JP2003017444A - 半導体ウェーハの加工取り代の測定方法およびその装置 - Google Patents
半導体ウェーハの加工取り代の測定方法およびその装置Info
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- JP2003017444A JP2003017444A JP2001198656A JP2001198656A JP2003017444A JP 2003017444 A JP2003017444 A JP 2003017444A JP 2001198656 A JP2001198656 A JP 2001198656A JP 2001198656 A JP2001198656 A JP 2001198656A JP 2003017444 A JP2003017444 A JP 2003017444A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体ウェーハの加工取り代を高精度に管理
する半導体ウェーハの加工取り代の測定方法およびその
装置を提供する。 【解決手段】 シリコンウェーハWの面取り部に、深さ
測定用のスケール穴S1,S2を形成し、その後、シリ
コンウェーハWの面取り部に所定の加工を施す。そし
て、この加工の前後において、シリコンウェーハWのス
ケール穴S1,S2の深さを測定する。次いで、この深
さの差から、その加工の取り代を算出する。これによ
り、従来では困難とされていたシリコンウェーハWの高
精度な加工取り代の管理を行うことができる。
する半導体ウェーハの加工取り代の測定方法およびその
装置を提供する。 【解決手段】 シリコンウェーハWの面取り部に、深さ
測定用のスケール穴S1,S2を形成し、その後、シリ
コンウェーハWの面取り部に所定の加工を施す。そし
て、この加工の前後において、シリコンウェーハWのス
ケール穴S1,S2の深さを測定する。次いで、この深
さの差から、その加工の取り代を算出する。これによ
り、従来では困難とされていたシリコンウェーハWの高
精度な加工取り代の管理を行うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体ウェーハの
加工取り代の測定方法およびその装置、詳しくは半導体
ウェーハの加工取り代を高精度に管理する半導体ウェー
ハの加工取り代の測定方法およびその装置に関する。
加工取り代の測定方法およびその装置、詳しくは半導体
ウェーハの加工取り代を高精度に管理する半導体ウェー
ハの加工取り代の測定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の標準的な半導体ウェーハの加工プ
ロセスの一例を、図4を参照して説明する。図4は、従
来手段に係る半導体ウェーハの製造方法を示すフローシ
ートである。まず、スライス工程(S401)では、ブ
ロック切断後のインゴットをスライスし、シリコンウェ
ーハを得る。次いで、面取り工程(S402)では、シ
リコンウェーハの外周部に面取りを施す。ここでは、#
800の砥粒を結合材によって結合した粗面取り砥石を
使用し、100μm程度の加工取り代となるように研削
した後、#1500の砥粒を結合材によって結合した仕
上げ面取り砥石を使用し、10μm程度の加工取り代と
なるように研削する。続くラップ工程(S403)で
は、ラップ盤により、シリコンウェーハの表裏両面をラ
ッピングする。ここでは、通常、片面で20〜50μ
m、両面で40〜100μm程度がラッピングされる。
ロセスの一例を、図4を参照して説明する。図4は、従
来手段に係る半導体ウェーハの製造方法を示すフローシ
ートである。まず、スライス工程(S401)では、ブ
ロック切断後のインゴットをスライスし、シリコンウェ
ーハを得る。次いで、面取り工程(S402)では、シ
リコンウェーハの外周部に面取りを施す。ここでは、#
800の砥粒を結合材によって結合した粗面取り砥石を
使用し、100μm程度の加工取り代となるように研削
した後、#1500の砥粒を結合材によって結合した仕
上げ面取り砥石を使用し、10μm程度の加工取り代と
なるように研削する。続くラップ工程(S403)で
は、ラップ盤により、シリコンウェーハの表裏両面をラ
ッピングする。ここでは、通常、片面で20〜50μ
m、両面で40〜100μm程度がラッピングされる。
【0003】その後、シリコンウェーハを、所定のエッ
チング液(混酸またはアルカリ+混酸)に浸漬し、ラッ
プ時のひずみ、面取り時のひずみなどを除去する(S4
04)。その場合、通常、片面で20μm、両面で40
μmをエッチングする。それから、シリコンウェーハの
外周面およびノッチ部にテープ面取りが施される(S4
05)。すなわち、固定砥粒が表面に付着したテープを
所定の緊張状態でウェーハ外周面およびノッチ部に押し
つける。そして、純水を流しながらテープを揺動させ、
これらのウェーハ外周部およびノッチ部を面取りする。
次のPCR(Polishing Corner Ro
unding)工程(S406)では、シリコンウェー
ハの表裏両面をチャックに吸着した状態で、ウェーハ外
周部にPCR加工を施す。PCR加工では、面取り面が
スラリーと研磨布により鏡面仕上げされる。ここでの加
工取り代は、通常、片面で1.0〜3.0μm、両面で
2.0〜6.0μmである。
チング液(混酸またはアルカリ+混酸)に浸漬し、ラッ
プ時のひずみ、面取り時のひずみなどを除去する(S4
04)。その場合、通常、片面で20μm、両面で40
μmをエッチングする。それから、シリコンウェーハの
外周面およびノッチ部にテープ面取りが施される(S4
05)。すなわち、固定砥粒が表面に付着したテープを
所定の緊張状態でウェーハ外周面およびノッチ部に押し
