JP2003016375A - 対話型シミュレーションシステム、そのプログラム、シミュレーション支援方法 - Google Patents

対話型シミュレーションシステム、そのプログラム、シミュレーション支援方法

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JP2003016375A
JP2003016375A JP2001199825A JP2001199825A JP2003016375A JP 2003016375 A JP2003016375 A JP 2003016375A JP 2001199825 A JP2001199825 A JP 2001199825A JP 2001199825 A JP2001199825 A JP 2001199825A JP 2003016375 A JP2003016375 A JP 2003016375A
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arithmetic
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JP2001199825A
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Masanori Kashiwagi
正徳 柏木
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熟練者でなくても容易に使用することができる
対話型シミュレーションシステムを提供する。 【解決手段】演算精度が異なる複数個の計算手段X1,
X2,……を備える。制御手段Wは、入力手段Zから与
えられた演算処理の条件に基づいて同処理に対して演算
精度の異なる複数の計算手段X1,X2,……を選択し
て演算処理を行わせ、各計算手段X1,X2,……から
演算結果が順に得られた時点で提示手段Yにおける提示
内容の精度を高めることができる演算結果を選択して提
示手段Yに引き渡す。さらに、入力手段Zから与えられ
る演算処理の条件が変更されたときには、演算処理を実
行中である計算手段X1,X2,……のうち条件の変更
によって演算結果が変化する計算手段X1,X2,……
については変更された条件で演算処理を再開させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータによ
って特定の事象を模擬する演算処理を行い、模擬する事
象に適した様式で演算結果を利用者に提示するととも
に、提示内容に応じた演算処理の条件変更などを利用者
が対話的に行うことを可能とした対話型シミュレーショ
ンシステム、そのプログラム、シミュレーション支援方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種の事象をコンピュータを
用いて模擬するシミュレータが提案されている。たとえ
ば、熱流体解析、音環境設計、照明設計などの様々な事
象についてモデルを設定し、設定したモデルに関してコ
ンピュータによる演算を行うことにより、当該事象を模
擬することが可能になっている。
【0003】この種のシミュレーション技術では、同じ
事象について異なるモデルを適用することがあり、モデ
ルが異なれば事象を模擬する精度と演算時間とに相違が
生じる。また同じモデルを適用し、かつコンピュータの
処理能力が等しい場合でも条件設定によって精度と演算
時間とに相違が生じる。たとえば、実空間における何ら
かの事象を模擬する場合には空間を多数のメッシュに分
割して数値計算を行うことが多く、この場合にはメッシ
ュの大きさを変えれば精度と演算時間とが変わることに
なり、また境界条件も精度と演算時間とに影響すること
になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、模擬する事
象について同じモデルを適用する場合に、一般に精度と
演算時間とはトレードオフの関係にあり、精度を高める
と演算時間が長くなり、演算時間を短くしようとすれば
精度が低下する。したがって、1台のシミュレータによ
って精度と演算時間との両方について利用者を満足させ
ることは難しいものである。シミュレータによっては演
算結果の精度を設定可能な場合があるが、照明設計を行
う場合のように、比較的低精度でおおまかにシミュレー
ションを行い、設計の最終段階において比較的高精度の
シミュレーションを行うような場合には、精度の設定を
利用者が行うことになり、所要の結果を得るための精度
を経験によって決めなければならないから、精度の設定
には熟練を要するという問題がある。
【0005】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、熟練者でなくても容易に使用するこ
とができる対話型シミュレーションシステムを提供する
ことにあり、さらにそのプログラム、シミュレーション
の支援方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、特定
の事象を模擬するための演算処理を行うとともに少なく
とも演算精度が異なる複数個の計算手段と、各計算手段
による演算結果を前記事象に適した様式で利用者に提示
する提示手段と、各計算手段に与える演算処理の条件を
少なくとも設定可能な入力手段と、入力手段から与えら
れた演算処理の条件を前記各計算手段に引き渡すととも
に各計算手段の演算結果を選択して提示手段に引き渡す
制御手段とを備え、制御手段では、入力手段から与えら
れた演算処理の条件に基づいて同処理に対して演算精度
の異なる複数の計算手段を選択して演算処理を行わせ、
各計算手段から演算結果が順に得られた時点で提示手段
における提示内容の精度を高めることができる演算結果
を選択して提示手段に引き渡し、入力手段から与えられ
る演算処理の条件が変更されたときには、演算処理を実
行中である計算手段のうち条件の変更によって演算結果
が変化する計算手段については変更された条件で演算処
理を再開させることを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記制御手段が前記提示手段に引き渡す演算結果
