JP2003014020A - ブレーキ素子用ウェアインジケータとブレーキ素子の摩耗検出装置 - Google Patents

ブレーキ素子用ウェアインジケータとブレーキ素子の摩耗検出装置

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JP2003014020A
JP2003014020A JP2002119534A JP2002119534A JP2003014020A JP 2003014020 A JP2003014020 A JP 2003014020A JP 2002119534 A JP2002119534 A JP 2002119534A JP 2002119534 A JP2002119534 A JP 2002119534A JP 2003014020 A JP2003014020 A JP 2003014020A
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Hiroshi Yasuda
宏 安田
Toru Sekine
透 関根
Tomomi Okubo
智美 大久保
Hideo Ogawa
秀夫 小川
Hidenori Kakizaki
英紀 柿崎
Tomohiro Fujita
知宏 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライニングの摩耗を多段階で測定できる構造
を、低コストで実現可能にする。 【解決手段】 絶縁材製の基板12の片面に複数本の導
電路15a〜15dを、上記ライニングの厚さ方向にず
らせて設ける。これら各導電路15a〜15dの両端部
を、第一、第二合流電路13、14に導通させる。上記
ライニングの摩耗に伴って上記各導電路15a〜15d
が順次切断される事に伴う、上記両合流電路13、14
間の抵抗値の変化に基づき、上記ライニングの摩耗量を
多段階で測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るブレーキ素子
用ウェアインジケータは、ドラムブレーキ用のブレーキ
シューアッセンブリ、或はディスクブレーキ用のパッド
として、自動車等の車両の制動に使用するブレーキ素子
の寿命、言い換えれば交換までに走行可能な距離を知る
為、このブレーキ素子を構成するライニングの残り厚さ
を検出する為のものである。尚、本明細書でブレーキ素
子とは、ブレーキシューアッセンブリとパッドとを総称
したものを表す。逆に言えば、本明細書でブレーキシュ
ーアッセンブリとは、ドラムブレーキ用のブレーキ素子
を指し、パッドとは、ディスクブレーキ用のブレーキ素
子を指す。
【0002】
【従来の技術】車両用のブレーキには、裏板にライニン
グを添着して成るブレーキ素子を組み込んでいる。制動
を行なう場合には、このライニングをドラム或はディス
ク等の制動用回転体に押し付ける。例えばディスクブレ
ーキの場合には、図25に示す様に、車輪と共に回転す
るディスク1の両側に1対のパッド2、2を、車体側に
固定した図示しないサポートに対し、このディスク1の
軸方向(図25の左右方向)に関する変位自在に支持し
ている。上記各パッド2、2は、それぞれ裏板3の片面
にライニング4を添着して成る。制動時には、図示しな
いキャリパに内蔵したピストンの押し出しに伴って上記
各パッド2、2を上記ディスク1の両側面に押し付け
る。そして、上記ライニング4と上記ディスク1の両側
面との摩擦によって制動を行なわせる。
【0003】上記各パッド2、2のライニング4は、制
動の繰り返しにより次第に摩耗する為、或る程度摩耗が
進んだ場合に、新しいパッド2、2と交換しなければな
らない。ところが、上記ライニング4の厚さを外部から
目視して判定する事は不可能若しくは困難である為、ウ
ェアインジケータを上記1対のパッド2、2のうちの少
なくとも一方のパッド2に装着し、上記ライニング4が
許容限度にまで摩耗した場合に、上記ウェアインジケー
タからの信号に基づいて運転席に設けた警報器から、上
記各パッド2、2の交換を促す旨の指令を出す様にして
いる。
【0004】図26は、この様な目的を達する為に考え
られた、実開平5−47562号公報に記載されたウェ
アインジケータ付パッドの1例を示している。パッド2
を構成する裏板3の端部で、ライニング4の周縁から突
出した部分には、上記裏板3の表裏面を貫通する状態で
取付孔5を形成し、この取付孔5の内側にウェアインジ
ケータ6を、保持筒7と圧縮ばね8とを介して装着して
いる。このウェアインジケータ6は、合成樹脂製のホル
ダ9中に、検出部である導線10を埋設して成る。この
様なウェアインジケータ6を上記裏板3に支持した状態
で上記導線10の先端部は、上記ライニング4の摩耗許
容限度面Xに位置する。
【0005】制動の繰り返しに伴なって上記ライニング
4が摩耗し、その厚さ寸法が小さくなると、先ずホルダ
9の先端部がディスク1との摩擦によって摩耗する。そ
して、更に摩耗が進むと、このホルダ9中に埋設された
導線10の先端部とディスク1の側面とが擦れ合って、
この導線10が、その先端部で破断する。導線10が破
断した事は、図示しない検出回路により検出し、この検
出回路が運転席に設けた警報器に信号を送って、この警
報器により前記パッド2の交換を促す旨の指令を出す。
【0006】又、図示はしないが、特開平6−1936
60号公報には、ライニング中に複数の導線を、このラ
