する期間
において、センサに入力される光は変化しない。
【0091】ここで、シャッタ時間に対応する期間を2
つ以上の同じ長さの期間に分割する。例えば、仮想分割
数を4とすると、図8に示すモデル図は、図9に示すモ
デルとして表すことができる。仮想分割数は、前景に対
応するオブジェクトのシャッタ時間内での動き量vなど
に対応して設定される。例えば、4である動き量vに対
応して、仮想分割数は、4とされ、シャッタ時間に対応
する期間は4つに分割される。
【0092】図中の最も上の行は、シャッタが開いて最
初の、分割された期間に対応する。図中の上から2番目
の行は、シャッタが開いて2番目の、分割された期間に
対応する。図中の上から3番目の行は、シャッタが開い
て3番目の、分割された期間に対応する。図中の上から
4番目の行は、シャッタが開いて4番目の、分割された
期間に対応する。
【0093】以下、動き量vに対応して分割されたシャ
ッタ時間をシャッタ時間/vとも称する。
【0094】前景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサに入力される光は変化しないので、前景
の成分F01/vは、画素値F01を仮想分割数で除した値に等
しい。同様に、前景に対応するオブジェクトが静止して
いるとき、前景の成分F02/vは、画素値F02を仮想分割数
で除した値に等しく、前景の成分F03/vは、画素値F03を
仮想分割数で除した値に等しく、前景の成分F04/vは、
画素値F04を仮想分割数で除した値に等しい。
【0095】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るとき、センサに入力される光は変化しないので、背景
の成分B01/vは、画素値B01を仮想分割数で除した値に等
しい。同様に、背景に対応するオブジェクトが静止して
いるとき、背景の成分B02/vは、画素値B02を仮想分割数
で除した値に等しく、B03/vは、画素値B03を仮想分割数
で除した値に等しく、B04/vは、画素値B04を仮想分割数
で除した値に等しい。
【0096】すなわち、前景に対応するオブジェクトが
静止している場合、シャッタ時間に対応する期間におい
て、センサに入力される前景のオブジェクトに対応する
光が変化しないので、シャッタが開いて最初の、シャッ
タ時間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開
いて2番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F0
1/vと、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに
対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開いて4番目
の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vとは、
同じ値となる。F02/v乃至F04/vも、F01/vと同様の関係
を有する。
【0097】背景に対応するオブジェクトが静止してい
る場合、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
に入力される背景のオブジェクトに対応する光は変化し
ないので、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vに
対応する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて2番目
の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vと、シ
ャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに対応する背
景の成分B01/vと、シャッタが開いて4番目の、シャッ
タ時間/vに対応する背景の成分B01/vとは、同じ値とな
る。B02/v乃至B04/vも、同様の関係を有する。
【0098】次に、前景に対応するオブジェクトが移動
し、背景に対応するオブジェクトが静止している場合に
ついて説明する。
【0099】図10は、前景に対応するオブジェクトが
図中の右側に向かって移動する場合の、カバードバック
グラウンド領域を含む、1つのライン上の画素の画素値
を時間方向に展開したモデル図である。図10におい
て、前景の動き量vは、4である。1フレームは短い時
間なので、前景に対応するオブジェクトが剛体であり、
等速で移動していると仮定することができる。図10に
おいて、前景に対応するオブジェクトの画像は、あるフ
レームを基準として次のフレームにおいて4画素分右側
に表示されるように移動する。
【0100】図10において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、前景領域に属する。図10におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、カバード
バックグラウンド領域である混合領域に属する。図10
において、最も右側の画素は、背景領域に属する。
【0101】前景に対応するオブジェクトが時間の経過
と共に背景に対応するオブジェクトを覆い隠すように移
動しているので、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対応
する期間のある時点で、背景の成分から、前景の成分に
替わる。
【0102】例えば、図10中に太線枠を付した画素値
Mは、式(1)で表される。
【0103】 M=B02/v+B02/v+F07/v+F06/v (1)
【0104】例えば、左から5番目の画素は、1つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、3つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、1/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、3つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、1つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、3/4である。
【0105】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の左から4番目の画素の、シャッタが開い
て最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F07/vは、図1
0中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて2番目
のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F07/vは、図10中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図10中の左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0106】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の左から3番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F06/vは、図10
中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F06/vは、図10中の左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図10中の左から6番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0107】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の左から2番目の画素の、シャッタが開い
て最初のシャッタ時間/vの前景の成分F05/vは、図10
中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて2番目の
シャッタ時間/vのに対応する前景の成分に等しい。同様
に、前景の成分F05/vは、図10中の左から4番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図10中の左から5番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0108】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表
示されるように等速で移動すると仮定できるので、例え
ば、図10中の最も左側の画素の、シャッタが開いて最
初のシャッタ時間/vの前景の成分F04/vは、図10中の
左から2番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前
景の成分F04/vは、図10中の左から3番目の画素の、
シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分と、図10中の左から4番目の画素の、シャッ
タが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成
分とに、それぞれ等しい。
【0109】動いているオブジェクトに対応する前景の
領域は、このように動きボケを含むので、歪み領域とも
言える。
【0110】図11は、前景が図中の右側に向かって移
動する場合の、アンカバードバックグラウンド領域を含
む、1つのライン上の画素の画素値を時間方向に展開し
たモデル図である。図11において、前景の動き量v
は、4である。1フレームは短い時間なので、前景に対
応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動している
と仮定することができる。図11において、前景に対応
するオブジェクトの画像は、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて4画素分右側に移動する。
【0111】図11において、最も左側の画素乃至左か
ら4番目の画素は、背景領域に属する。図11におい
て、左から5番目乃至左から7番目の画素は、アンカバ
ードバックグラウンドである混合領域に属する。図11
において、最も右側の画素は、前景領域に属する。
【0112】背景に対応するオブジェクトを覆っていた
前景に対応するオブジェクトが時間の経過と共に背景に
対応するオブジェクトの前から取り除かれるように移動
しているので、アンカバードバックグラウンド領域に属
する画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対
応する期間のある時点で、前景の成分から、背景の成分
に替わる。
【0113】例えば、図11中に太線枠を付した画素値
M'は、式(2)で表される。
【0114】 M'=F02/v+F01/v+B26/v+B26/v (2)
【0115】例えば、左から5番目の画素は、3つのシ
ャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、1つのシャ
ッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5
番目の画素の混合比αは、3/4である。左から6番目の
画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を
含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含
むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2であ
る。左から7番目の画素は、1つのシャッタ時間/vに対
応する背景の成分を含み、3つのシャッタ時間/vに対応
する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合
比αは、1/4である。
【0116】式(1)および式(2)をより一般化する
と、画素値Mは、式(3)で表される。
【0117】
【数1】 ここで、αは、混合比である。Bは、背景の画素値であ
り、Fi/vは、前景の成分である。
【0118】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図11中の左から5番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F01/
vは、図11中の左から6番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。同様に、F01/vは、図11中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応
する前景の成分と、図11中の左から8番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前
景の成分とに、それぞれ等しい。
【0119】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、仮想分割数が4であ
るので、例えば、図11中の左から6番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F0
2/vは、図11中の左から7番目の画素の、シャッタが
開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に
等しい。同様に、前景の成分F02/vは、図11中の左か
ら8番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ
時間/vに対応する前景の成分に等しい。
【0120】前景に対応するオブジェクトが剛体であ
り、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4である
ので、例えば、図11中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F03/
vは、図11中の左から8番目の画素の、シャッタが開
いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等
しい。
【0121】図9乃至図11の説明において、仮想分割
数は、4であるとして説明したが、仮想分割数は、動き
量vに対応する。動き量vは、一般に、前景に対応するオ
ブジェクトの移動速度に対応する。例えば、前景に対応
するオブジェクトが、あるフレームを基準として次のフ
レームにおいて4画素分右側に表示されるように移動し
ているとき、動き量vは、4とされる。動き量vに対応
し、仮想分割数は、4とされる。同様に、例えば、前景
に対応するオブジェクトが、あるフレームを基準として
次のフレームにおいて6画素分左側に表示されるように
移動しているとき、動き量vは、6とされ、仮想分割数
は、6とされる。
【0122】図12および図13に、以上で説明した、
前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域若
しくはアンカバードバックグラウンド領域から成る混合
領域と、分割されたシャッタ時間に対応する前景の成分
および背景の成分との関係を示す。
【0123】図12は、静止している背景の前を移動し
ているオブジェクトに対応する前景を含む画像から、前
景領域、背景領域、および混合領域の画素を抽出した例
を示す。図12に示す例において、前景に対応するオブ
ジェクトは、画面に対して水平に移動している。
【0124】フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレー
ムであり、フレーム#n+2は、フレーム#n+1の次のフレー
ムである。
【0125】フレーム#n乃至フレーム#n+2のいずれかか
ら抽出した、前景領域、背景領域、および混合領域の画
素を抽出して、動き量vを4として、抽出された画素の
画素値を時間方向に展開したモデルを図13に示す。
【0126】前景領域の画素値は、前景に対応するオブ
ジェクトが移動するので、シャッタ時間/vの期間に対応
する、4つの異なる前景の成分から構成される。例え
ば、図13に示す前景領域の画素のうち最も左側に位置
する画素は、F01/v,F02/v,F03/v、およびF04/vから構成
される。すなわち、前景領域の画素は、動きボケを含ん
でいる。
【0127】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、シャッタ時間に対応する期間において、センサ
に入力される背景に対応する光は変化しない。この場
合、背景領域の画素値は、動きボケを含まない。
【0128】カバードバックグラウンド領域若しくはア
ンカバードバックグラウンド領域から成る混合領域に属
する画素の画素値は、前景の成分と、背景の成分とから
構成される。
【0129】次に、オブジェクトに対応する画像が動い
ているとき、複数のフレームにおける、隣接して1列に
並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画
素の画素値を時間方向に展開したモデルについて説明す
る。例えば、オブジェクトに対応する画像が画面に対し
て水平に動いているとき、隣接して1列に並んでいる画
素として、画面の1つのライン上に並んでいる画素を選
択することができる。
【0130】図14は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接し
て1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の
位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図であ
る。フレーム#nは、フレーム#n-1の次のフレームであ
り、フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレームであ
る。他のフレームも同様に称する。
【0131】図14に示すB01乃至B12の画素値は、静止
している背景のオブジェクトに対応する画素の画素値で
ある。背景に対応するオブジェクトが静止しているの
で、フレーム#n-1乃至フレームn+1において、対応する
画素の画素値は、変化しない。例えば、フレーム#n-1に
おけるB05の画素値を有する画素の位置に対応する、フ
レーム#nにおける画素、およびフレーム#n+1における画
素は、それぞれ、B05の画素値を有する。
【0132】図15は、静止している背景に対応するオ
ブジェクトと共に図中の右側に移動する前景に対応する
オブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接
して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一
の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図で
ある。図15に示すモデルは、カバードバックグラウン
ド領域を含む。
【0133】図15において、前景に対応するオブジェ
クトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景
の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示される
ように移動するので、前景の動き量vは、4であり、仮
想分割数は、4である。
【0134】例えば、図15中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F12/vとなり、図15中の左から2番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F12/vとなる。図15中の左から3番目
の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの
前景の成分、および図15中の左から4番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0135】図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなり、図15中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F11/vとなる。図15中の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F11/vとなる。
【0136】図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素
の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F10/vとなり、図15中の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#n-1の最も
左側の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間
/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0137】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図15中のフレーム#n-1の左から2番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B01/vとなる。図15中のフレーム#n-1の左から
3番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目の
シャッタ時間/vの背景の成分は、B02/vとなる。図15
中のフレーム#n-1の左から4番目の画素の、シャッタが
開いて最初乃至3番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B03/vとなる。
【0138】図15中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素は、前景領域に属し、左側から2番目乃至4番
目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合
領域に属する。
【0139】図15中のフレーム#n-1の左から5番目の
画素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、その画素
値は、それぞれ、B04乃至B11となる。
【0140】図15中のフレーム#nの左から1番目の画
素乃至5番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#n
の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分は、
F05/v乃至F12/vのいずれかである。
【0141】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図15中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F12/vとなり、図15中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F12/vとなる。図15中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図15中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとな
る。
【0142】図15中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなり、図15中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F11/vとなる。図15中の左から7番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F11/vとなる。
【0143】図15中のフレーム#nの左から5番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F10/vとなり、図15中の左から6番目の画
素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#nの左か
ら5番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ
時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0144】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図15中のフレーム#nの左から6番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成
分は、B05/vとなる。図15中のフレーム#nの左から7
番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目のシ
ャッタ時間/vの背景の成分は、B06/vとなる。図15中
のフレーム#nの左から8番目の画素の、シャッタが開い
て最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、
B07/vとなる。
【0145】図15中のフレーム#nにおいて、左側から
6番目乃至8番目の画素は、カバードバックグラウンド
領域である混合領域に属する。
