JP2003004848A - ソーナー探知範囲予察可視化システム、方法及びプログラム - Google Patents
ソーナー探知範囲予察可視化システム、方法及びプログラムInfo
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Abstract
信頼性を高めると共に、予察パターンを可視化すること
により、探知現場における状況を把握し易くする。 【解決手段】 DB部10から海洋・気象・音響に関する定
常的な統計値と非定常的な影響因子を予測するモデル情
報を取得し、影響因子計算部30は現場海域での実際の海
洋・気象・音響環境情報31とソーナー及びプラットホー
ムに関する実測情報32を収集し、同化処理部40で情報31
により統計値、予測情報を同化処理する。音響因子変換
部50、音響因子計算部60は同化処理した環境情報と情報
32により伝搬損失、残響、雑音を算出する。目標音源モ
デル部90は、目標位置・深度を入力し、ソーナーの音響
的特徴をモデルを用いて算出し、3次元探知予察計算部1
00は上記音響因子とソーナーの音響的特徴と情報32か
ら探知範囲Aを3次元的に予察計算して表示する。また
戦場での物象をシンボルマーク130、140、150として表
示する。
Description
艦等の対象物を探知するソーナーの探知可能な範囲を予
察すると共に、予察パターンを可視化するためのソーナ
ー探知範囲予察可視化システム、方法及びシステムにお
けるコンピュータに実行させるためのプログラムに関す
るものである。
中に存在する潜水艦等の対象物を探知するソーナー(S
ONAR:音響探知機)の探知可能な範囲(以下、探知
範囲と言う)を予測(以下、予察という)する方法とし
て、例えば、ソーナーが使用される海中の音速分布を用
いて予察する方法があり、その場合、音速分布は水温、
塩分濃度、深度等の影響因子により変動するものとして
いた。
る手順を示す。まず、艦艇や航空機等からBT(水温鉛
直分布測定器)やX−BT等を海面に投入し、BTが自
沈しながら水温を測定して図5(a)のような深度−水
温分布を得る。次に、(b)によりこの深度−水温分布
データとその海域における塩分濃度データから音速分布
を求め、この音速分布から所定の計算式やパラメータに
より探知予察計算を行う。これにより、(c)のような
音響減衰特性におけるソーナーの最小検知レベルが得ら
れる距離Rを求める。
中心とする半径Rの円内は水温が略一定であると見做
し、これをその深度におけるソーナーの探知範囲Aとし
て決定する。従って、この探知範囲A内に敵潜水艦等の
対象物があれば、ソーナーにより探知可能であるとして
いた。
の海域を複数の観測点で観測して、それぞれ半径Rの複
数の探知範囲Aで埋まるようにすることにより、その海
域の探知範囲としていた。以上のように、従来はソーナ
ーの探知予察計算に関する音響因子として音速分布のみ
を用いていた。
ーの探知範囲は、音速分布の他にも、例えば、水深分
布、吸収損失、海面反射損失、海底反射損失、彼我深度
・位置等々の様々な要因(以下、音響因子と言う)によ
り変化するものである。さらに、これらの音響因子は、
時間・場所等の海洋の4次元空間で変化する水温分布、
塩分分布、海流分布、海底地形、海底地質、海上の気
象、生物、ソーナーの音響特性、雑音等の時間的に定常
的及び非定常的な様々な影響因子により決定されるもの
であり、これらの影響因子により図5(c)の減衰特性
曲線の傾きが変化する。このため、実際の探知範囲は図
5(e)のような単純な円形パターンではなく、図6
(a)のように複雑なパターンを有し、かつそのパター
ンが非定常的な様々な影響因子により刻々と変化するも
のとなっている。また、一定の海域についても、図6
(b)のようにそれぞれ形状の異なる複数の探知範囲A
が存在することになる。
例えばB、Cで示す位置が探知範囲における死角にな
り、この位置に敵の潜水艦がいた場合は探知不能にな
り、失探の原因になるという問題があった。従来は、こ
