JP2003009543A - 電力変換装置及び電力変換方法 - Google Patents

電力変換装置及び電力変換方法

Info

Publication number
JP2003009543A
JP2003009543A JP2001191773A JP2001191773A JP2003009543A JP 2003009543 A JP2003009543 A JP 2003009543A JP 2001191773 A JP2001191773 A JP 2001191773A JP 2001191773 A JP2001191773 A JP 2001191773A JP 2003009543 A JP2003009543 A JP 2003009543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
power supply
signal
comparison output
output signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001191773A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeaki Wachi
滋明 和智
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001191773A priority Critical patent/JP2003009543A/ja
Publication of JP2003009543A publication Critical patent/JP2003009543A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/30Reactive power compensation

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然エネルギから発電した電力を電力供給母
線に適合した仕様に変換して給電する。 【解決手段】 基準信号制御部14は、電圧波形信号3
9に基づいて、比較出力信号26の値が所定の閾値より
大きい場合は、電力供給母線17への供給電力を減少さ
せ、基準レベル信号25の出力レベルを下げることによ
り電流信号24を下げるフィードバック制御を行うこと
によって、電力供給母線17上の電圧と電力変換装置1
から電力供給母線に供給される電流とを相似形にして、
電力供給母線の送電波形によらず、力率をほぼ1の状態
で給電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力変換装置及び
電力変換方法に関し、特に、発電装置によって発電した
電力を電力供給母線に適合した仕様に変換して給電する
電力変換装置及び電力変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な電子機器は、電力が供給される
電力供給母線に接続されて使用される。電力供給母線
は、例えば、一般家庭であれば商用AC100Vの電力
線であるし、三相AC200Vが使用される場合もあ
る。このような交流電源のなかでも特定地域では、正弦
波の他にも方形波等が用いられる場合もある。また、船
舶の船内電源としては、直流電源が使用されている。
【0003】一般家庭に供給されている商用AC100
Vの電源の一般的な電力供給方式について図14に示
す。図14に示す電力供給母線201には、複数の電子
機器(以下、必要に応じて負荷機器と記す。)202乃
至負荷機器204が接続されている。つまり、家庭内で
複数の電子機器がトランスフォーマ205を介して、商
用電源としての電力供給母線201に接続されて使用さ
れる場合である。接続される機器としては、電力供給母
線からの電力を消費する負荷機器のみならず、例えば、
いわゆるインバータのような電力供給母線に電力を供給
する電力変換装置の場合もある。
【0004】電力は、発電所206から負荷機器に対し
て一方向に送電されるのみではなく、負荷機器から電力
供給母線201へ、或いは、他の電子機器に対しても送
電される。このような場合は、力率が1でない場合であ
る。このように電力供給母線201に対して送り返され
る電力成分は、無効電力であり、負荷機器のなす仕事に
無益である。これは、電力供給母線201にインバータ
等の電力変換装置を接続し、意図的に電力供給母線20
1へ電力を送出する場合でも同様である。
【0005】すなわち、力率が悪いと電力変換装置から
の電力は、発電所206或いは各負荷機器との間を電力
供給母線201を通して単に行き来するにすぎない無効
電力となってしまう。
【0006】近年、力率の改善策は、種々試みられてい
るが、従来は、以下の理由により大きな問題とはならな
かった。すなわち、発電所206から電力供給母線20
1への電力供給能力が電力変換装置から供給される電力
の容量に比べて格段に大きく、どのような波形の電力を
電力変換装置から電力供給母線201に戻したとして
も、変換装置からの電力が電力供給母線上における電力
供給に殆ど影響を与えない点である。
【0007】また、商用電力の生成手法としては、石油
等の化石燃料又は原子力の利用の割合が増加している
が、近年、資源問題、環境問題が大きくクローズアップ
されてきている。このような電力の供給形態では、地
震、洪水等の災害、或いは発電所で消費される重油の産
油地における政情不安定、また発電所における機械の故
障等により、広域にわたり電力の供給が寸断される事態
が容易に招来されることも問題とされている。このほか
に発電所から一般家庭への電力供給母線の異常、例え
ば、落雷、風害、雪害による断線等も電力の安定供給の
障害となり得る。
【0008】そこで、近年では、このような資源問題、
環境問題の発生の軽減、並びに電力供給が断たれたとき
の小電力の補助発電装置による電力の供給を目的とし
て、家庭又は特定の小地域において、環境問題を生じな
い風力、太陽熱等を使用した自然エネルギを電力に変換
して利用することが試みられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
自然エネルギを用いた補助発電装置は、その源となる自
然エネルギの発生量が自然の環境状態に大きく依存する
ため、常に、安定した一定の電力が得られる訳ではな
い。そのため、多くの場合、2次電池に電力を一旦蓄え
た後に使用されるのが常套手段である。
【0010】しかしながら、2次電池は、一般的に形状
が大きく、設置に広いスペースを必要とするため、特に
家庭内での使用の障害となる。また、2次電池は、寿命
経過後に産業廃棄物となるため、廃棄物処理という問題
が生じる。
【0011】そのため、2次電池を介在することなく自
然エネルギから電力を発生し、電力供給母線との間に電
力変換装置を介在させることで、余剰電力を直接電力供
給母線に戻すことが考えられる。
【0012】この方法によれば、補助発電装置及び電力
変換装置の設置者は、2次電池を設置することなく電力
供給母線に対して安定した給電ができ、事業として電力
供給母線に電力を供給する巨大な発電機を備えた発電所
や電力供給母線等の設備を設置する電力供給者側から、
電力供給母線に送り込んだ電力に応じて対価を得ること
ができる。電力の供給者側からすれば、発電所206に
おける電力供給能力に対する負担を減らすことができる
という利益もある。
【0013】しかしながら、自然エネルギの利用が進
み、相当数の家庭で補助発電装置及び電力変換装置が導
入されることを想定すると、電力供給母線に対する各家
庭からの給電は、個別には少量であっても、これらが相
当数加算されると多量の電力が電力供給母線に戻される
事態が起こり得る。これにより、電力供給母線の波形に
歪みが生じて機器の動作が不安定になったり、電力供給
母線において電力損失が発生したり、発電機の負荷力率
悪化に伴って、発電機が動作異常を示したりする等の悪
影響が発生することが懸念される。そのため、電力供給
母線に戻す電力の質の向上が重要な課題となる。
【0014】従来の電力変換装置としては、例えば、太
陽光、風力等の自然エネルギにより発生した電力を一般
家庭で使用している商用のAC100Vに変換して電力
供給母線に戻すインバータ方式等が考えられているが、
従来のインバータ方式では、電力を電力供給母線に戻す
ことのみに主眼がおかれており、インバータからの電力
が供給母線へ与える影響は、考慮されてはいない。ま
た、電力供給母線上の電力波形に対してのインバータか
らの出力波形の歪み率、インバータの力率等に関して
は、考慮が払われていないのが現状である。
【0015】例えば、特開2000−152649号公
報においては、電力供給線へ電力を送る旨、電力供給母
線の電圧波形が予め定められている場合において、フィ
ードフォワード方式により、電流と電圧の位相を管理す
る旨は開示されているが、補助発電装置の発電能力の変
動に対する考慮や正確に電力供給母線の電圧波形に応じ
て電流波形を合わせること等については述べられていな
い。
【0016】そこで本発明は、このような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、上述した従来の電力変換
装置の欠点を改善し、電力供給母線の電力波形に悪影響
を与えずに、家庭的又は地域的な電力供給を賄うことが
できる電力を電力供給母線の送電方式に変換する電力変
換装置及び電力変換方法、また、電力供給母線における
電力損失を軽減し、送電元における発電装置の負担を軽
減し、電力需要者に対して波形歪みのない良質の電力を
供給し、併せて発電所からの電力の供給が断たれた際に
おいては、自然エネルギ等を用いた補助発電装置からの
電力を電力供給母線に供給して需要者間で電力を共有で
きる電力変換装置及び電力変換方法を提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明に係る電力変換装置は、電力供給母線の
電圧波形信号を検出する電圧波形検出手段と、電圧波形
信号に所定の乗算係数を乗算することにより基準レベル
信号を生成する乗算手段と、電力供給母線に対して給電
される電流の大きさを検出する電流検出手段と、基準レ
ベル信号と電流との差を比較し比較出力信号を生成する
比較手段と、比較出力信号に応じて基準レベル信号を変
更することにより電力供給母線に対する給電を制御する
電力制御手段とを備える。
【0018】特に、電力制御手段は、比較出力信号が所
定の閾値を超えた場合、乗算係数の値を減少させ、比較
出力信号が所定の閾値を超えない場合、乗算係数の値を
増加する。
【0019】このような電力変換装置によれば、電力供
給母線上の電圧と電力変換装置から電力供給母線に供給
される電流が相似形になるようにフィードバック制御さ
