JP2003001823A - 液体吐出素子、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出素子、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置

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JP2003001823A
JP2003001823A JP2001194346A JP2001194346A JP2003001823A JP 2003001823 A JP2003001823 A JP 2003001823A JP 2001194346 A JP2001194346 A JP 2001194346A JP 2001194346 A JP2001194346 A JP 2001194346A JP 2003001823 A JP2003001823 A JP 2003001823A
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Japan
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liquid
head
pressure chamber
ink
flow path
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JP2001194346A
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Torahiko Kanda
虎彦 神田
Kazuhiko Hayashi
一彦 林
Shinichi Okuda
真一 奥田
Yoshihiro Hagiwara
良広 萩原
Fuminori Takizawa
文則 滝沢
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
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    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14459Matrix arrangement of the pressure chambers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 主流路と分岐流路とを含む液体プールを備え
る際に、液体流の流体抵抗を小さくしながらも、ヘッド
幅と共にヘッド質量を低減し、プリンタ等の液体吐出装
置の大型化を回避することができる液体吐出素子を提供
する。 【解決手段】 本液体吐出素子は、インクプールに連通
するマトリックス状に配列された複数の圧力室12と、
インクプールに液体を供給するインク供給口13と、各
圧力室12を駆動する複数の圧電素子19とを備える。
この液体吐出素子では、インクプールが、インク供給口
13に近接し且つヘッド走査方向Aと平行な第1の方向
に延在する主流路16と、主流路16から分岐し且つヘ
ッド走査方向Aと直交する第2の方向に延在する複数の
分岐流路15とを備えており、第1の方向に配列される
圧力室12の個数N1と、第2の方向に配列される圧力
室12の個数N2との比N2/N1が1以上に設定されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体吐出素子、液
体吐出ヘッド、及び液体吐出装置に関し、特に、ノズル
から液体吐出対象物に液体を吐出する液体吐出素子、該
液体吐出素子を備える液体吐出ヘッド、及び、該液体吐
出ヘッドから液体吐出対象物に液体を吐出する液体吐出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ノンインパクト記録方式は、記録
時の騒音が極めて小さく、また高速印字が可能である点
で関心を集めており、その中でも、インクジェット記録
方式を用いたインクジェット式プリンタへの関心が高ま
っている。このインクジェット式プリンタは、記録ヘッ
ドから液状のインク滴を飛翔させて記録紙に付着させ、
文字、図形、写真等の印字を高速で行う構成を備えてお
り、普通紙に特別の定着処理等を施すことなく記録する
ことができる。このような従来のインクジェット式プリ
ンタに使用されるインク吐出ヘッドが、例えば特開平4
−148936号公報に記載されている。
【0003】図17は、上記公報に記載のインク吐出ヘ
ッドを示す平面図である。このインク吐出ヘッド70
は、一方向に配列された複数のノズル71と、各ノズル
71に連通するように1個ずつ設けられた細長い平面形
状を有する圧力室72とを備えている。各圧力室72
は、他端にインク供給口73を有している。また、圧力
室72の形成層と異なる層には、各インク供給口73を
介して各圧力室72に共通に連通するインクプール74
が設けられている。各圧力室72の一面を形成する振動
プレート(図示せず)には、各圧力室72を駆動するア
クチュエータ(図示せず)が設けられている。
【0004】以下、アクチュエータ(加圧手段)は、圧
電素子で構成されたものとして説明する。上記従来のイ
ンク吐出ヘッドでは、アクチュエータの駆動で振動プレ
ートが圧力室72内の容積を減少させる方向に撓ませた
結果、圧力室72内に充填されたインクが圧縮され、こ
の圧力室72に連通するノズル71からインク滴が吐出
される。この後、変形した振動プレートが復元するに従
って、インクプール74からインクがインク供給口73
を経由して圧力室72に再充填されて、次回のインク吐
出に備える。
【0005】上記従来例の構成から、より具体的なイン
ク吐出素子の構成を考える。図18は、図17に示した
インク吐出素子70とはノズル71及び圧力室72の位
置関係等、形式が異なるインク吐出素子60を示す展開
斜視図である。
【0006】インク吐出素子60は、マトリックス状に
配列された多数のノズル11を有するノズルプレート6
1と、1本の主流路16及び複数の分岐流路15から成
るインクプールを有するインクプールプレート62と、
ノズル11にインクを供給するインク供給口63a及び
インクプールに連通するインク吸入孔63bを有するイ
ンク供給プレート63と、マトリックス状に配列された
多数の圧力室12を有する圧力室プレート65と、各圧
力室12の隔壁を成す振動プレート66とがこの順に接
合されている。
【0007】インクプールプレート62には、各ノズル
11の連通する連通孔62aが、櫛歯形状の各分岐流路
15に沿って複数個ずつ形成されており、インクプール
にはインク供給口(図19の13)からインクが供給さ
れる。また、振動プレート66上には、振動プレート6
6を挟んで各圧力室12に対向する多数の圧電素子67
が配設されている。これらのノズルプレート61、イン
クプールプレート62、インク供給プレート63、圧力
室プレート65及び振動プレート66は、相互に所定の
状態に位置決めされて固定される。
【0008】プレート61〜66は、何れもステンレス
(SUS)の圧延材等で作製できる。また、ノズル11
やインク供給口(図18では図示省略)等は、穴開けプ
レス加工で作製し、櫛歯形状の分岐流路15や圧力室1
2はエッチングで作製することができる。振動プレート
66を除くノズルプレート61、インクプールプレート
62、インク供給プレート63及び圧力室プレート65
を相互に接着・接合してから、圧電素子67を貼り付け
た振動プレート66を接着・接合する。
【0009】更に、インク吐出素子20に、圧電素子6
7に電気信号を送るための信号線(図示せず)を接続す
る。例えば、マトリックス配置の外周にFPCケーブル
(図示せず)の電極端子を配設し、その端子と各圧電素
子67の個別電極とをワイヤボンディングで接続した
後、圧電素子67に圧電性を与えるためにバイアス電圧
を与えて分極処理する。
【0010】図19は、インク吐出素子60の主流路1
6及び分岐流路15の一構成例を示す概略図である。イ