のような死角に入った敵潜水艦からの攻撃に対して常に
不安があったが、単純なパターンとして決定した探知範
囲には不確実性がつきものであるというあきらめがあっ
た。
ような複雑なパターンを有する探知範囲を求めようとす
ると、非常に多くの観測点を必要とする等の理由によ
り、実現は非常に困難であり、ソーナーの探知範囲を単
純な円形パターンで近似するしか方法がなかった。
れたもので、ソーナーの探知範囲を高精度に予察すると
共に、その予察パターンを可視化することにより、ソー
ナーの信頼性の向上を図ると共に、探知現場の状況を把
握し易くすることを目的としている。
知範囲予察可視化システムは、上記目的を達成するため
に、海洋・気象及び音響に関する定常的な統計値を取得
すると共に、海洋・気象及び音響に関する非定常的な影
響因子の予測モデルから予測情報を取得する情報取得手
段と、現場海域における実際の海洋・気象・音響環境情
報と、ソーナー及びソーナーを搭載するプラットホーム
に関する実測情報とを収集する計測値収集手段と、前記
収集された実際の海洋・気象・音響情報を用いて前記取
得した統計値及び予測情報に対して同化処理を施す同化
処理手段と、前記同化処理された環境情報と前記実測情
報に基づいて所定の音響因子を算出する音響因子計算手
段と、想定される目標の位置・深度を入力し、ソーナー
の音響的な特徴をモデルを用いて算出する目標音源モデ
ル手段と、前記算出された所定の音響因子と前記ソーナ
ーの音響的な特徴と前記実測情報からソーナー探知範囲
を3次元的に予察計算する探知予察計算手段と、前記探
知予察計算手段により算出された3次元情報のソーナー
探知範囲を表示すると共に、探知範囲を含む海域に存在
する物象を表すシンボルマークを表示する表示手段とを
備えたものである。
可視化方法は、海洋・気象及び音響に関する定常的な統
計値を取得すると共に、海洋・気象及び音響に関する非
定常的な影響因子の予測モデルから予測情報を取得する
情報取得し、現場海域における実際の海洋・気象・音響
環境情報と、ソーナー及びソーナーを搭載するプラット
ホームに関する実測情報とを収集し、収集した実際の海
洋・音響情報を用いて前記取得した統計値及び予測情報
に対して同化処理を施し、同化処理された環境情報と前
記実測情報に基づいて所定の音響因子を算出し、想定さ
れる目標の位置・深度を入力してソーナーの音響的な特
徴をモデルを用いて算出し、前記算出された所定の音響
因子と前記ソーナーの音響的な特徴と前記実測情報から
ソーナー探知範囲を3次元的に予察計算し、算出された
探知範囲を表示すると共に、探知範囲を含む海域に存在
する物象を表すシンボルマークを表示するようにしたも
のである。
気象及び音響に関する定常的な統計値を取得すると共
に、海洋・気象及び音響に関する非定常的な影響因子の
予測モデルから予測情報を取得する情報取得処理と、現
場海域における実際の海洋・気象・音響環境情報と、ソ
ーナー及びソーナーを搭載するプラットホームに関する
実測情報とを収集する計測値収集処理と、前記収集され
た実際の海洋・気象・音響情報を用いて前記取得した統
計値及び予測情報に対して行う同化処理と、前記同化処
理された環境情報と前記実測情報に基づいて所定の音響
因子を算出する音響因子計算処理と、想定される目標の
位置・深度を入力し、ソーナーの音響的な特徴をモデル
を用いて算出する目標音源モデル処理と、前記算出され
た所定の音響因子と前記ソーナーの音響的な特徴と前記
実測情報からソーナー探知範囲を3次元的に予察計算す
る探知予察計算処理と、算出された探知範囲を表示する
と共に、探知範囲を含む海域に存在する物象を表すシン
ボルマークを表示する表示処理とをコンピュータに実行
させるためのプログラムである。
に関する定常的な統計値と、海洋・気象及び音響に関す
る非定常的な影響因子を予測するためのモデル化された
予測情報に対して、現場海域における実際の海洋・気象
・音響環境情報を用いて同化処理を施すことにより、現
場海域の実際の状況を反映した精度の高い情報を得るこ