は、前記提示手段により提示可能な精度を上限とするこ
とを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記計算手段による演算結果が前記
提示手段に空間として提示される場合に、この空間内に
注視点を適宜に設定し、前記制御手段では注視点の近傍
の領域に高精度の演算結果を優先的に提示させることを
特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記空間において前記注視点から適宜の方向を注視
方向として設定し、前記制御手段では注視点の近傍のう
ち注視方向に沿った領域に高精度の演算結果を優先的に
提示させることを特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記提示手段が視覚情報を立体視さ
せる装置であることを特徴とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、前記提示手段として聴覚情報を立体
音響として提示させる装置が付加されていることを特徴
とする。
【0012】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、前記提示手段として触覚情報を提示
する装置が付加されていることを特徴とする。
【0013】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記計算手段と前記提示手段と前記
入力手段と前記制御手段との少なくとも一部が遠隔利用
可能なネットワークを介してデータ伝送を行うことを特
徴とする。
【0014】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、演算結果が低精度である前記計算手段を前記ネット
ワークを介さずに前記提示手段に接続し、演算結果が高
精度である前記計算手段を前記ネットワークを介して前
記提示手段に接続していることを特徴とする。
【0015】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記提示手段が複数台であって、
各提示手段において前記計算手段が共用されていること
を特徴とする。
【0016】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項10の発明において、前記計算手段と前記提示手段と
前記入力手段と前記制御手段とが伝送路に着脱可能であ
って相互の通信手順が規定されたデータ制御手段を介し
て伝送路に接続されていることを特徴とする。
【0017】請求項12の発明は、特定の事象を模擬す
るための演算処理を行うとともに少なくとも演算精度が
異なる複数個の計算手段と、各計算手段による演算結果
を前記事象に適した様式で利用者に提示する提示手段
と、各計算手段に与える演算処理の条件を少なくとも設
定可能な入力手段と、入力手段から与えられた演算処理
の条件を前記各計算手段に引き渡すとともに各計算手段
の演算結果を選択して提示手段に引き渡す制御手段とを
備え、入力手段から与えられた演算処理の条件に基づい
て同処理に対して演算精度の異なる複数の計算手段を選
択して演算処理を行わせるステップと、各計算手段から
演算結果が順に得られた時点で提示手段における提示内
容の精度を高めることができる演算結果を選択して提示
手段に引き渡すステップと、入力手段から与えられる演
算処理の条件が変更されたときには、演算処理を実行中
である計算手段のうち条件の変更によって演算結果が変
化する計算手段については変更された条件で演算処理を
再開させるステップとを有することを特徴とする。
【0018】請求項13の発明は、請求項1ないし請求
項11のいずれか1項に記載の対話型シミュレーション
システムを用い、利用者側に前記入力手段および前記提
示手段を設け、前記入力手段から与えられる条件に対応
して前記各計算手段から得られた演算結果を前記提示手
段に順次提示することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】本実施形態は、基本的には図1に
示す構成を有するものであり、所要の事象を模擬するた
めの演算処理を行うためのコンピュータからなる複数個
の計算手段Xi(i=1,2,…,n)を備え、各計算
手段Xiはコンピュータからなる制御手段Wの管理下で
演算処理を行う。また、各計算手段Xiによる演算結果
は制御手段Wを通して各計算手段Xiに共通に用いられ
る提示手段Yに与えられ、提示手段Yでは計算手段Xi
での演算結果を模擬する事象に適した様式で提示する。
さらに、制御手段Wには利用者Mとのインタフェースと
なる入力手段Zからの情報も与えられる。したがって、
利用者Mは入力手段Zを通して制御手段Wに情報を与
え、一方、制御手段Wは提示手段Yを通して利用者Mに
情報を提供するから、提示手段Yにより提示される情報
に応答して利用者Mは制御手段Wに対話的に指示を与え
ることが可能になっている。なお、計算手段Xi、提示
手段Y、入力手段Z、制御手段Wは適宜にデータが転送
可能になっている。
【0020】ところで、本実施形態では各計算手段Xi
に対して同じ内容の演算処理を指示したときに、結果の
精度と結果が得られるまでの演算時間とに差が生じるよ
うに計算手段Xiを組み合わせてある。説明を単純化す
るために処理能力の等しいコンピュータを計算手段Xi
に用いるとすれば、演算結果の精度が高いほど演算時間
が長くなることになる。実際には、各計算手段Xiとし
て処理能力の等しいコンピュータを用いる必要はなく、
各計算手段Xiを構成するコンピュータの処理能力は異
なっていてもよい。また、計算手段Xiは、1台のコン
ピュータで構成してよいのはもちろんのこと、複数台の
コンピュータにより並列処理を行うように構成してもよ
い。さらに、同じ内容の演算処理が可能であって精度と
演算時間とが異なる複数個の計算手段Xiを1群とし、
必要に応じて異なる内容の演算処理を行う複数群の計算
手段Xiを設けてもよい。
【0021】提示手段Yは、基本的には視覚情報を提示
するものを意味しており、画面が平面状である1台のモ
