JP2003017455A - 基材処理方法、基材処理装置及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

基材処理方法、基材処理装置及び電子デバイスの製造方法

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JP2003017455A
JP2003017455A JP2001203808A JP2001203808A JP2003017455A JP 2003017455 A JP2003017455 A JP 2003017455A JP 2001203808 A JP2001203808 A JP 2001203808A JP 2001203808 A JP2001203808 A JP 2001203808A JP 2003017455 A JP2003017455 A JP 2003017455A
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semiconductor wafer
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Hironori Suzuki
博則 鈴木
Katsumi Suzuki
克己 鈴木
Toshiki Nakajima
俊貴 中島
Masafumi Muramatsu
真文 村松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジスト材料に代表される有機物を、好適
に、残渣なく、より速やかに処理することが可能な基材
処理方法を提供する。 【解決手段】 半導体ウェハ12に紫外線を照射する照
射部14と、前記半導体ウェハ12の表面に付着するレ
ジスト膜40の除去をなす水槽16を備える。このよう
に基材処理装置を構成し、紫外線を照射した半導体ウェ
ハ12を水槽16に浸漬させれば、温水によって半導体
ウェハ12の表面に形成されたレジスト膜40を、前記
半導体ウェハ12の表面から除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材処理方法、基
材処理装置及び電子デバイスの製造方法に係り、特に製
造工程で使用される有機物の除去を行うための基材処理
方法、基材処理装置及び電子デバイスの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電気製品、コンピューターを始めとする
様々な機器には、各種半導体装置、各種液晶表示装置な
どの電子デバイスが用いられている。このような電子デ
バイスを製造するためには、製造の途中で半導体ウェハ
ーや液晶パネル用基板上にレジスト層を設け、露光、現
像により所望のパターンを形成し、かかるレジスト層を
マスクとして、エッチングを行い、半導体ウェハーや液
晶パネル基板上に所望の形状を得るフォトリソグラフィ
ー工程が不可欠である。
【0003】このレジスト層は、エッチングを行う際に
は必要なものであるが、エッチング終了後は不要、かつ
微量でも残存した場合、完成した半導体装置や液晶表示
装置の電気特性、表示特性、信頼性に多大な悪影響を及
ぼすことになる。従って、微量の残渣も無いように分解
除去する必要がある。
【0004】このようなレジスト層を除去する方法とし
ては、1)レジスト層を有機溶媒を含む剥離液で処理し
て溶解除去する方法、2)レジスト層をアルカリ溶液で
処理して分解除去する方法、3)レジスト層を熱濃硫
酸、「熱濃硫酸+過酸化水素水」等で処理して酸化分解
する方法、及び4)レジスト層をO2プラズマで処理し
て灰化除去(アッシング)する方法、が知られている。
【0005】しかし、上記1)〜3)の方法は、濃厚な
薬液を使用する必要があるため、危険性も高く、環境へ
の負荷も大きい。また、高価な剥離液を用いなければな
らない場合もある。さらに、薬液の種類によっては、レ
ジスト層を除去する際に薬液を加熱しなければならず、
設備コスト、エネルギーコストが膨大なものとなる。さ
らには、薬液の種類、処理条件によっては、半導体ウェ
ハー表面や液晶パネル基板表面に単分子層レベルの残渣
が発生する場合がある。
【0006】一方、上記4)の方法では、レジスト層や
アッシング装置由来の粒子が、半導体ウェハー表面や液
晶パネル用基板表面に付着し、後工程に悪影響を与え
る。このため、レジスト層を除去後、半導体ウェハーや
液晶パネル用基板の洗浄を行う必要があり、工程数の増
加は避けられない。しかも、上記4)の方法は真空環境
下で行わなければならず、またプラズマ発生のための電
力も必要であり、このための設備コストおよび電力、エ
ネルギーコストは膨大なものとなる。さらには、上記
4)の方法を行なうと、半導体ウェハーの表面がプラズ
マダメージにより劣化する場合がある。
【0007】上記のような問題点を克服するため、最