ンク吐出素子60は、マトリックス状に配設された多数
のノズル11と、各ノズル11に連通する多数の圧力室
12とを有し、また、インク供給口13を介してインク
タンク(図示せず)に連通するインクプールを備える。
【0011】インクプールは、インク吐出素子60が搭
載されるインク吐出ヘッド(図示せず)の走査方向と直
交する方向に延在する主流路16と、主流路16から夫
々に分岐し走査方向に平行な複数の分岐流路15とを備
える。各分岐流路15には、ノズル11に夫々連通する
圧力室12が接続されている。このように、ノズル11
と圧力室12とが連通した分岐流路15が複数設けられ
て、最小の単位素子であるインク吐出素子60が構成さ
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図19に示
したインク吐出素子60は、カラー印刷を実現する際に
は、通常3原色に黒色を加えた4色が必要になる。この
際に、異なる色のドットをほぼ同じ位置に容易に形成で
きる等の理由から、4色分の各単位素子60A〜60D
を、図20に示すように並べて作製することが望まし
い。但し、各色の単位素子60A〜60Dをこのように
配列した場合、異なる色のドットを同じ位置に吐出する
構成を得るには、インクジェット式プリンタ内でのヘッ
ド走査方向は矢印Aで示す方向に限定される。この場
合、インク吐出ヘッドを走査方向Aに1ドット分ずつず
らしながら印刷すると、1つの単位素子20内で隣接す
るドットが同じ位置に形成されることになり、好ましく
ない。このような現象をなくすには、各印字毎に数ドッ
ト分ずつずらせばよいが、その場合にはインク吐出ヘッ
ドの位置決めが困難になる。
【0013】そこで、図21及び図22に示すように、
ヘッド走査方向と直交する方向での隣り合うドットの位
置を相互にずらした構成が考えられる。図21及び図2
2は夫々、図19に示したインク吐出素子60の変形例
を示す概略図である。図21に示す構成では、シリコン
プロセスで作製する場合に、分岐流路15がシリコンの
エッチングプロセスで傾斜した直線としては形成され
ず、図示のような階段状に形成される。分岐流路15が
階段状に形成されると、流れるインクの流体抵抗が大き
くなる。これを回避するには、分岐流路15の幅を広げ
なければならないが、分岐流路15の幅を広げると、矢
印Bで示す用紙搬送方向での、最小の単位素子であるイ
ンク吐出素子60の素子長さ(以下、最小単位素子高さ
と呼ぶ)D2が大きくなると共に、隣接するノズル11
相互の間隔を狭めることが困難になる。
【0014】また、図22に示した構成では、分岐流路
15を直線状に形成できるものの、圧力室12と分岐流
路15との間の距離D3を圧力室位置に応じて図示のよ
うに変えなければならない。距離D3が夫々に変わる
と、圧力室12及び分岐流路15間での流体抵抗が変化
し、ノズル11毎にインク吐出量が変わる等の新たな問
題が生じると共に、単位素子60としての縦幅D2が大
きくなる。以上説明したことは、シリコンプロセス特有
の課題であるが、たとえシリコンプロセスを用いない場
合でも、図19〜図22に示したような主流路16が
縦、分岐流路15が横に配列された構成によると、小型
化は困難である。
【0015】つまり、図19に示した構成の単位素子6
0では、インク供給口13を介して主流路16の一端部
にインクが供給されるので、インク流の流体抵抗を小さ
くするには、主流路16の幅16Wを広げる必要があ
る。この場合、インク吐出ヘッド全体として考えると、
複数の単位素子60A〜60Dの夫々で、ヘッド走査方
向Aでの、最小の単位素子であるインク吐出素子60の
素子長さ(以下、最小単位素子幅と呼ぶ)D1が大きく
なるので、ヘッド幅と共にヘッド質量が増大し、プリン
タが大型化し、円滑なヘッド駆動が慣性の増大によって
損なわれることになる。
【0016】図23は、主流路のインク供給口との連通
位置が用紙搬送方向の両端にある複数のインク吐出素子
を配列した一例を示す概略図、図24は、主流路のイン
ク供給口との連通位置が用紙搬送方向の中央部分にある
複数のインク吐出素子を配列した一例を示す概略図であ
る。主流路16の流体抵抗を低減するには、図23に示
すように、主流路16の延在方向の両端にインク供給口
13を設ける構成や、図24に示すように、主流路16
の延在方向中央部分にインク供給口13を設ける構成が
必要になる。図23の構成例では、ヘッド幅増大のおそ
れはないが、図24の構成例では、インク吐出素子60
A〜60Dを複数配列した際に、ヘッド幅が増大してプ
リンタの大型化を招くことになる。
【0017】本発明は、上記に鑑み、主流路と分岐流路
とを含む液体プールを備える際に、液体流の流体抵抗を
小さくしながらも、ヘッド幅と共にヘッド質量を低減
し、プリンタ等の液体吐出装置の大型化を回避すること
ができる液体吐出素子、液体吐出ヘッド、及び液体吐出
装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の視点の液体吐出素子は、液体プ
ールに連通するマトリックス状に配列された複数の圧力
室と、前記液体プールに液体を供給する液体供給口と、
各圧力室を駆動する複数の加圧手段とを備え、液体吐出
対象物に対面した状態で所定の走査方向に移動しつつ、
前記圧力室の駆動によって該圧力室に連通するノズルか
ら液滴を液体吐出対象物に吐出する型式の液体吐出素子
において、前記液体プールが、前記液体供給口に近接し
且つ前記走査方向と平行な第1の方向に延在する主流路
と、該主流路から分岐し且つ前記走査方向と直交する第
2の方向に延在する複数の分岐流路とを備え、前記第1
の方向に配列される前記圧力室の個数N1と、前記第2
の方向に配列される前記圧力室の個数N2との比N2/N
1が1以上であることを特徴とする。
【0019】本発明の第1の視点の液体吐出素子では、
液体プールが、液体供給口に近接し且つ走査方向に延在
する主流路と、主流路からその延在方向と直交する方向
に分岐する複数の分岐流路とを備えるので、液体供給口
から主流路に供給される液体が、主流路と直交する方向
の分岐流路に円滑に流入する。これにより、分岐流路と
圧力室との間で発生する流体抵抗が大幅に低減するの
で、各ノズル間で液体吐出量がばらつくような不具合は
生じない。また、第1の方向に配列される圧力室の個数
N1と、第2の方向に配列される圧力室の個数N2との比
N2/N1が1以上に設定されるので、このような構成の
液体吐出素子を液体吐出ヘッドに搭載した際に、ヘッド
走査方向でのヘッド幅が小さいヘッド構成を得ることが
できる。更に、このような液体吐出ヘッドを搭載した液
体吐出装置では、大型化が回避でき、ヘッド重量が低減
していることによりヘッド動作時の慣性力が小さくな
り、液体吐出装置の振動や騒音が低減すると共に、ヘッ
ドの位置決め精度が向上する。その結果、吐出塗布位置
の正確な制御が可能となる。
【0020】また、本発明に係る第2の視点の液体吐出
素子は、液体プールに連通するマトリックス状に配列さ
れた複数の圧力室と、前記液体プールに液体を供給する
液体供給口と、各圧力室を駆動する複数の加圧手段とを
備え、液体吐出対象物に対面した状態で所定の走査方向
に移動しつつ、前記圧力室の駆動によって該圧力室に連
通するノズルから液滴を液体吐出対象物に吐出する型式
の液体吐出素子において、前記液体プールが、前記液体
供給口に近接し且つ前記走査方向と平行な第1の方向に
延在する主流路と、該主流路から分岐し且つ前記第1の
方向と直交する第2の方向に延在する複数の分岐流路と
を備え、前記第1の方向での素子長さD1と、前記第2
の方向での素子長さD2との比D2/D1が0.85以上
であることを特徴とする。
【0021】本発明の第2の視点の液体吐出素子では、
上記第1の視点の液体吐出素子と同様に、液体供給口か
ら主流路に供給される液体を分岐流路に円滑に流入させ
ることができ、分岐流路と圧力室との間の流体抵抗を低
減することができる。また、第1の方向での素子長さD
1と、第2の方向での素子長さD2との比D2/D1が0.
