JP2003009865A - Gタンパク質レセプターhtnad29 - Google Patents

Gタンパク質レセプターhtnad29

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JP2003009865A
JP2003009865A JP2002151456A JP2002151456A JP2003009865A JP 2003009865 A JP2003009865 A JP 2003009865A JP 2002151456 A JP2002151456 A JP 2002151456A JP 2002151456 A JP2002151456 A JP 2002151456A JP 2003009865 A JP2003009865 A JP 2003009865A
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イ リ
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エイ. フルドナー レベッカ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Gタンパク質レセプターHTNAD29を提
供する。 【解決手段】 単離されたポリヌクレオチドであって、 (a)図1(A、B、およびC)に示すポリペプチドを
コードするポリヌクレオチド; (b)ATCC受託番第 号において含まれるDNAに
よりコードされる成熟ポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチド; (c)(a)または(b)の該ポリヌクレオチドにハイ
ブリダイズし得、そして(a)または(b)の該ポリヌ
クレオチドと少なくとも70%同一であるポリヌクレオ
チド;および (d)(a)または(b)の該ポリヌクレオチドのポリ
ヌクレオチドフラグメント、からなる群から選択される
メンバーを含む、単離されたポリヌクレオチド。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、このようなポリヌクレオチドにより
コードされるポリペプチド、このようなポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチドの使用、ならびにこのようなポリ
ヌクレオチドおよびポリペプチドの産生に関する。より
詳細には、本発明のポリペプチドは、ヒトの7−膜貫通
型レセプターである。この膜貫通レセプターは、時々本
明細書以下で「Gタンパク質PAFレセプター」といわ
れる血小板活性化因子レセプターとして推定的に同定さ
れている。本発明はまた、このようなポリペプチドの作
用を阻害することに関する。 【0002】 【従来の技術】多数の医学的に重要な生物学的プロセス
が、Gタンパク質および/またはセカンドメッセンジャ
ー(例えば、cAMP)を含むシグナル伝達経路に関与
するタンパク質により媒介されることは、十分に確立さ
れている(Lefkowitz,Nature,35
1:353−354(1991))。本明細書中では、
これらのタンパク質を、Gタンパク質を用いた経路に関
与するタンパク質またはPPGタンパク質という。これ
らのタンパク質のいくつかの例としては、GPCレセプ
ター(例えば、アドレナリン作用性薬剤およびドーパミ
ンに対するGPCレセプター(Kobilka,B.
K.ら,PNAS,84:46−50(1987);K
obilka,B.K.ら,Science,238:
650−656(1987);Bunzow,J.R.
ら,Nature,336:783−787(198
8)))、Gタンパク質それ自体、エフェクタータンパ
ク質(例えば、ホスホリパーゼC、アデニルシクラー
ゼ、およびホスホジエステラーゼ)、ならびにアクチュ
エータータンパク質(actuator protei
n)(例えば、プロテインキナーゼAおよびプロテイン
キナーゼC)(Simon,M.I.ら,Scienc
e,252:802−8(1991))が挙げられる。 【0003】例えば、シグナル伝達の1つの形態では、
ホルモン結合の効果は、細胞内における酵素アデニル酸
シクラーゼの活性化である。ホルモンによる酵素の活性
化は、ヌクレオチドGTPの存在に依存し、そしてGT
Pはまた、ホルモン結合に影響を与える。Gタンパク質
は、ホルモンレセプターをアデニル酸シクラーゼに連結
させる。Gタンパク質は、ホルモンレセプターにより活
性化されると、GTPを結合型GDPに変換することが
示された。次いで、GTPを有する形態は、活性化され
たアデニル酸シクラーゼに結合する。GTPのGDPへ
の加水分解は、Gタンパク質それ自体により触媒され、
Gタンパク質を基底の不活性な形態に戻す。従って、G
タンパク質は、シグナルをレセプターからエフェクター
に中継する中間物として、およびシグナルの持続時間を
制御する時計としての2つの役割を果たす。 【0004】Gタンパク質共役型レセプターの膜タンパ
ク質遺伝子スーパーファミリーは、7つの推定上の膜貫
通ドメインを有するものとして特徴づけられている。こ
れらのドメインは、細胞外または細胞質ループにより結
合された膜貫通αヘリックスを表すと考えられる。Gタ
ンパク質共役型レセプターは、ホルモン、ウイルス、増
殖因子および神経レセプターのような広範囲の生物学的
に活性なレセプターを含む。 【0005】Gタンパク質共役型レセプターは、少なく
とも8つの分岐した親水性ループを結合する、約20〜
30アミノ酸のこれらの7つの保存された疎水性の範囲
を含むものとして特徴づけられている。共役型レセプタ
ーのGタンパク質ファミリーの例として、ドーパミンレ
セプターが挙げられる。これは、精神病的および神経学
的障害を処置するために使用される神経弛緩性薬物に結
合する。このファミリーのメンバーの他の例としては、
カルシトニン、アドレナリン作用性、エンドセリン、c
AMP、アデノシン、ムスカリン様、アセチルコリン、
セロトニン、ヒスタミン、トロンビン、キニン、卵胞刺
激ホルモン、オプシン、内皮分化遺伝子−1レセプタ
ー、およびロドプシン、臭気物質、サイトメガロウイル
スレセプターなどが挙げられる。 【0006】大部分のGタンパク質共役型レセプター
は、機能的なタンパク質構造を安定化させると考えられ
るジスルフィド結合を形成する最初の2つの細胞外ルー
プの各々に単一の保存されたシステイン残基を有する。
7つの膜貫通領域はTM1、TM2、TM3、TM4、
TM5、TM6、およびTM7と命名されている。TM
3は、シグナル伝達に関連付けられている。 【0007】システイン残基のリン酸化および脂質化
(パルミチル化またはファルネシル化)は、いくつかの
Gタンパク質共役型レセプターのシグナル伝達に影響を
与え得る。大部分のGタンパク質共役型レセプターは、
第3の細胞質ループおよび/またはカルボキシ末端内に
潜在的なリン酸化部位を含有する。いくつかのGタンパ
ク質共役型レセプター(例えば、β−アドレノレセプタ
ー)について、プロテインキナーゼAおよび/または特
異的なレセプターキナーゼによるリン酸化は、レセプタ
ー脱感作を媒介する。 【0008】Gタンパク質共役型レセプターのリガンド
結合部位は、いくつかのGタンパク質共役型レセプター
膜貫通ドメインにより形成される親水性受口(sock
et)を含有すると考えられ、この受口はGタンパク質
共役型レセプターの疎水性残基により囲まれている。各
Gタンパク質共役型レセプター膜貫通ヘリックスの親水
性側は内側に向いており、そして極性リガンド結合部位
を形成すると仮定されている。TM3は、リガンド結合
部位(例えば、TM3のアスパラギン酸残基を含む)を
有するとして、いくつかのGタンパク質共役型レセプタ
ーにおいて関連付けられている。さらに、TM5のセリ
ン、TM6のアスパラギン、およびTM6またはTM7
のフェニルアラニンまたはチロシンはまた、リガンド結
合に関連する。 【0009】Gタンパク質共役型レセプターは、ヘテロ
三量体のGタンパク質により種々の細胞内の酵素、イオ
ンチャンネルおよびトランスポーターに細胞内で結合し
得る(Johnsonら、Endoc.,Rev.,1
0:317−331(1989)を参照のこと)。異な
るGタンパク質のαサブユニットは、細胞内で種々の生
物学的機能を調節するための特定のエフェクターを優先
的に刺激する。Gタンパク質共役型レセプターの細胞質
残基のリン酸化は、いくつかのGタンパク質共役型レセ
プターのGタンパク質結合の調節のための重要な機構と
して同定されている。Gタンパク質共役型レセプター
は、哺乳動物宿主内の多数の部位において見出されてい
る。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの局面に
よれば、新規の成熟レセプターポリペプチド、ならびに
それらの生物学的に活性で、かつ診断または治療に有用
なフラグメント、アナログおよび誘導体が提供される。
本発明のレセプターポリペプチドはヒト起源である。 【0011】本発明の別の局面によれば、本発明のレセ
プターポリペプチドをコードする単離された核酸分子が
提供され、この核酸分子は、mRNA、DNA、cDN
A、ゲノムDNA、ならびにそれらのアンチセンスアナ
ログ、および生物学的に活性で、かつ診断または治療に
有用なそれらのフラグメントを含む。 【0012】本発明のさらなる局面によれば、前記ポリ
ペプチドの発現およびその後の前記ポリペプチドの回収
を促進する条件下で、本発明のレセプターポリペプチド
をコードする核酸配列を含む組換え原核生物宿主細胞お
よび/または組換え真核生物宿主細胞を培養する工程を
包含する組換え技術によって、このようなレセプターポ
リペプチドを産生するためのプロセスが提供される。 【0013】本発明のなおさらなる局面によれば、この
ようなレセプターポリペプチドに対する抗体が提供され
る。 【0014】本発明の別の局面によれば、本発明のレセ
プターポリペプチドに結合し、そしてそれを活性化する
か、またはその活性化を阻害する化合物をスクリーニン
グする方法が提供される。 【0015】本発明のなお別の実施態様によれば、血小
板凝集による血友病の防止および/または処置におい
て、ならびに創傷治癒を促進することにおいて有用であ
る本発明のレセプターポリペプチドに結合し、そしてそ
れを活性化する化合物を宿主に投与するプロセスが提供
される。 【0016】本発明のなお別の実施態様によれば、アレ
ルギー、炎症、血管形成後の再狭窄、不安定狭心症、心
筋梗塞、および血栓卒中(thrombotic st
roke)または血栓塞栓卒中(thromboemb
olytic stroke)の防止および/または処
置において有用である、本発明のレセプターポリペプチ
ドに結合し、そしてその活性化を阻害する化合物を宿主
に投与するプロセスが提供される。 【0017】本発明のなお別の局面によれば、本発明の
ポリヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズするの
に十分な長さの核酸分子を含む核酸プローブが提供され
る。 【0018】本発明のなお別の局面によれば、このよう
なポリペプチドをコードする核酸配列における変異に関
連する疾患を検出するための、およびレセプターポリペ
プチドの可溶性形態の変化したレベルを検出するための
診断的アッセイが提供される。 【0019】本発明のなおさらなる局面によれば、この
ようなレセプターポリペプチド、またはこのようなポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドを、科学的研
究、DNAの合成およびDNAベクターの製造に関する
インビトロの目的のために利用するためのプロセスが提
供される。 【0020】本発明のこれらおよび他の局面は、本明細
書中の教示から当業者に明らかであるはずである。 【0021】 【課題を解決するための手段】本発明の単離されたポリ
ヌクレオチドは、以下: (a)図1(A、B、およびC)に記載のポリペプチド
をコードするポリヌクレオチド; (b)ATCC受託番号第 号において含まれるDNA
によりコードされる成熟ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチド; (c)(a)または(b)のポリヌクレオチドにハイブ
リダイズし得、そして(a)または(b)のポリヌクレ
オチドと少なくとも70%同一であるポリヌクレオチ
ド;および、 (d)(a)または(b)のポリヌクレオチドのポリヌ
クレオチドフラグメント、からなる群から選択されるメ
ンバーを含む。 【0022】1つの実施形態において、上記ポリヌクレ
オチドはDNAである。 【0023】別の実施形態において、上記ポリヌクレオ
チドは、図1(A、B、およびC)に記載のヌクレオチ