近、レジスト層を、オゾン含有水で処理することによ
り、分解除去する方法が学会等で発表された。さらに、
処理速度を上げるため、オゾンガス雰囲気下において温
純水スプレー処理を行うことにより、レジスト層を分解
除去する方法(特開平5-152203号公報)についても、特
許出願がなされている。
【0008】これらオゾンを応用した有機物除去技術
は、(1)薬液をまったく使用しないか、使用したとし
ても極低濃度の薬液を使用するだけであり、また処理後
のオゾンの分解が容易であるため環境への負荷が極めて
小さく、(2)O2プラズマ処理に比較すると半導体ウ
ェハー表面や液晶パネル用基板表面に対してダメージが
小さいという優れた特徴を有している。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、本
発明者の研究から、レジスト材料やこのレジスト材料の
上下に施されることがある有機反射防止膜(ARC)の種類
によっては、または半導体製造プロセス中で加えられる
ドライエッチングによるダメージやイオン打ち込みによ
るダメージによっては、単なるオゾン含有水による処
理、オゾンガスを含む気体雰囲気下での温純水スプレー
処理、オゾンガス及び水蒸気を含む雰囲気下での処理な
どでは、除去できないか、除去できたとしても十分な除
去速度が得られない場合があることがわかった。
【0010】このような課題を解決するため、本発明者
は、有機物に紫外線照射を行いつつオゾン水処理を行う
ことにより、オゾン水のみでは分解が困難又は除去速度
の遅いレジスト材料や有機反射防止膜について、分解及
び除去速度が向上することを見出し、特許出願をしてい
る(特願2000-3941号)。この方法により多量の有機物
の速やかな分解が可能となったが、高濃度のイオン打ち
込みが行われたレジストなどについてはまだ除去が困難
であるという課題があった。また、除去が可能な有機物
についてもさらなる除去速度の増大が望まれるという課
題があった。
【0011】本発明の目的は、これら課題を解決し、レ
ジスト材料に代表される有機物を、好適に、残渣なく、
より速やかに処理することが可能な基材処理方法、基材
処理装置及びこの基材処理方法を工程の一部として有す
る電子デバイスの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
に示す発明によって達成される。 (1) 本発明の基材処理方法は、処理すべき基材に紫
外線を照射した後、前記基材を水中に投入し基材表面に
付着する有機物を分解及び除去することを特徴とする。
本発明の基材処理方法によると、紫外線を用いない場合
には分解除去できなかった有機物の除去が可能となる。
この理由は、紫外線により有機物が光分解され、より後
工程での処理が容易になったからと考えられる。特に1
E15atoms/cm2の高濃度イオン打ち込みダメージによ
り表面に変質層ができたレジスト膜の場合では、紫外線
を照射することにより、前記変質層にひび割れが発生
し、剥離現象が発生する。このため紫外線照射後、資材
を水中に投入すれば、従来除去が困難であった変質層が
容易に除去できるとともに、当該変質層の下層に位置す
るノンダメージ層についても除去を容易に行うことがで
きる。
【0013】(2) 上記(1)の基材処理方法におい
ては、前記基材を水中に投入する際、前記液中でバブリ
ングを行うことが好ましい。有機物に気泡を当てること
により基材表面からの剥離を促進することが可能にな
る。
【0014】(3) 上記(2)の基材処理方法におい
て、前記バブリングは、沸騰により生じるようにしても
よい。沸騰によってバブリングを発生させれば、バブリ
ング発生用の設備を不要にすることができる。
【0015】(4) 上記(2)又は上記(3)の基材
処理方法において、バブリングは、減圧状態で行うよう
にしてもよい。減圧状態でバブリングを発生させれば、
気泡が拡大し、さらに基材表面からの剥離を促進するこ
とが可能になる。
【0016】(5) 上記(1)乃至(4)の基材処理
方法において、前記基材が半導体ウェハー又は液晶パネ
ル基板であってもよい。
【0017】(6) 上記(1)乃至(5)の基材処理
方法において、前記有機物がレジスト材料又は有機反射
防止膜であってもよい。したがって、本発明において
は、半導体基板や液晶パネル用基板におけるレジスト剥
離、有機反射防止膜の処理に効果がある。
【0018】(7) 本発明の基材処理装置は、上記
(1)に記載の基材処理方法を実施することのできる基
材処理装置であって、基材に紫外線を照射する手段と、
前記基材を投入可能とし前記基材表面に付着する有機物
の除去をなす水槽を備えたことを特徴とする。
【0019】(8) 本発明の電子デバイスの製造方法
は、上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の基材処理
方法によって、基材表面に付着する有機物を除去する工
