JP2002544637A - 物理的/電子的オブジェクトからコンピュータ制御する、即ちインターネットリソースへリンクする方法およびシステム - Google Patents

物理的/電子的オブジェクトからコンピュータ制御する、即ちインターネットリソースへリンクする方法およびシステム

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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06QINFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES; SYSTEMS OR METHODS SPECIALLY ADAPTED FOR ADMINISTRATIVE, COMMERCIAL, FINANCIAL, MANAGERIAL OR SUPERVISORY PURPOSES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G06Q30/00Commerce
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    • GPHYSICS
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    • G07FCOIN-FREED OR LIKE APPARATUS
    • G07F17/00Coin-freed apparatus for hiring articles; Coin-freed facilities or services
    • G07F17/26Coin-freed apparatus for hiring articles; Coin-freed facilities or services for printing, stamping, franking, typing or teleprinting apparatus

Abstract

(57)【要約】 識別子を用いて物理オブジェクトや電子オブジェクトが符号化される。尚、それらの識別子は、そのようなオブジェクトに遭遇するコンピュータシステムから、オブジェクトに適切な応答のトリガをかけるように機能するものである。その符号化はステガノグラフィックに(例えば、電子透かしによって)行うことができるので、そのような識別子の存在はオブジェクトに遭遇する者にとって明かではない。模範的なアプリケーションは、印刷された雑誌の広告(20)を見て、対応するインターネットのページへのリンクづけを開始するコンピュータシステムである。そのような一実施形態のコンピュータシステムは、広告内に符号化された識別子を検出し、識別子を遠隔のデータベースへ転送し、データベース(17)から対応するインターネットアドレス(18a,18b,18c)を受け取り、ブラウザをそのアドレス(18a,18b,18c)に割り当てる。印刷された商品カタログからのオンライン注文のために、それと同じ構成を使うことができる。その他のアプリケーションは印刷されたスプレッドシート(20)を参照し、編集目的でディスク記憶からその文書の電子版を検索するコンピュータシステムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景と概要】
「ベドゥープ(ベドゥープ)」とは、誰かがデスクトップのカメラの前に雑誌
広告を無造作に置いたときに聞こえる音かもしれない。不思議にも、その広告に
関連するマーケティングおよび販売用ウェブサイトが、その人のコンピュータに
表示される。もっと知りたいですか?すぐに買いますか?全製品ラインナップを
見ますか?簡単である。
【0002】 「ベドゥープ」とは、同じ人がデスクトップのカメラの前にクレジットカード
を置いたときに聞こえる音かもしれない。ウェブページに示されている製品は瞬
時に購入される。舞台裏では、安全な購入リンクを張ることを開始して、必要な
全情報がベンダーへ送られる。購入者がクレジットカードを時計回りにひねると
、深夜便が選択される。
【0003】 本明細書では、以下、典型的な実施形態が説明される。この例はかなり特有な
ものであるが、デジタルカメラ等の入力装置がマウスやキーボードに十分に匹敵
する力を持つ汎用ユーザインタフェース装置となる場合に実行可能となる多数の
アプリケーションについても言及している。
【0004】 特定の実施形態の1つの態様では、そのようにスキャンされたオブジェクトも
しくは紙製品には、適切に構成された装置やコンピュータや電気製品によってす
ばやく読み込まれて機能をはたすデジタル情報が含まれる。このような実施形態
では、オブジェクトにこのデジタル情報が審美的な観点で隠されていることを想
定している。これらのオブジェクトは、例えば、電子透かしのような様々なデー
タ符号化技術を利用して、デジタル情報を用いて前もって、また順向にマーク付
けをしている。
【0005】 この技術の態様は、しばしば気づかれないようにデジタル情報がオブジェクト
に組み込まれた平面的オブジェクトのアプリケーションに焦点を置いているが、
そのように限定されることを意図しているわけではない。オブジェクトは実際に
は3次元でもよく、その情報は明確に見えるものや、前から存在するものでもよ
い(即ち、「順向に」組み込まれていなくても、あるいは、それ自体が「デジタ
ル」である必要さえない)。これらの変形例を実現するための様々な検討が行わ
れている。同様に、本開示の大部分は、デジタルメッセージが付けられたオブジ
ェクトに焦点が当てられているが、技術の態様の中には、このようなものを持た
ないオブジェクトにも適用するものもあり、パターン認識やジェスチャー入力等
の従来技術を本技術と組み合わせることによって広範なアプリケーションを実現
するものもある。
【0006】 以降で明らかになることであるが、本技術は、光学入力や符号化された像を対
象とするシステムに限定されない。符号化された音声についても、対応する技術
の採用が可能である。実際は、どのような物理的あるいは電子的な「オブジェク
ト」でも、ここで詳述する原理を利用することができる。
【0007】 「ベドゥープ」とは冷蔵庫が出す音かもしれない。この冷蔵庫には、簡単なカ
メラ/プロセッサユニット/網接続機能が装備され、10歳の子どもが空の牛乳
パックを見せると、地元の食料品店でピーンと音が鳴り、集配リストにその品物
が加えられる。この音は、インターネットカフェ内で何度もこだまする、今まで
コンピュータを恐れていた人が、ワールドワイドウェブ(WWW)へ最初の一歩
を疑い深く踏み入れたときに聞こえる音かもしれない。この音は、ファーストフ
ードのカウンターで、常連客が、その週の幸運な客に与えられる500ドルの賞
金が当たったことを知らせるサイレンが鳴り響くことを期待しながら、最後にし
た食事をチェックしたサンドイッチカードを見せるときに聞こえるかもしれない
【0008】 従って、本技術のこのような態様はコンピュータへの強力で新しいユーザイン
タフェースに関するものである。これらの新しいユーザインタフェースは、マウ
スやキーボードでは決して実現できなかった方法で日常的な世界へ広がる。日常
的なオブジェクトの身元とその機能を付随する装置に伝えることを可能にするこ
とで、ワールドワイドウェブに全く新たな次元が与えられるだけでなく、基本的
な家庭や会社でのコンピューティングも基礎的な進歩に対応できるものとなる。
【0009】 一態様によれば、本発明にはコンピュータシステムでのデータ処理方法が含ま
れ、(a)アプリケーションプログラムを用いて、テキストベースの文書の電子
版を作成し、(b)前記文書を紙に印刷し、当該印刷には、マシン読出し可能な
しるしでマーキングして複数ビットの補助データを符号化することが含まれ、(
c)前記文書の電子版を格納する場所を識別するデータに関連づけて、複数ビッ
ト補助データを格納することが備えられる。
【0010】 別の一態様によれば、本発明にはコンピュータシステムでのデータ処理方法が
含まれ、(a)印刷文書を光獲得デバイスに見せ、(b)前記デバイスによって
生成された画像データを処理して、そこで符号化された複数ビットデータを復号
化し、(c)復号化された複数ビットデータに基づいて、前記印刷文書に対応す
るソフトウエアアプリケーションを開始させ、(d)前記ソフトウエアアプリケ
ーションを用いて、前記文書の電子版を開くことが備えられる。
【0011】 別の一態様によれば、本発明にはレジストリデータベースを備えるオペレーテ
ィングシステムを含むコンピュータを動作させる方法が含まれ、前記レジストリ
データベースは、特定のデータタイプと特にそれに対応する特定のソフトウエア
プログラムを関連づけるものであって、当該方法は、(a)1フレームの画像デ
ータを提供し、(b)前記画像データから複数ビット識別データを符号化し、(
c)レジストリデータベースを調べて、前記識別データに対応するソフトウエア
プログラムを識別し、(d)識別されたソフトウエアプログラムを呼び出すこと
がさらに備えられる。
【0012】 別の一態様によれば、本発明には、基板の上に印刷された可視のしるしをもつ
、当該基板を備える挨拶状が含まれ、画像処理デバイスによって復号化可能で、
コンピュータをウェブサイトに割り当てるために用いられる複数ビット2進デー
タを利用して当該挨拶状は符号化され、当該挨拶状に対応する画像表現やビデオ
表現やオーディオ表現が提供される。
【0013】 別の一態様によれば、本発明にはカスタマイズされた挨拶を提供する方法が含
まれ、(a)その中に符号化された複数ビットのデータを有する挨拶状を提供し
、(b)前記挨拶状に対応するウェブサイト表現をカスタマイズし、(c)前記
挨拶状を受取人に提供し、(d)前記挨拶状から符号化された複数ビットデータ
を復号化し、(e)復号化された複数ビットデータに応答して、前記受取人に前
記ウェブサイト表現を与えることが備えられる。
【0014】 別の一態様によれば、本発明には雑誌を印刷する方法が含まれ、(a)電子透
かしをもつ広告の電子表現を処理して、その中の複数ビットデータをステガノグ
ラフィックに符号化し、(b)前記電子表現に基づいて広告のページを印刷して
、ステガノグラフィック符号化された広告ページを生成し、(c)前記ページを
綴じて雑誌にすることが備えられ、前記複数ビットデータは、データベース内の
エントリを識別するように機能し、前記データベースのエントリは、その中に記
憶された広告に関連するウェブページのインターネットアドレスを備える。
【0015】 別の一態様によれば、本発明には、(a)印刷広告を符号化して、その中に複
数ビットデータを隠し、(b)前記印刷広告を処理して、それから複数ビットデ
ータを抽出し、(c)抽出された複数ビットデータの少なくとも一部を使って、
インターネットウェブブラウザを、前記印刷広告によって宣伝販売される製品や
サービスに関連する消費者情報を提供するウェブサイトに割り当てることが備え
られる販売促進方法が含まれる。
【0016】 別の一態様によれば、本発明には印刷広告に対する消費者の応答を調べる方法
が含まれ、(a)第1のデータを用いて第1の印刷広告を符号化し、(b)前記
第1のものと異なる第2のデータを用いて、第2の印刷広告を符号化し、(c)
第1と第2のデータは識別子を備え、これによって消費者のデバイスは前記広告
に関連するウェブページに対するリンクを張ることができ、(d)前記識別子の
各々のためにトラフィックのリンクを監視することによって、前記広告に対する
消費者の応答を調べることが備えられる。
【0017】 別の一態様によれば、本発明には、(a)光センサデバイスの視野内にオブジ
ェクトを提供し、当該オブジェクトは小売り製品や小売り製品のパッケージや印
刷広告からなるリストから選択され、(b)前記オブジェクトに対応する光デー
タを獲得し、(c)前記光データから複数ビットのデジタルデータを復号化し、
(d)復号化されたデータの少なくとも一部を遠隔のコンピュータに送り、(e
)前記復号化されたデータが送られたことに応答して、前記遠隔のコンピュータ
でほうびを与えるかどうかを決定することを備える販売促進方法が含まれる。
【0018】 別の一態様によれば、本発明には、コンピュータを利用して雑誌と相互作用す
る方法が含まれ、当該コンピュータはインターネットウェブブラウザを含み、当
該方法には、(a)センサを有する周辺デバイスを提供し、(b)前記周辺デバ
イスを前記雑誌内の第1の広告の近傍に配置して、前記ウェブブラウザに第1の
インターネットアドレスを割り当て、(c)前記周辺デバイスを前記雑誌内の第
2の広告の近傍に配置して、前記ウェブブラウザに第2のインターネットアドレ
スを割り当てることが備えられる。
【0019】 別の一態様によれば、本発明には、コンピュータの周辺装置とそれを用いる方
法が含まれ、当該周辺装置は、コンピュータシステムに関連するインターネット
ブラウザを有する当該コンピュータシステムと共に用いられ、当該周辺装置は、
(a)ユーザの手のひら内にフィットして媒体上をスライドするように調整され
たハウジングと、(b)少なくとも1つの検出要素を有して光データを生成する
光センサと、(c)前記センサ上に前記媒体を撮像するレンズを備え、前記方法
は、(a)周辺装置を印刷広告の一部上でスライドさせ、(b)前記光データを
処理して、前記広告上に符号化された複数ビット情報を復号化し、(c)前記複
数ビット情報を用いて、前記インターネットブラウザに、前記広告に関連するイ
ンターネットウェブページを割り当てることを備える。
【0020】 別の一態様によれば、本発明は、(a)業者から売り込まれた品物の画像を含
む印刷カタログを提供し、前記画像は複数ビットの2進データを用いて符号化さ
れ、(b)前記画像を光学的に検出して、前記画像に対応する光データを生成し
、(c)前記光データから符号化されたデータを復号化し、(d)復号化された
データを用いて業者から前記品物を電子的に注文することを備える電子商取引き
方法が含まれる。前記注文では、前に記憶された顧客プロファイル情報(例えば
、衣料品のサイズデータ)が利用される。
【0021】 別の一態様によれば、本発明はマイクロフォンと変調器とRFアンプを含む無
線電話通信送受話器を備え、そのデバイスは、オーディオ信号を受信して、変調
されたオーディオを搬送するためのRF信号を送るように機能し、当該送受話器
は、光データを生成する光センサと、前記センサ上に撮像するレンズと、前記オ
ブジェクト上のバーコードや電子透かしによって伝えられる複数ビットの識別デ
ータを復調するデコーダをさらに含む。
【0022】 別の一態様によれば、本発明は、ユーザが遠隔のコンピュータにリンクするこ
とができる画像ベースのネットワークナビゲーション方法を含み、(a)印刷オ
ブジェクトから符号化されたデータを検出し、(b)前記符号化されたデータに
基づいて、ネットワークを介して遠隔のコンピュータにリンクを張り、(c)ユ
ーザのジップコードを前記遠隔のコンピュータに提供することを備える。
【0023】 別の一態様によれば、本発明は、(a)オブジェクト識別子を第1のオブジェ
クトから検出し、(b)第1のデバイスから第2のデバイスへ前記第1のオブジ
ェクト識別子を送り、(c)これに応答して、前記第2のデバイスは前記第1の
オブジェクト識別子に対応するアドレス情報を識別して、それを前記第1のデバ
イスに送り、(d)前記アドレス情報に基づいて、前記第1のデバイスからリン
クを開始し、(e)前記第2のデバイスでは、前記第1のオブジェクトに関連す
るさらに別のオブジェクトを識別し、前記さらに別のオブジェクトに対応するさ
らに別のアドレス情報を識別し、前記さらに別のアドレス情報を前記第1のデバ
イスに送り、(f)前記さらに別のアドレス情報を前記第1のデバイスのメモリ
に格納することを備え、識別されたさらに別のオブジェクトの中に含まれるオブ
ジェクトが前記第1のデバイスによって検出された場合、前記第2のデバイスと
の通信遅延がなく、それに対応するアドレス情報を前記第1のデバイスの前記メ
モリから抽出することができる。
【0024】 別の一態様によれば、本発明は、データパケットを遠隔のシステムへ送るよう
に動作可能であって、マシン読出し可能なデータと前記マシン読出し可能なデー
タと共に使われるソフトウエアプログラムの検出器を備える装置を含み、前記デ
ータパケットは、(a)前記ソフトウエアプログラムの識別子と(b)検出され
たマシン読出し可能なデータの少なくとも一部を備える。
【0025】 別の一態様によれば、本発明は、データパケットを遠隔のシステムへ送るよう
に動作可能であって、マシン読出し可能なデータと前記マシン読出し可能なデー
タと共に使われるソフトウエアプログラムの検出器を含み、前記データパケット
は、(a)内容識別子や環境識別子と、(b)検出されたマシン読出し可能なデ
ータの少なくとも一部を備える。
【0026】 別の一態様によれば、本発明は、遠隔のコンピュータのソフトウエアプログラ
ムから送られた電子透かしデータに応答して、広告データの配給を前記遠隔のコ
ンピュータに開始するネットワークコンピュータシステムを含む。
【0027】 上述の構成では、符号化を(例えば、電子透かしによって)ステノグラフィッ
クに実行することができ、また、その他のマシン読出し可能なデータ(例えば、
バーコード等)を利用してもよい。普通、一般的に見直しを行った構成には類似
の構成があって、これらは、光学的データや画像データ以外のもの(例えば、オ
ーディオデータや磁気的ストライプ情報等)を利用して実施可能である。
【0028】 上の説明では、以下で詳述される技術の多くの新しい態様のうちの2,3のも
のにふれただけである。本技術のこれらの特徴とその他の特徴は、添付の図面を
参照しながら進行する以下の詳細な説明から簡単に明らかになる。
【0029】
【詳細な説明】
基本的には、ここで詳細に開示する技術は、複数のユーザがコンピュータを基
盤とするデバイスとやり取りできるように機能強化されたシステムとみなすこと
ができる。これらのシステムが本質的に簡単で、日常使用する物(例えば、牛乳
パック)に適用できるので、ここで開示する技術は、無数のアプリケーションに
好都合なものとなる。
【0030】 本開示で詳述される主題は、広範囲かつ多様であるため、順序正しく説明する
ことは困難である。他に適当な構成がないため、本明細書を2つの主要部分に分
ける。第1の部分では、様々な方法とアプリケーションとシステムについて詳述
し、本技術の多様性を明らかにする。第2の部分では、特にプリント−インター
ネットのアプリケーションに焦点をしぼる。また、パートIIIとして、簡単な
まとめを示す。
【0031】 以後において明らかになることであるが、以下に示す、主題となるセクション
の多くが、他のセクションに基づくとともに、その基礎にもなっている。他に適
当な理論的説明がないため、第1の部分のセクションの説明順序は、幾分不規則
になっている。各セクションでの一般原理と特定の詳細の両方が、他のセクショ
ンにおいてもアプリケーションを見出すことになる、ということを認識されたい
【0032】 状況をまとめるために、本明細書には、およそ1年の間に出願された複数の優
先権出願が集められている。従って、同じコンセプトが何度も出てくることがあ
り、それぞれが異なる考え方を、それが最初に見つかった出願の日付や背景に依
存しつつ反映している。
【0033】 「ベドゥープ(ベドゥープ)」という用語は、出願人による本技術の商品化の
中でデジマークメディアブリッジ(Digimarc MediaBridge
)という用語に置き換えられた。本明細書では、どちらの用語も使用するが、同
一の技術を指している。
【0034】 本開示が管理できなくなるほど長くなるのを防ぐため、異なる複数セクション
の特徴についての様々な順列と組合せを徹底的に詳述することはしない。発明者
は、これらの順列/組合せを明白に教示することを目的としているが、実際に求
めているのは、細部にわたる組み合わせについては、これらの教示に従って最終
的にシステムを実現する者次第である、ということである。
【0035】
【パートI】 【電子透かしとその他の符号化技術の紹介】
電子透かし(ステガノグラフィック(steganographic)データ
符号化の一種)には、そのアプリケーションの数とほとんど同じくらい多くの技
術が存在する。読者は、この膨大な種類の方法について精通していると仮定する
。以下に数例を示す。
【0036】 1998年7月31日に出願され、現在、WO0007356として公開され
ている、本譲受人による先願である09/127,502は、媒体上に微細線を
印刷して、その媒体の見かけの色彩をわずかに変化させ、その上、デジタルデー
タを伝達するという技術について述べている。1998年5月6日に出願され、
現在、WO9953428として公開されている、共同出願09/074,03
4では、印刷された像の輪郭をデジタルデータ伝達のためにどう調整するかにつ
いて詳述している。(その技術は、印刷された文字にも、特別に考えられた線画
像にも適用することができる。)本譲受人の特許5,850,481では、光学
的に検知できるバイナリデータを伝達するために、紙やその他の媒体の表面にど
のようにテクスチャ加工をするかについて詳述している。本譲受人の特許5,8
62,260と5,841,886と5,809,160では、写真やその他の
画像を、ステガノグラフィックを使って符号化するための様々な技術について詳
述している。
【0037】 透かし技術には、空間領域での変化に基づくものと、変換領域(例えば、DC
Tやウェブレット)での変化に基づくものがある。
【0038】 印刷された文字の透かしは、文字の形やカーニング、行間スペース等をわずか
に変化させることで実現できる。これについては、ブラッシル(Brassil
)らによる様々な著述の中に示されており、「文書コピーを阻止するための電子
マーキングおよび識別(Marking and Identificatio
n Techniques to Discourage Document
Copying)」(コンピュータについてのINFOCOME1994会議の
会報、IEEEコミュニケーションソサエティ会議、1994年6月12日〜1
6日、1278〜1287ページ)、「文書画像における情報隠蔽(Hidin
g Information in Document Images)」(情
報科学およびシステムについての第29回年次会議の会報、1995年、482
〜489ページ)、および、「線およびワードの両方を使用した文書マーキング
および識別(Document marking and identific
ation using both line and word shift
ing)」(IEEE INFOCOM ’95 、コンピュータ通信についての会議、IEEEコンピュータおよび通信ソサイテ
ィの第14回年次合同会議の会報、人々への情報提供(Cat. No.95C
H35759)、853〜860ページ、第2巻、1995)も含まれる。
【0039】 上述したものは、透かしに関する膨大な著述の一部を抜き出したものに過ぎな
い。職人は、このような技術に精通しているとみなすことができ、一般的には、
かかる技術のすべてが、以下に詳述する新規性のあるコンセプトとの一体的な使
用に適している。
【0040】 以下の明細書では、電子透かしを利用したアプリケーションに焦点をあててい
るが、それらのアプリケーションの中には、それに代えて、特定のアプリケーシ
ョンの要求に応じて、他のデータ符号化技術を採用できるものもある。他のデー
タ符号化技術には、1Dおよび2Dバーコード、磁気インク文字認識(MICR
)、光学式文字認識(OCR)、光学式マーク認識(OMR)、ラジオ周波数識
別(RF/ID)、UVIR識別技術、データグリフ、有機トランジスタ、磁気
ストライプ等が含まれる。
【0041】
【基本原理−冷蔵庫とデスクトップのクラッター】
図11を参照すると、本技術の基本的な実施形態110は、光センサ112、
コンピュータ114、インターネット118へのネットワーク接続116を含む
。図示された光センサ112は、320×200画素(カラーまたは白黒)の解
像度を持って凝視するデジタルカメラであり、毎秒5回、画像データのフレーム
を取り込み、それを一つ以上のフレームバッファに格納する。これら画像データ
のフレームは、ベドゥープデータの存在について、コンピュータ114によって
分析される。(ベドゥープデータは、本質的には、システム110により認識さ
れる複数ビットデータを符号化したものであり、多くの実施形態において、ある
アクションを起こすデータである。)ベドゥープデータが一旦検出されると、シ
ステムは、検知されたベドゥープデータに従って、(例えば、あるローカルアク
ションの起動や遠隔のコンピュータとの通信、例えば、インターネットを介した
り、AOL等のオンラインサービスを介したり、あるいは、電子提示板システム
のようにポイントツーポイントのダイヤルアップ通信を使用して)応答する。
【0042】 例えば、牛乳パックについて考える。ベドゥープデータを伝達するために、牛
乳パック上のアートワークを改造することができる。好適な実施形態では、ベド
ゥープデータは、牛乳パック上にステガノグラフィック技術を使って符号化され
ている(例えば、デジタル的に透かしが入れられている)。多くの電子透かし技
術が知られているが、そのすべての技術において、データは、隠蔽した形で伝達
される(すなわち、人間が調べても、デジタル符号化されたデータが存在してい
ることは分からない)。典型的な技術は、パックに印刷されたアートワークや文
字上の選択された点の輝度あるいは輪郭をわずかに変化させることによって、ま
たは、パック上にインクの飛沫を外観上でたらめなパターンで散らすことによっ
て動作する。これらの技術各々には、パックを横切る領域での局所的な輝度を変
化させる効果がある。この輝度の変化は、コンピュータ114によって検知でき
、符号化されたデジタルデータを抜き出すために復号化される。牛乳パックの場
合、このデータは、そのオブジェクトを、例えば、アルペンローズ(Alpen
rose)印のスキムミルクのハーフガロンパックであると識別する役割を果た
す。
【0043】 図11の装置を冷蔵庫のドアに組み込み、それを使って買い物リストを編集で
きる。牛乳パックやその他のベドゥープ符号化されたパッケージを光センサにか
ざすことができる。コンピュータ114がベドゥープデータの存在を検知し、そ
れを復号化すると、コンピュータは、スピーカや他のオーディオトランスジュー
サ112から確認音(「ベドゥープ(be−doop)」という音)を発する。
コンピュータは、検知したばかりのオブジェクトを識別するデータを、食料雑貨
リストに加える。このリストは、局所的に(ディスク記憶あるいは不揮発性RA
M124、あるいは冷蔵庫の中や家の中のどこかに)、あるいは、遠隔的に(例
えば、ユーザの選んだ食料雑貨店に置かれたサーバコンピュータ、あるいは他の
場所)保持することができる。いずれの場合も、ユーザ宅のディスプレイ画面(
例えば、その装置の前面に内蔵されたLCD画面126)に、そのリストが表示
される。従来のユーザインタフェース技術を利用して、表示リストのスクロール
や品物の取り消し等をユーザは希望通りに行うことができる。
【0044】 定期的に、リストに記載された食料雑貨品を購入し、そのリストを消去するこ
とが可能である。ある実施形態では、ユーザはそのリストを(家庭または店のど
ちらかで)印刷し、従来通り、店の通路を歩いてそのリストの品々を買う。また
、別の実施形態では、リストの品々を(インターネットや電話、または以下で詳
述するジェスチャーによるユーザの注文に応じて)店員が商品棚から引き出す。
リストの品々がすべてそろったところで、店員はユーザにピックアップの準備が
できたことを(ここでも、例えばインターネットや電話によるメッセージで)知
らせることができる。または、その品々をユーザの家に直接届けることもできる
。もちろん、希望に応じてオンライン支払いの仕組みを利用することもできる。
【0045】 全く関連性のないベドゥープアプリケーションについて考える。マイクロソフ
トエクセル(Excel)の展開表を紙に印刷したが、事務員の机の上で山積み
に散らかった物の中にその紙が埋もれてしまい、数ヵ月後、再びその展開表が必
要になり、山の中から掘り起こす。データに変更を加えなくてはならないが、フ
ァイル名をずっと前に忘れ去ってしまった。事務員は、ただデスクトップコンピ
ュータに対応しているカメラの前にその印刷されたページを出す。直ちに、事務
員のコンピュータ画面にそのファイルの電子バージョンが表示される。
【0046】 当初そのページが印刷された時に、本来気がつかない程かすかなパターンで、
インクまたはトナーの飛沫が紙全体にまかれていたが、それにより、複数ビット
(例えば、24から128ビット)の2進数によって、そのページが、ステガノ
グラフィック符号化された。(例えば、オペレーティングシステム、エクセルプ
ログラム、プリンタドライバ等によって保守される)データベースは、この数字
の一部(例えば、ユニバーサル識別子(Universal Identifi
er)またはUIDと呼ばれる20ビット)を、そのファイルの電子版が保存さ
れているパスやファイル名や、ドキュメント内のページ番号や、その他の有効な
情報(例えば、ファイル作成者や作成日等)と関連させて保存していた。
【0047】 ソフトウエアプリケーション(例えば、エクセル)で、ドキュメントのステガ
ノグラフィック符号化やデータベースの更新を行うことができる。このオプショ
ンは、ユーザによって一度選択されると、その後、すべての印刷されたドキュメ
ントに適用したり(例えば、「オプション(Option)」のドロップダウン
メニュー上でのユーザ選択によって)、あるいは、プリント(Print)ダイ
アログウィンドウの一部としてユーザに示し、各プリントジョブに対して選択で
きる(できない)ようにしてもよい。
【0048】 後に、このような印刷されたページがカメラに提示された場合、コンピュータ
は、ページ上の符号化データの存在を自動的に検知し、それを復号化し、20ビ
ットのUIDデータに対応するファイルの名前/場所/ページを識別するために
データベースを参照し、識別されたファイルの正確なページを(例えば、エクセ
ルを起動した後に)開く。このアプリケーションは、ベドゥープ技術の中の数多
い、「紙を入口とする」アプリケーションの1つである。
【0049】 上述したものは、ここで詳述する技術の無数のアプリケーションのうちの2つ
である。以下の論議では、他の非常に多くのアプリケーションを開示する。しか
し、本明細書の長さとは無関係に、本技術から派生した広範囲なもののいくつか
を探求し始めることは可能である。
【0050】 他のアプリケーションに立ち入る前に、上述した基本的な実施形態についてさ
らに詳細に述べたものが役に立つかもしれない。
【0051】
【光学分野】
オブジェクトからのステガノグラフィック符号化されたデータを復号化する、
どのシステムも、オブジェクトの画像の焦点を、デジタルカメラのCCD(また
は他のもの、例えば、CMOS)センサに適切に合わせなければならない。コス
トをかけない実施形態では、カメラは、例えば、2〜24インチの範囲の固定公
称焦点距離を持っている(もちろん、さらに長いまたは短い距離のものも使える
)。カメラは、データのフレームを継続的に取り込み、分析するので、デコーダ
がうまくステガノグラフィック符号化されたデータを復号化し、確認用の「ベド
ゥープ」オーディオ信号を発するまで、ユーザは、オブジェクトをセンサに近づ
けたり、離したりすることができる。
【0052】 より複雑な実施形態では、周知の自動焦点技術を採用することもできる。
【0053】 さらに他の実施形態では、特定のアプリケーションに従って、選択的に使用で
きる一つ以上の補助固定焦点レンズを、カメラ(または他のセンサ)に備えるこ