ド523〜ヌクレオチド1533を含む。 【0024】さらに別の実施形態において、上記ポリヌ
クレオチドは、図1(A、B、およびC)のポリペプチ
ドの可溶性形態をコードする。 【0025】さらに本発明は、上記DNAを含むベクタ
ーおよびこのベクターで形質転換されたか、またはトラ
ンスフェクトされた宿主細胞に関する。 【0026】本発明は、上記宿主細胞からのDNAによ
りコードされるポリペプチドを発現する工程を包含す
る、ポリペプチドを産生するためのプロセスに関する。 【0027】本発明は、ポリペプチドを発現し得る細胞
を産生するプロセスに関する。このプロセスは、上記ベ
クターで細胞を形質転換するか、またはトランスフェク
トする工程を包含する。 【0028】本発明のレセプターポリペプチドは、以
下:(i)図1(A、B、およびC)の推定アミノ酸配
列を有するポリペプチド、ならびにそのフラグメント、
アナログ、および誘導体;および、(ii)ATCC受
託番号第 号のcDNAによりコードされるポリペプチ
ド、ならびにこのポリペプチドのフラグメント、アナロ
グ、および誘導体、からなる群から選択されるメンバー
を含む。 【0029】さらに本発明は、上記ポリペプチドに対す
る抗体、このポリペプチドを活性化する化合物、および
このポリペプチドの活性化を阻害する化合物に関する。 【0030】本発明は、Gタンパク質PAFレセプター
を活性化する必要性を有する患者を処置するための方法
に関する。この方法は、化合物の治療有効量を該患者に
投与する工程を包含する。1つの実施形態において、こ
の化合物はポリペプチドであり、患者にこのポリペプチ
ド(例えば、アゴニスト)をコードするDNAを提供
し、そしてインビボでこのポリペプチドを発現すること
によって、治療有効量のポリペプチドが投与される。 【0031】また本発明は、Gタンパク質PAFレセプ
ターを阻害する必要性を有する患者を処置するための方
法に関し、この方法は、化合物の治療有効量を該患者に
投与する工程を包含する。 【0032】本発明は、ポリペプチドの過小発現に関連
する疾患または疾患に対する感受性を診断するためのプ
ロセスに関し、このプロセスはポリペプチドをコードす
る核酸配列における変異を決定する工程を包含する。 【0033】本発明はさらに、上記レセプターのリガン
ドに結合し得る上記ポリペプチドの可溶性フラグメント
に関する。 【0034】本発明は、宿主由来のサンプル中の上記ポ
リペプチドの存在を分析する工程を包含する診断プロセ
スに関する。 【0035】本発明は、上記レセプターポリペプチドに
結合してこのポリペプチドを活性化または阻害する化合
物を同定するための方法に関する。この方法は、以下:
細胞表面上でこのレセプターポリペプチドを発現する細
胞と化合物とを、このレセプターポリペプチドへの化合
物の結合を許容するのに十分な条件下で接触させる工程
(このレセプターは、レセプターポリペプチドへの化合
物の結合に応答して、検出可能なシグナルを提供し得る
第2の成分と会合される);および、この化合物が、上
記第2の成分により生成されるシグナルの存在または非
存在を検出することにより、有効なアゴニストまたはア
ンタゴニストであるか否かを同定する工程、を包含す
る。 【0036】本発明は上記ポリペプチドの過小発現に関
連する疾患または疾患に対する感受性を診断するための
プロセスに関し、このプロセスは、ポリペプチドをコー
ドする核酸配列における変異を決定する工程を包含す
る。 【0037】 【発明の実施の形態】本発明の1つの局面によれば、図
1(A、B、およびC)の推定のアミノ酸配列(配列番
号2)を有する成熟ポリペプチド、または1995年6
月1日にATCC受託番号第 号として寄託されたクロ
ーンのcDNAによりコードされる成熟ポリペプチドを
コードする単離された核酸(ポリヌクレオチド)が提供
される。 【0038】本発明のポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチドは、白血球、肺、および腎臓において見出さ
れ得る。本発明のポリヌクレオチドは、ヒト甲状腺由来
のcDNAライブラリーで発見された。これは構造的に
Gタンパク質PAFレセプターファミリーに関連する。
これは、337アミノ酸残基のタンパク質をコードする
オープンリーディングフレームを含む。このタンパク質
は、ヒトPAFレセプターに最も高い程度の相同性を示
し、334アミノ酸の領域にわたって29.375%の
同一性および53.438%の類似性を有する。 【0039】本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形
態またはDNA(このDNAは、cDNA、ゲノムDN
A、および合成DNAを含む)の形態であり得る。DN
Aは二本鎖または一本鎖であり得、そして一本鎖の場合
には、コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖であ
り得る。成熟ポリペプチドをコードするコード配列は、
図1(A、B、およびC)(配列番号1)に示すコード
配列または寄託したクローンのコード配列と同一であり
得るか、あるいはそのコード配列が、遺伝コードの重複
または縮重の結果として、図1(A、B、およびC)
(配列番号1)のDNAまたは寄託したcDNAと同じ
成熟ポリペプチドをコードする異なるコード配列であり
得る。 【0040】図1(A、B、およびC)(配列番号2)
の成熟ポリペプチドまたは寄託したcDNAによりコー
ドされる成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチ
ドは、以下を含み得る:成熟ポリペプチドのコード配列
のみ;成熟ポリペプチドのコード配列およびさらなるコ
ード配列;成熟ポリペプチドのコード配列(および必要
に応じてさらなるコード配列)ならびに非コード配列
(例えば、イントロンあるいは成熟ポリペプチドのコー
ド配列の5’および/または3’非コード配列)。 【0041】従って、用語「ポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチド」は、ポリペプチドのコード配列のみ
を含むポリヌクレオチド、ならびにさらなるコード配列
および/または非コード配列を含むポリヌクレオチドを
含む。 【0042】本発明はさらに、図1(A、B、および
C)(配列番号2)の推定アミノ酸配列を有するポリペ
プチドまたは寄託したクローンのcDNAによりコード
されるポリペプチドのフラグメント、アナログ、および
誘導体をコードする本明細書中上記のポリヌクレオチド
の改変体に関する。ポリヌクレオチドの改変体は、ポリ
ヌクレオチドの天然に存在する対立遺伝子改変体または
ポリヌクレオチドの天然に存在しない改変体であり得
る。 【0043】従って、本発明は、図1(A、B、および
C)(配列番号2)に示すものと同じ成熟ポリペプチ
ド、または寄託したクローンのcDNAによりコードさ
れる同じ成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチ
ド、ならびにそのようなポリヌクレオチドの改変体を含
む。この改変体は、図1(A、B、およびC)(配列番
号2)のポリペプチドまたは寄託したクローンのcDN
Aによりコードされるポリペプチドのフラグメント、誘
導体またはアナログをコードする。このようなヌクレオ
チド改変体は、欠失改変体、置換改変体、および付加ま
たは挿入改変体を含む。 【0044】本明細書中上記で示したように、ポリヌク
レオチドは、図1(A、B、およびC)(配列番号1)
に示すコード配列または寄託したクローンのコード配列
の天然に存在する対立遺伝子改変体であるコード配列を
有し得る。当該分野で公知なように、対立遺伝子改変体
は、1つ以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を
有し得るポリヌクレオチド配列の別の形態であり、これ
はコードされるポリペプチドの機能を実質的に変化させ
ない。 【0045】ポリヌクレオチドはまた、本発明の全長ポ
リペプチドのTMおよび細胞内ドメインから切断された
ポリペプチドの細胞外部分であるPAFレセプターポリ
ペプチドの可溶性形態をコードし得る。 【0046】本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明
のポリペプチドの精製を可能にするマーカー配列にイン
フレームで融合されたコード配列を有し得る。マーカー
配列は、細菌宿主の場合には、マーカーに融合された成
熟ポリペプチドの精製を提供する、pQE−9ベクター
により供給されるヘキサヒスチジンタグであり得る。あ
るいは、例えばマーカー配列は、哺乳動物宿主(例え
ば、COS−7細胞)が使用される場合は、赤血球凝集
素(HA)タグであり得る。HAタグは、インフルエン
ザ赤血球凝集素タンパク質に由来するエピトープと一致
する(Wilson,I.ら、Cell,37:767
(1984))。 【0047】本発明はさらに、配列間に少なくとも70
%、好ましくは少なくとも90%、およびより好ましく
は少なくとも95%の同一性が存在する場合、本明細書
中上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに
関する。本発明は特に、本明細書中上記のポリヌクレオ
チドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
ポリヌクレオチドに関する。本明細書中で用いられる用
語「ストリンジェントな条件」は、ハイブリダイゼーシ
ョンが、配列間に少なくとも95%、そして好ましくは
少なくとも97%の同一性が存在する場合のみに生じる
ことを意味する。好ましい実施態様において、本明細書
中上記のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌ
クレオチドは、図1(A、B、およびC)(配列番号
1)のcDNAまたは寄託したcDNAによりコードさ
れる成熟ポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能また
は活性のいずれかを保持する(すなわち、ポリペプチド
は、例えば、セカンドメッセンジャー応答を誘発するこ
とにより膜結合性PAFレセプターとして機能しなくて
も、レセプターに対するリガンドを結合する能力を保持
することにより可溶性PAFレセプターとして機能す
る)。 【0048】あるいは、ポリヌクレオチドは、本発明の
ポリヌクレオチドにハイブリダイズし、本明細書中上記
したように、それに対して同一性を有し、そして活性を
保持してもよく、または保持しなくてもよい、少なくと
も20塩基、好ましくは少なくとも30塩基、そしてよ
り好ましくは少なくとも50塩基を有し得る。例えば、
そのようなポリヌクレオチドは、例えば、ポリヌクレオ
チドの回収用の配列番号1のポリヌクレオチドに対する
プローブ、またはその改変体のプローブ、あるいは診断
プローブ、またはPCRプライマーとして用いられ得
る。 【0049】従って、本発明は、配列番号2のポリペプ
チドをコードするポリヌクレオチドに対して少なくとも
70%の同一性、好ましくは少なくとも90%、および
より好ましくは少なくとも95%の同一性を有するポリ
ヌクレオチドならびにそのフラグメント(このフラグメ
ントは、少なくとも30塩基、および好ましくは少なく
とも50塩基を有する)ならびにこのようなポリヌクレ
オチドによりコードされるポリペプチドに関する。 【0050】本明細書中でいう寄託物(単数または複
数)は、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関
するブダペスト条約の下に維持される。これらの寄託物
は、当業者に対する便宜として提供されるにすぎず、そ
して米国特許法第112条の下で寄託が必要とされるこ
とを認めたわけではない。寄託物に含まれるポリヌクレ
オチドの配列、ならびにそれによりコードされるポリペ
プチドのアミノ酸配列は、本明細書中に参考として援用
され、そして本明細書中の配列の任意の記載とのいかな
る矛盾も抑えている。寄託物を製造し、使用し、または
販売するためには実施許諾が必要とされ得、そしてその
ような実施許諾はこれによって与えられるわけではな
い。 【0051】本発明はさらに、図1(A、B、および
C)(配列番号2)の推定のアミノ酸配列を有するか、
または寄託したcDNAによりコードされるアミノ酸配
列を有するPAFレセプターポリペプチド、ならびにそ
のようなポリペプチドのフラグメント、アナログおよび
誘導体に関する。 【0052】用語「フラグメント」、「誘導体」、およ
び「アナログ」は、図1(A、B、およびC)(配列番
号2)のポリペプチドまたは寄託したcDNAにコード