【0146】図15中のフレーム#nの左から9番目の画
素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B08乃至B11となる。
【0147】図15中のフレーム#n+1の左から1番目の
画素乃至9番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#n+1の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分
は、F01/v乃至F12/vのいずれかである。
【0148】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図15中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなり、図15中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F12/vとなる。図15中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図15中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F12/vとなる。
【0149】図15中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの期
間の前景の成分は、F11/vとなり、図15中の左から1
0番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時
間/vの前景の成分も、F11/vとなる。図15中の左から
11番目の画素の、シャッタが開いて4番目の、シャッ
タ時間/vの前景の成分は、F11/vとなる。
【0150】図15中のフレーム#n+1の左から9番目の
画素の、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vの
前景の成分は、F10/vとなり、図15中の左から10番
目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#n+
1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて4番目の
シャッタ時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0151】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図15中のフレーム#n+1の左から10番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B09/vとなる。図15中のフレーム#n+1の左か
ら11番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番
目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B10/vとなる。図
15中のフレーム#n+1の左から12番目の画素の、シャ
ッタが開いて最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景
の成分は、B11/vとなる。
【0152】図15中のフレーム#n+1において、左側か
ら10番目乃至12番目の画素は、カバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に対応する。
【0153】図16は、図15に示す画素値から前景の
成分を抽出した画像のモデル図である。
【0154】図17は、静止している背景と共に図中の
右側に移動するオブジェクトに対応する前景を撮像した
画像の3つのフレームの、隣接して1列に並んでいる画
素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を
時間方向に展開したモデル図である。図17において、
アンカバードバックグラウンド領域が含まれている。
【0155】図17において、前景に対応するオブジェ
クトは、剛体であり、かつ等速で移動していると仮定で
きる。前景に対応するオブジェクトが、次のフレームに
おいて4画素分右側に表示されるように移動しているの
で、動き量vは、4である。
【0156】例えば、図17中のフレーム#n-1の最も左
側の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/v
の前景の成分は、F13/vとなり、図17中の左から2番
目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/v
の前景の成分も、F13/vとなる。図17中の左から3番
目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/v
の前景の成分、および図17中の左から4番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F13/vとなる。
【0157】図17中のフレーム#n-1の左から2番目の
画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景
の成分は、F14/vとなり、図17中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景
の成分も、F14/vとなる。図17中の左から3番目の画
素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景
の成分は、F15/vとなる。
【0158】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図17中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、
シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時間/v
の背景の成分は、B25/vとなる。図17中のフレーム#n-
1の左から2番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B26/v
となる。図17中のフレーム#n-1の左から3番目の画素
の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の
成分は、B27/vとなる。
【0159】図17中のフレーム#n-1において、最も左
側の画素乃至3番目の画素は、アンカバードバックグラ
ウンド領域である混合領域に属する。
【0160】図17中のフレーム#n-1の左から4番目の
画素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレー
ムの前景の成分は、F13/v乃至F24/vのいずれかである。
【0161】図17中のフレーム#nの最も左側の画素乃
至左から4番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、
それぞれ、B25乃至B28となる。
【0162】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図17中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シ
ャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、
F13/vとなり、図17中の左から6番目の画素の、シャ
ッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、
F13/vとなる。図17中の左から7番目の画素の、シャ
ッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、お
よび図17中の左から8番目の画素の、シャッタが開い
て4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとな
る。
【0163】図17中のフレーム#nの左から6番目の画
素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の
成分は、F14/vとなり、図17中の左から7番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F14/vとなる。図17中の左から8番目の画素
の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成
分は、F15/vとなる。
【0164】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図17中のフレーム#nの左から5番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目のシャッタ時間
/vの背景の成分は、B29/vとなる。図17中のフレーム#
nの左から6番目の画素の、シャッタが開いて3番目お
よび4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B30/vと
なる。図17中のフレーム#nの左から7番目の画素の、
シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の成分
は、B31/vとなる。
【0165】図17中のフレーム#nにおいて、左から5
番目の画素乃至7番目の画素は、アンカバードバックグ
ラウンド領域である混合領域に属する。
【0166】図17中のフレーム#nの左から8番目の画
素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレーム
#nの前景領域における、シャッタ時間/vの期間に対応す
る値は、F13/v乃至F20/vのいずれかである。
【0167】図17中のフレーム#n+1の最も左側の画素
乃至左から8番目の画素は、背景領域に属し、画素値
は、それぞれ、B25乃至B32となる。
【0168】前景に対応するオブジェクトが、剛体であ
り、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレ
ームにおいて4画素右側に表示されるように移動するの
で、図17中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、
シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなり、図17中の左から10番目の画素
の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の
成分も、F13/vとなる。図17中の左から11番目の画
素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景
の成分、および図17中の左から12番目の画素の、シ
ャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分
は、F13/vとなる。
【0169】図17中のフレーム#n+1の左から10番目
の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前
景の成分は、F14/vとなり、図17中の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの
前景の成分も、F14/vとなる。図17中の左から12番
目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの
前景の成分は、F15/vとなる。
【0170】背景に対応するオブジェクトが静止してい
るので、図17中のフレーム#n+1の左から9番目の画素
の、シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時
間/vの背景の成分は、B33/vとなる。図17中のフレー
ム#n+1の左から10番目の画素の、シャッタが開いて3
番目および4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B3
4/vとなる。図17中のフレーム#n+1の左から11番目
の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの
背景の成分は、B35/vとなる。
【0171】図17中のフレーム#n+1において、左から
9番目の画素乃至11番目の画素は、アンカバードバッ
クグラウンド領域である混合領域に属する。
【0172】図17中のフレーム#n+1の左から12番目
の画素は、前景領域に属する。フレーム#n+1の前景領域
における、シャッタ時間/vの前景の成分は、F13/v乃至F
16/vのいずれかである。
【0173】図18は、図17に示す画素値から前景の
成分を抽出した画像のモデル図である。
【0174】図2に戻り、領域特定部103は、複数の
フレームの画素値を用いて、前景領域、背景領域、カバ
ードバックグラウンド領域、またはアンカバードバック
グラウンド領域に属することを示すフラグを画素毎に対
応付けて、領域情報として、混合比算出部104および
動きボケ調整部106に供給する。
【0175】混合比算出部104は、複数のフレームの
画素値、および領域情報を基に、混合領域に含まれる画
素について画素毎に混合比αを算出し、算出した混合比
αを前景背景分離部105に供給する。
【0176】前景背景分離部105は、複数のフレーム
の画素値、領域情報、および混合比αを基に、前景の成
分のみからなる前景成分画像を抽出して、動きボケ調整
部106に供給する。
【0177】動きボケ調整部106は、前景背景分離部
105から供給された前景成分画像、動き検出部102
から供給された動きベクトル、および領域特定部103
から供給された領域情報を基に、前景成分画像に含まれ
る動きボケの量を調整して、動きボケの量を調整した前
景成分画像を出力する。
【0178】図19のフローチャートを参照して、信号
処理装置による動きボケの量の調整の処理を説明する。
ステップS11において、領域特定部103は、入力画
像を基に、入力画像の画素毎に前景領域、背景領域、カ
バードバックグラウンド領域、またはアンカバードバッ
クグラウンド領域のいずれかに属するかを示す領域情報
を生成する領域特定の処理を実行する。領域特定の処理
の詳細は、後述する。領域特定部103は、生成した領
域情報を混合比算出部104に供給する。
【0179】なお、ステップS11において、領域特定
部103は、入力画像を基に、入力画像の画素毎に前景
領域、背景領域、または混合領域(カバードバックグラ
ウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域
の区別をしない)のいずれかに属するかを示す領域情報
を生成するようにしてもよい。この場合において、前景
背景分離部105および動きボケ調整部106は、動き
ベクトルの方向を基に、混合領域がカバードバックグラ
ウンド領域であるか、またはアンカバードバックグラウ
ンド領域であるかを判定する。例えば、動きベクトルの
方向に対応して、前景領域、混合領域、および背景領域
と順に並んでいるとき、その混合領域は、カバードバッ
クグラウンド領域と判定され、動きベクトルの方向に対
応して、背景領域、混合領域、および前景領域と順に並
んでいるとき、その混合領域は、アンカバードバックグ
ラウンド領域と判定される。
【0180】ステップS12において、混合比算出部1
04は、入力画像および領域情報を基に、混合領域に含
まれる画素毎に、混合比αを算出する。混合比算出の処
理の詳細は、後述する。混合比算出部104は、算出し
た混合比αを前景背景分離部105に供給する。
【0181】ステップS13において、前景背景分離部
105は、領域情報、および混合比αを基に、入力画像
から前景の成分を抽出して、前景成分画像として動きボ
ケ調整部106に供給する。
【0182】ステップS14において、動きボケ調整部
106は、動きベクトルおよび領域情報を基に、動き方
向に並ぶ連続した画素であって、アンカバードバックグ
ラウンド領域、前景領域、およびカバードバックグラウ
ンド領域のいずれかに属するものの画像上の位置を示す
処理単位を生成し、処理単位に対応する前景成分に含ま
れる動きボケの量を調整する。動きボケの量の調整の処
理の詳細については、後述する。
【0183】ステップS15において、信号処理装置
は、画面全体について処理を終了したか否かを判定し、
画面全体について処理を終了していないと判定された場
合、ステップS14に進み、処理単位に対応する前景の
成分を対象とした動きボケの量の調整の処理を繰り返
す。
【0184】ステップS15において、画面全体につい
て処理を終了したと判定された場合、処理は終了する。
【0185】このように、信号処理装置は、前景と背景
を分離して、前景に含まれる動きボケの量を調整するこ
とができる。すなわち、信号処理装置は、前景の画素の
画素値であるサンプルデータに含まれる動きボケの量を
調整することができる。
【0186】以下、領域特定部103、混合比算出部1
04、前景背景分離部105、および動きボケ調整部1
06のそれぞれの構成について説明する。
【0187】図20は、領域特定部103の構成の一例
を示すブロック図である。図20に構成を示す領域特定
部103は、動きベクトルを利用しない。フレームメモ
リ201は、入力された画像をフレーム単位で記憶す
る。フレームメモリ201は、処理の対象がフレーム#n
であるとき、フレーム#nの2つ前のフレームであるフレ
ーム#n-2、フレーム#nの1つ前のフレームであるフレー
ム#n-1、フレーム#n、フレーム#nの1つ後のフレームで
あるフレーム#n+1、およびフレーム#nの2つ後のフレー
ムであるフレーム#n+2を記憶する。
【0188】静動判定部202−1は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n+2の画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n+1の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、読み出した画素値の差の絶対値を
算出する。静動判定部202−1は、フレーム#n+2の画
素値とフレーム#n+1の画素値との差の絶対値が、予め設
定している閾値Thより大きいか否かを判定し、差の絶対
値が閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−1に供給する。フレーム#n
+2の画素の画素値とフレーム#n+1の画素の画素値との差
の絶対値が閾値Th以下であると判定された場合、静動判
定部202−1は、静止を示す静動判定を領域判定部2
03−1に供給する。
【0189】静動判定部202−2は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n+1の画素の画素値、およびフレーム#nの
対象となる画素の画素値をフレームメモリ201から読
み出して、画素値の差の絶対値を算出する。静動判定部
202−2は、フレーム#n+1の画素値とフレーム#nの画
素値との差の絶対値が、予め設定している閾値Thより大
きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値が、閾値Thよ
り大きいと判定された場合、動きを示す静動判定を領域
判定部203−1および領域判定部203−2に供給す
る。フレーム#n+1の画素の画素値とフレーム#nの画素の
画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であると判定され
た場合、静動判定部202−2は、静止を示す静動判定
を領域判定部203−1および領域判定部203−2に
供給する。
【0190】静動判定部202−3は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n-1の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。
静動判定部202−3は、フレーム#nの画素値とフレー
ム#n-1の画素値との差の絶対値が、予め設定している閾
値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値
が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−2および領域判定部203
−3に供給する。フレーム#nの画素の画素値とフレーム
#n-1の画素の画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であ
ると判定された場合、静動判定部202−3は、静止を
示す静動判定を領域判定部203−2および領域判定部
203−3に供給する。
【0191】静動判定部202−4は、フレーム#nの領
域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置に
あるフレーム#n-1の画素の画素値、およびフレーム#nの
領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置
にあるフレーム#n-2の画素の画素値をフレームメモリ2
01から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。
静動判定部202−4は、フレーム#n-1の画素値とフレ
ーム#n-2の画素値との差の絶対値が、予め設定している
閾値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値
が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静
動判定を領域判定部203−3に供給する。フレーム#n
-1の画素の画素値とフレーム#n-2の画素の画素値との差
の絶対値が、閾値Th以下であると判定された場合、静動
判定部202−4は、静止を示す静動判定を領域判定部
203−3に供給する。
【0192】領域判定部203−1は、静動判定部20
2−1から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静
動判定部202−2から供給された静動判定が動きを示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると
判定し、領域の判定される画素に対応するアンカバード
バックグラウンド領域判定フラグに、アンカバードバッ
クグラウンド領域に属することを示す”1”を設定す
る。
【0193】領域判定部203−1は、静動判定部20
2−1から供給された静動判定が動きを示すか、また
は、静動判定部202−2から供給された静動判定が静
止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素がアンカバードバックグラウンド領域に属
しないと判定し、領域の判定される画素に対応するアン
カバードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバ
ードバックグラウンド領域に属しないことを示す”0”
を設定する。
【0194】領域判定部203−1は、このように”
1”または”0”が設定されたアンカバードバックグラ
ウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ
204に供給する。
【0195】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静
動判定部202−3から供給された静動判定が静止を示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素が静止領域に属すると判定し、領域の判定される
画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領域に属す
ることを示す”1”を設定する。
【0196】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が動きを示すか、また
は、静動判定部202−3から供給された静動判定が動
きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素が静止領域に属しないと判定し、領域の判
定される画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領
域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0197】領域判定部203−2は、このように”
1”または”0”が設定された静止領域判定フラグを判
定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0198】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静
動判定部202−3から供給された静動判定が動きを示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素が動き領域に属すると判定し、領域の判定される
画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領域に属す
ることを示す”1”を設定する。
【0199】領域判定部203−2は、静動判定部20
2−2から供給された静動判定が静止を示すか、また
は、静動判定部202−3から供給された静動判定が静
止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素が動き領域に属しないと判定し、領域の判
