JP2003008579A - サイクリックデータ通信システム - Google Patents

サイクリックデータ通信システム

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JP2003008579A JP2001186431A JP2001186431A JP2003008579A JP 2003008579 A JP2003008579 A JP 2003008579A JP 2001186431 A JP2001186431 A JP 2001186431A JP 2001186431 A JP2001186431 A JP 2001186431A JP 2003008579 A JP2003008579 A JP 2003008579A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばIEEE1394バスのように、定時
通信フェーズ(アイソクロナス通信フェーズに相当)と
非同期通信フェーズ(アシンクロナス通信フェーズに相
当)とを併有する規格化されたシリアルバスの使用を前
提として、各通信ノードの最大送信データ量を保証しつ
つ、定時制を有するサイクリックデータ伝送を可能とす
ること。 【解決手段】 管理局に割り当てられた通信ノードは、
アイソクロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの
開始を示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信
する一方、通常局に割り当てられた通信ノードは、アイ
ソクロナス通信フェーズにおいて、管理局に割り当てら
れた通信ノードから送信されるサイクリックトリガパケ
ットに応答して、アシンクロナス通信フェーズにおい
て、送信要求を発して送信機会を得ることにより、目的
とするデータを送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばPLCシ
ステムにおけるデータリンク等の用途に好適なサイクリ
ックデータ通信システムに係り、特に、IEEE139
4バス等の定時通信フェーズ(例えば、アイソクロナス
通信フェーズ)と非同期通信フェーズ(例えば、アシン
クロナス通信フェーズ)とを併有するシリアルバスの使
用を前提としつつも、送信タイミングの定時性並びに各
通信ノードの最大伝送量が保証された高速サイクリック
データ通信を可能とした新規なサイクリックデータ通信
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】データリンク機能の組み込まれたPLC
システムは従来よりよく知られている。このようなPL
Cシステムでは、複数台のプログラマブル・ロジック・
コントローラ(以下、PLCと言う)をシリアルバスに
て結び、定期的にI/Oデータ等を相互に交換しつつ、
システム全体でI/Oデータ等の共有を実現している。
【0003】すなわち、この種のPLCシステムでは、
各PLCのメモリ内には、自機のI/Oデータ領域にみ
ならず、他機のI/Oデータ領域が設けられる。各PL
Cの演算ユニット(通称CPUユニット)では、常時、
I/Oリフレッシュ処理、命令実行処理、周辺サービス
処理をサイクリックに実行している。周辺サービス処理
では、各PLCのそれぞれは、自機のI/Oデータ領域
の内容を他機へと例えば一斉同報送信する一方、他機の
それぞれでは一斉同報されたI/Oデータを受信し、自
機の該当する他機用のI/Oデータ領域に格納する。各
PLCが順次に同様に動作することで、各PLC内のメ
モリ内における他機のI/Oデータ領域の内容は定期的
に更新され、結果として、各機のメモリ内におけるI/
Oデータは相互に自動的にリンクされる。
【0004】昨今、PLCが取り扱う制御点数は飛躍的
に増大している。そのため、データリンク機能の実現に
必要とされるシリアルバスには高速大容量伝送の可能な
ものが要求されている。
【0005】また、市場の自由化、国際化の流れの中に
あって、昨今、制御システムの構成機器は様々なメーカ
ーのものが混在する傾向にある。そのため、データリン
ク機能の実現に必要とされるシリアルバスには、従前の
各メーカー固有の仕様のものではなく、オープン規格の
ものが要求されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高速大容量伝送が可能
なオープン規格化されたシリアルバスとしては、例え
ば、IEEE1394バスが知られている。このIEE
E1394バスには、アイソクロナス通信フェーズとア
シンクロナス通信フェーズとが用意されている。
【0007】アイソクロナス通信フェーズでは、送信要
求を発した全ての通信ノードに対して、アイソクロナス
サイクル(125μs)内における毎回送信を保証しつ
つ各通信ノードに対して順次に送信機会を与えるように
調停機能が作用する。
【0008】アシンクロナス通信フェースでは、送信要
求を発した通信ノードに対して、アイソクロナスサイク
ル内におけるアイソクロナスフェーズ完了後の残り期間
において、送信データ量の最大値を保証しつつ各通信ノ
ードに対して順次に送信機会を与えるように調停機能が
作用する。
【0009】しかし、IEEE1394バスは、主とし
て、デジタルビデオデータのリアルタイム伝送等をその
用途とするものであるから、定時送信可能な1通信ノー
ド当たりのデータ量が比較的に少ないために、PLCシ
ステムにおけるデータリンク機能実現のためのデータ転
送に適用した場合、送信データが細切れとなり、データ
伝送速度を十分に高速化することができないと言う問題
点がある。
【0010】この発明は、上述の問題点に着目してなさ
れたものであり、その目的とするところは、例えばIE
EE1394バスのように、定時通信フェーズ(アイソ
クロナス通信フェーズに相当)と非同期通信フェーズ
(アシンクロナス通信フェーズに相当)とを併有する規
格化されたシリアルバスの使用を前提として、各通信ノ
ードの最大送信データ量を保証しつつ、定時制を有する
サイクリックデータ伝送を可能とすることにある。
【0011】また、この発明の他の目的とするところ
は、比較的に大量のI/Oデータ等を各PLC間で高速
に伝送しつつデータリンク機能を実現できるようにした
PLCシステムを提供することにある。
【0012】また、この発明の他の目的とするところ
は、比較的に大量のI/Oデータ等をマスタとなるPL
Cとスレーブとなる複数の入出力デバイスとの間で高速
に伝送しつつ高応答の制御を可能としたPLCのリモー
トI/Oシステムを提供することにある。
【0013】さらに、この発明の他の目的並びに作用効
果については、以下の明細書中の記述を参照することに
より、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のサイクリックデ
ータ伝送システムは、複数の通信ノードを固有の通信サ
イクルを有するシリアルバスで結んで構成される。
【0015】シリアルバスには、定時通信フェーズと非
同期通信フェーズとが具備されている。
【0016】定時通信フェーズでは、送信要求を発した
全ての通信ノードに対して、固有の通信サイクルに対す
る毎回送信を保証しつつ各通信ノードに対して順次に送
信機会を与えるように調停機能が作用する。
【0017】非同期通信フェーズでは、送信要求を発し
た通信ノードに対して、固有の通信サイクル内における
定時通信フェーズを除く残り期間において、送信データ
量の最大値を保証しつつ各通信ノードに対して順次に送
信機会を与えるように調停機能が作用する。
【0018】複数の通信ノードの少なくとも一つは管理
局に、又他の通信ノードは通常局に、割り当てられる。
【0019】管理局に割り当てられた通信ノードは、定
時通信フェーズにおいて、通信サイクルの開始を示すサ
イクリックトリガ符号を周期的に送信する。
【0020】通常局に割り当てられた通信ノードは、定
時通信フェーズにおいて、管理局に割り当てられた通信
ノードから送信されるサイクリックトリガ符号を検知す
