JP2003004297A - ヒートポンプ式給湯器 - Google Patents

ヒートポンプ式給湯器

Info

Publication number
JP2003004297A
JP2003004297A JP2001191075A JP2001191075A JP2003004297A JP 2003004297 A JP2003004297 A JP 2003004297A JP 2001191075 A JP2001191075 A JP 2001191075A JP 2001191075 A JP2001191075 A JP 2001191075A JP 2003004297 A JP2003004297 A JP 2003004297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
hot water
adsorber
storage tank
adsorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001191075A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Nakamura
安弘 中村
Yasuaki Hasegawa
靖明 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Yamaguchi Technology Licensing Organization Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Yamaguchi Technology Licensing Organization Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Yamaguchi Technology Licensing Organization Ltd filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2001191075A priority Critical patent/JP2003004297A/ja
Publication of JP2003004297A publication Critical patent/JP2003004297A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

Landscapes

  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来は吸着器や貯湯槽などが分離されていた
ため装置が大きくなり、また、機器や配管からの大気放
熱などにより効率が低下するという問題があった。本発
明は、コンパクトで高効率なヒートポンプ式給湯器を提
供することを目的とする。 【解決手段】 本発明は、吸着器内の熱媒と貯湯槽内の
水とが吸着器容器を介して熱交換可能なように吸着器を
貯湯槽内に配置し、吸着器に内蔵した熱交換器を自然対
流式とし、吸着器で凝縮した水が蒸発器に自然流下する
ように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱媒蒸気を可逆的
に吸着・脱着する吸着剤を用いたヒートポンプを給湯器
に利用した、ヒートポンプ式給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガス、石油や電気を熱源とする各
種の給湯器が広く実用化されているが、省エネルギーと
いう社会的要求から、更なる高効率化が求められてい
る。
【0003】ヒートポンプは、大気熱源などを有効熱と
して利用できるため、高効率なシステムを構成できるこ
とが知られており、特に、吸着剤を用いたヒートポンプ
は、圧縮機式や吸収式ヒートポンプと比較し、圧縮機が
無い、装置の構成が単純、高価な電気の消費量が少ない
等の特長を有し、吸着剤を用いたヒートポンプ式給湯器
の実用化が期待されている。
【0004】吸着式ヒートポンプは、固体と気体との熱
の移動を伴う吸着・脱着現象を熱サイクルに利用するも
のである。即ち、吸着剤を外部熱源で加熱し熱媒蒸気を
脱着させる加熱脱着過程と、吸着剤を低温の状態まで冷
却する冷却過程、低温の状態で熱媒蒸気を吸着剤に吸着
させる吸着過程から熱サイクルを構成する。この熱サイ
クルにおいて、吸着過程で熱媒を蒸発させる熱源とし
て、大気や比較的低温の温排水など、従来利用されてい
なかった熱源を有効に利用できるため、吸着式ヒートポ
ンプは高い効率を達成できる。
【0005】加熱脱着過程では、脱着した熱媒蒸気の凝
縮熱や凝縮した熱媒の顕熱を温熱として利用する。冷却
過程では、吸着剤の冷却熱を温熱として利用することが
できる。吸着過程では、吸着に際し発生する吸着熱を温
熱として利用し、また、熱媒の蒸発熱を冷熱として利用