れるため、力率が1に近い状態で給電される。
【0020】また、電力制御手段は、パルス幅変調によ
り電力供給母線に対する給電を制御することで力率をほ
ぼ1に保つとともに電力損失を抑制している。
【0021】発電装置が界磁巻線を有する他励式直流発
電装置である場合、電力制御手段は、比較出力信号の絶
対値に応じて基準レベル信号を変更することにより電力
供給母線に対する給電を制御することで、力率を略1に
保ちながら他励式直流発電装置の回転エネルギを有効に
電力供給母線に供給することができる。
【0022】また、この電力変換装置は、更に、比較出
力信号の絶対値に基づいて振幅が変化する方形波で表さ
れる電力を発生する電力発生手段と、方形波の電力を絶
縁分離する電力分離手段と、分離された電力を整流し整
流電力を得る平滑手段と、整流電力の極性を電力供給母
線に供給される電圧の極性変化に基づいて切り替える電
力極性切替手段とを備え、電力制御手段は、比較出力信
号に応じて基準レベル信号を変更することにより電力供
給母線に対する給電を制御する。
【0023】この構成では、電力変換装置は、力率がほ
ぼ1でありながら、電力供給母線とこの電力変換装置の
多くの構成部分が分離されている。
【0024】また、本発明に係る電力変換装置は、発電
装置により発電された電力を電力供給母線に対して供給
する電力変換装置において、所定の間隔で外部より発せ
られる基準タイミング信号を受信し復調するタイミング
信号受信手段と、復調された基準タイミング信号に基づ
いて基準波形信号を発生する基準波形信号発生手段と、
基準波形信号発生手段によって発生された基準波形信号
に所定の乗算係数を乗算することにより基準レベル信号
を生成する乗算手段と、電力供給母線に対して給電され
る電流の大きさを検出する電流検出手段と、基準レベル
信号と電流との差を比較し比較出力信号を生成する比較
手段と、比較出力信号に応じて基準レベル信号を変更す
ることにより電力供給母線に対する給電を制御する電力
制御手段とを備えることを特徴としている。
【0025】このような電力変換装置において、電力制
御手段は、外部より発せられる基準タイミング信号に基
づく基準レベル信号と電力供給母線に対して給電される
電流との差を比較して生成された比較出力信号に応じて
基準レベル信号を変更することにより電力供給母線に対
する給電を制御する。
【0026】この構成によれば、発電装置から電力供給
母線へ流れる電流は、タイミング信号により完全に同期
がとられているため無駄な電力の損失なく電力供給母線
に給電される。
【0027】また、上述した目的を達成するために、本
発明に係る電力変換方法は、電力供給母線の電圧波形信
号を検出する電圧波形検出工程と、電圧波形信号に所定
の乗算係数を乗算することにより基準レベル信号を生成
する乗算工程と、電力供給母線に対して給電される電流
の大きさを検出する電流検出工程と、基準レベル信号と
電流との差を比較し比較出力信号を生成する比較工程
と、比較出力信号に応じて基準レベル信号を変更するこ
とにより電力供給母線に対する給電を制御する電力制御
工程とを有する。
【0028】特に、電力制御工程では、比較出力信号が
所定の閾値を超えた場合、乗算係数の値を減少し、比較
出力信号が所定の閾値を超えない場合、乗算係数の値を
増加する。
【0029】このような電力変換方法によれば、電力供
給母線上の電圧と電力供給母線に供給される電流とが相
似形になるようにフィードバック制御されるため、力率
が1に近い状態で給電される。
【0030】また、電力制御工程では、パルス幅変調に
より電力供給母線に対する給電が制御されるため、力率
がほぼ1に保たれ電力損失が抑制される。
【0031】発電装置が界磁巻線を有する他励式直流発
電装置である場合、電力制御工程では、比較出力信号の
絶対値に応じて基準レベル信号が変更されることにより
電力供給母線に対する給電が制御されるため、力率を略
1に保ちながら他励式直流発電装置の回転エネルギを有
効に電力供給母線に供給することができる。
【0032】また、この電力変換方法には、比較出力信
号の絶対値に基づいて振幅が変化する方形波で表される
電力を発生する電力発生工程と、方形波の電力を絶縁分
離する電力分離工程と、分離された電力を整流し整流電
力を得る平滑工程と、整流電力の極性を電力供給母線に
供給される電圧の極性変化に基づいて切り替える電力極
性切替工程とが含まれ、電力制御工程では、比較出力信
号に応じて基準レベル信号が変更されることにより電力
供給母線に対する給電が制御される。
【0033】この場合、力率がほぼ1でありながら、電
力供給母線との電力変換装置の多くの構成部分が分離さ
れる。
【0034】また、本発明に係る電力変換方法は、発電
装置により発電された電力を電力供給母線に対して供給
する電力変換方法であって、所定の間隔で外部より発せ
られる基準タイミング信号を受信し復調するタイミング
信号受信工程と、復調された基準タイミング信号に基づ
いて基準波形信号を発生する基準波形信号発生工程と、
基準波形信号発生工程において発生された基準波形信号
に所定の乗算係数を乗算することにより基準レベル信号
を生成する乗算工程と、電力供給母線に対して給電され
る電流の大きさを検出する電流検出工程と、基準レベル
信号と電流との差を比較し比較出力信号を生成する比較
工程と、比較出力信号に応じて基準レベル信号を変更す
ることにより電力供給母線に対する給電を制御する電力
制御工程とを有することを特徴としている。
【0035】この場合、発電装置から電力供給母線へ流
れる電流は、タイミング信号により完全に同期がとられ
ているため無駄な電力の損失なく電力供給母線に給電さ
れる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の具体例として示す電力変
換装置は、所定波形の電力が供給されている電力供給母
線から給電する又は発電装置により発電された電力を電
力供給母線に対して供給する電力変換装置であって、主
要な構成として、電力供給母線の電圧波形信号を検出す
る電圧波形検出部と、電圧波形信号に所定の乗算係数を
乗算することにより基準レベル信号を生成する乗算部
と、電力供給母線に対して給電される電流の大きさを検
出する電流検出部と、基準レベル信号と電流との差を比
較し比較出力信号を生成する比較部と、比較出力信号に
応じて基準レベル信号を変更することにより電力供給母
線に対する給電を制御する電力制御部とを備え、電力供
給母線に対する給電を制御することで力率をほぼ1に保
つとともに電力損失を抑制することを可能にしたもので
ある。
【0037】まず、本発明の具体例の説明で用いられる
「力率」の定義について説明する。一般的に力率は、式
(1)で表される。 有効電力/(有効電力+無効電力)=力率・・・(1) ここで、無効電力とは、仕事として使用されない電力で
あり、有効電力とは、実際に仕事に使用される電力であ
る。電力波形が正弦波である場合、式(1)の力率は、
式(2)で表される。 力率=cos(電圧と電流との位相差)・・・(2) 無効電力は、上述したような電圧波形と電流波形の位相
のずれから生じる。すなわち、無効電流が生じるのは、
容量性又は誘導性の負荷に電力を供給した場合である。
【0038】また、スイッチングギュレータを用いた機
器でコンデンサインプット型の交流から直流への整流を
直接行う場合においては、電流がコンデンサの電力保持
能力に依存して電圧に対して進む。コンデンサインプッ
ト型の整流回路は、電圧のピーク点でのみ電流が流れる
特性を有しているが、この特性による電流の高調波成分
もまた、力率を悪化させる原因となる。
【0039】直流電力においては、一般的には、力率の
概念は、生じないが、余り短時間に電力供給母線からの
給電と電力供給母線への給電とが繰り返されると、供給
電圧が直流であっても交流電流とみなすことができ、実
質的には、電力供給母線と発電機に対して力率が悪化し
たときと同様の悪影響を与える。
【0040】ところで、純抵抗負荷の力率は1である。
このことは、純抵抗負荷の場合、電圧と電流との位相差
が零となることから、式(2)により容易に理解でき
る。純抵抗負荷では、印加電圧と流れる電流の波形は、
相似形となる。したがって、力率が1になる条件は、電
源の波形によらず流れる電流の波形が電圧と相似形とな
ることである。
【0041】したがって、本発明の具体例として示す電
力変換装置は、電圧と電流の位相のみならず電圧と電流
の波形を理論的に正確に相似形とするようなフィードバ
ック制御方式を採用するとともに、電力変換装置の能力
に応じて目標値を可変とすることによって、補助発電機
の発電量の変動にも対応でき、力率を1に近づけること
ができる。
【0042】また、本発明の別の具体例として示す電力
変換装置は、電力供給母線に接続されているべき本来の
電力供給源としての発電所に設置された発電機等に障害
が発生した場合、発電機を電力供給母線から切り離し、
補助発電装置からの電力を有効に電力供給母線に供給す
ることができる。このとき基準となる電力波形は、既に
電力供給母線上に存在しないため、例えば、無線により
供給される時間信号に基づいて、各々の補助発電機の動
作を管理することにより、各々の補助発電機の動作の調
和をとることができる。これにより、約力率1で電力供
給母線に電力の供給が可能である。
【0043】なお、以下の説明では、電力変換装置の入
力側、すなわち電力の発生側は、直流電力であることを
前提として説明するが、交流であっても簡単な整流装置
を設けて直流に変換すれば、そのまま本発明を適用でき
る。
【0044】一般的に、自然力を利用して電力を発生す
る場合、発電量が変動する。したがって、本発明の具体
例として示す電力変換装置は、特に、このように入力側
から供給する電力に変動がある場合に好適に使用するこ
とができる。また、本発明の具体例として示す電力変換
装置は、電力供給が変動しない場合であっても、何ら問
題なく適用でき、本発明の目的を達成することができ
る。
【0045】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。図1に、本発明の第1の具
体例の電力変換装置1を示す。
【0046】電力変換装置1において、電圧波形検出部
11は、端子18a、端子18b、及び基準信号制御部
14に接続されている。電流検出部12は、電力供給母
線17と電力制御部15とを接続する接続線に設けられ
た電流センサ21に接続されている。比較部13は、基
準信号制御部14からの基準レベル信号25と電流検出
部12からの電流信号24が入力端子に接続され、基準
信号制御部14に比較出力信号26を出力する出力端子
が接続されている。電力制御部15は、端子18a、端
子18bを介して電力供給母線17へ接続され、端子1
9a、端子19bを介して自然エネルギ電力変換部16