とができる。また、ソーナー及びソーナーを搭載するプ
ラットホームに関する実測情報と同化処理された環境情
報に基づいて伝搬損失、残響、雑音等の所定の音響因子
を算出すると共に、想定される目標の位置・深度を入力
してソーナーの音響的な特徴をモデルを用いて算出し、
前記算出された所定の音響因子と前記ソーナーの音響的
な特徴と前記実測情報からソーナー探知範囲を3次元的
に予察計算することにより、様々の影響因子を考慮に入
れた探知予察計算を行い、算出された探知範囲を表示す
ると共に、探知範囲を含む海域に存在する物象を表すシ
ンボルマークを表示するので、精度の高い探知範囲を得
ることができ、また、これを表示できると共に、戦場等
の海域における艦艇や、航空機等、海流、潮目地形等の
海の状態がシンボルマークで表示されるので、戦場の様
子が把握し易くなり、作戦計画が立てやすくなる。
を参照して説明する。図4は本実施の形態によるソーナ
ー探知範囲予察システムで用いられる音響因子及び音響
因子に係わる影響因子を示す。図4において、主な音響
因子は、伝搬損失、残響、雑音と、後述する目標音源モ
デルとなる放射雑音、我と目標のソーナーの機械的性能
(環境には左右されないシステム固有のもの、但し、ソ
ーナーの運転方法においては、いくつかの固定的な値を
選択する)、送波レベル、指向性利得、信号処理利得、
認識デファレンシャル、ターゲットストレングスを含
む。各音響因子はさらにツリー状に複数の音響因子から
なる。さらに、これらの音響因子はそれぞれ影響因子の
影響を受ける。
である音速分布は、水温分布と塩分濃度分布という影響
因子により変動し、他の音響因子である水深分布は彼我
位置という影響因子により変動する。また、残響におけ
る音響因子の1つである海面散乱は、風速・風向/波高
・波向/周波数という影響因子により変動する。以下、
同様にして各音響因子はそれぞれの影響因子により変動
する。これらの影響因子には、時間的に定常的なものと
非定常的なものとがある。定常的な影響因子としては、
例えば海底地形、海底地質等の場所が異なれば変化する
が時間的には変化しないもの等がある。非定常的な影響
因子としては、例えば水温分布、生物分布等の場所は同
じでも時間的に変化するもの等がある。
る本実施の形態によるソーナー探知範囲予察システムを
示すブロック図である。本システムは、図1の表示装置
120で表示されるように、ソーナーの探知範囲Aを3
次元情報として予察し、これを表示して可視化するよう
にしたものである。図1に示される探知範囲Aは、従来
のような円形の単純な予察パターンではなく、定常的、
非定常的な影響因子に応じて刻々と変化する複雑精細な
立体的形状を有する予察パターンとなっている。これに
よって高精度に潜水艦等の対象物(目標)を探知するこ
とができる。
化する際に、この予察パターンで探知した潜水艦等の目
標の位置をシンボルマーク150で表示するようにして
もよい。
を発射して対象物からの反射波を捉えるアクティブ・ソ
ーナーと、対象物が発生する音波を検知するパッシブ・
ソーナーに適用することができる。
タベース部10は、海洋DB11、音響DB12で構成
されている。海洋DB11には、海洋に関する定常的な
情報、例えば、海底地形、底質等の統計値が格納されて
いる。音響DB12には、音響に関する定常的な情報、
例えば、吸収損失、体積散乱及びソーナー自己雑音等の
統計値が格納されている。
艦艇、ブイ等のプラットホームの運動や、海洋環境及び
音響環境等の空間的にも時間的にも変動する影響因子を
予測する各種モデル21〜24で構成されている。海洋
循環モデル21は、海洋空間の流れ、水温・塩分等を予
測する。波浪モデル22は、海面の波高・波の向き・周
期を予測する。風モデル23は、海上の風向・風速・周
期等を予測する。プラットホーム運動モデル24は、上
記各モデル21〜23で予測された海洋環境に応じたプ
ラットホーム運動を予測する。尚、これらのモデル21
〜24の他にも必要に応じて他の予測モデルを設けるこ
とにより、さらに精度を向上させることができる。