とができる。このような実施形態の中には、センサに常に被さる第1の固定焦点
レンズを持つものがあり、このレンズには、(例えば、ヒンジやスライド構成に
よって)一つ以上の補助レンズを光学式につなぐことができる。例えば、カメラ
が専用のベドゥープセンサではなく、他の画像処理をも行う場合、このような構
成が望ましい。カメラをベドゥープに使用しようとする場合、補助レンズを位置
決めして(例えば、はじき入れて)、(ベドゥープ用には不適当な距離、例えば
、無限長に設定されているかもしれない)第1のレンズの焦点距離を、適切なベ
ドゥープ結象範囲(例えば、1フィート)に変える。
【0054】 レンズ交換を行うその他の実施形態では、センサに常に被さる固定レンズは採
用せず、その代わり、センサ上へ動かして配置することのできる2あるいはそれ
以上のレンズを採用する。様々なレンズを選ぶことで、無限長、6フィート、1
フィートのような焦点距離を選択することができる。
【0055】 このような構成のすべてにおいて、撮像するオブジェクトのステガノグラフィ
ック符号化された部分が、画像フレームのかなりの部分を占めていることが(絶
対に必要ではないが)望ましい。オブジェクトには様々な大きさのものがあり、
例えば、シリアルの箱の10×12インチの前面パネルや1インチ四方の購入証
明書もある。この要求を満たすためには、小さなオブジェクトは、大きなものよ
りカメラに近づけて置く必要がある。例えば、適当な絞りの矯正や(必要な場合
には)補助的な照明を選択することによって、焦点距離内で様々な大きさのオブ
ジェクトの像を正確に取り込めるように、システムの光学的な部分を設計するこ
とができる。
【0056】 実施形態によっては、オブジェクトの大きさや位置を制限することで、焦点距
離や、目的とするオブジェクトの識別を行う問題を回避している。その1つの例
として、名刺読取器があるが、これは名刺の像を取り込むという1つの目的のた
めに設計されたものである。この種の様々な装置知られている。
【0057】
【復号化/符号化】
画像データの分析は、様々な周知の方法で実現できる。現在のところ、ほとん
どのステガノグラフィック復号化は、必要な分析を行うのに適している複数のソ
フトウエア命令がプログラムされた汎用マイクロプロセッサに依存している。そ
の他の構成、例えば、専用のハードウェアや再プログラム可能なゲートアレイや
その他の技術の使用も、もちろん可能である。
【0058】 ステガノグラフィック復号化プロセスは、3つのステップを必要とする。第1
のステップでは、オブジェクトが配置され、第2のステップで、オブジェクトの
向きが識別される。第3のステップでは、ベドゥープオブジェクトに対応する画
像データからベドゥープデータが抽出される。
【0059】 第1のステップであるオブジェクトの配置は、様々なヒントによって支援でき
る。その1つにオブジェクトの位置があるが、通常は画像フィールドの中心がそ
のオブジェクト上の点となり、そのまわりのデータを分析して、そのオブジェク
トの境界を識別しようと試みる。
【0060】 もう1つの配置技術は、わずかな動きによるものである。通常、ユーザは、オ
ブジェクトを静止させようとするが、一般的に画像フレーム内では、ベドゥープ
オブジェクトにいくらかの揺れが生じる(例えば、いくつかの画素が前後に動く
)。それとは対照的に、背景に見えている散乱物は、通常、静止している。そこ
で、このような動きを感知し、それを使って、画像データの中からベドゥープオ
ブジェクトを識別する。
【0061】 さらに別の、オブジェクト配置のヒントとなるのは、オブジェクトの形である
。多くのベドゥープオブジェクトは、長方形である(または、カメラで見た場合
は、台形)。そこで、直線的なエッジの境界線を使用して、ベドゥープデータら
しいものの領域を規定する。
【0062】 色は、オブジェクト識別のさらなるヒントとなり、いくつかのコンテキストで
は有用である。
【0063】 また、他のオブジェクト配置のヒントとなるものに空間周波数がある。焦点範
囲が明確にされた画像取込みシステムでは、望ましくない視覚的なクラッターが
焦点位置にあり、それがぼけを生じさせることもある。一方で、ベドゥープオブ
ジェクトは焦点が合っており、細部による特徴づけがなされる。細部に関連する
高周波数に対して画像データを分析することによって、意図したオブジェクトを
他のものから区別することができる。
【0064】 (オブジェクトの向きの決定に関連して、以下に述べるように)、オブジェク
ト上の特徴的なマーキングを感知し、それを使用してオブジェクトを配置するこ
とができる。
【0065】 画像データ内に一旦ベドゥープオブジェクトが配置されると、意図したオブジ
ェクトに対応しない画像データを排除するようにマスキングを行う(もし希望す
れば)こともできる。
【0066】 復号化プロセスの次のステップは、ベドゥープデータの向きの決定であるが、
同様に、視覚的なヒントを参照することによって識別を行うことができる。例え
ば、オブジェクトの中には、ベドゥープデータでステガノグラフィックに符号化
されたサブリミナルグラティキュールデータ、あるいは、その他の校正用データ
を含んで、向きの決定を支援しているものもある。他のオブジェクトでは、単独
目的で置かれたり(例えば、基準線や基点)、あるいは、もう1つの目的(例え
ば、文章の行)を果たす、明白なマーキングを採用して、向きの識別をすること
ができる。エッジ検知のアルゴリズムもまた採用でき、オブジェクトのエッジを
参考することによって、そのオブジェクトの向きを推測する。
【0067】 いくつかの実施形態では、最終的なベドゥープデータの抽出を助けるために、
プロセスのある時点で画像データをフィルタ処理する。このフィルタ処理の1つ
の用途として、ある特定の光センサが原因となって生じる画像データの影響を軽
減するものがある。例えば、CCDアレーが、規則的に間隔を空けられたセンサ
を持ち、それらが、均等に間隔の空いた別々の点における光学的な画像をサンプ
リングする。この個別サンプリングは、画像データの変形に有効であるが、ある
種の画像の人為的影響につながる。適切に構成されたフィルタによって、これら
の影響のいくつかを軽減できる。
【0068】 (構成の中には、向きを決定するステップを省略できるものもある。例えば、
名刺読取器は、人為的影響が確実に存在せず、周知の大きさのデータを生成する
。または、ある種のひずみメカニズムが相対的にない方法で、ベドゥープデータ
の符号化を行うことができる。例えば、現在、好ましいとされている符号化構成
は、データポイントの行と列を有する2Dグリッドに基づいて動作するが、符号
化は、それに代えて、別のもの(例えば、符号化を軸対称に行って、画像データ
の回転状態を無視できるようにしたもの)に基づいて行うこともできる。さらに
別の実施形態では、この情報なしに復号化が簡単に行えるため、向きを決定する
ステップを省略できる場合もある。例えば、フーリエ−メリン(Fourier
−Mellin)変換による復号化では、大きさや回転を無視したデータが生じ
る。)
【0069】 オブジェクトの向きが識別されると、その画像データは、事実上、再登録され
、別の遠近法に(例えば、直線的な画像面上に)効果的にマッピングされる。こ
のマッピングでは、周知の画像処理技術を採用して、例えば、元のベドゥープ画
像データの回転状態、大きさの状態、それとは異なる大きさの状態、X−Yオフ
セットを補正することができる。その結果得られるデータのフレームは、より敏
速に処理されて、ステガノグラフィック符号化されたベドゥープデータを抽出す
る。
【0070】 典型的な実施形態では、画像データが、直線的な平面形に再度、マッピングさ
れた後、サブリミナルグラティキュールデータを感知して、2進データが符号化
された画像データ内の位置を識別する。例えば、8×8パッチのブロックごとに
、その2進データを重複して符号化することが好ましい。各パッチは、一つ以上
の画素からできている。(パッチは通常、正方形であり、従って、1,4,9,
16等の画素を含む。)符号化前の各パッチ(例えば、前からオブジェクト上に
あるアートワーク)の公称輝度をわずかに増減して、2進の「1」または「0」
を符号化する。その変化はわずかであるため、一般的に人間には感知されないが
、しかし、統計上、特に数ブロック分を分析に利用できる場合には、画像データ
から検知できる。好適には、変化の度合いは、基礎となる画像の特徴に合わせ、
比較的大きな変化は、人間の目がそれらに気づきにくい領域で行われるようにす
る。このように符号化された各ブロックは、複数ビット(例えば、 16〜128ビット)のデータを伝達することができる。オブジェクトを横切っ
てタイル状につながった、これらのブロックを符号化することにより、データを
ロバストに伝達することができる。
【0071】 言うまでもなく、ベドゥープセンサは、多くの時間、凝視し、ベドゥープデー
タのない画像フレームを取り込んでいる。検知プロセスの中に、非ベドゥープ画
像データから誤ってベドゥープデータが識別されないようにする、一つ以上のチ
ェック機能が含まれていることが望ましい。復号化されたデータの検証には、様
々な技術を採用できる。例えば、ベドゥープペイロードにエラー検知コードを含
め、それが他のベドゥープペイロードと対応しているかを確認するためのチェッ
クをすることができる。同様に、同一のベドゥープデータが別のタイル状の抜粋
部分にも存在していることを、システムは確認することできる。
【0072】 特定の符号化および復号化技術の詳細は、米国特許5,862,260と米国
出願09/503,881に述べられている。上述したように、データはタイル
状に符号化することができ、各タイルは、一辺が64〜256の要素からなる。
個々の要素は、0.01インチ四方にできる。タイル状のブロックを満たすため
、エラーに強い様々な符号化技術(例えば、コンボルーション符号化、トレリス
符号化、ターボ符号化等)によって、ベドゥープペイロードデータを重複して表
わすことができる。各ビットは、このように重複して符号化されるが、その際、
ある画素では「1」が増加を示し、他の画素では減少を示している。その増減は
、符号化される画像の視覚的なマスキングの属性に従って測定することができる
。校正用信号をタイル状データ信号と合成し、周波数領域の中で象限ごとに12
〜64のスペクトルインパルスを持つよう調整された信号を周知のパターンで構
成することができる。検出している間、周知の周波数領域の座標からのこれらイ
ンパルスの回転とスケーリングによって、認識され補正される画像の回転とスケ
ーリングが可能となる。
【0073】
【データ構造、フォーマット、プロトコル、構造基盤】
典型的なシステムでは、ベドゥープデータのペイロードは64ビットである。
このペイロードは、CLASS(12ビット)、DNS(24ビット)、UID
(24ビット)の3つのフィールドに分けられる。(その他のペイロードの長さ
、フィールド、分け方ももちろん可能であり、例えば、エラーチェックビットや
エラー修正ビットも提供できる。)
【0074】 要約すると、CLASS IDは、ベドゥープデータの最も基本的な部分であ
り、よく知られているインターネット分野における、数が制限されたトップレベ
ルドメイン数(例えば、.com, .net, .org, .mil, .edu, .j
p, .de, .uk等)に類似している。これは基本的に、オブジェクトタイプを
示す標識である。DNS IDは、データの中間レベルであり、インターネット
のサーバドレス(例えば、biz.yahooやinteractive.ws
j等)に類似している。UIDは、粒度の最も細かいレベルであり、おおよそ、
特定サーバ上のインターネットページ(例えば、edition/curren
t/summaries/front.htmやdaily/home/def
ault.hts等)に類似している。
【0075】 一般的には、CLASS IDとDNS IDは、まとめて、そのオブジェクト
上にどのような種類のベドゥープデータがあるかをシステムに示す。遠隔サーバ
に頼るベドゥープシステムの場合、ベドゥープデータに応答するサーバコンピュ
ータを識別するために、CLASSとDNSのIDが使用される。UIDは、ど
んな応答をすべきかを正確に決定する。
【0076】 冷蔵庫用ベドゥープシステムの場合、もし見慣れないCLASS/DNS I
Dデータを持つオブジェクトに遭遇したならば、どうなるであろうか?何も応答
しないようにシステムをプログラムできるし、あるいは、「私にはベドゥープオ
ブジェクトが見えるけれど、どうすればよいのかわからない」ということを示す
、うなり声のような音(または、他のフィードバック)で応答するようにもシス
テムをプログラムできる。
【0077】 ほとんどのシステムが、ベドゥープオブジェクトのいくつかのクラスに応答す
ることが可能になる。ソフトウエアに基づいた単純なシステムでは、CLASS
/DNS ID (オプションとしてUID)と固定値を比較して、プログラムの
実行を対応するサブルーチンに分岐させることができる。同様に、ハードウェア
に基づいたシステムでは、検出されたCLASS/DNS IDに従って、異な
る回路を起動することができる。
【0078】 ベドゥープ入力デバイスを備えたコンピュータ(例えば、内蔵カメラを備えた
ソニーのラップトップ型VAIOピクチャーブック、あるいは、つながれたカメ
ラを備えたデスクトップパソコン)の場合、オペレーティングシステムのレジス
トリデータベースを採用して、様々なアプリケーションプログラムを様々なCL
ASS/DNS IDに関連づけることができる(例えば、.XLSや.DOCと
いったファイル拡張子は、現行のオペレーティングシステムのレジストリに通常
は対応して、それぞれ、マイクロソフトエクセルとワードのソフトウエアプリケ
ーションの起動を行う)。新たなベドゥープアプリケーションがインストールさ
れると、それが扱おうとするCLASS/DNS IDを示すレジストリデータ
ベースに入力を記録する。その後、このようなCLASS/DNS IDを持つ
オブジェクトを発見すると、オペレーティングシステムが自動的に、対応するア
プリケーションを起動し、適切な方法で、そのベドゥープデータを提供する。
【0079】 時々、コンピュータシステムは、登録されたアプリケーションプログラムを持
っていないベドゥープオブジェクトに遭遇するかもしれないが、その場合は、デ
フォルトに設定されたベドゥープアプリケーションを起動することができる。こ
のデフォルトのアプリケーションでは、例えば、遠隔のサーバコンピュータへの
インターネットリンク(または、このようなコンピュータのネットワーク)を構
築し、その遠隔コンピュータへベドゥープデータ(または、ベドゥープデータの
一部)を送ることができる。その遠隔サーバでは、応答そのものを行うことも、
発信元のコンピュータに正しい応答の仕方を指示することも、あるいは、これら
2つを組み合わせた応答をすることもできる。(これらの構成については、以下
で考慮する。)
【0080】 図12は、上記の構成を採用した構造の一例を示している。
【0081】 ローカルベドゥープシステム128(例えば、従来のパソコン129を使用し
て実施できる)では、カメラやスキャナやその他の光センサ130は、画像デー
タをデコーダ132(オペレーティングシステム133のソフトウエア構成要素
として実施できる)へ送る。デコーダ132は、その画像データを分析し、複数
ビットのベドゥープデータを識別する。このベドゥープデータのCLASS I
Dは、ベドゥープレジストリ134に提供される。レジストリは、識別されたベ
ドゥープデータを提供するように設定されているローカルベドゥープアプリケー
ション136を識別し、起動することで応答する。
【0082】 システム128は、時々、いくつかの異なる応答を適用できるベドゥープオブ
ジェクトに遭遇するかもしれない。例えば、印刷された会社の書類の場合、1つ
の応答は、例えば上述したように、編集可能な電子版ファイルをコンピュータに
提示することである。しかし、別の応答として、例えば、その印刷書類の作者へ
、メッセージアドレスフィールドにおいて既に指定されている、その作者の電子
メールアドレスで電子メールのメッセージを書くことが望ましいかもしれない。
【0083】 このような異なる応答は、それぞれ異なるベドゥープアプリケーションで処理
できるが、両方とも単一のベドゥープアプリケーションによって提供されるオプ
ションの場合もある。前者の場合、CLASS/DNS IDが復号化され、オ
ペレーティングシステムに提供される時、レジストリは、2つ(または、それ以
上)のプログラムが起動されるかもしれないということを示す。そこで、オペレ
ーティングシステムがユーザにダイアログボックスを表示し、ユーザがどちらの
形式の応答を希望するか指定できるようにする。また、オプションとして、ユー
ザが短い設定時間内に(例えば、3秒間)指定しなかった場合、デフォルトの選
択を行うことも可能である。そこで、オペレーティングシステムが、選択された
応答に対応するベドゥープアプリケーションを起動することができる。
【0084】 単一のベドゥープアプリケーションで両方の応答を提供できる場合にも、似た
ような構成を採用できる。この場合、オペレーティングシステムは、(解決すべ
きあいまいさは少しもないため)その単一ベドゥープアプリケーションを起動し
、そのアプリケーションによって、ユーザに選択を提示する。再びユーザは、選
択することも、デフォルトの選択を自動的に実行することもできる。
【0085】 たった今説明した状況では、ユーザは、キーボードやマウスを使用して、従来
型のダイアログボックスと同じように、選択することができる。しかし、ベドゥ
ープは、通常はさらに簡単な別のやり取りの方法を提供する。ユーザは、光セン
サ入力を利用した選択を行うことができる。例えば、オブジェクトを右へ移動す
ると、ダイアログボックスの右側にあるUIボタンを選択できる。オブジェクト
を左へ移動すると、ダイアログボックスの左側にあるUIボタンを選択できる。
オブジェクトをカメラに向かって近づけると、その選択したボタンを作動させる
ことができる。以下に説明するように、他にも多くの技術が可能である。
【0086】 レジストリ134が認識を行わない場合、あるいは、特定のCLASS/DN
Sのベドゥープデータへの応答の方法がわからない場合、レジストリは、デフォ
ルトのベドゥープクライアントアプリケーションを起動する。このクライアント
アプリケーションは、順番に、ローカルベドゥープシステム128上のウェブブ
ラウザ40が、遠隔マスタ登録サーバコンピュータ42と通信するように指示を
する。ローカルコンピュータは、このマスタサーバにベドゥープデータを転送す
る。マスタサーバ42は、そのCLASS IDを調べ、対応するCLASSサ
ーバ44へ(直接、または中継サーバを介して)ベドゥープデータを転送する。
(単一のサーバがいくつかのクラスのベドゥープデータを扱うかもしれないが、
より一般的には、CLASSごとに専用のサーバが存在する。)
【0087】 各CLASS用サーバ44は、分散したDNSサーバのツリー46のルートと
して機能する。例えば、DNSサーバツリーの第1の層50で、DNSサーバ4
8aは、「000」で始まるDNS IDを持つベドゥープデータを扱う。同様
に、DNSサーバ48bは、「001」等で始まるDNS IDを持つベドゥー
プデータを扱うことができる。
【0088】 第1の層50の各DNSサーバは、DNSデータの4番目から6番目のビット
に従って、順番に、ベドゥープデータをツリーの第2の層にある8つのサーバの
1つに経路指定する。ツリーは、このようにDNSリーフノードサーバ56の最
終レベルまで続く。
【0089】 このネットワークへと経路指定されたベドゥープデータは、最終的に、DNS
リーフノードサーバ56に到達する。そのリーフノードサーバ56は、ベドゥー
プデータを扱う場合もあるが、ローカルベドゥープシステムを、そのような動作
をする、さらに先のサーバ58へと再度経路指定する場合もある。DNSリーフ
ノードサーバでも、その先のサーバでも、その最終サーバは、必要であれば、ロ
ーカルベドゥープシステムに、さらに詳しい情報を問い合わせることができる。
そして、ローカルベドゥープシステムに応答の方法を指示するか、または、応答
そのものの一部または全部を行い、適切なデータをローカルベドゥープシステム
に単に送り返すこともできる。
【0090】 さらに先のサーバが実際に応答を扱うように、DNSリーフノードサーバによ
ってローカルベドゥープシステムが再度経路指定される構成では、ベドゥープデ
ータを受信するよう調整されたポート59(例えば、特別なURL)を介して、
その先のサーバへのアクセスが行われるようにしてもよい。
【0091】 代表的な実施例では、ほとんどの、またはすべてのサーバは、同じデータが書
き込まれ、あるいは複製/重複が行われているため、個々のコンピュータが障害
を起こしてもシステムの動作に影響しないようになっている。
【0092】 応答速度を上げるため、サーバのツリー全体にキャッシュが使われている。す
なわち、確実によく出会うCLASS/DNS IDに対するリーフノードによ
る応答を、前もってツリーの中に一時的に保存しておくことができる。ヒットし
たキャッシュがある場合、サーバネットワークを通じてベドゥープデータが伝搬
し、中間のサーバからの応答を促すことができる。
【0093】 要求されれば、前述のサーバツリーを介したベドゥープトラヒックを監視して
、どのシステムがどんなベドゥープデータを送っているか等、人口統計的かつ統
計学的な情報を収集することができる。このような情報の使い方として、例えば
、サーバ負荷のバランスを改善するために、DNSネットワークをダイナミック
に再構築し、DNSリソースを、頻繁に使用される領域近くへ事実上、再配置す
る等がある。また、かかる情報の別の使い方として、マーケティング目的での使
用があり、例えば、あるベドゥープの機能やアプリケーションを使いこなせてい
ないようなユーザグループ(例えば、インターネットドメイン)内で、それらの
促進を行う。
【0094】 例えば、企業ネットワークのようなインターネットにリンクしている、あるユ
ーザネットワークの内部では、発信元のベドゥープシステムでは扱っていないベ
ドゥープデータは、まず、企業ネットワーク内のベドゥープネームサーバへ送ら
れる。そのサーバは、あるタイプのベドゥープデータを認識し、それを扱うのに
適した企業ネットワーク内でのリソースについて知る。もし可能であれば、その
ようなリソースに対する、企業ネットワーク内における照会が行われる。これら
のリソース(例えば、企業サーバのような)は、会社の好みにカスタマイズされ
た方法で、ベドゥープデータに応答する。ベドゥープデータに応答できる企業ネ
ットワーク内のリソースを、その企業ベドゥープネームサーバが知らなかった場
合、企業ネームサーバは、上述したパブリックベドゥープネットワークへデータ
を送る。(このような参照を行うことができるのは、マスタ登録サーバに対して
、あるいは、企業ネームサーバが、DNSサーバツリー内の適切なサーバのアド
レスを知る限度まで、あるいは、あるベドゥープデータに対してDNSサーバが
示す、さらに先のサーバのアドレスを知る限度までであり、それに応じて、ロー
カルベドゥープシステムをリダイレクトできる。)
【0095】 代表的な充実したベドゥープの例では、ローカルシステムが、ベドゥープの提
供やアプリケーションやプロトコルについてのライブラリを持つことができる。
それらの中には、そのコンピュータに一意のものがある。他のものは、すべての
コンピュータにおいて共通して使えるものもある。また、あるものは高度に保護
され、暗号化および/またはハッキング防止策、または一般的には認識されない
データプロトコルを使用できる。他のものは、シェアウェアやオープンソースプ
ログラミングの成果かもしれない。
【0096】 今しがた説明した構成では、CLASS/DNS/UIDデータ用に12/2
4/24ビットプロトコルを使用したが、その他の構成ももちろん可能である。
アプリケーションの中には、そのプロトコルが、インターネット通信で一般的に
使われるプロトコルに、ほとんど一致する方が有利なものもある。例えば、イン
ターネット用ドメインネームサーバ(DNS)用のIPアドレスは、現在は32
ビットであるが、近い将来64または128ビットに拡張されると予測される。
ベドゥープシステムのDNSフィールドは、インターネット標準に追随すること
ができる。
【0097】
【挨拶状や誕生日カード等】
この技術に関する基本的な原理のいくつかを、さらに詳しく説明するために、
例えば、ベドゥープデータを使って(例えば、テクスチャまたは印刷等によって
)符号化された挨拶状およびそれに類するものについて考える。このようなカー
ドを受け取ると、受取人は、ラップトップまたはその他のコンピュータ上の画像
捕捉装置にそれをかざす。コンピュータは、その応答として、在庫品の提示また
はカスタマイズされた提示(画像、ビデオ、ビデオ/オーディオ等)を含むイン
ターネットホームページを表示して、この挨拶状に示されているものの補完を行
う。
【0098】 カードの販売時またはカード購入後のある時点で、差出人によって、そのウェ
ブサイトの表示を(例えば、メッセージ文や最近の家族写真等で)、独自のもの
にすることができる。例えば、カード購入後の場合、そのカードにシリアル番号
を付けることができる。購入者は、カードを家に持って帰り、カードベンダーの
ホームページを開き、適切なユーザインタフェースでカードのシリアル番号を入
力する。そこで、購入者には、ウェブグリーティングのカスタマイズを円滑に行
うための簡単な編集ツールがいろいろと示される。差出人がウェブグリーティン
グのデザインを終えると、完成したホームページデータは、そのシリアル番号に
対応するサイトに(ベンダーのウェブサイトにあるソフトウエアにより)保存さ
れる。
【0099】 カードが受取人に届き、受取人がベドゥープセンサの前にそれをかざすと、カ
ードからCLASS、DNS、UIDデータが復号化される。CLASSとDN
Sデータを使って、対応するDNSリーフノードサーバへ到着できるように、上
述のサーバネットワーク(おそらく、ホールマーク(Hallmark)挨拶状
会社によって保守されている)をナビゲートする。リーフノードサーバは、テー
ブル、データベース、あるいはその他のデータ構造に、ベドゥープデータからの
UIDで見出しをつけ、そのデータ構造から、最終的なウェブサイトのアドレス
、つまり、差出人によってカスタマイズされたウェブグリーティングが保存され
ているところと同じアドレスを獲得する。このアドレスは、DNSリーフノード
サーバによってローカルコンピュータに返され、その際、そのアドレスのホーム
ページを(例えば、HTMLリダイレクションによって)ロードし、表示する指
示も付けられる。ローカルコンピュータは、カスタマイズされたウェブグリーテ
ィングを受取人に示して、応答する。
【0100】 たった今説明した実施形態では、あらかじめ符号化されたカードを差出人が購
入し、ウェブディスプレイをカスタマイズして、ウェブサイトのアドレスは、通
常、カードベンダーが決定する。しかし、いつもそうである必要はない。同様に
、一般的なカードショップ方式でそのカードを「購入する」必要もない。
【0101】 上述の他の選択肢を説明するため、例えば、挨拶状専門のウェブサイトをアク
セスすることによる、挨拶状のオンライン取り込みについて考える。適切なユー
ザ選択(および、オプションとしてカスタマイズ)によって、差出人の家にある
インクジェットやその他のプリンタを使い、希望のカードを印刷することができ
る。この場合も同様に、カードのベドゥープデータをカスタマイズすることがで
きる。カードベンダーで決められたサイトへ案内する代わりに、そのデータによ
って差出人の個人用ホームページや別の任意のウェブアドレスへと導くことがで
きる。
【0102】 このような構成を有効にするためには、DNSリーフノードサーバが希望のホ
ームページを指定することによって、特定のベドゥープデータの組に応答するよ
うに、差出人が準備をする必要がある。通常、DNSサーバは、個人的に所有さ
れるものではなく、インターネットサービスプロバイダによって共有される。A
OLが簡単なツールを提供して、その加入者自身の控えめなホームページを加入
者で管理できるようにしているように、インターネットサービスプロバイダが簡
単なツールを提供して、加入者がDNSリーフノードサーバを活用できるように
することができる。各加入者には、20個までUIDが割り当てられる。それら
のツールによって、ユーザは、それぞれのUIDに対応するウェブアドレスを規
定することができる。ベドゥープアプリケーションがそのDNSリーフノードサ
ーバへ導かれ、それらのUIDの1つが提示される度に、そのサーバは、発信元
のコンピュータに対して、対応するウェブアドレスにあるホームページをロード
し、表示するように指示する。
【0103】 挨拶状をカスタマイズする前に、差出人は、インターネットサービスプロバイ
ダの提供するツールを使い、差出人の有効UIDの1つに対応する希望の相手先
ウェブアドレスを保存する。差出人は、挨拶状をカスタマイズする時、たった今
参照したUIDも含めて、符号化されるベドゥープデータを指定する。その挨拶
状のアプリケーションは、このデータをアートワークに符号化し、その結果でき
たカードを印刷する。その後、受取人によって、このカードがベドゥープシステ
ムに提示されると、受取人のシステムは、差出人によって指定されたホームペー
ジをロードし、表示する。
【0104】
【ベドゥープ・リソースにおける取引】
今しがた説明した構成では、サービスプロバイダによって保守されているDN
Sサーバ上の限定された数のUIDを、各加入者が使うことができる。企業では
、通常、その企業自身のDNS IDのように(または、企業自身のCLASS
IDのように)、より多くのベドゥープ・リソースを必要とする。
【0105】 本質的には、ベドゥープシステムの変形例の拡張を行って、限りない数のCL
ASS IDやDNS IDを提供できても、例示したシステムでは、これらのリ
ソースは限られている。公的なサービス、非営利、学術的アプリケーションは、
無料またはわずかな料金で、ベドゥープ・リソースに対して相対的に寛大なアク
セスを行えるようにすべきである。逆に、企業には、このリソースに対する、企
業の潜在的に際限のない需要を緩和すべく、料金を支払うことが期待される。中
小企業は、与えられたCLASS/DNS IDの下、組になったUIDをリー
ス契約することもできる。大きな企業は、全DNS IDや全CLASS IDの
権利を、(それ相応の額で)獲得することができる。
【0106】 DNS ID(およびCLASS ID)を割り付けるための、ウェブに基づい
たシステムは、インターネットドメインを登録するため、Internic.c
om、現在はNetworksolutions.comによっても、うまく使
用されているシステムをモデルとすることができる。ユーザは、ウェブに基づい
た書式に名前と住所と支払い情報を書き込む。システムは、隠蔽されているシス
テム基盤構造(インフラ)のすべてに対して必要な変更、例えば、データベース
やルーティングテーブルの更新等を、世界中のサーバで行う。
【0107】
【制御されたアクセスID】
インクジェットプリンタを使って、カスタマイズされたベドゥープの挨拶状を
作成している上述の実施形態のように、写真式IDのようなアクセス管理オブジ
ェクトにも同様に、同じ原理が適用できる。
【0108】 新しい雇い主のところへ面接に行こうとしている就職希望者について考える。
その就職希望者の訪問は予定されているが、そのビルの警備員は、彼女と面識が
ない。このようなアプリケーション、または他の多くのアプリケーションにおい
