JP2003009147A - デコード装置及び方法 - Google Patents

デコード装置及び方法

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JP2003009147A
JP2003009147A JP2001185274A JP2001185274A JP2003009147A JP 2003009147 A JP2003009147 A JP 2003009147A JP 2001185274 A JP2001185274 A JP 2001185274A JP 2001185274 A JP2001185274 A JP 2001185274A JP 2003009147 A JP2003009147 A JP 2003009147A
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Tetsuo Kaneko
哲夫 金子
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のMPEG2のビットストリームを同時
にデコードすることができるようにする。 【解決手段】 入力された複数のビットストリームがバ
ッファに格納されると共に、ピクチャ層以上の各階層の
ヘッダ情報と、スライス情報とがバッファに格納され
る。スライス情報には、各スライスの開始位置の画面上
での位置と、データのバッファ上でのアドレスが含めら
れる。ヘッダ情報中のピクチャの情報には、そのピクチ
ャを構成するスライス情報へのリンク情報が含められ
る。MPEG2ビデオのビットストリームをデコードす
るのに先だって、ヘッダ情報を解析することができる。
各チャンネルの同期信号のタイミングで、複数のビット
ストリームが時分割でデコードされる。独立した同期信
号で各ビットストリームをデコードできるため、異なる
STCを持ったビットストリームを同時にデコードでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に、MPEG
2(Moving Picture Coding Experts Group )ビデオの
ビットストリームをデコードするのに用いて好適なデコ
ード装置及び方法に関するもので、特に、複数のビット
ストリームを同時にデコードするものに係わる。
【0002】
【従来の技術】ディジタルBS(Broadcast Satellite
)放送やディジタルCS(Communication Satellite
)放送では、ビデオデータがMPEG2方式で圧縮さ
れ、パケット化され、MPEG2−TS(Transport St
ream)のストリームに組み込まれて、所定の搬送波に載
せられて、放送されている。
【0003】MPEG2では、動き補償予測符号化とD
CT(Discrete Cosine Transform)により、ビデオデ
ータが圧縮符号化されている。
【0004】すなわち、画像データを例えばDCTによ
り周波数領域のデータに変換すると、そのデータは低周
波側に偏る。そして、DCT変換されたデータを量子化
する際に、高周波側のデータにより少ないビット数を割
り当てることにより、データ量が削減できる。
【0005】また、動画像は複数のフレーム又はフィー
ルドにより構成されている。隣接するフレームやフィー
ルドでは相関がある。このため、隣接するフレームやフ
ィールドの相関が強いときには、隣接するフレームやフ
ィールドの画像と、現フレームやフィールドの画像との
差分を符号化すれば、データ量が削減できる。また、画
面内で動きベクトルを検出し、その動きベクトルにより
動き補正すれば、予測の精度が向上し、更にデータ量が
削減できる。
【0006】MPEG2では、このように、画像データ
をDCT変換し、周波数領域のデータに変換することで
データが圧縮符号化されると共に、動き補償された隣接
フレーム又はフィールドとの差分を符号化することによ
りデータが圧縮符号化される。
【0007】MPEG2では、フレーム又はフィールド
からなる符号化単位はピクチャと呼ばれ、ピクチャに
は、Iピクチャと、Pピクチャと、Bピクチャの3種類
のものがある。Iピクチャは、同一のフレーム又はフィ
ールド内で符号化されたものである。Pピクチャは、過
去のフレーム又はフィールドから一方向のフレーム間予
測を行い、差分を符号化したものである。Bピクチャ
は、過去と未来の2つのフレームから二方向のフレーム
間予測を行い、差分を符号化したものである。そして、
MPEG2は、放送、通信、蓄積メディアなどの領域の
幅広いアプリケーションに適用されることを前提として
いるため、インタレース画像に有利なフィールド単位の
符号化を行える。
【0008】MPEG2のビデオストリームは、図15
及び図16に示すように、シーケンス層、GOP(Grou
p Of Picture)層、ピクチャ層、スライス層、マクロブ
ロック層、ブロック層からなる階層構造となっている。
【0009】シーケンス層は最上位に位置する階層で、
映像ソース全体に相当する。このシーケンス層は、シー
ケンスヘッダで始まり、シーケンスエンドで終了する。
シーケンスヘッダには、シーケンス層の開始コード、画
像の水平方向及び垂直方向の画素数、アスペクト比等の
情報が含められる。
【0010】GOP層は、Iピクチャを先頭に含むピク
チャのグループである。このGOPは、変速再生やラン
ダムアクセス時に利用される。GOP層は、GOPヘッ
ダから始まり、通常は、10から15個のピクチャから
なる。GOPヘッダには、GOP開始コード、シーケン
スの先頭からの時間等の情報が含められる。
【0011】ピクチャ層は、1つの画面に相当し、4:
2:0符号化方式、或いは、4:2:2符号化方式の輝
度信号と色差信号とからなる。ピクチャには、上述のよ
うに、Iピクチャと、Pピクチャと、Bピクチャとがあ
る。ピクチャ層は、ピクチャヘッダから始まる。ピクチ
ャヘッダには、ピクチャ層の開始コード、ピクチャタイ