子を計測するもので、実際にソーナーを運用する海域に
おいて、ソーナー運用前及び運用中に環境計測センサ、
プラットホーム運動センサ、人工衛星等により計測した
実際の海洋・気象及び音響環境情報を収集すると共に、
プラットホーム上の雑音を発生する種々の機器(艦艇等
におけるエンジン等の主機、その他の機械音を発生する
補機等)の運転状況や、機器の運転モニタ情報、ソーナ
ーの運転情報等を収集し、さらに、GPS等からプラッ
トホームの位置情報や彼我位置等を収集する。尚、彼我
位置の彼の位置は、例えば適当な初期値を与えておき、
ソーナーが探知する毎にフィードバックされて更新され
る。
は、プラットホーム運動、風、海流、気温等に関する計
測情報を含む実際の海洋・気象・音響環境情報31と、
上記機器の運転状況情報、運転モニタ情報、ソーナー運
転情報、位置情報、彼我位置情報等のソーナー及び機器
に関する実測情報32が出力されるものとする。
0及び予測モデル部20からソーナーを運用する海域に
おける、海洋や音響環境及びプラットホーム運動に関す
る統計情報や予測情報を取得すると共に、影響因子計測
部30から実際の海洋・気象・音響環境情報31を取得
する。そして、この情報31を用いて、上記取得した統
計情報や予測情報に対してナッジング処理、カルマンフ
ィルタ処理を用いた同化処理を施すことにより、統計情
報や予測情報を現場海域の状況に応じて修正し、精度の
向上を図る。
0から実測情報32を取得し、これに基づいて音響DB
12を検索し、検索結果を各機器に対応する雑音情報
(周波数、レベル等)に変換すると共に、ソーナーの運
転情報から、ソーナーの周波数、信号処理利得、送波レ
ベル、指向性利得等のソーナー性能に関するソーナーパ
ラメータを抽出する。また、入力された目標の位置・深
度と計測されたプラットホーム位置情報から、彼我の相
対位置(方位、距離)等を算出する。
40で同化処理された海洋・気象・音響環境情報、及び
音響因子変換部50からの雑音情報、ソーナーパラメー
タに基づいて予察計算に必要な図4の伝搬損失、残響、
雑音等の音響因子を算出する。
に示すように、音速分布算出部61、吸収損失算出部6
2、海面反射損失算出部62、海底反射損失算出部64
が設けられ、これらの算出結果により伝搬損失を求める
伝搬損失算出部65が設けられている。また、海面散乱
算出部66、海底散乱算出部67、体積散乱算出部68
が設けられ、これらの算出結果と上記伝搬損失により残
響を求める残響算出部69が設けられている。
部71、外板振動雑音算出部72、主機雑音算出部7
3、補機雑音算出部74、吐出音算出部75が設けら
れ、これらの算出結果によりソーナー自己雑音を求める
ソーナー自己雑音算出部76が設けられている。また、
船舶雑音算出部77、沿岸雑音算出部78、海面雑音算
出部79、生物雑音算出部80が設けられ、これらの算
出結果により周囲雑音を求める周囲雑音算出部81が設
けられている。さらに、上記ソーナー自己雑音と周囲雑
音とにより雑音を求める雑音算出部82が設けられてい
る。
音響因子及び影響因子のツリーに基づいて行われる。例
えば、音速分布算出部61では、同化処理された情報と
図4の伝搬損失における音速分布の影響因子である水温
分布と塩分濃度分布から3次元の音速を算出する。ま
た、海面散乱算出部63では、同化処理された情報と図
4の残響における海面散乱の影響因子である風速・風向
/波高・波向/周波数から海面散乱を算出する。
9、雑音算出部82は、それらの前段の各算出部の算出
結果が入力されると共に、音響因子変換部50から図4
のツリーに従った所定の情報が入力される。例えば、伝
搬損失算出部65には、算出部61〜64から音速分
布、水深分布、海面反射損失、海底反射損失が入力され
ると共に、音響因子計算部50から吸収損失/周波数、
彼我深度が入力される。同様に残響算出部69には、算
出部65〜68から伝搬損失、海面散乱、体積散乱が入
力されると共に、音響処理計算部50からソーナー音の