に接続するとともに、基準信号制御部14と接続されて
いる。自然エネルギ電力変換部16は、例えば、風力を
用いた風力発電機、ソーラパネル等で代表される光発電
素子等からなる。電力変換装置1は、端子18a、端子
18b、端子19a及び端子19bを有し、端子18a
と端子18bを介して電力供給母線に接続され、端子1
9aと端子19bを介して発電装置23に接続されてい
る。また、内部側に端子20aと20bを有している。
【0047】発電装置23の一例として、自然エネルギ
を使用して発電する場合、自然エネルギ電力変換部16
とそれに附帯する機構からなるが、本発明の具体例にお
いて種類は限定されず、燃料電池であってもよい。ま
た、自然エネルギによる発電に限定されない。
【0048】また、電力変換装置1における基準信号制
御部14の詳細を図2に示す。基準信号制御部14は、
閾値検出及び乗算係数発生部40と乗算器41とからな
る。閾値検出及び乗算係数発生部40は、比較出力信号
26に応じて乗算器41の乗算係数44を出力する。乗
算器41は、電圧波形信号39に対して乗算係数44を
乗算する。
【0049】更に、電力変換装置1における電力制御部
15の詳細を図3に示す。電力制御部15に含まれる4
個のスイッチ素子31乃至スイッチ素子34は、フルブ
リッジ接続され、端子19a及び端子19bにより、自
然エネルギ電力変換部16に接続されている。端子20
a及び端子20bにより、端子18a及び18bと接続
されている。各々のスイッチ素子のベースは、電力素子
制御部27に接続されている。電力素子制御部27は、
位相補償部43を介して、基準信号制御部14と接続さ
れており、比較出力信号26を位相補償した信号である
補償後制御信号22を受け取る。
【0050】続いて、上述の構成を有する第1の具体例
として示す電力変換装置1の動作について説明する。
【0051】電力供給母線17には、電力が供給されて
いる。ここで、電力供給母線17に供給される電力の電
圧波形は、正弦波、方形波、又は直流を問わない。あら
ゆる任意の波形であってよい。電力供給母線17と電力
変換装置1とは、端子18a及び端子18bを介して接
続されており、端子18aと端子18bの両端の電圧波
形が電圧波形検出部11において検出される。
【0052】ここで、電圧波形の検出に際して、電力供
給母線17と電力変換装置1の内部回路との接続を分離
するために、フォトカプラ等の分離手段が用いられる
が、電力供給母線17の電圧が交流の場合は、分離手段
の代わりにトランスを用いることもできる。
【0053】電圧波形検出部11は、分離の後、検出さ
れた電圧波形に重畳されているノイズ成分をローパスフ
ィルタにより簡易に取り除き、基準信号制御部14に対
して電圧波形信号39を発生する。ノイズ成分が重畳さ
れていない場合には、ローパスフィルタは、必ずしも必
要ない。
【0054】基準信号制御部14は、電圧波形信号39
に基づいて、基準レベル信号25を発生する。この基準
レベル信号25は、電力供給母線17に対して電力変換
装置1から供給する電流値を決定する役割を果たす。こ
の部分の動作については、後述する。
【0055】電流センサ21は、電力変換装置1から電
力供給母線17への電流を検出する素子であって、例え
ば、ホール素子を利用したカレントプローブ等が利用で
きる。また、電力損失が大きくならない範囲で小さな抵
抗値を有する抵抗の両端の電圧を検出するなどしてもよ
い。
【0056】電流検出部12では、電流波形に重畳され
ているノイズ成分をローパスフィルタにより簡易に取り
除き、適正な値にレベルを設定し、電流信号24を発生
する。電流信号24は、比較部13に供給される。
【0057】比較部13は、電流検出部12からの電流
に基づく電流信号24と基準レベル信号25との大きさ
を比較する。具体的には、基準レベル信号25と電流信
号24との差分が演算される。この演算の結果である比
較出力信号26は、基準信号制御部14に送出される。
【0058】正常動作時、すなわち電力制御部15から
の電力供給能力が十分ある場合には、比較出力信号26
は、所定の閾値より小さい値となっている。それは、電
流センサ21、電流検出部12、比較部13、基準信号
制御部14、電力制御部15により構成される制御系の
一巡伝達関数で特徴づけられる開ループの利得が1に比
べ十分大きいからである。
【0059】例えば、上述した制御系の正常動作範囲で
は、比較出力信号26が60デシベル以上となるように
設計する。そのため、基準レベル信号25と電流信号2
4との差である比較出力信号26は、1/1000程度
に十分抑圧される。一方、電力制御部15の電力供給能
力が不十分な場合は、制御系の一巡伝達関数で表される
開ループの利得が極端に低下するため、比較出力信号2
6の値は、急激に増加する。
【0060】図4に、電流供給能力が十分である場合
と、電流供給能力が十分でない場合の基準レベル信号2
5と電流信号24と比較出力信号26とを示す。ここ
で、電流供給量は、乗算係数kによって決定される。図
4(a)は、乗算係数が異なる場合のそれぞれの乗算係
数における電圧波形信号39を示している。図4(b)
は、電圧波形信号39に対応する基準レベル信号25の
変化を示している。図4(c)は、電圧波形信号39に
対する電流信号24の変化を示している。図4(d)
は、電圧波形信号39に対する比較出力信号26の変化
を示している。比較出力信号26には、所定の閾値S
T1とST2とが予め用意されている。なお、各図にお
いて、乗算係数kとkの場合が示されている。ただ
し、k<kである。
【0061】図4において、比較出力信号26の値が所
定の閾値より大きい場合は、電力制御部15からの電力
供給能力が不十分であることを意味している。したがっ
て、電力供給母線17への供給電力を減少させ、力率の
悪化を防ぐ必要がある。つまり、基準レベル信号25の
出力レベルを下げる。基準レベル信号25のレベルを下
げると、それに伴い、制御ループの作用により電流信号
24を下げる作用が働く。電力変換装置1の電力能力が
十分ある場合には、自然エネルギ電力変換部16の能力
に応じた電力が供給され、力率の悪さが改善される。そ
れに対し、電力変換装置1の電力能力が自然エネルギ電
力変換部16の能力を下回る場合、電力変換装置1の能
力に応じた電力が供給され、力率の悪さが改善される。
【0062】ここで、基準レベル信号25を下げる方法
について、図2を用いて具体的に説明する。電圧波形検
出部11からの電圧波形信号39と乗算係数44とを乗
算器41により乗算する。このときの乗算係数44の値
に応じて、電力供給母線への供給電力量を制御すること
ができる。乗算係数44の値をどのように定めるかの制
御は、比較部13からの比較出力信号26に基づいて行
われる。例えば、上述したように、比較出力信号26か
らの信号が所定の閾値を越えた場合には、乗算係数44
の値を減少させ、比較出力信号26からの信号が所定の
閾値を越えない場合には、乗算係数44の値を増加する
ことにより、電力変換装置1の最適能力の電力供給が行
える。
【0063】すなわち、乗算係数44の値が小さくなれ
ば、基準レベル信号25の値も小さくなり、制御ループ
が適切に動作していれば、この基準レベル信号25にし
たがい、電流検出部12からの電流信号24の値も小さ
くなるように電力供給母線17への電力を減少させる。
【0064】ここで、乗算係数44が更新される周期
は、電圧波形信号39の変化の周期に対して十分長く選
択さるものであれば、基準レベル信号25と電圧波形信
号39は、乗算係数44のわずかな切替時間を除き、ほ
ぼ相似形に保たれる。また、乗算係数44の増加量、減
少量がわずかであれば、仮に、電圧波形信号39の周期
毎に乗算係数44を変更したとしても、相似形を崩すこ
とは殆どない。この結果、電力供給母線17への電力
は、常に略力率1の状態を維持して供給されることにな
る。
【0065】図4において、比較出力信号26の波形図
が示すように、一般には、電流のピークで電圧の供給能
力が不足する。上述したように、比較出力信号26が閾
値を超えた場合、基準レベル信号25を減少させるのが
効果的な方法の一つである。また、この方法に限らず、
種々の評価関数を用いることができる。例えば、比較出
力信号26の絶対値或いは比較出力信号26の2乗を評
価関数としてもよいし、それらを所定時間で平均してノ
イズの影響による誤動作を防ぐための積分要素を導入し
た評価関数を用いることもできる。また、比較出力信号
26に基づく信号であれば、何れの場合も電力変換装置
の電流供給能力の不足を表すため、比較出力信号26を
加工した如何なる評価関数に基づく信号であってもよ
い。
【0066】上述した乗算器41、比較部13、閾値検
出及び乗算係数発生部40、位相補償部43は、個別の
回路構成により容易に実現可能であるが、DSP(Digi
talSignal Processor)を利用することにより、より簡
便に、ソフトウェアとして実現可能となる。
【0067】次に、電力制御部15の動作について、図
3に基づいて説明する。電力制御部15は、電力素子制
御部27と4個のスイッチ素子31乃至スイッチ素子3
4、並びにローパスフィルタを構成するインダクタンス
28、インダクタンス29及びキャパシタンス30から
なる電力方式を変換する部分と、電力素子の制御を行う
電力素子制御部27と、制御系の応答の最適化を行う位
相補償部43とからなっている。
【0068】スイッチ素子31乃至スイッチ素子34に
おける電力制御方式としては、PWM(Pulse Width Mo
dulation)制御方式を採用することが望ましい。PWM
制御方式の採用により、電力素子での損失は理論的に零
となり、無駄なエネルギ損失を防ぎ、エネルギの効率的
利用が可能となる。また、これにより、電力変換装置の
小型化、ローコスト化が図れる。実際には、スイッチン
グロス、オン電圧ロス等により、電力素子における損失
を完全に零にすることはできないがリニア方式に比べて
大幅な電力損失の軽減を図ることができる。
【0069】電力素子制御部27は、スイッチ素子31
乃至スイッチ素子34を制御するための信号であるスイ
ッチ素子制御信号35乃至スイッチ素子制御信号38を
生成する。
【0070】ここで示す具体例のようにトランジスタを
スイッチ素子として用いた場合、スイッチ素子制御信号
35乃至スイッチ素子制御信号38の波形は、電力供給
母線の波形に応じて、位相補償部43からの補償後制御
信号22に基づいて、各々図5に示すように発生させら
れる。
【0071】図5(e)は、図4(d)に示した比較出
力信号26を拡大して示している。図5(a)乃至図5
(d)は、それぞれ、スイッチ素子制御信号35乃至3
8に対応している。ここでは、図5に示した各スイッチ
素子制御信号は、PWM変調されているため、振幅方向
の変化は、幅方向の変化に変換される。更に、ON/