るのに応答して、非同期通信フェーズにおいて、送信要
求を発して送信機会を得ることにより、目的とするデー
タを送信し、又は送信機会を得ないときは他局である通
信ノードから送信されたデータを受信する。
【0021】それにより、サイクリックトリガ符号の送
信サイクルをデータ通信サイクルとして、固有の通信サ
イクルの複数に跨って、通信ノード間で非同期通信フェ
ーズを利用しつつ、サイクリックにデータ通信が行われ
る。
【0022】このような構成によれば、例えばIEEE
1394バスのように、定時通信フェーズ(アイソクロ
ナス通信フェーズに相当)と非同期通信フェーズ(アシ
ンクロナス通信フェーズに相当)とを併有する規格化さ
れたシリアルバスの使用を前提として、各通信ノードの
最大送信データ量を保証しつつ、定時性を有するサイク
リックデータ伝送が可能となる。
【0023】本発明のより好ましい実施の形態における
サイクリックデータ伝送システムとしては、複数の通信
ノードをIEEE1394バスで結んで構成してもよ
い。
【0024】IEEE1394バスには、アイソクロナ
ス通信フェーズとアシンクロナス通信フェーズとが具備
されている。
【0025】アイソクロナス通信フェーズでは、送信要
求を発した全ての通信ノードに対して、アイソクロナス
通信サイクル(例えば、125μs)に対する毎回送信
を保証しつつ、各通信ノードに対して順次に送信機会を
与えるように調停機能が作用する。
【0026】アシンクロナス通信フェーズでは、送信要
求を発した通信ノードに対して、アイソクロナスサイク
ル内におけるアイソクロナスフェーズ完了後の残り期間
において、送信データ量の最大値を保証しつつ各通信ノ
ードに対して順次に送信機会を与えるように調停機能が
作用する。
【0027】複数の通信ノードの少なくとも一つは管理
局に、又他の通信ノードは通常局に、割り当てられる。
【0028】管理局に割り当てられた通信ノードは、ア
イソクロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの開
始を示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信す
る。
【0029】通常局に割り当てられた通信ノードは、ア
イソクロナス通信フェーズにおいて、管理局に割り当て
られた通信ノードから送信されるサイクリックトリガパ
ケットを検知するのに応答して、アシンクロナス通信フ
ェーズにおいて、送信要求を発して送信機会を得ること
により、目的とするデータを送信し、又は送信機会を得
ないときは他局である通信ノードから送信されたデータ
を受信する。
【0030】なお、管理局は管理に専念してもよいし、
サイクリックトリガパケットを送信したのちに、自局デ
ータを送信するようにしてもよい。
【0031】それにより、サイクリックトリガパケット
の送信サイクルをデータ通信サイクルとして、複数のア
イソクロナス通信サイクルに跨って、通信ノード間でア
シンクロナス通信フェーズを利用しつつサイクリックに
データ通信が行われる。
【0032】このような構成によれば、アイソクロナス
通信フェーズとアシンクロナス通信フェーズとを併有す
るIEEE1394バスの使用を前提として、各通信ノ
ードの1回当たりの最大送信データ量(例えば、最大6
2μs分)を保証しつつ、定時性を有するサイクリック
データ伝送を行わせることが可能となる。
【0033】なお、62μs分の送信データとは、因み
に、100Mbpsの場合には512yte、200M
bpsの場合には1024Byte、400Mbpsの
場合には2048Mbyteに相当する。
【0034】本発明の好ましい実施の形態においては、
サイクリックトリガパケットの送信タイミングは、予定
される1通信サイクル当たりの送信データ総量に基づい
て計算により求めてもよい。
【0035】このような構成によれば、送信要求が予定
される全ての通信ノードに対して、送信機会並びに送信
データ量を確実に保証しつつ、最短サイクルタイムによ
るサイクリックデータ通信が可能となる。
【0036】本発明の好ましい実施の形態においては、
サイクリックトリガパケットの送信タイミングは、アシ
ンクロナス通信フェーズにおける送信データの途切れに
より決定するようにしてもよい。
【0037】このような構成によれば、アプリケーショ
ンの実行状況等により、送信要求を発する通信ノードの
数がその都度に変動するような場合にも、常に、全ての
通信ノードに対して毎回の通信機会を保証しつつ、サイ
クリックデータ通信が可能となる。
【0038】本発明のPLCシステムは、複数のPLC
がIEEE1394バスで結ばれて構成されている。
【0039】IEEE1394バスには、アイソクロナ
ス通信フェーズとアシンクロナス通信フェーズとが具備
されている。
【0040】アイソクロナス通信フェーズでは、送信要
求を発した全ての通信ノードに対して、アイソクロナス
サイクル(例えば、125μs)に対する毎回送信を保
証しつつ各通信ノードに対して順次に送信機会を与える
ように調停機能が作用する。
【0041】アシンクロナス通信フェーズでは、送信要
求を発した通信ノードに対して、アイソクロナスサイク
ル内におけるアイソクロナス通信フェーズ終了後の残り
期間において、送信データ量の最大値(例えば、62μ
s分)を保証しつつ各通信ノードに対して順次に送信機
会を与えるための調停機能が作用する。
【0042】複数のPLCの少なくとも一つは管理局
に、又他のPLCは通常局に、割り当てられる。
【0043】管理局に割り当てられたPLCは、アイソ
クロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの開始を
示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信する。
【0044】通常局に割り当てられたPLCは、アイソ
クロナス通信フェーズにおいて、管理局であるPLCか
ら送信されるサイクリックトリガパケットを検知するの
に応答して、アシンクロナス通信フェーズにおいて、送
信要求を発して送信機会を得ることにより、目的とする
データを送信し、又は送信機会を得ないときは他局であ
るPLCから送信されたデータを受信する。
【0045】それにより、サイクリックトリガパケット
の送信サイクルをデータ通信サイクルとして、PLC間
でアシンクロナス通信フェーズを利用しつつサイクリッ
クにデータ通信を行うことにより、相互に制御データを
リンクさせる。ここで、制御データには、被制御対象の
リレー、スイッチ、センサ等の入力データ、アクチュエ
ータ等の出力データを含んでもよい。これらはオンオフ
の二値データの場合が多い。二値データ以外でもよく、
例えば制御対象のアナログ入力数値、アナログ入力数値
であったり、生産情報(生産数量、稼働時間、エラー回
数等)でもデータリンクは可能である。
【0046】このような構成によれば、大量のI/Oデ
ータ等を各PLC間で高応答かつ緊密にリンクさせたP
LCシステムを実現することができる。
【0047】この発明のPLCのリモートI/Oシステ
ムは、1台のPLCと複数台の入出力デバイスとがIE
EE1394バスで結ばれて構成される。
【0048】IEEE1394バスには、アイソクロナ
ス通信フェーズとアシンクロナス通信フェーズとが具備
されている。
【0049】アイソクロナス通信フェーズでは、送信要
求を発した全ての通信ノードに対して、アイソクロナス
通信サイクル(例えば、125μs)に対する毎回送信
を保証しつつ各通信ノードに対して順次に送信機会を与
えるための調停機能が作用する。
【0050】アシンクロナス通信フェーズでは、送信要
求を発した通信ノードに対して、アイソクロナス通信サ
イクル内におけるアイソクロナス通信フェーズ終了後の
残り期間において、送信データ量の最大値(例えば、6
2μs分)を保証しつつ各通信ノードに対して順次に送
信機会を与えるための調停機能が作用する。
【0051】PLCは管理局に、又複数の入出力デバイ
スのそれぞれは通常局に、割り当てられる。
【0052】管理局に割り当てられたPLCは、アイソ
クロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの開始を
示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信する。
【0053】通常局に割り当てられた入出力デバイス
は、アイソクロナス通信フェーズにおいて、管理局であ
るPLCから送信されるサイクリックトリガパケットを
検知するのに応答して、アシンクロナス通信フェーズに
おいて、送信要求を発して送信機会を得ることにより、
目的とするデータを送信し、又は送信機会を得ないとき
は管理局であるPLCから送信されたデータを受信す
る。
【0054】なお、この例では、管理局がPLC、通常
局が入出力デバイスとされているが、プロトコル上は誰
が管理局であっても差し支えない。管理局と言っても、
なにかを管理しているのではなく、定期的にトリガパケ
ットを送信する役割を担っているものに過ぎない。
【0055】それにより、サイクリックトリガパケット
の送信サイクルをデータ通信サイクルとして、PLCと
各入出力デバイスとの間でアシンクロナス通信フェーズ
を利用しつつサイクリックにデータ通信を行うことによ
り、それらの間でI/Oデータをリンクさせる。
【0056】このような構成によれば、一台のPLCに
より複数のリモート入出力デバイスを介して、多数の被
制御対象機器を高応答に制御することができる。
【0057】上記の各システムにおける好ましい実施の
形態においては、サイクリックトリガパケットの送信タ
イミングとしては、予定される1通信サイクル当たりの
送信データ総量に基づいて計算により求めてもよい。
【0058】上記の各システムにおける好ましい実施の
形態においては、サイクリックトリガパケットの送信タ
イミングは、アシンクロナスフェーズにおける送信デー
タの途切れにより決定されるようにしてもよい。
【0059】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施の
一形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0060】先ず、本発明の理解を容易とするために、
オープン規格のシリアルバスであるIEEE1394に
関する基本的な事項について説明する。IEEE139
4の標準的な送信手順を示すタイムチャートが図1に示
されている。
【0061】IEEE1394のデータ転送では全ての
ノードが対等に動作する。各ノードの転送動作には、特
定のノードIDを指定して転送を行う場合と、全てのノ
ードを対象として転送を行う場合(ブロードキャスト)
とが存在する。
【0062】いずれの場合も、複数のノードが同時にバ
スにデータを送信すると衝突が起こるので、あらかじめ
アービトレーション(調停:Arbitration)を行って使
用権を獲得したノードだけがバスを使用する。ただし、
使用できる時間は比較的短時間に限られており、すぐに
次の伝送に交代する。一つのノードの伝送が長時間にわ
たりバスを占有することを防ぎ、ほかの伝送の帯域幅を
保証することにより、複数のリアルタイム・データを同
時に転送可能とするためである。
【0063】バスにはルート(根)のノードがただ一つ
定められており、ルートから全てのノードまでツリーを
辿ることができる。各ノードに対して上流側のノードは
親ノードであり、親ノードを順次辿ってルートに到達す
ることができる。バスの使用権を要求するノードは親ノ
ードに要求を出し、その要求がルートに集められる。ル
ートは各ノードが公平になるように使用権を与える。
【0064】IEEE1394の転送方式には、帯域幅
が保証されるアイソクロナス(Isochronous)転送フェ
ーズと、帯域幅が保証されないアシンクロナス(Asynch
ronous)転送フェーズとの二つのフェーズが存在する。
いずれのフェーズにおいても、転送の最初にはこのよう
なアービトレーションが行われる。アイソクロナス転送
フェーズの場合、アービトレーションで後回しにされた
としても、少なくとも125μsec毎に1回はデータ
転送ができることが保証される。これに対して、アシン
クロナス転送フェーズの場合、アービトレーションの結
果によっては長く待たされる場合もある。
【0065】IEEE1394のデータ転送は、125
μsec毎に転送サイクルが反復され、それぞれのサイ
クルの中で各ノードに少しずつ転送時間が割り当てられ
る。サイクルの前半は、アイソクロナス転送のチャネル
が割り当てられる。サイクルの後半の余った時間に、ア
シンクロナス転送が割り当てられる。
【0066】サイクルの開始について詳述する。ノード
のうちの一つ(一般にルート)がサイクルマスタとなっ
て、サイクルの実行を管理する。サイクルマスタは12
5μsec毎にサイクルスタートパケットをブロードキ
ャストで送信し、各ノードはそれによってサイクルの開
始タイミングを知ることとなる。
【0067】アイソクロナス転送について詳述する。デ
ータの衝突を防ぐため、サイクルスタートパケットの後
に一定時間の間隔をおいて、アイソクロナス転送を要求
するノードがチャネル使用権の要求を出す。この間隔は
アイソクロナスギャップと呼ばれる。アービトレーショ
ンによってチャネル使用権を獲得したノードは、引き続
いてアイソクロナスパケットとしてデータを転送する。
一つのチャネルの終了後、アイソクロナスギャップをお
いて次のチャネルのアービトレーションが行われ、チャ
ネル使用権を獲得したノードがアイソクロナスパケット
としてデータを転送する。チャネル使用権を要求するノ
ードがなくなるまで、これが順次に繰り返される。
【0068】アシンクロナス転送について詳述する。ア
イソクロナス転送の最後のチャネルが終了すると、チャ
ネル使用権を要求するノードがなくなるため、バスに空
き時間が生ずる。アシンクロナス転送を要求するノード
は、バスの空き時間がアイソクロナスギャップよりも長
い一定時間に達したことを検出したら、アシンクロナス
転送の要求を出すことが許される。この時間はサブアク
ションギャップと呼ばれる。アービトレーションによっ
てバス使用権を獲得したノードは、引き続いてデータパ
ケットを転送する。一つのデータパケットの終了後、サ
ブアクションギャップをおいて次の転送のアービトレー
ションが行われ、バス使用権を獲得したノードがデータ
パケットを転送する。バス使用権を要求するノードがな
くなるか、サイクル時間が125μsecに達するま
で、これが繰り返される。
【0069】サイクルの終了について説明する。サイク
ル時間が125μsecになるよりも先にバス使用権を
要求するノードがなくなれば、サイクルの残り時間は空
き時間となる。一方、データパケットの転送中にサイク
ル時間が125μsecになった場合には、サイクルマ
スタはそのパケットが最後まで転送されるまで待って次
のサイクルを開始する。このとき、開始が遅れた分だけ
次のサイクルの時間を短縮して、サイクルの平均時間を
125μsecに維持する。次のサイクルの時間が短く
なりすぎるのを防ぐため、アシンクロナス転送のパケッ
トは最大62μsecに制限される。
【0070】上述したように、IEEE1394には、
同期メッセージの送信のためにアイソクロナスパケット
(Isochronous Packet)が、又非同期メッセージの送信
のためにアシンクロナスパケット(Asynchronous Packe
t)又はアシンクロナスストリームパケット(Asynchron
ous Stream Packet)が用意されている。アイソクロナ
スパケットとアシンクロナスパケットのパケット構成は
同じである。
【0071】アイソクロナスパケットは同期パケットで
あり、各ノードが定期的に送信することができる。アイ
ソクロナスパケットはチャネルID(タグ)を指定して
送信される。各局にはチャネルIDのフィルタが具備さ
れており、フィルタにより受信が許可されているチャネ
ルIDのパケットのみが受信される。
【0072】アシンクロナスパケット、アシンクロナス
ストリームパケットの送信タイミングはIEEE139
4では規定されておらず、その決定はアプリケーション