定される画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領
域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0200】領域判定部203−2は、このように”
1”または”0”が設定された動き領域判定フラグを判
定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0201】領域判定部203−3は、静動判定部20
2−3から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静
動判定部202−4から供給された静動判定が静止を示
しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象であ
る画素がカバードバックグラウンド領域に属すると判定
し、領域の判定される画素に対応するカバードバックグ
ラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラウンド
領域に属することを示す”1”を設定する。
【0202】領域判定部203−3は、静動判定部20
2−3から供給された静動判定が静止を示すか、また
は、静動判定部202−4から供給された静動判定が動
きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対
象である画素がカバードバックグラウンド領域に属しな
いと判定し、領域の判定される画素に対応するカバード
バックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグ
ラウンド領域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0203】領域判定部203−3は、このように”
1”または”0”が設定されたカバードバックグラウン
ド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ20
4に供給する。
【0204】判定フラグ格納フレームメモリ204は、
領域判定部203−1から供給されたアンカバードバッ
クグラウンド領域判定フラグ、領域判定部203−2か
ら供給された静止領域判定フラグ、領域判定部203−
2から供給された動き領域判定フラグ、および領域判定
部203−3から供給されたカバードバックグラウンド
領域判定フラグをそれぞれ記憶する。
【0205】判定フラグ格納フレームメモリ204は、
記憶しているアンカバードバックグラウンド領域判定フ
ラグ、静止領域判定フラグ、動き領域判定フラグ、およ
びカバードバックグラウンド領域判定フラグを合成部2
05に供給する。合成部205は、判定フラグ格納フレ
ームメモリ204から供給された、アンカバードバック
グラウンド領域判定フラグ、静止領域判定フラグ、動き
領域判定フラグ、およびカバードバックグラウンド領域
判定フラグを基に、各画素が、アンカバードバックグラ
ウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバードバッ
クグラウンド領域のいずれかに属することを示す領域情
報を生成し、判定フラグ格納フレームメモリ206に供
給する。
【0206】判定フラグ格納フレームメモリ206は、
合成部205から供給された領域情報を記憶すると共
に、記憶している領域情報を出力する。
【0207】次に、領域特定部103の処理の例を図2
1乃至図25を参照して説明する。
【0208】前景に対応するオブジェクトが移動してい
るとき、オブジェクトに対応する画像の画面上の位置
は、フレーム毎に変化する。図21に示すように、フレ
ーム#nにおいて、Yn(x,y)で示される位置に位置するオ
ブジェクトに対応する画像は、次のフレームであるフレ
ーム#n+1において、Yn+1(x,y)に位置する。
【0209】前景のオブジェクトに対応する画像の動き
方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展
開したモデル図を図22に示す。例えば、前景のオブジ
ェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水平で
あるとき、図22におけるモデル図は、1つのライン上
の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデルを
示す。
【0210】図22において、フレーム#nにおけるライ
ンは、フレーム#n+1におけるラインと同一である。
【0211】フレーム#nにおいて、左から2番目の画素
乃至13番目の画素に含まれているオブジェクトに対応
する前景の成分は、フレーム#n+1において、左から6番
目乃至17番目の画素に含まれる。
【0212】フレーム#nにおいて、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13番
目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に
属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素である。
フレーム#n+1において、カバードバックグラウンド領域
に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素で
あり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素
は、左から6番目乃至8番目の画素である。
【0213】図22に示す例において、フレーム#nに含
まれる前景の成分が、フレーム#n+1において4画素移動
しているので、動き量vは、4である。仮想分割数は、
動き量vに対応し、4である。
【0214】次に、注目しているフレームの前後におけ
る混合領域に属する画素の画素値の変化について説明す
る。
【0215】図23に示す、背景が静止し、前景の動き
量vが4であるフレーム#nにおいて、カバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、左から15番目乃至17
番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ前の
フレーム#n-1において、左から15番目乃至17番目の
画素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。ま
た、更に1つ前のフレーム#n-2において、左から15番
目乃至17番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景
領域に属する。
【0216】ここで、背景に対応するオブジェクトが静
止しているので、フレーム#n-1の左から15番目の画素
の画素値は、フレーム#n-2の左から15番目の画素の画
素値から変化しない。同様に、フレーム#n-1の左から1
6番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から16番
目の画素の画素値から変化せず、フレーム#n-1の左から
17番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から17
番目の画素の画素値から変化しない。
【0217】すなわち、フレーム#nにおけるカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレーム
#n-1およびフレーム#n-2の画素は、背景の成分のみから
成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値は、ほ
ぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混合領域
に属する画素に対応する、フレーム#n-1およびフレーム
#n-2の画素に対する静動判定は、静動判定部202−4
により、静止と判定される。
【0218】フレーム#nにおけるカバードバックグラウ
ンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、フレ
ーム#n-1における背景の成分のみから成る場合と、画素
値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域に属
する画素、および対応するフレーム#n-1の画素に対する
静動判定は、静動判定部202−3により、動きと判定
される。
【0219】このように、領域判定部203−3は、静
動判定部202−3から動きを示す静動判定の結果が供
給され、静動判定部202−4から静止を示す静動判定
の結果が供給されたとき、対応する画素がカバードバッ
クグラウンド領域に属すると判定する。
【0220】図24に示す、背景が静止し、前景の動き
量vが4であるフレーム#nにおいて、アンカバードバッ
クグラウンド領域に含まれる画素は、左から2番目乃至
4番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ後
のフレーム#n+1において、左から2番目乃至4番目の画
素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。ま
た、更に1つ後のフレーム#n+2において、左から2番目
乃至4番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景領域
に属する。
【0221】ここで、背景に対応するオブジェクトが静
止しているので、フレーム#n+2の左から2番目の画素の
画素値は、フレーム#n+1の左から2番目の画素の画素値
から変化しない。同様に、フレーム#n+2の左から3番目
の画素の画素値は、フレーム#n+1の左から3番目の画素
の画素値から変化せず、フレーム#n+2の左から4番目の
画素の画素値は、フレーム#n+1の左から4番目の画素の
画素値から変化しない。
【0222】すなわち、フレーム#nにおけるアンカバー
ドバックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレ
ーム#n+1およびフレーム#n+2の画素は、背景の成分のみ
から成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値
は、ほぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混
合領域に属する画素に対応する、フレーム#n+1およびフ
レーム#n+2の画素に対する静動判定は、静動判定部20
2−1により、静止と判定される。
【0223】フレーム#nにおけるアンカバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、
フレーム#n+1における背景の成分のみから成る場合と、
画素値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域
に属する画素、および対応するフレーム#n+1の画素に対
する静動判定は、静動判定部202−2により、動きと
判定される。
【0224】このように、領域判定部203−1は、静
動判定部202−2から動きを示す静動判定の結果が供
給され、静動判定部202−1から静止を示す静動判定
の結果が供給されたとき、対応する画素がアンカバード
バックグラウンド領域に属すると判定する。
【0225】図25は、フレーム#nにおける領域特定部
103の判定条件を示す図である。フレーム#nの判定の
対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレ
ーム#n-2の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素
の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素
とが静止と判定され、フレーム#nの判定の対象となる画
素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画
素と、フレーム#nの画素とが動きと判定されたとき、領
域特定部103は、フレーム#nの判定の対象となる画素
がカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0226】フレーム#nの判定の対象となる画素の画像
上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フ
レーム#nの画素とが静止と判定され、フレーム#nの画素
と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置
と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが静止と判定
されたとき、領域特定部103は、フレーム#nの判定の
対象となる画素が静止領域に属すると判定する。
【0227】フレーム#nの判定の対象となる画素の画像
上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フ
レーム#nの画素とが動きと判定され、フレーム#nの画素
と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置
と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが動きと判定
されたとき、領域特定部103は、フレーム#nの判定の
対象となる画素が動き領域に属すると判定する。
【0228】フレーム#nの画素と、フレーム#nの判定の
対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレ
ーム#n+1の画素とが動きと判定され、フレーム#nの判定
の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフ
レーム#n+1の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画
素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+2の画
素とが静止と判定されたとき、領域特定部103は、フ
レーム#nの判定の対象となる画素がアンカバードバック
グラウンド領域に属すると判定する。
【0229】図26は、領域特定部103の領域の特定
の結果の例を示す図である。図26(A)において、カ
バードバックグラウンド領域に属すると判定された画素
は、白で表示されている。図26(B)において、アン
カバードバックグラウンド領域に属すると判定された画
素は、白で表示されている。
【0230】図26(C)において、動き領域に属する
と判定された画素は、白で表示されている。図26
(D)において、静止領域に属すると判定された画素
は、白で表示されている。
【0231】図27は、判定フラグ格納フレームメモリ
206が出力する領域情報の内、混合領域を示す領域情
報を画像として示す図である。図27において、カバー
ドバックグラウンド領域またはアンカバードバックグラ
ウンド領域に属すると判定された画素、すなわち混合領
域に属すると判定された画素は、白で表示されている。
判定フラグ格納フレームメモリ206が出力する混合領
域を示す領域情報は、混合領域、および前景領域内のテ
クスチャの無い部分に囲まれたテクスチャの有る部分を
示す。
【0232】次に、図28のフローチャートを参照し
て、領域特定部103の領域特定の処理を説明する。ス
テップS201において、フレームメモリ201は、判
定の対象となるフレーム#nを含むフレーム#n-2乃至フレ
ーム#n+2の画像を取得する。
【0233】ステップS202において、静動判定部2
02−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位
置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定された
場合、ステップS203に進み、静動判定部202−2
は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素
とで、静止か否かを判定する。
【0234】ステップS203において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、ステップS204に進み、領域判定部20
3−2は、領域の判定される画素に対応する静止領域判
定フラグに、静止領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−2は、静止領域判定フラグを
判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続き
は、ステップS205に進む。
【0235】ステップS202において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、または、ステップS203において、フレ
ーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動
きと判定された場合、フレーム#nの画素が静止領域には
属さないので、ステップS204の処理はスキップさ
れ、手続きは、ステップS205に進む。
【0236】ステップS205において、静動判定部2
02−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位
置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された
場合、ステップS206に進み、静動判定部202−2
は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素
とで、動きか否かを判定する。
【0237】ステップS206において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、ステップS207に進み、領域判定部20
3−2は、領域の判定される画素に対応する動き領域判
定フラグに、動き領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−2は、動き領域判定フラグを
判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続き
は、ステップS208に進む。
【0238】ステップS205において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、または、ステップS206において、フレ
ーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静
止と判定された場合、フレーム#nの画素が動き領域には
属さないので、ステップS207の処理はスキップさ
れ、手続きは、ステップS208に進む。
【0239】ステップS208において、静動判定部2
02−4は、フレーム#n-2の画素とフレーム#n-1の同一
位置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定され
た場合、ステップS209に進み、静動判定部202−
3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画
素とで、動きか否かを判定する。
【0240】ステップS209において、フレーム#n-1
の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定
された場合、ステップS210に進み、領域判定部20
3−3は、領域の判定される画素に対応するカバードバ
ックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラ
ウンド領域に属することを示す”1”を設定する。領域
判定部203−3は、カバードバックグラウンド領域判
定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給
し、手続きは、ステップS211に進む。
【0241】ステップS208において、フレーム#n-2
の画素とフレーム#n-1の同一位置の画素とで、動きと判
定された場合、または、ステップS209において、フ
レーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、
静止と判定された場合、フレーム#nの画素がカバードバ
ックグラウンド領域には属さないので、ステップS21
0の処理はスキップされ、手続きは、ステップS211
に進む。
【0242】ステップS211において、静動判定部2
02−2は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位
置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された
場合、ステップS212に進み、静動判定部202−1
は、フレーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画
素とで、静止か否かを判定する。
【0243】ステップS212において、フレーム#n+1
の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、静止と判
定された場合、ステップS213に進み、領域判定部2
03−1は、領域の判定される画素に対応するアンカバ
ードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバード
バックグラウンド領域に属することを示す”1”を設定
する。領域判定部203−1は、アンカバードバックグ
ラウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモ
リ204に供給し、手続きは、ステップS214に進
む。
【0244】ステップS211において、フレーム#nの
画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定
された場合、または、ステップS212において、フレ
ーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、
動きと判定された場合、フレーム#nの画素がアンカバー
ドバックグラウンド領域には属さないので、ステップS
213の処理はスキップされ、手続きは、ステップS2
14に進む。
【0245】ステップS214において、領域特定部1
03は、フレーム#nの全ての画素について領域を特定し
たか否かを判定し、フレーム#nの全ての画素について領
域を特定していないと判定された場合、手続きは、ステ
ップS202に戻り、他の画素について、領域特定の処
理を繰り返す。
【0246】ステップS214において、フレーム#nの
全ての画素について領域を特定したと判定された場合、
ステップS215に進み、合成部205は、判定フラグ
格納フレームメモリ204に記憶されているアンカバー
ドバックグラウンド領域判定フラグ、およびカバードバ
ックグラウンド領域判定フラグを基に、混合領域を示す
領域情報を生成し、更に、各画素が、アンカバードバッ
クグラウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバー
ドバックグラウンド領域のいずれかに属することを示す
領域情報を生成し、生成した領域情報を判定フラグ格納
フレームメモリ206に設定し、処理は終了する。
【0247】このように、領域特定部103は、フレー
ムに含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、
静止領域、アンカバードバックグラウンド領域、または
カバードバックグラウンド領域に属することを示す領域
情報を生成することができる。
【0248】なお、領域特定部103は、アンカバード
バックグラウンド領域およびカバードバックグラウンド
領域に対応する領域情報に論理和を適用することによ
り、混合領域に対応する領域情報を生成して、フレーム
に含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、静
止領域、または混合領域に属することを示すフラグから
成る領域情報を生成するようにしてもよい。
【0249】前景に対応するオブジェクトがテクスチャ
を有す場合、領域特定部103は、より正確に動き領域
を特定することができる。
【0250】領域特定部103は、動き領域を示す領域
情報を前景領域を示す領域情報として、また、静止領域
を示す領域情報を背景領域を示す領域情報として出力す
ることができる。
【0251】なお、背景に対応するオブジェクトが静止
しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が
動きを含んでいても上述した領域を特定する処理を適用
することができる。例えば、背景領域に対応する画像が
一様に動いているとき、領域特定部103は、この動き
に対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応するオブ
ジェクトが静止している場合と同様に処理する。また、
背景領域に対応する画像が局所毎に異なる動きを含んで
いるとき、領域特定部103は、動きに対応した画素を
選択して、上述の処理を実行する。
【0252】図29は、領域特定部103の他の構成の
一例を示すブロック図である。図29に示す領域特定部
103は、動きベクトルを使用しない。背景画像生成部
301は、入力画像に対応する背景画像を生成し、生成
した背景画像を2値オブジェクト画像抽出部302に供
給する。背景画像生成部301は、例えば、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを抽出して、背景画像を生成する。
【0253】前景のオブジェクトに対応する画像の動き
