JP2003003175A - 混合廃油の改質方法及び混合廃油による省資源方法 - Google Patents

混合廃油の改質方法及び混合廃油による省資源方法

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JP2003003175A JP2001185469A JP2001185469A JP2003003175A JP 2003003175 A JP2003003175 A JP 2003003175A JP 2001185469 A JP2001185469 A JP 2001185469A JP 2001185469 A JP2001185469 A JP 2001185469A JP 2003003175 A JP2003003175 A JP 2003003175A
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Naohito Okamoto
尚人 岡本
Kazushige Kitamura
一茂 北村
Katsumi Fujima
克巳 藤間
Tomoiku Yoshikawa
朝郁 吉川
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Mayekawa Manufacturing Co
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Mayekawa Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品加工工程などで排出する植物性油と動物
性油との混合廃油を簡便かつ短時間で改質し高品質な燃
料として再使用可能な方法の提供及び混合廃油を介して
行う省資源方法を提供する。 【解決手段】 植物性油と動物性油との混合廃油に、該
混合廃油の融点付近の温度で、超音波を作用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、植物性油と動物
性油との混合廃油の改質方法に関わる。また、本発明は
植物性油と動物性油との混合廃油を介して行う省資源方
法に関わる。
【0002】
【従来の技術】植物性油と動物性油は相互に混じり合わ
ない成分の油脂が多く、使用後、廃油として扱われると
きは、殆どの場合、分別して扱われる事はなく、混合状
態で扱われる。しかも、従来は該混合廃油を利用する技
術がないか、技術が未熟で実用性に欠けるか、技術があ
っても複雑で費用がかかりすぎ実用的でないなどのこと
もあって、焼却されたり、投棄されたりして、環境を汚
染していた。また、取り扱い、保管及び処理の費用がか
かり該混合廃油自体の価値はマイナスであった。
【0003】さて、超音波を利用した油の処理技術若し
くは廃油の回収技術は各種開示されているが、その要点
を以下に説明する。特開平8−10509号の「船舶廃
油の処理方法」では船舶で使用する燃料、潤滑油などが
水分を含み、油中水エマルジョン化したものを超音波処
理して相分離し、各成分毎に単離して、油分を燃料など
に再使用し、水相は投棄規制値以下にして、投棄すると
いうもので、扱う油脂類、発明の目的、構成は本発明の
ものと異なり、しかも前後に複雑な工程を伴っている。
【0004】特開平5−168889号の「超音波を利
用した液体混合方法」では、植物性の粗原油に含まれる
レシチンを水和させて分離精製(脱ガム)するにあた
り、超音波を利用して水の分散の効果を高めるというも
ので、やはり発明の目的、構成は本発明のものと異な
る。特開平11−92782号の「廃油再生方法と廃油
再生装置」では、廃油の遊離脂肪酸と反応する物質を溶
かした水と廃油を接触させて、遊離脂肪酸を除くという
廃油の精製方法及び装置であり、やはり発明の目的、構
成は本発明のものと異なる。特に、超音波の利用はして
いない。
【0005】特開平10−219261号の「植物油の
処理方法」では、揚げ物などに使用した植物性廃油をろ
過することによって不純物やゴミを除去し、鉱物油と混
ぜてディーゼルエンジン燃料として使用するというもの
で、やはり発明の目的、構成は本発明のものと異なり、
特に超音波の利用はしていない。特開平8−22662
5号の「食用廃油混焼装置」では、ストレーナーを含む
廃油浄化装置で廃油を浄化し、重油と混ぜてボイラーで
燃焼させる装置で、やはり発明の目的、構成は本発明の
ものと異なり、複雑な装置構成であり、特に超音波の利