つける。そして、純水を流しながらテープを揺動させ、
これらのウェーハ外周部およびノッチ部を面取りする。
次のPCR(Polishing Corner Ro
unding)工程(S406)では、シリコンウェー
ハの表裏両面をチャックに吸着した状態で、ウェーハ外
周部にPCR加工を施す。PCR加工では、面取り面が
スラリーと研磨布により鏡面仕上げされる。ここでの加
工取り代は、通常、片面で1.0〜3.0μm、両面で
2.0〜6.0μmである。
【0004】続く1次研磨工程(S407)では、両面
研磨装置を使用し、シリコンウェーハの表裏両面を1〜
5μm研磨する。こうして、エッチング後のシリコンウ
ェーハの歪みを除去したり、PCR加工で発生したシリ
コンウェーハの吸着面のあれなどが除去される。次の仕
上げ研磨工程(S408)では、PCR加工時の吸着・
保持面が、1μm以下の研磨量で仕上げ研磨される。そ
の後、最終洗浄(S409)および検査が施されて、受
注先のデバイスメーカーなどへ出荷される。
研磨装置を使用し、シリコンウェーハの表裏両面を1〜
5μm研磨する。こうして、エッチング後のシリコンウ
ェーハの歪みを除去したり、PCR加工で発生したシリ
コンウェーハの吸着面のあれなどが除去される。次の仕
上げ研磨工程(S408)では、PCR加工時の吸着・
保持面が、1μm以下の研磨量で仕上げ研磨される。そ
の後、最終洗浄(S409)および検査が施されて、受
注先のデバイスメーカーなどへ出荷される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記シリコ
ンウェーハの面取り工程(S402)、PCR工程(S
406)では、例えば砲弾形などに、シリコンウェーハ
の外周部が面取りされている。この面取り面には、面取
り時、ウェーハ中心線を中心として周方向へ延びた多数
本のスジ(研削条痕)が発生していた。また、ピットも
発生していた。これらのスジ不良、ピット不良の発生の
メカニズムを究明するには、面取り部の面状態と、加工
取り代との調査が不可欠である。しかしながら、従来に
あっては、レーザ顕微鏡を使って面取り部の面状態を検
査する技術が知られているだけで、面取り部の取り代を
正確に測定する技術は開発されていなかった。
ンウェーハの面取り工程(S402)、PCR工程(S
406)では、例えば砲弾形などに、シリコンウェーハ
の外周部が面取りされている。この面取り面には、面取
り時、ウェーハ中心線を中心として周方向へ延びた多数
本のスジ(研削条痕)が発生していた。また、ピットも
発生していた。これらのスジ不良、ピット不良の発生の
メカニズムを究明するには、面取り部の面状態と、加工
取り代との調査が不可欠である。しかしながら、従来に
あっては、レーザ顕微鏡を使って面取り部の面状態を検
査する技術が知られているだけで、面取り部の取り代を
正確に測定する技術は開発されていなかった。
【0006】そこで、発明者は、長期にわたる鋭意研究
の結果、ウェーハ面取り部に、底面を有する深さ測定用
のスケール穴を形成し、このスケール穴の面取り加工の
前後の深さの差またはPCR加工の加工前後の深さの差
から、その際の加工取り代を正確に求めることができる
ことを知見し、この発明を完成させた。
の結果、ウェーハ面取り部に、底面を有する深さ測定用
のスケール穴を形成し、このスケール穴の面取り加工の
前後の深さの差またはPCR加工の加工前後の深さの差
から、その際の加工取り代を正確に求めることができる
ことを知見し、この発明を完成させた。
【0007】
【発明の目的】この発明は、半導体ウェーハの加工取り
代を高精度に管理することができる半導体ウェーハの加
工取り代の測定方法およびその装置を提供することを、
その目的としている。
代を高精度に管理することができる半導体ウェーハの加
工取り代の測定方法およびその装置を提供することを、
その目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、半導体ウェーハの被加工取り代部に、底面を有する
深さ測定用のスケール穴を形成する工程と、加工前のこ
のスケール穴の深さを測定する工程と、加工取り代が発
生する加工を半導体ウェーハに施す工程と、加工後の上
記スケール穴の深さを測定する工程と、上記加工前のス
ケール穴の深さから上記加工後のスケール穴の深さを減
算して上記加工取り代を求める工程とを備えた半導体ウ
ェーハの加工取り代の測定方法である。
は、半導体ウェーハの被加工取り代部に、底面を有する
深さ測定用のスケール穴を形成する工程と、加工前のこ
のスケール穴の深さを測定する工程と、加工取り代が発
生する加工を半導体ウェーハに施す工程と、加工後の上
記スケール穴の深さを測定する工程と、上記加工前のス
ケール穴の深さから上記加工後のスケール穴の深さを減
算して上記加工取り代を求める工程とを備えた半導体ウ
ェーハの加工取り代の測定方法である。
【0009】半導体ウェーハとしては、シリコンウェー
ハ,ガリウム砒素ウェーハなどがある。被加工取り代部
としては、半導体ウェーハの平坦な表面部、裏面部だけ
でなく、傾斜面を有する面取り部などが挙げられる。こ
のスケール穴は、半導体ウェーハの被加工取り代部を貫
通しない深さの穴である。スケール穴は、半導体ウェー
ハの平坦な表面部だけに形成してもよいし、このウェー
ハの裏面部だけに形成してもよい。さらに、このウェー
ハの表面部と裏面部との両方に形成してもよい。そし
て、この半導体ウェーハの面取り部に形成してもよい。
スケール穴の直径は限定されない。例えば、50〜20
0μmである。スケール穴の深さは限定されない。例え
ば、50〜200μmである。スケール穴の形成数も限
定されない。被加工取り代部に1つ形成してもよいし、
複数形成してもよい。