イニングの厚さ方向に関する位置を互いに異ならせて設
ける事により、このライニングの摩耗程度を複数段に分
けて運転者に知らせる装置が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図26に示した従来構
造の場合、ウェアインジケータ6の製造並びに取り扱い
が容易である反面、ライニング4の摩耗程度を1段階で
しか検出できない。この為、パッド2の交換時期をその
直前でしか運転者に知らせる事ができず、パッド2の寿
命に関する知識のない運転者に不安感を与える可能性が
ある。これに対して特開平6−193660号公報に記
載された、ライニング中に複数の導線を設ける構造の場
合には、ライニングの摩耗程度を複数段階で検出する事
により、パッドの寿命を知らせる事に関して知識のない
運転者に与える不安感の軽減を図れる。但し、上記特開
平6−193660号公報に記載された、ライニング中
に複数の導線を設ける構造は、製造作業が面倒であるだ
けでなく、この様な導線を備えたパッドをサポートに組
み付け、更に配線を取り回す作業が面倒になる。本発明
のブレーキ素子用ウェアインジケータは、この様な事情
に鑑みて発明したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のブレーキ素子用
ウェアインジケータは、支承部材と、複数の導電路と、
第一、第二両合流電路とを備える。このうちの支承部材
は、裏板の片面にライニングを添着して成るブレーキ素
子の裏板の片面から突出する状態で支持されるもので、
絶縁材製である。又、上記各導電路は、上記支承部材の
一部で上記ライニングの厚さ方向に関して互いに異なる
位置に互いに並列に設置されたもので、それぞれ抵抗を
有する。又、上記第一合流電路は、上記各導電路の一端
部を導通させたものである。更に、上記第二合流電路
は、これら各導電路の他端部を導通させたものである。
【0009】又、本発明のブレーキ素子の摩耗検出装置
は、請求項1〜8のうちの何れかに記載されたブレーキ
素子用ウェアインジケータ(の抵抗値)に基づいて、上
記ライニングの摩耗量を算出する演算器を備える。又、
この演算器と、上記ブレーキ素子用ウェアインジケータ
の第一合流電路又は第二合流電路との間に、モニタ電圧
を得る為の基準抵抗部の一方を接続している。更に、上
記基準抵抗部の他方を、この抵抗部に一定の電圧を印加
する為の定電圧電源回路に接続している(請求項9の場
合)。或は、上記基準抵抗部の他方を、アースに接続し
ている(請求項10の場合)。そして、何れの場合で
も、上記基準抵抗部を、上記演算器を内蔵する演算制御
器内に設けている。
【0010】
【作用】上述の様に構成する本発明のブレーキ素子用ウ
ェアインジケータをブレーキ素子に組み込むと、ライニ
ングの摩耗進行に伴って複数の導電路が、裏板から遠い
側から順次切断される。そして、導電路が切断されるの
に伴って、第一合流電路と第二合流電路との間の抵抗が
大きくなる。従って、上記ブレーキ素子用ウェアインジ
ケータを、例えば請求項9、10に記載した様なブレー
キ素子の摩耗検出装置に組み込む事により、上記両合流
電路間の抵抗の変化に対応する値に基づいて、上記ライ
ニングの摩耗量を、上記導電路の数に合わせた段階で検
出できる。ウェアインジケータ自体、ブレーキ素子から
は独立したものであるから、製造は容易である。又、上
記第一、第二両合流電路を制御器に接続する等の配線は
容易に行なえる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1〜6は、請求項1〜3、6に
対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。
本例のウェアインジケータ6aは、ディスクブレーキ用
のブレーキ素子であるパッド2に組み付ける事を考慮し
たものであって、図2〜3に示す様な支承部材11を有
する。この支承部材11は、図1に示す様なセラミック
製で薄肉の(例えば厚さが0.2〜0.4mm程度、より
具体的には0.3mm程度の)基板12を、熱硬化性合成
樹脂製のホルダ9a内に包埋支持して成る。そして、使
用状態では上記支承部材11を、図4に示す様に、裏板
3の片面にライニング4を添着して成るパッド2の裏板
3の一部で、このライニング4の外周縁から突出する部
分に、この裏板3の片面からこのライニング4を添設し
た側に突出する状態で装着する。
【0012】上記基板12の片面には第一、第二両合流
電路13、14を、互いに平行に設けている。そして、
これら両合流電路13、14同士の間に複数本(図示の
例では4本)の抵抗部22a〜22dを有する導電路1
5a〜15dを、それぞれの両端部を上記両合流電路1
3、14に導通させた状態で、互いに並列に設けてい
る。従って、これら両合流電路13、14及び上記各導
電路15a〜15dにより上記基板12の片面に、梯子
形状の電路が形成される。この様な電路を構成する、上
記両合流電路13、14及び上記各導電路15a〜15
dは、上記基板12の片面に印刷により設けている。
【0013】又、上記支承部材11を上記裏板3の一部
に、上記図4に示す様に装着した状態で、上記各導電路
15a〜15dは、上記ライニング4の厚さ方向(図
1、2、5、6の上下方向、図3、4の表裏方向)に関
して互いに異なる位置に、互いに並列に設置された状態
