JP2003003845A - 潤滑オイルの冷却装置 - Google Patents

潤滑オイルの冷却装置

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JP2003003845A JP2001188979A JP2001188979A JP2003003845A JP 2003003845 A JP2003003845 A JP 2003003845A JP 2001188979 A JP2001188979 A JP 2001188979A JP 2001188979 A JP2001188979 A JP 2001188979A JP 2003003845 A JP2003003845 A JP 2003003845A
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聡 藤井
Kazutoshi Okamoto
一利 岡本
Yukimasa Kabe
幸正 可部
Koichi Funaki
耕一 船木
Akihiko Kai
昭彦 甲斐
Tadashi Nakano
正 中野
Hozumi Ishida
穂積 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 独立部品としてのオイルクーラを不要にし、
オイルクーラのための導出油路を不要にして、オイル冷
却装置のコスト低減を図り、オイルクーラと同様の機能
を有する圧送油路にオイルフィルターを設ける場合にお
いても、エンジン本体からオイルフィルターが余分に大
きく出っ張ることがないようにする。 【解決手段】 エンジンEのフロントケース2の肉壁3
に潤滑オイルの圧送油路6を形成し、この圧送油路6を
形成した箇所の肉壁外面3aに冷却フィン7を突設す
る。送風機10による冷却風Aを上記冷却フィン7に向
けて送風することにより、上記圧送油路6内を流通する
潤滑オイルを効果的に冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの潤滑オ
イルの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の潤滑オイルの冷却装置として
は、一般に、下記のものが知られていする。それは、潤
滑オイルを圧送するオイルポンプの下流の圧送油路に独
立部品であるオイルクーラを設け、このオイルクーラを
送風機により起風した冷却風で冷却するように構成され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は独立部品としてオイルクーラを採用し、かつ、メンテ
ナンス等の便宜を考慮して、圧送油路にオイルクーラを
着脱自在に設けることから、当該圧送油路をオイルクー
ラの着脱容易な箇所に導出させる必要があり、その導出
油路が必要になる。このため潤滑オイルの冷却装置がコ
スト高になる。しかも、その導出油路にオイルクーラを
介してオイルフィルターを設ける場合には、オイルクー
ラの分だけエンジン本体からオイルフィルターが余分に
大きく出っ張ることとなる。このため、例えば農機等に
当該エンジンを搭載する場合に、そのオイルクーラ及び
オイルフィルターの配置の自由度が大きく制限される等
の不都合が生じる。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、下記の技術課題を解決するオ
イル冷却装置を提供することにある。 独立部品としてのオイルクーラを不要にし、オイル
クーラの着脱のための導出油路を不要にして、オイル冷
却装置のコスト低減を図ること。 オイルクーラと同様の機能を有する圧送油路にオイ
ルフィルターを設ける場合においても、エンジン本体か
らオイルフィルターが余分に大きく出っ張ることがない
ようにすること。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下のように構成される。即ち、請求項1
に記載の発明は、エンジンEのフロントケース2の肉壁
3に潤滑オイルの圧送油路6を形成し、この圧送油路6
を形成した箇所の肉壁外面3aに冷却フィン7を突設
し、送風機10で起風した冷却風Aを上記冷却フィン7
に向けて送風するように構成したことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
した潤滑オイルの冷却装置において、上記フロントケー
ス2にオイルフィルター8を設け、このオイルフィルタ
ー8への流入圧送油路6aと流出圧送油路6bとを並列
配置し、これらの流入・流出圧送油路6a・6bに亙り
交差させて上記冷却フィン7を突設したことを特徴とす