ハ,ガリウム砒素ウェーハなどがある。被加工取り代部
としては、半導体ウェーハの平坦な表面部、裏面部だけ
でなく、傾斜面を有する面取り部などが挙げられる。こ
のスケール穴は、半導体ウェーハの被加工取り代部を貫
通しない深さの穴である。スケール穴は、半導体ウェー
ハの平坦な表面部だけに形成してもよいし、このウェー
ハの裏面部だけに形成してもよい。さらに、このウェー
ハの表面部と裏面部との両方に形成してもよい。そし
て、この半導体ウェーハの面取り部に形成してもよい。
スケール穴の直径は限定されない。例えば、50〜20
0μmである。スケール穴の深さは限定されない。例え
ば、50〜200μmである。スケール穴の形成数も限
定されない。被加工取り代部に1つ形成してもよいし、
複数形成してもよい。
【0010】スケール穴の深さを測定する測定機器も限
定されない。例えば、レーザ顕微鏡などが挙げられる。
半導体ウェーハの外周部の斜面に形成されたスケール穴
の深さの測定は、通常、スケール穴の中心線上での測定
となる。ただし、これには限定されない。加工取り代を
伴う半導体ウェーハの加工(除去加工)の種類は限定さ
れない。半導体ウェーハの表面と、半導体ウェーハの裏
面と、半導体ウェーハの外周面とに施されるさまざまな
加工が挙げられる。例えば、面取り、ラッピング、エッ
チング(ただし、スケール穴の底部に影響を与えないこ
と)、研削、PCR加工、研磨などが挙げられる。
定されない。例えば、レーザ顕微鏡などが挙げられる。
半導体ウェーハの外周部の斜面に形成されたスケール穴
の深さの測定は、通常、スケール穴の中心線上での測定
となる。ただし、これには限定されない。加工取り代を
伴う半導体ウェーハの加工(除去加工)の種類は限定さ
れない。半導体ウェーハの表面と、半導体ウェーハの裏
面と、半導体ウェーハの外周面とに施されるさまざまな
加工が挙げられる。例えば、面取り、ラッピング、エッ
チング(ただし、スケール穴の底部に影響を与えないこ
と)、研削、PCR加工、研磨などが挙げられる。
【0011】請求項2に記載の発明は、上記スケール穴
が、半導体ウェーハの面取り部の斜面およびまたは先端
面に形成された請求項1に記載の半導体ウェーハの加工
取り代の測定方法である。面取り部の斜面は、半導体ウ
ェーハの表面側の斜面だけでもよいし、裏面側の斜面だ
けでもよい。また、表面側の斜面および裏面側の斜面の
両方でもよい。スケール穴は、半導体ウェーハの面取り
部の斜面だけに形成してもよいし、この半導体ウェーハ
の面取り部の先端面だけに形成してもよい。さらには、
半導体ウェーハの面取り部の斜面と先端面との両方に、
それぞれスケール穴を形成してもよい。
が、半導体ウェーハの面取り部の斜面およびまたは先端
面に形成された請求項1に記載の半導体ウェーハの加工
取り代の測定方法である。面取り部の斜面は、半導体ウ
ェーハの表面側の斜面だけでもよいし、裏面側の斜面だ
けでもよい。また、表面側の斜面および裏面側の斜面の
両方でもよい。スケール穴は、半導体ウェーハの面取り
部の斜面だけに形成してもよいし、この半導体ウェーハ
の面取り部の先端面だけに形成してもよい。さらには、
半導体ウェーハの面取り部の斜面と先端面との両方に、
それぞれスケール穴を形成してもよい。
【0012】請求項3に記載の発明は、上記スケール穴
が、レーザマーキングにより形成された請求項1または
請求項2に記載の半導体ウェーハの加工取り代の測定方
法である。レーザマーキングの種類は限定されない。浅
い穴が形成されるソフトレーザマーキング(マークの深
さ0.1〜5μm)でもよいし、深い穴が形成されるハ
ードレーザマーキング(マーク深さ5〜200μm)で
もよい。通常、被加工取り代部の加工を施しても穴の消
失が起きにくいハードレーザマーキングとなる。また、
レーザマーキング時のレーザ光線のビーム径、出力、照
射時間などの各種の条件は、周知のレーザマーキング
(ソフトレーザマークまたはハードレーザマーク)と同
じである。使用されるレーザ光線も限定されない。例え
ば、レーザ加工用のTEACO2 レーザ、Nd:YAG
レーザ、Nd:YLFレーザ、X線レーザなどが挙げら
れる。
が、レーザマーキングにより形成された請求項1または
請求項2に記載の半導体ウェーハの加工取り代の測定方
法である。レーザマーキングの種類は限定されない。浅
い穴が形成されるソフトレーザマーキング(マークの深
さ0.1〜5μm)でもよいし、深い穴が形成されるハ
ードレーザマーキング(マーク深さ5〜200μm)で
もよい。通常、被加工取り代部の加工を施しても穴の消
失が起きにくいハードレーザマーキングとなる。また、
レーザマーキング時のレーザ光線のビーム径、出力、照
射時間などの各種の条件は、周知のレーザマーキング
(ソフトレーザマークまたはハードレーザマーク)と同
じである。使用されるレーザ光線も限定されない。例え
ば、レーザ加工用のTEACO2 レーザ、Nd:YAG
レーザ、Nd:YLFレーザ、X線レーザなどが挙げら
れる。
【0013】請求項4に記載の発明は、半導体ウェーハ
の被加工取り代部に、底面を有する深さ測定用のスケー
ル穴を形成するスケール穴形成手段と、上記半導体ウェ
ーハに、加工取り代の発生を伴う加工を施すウェーハ加
工手段と、加工前の上記スケール穴の深さおよび加工後
のこのスケール穴の深さを測定する深さ測定手段とを備
え、上記加工前のスケール穴の深さから上記加工後のス
ケール穴の深さを減算して上記加工取り代を求める半導
体ウェーハの加工取り代の測定装置である。スケール穴
形成手段は限定されない。例えば、レーザマーカーなど
が採用される。ウェーハ加工手段は限定されない。例え
ば、面取り装置、ラッピング装置、エッチング装置、研
削装置、PCR装置および研磨装置などが挙げられる。
