JP2003012725A - 電子材料及び該材料からなるフィルム - Google Patents

電子材料及び該材料からなるフィルム

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JP2003012725A JP2001198514A JP2001198514A JP2003012725A JP 2003012725 A JP2003012725 A JP 2003012725A JP 2001198514 A JP2001198514 A JP 2001198514A JP 2001198514 A JP2001198514 A JP 2001198514A JP 2003012725 A JP2003012725 A JP 2003012725A
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Yasuhiro Kuwana
康弘 桑名
Satoshi Demura
智 出村
Katsuji Takahashi
勝治 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性に優れ、かつ、優れた高誘電率を
示す有機高分子材料からなる電子材料、および該電子材
料からなるフィルム又はシート、基板、積層板を提供す
ること。 【解決手段】2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−
イル基を有する(メタ)アクリレートの重合体からなる
優れた誘電率及び絶縁特性に優れる電子材料。並びに該
電子材料からなるフィルム、該電子材料からなるフィル
ム2枚以上を積層してなる積層板、該電子材料からなる
フィルムの片面又は両面に金属箔を有する基板、及び該
電子材料を組み込んでなるコンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高誘電率の電子材
料および、更に詳しくは、高誘電率を必要とするフィル
ム、基板、積層板等の電子部品に用いられる電子材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽量化が要求されてい
る。電子機器は、ICやコンデンサなどの電子部品(素
子)が実装された回路基板等から構成され、電子機器内
に使用される電子素子、回路基板、特にコンデンサの誘
電体等の電子部品にも軽量化が要求されている。一般に
有機高分子材料は、成形性、軽量化の点で優れているた
め無機成分を用いずに6以上の高誘電率を呈する有機高
分子材料からなる電子材料が望まれている。
【0003】上記用途に用いられる場合は、成形後の材
料の電気容量が重要な特性となるが、電気容量は、材料
の誘電率に比例し、厚みに反比例する関係上、軽量・薄
膜化するためには、有機高分子材料においては高誘電率
であることが必要となる。通常、有機高分子材料の誘電
率は2〜4、多くは2.5〜3.5であるため、上記用
途に用いることが困難であるが、誘電率が6以上になる
と、同一形態で一般的な有機高分子材料の2倍以上の電
気容量を得ることができるので、上記用途としての使用
に対してより軽量化や薄膜化が可能となる。
【0004】高誘電率の有機高分子材料としては、シア
ン化ビニリデン系のものが特開昭63−193903号
公報に提示されているが、製法が煩雑で製造コストが大
きく実用的ではなかった。
【0005】一方、特開平5−70731号公報、特開
平5−78551号公報には、2−オキソ−1,3−ジ
オキソラン−4−イル基を有する(メタ)アクリレート
を含む重合性組成物の重合体が記述されているが、これ
らの用途は塗料用樹脂、接着剤、シーリング剤又は注型
樹脂に関するものであり、電子材料として用いられる旨
やその高誘電率に関しては一切触れられていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、成形性に優れ、コーティング特性に優れる
有機高分子材料からなり、フィルム又はシート、基板、
積層板、コンデンサの誘電体等の電子部品に有用な優れ
た高誘電率及び絶縁特性を呈する電子材料を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究した結果、特定の分子構造を有
する重合体すなわち、2−オキソ−1,3−ジオキソラ
ン−4−イル基を有する(メタ)アクリレートの重合体
が高誘電率でかつ絶縁特性に優れ、電子材料として有用
であることを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は2−オキソ−1,3−
ジオキソラン−4−イル基を有する(メタ)アクリレー
トを重合して得られる重合体からなる電子材料を提供す
るものである。
【0009】また、本発明は、上記電子材料からなるフ
ィルム、該フィルム2枚以上を積層してなる積層板、及
び該フィルムの片面又は両面に金属箔を有する基板を提
供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の2−オキソ−1,3−ジ
オキソラン−4−イル基を有する(メタ)アクリレート
を重合させて得られる重合体からなる電子材料は、優れ
た高誘電率及び絶縁特性を呈する。このため、該重合体
を電子材料、特に高誘電率及び絶縁特性が要求される電
子材料として用いることができる。本発明の電子材料
は、例えば30℃、10KHzで測定した場合に、6.