ニタ装置のほか、立体視を可能とする(つまり、3次元
映像を表示する)各種のディスプレイ装置を用いること
ができる。この種のディスプレイ装置としては、視差を
利用して立体視を可能とする眼鏡型のディスプレイ装置
(いわゆるヘッドマウント型ディスプレイ装置)や、ス
クリーンが球面の少なくとも一部であって立体視を可能
とする映像を投影する広視野型のディスプレイ装置を用
いることができる。
【0022】提示手段Yには聴覚情報を提示するものを
付加することができる。ここでは、音源が空間に分布し
ているような感覚を与える立体音響系を想定している。
この種の立体音響系としては、多数個のスピーカを利用
者Mの周辺に配置することによって3次元音場を生成す
る装置、音源の位置に応じた位相差を付与した音声信号
をヘッドホンに入力することによって擬似的に3次元音
場を形成する装置などを用いることができる。
【0023】さらにまた、提示手段Yには触覚情報を提
示する装置を付加することも可能である。たとえば、図
5に示すように利用者Mが着座する椅子部11を6自由
度で駆動することが可能な駆動部12により支持した揺
動椅子10を用いれば、椅子部11を振動させるととも
に振動方向や傾き角度を制御することができる。また、
図6に示すように利用者Mが入ることのできる箱状の部
屋RMを架台13で支持するとともに加振装置14によ
って部屋RMを振動させることにより地震を模擬するこ
とが可能な装置を用いることも可能である。その他、触
覚情報を提示する装置として、図7のように進退自在な
多数本の針15を備え各針15の進退量を制御すること
によって曲面を提示する装置、図8のように多関節のロ
ボット16の先端を利用者Mに握らせることによって動
きの方向と力とを感知させる装置などを用いることがで
きる。このほか、周囲環境である温度や気流を制御する
装置を提示手段Yに付加することも可能であり、利用者
Mに熱感ないし冷感や風の感覚を与えることができる。
【0024】上述した提示手段Yの大きさや解像度ない
し分解能(つまり精度)は使用目的に応じて適宜選択す
ることができる。また、提示する内容に応じて異なる計
算手段Xiから適宜の演算結果が選択される。
【0025】次に、本実施形態における制御手段Wの処
理手順を図2に基づいて説明する。制御手段Wは入力手
段Zからの入力を常時監視し(S1)、計算手段Xiで
の演算処理の条件が入力手段Zから指示されると(S
2)、条件に応じた計算手段Xiを検索する(S3)。
ここで、計算手段Xiを検索する際には装置管理ファイ
ルF1を参照する。装置管理ファイルF1には利用者M
が使用している提示手段Yの種類や仕様の情報が格納さ
れており、提示手段Yの種類および提示手段Yの性能
(主として提示可能な精度)に応じて計算手段Xiが検
索される。たとえば、提示手段Yが視覚情報を提示する
場合には、提示手段Yの解像度を超える情報は不要であ
るから、演算結果の精度が提示手段Yの解像度以下であ
る計算手段Xiが検索され、演算結果の精度が提示手段
Yの解像度を超える計算手段Xiは検索の対象にならな
い。また、提示手段Yが視覚情報と聴覚情報とを併用し
ている場合には、視覚情報が演算結果として得られる計
算手段Xiと聴覚情報が演算結果として得られる計算手
段Xiとがそれぞれ検索される。ここに、視覚情報と聴
覚情報とを1つの計算手段Xiから得るように構成する
ことも可能である。
【0026】入力手段Zから与えられた条件に対応する
計算手段Xiが存在するときには(S4)、入力手段Z
から与えられた条件を計算手段Xiに引き渡して計算手
段Xiに演算処理の条件を設定する(S5)。計算手段
Xiを検索しても条件を満たす計算手段Xiが存在しな
い場合には、計算手段Xiによる演算処理を行わずに入
力手段Zからの入力を監視する状態に戻る。ステップS
5で条件を設定した計算手段Xiについては与えた条件
で計算可能か否かを判断し(S6)、計算不可能であれ
ばステップS3に戻って別の計算手段Xiを検索し、計
算可能であれば選択した計算手段Xiに計算の開始を通
知する(S7)。計算の開始が通知されると、各計算手
段Xiの演算処理の内容や精度の情報が格納された計算
情報ファイルF2に計算開始が通知され、また各計算手
段Xiについて演算処理の開始・実行中・終了の別が格
納される計算状態ファイルF3に計算開始が通知され
る。
【0027】計算手段Xiでの計算が開始されると、計
算情報ファイルF2が監視され(S8)、計算手段Xi
による演算処理を中断すべきか否かが判定される(S
9)。たとえば、入力手段Zから与えられた条件で演算
処理を行っている計算手段Xi(たとえば、計算手段X
2)が演算処理の実行中であるときに入力手段Zから新
たな条件が入力され、前の条件での演算処理については
別の計算手段Xi(たとえば、X1)による演算結果が
提示手段Yにすでに提示されていたとすれば、計算手段
X2による演算処理は中断してもよいことになる。この
ような場合には、計算手段X2の演算処理については中
断すべきと判断され、計算手段X2の演算処理が中断さ
れる(S10)。
【0028】計算手段Xiでの演算処理が実行されると
計算状態ファイルF3の内容が常時監視される(S1
1)。ここで、複数個の計算手段Xiが同時に同じ内容
の演算処理を行っているから、同じ内容の演算処理を行
っている各計算手段Xiにおいてそれぞれ演算処理が終
了したか否かが判断される(S12)。演算処理の終了
した計算手段Xiがあれば、制御手段Wに演算結果が引
き渡され(S13)、演算結果が演算結果ファイルF4
に書き込まれる。ここでは、利用者Mが使用する上での
初期化処理(たとえば利用者Mが使用している提示手段
Yの情報の読み込みなど)、利用者Mが使用を終えたと
きの終了処理のような一般的な処理については説明を省
略する。
【0029】ところで、同じ内容の演算処理が複数個の
計算手段Xiで行われているのであって、上述したよう
に、一般的な傾向として演算結果の精度が高いほど演算
処理に要する時間が長くなるから、複数個の計算手段X
iによって同じ内容の演算処理を行うと、得られる演算
結果の精度が時間経過に伴って段階的に高くなる。そこ
で、複数個の計算手段Xiから得られる演算結果が時間