て、以下のような構成を使用できる。
【0109】 雇い主は、電子メールまたは他の手段で就職希望者にアクセスコードを送る。
(そのコードは、送信用に符号化されている。)そのコードは、指定された日の
、ある時間帯のみ有効である(例えば、1999年6月28日、午前9時〜午前
11時)。
【0110】 就職希望者は、アクセスコードを受け取ると、州の運転免許試験所のウェブサ
イトから、彼女の運転免許証の写真の最新コピーをダウンロードする。運転免許
試験所では、この写真を既にベドゥープデータで符号化している。このデータは
、州営のDNSリーフノードサーバ56へと送られる。写真から復号化されたU
IDがそのサーバに示されると、サーバはデータベースをアクセスし、問い合わ
せ元のコンピュータに、写真で示されたその人物の名前を示す文字列を返す。
【0111】 就職希望者は、この写真をアクセスバッジに組み込む。(例えば、マイクロソ
フトオフィスのような、特に、オフィスの生産性を上げるパッケージソフトの一
部となることを目的として供給される)ソフトウエアのアプリケーションを使用
することによって、その写真は、アクセスバッジ用テンプレートに引き込まれる
。雇い主から電子メールで送られてきたアクセスコードも、このアプリケーショ
ンに提供される。「印刷」を選択すると、就職希望者のコンピュータにつながっ
たインクジェットプリンタは、運転免許試験所の彼女の写真と彼女の名前が入り
、しかも雇い主の与えたアクセスコードに基づいてステガノグラフィック符号化
されたアクセスバッジを印刷する。
【0112】 写真から抜き出されたベドゥープデータに応答して、バッジに印刷された名前
が、運転免許試験所のDNSサーバから(就職希望者のコンピュータによって)
取り込まれる。(このアプリケーションでは、他と異なり、ベドゥーププロセス
の一部として写真をスキャンすることはない。その代わり、その写真は既にデジ
タル形式で使用可能である。従って、ベドゥープ復号化は、デジタル表現から直
接、行われる。)
【0113】 安全上、アクセスコードの埋め込みには、標準的なベドゥープ技術を使わない
。その代わりに、非標準的なフォーマット(一般的には、ステガノグラフィック
形式)が採用される。このアクセスコードの組み込みは、カードの全面に渡って
、または、ある領域に限定して(例えば、写真で占められた部分を除外して)を
行うことができる。
【0114】 約束の日に就職希望者が雇い主の建物に現れ、外部のドアロックのところで、
就職希望者が光センサ装置にバッジを提示すると、その装置は、組み込まれた建
物用のアクセスコードを読み取り、バッジの真偽を鑑定する。就職希望者が許可
された時間内に到着していた場合、そのドアのロックが解除される。
【0115】 建物の中で就職希望者は、警備員に出会う場合もある。警備員は、見慣れない
人物を見て、バッジの写真と彼女の顔を見比べる。さらに、警備員は、携帯式の
ベドゥープ装置、または建物内に広く点在している数多くのベドゥープシステム
の1つ(例えば、各電話機)に、そのバッチを提示することができる。そのベド
ゥープシステムは、カードから(すなわち、運転免許試験所の写真から)ベドゥ
ープデータを抽出し、運転免許試験所のDNSサーバに、このベドゥープデータ
について問い合わせると、その返答として、写真に示された人物の名前を受け取
る。(そのベドゥープシステムが電話機である場合、一般的に電話機に取り付け
られている小さなLCD画面に、その名前が表示される。)
【0116】 警備員は、ベドゥープシステムから返された名前とバッジに印刷された名前を
確認する。印刷された名前とベドゥープ復号化された名前が一致していることが
分かると(また、オプションとして、入り口の記録を確認して、この名前の人物
が入場許可をもらって入ってきたかをチェックする)、警備員は、就職希望者を
先へ通すことができる。
【0117】 たった今説明した構成が、かなり高度なセキュリティを提供することが分かる
であろう。さらに、このセキュリティの達成には、就職希望者が、前もって雇い
主を訪問する必要もなく、雇い主が就職希望者の容姿を知っておく必要もなく、
しかも就職希望者自身によって作成されたアクセスバッジを利用することによっ
て行える。
【0118】 このような自宅で印刷されたバッジについての実施形態の変形例からは、無数
のアプリケーションが見つかる。ウェブを介した映画やイベントのチケット購入
について考える。ユーザは、エントリコードの埋め込まれたアクセスチケットを
印刷できる。映画館やイベント会場に到着し、光スキャニング装置にチケットを
提示すると、その装置は、エントリコードを復号化し、その有効性を鑑定して、
入場を許可する。そして、(同じコードで印刷されたチケットが、複数回使用さ
れるのを防ぐため)、そのエントリコードに使用済みの印をつける。
【0119】
【その他の制御されたアクセスID】
この技術を使用することによって、多様なアクセス管理システムを実現するこ
とができる。前述したものは、単なる一例にすぎない。
【0120】 別のアプリケーションでは、IDカード、ベドゥープ技術、および近接検出技
術(一般的には、RFIDとして知られている)を利用している。
【0121】 IDカードとして、ステガノグラフィック符号化された、所持者の写真の付い
たバッジ等が使用できる。さらに、そのカードは、消費電力の少ない電子回路の
ような近接ID装置を内蔵する。その回路は、接続された近接検出器からの放射
フィールドによって誘発され検出され、特定の個人を識別する一意の署名信号を
出す。
【0122】 (ビデオカメラ等のような)画像センサ、接続されたベドゥープ検出システム
、および近接検出器を建物に備え付けることができる。バッジをつけたユーザが
近づいてくると、近接検出器は、カメラに画像データを取り込むように信号を出
す。(例えば、先の出願の記述をヒントとして、または、そのような支援なしに
)、そのバッジの写真をベドゥープ検出システムが認識し、光データを取り込み
、光データを復号化して、そこに隠された、ステガノグラフィック技術で埋め込
まれたデータを抽出する。そこで、アクセス管理システムは、近接センサで識別
されたバッジIDが、バッジの写真から抽出したベドゥープデータに正しく対応
しているかを確認する。もし正しく対応していれば、アクセスが許可され、そう
でなければ、そのデータは記録され、警告音が鳴る。
【0123】 このような構成により、構内におけるセキュリティが向上する。近接に基づく
アクセスバッジを改造して、他人の写真と置き換えることは、もはや不可能であ
る。もし写真がすり替っていたら、近接システムのIDと埋め込まれた写真のデ
ータが一致せず、無許可でのアクセスが行われようとしていることの警告がなさ
れる。
【0124】 その他、RFに基づいた近接検出システムに限らず、多くの状況において同じ
原理を適用できる。例えば、写真から復号化されたデータを、そのバッジと関連
する、他の形式の機械感知の個人識別と比較することができる。これらの形式に
は、バーコードID、磁気ストライプIDカード、スマートカード等があるが、
これらに限定されるものではない。または、そのバッジとは関係のない認識基準
(例えば、網膜スキャン、声紋、その他の生物測定データ)との比較も可能であ
る。
【0125】
【インクジェット印刷】
上記の説明では、ステガノグラフィック符号化されたしるしを下地につける手
段としてのインクジェット印刷の使用について言及した。以下では、その動作原
理について、さらに詳しく述べる。
【0126】 インクジェットプリンタ(別名、バブルジェット(登録商標)プリンタ)の基 礎的物理学、ならびにかなり低いレベルのアナログ電子動作は、どんな下地にも 、わずかな色あいの電子透かしをサポートするのに最適である。(下地に、はっ きりと色づけをする透かしについては、米国特許出願09/127,502に対 応する、公開された明細書WO0007356に述べられている。)一般的に、 「インクジェットプリンタで印刷できるならば、透かしが可能です」という説明 は、たとえ単に文字による書類に対しても(おそらく、特にそのような書類に対 しても)、おおむね正確である。インクジェット印刷の分野には、ある程度の柔 軟性や管理があり、それは、商業的なオフセット印刷やその他の刷版に基づく技 術のような従来型の印刷技術では一般的に不可能である。(インクジェット印刷 が、刷版に基づく印刷より高品質であることは言うまでもなく、他の何よりも、 インクの飛沫の統計量に大いに関係している。)色あいの濃い背景とすることも 可能であり、普通の看者には「白い紙」に見える、非常にうすい色の背景の色あ い、全体的に濃くインクを付けた模様の背景、写真そのもの、そして、それらの 中間にあるすべてのものと、連続的に変化する。
【0127】 実施形態の中には、インクジェットドライバのソフトウエアが変更されて、現
存のプリンタドライバよりも低いレベルで、各飛沫の放出を管理するものがあり
、それらは、テキストやグラフィックスに対して自然に最適化されている。この
ような実施形態の中には、(例えば、High QualityやEcono−
Fast等に加えて)ユーザが選択することができる別のオプションとしての「
透かし」印刷モード、あるいは、透かしの入ったデータの印刷を行うアプリケー
ションソフトウエアによって、その選択を自動的に行うものがある。
【0128】 さらに複雑な実施形態では、他の画像/文字データとは無関係に、透かしデー
タをプリンタドライバソフトウエアで用いる。そのプリンタドライバは、画像/
文字データに対して普通の印刷密度で飛沫を出すように設定されているが、より
精密な管理を行う場合は、別々に用いられる透かしデータに対して、さらに細か
い密度で行う。(後者は、前者に対するわずかな変調信号によって達成される。
)この構成によって、現存のプリンタ環境と基本的にトランスペアレントな統合
が行われる。透かしの性能については、それを特に利用するソフトウエアプリケ
ーション以外は、誰も心配する必要はない。
【0129】
【ウェブを基盤とした素材の消費者マーキング】
ウェブから様々な種類の印刷メディアがもたらされ、自宅で印刷することがで
きる。その例として、映画チケット、クーポン、車のパンフレット等がある。ま
た、印刷時に、ソフトウエアプリケーションやプリンタドライバを使用して、ベ
ドゥープデータを追加したり、あるいは変更することが可能である。(あるいは
、印刷のため、ユーザシステムにベドゥープデータをダウンロードする前に、そ
のユーザに合わせてベドゥープデータをカスタマイズすることもできる。)
【0130】 ローカルな印刷のためにダウンロードする前に画像ファイルをベドゥープ符号
化することに対して、印刷画像をローカルにベドゥープ符号化することの利点の
1つは、そのローカルプリンタ独特の特性に合わせて符号化を調整して、(例え
ば、ロバスト性を向上させたり、視認性を減少できる)ことであり、これは、遠
隔サーバには一般的に知られていない特性である。
【0131】 ある特別な例では、ベドゥープデータ内のUIDフィールドに、ユーザプロフ
ァイルのデータベースへのインデックスの役目をする値を書き込むことができ、
その結果、印刷物が提供される、それ以降のシステムは、プロファイルデータに
基づいて応答を独自のものにすることができる。
【0132】 別の例では、UIDフィールドが認証目的を果たし、例えば、その印刷媒体が
実際に特定の場所で印刷されたか、あるいは、特定人物が印刷したか、あるいは
特定の時間に印刷されたのか、ということを確認する。
【0133】
【コーヒーマグ】
小売りのコーヒーチェーン店では、通常、客は毎日、同じ飲み物を注文する(
「ハーフディキャフ、ショート、スキニーラッテ」)。客の中には、自分のコー
ヒーマグをレジ係に出して、紙よりセラミックや金属の感覚を楽しみ、ゴミ/リ
サイクルの板ばさみを回避する者もいる。
【0134】 マグそのものか、より一般的には、マグに付ける粘着性ラベルの上に、飲む人
の「いつもの」オーダをベドゥープ符号化することができる。他の美的イメージ
(例えば、アートワークや写真)の他に符号化を行ったり、あるいは、マーキン
グを純粋なデータとすることもできる。郵便切手サイズのラベルが使える。
【0135】 客がレジ係にマグを渡すと、その客は、「レギュラーで」とだけ言うことがで
きる。レジ係は、そのマグを、キャッシュレジスタにつながったベドゥープシス
テムの光スキャニング装置の前を通過させる。そのシステムは、データをステガ
ノグラフィック復号化し、レジ係またはバリスタに、文字または音声(例えば、
音声合成器)で、対応する注文(「ハーフディキャフ、ショート、スキニーラッ
テ」)をする。キャッシュレジスタシステムはまた、注文された飲み物の現在の
価格を知っており、それに従い代金を記録する。
【0136】 上述したタイプのラベルは、他の粘着ステッカーと同じように、あらかじめ印
刷されたロール状になってレジ係が入手でき、要求に応じて印刷できる。(小売
店の与えられたスペースに制限のある後者の場合、小さなラベルプリンタが最適
である。)自分用のマグに飲み物を注文した客は、注文したばかりの飲み物に対
応するラベルを受け取るよう要請され、将来の使用のために、それをマグに貼る
【0137】 この基本的なテーマの変形として、店側によって、客のクレジットカード番号
、あるいは、その客用にコーヒー店によって保守されているデビットアカウント
番号のような電子支払い情報で、さらにマグのラベルを符号化(または、補助ラ
ベルを与えて、ラベルを符号化)することもできる。飲み物の注文のためにマグ
がスキャンされると、システムは同様に支払い情報を検知し、しかるべきアカウ
ントに、対応する料金を請求する。(安全上の理由から、そのマグを使用して、
例えば、1日に5ドルを超えてコーヒーを買う許可がおりないように、システム
をアレンジするようにしてもよい。)
【0138】 このテーマについての別の変形例では、その客によるコーヒー購入の電子記録
をシステムが保守し、その時の一番有力なマーケティング条件に従って、例えば
、8杯または12杯の飲み物を購入すると、次の1杯が無料になるといった報酬
をその客に出す。
【0139】 このテーマについてのさらに別の変形例では、ベドゥープラベルの付いたマグ
を使用している常連客は、定期的なプロモーションに参加できる。それは、例え
ば、N番目の客ごとに、現金または商品が当たるというものである。N番目のマ
グがスキャンされると、ベルが鳴る。(Nは、例えば、500のような固定され
た数字でも、ランダムな数字、通常は、周知の範囲内、または周知の平均値でも
よいが。)
【0140】
【ひずみおよび焦点の問題】
コーヒーカップは、非平面的オブジェクトの例である。別の例として、ソフト
ドリンクの缶がある。そのようなオブジェクト上のマーキングを符号化、および
復号化する際には、特別な問題が起こる。例えば、カメラ等で、そのようなオブ
ジェクトを感知したとき、缶表面の様々な部分とカメラとの距離が異なるため、
画像の一部は、焦点がはずれる。
【0141】 缶のような非平面オブジェクトより感知された画像の焦点がずれても、有効な
画像データは伝えられる。焦点ずれを起こしている範囲は、まるでローパスフィ
ルタを通してフィルタをかけたように、まさにぼけている。しかし、この情報を
活用するには、さらにやっかいな、ひずみの問題に、まず対処しなければはなら
ない。
【0142】 缶に巻かれている平面的なアートワークをカメラから見ると、それがゆがむ。
カメラに最も近い部分は、公称フルスケールで現れる。一方、(カメラから見た
)缶の湾曲部周辺の連続する領域は、空間的に次第に大きく圧縮されていく。使
用する透かし技術にかかわらず、缶の表面の物理的なひずみは、符号化された透
かしデータのひずみと同じように現れる。
【0143】 この問題の対処法の一つとして、光学的なひずみを打ち消すために透かしパタ
ーンを前もってひずませておく。
【0144】 輝度値に直接、作用する透かし技術では、透かしを適用するためのグリッドを
前もってひずませておき、円筒状の缶上で見られるようなアートワークが結果的
に起こす光学的なひずみを相殺することができる。ペプシやコカコーラの缶を考
える。ロゴのアートワークの中心(缶の「正面」)を通り抜ける仮想中心線が、
透かしのグリッドタイルの1つの中心線として機能する。この中心線のどちら側
にもグリッドが連続的に延びている。この延びを算出することで、カメラから見
ると、透かしグリッドが均等に直線的に見える。そうでない場合には、グリッド
は、缶の見かけ上の端部方向に連続的に圧縮される。
【0145】 このようなアプローチを複数の図面に示す。図17は、平面的なオブジェクト
の透かしで一般的に使用される、ゆがみのないグリッドを示す。図18も同じグ
リッドを表しているが、缶の湾曲による光学的なひずみを解決するために、前も
ってひずませている。アートワーク(例えば、ラベル)の中心線は、点線によっ
て示されている。
【0146】 より具体的には、グリッドは、長方形ではなく正方形である。さらに、図示し
たひずみは、描かれたグリッドが、缶の正面から+/−90度の範囲になるよう
考慮されている。また、グリッドは一般的に小さく(例えば、一辺が1インチ)
、そのため、いくつかのグリッドが、+/−90度の範囲内で互いに隣接するよ
うに、タイル張りにされている。さらに、図示した前もってひずませる手法は、
無限投影法に基づいている(すなわち、無限の距離から見た缶の表面は、中心線
から+/−90度全部を包囲する)。さらに具体的には、代表的なレンズ−オブ
ジェクト間の距離(例えば、2〜24インチ)を使って、有限投影法に基づいて
ひずみを計算している。その結果、視野は、中心線から+/−90度の全範囲よ
りも小さい範囲を網羅することになる。
【0147】 図示したグリッドは、水平方向にのみ前もってひずませ、かつ、湾曲によって
生じる幾何学的ひずみにのみ基づいてひずませてある。別の明白な幾何学的ひず
みもある。そのひずみは、カメラからさらに離れたところにある缶の異なる部分
によるものである。遠くに離れるほど、小さく見える。従って、距離によって生
じる幾何学的ひずみを前もって補正するには、カメラから離れたところに位置す
べきグリッド要素を、同一基準で大きくしておくべきである。このような距離に
よって生じる幾何学的ひずみは、水平方向でも垂直方向でも、等しく現れる。従
って、遠いほど小さく見える現象を打ち消すためには、より正確に、前もってひ
ずませることで、中心線から離れるほど、水平方向と垂直方向の両方においてグ
リッドセルが次第にふくらむようにする。図19は、このような前もってひずま
せる手法の基本的特徴を示す。
【0148】 後者における前もってひずませる程度は、カメラレンズから缶の正面までの距
離に大きく依存する。その距離がおよそ2インチであれば、距離が1フィート以
上ある場合よりも、遠いほど小さくなる現象は、より顕著になる。後者の場合、
画像オブジェクトの最も遠い部分までの距離は、最も近い部分の110%である
。前者の場合では、その割合は、およそ200%以上になる。
【0149】 グリッドパターンを使って、透かしを画素領域に適用する際に利用するものの
典型例が、図示した、前もってひずませる手法である。これは、空間領域におい
て幾何学的に前もってひずませる手法である。その他の透かし法は、結果を見越
して透かしデータの表示をひずませておく方法に対応するような、他の種類の前
もってひずませる手法が当然、必要となる。例えば、変換領域での画像変形係数
に基づいた透かし技術は、異なる調整が必要となる。理論上は、どの調整も同じ
であるが(結果として、意図された透かし情報を持つ明白な画像を生じる)、そ
れを図17と図18に示すような図に表わすことは容易でない。(つまり、グリ
ッドレイアウトではなく、変換率が変わっていくため、空間領域よりも、変換領
域でのひずみが必要となる。)
【0150】 上述の説明では、画像を前もってひずませることに焦点を置いたが、他のやり
方でも問題を解決できる。前もってひずませていない、直線的な透かしを円筒状
の缶に適用した場合、透かし検知器は、ひずませない処理をすることで、適当な
ひずみを打ち消すことができる。すなわち、その検知器が、未処理の画素データ
を事実上リマップし、中心線から画素を効果的に引き伸ばして、それらを適切な
直線的関係に戻す。
【0151】 ある実施形態では、画像オブジェクトは平面的なものであると仮定して、検知
した画像データをひずませたまま、最初に試験的に復号化する。透かしが検出さ
れない場合、同じデータ(または、次に続く画像データのフレーム)を試験的な
ひずませない処理をして、そのデータによって、読むことのできる透かしが生じ
るかどうかを確認する。様々な特徴を持った歪ませない処理を、何度か連続して
試みる。実施形態の中には、検知器が、いくつかの異なる歪ませない機能(ひず
ませない処理を行わないことを含めて)を連続的に繰り返して、画像データから
透かしを認識できるようにするひずませない処理を見つけようとするものがある
【0152】 アプリケーションの許可があれば、ユーザがオブジェクトの形状を指定して、
単一のまたは限定された範囲のひずませない機能が適用できるようにする。また
は、ユーザが、(例えば、透かし検知器につながったユーザインタフェースで、
「雑誌」または「食料品」を選択することで)、その検知器に単におおまかな指
示を与えることもできる。前者の場合、媒体に柔軟性があることが分かっており
、平面以外の不ぞろいで単純な湾曲であると仮定する。この場合、検知器は、画
像化されたページが平面的であると仮定して、そのほとんどの時間を透かしの復
号化に費やし、また、雑誌のページが様々な方向へわずかに折れ曲がっている場
合に適している、4つまたは8つの異なる歪ませない機能の1つを時々、適用し
ようとする。後者の場合、食料品は、一般的にあまり弾力性がなく、従って、比
較的予測可能な形状をしており、最も一般的には、平面または円筒状である。こ
のような場合、検知器は、オブジェクトが平面状であると仮定して、半分の時間
を復号化に使い、残りの半分の時間を使って、様々な円筒状についてのひずませ
ない機能の間で繰り返し行う。
【0153】 上記の説明では、特に画像の透かしについて説明してきたが、この原理の対応
部分を、音声による透かしにも同様に適用することができる。
【0154】
【スマートエレベータ】
別の実施形態によれば、一つ以上の光捕捉装置が建物用エレベータに備えられ
る。例えば、各装置は、エレベータ室内の中身を調べて、IDバッジのようなベ
ドゥープ符号化オブジェクトを探す。
【0155】 ベドゥープ符号化オブジェクトを感知すると、エレベータは、他のデータの中
から、そのバッジをつけた人のオフィスがある階を決定することができる。そこ
で、システムは、その人がボタン操作する必要なしに、エレベータをその階へ自
動的に向かわせる。(エレベータのボタンパネルには、最近、選択されたフロア
を選ばないように機能する、新たなオーバライドボタンを配する。これらは、例
えば、ユーザが他のフロアに行きたい場合に使うことができる。)
【0156】 識別の支援のために、ベドゥープオブジェクト(例えば、バッジ)に目立つ色
をつけ、システムが、光捕捉装置の視野内にある他の物体の中から候補のオブジ
ェクトをより簡単に識別できるようにする。または、そのオブジェクトに逆反射
コーティングをして、エレベータ内に、周知のスペクトルまたは時間的な特質を
持つ一つ以上の照明源を備えることができる(例えば、一定の赤外線、あるいは
、単一または複数ラインスペクトルの一定の照明、あるいは、周知の周期性を有
するパルス光源、各々が付属の拡散器を持っているLEDや半導体レーザを、上
述したもの各々に対して使用することができ、また、画像捕捉装置と組み合わせ
ることができる)。その他、オブジェクトの位置の支援にも、この種のヒントを
同様に利用できる。このような場合すべてにおいて、光捕捉装置は、視覚センサ
の広い視野によって、この種のヒントを感知することができる。その装置は、物
理的にあるいは電子的に操作および/または調節されて、復号化に適した、デジ
タル符号化されたオブジェクトの高解像度画像を取り込む。
【0157】
【雑誌】
雑誌(および新聞)をベドゥープデータでステガノグラフィック符号化して、
別の「紙を入口とする」ものを体験できる。以前説明したオフィスの書類の場合
と同様、符号化されたデータは、同じ内容または関連する内容を有するコンピュ
ータの位置(例えば、ホームページ)を与える。
【0158】 典型的な一実施形態では、印刷前に、雑誌の空白ページの在庫品がベドゥープ
符号化される。高速インクジェット装置によって、透かしを行うことができる。
この装置は、基本的には感知できないインク飛沫の微小なパターンを、各ページ
に渡って撒き散らす。各ページに異なる透かしを行うことができるため、復号化
の際、雑誌の21ページと、それと同じ雑誌の22ページとを区別することがで
き(また、1999年6月21日号の106ページと1999年6月28日号の
106ページを区別することができる)。必要ならば、後にページ上に印刷され
る記事の実際の境界に基づいて、または、例えば、横3列、縦5行のグリッドパ
ターンで、各ページをさらに複数の領域に分けることもできる。各領域が明確な
ベドゥープコードを伝達し、そのページの様々な部分が様々なウェブデータへつ
ながるようにすることもできる。
【0159】 透かしと印刷の後、このようにして作成されたページは、普通のやり方で、他
のものと一緒に製本され、完成した雑誌となる。(その雑誌の全ページに透かし
を入れる必要はない。)
【0160】 勿論、インクジェット印刷以外の工程でも、透かしを入れることができる。例
えば、加圧ローラでテクスチャをつける方法は、別のオプションであり、大量の
紙を処理する場合に適している。また、(例えば、アドビフォトショップ(Ad
obe Photoshop)やコレル(Corel)の画像編集製品とともに
入手できる)市販の透かしソフトウエアを使って、広告に記載されたアートワー
クに電子透かしを入れることができる。
【0161】 ある雑誌をベドゥープ対応コンピュータの光スキャニング装置に提示すると、
そのコンピュータは、ベドゥープデータを感知し、それを復号化して、そのベド
ゥープデータに対応するインターネットアドレスのウェブブラウザを起動する。
もし、その雑誌のページが広告であれば、そのインターネットアドレスによって
、その広告の補完的な情報を提供することができる。例えば、その雑誌のページ
が食料品の広告であれば、ベドゥープデータによって、広告の品を使ったレシピ
が掲載されたホームページを識別することができる。もしも、その雑誌のページ
に南国の海辺の写真が含まれていれば、そのベドゥープデータは、旅行関係の(
例えば、エクスペディア(Expedia)や他の旅行会社が主催する)ホーム
ページへ案内することができる。そこでは、掲載された浜辺で休暇を過ごしたい
と考える読者に有用な、運賃や宿泊情報を提供する。(ユーザのコンピュータに
保存され、表示されたページのカスタマイズができるようにウェブサイトに伝え
られたユーザプロフィールを参照することによって、読者の自国の飛行場用に、
運賃情報をカスタマイズできる。)
【0162】 ベドゥープデータにつながるデータは、固定されていなくてもよく、毎週、毎
日、あるいは、他のものをもとに更新できる。このようにして、数ヶ月前に出た
雑誌のページがベドゥープ装置に提示された場合、結果として得られたデータを
最新のものにできる。リンクされたデータには、オーディオおよび/またはビデ
オによる表現を含めることができる。
【0163】 広告の場合、ベドゥープデータを入れることで、その広告主にとって、その広
告の価値が上がるため、雑誌の出版社から広告主に、より高い料金を請求するこ
とができる。この高くなった分は、価値を高めたベドゥープ技術と基盤構造を提
供する企業で分け合うことができる。
【0164】
【名刺用アプリケーション】
例えば、テクスチャ、透かし着色、インクジェットの飛散、文字のステガノグ
ラフィ等によって、従来の名刺をベドゥープデータでステガノグラフィック符号
化することができる。上述した多く実施形態と同様、ステガノグラフィック符号
化は、スキャンの間に取り込まれるカードの向きが不定であり、寸法にひずみも
発生している中での復号化を円滑にするよう調整されている。(このような技術
のいくつかは、例えば、上述した本願出願人の特許と出版物に示されている。こ
の他、職人に知られた様々な技術がある。)
【0165】 名刺を受け取った者が、それをベドゥープセンサの前にかざすと、ローカルシ
ステム上のオペレーティングシステムは、ローカルベドゥープアプリケーション
を起動する。このローカルベドゥープアプリケーションは、順番に、遠隔名刺サ
ーバに対する外部インターネット接続を確立する。ローカルベドゥープアプリケ
ーションは、そのサーバのアドレスを既に知っている(例えば、前回の使用によ
り保存してある)。または、ローカルベドゥープシステムが、上述したDNSサ
ーバの公衆ネットワークを越えて、名刺サーバへ到達することもできる。
【0166】 名刺のネームサーバは、大量の名刺データを保守し、UIDごとに1つのデー
タベース記録を持っている。そのサーバは、ローカルベドゥープシステムからベ
ドゥープデータを受け取ると、そのUIDを解析し、対応するデータベース記録
にアクセスする。この記録は、一般的に、従来の名刺に通常、印刷されるよりも
多くの情報を含んでいる。記録からのサンプルフィールドには、例えば、名前、
肩書き、会社の電話、会社のファックス、携帯電話、電子メールアドレス、会社
名、会社のホームページアドレス、個人のホームページアドレス、秘書の名前、
配偶者の名前、誕生日が含まれている。この記録は、発信元のベドゥープシステ
ムに送り返される。
【0167】 これで、ローカルベドゥープシステムはデータを有することになるが、それを
どのように処理するかについては、ユーザからのさらなる指示が必要である。例
えば、電話番号をダイヤルするのか?その情報は、個人的な連絡先管理用データ
ベース(例えば、アウトルック(Outlook))に入力するのか?等がある
【0168】 典型的な実施形態では、ローカルシステムは、例えば、文字用のプロンプトや
合成音声等によって、ユーザに使用可能な選択肢を提示する。ユーザは、システ
ムによって指示された方法で名刺を操作し(例えば、会社に電話する時は下へ移
動、家へ電話する時は上へ移動、会社のホームページにアクセスする時は右へ移
動、個人のホームページにアクセスする時は左へ移動、データベースの記録から
個人的な連絡先管理用データベースへ特定の要素を入力する(テンプレートに従
ってフィルタがかけられている)時は左へ回転する等)、応答する。それに応じ
て、ローカルベドゥープシステムが応答する。
【0169】 名刺を差し出す人の中には、追加の情報、例えば、従来の連絡先管理用ソフト
ウエアプリケーションで知られている以上の情報を、名刺の受取人が利用できる
ようにする者がいる。例えば、名刺の提示に対して示されるローカルベドゥープ
システムからの選択肢の1つとして、名刺を出した人の個人用の日程表を調べる
ようにしてもよい。(名刺の差出人は、ウェブアクセスのできるコンピュータ上
に自分の個人用の日程表を保守することができる。)この構成により、名刺の差
出人がオフィスにいる日時や予約を取れそうな日時を、名刺を受け取った人が知
ることができる。
【0170】 通常、いつものウェブブラウザで、このウェブ上の日程表にアクセスすること
はできず、(認証またはパスワードデータとみなされる)ベドゥープデータに応
答することでのみ、アクセスすることができる。
【0171】 ユーザの中には、それぞれに違うレベルのアクセス認証(例えば、異なるUI
D)で符号化した名刺をいくつか持ち歩く者もいる。このようにして、何ら日程
の情報のない人名データのページにアクセスするカードもあれば、それと同じペ
ージまたは別のページにアクセスして、当日の日程または週間の日程にだけアク