0以上、好ましくは6.0〜8.0の範囲の高誘電率を
示す。さらに、例えば30℃、10μmの厚さにおいて
測定した場合に、6.0×1014以上、好ましくは
6.0×1014〜8.0×1014〔Ω・m〕の範囲
の優れた体積抵抗を示す。
【0011】本発明の電子材料は2−オキソ−1,3−
ジオキソラン−4−イル基を有する(メタ)アクリレー
トを重合させた重合体からなるが、重合体の単量体にあ
たる2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル基を
有する(メタ)アクリレートはさらに、一分子中に一般
式(2)
【0012】
【化2】
【0013】(ただし、式中のR、R及びRは、
互いに同一であっても異なってもよい、水素原子または
炭素数が1〜4であるアルキル基を表すものとする。)
で示される構造と一般式(3)
【0014】
【化3】
【0015】(ただし、Rは水素原子、またはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、te
rt−ブチル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基を表す。)で
示される構造を有することが好ましく、例えば、一般式
(1)
【0016】
【化4】
【0017】(ただし、式中のR、R及びRは、
各々互いに同一であっても異なってもよく、水素原子、
またはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、tert−ブチル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基
を表すものとし、また、Rは水素原子、またはメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、te
rt−ブチル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec
−ブチル基等の炭素数が1〜4なるアルキル基を表すも
のとする。nは1〜6なる整数である。)で示される
(メタ)アクリレートが好ましい。
【0018】具体的には、(2−オキソ−1,3−ジオ
キソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、
(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4
−イル)メチル(メタ)アクリレート、(2−オキソ−
1,3−ジオキソラン−4−イル)エチル(メタ)アク
リレート、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−
イル)プロピル(メタ)アクリレート、(2−オキソ−
1,3−ジオキソラン−4−イル)ブチル(メタ)アク
リレート、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−
イル)メチルクロトネートなどが挙げられる。
【0019】本発明の重合体を得るに際し、上記の単量
体は上述した2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−
イル基を有する(メタ)アクリレートのうち1種類のみ
を用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。従っ
て、本発明に用いる重合体は、上記単量体を1種類のみ
重合した単独重合体であってもよく、2種類以上を重合
した重合体、所謂、共重合体であってもよい。共重合体
は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合
体等のいずれであってもよい。
【0020】本発明において、上記重合体を得るために
は、公知慣用のラジカル重合法を用いることができる。
重合の際に使用する重合開始剤として、例えば、過酸化
物化合物であるケトンパーオキサイド、パーオキシケタ
ール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサ
イド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、
パーオキシジカーボネート、過酸化ベンゾイル等、アゾ
化合物である2,2‘−アゾビス(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2‘−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビスイソブチルロニトリル、2,2‘−アゾ
ビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビ
ス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−
[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミ
ド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル等が挙げられる。
【0021】これらの使用量は特に限定されるものでは
ないが、通常、質量換算で単量体100部に対して0.