経過に伴って段階的に高くなる場合には、複数個の計算
結果を統合する処理を行って(S14)、提示手段Yに
提示する(S15)。
【0030】計算結果の統合の処理は、たとえば空間を
多数のメッシュに分割して数値計算を行う場合であれ
ば、以下のよう処理になる。いま、メッシュの大きさを
異ならせた複数個の計算手段Xiによって同じ内容(同
じ事象)の演算処理を行うものとして、計算手段Xiの
処理能力が等しければ、一般にメッシュが細かいほど演
算結果が得られるまでの時間が長くなり、逆に言えば演
算結果が得られるまでの時間が長くなるほど精度が高く
なるから、各計算手段Xiにより演算結果が得られるた
びに提示内容を置き換えるようにすればよい。提示内容
を置き換えるに際しては、メッシュ単位で置き換えるこ
とも可能である。つまり、高精度の演算結果を得られる
計算手段Xiにおいて、低精度の計算手段Xiによって
すでに提示手段Yに提示されている1つのメッシュに対
応する部分の演算が終了した時点で、このメッシュの内
容を置き換えるようにしてもよい。このような処理を行
う場合には、置き換えるべきメッシュに優先順位を設定
しておくことが望ましい。このような優先順位について
は後述する。また、高精度の演算結果が得られたメッシ
ュが離れて位置しているときには、メッシュの間に囲ま
れていて高精度の演算結果がまだ得られていないメッシ
ュに対して、周囲の高精度のメッシュを平均して当ては
めたり(周囲のメッシュが同精度の場合)、周囲の高精
度のメッシュの特徴に対応して設定した荷重を用いて荷
重平均を当てはめたり(周囲のメッシュの精度が異なる
場合)することが可能である。なお、各計算手段Xiの
仕様は既知のものを利用するから、複雑な統計処理を行
うことなく演算結果の精度によって単純に統合化すれば
よい。
【0031】上述のように計算結果を統合することによ
って、静止画像であれば図3のように提示内容を変化さ
せることができる。つまり、図3(a)では比較的低精
度の演算結果が提示されており、時間が経過して他の計
算手段Xiからより高精度の演算結果が得られると、図
3(b)、図3(c)のように、より細部が提示される
ようになる。
【0032】いま、図4に示す時刻t1において入力手
段Zから適宜の条件を与えたとすると、複数個の計算手
段Xiによって同時に同じ内容(同じ事象)に関する演
算処理が開始される。ただし、各計算手段Xiによって
得られる演算結果の精度は異なっており、計算手段Xi
による演算結果が低精度であるほど(図4の下ほど低精
度であることを示している)演算結果が得られるまでの
時間が短くなる。また、いずれかの計算手段Xiで演算
結果が得られると(または、提示手段Yに提示可能な部
分的な演算結果が得られると)、その演算結果は提示手
段Yに提示されるから、提示手段Yに提示される結果の
精度が時間経過に伴って向上する。実際にシミュレーシ
ョンの作業を行っているときには、要求される精度があ
る範囲内であることが多いから、目的とする精度の範囲
の結果が得られた時点で、次の条件を入力して別のシミ
ュレーションを行うことが考えられる。図4はこのよう
な場合を示しており、時刻t2において入力手段Zから
別の条件が与えられる。時刻t2では図4にa,bに対
応する計算手段Xiでの演算結果はまだ得られていない
が、bに対応する計算手段Xiは時刻t2で入力された
条件での演算処理を行うために用いられるから、この時
点で演算処理を中断して新たな条件で演算処理を行うこ
とになる。一方、aに対応する計算手段Xiは時刻t2
で与えられる条件では演算結果が影響されない演算を行
う別群の計算手段Xiであって(つまり、異なる内容に
ついて演算処理を行っている)、時刻t2においても演
算処理を継続することになる。このような処理を行うこ
とによって、各時点でもっとも高い精度の演算結果を提
示することが可能になり、また、利用者Mが条件を変更
したときには、条件の変更に伴って演算結果が変化する
計算手段Xiのみを判別して当該計算手段Xiについて
再計算を自動的に開始させることができる。
【0033】ところで、上述した構成では、提示手段Y
により提示されるすべての範囲について時間経過に伴っ
て高精度な演算結果を適用するようにしているが、提示
手段Yに提示される範囲のうち、利用者Mによる注視点
の近傍部位や注視方向の近傍部位ほど高精度になるよう
に制御すれば、利用者Mが得ようとする情報を高精度と
しながらも比較的短い時間で得ることが可能になる。
【0034】いま、提示手段Yによって図9に示すよう
な範囲の適宜の空間Eを提示しているものとして、空間
Eにおいて適宜の位置を注視点Pvとして設定している
ものとする。注視点Pvは提示手段Yとして視覚情報を
提示するものを用いているものとして、入力手段(ここ
ではジョイスティックのようなポインティングデバイス
を用いるものとする)Zの操作により提示手段Yに適宜
のポインタを示し、ポインタの位置を注視点Pvとす
る。このようにして設定した注視点Pvに近い部位ほど
高精度の演算結果を先に適用するようにし、注視点Pv
からの距離が大きくなるに従って高精度の演算結果の適
用を遅らせるのである。このような制御によって、利用
者Mがシミュレーションによって知ろうとする部位につ
いて比較的短い時間で高精度の演算結果を得ることが可
能になる。
【0035】同様にして、図10に示すように注視点P
vと注視方向Dvとを設定しておき、注視点Pvを中心
として注視方向Dvにおける近傍の角度範囲ほど高精度
の演算結果が先に適用されるようにしてもよい。注視方
向Dvの設定には、たとえば、ポインタによって注視点
Pvを設定するとともに、注視点Pvから適宜の向きに
直線を設定することによって注視方向Dvを設定すれば
よい。このような制御によって、利用者Mがシミュレー
ションによって知ろうとする部位について比較的短い時
間で高精度の演算結果を得ることが可能になる。なお、
注視点Pvを設定する場合であって、空間Eのうちの特
定の領域に優先的に高精度な演算結果を適用する場合で
あっても、条件を変更しなければ最終的に空間Eのすべ
ての領域において高精度の演算結果が得られるようにし
てある。
【0036】ところで、計算手段Xiが遠方に存在して