用はしていない。
【0006】特開平7−179885号の「食用廃油の
再生方法及びその装置」では、使用済みの食用油を加熱
しながら活性炭と不織布の積層体を通し、更に電圧を印
加してろ過する方法及び装置でやはり発明の目的、構成
は本発明のものと異なり、複雑な装置構成であり、特に
超音波の利用はしていない。特開平6−292806号
の「食用廃油の再生方法及びその装置」では、使用後の
食油を白土処理後ろ過をして再生する方法及び装置で、
やはり発明の目的、構成は本発明のものと異なり、複雑
な装置構成であり、特に超音波の利用はしていない。
【0007】即ち、前記したいずれの従来技術をもって
しても、記載された技術思想では本発明の目的は叶えら
れなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の問題点に鑑みなされたもので、食品加工工程などで
排出する植物性油と動物性油との混合廃油を簡便かつ短
時間で改質し高品質な燃料として再使用可能な方法の提
供を目的とする。また、本発明は混合廃油を介して行う
省資源方法の提供も目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の混合廃油の改質
方法は、植物性油と動物性油との混合廃油に、該混合廃
油の融点付近の温度で、超音波を作用させることを特徴
とする。植物性油は菜種油、大豆油、胡麻油、コーン
油、パーム油、綿実油、落花生油、椰子油、オリーブ油
等を例としてあげることができる。また、動物性油はラ
ード、牛脂、鶏油、魚油を例としてあげることができ
る。これら、植物性油脂類と動物性油脂類は相互に溶解
しないものがあり、さらには、常温では固化しているな
ど融点の高いものがあり、一般に混合廃油は白濁して不
均質な様相を呈するか、二相以上に分離している。
【0010】このような不均質な状態では、燃料として
再利用する際であっても例えば、混合比率をバラつかせ
たり、ノズルや配管を詰まらせたりして、不具合をもた
らす。そこで本発明者らは各種方法を試行錯誤したとこ
ろ、本発明の方法に達したものである。即ち、超音波で
混合廃油にエネルギを与えることによって著しく白濁度
が改善され透明な一相の油脂が得られることがわかっ
た。しかも、超音波を作用させるときに、効果の高い好
ましい温度があって、いろいろな試料によって、この温
度は変化した。これを解析すると、この温度と混合廃油
中の油脂の融点と相関があり、殆ど該好ましい温度は融
点付近であることがわかった。
【0011】更に、前記超音波を作用させる方法は、複
数の周波数の異なった超音波を作用させることを特徴と
する。
【0012】超音波の周波数領域は一般に10〜100
KHzが実用化可能であるが、本発明では含有する物質若
しくは処理対象物の状態(液相、固相、粘度、均一性、
温度その他)によって、本発明の処理に適する周波数が
存在することが判明した。そして対象物は排出元が多岐
にわたる、一定化しないものであるから、複数の周波数
の異なった超音波を作用させて、効果を高めることが好
ましい。
【0013】この方法は所謂回分法で行う場合は、発信
機の周波数を切り替え、逐次作用させてもよいし、所謂
連続法で行う場合は被処理物の通過経路に異なった周波
数を発信する発信子を備え、被処理物が通過する際に連
続的に複数の周波数の超音波で処理されるようにしても
よい。
【0014】混合廃油中には油脂とは異質の細かな固体
が浮遊混合されている試料、又は超音波を作用させるこ
とで微細な固体異物が発生する試料がある。このような
場合遠心沈殿をすることで固体異物を容易に除去するこ
とが可能である。そして遠心沈殿後の沈殿物の分離はデ
カントで簡単に分離できる。従って、本発明の混合廃油
の改質方法はさらに、前記超音波を作用させる工程にお
いて均質化が完了しない場合、遠心沈殿による分離工程
を加えたことを特徴とする。
【0015】適温の維持は冷却と加熱のバランスで行う
のが常法であるが、本発明では加熱を超音波を作用させ
て発生する発熱を利用し若しくは回収し、冷却を外部か
ら例えば油中に浸した金属製コイルに冷媒や冷水を通過
させることで除熱する。従って、本発明の混合廃油の改
質方法はさらに、前記融点付近の温度が、外部からの冷
却と超音波を作用させて発生する発熱を利用し若しくは
回収して制御することを特徴とする。
【0016】本発明の混合廃油の改質方法はさらに、前
記超音波を作用させる工程若しくは遠心沈殿による分離