側に委ねられている。アシンクロナスパケットは、IE
EE1394のPhy_ID(物理ID/物理層アドレ
ス)を直接指定して送信され、Phy_IDが該当する
ノードにより受信される。
【0073】IEEE1394では、アイソクロナスサ
イクルで送信要求のあったすべてのチャネルのデータを
送信する。アイソクロナス通信では、サイクルスタート
パケットをトリガとして、送信要求のあったすべての局
がアイソクロナスデータを送信する。サイクルスタート
パケットは125μs毎に定期的に送信される。これに
よって、サイクリック通信を行うことができる。また、
全局がアイソクロナスデータを送信できることを保証す
るために、BANDWIDTH_AVALABLEとい
う残帯域を示すレジスタを持ち、これでアイソクロナス
フェースの時間と送信データ量を制限している。また、
一つのアイソクロナスサイクル内で同一のチャネルの送
信は一つのみであり、同じチャネルを2つの局が送信す
ることができない。このことは、必要なデータが確実に
送信できるよう保証していることを意味している。
【0074】ところで、IEEE1394で定期的なデ
ータ転送(サイクリック通信)を行うには、IEEE1
394で規定されているアイソクロナス通信を利用する
ことがよいことは明らかである。
【0075】ところが、上述したように、125μs以
内の全チャネル・全アイソクロナスデータ送信を保証し
ているために、ひとつのアイソクロナスサイクル内に送
信できるアイソクロナスデータは、図2に示されるよう
に、100Mbps時に最大1536バイトに制限され
てしまう。この1536バイトを63局で各局が一つず
つのチャネルを占有して送信を行うと1ノード当たり2
4バイトになる。これでは用途が極端に限定されてしま
う。
【0076】たとえば、データリンク機能を有するPL
Cシステムのようなアプリケーションでは、複数のPL
Cが各局のデータを共有している。このとき、各局は自
局データを一斉同報し、他局の一斉同報データを受信す
ることでPLC同士のデータ共有を行っている。このよ
うなシステムでは数キロバイトのデータを共有すること
が多くあり、1局当たり24バイト程度の伝送能力では
データ容量がまったく足りない。
【0077】もし、24バイトのデータを組み立てて大
きなデータを送信するようにしても、送信データに含ま
れるヘッダ・テイラなどアプリケーションでは利用しな
いデータの割合が大きくなり、実質的な伝送効率が低下
し、高速な伝送路を利用するメリットが低減してしま
う。
【0078】加えて、データリンク機能を有するPLC
システムではデータの定時性も重要である。つまり、あ
るデータが転送されるときの伝送遅延時間を保証する必
要がある。
【0079】IEEE1394でもアシンクロナスパケ
ットを利用ればデータ容量の問題は解決可能であるが、
その場合には、定時性を保証できない。各局を平等にデ
ータ送信させる仕組みが存在しないのである。
【0080】そこで、本発明では、非同期メッセージで
サイクリックデータを送信することでデータ量の問題を
解決し、その送信タイミングを同期メッセージで送るこ
とで定時性の問題を解決しようとするものである。
【0081】このようにすることにより、サイクリック
データの送信タイミングを適当に調節することにより、
データ量が1536バイトに制限されることもなく、定
時性を保ちサイクリック通信を行うことができる。
【0082】すなわち、サイクリックデータ送信には、
非同期メッセージであるアシンクロナスストリームパケ
ットを利用すればよい。アシンクロナスストリームパケ
ットはアイソクロナスパケットと同じようにチャネルを
送受信の相手先指定に利用しており、受信側はチャネル
を指定するだけで良く、また、パケットヘッダも小さい
ため、全局にデータを送信するのによい。もちろん、ア
シンクロナスパケットを一斉同報アドレスに送信しても
良い。一方、サイクリックデータの送信タイミングを知
らせるのには、アイソクロナスパケットを利用すればよ
い。これにより、確実にサイクリックデータの送信トリ
ガを与えることができる。
【0083】より具体的には、IEEE1394に接続
された管理局と通常局とは以下の手順で動作すればよ
い。
【0084】すなわち、管理局はサイクリックデータ送
信のトリガとなるアイソクロナスパケット(サイクリッ
クトリガパケット)を送信する。
【0085】サイクリックトリガパケットを送信するタ
イミングを決定する方法としてはいくつかのものが考え
られる。一つの方法としては、サイクリックデータの量
を予め決めておき、そのデータ量から逆に送信に必要な
期間を算出する。その値を元にサイクリックトリガパケ
ットの送信タイミングを決定する。他の一つの方法とし
ては、サイクリックデータは一斉同報されているので、
そのパケットを常に監視しておき、一定の間、サイクリ
ックトリガデータの受信がなかったとき、全局のサイク
リックデータ送信が終わったとして、次のサイクリック
トリガパケットを送信する。つまり、サイクリックデー
タの送信が一定時間途絶えたときに、サイクリックトリ
ガバケットの送信タイミングが到来したと決定する。
【0086】管理局の決定方法としては、いくつかのも
のが考えられる。一つの方法としては、予め管理局とな
るノードを決めておくものである。他の一つの方法とし
ては、Phy_IDの最も大きいもの、もしくは、もっ
とも小さいものが管理局となるものである。さらに、他
の一つの方法としては、アイソクロナスリソースマネジ
ャー(前述のBANDWIDTH_AVALABLE等
のレジスタを持つノード)が管理局となるものである。
【0087】一方、通常局はサイクリックトリガパケッ
トの受信を監視している。サイクリックトリガパケット
を受信すると直ちに自局のサイクリックデータを送信す
る。また、他局のサイクリックデータを受信する。管理
局からのサイクリックトリガパケットを監視し、一定時
間受信できなかったときには、異常が発生したとして、
管理局の再決定処理を行う。
【0088】次に、本発明が適用されたサイクリックデ
ータ通信システムの具体的な一例を図3〜図9を参照し
つつ詳細に説明する。
【0089】シリアルバス(この例では、IEEE13
94)と各通信ノードとの関係を示す説明図が図3に示
されている。同図に示されるように、このサイクリック
データ通信システムは、N台(複数台)の通信ノードN
ode1〜NodeNをIEEE1394規定のバスB
usにて結んで構成されている。結線の方法は、ディジ
チェーン状やツリー状のほか、それらの混在した形態等
が採用可能である。バスを構成する信号線としては例え
ばツイストペア線等を使用することができる。特に、こ
の例では、Node1が管理局に、またNode2〜N
odeNが通常局に割り当てられている。
【0090】各通信ノードNode1〜NodeNのハ
ードウェア構成を概略的に示すブロック図が図4に示さ
れている。同図に示されるように、各通信ノードを構成
する回路装置(一般には通信ボード等として具現化され
る)400は、シリアルバスBusを構成する信号線と
の間でデータ送受信機能を実現するための通信コントロ
ーラ401と、回路装置全体を統括制御するCPU40
2と、CPU402を構成するマイクロプロセッサの動
作プログラム等を格納するROM403と、CPU40
2における動作のワークエリア等として機能するRAM
404と、送受信データの一時記憶領域として機能する
送受信バッファ405と、アイソクロナスリソースレジ
スタ(BANDWIDTH_AVAILABLE等を含む)406とを含ん
でいる。
【0091】管理局側の処理を示すフローチャートが図
5に、通常局側の処理を示すフローチャートが図6にそ
れぞれ示されている。以下、これらのフローチャート並
びに図7〜図9のタイムチャートを参照しつつ、本発明
のサイクリックデータ通信システムの動作を系統的に説
明する。
【0092】先ず、図5のフローチャートに示されるよ
うに、管理局となる通信ノードNode1では、所定の
タイマがタイムアップすることを待機する状態となる
(ステップ501NO)。このタイマは、サイククック
トリガパケットの送信周期を規定する。タイマ時間の決