パルス長、送波レベル、指向性利得/相対方位/周波数
が入力される。
る目標の位置・深度が入力されると共に、音響因子変換
部50からソーナーパラメータ等が入力され、これらに
基づいて目標の音響的な特徴をモデルにより算出する。
目標の音響的な特徴とは、パッシブ・ソーナーでは、目
標の出す図4の放射雑音であり、アクティブ・ソーナー
では、反射強度(ターゲットストレングス)である。
計算部60、音響因子変換部50及び目標音源モデル部
90から入力された情報に基づいて予察計算を実施し、
3次元での探知範囲距離を予測する。即ち、まず、上記
入力情報に基づいて図3に示すような3次元の格子点を
作成し、この格子点の1つに音源を置いて、この音源に
隣接する格子点で音がどのようになるかを順次計算する
ことにより、ソーナーの探知範囲を3次元で示す探知範
囲情報を作成することができる。
探知範囲情報を所定形式の表示信号に変換することによ
り、表示装置120において予察パターンとしての探知
範囲Aが3次元座標に表示され、可視化することができ
る。
は、表示装置120に探知範囲Aの予察パターンをを表
示すると共に、図示のように、探知範囲A付近の戦場を
海底の地形及び陸の地形等を含む地図と共に表示し、そ
の戦場にシンボルマーク130、140、150、16
0を表示するようにしている。
艇、航空機、ソーナー、センサ位置、その他戦場におけ
る物体を示すもので、これらはソーナーや他のセンサ等
から入手した情報に基づいてその位置を知ることができ
る。また、シンボルマーク140は、例えば現在観測さ
れている海流、潮目や気象情報等の海の状態を表すと共
に、海岸線や海底の地形を表す地形図を示すものであ
る。また、シンボルマーク150は、上記予察パターン
内で探知された潜水艦等の目標の位置を示すものであ
り、シンボルマーク160は、ソーナー自身の位置を示
すものである。
に影響を与える図4に示す時間的に定常的、非定常的な
様々な音響因子及び影響因子を全て考慮に入れた探知予
察計算を行っているので、図1及び図6(a)に示すよ
うな精細なパターンを有するソーナー探知範囲Aを高精
度に予察することができる。また、この探知範囲Aを複
数求めることにより、図6(b)のように一定海域にお
ける探知範囲を高精度に予察することができる。
データ(実際に観測したデータ)がなくても、モデルや
高精度なデータベースを用いることにより、予察精度を
向上させることができる。また、環境モデルの予測値を
使用することにより、事前に高精度なソーナーの探知性
能の予測が可能となる。
探知範囲情報を表示装置120により表示することによ
り、図示のように探知範囲Aが海洋空間において精細な
立体パターンとして可視化できるので、使用者が直観的
に非常に認識し易くなり、ソーナーの探知範囲を定性的
に把握することができる。
50を表示することにより、戦場等の探知現場の状況を
把握しやすくなり、作戦計画が立て易くなる。例えば、
図示のような表示画面を各艦艇、航空機において表示し
共有することにより、艦艇や航空機を移動させたり、移
動に伴ってソーナーの観測点を移動させたりする場合
に、指揮をとり易くなる。また、現在の海の状態を正確
に把握できるので、海の状態に応じて臨機応変・迅速に
作戦変更を行うことができる。さらに、可視化された予
察パターンにおいてソーナーが探知した潜水艦等の目標
の位置をシンボルマーク150として表示することによ
り、使用者は目標を直観的に認識して迅速に対応するこ
とができる。
状態等では、的確で迅速な意思決定ができなかったが、
正確なソーナー性能の把握により、海洋空間を可視化で
き、さらに、ソーナーを運用する上での意思決定に必要
な情報(意思決定支援情報)を付加させることにより、
迅速な意思決定が可能となり、作戦計画が立てやすくな
る。
ータが実行するためのプログラムについて説明する。図
1におけるソーナー探知範囲予察システムにおけるコン
ピュータシステムのCPUが実行するためのプログラム
は、本発明によるプログラムを構成する。