プ、量子化マトリクス等の情報が含まれている。
【0012】スライス層は、画面の帯状に分割した領域
を示す。スライス層は、1個以上のマクロブロックから
なり、ラスタ走査順に、左から右、上から下に並べた形
式になっている。スライス層は、スライスヘッダから始
まる。スライスヘッダには、スライス層の開始コード、
スライスの位置を示す情報が含まれている。
【0013】マクロブロック層は動き補償の単位とされ
るブロックである。マクロブロックは、4:2:0符号
化方式の場合と、4:2:2符号化方式の場合とで異な
る。4:2:0符号化方式の場合には、4つの輝度信号
Yのブロックと、これに対応する位置の2つの色差信号
Cb、Crのブロックとからなる。4:2:2符号化方
式の場合には、4つの輝度信号Yのブロックと、これに
対応する位置の色差信号Cbのブロックが2個と、Cr
のブロックが2個とからなる。マクロブロック層は、マ
クロブロックヘッダから始まる。マクロブロックヘッダ
には、マクロブロックアドレスのエスケープコード、水
平及び垂直成分の動きベクトルの値等が含まれている。
水平及び垂直成分の動きベクトルの値は、可変長符号化
されている。
【0014】ブロック層は、(8画素×8ライン)の輝
度信号或いは色差信号のデータからなる。このブロック
層は、DCTの符号化単位となる。ブロック層のデータ
は、各DCT係数とからなり、このブロック層のデータ
は、ランレングスが可変長符号化されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ディジタルBS放送や
ディジタルCS放送では、複数のトランスポンダによ
り、複数チャンネルで放送が行われている。そして、1
つのトランスポンダからの1つの搬送波には、複数のプ
ログラムが多重化されている。これにより、多チャンネ
ル化が図られている。
【0016】従来のMPEG2のデコード装置では、複
数の搬送波周波数の中から、所望のチャンネルを含むプ
ログラムを放送しているトランスポンダの周波数が選択
され、そして、その搬送波のビットストリームの中か
ら、所望のチャンネルのビットストリームを抜き出し
て、デコードするようにしている。
【0017】これに対して、このような複数のプログラ
ムのビットストリームを同時にデコードできるようにし
たデコード装置が要望されている。このようなデコード
装置が実現できれば、複数のチャンネルを同時にデコー
ドして、1つの画面中に映し出すようなことができる。
【0018】ところが、従来のMPEG2ビデオのデコ
ーダでは、ビットストリームのヘッダが来るのを待って
からデコードを行っている。このため、デコードするビ
ットストリームを瞬時に切り換えて、複数のビットスト
リームを同時にデコードすることは困難である。
【0019】特に、複数のトランスポンダからのビット
ストリーム、或いはメディアからのビットストリームの
場合には、STC(System Time Clock)が異なってい
るため、複数のビットストリームを同時にデコードする
ことは困難である。このため、異なるSTCの複数のビ
ットストリームをデコードする場合には、複数のデコー
ダを用意する必要がある。
【0020】すなわち、MPEG2のシステムでは、再
生タイミングを示す時刻情報であるPTS(Presentati
on Time Stamp)やDTS(Decoding Time Stamp)が打
ち込まれている。このPTSやDTSは、STCの時刻
を基準にした値である。1つのトランスポンダからのス
トリームでは、同一のSTCに基づくPTSやDTSが
打ち込まれており、異なるトランスポンダからのビット
ストリームや、異なるメディアからのビットストリーム
では、STCが異なる。このため、複数のトランスポン
ダからのビットストリーム、或いはメディアからのビッ
トストリームを同時にデコードしようとすると、デコー
ドを開始するタイミングが各チャンネル毎で非同期にな
ってしまう。
【0021】したがって、この発明の目的は、複数のビ
ットストリームを同時にデコードすることができるよう
にしたデコード装置及び方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明は、入力された
複数のビットストリームをそれぞれ蓄積する手段と、入
力された複数のビットストリームのそれぞれからピクチ
ャ層以上の階層のヘッダに含まれている情報を抽出して
各ビットストリーム毎のヘッダ情報を生成し、各ビット
ストリーム毎のヘッダ情報を蓄積する手段と、入力され
たビットストリームのそれぞれからスライス層のヘッダ
に含まれている情報を抽出し、スライスが開始するビッ
トストリームが記憶されている位置と、スライスが開始
する画面上の位置を含むスライス情報を生成し、各ビッ
トストリーム毎のスライス情報を蓄積する手段と、更
に、各ビットストリーム毎のヘッダ情報のピクチャ情報
に、ピクチャを構成するスライス情報の位置を示すリン
ク情報を付加する手段と、各ビットストリームのそれぞ
れに対するデコードのタイミングを設定する同期信号を
受信したら、この同期信号に対応するビットストリーム
のヘッダ情報を読み出し、同期信号に対応するビットス
トリームのヘッダ情報を解析し、同期信号に対応するビ
ットストリームのヘッダ情報が解析されたら、他のビッ
トストリームと共に、所定単位毎に解析されたヘッダ情
報を使って、時分割でデコードする手段と、を備えるよ
うにしたデコード装置である。
【0023】この発明は、入力された複数のビットスト
リームをそれぞれ蓄積し、入力された複数のビットスト
リームのそれぞれからピクチャ層以上の階層のヘッダに
含まれている情報を抽出して各ビットストリーム毎のヘ
ッダ情報を生成し、各ビットストリーム毎のヘッダ情報
を蓄積し、入力されたビットストリームのそれぞれから
スライス層のヘッダに含まれている情報を抽出し、スラ
イスが開始するビットストリームが記憶されている位置
と、スライスが開始する画面上の位置を含むスライス情