定方法としては、先に説明したように、サイクリックデ
ータの量を予め決めておき、そのデータ量から逆に送信
に必要な期間を算出する。その値を元にサイクリックト
リガパケットの送信タイミングを決定する。
【0093】タイマがタイムアップしたときには(ステ
ップ501YES)、予め用意されたサイクリックトリ
ガパケットの送信処理を実行する(ステップ502)。
これにより、シリアルバスBus上には例えば他の全て
の通信ノードへとサイクリックトリガパケットがアイソ
クロナス通信パケットとして送信される(図3の説明図
参照)。このアイソクロナス通信パケットとして行われ
るサイクリックトリガパケットの送信は、例えば同報一
斉送信又は全チャネル指定により実現することができ
る。なお、先に説明したように、このサイクリックトリ
ガパケットは、アプリケーションが目的とするサイクリ
ックデータ通信における各通信サイクルの開始時点を通
常局である他の通信ノードNode2〜ノードNode
Nに対して知らせるためのものである。
【0094】サイクリックトリガパケットの送信に続い
て、管理局となる通信ノードNode1の側では、自局
からの送信データ要求が存在するか否かの判定を行い、
送信要求が自局からもある場合には、その自局サイクリ
ックデータバケットの送信処理を実行する(ステップ5
03)。これにより、シリアルバスBus上には、管理
局からのサイクリックデータパケットが決められた相手
局に宛ててアシンクロナス通信パケットとして送信され
る。なお、自局からのサイクリックデータ送信要求が存
在しなければ、この自局からのデータ送信処理(ステッ
プ503)はスキップされる。
【0095】サイクリックトリガパケットを送信した後
(自局サイクリックデータパケットの送信要求が存在し
ないとき)、又は自局サイクリックデータを送信した後
(自局サイクリックデータバケットの送信要求が存在す
るとき)、サイクリックトリガパケット送信タイマの起
動処理(ステップ504)が実行され、以後、サイクリ
ックトリガパケット送信タイマがタイムアップする毎
に、以上一連の処理(ステップ502,503,50
4)が繰り返し実行される。これにより、管理局に割り
当てられた通信ノードNode1からは、サイクリック
トリガパケットが一定周期でシリアルバス上に他の全て
の通信ノードNodeZ〜NodeNに宛てて送信され
ることとなる。このサイクリックトリガパケットはアイ
ソクロナス通信パケットとして送信されるため、IEE
E1394定時送信仕様により、必ず、125μsec
毎に1回はサイクリックトリガパケットの送信機会を得
ることができ、サイクリックデータ通信の定時性を満足
させることができる。加えて、自局サイクリックデータ
パケットの送信は、アシンクロナス通信パケットとして
送信されるため、1回の送信当たり例えば最大62μs
ec分のデータ送信容量を確保することができる。
【0096】一方、図6のフローチャートに示されるよ
うに、通常局となる他の通信ノードNode2〜Nod
eNの側では、アイソクロナス通信パケットとしてサイ
クリックトリガパケットが送信されてくるのを待機して
いる(ステップ601NO、602NO)。
【0097】この状態において、アイソクロナス通信パ
ケットとしてサイクリックトリガパケットの受信が確認
されると(ステップ601YES)、これに応答して、
自局サイクリックデータバケットの送信処理を実行する
(ステップ603)。先に述べたように、この自局サイ
クリックデータパケットの送信は、アシンクロナス通信
パケットとして送信されるため、最大62μsec分の
データ送信容量を確保することができる。より具体的に
説明すると、各通常局ではそれぞれアシンクロナス通信
パケットの送信要求を発する。すると、システム規定の
アービトレーションが作用することで、送信要求を発し
た通常局の一つに対して送信権が付与される。送信権の
付与された通常局では、自局サイクリックデータの送信
処理(ステップ603)が実行され、シリアルバスBu
s上にはアシンクロナス通信パケットとして自局サイク
リックデータパケットが所定の相手先に宛てて送信され
ることとなる。一つの通常局にて、アシンクロナス通信
バケットとしてのサイクリックデータパケットの送信が
完了すると、続いて、残りの全ての通常局から再び送信
要求が発せられ、アービトレーションが作用して、それ
らの通常局の一つに対して送信権が付与され、これに応
答してサイクリックデータパケットの送信処理が実行さ
れ、以後、送信要求を発する通常局がなくなるまで、以
上の動作が繰り返される(図3の説明図参照)。
【0098】一方、自局サイクリックデータパケットの
送信処理が完了した通常局では、続いて、サイクリック
トリガパケット待ちタイマを起動する(ステップ60
4)。このタイマは、なんらかの原因(通信エラー等)
でサイクリックトリガパケットの送信が途絶えたことを
判定するためのものである。
【0099】その後、通常局の側では、サイクリックト
リガパケット受信待ちタイマのタイムアウトを監視しな
がら(ステップ602NO)、サイクリックトリガパケ
ット受信を待機する状態となる(ステップ601N
O)。
【0100】そして、サイクリックトリガパケットの受
信が確認される毎に(ステップ601YES)、先ほど
説明した自局サイクリックデータ送信処理(ステップ6
03)並びにサイクリックトリガパケット受信待ちタイ
マの起動処理(ステップ604)を順次実行する。これ
に対して、サイクリックトリガパケット受信待ちタイマ
のタイムアウトが確認された場合には(ステップ602
YES)、公知の管理局再決定処理(ステップ605)
を実行する。これにより、何らかの通信中にエラーが発
生して、サイクリックトリガパケットの受信待ちタイマ
がタイムアウトした場合には(ステップ602YE
S)、管理局再決定処理(ステップ605)の実行によ
り、管理局の再決定が行われてバスはイニシャライズさ
れ、以後以上説明した動作が繰り返し実行される。
【0101】図5及び図6のフローチャートに示される
処理が実行されたときのサイクリックデータの送信タイ
ミングを示すタイムチャートが図7に示されている。
【0102】同図に示されるように、サイクリック通信
サイクルが開始されると、まず管理局からはサイクリッ
クトリガパケットがアイソクロナスパケットとして送信
される。すると各通常局においては、アシンクロナスパ
ケットの送信要求を管理局側へと行う。この管理局への
送信要求により公知のアービトレーションが実行され、
複数の通常局の1つに対して、送信権が付与される。送
信権の付与された通常局は、自己のサイクリックデータ
をアシンクロナスパケットとしてバス上に送り出す。1
つの通常局によるサイクリックデータの送信が完了する
と、次々とアービトレーションが実行されて、次の通常
局のサイクリックデータの送信が繰り返される。
【0103】このようにしてバス上に送り出された通常
局からのデータが、このタイムチャートでは、『ノード
Aサイクリックメッセージ』、『ノードBサイクリック
メッセージ』、…『ノードnサイクリックメッセージ』
と記されている。こうして最後の通常局がサイクリック
データを送り出すと、次のサイクリックトリガパケット
が管理局から送られてくるまで、待ち時間となる。管理
局は、トリガパケット送信を、最後のサイクリックデー
タパケットを受信してから一定期間をおいて次のトリガ
パケットを送信する。
【0104】このように管理局は定期的にトリガパケッ
トを送信する。通常局はトリガパケットを受信すると自
局分のデータパケットを送信する。各局は他の局が送信
したデータパケットを受信する。トリガパケットを送信
するタイミングは予め設定した間隔、全データパケット
量に応じた間隔、全ノードのデータパケット送信終了後
など幾つかの例が考えられる。図7のタイムチャート
は、全ノードがデータパケットを送信した後、一定時間
待ってから次のトリガパケットを送信する例である。
【0105】サイクリックデータ転送はサイクリックト
リガパケットの受信をトリガとして各局の自局データの
送信を開始する。サイクリックトリガパケットはアイソ