(OFF+ON)の時間の比であるパルス・デューティ
が振幅値と対応している。
【0072】通常、PWM変調の周波数は、数キロヘル
ツ以上、数百キロヘルツの高周波領域の範囲で可聴帯域
外の20キロヘルツ以上の領域が使用されるが、電力素
子等の応答特性次第では、更に高い周波数を用いること
もできる。
【0073】ここで、電力素子制御部27の具体的な構
成を図6に示す。電力素子制御部27は、補償後制御信
号22に基づいて、PWM信号を生成する。また、PW
M制御方式におけるスイッチ素子制御信号35乃至38
の波形について、図7を用いて詳細に説明する。
【0074】図7(a)は、補償後制御信号22の変化
を示し、図7(b)は、補償後制御信号22に対する絶
対値信号50の変化を示している。図7(c)は、絶対
値信号50に対する変調信号51を示し、図7(d)
は、絶対値信号50に対するPWM信号91を示してい
る。また、図7(e)は、絶対値信号50に対する極性
信号52を示し、図7(f)は、正極側PWM信号53
を示し、図7(g)は、負極側PWM信号54を示して
いる。
【0075】位相補償部43は、制御系の応答を改善す
るためのものであり、汎用の位相補償器として、ラグリ
ードフィルタ等を使用することができる。位相補償部4
3は、電力制御部15に設けられた電力素子制御部27
に補償後制御信号22を供給する。ラグリードフィルタ
もまた、上述したように、DSPで容易に実現できる。
【0076】図6に示すように、補償後制御信号22
は、絶対値検出部42において絶対値信号50に変換さ
れる。図7には、補償後制御信号22が拡大して作図さ
れているが、実際は、開ループゲインにより圧縮された
微小量であり、開ループゲインが無限大の場合は、補償
後制御信号22の値は零となる。しかし、開ループゲイ
ンは、有限であるため、定常偏差が残るため、電力供給
母線17に供給される電圧波形が周期波形の場合は、同
じ周期で繰り返す繰り返し信号となる。
【0077】絶対値信号50は、PWM変調部45に入
力され、鋸波発生部46からの変調信号51と比較さ
れ、その大小を検出されてPWM信号91に変換され
る。ここで絶対値を検出するのは、PWM変調を容易に
するためである。
【0078】電力を取り扱う部分では、スイッチ素子3
1とスイッチ素子32とを同時にオンとし、スイッチ素
子33とスイッチ素子34とを同時にオンすることによ
り両極性の信号が作り出される。どちらの組をオンにす
るかの選択信号である正側PWM信号53及び負側PW
M信号54の発生には、極性検出部47からの極性信号
52、INV(インバータ)、及びAND(アンド)ゲ
ートが用いられる。
【0079】絶対値検出部42、極性検出部47、PW
M変調部45、鋸波発生部46、INV、ANDの各ブ
ロックは、DSPで容易に同じ機能をソフトウェアにて
実現することができる。レベル変換部48及びレベル変
換部49は、各スイッチ素子の動作レベルが異なるので
これを適正に合わせるためのものである。
【0080】電力供給母線に直流が供給されている場
合、スイッチ素子の片方の組のみが動作し、他方の組
は、オフ状態を維持する。どちらの組がオンとなるか
は、電力供給母線17の極性による。
【0081】以上示したように、本発明の第1の具体例
として示す電力変換装置1によれば、フィードバック制
御により、電力供給母線17上の電圧と、この電力変換
装置1から電力供給母線に供給される電流とは、相似形
になるため、力率が1に近い状態での給電が可能となる
とともに、この電力変換装置1における電力損失が軽減
される。また、このような構成によれば、電力供給母線
17の送電波形によらず、力率が略1に保たれるという
利点がある。
【0082】本発明の第1の具体例として示す電力変換
装置1は、自然エネルギから変換された電力の電圧が電
力供給母線上のピーク電圧以上であることを前提として
いるが、その電圧値は、風力発電であれば風力の強さに
依存し、太陽熱発電であれば日射状態に依存する。
【0083】続いて、本発明の第2の具体例として示す
電力変換装置を、図8を用いて説明する。図8は、電力
変換装置に接続して用いるステップアップ型スイッチン
グレギュレータを示している。
【0084】第2の具体例として示す電力変換装置は、
発電装置23と電力変換装置との間にステップアップ型
スイッチングレギュレータを挿入することにより、自然
エネルギ電力変換部16からの発生電圧が電力供給母線
17のピーク電圧より低い場合であっても、力率をほぼ
1にすることを可能としている。ただし、第2の具体例
として示す電力変換装置において、第1の具体例として
示す電力変換装置と同一の番号によって表す構成につい
ては、同一の機能及び作用を有することとし、説明を省
略する。
【0085】図8における端子19a”と端子19b”
は、図1における端子19aと端子19bの自然エネル
ギ電力変換部16側にそれぞれ接続され、19a’と端
子19b’は、端子19aと端子19bの電力変換装置
側にそれぞれ接続される。
【0086】キャパシタンス58は、電力供給母線の電
力が交流の場合、その交流の周期に比べて十分長い時
間、一定の電圧を維持できるように容量の大きさが選択
されている。インダクタンス55は、電気エネルギを一
時的に磁気エネルギに変換し、スイッチ素子56がオフ
となったとき、キャパシタンス58に電気エネルギとし
て放出することにより電圧を上昇する。ダイオード57
は、端子19a’側から端子19a”側へ電流が逆流す
るのを防いでいる。また、ダイオード57は、電力供給
母線の電力が直流の場合、その電圧変動周期に比べて十
分長い期間、一定の電圧を維持できるように容量の大き
さが選択されている。
【0087】キャパシタンス58の電圧は、PWM変調
部59からのPWM変調信号によってスイッチ素子56
がオン又はオフされることで所定の値にされる。
【0088】ここで、基準電圧生成部60は、上述の所
定の電圧を維持するための基準となる電圧を生成してい
る。
【0089】このように、本発明の第2の具体例として
示す電力変換装置は、例えば、自然エネルギを使用して
発電する発電装置からの電力が給電されているような場
合、風力発電による発電装置であれば風力の低下、ま
た、太陽熱発電による発電装置であれば日射の低下等に
より、発電装置の出力電圧が電力供給母線17の電圧を
下回ったとしても、安定して力率をほぼ1にすることが
できる。
【0090】次に、本発明の第3の具体例として示す電
力変換装置を、図9を用いて説明する。第3の具体例と
して示す電力変換装置は、具体的に、風力発電によって
電力を生成する自然エネルギ電力変換部を有する発電装
置から電力の供給を受けるものである。ただし、第3の
具体例として示す電力変換装置において、第1の具体例
として示す電力変換装置と同一の番号によって表す構成
については、同一の機能及び作用を有することとし、説
明を省略する。
【0091】ここでは、発電装置における自然エネルギ
電力変換部は、図9に示すように、プロペラ92と直流
発電機93とを備えている。直流発電機93は、他励発
電機であり、その界磁95及び界磁96には、界磁コイ
ル97と界磁コイル98がそれぞれ設けられている。発
電装置は、プロペラ92で風を受け、その回転力を直流
発電機93の回転子94に伝える。
【0092】界磁コイル97及び界磁コイル98は、図
6に詳細を示した電力制御部15における電力素子制御
部27で発生された絶対値信号50を電力増幅器99で
増幅して電流として導通する。
【0093】この場合、界磁95及び界磁96の磁気飽
和がない範囲であって、且つ残留磁化がないとすれば、
起電圧Eは、界磁電流100の値をI、直流発電機の回
転数をNとすると、以下の式(3)で表される。 E=k・N・I・・・(3) ここで、kは、直流発電機固有の定数である。この式
(3)では、磁気飽和、残留磁化により誤差が生じる
が、この誤差は、許容範囲内である。
【0094】式(3)は、界磁電流が増加して起電圧が
上昇した場合、プロペラ92の負荷が増加して回転数が
低下することを表している。一方、起電圧が減少し発生
電力が低下した場合、界磁電流が減少してプロペラ92
の負荷が軽減され、回転数が増加することを表してい
る。
【0095】このように、本発明の第3の具体例として
示す電力変換装置は、直流発電機からの電力供給が少な
いときは、機械的な負荷が軽くなるため、風力エネルギ
を蓄えることができる。また、プロペラ92と回転子9
4との間の回転モーメントにより、電力供給母線17の
周波数変化よりも十分緩やかな電力変動となるため、起
電力の大きさと界磁電流100とは相似形を維持でき
る。
【0096】したがって、本発明の第3の具体例として
示す電力変換装置は、界磁電流を制御することにより、
風力によって生じた回転の運動エネルギを無駄なく電気
エネルギとして電力供給母線17に供給できる。
【0097】続いて説明する本発明の第4の具体例とし
て示す電力変換装置は、電力供給母線17が一般家庭用
の商用AC100Vの電力線の場合に適用できる構成例
である。電力変換装置の構成は、第1の具体例として示
した電力変換装置1と同一であるが、第4の具体例とし
て示す電力変換装置では、電力供給母線17とこの電力
変換装置との間に、図10に示す回路を挿入する。
【0098】図11(a)にインバータ部69へのイン
バータ入力電圧83の波形を示し、図11(b)にT
(トランス)1_72の2次側における2次側電圧84
の波形を示し、図11(c)にキャパシタンス71の両
端の電圧波形を示し、図11(d)に端子18a及び端
子18bから電力供給母線17へ給電される電流86の
波形を示し、図11(e)にスイッチ素子61乃至スイ
ッチ素子64のオン/オフ特性を示す。
【0099】スイッチ素子61乃至スイッチ素子64と
してトランジスタを使用した場合、この具体例では、各
々のベースにトランスを使用してベース駆動電圧65乃
至ベース駆動電圧68を印加する。電力供給母線17に
供給される電力が直流の場合、トランスが使用できない
ため、電圧供給母線17の極性に応じたベース駆動電圧
が発生できれば、トランス以外の構成を用いてスイッチ
素子を駆動してもよい。
【0100】図11に示すインバータ部69へのインバ
ータ入力電圧83の波形は、周知のダウン型スイッチン
グレギュレータを使用すれば、0Vから所定電圧までの
任意の電圧が容易に生成できる。このとき、ダウン型ス
イッチングレギュレータの電圧を制御するための制御信
号としては、図6に示す絶対値検出部42からの絶対値
信号50を使用することができる。このとき、効率面か
ら、パルス・デューティが100%であることが好まし
い。
【0101】T1_72は、インバータの周波数に対応
した数キロヘルツから数百キロヘルツの周波数領域で使
用するトランスである。トランスのサイズは、一般に周