の被加工取り代部に、底面を有する深さ測定用のスケー
ル穴を形成するスケール穴形成手段と、上記半導体ウェ
ーハに、加工取り代の発生を伴う加工を施すウェーハ加
工手段と、加工前の上記スケール穴の深さおよび加工後
のこのスケール穴の深さを測定する深さ測定手段とを備
え、上記加工前のスケール穴の深さから上記加工後のス
ケール穴の深さを減算して上記加工取り代を求める半導
体ウェーハの加工取り代の測定装置である。スケール穴
形成手段は限定されない。例えば、レーザマーカーなど
が採用される。ウェーハ加工手段は限定されない。例え
ば、面取り装置、ラッピング装置、エッチング装置、研
削装置、PCR装置および研磨装置などが挙げられる。
【0014】請求項5に記載の発明は、上記スケール穴
形成手段が、半導体ウェーハの被加工取り代部をレーザ
マーキングするレーザマーカーである請求項4に記載の
半導体ウェーハの加工取り代の測定装置である。レーザ
マーカーは、浅い穴を形成するソフトレーザマーカーで
もよいし、深い穴を形成するハードレーザマーカーでも
よい。通常は、ハードレーザマーカーとなる。
形成手段が、半導体ウェーハの被加工取り代部をレーザ
マーキングするレーザマーカーである請求項4に記載の
半導体ウェーハの加工取り代の測定装置である。レーザ
マーカーは、浅い穴を形成するソフトレーザマーカーで
もよいし、深い穴を形成するハードレーザマーカーでも
よい。通常は、ハードレーザマーカーとなる。
【0015】請求項6に記載の発明は、上記深さ測定手
段がレーザ顕微鏡である請求項4または請求項5に記載
の半導体ウェーハの加工取り代の測定装置である。
段がレーザ顕微鏡である請求項4または請求項5に記載
の半導体ウェーハの加工取り代の測定装置である。
【0016】
【作用】この発明によれば、例えば半導体ウェーハの外
周部(面取り部)などの半導体ウェーハの露出した部分
に、深さ測定用のスケール穴を形成し、その後、半導体
ウェーハの露出した部分に所定の加工を施す。そして、
この加工の前後において、半導体ウェーハのスケール穴
の深さを測定する。次いで、この深さの差から、加工取
り代を算出する。これにより、従来にあっては困難とさ
れていた半導体ウェーハの加工取り代を高精度に管理す
ることができる。
周部(面取り部)などの半導体ウェーハの露出した部分
に、深さ測定用のスケール穴を形成し、その後、半導体
ウェーハの露出した部分に所定の加工を施す。そして、
この加工の前後において、半導体ウェーハのスケール穴
の深さを測定する。次いで、この深さの差から、加工取
り代を算出する。これにより、従来にあっては困難とさ
れていた半導体ウェーハの加工取り代を高精度に管理す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
半導体ウェーハの加工取り代の測定方法を示すフローシ
ートである。図2(a)は、この発明の一実施例に係る
半導体ウェーハの加工取り代の測定装置に組み込まれた
レーザマーカーの使用状態を示す断面図である。図2
(b)は、この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの
加工取り代の測定装置に組み込まれたレーザ顕微鏡の使
用状態を示す断面図である。図3(a)は、この発明の
一実施例に係る半導体ウェーハの加工取り代の測定方法
におけるウェーハ表裏面部の加工取り代の求め方を示す
断面図である。図3(b)は、この発明の一実施例に係
る半導体ウェーハの加工取り代の測定方法におけるウェ
ーハ面取り部の加工取り代の求め方を示す断面図であ
る。
参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
半導体ウェーハの加工取り代の測定方法を示すフローシ
ートである。図2(a)は、この発明の一実施例に係る
半導体ウェーハの加工取り代の測定装置に組み込まれた
レーザマーカーの使用状態を示す断面図である。図2
(b)は、この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの
加工取り代の測定装置に組み込まれたレーザ顕微鏡の使
用状態を示す断面図である。図3(a)は、この発明の
一実施例に係る半導体ウェーハの加工取り代の測定方法
におけるウェーハ表裏面部の加工取り代の求め方を示す
断面図である。図3(b)は、この発明の一実施例に係
る半導体ウェーハの加工取り代の測定方法におけるウェ
ーハ面取り部の加工取り代の求め方を示す断面図であ
る。
【0018】図1に示すように、この実施例にあって
は、スライス、面取り、レーザマーキング、第1のスケ
ール穴の深さ測定、ラップ、第2のスケール穴の深さ測
定(ラップ取り代の算出)、エッチング、第3のスケー
ル穴の深さ測定、テープ面取り、第4のスケール穴の深
さ測定、PCR、第5のスケール穴の深さ測定、1次研
磨、仕上げ研磨、洗浄の各工程を経て、表面が鏡面仕上
げされた半導体ウェーハが作製される。以下、各工程を
詳細に説明する。
は、スライス、面取り、レーザマーキング、第1のスケ
ール穴の深さ測定、ラップ、第2のスケール穴の深さ測
定(ラップ取り代の算出)、エッチング、第3のスケー
ル穴の深さ測定、テープ面取り、第4のスケール穴の深
さ測定、PCR、第5のスケール穴の深さ測定、1次研
磨、仕上げ研磨、洗浄の各工程を経て、表面が鏡面仕上
げされた半導体ウェーハが作製される。以下、各工程を
詳細に説明する。
【0019】CZ法により引き上げられたシリコンイン
ゴットは、スライス工程(S101)で、ノッチ付きの
厚さ860μm程度の8インチのシリコンウェーハにス
ライスされる。ここでは、市販のスライス装置が用いら
れる。次に、このスライスドウェーハWは、続く面取り
工程(S102)で、その外周部に面取り砥石が押し付