1〜5部、好ましくは、0.1〜1部の範囲で選定すれ
ば良い。使用量が必要以上に多いと、重合体の分子量が
低下したり、あるいは未反応不純物として残存し、電気
特性に悪影響を及ぼす傾向にある。
【0022】また、このような調整法において各単量体
を重合させる条件としては、適時重合系を不活性ガス、
例えば、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン等で置
換ないし雰囲気下、あるいは脱気条件下で重合させるこ
とが好ましい。重合させる温度としては、使用する重合
開始剤の種類により異なるが、30〜120℃の範囲が
好ましい。また、重合に要する時間は、5〜48時間程
度が望ましい。
【0023】また、前記ラジカル重合法としては、溶液
重合、乳化重合、懸濁重合等の公知慣用のラジカル重合
法により行うことができる。
【0024】この様にして得られた重合体の分子量は、
特に限定されないが電子材料として用いるに十分な機械
的強度と加工性を得るためには適切な分子量のものが好
ましい。分子量は慣用的にインヘレント粘度値で評価さ
れるが、本発明の重合体のN,N−ジメチルホルムアミ
ド中で決定したインヘレント粘度値は0.5〜2.0d
L/g、好ましくは0.7〜1.5dL/gである。
【0025】上記において得られる重合体は、溶剤に可
溶であるので、コーティング特性に非常に優れ、フィル
ムや薄膜にすることが容易である。その場合において使
用される溶剤は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、2−メチルピロリドン、等
のアミド系溶剤、或いはアセトニトリル等の溶剤又はそ
れらの混合溶剤である。また、本発明に用いる重合体
は、上述した各性質に加え、さらに主鎖に強い水素結合
性のアミド部位をもたないため低吸水性でもある長所を
有する。
【0026】このように本発明に用いる重合体は上述し
た各特性を有するため、例えば基板、積層板、電子素
子、電子部品用のフィルム、例えばコンデンサの誘電体
用のフィルム等、各種の電子材料として有用である。
【0027】フィルムの製造方法としては、上記重合体
をN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、2−メチルピロリドン、等のアミド系溶
剤、またはアセトニトリル等の溶剤又はそれらの混合溶
剤に溶解させ、該溶液を塗布乾燥させるが、塗布法は公
知の方法を用いることができる。例えば、ドクターブレ
ードコート法、スピンコート法、ディップコート法、又
はスクリーン印刷コート法等により行うことができる。
【0028】上述した製造方法によりいずれの厚みのフ
ィルムをも得ることができるが、通常1〜500μmの
厚みのフィルムを製造することができる。但し、薄膜、
フィルム及びシートの区別は一般的に明確ではないた
め、本発明においては統一してフィルムと称する。
【0029】また、本発明の電子材料は、該材料からな
るフィルムの片面または両面に金属箔を有する基板、お
よび該材料からなるフィルム2枚以上積層してなる積層
板として使用することもできる。
【0030】本発明の電子材料からなるフィルムは、
金、銅、アルミ等の金属箔を積層、成形して両面又は片
面金属箔張りの基板とすることができる。また、本発明
のフィルムは複数枚積層して積層板として用いることが
できる。これらの積層板の成形条件としてはプラテン等
に、当該フィルム2枚以上をはさみ、例えば100〜2
50℃、好ましくは120〜180℃の温度で圧着させ
る方法が挙げられる。この時の圧力は特に限定されない
が、1〜40MPaの範囲を例示できる。真空下でおこ
なうと空隙の発生率を低下できることが多い。
【0031】積層体として用いる場合、例えば、本発明
のフィルムとプリント配線基板等を積層成形し、接着さ
せることも可能である。該フィルムに金、銅、アルミ等
の金属箔を積層、成形して両面又は片面金属箔張りの積
層板とすることも容易で、得られた積層板は、さらにプ
リント配線基板と積層成形されてよく、多層配線基板の
製造にも有用である。
【0032】さらに本発明の電子材料からなるフィルム
を用いて、例えばガラス、アラミドまたはポリエステル
などのクロスや不織布など基材や、シリカやマイカなど
の充填材を含んだ形でリジッドプリント配線基板及びそ
のプリプレグとして好ましく用いることができ、またフ
レキシブルプリント配線基板として好ましく用いること
ができる。
【0033】さらに、本発明の電子材料は基板以外に
も、ビルドアップの層間絶縁材用の融着フィルム、コー
ト材、樹脂付き銅箔にも好適に用いることができる。
【0034】本発明の電子材料をコンデンサ用の誘電体
として用いる場合、通常はフィルムコンデンサの形態が
挙げられ、単独、もしくは、無機フィラーを添加させる
方法が採用されるが、これに限定されるものではない。