方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展
開したモデル図の例を図30に示す。例えば、前景のオ
ブジェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水
平であるとき、図30におけるモデル図は、1つのライ
ン上の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデ
ルを示す。
【0254】図30において、フレーム#nにおけるライ
ンは、フレーム#n-1およびフレーム#n+1におけるライン
と同一である。
【0255】フレーム#nにおいて、左から6番目の画素
乃至17番目の画素に含まれているオブジェクトに対応
する前景の成分は、フレーム#n-1において、左から2番
目乃至13番目の画素に含まれ、フレーム#n+1におい
て、左から10番目乃至21番目の画素に含まれる。
【0256】フレーム#n-1において、カバードバックグ
ラウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13
番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域
に属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素であ
る。フレーム#nにおいて、カバードバックグラウンド領
域に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素
であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画
素は、左から6番目乃至8番目の画素である。フレーム
#n+1において、カバードバックグラウンド領域に属する
画素は、左から19番目乃至21番目の画素であり、ア
ンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左か
ら10番目乃至12番目の画素である。
【0257】フレーム#n-1において、背景領域に属する
画素は、左から1番目の画素、および左から14番目乃
至21番目の画素である。フレーム#nにおいて、背景領
域に属する画素は、左から1番目乃至5番目の画素、お
よび左から18番目乃至21番目の画素である。フレー
ム#n+1において、背景領域に属する画素は、左から1番
目乃至9番目の画素である。
【0258】背景画像生成部301が生成する、図30
の例に対応する背景画像の例を図31に示す。背景画像
は、背景のオブジェクトに対応する画素から構成され、
前景のオブジェクトに対応する画像の成分を含まない。
【0259】2値オブジェクト画像抽出部302は、背
景画像および入力画像の相関を基に、2値オブジェクト
画像を生成し、生成した2値オブジェクト画像を時間変
化検出部303に供給する。
【0260】図32は、2値オブジェクト画像抽出部3
02の構成を示すブロック図である。相関値演算部32
1は、背景画像生成部301から供給された背景画像お
よび入力画像の相関を演算し、相関値を生成して、生成
した相関値をしきい値処理部322に供給する。
【0261】相関値演算部321は、例えば、図33
(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背景画
像の中のブロックと、図33(B)に示すように、背景
画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3×3
の入力画像の中のブロックに、式(4)を適用して、Y
4に対応する相関値を算出する。
【0262】
【数2】
【数3】
【数4】
【0263】相関値演算部321は、このように各画素
に対応して算出された相関値をしきい値処理部322に
供給する。
【0264】また、相関値演算部321は、例えば、図
34(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背
景画像の中のブロックと、図34(B)に示すように、
背景画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3
×3の入力画像の中のブロックに、式(7)を適用し
て、Y4に対応する差分絶対値和を算出するようにして
もよい。
【0265】
【数5】
【0266】相関値演算部321は、このように算出さ
れた差分絶対値和を相関値として、しきい値処理部32
2に供給する。
【0267】しきい値処理部322は、相関画像の画素
値としきい値th0とを比較して、相関値がしきい値th0以
下である場合、2値オブジェクト画像の画素値に1を設
定し、相関値がしきい値th0より大きい場合、2値オブ
ジェクト画像の画素値に0を設定して、0または1が画素
値に設定された2値オブジェクト画像を出力する。しき
い値処理部322は、しきい値th0を予め記憶するよう
にしてもよく、または、外部から入力されたしきい値th
0を使用するようにしてもよい。
【0268】図35は、図30に示す入力画像のモデル
に対応する2値オブジェクト画像の例を示す図である。
2値オブジェクト画像において、背景画像と相関の高い
画素には、画素値に0が設定される。
【0269】図36は、時間変化検出部303の構成を
示すブロック図である。フレームメモリ341は、フレ
ーム#nの画素について領域を判定するとき、2値オブジ
ェクト画像抽出部302から供給された、フレーム#n-
1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブジェク
ト画像を記憶する。
【0270】領域判定部342は、フレームメモリ34
1に記憶されているフレーム#n-1、フレーム#n、および
フレーム#n+1の2値オブジェクト画像を基に、フレーム
#nの各画素について領域を判定して、領域情報を生成
し、生成した領域情報を出力する。
【0271】図37は、領域判定部342の判定を説明
する図である。フレーム#nの2値オブジェクト画像の注
目している画素が0であるとき、領域判定部342は、
フレーム#nの注目している画素が背景領域に属すると判
定する。
【0272】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が1であり、フレーム#n+1の2
値オブジェクト画像の対応する画素が1であるとき、領
域判定部342は、フレーム#nの注目している画素が前
景領域に属すると判定する。
【0273】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部3
42は、フレーム#nの注目している画素がカバードバッ
クグラウンド領域に属すると判定する。
【0274】フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目
している画素が1であり、フレーム#n+1の2値オブジェ
クト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部3
42は、フレーム#nの注目している画素がアンカバード
バックグラウンド領域に属すると判定する。
【0275】図38は、図30に示す入力画像のモデル
に対応する2値オブジェクト画像について、時間変化検
出部303の判定した例を示す図である。時間変化検出
部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの対応
する画素が0なので、フレーム#nの左から1番目乃至5
番目の画素を背景領域に属すると判定する。
【0276】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n+1の
対応する画素が0なので、左から6番目乃至9番目の画
素をアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定
する。
【0277】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の
対応する画素が1であり、フレーム#n+1の対応する画素
が1なので、左から10番目乃至13番目の画素を前景
領域に属すると判定する。
【0278】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の
対応する画素が0なので、左から14番目乃至17番目
の画素をカバードバックグラウンド領域に属すると判定
する。
【0279】時間変化検出部303は、2値オブジェク
ト画像のフレーム#nの対応する画素が0なので、左から
18番目乃至21番目の画素を背景領域に属すると判定
する。
【0280】次に、図39のフローチャートを参照し
て、領域判定部103の領域特定の処理を説明する。ス
テップS301において、領域判定部103の背景画像
生成部301は、入力画像を基に、例えば、入力画像に
含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを抽出して背景画像を生成し、生成した背景画像を2
値オブジェクト画像抽出部302に供給する。
【0281】ステップS302において、2値オブジェ
クト画像抽出部302は、例えば、図33を参照して説
明した演算により、入力画像と背景画像生成部301か
ら供給された背景画像との相関値を演算する。ステップ
S303において、2値オブジェクト画像抽出部302
は、例えば、相関値としきい値th0とを比較することに
より、相関値およびしきい値th0から2値オブジェクト
画像を演算する。
【0282】ステップS304において、時間変化検出
部303は、領域判定の処理を実行して、処理は終了す
る。
【0283】図40のフローチャートを参照して、ステ
ップS304に対応する領域判定の処理の詳細を説明す
る。ステップS321において、時間変化検出部303
の領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶さ
れているフレーム#nにおいて、注目する画素が0である
か否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が
0であると判定された場合、ステップS322に進み、
フレーム#nの注目する画素が背景領域に属すると設定し
て、処理は終了する。
【0284】ステップS321において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が1であると判定された場合、ス
テップS323に進み、時間変化検出部303の領域判
定部342は、フレームメモリ341に記憶されている
フレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、かつ、
フレーム#n-1において、対応する画素が0であるか否か
を判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が1であ
り、かつ、フレーム#n-1において、対応する画素が0で
あると判定された場合、ステップS324に進み、フレ
ーム#nの注目する画素がカバードバックグラウンド領域
に属すると設定して、処理は終了する。
【0285】ステップS323において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#
n-1において、対応する画素が1であると判定された場
合、ステップS325に進み、時間変化検出部303の
領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶され
ているフレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、
かつ、フレーム#n+1において、対応する画素が0である
か否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が
1であり、かつ、フレーム#n+1において、対応する画素
が0であると判定された場合、ステップS326に進
み、フレーム#nの注目する画素がアンカバードバックグ
ラウンド領域に属すると設定して、処理は終了する。
【0286】ステップS325において、フレーム#nに
おいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#
n+1において、対応する画素が1であると判定された場
合、ステップS327に進み、時間変化検出部303の
領域判定部342は、フレーム#nの注目する画素を前景
領域と設定して、処理は終了する。
【0287】このように、領域特定部103は、入力さ
れた画像と対応する背景画像との相関値を基に、入力画
像の画素が前景領域、背景領域、カバードバックグラウ
ンド領域、およびアンカバードバックグラウンド領域の
いずれかに属するかを特定して、特定した結果に対応す
る領域情報を生成することができる。
【0288】図41は、領域特定部103の他の構成を
示すブロック図である。図41に示す領域特定部103
は、動き検出部102から供給される動きベクトルとそ
の位置情報を使用する。図29に示す場合と同様の部分
には、同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0289】ロバスト化部361は、2値オブジェクト
画像抽出部302から供給された、N個のフレームの2
値オブジェクト画像を基に、ロバスト化された2値オブ
ジェクト画像を生成して、時間変化検出部303に出力
する。
【0290】図42は、ロバスト化部361の構成を説
明するブロック図である。動き補償部381は、動き検
出部102から供給された動きベクトルとその位置情報
を基に、N個のフレームの2値オブジェクト画像の動き
を補償して、動きが補償された2値オブジェクト画像を
スイッチ382に出力する。
【0291】図43および図44の例を参照して、動き
補償部381の動き補償について説明する。例えば、フ
レーム#nの領域を判定するとき、図43に例を示すフレ
ーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブ
ジェクト画像が入力された場合、動き補償部381は、
動き検出部102から供給された動きベクトルを基に、
図44に例を示すように、フレーム#n-1の2値オブジェ
クト画像、およびフレーム#n+1の2値オブジェクト画像
を動き補償して、動き補償された2値オブジェクト画像
をスイッチ382に供給する。
【0292】スイッチ382は、1番目のフレームの動
き補償された2値オブジェクト画像をフレームメモリ3
83−1に出力し、2番目のフレームの動き補償された
2値オブジェクト画像をフレームメモリ383−2に出
力する。同様に、スイッチ382は、3番目乃至N−1
番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像
のそれぞれをフレームメモリ383−3乃至フレームメ
モリ383−(N−1)のいずれかに出力し、N番目の
フレームの動き補償された2値オブジェクト画像をフレ
ームメモリ383−Nに出力する。
【0293】フレームメモリ383−1は、1番目のフ
レームの動き補償された2値オブジェクト画像を記憶
し、記憶されている2値オブジェクト画像を重み付け部
384−1に出力する。フレームメモリ383−2は、
2番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画
像を記憶し、記憶されている2値オブジェクト画像を重
み付け部384−2に出力する。
【0294】同様に、フレームメモリ383−3乃至フ
レームメモリ383−(N−1)のそれぞれは、3番目
のフレーム乃至N−1番目のフレームの動き補償された
2値オブジェクト画像のいずれかを記憶し、記憶されて
いる2値オブジェクト画像を重み付け部384−3乃至
重み付け部384−(N−1)のいずれかに出力する。
フレームメモリ383−Nは、N番目のフレームの動き
補償された2値オブジェクト画像を記憶し、記憶されて
いる2値オブジェクト画像を重み付け部384−Nに出
力する。
【0295】重み付け部384−1は、フレームメモリ
383−1から供給された1番目のフレームの動き補償
された2値オブジェクト画像の画素値に予め定めた重み
w1を乗じて、積算部385に供給する。重み付け部38
4−2は、フレームメモリ383−2から供給された2
番目のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像
の画素値に予め定めた重みw2を乗じて、積算部385に
供給する。
【0296】同様に、重み付け部384−3乃至重み付
け部384−(N−1)のそれぞれは、フレームメモリ
383−3乃至フレームメモリ383−(N−1)のい
ずれかから供給された3番目乃至N−1番目のいずれか
のフレームの動き補償された2値オブジェクト画像の画
素値に予め定めた重みw3乃至重みw(N-1)のいずれかを乗
じて、積算部385に供給する。重み付け部384−N
は、フレームメモリ383−Nから供給されたN番目の
フレームの動き補償された2値オブジェクト画像の画素
値に予め定めた重みwNを乗じて、積算部385に供給す
る。
【0297】積算部385は、1乃至N番目のフレーム
の動き補償され、それぞれ重みw1乃至wNのいずれかが乗
じられた、2値オブジェクト画像の対応する画素値を積
算して、積算された画素値を予め定めたしきい値th0と
比較することにより2値オブジェクト画像を生成する。
【0298】このように、ロバスト化部361は、N個
の2値オブジェクト画像からロバスト化された2値オブ
ジェト画像を生成して、時間変化検出部303に供給す
るので、図41に構成を示す領域特定部103は、入力
画像にノイズが含まれていても、図29に示す場合に比
較して、より正確に領域を特定することができる。
【0299】次に、図41に構成を示す領域特定部10
3の領域特定の処理について、図45のフローチャート
を参照して説明する。ステップS341乃至ステップS
343の処理は、図39のフローチャートで説明したス
テップS301乃至ステップS303とそれぞれ同様な
のでその説明は省略する。
【0300】ステップS344において、ロバスト化部
361は、ロバスト化の処理を実行する。
【0301】ステップS345において、時間変化検出
部303は、領域判定の処理を実行して、処理は終了す
る。ステップS345の処理の詳細は、図40のフロー
チャートを参照して説明した処理と同様なのでその説明
は省略する。
【0302】次に、図46のフローチャートを参照し
て、図45のステップS344の処理に対応する、ロバ
スト化の処理の詳細について説明する。ステップS36
1において、動き補償部381は、動き検出部102か
ら供給される動きベクトルとその位置情報を基に、入力
された2値オブジェクト画像の動き補償の処理を実行す
る。ステップS362において、フレームメモリ383
−1乃至383−Nのいずれかは、スイッチ382を介
して供給された動き補償された2値オブジェクト画像を
記憶する。
【0303】ステップS363において、ロバスト化部
361は、N個の2値オブジェクト画像が記憶されたか
否かを判定し、N個の2値オブジェクト画像が記憶され
ていないと判定された場合、ステップS361に戻り、
2値オブジェクト画像の動き補償の処理および2値オブ
ジェクト画像の記憶の処理を繰り返す。
【0304】ステップS363において、N個の2値オ
ブジェクト画像が記憶されたと判定された場合、ステッ
プS364に進み、重み付け部384−1乃至384−
Nのそれぞれは、N個の2値オブジェクト画像のそれぞ
れにw1乃至wNのいずれかの重みを乗じて、重み付けす
る。
【0305】ステップS365において、積算部385
は、重み付けされたN個の2値オブジェクト画像を積算
する。
【0306】ステップS366において、積算部385
は、例えば、予め定められたしきい値th1との比較など
により、積算された画像から2値オブジェクト画像を生
成して、処理は終了する。
【0307】このように、図41に構成を示す領域特定
部103は、ロバスト化された2値オブジェクト画像を
基に、領域情報を生成することができる。
【0308】以上のように、領域特定部103は、フレ
ームに含まれている画素のそれぞれについて、動き領
域、静止領域、アンカバードバックグラウンド領域、ま
たはカバードバックグラウンド領域に属することを示す
領域情報を生成することができる。
【0309】図47は、混合比算出部104の構成を示
すブロック図である。推定混合比処理部401は、動き
検出部102から供給された動きベクトルおよびその位
置情報、領域特定部103から供給された領域情報、並
びに入力画像を基に、カバードバックグラウンド領域に
対応する演算により、混合比αに対応する推定混合比を
画素毎に算出するか、または後述する等高線領域毎に推
定混合比を算出して、算出した推定混合比を混合比決定
部403に供給する。
【0310】推定混合比処理部402は、動き検出部1
02から供給された動きベクトルおよびその位置情報、
領域特定部103から供給された領域情報、並びに入力
画像を基に、アンカバードバックグラウンド領域に対応
する演算により、混合比αに対応する推定混合比を画素
毎に算出するか、または後述する等高線領域毎に推定混
合比を算出して、算出した推定混合比を混合比決定部4
03に供給する。
【0311】混合比決定部403は、領域特定部101
から供給された、混合比αが算出される画素が、前景領
域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、または
アンカバードバックグラウンド領域のいずれかに属する
かを示す領域情報を基に、混合比αを設定する。混合比
決定部403は、対象となる画素が前景領域に属する場
合、0を混合比αに設定し、対象となる画素が背景領域
に属する場合、1を混合比αに設定し、対象となる画素
がカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混
合比処理部401から供給された推定混合比を混合比α
に設定し、対象となる画素がアンカバードバックグラウ
ンド領域に属する場合、推定混合比処理部402から供
給された推定混合比を混合比αに設定する。混合比決定
部403は、領域情報を基に設定した混合比αを出力す
る。
【0312】前景に対応するオブジェクトがシャッタ時
間内に等速で動いていると仮定できるので、混合領域に
属する画素の混合比αは、以下の性質を有する。すなわ
ち、混合比αは、画素の位置の変化に対応して、直線的
に変化する。画素の位置の変化を1次元とすれば、混合
比αの変化は、直線で表現することができ、画素の位置
の変化を2次元とすれば、混合比αの変化は、平面で表
現することができる。
【0313】なお、1フレームの期間は短いので、前景
に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動して
いると仮定が成り立つ。
【0314】図48は、推定混合比処理部401の構成
を示すブロック図である。等高線領域情報生成部421
は、動き検出部102から供給された動きベクトルおよ
びその位置情報、領域特定部103から供給された領域
情報、並びに使用者に指定された領域の分割数を示す領
域分割数情報を基に、ほぼ同一の混合比αを有する画素
の領域である、等高線領域を示す等高線領域情報を生成
して、生成した等高線領域情報を正規方程式生成部42
2に供給する。
【0315】図49乃至図51を参照して、等高線領域
情報生成部421が生成する等高線領域情報により示さ
れる等高線領域について説明する。
【0316】図49は、前景オブジェクトの動き方向の
前方に位置する、カバードバックグラウンド領域である
混合領域を示す図である。
【0317】図49に示すように、動きベクトルと同一
の方向のカバードバックグラウンド領域の長さは、動き
量vに対応する。
【0318】図50に示すように、等高線領域情報生成
部421は、例えば、動きベクトルおよびその位置情
報、領域情報、並びに領域分割数情報を基に、前景領域
とカバードバックグラウンド領域との境界に位置する、
前景領域に属する画素を基準として、動きベクトルの方
向と同一の方向に、所定の長さの範囲内を等高線領域A
とする等高線領域情報を正規方程式生成部422に出力
する。
【0319】動き量vは、動いているオブジェクトに対
応する画像の位置の変化を画素間隔を単位として表す値
である。
【0320】等高線領域Aを定める、動きベクトルの方
向の予め定めた長さは、画素間隔を単位とする、動き量
vに対応する画素間隔に比較して短い長さである。
【0321】例えば、動き量vが5であるとき、動きベク
トルの方向の所定の長さは、1画素に対応する長さとす
ることができる。
【0322】等高線領域情報生成部421は、例えば、
動きベクトルおよびその位置情報、領域情報、並びに領
域分割数情報を基に、等高線領域Aに属する画素であっ
て、前景領域から動きベクトルの方向に最も離れた位置
の画素を基準として、動きベクトルの方向と同一の方向
に、所定の長さの範囲内を等高線領域Bとする等高線領
域情報を正規方程式生成部422に出力する。
【0323】等高線領域情報生成部421は、例えば、
動きベクトルおよびその位置情報、領域情報、並びに領
域分割数情報を基に、等高線領域Bに属する画素であっ
て、前景領域から動きベクトルの方向に最も離れた位置
の画素を基準として、動きベクトルの方向と同一の方向
に、所定の長さの範囲内を等高線領域Cとする等高線領
域情報を正規方程式生成部422に出力する。
【0324】同様に、等高線領域情報生成部421は、
例えば、動きベクトルおよびその位置情報、領域情報、
並びに領域分割数情報を基に、等高線領域Cに属する画
素であって、前景領域から動きベクトルの方向に最も離
れた位置の画素を基準として、動きベクトルの方向と同
一の方向に、所定の長さの範囲内を等高線領域Dとする
等高線領域情報を正規方程式生成部422に出力する。