けられ、所定の形状に面取りされる(図2参照)。ここ
では、市販の面取り装置が採用される。面取り砥石は、
粗面取り用の#800のメタルボンド円柱砥石と、仕上
げ用の#1500のメタルボンド円柱砥石とを有し、各
外周面が研削作用面となっている。シリコンウェーハW
および面取り砥石を、所定の回転速度でそれぞれ回転さ
せて面取りする。面取り量は、それぞれウェーハ半径方
向の内側へ向かって粗面取りが100μm程度、仕上げ
面取りが数10μm程度である。これにより、シリコン
ウェーハWの外周部は、所定の丸みを帯びた形状(例え
ばMOS型の面取り形状)に加工される。
ゴットは、スライス工程(S101)で、ノッチ付きの
厚さ860μm程度の8インチのシリコンウェーハにス
ライスされる。ここでは、市販のスライス装置が用いら
れる。次に、このスライスドウェーハWは、続く面取り
工程(S102)で、その外周部に面取り砥石が押し付
けられ、所定の形状に面取りされる(図2参照)。ここ
では、市販の面取り装置が採用される。面取り砥石は、
粗面取り用の#800のメタルボンド円柱砥石と、仕上
げ用の#1500のメタルボンド円柱砥石とを有し、各
外周面が研削作用面となっている。シリコンウェーハW
および面取り砥石を、所定の回転速度でそれぞれ回転さ
せて面取りする。面取り量は、それぞれウェーハ半径方
向の内側へ向かって粗面取りが100μm程度、仕上げ
面取りが数10μm程度である。これにより、シリコン
ウェーハWの外周部は、所定の丸みを帯びた形状(例え
ばMOS型の面取り形状)に加工される。
【0020】その後、図2(a)に示すように、シリコ
ンウェーハWの表面部の面取り部付近(ノッチ部を含
む)と、シリコンウェーハWの面取り部の斜面(ノッチ
部を含む)とに、それぞれレーザマーカー(スケール穴
形成手段)10により周知の条件でハードレーザマーキ
ングが施される(S103)。ここでは、市販のレーザ
マーカーが採用されている。これにより、ウェーハ面取
り部の斜面に、底面を有するスケール穴S1が形成され
る一方、ウェーハ表面部の面取り部付近に、同じく底面
を有するスケール穴S2が形成される。各スケール穴S
1,S2のサイズは、それぞれ直径50μm、深さ14
0μmである。このように、各スケール穴S1,S2
は、ウェーハ面取り部の斜面またはウェーハ表面部の面
取り部付近に形成されている。そのため、スケール穴S
1,S2が、ウェーハ表面のデバイス形成領域を狭める
おそれはほとんどない。次いで、レーザ顕微鏡(深さ測
定手段)11により、各スケール穴S1,S2の深さを
測定する(S104、第1のスケール穴の深さ測定)。
具体的なレーザ顕微鏡11としては、KEYENCE社
製の「超深度形状測定顕微鏡VK−8500」が採用さ
れている。スケール穴S1の深さの測定時には、スケー
ル穴S1の中心線上での深さを測定する。これらの測定
結果が、各スケール穴S1,S2の測定基準値となる。
ンウェーハWの表面部の面取り部付近(ノッチ部を含
む)と、シリコンウェーハWの面取り部の斜面(ノッチ
部を含む)とに、それぞれレーザマーカー(スケール穴
形成手段)10により周知の条件でハードレーザマーキ
ングが施される(S103)。ここでは、市販のレーザ
マーカーが採用されている。これにより、ウェーハ面取
り部の斜面に、底面を有するスケール穴S1が形成され
る一方、ウェーハ表面部の面取り部付近に、同じく底面
を有するスケール穴S2が形成される。各スケール穴S
1,S2のサイズは、それぞれ直径50μm、深さ14
0μmである。このように、各スケール穴S1,S2
は、ウェーハ面取り部の斜面またはウェーハ表面部の面
取り部付近に形成されている。そのため、スケール穴S
1,S2が、ウェーハ表面のデバイス形成領域を狭める
おそれはほとんどない。次いで、レーザ顕微鏡(深さ測
定手段)11により、各スケール穴S1,S2の深さを
測定する(S104、第1のスケール穴の深さ測定)。
具体的なレーザ顕微鏡11としては、KEYENCE社
製の「超深度形状測定顕微鏡VK−8500」が採用さ
れている。スケール穴S1の深さの測定時には、スケー
ル穴S1の中心線上での深さを測定する。これらの測定
結果が、各スケール穴S1,S2の測定基準値となる。
【0021】次に、シリコンウェーハWにラッピングを
施し、シリコンウェーハWの表裏両面の平行度を高める
(S105)。このラッピング工程は、シリコンウェー
ハWを互いに平行なラップ定盤間に配置し、その後、こ
のラップ定盤間に、アルミナ砥粒と分散剤と水の混合物
であるラップ液を流し込む。そして、加圧下で回転・摺
り合わせを行うことで、シリコンウェーハWの表裏両面
を機械的にラッピングする。ラッピング装置には、市販
のものを使用する。また、ここでのラッピングは、ウェ
ーハ面取り部の斜面のスケール穴S1の底部に影響を及
ぼさない加工とする。
施し、シリコンウェーハWの表裏両面の平行度を高める
(S105)。このラッピング工程は、シリコンウェー
ハWを互いに平行なラップ定盤間に配置し、その後、こ
のラップ定盤間に、アルミナ砥粒と分散剤と水の混合物
であるラップ液を流し込む。そして、加圧下で回転・摺
り合わせを行うことで、シリコンウェーハWの表裏両面
を機械的にラッピングする。ラッピング装置には、市販
のものを使用する。また、ここでのラッピングは、ウェ
ーハ面取り部の斜面のスケール穴S1の底部に影響を及
ぼさない加工とする。
【0022】次に、ラッピング後のラップドウェーハW
のスケール穴S2の深さを、上記レーザ顕微鏡により測
定し(第2のスケール穴の深さ測定)、正確なシリコン
ウェーハWのラップ量を算出する(S106)。図3
(b)に示すように、加工前のスケール穴S2の深さを
h3、加工後のスケール穴S2の深さをh4とすると、