となる。又、この設置状態で上記基板12の面方向が、
図3に示す様にディスク1の回転方向に対し直角方向に
なる様に、即ち、この基板12の面方向がこのディスク
1の径方向に一致する様に、上記基板12を配置してい
る。尚、上記ホルダ9aの基端部(図2の下端部)には
1対の端子16a、16bを設けており、これら両端子
16a、16bの基端部を、それぞれ上記第一、第二合
流電路13、14に接続すると共に、これら両端子16
a、16bの中間部乃至先端部を、上記ホルダ9aの基
端面から突出させている。設置状態では上記両端子16
a、16bの中間部乃至先端部に、図示しない制御器に
通じるハーネスの端部を接続する。
【0014】上述の様に構成する本例のウェアインジケ
ータ6aを前記パッド2に組み込むと、前記ライニング
4の摩耗進行に伴って、それぞれが抵抗部22a〜22
dを有する複数の導電路15a〜15dが、上記パッド
2を構成する前記裏板3から遠い側から順次切断され
る。即ち、上記ライニング4の摩耗が進行するのに伴っ
て、制動時に於ける前記裏板3と上記ディスク1との距
離が短くなり、上記ウェアインジケータ6aを構成する
支承部材11が、その先端部から基端部に向かって、上
記ディスク1の側面との摩擦に基づいて次第に消失す
る。この場合に於いて、上記支承部材11のうちのホル
ダ9aは、上記ディスク1の側面との摩擦によって摩耗
消失し、セラミック製の基板12が、上記ホルダ9aの
先端(図2の上端)から露出した状態で折損して消失す
る。上記基板12を構成するセラミックはディスク1を
構成する鋳鉄よりも硬い反面脆い為、この基板12を薄
肉にすると共にこの基板12の面方向をこのディスク1
の回転方向に対し直角に配置する事で、上記ホルダ9a
の先端面から露出した上記基板12が、次々に折損する
様に構成できる。尚、この基板12の折損がより確実に
行なわれる様にする為、この基板12の両側縁部に、細
かな切り欠きを多数形成する事もできる。
【0015】この様にして上記基板12が先端側(図1
〜2の上端側)から折損すると、この基板12の片面に
配設した上記各導電路15a〜15dが、先端側の導電
路15aから基端側(図1〜2の下端側)の導電路15
dに向けて、順番に切断される。この様にして各導電路
15a〜15dが切断されるのに伴って、上記第一合流
電路13と上記第二合流電路14との間の抵抗が次第に
大きくなる。従って、これら両合流電路13、14間の
抵抗値の変化に対応する値に基づいて、上記ライニング
4の摩耗量を、上記各導電路15a〜15dの数に合わ
せた段階(図示の例では4段階)で検出できる。この点
に就いて、図5〜6を参照しつつ説明する。
【0016】このうちの図5は、本例のウェアインジケ
ータ6aの等価回路を、図6はこのウェアインジケータ
6aを検知回路に組み込んだ状態の等価回路を、それぞ
れ示している。尚、この検知回路を示す図6で、Vm
上記ライニング4の摩耗に応じた出力であるモニタ電圧
を、Rr はこのモニタ電圧を得る為の抵抗部(抵抗値に
就いてもこの符号をそのまま使用する)を、それぞれ示
している。又、このモニタ電圧を得る為の電源の電圧を
5Vとした場合で説明する。
【0017】先ず、上記各導電路15a〜15dの抵抗
部22a〜22dの抵抗値をそれぞれR1 、R2 、R
3 、R4 とすると、上記ライニング4が摩耗しておら
ず、図5〜6に示す様に総ての導電路15a〜15dが
前記第一、第二合流電路13、14同士を接続している
状態では、これら両合流電路13、14同士の間の抵抗
値は、 1/{(1/R1 )+(1/R2 )+(1/R3 )+
(1/R4 )} となる。そして、上記モニタ電圧Vm は、 Vm =5・Rr /[1/{(1/R1 )+(1/R2
+(1/R3 )+(1/R4 )}] となる。
【0018】次に、上記ライニング4が少し摩耗し、最
もディスク1寄りの導電路15aが切断されると、両合
流電路13、14同士の間の抵抗値は、 1/{(1/R2 )+(1/R3 )+(1/R4 )} となる。そして、上記モニタ電圧Vm は、 Vm =5・Rr /[1/{(1/R2 )+(1/R3
+(1/R4 )}] となる。上記ライニング4の摩耗の進行に伴って、次に
ディスク1に近い導電路15bが切断されると、両合流
電路13、14同士の間の抵抗値は、 1/{(1/R3 )+(1/R4 )} となる。そして、上記モニタ電圧Vm は、 Vm =5・Rr /[1/{(1/R3 )+(1/R
4 )}] となる。上記ライニング4の摩耗の進行に伴って、次に
ディスク1に近い導電路15cが切断されると、両合流
電路13、14同士の間の抵抗値は、 1/(1/R4 )=R4 となる。そして、上記モニタ電圧Vm は、 Vm =5・Rr /R4 となる。上記ライニング4が更に摩耗し、総ての導電路
15a〜15dが切断されると、両合流電路13、14
同士の間の抵抗値は∞となり、上記モニタ電圧Vm は、 Vm =5・Rr /∞=0 となる。
【0019】この様に本例のウェアインジケータ6aを
パッド2に組み付ければ、上記ライニング4の摩耗量に
応じて上記第一、第二合流電路13、14同士の間の抵
抗値を1/{(1/R1 )+(1/R2 )+(1/R
3 )+(1/R4 )}から∞まで、全部で5段階に変化
させ、上記モニタ電圧Vm を同じく5段階に変化させる
事ができる。従って、このモニタ電圧Vm を演算器を備
えた制御器により処理する事で、上記ライニング4の摩