波数に反比例して小型化できるため、高周波数になるほ
ど、小さなサイズで大きな電力を伝送できる。
【0102】商用の電力供給線側とインバータ側とは、
トランスT1_72によって分離されているため、トラ
ンスT1_72を適切に設計することにより、感電の防
止と安全規格に対する対策が行える。また、トランスT
2_73は、商用の低い周波数で使用するものであり、
その電力は、スイッチ素子が制御される程度であればよ
く、小型のトランスが適用できる。
【0103】また、インダクタンス70は、インバータ
の周波数でインダクタンス成分を有すれば十分である。
したがって、このインダクタンスも周波数を高くするこ
とにより小型化できる。インダクタンス70は、インバ
ータの高周波成分を減衰させると同時に、インバータ出
力の正側及び負側の電流のバランスをとって、図示しな
いインバータ素子を安定に動作させる役割も有してい
る。
【0104】キャパシタンス71は、インバータ周波数
に対しては十分インピーダンスが低いが、電力供給母線
の数十ヘルツに対しては、高いインピーダンスを示す容
量に設定される。したがって、電力供給母線からの電流
がインバータ側に逆流しようとしても、ダイオード79
乃至ダイオード82により阻止されるとともに、キャパ
シタンス71を通過する電流も小さい。そのため、常時
接続していても電力供給母線17には、殆ど影響を与え
ない。抵抗74乃至抵抗78は、スイッチ素子のベース
電流制限のために設けられている。
【0105】電力供給母線17が商用電力線の場合、所
定の安全規格を満たす仕様の絶縁材を用いて、電力変換
装置と自然エネルギ電力変換部とを絶縁するとともに、
所定の沿面距離、空間距離を保った設計が必要となるた
め、装置自体が大型化してしまうが、第4の具体例とし
て示す電力変換装置によれば、力率をほぼ1に保ちなが
ら、電力供給母線と電力変換装置の構成要素とを分離す
ることができるため、感電を防止できる。また、沿面距
離、空間距離に関しては、所定の安全規格に拘束される
ことがないために装置の小型化が達成される。
【0106】次に、本発明の第5の具体例として示す電
力変換装置は、第4の具体例として示すインバータ部6
3に供給されるインバータ入力電圧83を一定にしたも
のである。図12(a)にインバータ部69へのインバ
ータ入力電圧83の波形を示し、図12(b)にT(ト
ランス)1_72の2次側における2次側電圧84の波
形を示し、図12(c)にキャパシタンス71の両端の
電圧波形を示し、図12(d)に端子18a及び端子1
8bから電力供給母線17へ給電される電流86の波形
を示し、図12(e)にスイッチ素子61乃至スイッチ
素子64のオン/オフ特性を示す。
【0107】インバータ入力電圧83を一定とし、イン
バータの波形をPWM制御により振幅方向の変化をパル
ス・デューティに変換し、トランスT1を経由した後、
インダクタンス70とキャパシタンス71により再び振
幅方向に変化させるようしたものである。この場合、第
4の具体例と比べて、インバータの前に設置するダウン
型スイッチングレギュレータが不用である分、簡素化さ
れるという利点がある。また、これらの制御、PWM波
の発生等は、全てDSP制御により容易に実施可能であ
る。
【0108】以上説明したように、補助電源として自然
エネルギ電力変換部16を備える上述した各具体例で
は、電力変換装置は、自然エネルギ電力変換部16によ
って生成された電力を電力供給母線17に対して給電す
ることもできる。
【0109】つまり、上述した電力変換装置は、何らか
の理由によって電力供給母線17上の発電機からの電力
が断たれた場合や電力供給母線17の一部に障害が発生
した場合、電力供給母線17を発電機から切り離し、補
助電源として備えている発電装置23を用いることによ
って電力の回復を図ることができる。或いは、被害を受
けた箇所以前の電力供給母線17を切り離し、発電装置
23から被害を受けていない電力供給母線に対して給電
することによって、小エリア区間で電力の回復を図るこ
とができる。
【0110】以下に、このような電力変換装置を第6の
具体例として説明する。第6の具体例として示す電力供
給装置は、電力供給母線17が一般家庭用の商用AC1
00Vの電力線としての電力供給母線17に接続されて
いる。また、電力変換装置は、電力供給母線17に接続
されている各家庭に備えられているとする。この場合、
何らかの理由によって電力供給母線17上の発電機(発
電所)からの電力が断たれた場合や電力供給母線17の
一部に障害が発生した等の場合、電力供給母線17を発
電機(発電所)から切り離し、補助電源として各家庭に
備えられている発電装置23を用いて電力の回復を図る
ことができる。
【0111】発電機からの電力が断たれる場合として
は、天災、災害、事故等による発電所の被害が想定さ
れ、電力供給母線17の一部に障害が発生した場合につ
いては、天災、災害、事故等による電力供給母線17の
切断、ショート等が想定される。
【0112】特に、発電所からの電力供給は、既に断た
れているが、電力供給母線17は、給電線としての機能
を果たしている場合、電力供給母線17を障害部分から
切り離して使用することができる。ただし、この場合、
電力供給母線17に接続される各電力変換装置が電力供
給母線に対して一斉に電力を供給すると、仮に各電力変
換装置の電力供給能力に大きな優劣がないとすれば、電
力変換装置のうちの何れかが基準であるか定める必要が
ある。
【0113】また、各自が電力供給母線17から電力を
とるときの負荷の力率が1でなければ、電力供給母線1
7に給電する給電側の給電波形を確定することができな
いため、全ての負荷は、本発明の各具体例として示した
電力変換装置のように、力率がほぼ1に設定されている
ことが前提である。
【0114】力率を1に近づける方法としては、力率改
善法が周知の技術である。インダクティブな負荷に進相
コンデンサを付加し、キャパシテイブな負荷にインダク
タを付加して力率を改善するものである。ここで、イン
ダクティブな負荷とは、印加電圧に対して電流波形の位
相が遅れる負荷であり、キャパシテイブな負荷とは、印
加電圧に対して電流波形の位相が進む負荷である。
【0115】また場合によっては、力率1の状態で電力
を取りこみ、その後インバータによって電力供給母線1
7と同じ電圧波形を作り出すことで力率の改善を図るこ
とも可能である。このような手法によって、負荷の力率
を1にすることは、容易である。
【0116】図13に、本発明の第6の具体例として示
す電力変換装置の基準信号制御部を示す。図13に示す
基準信号制御部は、図2に示す構成に加えて、更に、基
準電圧発生部87と切替部88と過電圧及び減電圧検出
部90とを備えている。なお、図13において、先の図
面と同一の番号を付した構成に関しては、同一の機能及
び作用を有することとし説明を省略する。
【0117】基準電圧発生部87は、更に具体的には、
例えば、変調された所定のタイミング信号を無線を介し
て受信し復調するタイミング信号受信部とこのタイミン
グ信号に基づいて基準波形信号89を発生する部分とか
らなる。基準波形信号89の発生手段としては、例え
ば、予め基準信号波形をROMに記憶させ、アドレスを
順次インクリメントさせて時系列データを発生するもの
であれば使用できる。
【0118】ここでは、タイミング信号を受信する毎に
ROMのアドレスを所定の値にセットすることにより、
タイミング信号が連続して細密に送られなくとも同期を
とることができる。そのため、非常用の通信手段と本具
体例のタイミング信号送出手段は兼用できる。
【0119】例として、タイミング信号が10分間に1
回送信される場合について説明する。更に具体的には、
タイミング信号は、10分間に1回送信されるものと
し、その間を電力変換装置のなかで作り出した時間信号
で補間して、ROMのアドレスを更新する場合について
説明する。
【0120】周知の水晶発信子等によれば10−6程度
の時間精度を確保できる。そのため、電力供給母線17
の周波数が60ヘルツの場合、10分間に生じる波形周
期の誤差は、式(4)によって表すことができる。 60(周期)*60(秒)*10(分)*10−6 =0.036(周期) (4) また、60キロヘルツのサンプルクロックで60ヘルツ
の正弦波を作り出すとすれば、1/1000精度で周期
が確定するため、この精度0.001を加算したとして
も、0.037周期の誤差しか生じないことになる。こ
のとき、誤差周期を式(5)により単位変換する。 360(度)*0.037=13(度) (5) このとき、力率は、式(6)のようになる。 力率=cos13°=0.97 (6) 10分毎に無線送信されたタイミング信号によって発生
波形をリセットして校正することによって、力率の悪化
は、殆ど無視できることになる。
【0121】したがって、基準波形信号89に相似した
電流が電力供給母線17に流れ込むことになる。電力供
給母線17から電力を得ている全ての負荷の力率が1
で、電力供給母線17に供給する電力変換装置の力率も
1であれば、電力供給母線17の電圧は、基準電圧発生
部87からの基準波形信号89と相似形になる。
【0122】しかし、各電力変換装置から、電力供給母
線に対して給電されれば、電力供給母線の電圧は、徐々
に上昇していくことになる。そのため、電力供給母線1
7の電圧波形信号39を検出するための過電圧及び減電
圧検出部90を設けることが望ましい。過電圧及び減電
圧検出部90を備えることによって、電力供給母線17
が所定の電圧を超えている場合には電力供給母線17へ
の給電を中止する。また、送電側に比べて負荷側の消費
量が大きい場合は、電圧が所定の電圧値を下回り電力供
給能力の限界を超えているため、同様に、電力供給母線
17への給電を中止する。
【0123】このような給電の制御は、過電圧及び減電
圧検出部90からの異常検出信号を受信した場合、乗算
係数44を0にすることによって、容易に実現可能であ
る。
【0124】また、電力変換装置から電力供給母線に対
する給電をやめて、電力供給母線17の電圧と基準電圧
発生部87からの基準波形信号89とを比較し電力供給
母線17における給電状況を判断した後、電力供給母線
17の電圧波形信号39に基づいて電力変換装置を動作
させるか、又は、基準波形信号89を基準として動作さ
せるかを自動で切り替えることもできる。
【0125】すなわち、過電圧及び減電圧検出部39
は、電圧波形信号39の電圧のピーク値、平均電圧値、
若しくは実効値が所定の範囲であることを検知し、基準
波形信号89と電圧波形信号39とが所定の関係にある
場合は、適正に電力供給母線17対する給電が行われて
いるとして、電力変換装置は、電圧波形信号39に基づ
いて給電量を制御し、基準波形信号89と電圧波形信号
39とが所定の関係にない場合は、電力変換装置は、基
準波形信号89に基づいて電力供給母線17に対する給