セスできるカードもある。さらに別のカード(例えば、「配偶者カード」)では
、それと同じページまたは別のページにアクセスして、名刺の差出人の全日程に
アクセスすることができる。ユーザは、共有したい個人情報の量に従って、この
ような様々な名刺を様々な人へ配ることができる。
【0172】 関連する実施形態によれば、ベドゥープの名刺データに対応するデータベース
の記録に、「現在の」電話番号フィールドを含めることができる。このフィール
ドでは、名刺の差出人に対する、そのときの最適の通信チャネルを、一日中、継
続的に更新することができる。名刺の差出人が家を出てオフィスに行くとき、あ
るいはオフィスから車で出かけるとき、あるいは一週間、違う町のオフィスで働
くとき等に、それに応じて、このデータフィールドを更新できる。(ワイアレス
アップリンクを有するポケットタイプのGPS受信機を携帯して、その者のその
瞬間における位置に応じて、判明している様々な可能性の中から「現在の」番号
へ切り換える支援をさせることができる。)このデータベース記録に「現在の」
電話番号の要求があれば、その時の最新情報が提供される。
【0173】 例えば、ベドゥープ可能な公衆電話を考える。電話をかけるため、そのベドゥ
ープセンサの前に名刺をかざす(または、光スキャナトラックを滑らせる)。電
話は、名刺サーバのデータベースに「現在の」電話番号の問い合わせを行い、そ
の番号をダイヤルする。
【0174】 データベース記録に保存された、どのフィールドをも更新するため、名刺の差
出人は、書き込み許可の特権を持つ特別なカードを使うことができる。その特別
なカードは、特別な符号化を行ったバージョンの名刺でもよいし、名刺差出人に
一意の別のオブジェクト(例えば、名刺差出人の運転免許証)でもよい。
【0175】 名刺や個人的な日程への言及は、単なる例に過ぎない。一世紀前は、「テレホ
ンカード」は、ビジネスというよりも、厳密に社会的な利害関係を有する人々に
よって使用された。たった今説明した原理を同様に適用できる。ティーンエイジ
ャ達は小さなカードを持ち歩き、新しく知り合った人と交換して、個人的情報、
好きな音楽、芸術的な活動、ビデオクリップ等の個人的な調査書類へのアクセス
を許可することができる。そのカードには、ステガノグラフィック符号化された
ベドゥープデータに全く関係のない目的を果たすアートやその他の印といった装
飾を施すことができる。
【0176】
【ジェスチャーによる入力】
埋め込まれた校正用データへ参照したり、その他の技術によって、ベドゥープ
システムは、オブジェクトの寸法状態、回転状態、X−Yオフセット、これとは
異なる寸法状態を決定できる。スキャン装置が、適当な高フレームレート(例え
ば、1秒間に5または10フレーム)で動作すれば、これら4つの変数のどれか
、または全部の変化は、長い時間、追跡でき、追加入力としての機能を果たす。
【0177】 上述した例では、ベドゥープスキャナの前でオブジェクトを左や右に動かすこ
とで、ダイアログボックス内の左側ボタンまたは右側ボタンが選ばれる。これは
、スキャンされたオブジェクトのX−Yオフセットの変化である。上述した例で
は、そのオブジェクトを内側へ向けてカメラへ近づけることによって、選んだボ
タンが作動する。これは、スキャンされたオブジェクトの寸法状態の変化である
【0178】 同様に、オブジェクトを左や右にひねることで、適切にプログラムされたベド
ゥープアプリケーションにおいて、さらに2つの応答の1つに指示を与えること
ができる。(これは、回転状態の変化である。)同様に、オブジェクトの一部分
をカメラに近づける、または遠ざけるように傾けることで、アプリケーションに
おいて、さらなる2つの応答の1つに指示を与えることができる。(これは、異
なる寸法状態における変化である。)
【0179】 たった今説明した名刺の場合、例えば、コンピュータのベドゥープスキャナの
前に名刺をかざすことができる。その名刺を左にひねった場合、コンピュータは
、名刺上のベドゥープデータに対応するホームページアドレスのウェブサイトブ
ラウザを開く。名刺を右にひねると、コンピュータは、名刺で示される電子メー
ルアドレスをあらかじめ宛名とした、電子メールテンプレートを開く。
【0180】 その他の例では、オブジェクトの右端をスキャナに向けてひねることによって
、マウスの右クリック入力の実行として使用でき、右端をスキャナから離してひ
ねることによって、マウスの左クリック入力の実行として使用できる。
【0181】 これら4つの位置決め変数の内、2つを同時に変化させることによって、コン
ピュータへの4つの異なる入力の1つを行うことができる。(例えば、(a)近
づけながら左へひねる、(b)遠ざけながら左へひねる、(c)近づけながら右
へひねる(d)遠ざけながら右へひねる)。これらの変数の3つ、または4つ全
部の同時変化によっても、コンピュータへ、8または16個の異なる入力の1つ
を行うことができる。
【0182】 これらのモードの2つあるいはそれ以上でオブジェクトの操作を同時に行うの
は、一般的にやりにくく、1つのモードでのオブジェクト操作の特徴である単純
で直感的な感覚を損なうことになる。しかし、異なるモードでの名刺の操作を、
同時ではなく連続的に行う(例えば、左にひねった後に近づける)ことによって
も、似たような効果を上げることができる。さらには、連続操作をすることで、
同一モードを連続して2回使用する(例えば、近づけた後、遠ざける)こともで
きる。このような、オブジェクトの連続的な操作によって、ベドゥープシステム
へ、任意で複雑な入力を送ることができる。
【0183】 (上述したジェスチャーによる入力アプリケーションには、デジタル符号化さ
れたオブジェクトが必要ないことが分かる。画像データ中で区別できるオブジェ
クト(タリスマン)は、ユーザが、上述した方法で操作することができる。そし
て、適当なシステムが、そのオブジェクトの動きを認識し、それに応じて応答す
る。オブジェクト上にデジタルデータを設定することによって、機能性の範囲が
さらに広がる(例えば、操作されるオブジェクトのデジタル符号化に従って、同
一ジェスチャーに異なる意味をもたせる)が、これは本質的なものではない。
【0184】 さらには、デジタル符号化されたジェスチャー用のタリスマンの範囲内におい
ても、ステガノグラフィック符号化は本質的なものではない。光学的に認識可能
なデジタル符号化についての他のあらゆる周知の方法(例えば、1Dおよび2D
バーコード等)を容易に利用できる。
【0185】 図示した実施形態では、名刺や写真をタリスマンとして使用しているが、タリ
スマンとして使用可能なものの範囲は、基本的に無限である。
【0186】 動的なジェスチャーが、このようなタリスマンによって実現できる唯一の通信
ではなく、それに代えて、静的な配置(例えば、異なる方向にタリスマンを提示
する)も採用できる。
【0187】 雑誌広告について考える。ページの上端を上に向けてセンサに提示すると、第
1の応答を起動できる。そのページを90度回転させて提示した場合、第2の応
答が起動される。180度の回転(すなわち、逆さま)や、270度の回転につ
いても同様である。雑誌のページより識別された透かし信号の属性を参照するこ
とによって(例えば、本願出願人による先の特許に詳述された、サブリミナルグ
リッド信号から識別できる回転状態を参照することによって)、ベドゥープ検知
器は、このような様々な回転状態を検知することができる。
【0188】
【ジェスチャーによる復号化モジュール】
様々な方法によって、ジェスチャー入力によるベドゥープシステムの復号化を
実現できる。ベドゥープシステムの中には、そのベドゥープアプリケーションの
一部として、この機能が提供されているものもある。しかし、一般的に、ジェス
チャーの動きを識別するためには、アプリケーションに未加工のフレームデータ
が提供されなければならない。この機能が通常、多くのベドゥープアプリケーシ
ョンで使用されているため、(オペレーションシステムレベルで一般的な)単一
のジェスチャー解釈ソフトウエア機能を用意してフレームデータを分析し、すべ
てのベドゥープアプリケーションに、標準形式でジェスチャー出力データを提供
するのが望ましい。
【0189】 このようなシステムでは、ジェスチャー符号化モジュールが、一連の画像デー
タフレーム内の符号化されたオブジェクトを追跡し、オブジェクトの位置や長い
間における操作を特徴付ける様々なパラメータを出力する。このようなパラメー
タの内の2つによって、画像データの現在のフレーム内におけるオブジェクトの
X−Y位置を表す。モジュールは、オブジェクト上の1つ(または、複数)の参
照ポイントを識別し、2つの対応位置データ(XとY)を出力できる。最初のパ
ラメータは、画像フレームの中心から見た、参照ポイントの水平方向のオフセッ
トを、フレーム幅に対するパーセンテージで表している。2の補数表現、または
正または負の数を表すことのできる他の表現を使用することで、参照ポイントが
中心フレームの右にある場合、このパラメータが正の値を持ち、参照ポイントが
中心フレームの左にある場合には、負の値を持つようにすることができる。同様
に、第2のパラメータYは、参照ポイントの位置が中心フレームの上か下かとい
う特徴を表している(上とすることで、正の値を表す)。これら2つのパラメー
タそれぞれは、7ビットのバイトで表現することができる。画像データの新たな
フレームが処理される度に、ジェスチャーによる復号化モジュールから、X,Y
パラメータの新しい対が出力される。
【0190】 多くのアプリケーションにおいて、オブジェクトの絶対的なX−Y位置は、重
要ではない。むしろ重要なのは、システム応答の態様を左右する、XとYにおけ
るオブジェクトのフレームツーフレームでの動きである。ベドゥープアプリケー
ションは、上述した2つのパラメータの変化をフレームツーフレームで監視して
、このような動きを識別することができる。しかし、より一般的には、ジェスチ
ャーによる復号化モジュールがこの機能を実現し、さらなる2つのパラメータX
’とY’を出力する。最初のパラメータは、最終フレーム以降の参照ポイントの
右/左方向の動きを、全フレーム幅のパーセンテージで表す。この場合もまた、
このパラメータは、2の補数形式で表され、正の値は右方向への動きを表し、負
の数は左方向への動きを表している。同様に、後者のパラメータは、最終フレー
ム以降の参照ポイントの上下方向の動きを表す。
【0191】 ジェスチャーによる復号化モジュールから出力されるパラメータによって、オ
ブジェクトの寸法、それとは異なる寸法、回転状態も同様に分析され、提示され
る。
【0192】 オブジェクト上の2つ(または、それ以上)の参照ポイント(例えば、カード
の対角線上のかど)を参照することによって、寸法状態を識別できる。この2点
間(または、3点あるいはそれ以上の点で囲まれる領域)の距離が認識され、画
像フレームの対角線の大きさ(または、その領域)に対するパーセンテージで表
される。単一の出力パラメータAは、7ビットの2進表示で出力される。
【0193】 X−Yデータを使った場合と同じように、ジェスチャーによる復号化モジュー
ルでも、最終フレーム以降の寸法状態パラメータの変化を監視し、対応する出力
パラメータA’を生成することができる。このパラメータは、2の補数形式でも
表すことができ、正の値は、最終フレーム以降における、オブジェクトをセンサ
へ近づける動きを表し、負の値は遠ざける動きを示す。
【0194】 オブジェクト上の4つの参照ポイント(例えば、カードの4辺それぞれの中心
点)を参照することによって、異なる寸法状態Bを識別できる。カードの辺上の
2点は、水平方向の線を規定し、カードの上下の辺上にある2点は、垂直方向の
線を規定する。2本の線の長さの比が、異なる寸法の尺度である。この比は、長
い線の長さに対する短い線の長さのパーセンテージで表すことができる(すなわ
ち、その割合は、常に0と1の間にある)。また、2の補数の7ビット表現を使
用して、正の値は、垂直方向の線が短いことを示し、負の値は、水平方向の線が
短いことを示す。(上記と同じように、動的なパラメータB’も識別でき、最終
フレーム以降の異なる寸法パラメータBに変化があったことを、同じく、7ビッ
ト形式の2の補数で表す。)
【0195】 回転状態のパラメータCは、オブジェクト上の2つの参照ポイント(例えば、
カードの2辺上の中心点)によって規定される線の角度の方向によって識別する
ことができる。このパラメータは、7ビットの2進値として符号化でき、参照方
向(例えば、水平方向)から時計回りの回転オフセットのパーセンテージを表す
。(この2つの参照ポイントは、0〜360度の全範囲のデータを表現する場合
、オブジェクトの角度についての位置に関係なく、互いに区別できなくてはなら
ない。これら2点が区別できない場合、0〜180度の範囲のデータしか表すこ
とができない。)上述のように、動的なパラメータC’も識別されて、最終フレ
ーム以降における回転パラメータCに変化があったことを示す。このパラメータ
は、7ビット形式の2の補数であり、正の値は、時計回りに回転の変化があった
ことを表す。
【0196】 上述の分析技術と表現基準は、勿論、一例に過ぎない。職人は、提供される特
定のベドゥープアプリケーションの必要性を満たす多くの構成が他にも存在する
ことを知っている。
【0197】 例示したシステムでは、APIのような、標準化されたインタフェースプロト
コルを介して、ベドゥープアプリケーションプログラムがジェスチャーによる復
号化モジュールと通信する。あるAPIは、ジェスチャー入力モジュールに対し
て、現在位置を示すパラメータの一部または全部(例えば、X,Y,A,B,C
のどれか、または全部)を問い合わせることができる。そのモジュールは、要求
されたパラメータで発信元のアプリケーションに応答する。別のAPIは、ジェ
スチャー入力モジュールに対し、現在の動きを示すパラメータの一部または全部
(例えば、X’,Y’,A’,B’,C’のどれか、または全部)を問い合わせ
ることができる。さらに別のAPIは、ジェスチャーによる復号化モジュールに
対し、位置や動きのデータの一部または全部に対する更新された値を、実行ベー
スで、各フレームから識別されると直ちに提供するように要求を出すことができ
る。補完的なAPIでは、上述の動作が中断する。このような構成によって、す
べてのジェスチャーデータを利用できるが、ベドゥープアプリケーションプログ
ラムは、必要とする特定のデータを、必要とする時にのみ得るだけである。
【0198】 外部サーバと通信するベドゥープアプリケーションでは、ベドゥープデータ(
すなわち、CLASS、DNS、オプションでのUID)のみを最初に送ること
ができる。応答の仕方を決定する際に遠隔サーバがジェスチャーデータを考慮し
なければならない場合には、その遠隔サーバは、必要なデータについてローカル
ベドゥープシステムにポーリングすることができる。そこで、1またはそれ以上
の個別の送信で、ローカルベドゥープシステムによって、その遠隔サーバへ、要
求されたジェスチャーデータが送られる。
【0199】 他の実施形態では、ジェスチャーデータの帯域幅が狭い(例えば、1画像フレ
ームにつき、およそ56ビット)ため、そのデータは、指定通り、かつ自動的に
リモートコンピュータへ送られ、必要な場合、すぐに使用することができる。あ
る実施例では、このデータは、8バイトのパケットに組み立てられ、そのパケッ
トの第1のバイト(例えば、Xパラメータ)は、先頭に「1」の同期ビットが付
き、パケットのそれ以降のバイトは、先頭に「0」の同期ビットが付いている。
(これらの同期ビットは、正確なパケット復号化を支援するために使用できる。
【0200】 実施形態の中には、ジェスチャーデータの関連パケットに対応するために、通
常の64ビットベドゥープの長さを延長することが有用な場合もある。これは、
例えば、ベドゥープパケットのUIDフィールドのような予約ビットの使用によ
って実現できる。このビットの値は、通常は0である。その値が1の場合、ベド
ゥープデータが通常の64ビットではなく、128ビットであり、後半の64ビ
ットがジェスチャーデータのパケットを構成している、ということを示している
【0201】 他の補助データをベドゥープデータにつけるために、同じような延長プロトコ
ルを使うことができる。例えば、ベドゥープデータに、さらに256ビットのデ
ータフィールドが続いていることを、UIDフィールドの別の予約ビットで示す
ことができる。データフィールドの解釈は、最終的に、周知の方法でベドゥープ
データを提供するリモートコンピュータによって行われる。(このようなビット
は、例えば、プロフィールデータ、クレジットカードデータ等を伝達する。)付
加されたデータフィールドには、同様に、さらに付け加えられたデータが存在す
ることを示す一つ以上のビットが含まれる。
【0202】
【おばあちゃん達】
コンピュータは、ほとんどの人にとって複雑すぎる、という不満がよく聞かれ
る。経験の少ないユーザか容易に使えるようにコンピュータ−ユーザ間のやり取
りを単純化しようとすると、大抵は、経験を積んだユーザをイライラさせてしま
うことになる。
【0203】 現在の技術のこの態様によれば、コンピュータユーザの高度な知識は、そのシ
ステムとやり取りするユーザによって使用されるタリスマンの上にステガノグラ
フィックに暗示される。コンピュータは、このステガノグラフィック符号化がな
されたデータを検知し、それに従って、ユーザとやり取りするモードを変更する
【0204】 インターネットブラウザソフトウエアを考える。熟練ユーザは、例えば、様々
なドロップダウンメニュー/サブメニュー、キーボードのショートカット、マウ
スの右クリックによって使えるメニュー、ローラーマウスのスクロールホイール
およびスクロールボタン等を操作することによってアクセスできる別の機能に精
通している。おばあちゃん達のようなユーザは、通常、あまり精通していない。
【0205】 ジェスチャーインタフェースによって、ユーザとコンピュータ間のやり取りが
単純化されることが大いに期待できても、熟練ユーザと不慣れなユーザ間の同じ
ような意見の相違が続きそうであり、一方のクラスのユーザが他方のクラスをイ
ラつかせている。
【0206】 このギャップを縮めるため、タリスマンの符号化によって示された熟練度をも
とに、コンピュータシステムは、様々な方法でジェスチャーに応答することがで
きる。熟練ユーザには、例えば、インターネットブラウザソフトウエアで動作中
のジェスチャーインタフェースは、タリスマンの左端が光センサに向かって倒さ
れると、格納されている、お気に入りのウェブアドレスのリストを表示する。一
旦、このリストが表示されると、熟練ユーザは、そのタリスマンを右に回転して
、そのリストの一番上から下に向かってハイライト部分をスクロールすることが
できる。そのタリスマンを左に回転すると、お気に入りのリストの一番下から上
に向かってハイライト部分をスクロールできる。デフォルト方向からのタリスマ
ンの回転の度合いによって、スクロールのスピードを変えることができる。
【0207】 これとは逆に、新米ユーザにとって、このようなタリスマンを使った操作は、
力を与えるというよりは、困惑の元になるかもしれない。タリスマンの左端をセ
ンサに向かって傾けるという動作は、意図してではなく、間違えて行ってしまう
場合の方が多いかもしれない。そのようなユーザには、タリスマンの動きを単純
なX−Y方向に依存することよって画面上のカーソルを動かす、より満足できる
インタフェースを提供する。この場合、タリスマンをセンサに向って動かすこと
が、選択信号(すなわち、マウスの左クリック)として機能する。
【0208】 (たった今引用した例では、熟練ユーザが、お気に入りウェブサイトのリスト
を集めていた。様々な「お気に入り」リスト各々を、様々なタリスマンに関連さ
せながら、コンピュータで保守できる。あるタリスマンを使う夫には、別のタリ
スマンを使う妻とは違う、「お気に入り」リストが提供される。)
【0209】
【印刷された写真】
印刷された写真は、そこに写っている人物に関連する情報(例えば、連絡先情
報や個人データ等)につながるベドゥープデータでステガノグラフィック符号化
することができる。
【0210】 このような写真を、電話機のベドゥープセンサに提示することができる。簡単
な実施形態では、この電話が単にベドゥープデータを処理し、対応するデフォル
トの電話番号を獲得して、その番号をダイヤルする。他の実施形態では、様々な
オプションが考えられ、例えば、家の番号または仕事場の番号をダイヤルする。
電話に写真を提示すると、例えば、写真を左に動かすことで、家にいるその人に
電話をかけることができ、一方、右に動かすと、仕事中のその人に電話をかける
ことができる。
【0211】 電話がますます有能で、高機能な装置に進化するに従い、他の操作によって他
の動作を起動することができる。コンピュータ/電話の合体装置では、例えば、
写真を反時計回りに回転すると、写っている人の家にあるウェブカメラからのビ
デオデータが提供されるアドレスに対して、ウェブブラウザを起動する。その写
真を時計回りに回転すると、写真の人物の電子メールアドレスが前もって宛先と
して設定されているところに、電子メールの書式を表示する。写真を右へ回転す
ると、システムのデータベースに、同じ人物または題材の写っている他の写真に
ついて問い合わせることになる。これらは、さらなるユーザ入力に応じて提示さ
れるようにできる。
【0212】 この実施形態や他の実施形態では、ベドゥープデバイスがユーザに対して指示
を出して、オブジェクトの操作を支援することは有用である。これは、(例えば
、「家に電話するので、写真を左に動かしてください」)と音声で行うことも、
または、視覚的なヒント(例えば、左向きまたは右向きの矢印の表示)によって
実現することもできる。
【0213】 写真の裏の注記のように、その写真に注釈をつけるために、写真内のベドゥー
プデータを使用したり、あるいはアルバムに貼った写真の下にベドゥープデータ
を印刷することができる。ベドゥープデータによって遠隔データベースへつなぐ
ことができるが、その場合、それぞれの写真のUIDと関連させて、写真の所有
者が文字(または音声)による注釈を入力することができる。数年後、写真の所
有者が、名前のいくつかを忘れてしまったとき、ベドゥープセンサの前にその写
真を置くと、システムは、その写真の所有者が数年前に付けた注釈を提供するこ
とで応答する。
【0214】
【運転免許証と他のカード】
運転免許証、社会保障カード、その他の身分証明書類が、発行当局によってベ
ドゥープデータで符号化されると、ウェブを介して、所有者の個人記録をアクセ
スできる。ベドゥープシステムにその書類を提示すると、システムは、書類上に
符号化されたデータに対応する個人的なアドレスへウェブブラウザを案内する。
そのアドレスでは、書類の所有者は、州または連邦の確定申告データや社会保障
の資格のような国の記録だけでなく、クレジットの記録のような内密に保守され
ている記録を閲覧できる。書類の空間的な操作によって、様々な機能の中からの
ユーザの選択を有効にすることができる。(その書類を紛失したり、盗まれた場
合のプライバシー保護のため、社会保障番号や母親の旧姓のような追加データの
入力が、ユーザに要求される。)
【0215】 ベドゥープセンサの前で運転免許証を操作することによって、ユーザは、運転
免許証の更新を請求し、相当の費用の支払いが認められる。
【0216】 銀行(デビットやクレジット等)のカードも同様にベドゥープデータで符号化
することで、そのカードの所有者が、銀行のカード勘定に対応する銀行の記録に
アクセスすることができる。(プライバシーの保護のため、PINコードの入力
を求めるようにしてもよい。)
【0217】 そのような文書を使用して、他の個人データにアクセスできる。その一例が電
子メールである。旅行者が、空港のベドゥープキオスクに立ち止まり、運転免許
証を提示する。それ以上何もなくても、キオスクでは、その旅行者を待っていた
電子メールを付属の画面に表示する。
【0218】 運転免許証を認識すると、キオスクは、(運転免許試験所、他の政府団体、私
的団体、またはその旅行者によって保守される)遠隔サイトにアクセスし、免許
証に符号化されたベドゥープデータを提示することによって、その操作に対する
認証を行い、そして、キオスクは、認証されたアクセスに対応して、その人物に
ついて免除が前もって承認されていたという情報を獲得する。この情報には、電
子メールのアカウントとパスワード情報を含めることができる。この情報を使用
して、キオスクは、対応する電子メールサーバに問い合わせを行い、キオスクで
の提示のために、最近受け取ったメールのコピーをダウンロードする。(プライ
バシー保護のため、例えば、機密事項を扱う電子メールのパスワードデータを遠
隔サイトに問い合わせるときや、閲覧のため、ダウンロードした電子メールを表
示する前等のように、プロセスのある時点で、ユーザが入力したPIN番号が要
求される。)
【0219】 財布やハンドバッグに入れて持ち歩く、その他のカードも符号化して、様々な
機能を可能にすることができる。常連客への報奨として、12個のサンドイッチ
を購入すると無料のサンドイッチを一個進呈するサービスを行っている地方のサ
ンドイッチ店は、その店のウェブを基盤としたサンドイッチ配送サービスへと導
くベドゥープデータによって、その客の頻繁利用客カードを符号化する。または
、頻繁利用客カードを取りやめ、代わりに、その客は、サンドイッチショップの
ベドゥープセンサの前で、自分の名刺やその他の身分証明書類を振って、店のコ
ンピュータが保守している計算表に、購入クレジットを獲得することができる。
【0220】 新しい機能を提供するため、デジタルデータによって、同じように食券、健康
保険証、書面による薬の処方箋を符号化することができる。
【0221】 COMDEXのような大規模な見本市では、訪問者に渡すための分厚く、光沢
のあるパンフレットをベンダーが発行する必要はなくなる。代わりに、様々な、
配布用の上品な販売促進カードを印刷する。後で、そのカードをベドゥープセン
サに提示すると、それぞれのカードは、オプションとしての説得的なビデオやそ
の他のマルチメディア構成要素を含む、ウェブを基盤とした表示へと案内する。
ユーザ独自の要求に合わせて、その表示をカスタマイズするため、または焦点を
しぼるために、ユーザは、データを提供するように指示を受ける。ユーザがさら
なる情報を望んでいる場合、マウスのクリック(または、カードをひねること)
によって、要求することができる。
【0222】
【景品と製品の宣伝】
製品のパッケージ(例えば、コカコーラの缶やスナップル(Snapple)
のビンやペプシの12パック入りの箱)を、コンテスト目的で符号化することが
できる。商品ごとに符号化をカスタマイズすることで、選択された商品が、ベド
ゥープスキャンされるときに、持ち主が賞金または賞品がもらえる権利を与える
100個のうちの1個であることの認識がなされる。その商品のベドゥープデー
タが提供された遠隔サーバは、ユーザに連絡先情報(例えば、住所や電話番号)
を問い合わせ、その結果、賞品が授与でき、あるいは、より小さな賞品の場合、
地方の取引先で品物や現金に交換できる当選証明書をシステムによって印刷でき
る。一旦、遠隔サーバで、当選した商品が識別されると、その商品が後に別の賞
品用に使えないように、サーバ上のUIDに交換済みのマークが付けられる。
【0223】 その他、同様の実施形態の中には、品物すべてを同じように符号化するものも
ある。当選者は無作為に決定される。例えば、コンテストの期間中、世界中の人
々がコカコーラの缶をベドゥープシステムに提示する。各ユーザコンピュータ上
の対応するベドゥープアプリケーションは、対応するウェブアドレスにベドゥー
プデータを提供する。それには、ユーザの電子メールアドレスも含まれる。この
データが、対応するサーバコンピュータに伝えられると、N番目ごとの組のデー
タが当選者であると判断され、当選データを出したベドゥープシステムへ対応す
る賞品通知または賞品が送られる。
【0224】 このようなコンテストの提起をクライアントベドゥープシステムから受けたサ
ーバコンピュータは、1人のユーザが強引に当選しようとして、複数組のデータ
でサーバに攻撃してくることがないような構成とすることができる。(これは、
例えば、含まれている電子メールアドレスや受け取ったIPアドレスをチェック
し、過去の時間内に送られてきたデータに、同じアドレスが見つかった場合は、
そのデータの提出を無視することで実現できる。ユーザコンピュータ上でも、例
えば、コンテストデータが、1時間に1回以上、繰り返し送られてくるのを防止
することによって、同様の力づくに対する防御を行うことができる。さらに高度
な、力づくに対する防御手段も勿論、提供できる。)
【0225】 円筒状のソーダの缶のように、平面でない製品パッケージは、以下に詳述する
ような符号化と復号化の際に、ある種の光学的な問題点を呈する。
【0226】
【製品情報と注文】
製品パッケージと製品広告は、ベドゥープデータで符号化することができ、そ
れらがベドゥープシステムに提示されると、その製品が購入できたり、さらなる
情報の獲得ができるホームページへのリンクが開始される。一旦、リンクが確立
されると、例えば、製品を注文するためには、カメラに向かって動かす、製品情
報を得るには、カメラから離れるように動かすというように、様々な機能を実行
するため、上述したのとは違うモードでオブジェクトを操作するように、ユーザ
は指示を受けることができる。注文を行うためにオブジェクトをカメラに向かっ
て動かす場合、配達の選択を行うために、オブジェクトをさらに操作する(例え
ば、深夜便の場合は左へ回す、通常便の場合は右へ回す)ように、ユーザは指示
を受ける。製品情報を得るために、オブジェクトをカメラから離れるように動か
す場合、希望する情報の種類を指定するために、オブジェクトをさらに操作する
(例えば、レシピの場合は左へ回す、FDA(食品医薬品局)の栄養情報の場合
は右へ回す、家族内での他の製品に関する情報の場合は上へ動かす、製品のメー
カーに電子メールを送る場合は下へ動かす)ように、ユーザは促される。
【0227】 クレジットカードやその他、顧客への支払い請求情報は、郵送先住所の情報と
一緒に、ベドゥープシステム上のプロフィールに保存することができ、購入のた
めのアクションが起動されると、自動的に、またはユーザがそのような情報が送
られたことを確認(上述したモードの1つを使ったパッケージの操作あるいは広
告によって確認が通知された)した後、取引を行うウェブサイトへと伝えられる
。他の支払いモードも当然、採用することができる。
【0228】
【コンピュータアクセス用カード】
本開示では先に、安全が確保された建物へアクセスできるようにするために使
うアクセスカードについて考えた。
【0229】 運転免許証、従業員写真ID、その他、その種の書類は、コンピュータ上のベ
ドゥープセンサに提示することができる。コンピュータでは、ユーザを認識し、
応答の際、様々な処理を講じる。
【0230】 1つの応答は、ネットワーク上へログを行うことである。別の応答は、ユーザ
のプロフィールファイルのロードの設定をすることであり、それにより、コンピ
ュータは、ユーザが好む方法でデスクトップをどのようにアレンジするかを知る
ことができる。ベドゥープ符号化されたオブジェクトを操作することによって、
ユーザは、さらに環境を変えることができる(例えば、標準的なビジネス生産性
アプリケーションとソフトウエア開発アプリケーションを起動するためには、左
へ回す。昼食時の娯楽、例えば、株式の更新、レクリエーションゲーム等を起動
するには、右へ回す)。
【0231】 ホテルの部屋でも、ますますコンピュータサービスを提供しつつある。運転免
許証を提示することによって、ベドゥープデータが示す遠隔サイトへ、ホテルの
部屋にあるベドゥープ付きのコンピュータをリンクし、そのユーザ用の優先デー
