JP2003012340A - 着色カレットの製造方法 - Google Patents

着色カレットの製造方法

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JP2003012340A
JP2003012340A JP2001237130A JP2001237130A JP2003012340A JP 2003012340 A JP2003012340 A JP 2003012340A JP 2001237130 A JP2001237130 A JP 2001237130A JP 2001237130 A JP2001237130 A JP 2001237130A JP 2003012340 A JP2003012340 A JP 2003012340A
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JP
Japan
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glass
colored
waste
cullet
waste glass
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JP2001237130A
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English (en)
Inventor
Noriko Kawashima
徳子 川島
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OKINAWA KARETSUTO CENTER KK
OKINAWA KARETSUTO CT KK
OSHIRO TATSUAKI
Original Assignee
OKINAWA KARETSUTO CENTER KK
OKINAWA KARETSUTO CT KK
OSHIRO TATSUAKI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】資源の有効活用とバージン原料を溶融させるの
は廃ガラスを再溶融させるよりエネルギーコストが高く
なるという課題があった。本発明者は廃ガラスを再溶融
させ、着色剤を選定することによって琉球ガラスが持っ
ている色鮮やかな着色ガラスを提供することを目的とす
る。 【手段】廃ガラスを色別に選別し、この廃ガラスを破砕
・洗浄・乾燥工程を経て、廃ガラスの所望の割合で混合
溶融させるか、廃ガラスを所望の割合で混合し,更に着
色剤を混合した後に溶融させるか、あるいは溶融させ廃
ガラスの着色剤を添加して所望の着色カレットを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明廃ガラス及び廃板ガラ
スを資源ゴミとして分別されたものを更に色別に分別し
て破砕、洗浄、乾燥工程を経た後に5〜8mmに整粒し
たカレットを溶融させ着色したガラスカレットを得る方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスの製造工程においては、溶融ガラ
スから製品となるまでの間で破損したり、不良品として
除かれたものや、廃ガラスを砕いた屑ガラスをカレット
と言っている。ガラス製品の生産ラインでは調合した原
料のみからなることはなく、溶融ガラスの10〜70%
は前記したカレットを加えてガラス製品が作られる。吹
きガラス製品は琉球ガラスの名前で知られているが、廃
ガラスから装飾品を造る手法としては、廃ガラスを溶融
させ空気を取り込ませた泡ガラスや亀裂を入れた割れガ
ラスがある。
【0003】従来の廃ガラス、廃板ガラスを溶融させ着
色する方法に関しては、色別に分別したカレットに着色
原料となるバッチを添加溶融混合するか、ガラス製品の
表面に顔料を塗布して熱処理法で着色する方法、コロイ
ドによる着色法、あるいはカレットを全く使用しないで
全量新しい原料のみを使用し、着色剤の素になる金属、
非金属を溶融原料に添加し着色させている。前記したカ
レットを全く使わない方法は、特に赤、黄色、ピンク、
オレンジ等の着色は製造コストが高騰して用途拡大に難
がある。以前、琉球ガラス製品は着色廃ガラスを再溶融
させた廃ガラスが持っている色そのものだけであった。
近年琉球ガラス工房ではバージン原料であるガラス主原
料を使って着色し、赤、紫、スカイブルー、コバルトブ
ルーといった色彩豊な琉球ガラスの加工製品が出回って
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】琉球ガラス特有な廃ガ
ラスを使ったガラス加工製品でなく、ガラスの主原料で
あるバージン原料に着色剤を入れて着色すると、着色が
容易にできることと、廃ガラスの種類が多くて溶融後加
工に入る際に膨張率が異なるため冷却時に亀裂が生じる
等の理由で廃ガラスから琉球ガラスの加工製品は造られ
なくなりつつある。
【0005】資源の有効活用とバージン原料を溶融させ
るのは廃ガラスを再溶融させるよりエネルギーコストが
高くなるという課題があった。本発明者は廃ガラスを再
溶融させ、着色剤を選定することによって琉球ガラスが
持っている色鮮やかな着色ガラスを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1に発明は、着色カレ
ットを製造する方法において、グリーン色の廃ガラス
7.5〜8.5と廃板ガラス2.5〜1.5の割合で溶
融混合させたことを特徴とするエメラルドグリーン色を
呈した着色カレットである。
【0007】第2に発明は着色カレットを製造する方法
において、グリーン色の廃ガラス6〜7と廃ガラス4〜
3の割合で配合しを溶融させたた中に酸化カドミウムを
0.1〜0.5(重量%)添加して溶融させてなる黄緑
を呈した着色カレットである。
【0008】第3に発明は、着色カレットを製造する方
法において、廃ガラスに酸化コバルトを0.001〜
0.003(重量%)添加して溶融させてなるコバルト
ブルーを呈した着色カレットである。
【0009】第4の発明は、着色カレットを製造する方
法において、茶色の廃ガラス3〜4と無色の廃ガラス7
〜6を配合し中に酸化カドミウム重量比で0.1〜0.