単独で用いる場合には、上述したフィルムの形態、製造
方法に準じた方法が用いられる。
【0035】無機フィラーを添加させる場合は、本発明
の電子材料からなるフィルム中に無機フィラーが分散し
た形態が採られる。コンデンサ中の無機フィラーの含有
量は、本発明のフィルムの機械的特性、耐熱性、を著し
く損なわない限りには特に限定されるものではないが、
通常40体積%以下が好ましい。
【0036】無機フィラーとしては、本発明の電子材料
よりも高い誘電率を有するフィラーが用いられ、具体的
には金属酸化物、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸
亜鉛、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、
チタン酸鉛、チタン酸マグネシウム、酸化チタン、アン
チモン酸バリウム、アンチモン酸ストロンチウム、アン
チモン酸カルシウム、アンチモン酸マグネシウム、スズ
酸バリウムなどが挙げられ、これらの複合化合物、固溶
体、単なる混合物であってもよい。
【0037】コンデンサの製造方法としては、従来公知
の方法が用いられ、上述したフィルムの製造方法に準じ
た方法によりフィルムを作成する。その際、塗布材は本
発明の電子材料、及び、上記無機フィラーを混合分散し
た溶液が用いられる。
【0038】こうして得られたフィルム上に、真空蒸
着、メッキ、スパッタリング、イオンプーティング、ラ
ミネーションなど従来公知の方法によって、金属薄膜を
形成して金属化フィルムを得る。この金属化フィルムを
巻回、あるいは、積層し、さらにはこれに外部電極、外
装を施してコンデンサとすることができる。
【0039】本発明の電子材料は、さらに必要に応じて
通常の、UV硬化型樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、
熱可塑性樹脂組成物などの樹脂、充填剤、染料、顔料、
その他添加剤等を適量配合してもよい。
【0040】本発明の電子材料は優れた高誘電率、絶縁
特性を示すことから、上述した基板、積層板、及びコン
デンサ以外にも種々の電気分野、電子分野に用いられる
電子材料、例えば電子写真用材料、圧電材料として有用
である。
【0041】
【実施例】以下実施例によって本発明を詳細に説明する
が、これらによって限定されるものではない。
【0042】(合成例1) 重合体aの合成 滴下ロート、コンデンサー、窒素気流管を取り付けた3
00ml4つ口フラスコを窒素雰囲気下にした状態で、
メチルエチルケトン60gを加え、80℃に加温した
後、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4−イル)
メチルメタクリレート70gとメチルエチルケトン10
g、過酸化ベンゾイル2.1gからなる溶液を滴下ロー
トから4時間かけて滴下した。次にN,N−ジメチルホ
ルムアミド60gを加えてさらに4時間反応させた後、
反応液をメタノール800mlに投入し、得られた白色
固体をさらにメタノールで洗浄することにより、目的の
重合体aを得た。
【0043】得られた重合体aをN,N−ジメチルホル
ムアミド中(0.1g/dL)30℃で、ウベローデ粘
度計にて決定したインヘレント粘度は、0.7dL/g
であった。
【0044】(合成例2) 重合体bの合成 滴下ロート、コンデンサー、窒素気流管を取り付けた3
00ml4つ口フラスコを窒素雰囲気下にした状態で、
N,N−ジメチルホルムアミド60gを加え、80℃に
加温した後、(2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4
−イル)メチルメタクリレート70gとN,N−ジメチ
ルホルムアミド10g、過酸化ベンゾイル0.7gから
なる溶液を滴下ロートから4時間かけて滴下した。次に
N,N−ジメチルホルムアミド60gを加えてさらに4
時間反応させた後、反応液をメタノール800mlに投
入し、得られた白色固体をN,N−ジメチルホルムアミ
ドに溶解させ、メタノールで再沈殿することにより、目
的の重合体bを得た。
【0045】得られた重合体bをN,N−ジメチルホル
ムアミド中(0.1g/dL)30℃で、ウベローデ粘
度計にて決定したインヘレント粘度は、1.1dL/g
であった。
【0046】(実施例1)合成例1で得られた重合体a
4g、N,N−ジメチルホルムアミド6gからなる溶液
を、ITOを蒸着したガラス基板に塗布、乾燥し、該重
合体aからなる10μmの薄膜状のフィルムを有する基
板を得た。
【0047】(実施例2)合成例2で得られた重合体b
3g、アセトニトリル3g、N,N−ジメチルホルムア
ミド4gからなる溶液を鏡面仕上げをしたアルミニウム
基板に塗布、乾燥し、該重合体bからなる8μmの薄膜
状のフィルムを有する基板を得た。