そのラップ量は(h3−h4)の数式から簡単に求めら
れる。続いて、仕上げ面取りされたシリコンウェーハW
をエッチングする(S107)。具体的には、フッ酸と
硝酸とを混合した混酸液(常温〜50℃)中に、シリコ
ンウェーハWを所定時間だけ浸漬する。エッチング装置
としては、東京マイクロテック社製の「エッチングマシ
ン」が採用される。エッチング後、ステップ104と同
様に、各スケール穴S1,S2の深さを測定する(S1
08、第3のスケール穴の深さ測定)。エッチングで
は、各スケール穴S1,S2の全体がエッチングされる
ので、加工取り代は算出できない。そのため、ここでの
測定結果(ノッチ部を含む)が、各スケール穴S1,S
2の再基準値となる。
のスケール穴S2の深さを、上記レーザ顕微鏡により測
定し(第2のスケール穴の深さ測定)、正確なシリコン
ウェーハWのラップ量を算出する(S106)。図3
(b)に示すように、加工前のスケール穴S2の深さを
h3、加工後のスケール穴S2の深さをh4とすると、
そのラップ量は(h3−h4)の数式から簡単に求めら
れる。続いて、仕上げ面取りされたシリコンウェーハW
をエッチングする(S107)。具体的には、フッ酸と
硝酸とを混合した混酸液(常温〜50℃)中に、シリコ
ンウェーハWを所定時間だけ浸漬する。エッチング装置
としては、東京マイクロテック社製の「エッチングマシ
ン」が採用される。エッチング後、ステップ104と同
様に、各スケール穴S1,S2の深さを測定する(S1
08、第3のスケール穴の深さ測定)。エッチングで
は、各スケール穴S1,S2の全体がエッチングされる
ので、加工取り代は算出できない。そのため、ここでの
測定結果(ノッチ部を含む)が、各スケール穴S1,S
2の再基準値となる。
【0023】それから、シリコンウェーハWのウェーハ
外周部およびノッチ部をテープ面取りが施される(S1
09)。すなわち、固定砥粒が表面に付着したテープを
所定の緊張状態でウェーハ外周部およびノッチ部に押し
つける。なお、ノッチ部では、それ以外の外周部に使用
するテープに比較して幅の狭いテープを使用する。そし
て、純水を流しながらこのテープを揺動させ、このウェ
ーハ外周部およびノッチ部を面取りする。市販のテープ
面取り装置を使用する。次に、ステップS104と同様
の作業により、テープ面取り後のノッチ部の斜面に形成
されたスケール穴S1の深さを、上記レーザ顕微鏡によ
り測定し(第4のスケール穴の深さ測定)、正確なテー
プ面取り量を算出する(S110)。図3(a)に示す
ように、加工前のスケール穴S1の深さをh1、加工後
のスケール穴S1の深さをh2とすると、そのラップ量
は(h1−h2)の数式から簡単に求められる。
外周部およびノッチ部をテープ面取りが施される(S1
09)。すなわち、固定砥粒が表面に付着したテープを
所定の緊張状態でウェーハ外周部およびノッチ部に押し
つける。なお、ノッチ部では、それ以外の外周部に使用
するテープに比較して幅の狭いテープを使用する。そし
て、純水を流しながらこのテープを揺動させ、このウェ
ーハ外周部およびノッチ部を面取りする。市販のテープ
面取り装置を使用する。次に、ステップS104と同様
の作業により、テープ面取り後のノッチ部の斜面に形成
されたスケール穴S1の深さを、上記レーザ顕微鏡によ
り測定し(第4のスケール穴の深さ測定)、正確なテー
プ面取り量を算出する(S110)。図3(a)に示す
ように、加工前のスケール穴S1の深さをh1、加工後
のスケール穴S1の深さをh2とすると、そのラップ量
は(h1−h2)の数式から簡単に求められる。
【0024】そして、テープ面取り後のシリコンウェー
ハWの外周部(ノッチ部を含む)をPCR加工する(S
111)。この加工には、市販の装置が用いられる。す
なわち、ここでは円筒形状のウレタンバフをモータ回転
させる装置が採用されている。モータによりウレタンバ
フを回転し、この回転中のバフ外周面にシリコンウェー
ハWの外周面を接触させ、接触点にはスラリーを供給す
る。これにより、ウェーハ外周面が鏡面仕上げされる。
その際、シリコンウェーハWは、保持板にその片面だけ
が吸着・保持されている。シリコンウェーハWは、この
保持板にホースなどを介して外部接続される負圧発生装
置により吸引される。さらに、PCR加工されたウェー
ハ面取り部の斜面に形成されたスケール穴S1の深さを
レーザ顕微鏡により測定し(第4のスケール穴の深さ測
定)、加工前のスケール穴S1の深さと加工後のスケー
ル穴S1の深さとの差から、正確なPCR加工の取り代
を算出する(S112)。
ハWの外周部(ノッチ部を含む)をPCR加工する(S
111)。この加工には、市販の装置が用いられる。す
なわち、ここでは円筒形状のウレタンバフをモータ回転
させる装置が採用されている。モータによりウレタンバ
フを回転し、この回転中のバフ外周面にシリコンウェー
ハWの外周面を接触させ、接触点にはスラリーを供給す
る。これにより、ウェーハ外周面が鏡面仕上げされる。
その際、シリコンウェーハWは、保持板にその片面だけ
が吸着・保持されている。シリコンウェーハWは、この
保持板にホースなどを介して外部接続される負圧発生装
置により吸引される。さらに、PCR加工されたウェー
ハ面取り部の斜面に形成されたスケール穴S1の深さを
レーザ顕微鏡により測定し(第4のスケール穴の深さ測
定)、加工前のスケール穴S1の深さと加工後のスケー
ル穴S1の深さとの差から、正確なPCR加工の取り代
を算出する(S112)。
【0025】続く1次研磨工程(S113)では、両面
研磨装置または片面研磨装置を使用し、シリコンウェー
ハWの表裏両面を1〜5μm研磨する。こうして、エッ
チング後のシリコンウェーハWの歪みを除去したり、P
CR加工で発生したシリコンウェーハWの吸着面のあれ