3%添加し溶融させて山吹色を呈してなる着色カレット
である。
【0010】第5に発明は、着色カレットを製造する方
法において、茶色の廃ガラス2〜3と無色の廃ガラスを
8〜7配合し中にセレン0.03〜0,05(重量%)
と酸化マンガン0.002〜0.004(重量%)添加
し溶融させて赤紫色を呈してなる着色カレットである。
【0011】第6の発明は、着色カレットを製造する方
法において、廃板ガラスの中にセレン0.1〜0.5
(重量%)と酸化コバルト0.001〜0.005(重
量%)添加して溶融させてなるワイン色を呈する着色ガ
ラスである。
【0012】第7の発明は、着色カレットを製造する方
法において、グリーン色の廃ガラス6〜7と無色な廃ガ
ラス4〜3配合し溶融させた若草色を呈した着色カレッ
トである。
【0013】第8の発明は、着色カレットを製造する方
法において、無色な廃ガラス8〜7と茶色の廃ガラス2
〜3の割合で配合し溶融させたアンバー色を呈する着色
ガラスである。
【0014】第9の発明は、着色カレットを製造する方
法において、無色な廃ガラスを溶融させた中に酸化マン
ガンを0.05〜0.08(重量%)添加し溶融させて
なる紫色を呈してなる着色カレットである。
【0015】第10の発明は着色カレットを製造する方
法において、溶融した廃板ガラスに酸化マンガンを0.
05〜0.08(重量%)添加し溶融させてなる青紫色
を呈してなる着色ガラス。
【0016】第11の発明は、着色カレットを製造する
方法において、廃板ガラスの中に硫化カドミウム0.3
〜0.5(重量%)とセレンを0.2〜0.4(重量
%)添加し溶融させてなる銅赤を呈した着色カレットで
ある。
【0017】第12の発明は、着色カレットを製造する
方法において、無色な廃ガラスを溶融させた中に硫化カ
ドミウムを0.2〜0.5(重量%)とセレンを0.1
〜0.4(重量%)添加した赤色を呈する着色ガラスで
ある。
【0018】第13の発明は、着色カレットを製造する
方法において、無色な廃ガラス中に硫化カドミウムを
0.4〜0.6(重量%)添加し溶融させてなる黄色を
呈する着色ガラスである。
【0019】第14の発明は、着色カレットを製造する
方法において、無色な廃ガラス中にセレン0.2〜0.
5(重量%)添加して溶融させなるピンク色を呈する着
色ガラスである。
【0020】第15の発明は、着色カレットを製造する
方法において、溶融した廃板ガラス中に酸化第一銅を
0.05〜0.2(重量%)添加し溶融させてなるスカ
イブルーを呈する着色ガラスである。
【0021】
【発明の実施の形態】グリーン色の廃ガラス7.5〜
8.5と廃板ガラス2.5〜1.5の割合で溶融混合さ
せたことを特徴とするエメラルドグリーン色を呈した着
色カレットである。ここでエメラルドグリーン色の着色
カレットは廃瓶の輸入ガラス瓶の銘柄別に分別し、破砕
・洗浄、乾燥工程を経て粒径を30〜10mmに粗砕き
した物を溶融窯に装入して溶融させた。溶融窯で溶融さ
せた後に1300〜1400℃に保持・攪拌しながら、
溶融が均一になるように10時間から12時間保持して
溶融窯から取り出して冷却する。本発明で使用した輸入
品の廃瓶のグリーン色を呈したガラスを使用した理由は
利用拡大と日本製の廃板ガラスと混合し使うと溶融エネ
ルギーを減らすことが可能なのと、エメラルドグリーン
色を呈したカレットが得られる。グリーン色の廃ガラス
と廃板ガラスの配合割合は、グリーン色の廃ガラスの割
合を増やすと濃いエメラルドグリーンに廃板ガラスを配
合を増やすと薄いエメラルドグリーンになる。グリーン
色の廃ガラスは酸化クロムで発色させていて、これに廃
板ガラスを2.5〜1.5の範囲で入れることによって
単なる希釈剤としてではなく、青み掛っている廃板ガラ
スの組成が作用して青味かかったの光沢ある明るい空色
が得られる。因ってグリーン色の廃ガラス7.5〜8.