85以上に設定されるので、このような構成の液体吐出
素子を液体吐出ヘッドに搭載した際に、走査方向でのヘ
ッド幅が小さいヘッド構成を得ることができる。更に、
この液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出装置では、大型
化が回避でき、ヘッド重量が低減するなど、第1の視点
の液体吐出素子と同様の効果を奏することができる。
【0022】また、前記主流路が、前記分岐流路の両端
部に夫々設けられることも好ましい態様である。この場
合、主流路が、例えば分岐流路の各端部に2本以上設け
られていれば、分岐流路へのインク供給が一層良好にな
る。
【0023】更に、前記液体供給口が前記主流路の中央
部分に接続されることが好ましい。この場合、各分岐流
路へのインク供給をムラ無く行うことができる。
【0024】好ましくは、前記圧力室、分岐流路及び主
流路が同一のシリコン基板に形成されている。これによ
り、シリコンプロセスによるヘッド作製の際に、1枚の
ウエハや、張り合わせによる1枚の基板から、より多く
の液体吐出ヘッドを作製することが可能になるので、ヘ
ッド作製上の原価低減を図ることができる。
【0025】本発明の好ましい液体吐出素子では、一の
分岐流路での前記主流路に近接する側からn番目(n:
正の整数)の圧力室の位置が、前記一の分岐流路に隣接
する他の分岐流路での前記n番目の圧力室の位置と前記
第2の方向でずれている。この場合、一の分岐流路と他
の分岐流路との間のずれ量を、液体吐出素子をインク吐
出ヘッドに搭載した際の印刷時のpドット分(p:正の
整数)に対応させることができる。これにより、複数の
液体吐出素子を搭載した液体吐出ヘッドをヘッド走査方
向に1ドット分ずつずらしながら印刷しても、同一の液
体吐出素子内で隣り合うノズルから吐出されるインク滴
(ドット)が同じ位置に塗布されることはない。このた
め、液体吐出ヘッドをヘッド走査方向に1ドット分ずつ
移動させながら行う印刷が可能になる。
【0026】また、前記第1の方向での一方の最端部に
位置する分岐流路に接続された圧力室の内で前記主流路
に近接する側からn番目の圧力室と、他方の最端部に位
置する分岐流路に接続された圧力室の内で前記主流路に
近接する側からn+1番目又はn−1番目の圧力室と
が、前記液体吐出素子をインク吐出ヘッドに搭載した際
の印刷時のm行分(m:分数又は正の整数)ずれているこ
とも好ましい態様である。
【0027】前記液体を、印刷用インク、有機EL素子
用材料又は有機半導体用材料で構成することができる。
【0028】本発明に係る液体吐出ヘッドは、前記液体
吐出素子を複数備えた液体吐出ヘッドであって、各液体
吐出素子が夫々の主流路をヘッド走査方向と平行にした
状態で配列され、各液体吐出素子における前記第2方向
での圧力室位置が揃っていることを特徴とする。
【0029】本発明に係る液体吐出ヘッドでは、例えば
3個の単位素子を含む際に、各単位素子から吐出される
インクが3原色用インクを含むようにする。また、4個
の単位素子を含む際には、単位素子から吐出されるイン
クが、3原色用インクに加えて黒色インクを含むように
する。更に、3個の単位素子を含む際に、各単位素子か
ら吐出される液体に含まれる有機EL発光材料を、3原
色用の有機EL素子用材料を含むようにすることができ
る。
【0030】前記加圧手段を、前記圧力室の壁に接合さ
れた振動プレートと、該振動プレート上に接合された圧
電素子とで構成することができる。或いは、これに代え
て、加圧手段を、前記圧力室の壁に接合された加熱手段
で構成することもできる。
【0031】また、本発明に係る液体吐出装置は、前記
液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドを走査させる駆動
手段と、前記液体吐出ヘッドの走査位置及び液体吐出対
象物の搬送位置を制御する制御手段とを備えることを特
徴とする。この場合、制御手段を、上位装置から送信さ
れる制御信号に応答して、加圧手段の駆動レベル、駆動
時間及び駆動回数を算出して、各加圧手段を選択的に駆
動するように構成することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施形態例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1
は、本発明に係る第1実施形態例のインク吐出素子を概
略的に示す平面図である。本インク吐出素子20は、主
にノズル11と圧力室12の配置、及び主流路16と分
岐流路15の配置を除いて、図18に示した基本構成と
ほぼ同様の基本構成を有する。
【0033】本インク吐出素子(単位素子)20は、マ
トリックス状に配設された多数のノズル11と、各ノズ
ル11に連通する多数の圧力室12とを有し、インク供
給口13を介してインクタンク(図示せず)に連通する
インクプールを備える。インクプールは、インク吐出素
子20が搭載されるインク吐出ヘッド(図示せず)の矢
印Aで示す走査方向(ヘッド走査方向)と平行に延在
し、インク供給口13に近接する主流路16と、主流路
16から夫々に分岐し走査方向Aと直交する矢印Bで示
す方向(用紙搬送方向)に延在する複数の分岐流路15
とを備える。各分岐流路15には、ノズル11に夫々連
通する圧力室12が連通している。
【0034】具体的には、インク吐出素子20では、分
岐流路15の本数が4、つまり主流路16の延在方向に
沿って配列された圧力室12の個数N1は4であり、分
岐流路15の延在方向に沿って配列された圧力室12の
個数N2は12であり、N1とN2との比N2/N1は3で
ある。これらの個数は、適宜選択することができる。
【0035】本インク吐出素子20では、各圧力室12
を駆動する圧電素子(アクチュエータ)の夫々に、電圧
供給源に接続された電圧印加用の配線が接続されてい
る。電圧供給源は、どの圧力室12の圧電素子を作動さ
せるかを選択する制御手段に接続されている。制御手段
は、インク吐出素子20に搭載されており、コンピュー
タ等の上位装置から与えられる印刷データに基づいて、
電圧供給源を制御する。
【0036】上記構成のインク吐出素子20では、イン
クタンク(図示せず)からインク供給口13を介して主
流路16に供給されるインクが、主流路16から各分岐
流路15に流入しつつ、各分岐流路15に沿って配設さ
れた各圧力室12に供給される。各圧力室12に供給さ
れるインクは、圧力室12が、作動する圧電素子で撓み
変形する振動プレートによって、内部に充填されたイン
クが圧縮されることにより、インク吐出素子20に対向
する記録用紙等の液体吐出対象物上にノズル11からイ
ンク滴を吐出する。多数の圧電素子が選択的に駆動され
ることによって、インク吐出させる位置が適時決定され
る。
【0037】図1に示したインク吐出素子20は、イン
ク供給口13が主流路16近傍に配設されるので、イン
ク吐出ヘッドに搭載される際には、図20に示したイン
ク吐出素子60A〜60Dと同様に、3原色及び黒色用
のインク吐出素子(20A〜20D)として配列され
る。
【0038】本実施形態例では、インクプールが、イン
ク供給口13に近接し且つ走査方向Aと平行な方向に延
在する主流路16と、主流路16から分岐し且つ走査方
向Aと直交する用紙搬送方向Bに延在する複数の分岐流
路15とを備えるので、インク供給口13から主流路1
6に供給されるインクが、主流路16からその直交する
方向に直線的に延びる分岐流路15に、インクを円滑に
流入させることができる。このため、分岐流路15と圧
力室12との間での流体抵抗が低減されるので、ノズル
11毎に液体吐出量が変わるような不具合は発生しな
い。また、走査方向A1と平行に配列される圧力室12
の個数N1と、用紙搬送方向Bに配列される圧力室12
の個数N2との比N2/N1が3、つまり1以上に設定さ