電を制御する。
【0126】ここで、基準波形信号89と電圧波形信号
39とが所定の関係にある場合とは、例えば、一定期間
にわたって、基準波形信号89と電圧波形信号39との
零クロス点の位相が同じ値に保たれている場合、基準波
形信号89の1周期にわたる間の基準波形信号89と電
圧波形信号39との相互相関関数が数周期にわたって同
じ値をとる場合、基準波形信号89と電圧波形信号39
との位相をシフトレジスタで調整した後、基準波形信号
89と電圧波形信号39との比を算出し、その値が一定
値を保っている場合等を示している。
【0127】基準波形信号89と電圧波形信号39との
間の、上述したような関係の検出、上述した自動切替タ
イミング設定もまた、DSPにより容易に実現可能であ
る。この切替制御を実行する部分は、図13では切替部
88として示されている。
【0128】以上のように、本発明の第6の具体例とし
て示す電力変換装置によれば、発電機(発電所)から供
給されるべき電力が遮断された場合であっても、小エリ
ア区間で電力の回復を図ることができる。このとき、各
発電装置から電力供給母線へ流れる電流は、タイミング
信号により完全に同期がとられているため、電力供給母
線17の電圧は、基準電圧発生部87からの基準波形信
号89と相似形になる。したがって、力率の悪化が殆ど
無視でき、無駄な電力損失を防止できる。
【0129】なお、本発明は、上述した実施の形態のみ
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲において種々の変更が可能であることは、勿論であ
る。
【0130】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る電力変換装置は、電力供給母線の電圧波形信号を検出
する電圧波形検出手段と、電圧波形信号に所定の乗算係
数を乗算することにより基準レベル信号を生成する乗算
手段と、電力供給母線に対して給電される電流の大きさ
を検出する電流検出手段と、基準レベル信号と電流との
差を比較し比較出力信号を生成する比較手段と、比較出
力信号に応じて基準レベル信号を変更することにより電
力供給母線に対する給電を制御する電力制御手段とを備
える。
【0131】特に、電力制御手段は、比較出力信号が所
定の閾値を超えた場合、乗算係数の値を減少させ、比較
出力信号が所定の閾値を超えない場合、乗算係数の値を
増加する。
【0132】したがって、本発明に係る電力変換装置に
よれば、電力供給母線上の電圧と電力変換装置から電力
供給母線に供給される電流が相似形になるようにフィー
ドバック制御されるため、力率が1に近い状態での給電
が可能となる。また、本発明に係る電力変換装置では、
電力供給母線の送電波形によらず、力率を略1に保持す
ることができる。具体的には、電力制御手段においてパ
ルス幅変調により電力供給母線に対する給電を制御する
ことで力率をほぼ1に保つとともに電力損失を抑制する
ことができる。
【0133】また、本発明に係る電力変換装置に対して
自然エネルギから電力を生成して給電している発電装置
が界磁巻線を有する他励式直流発電装置である場合、電
力制御手段は、比較出力信号の絶対値に応じて基準レベ
ル信号を変更することで電力供給母線に対する給電を制
御することによって、力率を略1に保ちながら他励式直
流発電装置の回転エネルギを有効に電力供給母線に対し
て供給することができる。更に、この電力変換装置は、
他励式直流発電装置から供給される電力量が減少したこ
とを検知し、他励式直流発電装置の界磁電流を減少する
ことによって、給電電流を減少させることができる。こ
れにより、力率を略1に保持し、他励式直流発電装置の
回転負荷を減少させることができる。
【0134】また、この電力変換装置は、更に、比較出
力信号の絶対値に基づいて振幅が変化する方形波で表さ
れる電力を発生する電力発生手段と、方形波の電力を絶
縁分離する電力分離手段と、分離された電力を整流し整
流電力を得る平滑手段と、整流電力の極性を電力供給母
線に供給される電圧の極性変化に基づいて切り替える電
力極性切替手段とを備え、電力制御手段は、比較出力信
号に応じて基準レベル信号を変更することにより電力供
給母線に対する給電を制御する。
【0135】この構成では、電力変換装置は、電力供給
母線とこの電力変換装置の多くの構成部分が電力供給母
線と絶縁されているため、感電を防止することができ
る。また、沿面距離、空間距離を安全規格に拘束されな
いため、装置の小型化が実現される。
【0136】また、本発明に係る電力変換装置は、発電
装置により発電された電力を電力供給母線に対して供給
する電力変換装置において、所定の間隔で外部より発せ
られる基準タイミング信号を受信し復調するタイミング
信号受信手段と、復調された基準タイミング信号に基づ
いて基準波形信号を発生する基準波形信号発生手段と、
基準波形信号発生手段によって発生された基準波形信号
に所定の乗算係数を乗算することにより基準レベル信号
を生成する乗算手段と、電力供給母線に対して給電され
る電流の大きさを検出する電流検出手段と、基準レベル
信号と電流との差を比較し比較出力信号を生成する比較
手段と、比較出力信号に応じて基準レベル信号を変更す
ることにより電力供給母線に対する給電を制御する電力
制御手段とを備える。
【0137】したがって、本発明に係る電力変換装置
は、発電装置から電力供給母線へ流れる電流がタイミン
グ信号により完全に同期がとられているため、無駄な電
力の損失なく電力供給母線に給電できる。そのため、電
力供給母線に本来発電施設から送電されるべき電力の供
給が遮断された場合であっても、小地域で電力を賄うこ
とができる。
【0138】また、上述した目的を達成するため、本発
明に係る電力変換方法は、電力供給母線の電圧波形信号
を検出する電圧波形検出工程と、電圧波形信号に所定の
乗算係数を乗算することにより基準レベル信号を生成す
る乗算工程と、電力供給母線に対して給電される電流の
大きさを検出する電流検出工程と、基準レベル信号と電
流との差を比較し比較出力信号を生成する比較工程と、
比較出力信号に応じて基準レベル信号を変更することに
より電力供給母線に対する給電を制御する電力制御工程
とを有する。
【0139】特に、電力制御工程では、比較出力信号が
所定の閾値を超えた場合、乗算係数の値を減少し、比較
出力信号が所定の閾値を超えない場合、乗算係数の値を
増加する。
【0140】したがって、本発明に係る電力変換方法に
よれば、電力供給母線上の電圧と電力変換装置から電力
供給母線に供給される電流が相似形になるようにフィー
ドバック制御されるため、力率が1に近い状態での給電
が可能となる。また、本発明に係る電力変換方法では、
電力供給母線の送電波形によらず、力率を略1に保持す
ることができる。具体的には、電力制御工程においてパ
ルス幅変調により電力供給母線に対する給電を制御する
ことで力率をほぼ1に保つとともに電力損失を抑制する
ことができる。
【0141】また、本発明に係る電力変換方法では、自
然エネルギから電力を生成して給電している発電装置が
界磁巻線を有する他励式直流発電装置である場合、電力
制御工程では、比較出力信号の絶対値に応じて基準レベ
ル信号を変更することで電力供給母線に対する給電を制
御することによって、力率を略1に保ちながら他励式直
流発電装置の回転エネルギを有効に電力供給母線に対し
て供給することができる。更に、この電力変換方法で
は、他励式直流発電装置から供給される電力量が減少し
たことを検知し、他励式直流発電装置の界磁電流を減少
することによって、給電電流を減少させることができ
る。これにより、力率を略1に保持し、他励式直流発電
装置の回転負荷を減少させることができる。
【0142】また、この電力変換方法には、比較出力信
号の絶対値に基づいて振幅が変化する方形波で表される
電力を発生する電力発生工程と、方形波の電力を絶縁分
離する電力分離工程と、分離された電力を整流し整流電
力を得る平滑工程と、整流電力の極性を電力供給母線に
供給される電圧の極性変化に基づいて切り替える電力極
性切替工程とが含まれ、電力制御工程では、比較出力信
号に応じて基準レベル信号が変更されることにより電力
供給母線に対する給電が制御される。
【0143】この場合、電力供給母線とこの電力変換方
法に基づく電力変換装置の多くの構成部分が電力供給母
線と絶縁されるため、感電を防止することができる。ま
た、沿面距離、空間距離を安全規格に拘束されないた
め、装置の小型化が実現される。
【0144】また、本発明に係る電力変換方法は、発電
装置により発電された電力を電力供給母線に対して供給
する電力変換方法であって、所定の間隔で外部より発せ
られる基準タイミング信号を受信し復調するタイミング
信号受信工程と、復調された基準タイミング信号に基づ
いて基準波形信号を発生する基準波形信号発生工程と、
基準波形信号発生工程において発生された基準波形信号
に所定の乗算係数を乗算することにより基準レベル信号
を生成する乗算工程と、電力供給母線に対して給電され
る電流の大きさを検出する電流検出工程と、基準レベル
信号と電流との差を比較し比較出力信号を生成する比較
工程と、比較出力信号に応じて基準レベル信号を変更す
ることにより電力供給母線に対する給電を制御する電力
制御工程とを有している。
【0145】したがって、本発明に係る電力変換方法に
よれば、発電装置から電力供給母線へ流れる電流がタイ
ミング信号により完全に同期がとられているため、無駄
な電力の損失なく電力供給母線に給電できる。そのた
め、電力供給母線に本来発電施設から送電されるべき電
力の供給が遮断された場合であっても、小地域で電力を
賄うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体例として示す電力変換装置の構成
を示す構成図である。
【図2】本発明の具体例として示す電力変換装置におけ
る基準信号制御部の詳細な構成を示す構成図である。
【図3】本発明の具体例として示す電力変換装置におけ
る電力制御部の詳細な構成を示す構成図である。
【図4】図4(a)は、乗算係数が異なる場合のそれぞ
れの乗算係数における電圧波形信号39を示す図であ
り、図4(b)は、電圧波形信号39に対応する基準レ
ベル信号25の変化を示す図であり、図4(c)は、電
圧波形信号39に対する電流信号24の変化を示す図で
あり、図4(d)は、電圧波形信号39に対する比較出
力信号26の変化を示す図である。
【図5】図5(a)乃至図5(b)は、スイッチ素子制
御信号35乃至38における比較出力信号の微少部分に
対応する信号を示す図であり、図5(e)は、図4
(d)に示した比較出力信号を拡大して示す図である。
【図6】本発明の具体例として示す電力変換装置の電力
制御部における電力素子制御部の構成を示す構成図であ
る。