る。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載した潤滑オイルの冷却装置において、上記
フロントケース2に形成した冷却フィン7の近傍に回転
軸11の一端部11aを突出させ、この一端部11aに
補機駆動プーリ12を設け、この補機駆動プーリ12に
複数の起風羽根17を設けることにより、上記送風機1
0を構成したことを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
した潤滑オイルの冷却装置において、上記補機駆動プー
リ12のフランジ15の内周寄りに吸気口16を開口す
るとともに、そのフランジ16の背面の外周寄りに上記
起風羽根17を一体に突設し、当該補機駆動プーリ12
の外周を囲む導風ガイド18を設けることにより、上記
送風機10を遠心送風機として構成したことを特徴とす
る。
【0009】
【発明の作用・効果】本発明によれば、以下の作用・効
果を奏する。 (イ)請求項1に記載の発明では、エンジンEのフロン
トケース2の肉壁3に圧送油路6を形成し、この圧送油
路6を形成した箇所の肉壁外面3aに冷却フィン7を突
設し、送風機10で起風した冷却風Aを上記冷却フィン
7に向けて送風するように構成したことから、フロント
ケース2の肉壁3に形成された圧送油路6と、この圧送
油路6を形成した箇所の肉壁外面3aに突設した冷却フ
ィン7が、従来のオイルクーラと同様の機能を有する。
従って、独立部品としてのオイルクーラは不要になる。
また、オイルクーラのための導出油路も不要になる。こ
れにより、潤滑オイル冷却装置のコスト低減を図ること
ができる。
【0010】(ロ)請求項1に記載の発明では、フロン
トケース2の肉壁3に形成した圧送油路6と、この圧送
油路6を形成した箇所の肉壁外面3aに突設した冷却フ
ィン7が、従来のオイルクーラと同様の機能有するが、
この圧送油路6にオイルフィルター8を設ける場合にお
いても、エンジン本体からオイルフィルターが余分に大
きく出っ張ることがない。
【0011】(ハ)請求項2に記載の発明では、請求項
1の構成に加えて、上記フロントケース2にオイルフィ
ルター8を設け、このオイルフィルター8への流入圧送
油路6aと流出圧送油路6bとを並列配置し、これらの
流入・流出圧送油路6a・6bに亙り交差させて上記冷
却フィン7を突設したことから、オイルフィルター8へ
流入し、そこから流出する潤滑オイルは、上記流入・流
出圧送油路6a・6bを流通することにより往復で冷却
される。これにより、潤滑オイルの冷却を一層効率よく
行うことができる。
【0012】(ニ)請求項3に記載の発明では、請求項
1又は請求項2の構成に加えて、上記フロントケース2
に形成した冷却フィン7の近傍に回転軸11の一端部1
1aを突出させ、この一端部11aに補機駆動プーリ1
2を設け、この補機駆動プーリ12に複数の起風羽根1
7を設けることにより、上記送風機10を構成したこと
から、ラジェータファンを具備しないエンジンの場合
や、ラジェータファンを具備する場合で、その冷却風が
届かない場合であっても、上記送風機10で送風される
冷却風により、圧送油路6内を流通する潤滑オイルを効
率よく冷却できる。
【0013】(ホ)請求項4に記載の発明では、請求項
3の構成に加えて、上記補機駆動プーリ12のフランジ
15の内周寄りに吸気口16を開口するとともに、その
フランジ16の背面の外周寄りに上記起風羽根17を一
体に突設し、当該補機駆動プーリ12の外周を囲む導風
ガイド18を設けることにより、上記送風機10を遠心
送風機として構成したことから、外気は吸気口16から
補機駆動プーリ12の背面へ流入し、起風羽根17で起
風された冷却風は、補機駆動プーリ12の外周を囲む導
風ガイド18で上記冷却フィン7へ向けて案内される。
これにより、潤滑オイルを強力に冷却することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。図2は本発明に係る潤滑オイル
の冷却装置を備える縦型水冷ディーゼルエンジンの正面
図である。この縦型水冷ディーゼルエンジンEは、エン
ジン本体1の正面にフロントケースであるギヤケース2
を固定し、エンジン本体1の下部にオイルパン19を固
定し、上記ギヤケース2より前方へ回転軸であるクラン
ク軸11の一端部11aを突出させ、この一端部11a
に補機駆動プーリ12を固定し、この補機駆動プーリ1
2とファンプーリ21とオルタネータプーリ24とに無
端ベルト26を巻掛け、ラジェータファン22とオルタ
ネータ25を駆動回転するように構成されている。上記
ファンプーリ21には、ラジェータファン22の他に冷
却水の循環ポンプ23が伝動連結されている。