することができる。
【0006】この種の従来技術としては、例えば、特開
2000−035256号(吸着式ヒートポンプ)、特開平10−17
6872号(吸着式ヒートポンプ)、特開平10−089799号
(温・冷熱生成ケミカルヒートポンプ)、特開昭60−09
9966号(ケミカルヒートポンプ式給湯器の動作方法)な
どがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術では、
吸着剤を内蔵した吸着器、貯湯槽、蒸発器、熱媒蒸気を
凝縮させる凝縮器(蒸発機能と凝縮機能を兼ねた蒸発器
兼凝縮器もある)などが分離され、これらを配管で接続
して構成し、吸着器や凝縮器と貯湯槽との間には水を循
環させるためのポンプを必要としている。
【0008】このため、従来のヒートポンプ式給湯器
は、装置が大きくなり、強いては高価にもなるという問
題がある。また、機器や配管から大気への放熱が増大す
ると共に、吸着器や凝縮器と貯湯槽との間の水循環ポン
プの動力を必要とし、効率が低下するという問題があ
る。本発明は、前記の事情に鑑み、コンパクトで高効率
なヒートポンプ式給湯器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明のヒートポンプ式給湯器は、熱媒蒸気を可逆
的に吸着・脱着する吸着剤と吸着剤を加熱するための電
熱ヒータと吸着剤を冷却するための熱交換器を内蔵した
吸着器と、貯湯槽と、熱媒を蒸発させるための加熱手段
を有する蒸発器とを含み、吸着器と蒸発器とをバルブを
介して接続し、吸着器内の熱媒と貯湯槽内の水とが吸着
器容器を介して熱交換するように、吸着器を貯湯槽内に
配置して構成したものである。
【0010】また、吸着器に内蔵した熱交換器は、貯湯
槽の水が熱交換器の中を自然対流で流れるように構成し
た熱交換器であり、好ましくは、貯湯槽の水を熱交換器
の中を強制流動させるための補助ポンプを更に備えたヒ
ートポンプ式給湯器である。
【0011】さらに又、吸着剤から脱着し吸着器容器を
介して貯湯槽内の水と熱交換して凝縮した熱媒が、蒸発
器に自然流下するように、蒸発器を貯湯槽の下に配置
し、吸着器と蒸発器とをバルブを介して接続したヒート
ポンプ式給湯器である。
【0012】さらに又、電熱ヒータで吸着剤を加熱し吸
着剤から熱媒を脱着させる加熱脱着過程を、深夜に行う
ようにしたヒートポンプ式給湯器である。
【0013】また、本発明の吸着剤と熱媒は、好ましく
は、ゼオライトと水である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の吸着剤としては、ゼオラ
イト、活性炭、シリカゲルなどが使用可能であり、熱媒
としては、水、アンモニア、HFCなどが使用可能であ
る。これらの組合せの中で、本発明を何ら限定するもの
ではないが、オゾン層破壊や、毒性、火災等の問題を招
くことなく、高効率のシステムを構成できるものとし
て、ゼオライト−水系が好ましい。
【0015】本発明によるヒートポンプ式給湯器の熱サ
イクルにつき、例えば、加熱脱着過程、冷却過程、吸着
過程から構成された熱サイクルの実施の形態について説
明する。
【0016】加熱脱着過程では、吸着器に内蔵した電熱
ヒータにより、有効な熱サイクルを形成するために十分
な脱着を行う温度まで吸着剤を加熱する。この間に脱着
した熱媒蒸気は、主として吸着器容器を介して貯湯槽内
の水と熱交換して凝縮、冷却され、凝縮、冷却した熱媒
は、蒸発器に自然流下してこれに貯液される。加熱脱着
過程では、主として、熱媒の凝縮熱が貯湯槽内の水の加
温に使われる。
【0017】冷却過程では、電熱ヒータを切り、吸着器
と蒸発器との間のバルブを閉止し、吸着剤を、主として
吸着器に内蔵した自然対流式の熱交換器による貯湯槽内
の水との熱交換により、十分な吸着能力を発揮できる温
度まで冷却する。この間に、吸着剤冷却に伴う吸着剤の
顕熱が貯湯槽内の水に回収され、その加温に使われる。
【0018】吸着過程では、大気、温排水、或いは冷房
用冷媒などを熱源として、蒸発器に付属する加熱手段で
蒸発に伴う温度低下を防止しつつ、蒸発器に貯液された
熱媒を蒸発させ、蒸発した熱媒を吸着剤に吸着させる。
熱媒蒸気の吸着に伴い発生する吸着熱は、吸着器に内蔵
した自然対流式の熱交換器、或いは吸着器容器を介して
貯湯槽内の水に伝わり、吸着剤の温度は、有効な熱サイ
クルを形成するために十分な吸着能力を維持するように
保たれる。このようにして、吸着過程では、吸着熱が貯
湯槽内の水の加温に使われる。
【0019】以上のような本発明によるヒートポンプ式
給湯器の熱サイクルにおいて、本発明の最大の特徴は、
吸着器内の熱媒と貯湯槽内の水とが吸着器容器を介して
熱交換可能なように、吸着器を貯湯槽内に配置したこと
にある。これにより、吸着熱や、凝縮熱、吸着剤冷却に
伴う吸着剤の顕熱など、熱サイクルで生じる全ての熱量
