JP2003000678A - 錠剤類用ディスペンサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糖衣錠などの錠剤類の保存およびコントロー
ルされた取得を容易に行うことができ、さらに、バッグ
やポケットに入れて持ち運ぶのに適したサイズに形成す
ることができ、どこにおいても簡便に使用することが可
能な錠剤類用ディスペンサを提供する。 【解決手段】 錠剤類用のディスペンサは、容器箱本体
１と、一対の同軸上に位置する突出部１１および一対の
一致した孔部１４によって、容器箱本体に傾斜運動自在
に適合された傾斜機能を備えるキャップ２と、前記キャ
ップの下面上に設けられた傾斜区域５と、を含んでい
る。容器箱本体の内部空間は、錠剤を貯蔵する収納部分
３と、次に使用される錠剤１６を一時的に押さえて保持
するのに適した幅および断面形状を備える受け入れ部分
４とを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、糖衣錠、錠剤、類
似物その他の錠剤類の保存および取り出しを行う錠剤類
用ディスペンサに関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
公知の糖衣錠用のディスペンサは、容器の開口部に、孔
が形成された常置式のキャップが備えられている。ディ
スペンサはさらに、常置式キャップの孔と同じ直径の孔
が形成された他の旋回キャップを備えている。旋回キャ
ップを回して両方の孔を一致させることにより、糖衣錠
を容易に外へ取り出すことができる一方、両方の孔を一
致させないことによって糖衣錠が外へ出ることを防いで
いる。両方のキャップは、通常、容器を閉じ、回すこと
などによって容易に着脱可能である上部キャップを備え
ている。

【０００３】この種の従来の糖衣錠ディスペンサにおけ
る主たる不具合は、旋回キャップの不意の旋回などによ
って、収納された糖衣錠などが偶発的に取り出されてし
まう虞があるということである。また、各孔が一致する
ことによって形成される出口孔は、これら出口孔の直径
に基づいて定まる形状やサイズを備える錠剤類を収納し
たり取り出したりする用途にだけしか有効ではない。

【０００４】そこで、本発明は、糖衣錠などの錠剤類の
保存およびコントロールされた取得つまり取り出しや送
り出しを容易に行うことができ、さらに、バッグやポケ
ットに入れて持ち運ぶのに適したサイズに形成すること
ができ、どこにおいても簡便に使用することが可能な錠
剤類用ディスペンサを提供することを目的とする。

【０００５】

【本発明の概要】本発明に係る新規な錠剤類用ディスペ
ンサは、異なる形状やサイズの錠剤類の収納や送り出し
に適合され、さらに、関節式のキャップの揺動で錠剤を
個々に送り出すのに適合されるという、２つの基本的な
理由によって有効なものである。

【０００６】本発明の第１の局面は、服用される製品、
医薬や甘物の両者あるいは類似物の多くのタイプの錠剤
類のために、ディスペンサの使用を許容することにあ
る。また、本発明の第２の局面は、錠剤や同様物の形
で、正確な服用量において薬を服用することが難しい年
配者や人に使用されるのに適切なディスペンサにするこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、下記の手段により達成される。

【０００８】（１）容器箱本体と、一対の同軸上に位置
する突出部および一対の一致した孔部によって、前記容
器箱本体に傾斜運動自在に適合された傾斜機能を備える
キャップと、前記キャップにおける前記容器箱本体内部
側の面上に設けられた傾斜区域と、を備える錠剤類用デ
ィスペンサ。

【０００９】（２）前記容器箱本体の内部空間は、錠剤
を貯蔵する収納部分と、次に使用される錠剤を一時的に
押さえて保持するのに適した幅および断面形状を備える
受け入れ部分と、を含んでいることを特徴とする上記
（１）に記載の錠剤類用ディスペンサ。

【００１０】（３）前記キャップの内部側の面は、錠剤
と同じ形状および大きさを備える角部のキャビティと、
錠剤が送り出される前に、次に送り出される錠剤を一時
的に保持する弾性を備える舌状部と、舌状部を介して錠
剤を押し付けるような舌状部の形状をなす中央突起物
と、が設けられていることを特徴とする上記（１）に記
載の錠剤類用ディスペンサ。

【００１１】（４）前記キャップの内部側の面は、当該
キャップが傾斜されて開かれた後に当該キャップを閉じ
た位置に復帰させる復帰手段を構成する弾性シート形状
をなす横方向突起物が設けられ、当該弾性シート形状を
なす横方向突起物は、前記容器箱本体の内壁上に形成さ
れた一対の溝内に横方向に収容されていることを特徴と
する上記（１）に記載の錠剤類用ディスペンサ。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。なお、説明を容易にするために、
図には、本発明に係る錠剤類用ディスペンサを糖衣錠用
のディスペンサに適用した実施形態が示される。