としては、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモ
リ、磁気記録媒体等を用いることができ、これらをRO
M、RAM、CD−ROM、フレキシブルディスク、メ
モリカード等に構成して用いてよい。
ネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラ
ムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコン
ピュータシステム内部のRAM等の揮発性メモリのよう
に、一定時間プログラムを保持するものも含まれる。
記憶装置等に格納したコンピュータシステムから伝送媒
体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により他のコ
ンピュータシステムに伝送されるものであってもよい。
上記伝送媒体とは、インターネット等のネットワーク
(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように
情報を伝送する機能を有する媒体をいうものとする。
一部を実現するためであってもよい。さらに、前述した
機能をコンピュータシステムに既に記録されているプロ
グラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分
ファイル(差分プログラム)であってもよい。
又は装置とは異なるシステム又は装置において用い、そ
のシステム又は装置のコンピュータがこのプログラムを
実行することによっても、上記実施の形態で説明した機
能及び効果と同等の機能及び効果を得ることができ、本
発明の目的を達成することができる。
ーナーの探知範囲を高精度に3次元で予察することがで
きるので、失探の可能性を低減しソーナーの信頼性を高
めることができる。また、探知範囲を立体的な形状とし
て可視化するので、見やすく、分かりやすいものとな
る。さらに、シンボルマークを表示することにより、ソ
ーナーの探知現場における状況を正確に把握して迅速に
対応することができる。
予察可視化システムを示すブロック図である。
図である。
様子を示す構成図である。
る音響因子及び音響因子に係わる影響因子をツリー状に
示す構成図である。
す構成図である。
る。
Claims (12)
- 【請求項1】 海洋・気象及び音響に関する定常的な統
計値を取得すると共に、海洋・気象及び音響に関する非
定常的な影響因子の予測モデルから予測情報を取得する
情報取得手段と、 現場海域における実際の海洋・気象・音響環境情報と、
ソーナー及びソーナーを搭載するプラットホームに関す
る実測情報とを収集する計測値収集手段と、 前記収集された実際の海洋・気象・音響情報を用いて前
記取得した統計値及び予測情報に対して同化処理を施す
同化処理手段と、 前記同化処理された環境情報と前記実測情報に基づいて
所定の音響因子を算出する音響因子計算手段と、 想定される目標の位置・深度を入力し、ソーナーの音響
的な特徴をモデルを用いて算出する目標音源モデル手段
と、 前記算出された所定の音響因子と前記ソーナーの音響的
な特徴と前記実測情報からソーナー探知範囲を3次元的
に予察計算する探知予察計算手段と、 前記探知予察計算手段により算出された3次元情報のソ
ーナー探知範囲を表示すると共に、探知範囲を含む海域
に存在する物象を表すシンボルマークを表示する表示手
段とを備えたことを特徴とするソーナー探知範囲予察可
視化システム。 - 【請求項2】 前記シンボルマークは、前記海域におけ
る艦艇、航空機等を表すものであることを特徴とする請
求項1記載のソーナー探知範囲予察可視化システム。 - 【請求項3】 前記シンボルマークは、探知現場におけ
る海の状態を表すものであることを特徴とする請求項1
又は2記載のソーナー探知範囲予察可視化システム。 - 【請求項4】 前記シンボルマークは、探知現場におけ
る地形を表すものであることを特徴とする請求項1又は