が、大気などに放熱されることなく全て貯湯槽内の水に
伝わるため、高効率なヒートポンプ式給湯器を実現で
き、また、吸着器と貯湯槽との一体構成や、吸着器と貯
湯槽を接続する外部配管が不要になるなどにより、コン
パクトに構成することができる。
【0020】また、吸着器に内蔵した熱交換器を、貯湯
槽の水が熱交換器の中を自然対流で流れるように構成す
ることにより、熱交換器と貯湯槽との間の外部配管や水
循環ポンプが不要となり、さらに、コンパクトに構成す
ることができる。
【0021】さらに又、吸着剤から脱着し吸着器容器を
介して貯湯槽内の水と熱交換して凝縮した熱媒が、蒸発
器に自然流下するように、蒸発器を貯湯槽の下に配置
し、吸着器と蒸発器とをバルブを介して結合することに
より、吸着器で凝縮した熱媒を蒸発器に圧送するポンプ
等の圧送手段が不要となり、装置をさらにコンパクトに
することができる。
【0022】本発明のヒートポンプ式給湯器は、電熱ヒ
ータで吸着剤を加熱し吸着剤から熱媒を脱着させる加熱
脱着過程を、電力単価の安い深夜に行うようにすること
により、さらに高効率な運転が可能となる。
【0023】また、貯湯槽の水を熱交換器の中を強制流
動させるための補助ポンプを更に備えることにより、冷
却過程の所要時間を短縮できるなど、本発明によるヒー
トポンプ式給湯器の運転の自由度を拡大することができ
る。
【0024】なお、前記の熱サイクルの説明で使用し
た、有効な熱サイクルを形成するために十分な脱着を行
うための加熱温度とか、有効な熱サイクルを形成するた
めに十分な吸着能力を発揮できる冷却温度などは、当然
ながら、使用する吸着剤と熱媒との組合せ、或いは設備
容量等によって適正な条件が変わるものであるが、例え
ば、ゼオライト−水系の場合、加熱温度は約200℃〜250
℃、冷却温度約40℃〜80℃程度が好ましい。このような
実施の形態により、本発明によれば、コンパクトで高効
率なヒートポンプ式給湯器を提供することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図に基づい
て詳細に説明する。
【0026】図1は、ゼオライト−水系を用いた本発明
のヒートポンプ式給湯器の実施例を示す概略系統図であ
る。
【0027】図1において、1は貯湯槽、2は吸着器で
あり、吸着器2は、ゼオライト(図示省略)と電熱ヒー
タ(図示省略)と熱交換器(図示省略)とで構成したゼ
オライトユニット3を5ユニット有し、熱交換器の入口
側ヘッダー4、熱交換器の出口側ヘッダー5、入口側ヘ
ッダー4の底面に設けられた開閉式開口部6、出口側ヘ
ッダー5の上面に設けられた開閉式開口部7を含み構成
されている。8は補助循環ポンプであり、9は蒸発器、
10は吸着器2と蒸発器9との接続バルブ、11は蒸発用熱
交換器、12は電熱ヒータ付きの送風機、13は市水の給水
バルブ、14は給湯バルブ、15は断熱材である。断熱材15
は、貯湯槽1などから大気に放熱するのを防止すると共
に、火傷防止の機能をも有するものであり、公知の技
術、例えば、積層真空断熱、パーライト断熱などの断熱
技術が使用できる。
【0028】なお、蒸発器9は、吸着器2で凝縮した水
が蒸発器9に自然流下するように、貯湯槽1の下に配置
され、接続バルブ10を介して吸着器2と接続されてい
る。
【0029】また、ゼオライトユニット3は、貯湯槽1
内の水が入口側ヘッダー4から出口側ヘッダー5方向へ
自然対流で流れるように、傾斜して取付けられている。
【0030】図2は、図1の貯湯槽の水平断面図を示
し、吸着器の詳細な実施例を示す平面図である。図2に
おいて、21は粉末状のゼオライトであり、22はフィン付
きのシーズヒータである電熱ヒータ、24は熱交換器(図
示省略)を入口側ヘッダー4、出口側ヘッダー5と接続
するための接続パイプであり、1ユニット当たり、入口
側、出口側、各々9本の接続パイプで構成されている。
その他の記号は、図1と同様である。
【0031】なお、開閉式開口部6、7は、図2に示す
ように、各々、3個の開孔部を有し構成されている。
【0032】また、ゼオライトユニット3は、図1や図
2に示すように、電熱ヒータ22でゼオライト21を効率よ
く加熱できるようにするため、接続パイプ24で保持さ
れ、ゼオライト21或いは電熱ヒータ22が吸着器2の容器
内面に直接接しないように構成されている。
【0033】図3は、図1、図2のゼオライトユニット
の詳細な実施例を示す側面図である。図3において、23
は熱交換器であり、その他の記号は、図2と同様であ
る。
【0034】ゼオライトユニット3は、図3に示すよう
に、熱交換器23の上部に設けた外枠の中に吸着剤である
粉末状のゼオライト21が充填され、ゼオライト21の内部
にフィン付きのシーズヒータである電熱ヒータ22が埋め
込まれて構成されている。このようなゼオライトユニッ
ト3の構造は、熱交換器23、電熱ヒータ22で、粉末状の
ゼオライト21を効率良く冷却、或いは加熱する上で非常