れるので、マトリックス状に配列される圧力室12(ノ
ズル11)が、走査方向Aでのヘッド幅を小さくする配
列となる。これにより、インク吐出ヘッドの大型化が回
避できる。
【0039】図2は、複数のインク吐出素子20A〜2
0Dを配列した一例を示す概略図である。この例では、
主流路16のインク供給口13との連通位置が、ヘッド
走査方向Aでの主流路16の中央部分に位置される。こ
の場合に、インク供給口13から各分岐流路15への距
離が図1の構成例に比して平均化し流体抵抗が低減さ
れ、主流路16の幅を更に狭めることが可能になる。つ
まり、主流路16とインク供給口13との連通部(接続
部)から、この接続部に最も近い分岐流路15端部まで
の距離と、最も遠い分岐流路15端部までの距離とが平
均化され、主流路16の上記接続部から分岐流路15毎
に供給されるインクの流体抵抗のバラツキが小さく抑え
られる。
【0040】ここで、主流路16の中央部分にインク供
給口13を位置させる構成自体は、図24に示した従来
の構成例でも実現されていた。しかし、この従来構成で
は、各インク吐出素子(単位素子)60A〜60Dの相
互間にインク供給口13が位置することになるので、イ
ンク吐出ヘッド10全体での幅が広くなるという問題が
生じる。これに比べ、図2に示した本実施形態例の構成
では、主流路16が単位素子20A〜20Dの一端側に
位置し、インク供給口13が更にその外方側に位置し、
単位素子20A〜20Dの相互間に位置することがない
ので、インク吐出ヘッド10の幅が増大しない。
【0041】なお、本実施形態例では、インクを加圧す
る手段が、圧力室12の壁に接合された振動プレート
(図示せず)と、この振動プレート上に接合された圧電
素子とで構成されたが、振動プレート及び圧電素子に代
えて、加熱素子を用いてインク加圧手段を構成すること
もできる。この場合には、圧力室12内に充填されたイ
ンクを加熱し、熱によるインクの体積膨張や、気泡の発
生による圧力を利用してインクを吐出させる。
【0042】次に、本発明に係る第2実施形態例につい
て説明する。図3は、本実施形態例のインク吐出素子の
概略平面図である。本実施形態例では、図2に示した主
流路16の中央部分のインク供給口13を分岐流路15
の反対側にも設け、インク吐出素子20の分岐流路15
に沿った両端部を、別々のインク供給口13を介してイ
ンクタンクに接続している。これにより、各分岐流路1
5の両端部に位置する主流路16からインクが夫々に流
入するので、分岐流路15のインクの流体抵抗が低減で
きると共に、各分岐流路15間の幅15Wがより小さく
なる。
【0043】図3のインク吐出素子20は、一例として
図4のように配列することができる。その場合、インク
吐出ヘッドにインク吐出素子20A〜20Dを搭載した
際のヘッド走査方向Aでのヘッド幅が、図24の従来構
成に比して小さくなり、一層のコンパクト化が可能にな
る。また、図3では、分岐流路15の両端部に各1本ず
つの主流路16を設けたが、例えば主流路16を更に分
割し、分岐流路15の両端部に2本以上の主流路16を
設けることも可能である。なお、図1及び図3に示した
インク吐出素子20は、図2及び図4に示すように複数
の単位素子20A〜20Dとして配列される際、各単位
素子の何れにおいても主流路16がヘッド走査方向Aと
平行にした状態に配列されると共に、各単位素子20A
〜20Dにおける用紙搬送方向Bでの圧力室12の位置
が一致されている。
【0044】ところで、図1〜図4に示したインク吐出
ヘッドは何れも、従来構成に比してヘッド小型化に寄与
することができるが、インク吐出ヘッドをヘッド走査方
向Aに1ドット分ずつずらしながら印刷する際に、同一
のインク吐出素子(単位素子)20内で隣り合うドット
が同じ位置に塗布されて重なるという問題が生じる。こ
の問題を解消するには、一度に数ドット分ずつずらしな
がら印字すればよいのであるが、その場合にはヘッドの
位置決めが困難になるという新たな問題が生じる。
【0045】ここで、上記問題を解消するインク吐出ヘ
ッドを得る第3実施形態例について説明する。図5は、
本実施形態例のインク吐出素子20を示す概略図であ
る。本実施形態例では、各分岐流路15に接続される圧
力室12(ノズル11)の用紙搬送方向Bでのドット位
置が、圧力室12A、12B、12C、12Dの夫々か
らはじまる圧力室列毎にずれている。つまり、図5にお
ける圧力室12Aと12B、圧力室12Bと12C、圧
力室12Cと12Dのノズル11の用紙搬送方向Bでの
位置が、夫々1ドット分ずつずれるように構成されてい
る。また、圧力室12A〜12Dの各ノズル11の行
と、圧力室12E〜12Hの各ノズル11の行とは、用
紙搬送方向Bでの位置が1行分ずれている。これは他の
隣接する各ノズル行の相互間でも同様である。
【0046】つまり、本実施形態例では、分岐流路15
の延在方向での一の分岐流路15と、この分岐流路15
に隣接する他の分岐流路15との間に、印刷時のpドッ
ト分(p:正の整数)のずれがあるので、インク吐出ヘッ
ドをヘッド走査方向に1ドット分ずつずらしながら印刷
する場合でも、インク吐出素子20A〜20Dの各素子
内での隣り合うノズル11から吐出されるインク滴が同
じ位置に塗布されることはない。これにより、インク吐
出ヘッドの小型化の実現に加え、ヘッドをヘッド走査方
向Aに1ドット分ずつ移動させながら行う簡素な制御に
よる印刷が可能になる。
【0047】図5では、圧力室12A〜12Dの行と、
圧力室12E〜12Hの行との間の用紙搬送方向Bでの
ずれ量が1行分ずつの場合を示したが、ずれ量は定めら
れたm行分ずつに設定することもできる(m:正の整
数)。この場合、インク吐出ヘッドを用紙搬送方向Bに
1行ずつ送ってm行分印刷してから、未印刷部までイン
ク吐出ヘッドを長距離移動させて印刷を繰り返す手法、
或いは、所定の印刷領域をm行おきに印刷してから行間
を埋めるようにm行おきに印刷する処理を繰り返し、最
終的に1行おきの印刷部分を形成する手法等が必要にな
る。ここで、印刷ピッチは必ずしも整数行である必要は
なく、印刷行が相互に重なっている場合、つまりmが分
数の場合も含まれる。
【0048】また、本実施形態例では、主流路16とイ
ンク供給口13との連通位置(接続位置)を、主流路1
6の長手方向の中央位置としたが、この構成に限らず、
主流路16の幅16Wが主流路16の長手方向位置によ
って夫々に異なる場合には、図5における上部側の主流
路16のように、幅16Wがやや太い方に接続位置をず
らすことによって、各分岐流路15にインクをより均等
に供給できるという効果が得られる。本実施形態例のイ
ンク吐出素子20A〜20Dは、インク吐出ヘッドに搭
載される際に、典型的には図6に示すような配列で搭載
される。図6の構成例では、インク吐出素子20A〜2
0D夫々における主流路16とインク供給口13との接
続位置が、ヘッド走査方向Aの片側に偏って設けられて
いる。
【0049】ところで、図21に示した従来構成では、
シリコンのエッチングプロセスで圧力室12、分岐流路
15及び主流路16を加工する際に、<110>方向か
らなる線で構成されるパターンのみが形成できる。この
ため、従来構成では、各ノズル11の位置を用紙搬送方
向Bにずらした素子を小型化することは困難であった。
しかし、図5に示した本実施形態例の構成では、ヘッド
走査方向Aと用紙搬送方向Bを夫々<110>方向とす
ることにより、このような素子を容易に小型に作製する
ことができる。
【0050】次に、本発明に係る第4実施形態例につい
て説明する。図7は、本実施形態例のインク吐出素子の
概略平面図である。本実施形態例では、図5に示した分
岐流路15を中央付近で分断、つまり2組の同じ構成を
有するサブ単位素子18A及び18Bを用紙搬送方向B
で逆向きにして組み合わせ、1つの単位素子として構成
している。
【0051】例えば、図5に示した構成では、各分岐流