【0325】このように、等高線領域情報生成部421
は、動きベクトルの方向の所定の長さを基に、混合領域
を複数の等高線領域に分割する情報である等高線領域情
報を正規方程式生成部422に出力する。
【0326】次に、等高線領域に属する画素の混合比α
について説明する。
【0327】図50に示す、動きベクトルの方向と同一
の方向の線分であって、混合領域との境界に位置する前
景領域の画素から、混合領域との境界に位置する背景領
域の画素までの線分イ、線分ロ、または線分ハ上の画素
の画素値を時間方向に展開したモデル図を図51に示
す。
【0328】図51の例において、等高線領域Aに属す
る画素であって、線分イ上の左から2番目の画素の画素
値C122は、背景の成分B122/v、前景の成分F120/v、前景
の成分F119/v、前景の成分F118/v、および前景の成分F1
17/vを含む。画素値C122は、1つの背景の成分と、4つ
の前景の成分を含むので、画素値C122を有する、線分イ
上の左から2番目の画素の混合比αは、1/5である。
【0329】図51の例において、等高線領域Aに属す
る画素であって、線分ロ上の左から2番目の画素の画素
値C222は、背景の成分B222/v、前景の成分F220/v、前景
の成分F219/v、前景の成分F218/v、および前景の成分F2
17/vを含む。画素値C222は、1つの背景の成分と、4つ
の前景の成分を含むので、画素値C222を有する、線分ロ
上の左から2番目の画素の混合比αは、1/5である。
【0330】同様に、図51の例において、等高線領域
Aに属する画素であって、線分ハ上の左から2番目の画
素の画素値C322は、背景の成分B322/v、前景の成分F320
/v、前景の成分F319/v、前景の成分F318/v、および前景
の成分F317/vを含む。画素値C322は、1つの背景の成分
と、4つの前景の成分を含むので、画素値C322を有す
る、線分ハ上の左から2番目の画素の混合比αは、1/5
である。
【0331】図51の例において、等高線領域Bに属す
る画素であって、線分イ上の左から3番目の画素の画素
値C123は、2つの背景の成分B123/v、前景の成分F120/
v、前景の成分F119/v、および前景の成分F118/vを含
む。画素値C123は、2つの背景の成分と、3つの前景の
成分を含むので、画素値C123を有する、線分イ上の左か
ら3番目の画素の混合比αは、2/5である。
【0332】図51の例において、等高線領域Bに属す
る画素であって、線分ロ上の左から3番目の画素の画素
値C223は、2つの背景の成分B223/v、前景の成分F220/
v、前景の成分F219/v、および前景の成分F218/vを含
む。画素値C223は、2つの背景の成分と、3つの前景の
成分を含むので、画素値C223を有する、線分ロ上の左か
ら3番目の画素の混合比αは、2/5である。
【0333】同様に、図51の例において、等高線領域
Bに属する画素であって、線分ハ上の左から3番目の画
素の画素値C323は、2つの背景の成分B323/v、前景の成
分F320/v、前景の成分F319/v、および前景の成分F318/v
を含む。画素値C323は、2つの背景の成分と、3つの前
景の成分を含むので、画素値C323を有する、線分ハ上の
左から3番目の画素の混合比αは、2/5である。
【0334】同様に、等高線領域Cに属する画素であっ
て、画素値C124を有する画素、画素値C224を有する画
素、および画素値C324を有する画素の混合比αは、3/5
である。
【0335】等高線領域Dに属する画素であって、画素
値C125を有する画素、画素値C225を有する画素、および
画素値C325を有する画素の混合比αは、4/5である。
【0336】このように、等高線領域の幅が1つの画素
に対応してるとき、同一の等高線領域に属する画素の混
合比は、同一の値となる。
【0337】従って、混合比算出部104は、等高線領
域に対応する混合比を算出して、算出した混合比を、そ
の等高線領域に属する画素の混合比とするようにしても
よい。
【0338】次に、注目しているフレームの所定の等高
線領域に属する画素と、注目しているフレームの前また
は後のフレームの対応する画素との関係について説明す
る。
【0339】図52は、注目しているフレーム#nの線分
イ上の画素と、注目しているフレーム#nの前のフレーム
#n-1、または注目しているフレーム#nの後のフレーム#n
+1の対応する画素との関係を説明する図である。
【0340】図52の例において、フレーム#nの左から
2番目の画素の画素値C122は、フレーム#n-1の左から2
番目の画素の画素値P122を用いて、式(8)で表すこと
ができる。
【0341】
【数6】
【0342】式(8)において、画素値C122を混合領域
の画素の画素値Mと、画素値P122を背景領域の画素の画
素値Bと表現する。すなわち、混合領域の画素の画素値M
および背景領域の画素の画素値Bは、それぞれ、式
(9)および式(10)のように表現することができ
る。
【0343】 M=C122 (9) B=P122 (10)
【0344】式(8)中の1/vは、混合比αに対応す
る。動き量vが5なので、フレーム#nの左から2番目の
画素の混合比αは、0.2となる。
【0345】以上のように、フレーム#nの前のフレーム
#n-1の画素値Pを背景領域の画素値と見なすことで、カ
バードバックグラウンド領域に属する画素である、注目
しているフレーム#nの画素の画素値C、および混合比α
を示す式(3)は、式(11)のように書き換えられ
る。
【0346】 C=α・P+f (11)
【0347】式(11)のfは、注目している画素に含
まれる前景の成分の和ΣiFi/vである。式(11)に含
まれる変数は、混合比αおよび前景の成分の和fの2つ
である。
【0348】一方、上述したカバードバックグラウンド
領域における表現と同様に、アンカバードバックグラウ
ンド領域において、フレーム#nの後のフレーム#n+1の画
素値Nを背景領域の画素値と見なすことで、アンカバー
ドバックグラウンド領域に属する画素である、注目して
いるフレーム#nの画素の画素値C、および混合比αを示
す式(3)は、式(12)のように表現することができ
る。
【0349】 C=α・N+f (12)
【0350】なお、背景のオブジェクトが静止している
として説明したが、背景のオブジェクトが動いている場
合においても、背景の動き量vに対応させた位置の画素
の画素値を利用することにより、式(8)乃至式(1
2)を適用することができる。
【0351】例えば、図52において、背景に対応する
オブジェクトの動き量vが2であるとき、背景に対応す
るオブジェクトが図中の右側に動いている場合、式(1
0)における背景領域の画素の画素値Bは、画素値P124
とされる。
【0352】式(11)および式(12)は、それぞれ
2つの変数を含むので、そのままでは混合比αを求める
ことができない。
【0353】そこで、等高線領域毎に、前景のオブジェ
クトの動き量vに合わせて、混合領域に属する画素と、
対応する背景領域に属する画素との組について式を立
て、混合比αを求める。
【0354】動き量vとして、動き検出部102から供
給された動きベクトルおよびその位置情報が利用され
る。
【0355】推定混合比処理部401による、カバード
バックグラウンド領域に対応する、動き量vを使用し
た、1つの等高線領域に属する画素の推定混合比の算出
について説明する。
【0356】線分イ上の画素のモデルを示す図52にお
いて、等高線領域Aに属する画素に対応する、フレーム#
nのC122について、式(13)が成立する。フレーム#n
のC122を基準として、動きベクトルで指定される、フレ
ーム#n+1のN127について、式(14)が成立する。
【0357】
【数7】
【数8】
【0358】式(13)および式(14)において、混
合比αに対応する値は、1/vであり、同一である。式
(13)および式(14)において、前景の成分の和に
対応する値は、
【数9】 であり、同一である。
【0359】すなわち、線分イ上の画素であって、等高
線領域Aに属する画素に対応するフレーム#nのC122、お
よびフレーム#n+1のN127の混合比αおよび前景の成分の
和は、同一である。フレーム#n+1のN127は、前景のオブ
ジェクトの動きにより、フレーム#nのC122に対応してい
ると言える。
【0360】図52に示す例において、線分イ上の画素
であって、等高線領域Bに属する画素に対応する、フレ
ーム#nのC123について、式(15)が成立する。フレー
ム#nのC123を基準として、動きベクトルで指定される、
フレーム#n+1のN128について、式(16)が成立する。
【0361】
【数10】
【数11】
【0362】式(15)および式(16)において、混
合比αに対応する値は、2/vであり、同一である。式
(15)および式(16)において、前景の成分の和に
対応する値は、
【数12】 であり、同一である。
【0363】線分イ上の画素であって、等高線領域Bに
属する画素に対応するフレーム#nのC123、およびフレー
ム#n+1のN128の混合比αおよび前景の成分の和は、同一
である。フレーム#n+1のN128は、前景のオブジェクトの
動きにより、フレーム#nのC123に対応していると言え
る。
【0364】同様に、線分イ上の画素であって、等高線
領域Cに属する画素に対応するフレーム#nのC124、およ
びフレーム#n+1のN129の混合比αおよび前景の成分の和
は、同一であり、フレーム#n+1のN129は、前景のオブジ
ェクトの動きにより、フレーム#nのC124に対応してい
る。
【0365】また、線分イ上の画素であって、等高線領
域Dに属する画素に対応するフレーム#nのC125、および
フレーム#n+1のN130の混合比αおよび前景の成分の和
は、同一であり、フレーム#n+1のN130は、前景のオブジ
ェクトの動きにより、フレーム#nのC125に対応してい
る。
【0366】線分ロ上の画素のモデルを示す図53にお
いて、等高線領域Aに属する画素に対応する、フレーム#
nのC222について、式(17)が成立する。フレーム#n
のC122を基準として、動きベクトルで指定される、フレ
ーム#n+1のN227について、式(18)が成立する。
【0367】
【数13】
【数14】
【0368】式(17)および式(18)において、混
合比αに対応する値は、1/vであり、同一である。式
(17)および式(18)において、前景の成分の和に
対応する値は、
【数15】 であり、同一である。
【0369】すなわち、線分ロ上の画素であって、等高
線領域Aに属する画素に対応するフレーム#nのC222、お
よびフレーム#n+1のN227の混合比αおよび前景の成分の
和は、同一である。フレーム#n+1のN227は、前景のオブ
ジェクトの動きにより、フレーム#nのC222に対応してい
ると言える。
【0370】線分ロ上の画素であって、等高線領域Bに
属する画素に対応するフレーム#nのC223、およびフレー
ム#n+1のN228の混合比αおよび前景の成分の和は、同一
であり、フレーム#n+1のN228は、前景のオブジェクトの
動きにより、フレーム#nのC223に対応している。
【0371】線分ロ上の画素であって、等高線領域Cに
属する画素に対応するフレーム#nのC224、およびフレー
ム#n+1のN229の混合比αおよび前景の成分の和は、同一
であり、フレーム#n+1のN229は、前景のオブジェクトの
動きにより、フレーム#nのC224に対応している。
【0372】また、線分ロ上の画素であって、等高線領
域Dに属する画素に対応するフレーム#nのC225、および
フレーム#n+1のN230の混合比αおよび前景の成分の和
は、同一であり、フレーム#n+1のN230は、前景のオブジ
ェクトの動きにより、フレーム#nのC225に対応してい
る。
【0373】同様に、図54は、線分ハ上の画素のモデ
ルを示す図である。
【0374】図54に示すように、線分ハ上の画素であ
って、等高線領域Aに属する画素に対応するフレーム#n
のC322、およびフレーム#n+1のN327の混合比αおよび前
景の成分の和は、同一であり、フレーム#n+1のN327は、
前景のオブジェクトの動きにより、フレーム#nのC322に
対応している。
【0375】線分ハ上の画素であって、等高線領域Bに
属する画素に対応するフレーム#nのC323、およびフレー
ム#n+1のN328の混合比αおよび前景の成分の和は、同一
であり、フレーム#n+1のN328は、前景のオブジェクトの
動きにより、フレーム#nのC323に対応している。
【0376】線分ハ上の画素であって、等高線領域Cに
属する画素に対応するフレーム#nのC324、およびフレー
ム#n+1のN329の混合比αおよび前景の成分の和は、同一
であり、フレーム#n+1のN329は、前景のオブジェクトの
動きにより、フレーム#nのC324に対応している。
【0377】また、線分ハ上の画素であって、等高線領
域Dに属する画素に対応するフレーム#nのC325、および
フレーム#n+1のN330の混合比αおよび前景の成分の和
は、同一であり、フレーム#n+1のN330は、前景のオブジ
ェクトの動きにより、フレーム#nのC325に対応してい
る。
【0378】このように、混合比αが同一である等高線
領域の画素に対して、複数フレームにわたって、前景に
対応するオブジェクトが等速で動くという仮定と、前景
の成分が一定であるという仮定を持ち込むことで、前景
のオブジェクトの動き量vに対応して、前景の成分の和
が同一である混合領域に属する画素と、対応する背景領
域に属する画素との複数の組を選択することができる。
【0379】例えば、図55に示すように、フレーム#n
から、等高線領域Aに属する画素Mt1-1乃至Mt1-5と、フ
レーム#n-1から、対応する背景領域に属する画素Bt1-1
乃至Bt1-5とを選択することができる。
【0380】等高線領域Aに属する画素の混合比αが同
一であるので、画素Mt1-1乃至Mt1-5、および画素Bt1-1
乃至Bt1-5について、式(19)乃至式(23)が成立
する。
【0381】 Mt1-1=α・Bt1-1+f1 (19) Mt1-2=α・Bt1-2+f2 (20) Mt1-3=α・Bt1-3+f3 (21) Mt1-4=α・Bt1-4+f4 (22) Mt1-5=α・Bt1-5+f5 (23) 式(19)乃至式(23)のf1乃至f5は、それぞれ前景
の成分の和である。
【0382】また、フレーム#n+1から、前景のオブジェ
クトの動き量vを基に、等高線領域Aに属する画素Mt1-1
乃至Mt1-5のそれぞれに対応する画素Mt2-1乃至Mt2-5
と、フレーム#nから、画素Mt2-1乃至Mt2-5に対応する背
景領域に属する画素Bt2-1乃至Bt2-5とを選択することが
できる。
【0383】画素Mt2-1乃至Mt2-5の混合比αは、画素Mt
1-1乃至Mt1-5の混合比α、すなわち等高線領域Aに属す
る画素の混合比αと同一であるので、画素Mt2-1乃至Mt2
-5、および画素Bt2-1乃至Bt2-5について、式(24)乃
至式(28)が成立する。
【0384】 Mt2-1=α・Bt2-1+f1 (24) Mt2-2=α・Bt2-2+f2 (25) Mt2-3=α・Bt2-3+f3 (26) Mt2-4=α・Bt2-4+f4 (27) Mt2-5=α・Bt2-5+f5 (28) 式(24)乃至式(28)のf1乃至f5は、それぞれ、前
景の成分の和であり、式(19)乃至式(23)におけ
るf1乃至f5と同一である。
【0385】式(19)乃至式(28)の10個の式
は、共通する変数である混合比αおよび前景の成分の和
f1乃至f5を含むので、式(19)乃至式(28)に最小
自乗法を適用して、混合比αおよび前景の成分の和f1乃
至f5を求めることができる。
【0386】例えば、式(19)乃至式(28)に対応
する正規方程式を基に、推定混合比を算出する。
【0387】式(19)乃至式(28)を基に、式(2
9)に例を示す正規方程式が得られる。
【0388】
【数16】
【0389】式(29)に示す正規方程式を解くことに
より、推定混合比を算出することができる。
【0390】なお、背景が動いているとき、図56に例
を示すように、推定混合比処理部401は、背景の動き
の方向および背景の動き量v'に対応させて、正規方程式
に混合領域に属する画素値、および対応する背景領域に
属する画素値を設定して、行列解法により混合比αを算
出する。
【0391】図48に戻り、推定混合比処理部401の
正規方程式生成部422は、混合比αを算出するための
正規方程式を予め記憶し、等高線領域情報生成部421
から供給される等高線領域情報を基に、記憶している正
規方程式を選択する。
【0392】正規方程式生成部422は、入力画像を基
に、選択された正規方程式に混合領域に属する画素値、
および対応する背景領域に属する画素値を設定する。正
規方程式生成部422は、画素値を設定した正規方程式
を最小自乗近似部423に供給する。
【0393】最小自乗近似部423は、画素値が設定さ
れた正規方程式を、コレスキー法、または掃き出し法
(Gauss-Jordanの消去法)などの行列解法により解い
て、混合比αに対応する推定混合比を算出して、算出し
た推定混合比を出力する。
【0394】このように、推定混合比処理部401は、
カバードバックグラウンド領域、および動き量vに対応
する、混合比αおよび前景の成分の和f1乃至f5を算出す
るための正規方程式を予め記憶し、入力画像を基に、記
憶している正規方程式に混合領域に属する画素値、およ
び対応する背景領域に属する画素値を設定して、画素毎
に、または等高線領域毎に、行列解法により推定混合比
を算出する。
【0395】推定混合比処理部402は、同様に、アン
カバードバックグラウンド領域に対応して、動き量vを
使用して、画素毎に、または等高線領域毎に、推定混合
比を算出する。アンカバードバックグラウンド領域に対
応する処理において、対応する背景領域に属する画素
は、注目している画素のフレームの後のフレームから選
択される。
【0396】推定混合比処理部402は、推定混合比処
理部401と同様の構成を有するので、その説明は省略
する。
【0397】このように、混合比算出部104は、画像
に含まれる画素毎に混合比αを算出して、算出した混合
比αを出力することができる。
【0398】図57のフローチャートを参照して、混合
比算出部104の混合比αの算出の処理を説明する。ス
テップS401において、混合比算出部104は、領域
特定部101から供給された領域情報、並びに動き検出
部102から供給された動きベクトルおよびその位置情
報を取得する。ステップS402において、推定混合比
処理部401は、動き検出部102から供給された動き
ベクトルおよびその位置情報を基に、カバードバックグ
ラウンド領域に対応して、混合比推定の処理を実行し、
推定混合比を混合比決定部403に供給する。混合比推
定の処理の詳細は、図58のフローチャートを参照し
て、後述する。
【0399】ステップS403において、推定混合比処
理部402は、動き検出部102から供給された動きベ
クトルおよびその位置情報を基に、アンカバードバック
グラウンド領域に対応して、混合比推定の処理を実行
し、推定混合比を混合比決定部403に供給する。
【0400】ステップS404において、混合比算出部
104は、フレーム全体について、混合比を推定したか
否かを判定し、フレーム全体について、混合比を推定し
ていないと判定された場合、ステップS402に戻り、
次の画素について混合比を推定する処理を実行する。
【0401】ステップS404において、フレーム全体
について、混合比を推定したと判定された場合、ステッ
プS405に進み、混合比決定部403は、領域特定部
101から供給された、混合比αが算出される画素が、
前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、
またはアンカバードバックグラウンド領域のいずれかに
属するかを示す領域情報を基に、混合比αを設定する。
混合比決定部403は、対象となる画素が前景領域に属
する場合、0を混合比αに設定し、対象となる画素が背
景領域に属する場合、1を混合比αに設定し、対象とな
る画素がカバードバックグラウンド領域に属する場合、
推定混合比処理部401から供給された推定混合比を混
合比αに設定し、対象となる画素がアンカバードバック
グラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部402
から供給された推定混合比を混合比αに設定し、処理は
終了する。
【0402】このように、混合比算出部104は、動き
検出部102から供給された動きベクトルおよびその位
置情報、領域特定部101から供給された領域情報、並
びに入力画像を基に、各画素に対応する特徴量である混
合比αを算出することができる。
【0403】混合比αを利用することにより、動いてい
るオブジェクトに対応する画像に含まれる動きボケの情
報を残したままで、画素値に含まれる前景の成分と背景
の成分とを分離することが可能になる。
【0404】次に、図57のステップS402に対応す
る、推定混合比処理部401が実行する、カバードバッ
クグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の
算出の処理を図58のフローチャートを参照して説明す
る。
【0405】ステップS421において、等高線領域情
報生成部421は、領域特定部101から供給された領
域情報、動き検出部102から供給された動きベクトル
およびその位置情報、並びに使用者に指定された領域の
分割数を示す領域分割数情報を基に、等高線領域を指定
するための等高線領域情報を生成し、生成した等高線領
域情報を正規方程式生成部442に供給する。
【0406】ステップS422において、正規方程式生
成部442は、等高線領域情報を基に、カバードバック
グラウンド領域、および等高線領域情報に対応する、推
定混合比を算出するための正規方程式を生成する。正規
方程式生成部442は、推定混合比を算出するための正
規方程式を予め記憶し、等高線領域情報などを基に正規
方程式を選択するようにしてもよい。
【0407】ステップS423において、正規方程式生
成部442は、入力画像を基に、生成した正規方程式
に、混合領域に属する画素値、および対応する背景領域
に属する画素値を設定し、画素値を設定した正規方程式
を最小自乗近似部423に供給する。
【0408】ステップS424において、最小自乗近似
部423は、画素値が設定された正規方程式にコレスキ
ー法または掃き出し法などを適用して、正規方程式を解
き、推定混合比を算出して、処理は終了する。
【0409】このように、推定混合比処理部401は、
推定混合比を算出することができる。
【0410】図57のステップS403における、推定
混合比処理部402が実行する、アンカバードバックグ
ラウンド領域に対応する混合比推定の処理は、アンカバ
ードバックグラウンド領域に対応する正規方程式を利用
した、図58のフローチャートに示す処理と同様なの
で、その説明は省略する。
【0411】次に、前景背景分離部105について説明
する。図59は、前景背景分離部105の構成の一例を
示すブロック図である。前景背景分離部105に供給さ
れた入力画像は、分離部601、スイッチ602、およ
びスイッチ604に供給される。カバードバックグラウ
ンド領域を示す情報、およびアンカバードバックグラウ
ンド領域を示す、領域特定部103から供給された領域
情報は、分離部601に供給される。前景領域を示す領
域情報は、スイッチ602に供給される。背景領域を示
す領域情報は、スイッチ604に供給される。
【0412】混合比算出部104から供給された混合比
αは、分離部601に供給される。
【0413】分離部601は、カバードバックグラウン
ド領域を示す領域情報、アンカバードバックグラウンド
領域を示す領域情報、および混合比αを基に、入力画像
から前景の成分を分離して、分離した前景の成分を合成
部603に供給するとともに、入力画像から背景の成分
を分離して、分離した背景の成分を合成部605に供給
する。
【0414】スイッチ602は、前景領域を示す領域情
報を基に、前景に対応する画素が入力されたとき、閉じ
られ、入力画像に含まれる前景に対応する画素のみを合
成部603に供給する。
【0415】スイッチ604は、背景領域を示す領域情
報を基に、背景に対応する画素が入力されたとき、閉じ
られ、入力画像に含まれる背景に対応する画素のみを合
成部605に供給する。
【0416】合成部603は、分離部601から供給さ
れた前景に対応する成分、スイッチ602から供給され
た前景に対応する画素を基に、前景成分画像を合成し、
合成した前景成分画像を出力する。前景領域と混合領域
とは重複しないので、合成部603は、例えば、前景に
対応する成分と、前景に対応する画素とに論理和の演算
を適用して、前景成分画像を合成する。
【0417】合成部603は、前景成分画像の合成の処
理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵して
いるフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格
納し、前景成分画像の合成の処理において、前景成分画
像を格納(上書き)する。従って、合成部603が出力
する前景成分画像の内、背景領域に対応する画素には、
画素値として0が格納されている。
【0418】合成部605は、分離部601から供給さ
れた背景に対応する成分、スイッチ604から供給され
た背景に対応する画素を基に、背景成分画像を合成し
て、合成した背景成分画像を出力する。背景領域と混合
領域とは重複しないので、合成部605は、例えば、背
景に対応する成分と、背景に対応する画素とに論理和の
演算を適用して、背景成分画像を合成する。
【0419】合成部605は、背景成分画像の合成の処
理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵して
いるフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格