タを獲得し、ユーザのやり慣れた仕事用コンピュータの環境をまねた構成で、ホ
テルのコンピュータ上でもアプリケーションを起動することができる。
【0232】
【オーディオ/ビデオディスクとソフトウエアと本】
CDおよびDVDディスクの表面、またはそれらのラベル(あるいは信頼検査
済証)あるいは折り込み広告あるいはそのアートワーク、またはそれらの容器(
例えば、宝石箱やプラスチックケース等)、またはブックカバー、または本のペ
ージ等の上におけるしるしあるいはテクスチャリングによって、ベドゥープデー
タを伝達できる。関連するウェブサイトへリンクするため、これらのオブジェク
トのどれもが、ベドゥープデバイスに対して提示できる。そこで、客は、オブジ
ェクトを操作して(そうでない場合は選んで)、様々なオプションを選択する。
【0233】 音楽の場合、1つのオプションとして、同一アーティストによる他のCD上の
歌、あるいは同じジャンルの他のアーティストによる歌のMP3や他のクリップ
を受け取るものがある。別のオプションとして、同一アーティストを扱った音楽
ビデオクリップを見ることができるものがある。さらに別のオプションとして、
そのアーティストの近々行われるコンサートのチケットを注文するものがある。
店内のキオスクでは、迷っている客には、買う前にサンプルトラックを聞かせる
ことができる。
【0234】 ビデオDVDでも、似たようなオプションを提供できる。ビデオの場合、同一
監督による映画、同じスターが出演する映画等、他の映画のリストを含めること
ができる。ソフトウエアの場合、注意書、不具合処置、製品の更新およびアップ
グレード等をオプションに含めることができる。当然、ユーザは、例えば、同一
アーティストの別の音楽、同じスターが出ている他のビデオ、ソフトウエアップ
グレード版等をサイトから購入することができる。
【0235】 印刷された本の素材につけられたベドゥープデータを使って、似たようなオプ
ションにアクセスすることができる。
【0236】 子供達は小さい頃、本のページをめくる技を覚える。子供達は、本のページに
ある絵を見ることを覚え、その絵柄に関する物語を聞いて楽しむ。一般的に、大
人は言葉を読み、子供は絵を見ながら話を理解する。子供達は、その物語の言葉
を繰り返し聞いて楽しむ。絵を見ることと言葉を何度も聞くこととを組み合わせ
ることは、本を読むことと楽しむことを覚えるのにすぐれたメカニズムである。
【0237】 子どもが絵を見るのと言葉を聞くのとのを独立して行えるように、埋め込んだ
電子透かしデータによって、上記のプロセスを自動化することができる。このよ
うな構成によって、子どもに本の読み方や本への愛情を教えながら、楽しさを提
供する。また同時に、子どもに独立心を与えたり、自動化メカニズムを熟知させ
る。
【0238】 さらに詳しく言えば、本の中の絵柄あるいはそのページの紙の下地が、電子透
かしを含む。子どもが本のページをめくると、カメラがその画像を捕らえ、接続
されたコンピュータがその透かしを読む。そして、その透かしを使って、局所的
または遠隔でデータの保存場所に見出しをつけ、見ているページに対応する文字
を獲得する。その後、文字−発話変換機によって、文字を音声にして子どもに聞
かせる。(その代わりに、データの格納として、単純な文字ではなく、デジタル
化された発話を含み、例えば、物語の異なる登場人物には異なる声を与えるよう
にすること等もできる。)このようにして子どもは、ページをめくりながら、本
のページに印刷された言葉を聞く。ページをめくることによって、子どもがプロ
セスを制御する。子どもは、印刷された言葉とコンピュータが再生する言葉との
関連性を自然に覚える。
【0239】
【宣伝の追跡】
広告主は、一般的に同一製品あるいはサービスに様々な広告を使い、また、ど
の広告がどの人口統計学的グループ内でより効果的かを追跡するための手段を使
う。ベドゥープは、このような機能を提供することができる。
【0240】 ハワイでの休暇を宣伝している旅行業者のウェブサイトを考える。いくつかの
広告からのベドゥープデータが、顧客をそのサイトへ案内することができる。
【0241】 同一の広告をいくつかの異なる雑誌に載せることができ、それぞれが、異なる
ベドゥープUIDで符号化されている。そのサイトへのベドゥープの問い合わせ
のUIDを監視することによって、旅行業者は、どの雑誌が(例えば、1000
人の読者につき)最も高い消費者反応をするかを決定することができる。
【0242】 同じように、単一の雑誌の中で、2あるいはそれ以上の宣伝を、それぞれが異
なるUIDを持つサイトへ案内するベドゥープデータで符号化する。再度、その
サイトをアクセスするときに使われたUIDを分析することで、より効果的なの
はどの広告であったかを示すことができる。
【0243】 上記の例における2つのUIDは、それら両方が同じインターネットの宛先へ
案内する場合、あるいは異なる宛先へと案内する場合がある。
【0244】 インターネットリンクの有する瞬時に伝わるという特徴によって、広告主は、
消費者の印刷広告への反応が、時間帯によってどのように変化するかを知ること
ができ、それによって、ある製品をより効果的に宣伝するときの助けとなる情報
を得ることができる。
【0245】 上述のものに対する、さらに複雑な変形例や組み合わせも勿論、可能である。
広告に応答して、(前もって保存された個人プロフィールへのアクセスを許可す
ることによって、あるいはウェブを基盤とした書式を記入することによって、あ
るいはその広告を操作する(例えば「今朝コーヒーを飲んだ方は、その広告をあ
なたのベドゥープセンサに向かって動かしてください。」)ことによって)、消
費者が個人情報を提供すれば、より豊富な統計データを収集することができる。
【0246】
【カードのロロデックス(Rolodex)】
ロロデックスのような構成で、電話やコンピュータの近くに、上述したベドゥ
ープ符号化された名刺を集める、あるいは保管することができる。冷蔵庫の製氷
機が故障した場合、家の人は、数年前に使われた、電気製品の修理工の名刺を見
つけ、それをベドゥープセンサに提示することができる。その修理工の会社へ(
例えば、ウェブサイトで、または電話を介して)リンクが張られる。ウェブサイ
トでは、修理工が、例えば、空き時間や現在の料金一覧表等の基本的な情報を提
供する。家の者は、その故障について相談するため、テレビ電話会議(例えば、
ネットミーティング(Net Meeting))を起動するオプションを、(
名刺のジェスチャー、または他の方法によって)選択する。または、家の者は、
電子メールを送るという別のオプションを選択する。さらに別のオプションとし
て、修理工の週の日程表に、家の者が訪問修理の予約を入れることもできる。さ
らに別のオプションでは、家の者が、一般的な電気製品の故障に対する修理方法
を顧客に教える、一つ以上の短いビデオを見ることができる。
【0247】
【プリペイドカード】
電子マネーシステム(例えば、1999年5月19日提出の米国特許出願60
/134,782で詳述される種類のもの)によって、(お金の増加を表す)乱
数トークンが保存されている記憶装置へ案内するカードにベドゥープデータを符
号化できる。このカードをベドゥープシステムに提示すると、そのトークンを読
んで暗号化するアプリケーションが起動し、対応する銀行の情報センターのコン
ピュータに、その暗号化されたデータが転送されて、残高を知ることができる。
そこではトークンが解読され、その有効性が確認される(しかし、決済は行われ
ない)。銀行のコンピュータは、ベドゥープシステムに応答して、カード上のト
ークンの残高を示す。
【0248】 セキュリティ上の理由から、乱数のトークンを保存する記憶装置は、一般的な
方法ではアクセスができないものでなければならない。その代わり、ユーザは、
その情報へアクセスできる許可を表す認証データを提示しなければならない。こ
の許可データは、PINコードとすることができる。または、第2のベドゥープ
符号化されたオブジェクト、例えば、運転免許証をベドゥープシステムに提示す
ることによって、ユーザが認証を提供する場合もある。(他の多くのベドゥープ
システムは、交互にまたは一度に全部提示される、2あるいはそれ以上のベドゥ
ープオブジェクトを都合よく使用したり、あるいは使用の要求ができる。)ベド
ゥープシステムは、さらなるベドゥープオブジェクトを必要に応じて提示するよ
うユーザに指示する、視覚的または聴覚的なプロンプトを提供できる。
【0249】
【スキーのリフト券】
別の実施形態によれば、スキーのリフト券をベドゥープ符号化して、様々な機
能を提供する。
【0250】 例えば、スキーヤーは、一日中有効なリフト券を買う代わりに、8回券を購入
する場合がある。このデータは、券の上に符号化され、各リフトのところのベド
ゥープセンサによって感知される。共通サーバは、実際に購入されたリフト券の
数を追跡し、使用されるときに回数を更新し、このサーバにセンサがネットワー
クでつながれている。スキーヤーは、リフトに乗るたびに、あるいは降りるたび
に、残りの回数を知らされる。使用の痕跡(例えば、Nパーセントのスキーヤー
が、2本のリフトだけで一日中スキーをした等)についての統計データを集める
ことができる。
【0251】 スロープを離れて家に帰り、ベドゥープセンサに使用済みのリフト券を提示す
ると、現在の雪の状態やリフトの運行時間についての情報を得たり、軌跡マップ
を閲覧したり、スキーの休暇パッケージを申し込むことができる。その券に所有
者の名前、UID、通商上/マーケティングの利益についての他の情報が符号化
されていれば、地方の業者は、リフト券のベドゥープスキャンと、このような情
報の回収結果とに応じて、券の持参人に対して、選んだ品物の値引きを行うこと
ができる。
【0252】
【REIメンバーカード】
特定の店のメンバーカードをベドゥープ符号化して、メンバーに付加価値を提
供することができる。REIのようなアウトドア用品店では、ベドゥープセンサ
にカードを提示することで、米国地質調査所(USGS)の地図のライブラリや
、現在のつりや狩りの規制に関するホームページ等に案内することができる。勿
論、その店のオンライン注文サイトにも、あっという間にアクセスできる。
【0253】
【テーマパークチケット】
ビジターの年齢と性別データ、および、経験(例えば、テーマパーク名士の名
簿から、ビジターのお気に入りはインディジョーンズである)をカスタマイズで
きるようにした付加データで、テーマパークのチケットを符号化する。テーマパ
ークのいたるところにキオスクがあり、そこでビジターがチケットを提示して、
その滞在を特定の話しの筋に組み立てる。キオスクの中には、受取人の年齢/性
別にあった賞品を出すところもある。
【0254】
【車のキー】
車のキー(または、キーホルダーの飾り)をベドゥープ符号化する。点検のた
めに車をショップに持っていくと、メカニックは、そのキーをベドゥープセンサ
に提示し、その結果、その車のメンテナンス履歴を、それを保守している遠隔サ
ーバから得ることができる。家では、そのキーをベドゥープセンサに提示し、操
作することによって、車に関する様々なウェブサイトを介してナビゲートするこ
とができる。
【0255】 実施形態の中には、ベドゥープ符号化されたオブジェクトが、サイトへのナビ
ゲートには使用されず、その代わり、ユーザのコンピュータが別のやり方でウェ
ブサイトにリンクされると、データを提供するのに使用されるものもある。ウェ
ブサーフィンをして車の評価サイトに行き着いたユーザは、ベドゥープスキャナ
にキーを提示することができる。そのベドゥープデータを使って、その車の製造
元、モデル、オプション等を格納している遠隔データベースをアクセスする。こ
のデータは、ユーザに車の見積り価格を返すデータベースエンジンに提供される
【0256】 メカニックのウェブサイトを訪問している間、キーまたはキーホルダー飾りを
提示(およびオプションとしての操作を)して、その車の点検の予約を入れるこ
とができる。
【0257】
【ファッションコーディネート】
デパートや洋品店の中には、様々なサービスを行うために「買い物相談係」を
提供しているところもある。例えば、ドレスを買い物中の顧客が、そのドレスに
ぴったり合う靴やアクセサリを選ぶのを手伝ってくれるように、買い物相談係に
頼む。
【0258】 そのドレスのベドゥープ符号化された衣類タグを使用して、似たような援助を
行うことができる。そのようなタグに応答して、ベドゥープシステムはデータベ
ースに問い合わせ、タグによって識別されたドレスに合うものとして、前もって
特定されていた衣類やアクセサリのミニカタログを得る。これらのアイテムは、
システムにつながっている画面上に個々に表示される。または、一つ以上のおす
すめのアクセサリと一緒に、そのドレスを着た仮想モデルを合成して、映し出す
ことができる。(マウスやタッチ画面や衣類タグのジェスチャーによって)ユー
ザインタフェース制御を何度も起動して、様々な組み合わせを循環させることで
、そのドレスを、様々な靴等を身に付けながら着ているモデルによって作り上げ
られた姿を、顧客は瞬時に見ることができる。
【0259】 特定の店(すなわち、顧客により、あらかじめ認められた店)のベドゥープシ
ステムが、顧客のプロフィール(例えば、サイズ情報、繰り返し購入の情報、返
品の記録、スタイル/色の好み等)へと導かれるように、顧客のクレジットカー
ドをベドゥープ符号化することができる。
【0260】
【クレジットカードでの買い物】
消費者が商業的なウェブサイトを訪問し、表示された製品を購入したいと思う
ときは、単にベドゥープ符号化されたクレジットカードをユーザのコンピュータ
のベドゥープセンサに提示することによって、取引を速くすることができる。カ
ード上のベドゥープデータは、クレジットカードの番号や有効期限を保持するデ
ータベースの登録につながっている。そこで、ベドゥープアプリケーションは、
表示された製品を購入するための指示とともに、この情報を(オプションとして
、それを暗号化した後に)そのウェブサイトへ送る。
【0261】 (通常、買いたいという衝動と購入完了との間にハードルがあるため、衝動買
いは阻止される。このような、または他のベドゥープアプリケーションは、この
種のハードルを緩和する手助けとなる。)
【0262】
【製品のマーケティング】
1つの製品あるいはサービスに関連するベドゥープデータを、別の商品および
サービスのクロスマーケットに使用することができる。一足のゴルフシューズを
買う消費者を考える。箱がベドゥープ符号化されていて、その箱をベドゥープシ
ステムに提示することによって、消費者は、様々な販売促進のための売り出しが
表示されたホームページにアクセスできる。消費者は、例えば、一つ以上の特定
ローカルゴルフコースで、ゴルフを1ラウンド無料で回ることを選ぶか、または
、オンラインの靴下業者からの注文を、どれでも10パーセント引きにできるク
ーポンをプリントする。(1つの箱から重複した商品の引き換えを受けるのを防
ぐため、様々な手段を講じることができる。その1つにシリアル番号があり、そ
のホームページまたはクロスマーケット業者によって追跡され、1度だけ使用が
認められるものである。別の手段としては、消費者に対応する識別データがあり
、その追跡を行って重複した引き換えを防ぐ。)
【0263】 製品タグも同様に、ベドゥープ符号化できる。ユーザは、ナイキ(Nike)
アパレルの品物のタグで、ナイキのオンラインストアにアクセスし、そこで、買
い物をすることができる。サッカー用のジャージに付いていたタグの場合、タグ
の特定の操作(例えば、左に回転する)によって、ユーザは、ワールドカップの
ページのような、サッカー専門ページにつながる。ゴルフ用手袋に付いていたタ
グの場合、あるローカルなゴルフコースのウェブサイトにつながる。開始時間を
予約するためには、タグを左へひねる。コースマップや統計量を閲覧するために
は、右へひねる。小売店の中には、ベドゥープキオスクがあり、消費者が、この
ようなベドゥープの機能を利用できるようになっている。
【0264】
【旅行計画サービス】
消費者が保養地の予約をすると、一般的に消費者には、様々な確認情報が(電
子メール、または従来型の郵便で)送られてくる。まだ印刷されていない場合は
、この情報(例えば、確認書)を消費者が印刷することができる。
【0265】 印刷されたオブジェクト上のベドゥープ符号化によって、予約に関するウェブ
を基盤とした情報(例えば、予約番号、消費者の名前、到着/出発の日付等)に
アクセスすることができる。その消費者が、ディナーあるいはゴルフの予約をし
たいと思えば、ユーザの家あるいは空港のキオスク等のいずれかで、このオブジ
ェクトをベドゥープシステムに提示する。そのシステムは、オブジェクトの種類
や符号化データを認識し、その保養地の様々な情報提供や日程計画サービスを行
う遠隔コンピュータへリンクを確立する。オブジェクトを操作することによって
(または、別のやり方で)、消費者は、希望のディナーやゴルフの開始時間を選
択する。そのシステムは、既に(UIDで見出しがつけられた)予約番号を持っ
ているため、冗長なこの種のデータ提供は回避される。
【0266】 実施形態の中には、遠隔コンピュータが、保養地によってではなく、独立した
旅行業社によって保守されている。(その旅行業者は、DNSリーフノードサー
バも保守している。)そのコンピュータは、(その旅行業社のブランドが付いた
、あるいは付かない)ホームページを提供し、また、ユーザの希望する日程計画
のオプションが提供される。また、その他の(例えば、近くのアトラクションへ
の入場券を提供したり、近くのレストランの宣伝をしている)情報やサービスへ
のリンクも提供される。
【0267】 航空券(または、電子チケット確認)も同様に、ベドゥープデータで符号化で
きる。これらの品物を、旅行者の家、または空港でベドゥープシステムに提示す
ることによって、旅行日程の確認と変更、ホテルとレンタカーの予約、ファース
トクラスへの格上げの確保、飛行機の座席指定のチェック、頻繁な飛行機利用客
としての状況の確認、行き先での旅行案内のスキャン等を行うことができる。
【0268】
【映画のチケット】
上述したように、映画チケットを、例えば、映画のタイトルや日付を識別する
ベドゥープデータで符号化することができる。映画を見た人が家に帰り、ベドゥ
ープシステムに、そのチケットの半券を提示する。対応するベドゥープアプリケ
ーションによって提示されるオプションの1つとして、ある値引き率で、先ほど
見てきた映画の番組有料視聴(ペイ・パー・ビュー)の審査を開始する。別のオ
プションでは、映画を見た人の家で書き込み可能なDVDディスクに、その映画
をダウンロードする。この場合、見た人のDVDプレーヤでのみ再生できるよう
に、おそらくはシリアル番号を付けるか、あるいは、わずかな回数の再生ができ
るように設定する等が、(同じように、値引きされた料金で)行われる。さらに
他のオプションでは、その映画からのウェブ配信されたビデオクリップを表示す
る。別のオプションでは、購入のために関連商品を、小売価格に対して値引きし
て提供できるようにする。(これらは、チケットの半券に符号化された日付の後
、ある一定期間のみ有効としてもよい。)また、別のオプションでは、同じジャ
ンルの、または同じ監督あるいは出演者による、または同じスタジオによって公
開される、近く封切られる映画について、客に注意を喚起する。さらに別のオプ
ションでは、他の映画のチケットのオンラインチケット業者へウェブブラウザを
案内する。消費者は、チケットの半券を操作することによって、あるいは別のや
り方で、これらのオプションの間をナビゲートする。
【0269】 ベドゥープシステムに提示された本のカバーより検知したベドゥープデータに
応答して、これと同じ、あるいは関連するオプションを同様に提供できる。
【0270】
【ビデオ録画】
番組用の印刷宣伝物(例えば、新聞広告、あるいはテレビガイド(TV Gu
ide))をベドゥープセンサに提示することによって、その放送番組を録画す
るようにビデオ録画デバイスをプログラムすることができる。その印刷物内にベ
ドゥープ符号化されているのはデータであって、(ビデオ録画機に内蔵されてい
る、あるいは分離型の)ベドゥープシステムが録画時間、日付、およびチャンネ
ルを設定するためのデータである。
【0271】
【セットトップボックス(Set Top Boxes)】
テレビのセットトップボックスを使用して、ベドゥープデータを持つ多くの娯
楽関連アプリケーションを実現することができる。この種のボックスにはプロセ
ッサが入っており、通常、制御機能の帰路チャンネルを持っている。ベドゥープ
チップや光センサを備えることによって、これらの装置が現在持っている機能を
大幅に拡大することができる。
【0272】
【特別イベント用チケット】
バスケットボールのチケットを考える。このチケットをベドゥープシステムに
提示すると、ユーザはウェブサイトにアクセスして、どちらかのチームの最近の
スコアと統計量を確認できる。また、ユーザは、ウェブを基盤とした、そのアリ
ーナのバーチャルツアーをして、座席マップを閲覧できる。そのユーザの席の位
置から見るのと同じ競技場の光景が表示される。近々行われる予定のゲームのチ
ケットの注文だけでなく、有料視聴制(ペイ・パー・ビュー)ゲームやチームの
記念品の注文が行われる。高価なチケットについては、ユーザにプレミアム付き
のウェブ機能に対する権利が与えられる。例えば、ゲームの前日に、オンライン
の文書による、音声による、あるいはビデオによる、チームのスターとのチャッ
トセッションができる。
【0273】 従来のチケットとは異なり、ベドゥープ符号化されたチケットでは、ユーザは
特定の席に限定されない。チケットには、名目上の座席が印刷されるが、ユーザ
はチケットをベドゥープセンサに提示し、別の座席を予約できるウェブサイトに
アクセスする。そのイベントに参加する際に、参加者がベドゥープセンサにその
チケットを提示すると、センサは、チケットのUIDを読み、その参加者が最後
に選択した座割りを調べる。そして、取引を行っているウェブサイトから、先に
選択した座席をその参加者が確保する権利が与えられたチケットの印刷が行われ
る。
【0274】
【シグネットリング】
シグネットリングは、従来、個人の身元や会社を示すために使われてきた。こ
のようなリング、あるいは、その他、個人が所有する宝石の品々は、ベドゥープ
データで(テクスチャリング、あるいは印刷によって)符号化され、必要に応じ
てベドゥープシステムに提示される。抽出されたベドゥープデータによって、そ
の人物の名前やその他の情報を表示する安全なウェブサイト(すなわち、ハッカ
ー防止対策を取って、保存された認識情報が不正に変更されないようにしている
ウェブサイト)に案内される。ベドゥープ機能による処理を行う前に、高い信頼
度の身分/許可状態の確認を必要とするベドゥープシステムに対して、このよう
なシグネットリングを提示することができる。
【0275】
【刺青】
一時的な刺青は良く知られており、一般的には、あるアプリケーションプロセ
ス(例えば、湿らせる、あるいはその他)を通じて、刺青を入れる者の肌に転写
されるインク、あるいは印刷フィルムが含まれる。刺青の上のアートワークは、
ベドゥープデータをステガノグラフィック符号化するように配置することで、刺
青をした者(あるいはオブジェクト)を機械で認識しやすくしている。若者は、
撮影可能な個人用のデジタルアシスタントを使って友人達のデジタル写真を撮る
だけで、連絡先データベースを編集することができる。このようなコンピュータ
装置は、透かしを復号化し、写真に写っている人物に関する情報のウェブ調査書
にアクセスし、この情報を連絡先データベースに加える。
【0276】
【電子ペーパー】
ベドゥープアプリケーションが様々な印刷技術を使用できることは、疑いのな
いほど明白であるが、一方で、電子ペーパーも同様に使用できることにも注目す
べきである。ゼロックス(Xerox)のニコラスKシェリドン(Nichol
as K. Sheridon)によって開発され、3Mによって大量生産されて
いる電子ペーパーは、透明なプラスチックの薄い層であり、トナー粒子のような
小さいビーズが何百万も分散されている。ビーズそれぞれは、液体で満たされた
空洞に入っており、この空洞内を自由に回転できる。ビーズは、対照的な色(例
えば、黒と白)の半球体からなる「2色」構成である。シート表面に印加された
電圧の影響を受けて、ビーズは回転し、見る者には、一方の色の側面か、他方の
色の側面を見せる。ビットを使って、あるパターンの電圧を表面に加えて、文字
や絵のような画像を生成することができる。新たな画像を生成するために新たな
電圧パターンが加えられるまで、その画像は持続する。読者は、この技術に関す
る、シェリドン(Sheridon)の米国特許に精通していると仮定する。
【0277】 基本的に、公知のどの透かし方法に基づいても、電子ペーパーを使用したデジ
タルデータの伝達が可能であり、データグリフ形式でデジタル情報を伝達するの
にも適していることが分かる。
【0278】
【ポストイット(Post−It(登録商標))メモ】
ステガノグラフィックデータ(例えば、ベドゥープデータ)を伝達するため、
製造業者は、ポストイット(Post−It(登録商標))のメモの1つづり、
あるいは、その他の紙の1つづりに、(テクスチャリング、透かし入りの色づけ
、インクジェットの飛散等によって)マークを付けることができる。そのような
メモがベドゥープシステムに提示されると、システムは、そのメモのスナップ写
真を保存するアプリケーションを起動する。より具体的には、そのアプリケーシ
ョンは、画像データの中のメモ部分を他の画像データから隠し、それを、標準化
された画素の大きさの長方形フォーマットに仮想的に再マッピングし、その結果
得られた画像をJPEG圧縮して、それを特定のコンピュータサブディレクトリ
に保存する。このとき、そのサブディレクトリは、画像取得の日付を示す名前を
つけて、メモの色および/または大きさとともに保存を行う。(後者の2つのデ
ータは、ベドゥープペイロードに含まれるデータによって示すこともできる。)
メモの色が、(例えば、ファイル名の中の)デジタルデータによって示される場
合、画像そのものは、グレースケールで保存される。表示のため、後に再度、呼
び出されるときには、白い画像背景をデジタルカラーデータに基づいた色で塗り
つぶすことができる。
【0279】 ベドゥープシステムは、画像データの過去のいくつかのフレームをバッファに
保存する。オブジェクトが、その画像が保存されるべきポストイットのノートで
あると認識されたとき、システムは、そのようないくつかのフレームを分析し、
保存に最適なもの1つを識別し(例えば、各フレームにおいて画像処理されると
きに、そのメモの空間周波数部分をチェックし、最も高品質な細部を持つ1つを
識別し)、それを保存する。
【0280】 ポストイットのメモがベドゥープシステムによって認識されると、オブジェク
トが認識されたということを示すために、システムは確認音を発する(または、
他の応答をする)が、すぐにはスナップ写真処理を実行しない。その代わりに、
システムは、どの処理が要求されているかを示す、さらなる指示(例えば、ジェ
スチャー)を待つ。
【0281】 ユーザが、そのメモをセンサに向かって動かすことによって、例えば、スナッ
プ写真処理が実されるように指示を出すことができる。(このようにメモを近づ
ける提示によって、撮像システムは、より詳細な画像データのフレームを得るこ
ともできる。)
【0282】 メモを遠ざかるように動かすことによって、システムは、最後に保存されたポ
ストイットのメモの画像6枚を読み、解凍し、コンピュータの画面上にタイル状
に表示する。個々のメモを元の大きさで表示することも、または、タイルの高さ
いっぱい、あるいは幅いっぱいになるように、サイズを変えることもできる。ユ
ーザインタフェース制御は、(ジェスチャー、マウス操作、キーボードのスクロ
ール用矢印等に応答して)、ユーザが、所望の日付に合わせてスクロールバック
できるようにする。
【0283】 他の実施形態の全64ビットのベドゥープペイロードは、ポストイットのメモ
には必要ない場合もある。たった今説明した例では、例えば、ベドゥープシステ
ムは、すべてのポストイットのメモに同じやり方で応答している。従って、単に
「私はポストイットのメモで、黄色、大きさは3”x3”です。」を示 す、短縮されたベドゥープフォーマットで十分な場合もある。12ビットのCL
ASS IDに、さらに8ビットを加えて、色/大きさの組み合わせを示すこと
で十分なこともある。ペイロードを減らすことで、小さなオブジェクト上におい
て、よりロバストな符号化をすることができる。(後述するように、ベドゥープ
復号化システムは、オブジェクトからベドゥープデータを抽出しようとすること
で、いくつかの異なるデータフォーマット/プロトコルを探すことができる。)
【0284】
【その他の目的での書類の位置合わせ】
たった今説明したように、前もってマークされた紙が、ベドゥープセンサに提
示された(すなわち、その紙のスナップ写真を撮った)ときに、ベドゥープ応答
を起動しているが、マーク付けは、ベドゥープの応答を起動する以外の目的にも
使用することができる。
【0285】 紙を符号化した特定のデータとは無関係に、その他のアプリケーションで、埋
め込まれたサブリミナルグラティキュール、あるいは他のステガノグラフィック
符号化された登録ータを使って、スキャンされたデータのずれを修正することが
できる。例えば、コピー機では、正確に揃ったコピーをとるために、ガラスプラ
テンの上に正確にきちっと書類を置く必要はない。スキャナは、曲がった書類を
スキャンした後、得られたスキャンデータの中にある、ステガノグラフィック登
録マーキングを検知する。そして、このデータは、事実上の再登録を行うために
処理され、登録マーキングが希望の位置にくるようにする。処理されたスキャン
データは、その後、静電複写ユニットに送られ、曲がりの影響が除かれたコピー
ができる。
【0286】 同じ技術が、ビデオ録画機やデジタルカメラ等に同様に適用できる。このよう
な装置が、ステガノグラフィック登録マーキングで、オブジェクトの像を造る場
合(例えば、写真)、これらのマーキングは、得られたデータの再登録の際にガ
イドとして使用でき、ずれの影響を除去する。
【0287】
【郵送される情報】
消費者へ提供されるデータは、タイムリーな場合にのみ価値があるとするコン
テキストは、数多く発生する。郵便サービスは、書類が印刷されてから、それが
受取人に最終的に配達されるまでの待ち時間のため、そのような情報には適して
いない。しかし、ベドゥープの原理により、受取人は、配達のかなり前に印刷さ
れた郵送オブジェクトを受け取ることができ、受け取り次第、それを使用して(
すなわち、ベドゥープシステムに提示して)、最新の情報を得ることができる。
このような、あるいはその他の実施形態では、ベドゥープデータによって、その
宛名人/受取人/ユーザを独自に識別できるため、ウェブサイトは、そのユーザ
用にカスタマイズされたデータを提供することができる。
【0288】 印刷広告の配送業者は、景品、返金等を受けられるデジタルトークンあるいは
クーポンを発行することによって、そのウェブサイトにアクセスしてくる、ベド
ゥープから始まった消費者に対して報奨を出すことができる。(適切なセーフガ
ードによって、例えば、1時間に一つ以上の入力をできなくして)百万人目ごと
の訪問者が、100万ペニーを勝ち取る。
【0289】
【ベドゥープ符号化クラス】
上述の実施形態は、復号化後のベドゥープデータの使用に焦点をあてていた。
そのプロセスの初期の部分、つまり符号化を検討することによって、さらなる洞
察を行うことができる。
【0290】 符号化は、様々なコンテキストで行うことができるが、3つの大まかなクラス
に分けて概念化できる。第1段階での符号化は、静的マーキングであり、書類の