5と廃板ガラス2.5〜1.5の割合で溶融混合させた
が、好ましくはグリー色の廃ガラスの割合を8で廃板ガ
ラスを2加えてものが好適である。なお、日本製の廃瓶
のグリーン色の廃ガラスであってもよい。
【0022】グリーン色の廃ガラス6〜7と廃ガラス4
〜3の割合で配合し中に酸化カドミウムを0.1〜0.
5(重量%)添加して溶融させてなる黄緑を呈した着色
カレットである。廃ガラスとグリーン色の廃ガラスをそ
れぞれ別別に破砕、水などで洗浄して更に乾燥工程で乾
燥させたものを、粒径が5〜8mm程度になるよう再度
破砕工程を通し5mmの篩で篩って原料とする。5mm
以下の粒子を溶融させると溶融やせるのに時間が長く掛
り、因って空気が入りやすい状態となって泡が多く着色
ガラスとして不適である。廃ガラスはガラス製品とした
時には、酸化物として存在するので、再度溶融させ発色
させるには還元剤が必要であり、この還元剤として酸化
カドミウムを加えると黄緑となり、添加割合が0.1以
下では発色が悪く、0.5以上も添加しても黄緑色が損
なわれ黄色が強くなる。次いでグリーン色の廃ガラス6
〜7と廃ガラス4〜3の割合で配合し溶融させた中に酸
化カドミウムを0.1〜0.5(重量%)添加し攪拌し
ながら、色斑が無くなるまで攪拌する。溶融窯に装入し
溶融窯の温度を1300℃以上1400℃未満に10時
間から15時間保持した後に、徐冷窯に溶融したガラス
を移し1200℃から徐冷する。完全に冷え固まったガ
ラスを用途に応じて破砕する。色鮮やかな黄緑のカレッ
トを得るには、廃板ガラスを原料とせずに、透明で且つ
製造メーカー毎に分別した廃瓶を用いることが好まし
い。
【0023】廃ガラスを破砕、水などで洗浄して更に乾
燥工程で乾燥させたものを、粒径が5〜8mm程度にな
るよう再度破砕工程を通し5mmの篩で篩って原料とす
る。溶融窯で溶融させた廃ガラスに酸化コバルトを還元
剤として0.01〜0.003(重量%)添加して溶融
窯の温度を1300℃以上1400℃未満に10時間か
ら15時間保持して、溶融窯で自然冷却するとコバルト
ブルーを呈する。なお、装入する廃ガラスの粒度は前記
した理由により5〜8mmが最適である。好ましい実施
態様としては、廃瓶に酸化コバルトを添加したものを用
いると微量のコバルト添加でも鮮やかなコバルトブルー
のカレットが得られる。
【0024】茶色の廃ガラス3〜4と無色の廃ガラス7
〜6を配合した中に酸化カドミウム重量比で0.1〜
0.3%添加し溶融させて山吹色を呈してなる着色カレ
ットである。茶色の廃ガラスといては、清涼飲料水の入
ったもの、ビール瓶、日本酒を詰めた廃瓶である。茶色
の廃瓶を破砕・洗浄・乾燥工程で処理し、更に破砕工程
で5mm〜8mm程の粒径に揃え、同じように無色の廃
ガラスも処理し、前記した配合割合で配合し,更に還元
剤である酸化カドミウム重量比で0.1〜0.3%添加
して攪拌し溶融窯に装入して溶融させる。溶融窯の温度
を1350〜1400℃の温度で10時間から12時間
保持した後に1200℃の徐冷窯に取り出して徐冷しな
がら発色させる。還元剤である酸化カドミウムの添加割
合を0.1〜0.3%(重量)に限定したのは発色が鮮
やかな山吹色に発色させるためである。