などが除去される。その後の仕上げ研磨工程(S11
4)では、PCR加工時の吸着・保持面が、1μm以下
の研磨量で仕上げ研磨される。その後、最終洗浄(S1
15)および検査が施されて、受注先のデバイスメーカ
ーなどへ出荷される。このように、あらかじめシリコン
ウェーハWの面取り部の斜面にスケール穴S1を形成す
る一方、このウェーハ表面部の面取り部付近にスケール
穴S2を形成し、その後、所定のウェーハ加工の前後に
おける各スケール穴S1,S2の深さの差をそれぞれ算
出するようにしたので、従来では困難とされたシリコン
ウェーハWの面取り部の斜面を含む、シリコンウェーハ
Wの各加工取り代を高精度に管理することができる。
研磨装置または片面研磨装置を使用し、シリコンウェー
ハWの表裏両面を1〜5μm研磨する。こうして、エッ
チング後のシリコンウェーハWの歪みを除去したり、P
CR加工で発生したシリコンウェーハWの吸着面のあれ
などが除去される。その後の仕上げ研磨工程(S11
4)では、PCR加工時の吸着・保持面が、1μm以下
の研磨量で仕上げ研磨される。その後、最終洗浄(S1
15)および検査が施されて、受注先のデバイスメーカ
ーなどへ出荷される。このように、あらかじめシリコン
ウェーハWの面取り部の斜面にスケール穴S1を形成す
る一方、このウェーハ表面部の面取り部付近にスケール
穴S2を形成し、その後、所定のウェーハ加工の前後に
おける各スケール穴S1,S2の深さの差をそれぞれ算
出するようにしたので、従来では困難とされたシリコン
ウェーハWの面取り部の斜面を含む、シリコンウェーハ
Wの各加工取り代を高精度に管理することができる。
【0026】なお、面取り工程(S102)の前に、あ
らかじめシリコンウェーハWの面取り部の先端面に、軸
線がウェーハ半径方向へ向かったスケール穴S3(図2
中の二点鎖線)を形成し、このスケール穴S3を形成す
る前後における穴の深さを測定し、その深さの差を求め
れば、面取り工程におけるウェーハ半径方向の加工取り
代を高精度に管理することもできる。また、あらかじめ
加工取り代を予測し、この予測された加工取り代と同じ
深さのスケール穴を形成し、スケール穴が消滅した時点
で加工を終えれば、スケール穴が存在しない製品を出荷
することができる。
らかじめシリコンウェーハWの面取り部の先端面に、軸
線がウェーハ半径方向へ向かったスケール穴S3(図2
中の二点鎖線)を形成し、このスケール穴S3を形成す
る前後における穴の深さを測定し、その深さの差を求め
れば、面取り工程におけるウェーハ半径方向の加工取り
代を高精度に管理することもできる。また、あらかじめ
加工取り代を予測し、この予測された加工取り代と同じ
深さのスケール穴を形成し、スケール穴が消滅した時点
で加工を終えれば、スケール穴が存在しない製品を出荷
することができる。
【0027】ここで、実際に、上記各装置および各測定
機器を用いて、シリコンウェーハWの外周部に形成され
たスケール穴S1,S2について、各加工取り代((1)
ラップ量、(2) テープ面取り量(ノッチ部)、(3) PC
R加工量)の算出結果を報告する。 (1) ラップ量 ラップ前のスケール穴S1の深さ141.1μm、ラッ
プ後のスケール穴S1の深さ140.3μm (スケール穴S1のラップ量) 141.1−140.
3=0.8μm ラップ前のスケール穴S2の深さ141.1μm、ラッ
プ後のスケール穴S2の深さ140.3μm (スケール穴S2のラップ量) 141.1−140.
3=0.8μm
機器を用いて、シリコンウェーハWの外周部に形成され
たスケール穴S1,S2について、各加工取り代((1)
ラップ量、(2) テープ面取り量(ノッチ部)、(3) PC
R加工量)の算出結果を報告する。 (1) ラップ量 ラップ前のスケール穴S1の深さ141.1μm、ラッ
プ後のスケール穴S1の深さ140.3μm (スケール穴S1のラップ量) 141.1−140.
3=0.8μm ラップ前のスケール穴S2の深さ141.1μm、ラッ
プ後のスケール穴S2の深さ140.3μm (スケール穴S2のラップ量) 141.1−140.
3=0.8μm
【0028】(2) テープ面取り量
テープ面取り前のスケール穴S1の深さ123.2μ
m、テープ面取り後のスケール穴S1の深さ112.5
μm (スケール穴S1のテープ面取り量) 123.2−1
12.5=10.7μmテープ面取り前のスケール穴S
2の深さ105.4μm、テープ面取り後のスケール穴
S2の深さ90.2μm (スケール穴S2のテープ面取り量) 105.4−9
0.2=15.2μm
m、テープ面取り後のスケール穴S1の深さ112.5
μm (スケール穴S1のテープ面取り量) 123.2−1
12.5=10.7μmテープ面取り前のスケール穴S
2の深さ105.4μm、テープ面取り後のスケール穴
S2の深さ90.2μm (スケール穴S2のテープ面取り量) 105.4−9
0.2=15.2μm
【0029】(3) PCR加工量
PCR加工前のスケール穴S1の深さ112.5μm、
PCR加工後のスケール穴S1の深さ112.4μm (スケール穴S1のPCR加工量) 112.5−11
2.4=0.1μm PCR加工前のスケール穴S2の深さ90.2μm、P
CR加工後のスケール穴S2の深さ86.5μm (スケール穴S2のPCR加工量) 90.2−86.
5=3.7μm このように、スケール穴S1,S2を利用して正確な加
工取り代を求めることができる。
PCR加工後のスケール穴S1の深さ112.4μm (スケール穴S1のPCR加工量) 112.5−11
2.4=0.1μm PCR加工前のスケール穴S2の深さ90.2μm、P
CR加工後のスケール穴S2の深さ86.5μm (スケール穴S2のPCR加工量) 90.2−86.