デザイナー、プリプレスサービス局、広告業者等がベドゥープデータを埋め込む
。第2段階は、動的マーキングで、自動化されたシステムが、「直ちに」ベドゥ
ープデータを符号化あるいは変える。このようなシステムでは、特別にコンテキ
ストを、例えば、時間、場所、ユーザ等に合わせて、ベドゥープデータを調整す
ることができる。第3段階は、消費者のマーキングで、印刷の際にベドゥープデ
ータが書類に付加される。
【0291】 第2段階の符号化では、第1段階からは利用できない機能を実現できる。ハワ
イへの旅行情報を含んだアメリカンエクスプレスのホームページを考える。DN
Sリーフノードサーバは、あるベドゥープデータ、例えば、雑誌上のハワイの海
岸風景の写真に応答して、このページを指定する。
【0292】 実際は、あるCLASSおよびDNS IDを持つすべてのベドゥープデータ
は、UIDデータとは無関係に、このホームページへ案内される。雑誌の写真が
、特別な「ドントケア」のUIDフィールド(例えば、11111111111
1111111111111)で符号化される場合、発信元のベドゥープシステ
ム、またはベドゥープデータが通過する仲介システムに対して、そのベドゥープ
パケットのUIDフィールドに任意のデータを挿入できることを知らせる。発信
元のベドゥープシステムは、例えば、ダイナミックに構成された連続ビットを、
このフィールドに挿入することができる。これらのビットのいくつかによって、
ユーザのプロフィールを遠隔サーバに提供でき、その結果、ベドゥープの応答を
、そのユーザに対してカスタマイズすることができる。(プライバシーに関する
懸念を和らげるため、ユーザは、当然、そのような使用のための情報を前もって
承認するであろう。)
【0293】 1つの例として、ユーザが男性であれば、ローカルベドゥープシステムは、U
IDフィールドの最下位ビットを「0」にセットし、女性の場合には、それを「
1」にセットする。次の4ビットは、ユーザの年齢を16に分けた範囲(例えば
、3歳以下、4〜5、6〜7、8〜9、10〜11、12〜13、14〜15、
16〜17、18〜20、21〜24等)で示すことができる。
【0294】 その代わりに、あるいはそれに加えて、ローカルベドゥープシステムは、独自
にそのローカルベドゥープシステムを識別するのに役立つ署名データ(例えば、
システムのシリアル番号、そのシステムに固有の不変データに基づいたハッシュ
コード等)を、ドントケアUIDフィールドに詰め込むことができる。このよう
なデータを参照することによって、遠隔サーバは、同じユーザが繰り返しアクセ
スしていることを知り、それに合わせて応答を調整する(例えば、そのユーザが
以前に入力し、遠隔サーバに保存された情報を呼び出して、データの再入力が必
要なことを回避する)。
【0295】
【光入力デバイスの追加的な説明】
画像入力装置は、やがて当たり前のものになると予想される。ある種のコンピ
ュータ(例えば、Sony Vaioのラップトップ)の内蔵コンポーネントと
してデジタルカメラを備えることは、この流れの1つの兆候にすぎない。別の例
として、オンチップカメラ(camera−on−a−chip)システムがあ
る。それは、米国特許5,841,126に代表されるものであり、また、ニク
ソン(Nixon)らによる「256×256CMOSアクティブピクセルセン
サオンチップカメラ(256×256 CMOS Active Pixel Se
nsor Camera−on−a−Chip)」(IEEE J. 固体半導体
回路、31(12)巻、2046〜2051ページ、(1996)、および、フ
ォッサム(Fossum)の「CMOSイメージセンサ:電子オンチップカメラ
(CMOS Image Sensors:Electronic Camera
−on−a−Chip)」(IEEE電子装置のトランザクション、44巻、N
o.10、1997年10月)に詳述されている。さらに別の例としては、(現
在、コンピュータ増補ビジョンシステムに使用されているような)ヘッドマウン
トカメラがある。これらの、あるいはその他の画像入力デバイスはすべて、ベド
ゥープシステムでの使用に適している。
【0296】 オンチップカメラシステムは、同一チップ基板に集積されたベドゥープ検知器
ハードウェアを備えることができる。このハードウェアは、寸法、回転、これと
は異なる寸法等にかかわらず、画像データからベドゥープデータを見つけ、復号
化するように構成されている。ハードウェアにはジェスチャーによる復号化も設
けられ、その結果得られるデータは、シリアル出力バス上にパケット形式で出力
される。よって、このようなチップは、いくつかの出力、つまり(未加工の画素
形式、あるいは様々な画像フォーマットの1つの画像を示すデータストリームの
いずれかの形式の)画像データ、ベドゥープデータの(シリアルまたはパラレル
)64ビット、および復号化されたジェスチャーデータの出力を行うことができ
る。
【0297】 他の実施形態では、ベドゥープ検知器(および/またはジェスチャー検知器)
を、カメラシステムから離れた基板上に備えることもできる。
【0298】 様々なベドゥープデータフォーマットやプロトコルに対応するため、ハードウ
ェアには、様々なフォーマット/プロトコル情報を保存するRAMあるいはRO
Mを含めることができる。(これら様々なフォーマット/プロトコルは、例えば
、様々なデータペイロード長、サブリミナルグリッド、様々な符号化技術等を使
用するベドゥープシステムに適応させることができる。)ベドゥープシステムが
フレームを凝視し、取り込み/分析するので、いくつかの異なるフォーマット/
プロトコルに従って各フレームを分析して、有効なベドゥープ出力データをもた
らすフォーマット/プロトコルを見つけることができる。
【0299】
【移動可能なベドゥープセンサ】
説明したベドゥープシステムは、一般的に固定されているが、必ずしもそうで
ある必要はない。可搬式にもできる。そのようなシステムの中には、例えば、光
センサアレーを備えたパームトップコンピュータを採用するものもある。そのパ
ームトップにライブネットワークを(例えば、無線で)接続できれば、遠隔コン
ピュータを基にしているベドゥープアプリケーションを、上述のように実現でき
る。パームトップにライブネットワーク接続ができない場合、遠隔コンピュータ
に依存している、いずれのベドゥープアプリケーションも、このような通信を単
に待ち行列に入れて、パームトップが次にリモートアクセスしたとき(例えば、
パームトップが次に充電器に入れられ、インターネットアクセスを確立できるモ
デムと接続されたとき)、それらを送信することができる。
【0300】 別の例として、例えば、マウスのように机やその他の作業面を動き回ることの
できる、1Dあるいは2Dフォトセンサアレー(例えば、CCDあるいはCMO
S)を備えたベドゥープセンサがある。このようなセンサは、関連するコンピュ
ータにケーブルで接続することも、あるいは無線インタフェースを使用すること
もできる。オブジェクトがマークされているデジタルデータを読むために、周辺
機器は、アイテムの上部に配置される。(装置が符号化をその影で覆うことがあ
り得るので、内蔵された照明が必要な場合もある。)このような周辺機器のいく
つかの形式を、汎用デジタルカメラとベドゥープセンサの両方の役割をするよう
に改造することもできる。
【0301】 このような周辺機器によって多くのアプリケーションが見つかる。例えば、雑
誌や本を「読む」場合、ベドゥープセンサの前で、オブジェクトを空中に保持す
るよりも、読む対象になっているオブジェクトの「上に」ベドゥープリーダーを
置く方が、より直感的である。例えば、雑誌のページ等の中に(様々な記事、広
告等に対応させて)異なる符号化がなされた、いくつかのベドゥープセクション
があり、希望のベドゥープ符号化セクションが読込まれることをユーザが確認し
たいときは、これが特に有用となる。
【0302】 インターネットブラウザの「ブックマーク」のパラダイムは、例えば、一つ以
上のページの紙の上に符号化されたベドゥープデータのように、紙のブックマー
クで補われる。特定のブックマークの付いた行き先にブラウザを案内するため、
対応するベドゥープデータでマークされたページ(または、その一部分)の上に
周辺機器を置くだけである。ユーザは、タイル状に集まった郵便切手サイズの領
域からなる「マップ」を印刷する。領域それぞれが、お気に入りのウェブの行き
先を示している。
【0303】 このようなマップは、マウスパッドの上に印刷される。実際に、前もって符号
化されたある種のマップの付いたマウスパッドは、販売促進の材料として適して
いる。会社が、そのようなマウスパッド上に家族写真を印刷することを提案する
ようにしてもよい。写真あるいはパッドのテクスチャに符号化されているのは、
ユーザの机の上で、この方法によってアクセスできるよう料金を支払ったウェブ
サイトのアドレスである。
【0304】 このような、あるいは他のコンテキストでは、上述したジェスチャー入力の概
念には、センサと符号化オブジェクト間の相対的な動きが必要であることが分か
る。上記の例のほとんどにおいて、センサは固定式であり、ジェスチャーについ
ては、オブジェクトを動かすことで達成された。当然、センサが(例えば、マウ
スあるいは携帯電話のように)移動可能であれば、センサを動かすことによって
、ジェスチャーによる動きを有効にできる。
【0305】 上述の構成の中の特別な一実施形態として、インテリアイ(IntelliE
ye)技術を使ったマイクロソフト社のインテリマウス(IntelliMou
se)の改良版がある。その装置は、様々な検知器と処理回路でIC上に集積さ
れた多エレメント光センサを含み、短い焦点距離の画像レンズとLED光源(以
下に述べるように、すべてアジレント(Agilent)から入手可能)とが連
動して動作する。その回路は、センサの視野を横切るパターンの動きを追跡し、
それによって、マウスの動きを推測する。そのマイクロソフトの製品は、1秒間
に1500個のデータセットを収集し、これは、現在のアプリケーションで一般
的に必要とされているよりも、非常に高いフレーム速度である。このような実施
形態の中には、マウスの機能とベドゥープ画像センサの機能を組み合わせたもの
もある。
【0306】 このようなマウスのような周辺機器では、従来のマウスに一般的に備えられて
いるボタンや位置感知機能を省略することができ、マウスのセンサ部分の下の小
さな範囲に対応するデータフレームを生成する、机の方を向いている簡単なパー
ムカメラを与える。しかし、より一般的には、周辺機器は、従来のマウスのボタ
ン、ローラホイール、および/またはX/Y位置感知構成を含み、ボタンとデー
タ入力の位置フォームを、ベドゥープアプリケーションとのやり取りに利用する
ことができる。
【0307】 センサによって集められた光データは、周辺機器のプロセッサ内で処理されて
、ステガノグラフィック符号化された2進のベドゥープデータをそこから抽出す
ることができる。または、この処理の負担は、関連するコンピュータシステムに
負わせ、周辺機器によって、単に、生のセンサデータを、システムに対して出力
される連続フレームの画像データにするための処理およびフォーマットをする。
【0308】 上述したタイプのスキャン用周辺機器は、一般的に、関連するホストシステム
に有線で接続されるが、勿論、無線によるリンク(例えば、ラジオ、赤外線、超
音波等)も使用でき、ユーザは、ケーブルによる制約から開放される。
【0309】
【ハンドスキャナの追加的な説明】
以上紹介した概念を詳しく説明するため、以下のパラグラフでは、特に、ヒュ
ーレットパッカード(Hewlett−Packard)のキャプシャ(Cap
Share)920をモデルとするハンドスキャナについて詳述する。そのスキ
ャナは、例えば、透かし、バーコード、OCR等、いずれのタイプの識別子にも
使用できるように構成される。
【0310】 読者はHPキャプシャの仕組みに精通しているものとする。このような情報は
、技術文献として出版されており、例えば、アレン(Allen)、ロス(Ro
ssR.)らによる、「フリーハンド画像捕捉処理(Processes fo
r Freehand Image Capture)」(HPキャプシャテクノ
ロジー、イメージングサイエンス&テクノロジーPICS会議、43〜46ペー
ジ、2000年3月26日)がある。キャプシャスキャナは、光センサ追跡用エ
ンジンアセンブリを使用している。これは、部品番号HDNS2000(ICセ
ンサチップ)、HDNS−2100(ライトパイプつきレンズ)、HDNS−2
200(LEDクリップ)、およびHLMP−ED8O(639nmLED)か
らなり、これらの使用法については、アジレント(Agilent)アプリケー
ションノート1179に詳述されており、すべてカリフォルニア州パロアルトに
あるアジレントテクノロジーズより入手できる。
【0311】 図13に示すように、キャプシャスキャナ210は、CPU212、メモリ2
14、リニアCCDアレー216、第1および第2の2D CCDアレー218
a,218b、(LCDスクリーンと関連ボタンを含む)ユーザインタフェース
220、補助装置224へのインタフェース222(例えば、シリアルポートと
IRDAポート/トランシーバ)を機能上含んでいる。特に図示していないが、
各CCDセンサは、撮像するオブジェクトを照らすための関連LEDシステムを
持っている。
【0312】 キャプシャスキャナは、インタフェース222へ無線インターネットインタフ
ェースを提供することで機能強化され、これにより、装置210とインターネッ
ト間の直接通信が可能になる。
【0313】 リニアセンサ216は、従来の方法で動作し、(最大毎秒16インチの瞬間ス
キャナ動作速度で動いても、高精度スキャンを行える)約18メガビット/秒の
ピクセルデータ速度のスキャナにおいて、画像についての連続してまっすぐにな
っていないラインスキャンを行う。
【0314】 リニアセンサに隣接して、2つの2D CCD218a,218bを離して配
置し、それらを使用してスキャナの動きを追跡する。これらのCCDによってス
キャンされる領域をIR光で斜めから照らして、微細な媒体表面の特徴を強調す
る。CPUは、それぞれのCCDにより検知された表面の特徴のパターンを認識
すると、あるフレームと次のフレームにおけるパターンの動きを追跡して、2台
のCCDの動きを識別する。2台のCCDの動きを知ることによって、スキャナ
自身の動きも分かる。このスキャナの動きについての情報を使って、リニアスキ
ャナアレーより得た、まっすぐになっていないスキャンデータを、均一なスキャ
ンラインの間隔を持った複合画素データに再マップ化する。この再マップされた
データが、主としてエンドユーザあるいはアプリケーションに提供される最終的
なスキャンデータとなる。
【0315】 リニアアレーおよび2D CCDアレーの寸法決定(サイジング)は、設計者
にまかされている。4インチのスキャン区画に600dpiのラインスキャン解
像度が要求される場合、2400素子のリニアCCDが使われる。2つの2D
CCDの大きさは、一般的に小さく、例えば、0.25インチ×0.25インチ
の口径を持つ。CCD素子の間隔は、追跡する表面の特徴の大きさに基づいて選
択される。
【0316】 メモリ214は、RAMとROMの両方を含む。RAMは、生データの保存と
最終結果の保存のどちらにも使われる。ROMには、スキャナのオペレーティン
グシステム、パターン照合およびデータ処理のアルゴリズム、および、その他の
プログラムコードが格納される。
【0317】 図示した実施形態によれば、透かしデータに対する、最終結果としての(再マ
ップ後の)スキャンデータを検査するための指示も、ROMコードに含まれる。
特別な実施形態では、これを2段階のプロセスで行う。最初に、CPUによって
最終結果のデータを審査して、そのデータに、透かしの入ったデータに関連する
何らかの顕著な特徴が存在するか(例えば、米国特許5,862,260に詳述
されている校正用信号の存在)を判断する。そのような特徴があれば、より計算
処理が強化された、透かし復号化アルゴリズムを実行する。このような2段階プ
ロセスで透かし情報をチェックすることによって、明らかに透かしを持たない画
像データから透かしを抽出しようとして、CPU時間が無駄に使われることがな
くなる。
【0318】 実施形態の中には、生のスキャンデータが処理され、最終形式に再マップされ
る度に、ユーザの介在なしで透かし処理を動作させるものもある。他の実施形態
では、ユーザインタフェース220を介して入力されるユーザコマンドに応答し
て、透かし処理が呼び出される。さらに別の実施例では、関連する補助装置22
4(例えば、遠隔のパーソナルコンピュータ、遠隔のサーバコンピュータ、専門
のインターネット機器等)からスキャナへ提供されるコマンドに応答して、透か
し処理が呼び出される。
【0319】 実施形態の中には、透かしペイロードデータが検知される度に、復号化された
透かしペイロードデータが、関連する補助装置に送られるものもある。他の実施
形態では、補助装置224が最初にそのデータを要求しない場合には、そのデー
タは送信されない。このような補助装置からの要求は、補助装置で実行されるソ
フトウエアプログラムによって、例えば、APIコールを介して行われる。
【0320】 スキャナによって復号化された透かしは、スキャナのLCD表示220によっ
てユーザに示すことができる。または、スキャナが、復号化された透かしを遠隔
装置224へ転送し、その後、その遠隔装置が、本明細書の他の個所で詳述した
ように、ユーザへの表示のために補足データによって応答する。
【0321】 実施形態の中には、2D CCDの218a,218bが得た情報を使用して
、CPUへ提供する情報を増強することで、透かしの検知/復号化プロセスを支
援するものがある。2Dセンサは、例えば、リニアCCDアレーからのIDデー
タを最終形式へ再マップ化することに関連した遅延時間なしに、即座に2D情報
を提供する。即時に提供された、この2D情報を分析して、校正用信号が存在す
るかを確認する。その結果、おそらく最終データの中にある校正用信号の分析を
短縮あるいは回避できる。
【0322】 2Dデータは、画像処理する下地のテクスチャを特徴付けるのにも使用できる
。下地のテクスチャを知ることで、CPUは、特定の環境に最も適合するように
、フィルタ処理あるいはその他の透かし強調/画像強調ステップを実行できる。
【0323】 2Dデータによって、CPUは、最終的なスキャンデータ中にあるラインスキ
ャンデータの様々な部分の相対的な品質を判断することもできる。図14におい
て、オブジェクト120は、弧を描いて動くスキャナ210によってスキャンさ
れて、生のスキャンデータ228の連続する線が生成される。この弧の構成は、
(モーション符号化器として機能する)2つの2D CCDが集めたデータによ
って明らかになる。(A領域のように、)連続する線が互いに近接しているとこ
ろでは、生のスキャンデータは、より高解像度(相対的に「オーバサンプリング
」)になる。逆に、(B領域のように、)連続する線が離れているところでは、
生のスキャンデータは、より低解像度(相対的に「アンダーサンプリング」)に
なる。微妙な透かしデータに対する選別あるいは分析では、CPUは、まずA領
域を見るように指示される。その理由は、この領域の生データの品質が高いこと
から、それが、使用可能な透かし情報を含んでいる可能性が高いからである。(
実施形態の中には、データが最終形式に再マップ化されるのを待つよりは、むし
ろ、生のスキャンラインデータを参照することによって、透かしの選別および/
または検知処理を行うものもある。)
【0324】 2つのCCD218a,218bは、様々な双眼的な処理(binocula
rl processing)を行うことで、リニアスキャンデータを強調し、
あるいは、より知的な処理を可能にする。例えば、スキャンされている画像が、
完全に平面的な(例えば、長方形の)信号を伝達しない場合を考える。下地がひ
ずんだり、画像が曲がった状態で印刷されたり、その他の変形が起こり、それに
よって、限度を越えて方向/寸法が変わる画像が生成される。その1つの例を図
15に示す。この図には、(説明を明確にするため、ここでは、明らかなグリッ
ドとして示される)透かし校正用信号が描かれている。2つの2D CCD21
8a,218b各々は、異なる方向を向いた校正用信号を感知する。離して配置
した2つのCCDによって感知されたデータの差分を参照することで、CPUは
、中間点における寸法、回転、あるいは他の画像変形を推測し、そのようなひず
みを相殺するために、スキャンデータを補正することができる。
【0325】 このような補正は、必ずしも透かし校正用信号に基づく必要はない。離して配
された2つの点における、その他の光学的な感知による属性を使って、中間位置
における、同一のあるいは関連する属性を推測することで適切な補正が適用され
るようにしてもよい。
【0326】 離して置かれた2つのセンサ218は、スキャナから、撮像するオブジェクト
までの距離を光学的に2点から決定する。図16を考える。ここでは、離して置
かれた2つのCCDセンサ218a,218bを有するスキャナ10を図示して
おり、ひずんだオブジェクト232(例えば、反った紙の下地、飲み物の缶のよ
うに湾曲したオブジェクト)を撮像する。例示した第1のCCD218aは、非
常にはっきりした表面テクスチャ画像を検知し、一方、第2のCCD218bは
、第1のCCDと似たような画像を検知するが、それはローパスフィルタを通し
たようにぼけている。CCD218aの下に位置するオブジェクト232の一部
がスキャナのすぐ隣りにあり(さらに、リニアCCDアレー216の近傍にも接
している)、それに対して、CD218bの下にあるオブジェクトの一部は、ス
キャナから幾分、間隔を空けて配置されているということを、CPU212に対
するソフトウエア命令によりスキャナが認識するようにする。
【0327】 リニアセンサアレーの様々な部分から、オブジェクト232の間隔についての
情報を得ることによって、リニアスキャナによって集められたデータに確実に補
正を行うことができる。透かしを検知する場合、CPUは、オブジェクト232
から離れたリニアスキャナ216の端部からのデータには、重要な高周波数の情
報が欠けていることを認識する。多くの透かし検知アルゴリズムでは、CPUは
、リニアスキャナのこのような部分からのデータを無視することができる。それ
によって、必要な高周波数成分を持つ画像データ部分に焦点をしぼり、より信頼
できる結果を、より迅速に生成することができる。
【0328】 他の透かしシステムでは、2つの透かしが存在する場合もある。1つは、高頻
周波数画像成分に依存して伝達されたものであり、もう1つは、その大部分を低
周波数画像成分で符号化された(すなわち、わずかに焦点がずれてオブジェクト
が撮像された状況を見越して符号化された)ものである。リニアスキャンデータ
に高周波数成分が少ないことを認識すると、低周波数の透かしデータのみを探す
ようにCPUをプログラムすることができる。
【0329】 スキャナ210は、透かし復号化だけでなく、バーコードの復号化をも行うこ
とができる。CPU212によって、生の、あるいは最終的なスキャンデータに
対して、従来のパターン認識アルゴリズムを適用することができる。一旦、パタ
ーンが識別されると、公知のバーコードアルファベットを適用することによって
、簡単に復号化ができる。透かしの場合と同様に、自発的に、あるいはユーザ/
補助装置コマンドに応答して、バーコード復号化を行うことができる。同様に、
復号化されたバーコードデータは、検知されたときはいつでも、あるいは補助装
置の問い合わせに応答して、補助装置に提供できる。2Dデータも同様に、バー
コード検知/復号化プロセスにおける支援を目的として、CPUに提供される情
報を増強するために使うことができる。
【0330】 同様に、2つの2D CCDの使用に関連している上述した利点を、バーコー
ドのコンテキストにおいても同じように適用できる。
【0331】 上述したように、一旦、画像データから識別情報が抽出されると、インターネ
ットリンクは、その情報に基づいて、補足情報、電子商取引の機会等を提供する
ことができる。多くの実施形態では、スキャナUI220を使って、例えば、U
I表示画面にHTML命令を表示させるソフトウエア命令によって、この補足情
報をユーザに提供できる。インターネットへつなぎ直すときにも、このUI制御
(例えば、ボタン)を同様に使って、ユーザ命令やコマンドを受け取ることがで
きる。
【0332】
【ベドゥープ装置としての携帯電話;GPS受信機】
ベドゥープ技術は、(モトローラ(Motorola)、ノキア(Nokia
)、クアラコム(Qualcomm)、および、その他で製造される)携帯電話
機のような携帯電気通信端末に組み入れることができる。このような電話機は、
1Dまたは2Dの画像センサを備えることができ、そのセンサからの出力は、電
話機内のベドゥープ復号化回路に送られる。この復号化回路は、電話機のメイン
CPUに、あるいは、ベドゥープ機能の専用処理回路にもなることができる。(
この場合も、他の実施形態と同様、復号化は、専用のハードウェア、汎用CPU
で実行される復号化ソフトウエア等によって行うことができる。)
【0333】 携帯電話機は、ベドゥープ動作に都合の良い、多くの機能が既に装備されてい
る。その1つとして、携帯電話機は、一般的に、文字あるいは図形情報を表示す
るLCDあるいは似たような画面を持っており、さらに、画面に表示されたメニ
ューオプションから(例えば、カーソルを動かすことによって)選択をするため
のボタン、あるいはその他の制御部も持っている。さらに携帯電話機は、当然で
あるが音声入力および出力デバイス(すなわち、マイクおよびスピーカ)を有す
る。さらに、携帯電話機がデータを送信するためのプロトコルは、その携帯電話
機を識別するためのデータを含んでいるため、このようなデータを別途、符号化
する必要がない。そして、携帯電話機は、当然、遠隔のコンピュータシステムへ
準備完了リンクを張る。まとめると、このような携帯電話機の性能は、完全装備
型のデスクトップコンピュータシステムの性能に匹敵する。よって、本質的に、
本明細書の他の個所に詳述されているすべてアプリケーションは、携帯電話機の
ベドゥープシステムを使用して実現することができる。
【0334】 他のベドゥープシステムと同様、携帯電話機は、ベドゥープデータを感知する
と、局所的にそのデータに応答するか、あるいは、携帯電話ネットワークを介し
て、そのデータを、その処理のために遠隔システム(または、コンピュータネッ
トワーク)へ転送する。
【0335】 局所的に(すなわち、その電話内で)実行されるアプリケーションの1つは、
対応する電話番号をダイヤルすることである。実施形態の中には、電話番号がそ
のまま、ベドゥープデータペイロードの一部として符号化されるものもある。そ
の他、電話番号が電話機内のメモリに保存され、ベドゥープデータより復号化さ
れた識別子に基づいて見出しを付けるものもある。
【0336】 遠隔で扱うことのできる動作の種類は、事実上、無限である。その中のいくつ
かは、ユーザとのやり取りを必要とする。例えば、遠隔システムは、まず、画面
上においてユーザにオプションメニュー(例えば、購入、買い物リストに加える
もの、サンプルの請求、メモ用紙書き加えるもの等)を提示して応答する。そこ
で、ユーザは、さらなる入力(電話機上の1つあるいはそれ以上のボタンを操作
することによって、あるいは電話機内の音声認識サブシステムに声による指示を
与えることによって等)を行って応答する。このとき、さらに入力したデータが
電話機から送られ、要求されたアクションが実行される。その以外の動作は、ユ
ーザとのさらなるやり取りは不要であり、対応するアクションを即座に実行する
【0337】 今、説明した構成では、電話機の内部にベドゥープ復号化機能を含んでいたが
、他の実施形態では、画像データを電話機から転送して、遠隔地で復号化を行う
ことができる。
【0338】 人物の位置を追跡できるようにし、それに従って、連絡先情報を更新できるよ
うにするものとして、先にGPS受信機に言及した。GPS受信機は、ベドゥー
プのコンテキストの中に他の多くのアプリケーションを見つけることができる。
例えば、動作を実行する者の位置に基づいて、ベドゥープシステムへの応答を調
整し、あるいは変えることができる。例えば、ユーザが、ドミノ(Domino
’s)のペパロニピザミールに対する新聞の折り込み広告あるいはクーポンを、
GPSを搭載した携帯電話機のベドゥープセンサに提示すると、そのGPSデー
タは、ベドゥープデータに符号化され、ドミノのベドゥープサーバへ送られる。
サーバは、そのGPSデータを参照して、最も近いドミノのフランチャイズの位
置を認識し、そのフランチャイズ加盟店に注文を転送する。フランチャイズ加盟
店は、順番に、(携帯電話機からの電話番号データを参照して)ユーザに電話を
かけて注文を確認し、追加の希望があるか尋ね、最終的な値段を知らせ、配達先
の住所を聞くことができる。(後半のステップは、省略できる。つまり、フラン
チャイズ加盟店は、GPSデータを使用して、例えば、シカゴのナブテック(N
avTech of Chicago)を通じてライセンスを受けた地図データ
から、対応する通りの住所を知ることができる。)
【0339】 電話機から携帯電話ネットワークへ、ベドゥープデータ、GPSデータ、携帯
電話識別用データを伝達するためのプロトコルは、様々な形式をとることができ
、このようなシステムの設計は、当該分野の専門家には明らかである。ある実施
形態では、いくつかの携帯電話機が、プロトコルによって電子メールあるいはイ
ンターネットアクセスを受けているときのそのプロトコルは、ベドゥープデータ
およびGPSデータを伝達するよう、さらに改造される。電話機識別データを伝
達するためのプロトコルは、既に確立されている。そこで、携帯電話ネットワー
クによりベドゥープデータが受信されると、そのデータはパケットの形式にされ
る。それは、同一のパケット構造の中にGPSデータと電話データを組み入れる
か、あるいは、そのようなデータを、ベドゥープパケットが添付された個別パケ
ットの形式にすることによって行われる。
【0340】 携帯電話機に画像センサを備えることで、他の機能も実現できる。その1つは
、静止あるいはビデオ画像を取り込むことである。このような画像データを(一
般的にMPEG、JPEG等のような不可逆的プロセスであって、専用ハードウ
ェアCODECで行うもので)圧縮し、音声データとともに送信することができ
る。このような電話機の画面も同様に、到来する画像あるいはビデオデータを表
示するのに使うことができる。
【0341】 携帯電話機内の画像センサができる別の機能として、その電話機が通話を許可
する前におけるユーザ認証がある。これは、例えば、レチナール(retina
l)スキャニングあるいはその他の光学的に感知した計量生物学(バイオメトリ
クス)によって行う。このような計量生物学による多くの認証技術が知られてい
る。
【0342】 携帯電話機のベドゥープセンサは、常に携帯電話ネットワークと通信状態にあ
るわけではない。電話機は、セルサイト圏外にあったり、あるい、RFリンクが
確立されていない動作モードにある場合もある。そのような場合、電話機によっ
て感知され、遠隔で扱われるべきベドゥープデータはどれも、電話機の内部で局
所的に格納され、次に通信が確立されたときに携帯電話ネットワークに送信する
ために、待ち行列に入れられる(いわゆる、「蓄積転送」の形をとる動作である
)。
【0343】
【カタログ広告】
携帯型スキャナの形態は、今しがた説明したタイプであっても、その技術分野
で知られている他のタイプのものでも、カタログ広告とのやり取りするのに便利
な方法を提供する。例えば、エルエルビーン社(L.L.Bean,Inc.)