クロナスパケットで送信する。各局は1回のサイクリッ
クトリガパケット受信で1回のサイクリックデータを送
信する。サイクリックトリガパケットは管理局が送信す
る。
【0106】送信されるデータのサイズはIEEE13
94の仕様により、1パケット当たり最大512バイト
とすることができる。送信要求されたパケットが512
バイトよりも大きかったとき、このIEEE1394の
仕様に合わせて、分割/組立が行われる。分割されたパ
ケットは複数の通信サイクルに跨って送信しても良い
し、1つの通信サイクルの中で連続したパケットとして
送信することもできる。
【0107】図7のタイムチャートに示される例におい
ては、送信要求されたパケットが512バイトよりも大
きかったとき、送信されるデータの512バイトを超え
る部分については、次のサイクリック通信サイクルへ回
される。
【0108】これに対して、図8のタイムチャートに示
される例にあっては、送信要求されたパケットが512
バイトより大きかったとき、この送信されようとするパ
ケットは複数のフラグメント(フラグメント1〜3)に
分割され、同一のサイクリック通信サイクル内において
ギャップを挟んで連続的に送信される。即ち、ノードA
のサイクリックメッセージに続いて、ノードBに関する
3個のサイクリックメッセージがギャップを挟んで連続
的に送信される。尚、言うまでもないが、それらのサイ
クリックメッセージは何れもアシンクロナス通信パケッ
トとして送信される。
【0109】以上説明したサイクリック通信サイクル内
における各通信ノードの送信タイミングが図9のタイム
チャートにまとめて示されている。
【0110】同図に示されるように、この例にあって
は、3つのアイソクロナスサイクル(第1サイクル、第
2サイクル、第3サイクル)によってサイクリック通信
サイクルが構成されている。各アイソクロナスサイクル
の開始は、サイクルスタートパケットにより指示され
る。
【0111】アイソクロナスサイクルの第1サイクルで
は、サイクルスタートパケットに続いて、トリガパケッ
トの送信が行われる。このトリガパケットの送信は、ア
イソクロナスパケットとして行われる。トリガパケット
の送信に続いて、ノード2,ノード3,ノード4のデー
タパケットの送信が順に行われる。これらのデータパケ
ットの送信は、アシンクロナス通信パケットにより行わ
れる。ノード4の送信が完了すると、各通常局において
は第2サイクルの到来まで待ち状態となる。
【0112】第2サイクルにおいては、サイクルスター
トパケットの送信に続いて、ノード5及びノード6のデ
ータパケット送信が順に実行される。ノード6のデータ
パケットの送信が終了すると、各通常局においては第3
サイクルが到来するまで待ち時間となる。
【0113】第3サイクルが到来すると、サイクルスタ
ートパケットは到来するが、その後第4サイクルが開始
するまで全期間待ち時間となる。
【0114】以上の動作が繰り返されることにより、ア
イソクロナスサイクルの3サイクル分に跨って、サイク
リック通信サイクルが実現され、各ノードが十分なデー
タ送信容量を確保した状態において、アイソクロナスサ
イクルで規定される定時性を満足しつつ、相互にデータ
転送を高速に実行することができる。
【0115】尚、言うまでもないが、ノード1〜6の何
れか1つが送信中は、他のノードにおいては送信された
データを受信する。
【0116】このように、本発明のサイクリックデータ
通信システムによれば、サイクリック通信サイクルの開
始を示すトリガパケットについては、定時性が保証され
たアイソクロナスパケットとして送信する一方、目的と
する送信データについては、1送信当たり最大512バ
イトが保証されたアシンクロナス通信パケットとしてい
るため、広く普及した汎用バスであるIEEE1394
を採用してはいるものの、その固有サイクルである12
5μsecに制約を受けることなく、任意のサイクル長
を有するサイクリックデータ通信を実現することができ
る。
【0117】特に、トリガパケットを送信するタイミン
グについては、予め設定した間隔、全データパケット量
に応じた間隔、全ノードのデータパケット送信終了後な
どの様々なタイミングを自由に決定することができるた
め、ユーザ側の設計自由度も向上する。
【0118】次に、本発明が適用されたデータリンク機
能を有するPLCシステムの構成図が図10に示されて
いる。この例では、4台のプログラマブル・ロジック・
コントローラ(PLC1〜PLC4)が、オープン規格
のシリアルバスBUSにより結ばれている。このような
シリアルバスBUSとしては、IEEE1394などを
採用することができる。
【0119】各プログラマブル・ロジック・コントロー
ラPLC1〜PLC4には、4個の記憶エリア(PLC
1エリア、PLC2エリア、PLC3エリア、PLC4
エリア)が設けられている。それらの記憶エリアには、
該当するPLCに関するI/Oデータ等が格納される。
即ち、このシステムにおいては、全てのPLCにおける
I/Oデータ等を各PLCにおいて互いに共有してい
る。
【0120】より具体的には、PLC1は自局エリアA
11を一斉同報すると共に、PLC2〜4のエリアデー
タを受信する。PLC2〜4も同様に自局エリアを一斉
同報し、他局エリアを受信する。これにより、PLC1
〜PLC4が同じデータを共有することができる。
【0121】よく知られているように、PLCにおいて
は、入出力更新処理と命令実行処理を実行しつつ、一定
期間が到来するたびにシステムサービス処理を実行し、
このシステムサービス処理において、データリンクのた
めのデータ転送処理を実行する。
【0122】この実施例においては、このデータリンク
のためのデータ転送処理に、先に説明した本発明のサイ
クリックデータ通信方式を採用する。
【0123】即ち、4台のPLC(PLC1〜PLC
4)を互いに結ぶIEEE1394バスBusには、送
信要求を発した全てのPLCに対して、アイソクロナス
通信サイクルに対する毎回送信を保証しつつ各通信ノー
ドに対して順次に送信機会を与えるための調停機能が作
動するアイソクロナス通信フェーズと、送信要求を発し
たPLCに対して、アイソクロナス通信サイクル内にお
けるアイソクロナス通信フェーズ終了後の残り期間にお
いて、送信データ量の最大値を保証しつつ各通信ノード
に対して順次に送信機会を与えるための調停機能を有す
るアシンクロナス通信フェーズとが具備されている。
【0124】複数のPLCの少なくとも1つは管理局
に、また他のPLCは通常局に、割り当てられる。
【0125】管理局に割り当てられたPLCは、アイソ
クロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの開始を
示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信する。
【0126】一方、通常局に割り当てられたPLCは、
アイソクロナス通信フェーズにおいて、管理局であるP
LCから送信されるサイクリックトリガパケットを検知
するのに応答して、アシンクロナス通信フェーズにおい
て、送信要求を発して送信機会を得ることにより、目的
とするデータを送信し、または送信機会を得ない時は他
局であるPLCから送信されたデータを受信する。
【0127】それにより、サイクリックトリガパケット
の送信サイクルをデータ通信サイクルとして、PLC間
でアシンクロナス通信フェーズを利用しつつサイクリッ
クにデータ通信を行うことにより、相互にI/Oデータ
等の制御データをリンクさせるようにしている。
【0128】次に、本発明が適用されたデータリンク機
能を有するPLCのリモートI/Oシステムの構成図が
図11に示されている。
【0129】この例にあっては、マスタ局として機能す
る1台のPLCと、スレーブ局として機能する4台の入
出力デバイス(ID1,OD1,ID2,OD2)とが
IEEE1394バスBusにて結ばれている。
【0130】このIEEE1394バスには、送信要求
を発した全ての通信ノードに対して、アイソクロナス通
信サイクルに対する毎回送信を保証しつつ各通信ノード