【００１３】図１は、本発明に係る錠剤類用ディスペン
サにおける上部を、錠剤を送り出しているときの状態で
示す縦断面図、図２は、ディスペンサの全体を、キャッ
プが閉じられた位置にあるときの状態で示す縦断面図、
図３は、ディスペンサ箱の本体を、キャップを取り外し
た状態で示す断面図、図４は、ディスペンサ箱の本体を
示す平面図である。また、図５および図６は、ディスペ
ンサにおける傾斜機能を備えるキャップの下面および側
面を示す下面図および側面図である。

【００１４】図示するディスペンサは、主要部として、
箱体１（容器箱本体に相当する）と、傾斜機能を備える
連結式のキャップ２とを含んでいる。

【００１５】図４を参照して、箱体１は、必須のバージ
ョンないし形態ではないが好ましくは、楕円形−三角形
のベースを備えるプリズムないし柱形形状を有してい
る。箱体１の内部は、ディスペンサが使用される間中、
送り出される糖衣錠のための容器として機能する空間３
（収納部分に相当する）と、送り出される錠剤の形状や
サイズに適している断面が例えばＵ字形状をなす他のみ
ぞ状空間４（受け入れ部分に相当する）とを有してい
る。溝付き空間ないしみぞ状空間４は、次に使用つまり
次に送り出される錠剤１６を一時的に押さえて保持する
のに適した幅および床面ないし断面形状を備えている。

【００１６】キャップ２は、平面で見て、箱体１の断面
と同じ面形状を有する板体である。キャップ２の下部面
は、箱体１に向かい合い、次の各要素を備えている。つ
まり、図５および図６に示すように、キャップ２の下部
面は、最も幅が広い半円形をなす端部での傾斜ゾーン５
（傾斜区域に相当する）と、角部の窪みないしキャビテ
ィゾーン６（キャビティに相当する）と、Ｕ字形状をな
す突出ゾーン７と、弾性ないし可撓性を備える舌状部８
と、中央に位置する中央舌状部９（中央突起物に相当す
る）と、横断する横舌状部１０（横方向突起物に相当す
る）と、回動軸をなすスタブないし突出部１１と、傾斜
ゾーン５と一致しているＵ字形状をなす突出ゾーン１２
と、を備えている。なお、キャップ２の回動軸ないし揺
動軸が伸びる方向（突出部１１が伸びる方向）を横方向
と定義する。

【００１７】キャップ２は、次のようにして箱体１に対
して有効に適合されている。

【００１８】横舌状部１０は、その横方向のエッジが、
箱体１の内部壁に向かい合って形成された垂直ノッチ１
３（溝に相当する）に横方向に収容ないし挿入されてい
る。横舌状部１０は、キャップ２が図１に示されるよう
に傾けられたときに、弾性を備える層状スプリングとし
て機能している。つまり、横舌状部１０は、キャップ２
が傾斜されて開かれた後に当該キャップ２を閉じた位置
に復帰させる復帰手段を構成する弾性シート形状をなし
ている。弾性シート形状をなす横舌状部１０がキャップ
２を閉じる方向に弾発力を付勢するので、キャップ２が
不意に開かず、収納された糖衣錠などが偶発的に取り出
されてしまう虞がなくなる。

【００１９】突出部１１のそれぞれは、箱体１の内部壁
に存在する２つのキャビティないし空洞１４（孔部に相
当する）内に収容される。このように、一対の同軸上に
位置する突出部１１および一対の一致した空洞１４によ
って、キャップ２は、箱体１に傾斜運動自在に適合さ
れ、チルティングないし傾斜運動や傾斜機能が許容され
ている。

【００２０】中央舌状部９は、図１に示されるように、
錠剤をガイドするとともに当該錠剤を一時的に保持する
ために、舌状部８と共働する。舌状部８は、錠剤１５が
送り出される前に、次に送り出される錠剤１６を一時的
に保持する弾性を備え、中央舌状部９は、舌状部８を介
して錠剤１６を押し付けるような舌状部の形状をなして
いる。

【００２１】Ｕ字形突起物７は、空間４の上部を閉じ
る。

【００２２】Ｕ字形突起物１２は、Ｕ字形の断面で、空
間３の上部で半円形状をなす部分を閉じる。

【００２３】図１に示されるように、角部の窪み６の形
状および中央舌状部９の形状は、錠剤の形状およびサイ
ズにしたがって定められ、キャップ２の開いた位置が維
持される間、それら錠剤をコントロールする。