に効果的である。
【0035】次に、上記のように構成された、本発明の
ゼオライト−水系を用いたヒートポンプ式給湯器の実験
に用いた機器の詳細を説明する。
【0036】貯湯槽1は、外形706W×606D×870Hのステ
ンレス製であり、吸着器2を内蔵し、106リットルの水を貯液
できるものである。吸着器2は、外形654W×550D×520H
のステンレス製であり、ゼオライト21、電熱ヒータ22、
熱交換器23などを内蔵し、実験で使用したゼオライト
は、日本化学工業(株)製GA101P、50kgである。蒸発器9
は、外形562W×380D×270Hのステンレス製であり、熱媒
である水を30リットル貯液できるものである。
【0037】次に、上記のように構成された、本発明の
ゼオライト−水系を用いたヒートポンプ式給湯器の動作
について、加熱脱着過程から始まる熱サイクルを説明す
る。
【0038】加熱脱着過程では、先ず、水を十分吸着し
たゼオライト21を、電熱ヒータ22により、約1.5時間か
けて200〜250℃まで加熱し、その後、その温度を約1.5
時間維持して、水蒸気を脱着させる。この間に脱着した
水蒸気は、吸着器2の容器内壁面を介して貯湯槽1内の
水と熱交換して凝縮し、或いは更に冷却され、この凝縮
熱及び冷却熱により、貯湯槽1内の水が加温される。吸
着器2の容器内壁面で凝縮した水は、接続バルブ10を通
り、蒸発器9に自然流下し貯液される。
【0039】なお、ゼオライト21を効率よく加熱するた
めに、熱交換器出口側ヘッダー5の上面の開閉式開口部
7を閉じて、熱交換器23内の自然対流を防止する。
【0040】また、本実施例のヒートポンプ式給湯器で
最も多くの電力を消費する本加熱脱着過程を、吸着剤に
蓄熱できるという吸着式ヒートポンプの特性を生かし
て、電力単価の安い深夜に行うことにより、さらに効率
的な運転が可能となる。
【0041】加熱脱着過程が終了すると、200〜250℃ま
で温度上昇したゼオライト21の冷却過程に入り、電熱ヒ
ータ22を切り、接続バルブ10を閉じ、開閉式開口部7を
開けて熱交換器23内に自然対流による貯湯槽1内の水の
循環を形成し、約1〜2時間かけて高温ゼオライト21か
ら顕熱回収を行い、ゼオライト21を冷却し貯湯槽1内の
水を加温する。ゼオライト21の温度が、約80℃に低下す
るまで熱回収を行う。
【0042】最終過程である吸着過程は、ゼオライト21
が約80℃に低下後、接続バルブ10を開けることにより開
始する。
【0043】吸着過程は、給湯需要が多い場合には、多
少、熱効率は低下するが、約1時間として短時間の熱サ
イクルを構成し、給湯需要がそれ程多くない場合には、
加熱脱着過程を深夜に行い、それまで継続的に吸着過程
を行う。更に、この間、貯湯槽1の下部から低温の市水
を給水しゼオライト21の温度を約40℃まで冷却すること
により、ゼオライト21の吸着能力を増大させることがで
き、最大の熱効率で本発明のヒートポンプ式給湯器を使
用することができる。
【0044】蒸発器9に貯液された水を蒸発させてゼオ
ライト21に吸着させ、この吸着に伴い発生する吸着熱
を、熱交換器23内を自然対流により流動する水に伝達
し、貯湯槽1内の水を加温すると共に、ゼオライト21の
温度を十分な吸着能力を発揮できるように維持する。こ
の間、電熱ヒータ付き送風機12と蒸発用熱交換器11とに
より、蒸発に必要な熱量を蒸発器9内の水に供給し、蒸
発器9内の水の温度が下がり過ぎ、例えば氷結により、
ヒートポンプ式給湯器の効率が低下するのを防止する。
【0045】以上のような熱サイクルで構成された本実
施例のゼオライト−水系を用いたヒートポンプ式給湯器
によれば、電熱式の従来の給湯器に比べ、同じ投入電力
(蒸発用電力は含まない)で約2倍の給湯が可能であ
る。
【0046】なお、補助循環ポンプ8は、自然対流式の
熱交換器23を使用する冷却過程或いは吸着過程におい
て、短時間で冷却或いは吸着させる必要があるときに、
強制対流に切替え熱交換効率を向上させるためのもので
あり、この場合、熱交換器入口側ヘッダー4底面の開閉
式開口部6を閉じ、補助循環ポンプ8を起動する。
【0047】本実施例によれば、吸着器内の熱媒である
水と貯湯槽内の水とが吸着器容器を介して熱交換可能な
ように吸着器を貯湯槽内に配置し、吸着器に内蔵した熱
交換器を自然対流式とし、吸着器で凝縮した水が蒸発器
に自然流下するように構成したため、吸着熱や、凝縮熱
など熱サイクルで生じる全ての熱量が貯湯槽内の水に伝
わり、高効率なヒートポンプ式給湯器を実現でき、ま
た、吸着器と貯湯槽との一体構成や、吸着器と貯湯槽を
接続する外部配管が不要になるなどにより、コンパクト
に構成することができる。
【0048】また、電熱ヒータで吸着剤を加熱し吸着剤
から熱媒を脱着させる加熱脱着過程を、電力単価の安い
深夜に行うことにより、さらに高効率な運転が可能とな
る。さらに又、貯湯槽の水を熱交換器の中を強制流動さ
