JP2003003341A - 紡績糸及びその製造方法 - Google Patents

紡績糸及びその製造方法

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JP2003003341A
JP2003003341A JP2001190079A JP2001190079A JP2003003341A JP 2003003341 A JP2003003341 A JP 2003003341A JP 2001190079 A JP2001190079 A JP 2001190079A JP 2001190079 A JP2001190079 A JP 2001190079A JP 2003003341 A JP2003003341 A JP 2003003341A
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Shuichi Kataki
秀一 片木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来では紡績性を良好とする為に、混綿時に
追油を行っていた。しかしこの追油した油分が、出来上
がりの紡績糸の嵩高性,防汚性等にマイナスに作用して
いる。そこで本発明においては従来と同様の良好な紡調
を保ちつつ環境に配慮し、しかも風合いの良い紡績糸を
得ることのできる紡績糸の製造方法を提供することを目
的とする。 【解決手段】 繊維表面に油脂を全く含まない或いは殆
ど含まない合成繊維を紡績する方法である。紡績時及び
/或いは紡績前に付与する油脂に代えて、温泉水を付与
する。温泉水により静電気が抑制され、良好な紡調を示
す。また追油しないので、出来上がりの紡績糸は、繊維
本来の持つ風合いを発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡績糸の製造方法
及び紡績糸に関するものであり、特に良好に紡糸を行う
ことができる方法、そして風合いが良好な紡績糸に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維の一般的な紡績方法としては、
まず色々な種類の合成繊維原綿を開繊して適当に混合し
[混打綿工程]、次いでこれを解繊して曲がりくねった
繊維を針で引っ掻いて長さ方向に揃え、これを束ねたも
のを6〜8本合わせて引き延ばして太さの均斉なスライ
バーを得る[梳綿・練篠工程]。このスライバーをある
程度の太さに引き延ばして粗糸とし[粗紡工程]、この
粗糸を更に所望の太さまで引きのばし、必要な撚りを加
えて糸とする[精紡工程]。その後この糸を適宜繋ぎ合
わせて適当な糸長と巻量に巻き取る[巻糸工程]。
【0003】この様にして紡績が行われているが、紡調
を良くする目的で上記原綿には予め油脂が付与されてい
る(或いは混綿工程の際に油脂(油剤)を付与する場合
がある)。紡調が良いとは、紡績機械にトラブルを生じ
ることなく、良好な品質の糸を、一定の生産性を保って
生産できることであり、特に合成繊維を紡績する場合に
おいては、カーディング(梳毛工程)等の際に静電気を
生じ易く、静電気を生じると機械に繊維が付着したり繊
維同士が絡んだりして紡績が困難となり、また繊維が乾
燥していると切れ易いことから、原綿に油剤や水分,静
電気防止剤を付与して帯電等を防止しているのである。
【0004】ところで、原料メーカーから供給される合
成繊維原綿には、一般にステアリン酸、パルミチン酸等
の脂肪酸のエステルが予め付与されている。従ってこの
原綿を紡績する場合においては新たに油脂を付与する必
要がないが、例えばカーペット用の紡績糸を製造するに
あたっては、紡績の前に染色を行うことが多く、この様
な染色過程において原綿から油脂分が殆ど除かれること
となるから、この染色後の原綿を紡績するには再度油脂
(油剤)を3〜7質量%程度付与する必要がある。尚こ
の様に更に油脂を付与することを、一般に追油と称して
いる。そしてこの油脂としては鉱物性油が一般に用いら
れている。尚本明細書において「油脂」とは、植物油
脂,動物油脂,鉱物性油等といった油脂状物質の意味で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】鉱物性油は常温で液体
のものが多く、水分と共に原綿に添加することによっ
て、繊維表面に薄くほぼ均等に油脂分を付与することが
できるから、ワタに付与する油脂として汎用されている
ものの、鉱物性油には環境汚染の原因となるものもあ
る。
【0006】また上記の様に原綿に油剤を付与すると紡
績性は良好となるものの、繊維に埃や塵が付着し易くな
り、しかもこの付着した埃等は脱落し難く、加えて出来
上がった紡績糸としては嵩高性や圧縮回復性,防汚性,
染色堅牢度等の点においてマイナス傾向にある。
【0007】そこで本発明においては、紡績に際して鉱
物性油を使用せず、また高コストとならずに、従来と同
様の良好な紡調を保ちつつ、風合いの良い紡績糸を得る