【００２４】図１はまた、錠剤１５が送り出される瞬間
の当該錠剤１５の位置、一時的に押さえられて保持され
た次の錠剤１６の位置、および、３番目の空間に送り出
された他の錠剤１７の位置をも示している。

【００２５】箱体１の内部壁上に形成された傾斜段部１
８は、錠剤１６の載置を助ける機能を発揮する。上方側
の錠剤１５が送り出される間中、錠剤１６は、中央舌状
部９によって押される舌状部８の変形によってブロック
され、傾斜段部１８において一時的に保持される。

【００２６】図示したディスペンサの箱体１およびキャ
ップ２は、射出方式や適切な技術的処理方法を使用する
ことにより、好ましくはプラスチックなどの可塑性材料
から形成できる。好ましくは、前者の箱体１は、後者の
キャップ２よりも硬質の材料から形成されている。

【００２７】なお、糖衣錠用ディスペンサについて説明
したが、本発明はこの場合に限定されるものではなく、
請求の範囲に記載された発明の範囲内で適宜改変でき
る。本発明は、糖衣錠のほか、錠剤、類似物その他の錠
剤類の保存および取り出しを行う錠剤類用ディスペンサ
に広く適用可能である。

【００２８】

【発明の効果】本発明の錠剤類用ディスペンサによれ
ば、糖衣錠などの錠剤類の保存およびコントロールされ
た取得を容易に行うことができ、さらに、バッグやポケ
ットに入れて持ち運ぶのに適したサイズに形成すること
ができ、どこにおいても簡便に使用することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る錠剤類用ディスペンサにおける
上部を、錠剤を送り出しているときの状態で示す縦断面
図である。

【図２】 ディスペンサの全体を、キャップが閉じられ
た位置にあるときの状態で示す縦断面図である。

【図３】 ディスペンサ箱の本体を、キャップを取り外
した状態で示す断面図である。

【図４】 ディスペンサ箱の本体を示す平面図である。

【図５】 ディスペンサにおける傾斜機能を備えるキャ
ップの下面を示す下面図である。

【図６】 ディスペンサにおける傾斜機能を備えるキャ
ップの側面を示す側面図である。

【符号の説明】

１…箱体（容器箱本体） ２…キャップ ３…空間（収納部分） ４…みぞ状空間（受け入れ部分） ５…傾斜ゾーン（傾斜区域） ６…角部の窪みないしキャビティゾーン（角部のキャビ
ティ） ８…舌状部 ９…中央舌状部（中央突起物） １０…横舌状部（横方向突起物） １１…突出部 １３…垂直ノッチ（溝） １４…キャビティないし空洞（孔部） １５…送り出される錠剤 １６…次に送り出される錠剤

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E084 AA02 AA13 AA24 AB07 BA03 CA02 CB02 CB03 CC03 FA06 FC17 GA07 GB07 KA18 LA18 LB02

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器箱本体（１）と、 一対の同軸上に位置する突出部（１１）および一対の一
   致した孔部（１４）によって、前記容器箱本体（１）に
   傾斜運動自在に適合された傾斜機能を備えるキャップ
   （２）と、 前記キャップ（２）における前記容器箱本体（１）内部
   側の面上に設けられた傾斜区域（５）と、を備える錠剤
   類用ディスペンサ。
2. 【請求項２】 前記容器箱本体（１）の内部空間は、錠
   剤を貯蔵する収納部分（３）と、次に使用される錠剤を
   一時的に押さえて保持するのに適した幅および断面形状
   を備える受け入れ部分（４）と、を含んでいることを特
   徴とする請求項１に記載の錠剤類用ディスペンサ。
3. 【請求項３】 前記キャップ（２）の内部側の面は、 錠剤（１５）と同じ形状および大きさを備える角部のキ
   ャビティ（６）と、 錠剤（１５）が送り出される前に、次に送り出される錠
   剤（１６）を一時的に保持する弾性を備える舌状部
   （８）と、 舌状部（８）を介して錠剤を押し付けるような舌状部の
   形状をなす中央突起物（９）と、が設けられていること
   を特徴とする請求項１に記載の錠剤類用ディスペンサ。
4. 【請求項４】 前記キャップ（２）の内部側の面は、当
   該キャップ（２）が傾斜されて開かれた後に当該キャッ
   プ（２）を閉じた位置に復帰させる復帰手段を構成する
   弾性シート形状をなす横方向突起物（１０）が設けら
   れ、 当該弾性シート形状をなす横方向突起物（１０）は、前
   記容器箱本体（１）の内壁上に形成された一対の溝（１
   ３）内に横方向に収容されていることを特徴とする請求
   項１に記載の錠剤類用ディスペンサ。