路15の両側の主流路16から夫々供給されるインクが
分岐流路15の中央付近で衝突するので、これによって
発生する渦等による影響を抑えるための設計が必要にな
る。これに比べ、本実施形態例では、分岐流路15が中
央付近で分断されてインク流の衝突が生じないので、発
生する渦等への対策を施す必要がない。しかし、対向す
るサブ単位素子18A及び18Bの相互間に、或るスペ
ースが必要になるので、図5の場合に比して、ヘッド走
査方向Aでの単位素子幅は同等であるが、用紙搬送方向
Bでの単位素子高さはやや大きくなる。
【0052】次に、本発明に係る第5実施形態例につい
て説明する。図8は、本実施形態例のインク吐出素子の
概略平面図である。本実施形態例では、図7の構成に比
して、相互に対向する異なる構成、つまり用紙搬送方向
Bでの中央位置に関してほぼ線対称となる形状のサブ単
位素子18C及び18Dを組み合わせ、1つのインク吐
出素子(単位素子)20を構成している。本実施形態例
によれば、サブ単位素子18Cと18Dとの間のスペー
スが不要になるので、用紙搬送方向Bでの単位素子高さ
を抑えることができる。但し、サブ単位素子18Cと1
8Dとで構成が異なるので、夫々に有する圧力室12へ
の分岐流路15を通してのインク供給の均一化を図る設
計が必要となる。図7及び図8の構成のインク吐出素子
20は、インク吐出ヘッドの搭載する際には、典型的に
は図6に示した配列で配置される。
【0053】以上説明した図1〜図8では、1つの主流
路16への外部インクタンクからのインク供給路が1箇
所の場合を示したが、供給路は複数でも構わない。ま
た、主流路16から各分岐流路15へのインク供給路
は、1箇所若しくは2箇所として示したが、3カ所以上
でも構わない。
【0054】以上説明したように、本発明の適用によ
り、どのようなタイプのマトリックス型プリンタヘッド
でも、そのインク吐出ヘッドの小型化、特にヘッド走査
方向での小型化を図ることができ、例えば、エッチング
で加工するシリコンヘッドの場合にはその効果は一層顕
著になる。
【0055】ところで、図5、図7及び図8に示した各
構成例は、小型化を実現できる点と、インク吐出ヘッド
をヘッド走査方向に1ドット分ずつ移動させながら行う
印刷が可能になる点で優れている。図1及び図3に示し
た構成例は夫々、従来構成例に比較した際に種々の長所
を有し、上記以外の観点、例えば経済性や配線との干渉
の問題等でも優れており、プリンタ装置用ヘッドに好適
に使用できる。
【0056】図9は、本発明に係るインク吐出素子に適
用可能な圧力室及び分岐流路の基本構成を示す概略図で
あり、(a)は平面図、(b)は(a)のIXb−IXb線に
沿った断面図である。図9(a)に示すように、分岐流
路15と圧力室12とは、切欠き状のインク供給路23
を介して連通している。圧力室12は、四角錐状に形成
され、中央部にノズル11を有している。図9(b)に
示すように、圧力室12上には振動プレート17が接合
されており、振動プレート17の圧力室12と逆側の面
には、圧電素子19が固定されている。
【0057】図10は、図9の構成を変形した例を示す
平面図であり、インク供給路23が圧力室12の端部に
形成されている。インク供給路23は、図9及び図10
に示した位置以外にも、任意に形成することができる。
【0058】図11は、本発明に係るインク吐出素子に
適用できる圧力室12及び分岐流路15の基本構成を示
しており、(a)は平面図、(b)は(a)のXIb−XIb
線に沿った断面図である。図11(a)に示すように、
分岐流路15と圧力室12とがインク供給路23を介し
て連通している。この構成では、図11(b)に示すよ
うに、分岐流路15及び圧力室12の双方の一部が立体
的に重なり合っている点に特徴を有する。圧力室12上
には振動プレート17が接合されており、振動プレート
17の圧力室12と逆側の面には圧電素子19が固定さ
れている。図10及び図11に示した構成例では、振動
プレート17及び圧電素子19に代えて、加熱素子を設
けることも可能である。
【0059】図12は、本発明に係るインク吐出ヘッド
を搭載した印刷装置(液体吐出装置)の要部を示す概念
図である。印刷装置44は、マイクロコンピュータ等か
ら成る制御手段35と、加圧駆動手段39と、インク吐
出ヘッド30をヘッド走査方向Aに移動させると共に各
種信号を供給するヘッド駆動手段31と、記録用紙32
を用紙搬送方向Bに搬送する用紙送り手段33とを備え
ている。
【0060】制御手段35は、印刷装置44の全体を統
括的に制御すると共に、加圧駆動手段39に加圧制御信
号41を、ヘッド駆動手段31にヘッド制御信号36
を、用紙送り手段33に用紙送り制御信号37を夫々送
信する。制御手段35は、装置外部のコンピュータ等の
上位装置から送信される外部信号40を、ヘッド制御信
号36、用紙送り制御信号37及び加圧制御信号41に
変換し、ヘッド駆動手段31、用紙送り手段33及び加
圧駆動手段39に夫々送る。加圧制御信号41は、どの
時刻に、どの単位素子の、どのアクチュエータに、どの
程度の大きさの駆動力で、どの程度の時間、駆動するか
を情報として含む。
【0061】ヘッド駆動手段31は、制御手段35から
送られるヘッド制御信号36に応答して、インク吐出ヘ
ッド30を所定時刻に所定位置に位置するように駆動す
る。用紙送り手段33は、制御手段35から送信される
用紙送り制御信号37に応答して、記録用紙32が所定
時刻に所定位置に位置するように駆動する。外部信号4
0、ヘッド制御信号36、用紙送り制御信号37及び加
圧制御信号41には、電気信号、光信号、或いは無線信
号を用いることが可能である。
【0062】インク吐出ヘッド30は、ヘッド走査方向
Aに沿って配列されたインク吐出素子20A〜20Dを
有している。記録用紙32は、用紙送り手段33に接触
されて、ヘッド走査方向Aと直交する用紙搬送方向Bに
搬送される。
【0063】インク吐出ヘッド30のインク吐出素子2
0A〜20D内の各圧電素子は加圧駆動手段39に接続
されており、加圧駆動手段39を通じて加圧制御信号4
1を受けた際に作動し、対応する圧力室12内のインク
を加圧し、この圧力室12に連通するノズルからインク
を吐出させる。圧電素子を駆動するには、電圧や電流等
の電気的な信号や、光等の信号が挙げられる。このよう
にして、インク吐出ヘッド30の位置、記録用紙32の
位置、及び加圧制御信号41の印加を同期させることに
より、記録用紙32の印刷範囲内の或る任意位置に、所
望の色及び明暗を有する色調で画像や文字等を表現する
ことができる。
【0064】以上のように、本発明を適用することによ
り、従来に比してより小型のインク吐出素子20等の液
体吐出素子を備えた液体吐出ヘッド、及び、液体吐出ヘ
ッドを内蔵したより小型の液体吐出装置(印刷装置)を
実現できる。液体吐出ヘッドの小型化の実現によりヘッ
ド重量が低減するので、ヘッド動作時の慣性力が小さく
なり、液体吐出装置の振動や騒音が低減できるという効
果が得られる。また、ヘッド位置決め精度が向上する結
果として、吐出位置の正確な制御を図ることができる。
更に、ヘッド走査方向での小型化が実現すると、液体吐
出装置の横幅を低減して小型化することができる。ま
た、シリコンプロセスによりヘッド作製する際には1枚
のウエハから、また、貼り合わせで作製する際には、1
枚の基板からより多くのインク吐出ヘッドを作製するこ
とが可能になり、製造コストを低減できる。
【0065】図1、図3、図5及び図7では、何れも分
岐流路15が4本で、1本の分岐流路15に接続された
圧力室12が12個の場合を示したが、これらの個数は
適宜選択することができる。また、図8では、分岐流路
15が4本、1本の分岐流路15に接続された圧力室1
2の個数が5個の場合を示したが、これらの個数も適宜
選択することができる。
【0066】次に、本発明に係るインク吐出素子(液体