耗量を、少なくとも5段階で求める事ができる。更に
は、このライニング4の厚さ方向に関して隣接する導電
路15a〜15dが切断される間の走行距離から、走行
距離と摩耗量との関係を求め、この関係とその後の走行
距離とから、各時点での摩耗量を推定して表示する事も
可能になる。この様に、上記ライニング4の摩耗量に関
して、運転者に細かな状況を知らせる事ができる為、知
識の乏しい運転者に与える不安感の軽減を図れる。又、
上記ウェアインジケータ6a自体、ブレーキ素子である
パッド2からは独立したものであるから、製造は容易で
あり、更に、前記第一、第二両合流電路13、14を制
御器に接続する等の配線は容易に行なえる。
【0020】次に、図7は、請求項8に対応する、本発
明の実施の形態の第2例を示している。上述の第1例の
場合、基板12を包埋して支承部材11を構成するホル
ダ9a(図2〜3)を円柱状に構成していたのに対し
て、本例の場合には、ホルダ9bを、円周方向の一部に
平坦部17を形成した欠円柱状としている。そして、こ
のホルダ9b内に包埋支持された基板12の片面に設け
た第一、第二両合流電路13、14及び各導電路15a
〜15d(図1参照)を、上記基板12のうちでこの平
坦部17に対向する片面に設置している。尚、これら平
坦部17と基板12の片面とは互いに平行にし、できる
だけ近づけて、上記ホルダ9bを構成する合成樹脂のう
ちで上記各導電路15a〜15dを覆う部分の厚さをで
きるだけ薄くしている。
【0021】この様にこれら各導電路15a〜15dを
覆う合成樹脂の厚さを薄くすると、これら各導電路15
a〜15dが、制動時の摩擦により温度上昇したディス
ク1やライニング4(図2、4、25参照)からの熱を
受けて温度上昇し易くなる。この為、上記各導電路15
a〜15dを、上記ディスク1やライニング4の温度検
知に利用できる。即ち、これら各導電路15a〜15d
として、サーミスタ等の温度により抵抗値が変化するも
のを使用すれば、これら各導電路15a〜15dの両端
部をそれぞれ接続した上記第一、第二両合流電路13、
14同士の間の抵抗値から、上記ディスク1やライニン
グ4部分の温度を知る事ができる。
【0022】尚、上記各導電路15a〜15dは、上記
ライニング4の摩耗の進行に伴って順番に切断される
為、上記第一、第二両合流電路13、14同士の間の抵
抗値は、温度変化とは別にライニング4の摩耗によって
も変化する事は、前述の実施の形態の第1例で述べた通
りである。そこで、本例を実施する場合には、車両の始
動時等に、上記第一、第二両合流電路13、14同士の
間の抵抗値と温度とを関連付ける初期設定を行なう。始
動時には上記ディスク1やライニング4部分の温度は外
気温と考えられるので、初期設定時に於ける抵抗値を外
気温に見合う抵抗値とする。外気温を表わす信号は、空
調機用の外気温センサ等から求める。尚、車両を運行停
止直後に再始動する場合、上記ディスク1やライニング
4部分の温度が外気温よりも高くなっているので、車両
を運行停止から再始動までの時間が或る程度(例えば2
時間以上)経過しない限り、上記初期設定を行なわない
様にする。
【0023】次に、図8は、請求項4に対応する、本発
明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合に
は、基板12の両面にそれぞれ複数本ずつ(図示の例で
は4本ずつ)の導電路15a〜15d、15a´〜15
d´を設けている。このうち、上記基板12の片面18
{図8(A)の左面で図8(B)に表した面}に、上記
各導電路15a〜15dと第一、第二両合流電路13、
14とを設置している。そして、パッド2のライニング
4(図2、4、25参照)の厚さ方向(図8の上下方
向)に関して互いに異なる位置に(図示の例では等ピッ
チで)設置した上記各導電路15a〜15dの一端部を
上記第一合流電路13に、他端部を第二合流電路14
に、それぞれ接続している。又、上記基板12の他面1
9{図8(A)の右面で図8(C)に表した面}に、上
記各導電路15a´〜15d´と第一、第二両合流電路
13´、14´とを設置している。そして、パッド2の
ライニング4の厚さ方向に関して互いに異なる位置に等
ピッチで設置した上記各導電路15a´〜15d´の一
端部を上記第一合流電路13´に、他端部を第二合流電
路14´に、それぞれ接続している。
【0024】上記片面18に設置した第一、第二両合流
電路13、14と、他面19に設置した第一、第二両合
流電路13´、14´とは、互いに導通させている。こ
の為に、上記基板12の一部で第一合流電路13、13
´に整合する部分、並びに第二合流電路14、14´に
整合する部分に、それぞれ通孔を形成し、これら各通孔
を通じて、上記両第一合流電路13、13´同士、並び
に上記両第二合流電路14、14´同士を、互いに導通
させている。又、上記ライニング4の厚さ方向に関し
て、上記基板12の片面18に設けられた上記各導電路
15a〜15dの位置と、同じく他面19に設けられた
上記各導電路15a´〜15d´の位置とが互いにずれ
ている。
【0025】上述の様に構成する本例の場合、支承部材
を構成する上記基板12に、上記ライニング4の厚さ方
向に関する位置を互いにずらせて配置する導電路15a
〜15d、15a´〜15d´の本数を多く(図示の例
では8本)できて、上記ライニング4の摩耗の進行度合