報を生成し、各ビットストリーム毎のスライス情報を蓄
積し、更に、各ビットストリーム毎のヘッダ情報のピク
チャ情報に、ピクチャを構成するスライス情報の位置を
示すリンク情報を付加し、各ビットストリームのそれぞ
れに対するデコードのタイミングを設定する同期信号を
受信したら、この同期信号に対応するビットストリーム
のヘッダ情報を読み出し、同期信号に対応するビットス
トリームのヘッダ情報を解析し、同期信号に対応するビ
ットストリームのヘッダ情報が解析されたら、他のビッ
トストリームと共に、所定単位毎に解析されたヘッダ情
報を使って、時分割でデコードするようにしたデコード
方法である。
【0024】入力された複数のビットストリームがバッ
ファに格納されると共に、ピクチャ層以上の各階層のヘ
ッダ情報と、スライス情報とがバッファに格納される。
スライス情報には、各スライスの開始位置の画面上での
位置と、データのバッファ上でのアドレスが含められて
おり、ヘッダ情報中のピクチャの情報には、そのピクチ
ャを構成するスライスのスライス情報へのリンク情報が
含められている。このため、MPEG2ビデオのビット
ストリームをデコードするのに先だって、ヘッダ情報を
解析することが可能である。そして、各チャンネルの同
期信号のタイミングで、複数のビットストリームが時分
割でデコードされる。独立した同期信号で各ビットスト
リームをデコードできるため、異なるSTCを持ったビ
ットストリームを同時にデコードすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。図1は、この発明の実施
の形態を示すものである。
【0026】図1において、入力端子1A、1B、1
C、1Dに、それぞれ、MPEG2ビデオのビットスト
リームが供給される。この例では、入力されるビットス
トリームは、日本のディジタルBS放送システムの規格
のためのARIB(電波産業界)の仕様に規定されてい
る高精度データ(1920×1080)としてる。な
お、ここでは、4つのビットストリームとしいるが、勿
論、4つのビットストリームに限定されるものではな
い。
【0027】入力端子1A、1B、1Cからのビットス
トリームは、ビットストリーム書込み制御及びヘッダ情
報生成部2に供給される。
【0028】ビットストリーム書込み制御及びヘッダ情
報生成部2は、CPU1からの指令に基づいて、入力さ
れた4つのビットストリームを、それぞれ、バッファ3
に書き込む制御を行っている。これと共に、ビットスト
リーム書込み制御及びヘッダ情報生成部2は、入力され
た各ビットストリームからピクチャ層以上の階層のヘッ
ダに含まれている情報を抽出してヘッダ情報を生成し、
バッファ3に書き込んでいる。さらに、各ビットストリ
ームのスライスのヘッダ情報を抽出し、スライスの先頭
のデータが格納されたバッファ3上の位置を含むスライ
ス情報を生成し、このスライス情報をバッファ3に書き
込んでいる。また、各ビットストリームのヘッダ情報の
各ピクチャの情報と、そのピクチャに含まれるスライス
の情報が書き込まれているスライス情報とのリンク情報
を付加している。
【0029】バッファ3に格納されていた各ビットスト
リームのヘッダの情報は、各ビットストリームをデコー
ドを開始するのに先だって読み出され、ビットストリー
ム読出し部5を介して、CPU1に供給される。CPU
1は、バッファ3から読み出されたヘッダ情報を解析
し、このヘッダ情報に基づいて、可変長復号化器6、逆
量子化器7、逆DCT変換器8、動き補償器9等の設定
を行っている。
【0030】可変長復号化部6は、CPU1の制御で起
動される。CPU1には、4つのビットストリームのそ
れぞれのデコードのタイミングを決める同期信号SYN
C1,SYNC2、SYNC3、SYNC4が供給され
る。なお、CPU1には、4つのビットストリームのそ
れぞれの基準時刻を示すSTC1、STC2、STC
3、STC4が供給される。
【0031】この同期信号SYNC1,SYNC2、S
YNC3、SYNC4により、各ビットストリーム毎
に、デコードのタイミングが決められ、可変長復号化部
6が起動される。可変長復号化部6が起動されると、可
変長復号化部6からビットストリーム読出し制御部5
に、ビットストリームの読み出しを行うためのデータ要
求が送られる。ビットストリーム読出し制御部5は、こ
のようなデータ要求を受け取ると、バッファ3からビッ
トストリームを読み出し、可変長復号部6に転送する処
理を行う。
【0032】可変長復号部6で、各部ブロックのデータ
と、動きベクトルのデータとがデコードされる。また、
デコードされた動きベクトルは、エラー用動きベクトル
バッファ13に格納される。
【0033】また、可変長復号化部6は、可変長符号の
復号処理を行うとともに、スライス層以下のヘッダのデ
コードも行っている。
【0034】可変長復号化部6でデコードされた各ブロ
ックの係数データは、逆量子化器6で逆量子化され、逆
DCT変換部8に送られる。また、可変長復号化部6で
デコードされた動きベクトルは、動き補償部9に供給さ
れる。
【0035】デコードするピクチャがIピクチャの場合
には、逆DCT変換部8で(8×8)のブロック毎に逆
DCT変換することにより、画像データがデコードされ
る。
【0036】デコードするピクチャがPピクチャやBピ
クチャの場合には、逆DCT変換部8で、(8×8)の
ブロック毎に逆DCT演算が行われ、前方向又は両方向
の予測画像との差分がデコードされる。フレームバッフ
ァ10には、予測画像が蓄積されている。逆DCT変換
部8でデコードされた差分データと、動き補償部9によ
り動きベクトルに基づいて動き補償された予測画像デー
タとが合成されて、画像データがデコードされる。
【0037】デコードされた画像データは、フレームバ
ッファ10に蓄積される。このフレームバッファ10に
蓄積性された画像は、ディスプレイプロセッサ11によ
り、所定のタイミングで読み出され、ディスプレイデバ