2記載のソーナー探知範囲予察システム。 - 【請求項5】 前記シンボルマークは、探知範囲で探知
された目標を及び/又はソーナー自身の位置を表すもの
であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記
載のソーナー探知範囲予察システム。 - 【請求項6】 前記所定の音響因子は、伝搬損失、残
響、雑音の少なくとも1つであることを特徴とする請求
項1〜5の何れか1項に記載のソーナー探知範囲予察可
視化システム。 - 【請求項7】 前記実際の海洋・気象・音響環境情報
は、ソーナーが搭載されたプラットホームの運動情報を
含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載
のソーナー探知範囲予察可視化システム。 - 【請求項8】 前記実測情報は、プラットホームが有す
る機器の運転状況情報、機器の運転モニタ情報、ソーナ
ー運転情報、ソーナーの位置情報の何れかであることを
特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のソーナー
探知範囲予察可視化システム。 - 【請求項9】 前記音響因子計算手段は、前記運転モニ
タ情報と音響に関する定常的な統計値に基づいて前記機
器から発生する雑音情報を算出すると共に、前記運転状
況情報からソーナーパラメータを抽出する音響因子変換
手段と、前記雑音情報とソーナーパラメータに基づいて
前記所定の音響因子を算出する算出手段とを有すること
を特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のソーナ
ー探知範囲予察可視化システム。 - 【請求項10】 前記ソーナーパラメータは、ソーナー
の周波数、送波レベル、信号処理利得、指向性利得の何
れかであることを特徴とする請求項9記載のソーナー探
知範囲予察可視化システム。 - 【請求項11】 海洋・気象及び音響に関する定常的な
統計値を取得すると共に、海洋・気象及び音響に関する
非定常的な影響因子の予測モデルから予測情報を取得
し、現場海域における実際の海洋・気象・気象・音響環
境情報とソーナー及びソーナーを搭載するプラットホー
ムに関する実測情報とを収集し、収集した実際の海洋・
気象・音響情報を用いて前記取得した統計値及び予測情
報に対して同化処理を施し、同化処理された環境情報と
前記実測情報に基づいて所定の音響因子を算出し、想定
される目標の位置・深度を入力してソーナーの音響的な
特徴をモデルを用いて算出し、前記算出された所定の音
響因子と前記ソーナーの音響的な特徴と前記実測情報か
らソーナー探知範囲を3次元的に予察計算し、算出され
た探知範囲を表示すると共に、探知範囲を含む海域に存
在する物象を表すシンボルマークを表示することを特徴
とするソーナー探知範囲予察可視化方法。 - 【請求項12】 海洋・気象及び音響に関する定常的な
統計値を取得すると共に、海洋・気象及び音響に関する
非定常的な影響因子の予測モデルから予測情報を取得す
る情報取得処理と、 現場海域における実際の海洋・気象・気象・音響環境情
報とソーナー及びソーナーを搭載するプラットホームに
関する実測情報とを収集する計測値収集処理と、 前記収集された実際の海洋・気象・音響情報を用いて前
記取得した統計値及び予測情報に対して行う同化処理
と、 前記同化処理された環境情報と前記実測情報に基づいて
所定の音響因子を算出する音響因子計算処理と、 想定される目標の位置・深度を入力し、ソーナーの音響
的な特徴をモデルを用いて算出する目標音源モデル処理
と、 前記算出された所定の音響因子と前記ソーナーの音響的
な特徴と前記実測情報からソーナー探知範囲を3次元的
に予察計算する探知予察計算処理と、 算出された探知範囲を表示すると共に、探知範囲を含む
海域に存在する物象を表すシンボルマークを表示する表
示処理とをコンピュータに実行させるためのプログラ
ム。
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