JP2003013878A - マグネットポンプ - Google Patents
マグネットポンプInfo
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- JP2003013878A JP2003013878A JP2001196059A JP2001196059A JP2003013878A JP 2003013878 A JP2003013878 A JP 2003013878A JP 2001196059 A JP2001196059 A JP 2001196059A JP 2001196059 A JP2001196059 A JP 2001196059A JP 2003013878 A JP2003013878 A JP 2003013878A
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- magnet
- pieces
- pump
- magnet pump
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 持ち運び可能な小型の投影機、パソコン等に
用いられる冷却水循環用マグネットポンプであり、設置
状態や使用状態によらず冷却水の循環量変化が少なく、
冷却性能の変化がおきにくいマグネットポンプを提供す
る。 【解決手段】 マグネットインペラ4は上側片4Aと下
側片4Bで構成され、流路部4bと羽根部4c、シュラ
ウド部4d、4eが構成されている。上側片4Aと下側
片4Bは流路部4aの中間で張り合わせたような形状
で、下側片4Bの羽根部4cに設けられた突起4fと上
側片4Aの羽根部4cに設けられた係合孔4gを係合し
固着させることによってのみ固定される。羽根部4cに
は貫通孔4hが設けられており貫通孔4hによりポンプ
室内が攪拌され気泡は小さく砕かれて吐出口1bから排
出される。
用いられる冷却水循環用マグネットポンプであり、設置
状態や使用状態によらず冷却水の循環量変化が少なく、
冷却性能の変化がおきにくいマグネットポンプを提供す
る。 【解決手段】 マグネットインペラ4は上側片4Aと下
側片4Bで構成され、流路部4bと羽根部4c、シュラ
ウド部4d、4eが構成されている。上側片4Aと下側
片4Bは流路部4aの中間で張り合わせたような形状
で、下側片4Bの羽根部4cに設けられた突起4fと上
側片4Aの羽根部4cに設けられた係合孔4gを係合し
固着させることによってのみ固定される。羽根部4cに
は貫通孔4hが設けられており貫通孔4hによりポンプ
室内が攪拌され気泡は小さく砕かれて吐出口1bから排
出される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、持ち運び可能な小
型の投影機、パソコンや、据え置きタイプにおいても床
上および天井設置の可能な投影機等に用いられる冷却水
循環用マグネットポンプであり、詳しくは設置状態や使
用状態によらず冷却水中の気泡を排出することができ、
冷却水の循環量変化が少なく、冷却性能の変化がおきに
くい小型のポンプに関するものである。
型の投影機、パソコンや、据え置きタイプにおいても床
上および天井設置の可能な投影機等に用いられる冷却水
循環用マグネットポンプであり、詳しくは設置状態や使
用状態によらず冷却水中の気泡を排出することができ、
冷却水の循環量変化が少なく、冷却性能の変化がおきに
くい小型のポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、投影機等は主にヒートシンクとフ
ァンによる空冷式によって、放熱されていたが、機器の
高性能化(高照度化)と小型化により今後ますます発熱
量が増加する傾向がある。ノートパソコンに代表される
ようにモバイル機器においても高性能化と高密度化によ
って発熱量は増加傾向にあり、冷却性能の優れた水冷式
が増えてくると予想され、冷却水を循環させる小型、高
性能のポンプが必要となってくる。
ァンによる空冷式によって、放熱されていたが、機器の
高性能化(高照度化)と小型化により今後ますます発熱
量が増加する傾向がある。ノートパソコンに代表される
ようにモバイル機器においても高性能化と高密度化によ
って発熱量は増加傾向にあり、冷却性能の優れた水冷式
が増えてくると予想され、冷却水を循環させる小型、高