【0015】ここで、図2中の符号20は潤滑オイルの
冷却装置、4は潤滑オイルを圧送するオイルポンプ、6
は潤滑オイルの圧送油路、8はオイルフィルター、27
はラジェータからの冷却水戻り管、28はラジェータへ
の冷却水圧送管、30は燃料噴射器、31は燃料噴射ポ
ンプ、32はスタータをそれぞれ示す。
【0016】以下、図1に基づいて本発明に係る潤滑オ
イルの冷却装置について説明する。こごで、図1は本発
明に係る潤滑オイルの冷却装置を示し、図1(A)はそ
の要部の正面図、図1(B)はその要部の縦断側面図で
ある。この潤滑オイルの冷却装置20は、エンジンEの
フロントケース2の肉壁3に潤滑オイルの圧送油路6を
形成し、この圧送油路6を形成した箇所の肉壁外面3a
に多数の冷却フィン7を突設し、後述する送風機10で
起風した冷却風Aを上記冷却フィン7に向けて送風する
ように構成されている。
【0017】上記構成によれば、フロントケース2の肉
壁3に形成された圧送油路6と、この圧送油路6を形成
した箇所の肉壁外面3aに突設した冷却フィン7が、従
来のオイルクーラと同様の機能を有する。従って、独立
部品としてのオイルクーラは不要になり、オイルクーラ
のための導出油路も不要になる。これにより、潤滑オイ
ル冷却装置のコスト低減を図ることができる。また、オ
イルクーラと同様の機能を有する圧送油路6にオイルフ
ィルター8を設ける場合においても、エンジン本体から
オイルフィルター8が余分に大きく出っ張ることがな
い。
【0018】この実施形態では、上記ギヤケース2の右
側面にオイルフィルター8を設け、このオイルフィルタ
ー8への流入圧送油路6aと流出圧送油路6bとを並列
配置し、この流入圧送油路6aと流出圧送油路6bとに
亙り交差させて上記冷却フィン7を突設する。これは、
上記オイルフィルター8へ流入し、そこから流出する潤
滑オイルを往復で冷却することにより、潤滑オイルの冷
却を一層効率よく行うことを意図したものである。な
お、上記流出圧送油路6bには、複数のオイル出口6c
が設けられ、これらのオイル出口6cはクランクケース
9に設けられた連通路6dを介してエンジンの各潤滑部
に連通されている。
【0019】この実施形態では、上記ギヤケース2に形
成した冷却フィン7の近傍に回転軸であるクランク軸1
1の一端部11aを突出させ、この一端部11aに補機
駆動プーリ12を設け、この補機駆動プーリ12に複数
の起風羽根17を設けることにより送風機10を構成す
る。即ち、上記補機駆動プーリ12のボス13・リム1
4間のフランジ15の内周寄りに吸気口16を開口する
とともに、そのフランジ15の背面の外周寄りに上記起
風羽根17を一体に突設し、当該補機駆動プーリ12の
外周を導風ガイド18で囲むことにより上記送風機10
を遠心送風機として構成する。
【0020】上記構成によれば、ラジェータファンを具
備しないエンジンの場合や、ラジェータファンを具備す
る場合で、その冷却風が届かない場合であっても、上記
送風機10で送風される冷却風Aにより、圧送油路6a
・6b内を流通する潤滑オイルを効率よく冷却できる。
即ち、外気は吸気口16から補機駆動プーリ12の背面
へ流入し、起風羽根17で起風された冷却風Aは、補機
駆動プーリ12の外周を囲む導風ガイド18で上記冷却
フィン7へ向けて案内される。これにより潤滑オイルを
強力に冷却することができる。
【0021】請求項1の発明は上記の実施形態に限定さ
れるものではなく、例えば下記のように種々の設計変更
を施すことが可能である。 上記の実施形態では、ギヤケース2に冷却フィン7
を一体に形成したものについて例示したが、エンジンの
フロントケースに冷却フィンを一体に構成したものであ
ればよく、ギヤケースには限らない。 上記の実施形態では、オイルフィルター8への流入
圧送油路6aと流出圧送油路6bとを並列配置したもの
について例示したが、それらの並列配置は必ずしも必要
でなく、また、これらの流入・流出圧送油路6a・6b
のいずれかの圧送油路6を形成した箇所の肉壁外面3a
に冷却フィン7を突設したものであればよい。
【0022】 上記の実施形態では、補機駆動プーリ
12に複数の起風羽根17を設けることにより送風機1
0を構成したものについて例示したが、ラジエータファ
ンにより送風機を代替させてもよく、送風機は遠心送風
機に限らない。 また、上記の実施形態では、クランク軸11の一端
部11aに補機駆動プーリ12を固定したものについて
例示したが、回転軸11はクランク軸に限らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る潤滑オイルの冷却装置を示し、図
1(A)はその要部の正面図、図1(B)はその要部の
縦断側面図である。