されるポリペプチドをいう場合、そのようなポリペプチ
ドと実質的に同じ生物学的機能または活性(すなわち、
PAFレセプターとしての機能)を保持するか、あるい
は、ポリペプチドがGタンパク質PAFレセプター(例
えば、このレセプターの可溶性形態)として機能しなく
ても、レセプターに対するリガンドを結合する能力を保
持するか、のいずれかであるポリペプチドを意味する。 【0053】本発明のポリペプチドは、組換えポリペプ
チド、天然のポリペプチドまたは合成ポリペプチドであ
り得、好ましくは組換えポリペプチドであり得る。 【0054】図1(A、B、およびC)(配列番号2)
のポリペプチドのフラグメント、誘導体もしくはアナロ
グまたは寄託したcDNAによりコードされるポリペプ
チドのフラグメント、誘導体、もしくはアナログは、
(i)1つ以上のアミノ酸残基が保存アミノ酸残基また
は非保存アミノ酸残基(好ましくは保存アミノ酸残基)
で置換され、そしてこのような置換されるアミノ酸残基
は遺伝的コードによりコードされ得るアミノ酸残基であ
ってもよく、またはそうでなくてもよいもの、あるいは
(ii)1つ以上のアミノ酸残基が置換基を含有するも
の、あるいは(iii)成熟ポリペプチドが、ポリペプ
チドの半減期を増加させる化合物(例えば、ポリエチレ
ングリコール)のような別の化合物と融合されているも
の、あるいは(iv)その中にさらなるアミノ酸が、成
熟ポリペプチドまたはプロタンパク質配列の精製のため
に使用される成熟ポリペプチドに融合されているもの、
あるいは(v)ポリペプチドのフラグメントが可溶性で
あり(すなわち膜結合性ではない)、さらにリガンドを
膜結合性レセプターに結合させるものであり得る。この
ようなフラグメント、誘導体およびアナログは、本明細
書中の教示から、当業者の範囲内にあると考えられる。 【0055】本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオ
チドは、好ましくは、単離された形態で提供され、そし
て好ましくは均質に精製される。 【0056】本発明のポリペプチドは、配列番号2のポ
リペプチド(特に成熟ポリペプチド)ならびに少なくと
も70%の類似性(好ましくは少なくとも70%の同一
性)を配列番号2のポリペプチドに対して有し、そして
より好ましくは少なくとも90%の類似性(より好まし
くは少なくとも90%の同一性)を配列番号2のポリペ
プチドに対して有し、そしてなおより好ましくは少なく
とも95%の類似性(なおより好ましくは少なくとも9
5%の同一性)を配列番号2のポリペプチドに対して有
するポリペプチドを含み、そして一般に少なくとも30
アミノ酸およびより好ましくは少なくとも50アミノ酸
を含むこのようなポリペプチドの部分を含む。 【0057】当該分野において公知なように、2つのポ
リペプチド間の「類似性」は、1つのポリペプチドのア
ミノ酸配列およびその保存されたアミノ酸置換を第2の
ポリペプチドの配列と比較することにより決定される。 【0058】本発明のポリペプチドのフラグメントまた
は部分は、ペプチド合成により対応する全長ポリペプチ
ドを産生するために使用され得る。従って、このフラグ
メントは全長ポリペプチドを産生するための中間体とし
て使用され得る。本発明のポリヌクレオチドのフラグメ
ントまたは部分は、本発明の全長ポリヌクレオチドを合
成するために使用され得る。 【0059】用語「遺伝子」は、ポリペプチド鎖を産生
することに関与するDNAのセグメントを意味する;こ
れは、コード領域の前および後(リーダーおよびトレイ
ラー)の領域ならびに個々のコードセグメント(エクソ
ン)の間の介在配列(イントロン)を含む。 【0060】用語「単離された」は、物質がその本来の
環境(例えば、天然に存在する場合は、天然の環境)か
ら取り出されていることを意味する。例えば、生きてい
る動物の中に存在する天然に存在するポリヌクレオチド
またはポリペプチドは、単離されていないが、天然の系
において共存する物質の幾らかまたは全てから分離され
ている同一のポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、
単離されている。このようなポリヌクレオチドはベクタ
ーの一部であり得、そして/またはこのようなポリヌク
レオチドまたはポリペプチドは、組成物の一部であり
得、そしてそのようなベクターまたは組成物はその天然
の環境の一部ではないため、なお単離され得る。 【0061】本発明のポリペプチドは、配列番号2のポ
リペプチド(特に成熟ポリペプチド)ならびに少なくと
も70%の類似性(好ましくは少なくとも70%の同一
性)を配列番号2のポリペプチドに対して有し、そして
より好ましくは90%の類似性(より好ましくは少なく
とも90%の同一性)を配列番号2のポリペプチドに対
して有し、そしてなおより好ましくは少なくとも95%
の類似性(なおより好ましくは少なくとも95%の同一
性)を配列番号2のポリペプチドに対して有するポリペ
プチドを含み、そしてまた一般に少なくとも30アミノ
酸およびより好ましくは少なくとも50アミノ酸を含む
このようなポリペプチドの部分を有するこのようなポリ
ペプチドの部分を含む。 【0062】当該分野において公知なように、2つのポ
リペプチド間の「類似性」は、1つのポリペプチドのア
ミノ酸配列およびその保存されたアミノ酸置換を第2の
ポリペプチドの配列と比較することにより決定される。 【0063】本発明のポリペプチドのフラグメントまた
は部分は、ペプチド合成により対応する全長ポリペプチ
ドを産生するために使用され得る。従って、このフラグ
メントは、全長ポリペプチドを産生するための中間体と
して使用され得る。本発明のポリヌクレオチドのフラグ
メントまたは部分は、本発明の全長ポリヌクレオチドを
合成するために使用され得る。 【0064】本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド
を含むベクター、本発明のベクターを用いて遺伝子操作
される宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリ
ペプチドの産生に関する。 【0065】宿主細胞は、本発明のベクター(これは、
例えば、クローニングベクターまたは発現ベクターであ
り得る)を用いて遺伝子操作される(形質導入される
か、または形質転換されるか、またはトランスフェクト
される)。ベクターは、例えば、プラスミド、ウイルス
粒子、ファージなどの形態であり得る。操作された宿主
細胞は、プロモーターを活性化するか、形質転換体を選
択するか、または本発明の遺伝子を増幅するために適切
に改変した従来の栄養培地中において培養され得る。培
養条件(例えば、温度、pHなど)は、発現のために選
択される宿主細胞に以前使用された条件であり、そして
当業者には明らかである。 【0066】本発明のポリヌクレオチドは、組換え技術
によりポリペプチドを産生するために用いられ得る。従
って、例えば、ポリヌクレオチドは、ポリペプチドを発
現するための種々の発現ベクターのいずれか1つに含ま
れ得る。このようなベクターは、染色体DNA配列、非
染色体DNA配列、および合成DNA配列を包含する。
このようなベクターは、例えば、SV40の誘導体;細
菌性プラスミド;ファージDNA;バキュロウイルス;
酵母プラスミド;プラスミドおよびファージDNAの組
み合わせに由来するベクター、ウイルスDNA(例え
ば、ワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、およ
び仮性狂犬病)である。しかし、宿主において複製可能
で、かつ存続可能である限り、他の任意のベクターも使
用され得る。 【0067】適切なDNA配列は、種々の手順によりベ
クターに挿入され得る。一般に、DNA配列は、当該分
野で公知の手順により適切な制限エンドヌクレアーゼ部
位に挿入される。このような手順および他の手順は、当
業者の範囲内であると考えられる。 【0068】発現ベクター中のDNA配列は、mRNA
の合成を指示する適切な発現制制配列(プロモーター)
に作動可能に連結される。このようなプロモーターの代
表的な例としては、以下が挙げられ得る:LTRまたは
SV40プロモーター、E.coli lacまたはt
rp、λファージPL プロモーター、および原核生物
細胞または真核生物細胞あるいはそれらのウイルス内で
遺伝子の発現を制御することが知られている他のプロモ
ーター。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソ
ーム結合部位および転写ターミネーターを含有する。ベ
クターはまた、発現を増幅するための適切な配列を含有
し得る。 【0069】さらに、発現ベクターは、好ましくは、形
質転換された宿主細胞の選択のための表現型特性(例え
ば、真核細胞培養物についてはジヒドロ葉酸レダクター
ゼまたはネオマイシン耐性、あるいは例えばE.col
iにおけるテトラサイクリン耐性またはアンピシリン耐
性)を提供する1つ以上の選択マーカー遺伝子を含有す
る。 【0070】本明細書中上記のような適切なDNA配列
ならびに適切なプロモーター配列または制御配列を含有
するベクターは、適切な宿主を形質転換して宿主にタン
パク質を発現させるために用いられ得る。 【0071】適切な宿主の代表的な例としては、以下が
挙げられ得る:細菌細胞(例えば、E.coli、St
reptomyces、Salmonella typ
himurium);真菌細胞(例えば酵母);昆虫細
胞(例えば、DrosophilaおよびSpodop
tera Sf9);動物細胞(例えば、CHO、CO
SまたはBowes黒色腫);アデノウイルス;植物細
胞など。適切な宿主の選択は、本明細書中の教示から当
業者の範囲内であると考えられる。 【0072】さらに詳細には、本発明はまた、上記で広
範に記載した1つ以上の配列を含む組換え構築物を包含
する。構築物は、ベクター(例えば、プラスミドベクタ
ーまたはウイルスベクター)を包含し、このベクターの
中に、本発明の配列が正方向または逆方向に挿入されて
いる。この実施態様の好ましい局面において、構築物は
さらに、配列に作動可能に連結された調節配列(例え
ば、プロモーターを包含する)を含む。非常に多数の適
切なベクターおよびプロモーターが当業者には公知であ
り、そして市販されている。以下のベクターが例として
提供される。細菌性:pQE70、pQE60、pQE
−9(Qiagen)、pbs、pD10、phage
script、psiX174、pbluescrip
t SK、pbsks、pNH8A、pNH16a、p
NH18A、pNH46A(Stratagene);
ptrc99a、pKK223−3、pKK233−
3、pDR540、pRIT5(Pharmaci
a)。真核性:pWLNEO、pSV2CAT、pOG
44、pXT1、pSG(Stratagene);p
SVK3、pBPV、pMSG、pSVL(Pharm
acia)。しかし、他の任意のプラスミドまたはベク
ターも、それらが宿主において複製可能で、かつ存続可
能である限り、使用され得る。 【0073】プロモーター領域は、CAT(クロラムフ
ェニコールトランスフェラーゼ)ベクターまたは選択マ
ーカーを有する他のベクターを使用して、任意の所望の
遺伝子から選択され得る。2つの適切なベクターは、P
KK232−8およびPCM7である。特によく知られ
た細菌性プロモーターは、lacI、lacZ、T3、
T7、gpt、λPR、PLおよびtrpを含む。真核
生物プロモーターは、CMV即時初期型、HSVチミジ
ンキナーゼ、初期SV40および後期SV40、レトロ
ウイルス由来のLTR、およびマウスメタロチオネイン
Iを包含する。適切なベクターおよびプロモーターの選
択は、十分に当業者のレベル内である。 【0074】さらなる実施態様では、本発明は上記の構
築物を含有する宿主細胞に関する。宿主細胞は、高等真
核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞)または下等真核生
物細胞(例えば、酵母細胞)であり得るか、あるいは宿
主細胞は原核生物細胞(例えば、細菌細胞)であり得
る。構築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムト
ランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トラ
ンスフェクション、またはエレクトロポレーションによ
り達成され得る(Davis,L.,Dibner,
M.,Battey,I.,Basic Method
s in Molecular Biology,(1
986))。 【0075】宿主細胞中の構築物を用いて、従来の方法
で、組換え配列によりコードされる遺伝子産物を産生し
得る。あるいは、本発明のポリペプチドは、従来のペプ