工程を行うにあたり、混合廃油の一定量を一回毎に一定
時間費やして、複数回に分けて行う、いわゆる回分式に
行うことを特徴とする。即ち、外部の超音波発振器によ
り励起可能に電気接続された超音波振動子を油面以下に
浸漬可能な位置に備え、冷却媒体を通過させることので
きる冷却器をやはり油面以下に浸漬可能な位置に備えた
容器に混合廃油を仕込み、超音波を作用させる。超音波
エネルギによって発熱するので、冷却器に冷却媒体を流
して適温に維持しながら、所定の時間だけ処理をする。
そして、処理の終わった混合廃油は該容器から別の容器
へ取り出す。作用させる超音波の出力や処理時間は混合
廃油の種類によって適宜選択する。また、適温も廃油の
種類で変化させる必要がある。
【0017】本発明の混合廃油の改質方法はさらに、前
記超音波を作用させる工程若しくは遠心沈殿による分離
工程を行うにあたり、混合廃油の一定流量を超音波処理
領域若しくは遠心沈殿処理領域に流通させて行う、いわ
ゆる連続式に行うことを特徴とする。連続式でも基本原
理は同様であるが、連続で行える装置を備えなければな
らない。即ち、少なくとも混合廃油の供給槽と、外部の
超音波発振器により励起可能に電気接続された超音波振
動子及び冷却器とを備えた処理ゾーンと、処理された混
合廃油を受ける受槽とこれらをつなぐ配管と、必要に応
じ混合廃油を供給槽から処理ゾーンを経て受槽まで移送
する移送ポンプを備えた装置である。処理ゾーンは管路
中でもよいし、槽型の反応容器でもよいし、廃油が一定
の滞留時間で該処理ゾーンを通過して、超音波の作用を
受けられる構造であればよい。また、その滞留時間中、
適温に保持できるような伝熱面を有した冷却装置を同時
に備えていればよい。
【0018】従来混合廃油は本発明のような処理方法が
なく、廃棄物扱いであったので、その処理にはコストが
かかるので、価値はマイナスであった。本発明では自家
で廃油を発生し(排出部)、自家で改質処理を行い(改
質部)、自家で該改質処理後の廃油を消費する(再使用
部)場合は従来コスト発生要因であったものが、有効に
利用され、別に購入していた原料に代替でき、そこでも
コストダウンができ、環境汚染を防ぐことが可能で、資
源の有効な節約方法となる。
【0019】また、マイナス価値の混合廃油を(排出部
から)譲り受け、(改質部で)改質して有価な原料に換
え、適切な対価を得て(再使用部へ)譲渡することで
も、全体のサイクルとして環境汚染を防ぐことが可能で
かつ資源の節約方法となる。混合廃油発生者側でも、改
質油を適切な対価で購入する側もコストダウンとなり、
改質の業務は事業として成立する。
【0020】従って本発明の省資源方法は、排出部から
排出する実質的に負価値の植物性油と動物性油との混合
廃油を、改質部が受け入れ、改質することによって有価
値とし、再使用する混合廃油による省資源方法におい
て、前記改質は植物性油と動物性油との混合廃油に、該
混合廃油の融点付近の温度で、超音波を作用させて行う
ことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な
記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する
趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0022】[実施例1]図1は本実施例に用いた回分
式の超音波処理による混合廃油の改質装置である。1は
混合廃油、2は周波数35KHzの超音波振動子、3は出
力200Wの超音波発振器、4は混合油を入れる容器、
5は冷却媒体を通じることによって内容物を冷却するこ
とのできる冷却器である。混合廃油はラード20%、菜
種油80%の組成のもので、その融点は38℃であり、
常温で白濁しているものを試料に用いた。この試料は冷
却して温度を5℃まで下げても、分離はしなかったが白
濁は消失しなかった。また40℃まで昇温して加温処理
したが、白濁は消失しなかった。
【0023】この試料を遠心沈澱器で10000Gで5
分処理すると、沈澱物が生成した。この試料を図1の容
器に仕込み、周波数35KHzで、200Wの出力を一杯
にかけて超音波を作用させると、内温が徐徐に上昇した
が容器中の混合油に接触している金属製コイルからなる
冷却器に0〜5℃の冷水を流し内温を該資料融点38℃
付近に調節しながら、30分間維持すると、透明な液体