性能のポンプが必要となってくる。
【0003】冷却水循環用のポンプは寿命と静寂性の面
から遠心ポンプを用いられる場合が多く、とりわけ冷却
水漏れの少ないマグネットポンプが頻繁に用いられてい
る。水冷による冷却は空冷に比べて冷却性能に優れてい
るが、冷却水循環量が減少した場合に冷却性能が大きく
落ちるため冷却水循環量の変化が少ないことが要求され
る。冷却水循環量を変化させる主要因としては循環水中
に含まれる気泡によるものであるが、ポンプ内に吸い込
まれた気泡をいかに早く排出するかがポンプの性能に大
きく影響を与える。
から遠心ポンプを用いられる場合が多く、とりわけ冷却
水漏れの少ないマグネットポンプが頻繁に用いられてい
る。水冷による冷却は空冷に比べて冷却性能に優れてい
るが、冷却水循環量が減少した場合に冷却性能が大きく
落ちるため冷却水循環量の変化が少ないことが要求され
る。冷却水循環量を変化させる主要因としては循環水中
に含まれる気泡によるものであるが、ポンプ内に吸い込
まれた気泡をいかに早く排出するかがポンプの性能に大
きく影響を与える。
【0004】気泡の排出性能はポンプの設置条件によっ
ても大きく影響を受ける。とりわけモバイル用の場合、
使用時の方向が定まらないためより注意が必要となる。
ても大きく影響を受ける。とりわけモバイル用の場合、
使用時の方向が定まらないためより注意が必要となる。
【0005】以下図面を参考にしながら従来の液体搬送
用小型ポンプについて説明する。
用小型ポンプについて説明する。
【0006】図5は特開平6−177840号公報に記
載のポンプで、電気ポットなどの給湯用に用いられてい
るものである。図5においてケース11およびケース1
2で構成される外郭が隔壁13によって内部をポンプ室
20とモータ室30に仕切っている。ポンプ室20には
マグネット14aを有するマグネットインペラ14があ
り、モータ室30にはマグネット15aを有するカップ
リング15があり、モータ16に接続されている。
載のポンプで、電気ポットなどの給湯用に用いられてい
るものである。図5においてケース11およびケース1
2で構成される外郭が隔壁13によって内部をポンプ室
20とモータ室30に仕切っている。ポンプ室20には
マグネット14aを有するマグネットインペラ14があ
り、モータ室30にはマグネット15aを有するカップ
リング15があり、モータ16に接続されている。
【0007】ケース11は中心部分に吸入口11a、外
周部分に吐出口11bがある。また両者の中間部分に第
3の口11cが設けられている。マグネットインペラ1
4はマグネット14aにインペラ14bを貼り合わせた
形状で、インペラ14bの片側のみシュラウド14cが
ありもう一方にはシュラウドの無いセミオープン羽根で
ある。
周部分に吐出口11bがある。また両者の中間部分に第
3の口11cが設けられている。マグネットインペラ1
4はマグネット14aにインペラ14bを貼り合わせた
形状で、インペラ14bの片側のみシュラウド14cが
ありもう一方にはシュラウドの無いセミオープン羽根で
ある。
【0008】以上のように構成されたマグネットポンプ
について以下その動作を説明する。
について以下その動作を説明する。
【0009】モータ16が回転しカップリング15が回
転すると磁気結合でマグネットインペラ14が回転す
る。吸入口11aから流入した水はインペラ14bによ
って回転させられ遠心力により加圧される。加圧された
水は吐出口11bから排出されポンプとして作用する。
転すると磁気結合でマグネットインペラ14が回転す
る。吸入口11aから流入した水はインペラ14bによ
って回転させられ遠心力により加圧される。加圧された
水は吐出口11bから排出されポンプとして作用する。
【0010】吸入口11aから水とともに空気が吸い込
まれた場合、マグネットインペラ14の外周付近の圧力
が高く中心付近の圧力が低いため、吸い込まれた気泡は
必然的に中心付近に集まり吐出口11bに届き難くな
る。しかし第3の口11cが圧力がほぼゼロの部分に設
けられており、気泡はここから排出が可能となる。
まれた場合、マグネットインペラ14の外周付近の圧力
が高く中心付近の圧力が低いため、吸い込まれた気泡は
必然的に中心付近に集まり吐出口11bに届き難くな
る。しかし第3の口11cが圧力がほぼゼロの部分に設