納し、背景成分画像の合成の処理において、背景成分画
像を格納(上書き)する。従って、合成部605が出力
する背景成分画像の内、前景領域に対応する画素には、
画素値として0が格納されている。
【0420】図60は、前景背景分離部105に入力さ
れる入力画像、並びに前景背景分離部105から出力さ
れる前景成分画像および背景成分画像を示す図である。
【0421】図60(A)は、表示される画像の模式図
であり、図60(B)は、図60(A)に対応する前景
領域に属する画素、背景領域に属する画素、および混合
領域に属する画素を含む1ラインの画素を時間方向に展
開したモデル図を示す。
【0422】図60(A)および図60(B)に示すよ
うに、前景背景分離部105から出力される背景成分画
像は、背景領域に属する画素、および混合領域の画素に
含まれる背景の成分から構成される。
【0423】図60(A)および図60(B)に示すよ
うに、前景背景分離部105から出力される前景成分画
像は、前景領域に属する画素、および混合領域の画素に
含まれる前景の成分から構成される。
【0424】混合領域の画素の画素値は、前景背景分離
部105により、背景の成分と、前景の成分とに分離さ
れる。分離された背景の成分は、背景領域に属する画素
と共に、背景成分画像を構成する。分離された前景の成
分は、前景領域に属する画素と共に、前景成分画像を構
成する。
【0425】このように、前景成分画像は、背景領域に
対応する画素の画素値が0とされ、前景領域に対応する
画素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値
が設定される。同様に、背景成分画像は、前景領域に対
応する画素の画素値が0とされ、背景領域に対応する画
素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値が
設定される。
【0426】次に、分離部601が実行する、混合領域
に属する画素から前景の成分、および背景の成分を分離
する処理について説明する。
【0427】図61は、図中の左から右に移動するオブ
ジェクトに対応する前景を含む、2つのフレームの前景
の成分および背景の成分を示す画像のモデルである。図
61に示す画像のモデルにおいて、前景の動き量vは4
であり、仮想分割数は、4とされている。
【0428】フレーム#nにおいて、最も左の画素、およ
び左から14番目乃至18番目の画素は、背景の成分の
みから成り、背景領域に属する。フレーム#nにおいて、
左から2番目乃至4番目の画素は、背景の成分および前
景の成分を含み、アンカバードバックグラウンド領域に
属する。フレーム#nにおいて、左から11番目乃至13
番目の画素は、背景の成分および前景の成分を含み、カ
バードバックグラウンド領域に属する。フレーム#nにお
いて、左から5番目乃至10番目の画素は、前景の成分
のみから成り、前景領域に属する。
【0429】フレーム#n+1において、左から1番目乃至
5番目の画素、および左から18番目の画素は、背景の
成分のみから成り、背景領域に属する。フレーム#n+1に
おいて、左から6番目乃至8番目の画素は、背景の成分
および前景の成分を含み、アンカバードバックグラウン
ド領域に属する。フレーム#n+1において、左から15番
目乃至17番目の画素は、背景の成分および前景の成分
を含み、カバードバックグラウンド領域に属する。フレ
ーム#n+1において、左から9番目乃至14番目の画素
は、前景の成分のみから成り、前景領域に属する。
【0430】図62は、カバードバックグラウンド領域
に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明する
図である。図62において、α1乃至α18は、フレー
ム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比である。
図62において、左から15番目乃至17番目の画素
は、カバードバックグラウンド領域に属する。
【0431】フレーム#nの左から15番目の画素の画素
値C15は、式(30)で表される。
【0432】 C15=B15/v+F09/v+F08/v+F07/v =α15・B15+F09/v+F08/v+F07/v =α15・P15+F09/v+F08/v+F07/v (30) ここで、α15は、フレーム#nの左から15番目の画素の
混合比である。P15は、フレーム#n-1の左から15番目
の画素の画素値である。
【0433】式(30)を基に、フレーム#nの左から1
5番目の画素の前景の成分の和f15は、式(31)で表
される。
【0434】 f15=F09/v+F08/v+F07/v =C15-α15・P15 (31)
【0435】同様に、フレーム#nの左から16番目の画
素の前景の成分の和f16は、式(32)で表され、フレ
ーム#nの左から17番目の画素の前景の成分の和f17
は、式(33)で表される。
【0436】 f16=C16-α16・P16 (32) f17=C17-α17・P17 (33)
【0437】このように、カバードバックグラウンド領
域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fcは、
式(34)で計算される。
【0438】 fc=C-α・P (34) Pは、1つ前のフレームの、対応する画素の画素値であ
る。
【0439】図63は、アンカバードバックグラウンド
領域に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明
する図である。図63において、α1乃至α18は、フ
レーム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比であ
る。図63において、左から2番目乃至4番目の画素
は、アンカバードバックグラウンド領域に属する。
【0440】フレーム#nの左から2番目の画素の画素値
C02は、式(35)で表される。
【0441】 C02=B02/v+B02/v+B02/v+F01/v =α2・B02+F01/v =α2・N02+F01/v (35) ここで、α2は、フレーム#nの左から2番目の画素の混
合比である。N02は、フレーム#n+1の左から2番目の画
素の画素値である。
【0442】式(35)を基に、フレーム#nの左から2
番目の画素の前景の成分の和f02は、式(36)で表さ
れる。
【0443】 f02=F01/v =C02-α2・N02 (36)
【0444】同様に、フレーム#nの左から3番目の画素
の前景の成分の和f03は、式(37)で表され、フレー
ム#nの左から4番目の画素の前景の成分の和f04は、式
(38)で表される。
【0445】 f03=C03-α3・N03 (37) f04=C04-α4・N04 (38)
【0446】このように、アンカバードバックグラウン
ド領域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fu
は、式(39)で計算される。
【0447】 fu=C-α・N (39) Nは、1つ後のフレームの、対応する画素の画素値であ
る。
【0448】このように、分離部601は、領域情報に
含まれる、カバードバックグラウンド領域を示す情報、
およびアンカバードバックグラウンド領域を示す情報、
並びに画素毎の混合比αを基に、混合領域に属する画素
から前景の成分、および背景の成分を分離することがで
きる。
【0449】図64は、以上で説明した処理を実行する
分離部601の構成の一例を示すブロック図である。分
離部601に入力された画像は、フレームメモリ621
に供給され、混合比算出部104から供給されたカバー
ドバックグラウンド領域およびアンカバードバックグラ
ウンド領域を示す領域情報、並びに混合比αは、分離処
理ブロック622に入力される。
【0450】フレームメモリ621は、入力された画像
をフレーム単位で記憶する。フレームメモリ621は、
処理の対象がフレーム#nであるとき、フレーム#nの1つ
前のフレームであるフレーム#n-1、フレーム#n、および
フレーム#nの1つ後のフレームであるフレーム#n+1を記
憶する。
【0451】フレームメモリ621は、フレーム#n-1、
フレーム#n、およびフレーム#n+1の対応する画素を分離
処理ブロック622に供給する。
【0452】分離処理ブロック622は、カバードバッ
クグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド
領域を示す領域情報、並びに混合比αを基に、フレーム
メモリ621から供給されたフレーム#n-1、フレーム#
n、およびフレーム#n+1の対応する画素の画素値に図6
2および図63を参照して説明した演算を適用して、フ
レーム#nの混合領域に属する画素から前景の成分および
背景の成分を分離して、フレームメモリ623に供給す
る。
【0453】分離処理ブロック622は、アンカバード
領域処理部631、カバード領域処理部632、合成部
633、および合成部634で構成されている。
【0454】アンカバード領域処理部631の乗算器6
41は、混合比αを、フレームメモリ621から供給さ
れたフレーム#n+1の画素の画素値に乗じて、スイッチ6
42に出力する。スイッチ642は、フレームメモリ6
21から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n+1の
画素に対応する)がアンカバードバックグラウンド領域
であるとき、閉じられ、乗算器641から供給された混
合比αを乗じた画素値を演算器643および合成部63
4に供給する。スイッチ642から出力されるフレーム
#n+1の画素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム
#nの対応する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0455】演算器643は、フレームメモリ621か
ら供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ
642から供給された背景の成分を減じて、前景の成分
を求める。演算器643は、アンカバードバックグラウ
ンド領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合
成部633に供給する。
【0456】カバード領域処理部632の乗算器651
は、混合比αを、フレームメモリ621から供給された
フレーム#n-1の画素の画素値に乗じて、スイッチ652
に出力する。スイッチ652は、フレームメモリ621
から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n-1の画素
に対応する)がカバードバックグラウンド領域であると
き、閉じられ、乗算器651から供給された混合比αを
乗じた画素値を演算器653および合成部634に供給
する。スイッチ652から出力されるフレーム#n-1の画
素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム#nの対応
する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0457】演算器653は、フレームメモリ621か
ら供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ
652から供給された背景の成分を減じて、前景の成分
を求める。演算器653は、カバードバックグラウンド
領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合成部
633に供給する。
【0458】合成部633は、フレーム#nの、演算器6
43から供給された、アンカバードバックグラウンド領
域に属する画素の前景の成分、および演算器653から
供給された、カバードバックグラウンド領域に属する画
素の前景の成分を合成して、フレームメモリ623に供
給する。
【0459】合成部634は、フレーム#nの、スイッチ
642から供給された、アンカバードバックグラウンド
領域に属する画素の背景の成分、およびスイッチ652
から供給された、カバードバックグラウンド領域に属す
る画素の背景の成分を合成して、フレームメモリ623
に供給する。
【0460】フレームメモリ623は、分離処理ブロッ
ク622から供給された、フレーム#nの混合領域の画素
の前景の成分と、背景の成分とをそれぞれに記憶する。
【0461】フレームメモリ623は、記憶しているフ
レーム#nの混合領域の画素の前景の成分、および記憶し
ているフレーム#nの混合領域の画素の背景の成分を出力
する。
【0462】特徴量である混合比αを利用することによ
り、画素値に含まれる前景の成分と背景の成分とを完全
に分離することが可能になる。
【0463】合成部603は、分離部601から出力さ
れた、フレーム#nの混合領域の画素の前景の成分と、前
景領域に属する画素とを合成して前景成分画像を生成す
る。合成部605は、分離部601から出力された、フ
レーム#nの混合領域の画素の背景の成分と、背景領域に
属する画素とを合成して背景成分画像を生成する。
【0464】図65は、図61のフレーム#nに対応す
る、前景成分画像の例と、背景成分画像の例を示す図で
ある。
【0465】図65(A)は、図61のフレーム#nに対
応する、前景成分画像の例を示す。最も左の画素、およ
び左から14番目の画素は、前景と背景が分離される前
において、背景の成分のみから成っていたので、画素値
が0とされる。
【0466】左から2番目乃至4番目の画素は、前景と
背景とが分離される前において、アンカバードバックグ
ラウンド領域に属し、背景の成分が0とされ、前景の成
分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番
目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カ
バードバックグラウンド領域に属し、背景の成分が0と
され、前景の成分がそのまま残されている。左から5番
目乃至10番目の画素は、前景の成分のみから成るの
で、そのまま残される。
【0467】図65(B)は、図61のフレーム#nに対
応する、背景成分画像の例を示す。最も左の画素、およ
び左から14番目の画素は、前景と背景とが分離される
前において、背景の成分のみから成っていたので、その
まま残される。
【0468】左から2番目乃至4番目の画素は、前景と
背景とが分離される前において、アンカバードバックグ
ラウンド領域に属し、前景の成分が0とされ、背景の成
分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番
目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カ
バードバックグラウンド領域に属し、前景の成分が0と
され、背景の成分がそのまま残されている。左から5番
目乃至10番目の画素は、前景と背景とが分離される前
において、前景の成分のみから成っていたので、画素値
が0とされる。
【0469】次に、図66に示すフローチャートを参照
して、前景背景分離部105による前景と背景との分離
の処理を説明する。ステップS601において、分離部
601のフレームメモリ621は、入力画像を取得し、
前景と背景との分離の対象となるフレーム#nを、その前
のフレーム#n-1およびその後のフレーム#n+1と共に記憶
する。
【0470】ステップS602において、分離部601
の分離処理ブロック622は、混合比算出部104から
供給された領域情報を取得する。ステップS603にお
いて、分離部601の分離処理ブロック622は、混合
比算出部104から供給された混合比αを取得する。
【0471】ステップS604において、アンカバード
領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、
フレームメモリ621から供給された、アンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素の画素値から、背景の
成分を抽出する。
【0472】ステップS605において、アンカバード
領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、
フレームメモリ621から供給された、アンカバードバ
ックグラウンド領域に属する画素の画素値から、前景の
成分を抽出する。
【0473】ステップS606において、カバード領域
処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレ
ームメモリ621から供給された、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の画素値から、背景の成分を抽
出する。
【0474】ステップS607において、カバード領域
処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレ
ームメモリ621から供給された、カバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の画素値から、前景の成分を抽
出する。
【0475】ステップS608において、合成部633
は、ステップS605の処理で抽出されたアンカバード
バックグラウンド領域に属する画素の前景の成分と、ス
テップS607の処理で抽出されたカバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の前景の成分とを合成する。合
成された前景の成分は、合成部603に供給される。更
に、合成部603は、スイッチ602を介して供給され
た前景領域に属する画素と、分離部601から供給され
た前景の成分とを合成して、前景成分画像を生成する。
【0476】ステップS609において、合成部634
は、ステップS604の処理で抽出されたアンカバード
バックグラウンド領域に属する画素の背景の成分と、ス
テップS606の処理で抽出されたカバードバックグラ
ウンド領域に属する画素の背景の成分とを合成する。合
成された背景の成分は、合成部605に供給される。更
に、合成部605は、スイッチ604を介して供給され
た背景領域に属する画素と、分離部601から供給され
た背景の成分とを合成して、背景成分画像を生成する。
【0477】ステップS610において、合成部603
は、前景成分画像を出力する。ステップS611におい
て、合成部605は、背景成分画像を出力し、処理は終
了する。
【0478】このように、前景背景分離部105は、領
域情報および混合比αを基に、入力画像から前景の成分
と、背景の成分とを分離し、前景の成分のみから成る前
景成分画像、および背景の成分のみから成る背景成分画
像を出力することができる。
【0479】次に、前景成分画像からの動きボケの量の
調整について説明する。
【0480】図67は、動きボケ調整部106の構成の
一例を示すブロック図である。動き検出部102から供
給された動きベクトルとその位置情報、および領域特定
部103から供給された領域情報は、処理単位決定部8
01およびモデル化部802に供給される。前景背景分
離部105から供給された前景成分画像は、足し込み部
804に供給される。
【0481】処理単位決定部801は、動きベクトルと
その位置情報、および領域情報を基に、動きベクトルと
共に、生成した処理単位をモデル化部802に供給す
る。処理単位決定部801は、生成した処理単位を足し
込み部804に供給する。
【0482】処理単位決定部801が生成する処理単位
は、図68に例を示すように、前景成分画像のカバード
バックグラウンド領域に対応する画素から始まり、アン
カバードバックグラウンド領域に対応する画素までの動
き方向に並ぶ連続する画素、またはアンカバードバック
グラウンド領域に対応する画素から始まり、カバードバ
ックグラウンド領域に対応する画素までの動き方向に並
ぶ連続する画素を示す。処理単位は、例えば、左上点
(処理単位で指定される画素であって、画像上で最も左
または最も上に位置する画素の位置)および右下点の2
つのデータから成る。
【0483】モデル化部802は、動きベクトルおよび
入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。より
具体的には、例えば、モデル化部802は、処理単位に
含まれる画素の数、画素値の時間方向の仮想分割数、お
よび画素毎の前景の成分の数に対応する複数のモデルを
予め記憶しておき、処理単位、および画素値の時間方向
の仮想分割数を基に、図69に示すような、画素値と前
景の成分との対応を指定するモデルを選択するようにし
ても良い。
【0484】例えば、処理単位に対応する画素の数が1
2でありシャッタ時間内の動き量vが5であるときにお
いては、モデル化部802は、仮想分割数を5とし、最
も左に位置する画素が1つの前景の成分を含み、左から
2番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から3番目
の画素が3つの前景の成分を含み、左から4番目の画素
が4つの前景の成分を含み、左から5番目の画素が5つ
の前景の成分を含み、左から6番目の画素が5つの前景
の成分を含み、左から7番目の画素が5つの前景の成分
を含み、左から8番目の画素が5つの前景の成分を含
み、左から9番目の画素が4つの前景の成分を含み、左
から10番目の画素が3つの前景の成分を含み、左から
11番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から12
番目の画素が1つの前景の成分を含み、全体として8つ
の前景の成分から成るモデルを選択する。
【0485】なお、モデル化部802は、予め記憶して
あるモデルから選択するのではなく、動きベクトル、お
よび処理単位が供給されたとき、動きベクトル、および
処理単位を基に、モデルを生成するようにしてもよい。
【0486】モデル化部802は、選択したモデルを方
程式生成部803に供給する。
【0487】方程式生成部803は、モデル化部802
から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。図6
9に示す前景成分画像のモデルを参照して、前景の成分
の数が8であり、処理単位に対応する画素の数が12で
あり、動き量vが5であり、仮想分割数が5であるとき
の、方程式生成部803が生成する方程式について説明
する。
【0488】前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに
対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v
乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、式(40)
乃至式(51)で表される。
【0489】 C01=F01/v (40) C02=F02/v+F01/v (41) C03=F03/v+F02/v+F01/v (42) C04=F04/v+F03/v+F02/v+F01/v (43) C05=F05/v+F04/v+F03/v+F02/v+F01/v (44) C06=F06/v+F05/v+F04/v+F03/v+F02/v (45) C07=F07/v+F06/v+F05/v+F04/v+F03/v (46) C08=F08/v+F07/v+F06/v+F05/v+F04/v (47) C09=F08/v+F07/v+F06/v+F05/v (48) C10=F08/v+F07/v+F06/v (49) C11=F08/v+F07/v (50) C12=F08/v (51)
【0490】方程式生成部803は、生成した方程式を
変形して方程式を生成する。方程式生成部803が生成
する方程式を、式(52)乃至式(63)に示す。 C01=1・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (52) C02=1・F01/v+1・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (53) C03=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (54) C04=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (55) C05=1・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (56) C06=0・F01/v+1・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+0・F07/v+0・F08/v (57) C07=0・F01/v+0・F02/v+1・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+0・F08/v (58) C08=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+1・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (59) C09=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+1・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (60) C10=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +1・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (61) C11=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+1・F07/v+1・F08/v (62) C12=0・F01/v+0・F02/v+0・F03/v+0・F04/v+0・F05/v +0・F06/v+0・F07/v+1・F08/v (63)