【0025】茶色の廃ガラス2〜3と無色の廃ガラス8
〜7を配合した中にセレン0.2〜0.3(重量%)と
酸化マンガン0.2〜0.4(重量%)添加し溶融して
赤紫色を呈してなる着色カレットである。茶色の廃ガラ
スを破砕・洗浄・乾燥工程で処理し、更に破砕工程で5
〜8mm程の粒径に揃え、同じように無色の廃ガラス処
理して置く。前記した割合で配合した茶色の廃ガラスと
無色に廃ガラスとをセレン0.2〜0.3(重量%)と
酸化マンガン0.2〜0.3(重量%)添加し攪拌した
ものを溶融窯に装入し溶融させる。溶融窯の温度を13
50〜1400℃の10時間から12時間保持し気泡が
その窯から吹き出るのを防ぐために時々攪拌した後に1
200℃の徐冷窯に取り出して徐冷しながら発色させ
る。粒度を5〜8mmに揃える理由は溶融時に空気を多
く含ませないためで、空気を多く含むと泡ガラスになっ
てしまうからである。0.2重量%以下のセレンの添加
では発色し難く0.3重量%以上では泡立ちが多くて発
色の妨げとなる。
【0026】廃板ガラスを破砕・洗浄・乾燥工程で処理
し、更に破砕工程で5〜8mm程の粒径に揃え廃板ガラ
スとセレン0.1〜0.5(重量%)と酸化コバルト
0.001〜0.005(重量%)添加し攪拌し溶融窯
へ装入する。溶融した後1350〜1400℃の温度で
10時間から12時間保持した後に1200℃の徐冷窯
に取り出して徐冷しながら発色させる。還元剤であるセ
レンと酸化コバルトの添加割合をコントロールすること
でワイン色を呈した着色カレットが得られる。セレンを
添加する場合には泡立ちが多いので,時々溶融窯の中に
鉄パイプを入れて攪拌する。セレンの添加範囲を0.1
〜0.5(重量%)にしたのはこの範囲から外れると発
色し難いからである。
【0027】グリーン色の廃ガラスを破砕・洗浄・乾燥
工程で処理し、更に破砕工程で5mm程の粒径に揃え
る。無色な廃ガラスも前記した工程で5〜8ミリの粒度
に揃え、グリーン色の廃ガラス6〜7と無色な廃ガラス
4〜3配合し溶融窯に装入する。廃ガラスを溶融させ、
溶融窯の温度を1300〜1400℃に保持して、溶融
ガラスを10時間以上溶融させた後に溶融窯から取り出
し空冷すると若草色を呈した着色カレットを得られる。
【0028】廃板ガラスを破砕・洗浄・乾燥工程で処理
し、更に破砕工程で5〜8mm程の粒径に揃える。廃ガ
ラスのグリーン色も前記した工程で5〜8ミリの粒度に
揃え、廃板ガラス8.5〜7.5と廃ミドリガラス1.
5〜2.5を配合し溶融窯に装入して溶融温度を130
0〜1400℃で10時間〜12時間保持した後に、溶
融窯から取り出し空冷するとエメレルドグリーンを呈す
る着色ガラスが得られる。
【0029】無色な廃ガラスを破砕・洗浄・乾燥工程で
処理し、更に破砕工程で5〜8mm程の粒径に揃える。
茶色の廃ガラスも前記した工程で5〜8ミリの粒度に揃
え、透明廃ガラス8〜7と茶色の廃ガラス2〜3の割合
で配合し装入して溶融窯で溶融させる。溶融したガラス
を1300℃から1400℃に保持しながら溶融し、そ
の後溶融窯から取り出し空冷するとアンバー色を呈する
着色ガラスが得られる。
【0030】無色な廃ガラス8〜9と茶色の廃ガラス2
〜1の割合で配合し溶融させた中に酸化マンガンを0.