【図2】上記冷却装置を備える縦型水冷ディーゼルエン
ジンの正面図である。
【符号の説明】
2…フロントケース(ギヤケース)、3…フロントケー
スの肉壁、3a…フロントケースの肉壁外面、4…オイ
ルポンプ、6…圧送油路、6a・6b…往復圧送油路、
7…冷却フィン、8…オイルフィルター、10…送風
機、11…回転軸(クランク軸)、11a…回転軸の一
端部、12…補機駆動プーリ、15…補機駆動プーリの
フランジ、16…吸気口、17…起風羽根、18…導風
ガイド、A…冷却風、E…エンジン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01P 5/02 F01P 5/02 F F02B 67/04 F02B 67/04 G F02F 7/00 F02F 7/00 K N (72)発明者 可部 幸正 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 (72)発明者 船木 耕一 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 (72)発明者 甲斐 昭彦 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 (72)発明者 中野 正 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 (72)発明者 石田 穂積 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 Fターム(参考) 3G013 BB02 BB14 BD00 CA00 DA01 DA19 3G015 BG01 CA11 DA02 DA11 EA00 3G024 AA73 BA23 BA29 CA20 CA23 CA24 CA26 DA02 DA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(E)のフロントケース(2)
    の肉壁(3)に潤滑オイルの圧送油路(6)を形成し、
    この圧送油路(6)を形成した箇所の肉壁外面(3a)
    に冷却フィン(7)を突設し、送風機(10)で起風し
    た冷却風(A)を上記冷却フィン(7)に向けて送風す
    るように構成した、ことを特徴とする潤滑オイルの冷却
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した潤滑オイルの冷却装
    置において、上記フロントケース(2)にオイルフィル
    ター(8)を設け、このオイルフィルター(8)への流
    入圧送油路(6a)と流出圧送油路(6b)とを並列配
    置し、これらの流入・流出圧送油路(6a・6b)に亙
    り交差させて上記冷却フィン(7)を突設した、ことを
    特徴とする潤滑オイルの冷却装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載した潤滑オ
    イルの冷却装置において、 上記フロントケース(2)に形成した冷却フィン(7)
    の近傍に回転軸(11)の一端部(11a)を突出さ
    せ、この一端部(11a)に補機駆動プーリ(12)を
    設け、この補機駆動プーリ(12)に複数の起風羽根
    (17)を設けることにより、上記送風機(10)を構
    成した、ことを特徴とする潤滑オイルの冷却装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載した潤滑オイルの冷却装
    置において、 上記補機駆動プーリ(12)のフランジ(15)の内周
    寄りに吸気口(16)を開口するとともに、そのフラン
    ジ(15)の背面の外周寄りに上記起風羽根(17)を
    一体に突設し、当該補機駆動プーリ(12)の外周を導
    風ガイド(18)で囲むことにより、上記送風機(1
    0)を遠心送風機として構成した、ことを特徴とする潤
    滑オイルの冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006220044A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Yanmar Co Ltd エンジンの潤滑装置および潤滑油の冷却方法
KR101517731B1 (ko) * 2014-07-25 2015-05-06 현대중공업 주식회사 기어유닛 및 이를 사용한 엔진

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