【0491】式(52)乃至式(63)は、式(64)
として表すこともできる。
【0492】
【数17】 式(64)において、jは、画素の位置を示す。この例
において、jは、1乃至12のいずれか1つの値を有す
る。また、iは、前景値の位置を示す。この例におい
て、iは、1乃至8のいずれか1つの値を有する。aij
は、iおよびjの値に対応して、0または1の値を有す
る。
【0493】誤差を考慮して表現すると、式(64)
は、式(65)のように表すことができる。
【0494】
【数18】 式(65)において、ejは、注目画素Cjに含まれる誤差
である。
【0495】式(65)は、式(66)に書き換えるこ
とができる。
【0496】
【数19】
【0497】ここで、最小自乗法を適用するため、誤差
の自乗和Eを式(67)に示すように定義する。
【0498】
【数20】
【0499】誤差が最小になるためには、誤差の自乗和
Eに対する、変数Fkによる偏微分の値が0になればよ
い。式(68)を満たすようにFkを求める。
【0500】
【数21】
【0501】式(68)において、動き量vは固定値で
あるから、式(69)を導くことができる。
【0502】
【数22】
【0503】式(69)を展開して、移項すると、式
(70)を得る。
【0504】
【数23】
【0505】式(70)のkに1乃至8の整数のいずれ
か1つを代入して得られる8つの式に展開する。得られ
た8つの式を、行列により1つの式により表すことがで
きる。この式を正規方程式と呼ぶ。
【0506】このような最小自乗法に基づく、方程式生
成部803が生成する正規方程式の例を式(71)に示
す。
【0507】
【数24】
【0508】式(71)をA・F=v・Cと表すと、C,A,vが既
知であり、Fは未知である。また、A,vは、モデル化の時
点で既知だが、Cは、足し込み動作において画素値を入
力することで既知となる。
【0509】最小自乗法に基づく正規方程式により前景
成分を算出することにより、画素Cに含まれている誤差
を分散させることができる。
【0510】方程式生成部803は、このように生成さ
れた正規方程式を足し込み部804に供給する。
【0511】足し込み部804は、処理単位決定部80
1から供給された処理単位を基に、前景成分画像に含ま
れる画素値Cを、方程式生成部803から供給された行
列の式に設定する。足し込み部804は、画素値Cを設
定した行列を演算部805に供給する。
【0512】演算部805は、掃き出し法(Gauss-Jord
anの消去法)などの解法に基づく処理により、動きボケ
が除去された前景成分Fi/vを算出して、動きボケが除去
された前景の画素値である、0乃至8の整数のいずれか
のiに対応するFiを算出して、図70に例を示す、動き
ボケが除去された画素値であるFiから成る、動きボケが
除去された前景成分画像を動きボケ付加部806および
選択部807に出力する。
【0513】なお、図70に示す動きボケが除去された
前景成分画像において、C03乃至C10のそれぞれにF01乃
至F08のそれぞれが設定されているのは、画面に対する
前景成分画像の位置を変化させないためであり、任意の
位置に対応させることができる。
【0514】動きボケ付加部806は、動き量vとは異
なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の
値の動きボケ調整量v'や、動き量vと無関係の値の動き
ボケ調整量v'を与えることで、動きボケの量を調整する
ことができる。例えば、図71に示すように、動きボケ
付加部806は、動きボケが除去された前景の画素値Fi
を動きボケ調整量v'で除すことにより、前景成分Fi/v'
を算出して、前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボケ
の量が調整された画素値を生成する。例えば、動きボケ
調整量v'が3のとき、画素値C02は、(F01)/v'とさ
れ、画素値C03は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04
は、(F01+F02+F03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F
03+F04)/v'とされる。
【0515】動きボケ付加部806は、動きボケの量を
調整した前景成分画像を選択部807に供給する。
【0516】選択部807は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、演算部805から供給された動
きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加
部806から供給された動きボケの量が調整された前景
成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分
画像を出力する。
【0517】このように、動きボケ調整部106は、選
択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を
調整することができる。
【0518】また、例えば、図72に示すように、処理
単位に対応する画素の数が8であり、動き量vが4であ
るとき、動きボケ調整部106は、式(72)に示す行
列の式を生成する。
【0519】
【数25】
【0520】動きボケ調整部106は、このように処理
単位の長さに対応した数の式を立てて、動きボケの量が
調整された画素値であるFiを算出する。同様に、例え
ば、処理単位に含まれる画素の数が100あるとき、1
00個の画素に対応する式を生成して、Fiを算出する。
【0521】図73は、動きボケ調整部106の他の構
成の一例を示す図である。図67に示す場合と同様の部
分には同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0522】選択部821は、選択信号を基に、入力さ
れた動きベクトルとその位置信号をそのまま処理単位決
定部801およびモデル化部802に供給するか、また
は動きベクトルの大きさを動きボケ調整量v'に置き換え
て、その大きさが動きボケ調整量v'に置き換えられた動
きベクトルとその位置信号を処理単位決定部801およ
びモデル化部802に供給する。
【0523】このようにすることで、図73の動きボケ
調整部106の処理単位決定部801乃至演算部805
は、動き量vと動きボケ調整量v'との値に対応して、動
きボケの量を調整することができる。例えば、動き量v
が5であり、動きボケ調整量v'が3であるとき、図73の
動きボケ調整部106の処理単位決定部801乃至演算
部805は、図69に示す動き量vが5である前景成分画
像に対して、3である動きボケ調整量v'対応する図71
に示すようなモデルに従って、演算を実行し、(動き量
v)/(動きボケ調整量v')=5/3、すなわちほぼ1.7の動
き量vに応じた動きボケを含む画像を算出する。なお、
この場合、算出される画像は、3である動き量vに対応し
た動きボケを含むのではないので、動きボケ付加部80
6の結果とは動き量vと動きボケ調整量v'の関係の意味
合いが異なる点に注意が必要である。
【0524】以上のように、動きボケ調整部106は、
動き量vおよび処理単位に対応して、式を生成し、生成
した式に前景成分画像の画素値を設定して、動きボケの
量が調整された前景成分画像を算出する。
【0525】次に、図74のフローチャートを参照し
て、動きボケ調整部106による前景成分画像に含まれ
る動きボケの量の調整の処理を説明する。
【0526】ステップS801において、動きボケ調整
部106の処理単位決定部801は、動きベクトルおよ
び領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単
位をモデル化部802に供給する。
【0527】ステップS802において、動きボケ調整
部106のモデル化部802は、動き量vおよび処理単
位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS
803において、方程式生成部803は、選択されたモ
デルを基に、正規方程式を作成する。
【0528】ステップS804において、足し込み部8
04は、作成された正規方程式に前景成分画像の画素値
を設定する。ステップS805において、足し込み部8
04は、処理単位に対応する全ての画素の画素値の設定
を行ったか否かを判定し、処理単位に対応する全ての画
素の画素値の設定を行っていないと判定された場合、ス
テップS804に戻り、正規方程式への画素値の設定の
処理を繰り返す。
【0529】ステップS805において、処理単位の全
ての画素の画素値の設定を行ったと判定された場合、ス
テップS806に進み、演算部805は、足し込み部8
04から供給された画素値が設定された正規方程式を基
に、動きボケの量を調整した前景の画素値を算出して、
処理は終了する。
【0530】このように、動きボケ調整部106は、動
きベクトルおよび領域情報を基に、動きボケを含む前景
画像から動きボケの量を調整することができる。
【0531】すなわち、サンプルデータである画素値に
含まれる動きボケの量を調整することができる。
【0532】以上のように、図2に構成を示す信号処理
装置は、入力画像に含まれる動きボケの量を調整するこ
とができる。図2に構成を示す信号処理装置は、埋もれ
た情報である混合比αを算出して、算出した混合比αを
出力することができる。
【0533】図75は、動きボケ調整部106の構成の
他の一例を示すブロック図である。動き検出部102か
ら供給された動きベクトルとその位置情報は、処理単位
決定部901および補正部905に供給され、領域特定
部103から供給された領域情報は、処理単位決定部9
01に供給される。前景背景分離部105から供給され
た前景成分画像は、演算部904に供給される。
【0534】処理単位決定部901は、動きベクトルと
その位置情報、および領域情報を基に、動きベクトルと
共に、生成した処理単位をモデル化部902に供給す
る。
【0535】モデル化部902は、動きベクトルおよび
入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。
【0536】方程式生成部903は、モデル化部902
から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。
【0537】図76乃至図78に示す前景成分画像のモ
デルを参照して、前景の成分の数が8であり、処理単位
に対応する画素の数が12であり、動き量vが5である
ときの、方程式生成部903が生成する方程式の例につ
いて説明する。
【0538】前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに
対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v
乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、上述したよ
うに、式(40)乃至式(51)で表される。
【0539】画素値C12およびC11に注目すると、画素値
C12は、式(73)に示すように、前景の成分F08/vのみ
を含み、画素値C11は、前景の成分F08/vおよび前景の成
分F07/vの積和から成る。従って、前景の成分F07/vは、
式(74)で求めることができる。
【0540】 F08/v=C12 (73) F07/v=C11-C12 (74)
【0541】同様に、画素値C10乃至C01に含まれる前景
の成分を考慮すると、前景の成分F06/v乃至F01/vは、式
(75)乃至式(80)により求めることができる。
【0542】 F06/v=C10-C11 (75) F05/v=C09-C10 (76) F04/v=C08-C09 (77) F03/v=C07-C08+C12 (78) F02/v=C06-C07+C11-C12 (79) F01/v=C05-C06+C10-C11 (80)
【0543】方程式生成部903は、式(73)乃至式
(80)に例を示す、画素値の差により前景の成分を算
出するための方程式を生成する。方程式生成部903
は、生成した方程式を演算部904に供給する。
【0544】演算部904は、方程式生成部903から
供給された方程式に前景成分画像の画素値を設定して、
画素値を設定した方程式を基に、前景の成分を算出す
る。演算部904は、例えば、式(73)乃至式(8
0)が方程式生成部903から供給されたとき、式(7
3)乃至式(80)に画素値C05乃至C12を設定する。
【0545】演算部904は、画素値が設定された式に
基づき、前景の成分を算出する。例えば、演算部904
は、画素値C05乃至C12が設定された式(73)乃至式
(80)に基づく演算により、図77に示すように、前
景の成分F01/v乃至F08/vを算出する。演算部904は、
前景の成分F01/v乃至F08/vを補正部905に供給する。
【0546】補正部905は、演算部904から供給さ
れた前景の成分に、処理単位決定部901から供給され
た動きベクトルに含まれる動き量vを乗じて、動きボケ
を除去した前景の画素値を算出する。例えば、補正部9
05は、演算部904から供給された前景の成分F01/v
乃至F08/vが供給されたとき、前景の成分F01/v乃至F08/
vのそれぞれに、5である動き量vを乗じることにより、
図78に示すように、動きボケを除去した前景の画素値
F01乃至F08を算出する。
【0547】補正部905は、以上のように算出され
た、動きボケを除去した前景の画素値から成る前景成分
画像を動きボケ付加部906および選択部907に供給
する。
【0548】動きボケ付加部906は、動き量vとは異
なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の
値の動きボケ調整量v'、動き量vと無関係の値の動きボ
ケ調整量v'で、動きボケの量を調整することができる。
例えば、図71に示すように、動きボケ付加部906
は、動きボケが除去された前景の画素値Fiを動きボケ調
整量v'で除すことにより、前景成分Fi/v'を算出して、
前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボケの量が調整さ
れた画素値を生成する。例えば、動きボケ調整量v'が3
のとき、画素値C02は、(F01)/v'とされ、画素値C03
は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04は、(F01+F02+F
03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F03+F04)/v'とさ
れる。
【0549】動きボケ付加部906は、動きボケの量を
調整した前景成分画像を選択部907に供給する。
【0550】選択部907は、例えば使用者の選択に対
応した選択信号を基に、補正部905から供給された動
きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加
部906から供給された動きボケの量が調整された前景
成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分
画像を出力する。
【0551】このように、動きボケ調整部106は、選
択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を
調整することができる。
【0552】次に、図75に構成を示す動きボケ調整部
106による前景の動きボケの量の調整の処理を図79
のフローチャートを参照して説明する。
【0553】ステップS901において、動きボケ調整
部106の処理単位決定部901は、動きベクトルおよ
び領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単
位をモデル化部902および補正部905に供給する。
【0554】ステップS902において、動きボケ調整
部106のモデル化部902は、動き量vおよび処理単
位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS
903において、方程式生成部903は、選択または生
成されたモデルを基に、前景成分画像の画素値の差によ
り前景の成分を算出するための方程式を生成する。
【0555】ステップS904において、演算部904
は、作成された方程式に前景成分画像の画素値を設定
し、画素値が設定された方程式を基に、画素値の差分か
ら前景の成分を抽出する。ステップS905において、
演算部904は、処理単位に対応する全ての前景の成分
を抽出したか否かを判定し、処理単位に対応する全ての
前景の成分を抽出していないと判定された場合、ステッ
プS904に戻り、前景の成分を抽出の処理を繰り返
す。
【0556】ステップS905において、処理単位に対
応する全ての前景の成分を抽出したと判定された場合、
ステップS906に進み、補正部905は、動き量vを
基に、演算部904から供給された前景の成分F01/v乃
至F08/vのそれぞれを補正して、動きボケを除去した前
景の画素値F01乃至F08を算出する。
【0557】ステップS907において、動きボケ付加
部906は、動きボケの量を調整した前景の画素値を算
出して、選択部907は、動きボケが除去された画像ま
たは動きボケの量が調整された画像のいずれかを選択し
て、選択した画像を出力して、処理は終了する。
【0558】このように、図75に構成を示す動きボケ
調整部106は、より簡単な演算で、より迅速に、動き
ボケを含む前景画像から動きボケを調整することができ
る。
【0559】ウィナー・フィルタなど従来の動きボケを
部分的に除去する手法が、理想状態では効果が認められ
るが、量子化され、ノイズを含んだ実際の画像に対して
十分な効果が得られないのに対し、図75に構成を示す
動きボケ調整部106においても、量子化され、ノイズ
を含んだ実際の画像に対しても十分な効果が認められ、
精度の良い動きボケの除去が可能となる。
【0560】図80は、信号処理装置の機能の他の構成
を示すブロック図である。
【0561】図2に示す部分と同様の部分には同一の番
号を付してあり、その説明は適宜省略する。
【0562】オブジェクト抽出部101は、入力画像に
含まれる前景のオブジェクトに対応する画像オブジェク
トを粗く抽出して、抽出した画像オブジェクトを動き検
出部102に供給する。動き検出部102は、粗く抽出
された前景のオブジェクトに対応する画像オブジェクト
の動きベクトルを算出して、算出した動きベクトルおよ
び動きベクトルの位置情報を混合比算出部104に供給
する。
【0563】領域特定部103は、領域情報を混合比算
出部104および合成部1001に供給する。
【0564】混合比算出部104は、混合比αを前景背
景分離部105および合成部1001に供給する。
【0565】前景背景分離部105は、前景成分画像を
合成部1001に供給する。
【0566】合成部1001は、混合比算出部104か
ら供給された混合比α、領域特定部103から供給され
た領域情報を基に、任意の背景画像と、前景背景分離部
105から供給された前景成分画像とを合成して、任意
の背景画像と前景成分画像とが合成された合成画像を出
力する。
【0567】図81は、合成部1001の構成を示す図
である。背景成分生成部1021は、混合比αおよび任
意の背景画像を基に、背景成分画像を生成して、混合領
域画像合成部1022に供給する。
【0568】混合領域画像合成部1022は、背景成分
生成部1021から供給された背景成分画像と前景成分
画像とを合成することにより、混合領域合成画像を生成
して、生成した混合領域合成画像を画像合成部1023
に供給する。
【0569】画像合成部1023は、領域情報を基に、
前景成分画像、混合領域画像合成部1022から供給さ
れた混合領域合成画像、および任意の背景画像を合成し
て、合成画像を生成して出力する。
【0570】このように、合成部1001は、前景成分
画像を、任意の背景画像に合成することができる。
【0571】特徴量である混合比αを基に前景成分画像
を任意の背景画像と合成して得られた画像は、単に画素
を合成した画像に比較し、より自然なものと成る。
【0572】なお、混合比αは、画素値に含まれる背景
の成分の割合として説明したが、画素値に含まれる前景
の成分の割合としてもよい。
【0573】また、前景となるオブジェクトの動きの方
向は左から右として説明したが、その方向に限定されな
いことは勿論である。
【0574】以上においては、3次元空間と時間軸情報
を有する現実空間の画像をビデオカメラを用いて2次元
空間と時間軸情報を有する時空間への射影を行った場合
を例としたが、本発明は、この例に限らず、より多くの
第1の次元の第1の情報を、より少ない第2の次元の第
2の情報に射影した場合に、その射影によって発生する
歪みを補正したり、有意情報を抽出したり、またはより
自然に画像を合成する場合に適応することが可能であ
る。
【0575】なお、センサは、CCDに限らす、固体撮像
素子である、例えば、BBD(Bucket Brigade Device)、
CID(Charge Injection Device)、またはCPD(Charge
Priming Device)などのセンサでもよく、また、検出素
子がマトリックス状に配置されているセンサに限らず、
検出素子が1列に並んでいるセンサでもよい。
【0576】本発明の画像処理を行うプログラムを記録
した記録媒体は、図1に示すように、コンピュータとは
別に、ユーザにプログラムを提供するために配布され
る、プログラムが記録されている磁気ディスク51(フ
ロッピ(登録商標)ディスクを含む)、光ディスク52
(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digita
l Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク53(M
D(Mini-Disc)(商標)を含む)、もしくは半導体メ
モリ54などよりなるリムーバブルメディアにより構成
されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状
態でユーザに提供される、プログラムが記録されている
ROM22や、記憶部28に含まれるハードディスクなど
で構成される。
【0577】また、画像処理を行うプログラムは、有線
または無線の伝送路を介して、コンピュータに供給され
るようにしてもよい。
【0578】なお、本明細書において、記録媒体に記録
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
【0579】
【発明の効果】本発明の画像処理装置および方法、記録
媒体、並びにプログラムによれば、画像データに対し
て、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分
のみからなる前景領域と、背景オブジェクトを構成する
背景オブジェクト成分のみからなる背景領域とからなる
非混合領域と、前景オブジェクト成分と背景オブジェク
ト成分とが混合されてなる混合領域とを特定する領域特
定情報と、前景オブジェクト成分の動きとに基づいて、
混合領域内において、混合比がほぼ同一となる等高線領
域に位置する注目フレーム内の等高線領域画素データが
画像データから抽出され、注目フレームとは異なるフレ
ームから、等高線領域画素データに対応する対応画素デ
ータが抽出され、等高線領域画素データまたは対応画素
データに対応し、背景オブジェクト成分のみからなる画
素データである背景画素データが抽出され、等高線領域
画素データ、対応画素データ、および背景画素データを
用いて混合比を未知数とする方程式が生成され、方程式
を解くことにより、注目フレームにおける混合比が検出
されるようにしたので、複数のオブジェクトの混ざり合
いの状態を示す混合比を検出することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号処理装置の一実施の形態の構
成を示すブロック図である。
【図2】信号処理装置を示すブロック図である。
【図3】センサによる撮像を説明する図である。
【図4】画素の配置を説明する図である。
【図5】検出素子の動作を説明する図である。
【図6】動いている前景に対応するオブジェクトと、静
止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して得
られる画像を説明する図である。
【図7】背景領域、前景領域、混合領域、カバードバッ
クグラウンド領域、およびアンカバードバックグラウン
ド領域を説明する図である。
【図8】静止している前景に対応するオブジェクトおよ
び静止している背景に対応するオブジェクトを撮像した
画像における、隣接して1列に並んでいる画素の画素値
を時間方向に展開したモデル図である。
【図9】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対
応する期間を分割したモデル図である。
【図10】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図11】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図12】前景領域、背景領域、および混合領域の画素
を抽出した例を示す図である。
【図13】画素と画素値を時間方向に展開したモデルと
の対応を示す図である。