02〜0.4(重量%)添加してなる赤紫色を呈してな
る着色カレットである。無色な廃ガラスと茶色の廃ガラ
スを別々に粗砕きし洗浄、乾燥後、再度粒径が5〜8m
m程になるように破砕する。予め前記工程で用意した廃
ガラスを前記した範囲の配合割合で配合し溶融窯で溶融
させ酸化マンガンを0.02〜0.04(重量%)添加
する。攪拌しながら1350〜1400℃の10時間か
ら12時間保持した後に1200℃の徐冷窯に取り出し
て徐冷しながら赤茶色に発色させる。茶色の廃ガラスの
割合を多くすると赤紫色を呈さない。
【0031】溶融させた廃板ガラスに酸化マンガンを
0.05〜0.08(重量%)添加してなる紫色を呈し
てなる着色ガラスである。廃板ガラスを破砕・洗浄・乾
燥工程で処理し、更に破砕工程で5mm〜8mm程の粒
径に揃える。このガラスを溶融窯に装入溶融させた後
に、参加している溶融廃ガラスに還元剤である酸化マン
ガンを0.1〜0.2(重量%)の範囲添加し、攪拌し
ながら1350〜1400℃の10時間から12時間保
持した後に1200℃の徐冷窯に取り出して徐冷すると
紫色を呈した着色ガラスが得られる。酸化マンガンを多
く添加すると黒すみ、適合した割合は廃板ガラスとの比
率が肝要となる。
【0032】廃板ガラスを溶融させた中に硫化カドミウ
ム0.3〜0.5(重量%)とセレンを0.2〜0.4
(重量%)添加して溶融させてなる銅赤を呈した着色カ
レットである。廃板ガラスを破砕・洗浄・乾燥工程で処
理し、更に破砕工程で5mm程の粒径に揃える。このガ
ラスに、硫化カドミウム0.3〜0.5(重量%)とセ
レンを0.04〜0.05(重量%)添加して攪拌した
後、1350〜1400℃の温度で10時間から12時
間保持した後に1200℃の徐冷窯に取り出して徐冷し
ながら発色させる。カドミウムやセレンを用いると溶融
したガラスの泡立ちが激しいため,時々溶融ガラスに鉄
パイプを入れて攪拌する.発泡が多くなると色剤が飛び
発色し難い。
【0033】赤色の着色カレットは無色な廃ガラスを破
砕・洗浄・乾燥工程で処理し、更に破砕工程で5〜8m
m程の粒径に揃える。無色な廃ガラス中に硫化カドミウ
ムを0.2〜0.5(重量%)とセレンを0.1〜0.
4(重量%)添加し良く攪拌する。前記原料を溶融窯に
装入し溶融させ、1350〜1400℃の温度で10時
間から12時間保持した後に1200℃の徐冷窯に取り
出して徐冷しながら発色させる。特に赤色は泡立ちが激
しく,30分間隔で溶融窯に鉄パイプを入れ溶融してい
るガラスを攪拌して泡立ちを鎮める。
【0034】黄色の着色カレットは、無色な廃ガラスを
破砕・洗浄・乾燥工程で処理し、更に破砕工程で5mm
程の粒径に揃える。前記の粒径に揃えた透明な廃ガラス
中に硫化カドミウムを0.4〜0.6(重量%)添加し
て混合した後に,溶融窯の装入し溶融させ、1350〜
1400℃の温度で,且つ10時間から12時間保持し
た後に1200℃の徐冷窯に取り出して徐冷しながら発
色させる。カドミウムは二度焼しなければ,発色しない
ため徐冷窯に移して発色させるが、硫化カドミウムが前
記した範囲外であると発色し難い。
【0035】無色な廃ガラスを破砕・洗浄・乾燥工程で
処理し、更に破砕工程で5〜8mm程の粒径に揃える。
前記前処理した無色な廃ガラス中にセレン0.2〜0.