吐出素子)を、同一のシリコン基板を用いて作製する作
製方法の一例について説明する。図13及び図14は夫
々、圧力室及び分岐流路部分を作製するプロセスを示
し、図13(a)〜(f)及び図14(a)〜(e)は製造
プロセスを順に示す断面図である。
【0067】まず、図13(a)に示すように、シリコ
ン基板45を準備し、シリコン基板45の周囲の各表面
に酸化膜46を形成する。次いで、図13(b)に示す
ように、凹部(ザグリ)47を形成する。この際に、シ
リコン基板45上の凹部形成部以外の部分をフォトレジ
スト膜で覆い、ミリングで凹部47を形成し、その後に
フォトレジスト膜を除去する。更に、図13(c)に示す
ように、イオン注入等によってボロン拡散層49を形成
する。
【0068】引き続き、図13(d)に示すように、シリ
コン基板45のボロン拡散層49と逆側の面(裏面)
に、切欠き状のインク供給路50を形成する。この際
に、シリコン基板45の裏面のインク供給路50以外の
部分をフォトレジスト膜で覆い、ミリング処理でインク
供給路50を形成し、フォトレジストを除去する。更
に、図13(e)のように、ノズル部を補強するための積
層保護膜51をボロン拡散層49上に形成してから、ノ
ズル形成部以外の部分をフォトレジスト膜52で覆い、
ミリング処理で積層保護膜51のノズル形成部を除去す
る。続いて、フォトレジスト膜52を除去し、ミリング
等によって、図13(f)に示すように、ノズル11を形
成する。
【0069】続いて、図14(a)に示すように、シリ
コン基板45の裏面に、圧力室形成部53及び分岐流路
形成部55を形成する。この際に、圧力室形成部53及
び分岐流路形成部55以外の部分をフォトレジスト膜5
4で覆い、ミリング処理で切欠き状のインク供給路50
に形成する。次いで、図14(b)に示すように、フォ
トレジスト膜54を除去し、シリコン基板45裏面の圧
力室形成部53及び分岐流路形成部55にエッチングを
施し、図14(c)に示すように、圧力室12及び分岐
流路15を形成する。
【0070】引き続き、図14(d)、(e)に示すよう
に、ボロン拡散層49上及びシリコン基板45側面の積
層保護膜51及び酸化膜をエッチングで除去する。この
後、圧力室12の裏面にインク吐出のための振動プレー
ト及びアクチュエータ(又は加熱素子)を接合する。こ
の例では、同一のシリコン基板45に、圧力室12と分
岐流路15とを形成したが、これに加えて主流路16も
分岐流路15と同様の手法で形成することができる。こ
れにより、インク吐出ヘッドの作製が容易になる。
【0071】次に、金属板の貼り合わせでインク吐出ヘ
ッドを製造する方法を図15及び図16(a)〜(c)
を参照して説明する。図15及び図16(a)〜(c)
は、インク吐出ヘッドの製造過程を順に示す斜視図であ
る。
【0072】まず、図15に示すように、Au電極80
を両面に蒸着した厚さ30μmのシート状圧電体81
を、仮固定粘着シート82を介して仮固定基板83に貼
り付ける。次いで、図16(a)に示すように、アクチ
ュエータとして必要な位置及び寸法に合わせてパターン
形成したマスク85を仮固定粘着シート82上に位置決
めし、サンドブラスタ86を用いてサンドブラスト処理
を行い、シート状圧電体81を一方向にパターニングす
る。更に、図16(b)に示すように、マスク85と直
交する方向の別のパターンが形成されたマスク87を仮
固定粘着シート82上に位置決めし、同様にサンドブラ
スト処理を行って、シート状圧電体81を他方向にパタ
ーニングする。これにより、シート状圧電体81は、相
互に直交する方向に切断され、多数のアクチュエータと
して分離される。
【0073】引き続き、アクチュエータ表面に導電性接
着剤(図示せず)を塗布してから、振動プレート89に
転写接合する。この後、先の仮固定粘着シート82及び
仮固定基板83を取り外し、図16(c)に示すよう
に、振動プレート89とアクチュエータ81Aのユニッ
トを完成させる。
【0074】次に、ノズルから吐出する液体がインクで
はなく、有機EL材料を含む液体である場合について説
明する。つまり、本発明の液体吐出素子、液体吐出ヘッ
ド及び液体吐出装置は、吐出対象の液体として、有機E
L素子用有機材料を含む液体を用いることができる。塗
布対象として有機ELディスプレイ用基板を用いること
により、有機ELディスプレイ製造素子、有機ELディ
スプレイ製造ヘッド、及び、有機ELディスプレイ製造
装置が構成できる。
【0075】有機ELディスプレイ用基板は、表面及び
裏面に夫々上電極及び下電極を備えるが、下電極として
は、ITO(インジウム錫酸化物)等の有機EL用の無機
電極パターンを予め透明基板上に予め作製しておくか、
電極にもPEDTポリアニリン等の有機材料を用い、それら
を溶解した液体を、本発明に係る有機ELディスプレイ
製造装置で、透明基板上に吐出してパターン形成するこ
とができる。
【0076】本発明に係る装置によって吐出塗布してパ
ターン化し得る材料としては、例えば、電子注入層用材
料、電子輸送層用材料、発光層用材料、正孔輸送層用材
料、正孔注入層用材料、及び、上電極層用材料を挙げる
ことができる。但し、上電極はITOや金属材料を別工程
で製膜、及びパターン化した方が良い場合もあり得る。
カラー表示可能な有機ディスプレイを製造するために
は、3原色用の上記材料を吐出塗布する必要がある。
【0077】また、各電極を電流供給装置(図示せず)
に接続する配線は、予め基板上に作製しておくことが望
ましい。また、アクティブマトリックスタイプのディス
プレイを製造するためには、素子スイッチング用トラン
ジスタ及びトランジスタと有機EL素子の電極及び電流
供給装置に接続するための配線を、予め基板上に作り込
んでおくことが望ましい。有機EL素子を構成する各部
材には、陽極、陰極、陰極バッファ層、電子注入輸送
層、発光層、ホール注入輸送層、陽極バッファ層、保護
層、スイッチング素子、電流印加素子、スイッチング配
線、電流印加配線、第2スイッチング配線、共通配線、
グランド配線が挙げられ、これらの材料には代表的なも
のとして、表1に示すものを使用することができる。
【0078】
【表1】
【0079】次に、ノズルから吐出する液体がインクで
はなく、有機半導体材料を含む液体である場合について
説明する。本発明に係る液体吐出素子、液体吐出ヘッド
及び液体吐出装置は、吐出する液体として有機半導体素
子用有機材料を含む液を用い、塗布対象として有機半導
体素子用基板を用いることにより、有機半導体素子製造
素子、有機半導体素子製造ヘッド、及び、有機半導体素
子製造装置を構成することができる。この場合には、有
機半導体素子用基板上にソース電極及びドレイン電極を
予め形成しておき、双方にまたがるように、本発明の液
体吐出装置によって有機半導体を含む液体を吐出し、固
化させた後に、ソース電極とドレイン電極との間にゲー
ト電極パターンを形成することになる。
【0080】或いは、有機半導体層上に絶縁層を形成
し、この絶縁層上にゲート電極を形成する。或いは、有
機半導体素子用基板上にゲート電極を形成し、このゲー
ト電極上に絶縁層を形成し、この絶縁層上にソース電極
及びドレイン電極パターンを形成し、更に、これらの上
に、液体吐出ヘッドを用いて有機半導体層を形成する。
各電極や絶縁層に有機材料を用い、これらを含む溶液を
本発明の液体吐出ヘッドによって吐出塗布し、パターン
化することも可能である。
【0081】有機半導体材料としてはペンタセンやregi
oregular poly (3-hexylliophene)等を、有機電極材料
としては高ドープポリアニリンやPEDOT等を用いること
ができる。絶縁材料には、プロセス適合性のあるもので
あれば種々のものを使用することができる。
【0082】
【実施例】実施例1 本実施例では、ヘッド走査方向Aに沿って配列される圧
力室の個数と、用紙搬送方向Bに沿って配列される圧力