いるときに、図11に示すように、提示手段Y、入力手
段Z、制御手段Wと計算手段Xiとの間でネットワーク
NTを介してデータを伝送する構成としてもよい。ネッ
トワークNTとしてはインターネットなどを利用可能で
ある。
【0037】また、図12に示すように、一部の計算手
段Xi(Xi=X1j:j=1,2,…,m)について
はネットワークNTを介さずに提示手段Y、入力手段
Z、制御手段Wと接続してもよい。この場合に、ネット
ワークNTを通して接続している計算手段Xi(i=
1,2,…,n)は演算結果が得られるまでの時間が長
い高精度のものとし、ネットワークNTを通していない
計算手段Xiについては短時間で結果の得られる簡易な
計算を行うものとする。つまり、演算処理の時間が短い
計算手段Xiについては、制御手段Wが条件を与える時
間や演算結果を受け取る時間が演算時間に占める割合が
大きく、制御手段Wが条件を与える時間や演算結果を受
け取る時間を短縮することが提示手段Yへの演算結果の
提示までの時間の短縮につながるが、演算処理の時間が
長い計算手段Xiについては、他の処理の時間が演算時
間に占める割合が小さいから遠方に配置しても演算結果
を得るまでの時間に対する影響が少ないからである。
【0038】上述のようにネットワークNTを介して提
示手段Y、入力手段Z、制御手段Wと計算手段Xiとを
接続する構成では、図13に示すように複数台の提示手
段Yk、入力手段Zk、制御手段Wk(図示例ではk=
1,…,4)をネットワークNTに接続するようにして
もよい。このような形態を利用すれば、遠方に存在する
利用者Mkが共通の仮想空間を共有してシミュレーショ
ンを行うことが可能になる。
【0039】上述した構成において、計算手段Xi,提
示手段Y,入力手段Z、制御手段Wにおいてデータを伝
送する伝送路との接続部分にデータ通信を制御するデー
タ制御手段Tを設け、ネットワークNT側に設けた接続
部Rにデータ制御手段Tを着脱可能に接続してもよい。
データ制御手段Tの相互の通信手順を規定しておけば、
計算手段Xi,提示手段Y,入力手段Z、制御手段Wの
接続関係を容易に変更することができる。たとえば、入
力手段ZとしてジョイスティックZaとハンドルZbと
を交換したり、提示手段Yとして大型ディスプレイYa
とヘッドマウントディスプレイYbとを交換したり、あ
るいはまた計算手段Xi(図示例では計算手段X1と計
算手段X21とを交換する)を交換したりすることが簡
単に行えるようになる。データ制御手段Tのインタフェ
ース仕様としては、計算手段Xi、提示手段Y、入力手
段Z、制御手段Wの各属性、計算手段Xiであればデー
タの引き渡し形式、提示手段Yであれば提示可能な精度
などを規定可能としておく。したがって、接続する装置
に依存する低レベルのAPIのほか、CORBA、Ja
va(R)のRMI、リフレクションAPIなどの高レ
ベルのものを用いることができる。
【0040】上述のようにネットワークNTを用いるこ
とによって、提示手段Y、入力手段Zを端末側とし、計
算手段Xiおよび制御手段Wをホスト側として、端末か
らの入力情報に対応してホスト側での演算結果を提示手
段Yに引き渡すことが可能になる。このような対話型シ
ミュレーションのサービスをインターネットのようなネ
ットワークNTを通して提供する場合には、サービスを
利用する利用者のアカウント情報や利用時間を管理する
機能が必要であるから、この種の周辺機能については一
般的なデータベース管理システムを用いる。
【0041】以下に本発明の適用を例示する。まず、特
定空間の照明を模擬する例について説明する。この場
合、提示手段Yとしては立体視の可能なディスプレイ装
置を用い、照明光による陰影を有した空間を利用者Mに
提示する。利用者Mが入力手段Zを用いて与える条件
は、照明器具の仕様(配光特性や光量)、数、配置、対
象とする空間の形状や寸法、空間に存在する物品の形状
や寸法などになる。利用者Mは提示手段Yに提示された
画像を確認して対話的に条件を設定することが可能であ
り、照明を検討する初期の段階ではおおまかな検討を行
うために、メッシュが粗く直接光のみが示されているよ
うな低精度の演算結果が提示手段Yに提示された時点で
入力手段Zから与える条件を変更すれば、比較的短い時
間で次々に照明の効果を検討することができる。計算手
段Xiの処理能力にもよるが、この程度の演算処理であ
れば比較的安価なパーソナルコンピュータを計算手段X
iに用いても瞬時に提示させることが可能である。所望
の状態に近い演算結果が得られたときには、他の計算手
段Xiによる演算結果が提示されるまで待てば、より精
度の高い情報が提示されることになる。また、検討の最
終段階のように精密な比較が必要な場合には、しばらく
待てばメッシュが細かく反射光も反映された高精度の結
果が提示される。このように、対話的にシミュレーショ
ンを行うことによって熟練者でなくても簡単に利用する
ことが可能になり、また低精度の演算結果から高精度の
演算結果までが時間経過に伴って段階的に示されること
により、各検討段階において要求される精度のシミュレ
ーションを、各段階において妥当な時間で得ることが可
能になる。
【0042】次に、特定空間における騒音の程度を模擬
する例について説明する。この場合、提示手段Yとして
は、画像を提示可能なディスプレイ装置と、立体音響系
の聴覚情報を提示する装置とを併用し、たとえば遮音材
や吸音材の効果を相対位置や向きに対応付けて体験させ
ることが可能になる。したがって、利用者Mが入力手段
Zを用いて与える条件は、遮音材や吸音材の材質や厚さ
などの仕様、対象とする空間の形状、騒音を観測する位
置および向き、音源の位置および向きなどになる。ここ
で、画像には対象とする空間の騒音レベルの分布を示
す。騒音レベルを検討する初期の段階では、対象とする
空間をメッシュが粗く直接音のみが示されているような
低精度の演算結果が提示手段Yに提示された時点で条件
を変更し、比較的短い時間で遮音材あるいは吸音材に対
する効果をおおまかに検討することができる。また、高
精度のシミュレーションが必要であるような条件が設定
されたときには、しばらく待つことにより、メッシュが
細かく反射や回り込みなどの音の効果が反映された高精