イス12に送られる。
【0038】このように、この発明が適用されたMPE
G2のデコード回路では、入力された複数のビットスト
リームは、夫々、バッファ3に格納されると共に、各ス
トリーム毎に、ピクチャ層以上の各階層のヘッダ情報
と、スライス情報とがバッファ3に格納される。そし
て、スライス情報には、各スライスの開始位置の画面上
での位置と、データのバッファ3上でのアドレスが含め
られており、ヘッダ情報中のピクチャの情報には、その
ピクチャを構成するスライスのスライス情報へのリンク
情報が含められている。このため、各ビットストリーム
をデコードするのに先だって、ヘッダ情報を読み出して
解析することが可能である。このため、複数のビットス
トリームを時分割で切り換えて、複数のビットストリー
ムを同時にデコードすることが可能である。
【0039】ビットストリーム書込み制御及びヘッダ情
報生成部2は、図2に示すように、各ビットストリーム
毎のヘッダ情報抽出部24A、24B、24C、24D
と、各ビットストリーム毎のヘッダ情報生成部25A、
25B、25C、25Dと、各ビットストリーム毎のス
ライス情報抽出部26A、26B、26C、26Dと、
各ビット毎のスライス情報生成部27A、27B、27
C、27Dとを有している。また、バッファ3は、各ビ
ットストリーム毎のビットストリーム領域21A、21
B、21C、21Dと、各ビットストリーム毎のヘッダ
情報領域22A、22B、22C、22Dと、各ビット
ストリーム毎のスライス情報領域23A、23B、23
C、23Dとに分けられる。
【0040】入力端子1から入力されたビットストリー
ムは、ビットストリーム毎に、バッファ3のビットスト
リーム領域21A、21B、21C、21Dに書き込ま
れると共に、ビットストリーム毎に、ヘッダ情報抽出部
24A、24B、24C、24D及びスライス情報抽出
部26A、26B、26C、26Dに供給される。
【0041】ヘッダ情報抽出部24A、24B、24
C、24Dで、各ビットストリームの中のピクチャ層以
上のヘッダが抽出される。
【0042】つまり、MPEG2のストリームは、シー
ケンス層、GOP層、ピクチャ層、スライス層、マクロ
ブロック層、ブロック層からなる階層構造となってい
る。各階層には、ヘッダが設けられている。
【0043】シーケンス層のヘッダには、シーケンス層
の開始コード、画像の水平方向及び垂直方向の画素数、
アスペクト比等の情報が含められる。GOP層のヘッダ
には、GOP開始コード、シーケンスの先頭からの時間
等の情報が含められる。ピクチャ層のヘッダには、ピク
チャ層の開始コード、ピクチャタイプ、量子化マトリク
ス等の情報が含まれている。
【0044】ヘッダ情報抽出部24A、24B、24
C、24Dでは、ピクチャ層以上の階層、すなわち、シ
ーケンス層、GOP層、ピクチャ層の各層の開始コード
が検出される。これらの各層の開始コードが検出された
ら、そのヘッダに含まれている情報が抽出される。この
ヘッダ情報抽出部24A、24B、24C、24Dで抽
出されたピクチャ層以上の階層の各層のヘッダの情報
は、ヘッダ情報生成部25A、25B、25C、25D
に供給される。
【0045】ヘッダ情報生成部25A、25B、25
C、25Dで、夫々、このヘッダの情報により、図3に
示すような、ヘッダ情報が生成される。
【0046】すなわち、シーケンスヘッダには、画像の
水平方向の画素数や垂直方向のライン数や、アスペクト
比の情報等が含まれている。この情報に基づき、図3に
示すように、シーケンスヘッダ情報31が生成される。
また、GOPヘッダの情報、に基づいて、GOPヘッダ
情報32が生成され、ピクチャのヘッダの情報に基づい
て、ピクチャヘッダ情報33A、33Bが生成される。
【0047】ヘッダ情報生成部25A、25B、25
C、25Dで作成されたヘッダ情報には、さらに、後に
説明するように、各ピクチャのスライスの情報が格納さ
れたスライス情報のアドレスを示すリンク情報が付加さ
れて、バッファ3のヘッダ情報領域22A、22B、2
2C、22Dに格納される。
【0048】また、図2において、入力端子1からのビ
ットストリームは、スライス情報抽出部26A、26
B、26C、26Dに供給される。スライス情報抽出部
26A、26B、26C、26Dで、スライス開始コー
ドが検出され、スライスヘッダの情報を抽出される。こ
のスライス情報がスライス情報生成部27A、27B、
27C、27Dに供給される。
【0049】スライス情報生成部27A、27B、27
C、27Dでは、夫々、図4に示すように、このスライ
スが開始する画面上の位置情報と、このスライスのデー
タから始まるビットストリームが記憶されたバッファ3
のアドレス情報が生成され、これが、スライス情報35
A、35B、35C、35Dとして、バッファ3のスラ
イス情報領域23A、23B、23Dに格納される。
【0050】つまり、図5Aに示すように、ピクチャ
(1)のスライス(1)は画面上の位置P1−1から始
まり、ピクチャ(1)のスライス(2)は画面上の位置
P1−2から始まっているとする。そして、ピクチャ
(1)のスライス(1)のデータは、バッファ3のアド
レスQ1に蓄積され、ピクチャ(1)のスライス(2)
のデータは、バッファ3のアドレスQ2に蓄積されてい
るとする。
【0051】また、図5Bに示すように、ピクチャ
(2)のスライス(1)は位置P2−1から始まり、ピ
クチャ(2)のスライス(2)は位置P2−2から始ま
っているとする。そして、ピクチャ(2)のスライス
(1)のデータは、バッファ3のアドレスQ11に蓄積
され、ピクチャ(2)のスライス(2)のデータは、バ
ッファ3のアドレスQ12に蓄積されているとする。
【0052】この場合、図4に示すように、ピクチャ
(1)のスライス(1)の情報35Aにおいて、「ピク
チャ(1)のスライス(1)の画面上での位置」として
P1−1が格納される。そして、「ピクチャ(1)のス
ライス(1)のバッファ上のアドレス」としてQ1が格