【図7】図7(a)は、補償後制御信号の変化を示す図
であり、図7(b)は、補償後制御信号に対する絶対値
信号の変化を示す図であり、図7(c)は、絶対値信号
に対する変調信号を示す図であり、図7(d)は、絶対
値信号に対するPWM信号を示す図であり、図7(e)
は、絶対値信号に対する極性信号を示す図であり、図7
(f)は、絶対値信号に対する正極側PWM信号を示す
図であり、図7(g)は、絶対値信号に対する負極側P
WM信号を示す図である。
【図8】本発明の第2の具体例として示す電力変換装置
に接続して用いるステップアップ型スイッチングレギュ
レータの構成を示す構成図である。
【図9】本発明の第3の具体例として示す電力変換装置
に給電する風力発電装置の構成を示す構成図である。
【図10】本発明の第4の具体例として示す電力変換装
置に用いるインバータ回路の構成を示す構成図である。
【図11】図11(a)は、インバータ部へのインバー
タ入力電圧の波形を示す図であり、図11(b)は、ト
ランス1の2次側における2次側電圧84の波形を示す
図であり、図11(c)は、キャパシタンス71の両端
の電圧波形示す図であり、図11(d)は、端子18a
及び端子18bから電力供給母線へ給電される電流の波
形を示す図であり、図11(e)は、スイッチ素子61
乃至スイッチ素子64のオン/オフ特性を示す図であ
る。
【図12】図12(a)は、インバータ部へのインバー
タ入力電圧の波形を示す図であり、図12(b)は、ト
ランス1の2次側における2次側電圧84の波形を示す
図であり、図12(c)は、キャパシタンス71の両端
の電圧波形示す図であり、図12(d)は、端子18a
及び端子18bから電力供給母線へ給電される電流の波
形を示す図であり、図12(e)は、スイッチ素子61
乃至スイッチ素子64のオン/オフ特性を示す図であ
る。
【図13】本発明の第6の具体例として示す電力変換装
置に用いる基準信号制御部の構成を示す構成図である。
【図14】一般家庭に供給されている商用AC100V
の電源の一般的な電力供給方式について示す図である。
【符号の説明】 1 電力変換装置、11 、電圧波形検出部、12 電
流検出部、13 比較部、14 基準信号制御部、15
電力制御部、16 自然エネルギ電力変換部、17
電力供給母線、18a 端子、18b 端子、19a
端子、19b端子、20a 端子、20b 端子、21
電流センサ、22 補償後制御信号、23 発電装
置、24 電流信号、25 基準レベル信号、26 比
較出力信号、27 電力素子制御部、28 インダクタ
ンス、29 インダクタンス、30 キャパシタンス、
31,34,33,34 スイッチ素子、35,36,
37,38 スイッチ素子制御信号、39 電圧波形信
号、40 閾値検出及び乗算係数発生部、41 乗算
器、42 絶対値検出部、43 位相補償部、44乗算
係数、45 PWM変調部、46 鋸波発生部、47
極性検出部、48,49 レベル変換部、50 絶対値
信号、51 変調信号、52 極性信号、53 正側P
WM信号、54 負側PWM信号、55 インダクタン
ス、56 スイッチ素子、57 ダイオード、58 キ
ャパシタンス、59 PWM変調部、60 基準電圧生
成部、61 スイッチ素子、62,63,64 スイッ
チ素子、65,66,67,68 ベース駆動電圧、6
9 インバータ部、70 インダクタンス、71 キャ
パシタンス、72,73 トランス、74,75,7
6,77,78 抵抗、79,80,81,82 ダイ
オード、83 インバータ入力電圧、84 2次側電
圧、85 切替部、86 電流、87 基準電圧発生
部、88 切替部、89 基準波形信号、90 過電圧
及び減電圧検出部、91PWM信号、92 プロペラ、
93 直流発電機、94 回転子、95,96界磁、9
7,98 界磁コイル、99 電力増幅器、100 界
磁電流

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定波形の電力が供給されている電力供
    給母線から給電する又は発電装置により発電された電力
    を電力供給母線に対して供給する電力変換装置におい
    て、 上記電力供給母線の電圧波形信号を検出する電圧波形検
    出手段と、 上記電圧波形信号に所定の乗算係数を乗算することによ
    り基準レベル信号を生成する乗算手段と、 上記電力供給母線に対して給電される電流の大きさを検
    出する電流検出手段と、 上記基準レベル信号と上記電流との差を比較し比較出力
    信号を生成する比較手段と、 上記比較出力信号に応じて上記基準レベル信号を変更す
    ることにより上記電力供給母線に対する給電を制御する
    電力制御手段とを備えることを特徴とする電力変換装
    置。
  2. 【請求項2】 上記電力制御手段は、上記比較出力信号
    が所定の閾値を超えた場合、乗算係数の値を減少させ、
    上記比較出力信号が所定の閾値を超えない場合、乗算係
    数の値を増加することを特徴とする請求項1記載の電力
    変換装置。
  3. 【請求項3】 上記電力制御手段は、パルス幅変調によ
    り上記電力供給母線に対する給電を制御することを特徴
    とする請求項1記載の電力変換装置。
  4. 【請求項4】 上記発電装置は、界磁巻線を有する他励
    式直流発電装置であり、上記電力制御手段は、上記比較
    出力信号の絶対値に応じて上記基準レベル信号を変更す
    ることにより上記電力供給母線に対する給電を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 上記比較出力信号の絶対値に基づいて振
    幅が変化する方形波で表される電力を発生する電力発生
    手段と、 上記方形波の電力を絶縁分離する電力分離手段と、 上記分離された電力を整流し整流電力を得る平滑手段
    と、 上記整流電力の極性を上記電力供給母線に供給される電
    圧の極性変化に基づいて切り替える電力極性切替手段と
    を備え、 上記電力制御手段は、上記比較出力信号に応じて上記基
    準レベル信号を変更することにより上記電力供給母線に
    対する給電を制御することを特徴とする請求項1記載の
    電力変換装置。
  6. 【請求項6】 上記電力発生手段は、上記比較出力信号
    の絶対値に応じて、オン期間をオン期間とオフ期間との
    和で割った値であるパルス・デューティが変化する方形
    波で表される電力を発生することを特徴とする請求項5
    記載の電力変換装置。
  7. 【請求項7】 発電装置により発電された電力を電力供
    給母線に対して供給する電力変換装置において、 所定の間隔で外部より発せられる基準タイミング信号を
    受信し復調するタイミング信号受信手段と、 上記復調された基準タイミング信号に基づいて基準波形
    信号を発生する基準波形信号発生手段と、 上記基準波形信号発生手段によって発生された基準波形
    信号に所定の乗算係数を乗算することにより基準レベル
    信号を生成する乗算手段と、 上記電力供給母線に対して給電される電流の大きさを検
    出する電流検出手段と、 上記基準レベル信号と上記電流との差を比較し比較出力
    信号を生成する比較手段と、 上記比較出力信号に応じて上記基準レベル信号を変更す
    ることにより上記電力供給母線に対する給電を制御する
    電力制御手段とを備えることを特徴とする電力変換装
    置。
  8. 【請求項8】 所定波形の電力が供給されている電力供
    給母線から給電する又は発電装置により発電された電力
    を電力供給母線に対して供給する際の電力変換方法にお
    いて、 上記電力供給母線の電圧波形信号を検出する電圧波形検
    出工程と、 上記電圧波形信号に所定の乗算係数を乗算することによ
    り基準レベル信号を生成する乗算工程と、 上記電力供給母線に対して給電される電流の大きさを検
    出する電流検出工程と、 上記基準レベル信号と上記電流との差を比較し比較出力
    信号を生成する比較工程と、 上記比較出力信号に応じて上記基準レベル信号を変更す
    ることにより上記電力供給母線に対する給電を制御する
    電力制御工程とを有することを特徴とする電力変換方
    法。
  9. 【請求項9】 上記電力制御工程では、上記比較出力信
    号が所定の閾値を超えた場合、乗算係数の値を減少し、
    上記比較出力信号が所定の閾値を超えない場合、乗算係
    数の値を増加することを特徴とする請求項8記載の電力
    変換方法。
  10. 【請求項10】 上記電力制御工程では、パルス幅変調
    により上記電力供給母線に対する給電が制御されること
    を特徴とする請求項8記載の電力変換方法。
  11. 【請求項11】 上記発電装置は、界磁巻線を有する他
    励式直流発電装置であり、上記電力制御工程では、上記
    比較出力信号の絶対値に応じて上記基準レベル信号が変
    更されることにより上記電力供給母線に対する給電が制
    御されることを特徴とする請求項8記載の電力変換方
    法。
  12. 【請求項12】 上記比較出力信号の絶対値に基づいて
    振幅が変化する方形波で表される電力を発生する電力発
    生工程と、 上記方形波の電力を絶縁分離する電力分離工程と、 上記分離された電力を整流し整流電力を得る平滑工程
    と、 上記整流電力の極性を上記電力供給母線に供給される電
    圧の極性変化に基づいて切り替える電力極性切替工程と
    を有し、 上記電力制御工程では、上記比較出力信号に応じて上記
    基準レベル信号が変更されることにより上記電力供給母
    線に対する給電が制御されることを特徴とする請求項8
    記載の電力変換方法。
  13. 【請求項13】 上記電力発生工程では、上記比較出力
    信号の絶対値に応じて、オン期間をオン期間とオフ期間
    との和で割った値であるパルス・デューティが変化する
    方形波で表される電力が生成されることを特徴とする請
    求項12記載の電力変換方法。
  14. 【請求項14】 発電装置により発電された電力を電力
    供給母線に対して供給する電力変換方法において、 所定の間隔で外部より発せられる基準タイミング信号を
    受信し復調するタイミング信号受信工程と、 上記復調された基準タイミング信号に基づいて基準波形
    信号を発生する基準波形信号発生工程と、 上記基準波形信号発生工程において発生された基準波形
    信号に所定の乗算係数を乗算することにより基準レベル
    信号を生成する乗算工程と、 上記電力供給母線に対して給電される電流の大きさを検
    出する電流検出工程と、 上記基準レベル信号と上記電流との差を比較し比較出力