3(重量%)添加し良く混合した後に,溶融窯に装入し
て溶融させる。溶融ガラスの温度を1300〜1400
℃の温度で保持攪拌し、更に10時間から12時間保持
した後に,溶融したガラスを徐冷窯に移し徐冷窯で冷却
してなるピンク色を呈する着色ガラスである。
【0036】廃板ガラスを破砕・洗浄・乾燥工程で処理
し、更に破砕工程で10〜30mm程の粒径に揃える。
前記前処理した破砕・洗浄・乾燥工程で処理し、更に破
砕工程で5〜8mm程の粒径に揃える。前記前処理した
廃板ガラスを溶融窯に装入し溶融させた中に還元剤であ
る酸化第一銅を0.05〜0.2(重量%)添加攪拌し
ながら1350〜1400℃の10時間から12時間保
持した後に溶融窯から取り出して空冷すると鮮やかなス
カイブルーを呈する。
【0037】
【実施例】廃ガラス、廃板ガラスのカレットを利用して
種々の研究を重ねた結果、溶融した15種類の着色カレ
ットを得られた。廃ガラスは主に廃瓶ガラスで、廃板ガ
ラスは窓に用いられている板ガラスである。従来のガラ
ス原料を溶融させたバッチでの着色ガラスは、ガラスの
種類、組成着色剤の素になる元素の原子価、溶融時の酸
化還元状態等によって異なるが、廃ガラス、廃板ガラス
は鉄分を多く含まれた物、酸化された物など、調合する
ガラスメーカーによって異なる上、輸入瓶等は日本製と
の折り合いが悪く溶融カレットととしては使用されない
ものが多くある。特に輸入ワインを詰めたガラス瓶は溶
融が困難であったがこの輸入したワイン等を詰めた着色
ガラス廃瓶も原料として利用可能にした。
【0038】本発明で言う、廃ガラス、廃板ガラスと
は、ソーダ石灰ガラス系のガラスで,ケイ酸ガラス、カ
リ石灰ガラス、鉛ガラス、バリウムガラス、ホウケイ酸
ガラス、蛍光灯に用いられるガラスは組成別に分別した
上で、溶融し冷却後カレットとして着色剤を調合すれば
適用できる。廃ガラスの全てを色別に区分回収し貯蔵し
て置いて、目的とする着色カレットを溶融製造する際に
破砕して原料として供給した。なお、着色剤として用い
た薬品は日本工業試薬を用いた。赤系、黄色系の着色カ
レットは発色させるために、発色剤と廃ガラスを良く混
合した後に溶融させる。自然冷却では発色しないため,
二度焼を施す必要から予め徐冷窯の温度を1000〜1
200℃に保った中に溶融ガラスを移し1時間程温度保
持をしその後10時間徐冷すると鮮やかな色となる。徐
冷窯の温度が高すぎても低すぎても発色しない。更に長
時間徐冷すると失透したりするので、温度と時間管理が
大切である。
【0039】青系、緑系、茶系では廃ガラスに添加剤を
加えるか別な廃ガラスを必要量加え、溶融させた後に自
然に冷却する。また、赤茶紫、茶瓶により山吹色は徐冷
後窯から取り出す。硫化カドミウム、セレンを添加して
赤、銅赤、ピンク、山吹色等を色を出すのは窯で自然に
冷却しただけでは駄目で二度焼をするため徐冷窯に入れ
る。
【0040】赤、銅赤、ピンク、山吹色を得るために、
硫化カドミウム、セレンを添加し1000℃以上に溶融
ガラスの温度を上げると、ガラスが泡立ちするので、こ
れを鎮めるために鉄パイプにて溶融したガラスの空気を
吹き込み泡立ちを鎮める。こうすることによって溶融ガ
ラスが原料投入口から溢れ出るのを防ぐ。
【0041】着色カレットの溶融保持温度は通常130
0〜1350℃で10時間保持し安定した発色を得る
が、赤系、黄色系統では前記した温度以上に上がり過ぎ
たり、長時間溶融保持すると、発色剤の添加量をコント
ロールし添加しても発色剤が飛んでしまって、前記した
二度の工程を経ても発色し難くなる。因って赤、黄色系
統を廃ガラスから鮮やかに発色させるには、温度と時間
の制御が特に重要である。コバルト色、茶色、緑系は2
度焼しなくても発色はするが、廃ガラスと発色剤とが上
手く融合させるのは1300℃以上に溶融した廃ガラス
温度を上げて発色剤を添加すると融合が十分進み、透明
な部分と発色した部分のような斑模様はさけられる。
【0042】
【発明の効果】琉球ガラス特有な廃ガラスを使ったガラ
ス加工製品でなく、バージン原料に着色剤を入れて着色
すると、着色が容易にできることと、廃ガラスの種類が
多くて溶融後加工に入る際に膨張率が異なるため冷却時
に亀裂が生じる等の理由で廃ガラスから琉球ガラスの加
工製品は造られなくなったが、本方法の発明を適用する
と着色ガラスカレットが製造できる。
【0043】資源の有効活用とバージン原料を溶融させ
るのは廃ガラスを再溶融させるよりエネルギーコストが
高くなるという課題があった。本発明者は廃ガラスを再
溶融させ、着色剤を選定することによって琉球ガラスが