程を有することを特徴とする。このため、基材表面から
レジスト等をより完全に除去することができるので、製
造される電子デバイス(半導体装置や液晶装置)の信頼
性を高めることができる。また、基材表面からレジスト
等をより効率的に除去することができるので、電子デバ
イス(半導体装置や液晶装置)をより低コストで製造す
ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る基材処理方
法、基材処理装置及び電子デバイスの製造方法に好適な
具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図
1は、本実施の形態に係る基材処理方法を行うための実
験装置の説明図である。発明者は、種々の実験や検討を
行い、資材に紫外線を照射した後、有機物の除去に様々
な方法が適用できることを考案した。同図に示すように
実験装置10は、基材となる半導体ウェハ12に紫外線
をあてる照射部14と、当該照射部14の後段に設けら
れる水槽16とで構成されている。
【0021】照射部14は、筐体18を本体としてお
り、当該筐体18内の天井側には、紫外線ランプ20が
取り付けられているとともに、前記紫外線ランプ20の
下方側には、昇降可能なステージ22が設けられてい
る。このため当該ステージ22に半導体ウェハ12を登
載することで、紫外線ランプ20に対する半導体ウェハ
12の照射距離を調整することができる。なお紫外線ラ
ンプ20は、その電力が600W(ランプ電圧:130
V、ランプ電流:4.9A)となっており、発する紫外
線のピーク波長は、254nmおよび365nmとなっ
ている。
【0022】またステージ22には、冷凍機(チラー)
24からの冷却水が循環しており、当該冷凍機24を稼
働させることで、紫外線ランプ20により上昇した半導
体ウェハ12の温度をあらかじめ設定した温度まで冷却
できるようになっている。
【0023】一方、実験装置10を構成する他方側の水
槽16は、その底面にヒータ26が設けられており、水
槽16に溜められた水28(300cc)を設定した温
度まで加熱可能にしている。さらに前記水槽16の底面
には図示しない電磁石が設けられており、当該電磁石を
稼働させることで、水槽16内に置かれた攪拌部材30
を前記水槽16内で移動可能にしている。
【0024】このように構成された実験装置10を用い
て発明者は、紫外線照射後の半導体ウェハ12を水槽1
6に浸漬させ、前記半導体ウェハ12の表面に形成され
た有機物となるレジスト膜が除去し易くなる条件を見出
した。以下に実施例の詳細とその結果を示す。
【0025】(実施例)本実施例は、レジスト膜40に
紫外線を照射させた後、半導体ウェハ12を温度の異な
る水槽16に浸漬させ、温度差によるレジスト膜40の
除去度合いを比較したものである。本実施例によれば、
実験対象となる半導体ウェハ12の表面にまずノボラッ
ク系の(ポジ)レジスト膜40を1μmの厚みで形成し
ておき、次いで前記レジスト膜40の上方から、当該レ
ジスト膜40の表面に向かってリン(P)を1E15at
oms/cm2だけイオン注入する(打ち込みエネルギは、
30keV)。このようにレジスト膜40の表面に対し
イオン注入を行えば、レジスト膜40の表面が変質層と
なり、当該レジスト膜40は、変質層と、この変質層の
下層に位置するノンダメージ層との2層構造となる。
【0026】このような工程を経た半導体ウェハ12を
筐体18の内部に入れ、ステージ22に搭載する。そし
て半導体ウェハ12をステージ22に搭載した後は、当
該ステージ22を昇降させ、半導体ウェハ12と紫外線
ランプ20との間を222mmに設定するとともに、半
導体ウェハ12に照射される紫外線ランプ20の照度を
33.6mW/cm2に設定する。そしてこれら条件を
定めた後、半導体ウェハ12の表面に紫外線照射を2分
間行う。なお紫外線照射時の半導体ウェハ12の温度
は、冷凍機24を稼働させ60℃になるよう設定する。
そして照射部14において紫外線照射を行い、その後5
分間放置した後、前記半導体ウェハ12を水槽16に3
分間浸漬する。
【0027】図2は、半導体ウェハに紫外線照射を行っ
た後、温度の異なる水槽に半導体ウェハを浸漬させレジ
スト膜の除去度合いを比較した結果を示す表と、各条件
における半導体ウェハの表面状態を示す拡大図である。
【0028】同図に示すように、水槽16中の水28
を、60℃、90℃、100℃の3段階に区切り、同一
条件で紫外線が照射された半導体ウェハ12を浸漬させ
た。なお同図(1)における最右側の欄は、剥離の状態
を数字で示したものであり、1が最良の状態であり、次
いで2、3の順で示される。
【0029】同図(2)は、水槽16によってレジスト
膜40の除去がなされた半導体ウェハ12の状態を拡大
観察したものであるが、No4のサンプルがレジスト膜
40が除去された面積が最も広いものとなっている。そ