けられており、気泡はここから排出が可能となる。
【0011】一般的にマグネットポンプのマグネットイ
ンペラの形状は様々なものが考案されている。例を示す
と、図6はクローズドインペラを構成するマグネットイ
ンペラで、インペラ17aの両側にシュラウド17b、
17cが設けられている。
ンペラの形状は様々なものが考案されている。例を示す
と、図6はクローズドインペラを構成するマグネットイ
ンペラで、インペラ17aの両側にシュラウド17b、
17cが設けられている。
【0012】図7は図6のクローズドインペラのシュラ
ウド17bに部分的にスリット状の孔17eが設けられ
たものである。
ウド17bに部分的にスリット状の孔17eが設けられ
たものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図5のポ
ンプは、第3の口11cの圧力が正であれば吐出口とし
て働いてしまうので吐出口11bから吐出される水量が
減少してしまう場合がある。また、圧力が負であれば吸
入口として働くため気泡を排出できない場合もある。し
たがって、電動ポット等上下方向が常に同じ向きで使用
される場合においてもポット内の湯量によって圧力が変
化しうまく機能しない場合があった。ましてやモバイル
用として用いる場合や、機器を逆向きに設置した場合な
どポンプの置かれている状態が一定ではないときは圧力
がゼロになるのはむしろまれで、とりわけポンプを上下
逆さまに配置して用いた場合、気泡の排出はほとんど望
めなかった。
ンプは、第3の口11cの圧力が正であれば吐出口とし
て働いてしまうので吐出口11bから吐出される水量が
減少してしまう場合がある。また、圧力が負であれば吸
入口として働くため気泡を排出できない場合もある。し
たがって、電動ポット等上下方向が常に同じ向きで使用
される場合においてもポット内の湯量によって圧力が変
化しうまく機能しない場合があった。ましてやモバイル
用として用いる場合や、機器を逆向きに設置した場合な
どポンプの置かれている状態が一定ではないときは圧力
がゼロになるのはむしろまれで、とりわけポンプを上下
逆さまに配置して用いた場合、気泡の排出はほとんど望
めなかった。
【0014】モバイル用としてマグネットポンプを用い
る場合、前述したように小型で冷却性能の優れたものが
要求される。したがって吐出水量を増加させることは冷
却性能が向上し都合がよい。図5のマグネットポンプの
場合、インペラ14bがポンプ室20に開放されている
為、インペラ14bの攪拌作用により気泡が細分化され
吐出口11bや第3の口11cからの排出が可能である
が、吐出水量は図6のクローズドインペラに比べて劣
る。一方、図6のマグネットインペラはインペラによっ
て加圧された水の逃げ場が無いため吐出水量こそ多い
が、ポンプ室内をインペラで攪拌することができないの
で気泡排出が非常に困難である。図7に示すマグネット
インペラは泡排出性能と、吐出水量性能のいわゆる折衷
案で、図5及び図6のマグネットインペラにおける泡排
出性能と吐出水量性能の中間の性能を示す。
る場合、前述したように小型で冷却性能の優れたものが
要求される。したがって吐出水量を増加させることは冷
却性能が向上し都合がよい。図5のマグネットポンプの
場合、インペラ14bがポンプ室20に開放されている
為、インペラ14bの攪拌作用により気泡が細分化され
吐出口11bや第3の口11cからの排出が可能である
が、吐出水量は図6のクローズドインペラに比べて劣
る。一方、図6のマグネットインペラはインペラによっ
て加圧された水の逃げ場が無いため吐出水量こそ多い
が、ポンプ室内をインペラで攪拌することができないの
で気泡排出が非常に困難である。図7に示すマグネット
インペラは泡排出性能と、吐出水量性能のいわゆる折衷
案で、図5及び図6のマグネットインペラにおける泡排
出性能と吐出水量性能の中間の性能を示す。
【0015】図7のマグネットインペラを用いたポンプ
の場合、孔17eを上方向で用いると上側に滞留しやす
い気泡は粉砕されて排出されやすいが、下方向で用いた
場合気泡の粉砕は起こりにくくなってしまう。シュラウ
ド17cにも孔を設ければどちらの方向でも気泡が粉砕
されやすくなるがその場合吐出水量が極端に低下してし
まう。
の場合、孔17eを上方向で用いると上側に滞留しやす
い気泡は粉砕されて排出されやすいが、下方向で用いた