持っている色鮮やかな着色ガラスが得られる。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色カレットを製造する方法において、グ
    リーン色の廃ガラス7.5〜8.5と廃板ガラス2.5
    〜1.5の割合で溶融混合させたことを特徴とするエメ
    ラルドグリーン色を呈した着色カレット。
  2. 【請求項2】着色カレットを製造する方法において、グ
    リーン色の廃ガラス6〜7と廃ガラス4〜3の割合で配
    合した中に酸化カドミウムを0.1〜0.5(重量%)
    添加して溶融させてなる黄緑を呈した着色カレット。
  3. 【請求項3】着色カレットを製造する方法において、溶
    融させた廃ガラスに酸化コバルトを0.001〜0.0
    03(重量%)添加してなるコバルトブルーを呈した着
    色カレット。
  4. 【請求項4】着色カレットを製造する方法において、茶
    色の廃ガラス3〜4と無色の廃ガラス7〜6を配合した
    中に酸化カドミウム重量比で0.1〜0.3%添加し溶
    融させた山吹色を呈してなる着色カレット。
  5. 【請求項5】着色カレットを製造する方法において、茶
    色の廃ガラス2〜3と無色の廃ガラス8〜7を配合した
    中にセレン0.2〜0,3(重量%)と酸化マンガン
    0.04〜0.03(重量%)添加し溶融させた赤紫色
    を呈してなる着色カレット。
  6. 【請求項6】着色カレットを製造する方法において、廃
    板ガラス中にセレン0.1〜0.5(重量%)と酸化コ
    バルト0.001〜0.005(重量%)添加し溶融さ
    せてなるワイン色を呈する着色ガラス。
  7. 【請求項7】着色カレットを製造する方法において、グ
    リーン色の廃ガラス6〜7と無色な廃ガラス4〜3配合
    し溶融させた若草色を呈した着色カレット。
  8. 【請求項8】着色カレットを製造する方法において、無
    色廃ガラス8〜7と茶色の廃ガラス2〜3の割合で配合
    し溶融させたアンバー色を呈する着色ガラス。
  9. 【請求項9】着色カレットを製造する方法において、無
    色廃ガラス溶融させた中に酸化マンガンを0.05〜
    0.08(重量%)添加してなる紫色を呈してなる着色
    カレット。
  10. 【請求項10】着色カレットを製造する方法において、
    溶融させた廃板ガラスに酸化マンガンを0.05〜0.
    08(重量%)添加してなる青紫色を呈してなる着色ガ
    ラス。
  11. 【請求項11】着色カレットを製造する方法において、
    廃板ガラス中に硫化カドミウム0.3〜0.5(重量
    %)とセレンを0.2〜0.4(重量%)添加して溶融
    させてなる銅赤を呈した着色カレット。
  12. 【請求項12】着色カレットを製造する方法において、
    無色な廃ガラス中に硫化カドミウムを0.3〜0.4
    (重量%)とセレンを0.3〜0.5(重量%)添加し
    溶融させた赤色を呈する着色ガラス。
  13. 【請求項13】着色カレットを製造する方法において、
    無色な廃ガラス中に硫化カドミウムを0.4〜0.6
    (重量%)添加してなる黄色を呈する着色ガラス。
  14. 【請求項14】着色カレットを製造する方法において、
    無色な廃ガラスの中にセレン0.2〜0.5(重量%)
    添加し溶融させてなるピンク色を呈する着色ガラス。
  15. 【請求項15】着色カレットを製造する方法において、
    廃板ガラス中に酸化第一銅を0.01〜0.05(重量
    %)添加し溶融させてなるスカイブルーを呈する着色ガ
    ラス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006051953A1 (ja) * 2004-11-15 2006-05-18 Nippon Sheet Glass Company, Limited ガラス物品の製造方法
CN111423125A (zh) * 2020-04-09 2020-07-17 惠州市彩玉微晶新材有限公司 一种全熔金属离子着色微晶玻璃板加工工艺及纹理制作方法
CN112239319A (zh) * 2020-10-20 2021-01-19 涡阳县高炉创新包装有限责任公司 一种玻璃瓶制造工艺

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