室の個数とを変更し、図5に示した本発明構成例と図2
1に示した従来構成例とにおける、流体抵抗の計算上必
要とされる主流路幅及び分岐流路幅を求め、これらに基
づいて算出される最小の単位素子幅D1及び単位素子高
さD2を求めた。その結果を表2に示す。ここでは、分
岐流路深さ及び主流路深さは夫々一定であると仮定し
た。圧力室の形状は、吐出能力に優れ且つ作製が容易な
平面視正方形状としたが、正P角形状(P:5以上の整
数)や、円形状でも、今回の計算とほぼ同等の結果を得
ることができる。
【0083】
【表2】
【0084】表2では、横方向に、ヘッド走査方向A
の圧力室12の個数N1、用紙搬送方向Bの圧力室1
2の個数N2、圧力室数N1と圧力室数N2との比N2/
N1、ヘッド走査方向Aでの、最小の単位素子である
インク吐出素子20の素子長さ(以下、最小単位素子幅
と呼ぶ)D1(mm)、用紙搬送方向Bでの、最小の単位
素子であるインク吐出素子20の素子長さ(以下、最小
単位素子高さと呼ぶ)D2(mm)、最小単位素子長さD1
と最小単位素子長さD2との比D2/D1を示し、縦方向
に、〜に記載した各構成例での数値を示した。
【0085】表2では、圧力室数N1が16〜6の間
で数が変化し、これに対応して圧力室数N2が16〜
43の間で数が変化している。圧力室数N1の変化及
び圧力室数N2の変化により、比N2/N1は1〜
7.1の間で値が変化している。各構成例で、インク吐
出ヘッド(単位素子)に含まれる圧力室数は何れも26
0個近傍である。
【0086】圧力室個数N1とN2との比N2/N1の変
化に対応して、最小単位素子幅D1が、図5の本発明
構成例では10.1〜3.7(mm)の間で変化し、図21
の従来構成例では12.0〜7.8(mm)の間で変化して
いる。これらの変化に対応して、図21の従来構成例で
の最小単位素子幅D1と図5の本発明構成での最小単位
素子幅D1との差である改善量(mm)が1.9〜4.1の
間で変化している。
【0087】また、比N2/N1の変化に対応して、
最小単位素子高さD2が、図5の本発明構成例では8.
6〜37.0(mm)の間で変化し、図21の従来構成例で
は12.0〜47.2(mm)の間で変化している。これら
の変化に対応して、図21の従来構成例での最小単位素
子高さD2と図5の本発明構成例での最小単位素子高さ
D2との差である改善量(mm)が3.2〜10.2の間で
値が変化している。
【0088】最小単位素子幅D1と最小単位素子高
さD2との変化により比D2/D1は、図5の本発明に
係る構成例では0.85〜10の間で値が変化し、図2
1の従来構成例では1.0〜6.1の間で値が変化して
いる。
【0089】表2から、図5に示す本発明構成例の方
が、図21に示す従来構成例に比して、最小単位素子幅
D1及び最小単位素子高さD2の値が各場合で小さくなっ
ており、本発明の適用によって最小単位素子幅D1及び
最小単位素子高さD2の双方を低減できることが理解で
きる。
【0090】また、表2から、最小単位素子幅D1の
改善量が、ヘッド走査方向Aの圧力室数N1の増加に
伴って小さくなったことが分かる。これは、ヘッド走
査方向Aの圧力室12の数N1が増加すると、図5の本
発明構成例では、分岐流路15の本数が増大するので、
主流路16がヘッド走査方向Aに延在することによる単
位素子幅減少の効果が、分岐流路15の本数増加による
単位素子幅の増大に起因して薄れるためと定性的には解
釈できる。
【0091】更に、図21の従来構成例での最小単位素
子高さD2と図5の本発明構成例での最小単位素子高さ
D2との差である最小単位素子高さの改善量が、用紙
搬送方向Bの圧力室数N2の増大に伴って大きくなった
ことが分かる。これは、用紙搬送方向Bの圧力室数N
2が増大すると、図21の従来構成例では、用紙搬送方
向Bで分岐流路15の本数が増大するので、最小単位素
子高さD2が増大するためと解釈される。
【0092】以上のように、本発明に係る実施形態例で
は、ヘッド走査方向Aに配列される圧力室数N1と、
用紙搬送方向Bに配列される圧力室数N2との比N2/N
1が1以上7.1以下に設定されるので、このような構
成のインク吐出素子を液体吐出ヘッドに適用した際に、
ヘッド走査方向Aでのヘッド幅が小さいヘッド構成を得
ることができる。更に、この液体吐出ヘッドを適用した
液体吐出装置では、大型化が回避でき、ヘッド重量が低
減していることによりヘッド動作時の慣性力が小さくな
り、液体吐出装置の振動や騒音が低減すると共に、ヘッ
ドの位置決め精度が向上する。
【0093】また、本発明に係る実施形態例では、ヘッ
ド走査方向Aでの最小単位素子幅(素子長さ)D1と、
用紙搬送方向Bでの最小単位素子高さ(素子長さ)D2
との比D2/D1が0.85以上10以下に設定されるの
で、上記と同様に、ヘッド走査方向Aでのヘッド幅が小
さいヘッド構成を得ることができる。
【0094】以上、本発明をその好適な実施形態例に基
づいて説明したが、本発明の液体吐出素子、液体吐出ヘ
ッド及び液体吐出装置は、上記実施形態例の構成にのみ
限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種
々の修正及び変更を施した液体吐出素子、液体吐出ヘッ
ド及び液体吐出装置も、本発明の範囲に含まれる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
主流路と分岐流路とを含む液体プールを備える際に、液
体流の流体抵抗を小さくしながらも、ヘッド幅と共にヘ
ッド質量を低減し、プリンタ等の液体吐出装置の大型化
を回避できる液体吐出素子、液体吐出ヘッド、及び液体
吐出装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態例のインク吐出素子
を概略的に示す平面図である。
【図2】主流路のインク供給口との連通位置がヘッド走
査方向の中央部分にある複数のインク吐出素子を配列し
た一例を示す概略図である。
【図3】本発明に係る第2実施形態例のインク吐出素子
を概略的に示す平面図である。
【図4】主流路のインク供給口との連通位置が用紙搬送
方向の両端にある複数のインク吐出素子を配列した一例
を示す概略図である。
【図5】本発明に係る第3実施形態例のインク吐出素子
を概略的に示す平面図である。
【図6】主流路のインク供給口との連通位置が用紙搬送
方向の両端にある複数のインク吐出素子を配列した別の
例を示す概略図である。
【図7】本発明に係る第4実施形態例のインク吐出素子
を概略的に示す平面図である。
【図8】本発明に係る第5実施形態例のインク吐出素子
を概略的に示す平面図である。
【図9】本発明に係るインク吐出素子に適用可能な圧力
室及び分岐流路の基本構成を示す概略図であり、(a)
は平面図、(b)は(a)のIXb−IXb線に沿った断面図
である。
【図10】図9の構成を変形した例を示す平面図であ
る。
【図11】本発明に係るインク吐出素子に適用できる圧
力室及び分岐流路の基本構成を示しており、(a)は平
面図、(b)は(a)のXIb−XIb線に沿った断面図であ
る。
【図12】本発明に係るインク吐出ヘッドを搭載した印
刷装置の要部を示す概念図である。
【図13】圧力室及び分岐流路部分を作製する際のプロ
セスを示し、(a)〜(f)は製造プロセスを順に示す断
面図である。
【図14】圧力室及び分岐流路部分を作製する際のプロ
セスを示し、(a)〜(e)は製造プロセスを順に示す断
面図である。
【図15】インク吐出ヘッドの製造過程を示す斜視図で
ある。
【図16】図15に後続する製造過程を示し、(a)〜
(c)は製造過程を順に示す斜視図である。
【図17】従来のインク吐出ヘッドの一例を示す平面図
である。
【図18】従来のインク吐出素子の別の例の構成部品を
展開して示す斜視図である。
【図19】従来のインク吐出素子における主流路及び分
岐流路の一構成例を示す概略図である。