せるための補助ポンプを更に備えることにより、冷却過
程の所要時間を短縮できるなど、本発明によるヒートポ
ンプ式給湯器の運転の自由度を拡大することができる。
【0049】また、本実施例によるヒートポンプ式給湯
器は、可動部分が殆ど無いため、無騒音であり、耐用年
数が長く、メンテナンス費が殆ど掛からない。さらに
又、ゼオライト−水系の組合せは、オゾン層破壊や、毒
性、火災等の問題を招くことなく、高効率のシステムを
構成できる。以上、本発明の実施例を説明したが、特許
請求の範囲で規定された本発明の精神と範囲から逸脱す
ることなく、その形態や細部に種々の変更がなされても
良いことは明らかである。例えば、上記の実施例では、
蒸発器内に加熱手段として蒸発用熱交換器を設け電熱ヒ
ータ付き送風機で加熱しているが、温排水や冷房用冷媒
で加熱しても良いし、蒸発器内の水を電熱ヒータで直接
加熱しても良く、本発明を限定するものではない。
【0050】また、実施例で説明したゼオライトと電熱
ヒータと熱交換器とで構成したゼオライトユニットを含
む吸着器は一例であり、所定の加熱或いは冷却が可能な
構成であれば良く、何ら本発明を限定するものではな
い。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、吸着器内の熱媒と貯湯
槽内の水とが吸着器容器を介して熱交換可能なように吸
着器を貯湯槽内に配置し、吸着器に内蔵した熱交換器を
自然対流式とし、吸着器で凝縮した水が蒸発器に自然流
下するように構成したため、吸着熱や、凝縮熱など熱サ
イクルで生じる全ての熱量が貯湯槽内の水に伝わり、高
効率なヒートポンプ式給湯器を実現できる効果があり、
また、吸着器と貯湯槽との一体構成や、吸着器と貯湯槽
を接続する外部配管が不要になるなどにより、コンパク
トに構成できる効果がある。
【0052】さらに又、本発明は、可動部分が殆どない
ため、無騒音、耐用年数が長い、メンテナンス費が殆ど
掛からないなどの効果もあり、省エネルギー・省コスト
と環境負荷の低減を可能とするものであり、その産業上
の利用価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゼオライト−水系を用いた本発明のヒートポン
プ式給湯器の実施例を示す概略系統図である。
【図2】図1の貯湯槽の水平断面図を示し、吸着器の詳
細な実施例を示す平面図である。
【図3】図1、図2のゼオライトユニットの詳細な実施
例を示す側面図である。
【符号の説明】
1----貯湯槽 2----吸着器 3----ゼオライトユニット 4----入口側ヘッダー 5----出口側ヘッダー 6、7----開閉式開口部 8----補助循環ポンプ 9----蒸発器 10----接続バルブ 11----蒸発用熱交換器 12----電熱ヒータ付きの送風機 13----給水バルブ 14----給湯バルブ 15----断熱材 21----ゼオライト 22----電熱ヒータ 23----熱交換器 24----接続パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 靖明 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電 力株式会社 Fターム(参考) 3L093 NN04 PP01 PP11 PP18 RR01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒蒸気を可逆的に吸着・脱着する吸着
    剤と該吸着剤を加熱するための電熱ヒータと該吸着剤を
    冷却するための熱交換器を内蔵した吸着器と、貯湯槽
    と、熱媒を蒸発させるための加熱手段を有する蒸発器と
    を含み、該吸着器と該蒸発器とをバルブを介して接続
    し、該吸着器内の熱媒と該貯湯槽内の水とが該吸着器容
    器を介して熱交換するように該吸着器を該貯湯槽内に配
    置して構成したことを特徴とするヒートポンプ式給湯
    器。
  2. 【請求項2】 前記熱交換器は、前記貯湯槽の水が該熱
    交換器の中を自然対流で流れるように構成した熱交換器
    であることを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ式
    給湯器。
  3. 【請求項3】 前記貯湯槽の水を前記熱交換器の中を強
    制流動させるための補助ポンプを更に備えたことを特徴
    とする請求項2記載のヒートポンプ式給湯器。
  4. 【請求項4】 前記吸着剤から脱着し前記吸着器容器を
    介して前記貯湯槽内の水と熱交換して凝縮した熱媒が、
    前記蒸発器に自然流下するように、該蒸発器を該貯湯槽
    の下に配置し、該吸着器と該蒸発器とをバルブを介して
    接続したことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求