、あるいは、ランズエンド(Lands End)からの従来の紙のカタログを
想像されたい。カタログ内の各画像は、そこに示された製品(および、必要な場
合はメーカ等)を識別するコードによってベドゥープ符号化される。カタログに
ざっと目を通しているユーザは、興味のある製品を見ると、その写真の上にスキ
ャナを置く、(そして、オプションとしてボタンを押すか、あるいは別の方法で
、さらなるプロセスを起動する信号を送る必要がある)。スキャナは、ベドゥー
プデータを検知し、それを関連するコンピュータへ(オプションとして、その消
費者を識別するデータを付けて)転送する。コンピュータは、業者によって保守
される遠隔のサーバコンピュータにポーリングすると、スキャンされた画像に示
された品物に対応するデータが返される。この返信データには、入手可能なサイ
ズを示すデータ、入手可能な色を示すデータ、様々なスタイルを示すデータ、各
品物の在庫があるかどうかを示すフラッグビット等を含めることができる。この
返信データは、一般的には、表示装置上に、あるいはその代わりに耳で聞ける方
法で、消費者に提供される。
【0344】 消費者の体の寸法(ウェストサイズ、股下丈、首回りサイズ等)は、業者のサ
ーバコンピュータのところにある、ローカルコンピュータか、あるいは、第三者
サービスプロバイダのコンピュータのユーザプロフィールの中に保存されている
ことが望ましい。これによって、システムは、ユーザに提供するデータをカスタ
マイズできる。例えば、首回りが16インチで、袖の長さが34インチの表示さ
れたシャツのみについて、色のオプションや入手の可能性を示すことができる。
【0345】 必要であれば、携帯型入力装置(ボタン、あるいはジェスチャー等)、あるい
は、その他の入力装置を使って、色やスタイルのオプションから、ユーザが選択
を行うことができる。または、その品物については、それ以上の詳説が必要ない
場合もある。いずれの場合も、希望の製品が十分に特定されると、ユーザは、シ
ステムに注文の信号を送ることができる。支払いと出荷の詳細については、その
技術分野では公知の様々な方法のいずれかでまとめることができる。例えば、ク
レジットカード番号に請求したり、業者に保管されている住所に出荷することで
可能である。
【0346】
【収益の分配】
消費者が、ベドゥープ符号化されたオブジェクトをセンサに提示し、それによ
って確立されたリンクで、製品あるいはサービスを購入するとき、その取引から
の収益は、取引を可能にした関係者で分けることができる。ベドゥープ符号化さ
れた雑誌広告の場合、その関係者の中には、(1)その広告に使用されているア
ートワークを作成した写真家あるいはグラフィックデザイナー、(2)創造的な
才能で、この広告をもたらした広告代理店、(3)消費者が、この広告に出会っ
た雑誌の出版社、(4)消費者とベンダー間の輸送チャネルを提供したサービス
プロバイダ、(5)最終的にベドゥープデータをベンダーのウェブサイトにリン
クを張ったサーバを保守していたサービスプロバイダが含まれる。
【0347】
【ギャンブルのアプリケーション】
世界中にあるカジノが、不正行為を阻止するために、毎年かなりの策を取って
いる。これを受けて、遊びや賭けに使われるゲーム用のカードとチップを、電子
透かしで符号化し、安全強化に使える。このアプリケーションを機能させるには
、ゲーム用のカードとチップを、各カジノ、ゲーム、カードデッキ、および/ま
たは額面に特有のデータで符号化する。その際、ゲーム用テーブルの上に設けら
れたカメラを使って、そのカードやチップの情報を読み取る。カードからの情報
は、安全警告、または、以下の方法による疑わしい行為を記録に残すために使う
ことができる。
【0348】 (ブラックジャックのような)カードゲーム用のテーブルの上に配されたカメ
ラは、そのカードの裏に符号化されたデータを読み、それらのカードの信憑性と
額面を判断する。つまり、カードが配られた後、現在使用中のデッキの一部では
ないカードに印をつけることによって、あるいは、そのプレーヤに配られたカー
ドとは異なる額面のカードが分かるように印をつけることによって、カードを取
り替えようとする者を、カメラは捉えることができる。カードが配られた後に、
プレーヤがカードを取り換えようとすると、カメラ内の透かし読取器は、その不
正行為の安全性に対する警告を行う。
【0349】 さらに、カードに符号化されたデータを使用して、そのテーブルでの勝者を追
跡できる。もしディーラとプレーヤが共謀していれば、そのプレーヤには、勝つ
カードが定期的に、決められて(そのディーラによる巧妙なシャッフルに基づい
て)配られる。配られたカードのパターンと額面を見ることによって、あるプレ
ーヤが平均よりはるかに高い確率で勝っているかを判断できる。ここでも同じよ
うに、保安要員は、疑わしい行為を警戒する。
【0350】 チップを使用するゲーム(勿論、カードゲームに限らない)用のテーブルの上
に配されたカメラは、チップの中の透かしを見つけるようにプログラムができる
。適切な透かしを含んでいないチップは、チップが偽物であるかもしれないこと
知らせる信号を送ることができる。別の状況では、ゲームが始まった後のチップ
のどんな取り替えにも気が付くように、チップがテーブルに置かれた時点で、そ
のチップの額面を判断する。
【0351】 前述の原理は、監視されるオブジェクトを識別するために、電子透かし技術を
採用している監視および見張りシステムに、さらに広く適用できる。
【0352】
【パートII】
既に述べたが、以下の開示では、印刷媒体を電子的なコンテンツにリンクさせ
る1つの特定アプリケーションに焦点を絞っている。しかし、繰り返し言うが、
この技術はそれほど限定されたものではなく、一般的には、(物理的な、あるい
は電子的な)オブジェクトを、対応するネットワークリソースあるいはローカル
リソースにリンクさせるシステムと考えてよい。
【0353】 以下に詳述する技術についての典型的なアプリケーションによれば、電子透か
しを使って、雑誌の広告や記事、ダイレクトメールクーポンあるいはカタログ、
銀行のキャッシュカードあるいはクレジットカード、名刺といった印刷媒体の中
に複数ビットの識別子を加える。この識別子は、ユーザの演算装置内のソフトウ
エアで読み取られ、遠隔データベースに転送される。このデータベースは、識別
子に対応するURLを特定し、そのURLをユーザのコンピュータへ戻す。それ
によって、ユーザのコンピュータ上のブラウザが、URLで特定されたホームペ
ージを表示できるようにしている。このホームページは、印刷媒体によるよりも
、よりタイムリーおよび/または大規模に付加情報やサービスを提供できる。こ
のような構成によって、需要者は、効率的にインターネットのナビゲーションや
アクセスができ、広告主には、広告を見た者と電子商取引の販売時点とをリンク
する効果的な手段が提供される。
【0354】 詳細な説明に入る前に、本発明の技術を部分的に使用した大規模システムの概
略を示した方が参考になるであろう。図1に示すように、この大規模システムは
、登録、埋め込み、検知、応答という、基本となる4つのプロセスからなる。
【0355】 登録プロセスは、オブジェクトにIDを割り当て、そのIDを、対応する動
作や応答に関連づけるプロセスである。さらに、登録者の氏名および/または団
体、商品名、オブジェクトの記述、オブジェクトが見つかるコンテキスト(雑誌
、書籍、オーディオトラック等)等を記録するステップが含まれる。
【0356】 埋め込みプロセスとは、デジタル識別子(例えば、ペイロード内のシリアル
番号を伝達する透かし)を有するオブジェクトを符号化するプロセスである。
【0357】 検知とは、埋め込みと相補的な動作、すなわち、オブジェクトよりデジタル
識別子を認識するプロセスである。
【0358】 応答は、認識された識別子をもとに処置を講じるプロセスである。 真ん中にある2つのステップ、つまり、埋め込みステップと検知ステップは、無
数にある公知技術を使用している。それらの技術には、一次元(1D)バーコー
ド、二次元(2D)バーコード、磁気インク文字認識(MICR)、光学式文字
認識(OCR)、光学式マーク認識(OMR)、高周波識別(RF/ID)、デ
ータグリフィス、有機トランジスタ、磁気ストライプ、メタデータ、ファイルヘ
ッダ情報、UV/IR識別子、その他、複数ビットのデジタルデータを電子的あ
るいは物理オブジェクトに関連づけるための機械可読しるしおよび技術が含まれ
る。詳細な実施例では、一例に過ぎないが、透かし技術を使用している。
【0359】 図2に示すように、実施例に係るシステム10は、発信側装置12、ルータ/
サーバ14、製品ハンドラ16、登録データベース17、一つ以上の遠隔リソー
ス18を含む。
【0360】 発信側装置12は、例えば、携帯電話、携帯情報端末(例えば、パームパイロ
ット)、パーソナルコンピュータ、バーコードスキャンシステム等、多数の異な
る形態をとることができる。説明の都合上、本実施例では、装置12としてパー
ソナルコンピュータを例にとって説明する。
【0361】 装置12は、オブジェクト20とやり取りをする。このオブジェクトは、電子
的であっても、そうでなくてもよい。電子的なオブジェクト20には、コンピュ
ータファイル、オーディオ、ビデオ、あるいは静止像という表現(例えば、ファ
イル、あるいはストリーミング形式)等が含まれる。非電子的オブジェクトには
、新聞、雑誌のページ、ポスター、製品の包装、イベントのチケット、クレジッ
トカード、紙幣等が含まれる。非電子的オブジェクトはまた、スピーカで再生さ
れる音も含む。
【0362】 装置12(図2)は、非電子的オブジェクトとともに使用された場合、一般的
に何らかのセンサあるいはトランスデューサ22の形態を含み、そのオブジェク
トに対応した電子的な信号あるいはデータを生成する。この例には、(スチール
カメラあるいはビデオカメラ、フラットベッドスキャナ、マウス、あるいはその
他、いずれかの一部としての)CCDあるいはCMOSベースの光学センサ、マ
イクロフォン、バーコードスキャナ、RF/IDセンサ、磁気ストライプ読取装
置等が含まれる。この場合、センサ22は、対応するインタフェース電子回路2
4に結合され、その回路がデバイスドライバソフトウエア26に結合され、そし
て、そのソフトウエアが一つ以上のアプリケーションプログラム28に連結され
る。デバイスドライバソフトウエア26は、ソフトウエアインタフェースとして
機能し、(例えば、内容とフォーマットを標準化して、アプリケーションプログ
ラミングを容易に行えるようにするAPI命令を介して)アプリケーションプロ
グラム28と比較的高レベルの通信を行ったり、インタフェース電子回路24と
比較的低レベルの通信を行う。
【0363】 詳細な実施例では、オブジェクト20は、複数ビットのオブジェクト識別子を
伝達するステガノグラフィ透かしによって符号化された雑誌広告である、と考え
ている。この透かしは、人間の目には見えないが、コンピュータ解析では検知で
きる方法で、広告画像に隠されている。この解析は、透かし検出器30で行う。
【0364】 透かし検出器30は、図1のシステム内の様々な異なる場所に組み込むことが
できる。一般的に、この検出器は、発信側装置12内の、例えば、デバイスドラ
イバソフトウエア26に、あるいは、検出した透かしをもとに、外部リソースに
リンクするよう機能するアプリケーションソフトウエア28cに組み込まれる。
また、他の場所、例えば、インタフェース電子回路24のハードウエア内、本装
置に関連するオペレーティングシステム内、あるいは、装置12の外部に組み込
んでもよい。システムには、その中の様々な場所に複数の透かし検出器を組み込
んだものもある。
【0365】 図示したシステムでは、デバイスドライバ26内に透かし検出器が組み込まれ
ている。この検出器の機能は、透かしに関連する機能に特化された一つ以上のA
PIを介して、アプリケーションプログラム28cが使用できるようになってい
る。機能の1つとして、オブジェクト20から透かしデータのペイロードを読み
出す機能がある。
【0366】 ここで説明するアプリケーション28cは、ソフトウエアプログラムであり、
一つ以上のリンク32(例えば、インターネット)を介して、装置12からルー
タ/サーバ14へ透かしデータを伝送するよう機能する。アプリケーションプロ
グラム28cはまた、通信リンク32より情報を受信し、それをユーザに提供す
る(あるいは、その情報を使用する)。
【0367】 ルータ/サーバ14は、一つ以上のCPU、メモリ、ディスク、I/Oポート
を含む大容量のコンピュータである。当業者にはよく知られていることであるが
、ディスクは、データとともに、オペレーティングシステムのソフトウエアとア
プリケーションプログラムを格納し、それらは、CPUの必要に応じてメモリに
転送される。ルータは、基本的には、アプリケーション28cと製品ハンドラ1
6間の仲介役として機能する。後述するようにルータは、アプリケーションから
の要求を受け、それらをトランザクションログ15に記録し、そして、適切な製
品ハンドラに渡す。
【0368】 以下に詳述するように、ハンドラ16は、特定の透かしペイロードに従って応
答する。この応答は、製品ハンドラによって直接、装置12へ送られたり、ある
いは、ハンドラが、遠隔リソース18(例えば、データリポジトリ、あるいはサ
ービスプロバイダ)と通信を行って応答する。
【0369】 前者の場合、ハンドラ16は、(データベース17を使用して)透かしに対応
するURLを識別し、そのURLをアプリケーション28cに返す。その後、ア
プリケーション28cは、そのURLを装置12内のウェブブラウザ28bに渡
し、そのURLで識別されるインターネットサイトにリンクを張る。あるいは、
ハンドラが、ローカルに格納されたデータ(例えば、オーディオあるいはビデオ
、あるいはソフトウエアの更新)を有するようにして、それを透かしに応じて装
置12へ送ってもよい。
【0370】 後者の場合、ハンドラ16は、装置12に直接、応答しない。その代わりハン
ドラは、遠隔リソース18と通信をして応答する。この通信は、遠隔リポジトリ
に透かしメッセージの受領を記録するような、できる限り簡単なものにすること
ができる。あるいは、その後の取引を考慮に入れて、遠隔リソースに対して装置
12(あるいは、そのユーザ)の認証を行うようにしてもよい(例えば、通信が
、オンライン契約あるいはデジタル権利管理トランザクションの一部をなしてい
る)。あるいは、通信によって遠隔リソースに要求を出し、装置12あるいは他
の宛先にデータあるいはサービスを返して、(例えば、FTPファイル転送を起
動したり、あるいは透かしによって識別された曲目選択をユーザのパーソナル音
楽ライブラリにダウンロードするよう要求したり、あるいは装置12にインスト
ールされたソフトウエアを更新する)。
【0371】 他の場合として、上記2つのケースを組み合わせてもよい。例えば、ハンドラ
16が装置12へデータを返すとともに、遠隔リソース18と通信を行うように
してもよい。
【0372】 場合によっては、ハンドラ16(あるいは、遠隔リソース18)により装置1
2へ返された応答によって、装置12がさらにアクションを起こすようにしても
よい。例えば、装置12へ返された応答が、装置12にインストールされたウイ
ンドウズメディアプレーヤを立ち上げる要求とともに、ウインドウズメディアオ
ーディオファイルを含むようにしてもよい。(URLを指し示すブラウザを立ち
上げることが、このようなアクション起動の他の例となる。) ここで説明する製品ハンドラ16は、一般的には、ルータ14と同じハードウ
エア構成要素、例えば、CPU、メモリ等からなる。図2には、1つの製品ハン
ドラしか示していないが、いくつかのハンドラを同じ場所に配したり、あるいは
地域分散型にして、システムがそれらを含むようにすることもできる。様々なハ
ンドラに様々な機能を割り当ててもよいし(例えば、URLを提供したり、音楽
を提供する等)、あるいは、様々なハンドラに様々な透かしソースに割り当てて
もよい(例えば、ハンドラの1つが、オーディオ中に見つかる透かしに対応し、
他が、印刷広告中に見出された透かしに対応する等)。また、さらに特化させて
もよい(例えば、あるハンドラがフォードによる広告に応答し、他のハンドラが
シボレーによる広告に応答したり、あるいは、あるハンドラがワイヤード誌に掲
載された広告に応答し、他のハンドラがタイム誌に掲載の広告に応答する等)。
特別な実施形態として、ルータ14が、(1)発信側のアプリケーション28c
のベンダー、および(2)アプリケーション28cの特定の同一性に従って、入
ってくるデータをいくつかのハンドラの1つに送出するものがある。
【0373】 以下の説明では、1つの実施例における、アプリケーション28c、ルータ/
サーバ14、製品ハンドラ16、および関連するプロトコル間でやり取りされる
データに焦点を当てる。
【0374】
【動作概念】
アプリケーション28cは、透かしの入った画像が示されると、その画像を分
析して、それより、埋め込まれた透かしのペイロード(詳細は、後述する)を抽
出する。アプリケーションは、この情報のいくつか、あるいは全部を、メッセー
ジ形式でルータ14に送る。
【0375】 ルータ14は、受信したメッセージを解読して、ベンダーと製品情報を探す。
ルータ14は、この情報をもとに対応する製品ハンドラ16へメッセージを渡す
【0376】 製品ハンドラは、そのメッセージを受信し、検出した透かしのシリアル番号と
、先にデータベース17に格納した登録済透かしシリアル番号との照合を試みる
。それらが一致すれば、製品ハンドラは、所望の動作をする。なお、一般的な動
作として、ウェブのリダイレクションのためのURL返却、初期のユーザナビゲ
ーションのためにHTMLページを提供すること、ソフトウエアのダウンロード
の開始等がある。しかし、シリアル番号が一致しない場合、製品ハンドラは、ア
プリケーション28cへエラーコードとメッセージを返す。また、一致しても、
対応する動作が不可能であったり、不完全、非アクティブ、あるいは無効の場合
は、製品ハンドラは、発信側のアプリケーションにエラーコードとメッセージを
返す。
【0377】 図4は、上述した動作を一般化して示したものである。
【0378】 (なお、本システムが、あるタイプのオブジェクト20と、あるベンダーのア
プリケーション28cに専念しているときには、他のベンダーおよび対応する他
のオブジェクトからの製品ハンドラへのアクセスをサポートするアーキテクチャ
構成になっている。この考え方により、本システムは、ウェブ動作可能な装置に
おいてすべての機械可読しるしを処理する情報センターにふさわしいものとなる
。)
【0379】 検出と応答サイクルの例を以下に示す。
【表1】
【0380】 本システムは、この例を一般化することで、どのようなベンダーからのいかな
る製品をもサポートし、予想される要求フォーマット(例えば、製品コード、メ
ッセージタイプ、識別子)に合致したメッセージを、インターネットを介して送
ることができ、また、対応する応答フォーマットでメッセージを受信できる。こ
のようなシステムでの使用に適したメッセージフォーマットの組を、以下に詳述
する。
【0381】
【透かし登録−プロセスの第1のステップ】 本システムが、オブジェクト識別子(例えば、透かし)に対応する応答(例え
ば、URL)を識別するため、このデータを、そのデータが対応する透かしに関
連させて、最初にデータベース17内において関連づけを行う必要がある。この
透かし登録プロセスは、後に使用する基本識別情報を捕捉して入力メッセージの
妥当性を確認し、関連する情報/アクションを識別する。ここで示す例では、識
別情報は: ・顧客アカウント ・オブジェクトおよび関連する属性(名前、記述、期限切れ等) ・アクション ・(登録更新のための)登録済シリアル番号 を含む。
【0382】 顧客アカウントによって透かし登録者を識別する。ほとんどの場合、この者に
対してサービスの課金がなされる。妥当性の確認およびセキュリティ上の理由か
ら、顧客アカウントは、公知かつ現存するアカウントでなければならない。アカ
ウントのパスワードを含めたアカウント情報は、アカウント管理システムで保守
される。
【0383】 オブジェクトおよび関連する属性によって、透かしを入れるべきオブジェクト
を識別する。オブジェクト属性は、一般的にはオブジェクトの名前と記述、およ
びオブジェクト登録にアクセス権があるアカウントのリストを含む。これらアク
セス権を有する「支援」アカウントとは、一般的には、広告代理店、プリプレス
ハウス等であり、ここで考慮している、印刷広告例における透かし埋め込みプロ
セスに関与している。
【0384】 アクションは、透かしが検出されたときに顧客が望む応答を規定している。そ
れは製品によって様々であるが、ここで説明する例では、透かしの入ったオブジ
ェクトに関する付加情報を返却することを含む。例示するシステムでのアクショ
ンは、透かしの入ったオブジェクトに関連したホームページの表示に使用するU
RLあるいはHTMLの返却である。他の製品に対する所望の応答には、オブジ
ェクトの所有者および所有権情報の表示、ソフトウエア/データのダウンロード
、ストリーム化されたオーディオあるいはビデオの配信、広告の発表、オブジェ
クトに基づくアクションの開始等がある。
【0385】 登録済シリアル番号は、登録の一番終わりにある構成要素である。それは、こ
のように割り当てられたベンダーおよび製品に一意の識別子であり、それによっ
て本システムが、当該オブジェクトに対する特定情報/アクションを要求できる
【0386】 いくつかの主要な製品登録概念として、以下のものがある。
【0387】 透かし登録は、製品固有のプロセスである。
【0388】 他の製品機能あるいはスケジュールに影響を与えることなく、各製品が、自由
にその性能を更新できるようにするため、登録プロセスを製品固有のものとして
いる。
【0389】 透かし登録は、ウェブ動作可能である。
【0390】 典型的な登録としてウェブ動作可能なプロセスがあり、そのプロセスは、オブ
ジェクトの所有者(出版社、広告代理店、スタジオ等)より基本的な識別情報を
要求し、オブジェクトに埋め込まれる一意の識別子を持つパケットを登録者へ返
却する。透かし埋め込みアプリケーション(すなわち、ソフトウエア)は、この
パケットを使用して、クライアントのオブジェクト内に透かしタイプとシリアル
番号を埋め込む。例示したシステムでは、単一のオブジェクトにただ1つの透か
しを埋め込む。他の実施例では、単一のオブジェクトに多数の透かしが埋め込ま
れる。
【0391】 顧客が透かしを登録するとき、本システムは、透かしのシリアル番号と、登録
プロセスの間に顧客によって与えられた情報とを関連づける。この関連情報は、
製品が異なれば変わるものである。以下の表は、典型的な雑誌の広告オブジェク
トについて一組の関連情報を示している:
【表2】
【0392】 透かし登録が失効する。
【0393】 製品によっては、透かしの有効期間が限定されている。これらの透かしに対し
て、登録プロセスは、割り振られたシリアル番号に対する失効日を使用している
。システムが、失効したシリアル番号に対してアクションを要求するメッセージ
を受けた場合、エラーが返される。登録者は、失効日を更新して、透かしシリア
ル番号の失効を延長する。失効の延長は、顧客への課金となる。
【0394】 透かし登録は一つ以上のウェブセッションで完了できる。
【0395】 登録は、単一ステップあるいは多段ステップのプロセスとすることができる。
プロセスの開始の際、メディア所有者が、要求された情報をすべて有している場
合、本システムは、オンラインで透かしシリアル番号を要求するための簡単なウ
ェブ動作可能な方法を提供する。与えられた全情報によって、その登録は、「ア
クティブ」とみなされる。すなわち、顧客は直接それを使用できる。登録者が、
最初のセッションで利用できる要求情報をすべて持っていない場合には、最小セ
ットの情報(例えば、名前、および/または組織名と製品)を提供することで、
その登録者が埋め込みプロセスで使用できるように製品の透かしシリアル番号を
依然として発行する。透かしが入れられるメディア(例えば、URL等)に関連
したアクションが公知になっていないとき、この部分的な登録が最も一般的に使
用される。部分的に登録されたシリアル番号は、要求された登録情報のすべてが
完了するまで、「非アクティブ」とされる。「非アクティブ」のシリアル番号の
処理が要求された場合、本システムは、エラーメッセージを発する。アクティブ
であろうと非アクティブであろうと、これらの登録は、適用しうる契約の期間と
条件に従う、支払い請求可能な項目とみなされる。
【0396】 顧客は登録を更新して、新たな情報を反映させ、および/または、前の登録セ
ッションを完了する。例えば、登録された顧客は、その顧客をリダイレクトする
のに使用されるURLを特定せずに、透かしシリアル番号を要求できる。本シス
テムがシリアル番号を割り当てることで、顧客は、埋め込みプロセスを継続でき
るが、顧客が、URLと、このシリアル番号に関連する他の必須の情報とによっ
て登録を完了するまでは、登録は完了したとはみなされない。
【0397】 透かし登録は安全である。
【0398】 登録者と、その登録者が認証したアカウントだけが、特定の透かし登録を利用
できる。
【0399】 図示したシステムにおいて、透かしを登録する顧客アカウントは、特定の広告
代理店、および/またはプリプレスハウスに許可を与えて、通常の作業の一部と
して登録内のあるフィールドを変更できるようにする。顧客アカウントは、契約
プロセスの一部として設定される。広告代理店やプリプレスハウスに対しては、
顧客が利用できる管理ウェブサイトを通じて、必要に応じてアカウントが設定さ
れる。
【0400】 全製品に同じ基本原理が適用され、明確に許可されたアカウントだけが登録情
報を利用できるように制限されている。アカウントは、パスワードで保護されて
いる。広告代理店やプリプレスハウスは、単一のパスワードを共有している。他
の実施例では、それぞれに独自のパスワードが割り当てられている。
【0401】 透かし登録の変更が記録される。
【0402】 すべての登録アクション、つまり、生成、変更、および削除が監査記録に記録
される。認証済みのユーザ名、アクションの日/時間、およびアクションそのも
のがすべて格納されて、完全な監査証跡を提供する。
【0403】 図6は、登録に関連したプロセスおよびデータの流れを示している。
【0404】
【登録データベースへのデータ入力】
メディアオブジェクトにより検知された透かし情報との関連において、クライ
アントアプリケーション、ルータ、および製品ハンドラを最初に説明したが、同
じ構想基盤をプロセスの初期段階に使用して、登録データベース17にデータを
入力する。すなわち、出版社、広告代理店、プリプレスハウス等が、アプリケー
ション28cの適当に設定された変数を使用して、(a)初期データをデータベ
ースに与え、(b)そのデータを更新し、(c)データベースに現在の値を問い
合わせる。あるいは、専用の登録サーバ19(図2)を使用する。
【0405】 ファイル内の特定の透かしに対して、データベースの記録内容をカプセル化す
ることで、登録プロセスに複数の者が容易に関与できる。そのファイルには、様
々なエンティティによって情報が連続して追加(あるいは、更新)され、そのフ
ァイルを使ってデータベース17と記載されたエンティティ間でデータ伝送をす
る。
【0406】 ナイキがワイヤード誌に広告を掲載した場合を想定する。ワイヤードの広告部
門は、ナイキのメディアバイヤーからの要求に応じて紙面を売ることに同意する
。ワイヤードは、システム10のオペレータによって特定の透かし識別子を入れ
ることで、関連する透かし作業を開始する。(この工程と、以降のほとんどの工
程はコンピュータによって行うことができ、そのコンピュータは、様々な加入者
が使用する適当なソフトウエアによる指示に従って通信できるコンピュータであ
る。このソフトウエアとは、以降の議論では登録サーバ19であるが、既に述べ
たように、製品ハンドラ16をアレンジして、このような機能を実行するように
してもよい。)ワイヤードは、オペレータに発行識別子(例えば、2000年7
月号のサンフランシスコ版)と、雑誌で使用する内部トラッキング情報を与える
。登録サーバ19は、ワイヤードに確認ファイルを電子メールで送ることで応答
する。このファイルは、それまでの情報(すなわち、透かし識別子、発行ID、
雑誌のトラッキング情報)をカプセル化するものである。サーバ19は、新たな
データベース記録を生成し、その記録の対応フィールドにある受信情報を解析す
る。
【0407】 ワイヤードは、登録サーバより受信したファイルをナイキのメディアバイヤー
へ転送する。ナイキは、その情報に、広告名や内部トラッキング情報を含む付加
データを付け足す。更新されたファイルは、サーバ19へ転送される。サーバは
、再びファイルを処理し、新たな情報によってデータベース記録を更新する。確
認ファイルは、ナイキとワイヤードの両方に電子メールで送られるため、各々が
最新の情報を有する。
【0408】 このように処理が行われ、各エンティティは、電子メールされたカプセルファ
イルによって、登録サーバ19へ新たなデータを提供する。サーバは、対応する
データベース記録を更新し、識別した加入者宛てに、更新されたカプセルファイ
ルを送るので、各加入者は最新情報を持つことになる。
【0409】 このプロセスによって、一旦、ナイキがデータを入力すると、外部の広告代理
店にカプセルファイルが転送される。広告代理店は、そのファイルを同様に扱い
、特定情報を付加して、サーバへ転送する。その結果、サーバは、データベース
記録を更新し、ファイルのカプセル化のため、メール配信リストに広告代理店を
追加して、ファイルの最新版をワイヤード、ナイキ、および広告代理店へ発送す
る。
【0410】 次に関与するのがプリプレスハウス等である。
【0411】 透かしIDが対応するURLの認識と、それ従って行われるデータベース記録
の更新は、プロセスの終わり近くになるまで行われない。
【0412】 同じプロセスによって、いつでも、誰もがデータベースに付加情報を提供でき
、他の者とその情報を共有できる。(加入者全員への配信に適さない情報もあり
、それに従って、それらにしるしをつけることができる。)
【0413】 サーバ19は、常時、すべての通信がそれを介して行われるハブである必要は
ない。例えば、ナイキが更新したファイルは、ナイキによって直接、広告代理店
へ転送される。広告代理店は、その情報を追加した後、2度の更新を行ったファ
イルをサーバ等に提供する。
【0414】 配信されたファイルを、実際のデータベース記録の代用として使用することで
、多くの利点が生まれる。その1つが、インターネット接続の必要なしに、全加
入者が最新情報をローカルに入手できることである。従って、創造的な管理者が
浜辺で仕事をしたい場合、あるいはネットからの接続が断たれたときでも、必要
な情報を手に入れることができる。他の利点は、遠隔データベースとインタフェ
ースをとったり、アテンダント認証とセキュリティ上の障害をナビゲートすると
いった、アーキテクチャ上、困難なことが要求されるのではなく、それぞれの加
入者のところでソフトウエアツールと、特定の広告に固有のローカルデータとの
一体化が容易になることである。
【0415】 上述した議論では、電子メールファイルに言及したが、一般的な電子メールプ
ログラムを普通に使用することはできない。その代わり、アテンダントの業務(
ロジスティックス)を良好に管理するため、各加入者は特別のファイル管理/メ
ールプログラムを使用する。そのプログラムは、各広告に対する最新ファイルを
追跡し、それを要求通り直ぐに更新できるようにして、様々なコンテントフィー
ルドによってファイルにインデックスを付ける。従って、ユーザインタフェース
は、データベースフィールドでグループ化あるいは分類されたファイルリストを
提示するので、所定フィールドあるいはタブをクリックするだけで情報の編集あ
るいは付加ができるようになる。
【0416】 言うまでもなく、上記のファイル配信システムは、本システムに必要不可欠な
ものではない。当然ながら、多種多様な他の構成も使用できる。その1つに、必
要に応じて各加入者がサーバ19にログオンして、適切な許可を受けたデータベ
ースフィールドを検査したり、更新するものがある。