が得られた。この透明な処理後の試料を遠心沈澱器で1
0000Gで5分処理したが、沈澱物は生成しなかっ
た。この処理後の混合廃油はA重油より流動性にすぐ
れ、十分にA重油に代替可能であった。また、処理後の
燃焼試験を実施したところ、燃焼特性値としては、着火
遅れの短縮化、燃焼期間の短縮化が各々認められた。そ
の値としては、前者については軽油に近似し、後者につ
いては灯油より短いことが判明した。
【0024】[実施例2]図2は本発明の第2の実施例
で連続装置を示す概略図である。実施例1と同様な組成
の混合廃油は一旦攪拌器付きの供給槽25に仕込まれ
る。21は連続的に超音波処理可能なように供給側配管
28を接続された入口及び取り出し側配管29を接続さ
れた出口を備え、内部に超音波発振子22のある連続超
音波装置である。21は更に、温度調節用の冷却ジャケ
ット23を備えている。26の定量移送ポンプで供給槽
25中の混合廃油を連続超音波装置21に送りつつ超音
波発振器24により200Wの出力を周波数35KHzの
発振子にかけた。定量移送ポンプ26のSV(容積速
度)を連続超音波装置21内の平均滞留時間が約45分
となるように調節をして、内温の上昇をジャケット23
に冷水を流して38℃付近にコントロールした。ピスト
ンフロー作用で流れ出る透明な改質油は改質油受槽27
に貯留した。適時に当該改質油は出荷用配管30を使っ
て出荷設備へ導き、ドラム缶などへ缶詰をした。
【0025】この透明な処理後の試料を遠心沈澱器で1
0000Gで5分処理したが、沈澱物は生成しなかっ
た。この処理後の混合廃油は流動性にすぐれ、十分にデ
ィーゼルエンジン燃料に代替可能であった。
【0026】[実施例3]図3は本発明の混合廃油の改
質装置の第3の例を示す概略図である。31は内壁に超
音波発振子32を備え、排出弁33によって分離水を排
出することのできる処理槽である。
【0027】食品工場の揚げ物調理器(フライヤー)か
ら排出する廃油は、水分、糖分、塩分、スパイス粉など
が混在している。これら不純物は燃焼効率を低下させ、
塩分はダイオキシン類生成の原因となる。従来は温水水
洗、分離、乾燥などのステップで精製していたが、工程
が多くコストがかかり、実用にはならなかった。以下に
本実施例によって、本発明の方法を説明する。
【0028】塩分糖分など水溶性固形分3%、微粒懸濁
固形分8%、水分5%を含むフライヤー廃油(使用済み
綿実油)70部と、水30部を処理槽31に仕込み、超
音波発振子32に図示していない発振器より発振させ
た、35KH、200Wの出力を印加して、30分間処
理した。被処理油34は白濁して一層を呈していた。内
温は常温から40℃まで上昇した。しかる後、発振器の
周波数を落して1KHとし、10分間処理した後、暫時
静置したところ、混合廃油は、上層に改質油35と分離
水層36とに二層分離した。
【0029】この糖分、塩分、懸濁状のスパイスなどを
含む分離水層36を排出弁33より抜き出し、上層の油
層である改質油35を分離取得する。得られた改質油は
透明な油状で、その分析値は水溶性固形分0.1%、微
粒懸濁固形分0%、水分2%であり、ボイラ燃料として
使用可能であった。
【0030】[実施例4]図4は本発明の混合廃油の改
質装置の第4の例を示す概略図である。本実施例の連続
処理装置46は中央部分を貫通してイオン透過膜で構成
されたチューブ47を備え、チューブ内を被処理油が流
通できるようになっている。連続処理装置46内には水
が該チューブに接触して流れるよう構成され、同時に超
音波発振子45によって、流通中の水及び油に振動のエ
ネルギーが加えられるようになっている。入口より導入
された水は被処理油中の水溶性成分を透過させ、洗い出
し、出口から排出される。
【0031】イオン透過膜チューブ47の入口に導入さ
れる被処理油は熱交換器48の吸熱側伝熱部に流され加
温される。また処理後の改質油は振動のエネルギで温度
が上昇しているので同熱交換器の排熱側伝熱部に流さ
れ、冷却される。而して、熱交換器48中の熱媒体を介
して、超音波処理で熱となったエネルギーは回収され
る。
【0032】被処理油41の試料として、塩分、糖分な
ど水溶性固形分5%、微粒懸濁固形分0%、水分15%
を含むフライヤー廃油(使用済み綿実油)を、上記した
連続処理装置46の超音波発振子45に図示していない
発振器より発振させた、35KH、200Wの出力を印
加して、60L/Hrの速度で流した。イオン透過膜チ