チド合成機により合成的に産生され得る。 【0076】成熟タンパク質は、哺乳動物細胞、酵母、
細菌、または他の細胞中で適切なプロモーターの制御下
で発現され得る。無細胞翻訳系もまた、本発明のDNA
構築物に由来するRNAを使用して、このようなタンパ
ク質を産生するために用いられ得る。原核生物宿主およ
び真核生物宿主で使用される適切なクローニングベクタ
ーおよび発現ベクターは、Sambrookら,Mol
ecular Cloning: A Laborat
ory Manual,第2版,Cold Sprin
g Harbor,N.Y.,(1989)(この開示
は、本明細書中に参考として援用される)に記載されて
いる。 【0077】本発明のポリペプチドをコードするDNA
の高等真核生物による転写は、ベクターにエンハンサー
配列を挿入することにより増大される。エンハンサーは
DNAのシス作用エレメントであり、通常は約10〜3
00bpであり、これはプロモーターに作用してその転
写を増大させる。例として、複製起点の100〜270
bpの後期側のSV40エンハンサー、サイトメガロウ
イルスの初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後
期側のポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルス
エンハンサーが挙げられる。 【0078】一般に、組換え発現ベクターは、宿主細胞
の形質転換を可能とする複製起点および選択マーカー
(例えば、E.coliのアンピシリン耐性遺伝子およ
びS.cerevisiaeのTRP1遺伝子)、なら
びに下流の構造配列の転写を指示する高発現遺伝子由来
のプロモーターを含有する。このようなプロモーター
は、中でも解糖酵素(例えば、3−ホスホグリセリン酸
キナーゼ(PGK))、α因子、酸性ホスファターゼ、
または熱ショックタンパク質などをコードするオペロン
に由来し得る。異種構造配列は、翻訳開始配列および翻
訳終結配列、ならびに好ましくは、翻訳タンパク質をペ
リプラズム腔または細胞外培地への分泌を指向し得るリ
ーダー配列と適切な相内で組立てられる。必要に応じ
て、異種配列は、所望の特徴(例えば、発現された組換
え産物の安定化または簡略化された精製)を与えるN末
端同定ペプチドを含む融合タンパク質をコードし得る。 【0079】細菌の使用に有用な発現ベクターは、機能
的なプロモーターと作動可能な読み取り相で、適切な翻
訳開始シグナルおよび翻訳終止シグナルと共に所望のタ
ンパク質をコードする構造DNA配列を挿入することに
より構築される。ベクターは、1つ以上の表現型選択マ
ーカー、およびベクターの維持を確実にし、かつ所望さ
れる場合は宿主内での増幅を提供するための複製起点を
含有する。形質転換のために適切な原核生物宿主は、
E.coli、Bacillus subtilis、
Salmonella typhimurium、なら
びにPseudomonas属、Streptomyc
es属、およびStaphylococcus属内の種
々の種を包含するが、他の種もまた選択対象として用い
られ得る。 【0080】代表的な、しかし限定しない例として、細
菌の使用に有用な発現ベクターは、周知のクローニング
ベクターpBR322(ATCC 37017)の遺伝
的エレメントを含む市販のプラスミドに由来する選択マ
ーカーおよび細菌性の複製起点を含有し得る。このよう
な市販のベクターは、例えば、pKK223−3(Ph
armacia Fine Chemicals,Up
psala,Sweden)およびGEM1(Prom
ega Biotec,Madison,WI,US
A)を含む。これらのpBR322「骨格」部分は、適
切なプロモーターおよび発現されるべき構造配列と組み
合わされる。 【0081】適切な宿主株の形質転換および適切な細胞
密度までの宿主株の増殖に続いて、選択されたプロモー
ターは適切な手段(例えば、温度シフトまたは化学的誘
導)により誘導され、そして細胞はさらなる期間培養さ
れる。 【0082】細胞は、代表的には遠心分離により回収さ
れ、物理的手段または化学的手段により破砕され、そし
て得られた粗抽出物はさらなる精製のために保持され
る。 【0083】タンパク質の発現において用いられる微生
物細胞は、凍結融解サイクル、超音波処理、機械的破
砕、または細胞溶解剤の使用を包含する任意の便利な方
法により破砕され得る。このような方法は当業者に周知
である。 【0084】種々の哺乳動物細胞の培養系もまた、組換
えタンパク質を発現するために用いられ得る。哺乳動物
発現系の例には、Gluzman,Cell,23:1
75(1981)に記載されるサル腎臓線維芽細胞のC
OS−7株、および適合性のベクターを発現し得る他の
細胞株(例えば、C127、3T3、CHO、HeL
a、およびBHK細胞株)が含まれる。哺乳動物発現ベ
クターは、複製起点、適切なプロモーターおよびエンハ
ンサー、ならび に任意の必要なリボソーム結合部位、
ポリアデニル化部位、スプライスドナー部位およびスプ
ライスアクセプター部位、転写終結配列、および5’フ
ランキング非転写配列をまた含有する。SV40スプラ
イス部位に由来するDNA配列、およびポリアデニル化
部位は、必要な非転写遺伝的エレメントを提供するため
に使用され得る。 【0085】本発明のGタンパク質PAFレセプターポ
リペプチドは、以下を含む方法により組換え細胞培養物
から回収され、そして精製され得る:硫安沈殿またはエ
タノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換ク
ロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィ
ー、疎水的相互作用クロマトグラフィー、アフィニティ
ークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマ
トグラフィー、およびレクチンクロマトグラフィー。必
要に応じて、タンパク質の再折りたたみ(refold
ing)工程が、成熟タンパク質の配置を完全にするた
めに使用され得る。最終的に、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)が、最終的な精製工程に用いられ得
る。 【0086】本発明のポリペプチドは、天然の精製され
た産物、または化学合成手順の産物であり得るか、ある
いは原核生物宿主または真核生物宿主(例えば、培養物
中の細菌、酵母、高等植物、昆虫、および哺乳動物細
胞)から組換え技術により産生され得る。組換え産生手
順に用いられる宿主に依存して、本発明のポリペプチド
は、グリコシル化され得るか、またはグリコシル化され
ないかもしれない。本発明のポリペプチドはまた、最初
のメチオニンアミノ酸残基を含み得る。 【0087】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、ヒトの疾患に対する処置および診断の発見のた
めの試験試薬および試験物質として使用され得る。 【0088】本発明のGタンパク質PAFレセプター
は、本発明のレセプターポリペプチドを活性化する化合
物(アゴニスト)、または本発明のレセプターポリペプ
チドの活性化を阻害する化合物(アンタゴニスト)をス
クリーニングするためのプロセスにおいて使用され得
る。 【0089】一般的に、このようなスクリーニング手順
は、その表面で本発明のレセプターポリペプチドを発現
する適切な細胞を提供することを含む。このような細胞
としては、哺乳動物、酵母、drosophila、ま
たはE.coli由来の細胞が挙げられる。特に、本発
明のレセプターをコードするポリヌクレオチドは、細胞
をトランスフェクトし、それにより、Gタンパク質PA
Fレセプターを発現させるのに用いられる。次いで、発
現されたレセプターを、試験化合物と接触させて、結
合、機能的反応の刺激または阻害を観察する。 【0090】1つのこのようなスクリーニング手順は、
本発明のGタンパク質PAFレセプターを発現するため
にトランスフェクトされるメラニン保有細胞の使用を含
む。このようなスクリーニング技術は、PCT WO9
2/01810(1992年2月6日公開)に記載され
ている。 【0091】従って、例えば、このようなアッセイは、
レセプターリガンドおよびスクリーニングされるべき化
合物の両方と、レセプターをコードするメラニン保有細
胞とを接触させることにより、本発明のレセプターポリ
ペプチドの活性化を阻害する化合物をスクリーニングす
るために使用され得る。リガンドにより生じるシグナル
の阻害は、化合物がこのレセプターの潜在的なアンタゴ
ニストであること、すなわち、レセプターの活性化を阻
害することを示す。 【0092】このスクリーニングは、このような細胞と
スクリーニングされるべき化合物とを接触させ、そして
そのような化合物がシグナルを生じるか、すなわち、こ
のような化合物がレセプターを活性化するかを決定する
ことによりレセプターを活性化する化合物を決定するた
めに用いられ得る。 【0093】他のスクリーニング技術は、例えば、Sc
ience、第246巻、181〜296頁(1989
年10月)に記載されるように、レセプターの活性化に
より引き起こされる細胞外のpH変化を測定する系にお
いて、Gタンパク質PAFレセプターを発現する細胞
(例えば、トランスフェクトCHO細胞)の使用を含
む。例えば、化合物は、本発明のレセプターポリペプチ
ドを発現する細胞と接触され得、そしてセカンドメッセ
ンジャー応答(例えば、シグナル伝達またはpH変化)
は、潜在的な化合物がレセプターを活性化するか、また
は阻害するかを決定するために測定され得る。 【0094】別のこのようなスクリーニング技術は、G
タンパク質PAFレセプターをコードするRNAをXe
nopus卵母細胞に導入し、一時的にレセプターを発
現させることを含む。次いでそのレセプター卵母細胞
は、レセプターの活性化を阻害すると考えられている化
合物をスクリーニングする場合にはレセプターリガンド
およびスクリーニングされる化合物と接触され得、続い
て、カルシウムシグナルの阻害または活性化の検出が行
われる。 【0095】別のスクリーニング技術は、そのレセプタ
ーがホスホリパーゼCまたはDと連結しているGタンパ
ク質PAFレセプターの発現を包含する。このような細
胞の代表例としては、内皮細胞、平滑筋細胞、胎児腎細
胞などが挙げられ得る。スクリーニングは、本明細書中
上記のように、レセプターの活性化またはホスホリパー
ゼの2次シグナルに由来するレセプターの活性化の阻害
の検出により達成され得る。 【0096】別の方法は、細胞表面にレセプターを有す
る細胞への標識リガンドの結合の阻害を決定することに
よる、本発明のレセプターポリペプチドの活性化を阻害
する化合物、アンタゴニストのスクリーニングを包含す
る。このような方法は、細胞がその表面にレセプターを
発現するようにGタンパク質PAFレセプターをコード
するDNAで真核細胞をトランスフェクトする工程、お
よび標識形態の公知のリガンドの存在下で細胞と化合物
とを接触させる工程を包含する。リガンドは、例えば、
放射能により標識され得る。標識リガンドがレセプター
に結合する量は、例えば、レセプターの放射能の測定に
より測定される。レセプターに結合する標識リガンドの
減少により決定されるようにこの化合物がレセプターに
結合する場合、標識リガンドのレセプターへの結合は阻
害される。 【0097】Gタンパク質PAFレセプターは、哺乳動
物宿主において遍在性であり、そして多くの病的な状態
を含む、多くの生物学的機能を担う。従って、一方でG
タンパク質PAFレセプターを刺激し、そして他方でG
タンパク質PAFレセプターをの機能を阻害し得る化合
物および薬物を見出すことが望ましい。 【0098】例えば、Gタンパク質PAFレセプターを
活性化する化合物は、治療目的(例えば、喘息、パーキ
ンソン病、急性心不全、低血圧、尿停留(urinar
yretention)、および骨粗鬆症の処置)に用
いられ得る。 【0099】一般に、Gタンパク質PAFレセプターの
活性化を阻害する化合物は、種々の治療目的(例えば、
高血圧、狭心症、心筋梗塞、潰瘍、喘息、アレルギー、
良性前立腺肥大、ならびに精神病および神経性疾患(精
神分裂病、躁病性興奮、うつ病、譫妄、痴呆、またはハ
ンチントン舞踏病またはGilles dila To
urett症候群のような重篤な精神遅滞、ジスキネジ
ーなどを含む)の処置)に用いられ得る。Gタンパク質
PAFレセプターを阻害する化合物はまた、内因性食欲
不振を逆転することおよび過食症の制御において有用で
ある。 【0100】抗体は本発明のGタンパク質PAFレセプ
ター、またはいくつかの場合には、オリゴヌクレオチド
をアンタゴナイズし得る。これらは、Gタンパク質PA