度の演算結果が提示される。なお、立体音響系を併用す
ることによって、所望の位置や向きでの騒音の程度を体
感することが可能になる。
【0043】上述した対話型シミュレーションシステム
を用いると、家屋の耐震性の程度を模擬することも可能
である。この場合、提示手段Yとしては、画像を提示可
能なディスプレイ装置と、図5に示した振動椅子10と
を併用し、家屋の倒壊の有無だけではなく家屋の共振の
変化を模擬し、さらに震度などを体感可能とする。入力
手段Zを用いて与える条件は、家屋の形状や筋交いの状
態、防振ゴムの数および配置などになる。おおまかに検
討する初期段階では、家屋についてメッシュが粗く直接
振動のみが示されるような低精度の演算結果が提示手段
Yに提示された時点で条件を変更すればよく、高精度の
シミュレーションが必要になる場合には、しばらく待つ
ことにより、メッシュが細かく共振などの効果が反映さ
れた高精度のよい演算結果が提示される。ここに、振動
椅子10を併用していることによって震度の体感が可能
になる。
【0044】上述した例では、提示手段Yとして照明効
果のような視覚情報を提示するもの、騒音のような聴覚
情報を提示するもの、振動のような力覚を提示するもの
を示したが、温度分布を色の違いで視覚情報に置き換え
て提示手段Yに提示する場合などでも本発明の技術思想
を適用することが可能である。
【0045】
【発明の効果】請求項1の発明は、特定の事象を模擬す
るための演算処理を行うとともに少なくとも演算精度が
異なる複数個の計算手段と、各計算手段による演算結果
を前記事象に適した様式で利用者に提示する提示手段
と、各計算手段に与える演算処理の条件を少なくとも設
定可能な入力手段と、入力手段から与えられた演算処理
の条件を前記各計算手段に引き渡すとともに各計算手段
の演算結果を選択して提示手段に引き渡す制御手段とを
備え、制御手段では、入力手段から与えられた演算処理
の条件に基づいて同処理に対して演算精度の異なる複数
の計算手段を選択して演算処理を行わせ、各計算手段か
ら演算結果が順に得られた時点で提示手段における提示
内容の精度を高めることができる演算結果を選択して提
示手段に引き渡し、入力手段から与えられる演算処理の
条件が変更されたときには、演算処理を実行中である計
算手段のうち条件の変更によって演算結果が変化する計
算手段については変更された条件で演算処理を再開させ
るものであり、利用者があらためて計算手段を選択した
り、得られた結果に固有な細かい初期設定を行って再計
算を行わなくても、提示された結果の中で特定の変更し
たい条件についてのみ対話的に操作可能な入力手段を用
いて与えることにより、新たな条件で自動的に再計算が
行われる。その結果、短時間で結果が得られる簡易な演
算結果から比較的長時間を要する高精度な演算結果まで
が順に提示されるから、注目している検討内容に適した
精度の結果が提示された時点で、次の操作に移ることが
でき、熟練者でなくても容易に操作することが可能にな
る。
【0046】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記制御手段が前記提示手段に引き渡す演算結果
は、前記提示手段により提示可能な精度を上限とするか
ら、利用者が使用している提示手段に提示可能な上限を
超える無駄な演算処理が行われず、提示手段に対応した
良好な動作が維持される。
【0047】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記計算手段による演算結果が前記
提示手段に空間として提示される場合に、この空間内に
注視点を適宜に設定し、前記制御手段では注視点の近傍
の領域に高精度の演算結果を優先的に提示させるから、
着目する部位について精度のよい演算結果を比較的短時
聞で提示することが可能になり、利便性が高まるという
効果がある。
【0048】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記空間において前記注視点から適宜の方向を注視
方向として設定し、前記制御手段では注視点の近傍のう
ち注視方向に沿った領域に高精度の演算結果を優先的に
提示させるから、着目する部位について精度のよい演算
結果を比較的短時間で提示することが可能になり、ま
た、一般に視点は注視方向に移動することが多いことか
ら、利用者が対話的に視点を移動するような場合に比較
的高精度を保って結果を提示でき利便性が高まるという
効果がある。
【0049】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4の発明において、前記提示手段が視覚情報を立体視さ
せる装置であるから、照明のシミュレーションを行う場
合のような視覚情報に関するシミュレーションの結果を
利用者に分かりやすく直感的に提示することができる。
【0050】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、前記提示手段として聴覚情報を立体
音響として提示させる装置が付加されているから、騒音
についてシミュレーションを行う場合のような聴覚情報
に関するシミュレーションの結果を利用者にわかりやす
く直感的に提示できる。また、視覚情報の提示と組み合
わせることによって、視覚情報と聴覚情報とを利用者が
区別しながら同時に体験でき、視覚情報に頼ることなく
種々のシミュレーションの結果を提示でき、逆に模擬す
る事象によっては視覚情報と聴覚情報とが相乗的に機能
して一層直感的な提示が可能になる。
【0051】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
5の発明において、前記提示手段として触覚情報を提示
する装置が付加されているので、たとえば提示手段によ
って振動を生じさせて地震のシミュレーションを行う場
合のような触覚情報に関するシミュレーションの結果を
利用者にわかりやすく直感的に提示できる。さらに、視
覚情報の提示と組み合わせることによって、視覚情報と
触覚情報とが相乗的に機能して一層直感的な提示が可能
になる。
【0052】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