いを、より細かく測定できる。即ち、本例の場合にはこ
のライニング4の進行に伴って上記各導電路15a〜1
5d、15a´〜15d´が、15a→15a´→15
b→15b´→15c→15c´→15d→15d´の
順で順次切断される。この為、これら各導電路15a〜
15d、15a´〜15d´の一端部を接続した上記第
一合流電路13、13´と同じく他端部を接続した上記
第二合流電路14、14´との間の抵抗値が、上記ライ
ニング4の摩耗の進行に伴って多段階で変化する。この
結果、新品時の摩耗許容厚さが5〜10mm程度しかな
い、小型自動車用のライニング4に関しても、上述の様
に、上記ライニング4の摩耗の進行度合いを細かく測定
できる。
【0026】次に、図9〜11は、請求項5に対応す
る、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の
場合には、それぞれの片面にそれぞれ複数ずつの導電路
15a〜15d、15a´〜15d´を設けた1対の基
板12a、12bを有する。このうち、図9(A)に示
した一方の基板12aの片面には、上記各導電路15a
〜15dと第一、第二両合流電路13、14を設置して
いる。そして、パッド2のライニング4(図2、4、2
5参照)の厚さ方向(図9の上下方向)に関して互いに
異なる位置に等ピッチで設置した上記各導電路15a〜
15dの一端部を上記第一合流電路13に、他端部を第
二合流電路14に、それぞれ接続している。又、図9
(B)に示した他方の基板12bの片面に、上記各導電
路15a´〜15d´と第一、第二両合流電路13´、
14´を設置している。そして、パッド2のライニング
4の厚さ方向に関して互いに異なる位置に等ピッチで設
置した上記各導電路15a´〜15d´の一端部を上記
第一合流電路13´に、他端部を第二合流電路14´
に、それぞれ接続している。又、上記ライニング4の厚
さ方向に関して、上記一方の基板12aの片面に設けら
れた上記各導電路15a〜15dの位置と、同じく他方
の基板12bの片面に設けられた上記各導電路15a´
〜15d´の位置とは、互いにずれている。
【0027】この様にそれぞれの片面に導電路15a〜
15d、15a´〜15d´及び第一、第二両合流電路
13、14、13´、14´を設けた基板12a、12
bを含む支承部材は、単一のパッド2の裏板3(図2、
4、25参照)に隣接して配置する他、異なるパッド2
の裏板に設置する事もできる。何れの場合でも、上記一
方の基板12aの片面に設けられた第一合流電路13と
他方の基板12bの片面に設けられた第一合流電路13
´とは互いに導通させ、同じく第二合流電路14と第二
合流電路14´とは互いに導通させる。この為、上記一
方の基板12aの近傍に存在するライニング4と上記他
方の基板12bの近傍に存在するライニング4とが同じ
速度で摩耗すれば、前述した第3例の場合と同様に、上
記ライニング4の摩耗の進行度合いを細かく測定でき
る。或は、上記1対の基板12a、12bに設置した第
一の合流電路13、13´同士、第二の合流電路14、
14´同士を互いに導通させなくても、上記ライニング
4のうちで上記両基板12a、12bの近傍に存在する
部分が同じ速度で摩耗すれば、これら両基板12a、1
2bに関するモニタ電圧を、演算器を備えた制御器によ
り処理する事により、上記ライニング4の摩耗の進行度
合いを細かく測定できる。
【0028】尚、基板12a、12bを含む支承部材を
異なるパッド2の裏板に設置する態様は、各種考えられ
るが、次に、そのうちの2例に就いて説明する。先ず、
図10に示した第1例は、単一のディスクブレーキを構
成する1対の(インナ側、アウタ側両)パッド2、2に
設置する状態を示している。この場合、これら両パッド
2、2を構成するライニング4、4の摩耗が同じ様に進
行すれば、その進行度合いを細かく測定できる。次に、
図11に示した第2例の場合には、上記基板12a、1
2bを車両の左右に振り分けて設置したものである。こ
の例では、図11(A)に示した左車輪用のディスクブ
レーキを構成するアウタ側のパッド2に一方の基板12
aを、同図(B)に示した右車輪用のディスクブレーキ
を構成するアウタ側のパッド2に他方の基板12bを、
それぞれ設置している。この設置状態の場合、これら両
アウタ側のパッド2、2を構成するライニング4、4の
摩耗が同じ様に進行すれば、その進行度合いを細かく測
定できる。又、上記図11(A)(B)に示す、左右両
車輪用のディスクブレーキには、インナ側のパッド2、
2に関しても、アウタ側のパッドと同様に、基板12
a、12bを設置している。
【0029】次に、図12〜13は、請求項7に対応す
る、本発明の実施の形態の第5〜6例を示している。本
例の場合、各導電路20a〜20dは、良導電材製の良
導電部21a〜21dと電位抵抗を有する抵抗部22a
〜22dとを互いに直列に配置して成る。そして、これ
ら各抵抗部22a〜22dを、基板12の一部で、パッ
ド2への設置状態でライニング4の厚さ方向に関して摩
擦面23(図25参照)から離れた側(図12の下側)
に片寄せて設置している。この結果、上記各抵抗部22
a〜22dとディスク1(図25参照)の側面との距離
をできるだけ大きくすると共に互いに等しくしている。
【0030】この様な構造を採用する事により、上記各
抵抗部22a〜22dが制動時に温度上昇する上記ディ
スク1の熱の影響を受けにくくすると共に、受けた場合