場合気泡の粉砕は起こりにくくなってしまう。シュラウ
ド17cにも孔を設ければどちらの方向でも気泡が粉砕
されやすくなるがその場合吐出水量が極端に低下してし
まう。
【0016】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、吐出水量を減らすこと無く気泡を排出でき、かつポ
ンプの取り付け方向に寄らず気泡を排出できる小型のマ
グネットポンプを提供することを目的とする。
で、吐出水量を減らすこと無く気泡を排出でき、かつポ
ンプの取り付け方向に寄らず気泡を排出できる小型のマ
グネットポンプを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、ケーシング内に収納された羽根車を回転磁界
によって回転させるマグネットポンプであり、前記羽根
車は中心から放射状に伸び流体の流れる複数の流路部
と、前記流路部のそれぞれを仕切る複数の羽根部を有
し、さらに前記流路部はシュラウド(側板)部で両側面
が閉じられたクローズドインペラ(閉鎖羽根)を構成
し、前記羽根部には貫通孔が設けられている構造とした
ものであり、羽根部に設けられた貫通孔によってポンプ
室内を攪拌して気泡を排出し、流路部を流れる水をシュ
ラウドの外に逃がさず加圧でき吐出水量を減少させない
作用を有する。
の発明は、ケーシング内に収納された羽根車を回転磁界
によって回転させるマグネットポンプであり、前記羽根
車は中心から放射状に伸び流体の流れる複数の流路部
と、前記流路部のそれぞれを仕切る複数の羽根部を有
し、さらに前記流路部はシュラウド(側板)部で両側面
が閉じられたクローズドインペラ(閉鎖羽根)を構成
し、前記羽根部には貫通孔が設けられている構造とした
ものであり、羽根部に設けられた貫通孔によってポンプ
室内を攪拌して気泡を排出し、流路部を流れる水をシュ
ラウドの外に逃がさず加圧でき吐出水量を減少させない
作用を有する。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、流路部はシュラウド部を含む2つ以上
の片から構成され、前記片は羽根部の一部が互いに固定
されてクローズドインペラを構成するものであり、流路
部に入り込んだ気泡は2つの片の互いに合わさった面か
らの排出が可能となる。
の発明において、流路部はシュラウド部を含む2つ以上
の片から構成され、前記片は羽根部の一部が互いに固定
されてクローズドインペラを構成するものであり、流路
部に入り込んだ気泡は2つの片の互いに合わさった面か
らの排出が可能となる。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、両片は一方の羽根部に設けた突起と他
方の羽根部に設けた係合孔とを係合固定することにより
クローズドインペラを構成するものであり、両側の羽根
部が完全に面接合されることがなく、流路部に入り込ん
だ気泡は2つの片の互いに合わさった面の微小な隙間を
介して排出が可能となる。
の発明において、両片は一方の羽根部に設けた突起と他
方の羽根部に設けた係合孔とを係合固定することにより
クローズドインペラを構成するものであり、両側の羽根
部が完全に面接合されることがなく、流路部に入り込ん
だ気泡は2つの片の互いに合わさった面の微小な隙間を
介して排出が可能となる。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項2または
請求項3に記載の発明において、両片はプラスチック成
形品で形成したものであり、プラスチック成型の寸法精
度の範囲で表面が完全な平面接合とならず、流路部に入
り込んだ気泡は2つの片の互いに合わさった面の微小な
隙間を介して排出が可能となる。
請求項3に記載の発明において、両片はプラスチック成
形品で形成したものであり、プラスチック成型の寸法精
度の範囲で表面が完全な平面接合とならず、流路部に入
り込んだ気泡は2つの片の互いに合わさった面の微小な
隙間を介して排出が可能となる。
【0021】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、両片の対向する羽根部の表面に部分的
に極小の段差を設け、2枚の片を固定したとき流路部と
貫通孔が若干の隙間で空間的につながっているものであ