納される。
【0053】ピクチャ(1)のスライス(2)の情報3
5Bにおいて、「ピクチャ(1)のスライス(2)の画
面上での位置」としてP1−2が格納される。そして、
「ピクチャ(1)のスライス(2)のバッファ上のアド
レス」としてQ2が格納される。
【0054】ピクチャ(2)のスライス(1)の情報3
5Cにおいて、「ピクチャ(2)のスライス(1)の画
面上での位置」としてP2−1が格納される。そして、
「ピクチャ(2)のスライス(1)のバッファ上のアド
レス」としてQ11が格納される。
【0055】ピクチャ(2)のスライス(2)の情報3
5Dにおいて、「ピクチャ(2)のスライス(2)の画
面上での位置」としてP2−2が格納される。そして、
「ピクチャ(2)のスライス(2)のバッファ上のアド
レス」としてQ12が格納される。
【0056】図2において、ヘッダ情報生成部25で生
成されたピクチャ層以上の階層のヘッダ情報からなるヘ
ッダ情報(図3)は、バッファ3のヘッダ情報領域22
A、22B、22C、22Dに書き込まれる。スライス
情報生成部27で生成されたスライス情報(図4)は、
バッファ3のスライス情報領域23A、23B、23
C、23Dに書き込まれる。そして、ヘッダ情報領域2
2A、22B、22C、22Dに書き込まれるヘッダ情
報中のピクチャヘッダ情報中には、そのピクチャに含ま
れるスライスのスライス情報が書き込まれたスライス情
報のバッファ3上でのアドレスに指し示すリンク情報が
付加される。
【0057】例えば、図3におけるピクチャ(1)のヘ
ッダ情報33Aには、「スライス(1)へのリンク先ア
ドレス」、「スライス(2)へのリンク先アドレス」、
…が設けられ、ここには、ピクチャ(1)を構成するス
ライス(1)、スライス(2)、…のスライス情報35
A、35B、…(図4)の格納されているバッファ3上
のアドレスA1、A2がリンク情報として書き込まれ
る。
【0058】同様に、図3におけるピクチャ(2)のヘ
ッダ情報33Bには、「スライス(1)へのリンク先ア
ドレス」、「スライス(2)へのリンク先アドレス」、
…が設けられ、ここには、ピクチャ(2)を構成するス
ライス(1)、スライス(2)、…のスライス情報35
C、35D、…(図4)の格納されているバッファ3上
のアドレスA11、A12がリンク情報として書き込ま
れる。
【0059】図6は、バッファ3に書き込まれるビット
ストリームと、ヘッダ情報と、スライス情報との関係を
示すものである。
【0060】図6に示すように、ヘッダ情報領域22A
〜22Dには、シーケンスヘッダ、GOPヘッダ、ピク
チャヘッダ等、ピクチャ層以上のヘッダの情報が格納さ
れている。
【0061】そして、ピクチャヘッダの情報には、この
ピクチャを構成するスライスのスライス情報が格納され
ているバッファ3上のアドレスがリンク情報として格納
されている。
【0062】このリンク情報を辿ると、スライス情報領
域23A〜23Dのうちで、そのピクチャを構成するス
ライスのスライス情報が含まれている所にたどり着くこ
とができる。
【0063】そして、このスライス情報には、そのスラ
イスの先頭の画面上での位置と、そのスライスの先頭の
データが格納されているバッファ3上のアドレスが格納
されている。
【0064】このスライス情報により、そのスライスの
画面上での位置を知ることができると共に、ビットスト
リーム領域21A〜21Dから、そのスライスの先頭か
らデータをアクセスすることができる。
【0065】例えば、図5Aのピクチャ(1)のデコー
ドを行う場合には、画面の左から右、上から下に走査さ
れる。
【0066】まず、図3のピクチャ(1)のヘッダ情報
33Aが読み出される。このピクチャ(1)のヘッダ情
報33Aには、「スライス(1)へのリンク先アドレ
ス」が含まれており、ここにはアドレスA1が格納され
ている。
【0067】この「スライス(1)へのリンク先アドレ
ス」により、ピクチャ(1)のスライス(1)のスライ
ス情報が格納されているバッファ3上のアドレスA1が
分かる。これにより、ピクチャ(1)のスライス(1)
のスライス情報35A(図4)に辿り着ける。
【0068】このピクチャ(1)のスライス(1)のス
ライス情報35Aには、「ピクチャ(1)のスライス
(1)の画面上の位置」としてP1−1が格納され、
「ピクチャ(1)のスライス(1)のバッファ上のアド
レス」としてQ1が格納されている。
【0069】この「ピクチャ(1)のスライス(1)の
バッファ上のアドレス」に従って、バッファ3のアドレ
スQ1をアクセスすれば、ピクチャ(1)のスライス
(1)…の開始位置からデータを読み出すことができ
る。
【0070】スライス(1)のデータがアクセスされた
ら、次に、図3のピクチャ(1)のヘッダ情報33Aが
読み出される。このピクチャ(1)のヘッダ情報33A
には、「スライス(2)へのリンク先アドレス」が含ま
れており、ここにはアドレスA2が格納されている。こ
れにより、ピクチャ(1)のスライス(2)のスライス
情報が格納されているバッファ3上のアドレスA2が分
かる。
【0071】このリンク先のアドレスA2により、ピク
チャ(1)のスライス(2)のスライス情報35B(図
4)に辿り着ける。
【0072】このピクチャ(1)のスライス(2)のス
ライス情報35Bには、「ピクチャ(1)のスライス
(2)の画面上の位置」としてP1−2が格納され、
「ピクチャ(1)のスライス(1)のバッファ上のアド
レス」としてQ2が格納されている。
【0073】この「ピクチャ(1)のスライス(2)の
バッファ上のアドレス」に従って、アドレスQ2をアク
セスすれば、ピクチャ(1)のスライス(2)…の開始
位置からデータを読み出すことができる。
【0074】以下、同様にして、図3に示すヘッダ情報
におけるピクチャヘッダの情報中のリンク情報により、
そのピクチャを構成するスライス情報に辿り着け、この
スライス情報により、そのスライスの先頭からデータを
読み出すことができる。これにより、各ピクチャのスラ