Fレセプターに結合するが、Gタンパク質PAFレセプ
ターの活性を阻害するようなセカンドメッセンジャー応
答を惹起しない。抗体は、一般に抗体の抗原結合部位に
会合する独特の決定基を認識する抗イディオタイプ抗体
を包含する。潜在的なアンタゴニスト化合物もまた、G
タンパク質PAFレセプターのリガンドに密接に関連す
るタンパク質、すなわち、リガンドのフラグメントを含
み、これは生物学的機能を欠失しており、そしてGタン
パク質PAFレセプターに結合するときに応答を惹起し
ない。 【0101】アンチセンス技術の使用によって調製され
たアンチセンス構築物は、アンチセンス技術は、三重ら
せん形成もしくはアンチセンスDNAまたはRNAを介
して遺伝子発現を制御するために用いられ得る。これら
の方法の両方は、ポリヌクレオチドがDNAまたはRN
Aに結合することに基づいている。例えば、本発明の成
熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の
5’コード部分は、長さが約10〜40塩基対のアンチ
センスRNAオリゴヌクレオチドを設計するために用い
られる。DNAオリゴヌクレオチドは、転写に関与する
遺伝子の領域に相補的であるように設計され(三重らせ
ん−Leeら、Nucl.Acids Res.,6:
3073(1979);Cooneyら、Scienc
e,241:456(1988);およびDervan
ら、Science,251:1360(1991)を
参照のこと)、それにより、転写およびGタンパク質P
AFレセプターの産生を妨げる。アンチセンスRNAオ
リゴヌクレオチドはインビボでmRNAにハイブリダイ
ズし、そしてmRNA分子のGタンパク質PAFレセプ
ターへの翻訳をブロックする(アンチセンス−Okan
o、J.Neurochem.,56:560(199
1);Oligodeoxynucleotides
as Antisense Inhibitors o
f GeneExpression,CRC Pres
s,Boca Raton,FL(1988))。上記
のオリゴヌクレオチドはまた、細胞に送達され得、それ
によって、アンチセンスRNAまたはDNAが、Gタン
パク質PAFレセプターの産生を阻害するためにインビ
ボで発現され得る。 【0102】Gタンパク質PAFレセプターに結合する
小分子は、リガンドのレセプターへの接近を不可能に
し、その結果、正常な生物学的活性が妨げられる。例え
ば、小ペプチドまたはペプチド様分子はまた、本発明の
レセプターポリペプチドの活性化を阻害するために使用
され得る。 【0103】可溶性形態のGタンパク質PAFレセプタ
ー(例えば、このレセプターのフラグメント)は、本発
明のポリペプチドに対するリガンドに結合し、そしてこ
のリガンドが、膜結合性Gタンパク質PAFレセプター
と相互作用するのを妨げることによりレセプターの活性
化を阻害するために使用され得る。 【0104】本発明はまた、Gタンパク質PAFレセプ
ターに結合し得ることが知られていないリガンドが、こ
のようなレセプターに結合し得るか否かを決定するため
の方法を提供する。この方法は、リガンドのGタンパク
質PAFレセプターに対する結合を許容する条件下で、
Gタンパク質PAFレセプターを発現する哺乳動物細胞
とリガンドとを接触させる工程、レセプターに結合する
リガンドの存在を検出する工程、これによりリガンドが
Gタンパク質PAFレセプターに結合するか否かを決定
する工程を包含する。アゴニストおよび/またはアンタ
ゴニストを決定するための上記の系はまた、レセプター
に結合するリガンドを決定するために使用され得る。 【0105】本発明はまた、レセプターをコードするm
RNAの存在を検出することにより、細胞表面上に本発
明のGタンパク質PAFレセプターポリペプチドの発現
を検出する方法を提供する。この方法は、細胞から全R
NAを得る工程、ハイブリダイズ条件下で、そのように
得られたmRNAと、レセプターをコードする核酸分子
の配列内に含まれる配列と特異的にハイブリダイズし得
る少なくとも10ヌクレオチドの核酸分子を含む核酸プ
ローブとを接触させる工程、プローブにハイブリダイズ
したmRNAの存在を検出する工程、およびそれにより
細胞によるレセプターの発現を検出する工程を包含す
る。 【0106】本発明はまた、本発明のレセプターポリペ
プチドに関連するレセプターを同定する方法を提供す
る。これらの関連するレセプターは、低ストリンジェン
シークロスハイブリダイゼーションにより、本発明のG
タンパク質PAFレセプターポリペプチドに対する相同
性により、あるいは関連する天然のリガンドまたは合成
のリガンドと相互作用するレセプターおよび/または本
発明のGタンパク質PAFレセプターポリペプチドの遺
伝子的または薬理学的遮断後に類似の挙動を誘発するレ
セプターを同定することにより同定され得る。 【0107】上記のスクリーニング法により同定される
アゴニストは、血小板凝集を誘導することによる血友病
を処置し、そして創傷治癒を刺激するために使用され得
る。 【0108】Gタンパク質PAFレセプターに対するア
ンタゴニスト化合物は、血管形成後の再狭窄、不安定狭
心症、血栓卒中または血栓塞栓卒中、アレルギー、炎症
および心筋梗塞を予防および/または処置するために使
用され得る。 【0109】アンタゴニストは、薬学的に受容可能なキ
ャリア(例えば、本明細書上記に記載のもの)を有する
組成物において使用され得る。 【0110】アンタゴニストまたはアゴニストは、適切
な薬学的キャリアと組み合わせて用いられ得る。このよ
うな組成物は、治療的有効量のポリペプチド、および薬
学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤を含む。このよ
うなキャリアとしては、生理食塩水、緩衝化生理食塩
水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、
およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限
定されない。処方は、投与の様式に合わせるべきであ
る。 【0111】本発明はまた、本発明の薬学的組成物の1
つまたはそれ以上の成分で満たされた1つ以上の容器を
含む薬学的パックまたはキットを提供する。このような
容器(単数または複数)に関して、薬剤または生物学的
製品の製造、使用、または販売を統制する政府機関によ
り規定された形式の製品表示をし得、この製品表示は、
ヒトへの投与についての製造、使用、または販売におけ
る機関による認可を表す。さらに、本発明のポリペプチ
ドは、他の治療化合物と併用して用いられ得る。 【0112】薬学的組成物は、例えば、局所、静脈内、
腹膜腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内、または皮内経路によ
る便利な様式で投与され得る。薬学的組成物は、特定の
症状の処置および/または予防に有効な量で投与され
る。一般に、薬学的組成物は少なくとも約10μg/k
g体重の量で投与され、そして多くの場合、それらは1
日に約8mg/kg体重を超えない量で投与される。多
くの場合、投薬量は、1日に約10μg/kg体重から
約1mg/kg体重であり、投与経路、症状などが考慮
される。 【0113】Gタンパク質PAFレセプターポリペプチ
ド、およびアンタゴニストまたはアゴニスト(これらは
ポリペプチドである)はまた、本発明に従って、インビ
ボでのこのようなポリペプチドの発現により用いられ得
る。これはしばしば「遺伝子治療」と呼ばれる。 【0114】従って、例えば、患者由来の細胞は、ポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチド(DNAまたは
RNA)を用いてエキソビボで操作され得、次いで、操
作された細胞はこのポリペプチドで処置されるべき患者
に提供される。このような方法は当該分野で周知であ
る。例えば、細胞は、本発明のポリペプチドをコードす
るRNAを含有するレトロウイルス粒子の使用により、
当該分野で公知の手順によって操作され得る。 【0115】同様に、細胞は、インビボでのポリペプチ
ドの発現のために、例えば、当該分野で公知の手順によ
りインビボで操作され得る。当該分野で公知のように、
本発明のポリペプチドをコードするRNAを含有するレ
トロウイルス粒子を産生するための産生細胞は、インビ
ボで細胞を操作するため、およびインビボでのポリペプ
チドの発現のために患者に投与され得る。このような方
法により本発明のポリペプチドを投与するためのこれら
の方法および他の方法は、本発明の教示から当業者には
明らかなはずである。例えば、細胞を操作するための発
現ビヒクルは、レトロウイルス以外のもの(例えば、ア
デノウイルス)であり得る。これは、適切な送達ビヒク
ルと組み合わせた後、インビボで細胞を操作するために
使用され得る。 【0116】本明細書中上記のレトロウイルスプラスミ
ドベクターが由来し得るレトロウイルスとしては、モロ
ニーマウス白血病ウイルス、脾臓壊死ウイルス、ラウス
肉腫ウイルスのようなレトロウイルス、ハーベイ肉腫ウ
イルス、ニワトリ白血症ウイルス、テナガザル白血病ウ
イルス、ヒト免疫不全症ウイルス、アデノウイルス、骨
髄増殖性肉腫ウイルス、および哺乳動物腫瘍ウイルスが
挙げられるが、これらに限定されない。1つの実施態様
において、レトロウイルスプラスミドベクターは、モロ
ニーマウス白血病ウイルスに由来する。 【0117】ベクターは、1つ以上のプロモーターを含
む。使用され得る適切なプロモーターとしては、Mil
lerら、Biotechniques、第7巻、第9
号、980−990(1989)に記載のレトロウイル
スLTR;SV40プロモーター;およびヒトサイトメ
ガロウイルス(CMV)プロモーター、または他の任意
のプロモーター(例えば、真核生物細胞プロモーター
(ヒストン、pol III、およびβ−アクチンプロ
モーターを含むが、これらに限定されない)のような細
胞プロモーター)が挙げられるが、これらに限定されな
い。使用され得る他のウイルスプロモーターとしては、
アデノウイルスプロモーター、チミジンキナーゼ(T
K)プロモーター、およびB19パルボウイルスプロモ
ーターが挙げられるが、これらに限定されない。適切な
プロモーターの選択は、本明細書中に含まれる教示から
当業者に明らかである。 【0118】本発明のポリペプチドをコードする核酸配
列は、適切なプロモーターの制御下にある。使用され得
る適切なプロモーターとしては、アデノウイルスプロモ
ーター(例えば、アデノウイルス主要後期プロモータ
ー);または異種プロモーター(例えば、サイトメガロ
ウイルス(CMV)プロモーター);RSウイルス(R
SV)プロモーター;誘導性プロモーター(例えば、M
MTプロモーター、メタロチオネインプロモーター);
ヒートショックプロモーター;アルブミンプロモータ
ー;ApoAIプロモーター;ヒトグロビンプロモータ
ー;ウイルスチミジンキナーゼプロモーター(例えば、
単純ヘルペスチミジンキナーゼプロモーター);レトロ
ウイルスLTR(本明細書上記に記載の改変レトロウイ
ルスLTRを含む);βアクチンプロモーター:および
ヒト成長ホルモンプロモーターが挙げられるが、これら
に限定されない。プロモーターはまた、ポリペプチドを
コードする遺伝子を制御する天然のプロモーターであり
得る。 【0119】レトロウイルスプラスミドベクターは、パ
ッケージング細胞株に形質導入し、プロデューサー細胞
株を形成するために使用される。トランスフェクトされ
得るパッケージング細胞の例としては、Miller、
Human Gene Therapy、第1巻、5−
14頁(1990)(その全体が参考として本明細書中
に援用される)に記載のPE501 PA317、ψ−
2、ψ−AM、PA12、T19−14X、VT−19
−17−H2、ψCRE、ψCRIP、GP+E−8
6、GP−envAm12、およびDAN細胞株が挙げ
られるが、これらに限定されない。ベクターは、当該分
野で公知の任意の手段によりパッケージング細胞を形質
導入し得る。このような手段としては、エレクトロポレ
ーション、リポソームの使用、およびCaPO4沈澱が
挙げられるが、これらに限定されない。1つの代替とし
て、レトロウイルスプラスミドベクターは、リポソーム
にカプセル化され得るか、またはPAFを脂質に結合し
得、次いで宿主に投与され得る。 【0120】プロデューサー細胞株は、ポリペプチドを
コードする核酸配列(単数または複数)を含む感染性レ
トロウイルスベクター粒子を産生する。次いで、このよ
うなレトロウイルスベクター粒子は、インビトロまたは
インビボのいずれかで、真核生物細胞を形質導入するた
めに使用され得る。形質導入された真核生物細胞は、ポ
リペプチドをコードする核酸配列(単数または複数)を