り、流路部に流れ込んだ気泡をすばやく貫通孔に導く作
用を有する。
の発明において、両片の対向する羽根部の表面に部分的
に極小の段差を設け、2枚の片を固定したとき流路部と
貫通孔が若干の隙間で空間的につながっているものであ
り、流路部に流れ込んだ気泡をすばやく貫通孔に導く作
用を有する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるマグネットポ
ンプの実施の形態について図面を参照しながら説明す
る。
ンプの実施の形態について図面を参照しながら説明す
る。
【0023】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1におけるマグネットポンプの内部構造を表す断面
図である。図1において1はポンプケースで、内蔵する
マグネットインペラ4の中心付近に吸入口1aがあり、
外周近傍に吐出口1bが設けられている。2はモータケ
ースで、コイル5を内蔵し回転磁界を発生する。コイル
5はマグネットインペラ4のマグネット4aと対向して
配置されている。3は隔壁でポンプケース1の内部とモ
ータケース2を物理的に遮蔽している。7はシャフトで
マグネットインペラ4の回転軸となる。
形態1におけるマグネットポンプの内部構造を表す断面
図である。図1において1はポンプケースで、内蔵する
マグネットインペラ4の中心付近に吸入口1aがあり、
外周近傍に吐出口1bが設けられている。2はモータケ
ースで、コイル5を内蔵し回転磁界を発生する。コイル
5はマグネットインペラ4のマグネット4aと対向して
配置されている。3は隔壁でポンプケース1の内部とモ
ータケース2を物理的に遮蔽している。7はシャフトで
マグネットインペラ4の回転軸となる。
【0024】図2はマグネットインペラ4の詳細構造を
示す分解斜視図である。図2においてマグネットインペ
ラ4は上側片4Aと、マグネット4aを有する下側片4
Bで構成される。中心から放射状に伸びた複数(本図で
は5つ)の流路部4bと各流路部を仕切る羽根部4c、
そして流路部4bを取り囲むようにシュラウド部4d、
4eが構成されている。
示す分解斜視図である。図2においてマグネットインペ
ラ4は上側片4Aと、マグネット4aを有する下側片4
Bで構成される。中心から放射状に伸びた複数(本図で
は5つ)の流路部4bと各流路部を仕切る羽根部4c、
そして流路部4bを取り囲むようにシュラウド部4d、
4eが構成されている。
【0025】上側片4Aと下側片4Bは流路部4aの中
間で張り合わせたような形状で、下側片4Bの羽根部4
cに設けられた突起4fと上側片4Aの羽根部に設けら
れた係合孔4gを係合させ、突起4fを溶着して両片を
固定する。そして、このことによってのみ上側片4Aと
下側片4Bは係合固定される。また、4hは羽根部4c
に設けた貫通孔である。
間で張り合わせたような形状で、下側片4Bの羽根部4
cに設けられた突起4fと上側片4Aの羽根部に設けら
れた係合孔4gを係合させ、突起4fを溶着して両片を
固定する。そして、このことによってのみ上側片4Aと
下側片4Bは係合固定される。また、4hは羽根部4c
に設けた貫通孔である。
【0026】ここで上側片4Aおよび下側片4Bはプラ
スチック成形品でできており、組み立てたときの合わせ
面4iは溶着等の加工が施されずに組み立てられる。し
たがって組み立てられたマグネットインペラ4の流路部
4bは合わせ面4iが存在するため完全な密閉状態では
ない。合わせ面4iは微視的にいくつかの部分で接触し
ているがプラスチック成型の寸法精度の範囲で若干の隙
間が生じている部分もある。
スチック成形品でできており、組み立てたときの合わせ
面4iは溶着等の加工が施されずに組み立てられる。し
たがって組み立てられたマグネットインペラ4の流路部
4bは合わせ面4iが存在するため完全な密閉状態では
ない。合わせ面4iは微視的にいくつかの部分で接触し
ているがプラスチック成型の寸法精度の範囲で若干の隙
間が生じている部分もある。
【0027】以上のように構成されたマグネットポンプ
について以下その動作を説明する。
について以下その動作を説明する。
【0028】コイル5に回転磁界を発生させるとマグネ
ットインペラ4が回転を始める。吸入口1aから流入し
た水は羽根部4cで外周方向に加圧され吐出口1bから
水が吐出する。空気が吸い込まれた場合、一部はシュラ