イスを順に読み出すことができる。
【0075】このように、ヘッダ情報と、スライス情報
とを、ビットストリームと共に、バッファ3に蓄積し、
デコードを行う前に、ヘッダ情報を解析している。この
ため、複数のビットストリームを同時にデコードするこ
とが可能である。
【0076】図7は、このようなマルチデコードの処理
を示すフローチャートチャートである。図7において、
まず、ハードウエアの起動や、使用するメモリの領域の
確保、ビットストリームを混合する単位の設定などの初
期化が行われる(ステップS1)。ビットストリームを
混合する単位の設定は、ピクチャ単位、MB(マクロブ
ロック)ロウ単位、スライス単位のいずれかを設定でき
る。ここで、MBロウとは、1画面内のマクロブロック
の横1列を意味するものである。
【0077】ステップS1で、初期化が完了すると、外
部から入力される有効な同期信号がチェックされる(ス
テップS2)。各同期信号SYNC1、SYNC2、S
YNC3、SYNC4は、各チャンネルごとに、独立し
たタイミングで入力される。
【0078】同期信号SYNC1、SYNC2、SYN
C3、SYNC4の変化がチェックされ、各チャンネル
の同期信号SYNC1、SYNC2、SYNC3、SY
NC4の中で、デコードの開始を示す有効な変化が検出
されたならば、バッファ3から、その同期信号SYNC
1、SYNC2、SYNC3、SYNC4に対応するチ
ャンネルの上位層のヘッダがCPU1に送られ、CPU
1で、その同期信号SYNC1、SYNC2、SYNC
3、SYNC4に対応するチャンネルの上位層のヘッダ
の解析が行われる(ステップS3)。一般的には、同期
信号の立ち上がりから、ヘッダの解析が開始される。な
お、ここで上位層とは、ピクチャヘッダと、それより上
位の階層、すなわち、シーケンス層、GOP層、などを
示している。
【0079】ヘッダの解析が完了されると、ステップS
2に戻り、再び、同期信号SYNC1、SYNC2、S
YNC3、SYNC4のチェックが行われる。
【0080】ステップS2で、同期信号の有効な変化を
検出できなかった場合には、次に、その時点で、ピクチ
ャのデコードが完了してないチャンネルがあるかがチェ
ックされる(ステップS4)。もし、すべて完了してい
れば、ピクチャをデコードする必要はないので、ステッ
プS2に戻り、次の同期信号SYNC1、SYNC2、
SYNC3、SYNC4が来るまでは、何も処理が行わ
れない。
【0081】処理を完了してないチャンネルがあれば、
スライス若しくはMBロウのデコードが行われる(ステ
ップS5)。スライス若しくはMBロウでのデコードが
完了されると、ステップS2に戻り、再度、同期信号S
YNC1、SYNC2、SYNC3、SYNC4のチェ
ックが行われ、再び、上述のいずれかの状態に遷移す
る。
【0082】これにより、各チャンネルの同期信号SY
NC1、SYNC2、SYNC3、SYNC4が検出さ
れる毎に各チャンネルのビットストリームのデコードが
開始されるようになり、マルチチャンネルのデコードが
可能となる。
【0083】各チャンネルにおいて、いつどのピクチャ
をデコードするかは、PTS(Presentation Time Samp)
と呼ばれる情報に従っている。すなわち、MPEG2シ
ステムでは、再生出力時間情報として、PTSが埋め込
まれている。このPTSは、各チャンネルのビットスト
リーム毎に独立したSTC(STC1、STC2、ST
C3、STC4)に基づいて生成される。
【0084】図8は、各ピクチャのデコードタイミング
を設定するための処理を示すフローチャートである。
【0085】図8において、同期信号が検出されたら
(ステップS11)、該当するチャンネルのSTCが読
み出される(ステップS12)。そして、そのチャンネ
ルのPTSが読み出される。そして、STCの値とPT
Sの値とが比較される(ステップS13)。
【0086】(STC−PTS)の値が−T/2以上
で、T/2以下のときには、ノーマル処理となり、該当
チャンネルのピクチャがデコードされて(ステップS1
5)、ステップS11にリターンされる。(STC−P
TS)の値が−T/2より小さいときには、リピート処
理となり、ステップS11にリターンされる。また、
(STC−PTS)の値がT/2より大きいときには、
スキップ処理となり、該当チャンネルの次のピクチャが
デコードされて(ステップS16)、ステップS11に
リターンされる。
【0087】図9及び図10は、ピクチャのデコードタ
イミングを示したものである。同期信号SYNCは、1
フレームの間隔(30秒)で発生され、STCは、周波
数90kHzでカウントされる。したがって、1フレー
ムでのSTCのカウント数Tは、T=1/30(秒)×
90kHz=3000となる。そして、T/2は、15
00となる。
【0088】図9の時点t1では、PTS#1は640
0で、STCは5000であり、(STC−PTS)の
値は−1400となり、−T/2以上、T/2以下とな
る。この場合には、ノーマル処理となる。
【0089】図9の時点t2では、PTS#1は640
0で、STCは8000であり、(STC−PTS)の
値は1600となり、T/2より大きくなる。この場合
には、スキップ処理となる。
【0090】図10の時点t11では、PTS#0は6
600で、STCは5000であり、(STC−PT
S)の値は−1600となり、−T/2より小さくな
る。この場合には、リピート処理となる。
【0091】図10の時点t12では、PTS#1は6
600で、STCは8000であり、(STC−PT
S)の値は1400となり、−T/2以上、T/2以下
となる。この場合には、ノーマル処理となる。
【0092】図11及び図12に、ピクチャ単位で複数
のビットストリームをデコードしたときのタイミングチ
ャートを示す。ここでは、4チャンネルのビットストリ
ームをマルチデコードする場合の例である。図12は、
チャンネルCH3のヘッダ情報を解析している付近の時