ことのできる紡績糸の製造方法、及び紡績糸を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
行ったところ、染色等によって油脂を繊維表面に含まな
くなった合成繊維に対し、上記鉱物性油の代わりに温泉
水を付与すると、良好な紡調を示し、且つ品質の良い紡
績糸が製造されるという結果を得た。そしてこの様に良
好な紡調を示す理由について更に検討したところ、上記
温泉水に含有されるアルカリ金属イオンやアルカリ土類
金属イオンにより上記の効果が生じていると考えられ、
下記の通りの本発明に至った。
【0009】即ち本発明に係る紡績糸の製造方法は、繊
維表面に油脂を全く含まない或いは殆ど含まない合成繊
維を紡績する方法であって、紡績時及び/或いは紡績前
に付与する油剤に代えて、アルカリ金属イオン及び/ま
たはアルカリ土類金属イオンを含有する水(以下、アル
カリ金属イオン等含有水と称することがある)を付与す
ることを要旨とする。尚上記アルカリ金属としてはリチ
ウム,ナトリウム,カリウム,ルビジウム,セシウム,
フランシウムが挙げられ、上記アルカリ土類金属として
はベリリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチ
ウム,バリウム,ラジウムが挙げられる。
【0010】水分を添加することにより静電気の発生を
抑制できることは知られており、従来においても紡績に
際して水分を添加しているが、単にH2Oのみではな
く、上記の如くアルカリ金属イオン及び/またはアルカ
リ土類金属イオンを含有した水を上記合成繊維に付与す
ることにより、より一層静電気抑制作用が高まり、紡績
性が良好となる。この理由は、アルカリ金属イオン及び
/またはアルカリ土類金属イオンを含有した水が通常の
例えば水道水よりも高い導電率を示すからであると考え
られ、この高い導電率によって、静電気抑制作用が高ま
ったものと推定される。またアルカリ金属イオンやアル
カリ土類金属イオンの存在によって繊維の保湿性が高め
られ、これにより静電気がより抑制されたものと考えら
れる。
【0011】加えて合成繊維原綿に少量の油脂が含まれ
ている場合に、この油脂が上記アルカリ金属イオン等含
有水によって鹸化され、高い表面活性を発現して摩擦を
低減すると共に吸湿性を高め、良好な紡績性を発揮する
一助となっているものと考えられる。
【0012】更に従来では紡績過程において繊維に埃や
塵等が付着していたが、上記の如く油剤を付与しないこ
とにより、埃や塵等が付着し難くなり、高い清潔性を示
す紡績糸が得られる。
【0013】加えて出来上がった紡績糸は嵩高性や圧縮
回復性、耐久性、或いは染色堅牢度等が良好であり、こ
れは本来繊維の有する上記嵩高性等が従来では添加され
た油剤により損なわれていたが、上記の如く油剤を添加
しないことにより繊維本来の性質が発揮される様になっ
たからであると考えられる。また油脂分が繊維表面にあ
ると、汚れを付着させやすい傾向にあるが、出来上がっ
た紡績糸は従来の紡績糸に比べて繊維表面の油脂分が少
ない、或いは殆ど油脂分がないから、防汚性にも優れ
る。
【0014】尚従来においては紡績時や紡績前に油剤の
他に水(水道水)も付与しているが(この様な水道水の
付与は、一般に追水と呼ばれている)、この水道水に代
えて、上記アルカリ金属イオン等含有水を付与するよう
にしても良い。更に従来において添加していた静電防止
剤を、上記合成繊維に付与しないで紡績することも可能
である。
【0015】また本発明において、前記水(アルカリ金
属イオン等含有水)がナトリウムイオンを含有すること
が好ましい。前述の如く温泉水による紡調改善効果につ
いて検討したところ、含有成分のうちでも特にナトリウ
ムイオンが紡調改善に寄与しているものと考えられたか
らである。
【0016】更に本発明において、前記水(アルカリ金
属イオン等含有水)がナトリウムイオンを50〜200
mg/kg含有することが好ましい。50mg/kg未満では良好
な紡調を示し得ない懸念があるからであり、一方ナトリ
ウムイオンを200mg/kg超含有したものは温泉水等の
天然湧水では殆ど知られておらず、よってこの様な20
0mg/kg超含有した水を得るにはコスト高となるからで
ある。より好ましくはナトリウムイオン含有量が80mg
/kg以上、130mg/kg以下である。
【0017】加えて本発明において、前記水(アルカリ
金属イオン等含有水)が、アルカリ性天然湧水であるこ
とが好ましい。上記アルカリ性天然湧き水とは代表例と
して温泉水や鉱泉水が挙げられる。アルカリ金属イオン
等を含有する水を調整するよりも、上記温泉水等のアル
カリ性天然湧水を用いる方が低コストとなるからであ
る。
【0018】尚温泉水とは、地中から噴出する温水であ
って、平均気温以上の温度を示し、且つ鉱物質を含むも
のを言い、硫黄泉、炭酸泉、食塩泉、単純泉、鉄泉等が
ある。そして例えば鳥取県中山温泉で採取したアルカリ
性単純温泉水では、マイナスイオン(例えば塩素イオン
として108.8mg/kg、炭酸水素イオンとして85.6mg/kg含
む)の他、プラスイオン(例えばナトリウムイオンとし