ウド4dとポンプケース1の内壁1cの間に取り込ま
れ、比較的回転中心寄りに滞留する。この時羽根部4c
に設けられた貫通孔4hによりポンプ室内が攪拌され気
泡は小さく砕かれて吐出口1bから排出される。
ットインペラ4が回転を始める。吸入口1aから流入し
た水は羽根部4cで外周方向に加圧され吐出口1bから
水が吐出する。空気が吸い込まれた場合、一部はシュラ
ウド4dとポンプケース1の内壁1cの間に取り込ま
れ、比較的回転中心寄りに滞留する。この時羽根部4c
に設けられた貫通孔4hによりポンプ室内が攪拌され気
泡は小さく砕かれて吐出口1bから排出される。
【0029】図3は図2におけるマグネットインペラの
A部分断面図である。貫通孔4hの回転進行側の側壁4
jは流路部4bの回転進行側と反対側の側壁4kよりも
圧力が低くなる。したがって合わせ面4iでは貫通孔4
h側に流れが発生じるが、合わせ面4iの隙間は前述の
ようにわずかであるため水が流路部4bから貫通孔4h
に流れるのはほとんど無く、流路部4aに進入した空気
が貫通孔4hに優先的に排出される。
A部分断面図である。貫通孔4hの回転進行側の側壁4
jは流路部4bの回転進行側と反対側の側壁4kよりも
圧力が低くなる。したがって合わせ面4iでは貫通孔4
h側に流れが発生じるが、合わせ面4iの隙間は前述の
ようにわずかであるため水が流路部4bから貫通孔4h
に流れるのはほとんど無く、流路部4aに進入した空気
が貫通孔4hに優先的に排出される。
【0030】合わせ面4iには図4に示すように段差部
4mを設けて隙間を調節することで吐出流量をほとんど
減じること無く気泡の排出を早めることができる。
4mを設けて隙間を調節することで吐出流量をほとんど
減じること無く気泡の排出を早めることができる。
【0031】
【発明の効果】本願発明の請求項1に記載の発明は、羽
根車の中心から放射状に伸び流体の流れる複数の流路部
と、流路部のそれぞれを仕切る複数の羽根部を有し、さ
らに流路部はシュラウド(側板)部で両側面が閉じられ
たクローズドインペラ(閉鎖羽根)を構成し、羽根部に
は貫通孔が設けられている構造としたものであり以下の
効果がある。 1)貫通孔がポンプ内部の水を攪拌する作用をするので
吸い込まれた気泡が細分化され吐出口から水流に乗って
排出されやすくなる。 2)流路部に孔を設けていないクローズドインペラであ
るためで吐出水量が多い。 3)上下逆さまに使用しても貫通孔が攪拌作用をするた
め気泡排出が可能である。 4)貫通孔は羽根車の上下の圧力を均衡状態に保つ役割
を果たす。バランスホール等をあえて設ける必要がな
い。 5)貫通孔の側壁が水の加圧に寄与するため孔が無い場
合に比べて吐出水量が増加する。 6)貫通孔が肉盗みになり使用材料の削減が図れる。
根車の中心から放射状に伸び流体の流れる複数の流路部
と、流路部のそれぞれを仕切る複数の羽根部を有し、さ
らに流路部はシュラウド(側板)部で両側面が閉じられ
たクローズドインペラ(閉鎖羽根)を構成し、羽根部に
は貫通孔が設けられている構造としたものであり以下の
効果がある。 1)貫通孔がポンプ内部の水を攪拌する作用をするので
吸い込まれた気泡が細分化され吐出口から水流に乗って
排出されやすくなる。 2)流路部に孔を設けていないクローズドインペラであ
るためで吐出水量が多い。 3)上下逆さまに使用しても貫通孔が攪拌作用をするた
め気泡排出が可能である。 4)貫通孔は羽根車の上下の圧力を均衡状態に保つ役割
を果たす。バランスホール等をあえて設ける必要がな
い。 5)貫通孔の側壁が水の加圧に寄与するため孔が無い場
合に比べて吐出水量が増加する。 6)貫通孔が肉盗みになり使用材料の削減が図れる。
【0032】本願発明の請求項2に記載の発明は、請求
項1に記載の発明において流路部はシュラウド部を含む
2つ以上の片から構成され、片は羽根部の一部が互いに
固定されてクローズドインペラを構成する構造としたも
のであり以下の効果がある。 1)流路部に流入した気泡は、流路部と貫通孔の側壁近
傍の圧力差により合わせ面のわずかな隙間を通って排出
が可能である。またこのとき気泡は細分化されるので吐
出口から排出しやすい。 2)片の固着手段が溶着やスナップフィット等簡単です
む。 3)片の合わせ面の平面度等羽根車の寸法精度が低くて
も良い。
項1に記載の発明において流路部はシュラウド部を含む