でも各抵抗部22a〜22dへの影響が等しくなる様に
して、上記ライニング4の摩耗量検出の信頼性向上を図
っている。尚、図12に示した第5例と、図13に示し
た第6例との相違点は、上記各導電路20a〜20dの
形状が異なるのみである。即ち、第6例の構造は、これ
ら各導電路20a〜20dの先端部で上記ディスク1と
の摩擦に伴って切断される部分の長さ寸法を短くしてい
る。
【0031】次に、上述の様な本発明のブレーキ素子用
ウェアインジケータを組み込んで構成したブレーキ素子
の摩耗検出装置の全体構成に就いて、図14〜19によ
り説明する。図14は、車体の四隅に設けた4個の車輪
24、24のそれぞれに、本発明のウェアインジケータ
6a、6aを設けた状態を示している。これら各ウェア
インジケータ6a、6aを構成する第一、第二各合流電
路13、14(例えば図6参照)と演算制御器25と
を、それぞれ2本ずつのハーネス26a、26bにより
導通させている。
【0032】上記演算制御器25は、図16に示す様
に、演算器27と、定電圧電源回路28と、基準抵抗2
9とを備える。このうちの演算器27は、上記各ハーネ
ス26a、26bを通じて送り込まれる信号、即ち、上
記各ウェアインジケータ6a、6aの抵抗値に基づいて
変化する電圧に基づいて、当該ウェアインジケータ6
a、6aが付設されたパッド2のライニング4の摩耗量
を算出する。又、上記定電圧電源回路28は、上記各ウ
ェアインジケータ6a、6aの第一合流電路13と上記
演算器27との間に一定の電圧を印加する為のものであ
る。更に、上記基準抵抗29は、上記各ウェアインジケ
ータ6a、6a及び定電圧電源回路28との組み合わせ
により、上記演算器27に、図15に示したライニング
4の摩耗量を算出させる為のモニタ電圧を得る為のもの
である。この様な演算器27と、定電圧電源回路28
と、基準抵抗29とを備えた上記演算制御器25は、
(懸架装置を基準として車輪側ではなく)車体側に設置
している。
【0033】尚、図示の例では、上記演算制御器25
に、バッテリ30から電力を供給すると共に、車速セン
サ31からの信号を入力している。尚、この車速センサ
31からの信号は、例えば制動時に上記ライニング4の
摩耗量を推定する為に利用したり、このライニング4が
摩耗した事を運転者に知らせる為の警報を出すタイミン
グを計る為に使用するが、本発明とは直接は関係しな
い。何れにしても、上記演算制御器25は、上記各ウェ
アインジケータ6a、6aの抵抗値に基づき、前記各車
輪24、24毎に複数枚ずつ設けたパッド2のライニン
グ4の摩耗状態(摩耗量)を表す信号(摩耗信号)を発
すると共に、このライニング4が許容限度にまで摩耗し
た場合に、運転者にパッド2の交換を促す警報を発する
為の信号(警報信号)を発する。
【0034】上記各ウェアインジケータ6a、6a及び
前記演算器27に対する、上記定電圧電源回路28及び
上記基準抵抗29の接続状態としては、図17に示すも
のと図18に示すものとの2種類に大別できる。このう
ちの図17に示したものは、請求項10に対応する構造
を有し、上記基準抵抗29を、所謂プルダウン抵抗とし
て使用するもので、前述の図6に示した形態と同じであ
る。この様な図17に示した構造の場合には、上記各ウ
ェアインジケータ6a、6aを構成する導電路15a〜
15dが順次切断されるのに伴って、上記演算器27に
送り込まれる信号電圧(モニタ電圧Vm )が、図19
(A)に示す様に順次低下する。この際の信号電圧の値
は、前述の段落番号[0015]〜[0018]で説明
した通りである。
【0035】これに対して、図18に示したものは、請
求項9に対応する構造を有し、上記基準抵抗29を、所
謂プルアップ抵抗として使用するものである。この様な
図18に示した構造の場合には、上記各ウェアインジケ
ータ6a、6aを構成する導電路15a〜15dが順次
切断されるのに伴って、上記演算器27に送り込まれる
信号電圧(モニタ電圧Vm )が、図19(B)に示す様
に順次上昇する。この際の信号電圧の値は、上記プルダ
ウンの場合とは逆に変化する。この場合に就いても、上
記定電圧電源回路28の電圧を5Vとし、基準抵抗29
の抵抗値をRrとして説明する。
【0036】先ず、上記各ウェアインジケータ6a、6
aが新品の場合に上記モニタ電圧V m は、 Vm =5・[1/{(1/R1 )+(1/R2 )+(1
/R3 )+(1/R4)}]/[{1/((1/R1
+(1/R2 )+(1/R3 )+(1/R4 ))}+R
r ] となる。次に、前上記ライニング4が少し摩耗し、最も
ディスク1寄りの導電路15aが切断されると上記モニ
タ電圧Vm は、 Vm =5・[1/{(1/R2 )+(1/R3 )+(1
/R4 )}]/[{1/((1/R2 )+(1/R3
+(1/R4 ))}+Rr ] となる。そして上記モニタ電圧Vm は上記ライニング4
の摩耗の進行に伴って、 Vm =5・[1/{(1/R3 )+(1/R4 )}]/
[{1/((1/R3)+(1/R4 ))}+Rr ] Vm =5・{1/(1/R4 )}/[{1/(1/R
4 )}+Rr ] となる。そして、上記ライニング4の摩耗の進行に伴っ
て総ての導電路15a〜15dが切断されると、両合流
電路13、14同士の間の抵抗値は∞となり、上記モニ
タ電圧Vm は、5Vとなる。
【0037】前述の様なプルダウン、上述の様なプルア