発現する。形質導入され得る真核生物細胞としては、胚
芽幹細胞、胚芽肉腫細胞、ならびに造血幹細胞、肝細
胞、線維芽細胞、筋芽細胞、ケラチノサイト、内皮細
胞、および気管支上皮細胞が挙げられるが、これらに限
定されない。 【0121】本発明はまた、診断としての本発明の遺伝
子の使用を意図する。例えば、いくつかの疾患は、遺伝
性欠損遺伝子から生じる。これらの遺伝子は、正常な遺
伝子の配列と欠損遺伝子の配列とを比較することにより
検出され得る。その後に、「変異体」遺伝子は、異常な
レセプター活性に関連することが確認され得る。さら
に、変異体レセプター遺伝子は、変異を確認するか、ま
たは同定するためのなお別の手段としての機能的アッセ
イ系(例えば、比色定量アッセイ、MacConkey
プレート上での発現、HEK293細胞のレセプター欠
損株における相補性実験)における発現に適切なベクタ
ーに挿入され得る。一旦「変異体」遺伝子が同定される
と、「変異体」レセプター遺伝子のキャリアのための集
団がスクリーニングされ得る。 【0122】本発明の遺伝子における変異を有する個体
は、種々の技術によりDNAレベルで検出され得る。診
断のために用いられる核酸は、患者の細胞(例えば、血
液、尿、唾液、組織生検物質、および剖検物質由来のも
のを含むが、これらに限定されない)より得られ得る。
ゲノムDNAは、検出のために直接使用され得るか、ま
たは分析前にPCRを用いることにより酵素的に増幅さ
れ得る(Saikiら、Nature、324:163
−166(1986))。RNAあるいはcDNAはま
た、同じ目的のために使用され得る。例として、本発明
の核酸に相補的なPCRプライマーが、本発明の遺伝子
における変異を同定および解析するために使用され得
る。例えば、欠失および挿入は、正常な遺伝子型との比
較における増幅された産物のサイズの変化により検出さ
れ得る。点変異は、放射性標識された本発明のRNAま
たは、あるいは、放射性標識された本発明のアンチセン
スDNA配列に、増幅されたDNAをハイブリダイズさ
せることにより同定され得る。完全に対合した配列は、
RNaseA消化または融解温度の差により、誤対合し
た二本鎖と区別され得る。このような診断は、出生前の
試験または新生児の試験のためにも特に有用である。 【0123】対照遺伝子と「変異体」遺伝子との間の配
列差異は、直接DNA配列決定法により明らかにされ得
る。さらに、クローニングされたDNAセグメントは、
特異的なDNAセグメントを検出するためのプローブと
して使用され得る。この方法の感度は、PCRと組み合
わせた場合、非常に増強される。例えば、プライマー配
列は、二本鎖PCR産物または改変PCRより作製され
た一本鎖鋳型分子と共に使用される。配列決定は、放射
標識ヌクレオチドを用いた従来の手順によるか、または
蛍光タグを用いた自動配列決定手順により行われる。 【0124】DNA配列の差異に基づいた遺伝子試験
は、変性剤を含むかまたは含まないゲルにおけるDNA
フラグメントの電気泳動移動度における変化の検出によ
り達成され得る。特異的な位置での配列変化はまた、核
保護アッセイ(例えば、RNaseおよびS1保護)ま
たは化学切断法(例えば、cottonら、PNAS,
USA,85:4397−4401 1985)により
明らかにされ得る。 【0125】さらに、いくつかの疾患は、mRNAにお
ける変化により検出され得る遺伝子発現の変化の結果で
あり、すなわち遺伝子発現の変化によって特徴づけられ
る。あるいは、本発明の遺伝子は、この型のレセプター
に関連する機能の減少を示す個体を同定するための参照
として使用され得る。 【0126】本発明はまた、種々の組織における本発明
のPAFレセプターポリペプチドの可溶性形態の変化し
たレベルを検出するための診断アッセイに関する。宿主
に由来するサンプル中の可溶性レセプターポリペプチド
のレベルを検出するために使用されるアッセイは、当業
者に周知であり、そしてラジオイムノアッセイ、競合結
合アッセイ、ウェスタンブロット分析、および好ましく
はELISAアッセイを含む。 【0127】ELISAアッセイは、PAFレセプター
ポリペプチドの抗原に特異的な抗体、好ましくはモノク
ローナル抗体を調製する工程を最初に含む。さらに、こ
のモノクローナル抗体に対するレセプター抗体が調製さ
れる。放射能、蛍光、またはこの実施例において西洋ワ
サビペルオキシダーゼ酵素のような検出可能な試薬がレ
セプター抗体に付着される。ここでサンプルは、宿主か
ら取り出され、そして固体支持体(例えば、サンプル中
のタンパク質に結合するポリスチレンディッシュ)上で
インキュベートされる。次いで、ディッシュ上の任意の
遊離のタンパク質結合部位は、非特異的タンパク質(例
えば、ウシ血清アルブミン)とインキュベートすること
により被覆される。次いで、モノクローナル抗体は、デ
ィッシュ内でインキュベートされ、この間、モノクロー
ナル抗体は、ポリスチレンディッシュに付着された任意
のGタンパク質PAFレセプタータンパク質に付着す
る。全ての非結合モノクローナル抗体は、緩衝液により
洗い流される。ここで西洋ワサビペルオキシダーゼに連
結されたレポーター抗体はディッシュ内に入れられ、こ
れによりPAFレセプタータンパク質に結合した任意の
モノクローナル抗体へレポーター抗体が結合する。次い
で、付着されなかったレポーター抗体は洗い流される。
次いで、ペルオキシダーゼ基質は、ディッシュに添加さ
れ、そして所定の期間における発色量が、標準曲線と比
較した場合の所定容量の患者サンプルに存在するPAF
レセプタータンパク質の測定値である。 【0128】本発明の配列はまた、染色体の同定に有益
である。この配列は、個々のヒト染色体の特定の位置を
特異的に標的化し、そしてその位置にハイブリダイズし
得る。さらに、現在は染色体上の特定の部位を同定する
必要がある。現在、染色体位置の標識に利用可能な実際
の配列データ(反復多型)に基づいた染色体標識試薬は
ほとんどない。本発明に従うDNAの染色体へのマッピ
ングは、これらの配列と疾患に関する遺伝子とを相関さ
せることにおける重要な第1段階である。 【0129】簡潔に述べれば、配列は、cDNAからP
CRプライマー(好ましくは15〜25bp)を調製す
ることにより染色体にマップされ得る。cDNAのコン
ピューター解析が、ゲノムDNA内で1より多いエキソ
ンにまたがらない、従って増幅プロセスを複雑化するプ
ライマーを迅速に選択するために使用される。次いで、
これらのプライマーは、個々のヒト染色体を含む体細胞
ハイブリッドのPCRスクリーニングに使用される。プ
ライマーに対応するヒト遺伝子を含むハイブリッドのみ
が増幅フラグメントを生じる。 【0130】体細胞ハイブリッドのPCRマッピング
は、特定の染色体に特定のDNAを割り当てるための迅
速な手順である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを
用いる本発明を使用して、特定の染色体由来のフラグメ
ントのパネルまたは類似の様式の大きなゲノムクローン
のプールを用いて部分的局在性の決定(subloca
lization)が達成され得る。染色体にマップす
るために同様に使用され得る他のマッピング計画は、イ
ンサイチュハイブリダイゼーション、標識化フロー選別
した(flow−sorted)染色体でのプレスクリ
ーニング、および染色体特異的cDNAライブラリーを
構築するためのハイブリダイゼーションによる前選択を
包含する。 【0131】cDNAクローンの中期染色体スプレッド
への蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FIS
H)は、1工程で正確な染色体位置を提供するために使
用され得る。この技術は、50または60塩基という短
いcDNAで使用され得る。この技術の総説としては、
Vermaら,Human Chromosomes:
A Manual of Basic Techniq
ues,Pergamon Press,New Yo
rk(1988)を参照のこと。 【0132】一旦配列が正確な染色体位置にマップされ
ると、配列の染色体上での物理的な位置を遺伝的地図の
データと相関され得る。このようなデータは、例えば、
V.McKusick,Mendelian Inhe
ritance in Manに見出される(John
s Hopkins University Welc
h Medical Libraryからオンラインで
入手可能である)。次いで、同一の染色体領域にマップ
される遺伝子と疾患との関係が、連鎖解析(物理的に隣
接した遺伝子の同時遺伝)により同定される。 【0133】次に、罹患個体と非罹患個体との間のcD
NA配列またはゲノム配列の差異を決定する必要があ
る。変異がいくつかまたはすべての罹患個体に観察され
るがいずれの正常な個体にも観察されない場合、この変
異は疾患の原因因子であるようである。 【0134】物理的マッピング技術および遺伝的マッピ
ング技術の現在の解像度では、疾患に関連する染色体領
域に正確に位置決めされたcDNAは、50と500と
の間の潜在的原因遺伝子の1つであり得る。(これは、
1メガベースのマッピング解像度で、そして20kbあ
たり1遺伝子と仮定する。)このポリペプチド、それら
のフラグメントまたは他の誘導体、またはそれらのアナ
ログ、あるいはそれらを発現する細胞は、それらに対す
る抗体を産生させるための免疫原として使用され得る。
これらの抗体は、例えば、ポリクローナル抗体、または
モノクローナル抗体であり得る。本発明はまた、キメラ
抗体、単鎖抗体およびヒト化抗体、ならびにFabフラ
グメント、またはFab発現ライブラリーの産物を包含
する。当該分野で公知の種々の手順が、このような抗体
およびフラグメントの産生のために使用され得る。 【0135】本発明の配列に対応するポリペプチドに対
して生成される抗体は、動物へのポリペプチドの直接注
射により、または動物へのポリペプチドの投与により得
られ得る。この動物は、好ましくは非ヒトである。次い
で、このようにして得られた抗体は、ポリペプチド自体
に結合する。このようにして、ポリペプチドのフラグメ
ントのみをコードする配列でさえも、天然のポリペプチ
ド全体に結合する抗体を生成するために使用され得る。
次いで、このような抗体は、そのポリペプチドを発現す
る組織からポリペプチドを単離するために使用され得
る。 【0136】モノクローナル抗体の調製のために、細胞
株の連続培養により産生される抗体を提供する任意の技
術が使用され得る。例としては、ハイブリドーマ技術
(KohlerおよびMilstein,1975,N
ature,256:495−497)、トリオーマ技
術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら,
1983,Immunology Today 4:7
2)、およびヒトモノクローナル抗体を産生するための
EBVハイブリドーマ技術(Coleら,1985,M
onoclonal Antibodies and
Cancer Therapy,Alan R.Lis
s,Inc.,77−96頁)が挙げられる。 【0137】単鎖抗体を産生するために記載された技術
(米国特許第4,946,778号)を、本発明の免疫
原性ポリペプチド産物に対する単鎖抗体を生成するため
に適合させ得る。また、トランスジェニックマウスが、
本発明の免疫原性のポリペプチド産物に対するヒト化抗
体の発現に使用され得る。 【0138】本発明を以下の実施例を参照にしてさらに
記載する;しかし、本発明はこのような実施例に限定さ
れないことが理解されるべきである。すべての部分また
は量は、他に明記しない限り重量基準である。 【0139】以下の実施例の理解を容易にするために、
頻繁に現れる特定の方法および/または用語が記載され
る。 【0140】「プラスミド」は、小文字のpの前および
/またはそれに続く大文字および/または数字を示すこ
とにより明示される。本明細書中の出発プラスミドは、
市販であり、制限無く公的に入手可能であるか、または
公開された手順に従って入手可能なプラスミドから構築
され得る。さらに、記載されるプラスミドと等価のプラ
スミドが当該分野で公知であり、そして当業者には明ら
かである。 【0141】DNAの「消化」は、DNA中の特定の配
列でのみ作用する制限酵素でそのDNAを触媒反応的に
切断することをいう。本明細書中で使用される種々の制
限酵素は、市販されており、そしてそれらの反応条件、
補因子、および他の必要条件は当業者に公知のものが使
用された。分析目的には、代表的には1μgのプラスミ
ドまたはDNAフラグメントには、約2単位の酵素が約
20μlの緩衝溶液中で使用される。プラスミド構築の
ためのDNAフラグメントを単離する目的には、代表的
には5〜50μgのDNAが20〜250単位の酵素