2つ以上の片から構成され、片は羽根部の一部が互いに
固定されてクローズドインペラを構成する構造としたも
のであり以下の効果がある。 1)流路部に流入した気泡は、流路部と貫通孔の側壁近
傍の圧力差により合わせ面のわずかな隙間を通って排出
が可能である。またこのとき気泡は細分化されるので吐
出口から排出しやすい。 2)片の固着手段が溶着やスナップフィット等簡単です
む。 3)片の合わせ面の平面度等羽根車の寸法精度が低くて
も良い。
【0033】本願発明の請求項3に記載の発明は、請求
項2に記載の発明において、両片は一方の羽根部に設け
た突起と他方の羽根部に設けた係合孔とを係合固定する
ので、両側の羽根部が完全に面接合されることがなく、
流路部に入り込んだ気泡は2片の接触面の微小な隙間を
介して排出が可能となる。
項2に記載の発明において、両片は一方の羽根部に設け
た突起と他方の羽根部に設けた係合孔とを係合固定する
ので、両側の羽根部が完全に面接合されることがなく、
流路部に入り込んだ気泡は2片の接触面の微小な隙間を
介して排出が可能となる。
【0034】本願発明の請求項4に記載の発明は、請求
項2または請求項3に記載の発明において、両片はプラ
スチック成形品で形成したので、プラスチック成型の寸
法精度の範囲で表面が完全な平面接合とならず、流路部
に入り込んだ気泡は2片の接触面の微小な隙間を介して
排出が可能となる。
項2または請求項3に記載の発明において、両片はプラ
スチック成形品で形成したので、プラスチック成型の寸
法精度の範囲で表面が完全な平面接合とならず、流路部
に入り込んだ気泡は2片の接触面の微小な隙間を介して
排出が可能となる。
【0035】本願発明の請求項5に記載の発明は、請求
項2に記載の発明において片の対向する羽根部の表面に
部分的に極小の段差を設け、2枚の片を固着したとき流
路部と貫通孔が若干の隙間で空間的につながっている構
造としたもので以下の効果がある。 1)段差によって気泡の排出を早めることが出来る。ま
た段差の大きさで気泡排出速さを調節できる。 2)気泡の滞留しやすい羽根車中心付近に付ける事で上
記効果が増す。
項2に記載の発明において片の対向する羽根部の表面に
部分的に極小の段差を設け、2枚の片を固着したとき流
路部と貫通孔が若干の隙間で空間的につながっている構
造としたもので以下の効果がある。 1)段差によって気泡の排出を早めることが出来る。ま
た段差の大きさで気泡排出速さを調節できる。 2)気泡の滞留しやすい羽根車中心付近に付ける事で上
記効果が増す。
【図1】本発明の実施の形態1によるマグネットポンプ
の内部構造を表す断面図
の内部構造を表す断面図
【図2】同マグネットポンプのマグネットインペラの分
解斜視図
解斜視図
【図3】同マグネットポンプのマグネットインペラの部
分断面図
分断面図
【図4】同マグネットポンプのマグネットインペラの別
の部分断面図
の部分断面図
【図5】従来のマグネットポンプの断面図
【図6】従来のマグネットポンプのマグネットインペラ
の斜視図
の斜視図
【図7】従来のマグネットポンプのマグネットインペラ
の別の斜視図
の別の斜視図
1 ケーシング
4 羽根車
4b 流路部
4c 羽根部
4d、4e シュラウド(側板)部
4f 突起
4g 係合孔
4h 貫通孔
4A、4B 片
4m 段差
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
F04D 29/24 F04D 29/24 D
F
(72)発明者 辻本 明徳
大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号
松下冷機株式会社内
Fターム(参考) 3H033 AA01 AA11 AA12 AA13 BB01
BB06 BB13 BB16 CC01 DD06
DD09 DD26 DD30 EE04 EE19
Claims (5)
- 【請求項1】 ケーシング内に収納された羽根車を回転
磁界によって回転させるマグネットポンプにおいて、 前記羽根車は中心から放射状に伸び流体の流れる複数の
流路部と、前記流路部のそれぞれを仕切る複数の羽根部
を有し、さらに前記流路部はシュラウド(側板)部で両
側面が閉じられたクローズドインペラ(閉鎖羽根)を構
成し、前記羽根部には貫通孔が設けられていることを特