に対して順次に送信機会を与えるための調停機能が作動
するアイソクロナス通信フェーズと、送信要求を発した
通信ノードに対して、アイソクロナス通信サイクル内に
おけるアイソクロナス通信フェーズ終了後の残り期間に
おいて、送信データ量の最大値を保証しつつ各通信ノー
ドに対して順次に送信機会を与えるための調停機能を有
するアシンクロナス通信フェーズとが具備されている。
【0131】PLCは管理局に、また入出力デバイス
(ID1,OD1,ID2,OD2)は通常局に割り当
てられている。
【0132】管理局に割り当てられたPLCは、アイソ
クロナス通信フェーズにおいて、送信要求を発して送信
機会を得ることにより、通信サイクルの開始を示すサイ
クリックトリガパケットを周期的に送信する。
【0133】一方、通常局に割り当てられた入出力デバ
イスは、アイソクロナス通信フェーズにおいて、管理局
であるPLCから送品されるサイクリックトリガパケッ
トを検知するのに応答して、アシンクロナス通信フェー
ズにおいて、送信要求を発して送信機会を得ることによ
り、目的とするデータを送信し、又は送信機会を得ない
時は管理局であるPLCから送信されたデータを受信す
る。
【0134】それにより、サイクリックトリガパケット
の送信サイクルをデータ通信サイクルとして、PLCと
各入出力デバイス(ID1,OD1,ID2,OD2)
との間でアシンクロナス通信フェーズを利用しつつサイ
クリックにデータ通信を行うことにより、それらの間で
I/Oデータをリンクさせるようにしている。
【0135】最後に、本発明が適用されたデータリンク
機能を有し、かつリモートI/Oシステムを有するPL
Cシステムの構成図が図12に示されている。
【0136】このシステムは、4台のプログラマブル・
ロジック・コントローラPLC1〜PLC4と、4台の
入出力デバイス(ID1,OD1,ID2,OD2)と
を含んでいる。
【0137】それら4台のPLCと4台の入出力デバイ
スはオープン規格のシリアルバスBusにて結ばれてい
る。このようなバスとしては、IEEE1394等を採
用することができる。
【0138】PLC1〜PLC4は図10を参照して説
明したようにデータリンク機能を実現している。一方、
PLC1と入出力デバイス(ID1,OD1,ID2,
OD2)との間は図11を参照して説明したデータリン
ク機能を実現している。
【0139】そのため、このシステムによれば、4台の
プログラマブル・ロジック・コントローラPLC1〜P
LC4の間でデータリンク機能を実現しつつ、マスタと
して機能する1台のPLCとリモート設置された4台の
入出力デバイス(ID1,OD1,ID2,OD2)と
の間でデータリンクを実現することによって、高い応答
性を維持しつつ極めて高機能な制御システムを実現する
ことが可能となる。
【0140】尚、以上説明した各実施の形態において
は、本発明が適用されるシリアルバスとしてIEEE1
394を挙げたが、本発明の適用はこれに限定されるも
のではない。要するに、本発明のサイクリックデータ通
信システムは、送信要求を発した全ての通信ノードに対
して、固有の通信サイクルに対する毎回送信を保証しつ
つ各通信ノードに対して順次に送信機会を与えるための
調停機能が作動する定時通信フェーズと、送信要求を発
した通信ノードに対して、固有の通信サイクル内におけ
る定時通信フェーズを除く残り期間において、送信デー
タ量の最大値を保証しつつ各通信ノードに対して順次に
送信機会を与えるための調停機能が作動する非同期通信
フェーズとが具備された規格されたシリアルバスに広く
応用が可能である。
【0141】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
によれば、例えばIEEE1394バスのように、定時
通信フェーズ(アイソクロナス通信フェーズに相当)と
非同期通信フェーズ(アシンクロナス通信フェーズに相
当)とを併有するオープン規格化されたシリアルバスの
仕様を前提として、各通信ノードの最大送信データ量を
保証しつつ、定時性を有するサイクリックデータ転送を
実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】IEEE1394バスの標準的な送信手順を示
すタイムチャートである。
【図2】アイソクロナスサイクルを全てアイソクロナス
フェーズとして使用したデータ通信を示すタイムチャー
トである。
【図3】シリアルバスと各通信ノードとの関係を示す説
明図である。
【図4】各通信ノードのハードウェア構成を概略的に示
すブロック図である。
【図5】管理局側の処理を示すフローチャートである。
【図6】通常局側の処理を示すフローチャートである。
【図7】サイクリックデータの送信タイミングを示すタ
イムチャートである。
【図8】分割データの送信タイミングの一例を示す説明
図である。
【図9】サイクリック通信サイクル内における各通信ノ
ードの送信タイミングを示すタイムチャートである。
【図10】データリンク機能を有するPLCシステムの
構成図である。
【図11】データリンク機能を有するPLCのリモート
I/Oシステムの構成図である。
【図12】データリンク機能を有し、かつリモートI/
Oシステムを有するPLCシステムの構成図である。
【符号の説明】
Bus シリアルバス 400 回路装置 401 通信コントローラ 402 CPU 403 ROM 404 RAM 405 送受信バッファ 406 アイソクロナスリソースレジスタ A11〜A44 PLCのI/Oデータ等の記憶エリア ID1,ID2 入力デバイス OD1,OD2 出力デバイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B077 NN02 5K033 CB17 CC01 DA01 DA13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通信ノードが固有の通信サイクル
    を有するシリアルバスで結ばれており、 シリアルバスには、 送信要求を発した全ての通信ノードに対して、固有の通
    信サイクルに対する毎回送信を保証しつつ各通信ノード
    に対して順次に送信機会を与えるための調停機能が作動
    する定時通信フェーズと、 送信要求を発した通信ノードに対して、固有の通信サイ
    クル内における定時通信フェーズを除く残り期間におい
    て、送信データ量の最大値を保証しつつ各通信ノードに
    対して順次に送信機会を与えるための調停機能が作動す
    る非同期通信フェーズとが具備されており、 複数の通信ノードの少なくとも一つは管理局に、又他の
    通信ノードは通常局に、割り当てられており、 管理局に割り当てられた通信ノードは、 定時通信フェーズにおいて、通信サイクルの開始を示す
    サイクリックトリガ符号を周期的に送信すると共に、 通常局に割り当てられた通信ノードは、 定時通信フェーズにおいて、管理局に割り当てられた通
    信ノードから送信されるサイクリックトリガ符号を検知
    するのに応答して、非同期通信フェーズにおいて、送信
    要求を発して送信機会を得ることにより、目的とするデ
    ータを送信し、又は送信機会を得ないときは他局である
    通信ノードから送信されたデータを受信し、 それにより、サイクリックトリガ符号の送信サイクルを
    データ通信サイクルとして、通信ノード間で非同期通信
    フェーズを利用しつつ、固有の通信サイクルの複数に跨
    って、サイクリックにデータ通信を可能としたサイクリ
    ックデータ通信システム。
  2. 【請求項2】 複数の通信ノードがIEEE1394バ
    スで結ばれており、 IEEE1394バスには、 送信要求を発した全ての通信ノードに対して、アイソク
    ロナス通信サイクルに対する毎回送信を保証しつつ各通
    信ノードに対して順次に送信機会を与えるための調停機
    能が作動するアイソクロナス通信フェーズと、 送信要求を発した通信ノードに対して、アイソクロナス
    サイクル内におけるアイソクロナス通信フェーズ完了後