    項3記載のヒートポンプ式給湯器。
  5. 【請求項5】 前記電熱ヒータで前記吸着剤を加熱し該
    吸着剤から熱媒を脱着させる加熱脱着過程を、深夜に行
    うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載のヒートポンプ式給湯器。
  6. 【請求項6】 前記吸着剤はゼオライトであり、前記熱
    媒は水であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の
    いずれかに記載のヒートポンプ式給湯器。
JP2001191075A 2001-06-25 2001-06-25 ヒートポンプ式給湯器 Pending JP2003004297A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191075A JP2003004297A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 ヒートポンプ式給湯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001191075A JP2003004297A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 ヒートポンプ式給湯器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003004297A true JP2003004297A (ja) 2003-01-08

Family

ID=19029756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001191075A Pending JP2003004297A (ja) 2001-06-25 2001-06-25 ヒートポンプ式給湯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003004297A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang Adsorption refrigeration research in Shanghai Jiao Tong University
KR930008821B1 (ko) 흡착식 축열장치 및 이를 포함하는 시스템
Saha et al. Solar/waste heat driven two-stage adsorption chiller: the prototype
KR101981987B1 (ko) 분리 레벨 수착(收着) 냉장 시스템
US7578143B2 (en) Thermal compressive device
US5272891A (en) Intermittent sorption cycle with integral thermosyphon
US9696063B2 (en) Cooling systems and related methods
JP5379137B2 (ja) 二段式低温空気冷却型吸着冷房設備及び冷房設備を作動させる方法
Zhang et al. Design and performance simulation of a new solar continuous solid adsorption refrigeration and heating hybrid system
JPH08303901A (ja) 太陽熱利用吸着式蓄熱型冷凍装置の冷凍サイクル形成方法
JP2003004297A (ja) ヒートポンプ式給湯器
JPH07301469A (ja) 吸着式冷凍機
JP4779260B2 (ja) 熱供給装置および給湯器
JPH06105141B2 (ja) 低品位の熱源によつて作動されるヒ−トポンプ
JP2002329243A (ja) 自動販売機
JP4186354B2 (ja) 熱管理装置
CN114963605B (zh) 便携式冷藏箱及冷藏箱用吸附式制冷装置
JP4301145B2 (ja) 給湯装置
EP3911901B1 (en) Heat distribution device
JP4407479B2 (ja) 給湯装置
CN210374158U (zh) 一种太阳能吸附式制冷系统
JPH0760032B2 (ja) 吸着式蓄熱方法と吸着式蓄熱装置及び該吸着式蓄熱装置を利用した冷暖房及び給湯システム
WO2022074440A1 (en) Multiple cycles smart adsorption chiller for high ambient temperatures
JP2796439B2 (ja) 冷熱の蓄熱利用装置
KR20240035052A (ko) 흡착식 냉난방 복합 사이클 히트펌프 시스템