【図20】主流路のインク供給口との連通位置がヘッド
走査方向の一端部にある複数のインク吐出素子を配列し
た一例を示す概略図である。
【図21】図19に示すインク吐出素子の主流路及び分
岐流路の変形例を示す概略図である。
【図22】図19に示すインク吐出素子の主流路及び分
岐流路の変形例を示す概略図である。
【図23】主流路のインク供給口との連通位置が用紙搬
送方向の両端にある複数のインク吐出素子を配列した一
例を示す概略図である。
【図24】主流路のインク供給口との連通位置が用紙搬
送方向の中央部分にある複数のインク吐出素子を配列し
た一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10:インク吐出ヘッド 11:ノズル 12:圧力室 12A〜12H:圧力室 13:インク供給口 15:分岐流路 16:主流路 17:振動プレート 18A〜18D:サブ単位素子 19:圧電素子(アクチュエータ) 20:インク吐出素子(単位素子) 20A〜20D:インク吐出素子(単位素子) 23:インク供給路 30:インク吐出ヘッド 31:ヘッド駆動手段 32:記録用紙(液体吐出対象物) 33:用紙送り手段 35:制御手段 36:ヘッド制御信号 37:用紙送り制御信号 39:加圧駆動手段 40:外部信号 41:加圧制御信号 44:印刷装置(液体吐出装置) 45:シリコン基板 46:酸化膜 47:凹部(ザグリ) 49:ボロン拡散層 50:インク供給路 51:積層保護膜 52:フォトレジスト膜 53:圧力室形成部 55:分岐流路形成部 54:フォトレジスト膜 60A〜60D:インク吐出素子 81:シート状圧電体 81A:アクチュエータ 82:仮固定粘着シート 83:仮固定基板 85:マスク 86:サンドブラスタ 89:振動プレート A:ヘッド走査方向 B:用紙搬送方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 真一 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 萩原 良広 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 滝沢 文則 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日本 電気株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF99 AG14 AG39 AG68 AJ10 AP02 AP22 AP25 AP31 AP54 AQ02 BA03 BA14

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体プールに連通するマトリックス状に
    配列された複数の圧力室と、前記液体プールに液体を供
    給する液体供給口と、各圧力室を駆動する複数の加圧手
    段とを備え、液体吐出対象物に対面した状態で所定の走
    査方向に移動しつつ、前記圧力室の駆動によって該圧力
    室に連通するノズルから液滴を液体吐出対象物に吐出す
    る型式の液体吐出素子において、 前記液体プールが、前記液体供給口に近接し且つ前記走
    査方向と平行な第1の方向に延在する主流路と、該主流
    路から分岐し且つ前記走査方向と直交する第2の方向に
    延在する複数の分岐流路とを備え、 前記第1の方向に配列される前記圧力室の個数N1と、
    前記第2の方向に配列される前記圧力室の個数N2との
    比N2/N1が1以上であることを特徴とする液体吐出素
    子。
  2. 【請求項2】 液体プールに連通するマトリックス状に
    配列された複数の圧力室と、前記液体プールに液体を供
    給する液体供給口と、各圧力室を駆動する複数の加圧手
    段とを備え、液体吐出対象物に対面した状態で所定の走
    査方向に移動しつつ、前記圧力室の駆動によって該圧力
    室に連通するノズルから液滴を液体吐出対象物に吐出す
    る型式の液体吐出素子において、 前記液体プールが、前記液体供給口に近接し且つ前記走
    査方向と平行な第1の方向に延在する主流路と、該主流
    路から分岐し且つ前記第1の方向と直交する第2の方向
    に延在する複数の分岐流路とを備え、 前記第1の方向での素子長さD1と、前記第2の方向で
    の素子長さD2との比D2/D1が0.85以上であるこ
    とを特徴とする液体吐出素子。
  3. 【請求項3】 前記主流路が、前記分岐流路の両端部に
    夫々設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の液体吐出素子。
  4. 【請求項4】 前記液体供給口が前記主流路の中央部
    分に接続されることを特徴とする請求項1〜3の内の何
    れかに記載の液体吐出素子。
  5. 【請求項5】 前記圧力室、分岐流路及び主流路が同一
    のシリコン基板に形成されることを特徴とする請求項1
    〜4の内の何れかに記載の液体吐出素子。
  6. 【請求項6】 一の分岐流路での前記主流路に近接する
    側からn番目(n:正の整数)の圧力室の位置が、前記
    一の分岐流路に隣接する他の分岐流路での前記n番目の
    圧力室の位置と前記第2の方向でずれていることを特徴
    とする請求項1〜5の内の何れかに記載の液体吐出素
    子。
  7. 【請求項7】 前記一の分岐流路と他の分岐流路との
    間のずれ量は、前記液体吐出素子をインク吐出ヘッドに
    搭載した際の印刷時のpドット分(p:正の整数)に対応
    することを特徴とする請求項6に記載の液体吐出素子。
  8. 【請求項8】 前記液体が、印刷用インク、有機EL素
    子用材料又は有機半導体用材料を含むことを特徴とする
    請求項1〜7の内の何れかに記載の液体吐出素子。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れかに記載の液体吐出
    素子を複数備えた液体吐出ヘッドであって、 各液体吐出素子が夫々の主流路をヘッド走査方向と平行
    にした状態で配列され、各液体吐出素子における前記第
    2方向での圧力室位置が揃っていることを特徴とする液
    体吐出ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記加圧手段が、前記圧力室の壁に接
    合された振動プレートと、該振動プレート上に接合され
    た圧電素子とを含むことを特徴とする請求項9に記載の
    液体吐出ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記加圧手段が、前記圧力室の壁に接
    合された加熱手段を含むことを特徴とする請求項9に記
    載の液体吐出ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11の何れかに記載の液体
    吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドを走査させる駆動手段
    と、前記液体吐出ヘッドの走査位置及び液体吐出対象物
    の搬送位置を制御する制御手段とを備えることを特徴と
    する液体吐出装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段が、上位装置から送信さ
    れる制御信号に応答して、前記加圧手段の駆動レベル、
    駆動時間及び駆動回数を算出して、各加圧手段を選択的
    に駆動することを特徴とする請求項12に記載の液体吐
    出装置。
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