て105.2mg/kg、カルシウムイオンとして4.3mg/kg含む)
を含んでいる。
【0019】また本発明において、前記合成繊維に対し
て前記水(アルカリ金属イオン等含有水)を3.0〜1
5質量%付与することが好ましい。3.0質量%未満で
は、十分に静電気を抑制できず良好な紡調を示さない懸
念があるからであり、一方15質量%超では、水道水に
よる追水を行わない様にしても水分過多となって良好な
紡調を示さない恐れがあるからである。より好ましくは
合成繊維に対する前記アルカリ金属イオン等含有水の付
与量は5質量%以上、10質量%以下である。
【0020】本発明に係る紡績糸は、前記の製造方法に
より得られた紡績糸であることを要旨とする。前述の如
く油脂が繊維表面に殆どない、或いは少ないから、嵩高
性や圧縮回復性,防汚性,染色堅牢度等が良好で、汚れ
のあまり付着していない紡績糸となる。
【0021】更に本発明に係る紡績糸においては、繊維
表面に付着する油脂分が、繊維に対して0.4質量%以
下であることが好ましい。
【0022】前述の様に紡績に際して、油剤を用いずに
温泉水等(アルカリ金属イオン等含有水)を用いている
から、出来上がった紡績糸は、従来の追油を行うものよ
りも油脂分の付着量が少なく、即ち油脂分付着量として
は上記の様に0.4質量%以下であることが挙げられ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る紡績糸及びそ
の紡績方法に関して、例を示しつつ具体的に説明する
が、本発明はもとより下記例に限定される訳ではなく、
前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて
実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の
技術的範囲に包含される。
【0024】<実施形態1>オーバーマイヤー型染色機
を用い、合成繊維短繊維からなる原料原綿をバラ毛状で
染色する。この様な染色工程を経ると、上記合成繊維の
製造時において付与されていた油分が除去され、この染
色後の合成繊維綿には油脂が全く含まれないこととな
る。
【0025】この様に油脂が繊維表面に含まれていない
合成繊維の原綿に、従来であれば鉱物性油と水道水を付
与するところ、本実施形態1においてはこの鉱物性油と
水道水に代えて温泉水(鳥取県中山温泉で採取したアル
カリ性単純温泉水)を9質量%、開繊,混合した原綿に
付与する。そしてこの原綿を所定の時間ストック瓶内で
寝かした後、従来と同様に梳綿工程、練篠工程、粗紡工
程、精紡工程、巻糸工程といった紡績工程を行って紡績
糸を得る。
【0026】尚上記温泉水の導電率は下記表1の通りで
ある。また下記表1には比較として水道水、脱イオン
水、超純水の導電率を併せて示す。導電率の測定には測
定機器としてHORIBA DS-12((株)堀場製作所製)を用
い、測定液温度21℃で行った。
【0027】
【表1】
【0028】表1から分かる様に、上記温泉水は水道水
に比べて約5倍の導電率を示している。上記温泉水はナ
トリウムイオンが105.2mg/kg、塩素イオンが10
8.8mg/kg含まれており、これらを主体とする電解質
効果によって、高い導電率を示しているものと考えられ
る。
【0029】上記紡績過程において、例えば上記原綿を
カードにかけたときであっても、上記合成繊維は静電気
を殆ど生じず、従来と同様に良好な紡調を示す。この理
由は、上記温泉水に含有されているナトリウムイオンや
塩素イオンを主体とする電解質によって、上記温泉水が
高い導電率を示し、この高い導電率による静電気抑制作
用が、良好な紡調に寄与していると考えられる。またナ
トリウムイオンの存在によって上記合成繊維の保湿性が
高められ、紡調が良好になるものと考えられる。
【0030】また鉱物性油を使用せずに、低廉な温泉水
を使用することにより、製造コストが低減される。
【0031】更に出来上がった紡績糸は、殆ど汚れのな
い綺麗なものが得られる。従来の様に追油を行った場合
では、この追油の油分により紡績糸自体が汚れを付着さ
せ易い上、上記追油油分が紡績機械に付着してこの為に
紡績機械が空気中の汚れを吸い、そしてこの汚れを2次
的に繊維に付けてしまい、出来上がった紡績糸を多少汚
れたものにする場合があったが、本実施形態では追油を
行っていないから、糸自体が汚れを吸い付け難く、また
紡績機械に油分が付着することもないから紡績糸を汚す
懸念がない。
【0032】加えて追油していないから、繊維本来の持
つ嵩高性や圧縮回復性等が油分によって損なわれるとい
ったことがなく、風合い豊かな紡績糸が得られる。
【0033】<実施形態2>染色工程を経たて油脂分が
除去された合成繊維原綿と、染色していない合成繊維原
綿(繊維表面に油脂を含む)とを開繊,混合し、従来付
与していた鉱物性油及び水道水に代えて温泉水(鳥取県
中山温泉で採取したアルカリ性単純温泉水)を8質量%
付与する。その後従来と同様に紡績する。
【0034】本実施形態2においても、上記実施形態1