で、より大きな容量中で消化される。特定の制限酵素の
ための適切な緩衝液および基質量は、製造者により特定
される。37℃で約1時間のインキュベーション時間が
通常使用されるが、しかしこれは供給者の説明書に従っ
て変わり得る。消化後、反応物をポリアクリルアミドゲ
ル上で直接電気泳動して所望のフラグメントを単離す
る。 【0142】切断フラグメントのサイズ分離は、Goe
ddel,D.ら,NucleicAcids Re
s.,8:4057(1980)により記載される8%
ポリアクリルアミドゲルを使用して行われる。 【0143】「オリゴヌクレオチド」は、一本鎖ポリデ
オキシヌクレオチドまたは2つの相補的なポリデオキシ
ヌクレオチド鎖のいずれかをいい、これらは化学的に合
成され得る。このような合成オリゴヌクレオチドは、
5’リン酸を有さず、従ってキナーゼの存在下でリン酸
とATPとを添加しなければ別のオリゴヌクレオチドと
連結しない。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化さ
れていないフラグメントに連結する。 【0144】「連結」は、2つの二本鎖核酸フラグメン
トの間でリン酸ジエステル結合を形成するプロセスをい
う(Maniatis,Tら、前出、146頁)。他に
提供されていなければ、連結は公知の緩衝液および条件
で、ほぼ等モル量の連結されるべきDNAフラグメント
0.5μgあたり10単位のT4 DNAリガーゼ
(「リガーゼ」)を用いて達成され得る。 【0145】別に記載しない限り、形質転換はGrah
am,F.およびVan derEb,A.,Viro
logy,52:456−457(1973)の方法に
記載のように実施された。 【0146】 【実施例】(実施例1:Gタンパク質共役型レセプター
HTNAD29(PAFレセプター)の細菌発現および
精製)PAFレセプターをコードするDNA配列(AT
CC受託番号第 号)を、プロセスされたGタンパク質
の5’配列(シグナルペプチド配列を除く)およびPA
Fレセプター遺伝子に対して3’のベクター配列に対応
するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて最初
に増幅する。PAFレセプターに対応するさらなるヌク
レオチドを、それぞれ5’および3’配列に添加する。
5’オリゴヌクレオチドプライマーは、配列5’CGA
ATTCCTCCATGAACAGCACATGTAT
T3’を有し、これはEcoRI制限酵素部位、それに
続くプロセスされたタンパク質コドンの推定末端アミノ
酸から始まる18ヌクレオチドのGタンパク質PAFレ
セプターコード配列を含む。3’配列、5’CGGAA
GCTTCGTCAAGGACCTCTAATTCC
3’は、HindIII部位に相補的な配列を含み、そ
して続いてPAFレセプターをコードする18ヌクレオ
チドを含む。制限酵素部位は、細菌発現ベクターpQE
−9(Qiagen,Inc.Chatsworth,
CA)上の制限酵素部位に対応する。pQE−9は、抗
生物質耐性(Ampr)、細菌の複製起点(ori)、
IPTG調節可能プロモーターオペレーター(P/
O)、リボソーム結合部位(RBS)、6−Hisタ
グ、および制限酵素部位をコードする。次いで、pQE
−9を、EcoRIおよびHindIIIで消化する。
増幅配列をpQE−9に連結し、そしてヒスチジンタグ
およびRBSをコードする配列とインフレームで挿入す
る。次いで、連結混合物を用いて、E.coli株 M
15/rep 4(Qiagen,Inc.)をSam
brook,J.ら、Molecular Cloni
ng:A Laboratory Manual,Co
ld Spring Laboratory Pres
s,(1989)に記載の手順により形質転換する。M
15/rep4はプラスミドpREP4の多数のコピー
を含有する。これは、lacIリプレッサーを発現し、
そしてまたカナマイシン耐性(Kanr)を付与する。
形質転換体をLBプレート上で増殖するそれらの能力に
より同定し、そしてアンピシリン/カナマイシン耐性コ
ロニーを選択する。プラスミドDNAを単離し、そして
制限酵素分析により確認する。所望の構築物を含むクロ
ーンを、Amp(100μg/ml)とKan(25μ
g/ml)との両方を補充したLB培地における液体培
養で一晩(O/N)増殖させる。O/N培養物を用いて
1:100〜1:250の比で大規模な培養物に接種す
る。細胞を、600の光学密度(O.D.600)が
0.4と0.6との間になるまで増殖させる。次いで、
IPTG(「イソプロピル−B−D−チオガラクトピラ
ノシド」)を加えて1mMの最終濃度にする。IPTG
は、lacIリプレッサーを不活性化することにより、
P/Oを解放(clear)し遺伝子発現の増加を誘導
する。細胞をさらに3〜4時間増殖させる。次いで、細
胞を遠心分離により収集する。細胞ペレットをカオトロ
ピック薬剤6MグアニジンHCl中で可溶化する。明澄
化後、可溶化Gタンパク質PAFレセプターを、6−H
isタグを含有するタンパク質により堅く結合し得る条
件下で、ニッケル−キレートカラム上でのクロマトグラ
フィーによりこの溶液から精製する(Hochuli,
Eら、J.Chromatography 411:1
77−184(1984))。PAFレセプターを6M
グアニジンHCl(pH5.0)でカラムから溶出し、
そして再生の目的で、3MグアニジンHCl、100m
Mリン酸ナトリウム、10mMグルタチオン(還元
型)、および2mMグルタチオン(酸化型)に調整す
る。この溶液中での12時間のインキュベーションの
後、タンパク質を10mMリン酸ナトリウムに対して透
析する。 【0147】(実施例2:COS細胞中での組換えPA
Fレセプターの発現)プラスミド、PAFレセプターH
Aの発現を、ベクターpcDNAI/Amp(Invi
trogen)から誘導する。ベクターpcDNAI/
Ampは以下を含有する:1)SV40複製起点、2)
アンピシリン耐性遺伝子、3)E.coli複製起点、
4)ポリリンカー領域、SV40イントロン、およびポ
リアデニル化部位が続くCMVプロモーター。PAFレ
セプター前駆体全体およびその3’末端にインフレーム
で融合されたHAタグをコードするDNAフラグメント
を、ベクターのポリリンカー領域にクローン化した。そ
れゆえ、組換えタンパク質発現はCMVプロモーター下
に支配される。HAタグは、先に記載された(I.Wi
lson、H.Niman、R.Heighten、A
Cherenson、M.Connolly、および
R.Lerner、1984,Cell37,767)
ようなインフルエンザ赤血球凝集素タンパク質由来のエ
ピトープに対応する。本発明者らの標的タンパク質への
HAタグの融合により、HAエピトープを認識する抗体
を用いる組換えタンパク質の容易な検出が可能になる。 【0148】プラスミド構築ストラテジーを以下に記載
する:PAFレセプターをコードするDNA配列(AT
CC受託番号第 号)を、以下の2つのプライマーを用
いてクローン化された最初のESTにおけるPCRによ
り構築した:5’プライマー(5’GTCCAAGCT
TGCCACCATGAACAGCACATGTATT
3’)は、HindIII部位、それに続く開始コドン
から始まるPAFレセプターコード配列の18ヌクレオ
チドを含む;3’配列、5’CTAGCTCGAGTC
AAGCGTAGTCTGGGACGTCGTATGG
GTAGCAAGGACCTCTAATTCCATA
3’は、XhoI部位、翻訳停止コドン、HAタグ、お
よびPAFレセプターコード配列の最後の18ヌクレオ
チド(停止コドンは含まない)に相補的な配列を含む。
それゆえ、PCR産物は、部位、インフレームで融合し
たHAタグが続くレセプターコード配列、HAタグに隣
接する翻訳終結停止コドン、およびXhoI部位を含
む。PCR増幅DNAフラグメントおよびベクター(p
cDNAI/Amp)を、HindIIIおよびXho
I制限酵素を用いて消化し、そして連結した。連結混合
物を、E.coli SURE株(Stratagen
e Cloning Systems,11099 N
orth Torrey Pines Road,La
Jolla,CA 92037より入手可能)に形質
転換し、形質転換培養物をアンピシリン培地プレートに
播種し、そして耐性コロニーを選択した。プラスミドD
NAを形質転換体から単離し、そして正しいフラグメン
トの存在を制限酵素分析で調べた。組換えPAFレセプ
ターの発現のために、COS細胞をDEAE−DEXT
RAN法(J.Sambrook、E.Frit sc
h,T.Maniatis,Molecular Cl
oning:A Laboratory Manua
l,Cold Spring Laboratory
Press,(1989))により発現ベクターでトラ
ンスフェクトした。PAFレセプターHAタンパク質の
発現を、放射性標識および免疫沈降法により検出した
(E.Harlow,D.Lane,Antibodi
es:A Laboratory Manual,Co
ld Spring HarborLaborator
y Press,(1988))。細胞を、トランスフ
ェクションの2日後、35S−システインで8時間標識
した。次いで培養培地を回収し、そして細胞を界面活性
剤(RIPA緩衝液(150mM NaCl、1%NP
−40、0.1% SDS、1% NP−40、0.5
% DOC、50mM Tris(pH7.5))で溶
解した(Wilson,I.ら、同上37:767(1
984))。細胞溶解物および培養培地の両方を、HA
特異的モノクローナル抗体を用いて沈降させた。沈降し
たタンパク質を15% SDS−PAGEゲルにおいて
分析した。 【0149】(実施例3:バキュロウイルス発現系を用
いるGタンパク質共役型レセプター(PAFレセプタ
ー)のクローニングおよび発現)全長のPAFレセプタ
ータンパク質をコードするDNA配列(ATCC受託番
号第 号)を、この遺伝子の5’配列および3’配列に
対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて
増幅した:5’プライマーは、配列 【0150】 【化1】 【0151】を有し、そしてBamHI制限酵素部位
(太字)と、それに続く真核生物細胞における翻訳の開
始に効率的なシグナルに類似する4つのヌクレオチド
(J.Mol.Biol.1987,196,947−
950,Kozak,M.)、およびすぐ後ろにこのP
AFレセプター遺伝子の最初の18ヌクレオチド(翻訳
の開始コドン「ATG」に下線を付する)を含有する。 【0152】3’プライマーは、配列5’CGGGAT
CCCGCTCAAGGACCTCTAATTCCAT
A3’を有し、そして制限エンドヌクレアーゼBamH
Iの切断部位およびこのPAFレセプター遺伝子の3’
非翻訳配列に相補的な18ヌクレオチドを含む。増幅し
た配列を、市販のキット(「Geneclean」BI
O 101 Inc.,La Jolla,Ca.)を
用いて、1%アガロースゲルから単離した。次いで、こ
のフラグメントをエンドヌクレアーゼBamHIで消化
し、そして上記のように精製した。このフラグメント
を、F2と呼ぶ。 【0153】ベクターpRG1(pVL941ベクター
の改変体、下記)を、バキュロウイルス発現系を用いる
PAFレセプタータンパク質の発現のために用いる(総
説について、Summers,M.D.およびSmit
h,G.E.1987,Amanual of met
hods for baculovirus vect
ors and insect cell cultu
re procedures,Texas Agric
ultural ExperimentalStati
on Bulletin No.1555を参照のこ
と)。この発現ベクターは、Autographa c
alifornica核多角体病ウイルス(AcMNP
V)の強力なポリヘドリンプロモーター、それに続く制
限エンドヌクレアーゼBamHIの認識部位を含む。シ
ミアンウイルス(SV)40のポリアデニル化部位を、
効率的なポリアデニル化のために用いる。組換えウイル
スを容易に選択するために、E.coli由来のβ−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子をポリヘドリンプロモーターと、
それに続くポリヘドリン遺伝子のポリアデニル化シグナ
ルと同方向に挿入する。ポリヘドリン配列を、コトラン
スフェクトした野生型ウイルスDNAの細胞媒介性相同
組換えのためにウイルス配列に両端で隣接させる。多く
の他のバキュロウイルスベクターが、pRG1の代わり
に用いられ得る。例えば、pAc373、pVL94
1、およびpAcIM1である(Luckow,V.