間T1での処理を示している。
【0093】CPU1は、同期信号SYNC1、SYN
C2、SYNC3、SYNC4の検出を行っており、図
11において、時点t21で同期信号SYNC1が検出
されると、CPU1では、同期信号SYNC1に対応す
るチャンネルCH1の上位層のヘッダの解析が行われ
る。同様に、時点t22で同期信号SYNC2が検出さ
れると、同期信号SYNC2に対応するチャンネルCH
2の上位層のヘッダの解析が行われ、時点t23で同期
信号SYNC4が検出されると、同期信号SYNC4に
対応するチャンネルCH4の上位層のヘッダの解析が行
われる。
【0094】チャンネルCH1、CH2、CH4のヘッ
ダ情報の解析が完了したら、ピクチャ毎に時分割でデコ
ード処理が行われる。この場合、チャンネルCH1と、
チャンネルCH2と、チャンネルCH4のヘッダが解析
されているので、CH1のピクチャからデコード処理が
行われる。この間、有効な同期信号SYNC1、SYN
C2、SYNC3、SYNC4が検出されなければ、チ
ャンネルCH1のピクチャのデコードが行われ、チャン
ネルCH1のピクチャのデコードが終了した後は、チャ
ンネルCH2のピクチャのデコードが行われる。
【0095】このように、ピクチャのデコードを時分割
で行っている間に、時点t24で、同期信号SYNC3
が検出されると、チャンネルCH3に関するヘッダ情報
が送られ、同期信号SYNC3に対応するチャンネルC
H3の上位層のヘッダの解析が行われる。
【0096】チャンネルCH3のヘッダ情報が解析が完
了したら、ピクチャのデコード処理が再開される。この
とき、チャンネルCH2のデコードは完了していないの
で、チャンネルCH2のデコードから行われ、チャンネ
ルCH2のピクチャのデコードが終了した後は、チャン
ネルCH4のピクチャのデコードが行われる。そして、
チャンネルCH4のピクチャのデコードが終了した後
は、チャンネルCH3のピクチャのデコードが行われ
る。
【0097】図13及び図14に、MBロウ単位で混合
したビットストリームをピクチャ単位でデコードしたと
きのタイミングチャートを示す。これは4チャンネルの
ビットストリームをマルチデコードする場合の例であ
る。図14は、チャンネルCH3のヘッダ情報を解析し
ている付近の時間T1での処理を示している。
【0098】CPU1は、同期信号SYNC1、SYN
C2、SYNC3、SYNC4の検出を行っており、図
13において、時点t31で同期信号SYNC1が検出
されると、同期信号SYNC1に対応するチャンネルC
H1の上位層のヘッダの解析が行われる。同様に、時点
T2で同期信号SYNC2が検出されると、同期信号S
YNC2に対応するチャンネルCH1の上位層のヘッダ
の解析が行われ、時点T3で同期信号SYNC4が検出
されると、同期信号SYNC4に対応するチャンネルC
H4の上位層のヘッダの解析が行われる。
【0099】それから、MBロウ単位で、時分割でデコ
ードが行われる。この場合、チャンネルCH1と、チャ
ンネルCH2とチャンネルCH4のヘッダがデコードさ
れているので、ピクチャCH1のMBロウ単位のデコー
ドと、ピクチャCH2のMBロウ単位のデコードと、ピ
クチャCH4のMBロウ単位のデコードとが時分割で行
われる。
【0100】この間、有効な同期信号SYNC1、SY
NC2、SYNC3、SYNC4が検出されなければ、
チャンネルCH1、CH2、CH4のMBロウ単位での
時分割でのデコード処理が続けられる。
【0101】このように、MBロウ単位でのデコードを
行っている間に、時点t34で、同期信号SYNC3が
検出されると、チャンネルCH3に関するヘッダ情報が
送られ、同期信号SYNC3に対応するチャンネルCH
3の上位層のヘッダの解析が行われる。
【0102】チャンネルCH3のヘッダ情報が解析が完
了したら、MBロウ単位でのデコード処理が再開され
る。それからは、チャンネルCH1、CH2、CH4、
CH3がMBロウ単位で時分割でデコードされる。
【0103】なお、ピクチャ単位でデコードを行う場合
も、MB単位でデコードを行う場合も、同期信号のチェ
ックは、ヘッダと、MBロウのデコードが完了するたび
に、行っている。
【0104】また、それぞれのチャンネルのSTCが異
なるため、同期信号のタイミングも異なっている。また
ヘッダデコード中や、スライス若しくはMBロウのデコ
ード中に、他のチャンネルの同期信号の有効な変化が検
出されたときには、処理中の処理が完了するのを待っ
て、そのチャンネルのヘッダでデコードに入るようにし
ている。
【0105】通常は、同期信号の有効な変化を検出した
時点で、そのチャンネルのデコード開始しなければなら
ないが、MPEGデコーダのデータパスの処理能力に余
裕を持たせることによって、多少、同期信号の有効な変
化から時間が経過してからデコードを開始しても、要求
される時間内にデコード完了することができる。
【0106】なお、この例では、ビットストリームと、
ヘッダ情報と、スライス情報とをすべてバッファ3に蓄
積するようにしているが、ビットストリームと、ヘッダ
情報と、スライス情報とを夫々別々のメモリに記憶させ
るようにしても良い。
【0107】また、上述の例では、MPEG2のデコー
ドを行っているが、この発明は、MPEG1をデコード
する場合にも同様に適用することができる。
【0108】
【発明の効果】この発明によれば、入力されたビットス
トリームがバッファに格納されると共に、ピクチャ層以
上の各階層のヘッダ情報と、スライス情報とがバッファ
に格納され、スライス情報には、各スライスの開始位置
の画面上での位置と、データのバッファ上でのアドレス
が含められており、ヘッダ情報中のピクチャの情報に
は、そのピクチャを構成するスライスのスライス情報へ
のリンク情報が含められている。このため、MPEG2
ビデオのビットストリームをデコードするのに先だっ
て、ヘッダ情報を解析することが可能である。このた
め、複数のビットストリームのデコードを時分割で行う