ップ、何れの構造を採用する場合でも、前記演算制御器
25は、前記各ウェアインジケータ6a、6aから送り
込まれるモニタ電圧Vm に基づいて前記ライニング4の
摩耗量を求め、前記摩耗信号や警報信号を発する。何れ
にしても本発明のブレーキ素子の摩耗検出装置の場合に
は、前記演算器27と、前記定電圧電源回路28と、前
記基準抵抗29とを、車体側に設置する演算制御器25
側に設けているので、これら各部材27〜29の組み付
け作業を容易に行なえる。特に、請求項10に記載した
様に、上記基準抵抗29と、上記各ウェアインジケータ
6a、6aの第二合流電路14を上記演算器27に、直
接又は上記基準抵抗29を介して導通させる為のアース
とを、上記演算制御器25内に設置すれば、上記組み付
け作業をより容易にできる。即ち、上記各ウェアインジ
ケータ6a、6aと上記演算制御器25とを、単にハー
ネス26a、26bにより接続するのみで足りる様に
(途中に部品を組み付ける事を不要に)できる。又、車
両に設置する他の制御回路との間で制御基板を共用化す
る事により、コスト並びにスペースを節約する事もでき
る。
【0038】尚、上記各ウェアインジケータ6a、6a
と、上記演算器27、上記定電圧電源回路28、上記基
準抵抗29を含む上記演算制御器25との接続状態は、
上述した構造に限定されるものではない。要は、上記モ
ニタ電圧Vm 得て上記ライニング4の摩耗量を求められ
る構造であれば、適宜変更実施することができる。例え
ば、プルダウン構造の場合には、図20〜22に示す様
な構造が採用可能である。又、プルアップの場合には、
図23〜24に示す様な構造が採用可能である。
【0039】尚、図示は省略するが、本発明は、ブレー
キシューアッセンブリにも適用できる。この場合には、
各導電路をドラムの内周面との摩擦により切断する。
【0040】
【発明の効果】本発明のブレーキ素子用ウェアインジケ
ータとブレーキ素子の摩耗検出装置は、以上に述べた通
り構成し作用するので、製造が容易で優れた取り扱い性
を有する構造にも拘らず、ライニングの摩耗状態を複数
段に分けて運転者に知らせる事ができる。この為、知識
の乏しい運転者に与える不安感を軽減できる装置の低コ
スト化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す、第一、第
二合流電路及び導電路を設置した基板の略正面図。
【図2】この基板をホルダにより包埋して構成したウェ
アインジケータの正面図。
【図3】車両への設置状態をディスクの回転軌道との関
係で示す、図2の矢印α方向に一致する、車両の幅方向
外側から見た状態で示す図。
【図4】同じくパッドへの設置状態を、図3と同方向か
ら見た状態で示す略図。
【図5】この基板に設置した第一、第二合流電路及び抵
抗の等価回路図。
【図6】この基板を含んで構成した摩耗検出装置の回路
図。
【図7】本発明の実施の形態の第2例を示す、ウェアイ
ンジケータの先端面図。
【図8】同第3例を示しており、(A)は略側面図、
(B)は(A)の左方から見た図、(C)は同じく右方
から見た図。
【図9】同第4例を示しており、(A)は一方の基板の
片面側から、(B)は同じく他方の基板の片面側からそ
れぞれ見た略正面図。
【図10】第4例の構造の組み込み状態の第1例を示す
略図。
【図11】同第2例を示す略図。
【図12】本発明の実施の形態の第5例を示す基板の略
正面図。
【図13】同第6例を示す基板の略正面図。
【図14】本発明のブレーキ素子の摩耗検出装置を車両
に組み付けた状態の1例を示す略平面図。
【図15】図14のX部の要部拡大断面図。
【図16】本発明のブレーキ素子の摩耗検出装置のブロ
ック図。
【図17】摩耗検出装置をプルダウン構造で構成した場
合の第1例を示す要部回路図。
【図18】同じくプルアップ構造で構成した場合の第1
例を示す要部回路図。
【図19】プルダウン構造とプルアップ構造とで、ライ
ニングの摩耗に伴ってもモニタ電圧が変化する状態を示
すグラフ。
【図20】摩耗検出装置をプルダウン構造で構成した場
合の第2例を示す要部回路図。
【図21】同じく第3例を示す要部回路図。
【図22】同じく第4例を示す要部回路図。
【図23】摩耗検出装置をプルアップ構造で構成した場
合の第2例を示す要部回路図。
【図24】同じく第3例を示す要部回路図。
【図25】ディスクブレーキの構造を示す部分略断面
図。
【図26】従来から知られているウェアインジケータ付
パッドの1例を示す、部分断面図。
【符号の説明】
1 ディスク 2 パッド 3 裏板 4 ライニング 5 取付孔 6、6a ウェアインジケータ 7、7a 保持筒 8 圧縮ばね 9、9a、9b ホルダ 10 導線 11 支承部材 12、12a、12b 基板 13、13´ 第一合流電路 14、14´ 第二合流電路 15a、15b、15c、15d、15a´、15b