    の残り期間において、送信データ量の最大値を保証しつ
    つ各通信ノードに対して順次に送信機会を与えるための
    調停機能が作動するアシンクロナス通信フェーズとが具
    備されており、 複数の通信ノードの少なくとも一つは管理局に、又他の
    通信ノードは通常局に、割り当てられており、 管理局に割り当てられた通信ノードは、 アイソクロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの
    開始を示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信
    すると共に、 通常局に割り当てられた通信ノードは、 アイソクロナス通信フェーズにおいて、管理局に割り当
    てられた通信ノードから送信されるサイクリックトリガ
    パケットを検知するのに応答して、アシンクロナス通信
    フェーズにおいて、送信要求を発して送信機会を得るこ
    とにより、目的とするデータを送信し、又は送信機会を
    得ないときは他局である通信ノードから送信されたデー
    タを受信し、 それにより、サイクリックトリガパケットの送信サイク
    ルをデータ通信サイクルとして、通信ノード間でアシン
    クロナス通信フェーズを利用しつつ、複数のアイソクロ
    ナス通信サイクルに跨って、サイクリックにデータ通信
    を可能としたサイクリックデータ通信システム。
  3. 【請求項3】 サイクリックトリガパケットの送信タイ
    ミングは、予定される1通信サイクル当たりの送信デー
    タ総量に基づいて計算により求められたものである、請
    求項1又は2に記載のサイクリックデータ通信システ
    ム。
  4. 【請求項4】 サイクリックトリガパケットの送信タイ
    ミングは、アシンクロナスフェーズにおける送信データ
    の途切れにより決定される、請求項1又は2に記載のサ
    イクリックデータ通信システム。
  5. 【請求項5】 複数のPLCがIEEE1394バスで
    結ばれており、 IEEE1394バスには、 送信要求を発した全ての通信ノードに対して、アイソク
    ロナス通信サイクルに対する毎回送信を保証しつつ各通
    信ノードに対して順次に送信機会を与えるための調停機
    能が作動するアイソクロナス通信フェーズと、 送信要求を発した通信ノードに対して、アイソクロナス
    通信サイクル内におけるアイソクロナス通信フェーズ終
    了後の残り期間において、送信データ量の最大値を保証
    しつつ各通信ノードに対して順次に送信機会を与えるた
    めの調停機能を有するアシンクロナス通信フェーズとが
    具備されており、 複数のPLCの少なくとも一つは管理局に、又他のPL
    Cは通常局に、割り当てられており、 管理局に割り当てられたPLCは、 アイソクロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの
    開始を示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信
    すると共に、 通常局に割り当てられたPLCは、 アイソクロナス通信フェーズにおいて、管理局であるP
    LCから送信されるサイクリックトリガパケットを検知
    するのに応答して、アシンクロナス通信フェーズにおい
    て、送信要求を発して送信機会を得ることにより、目的
    とするデータを送信し、又は送信機会を得ないときは他
    局であるPLCから送信されたデータを受信し、 それにより、サイクリックトリガパケットの送信サイク
    ルをデータ通信サイクルとして、PLC間でアシンクロ
    ナス通信フェーズを利用しつつサイクリックにデータ通
    信を行うことにより、相互に制御データをリンクさせる
    ようにしたPLCシステム。
  6. 【請求項6】 1台のPLCと複数台の入出力デバイス
    とがIEEE1394バスで結ばれており、 IEEE1394バスには、 送信要求を発した全ての通信ノードに対して、アイソク
    ロナス通信サイクルに対する毎回送信を保証しつつ各通
    信ノードに対して順次に送信機会を与えるための調停機
    能が作動するアイソクロナス通信フェーズと、 送信要求を発した通信ノードに対して、アイソクロナス
    通信サイクル内におけるアイソクロナス通信フェーズ終
    了後の残り期間において、送信データ量の最大値を保証
    しつつ各通信ノードに対して順次に送信機会を与えるた
    めの調停機能を有するアシンクロナス通信フェーズとが
    具備されており、 PLCは管理局に、又入出力デバイスは通常局に、割り
    当てられており、 管理局に割り当てられたPLCは、 アイソクロナス通信フェーズにおいて、通信サイクルの
    開始を示すサイクリックトリガパケットを周期的に送信
    すると共に、 通常局に割り当てられた入出力デバイスは、 アイソクロナス通信フェーズにおいて、管理局であるP
    LCから送信されるサイクリックトリガパケットを検知
    するのに応答して、アシンクロナス通信フェーズにおい
    て、送信要求を発して送信機会を得ることにより、目的
    とするデータを送信し、又は送信機会を得ないときは管
    理局であるPLCから送信されたデータを受信し、 それにより、サイクリックトリガパケットの送信サイク
    ルをデータ通信サイクルとして、PLCと各入出力デバ
    イスとの間でアシンクロナス通信フェーズを利用しつつ
    サイクリックにデータ通信を行うことにより、それらの
    間でI/OデータをリンクさせるようにしたPLCのリ
    モートI/Oシステム。
  7. 【請求項7】 サイクリックトリガパケットの送信タイ
    ミングは、予定される1通信サイクル当たりの送信デー
    タ総量に基づいて計算により求められたものである、請
    求項5又は6に記載のシステム。
  8. 【請求項8】 サイクリックトリガパケットの送信タイ
    ミングは、アシンクロナス通信フェーズにおける送信デ
    ータの途切れにより決定される、請求項5又は6に記載
    のシステム。
  9. 【請求項9】 複数の通信ノードが固有の通信サイクル
    を有するシリアルバスで結ばれており、 シリアルバスには、 送信要求を発した全ての通信ノードに対して、固有の通
    信サイクルに対する毎回送信を保証しつつ各通信ノード
    に対して順次に送信機会を与えるための調停機能が作動
    する定時通信フェーズと、 送信要求を発した通信ノードに対して、固有の通信サイ
    クル内における定時通信フェーズを除く残り期間におい
    て、送信データ量の最大値を保証しつつ各通信ノードに
    対して順次に送信機会を与えるための調停機能が作動す
    る非同期通信フェーズとが具備されており、 複数の通信ノードの少なくとも一つは管理局に、又他の
    通信ノードは通常局に、割り当てられており、 管理局に割り当てられた通信ノードは、 定時通信フェーズにおいて、通信サイクルの開始を示す
    サイクリックトリガ符号を周期的に送信すると共に、 通常局に割り当てられた通信ノードは、 定時通信フェーズにおいて、管理局に割り当てられた通
    信ノードから送信されるサイクリックトリガ符号を検知
    するのに応答して、非同期通信フェーズにおいて、送信
    要求を発して送信機会を得ることにより、目的とするデ
    ータを送信し、又は送信機会を得ないときは他局である
    通信ノードから送信されたデータを受信し、 それにより、サイクリックトリガ符号の送信サイクルを
    データ通信サイクルとして、通信ノード間で非同期通信
    フェーズを利用しつつ、固有の通信サイクルの複数に跨
    って、サイクリックにデータ通信を可能としたサイクリ
    ックデータ通信方法。
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