A.およびSummers,M.D.、Virolog
y,170:31−39)。 【0154】プラスミドを制限酵素BamHIで消化
し、次いで当該分野で公知の手順により仔ウシ腸ホスフ
ァターゼを用いて脱リン酸化した。次いで、DNAを、
上記のように、1%アガロースゲルから単離した。この
ベクターDNAをV2と呼ぶ。 【0155】フラグメントF2および脱リン酸化したプ
ラスミドV2を、T4 DNAリガーゼを用いて連結し
た。次いで、E.coli HB101細胞を形質転換
し、そして酵素BamHIを用いて、PAFレセプター
遺伝子を有するプラスミド(pBacPAF rece
ptor)を含む細菌を同定した。クローン化フラグメ
ントの配列を、DNA配列決定により確認した。 【0156】5μgのプラスミドpBacPAF re
ceptorを、リポフェクション法(Felgner
ら Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
84:7413−7417(1987))を用いて、
1.0μgの市販の線状化したバキュロウイルス(「B
aculoGoldTM baculovirus DN
A」,Pharmingen,San Diego,C
A.)とともにコトランスフェクトした。 【0157】1μgのBaculoGoldTMウイルス
DNAおよび5μgのプラスミドpBacPAF re
ceptorを、50μlの無血清Grace培地(L
ife Technologies Inc.,Gai
thersburg,MD)を含むマイクロタイタープ
レートの無菌ウェル中で混合した。その後、10μlの
リポフェクチンおよび90μlのGrace培地を添加
し、混合し、そして室温にて15分間インキュベートし
た。次いで、そのトランスフェクション混合物を、血清
を含まないGrace培地1mlを含有する35mm組
織培養プレート内に播種されたSf9昆虫細胞(ATC
C CRL 1711)に滴下して加えた。プレート
を、新たに加えられた溶液を混合するために、前後に振
動させた。次いでプレートを、27℃で5時間インキュ
ベートした。5時間後、トランスフェクション溶液をプ
レートから除去し、そして10%ウシ胎児血清を補充し
た1mlのGrace昆虫培地を添加した。プレートを
インキュベーターに戻し、そして27℃で4日間培養を
続けた。 【0158】4日後、上清を回収し、そしてSumme
rsおよびSmith(前出)による記載と同様にプラ
ークアッセイを行った。改変法として、青く染色された
プラークの容易な単離を可能にする、「Blue Ga
l」(Life Technologies In
c.,Gaithersburg)を有するアガロース
ゲルを用いた。(「プラークアッセイ」の詳細な記述は
また、Life Technologies In
c.、Gaithersburgが配布する昆虫細胞培
養およびバキュロウイルス学の使用者ガイド(9〜10
頁)においても見い出され得る)。 【0159】ウイルスの連続希釈物を細胞に加えた4日
後、青く染色されたプラークをエッペンドルフピペット
のチップで拾った。次いで、組換えウイルスを含む寒天
を、200μlのGrace培地を含むエッペンドルフ
チューブ中で再懸濁した。寒天を、短かい遠心分離によ
り除去し、そして組換えバキュロウイルスを含む上清
を、35mmディッシュに播種されたSf9細胞に感染
させるために用いた。4日後、これらの培養ディッシュ
の上清を収集し、次いで4℃で保存した。 【0160】Sf9細胞を、10%熱不活化FBSを補
充したGrace培地中で増殖させた。細胞を、感染多
重度(M0I)2で、組換えバキュロウイルスV−PA
Fレセプターで感染させた。6時間後、培地を除去し、
そしてメチオニンおよびシステインを除いたSF900
II培地(Llfe TechnologiesIn
c.,Gaithersburg)に置き換えた。42
時間後、5μCiの35S−メチオニンおよび5μCi
の35Sシステイン(Amersham)を添加した。
細胞をさらに16時間インキュベートし、その後細胞を
遠心分離により収集し、そして標識されたタンパク質を
SDS−PAGEおよびオートラジオグラフィーにより
可視化した。 【0161】(実施例4:遺伝子療法を介しての発現)
線維芽細胞を、皮膚生検により被験体から得る。得られ
た組織を、組織培養培地中に置き、そして小片に分け
る。組織の小塊(small chunk)を、組織培
養フラスコの湿潤表面に置き、およそ10片をそれぞれ
のフラスコ中に置く。フラスコの上下を逆さにし、密閉
し、そして室温にて一晩置く。室温にて24時間後、フ
ラスコを逆さにし、そして組織の塊をフラスコの底に固
着したままにし、そして新鮮な培地(例えば、10%F
BS、ペニシリン、およびストレプトマイシンを有する
HamのF12培地)を添加する。次いで、これを37
℃にておよそ1週間インキュベートする。この時点で、
新鮮な培地を添加し、その後数日毎に取り替える。さら
に2週間培養後、線維芽細胞の単層が出現する。単層を
トリプシン処理し、そしてより大きなフラスコ中に掻き
落とす。 【0162】モロニーマウス肉腫ウイルスの長末端反復
に隣接するpMV−7(Kirschmeier,P.
T.ら,DNA,7:219−25(1988))を、
EcoRIおよびHindIIIで消化し、その後仔ウ
シ腸ホスファターゼを用いて処理する。線状ベクターを
アガロースゲルで分画し、そしてガラスビーズを用いて
精製する。 【0163】本発明のポリペプチドをコードするcDN
Aを、それぞれ5’末端配列および3’末端配列に対応
するPCRプライマーを用いて増幅する。5’プライマ
ーはEcoRI部位を含み、そして3’プライマーはさ
らにHindIII部位を含む。T4 DNAリガーゼ
の存在下で、等量のモロニーマウス肉腫ウイルスの線状
骨格ならびにEcoRIおよびHindIIIフラグメ
ントを一緒に加える。得られた混合物を、2つのフラグ
メントの連結に適切な条件下で維持する。連結混合物を
用いて細菌HB101を形質転換し、次いでこれを、ベ
クターが適切に挿入された目的の遺伝子を有することを
確認する目的のために、カナマイシンを含有する寒天上
にプレーティングする。 【0164】アンホトロピックなpA317またはGP
+am12パッケージング細胞を、10%仔ウシ血清
(CS)、ペニシリン、およびストレプトマイシンを有
するDulbecco改変Eagle培地(DMEM)
中でコンフルエントな密度になるまで組織培養物中で増
殖させる。次いで、遺伝子を含むMSVベクターを培地
に添加し、そしてパッケージング細胞をベクターを用い
て形質導入する。この時、パッケージング細胞は、遺伝
子を含有する感染性のウイルス粒子を産生する(この
時、パッケージング細胞は、プロデューサー細胞と呼ば
れる)。 【0165】新鮮な培地を、形質導入したプロデューサ
ー細胞に添加し、その後、培地を、コンフルエントなプ
ロデューサー細胞の10cmプレートから収集する。感
染性のウイルス粒子を含有する使用済みの培地を、ミリ
ポアフィルターを通して濾過して、剥離したプロデュー
サー細胞を除去し、次いでこの培地を用いて線維芽細胞
を感染させる。培地を、サブコンフルエントな線維芽細
胞のプレートから除去し、そして迅速にプロデューサー
細胞からの培地と置き換える。この培地を除去し、そし
て新鮮な培地で置き換える。ウイルスの力価が高い場
合、実質的に全ての線維芽細胞が感染し、そして選択は
必要ない。力価が非常に低い場合、選択マーカー(例え
ば、neoまたはhis)を有するレトロウイルスベク
ターを使用することが必要である。 【0166】次いで、操作された線維芽細胞を、単独
で、またはcytodex3マイクロキャリアービーズ
上でコンフルエントになるまで増殖させた後のいずれか
で宿主に注入する。この時、線維芽細胞は、タンパク質
産物を産生する。 【0167】本発明の多数の改変および変更が、上記の
教示を参照して可能であり、従って、添付する請求の範
囲の範囲内で、本発明は特記した以外の方法で実施され
得る。 【0168】以下の図面は、本発明の実施態様の例示で
あり、そして請求の範囲により包囲されるような本発明
の範囲を限定することを意味しない。 【0169】 【発明の効果】本発明は、新規の成熟レセプターポリペ
プチド、ならびにそれらの生物学的に活性で、かつ診断
または治療に有用なフラグメント、アナログおよび誘導
体を提供する。
【図面の簡単な説明】 【図1A】図1Aは、血小板活性化因子レセプターとし
て推定的に同定されている本発明のGタンパク質レセプ
ターのcDNA配列、および対応する推定アミノ酸配列
を示す。アミノ酸の標準1文字略語を使用する。配列決
定を、373自動DNAシーケンサー(Applied
Biosystcms,Inc.)を用いて行った。 【図1B】図1Bは、血小板活性化因子レセプターとし
て推定的に同定されている本発明のGタンパク質レセプ
ターのcDNA配列、および対応する推定アミノ酸配列
を示す(図1Aの続きである)。 【図1C】図1Cは、血小板活性化因子レセプターとし
て推定的に同定されている本発明のGタンパク質レセプ
ターのcDNA配列、および対応する推定アミノ酸配列
を示す(図1Bの続きである)。 【図2】図2は、本発明のGタンパク質レセプター(上
の行)とヒトPAFレセプター(下の行)との間のアミ
ノ酸アラインメントを例示する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597018381 9410 Key West Avenue, Rockville, Marylan d 20850, United State s of America (72)発明者 リ イ アメリカ合衆国 メリーランド 20878, カイザースバーグ, ホワード ランデ ィング ドライブ 16125 (72)発明者 レベッカ エイ. フルドナー アメリカ合衆国 バージニア 20838, バーネスビル, バーネスビル ロード 18040, ピー.オー. ボックス 306 Fターム(参考) 4B024 AA20 BA63 CA04 DA02 EA02 FA02 GA11 HA01

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 単離されたポリヌクレオチドであって、 (a)図1(A、B、およびC)に示すポリペプチドを
    コードするポリヌクレオチド; (b)ATCC受託番号第 号において含まれるDNA
    によりコードされる成熟ポリペプチドをコードするポリ
    ヌクレオチド; (c)(a)または(b)の該ポリヌクレオチドにハイ
    ブリダイズし得、そして(a)または(b)の該ポリヌ
    クレオチドと少なくとも70%同一であるポリヌクレオ
    チド;および (d)(a)または(b)の該ポリヌクレオチドのポリ
    ヌクレオチドフラグメント、からなる群から選択される
    メンバーを含む、単離されたポリヌクレオチド。
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