5=3.7μm このように、スケール穴S1,S2を利用して正確な加
工取り代を求めることができる。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、半導体ウェーハに所
定の加工を施す前後に、あらかじめ半導体ウェーハの被
加工取り代部に形成されたスケール穴の深さを測定し、
その加工前後での深さの差から加工取り代を求めるの
で、従来にあっては困難とされていた半導体ウェーハの
加工取り代を高精度に管理することができる。
定の加工を施す前後に、あらかじめ半導体ウェーハの被
加工取り代部に形成されたスケール穴の深さを測定し、
その加工前後での深さの差から加工取り代を求めるの
で、従来にあっては困難とされていた半導体ウェーハの
加工取り代を高精度に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの加
工取り代の測定方法を示すフローシートである。
工取り代の測定方法を示すフローシートである。
【図2】(a)は、この発明の一実施例に係る半導体ウ
ェーハの加工取り代の測定装置に組み込まれたレーザマ
ーカーの使用状態を示す断面図である。(b)は、この
発明の一実施例に係る半導体ウェーハの加工取り代の測
定装置に組み込まれたレーザ顕微鏡の使用状態を示す断
面図である。
ェーハの加工取り代の測定装置に組み込まれたレーザマ
ーカーの使用状態を示す断面図である。(b)は、この
発明の一実施例に係る半導体ウェーハの加工取り代の測
定装置に組み込まれたレーザ顕微鏡の使用状態を示す断
面図である。
【図3】(a)は、この発明の一実施例に係る半導体ウ
ェーハの加工取り代の測定方法におけるウェーハ表裏面
部の加工取り代の求め方を示す断面図である。(b)
は、この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの加工取
り代の測定方法におけるウェーハ面取り部の加工取り代
の求め方を示す断面図である。
ェーハの加工取り代の測定方法におけるウェーハ表裏面
部の加工取り代の求め方を示す断面図である。(b)
は、この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの加工取
り代の測定方法におけるウェーハ面取り部の加工取り代
の求め方を示す断面図である。
【図4】従来手段に係る半導体ウェーハの製造方法を示
すフローシートである。
すフローシートである。
10 レーザマーカー(スケール穴形成手段)、
11 レーザ顕微鏡(深さ測定手段)、
S1,S2,S3 スケール穴、
W シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 池内 隆啓
東京都千代田区大手町1丁目5番1号 三
菱マテリアルシリコン株式会社内
Fターム(参考) 3C034 BB93 CA01 CB01 DD01 DD10
3C049 AA02 AC02 BA07 BC02 CA01
CB01 CB03
Claims (6)
- 【請求項1】 加工取り代を伴う加工を施す前の半導体
ウェーハの被加工取り代部に、底面を有する深さ測定用
のスケール穴を形成する工程と、 この加工前のスケール穴の深さを測定する工程と、 上記加工を半導体ウェーハに施す工程と、 加工後の上記スケール穴の深さを測定する工程と、 上記加工前のスケール穴の深さから上記加工後のスケー
ル穴の深さを減算して上記加工取り代を求める工程とを
備えた半導体ウェーハの加工取り代の測定方法。 - 【請求項2】 上記スケール穴が、半導体ウェーハの面
取り部の斜面およびまたは先端面に形成された請求項1
に記載の半導体ウェーハの加工取り代の測定方法。 - 【請求項3】 上記スケール穴が、レーザマーキングに
より形成された請求項1または請求項2に記載の半導体
ウェーハの加工取り代の測定方法。 - 【請求項4】 加工取り代を伴う加工を施す前の半導体
ウェーハの被加工取り代部に、底面を有する深さ測定用
のスケール穴を形成するスケール穴形成手段と、 上記半導体ウェーハに、上記加工を施すウェーハ加工手
段と、 加工前の上記スケール穴の深さおよび加工後のこのスケ
ール穴の深さを測定する深さ測定手段とを備え、 上記加工前のスケール穴の深さから上記加工後のスケー
ル穴の深さを減算して上記加工取り代を求める半導体ウ
ェーハの加工取り代の測定装置。 - 【請求項5】 上記スケール穴形成手段が、半導体ウェ
ーハの被加工取り代部をレーザマーキングするレーザマ
ーカーである請求項4に記載の半導体ウェーハの加工取
り代の測定装置。 - 【請求項6】 上記深さ測定手段がレーザ顕微鏡である
請求項4または請求項5に記載の半導体ウェーハの加工
取り代の測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001198656A JP2003017444A (ja) | 2001-06-29 | 2001-06-29 | 半導体ウェーハの加工取り代の測定方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001198656A JP2003017444A (ja) | 2001-06-29 | 2001-06-29 | 半導体ウェーハの加工取り代の測定方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003017444A true JP2003017444A (ja) | 2003-01-17 |
Family
ID=19036066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001198656A Pending JP2003017444A (ja) | 2001-06-29 | 2001-06-29 | 半導体ウェーハの加工取り代の測定方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003017444A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004095567A1 (de) * | 2003-04-17 | 2004-11-04 | X-Fab Semiconductor Foundries Ag | Kontrolle des dickenabtrags von einem scheibenverbund und teststruktur zur abtragskontrolle |
KR100887269B1 (ko) * | 2006-08-09 | 2009-03-06 | 실트로닉 아게 | 고정밀 에지 프로파일을 갖는 반도체 웨이퍼 및 반도체웨이퍼의 제작 방법 |
CN110060959A (zh) * | 2018-01-18 | 2019-07-26 | 胜高股份有限公司 | 贴合晶片的制造方法 |
JP7327575B1 (ja) | 2022-05-19 | 2023-08-16 | 株式会社Sumco | 半導体ウェーハの鏡面面取り加工時の研磨代の評価方法 |
-
2001
- 2001-06-29 JP JP2001198656A patent/JP2003017444A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004095567A1 (de) * | 2003-04-17 | 2004-11-04 | X-Fab Semiconductor Foundries Ag | Kontrolle des dickenabtrags von einem scheibenverbund und teststruktur zur abtragskontrolle |
US7598098B2 (en) | 2003-04-17 | 2009-10-06 | X-Fab Semiconductor Foundries Ag | Monitoring the reduction in thickness as material is removed from a wafer composite and test structure for monitoring removal of material |
KR100887269B1 (ko) * | 2006-08-09 | 2009-03-06 | 실트로닉 아게 | 고정밀 에지 프로파일을 갖는 반도체 웨이퍼 및 반도체웨이퍼의 제작 방법 |
CN110060959A (zh) * | 2018-01-18 | 2019-07-26 | 胜高股份有限公司 | 贴合晶片的制造方法 |
CN110060959B (zh) * | 2018-01-18 | 2023-03-21 | 胜高股份有限公司 | 贴合晶片的制造方法 |
JP7327575B1 (ja) | 2022-05-19 | 2023-08-16 | 株式会社Sumco | 半導体ウェーハの鏡面面取り加工時の研磨代の評価方法 |
JP2023170611A (ja) * | 2022-05-19 | 2023-12-01 | 株式会社Sumco | 半導体ウェーハの鏡面面取り加工時の研磨代の評価方法 |
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