徴とするマグネットポンプ。 - 【請求項2】 流路部はシュラウド部を含む2つ以上の
片から構成され、前記片は羽根部の一部が互いに固定さ
れてクローズドインペラを構成することを特徴とする請
求項1に記載のマグネットポンプ。 - 【請求項3】 両片は一方の羽根部に設けた突起と他方
の羽根部に設けた係合孔とを係合固定することによりク
ローズドインペラを構成することを特徴とする請求項2
に記載のマグネットポンプ。 - 【請求項4】 両片はプラスチック成形品で形成したこ
とを特徴とする請求項2または請求項3に記載のマグネ
ットポンプ。 - 【請求項5】 両片の対向する羽根部の表面に部分的に
極小の段差を設け、2枚の片を固定したとき流路部と貫
通孔が若干の隙間で空間的につながっていることを特徴
とする請求項2に記載のマグネットポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001196059A JP2003013878A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | マグネットポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001196059A JP2003013878A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | マグネットポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003013878A true JP2003013878A (ja) | 2003-01-15 |
Family
ID=19033936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001196059A Pending JP2003013878A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | マグネットポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003013878A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010038082A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Mitsubishi Electric Corp | ポンプ及びヒートポンプ式給湯装置及びポンプの製造方法 |
TWI638100B (zh) * | 2017-09-12 | 2018-10-11 | 奇鋐科技股份有限公司 | 扇葉結構及其轉子組 |
US10125792B2 (en) | 2013-01-23 | 2018-11-13 | Kabushiki Kaisha Saginomiya Seisakusho | Centrifugal pump |
CN111963489A (zh) * | 2020-07-24 | 2020-11-20 | 刘延军 | 一种液体运输用旋转喷射泵 |
-
2001
- 2001-06-28 JP JP2001196059A patent/JP2003013878A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010038082A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Mitsubishi Electric Corp | ポンプ及びヒートポンプ式給湯装置及びポンプの製造方法 |
US10125792B2 (en) | 2013-01-23 | 2018-11-13 | Kabushiki Kaisha Saginomiya Seisakusho | Centrifugal pump |
TWI638100B (zh) * | 2017-09-12 | 2018-10-11 | 奇鋐科技股份有限公司 | 扇葉結構及其轉子組 |
CN111963489A (zh) * | 2020-07-24 | 2020-11-20 | 刘延军 | 一种液体运输用旋转喷射泵 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20080425 |