ューブ47の内容積は30Lであったので、処理油の処
理領域での平均滞留時間は30分であった。
【0033】水43の流通速度は100L/Hrで流し
た。定常状態になったところで、処理した改質油42及
び排水44をサンプリングし分析したところ、改質油の
水溶性固形分は0%、水分10%であり、含不純物排水
の水溶性固形分は3%であった。ボイラ燃料として使用
可能であった。
【0034】[実施例5]図5は本発明の第5の実施例
で連続装置を示す概略図である。51は複数周波数連続
超音波装置であって、本装置は周波数の異なる超音波を
被処理液が連続改質処理管路55を通過するうちに、そ
れぞれの周波数を担当する発信子52−1〜4から発す
る超音波で処理されるようになっている。実施例1と同
様な組成の混合廃油は一旦攪拌器付きの供給槽25に仕
込まれる。51は、連続的に超音波処理可能なように供
給側配管を接続された入口及び取り出し側配管を接続さ
れた出口を備え、内部に複数の超音波発振子52−1〜
4のある複数周波数連続超音波装置である。51は更
に、温度調節用の冷却ジャケット53を備えている。定
量移送ポンプで供給槽25中の混合廃油を複数周波数連
続超音波装置51に送りつつ複数周波数超音波発振器5
4によりそれぞれ50Wの出力で周波数10KHz、30
KHz、50KHz、70KHzの振動を発信させ、該振動数
用の発振子52−1〜4にかけた。定量移送ポンプのS
V(容積速度)を連続超音波装置51内での平均滞留時
間が約45分となるように調節をして、内温の上昇を冷
却ジャケット53に冷水を流して38℃付近にコントロ
ールした。ピストンフロー作用で流れ出る透明な改質油
は改質油受槽27に貯留した。適時に当該改質油は出荷
用配管により出荷設備へ導き、ドラム缶などへ缶詰をし
た。
【0035】この透明な処理後の試料を遠心沈澱器で1
0000Gで5分処理したが、沈澱物は生成しなかっ
た。この処理後の混合廃油は流動性にすぐれ、十分にデ
ィーゼルエンジン燃料に代替可能であった。
【0036】[実施例6]図6は本発明の第6の実施例
で連続装置を示す概略図である。61は複数周波数連続
超音波装置であって、本装置は周波数の異なる超音波を
被処理液がコイル状連続改質処理管路65を通過するう
ちに、それぞれの周波数を担当する発信子62−1〜4
から発する超音波で処理されるようになっている。実施
例1と同様な組成の混合廃油は一旦攪拌器付きの供給槽
25に仕込まれる。61は、連続的に超音波処理が可能
なように供給側配管を接続された入口及び取り出し側配
管を接続された出口を備え、内部に複数の超音波発振子
62−1〜4のある複数周波数連続超音波装置である。
61は更に、温度調節用の冷却ジャケット63を備えて
いる。定量移送ポンプで供給槽25中の混合廃油を複数
周波数連続超音波装置61に送りつつ複数周波数超音波
発振器54によりそれぞれ50Wの出力で周波数10KH
z、30KHz、50KHz、70KHzの振動を発信させ、
該振動数用の発振子62−1〜4にかけた。定量移送ポ
ンプのSV(容積速度)を連続超音波装置51内での平
均滞留時間が約45分となるように調節をして、内温の
上昇を冷却ジャケット63に冷水を流して38℃付近に
コントロールした。ピストンフロー作用で流れ出る透明
な改質油は改質油受槽27に貯留した。適時に当該改質
油は出荷用配管により出荷設備へ導き、ドラム缶などへ
缶詰をした。
【0037】この処理後の透明な試料を遠心沈澱器で1
0000Gで5分間処理したが、沈澱物は生成されなか
った。この処理後の混合廃油は流動性にすぐれ、十分に
ディーゼルエンジン燃料に代替可能であった。
【0038】[実施例7]図7は本発明の省資源システ
ムの構成の1例を示すフロー図である。排出部の一類型
である食品工場からの混合廃油を改質部に受け入れ、超
音波改質装置を使って本発明の改質を行った。当改質油
は排出先の食品工場の自家発電のディーゼルエンジン燃
料に混合して使用した。また再使用部である他の業界に
出荷してボイラ燃料、ディーゼルエンジン燃料、その他
農業機器燃料として使用可能であった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明により、植物
性油と動物性油との混合廃油を簡便かつ短時間で改質し
高品質な燃料として再使用可能な方法の提供が可能とな
り、混合廃油を介して省資源を行う方法の提供もでき