【0048】(比較例1)実施例1で用いた重合体の代
わりにポリメチルメタクリレート(PMMA)(旭化成
工業株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にし
てPMMAからなる10μmの薄膜状のフィルムを有す
る基板を得た。
【0049】(試験例1) <誘電率の測定> 実施例1、2及び比較例1で得られ
たフィルムを誘電特性評価器(ヒューレット・パッカー
ド社製LFインピーダンスアナライザ4192A)を用
い、30℃、各周波数における誘電率を測定した。その
結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】<絶縁性の測定>絶縁性評価のために体積
抵抗を測定した。すなわち、実施例1、2及び比較例1
で得られたフィルムを誘電特性評価器(ヒューレット・
パッカード社製LFインピーダンスアナライザ4192
A)を用い30℃における体積抵抗を測定した。この結
果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】(実施例3)実施例2で得られた溶液を離
型紙に塗布乾燥して該重合体bからなる10μmのフィ
ルムを得た。得られたフィルムを離型紙から剥離した
後、これと銅箔(18m厚、古河サーキットホイル株式
会社製)を両面に挟み、130℃でラミネーションする
ことにより、両面銅張シートを得た。
【0054】(比較例2)実施例3で用いた重合体の代
わりにポリメチルメタクリレート(PMMA)(旭化成
工業株式会社製)を用いた以外は、実施例3と同様にし
てPMMAからなる両面銅張りシートを得た。
【0055】(試験例2) <誘電率の測定> 実施例3及び比較例2で得られた両
面銅張りフィルムを誘電特性評価器(ヒューレット・パ
ッカード社製LFインピーダンスアナライザ4192
A)を用い23℃℃、1KHzにおける誘電率を測定し
た。その結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明により、成形性に優れ、絶縁特性
に優れた高誘電率の電子材料、および該電子材料からな
る高誘電率を有するフィルム、基板、積層板、コンデン
サ用のフィルム等の電子部品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 4/18 327 H01G 4/18 327Z // C08L 33:14 C08L 33:14 Fターム(参考) 4F071 AA33 AF39 AF40 AH12 BB02 4F100 AB01C AB01D AK25A AK25B BA02 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D GB41 JG05 JL02 4J100 AL08P AL16P BC60P CA01 CA04 DA09 DA55 DA57 JA44 5E082 BC40 FG34 PP01 PP08 5G305 AA01 AA06 AB01 AB09 BA18 CA07 DA22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4
    −イル基を有する(メタ)アクリレートの重合体からな
    る電子材料。
  2. 【請求項2】 2−オキソ−1,3−ジオキソラン−4
    −イル基を有する(メタ)アクリレートが一般式(1) 【化1】 (式中、R、R及びRは、互いに同一であっても
    異なってもよく、水素原子または炭素数1〜4のアルキ
    ル基を表し、また、Rは水素原子または炭素数1〜4
    のアルキル基を表す。nは1〜6の整数である。)で表
    される(メタ)アクリレートである請求項1に記載の電
    子材料。
  3. 【請求項3】 30℃における誘電率が6.0〜8.0
    である請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子材料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電
    子材料からなるフィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電
    子材料からなるフィルム2枚以上を積層してなる積層
    板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電
    子材料からなるフィルムの片面又は両面に金属箔を有す
    る基板。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電
    子材料を組み込んでなるコンデンサ。
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