【図14】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図15】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図16】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図17】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図18】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図19】動きボケの量の調整の処理を説明するフロー
チャートである。
【図20】領域特定部103の構成の一例を示すブロッ
ク図である。
【図21】前景に対応するオブジェクトが移動している
ときの画像を説明する図である。
【図22】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図23】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図24】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図25】領域判定の条件を説明する図である。
【図26】領域特定部103の領域の特定の結果の例を
示す図である。
【図27】領域特定部103の領域の特定の結果の例を
示す図である。
【図28】領域特定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図29】領域特定部103の他の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図30】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図31】背景画像の例を示す図である。
【図32】2値オブジェクト画像抽出部302の構成を
示すブロック図である。
【図33】相関値の算出を説明する図である。
【図34】相関値の算出を説明する図である。
【図35】2値オブジェクト画像の例を示す図である。
【図36】時間変化検出部303の構成を示すブロック
図である。
【図37】領域判定部342の判定を説明する図であ
る。
【図38】時間変化検出部303の判定の例を示す図で
ある。
【図39】領域判定部103の領域特定の処理を説明す
るフローチャートである。
【図40】領域判定の処理の詳細を説明するフローチャ
ートである。
【図41】領域特定部103のさらに他の構成を示すブ
ロック図である。
【図42】ロバスト化部361の構成を説明するブロッ
ク図である。
【図43】動き補償部381の動き補償を説明する図で
ある。
【図44】動き補償部381の動き補償を説明する図で
ある。
【図45】領域特定の処理を説明するフローチャートで
ある。
【図46】ロバスト化の処理の詳細を説明するフローチ
ャートである。
【図47】混合比算出部104の構成を示すブロック図
である。
【図48】推定混合比処理部401の構成を示すブロッ
ク図である。
【図49】カバードバックグラウンド領域である混合領
域を示す図である。
【図50】等高線領域を説明する図である。
【図51】等高線領域の画素の画素値を時間方向に展開
し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図で
ある。
【図52】線分イ上の画素および対応する画素の画素値
を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分
割したモデル図である。
【図53】線分ロ上の画素および対応する画素の画素値
を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分
割したモデル図である。
【図54】線分ハ上の画素および対応する画素の画素値
を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分
割したモデル図である。
【図55】等高線領域Aに属する画素、前景のオブジェ
クトの動き量vに対応する画素、および対応する背景領
域に属する画素を説明する図である。
【図56】等高線領域Aに属する画素、前景のオブジェ
クトの動き量vに対応する画素、および対応する背景領
域に属する画素を説明する図である。
【図57】混合比αの算出の処理を説明するフローチャ
ートである。
【図58】カバードバックグラウンド領域に対応する混
合比推定の算出の処理を説明するフローチャートであ
る。
【図59】前景背景分離部105の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図60】入力画像、前景成分画像、および背景成分画
像を示す図である。
【図61】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図62】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図63】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に
対応する期間を分割したモデル図である。
【図64】分離部601の構成の一例を示すブロック図
である。
【図65】分離された前景成分画像、および背景成分画
像の例を示す図である。
【図66】前景と背景との分離の処理を説明するフロー
チャートである。
【図67】動きボケ調整部106の構成の一例を示すブ
ロック図である。
【図68】処理単位を説明する図である。
【図69】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図70】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図71】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図72】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、
シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図であ
る。
【図73】動きボケ調整部106の他の構成の一例を示
す図である。
【図74】動きボケ調整部106による前景成分画像に
含まれる動きボケの量の調整の処理を説明するフローチ
ャートである。
【図75】動きボケ調整部106の他の構成の一例を示
すブロック図である。
【図76】画素値と前景の成分のとの対応を指定するモ
デルの例を示す図である。
【図77】前景の成分の算出を説明する図である。
【図78】前景の成分の算出を説明する図である。
【図79】前景の動きボケの量の調整の処理を説明する
フローチャートである。
【図80】信号処理装置の機能の他の構成を示すブロッ
ク図である。
【図81】合成部1001の構成を示す図である。
【符号の説明】
21 CPU, 22 ROM, 23 RAM, 26 入力
部, 27 出力部,28 記憶部, 29 通信部,
51 磁気ディスク, 52 光ディスク, 53
光磁気ディスク, 54 半導体メモリ, 101 オ
ブジェクト抽出部, 102 動き検出部, 103
領域特定部, 104 混合比算出部, 105 前景
背景分離部, 106 動きボケ調整部, 107 選
択部,201 フレームメモリ, 202−1乃至20
2−4 静動判定部, 203−1乃至203−3 領
域判定部, 204 判定フラグ格納フレームメモリ,
205 合成部, 206 判定フラグ格納フレーム
メモリ, 301 背景画像生成部, 302 2値オ
ブジェクト画像抽出部, 303 時間変化検出部,
321 相関値演算部, 322 しきい値処理部,
341 フレームメモリ, 342 領域判定部, 3
61 ロバスト化部, 381 動き補償部, 382
スイッチ, 383−1乃至383−N フレームメ
モリ、384−1乃至384−N 重み付け部, 38
5 積算部, 401 推定混合比処理部, 402
推定混合比処理部, 403 混合比決定部, 421
等高線領域情報生成部, 422 正規方程式生成部,
423 最小自乗近似部, 601 分離部, 60
2 スイッチ, 603 合成部, 604スイッチ,
605 合成部, 621 フレームメモリ, 62
2 分離処理ブロック, 623 フレームメモリ,
631 アンカバード領域処理部,632 カバード領
域処理部, 633 合成部, 634 合成部, 8
01処理単位決定部, 802 モデル化部, 803
方程式生成部, 804足し込み部, 805 演算
部, 806 動きボケ付加部, 807 選択部,
821 選択部, 901 処理単位決定部, 902
モデル化部,903 方程式生成部, 904 演算
部, 905 補正部, 906 動きボケ付加部,
907 選択部, 1001 合成部, 1021 背
景成分生成部, 1022 混合領域画像合成部, 1
023 画像合成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢尾 貴志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 永野 隆浩 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 藤原 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 三宅 徹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 和田 成司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B057 AA20 BA02 BA30 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC03 CE04 CE08 CE12 CE17 DA08 DA17 DB02 DB06 DB09 DC34 5C054 EJ00 FC01 FC12 FC13 FC14 GA04 GB01 GB14 HA00 5L096 AA02 AA06 BA20 CA04 EA43 FA34 GA19 HA03 HA04

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間積分効果を有する所定数の画素を有
    する撮像素子によって取得された所定数の画素データか
    らなる画像データを画像処理し、現実世界では複数であ
    るオブジェクトの前記画素データにおける混合状態を示
    す混合比を算出する画像処理装置において、 前記画像データに対して、前景オブジェクトを構成する
    前景オブジェクト成分のみからなる前景領域と、背景オ
    ブジェクトを構成する背景オブジェクト成分のみからな
    る背景領域とからなる非混合領域と、前記前景オブジェ
    クト成分と前記背景オブジェクト成分とが混合されてな
    る混合領域とを特定する領域特定情報と、前記前景オブ
    ジェクト成分の動きとに基づいて、前記混合領域内にお
    いて、前記混合比がほぼ同一となる等高線領域に位置す
    る注目フレーム内の等高線領域画素データを前記画像デ
    ータから抽出し、前記注目フレームとは異なるフレーム
    から、前記等高線領域画素データに対応する対応画素デ
    ータを抽出し、前記等高線領域画素データまたは前記対
    応画素データに対応し、背景オブジェクト成分のみから
    なる前記画素データである背景画素データを抽出し、前
    記等高線領域画素データ、前記対応画素データ、および
    前記背景画素データを用いて前記混合比を未知数とする
    方程式を生成する方程式生成手段と、 前記方程式を解くことにより、前記注目フレームにおけ
    る前記混合比を検出する混合比検出手段とを含むことを
    特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記方程式生成手段は、前記フレームに
    おける前記前景オブジェクトの動きの量に対応して、前
    記対応画素データを抽出することを特徴とする請求項1
    に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記方程式生成手段は、前記フレームに
    おける前記背景オブジェクトの動きの量に対応して、前
    記背景画素データを抽出することを特徴とする請求項1
    に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記方程式生成手段は、前記混合比を最
    小自乗法により算出するための、前記等高線領域画素デ
    ータ、前記対応画素データ、および前記背景画素データ
    の関係に対応する方程式を生成することを特徴とする請
    求項1に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記前景オブジェクトおよび前記背景オ
    ブジェクトの少なくとも一方の動きを検出する動き検出
    手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の画
    像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記前景領域、前記背景領域、および前
    記混合領域を特定する領域特定手段をさらに含むことを
    特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記混合比を基に、前記混合領域の前記
    画素データから少なくとも前記前景オブジェクト成分を
    分離する分離手段をさらに含むことを特徴とする請求項
    1に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 分離された前記前景オブジェクト成分の
    動きボケの量を調整する動きボケ調整手段をさらに含む
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記混合比を基に、所望の他のオブジェ
    クトと分離された前記前景オブジェクト成分とを合成す
    る合成手段をさらに含むことを特徴とする請求項7に記
    載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる画像データを画像処理し、現実世界では複数で
    あるオブジェクトの前記画素データにおける混合状態を
    示す混合比を算出する画像処理方法において、 前記画像データに対して、前景オブジェクトを構成する
    前景オブジェクト成分のみからなる前景領域と、背景オ
    ブジェクトを構成する背景オブジェクト成分のみからな
    る背景領域とからなる非混合領域と、前記前景オブジェ
    クト成分と前記背景オブジェクト成分とが混合されてな
    る混合領域とを特定する領域特定情報と、前記前景オブ
    ジェクト成分の動きとに基づいて、前記混合領域内にお
    いて、前記混合比がほぼ同一となる等高線領域に位置す
    る注目フレーム内の等高線領域画素データを前記画像デ
    ータから抽出し、前記注目フレームとは異なるフレーム
    から、前記等高線領域画素データに対応する対応画素デ
    ータを抽出し、前記等高線領域画素データまたは前記対
    応画素データに対応し、背景オブジェクト成分のみから
    なる前記画素データである背景画素データを抽出し、前
    記等高線領域画素データ、前記対応画素データ、および
    前記背景画素データを用いて前記混合比を未知数とする
    方程式を生成する方程式生成ステップと、 前記方程式を解くことにより、前記注目フレームにおけ
    る前記混合比を検出する混合比検出ステップとを含むこ
    とを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記フレームにおける前記前景オブジェクトの動きの量に
    対応して、前記対応画素データを抽出することを特徴と
    する請求項10に記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記フレームにおける前記背景オブジェクトの動きの量に
    対応して、前記背景画素データを抽出することを特徴と
    する請求項10に記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記混合比を最小自乗法により算出するための、前記等高
    線領域画素データ、前記対応画素データ、および前記背
    景画素データの関係に対応する方程式を生成することを
    特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 前記前景オブジェクトおよび前記背景
    オブジェクトの少なくとも一方の動きを検出する動き検
    出ステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に
    記載の画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記前景領域、前記背景領域、および
    前記混合領域を特定する領域特定ステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記混合比を基に、前記混合領域の前
    記画素データから少なくとも前記前景オブジェクト成分
    を分離する分離ステップをさらに含むことを特徴とする
    請求項10に記載の画像処理方法。
  17. 【請求項17】 分離された前記前景オブジェクト成分
    の動きボケの量を調整する動きボケ調整ステップをさら
    に含むことを特徴とする請求項16に記載の画像処理方
    法。
  18. 【請求項18】 前記混合比を基に、所望の他のオブジ
    ェクトと分離された前記前景オブジェクト成分とを合成
    する合成ステップをさらに含むことを特徴とする請求項
    16に記載の画像処理方法。
  19. 【請求項19】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる画像データを画像処理し、現実世界では複数で
    あるオブジェクトの前記画素データにおける混合状態を
    示す混合比を算出する画像処理用のプログラムであっ
    て、 前記画像データに対して、前景オブジェクトを構成する
    前景オブジェクト成分のみからなる前景領域と、背景オ
    ブジェクトを構成する背景オブジェクト成分のみからな
    る背景領域とからなる非混合領域と、前記前景オブジェ
    クト成分と前記背景オブジェクト成分とが混合されてな
    る混合領域とを特定する領域特定情報と、前記前景オブ
    ジェクト成分の動きとに基づいて、前記混合領域内にお
    いて、前記混合比がほぼ同一となる等高線領域に位置す
    る注目フレーム内の等高線領域画素データを前記画像デ
    ータから抽出し、前記注目フレームとは異なるフレーム
    から、前記等高線領域画素データに対応する対応画素デ
    ータを抽出し、前記等高線領域画素データまたは前記対
    応画素データに対応し、背景オブジェクト成分のみから
    なる前記画素データである背景画素データを抽出し、前
    記等高線領域画素データ、前記対応画素データ、および
    前記背景画素データを用いて前記混合比を未知数とする
    方程式を生成する方程式生成ステップと、 前記方程式を解くことにより、前記注目フレームにおけ
    る前記混合比を検出する混合比検出ステップとを含むこ
    とを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラ
    ムが記録されている記録媒体。
  20. 【請求項20】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記フレームにおける前記前景オブジェクトの動きの量に
    対応して、前記対応画素データを抽出することを特徴と
    する請求項19に記載の記録媒体。
  21. 【請求項21】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記フレームにおける前記背景オブジェクトの動きの量に
    対応して、前記背景画素データを抽出することを特徴と
    する請求項19に記載の記録媒体。
  22. 【請求項22】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記混合比を最小自乗法により算出するための、前記等高
    線領域画素データ、前記対応画素データ、および前記背
    景画素データの関係に対応する方程式を生成することを
    特徴とする請求項19に記載の記録媒体。
  23. 【請求項23】 前記プログラムは、前記前景オブジェ
    クトおよび前記背景オブジェクトの少なくとも一方の動
    きを検出する動き検出ステップをさらに含むことを特徴
    とする請求項19に記載の記録媒体。
  24. 【請求項24】 前記プログラムは、前記前景領域、前
    記背景領域、および前記混合領域を特定する領域特定ス
    テップをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載
    の記録媒体。
  25. 【請求項25】 前記プログラムは、前記混合比を基
    に、前記混合領域の前記画素データから少なくとも前記
    前景オブジェクト成分を分離する分離ステップをさらに
    含むことを特徴とする請求項19に記載の記録媒体。
  26. 【請求項26】 前記プログラムは、分離された前記前
    景オブジェクト成分の動きボケの量を調整する動きボケ
    調整ステップをさらに含むことを特徴とする請求項25
    に記載の記録媒体。
  27. 【請求項27】 前記プログラムは、前記混合比を基
    に、所望の他のオブジェクトと分離された前記前景オブ
    ジェクト成分とを合成する合成ステップをさらに含むこ
    とを特徴とする請求項25に記載の記録媒体。
  28. 【請求項28】 時間積分効果を有する所定数の画素を
    有する撮像素子によって取得された所定数の画素データ
    からなる画像データを画像処理し、現実世界では複数で
    あるオブジェクトの前記画素データにおける混合状態を
    示す混合比を算出するコンピュータに、 前記画像データに対して、前景オブジェクトを構成する
    前景オブジェクト成分のみからなる前景領域と、背景オ
    ブジェクトを構成する背景オブジェクト成分のみからな
    る背景領域とからなる非混合領域と、前記前景オブジェ
    クト成分と前記背景オブジェクト成分とが混合されてな
    る混合領域とを特定する領域特定情報と、前記前景オブ
    ジェクト成分の動きとに基づいて、前記混合領域内にお
    いて、前記混合比がほぼ同一となる等高線領域に位置す
    る注目フレーム内の等高線領域画素データを前記画像デ
    ータから抽出し、前記注目フレームとは異なるフレーム
    から、前記等高線領域画素データに対応する対応画素デ
    ータを抽出し、前記等高線領域画素データまたは前記対
    応画素データに対応し、背景オブジェクト成分のみから
    なる前記画素データである背景画素データを抽出し、前
    記等高線領域画素データ、前記対応画素データ、および
    前記背景画素データを用いて前記混合比を未知数とする
    方程式を生成する方程式生成ステップと、 前記方程式を解くことにより、前記注目フレームにおけ
    る前記混合比を検出する混合比検出ステップとを実行さ
    せるプログラム。
  29. 【請求項29】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記フレームにおける前記前景オブジェクトの動きの量に
    対応して、前記対応画素データを抽出することを特徴と
    する請求項28に記載のプログラム。
  30. 【請求項30】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記フレームにおける前記背景オブジェクトの動きの量に
    対応して、前記背景画素データを抽出することを特徴と
    する請求項28に記載のプログラム。
  31. 【請求項31】 前記方程式生成ステップの処理は、前
    記混合比を最小自乗法により算出するための、前記等高
    線領域画素データ、前記対応画素データ、および前記背
    景画素データの関係に対応する方程式を生成することを
    特徴とする請求項28に記載のプログラム。
  32. 【請求項32】 前記前景オブジェクトおよび前記背景
    オブジェクトの少なくとも一方の動きを検出する動き検
    出ステップをさらに含むことを特徴とする請求項28に
    記載のプログラム。
  33. 【請求項33】 前記前景領域、前記背景領域、および
    前記混合領域を特定する領域特定ステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項28に記載のプログラム。
  34. 【請求項34】 前記混合比を基に、前記混合領域の前
    記画素データから少なくとも前記前景オブジェクト成分
    を分離する分離ステップをさらに含むことを特徴とする
    請求項28に記載のプログラム。
  35. 【請求項35】 分離された前記前景オブジェクト成分
    の動きボケの量を調整する動きボケ調整ステップをさら
    に含むことを特徴とする請求項34に記載のプログラ
    ム。
  36. 【請求項36】 前記混合比を基に、所望の他のオブジ
    ェクトと分離された前記前景オブジェクト成分とを合成
    する合成ステップをさらに含むことを特徴とする請求項
    34に記載のプログラム。
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