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の混合廃油の改質装置の第1の例を示
す概略図である。
【図2】 本発明の混合廃油の連続改質装置の第2の例
を示す概略図である。
【図3】 本発明の混合廃油の改質装置の第3の例を示
す概略図である。
【図4】 本発明の混合廃油の連続改質装置の第4の例
を示す概略図である。
【図5】 本発明の混合廃油の連続改質装置の第5の例
を示す概略図である。
【図6】 本発明の混合廃油の連続改質装置の第6の例
を示す概略図である。
【図7】 本発明の省資源システムの1例を示すフロー
図である。
【符号の説明】
1 混合廃油 2 超音波振動子 3 超音波発振器 4 容器 5 冷却器 21 連続超音波装置 22 超音波発振子 23 冷却ジャケット 24 超音波発振器 25 混合廃油供給槽 26 定量移送ポンプ 27 改質油受槽 28 供給側配管 29 取り出し側配管 30 出荷用配管 S 出荷装置 31 処理槽 32 超音波発振子 33 排出弁 34 被処理油 35 改質油 36 分離水層 41 被処理油 42 改質油 43 洗浄水 44 含不純物排水 45 超音波発振子 46 連続処理装置 47 イオン透過膜チューブ 48 熱交換器 51 複数周波数連続超音波装置 52−1〜4 超音波発信子 53 冷却ジャケット 54 複数周波数超音波発振器 55 連続改質処理管路 61 複数周波数連続超音波装置 62−1〜4 超音波発信子 63 冷却ジャケット 65 コイル状連続改質処理管路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10L 1/00 C10L 1/00 C11B 13/00 C11B 13/00 (72)発明者 藤間 克巳 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 (72)発明者 吉川 朝郁 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 Fターム(参考) 4G035 AB36 AE19 4G036 AB22 4G075 AA13 AA37 AA63 BB03 CA23 DA01 4H013 AA04 4H059 BC03 BC13 CA09 CA72 CA77 CA93 CA94

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物性油と動物性油との混合廃油に、該
    混合廃油の融点付近の温度で、超音波を作用させること
    を特徴とする混合廃油の改質方法。
  2. 【請求項2】 前記超音波を作用させる方法は、複数の
    周波数の異なった超音波を作用させることを特徴とする
    請求項1記載の混合廃油の改質方法。
  3. 【請求項3】 前記超音波を作用させる工程において均
    質化が完了しない場合、遠心沈殿による分離工程を加え
    たことを特徴とする請求項1記載の混合廃油の改質方
    法。
  4. 【請求項4】 前記融点付近の温度は、外部からの冷却
    と超音波を作用させて発生する発熱を利用若しくは回収
    して制御することを特徴とする請求項1記載の混合廃油
    の改質方法。
  5. 【請求項5】 前記超音波を作用させる工程若しくは遠
    心沈殿による分離工程を行うにあたり、混合廃油の一定
    量を一回毎に一定時間費やして、複数回に分けて行う所
    謂回分式であることを特徴とする請求項1乃至3いずれ
    かの項記載の混合廃油の改質方法。
  6. 【請求項6】 前記超音波を作用させる工程若しくは遠
    心沈殿による分離工程を行うにあたり、混合廃油の一定
    流量を超音波処理領域若しくは遠心沈殿処理領域に流通
    させて行う所謂連続式であることを特徴とする請求項1
    乃至3いずれかの項記載の混合廃油の改質方法。
  7. 【請求項7】 排出部から排出する実質的に負価値の植
    物性油と動物性油との混合廃油を、改質部が受け入れ、
    改質することによって有価値とし、再使用する混合廃油
    による省資源方法において、前記改質は植物性油と動物
    性油との混合廃油に、該混合廃油の融点付近の温度で、
    超音波を作用させて行うことを特徴とする混合廃油によ
    る省資源方法。
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