    信号を生成する比較工程と、 上記比較出力信号に応じて上記基準レベル信号を変更す
    ることにより上記電力供給母線に対する給電を制御する
    電力制御工程とを有することを特徴とする電力変換方
    法。
JP2001191773A 2001-06-25 2001-06-25 電力変換装置及び電力変換方法 Withdrawn JP2003009543A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191773A JP2003009543A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 電力変換装置及び電力変換方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191773A JP2003009543A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 電力変換装置及び電力変換方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003009543A true JP2003009543A (ja) 2003-01-10

Family

ID=19030340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001191773A Withdrawn JP2003009543A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 電力変換装置及び電力変換方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003009543A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014147283A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Boeing Co インバータシステムの循環電流を制御するための装置と方法
WO2017056359A1 (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 符号変調器、符号復調器、及び、コントローラ
US9641188B1 (en) 2015-10-23 2017-05-02 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Power router apparatus for generating code-modulated powers
WO2018159544A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力伝送システム
WO2018159547A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力伝送システム

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014147283A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Boeing Co インバータシステムの循環電流を制御するための装置と方法
WO2017056359A1 (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 符号変調器、符号復調器、及び、コントローラ
US10468960B2 (en) 2015-09-29 2019-11-05 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Code modulator for code-modulating power with modulation code, code demodulator for code-demodulating code-modulated power with demodulation code, and controller thereof
US9641188B1 (en) 2015-10-23 2017-05-02 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Power router apparatus for generating code-modulated powers
WO2018159544A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力伝送システム
WO2018159547A1 (ja) * 2017-03-03 2018-09-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力伝送システム
JPWO2018159547A1 (ja) * 2017-03-03 2019-12-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力伝送システム
JPWO2018159544A1 (ja) * 2017-03-03 2019-12-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力伝送システム
US10784716B2 (en) 2017-03-03 2020-09-22 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Power transmission system preventing power transmission efficiency from degrading due to delay
US11038355B2 (en) 2017-03-03 2021-06-15 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Power transmission system preventing power transmission efficiency from degrading due to delay, and capable of reducing effects of high frequency noise
JP7033714B2 (ja) 2017-03-03 2022-03-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力伝送システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10651724B2 (en) Systems and methods for increasing output current quality, output power, and reliability of grid-interactive inverters
US10476403B2 (en) Multiphase power converter circuit and method
US8031495B2 (en) Prediction scheme for step wave power converter and inductive inverter topology
US9647574B2 (en) Multi-stage power inverter
US9077262B2 (en) Cascaded switching power converter for coupling a photovoltaic energy source to power mains
US7986539B2 (en) Method and apparatus for maximum power point tracking in power conversion based on dual feedback loops and power ripples
US5625539A (en) Method and apparatus for controlling a DC to AC inverter system by a plurality of pulse-width modulated pulse trains
US9425622B2 (en) Power converter circuit with AC output and at least one transformer
US20150015072A1 (en) Power Converter Circuit and Method
EP1389829A1 (en) Power converter and electric power generator
US20120300515A1 (en) AC/DC Converter with a PFC and a DC/DC Converter
US20110261601A1 (en) Method and system for controlling a multi-stage power inverter
KR101214676B1 (ko) 태양전지 발전 시스템
US20150160676A1 (en) Multi-input pv inverter with independent mppt and minimum energy storage
JP2006223023A (ja) 電力用アクティブフィルタ
JP6201613B2 (ja) インバータ装置、パワーコンディショナ、発電システム及び、インバータ装置の制御方法
JP2005312158A (ja) 電力変換装置およびその制御方法、並びに、太陽光発電装置
US20220263428A1 (en) Power converting apparatus and photovoltaic module including the same
JP2003009543A (ja) 電力変換装置及び電力変換方法
JP2007236178A (ja) 交直連系電力変換装置
CN111404401A (zh) 三相ac-dc交直流转换器、实现三相ac-dc交直流转换器的方法
JP2005218229A (ja) 風力発電設備
US20230108857A1 (en) Power supply apparatus, three-phase power supply system and control method
JP2005086866A (ja) 電源装置およびその運転方法
JPH066976A (ja) 電力変換装置及び無停電電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080902