して剥離状態はNo4に続きNo1、No2、No3の
順となっている。なお同図(2)において、ハッチング
の無い範囲は、半導体ウェハの表面が露出している部分
を示し、斜めハッチングの範囲は、ノンダメージ層の表
面が露出している部分を示し、縦ハッチングの範囲は、
変質層の表面が露出している部分を示している。
【0030】上記の結果より、水温が低いほうがレジス
ト膜40の剥離性が高いことが確認された。しかし90
℃の温度であってもNo4のサンプルに示すように、攪
拌部材30を用いず、沸騰時に生じる気泡を細かくしな
ければ(攪拌部材30を用いると気泡が細かくなる)、
剥離状態は良好となるが、これはバブリングの力が半導
体ウェハ12の表面に大きく加わるためだと考えられ
る。このため水温を低く設定するとともに、水槽16に
積極的に空気を送り出し、バブリングの効果を高めた
り、本水槽16を減圧環境下におけば、更なる剥離効果
を得ることが可能になる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、処理
すべき基材に紫外線を照射した後、前記基材を水中に投
入し基材表面に付着する有機物を除去するようにしたこ
とから、レジスト材料に代表される有機物を、好適に、
残渣なく、より速やかに、分解、除去することが可能と
なる。
【0032】また、本発明により、半導体装置や液晶表
示装置などの電子デバイスを製造する場合、半導体ウェ
ハーや液晶パネル用基板などの表面性状を劣化させず
に、レジスト材料、有機汚染を好適に除去することがで
きる。そして、本発明の最も優れている点は、環境問題
の解決に貢献しつつ、以上述べたような利点を享受でき
ることにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る基材処理方法を行うための
実験装置の説明図である。
【図2】半導体ウェハに紫外線照射を行った後、温度の
異なる水槽に半導体ウェハを浸漬させレジスト膜の除去
度合いを比較した結果を示す表と、各条件における半導
体ウェハの表面状態を示す拡大図である。
【符号の説明】
10………実験装置、12………半導体ウェハ、14…
……照射部、16………水槽、18………筐体、20…
……紫外線ランプ、22………ステージ、24………冷
凍機、26………ヒータ、28………水、30………攪
拌部材、40………レジスト膜
フロントページの続き (72)発明者 中島 俊貴 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 村松 真文 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA25 CA06 LA01 LA02 5F043 CC16 DD30 EE06 5F046 MA03 MA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理すべき基材に紫外線を照射した後、
    前記基材を水中に投入し基材表面に付着する有機物を除
    去することを特徴とする基材処理方法。
  2. 【請求項2】 前記基材を水中に投入する際、前記水中
    でバブリングを行うことを特徴とする請求項1に記載の
    基材処理方法。
  3. 【請求項3】 前記バブリングは、沸騰により生じるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の基材処理方法。
  4. 【請求項4】 バブリングは、減圧状態で行われること
    を特徴とする請求項2または3に記載の基材処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の基材
    処理方法において、前記基材が半導体ウェハー又は液晶
    パネル基板であることを特徴とする基材処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の基材処
    理方法において、前記有機物がレジスト材料又は有機反
    射防止膜からなることを特徴とする基材処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の基材処理方法を実施す
    ることのできる基材処理装置であって、基材に紫外線を
    照射する手段と、前記基材を投入可能とし前記基材表面
    に付着する有機物の除去をなす水槽を備えたことを特徴
    とする基材処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれかに記載の基材
    処理方法によって、基材表面に付着する有機物を除去す
    る工程を有することを特徴とする電子デバイスの製造方
    法。
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