7の発明において、前記計算手段と前記提示手段と前記
入力手段と前記制御手段との少なくとも一部が遠隔利用
可能なネットワークを介してデータ伝送を行うので、計
算手段を行うための大型のコンピュータを利用者の遠方
に設けることが可能であり、シミュレーションシステム
の設置上の自由度が高まる。また、提示手段を小型軽量
なものとして利用者が携帯可能とすることが可能にな
り、模擬する事象に関する実空間の現場において、シミ
ュレーションの結果を体験しながらシミュレーション条
件を調整するというような利用が可能になる。
【0053】請求項9の発明は、請求項8の発明におい
て、演算結果が低精度である前記計算手段を前記ネット
ワークを介さずに前記提示手段に接続し、演算結果が高
精度である前記計算手段を前記ネットワークを介して前
記提示手段に接続しているので、高速な応答が必要な演
算処理についてはデータの伝送時間が短い場所で行い、
データ通信におけるエラー処理や回線速度による影響も
加えた形で演算時間が比較的長くなっても問題が少なく
精度のよい演算処理については遠方で行うように演算処
理を行う場所を分散させるとともに組み合わせて用いる
ことにより、演算結果の精度と応答待ち時間のバランス
のよいシミュレーションが可能になり、全体的な応答が
よく、しかもシミュレーションシステムの設置上の自由
度も高くなる。
【0054】請求項10の発明は、請求項1ないし請求
項9の発明において、前記提示手段が複数台であって、
各提示手段において前記計算手段が共用されているの
で、演算時間が比較的長い大規模な演算処理については
複数の利用者への対応を一括で行って結果を分配するこ
とにより、演算処理に要する時間やコストを低減するこ
とができる。また、複数の利用者の入力操作による相互
作用を統一的に演算処理に反映させることにより、模擬
する事象に関する仮想空間を簡単に共有できて、大規模
な対話型シミュレーションを良好なパフォーマンスで行
うことが可能になる。
【0055】請求項11の発明は、請求項1ないし請求
項10の発明において、前記計算手段と前記提示手段と
前記入力手段と前記制御手段とが伝送路に着脱可能であ
って相互の通信手順が規定されたデータ制御手段を介し
て伝送路に接続されているので、計算手段、提示手段、
入力手段について追加や変更を容易に行うことができ、
システム構成の変更が容易であって、種々の事象につい
て比較的短時間かつ低コストで対応することが可能にな
る。
【0056】請求項12の発明は、特定の事象を模擬す
るための演算処理を行うとともに少なくとも演算精度が
異なる複数個の計算手段と、各計算手段による演算結果
を前記事象に適した様式で利用者に提示する提示手段
と、各計算手段に与える演算処理の条件を少なくとも設
定可能な入力手段と、入力手段から与えられた演算処理
の条件を前記各計算手段に引き渡すとともに各計算手段
の演算結果を選択して提示手段に引き渡す制御手段とを
備え、入力手段から与えられた演算処理の条件に基づい
て同処理に対して演算精度の異なる複数の計算手段を選
択して演算処理を行わせるステップと、各計算手段から
演算結果が順に得られた時点で提示手段における提示内
容の精度を高めることができる演算結果を選択して提示
手段に引き渡すステップと、入力手段から与えられる演
算処理の条件が変更されたときには、演算処理を実行中
である計算手段のうち条件の変更によって演算結果が変
化する計算手段については変更された条件で演算処理を
再開させるステップとを有するものであり、利用者があ
らためて計算手段を選択したり、得られた結果に固有な
細かい初期設定を行って再計算を行わなくても、提示さ
れた結果の中で特定の変更したい条件についてのみ対話
的に操作可能な入力手段を用いて与えることにより、新
たな条件で自動的に再計算が行われる。その結果、短時
間で結果が得られる簡易な演算結果から比較的長時間を
要する高精度な演算結果までが順に提示されるから、注
目している検討内容に適した精度の結果が提示された時
点で、次の操作に移ることができ、熟練者でなくても容
易に操作することが可能になる。
【0057】請求項13の発明は、請求項1ないし請求
項11のいずれか1項に記載の対話型シミュレーション
システムを用い、利用者側に前記入力手段および前記提
示手段を設け、前記入力手段から与えられる条件に対応
して前記各計算手段から得られた演算結果を前記提示手
段に順次提示するので、各種の事象に対するシミュレー
ションのサービスをコンピュータシミュレーションの熟
練者でない利用者に対して容易に操作可能となる形で提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】同上の動作説明図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上に用いる提示手段の一例を示す概略構成図
である。
【図6】同上に用いる提示手段の一例を示す概略構成図
である。
【図7】同上に用いる提示手段の一例を示す概略構成図
である。
【図8】同上に用いる提示手段の一例を示す概略構成図
である。
【図9】同上の概念説明図である。
【図10】同上の概念説明図である。
【図11】同上の他の構成例を示すブロック図である。
【図12】同上のさらに他の構成例を示すブロック図で
ある。
【図13】同上の別の構成例を示すブロック図である。
【図14】同上のさらに別の構成例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
NT ネットワーク T データ制御手段 W 制御手段 X1,X2,…… 計算手段 Y 提示手段 Z 入力手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G06F 3/00 601 G06F 3/00 601

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の事象を模擬するための演算処理を
    行うとともに少なくとも演算精度が異なる複数個の計算
    手段と、各計算手段による演算結果を前記事象に適した