と同様に風合い豊かで清浄な紡績糸が得られ、また良好
な紡調を示す。そしてこの実施形態2の場合において
は、上記と同様に温泉水の示す高い導電率による静電気
抑制作用に加えて、染色していない合成繊維原綿に含ま
れる油脂が、上記温泉水によって鹸化され、高い表面活
性を発現して繊維表面に適度な滑りを与えると共に吸湿
性を向上させて静電気を防止するという作用を示し、こ
のことも良好な紡調の発揮に寄与していると考えられ
る。
【0035】<紡績糸に残存する油脂分の測定実験>染
色後の各種合成繊維を上記実施形態1の如く温泉水を用
いて紡績し、得られた紡績糸について、含有する油脂分
を測定した。この結果を下記表2に示す。尚測定は、ソ
ックスレー抽出器を用いて石油エーテルにより3時間抽
出により行った。またセミ梳毛紡績とは、通常の梳毛紡
績を簡略化した紡績法であり、具体的には梳毛紡績の粗
紡工程と精紡工程を一連に簡潔に行う紡績法であり、カ
ーペット用紡績糸を製造する場合に一般に用いられる方
法である。
【0036】
【表2】
【0037】この様に本実施形態の方法により得られた
紡績糸は、油脂分が少なく、上記測定ではいずれも繊維
重量に対して0.4%以下の油脂分であった。尚従来の
様に染色後の合成繊維綿に追油を行って紡績した場合
は、得られた紡績糸の油脂分が大凡0.5〜1.0%と
なる。
【0038】また染色工程等により油脂が除去され合成
繊維と、油脂が除去されていない合成繊維を混綿して本
実施形態の方法を行った場合であっても、従来の様に追
油した場合よりは出来上がりの紡績糸の油脂分は少な
く、0.4%以下となる。
【0039】なお本発明の製造方法は、カーペット用紡
績糸を製造する際のセミ梳毛紡績法や紡毛紡績法に限ら
ず、各種の紡績法にも適用できる。
【0040】また上記温泉水等の付与時期としては、従
来の追油の時期と同様に混綿時や染色後の混綿前の時期
が好ましいが、これに限るものではなく、その後の紡績
の過程において適宜付与しても良い。
【0041】更に上記例では原料メーカーで付与された
油脂を染色工程により除去したものを紡績する場合を示
したが、これに限らず、染色以外の工程(例えば洗浄工
程)により油脂分が除去されたものを紡績する場合に
も、勿論本発明の方法を適用できる。そしてこの場合
も、温泉水等を付与することによって、油剤を添加しな
い、或いは添加しても少量で済み、出来上がった紡績糸
は風合いが良く、またその紡績糸の油脂分として0.4
質量%以下となる。
【0042】加えて上記実施形態1,2では合成繊維の
みからなる紡績糸の場合について示したが、これに限る
ものではなく、合成繊維に羊毛等の各種天然繊維を混紡
する場合であっても良い。
【0043】
【発明の効果】以上の様に本発明に係る紡績糸の製造方
法は、鉱物性油等を使用せずとも従来と同様に良好な紡
調を示し、高コストとならず、また鉱物性油を使用しな
いことにより製造時の環境汚染の懸念もない。しかもこ
の様にして得られた本発明に係る紡績糸は、風合いが良
好で、また清潔性,防汚性に優れ、人肌への刺激も少な
い等の利点を有する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維表面に油脂を全く含まない或いは殆
    ど含まない合成繊維を紡績する方法であって、 紡績時及び/或いは紡績前に付与する油剤に代えて、ア
    ルカリ金属イオン及び/またはアルカリ土類金属イオン
    を含有する水を付与することを特徴とする紡績糸の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記水は、ナトリウムイオンを含有する
    請求項1に記載の紡績糸の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ナトリウムイオンは前記水に50〜
    200mg/kg含有される請求項2に記載の紡績糸の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記水が、アルカリ性天然湧水である請
    求項1〜3のいずれかに記載の紡績糸の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記合成繊維に対して前記水を3.0〜
    15質量%付与する請求項1〜4のいずれかに記載の紡
    績糸の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方
    法により得られた紡績糸であることを特徴とする紡績
    糸。
  7. 【請求項7】 繊維表面に付着する油脂分が、繊維に対
    して0.4質量%以下である請求項6に記載の紡績糸。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101603722B1 (ko) * 2014-10-01 2016-03-15 (주)한국윈텍 난연성 혼방사의 제조방법

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