´、15c´、15d´導電路 16a、16b 端子 17 平坦部 18 片面 19 他面 20a、20b、20c、20d 導電路 21a、21b、21c、21d 良導電部 22a、22b、22c、22d 抵抗部 23 摩擦面 24 車輪 25 演算制御器 26a、26b ハーネス 27 演算器 28 定電圧電源回路 29 基準抵抗 30 バッテリ 31 車速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 智美 東京都中央区日本橋小網町19番5号 曙ブ レーキ工業株式会社内 (72)発明者 小川 秀夫 東京都中央区日本橋小網町19番5号 曙ブ レーキ工業株式会社内 (72)発明者 柿崎 英紀 東京都中央区日本橋小網町19番5号 曙ブ レーキ工業株式会社内 (72)発明者 藤田 知宏 東京都中央区日本橋小網町19番5号 曙ブ レーキ工業株式会社内 Fターム(参考) 3J058 AA53 AA62 AA87 BA60 BA62 CA42 CA47 DB05 FA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏板の片面にライニングを添着して成る
    ブレーキ素子の裏板の片面から突出する状態で支持され
    る絶縁材製の支承部材と、この支承部材の一部で上記ラ
    イニングの厚さ方向に関して互いに異なる位置に、互い
    に並列に設置された複数の導電路と、これら各導電路の
    一端部を導通させた第一合流電路と、これら各導電路の
    他端部を導通させた第二合流電路とを備えたブレーキ素
    子用ウェアインジケータ。
  2. 【請求項2】 上記支承部材は少なくとも表面を絶縁材
    により覆われた基板を備えたものであり、上記各導電路
    は、この基板の少なくとも片面に印刷されたものであ
    る、請求項1に記載したブレーキ素子用ウェアインジケ
    ータ。
  3. 【請求項3】 上記基板は薄肉のセラミック製であり、
    設置状態でこの基板の面方向を上記ブレーキ素子のライ
    ニングが押し付けられる被制動部材の回転方向に対し直
    角方向に配置する、請求項2に記載したブレーキ素子用
    ウェアインジケータ。
  4. 【請求項4】 上記基板の両面にそれぞれ複数ずつ設け
    られた導電路の一端部が互いに導通した第一合流電路
    に、同じく他端部が互いに導通した第二合流電路に、そ
    れぞれ接続されており、上記ライニングの厚さ方向に関
    して、上記基板の片面に設けられた各導電路の位置と、
    同じく他面に設けられた各導電路の位置とが互いにずれ
    ている、請求項2〜3の何れかに記載したブレーキ素子
    用ウェアインジケータ。
  5. 【請求項5】 それぞれの片面にそれぞれ複数ずつの導
    電路を設けた1対の基板を有し、上記ライニングの厚さ
    方向に関して、一方の基板の片面に設けられた各導電路
    の位置と、同じく他方の基板に設けられた各導電路の位
    置とが互いにずれている、請求項2〜3の何れかに記載
    したブレーキ素子用ウェアインジケータ。
  6. 【請求項6】 各導電路は、良導電材製の良導電部と電
    位抵抗を有する抵抗部とを互いに直列に配置して成るも
    のである、請求項1〜5の何れかに記載したブレーキ素
    子用ウェアインジケータ。
  7. 【請求項7】 上記各抵抗部が、上記基板の一部で上記
    ライニングの厚さ方向に関して摩擦面から離れた側に片
    寄せて設置されている、請求項6に記載したブレーキ素
    子用ウェアインジケータ。
  8. 【請求項8】 上記基板は、絶縁材製のホルダ内に抱持
    されており、このホルダは、円周方向の一部に平坦部を
    形成した欠円柱状であり、少なくとも上記各導電路のう
    ちの抵抗部は、上記基板のうちでこの平坦部に対向する
    面に設置されている、請求項2、3、5、6、7の何れ
    かに記載したブレーキ素子用ウェアインジケータ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のうちの何れかに記載され
    たブレーキ素子用ウェアインジケータに基づいて前記ラ
    イニングの摩耗量を算出する演算器を備え、この演算器
    と上記ブレーキ素子用ウェアインジケータの第一合流電
    路又は第二合流電路との間に一方が接続されると共に、
    他方が一定の電圧を印加する為の定電圧電源回路に接続
    された、モニタ電圧を得る為の抵抗部が、上記演算器を
    内蔵する演算制御器内に設けられているブレーキ素子の
    摩耗検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のうちの何れかに記載さ
    れたブレーキ素子用ウェアインジケータに基づいて前記
    ライニングの摩耗量を算出する演算器を備え、この演算
    器と上記ブレーキ素子用ウェアインジケータの第一合流
    電路又は第二合流電路との間に一方が接続されると共
    に、他方がアースに接続された、モニタ電圧を得る為の
    抵抗部が、上記演算器を内蔵する演算制御器内に設けら
    れているブレーキ素子の摩耗検出装置。
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JP2018500227A (ja) * 2014-12-04 2018-01-11 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 車輪速度およびブレーキパッド摩耗の統合型監視システム
KR20200141370A (ko) * 2019-06-10 2020-12-18 김헌윤 철도 차량용 브레이크 장치

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