    様式で利用者に提示する提示手段と、各計算手段に与え
    る演算処理の条件を少なくとも設定可能な入力手段と、
    入力手段から与えられた演算処理の条件を前記各計算手
    段に引き渡すとともに各計算手段の演算結果を選択して
    提示手段に引き渡す制御手段とを備え、制御手段では、
    入力手段から与えられた演算処理の条件に基づいて同処
    理に対して演算精度の異なる複数の計算手段を選択して
    演算処理を行わせ、各計算手段から演算結果が順に得ら
    れた時点で提示手段における提示内容の精度を高めるこ
    とができる演算結果を選択して提示手段に引き渡し、入
    力手段から与えられる演算処理の条件が変更されたとき
    には、演算処理を実行中である計算手段のうち条件の変
    更によって演算結果が変化する計算手段については変更
    された条件で演算処理を再開させることを特徴とする対
    話型シミュレーションシステム。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が前記提示手段に引き渡す
    演算結果は、前記提示手段により提示可能な精度を上限
    とすることを特徴とする請求項1記載の対話型シミュレ
    ーションシステム。
  3. 【請求項3】 前記計算手段による演算結果が前記提示
    手段に空間として提示される場合に、この空間内に注視
    点を適宜に設定し、前記制御手段では注視点の近傍の領
    域に高精度の演算結果を優先的に提示させることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の対話型シミュレー
    ションシステム。
  4. 【請求項4】 前記空間において前記注視点から適宜の
    方向を注視方向として設定し、前記制御手段では注視点
    の近傍のうち注視方向に沿った領域に高精度の演算結果
    を優先的に提示させることを特徴とする請求項3記載の
    対話型シミュレーションシステム。
  5. 【請求項5】 前記提示手段が視覚情報を立体視させる
    装置であることを特徴とする請求項1ないし請求項4の
    いずれか1項に記載の対話型シミュレーションシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記提示手段として聴覚情報を立体音響
    として提示させる装置が付加されていることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の対話
    型シミュレーションシステム。
  7. 【請求項7】 前記提示手段として触覚情報を提示する
    装置が付加されていることを特徴とする請求項1ないし
    請求項5のいずれか1項に記載の対話型シミュレーショ
    ンシステム。
  8. 【請求項8】 前記計算手段と前記提示手段と前記入力
    手段と前記制御手段との少なくとも一部が遠隔利用可能
    なネットワークを介してデータ伝送を行うことを特徴と
    する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の対
    話型シミュレーションシステム。
  9. 【請求項9】 演算結果が低精度である前記計算手段を
    前記ネットワークを介さずに前記提示手段に接続し、演
    算結果が高精度である前記計算手段を前記ネットワーク
    を介して前記提示手段に接続していることを特徴とする
    請求項8記載の対話型シミュレーションシステム。
  10. 【請求項10】 前記提示手段が複数台であって、各提
    示手段において前記計算手段が共用されていることを特
    徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載
    の対話型シミュレーションシステム。
  11. 【請求項11】 前記計算手段と前記提示手段と前記入
    力手段と前記制御手段とが伝送路に着脱可能であって相
    互の通信手順が規定されたデータ制御手段を介して伝送
    路に接続されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項10のいずれか1項に記載の対話型シミュレーショ
    ンシステム。
  12. 【請求項12】 特定の事象を模擬するための演算処理
    を行うとともに少なくとも演算精度が異なる複数個の計
    算手段と、各計算手段による演算結果を前記事象に適し
    た様式で利用者に提示する提示手段と、各計算手段に与
    える演算処理の条件を少なくとも設定可能な入力手段
    と、入力手段から与えられた演算処理の条件を前記各計
    算手段に引き渡すとともに各計算手段の演算結果を選択
    して提示手段に引き渡す制御手段とを備え、入力手段か
    ら与えられた演算処理の条件に基づいて同処理に対して
    演算精度の異なる複数の計算手段を選択して演算処理を
    行わせるステップと、各計算手段から演算結果が順に得
    られた時点で提示手段における提示内容の精度を高める
    ことができる演算結果を選択して提示手段に引き渡すス
    テップと、入力手段から与えられる演算処理の条件が変
    更されたときには、演算処理を実行中である計算手段の
    うち条件の変更によって演算結果が変化する計算手段に
    ついては変更された条件で演算処理を再開させるステッ
    プとを有することを特徴とする対話型シミュレーション
    システムのプログラム。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    1項に記載の対話型シミュレーションシステムを用い、
    利用者側に前記入力手段および前記提示手段を設け、前
    記入力手段から与えられる条件に対応して前記各計算手
    段から得られた演算結果を前記提示手段に順次提示する
    ことを特徴とするシミュレーション支援方法。
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