ことが可能である。そして、独立した同期信号で各ビッ
トストリームをデコードできるため、異なるSTCを持
ったビットストリームを同時にデコードすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態のブロック図である。
【図2】この発明の一実施の形態の説明に用いるブロッ
ク図である。
【図3】この発明の一実施の形態におけるヘッダ情報の
説明に用いる略線図である。
【図4】この発明の一実施の形態におけるスライス情報
の説明に用いる略線図である。
【図5】この発明の一実施の形態におけるスライスの構
成の説明に用いる略線図である。
【図6】この発明の一実施の形態の説明に用いる略線図
である。
【図7】この発明の一実施の形態の説明に用いるフロー
チャートである。
【図8】この発明の一実施の形態の説明に用いるフロー
チャートである。
【図9】この発明の一実施の形態の説明に用いるタイミ
ング図である。
【図10】この発明の一実施の形態の説明に用いるタイ
ミング図である。
【図11】この発明の一実施の形態の説明に用いるタイ
ミング図である。
【図12】この発明の一実施の形態の説明に用いるタイ
ミング図である。
【図13】この発明の一実施の形態の説明に用いるタイ
ミング図である。
【図14】この発明の一実施の形態の説明に用いるタイ
ミング図である。
【図15】MPEG2の階層構造の説明に用いる略線図
である。
【図16】MPEG2の階層構造の説明に用いる略線図
である。
【符号の説明】
1・・・CPU,3・・・バッファ、6・・・可変長復
号化部、21A、21B、21C、21D・・・ビット
ストリーム領域、22A、22B、22C、22D・・
・ヘッダ情報領域、23A、23B、23C、23D・
・・スライス情報領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された複数のビットストリームをそ
    れぞれ蓄積する手段と、 上記入力された複数のビットストリームのそれぞれから
    ピクチャ層以上の階層のヘッダに含まれている情報を抽
    出して各ビットストリーム毎のヘッダ情報を生成し、上
    記各ビットストリーム毎のヘッダ情報を蓄積する手段
    と、 上記入力されたビットストリームのそれぞれからスライ
    ス層のヘッダに含まれている情報を抽出し、上記スライ
    スが開始するビットストリームが記憶されている位置
    と、上記スライスが開始する画面上の位置を含むスライ
    ス情報を生成し、上記各ビットストリーム毎のスライス
    情報を蓄積する手段と、 更に、上記各ビットストリーム毎のヘッダ情報のピクチ
    ャ情報に、上記ピクチャを構成するスライス情報の位置
    を示すリンク情報を付加する手段と、 上記各ビットストリームのそれぞれに対するデコードの
    タイミングを設定する同期信号を受信したら、この同期
    信号に対応するビットストリームのヘッダ情報を読み出
    し、上記同期信号に対応するビットストリームのヘッダ
    情報を解析し、上記同期信号に対応するビットストリー
    ムのヘッダ情報が解析されたら、他のビットストリーム
    と共に、所定単位毎に上記解析されたヘッダ情報を使っ
    て、時分割でデコードする手段と、 を備えるようにしたデコード装置。
  2. 【請求項2】 上記ビットストリームは、MPEG1又
    はMPEG2ビデオのビットストリームである請求項1
    に記載のデコード装置。
  3. 【請求項3】 上記所定単位は、ピクチャ単位である請
    求項1に記載のデコード装置。
  4. 【請求項4】 上記所定単位は、1ラインのマクロブロ
    ック単位である請求項1に記載のデコード装置。
  5. 【請求項5】 上記所定単位は、スライス単位である請
    求項1に記載のデコード装置。
  6. 【請求項6】 入力された複数のビットストリームをそ
    れぞれ蓄積し、 上記入力された複数のビットストリームのそれぞれから
    ピクチャ層以上の階層のヘッダに含まれている情報を抽
    出して各ビットストリーム毎のヘッダ情報を生成し、上
    記各ビットストリーム毎のヘッダ情報を蓄積し、 上記入力されたビットストリームのそれぞれからスライ
    ス層のヘッダに含まれている情報を抽出し、上記スライ
    スが開始するビットストリームが記憶されている位置
    と、上記スライスが開始する画面上の位置を含むスライ
    ス情報を生成し、上記各ビットストリーム毎のスライス
    情報を蓄積し、 更に、上記各ビットストリーム毎のヘッダ情報のピクチ
    ャ情報に、上記ピクチャを構成するスライス情報の位置
    を示すリンク情報を付加し、 上記各ビットストリームのそれぞれに対するデコードの
    タイミングを設定する同期信号を受信したら、この同期
    信号に対応するビットストリームのヘッダ情報を読み出
    し、上記同期信号に対応するビットストリームのヘッダ
    情報を解析し、上記同期信号に対応するビットストリー
    ムのヘッダ情報が解析されたら、他のビットストリーム
    と共に、所定単位毎に上記解析されたヘッダ情報を使っ
    て、時分割でデコードするようにしたデコード方法。
  7. 【請求項7】 上記ビットストリームは、MPEG1又
    はMPEG2ビデオのビットストリームである請求項6
    に記載のデコード方法。
  8. 【請求項8】 上記所定単位は、ピクチャ単位である請
    求項6に記載のデコード方法。
  9. 【請求項9】 上記所定単位は、1ラインのマクロブロ
    ック単位である請求項6に記載のデコード方法。
  10. 【請求項10】 上記所定単位は、スライス単位である
    請求項6に記載のデコード方法。
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