【0417】
【番号付け方式】
オブジェクト内において(例えば、透かしによって)符号化されたペイロード
情報は、複数の形式と大きさを取り得る。以下に、典型的な分類を示す: (a)領域ベースのペイロードの区分化 (b)顧客/使用ベースのペイロードの区分化 (c)非セグメントペイロード (d)固有ID
【0418】
【領域ベースのペイロード区分化】
領域ベースのペイロードの区分化アプローチによって、ペイロードをフィール
ドに分割する。各フィールドは、個別の意味を持っている。上述したCLASS
/DNS/UID構成は、このタイプのアプローチの例である。
【0419】 60ビットのペイロードを考える。12ビットがクラスIDを構成し、それら
が最重要領域の識別子として機能する。他のビットの内、24ビットは、DNS
IDを構成し、それらが中間レベルの領域を識別する。クラスIDとDNSID
とが一緒になって、データ発信元となるオブジェクトのクラスと、顧客と、ペイ
ロードに応答するサーバとを完全に識別する。(応答の中には、遠隔サーバに送
られるというよりも、クライアントコンピュータで処理されるものがある。)
【0420】 残りの24ビットは、ユーザIDであり、最も粒度の高い識別子として機能し
て、ペイロードの特定ソースを示す。応答するサーバは、このIDに基づいて、
どの応答が提供されるのかを正確に知る。
【0421】 このペイロードは、その全体が顧客オブジェクトに埋め込まれている。クライ
アントコンピュータがペイロードを検知すると、アプリケーション28cは、そ
のペイロードをクラスIDフィールド、DNSIDフィールド、ユーザIDフィ
ールドに分けて解析(暗号解読)する。クラスIDを使用して、一つ以上のクラ
イアント側あるいはサーバ側のプログラムを起動する。一旦、「立ち上がる」と
、これらの製品は、DNSIDとユーザIDとともにクラスIDを使用し、所望
のアクションを完了する。
【0422】 クラスIDの1つは、オブジェクトが雑誌のページであることを示している。
これに基づいて、アプリケーション28cは、応答を目的として、ペイロードが
上述したルータ/ハンドラへ向かうようにする。他のクラスIDは、オブジェク
トが音楽であることを示している。アプリケーションは、再びペイロードが同一
ルータに向かうようにする。すなわち、アプリケーションは、応答のため、ペイ
ロードが音楽産業協会によって保守されるサービスに向かうようにする。他のク
ラスIDはまた、オブジェクトが食料品の包装であることを示しており、応答の
ため、ペイロードをオンライン食料品店に向ける。さらに他のクラスIDは、オ
ブジェクトが名刺であることを示しており、ペイロードは、クライアントの機械
でローカルに処理される。クラスID間のマッピングと、アプリケーション28
cによってペイロードが向けられた対応応答メカニズムは、上述したように、ク
ライアントコンピュータのオペレーティングシステム(例えば、ウインドウズレ
ジストリ)と関連したデータベースによって保守される。
【0423】 一旦、適切な応答先にペイロードが送られたならば、そのエンティティは、D
NSIDを調べて、正しい応答エンティティをさらに区別する。例えば、ツリー
状のサーバ内では、様々なIDが様々なクラスのサーバに対応している。
【0424】 ペイロードが、一旦、正しいクラスのサーバに向けられれば、ユーザIDは、
ツリー内の末端の「葉」を規定し(例えば、データベース記録)、それが最終的
に応答を示すことになる。
【0425】
【顧客/使用ベースのペイロード区分化】
第2のアプローチもまた、ペイロードの区分化技術を使用している。しかし、
この構成では、最初のフィールドが、それに続くビットの解釈を規定している(
例えば、区分化された様々なフィールド)。
【0426】 この場合においても、ペイロードが60ビットであるとする。12ビットをバ
ージョンIDとすることができる。これらのビットは、後続するビットの解析お
よび解釈の方法を示すとともに、(前述したアプローチにおけるクラスIDのよ
うに)、使用すべき特定のアプリケーションプログラム28cを示している。よ
って、バージョンIDのビットは、ペイロードタイプを示す役割を果たす。明示
した実施例では、それらのタイプの1つが、そのペイロードの出所が雑誌のペー
ジであり、それに従って取り扱うべき旨を示している。その場合、残りの48ビ
ットを、所有者ID(15ビット)、出版物ID(15ビット)、およびメディ
アID(18ビット)の3つのフィールドに分けて解析することができる。
【0427】 所有者IDは、透かしの登録をする顧客(例えば、ナイキ)を示している。こ
れは、広告効果の分析や課金の目的に使用される。出版物IDは、特定の出版物
(例えば、2000年7月のワイヤード誌のサンフランシスコ版)を示す。メデ
ィアIDは、その出版物内の特定のページ位置を示している。
【0428】 既に述べたように、ペイロードは、その全体が顧客のオブジェクト内に埋め込
まれている。そのペイロードは、最初にバージョンIDを判断すべく解析される
。ユーザ装置12が、そのようなオブジェクトをローカルに扱うようプログラム
されていれば、そのバージョンIDに対応するデータに従って、さらなる解析が
行われるとともに、解析されたデータの関連処理も実行される。その装置が、サ
ービスのため遠隔地へペイロードを送るよう指示されていれば、対応する遠隔サ
ービスを行うエンティティを正確に識別するよう要求された詳細な解析だけをし
た(少しでもあれば)、完全なペイロードを送信できる。
【0429】
【非区分化ペイロード】
非区分化ペイロードは、(上述した)バージョンIDとオブジェクトIDとい
う2つの部分のみからなる。具体的な例では、60ビットのペイロードを再度、
使用する。それらの内、12ビットはバージョンIDとして、また、残りの48
ビットはオブジェクトIDとしての役割を果たす。
【0430】 このアプローチでは、所有者/顧客、出版、発行、メディアの関係は、オブジ
ェクト識別子内において何らかの方法でそのまま示すというよりも、それらすべ
てをデータベース17において保守する。
【0431】
【固有ID】
これは非区分化ペイロードに似ているが、固有識別子という単一フィールドか
らなる。同じアプリケーション28cを常に使用し、ペイロードの内容とは無関
係に(例えば、ローカルに処理したり、あるいは、所定の宛先へ送って)、その
ペイロードデータに対して一貫した扱いをしている。
【0432】 上述したアプローチを結合したり、組み合わせたものも当然、使用できる。ま
た、60ビットのペイロード長は、一例に過ぎず、さらに長いペイロード(例え
ば、最長1024ビット)、あるいは短いペイロード(8ビット)も当然のこと
ながら使用できる。
【0433】 特定の実施例では、10ビットのペイロードタイプと、22ビットの透かしシ
リアル番号とからなる、32ビットの非区分化ペイロードを使用している。材料
(例えば、複合グラフィックスを含む広告)の中には、、数個のシリアル番号で
符号化できるものもある。このペイロードと所有者/出版等とのマッピングは、
データベース17に保守されている。
【0434】 (上述したように、アプリケーション28cから送られてきたデータは、通常
、識別子ペイロード以外の情報を含んでいる。例えば、アプリケーション28c
のタイプおよびバージョン番号、送信アプリケーションの電子アドレス等である
。)
【0435】
【ルータ】 ルータ14は、しるし検出およびレスポンスモデルによって様々な製品をいく
つでも使用できるようにする。この機能を別々にし、汎用のままにしておくこと
で、既存の製品あるいはプロダクトハンドラ16の設計変更をしないで、新製品
を追加できる。このアプローチを成功させる2つの鍵は、速さと柔軟性である。
標準化され、公開されたインタフェースを使用することで、ルータは、これら2
つの目標の両方を可能にする。
【0436】 典型的なインタフェースの前提となるものが包囲技術であり、それによって、
ルータは、外部トランザクションの封を「開く」ことができ、また、トランザク
ション(メッセージ)の残りの部分の暗号を解読せずに、ベンダーおよびアプリ
ケーションIDを抽出することができる。これら2つの情報が与えられると、ル
ータは、簡単なルックアップテーブルを使用して、製品ハンドラが、そのトラン
ザクションを完了するのに適しているかを判断する。その後、ルータは、ベンダ
ー、アプリケーション、トランザクションの残り、およびインターネットの「返
信」アドレスを適切な製品ハンドラに渡す。この取扱いが簡単であることからル
ーティングの遅延は最小になるが、ベンダー/製品固有のハンドラに対する実際
の応答処理は遅延する。製品ハンドラに渡されるデータに「返信」アドレスを含
めることで、ルータは、製品の応答に対する戻りのルーティングの負担から開放
される。
【0437】 ルータについて概観すると: 1.顧客製品より受けた要求パケットの暗号解読をして、パケットの基本構
成要素であるベンダーID、アプリケーションID、メッセージにする; 2.既知で正しい値のリストに対して要求パケットの基本構成要素を検証す
る; 3.要求パケットの要素は無効であることが判明した場合、無効の要素を知
らせるメッセージを発行し、それを発信セッション(例えば、製品)に戻す; 4.暗号解読された要求パケットの内容と発信セッションについての認識結
果を適切な製品ハンドラへ送る; 5.受信した無効パケットを含む、遭遇したエラーは何でもシステムモニタ
に報告する。
【0438】 図5は、ルータに関連するデータの流れを示す。
【0439】
【製品ハンドラ】
例示した製品ハンドラ16の主な機能は、インターネットとルータ14を介し
て、アプリケーション28cより受信した要求を処理し、発信側装置12へ要求
情報/アクションを返すことである。特定の実施例において、要求された情報は
、アプリケーションより送られてきた透かしペイロードに関連するURLである
。他の実施例では、他のアクションおよび/または情報が要求される。
【0440】 受信した透かしペイロード各々は、データベース17内の情報を使用して検証
される。透かしペイロードIDが見つかり、それがアクティブであれば、要求さ
れたアクションが実行される。透かしペイロードIDが見つからず、あるいは、
それが非アクティブであれば、要求アプリケーションにエラーメッセージを返す
【0441】 トラッキングと課金を行う目的で、すべての要求をトランザクションログに記
録する。これは、アプリケーション28cが渡した第2のペイロード情報(例え
ば、郵便番号、人口統計世帯ID等)を含む。
【0442】 システムの応答を速くするため、製品ハンドラ16は、ハンドラが予測する透
かしペイロードの到来に対応させて、先を見越してURLをアプリケーションへ
送る。これらのURLは、アプリケーション28cに関連したメモリに格納され
、アプリケーションが必要とするときは直ちに呼び出される。
【0443】 例えば、透かし入りの広告を含む雑誌を考える。ユーザが最初の広告を装置1
2に渡すと、透かしの解読が行われ、製品ハンドラ16へ転送される。これは、
その広告に対応するURLに応じるものである。そして、アプリケーション28
cは、受信したURLを装置12上のウェブブラウザ28bに渡す。これによっ
て、そのインターネットアドレスにリンクが張られる。しかし、ここでハンドラ
は、ユーザが読んでいる雑誌を知る。ハンドラは、最初に受信した透かしを参照
して、例えば、ユーザが、タイム誌の2000年3月14日のサンフランシスコ
版を読んでいて、ちょうど85ページを見ていることを認識する。この情報をも
とに、ハンドラは、その号の中の、他の広告に関連したURLについてデータベ
ース17に問い合わせることができる。(データベースのインデックスは、所定
雑誌の号あるいは他の総合データソース内の全広告を認識する高速照会ができる
ように構成される。)これらのURLは、アプリケーション28cに返され、格
納される。次に、ユーザが110ページの広告を装置12に示した場合、アプリ
ケーション28cは、その広告が、ローカルに格納された対応URLを既に有し
ていることが分かる。そして、アプリケーションは、その対応URLをウェブブ
ラウザに渡す。ウェブブラウザは直ちにリンクを張って、アプリケーションと遠
隔システム間をデータが往復してしまうのを回避する。
【0444】 キャッシュの最適化は、様々な方法でできる。その1つとして、次に見ると思
われるページに対応するURLを最初に送ってしまう方法がある。例えば、ユー
ザがセンサ22に85ページをちょうど示していて、そのページに対するURL
を送信した後、ハンドラ16が次に、ページ86,87等に関連するURLを送
る。その雑誌の最後のページ(通常は裏表紙)に対するURLを送ると、ハンド
ラは、最初(通常、表表紙)から始めて、84ページまでのURLをさらに送信
する。他の最適化方法としては、主だった広告のURLを最初に格納する、例え
ば、2ページにまたがる広告のURLを最初に送ってから、各全面広告のURL
を送り、その後、逐次、ページの一部を占める小広告各々のURLを送る。他の
アプローチとして、ハンドラ16が装置12にURLを送って、契約により同意
した優先順に格納するものがある。例えば、ある広告主が、割増金を払わない他
の広告主よりも前にキャッシュされる代わりに割増広告料を払う。他のキャッシ
ュ優先順や、それらの順序の組み合わせも当然、使用できる。
【0445】 システムの中には、リンクを張るためにシステムが提供するURLの数をもと
に、広告主あるいは出版者が、そのシステムの使用料を払うものがある。URL
のキャッシュをローカルに(例えば、装置12において)行う場合、実際にロー
カルキャッシュから取り出し、リンクを張るのに使用したURLを、装置12が
ルータ14(あるいは、ハンドラ16)に通知するのが望ましい。そうすること
で、遠隔システムが同じURLを記録できる。よって、対応URLが既にキャッ
シュされているセンサ22に対して、ユーザがオブジェクトを提示する度に、ア
プリケーション28cがルータ14にメッセージを送って、イベントを報告する
(通常は、特定のURLが関与している)。その後、このイベントは、トランザ
クションログに記録される。
【0446】 このように先を見越してURLを送ることは、製品ハンドラが実行する1つの
選択的な機能である。他には、アプリケーション28cが製品ハンドラに問い合
わせて、アプリケーションの、より最近のバージョンをダウンロードできるかど
うかを判断する機能がある。それが可能であれば、アプリケーションは、ユーザ
とのやり取りを通して、製品ハンドラがソフトウエアのダウンロードに対応する
よう要求する。
【0447】 より詳しくは、アプリケーション28cが、アプリケーション28cの最新バ
ージョンについて定期的に(例えば、その日にアプリケーションが最初に使用さ
れたとき)、製品ハンドラに問い合わせができるようにする。装置12のバージ
ョンが3.04であり、遠隔システムは、バージョン3.07が最新バージョン
であるとして対応するような場合、アプリケーション28cは、ユーザに対して
、適当なテキスト、グラフィックス、あるいは他の手段で、より最新バージョン
のプログラムが入手可能である旨の警告をし、そのような最新バージョンのもの
を入手したかどうかを問い合わせる。ユーザに対して、そのような指示があれば
、ハンドラ16は、装置12に最新バージョンのプログラム(あるいは、現時点
でインストールされているバージョンを更新できるパッチ)を提供する。
【0448】 アプリケーションのバージョンを更新する必要がないときもある。遠隔システ
ムからのデータによって、アプリケーション28c内の一つ以上のパラメータだ
けを変更する妥当性あるいは必要性を示すようにしてもよい。例えば、ハンドラ
16が、新たなセキュリティキーを定期的に装置12へ送り、そのキーを使用し
てアプリケーションのセキュリティ構成を変えるようにしてもよい。あるいは、
アプリケーション28cに指示を与え、次の時間、日まで、あるいは他の指示が
あるまで、別々のルータ14に対して、さらに発信透かしトラヒックを送るよう
にしてもよい。このような指示を使用することによって、システムの性能を最適
化でき、例えば、ルータの負荷のバランスをとるために、低速と判明したインタ
ーネットの経路を避けることができる。
【0449】 要約すれば、ハンドラの詳細は以下のようになる: 1.アクティブ識別子のリストに対する受信識別子(例えば、透かしのシリ
アル番号)の妥当性を判断し、シリアル番号が見つからない場合は、発信側セッ
ションにエラーメッセージを返し、そのエラーをエラー取扱いルーチンに記録す
る; 2.受信した有効透かしシリアル番号各々に対して、データベースより、対
応するアクティブ主アクションを見つける; 3.受信した有効透かしシリアル番号各々に対して、対応する主アクション
が現在、アクティブでないことがハンドラによって検知された場合、ハンドラは
、それに代えて、「デフォルト」のアクションを実行する; 4.ハンドラが、受信した有効透かしシリアル番号に関連するアクティブな
主アクションを検知した場合、ハンドラは、リダイレクションにおけるアプリケ
ーション用にURLを返すか(往復アプローチ)、あるいは、発信側セッション
に検知したHTMLページを提供する; 5.ハンドラが、受信した有効透かしシリアル番号に関連するアクティブな
主アクションを検知しないが、関連するデフォルトアクションを検知した場合に
は、ハンドラは、リダイレクションにおけるアプリケーション用にURLを返す
か(往復アプローチ)、あるいは、発信側セッションに検知したHTMLページ
を提供する; 6.ハンドラが、透かしシリアル番号に関連する、有効でアクティブな主ア
クションあるいはデフォルトアクションを検知できなければ、ハンドラは、発信
側セッションにエラーメッセージを返し、そのエラーをエラー取扱ルーチンに記
録する; 7.課金と分析を目的として、結果的にエラーメッセージとなるものも含め
て、各トランザクションを記録する(他の実施例では、ルータがこの機能を実行
する); 8.最新の入手可能なアプリケーションソフトウエアのバージョン番号を発
信側セッションに返すことで、「ソフトウエアバージョン要求」に対応する; 9.発信側セッションに、最新の入手可能なアプリケーションソフトウエア
のファイル転送を開始することで、「ソフトウエアダウンロード要求」に対応す
る; 10.与えられた透かしシリアル番号に対する現在の登録パケットを返すこ
とで、有効な登録パケットアップロード要求(適正なフォーマット、現存するシ
リアル番号、アカウントID、有効な対応アカウントパスワード)に対応する; 11.失敗を示すエラーメッセージを発信側セッションに返すことで、無効
な登録パケット要求に対応する; 12.ローカルにキャッシュされたトランザクションをトランザクションロ
グに書き込むことで、ローカルトランザクションキャッシュフラッシュ要求に対
応する; 13.最初に、提供されたシリアル番号に関連するURLを返すことで、複
数のURL要求に対応し、その後、提供された他のすべてのアクティブシリアル
番号と出版、発行、地域コード(オプション)に対するURLによって対応する
【0450】 図6は、製品ハンドラに関連する上述したプロセスの一部を示している。
【0451】
【URL性能モニタリング】
システムの動作に戻ると、データベースにおいて認識されたURLは、遠隔ウ
ェブサイトでの機器上の問題、あるいは別の問題により、時々、動作不能になっ
たり故障したりする。必要ならば、ハンドラ16(あるいは、システムの他の構
成要素)をプログラムして、データベース内にアクティブであると登録されたリ
ンク各々を定期的に(1日1回)試験し、そして、関連するホームページのロー
ド時間を測定する。そのホームページをロードできなかったり、通常よりもロー
ド時間がかかる場合には(再試験により、状態に異常はないと確認されている)
、これらの状態は、対応するデータベース記録の中で特記できる。そのようなU
RLを装置12へ提供するようハンドラに要求があった場合、ハンドラは、UR
Lとともに、あるいはURLなしのメッセージを送り、そのURLが不正な振る
舞いをしていることを装置に示す。
【0452】 URLは動作しているが、(その過去の性能に比べて、あるいは他のURLに
比べて)ロードが極端に遅い場合には、ハンドラ16は、装置12に対して一時
的な迂回路を設定する。例えば、ハンドラが装置に対して第2のブラウザウイン
ドウを立ち上げるよう指示し、そのブラウザを代替となる宛先に向けることで、
意図したページのロードをユーザが待っている間、ユーザを楽しませることがで
きる。最終的に意図したページがロードされたならば、最初のブラウザウインド
ウを表示する。その際、第2の、注意をそらすためのウインドウを閉じるか、あ
るいは、背後において第2のウインドウを生かしておきながら、最初のウインド
ウを前面に持ってくる。
【0453】 この代替となる宛先は、低帯域幅のページであることが望ましく、そうであれ
ば、所望のURLをロードするのに、許容しがたい程、さらに遅くなることはな
い。この代替ページは、ハンドラによって選択され、所望のURLの後にURL
が送られる。ハンドラよりURLを提供する代わりに、ハンドラが装置12に対
して直接、HTMLあるいは他のページを提供できる。あるいは、代替URLを
装置12に格納し、ハンドラ16からのデータ受信があれば、代替URLを使用
して第2のブラウザウインドウ呼び出すことで、所望の内容が来るのが遅いこと
を示す。実施例によっては、ユーザがいくつかの代替URL(例えば、天気、株
情報、ジョーク)を認識し、その中から、ハンドラあるいはアプリケーション2
8cが任意に、あるいは他の方法で選び出すことができる。または、ハンドラ1
6からの「待ち準備」表示に応じて、HTMLページあるいは他のアプリケーシ
ョンを装置12においてローカルにロードすることもできる。
【0454】 データベース17において、URLが遅いあるいは動作不能と印されている場
合、スキャン動作によって定期的にURLを再チェックして、データベース内で
のそのステータスが変化したか(例えば、非アクティブからアクティブへ変化し
たか)どうかを見る。非アクティブのURLは、電子メールで登録者に報告され
、所定期間内にアクション状態に戻らない場合には、手動のフォローアップに対
してしるしをつける。
【0455】
【製品ハンドラによる具体的な応答】
上記のパート1は、例示したシステム10によって可能となる様々なアプリケ
ーションのサンプルを提供した。それらの詳細を以下に説明する。
【0456】 システム10を使用して手作りの挨拶状を作る場合を考える。挨拶状を作る会
社は、そのカードあるいは他の書簡と一緒に使用する透かし入りプレスオンステ
ッカーを用意する。客は、そのステッカーを、(小売店、家庭、あるいは、その
他の場所で)カメラが搭載されたコンピュータに見せる。コンピュータは、透か
しを解読して、それを、ルータ14を介して、対応する製品ハンドラ16に送る
。ハンドラは、その透かしを未登録の挨拶状のステッカーであると認識して、客
に対して、その客の個人ホームページ等の宛先URLを入力させる。この情報は
、客によって入力され、登録データベース17への入力のため遠隔システムへ転
送される。その後、適当に動作可能なシステム(例えば、カード受取機)にステ
ッカーを見せたときはいつでも、ブラウザウインドウが自動的に立ち上がり、買
い物客が特定したホームページへと案内される。(言うまでもなく、ステッカー
を使用しなくても、例えば、挨拶状そのものを符号化することで、同様の効果が
得られる。)
【0457】 いくつかのアプリケーションでは、製品ハンドラが様々な応答のライブラリを
持っており、それらは、ユーザのさらなる選択によって決まる、特別の状況下で
ユーザに提供できる。適当に透かしの入った大学のIDカードを持つ大学生を考
える。このカードが装置12に提示されると、製品ハンドラは、HTML命令で
応答し、その命令によって、装置のスクリーン上にオプションメニューが現れる
。例えば、以下のものがある: 1.今度の大学行事の日程表を再検討せよ 2.今度のスポーツ行事の日程表を再検討せよ 3.現在の授業の時間割を再検討せよ 4.来学期のコースを選択せよ 5.成績を再検討せよ 学生が(例えば、マウスで、あるいは指定された方法でIDカードを動かして)
選択をすると、アプリケーション28cは、選択されたオプションに対応するデ
ータを製品ハンドラに送り、それが要求データに応答する。
【0458】 場合によっては(例えば、現在の授業時間割の再検討、来学期のコース選択、
成績の再検討において)、紛失したり盗難に遭ったIDを使ってアクセスしよう
とする者から、そのような情報を保護するための注意が必要である。従って、ど
のオプションが選択されても、ハンドラ16は、最初にパスワードあるいはPI
Nを照会して装置12に応答する。正しいパスワード/PINの入力後において
のみ、要求されたアクションが実行される。(安全上の理由から、大学は、製品
ハンドラ16によるよりも、専用の学内サーバによってパスワードの認証処理が
行われることの方を選ぶ。当然のことながら、状況に最も合致したものとして、
ハンドラ16以外のプロセッサに、このタスクと他のタスクを任せることができ
る。)
【0459】 別の場合では、オプションメニューの提示が不要となり、状況あるいは周囲か
ら正しい応答が推測される。持ち主の識別番号で透かしが入れられた運転免許証
を考える。空港にある電子メールキオクス12に提示されると、解読した透かし
を使用して、その個人対応の電子メールアカウントを探し、新たなメールをダウ
ンロードする。それと同じ運転免許証がチェックインキオスクに提示された場合
は、解読した透かしを使用して、その個人の便予約を調べ、座席割当てを発行す
る。いずれの場合も、キオスクは基本的に同じである。しかし、ある場合は、ル
ータ/製品ハンドラに対して電子メールキオクスであると称し、他の場合は、チ
ェックインキオスクと称する。それに応じて、ルータ/製品ハンドラによる応答
は変化する。
【0460】 大学の例に戻ると、学生がそそのかされて学生IDの写真を入れ替え、例えば
、替え玉が、無資格の学生に代わって大学院の資格認定試験を受けるような場合
がありうる。通常の場合、このような写真の入れ替えは、検知が難しい。この問
題には、各学生に対して装置12にIDを提示させる手順を含む、試験チェック
イン手順によって対抗できる。このタスクに特化したアプリケーション28cは
、IDの写真より解読した透かしをハンドラ16に転送し、これに応答して、認
識された学生の映像が装置12に表示される。(大学は、IDカード発行の際に
、学生の映像についての必要なデータベースを作り上げることができる。)試験
監督が、IDカード上の映像と一致しない映像が装置上にあることが分かれば、
適切な行動をとることができる。(この構成は、空港のチェックイン、税関、入
国管理等を含む、写真ID文書を使用するところであればどこでも適用できる。
【0461】 図示したシステムの他のアプリケーションとして、しるしを付けたオブジェク
トに関連するメタデータを見つける、あるいは、それに作用するものがある。ユ
ーザがインターネットからダウンロードする画像、ビデオ、あるいはオーディオ
ファイルを考える。マイクロソフト社のウインドウズエクスプローラ(インター
ネットエクスプローラを含む)のような、よく知られたアプリケーションは、透
かしデコーダによって構成されており、そのデコーダは、(例えば、ファイルの
アイコンあるいはファイル名を右クリックし、「プロパティ」を選択してアクセ
スされる)、例えば、プロパティパネルから起動できる。ファイル内の透かしが
検知されると、エクスプローラアプリケーションは、遠隔システム(例えば、上
述したルータ/製品ハンドラ/データベース)へ対応パケットを送信できる。遠
隔システムは、そのパケットがウインドウズエクスプローラのプロパティパネル
を介して発生したものと認識し、データベース17内の透かしIDを検索する。
ファイルに対応するメタデータ(例えば、所有者、作成日、許可期間、露出デー
タ、対象等)は、データベース17(あるいは、ルータ、ハンドラ、あるいはデ
ータベースによって認識された他のデータベース)よりアプリケーション28c
へ戻され、プロパティパネル内の(適当な「タブ」の下に選択的に)表示される
【0462】 (譲受人は、情報センターの役割を果たす「マークセンタ」サービスを長い間
、提供し、それによって、写真等の中から見つかった透かし識別子を使用して、
所有者や、オブジェクトに対応する関連情報を識別する。)このサービスを使用
している本実施例では、ルータ14がマークセンタサービス(この例では、製品
ハンドラ)に要求を渡し、それが発信側アプリケーションへ応答型の情報を返す
。譲受人のマークスパイダサービスは、メディアコマース製品によって提供され
るサービスを補足する。マークスパイダサービスは、常時、インターネットサイ
トを検索し、遭遇する各グラフィックの検討を行って、それが透かしを含んでい
るかどうかを判断する。(オーディオおよびビデオも同様に解析できる。)マー
クスパイダサービスは、検知した各透かしを使って、グラフィックファイル名、
大きさ、フォーマット、日/時間、およびグラフィックが見つかったURLを記
録する。その後、この情報は、報告形式でマークスパイダの顧客が利用できるよ
うになる。
【0463】 単にメタデータを表示するのではなく、アプリケーションおよび/または遠隔
システムは、それを利用することもできる。例えば、透かし入り画像の所有者が
コービスであり、その画像が特定の期間における特定の使用に対して許可できる
ことを、メタデータが示している場合、遠隔システムはライセンスサーバとして
使用できる。すなわち、ユーザから支払い情報を受け、ライセンスを供与し、ト
ランザクションの詳細をコービスに転送するのに使用できる。
【0464】 他のアプリケーションとして、インターネット上における音楽あるいはビデオ
の販売あるいは宣伝がある。音楽に例をとると、アーティストは、忠実度の低い
(あるいは改竄ないし簡略化された)バージョンの音楽を無料で配信できる。忠
実度が低くなるのは、帯域幅の制限(例えば、500Hz〜2.5kHz)や(
ステレオに対する)モノラルであること、あるいは他の理由があることによる。
アーティストは、低忠実度版をできるだけ広帯域で配信し、そのアーティストの
他の作品のマーケティングエージェントの役割を果たそうとする。(学生がイン
ターネットを介して無料音楽を積極的に転送しているような大学が直面するネッ
トワーク帯域の問題のいくつかが、狭帯域オーディオの無料配信のおかげで緩和
される。)
【0465】 低忠実度版各々を処理して、識別子(例えば、ステガノグラフィを使用したイ
ンバンド透かし、数字によるIDあるいはファイルヘッダ内の音楽/アーティス
ト名フィールド、音楽データにハッシュアルゴリズムを適用して得た128ビッ
トのハッシュ値、音楽ファイルのヘッダデータ、その部分等)を抽出できる。聴
取者が、作品の完全忠実版を手にしたいとすると、その聴取者は、適度にプログ
ラムされたコンピュータあるいは音楽機器を操作する。それらは、その作品から
識別子を抽出して、それを遠隔システムに渡す。遠隔システムは、様々な方法で
応答できる。例えば、(例えば、MP3ダウンロードのように)同じ作品の完全
忠実版をユーザに提供して、そのユーザのクレジットカードに料金(例えば、0
.99ドル)を請求したり、ユーザのコンピュータのウェブブラウザを、その音
楽に関連する電子商取引/ファンのウェブサイトに仕向ける等がある。このよう
な機能は、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラのような汎用プロ
グラムにおいて提供でき、例えば、ファイル上で右クリックして、この機能およ
び関連機能を含むメニューを得る。
【0466】 図8〜図10は、このような実施例における一連の画面ショットを示している
。図8において、ユーザが、ディレクトリリスト200内のMP3ファイルアイ
コンを右クリックしたことで、第2のオプションである「MP3ブリッジ」を含
むプロパティメニュー202が現れる。
【0467】 図9は、ユーザがMP3ブリッジオプションを選択するとどうなるかを示して
いる。MP3プレーヤ204が立ち上がり、ダイアログボックス206が現れる
。ダイアログボックスは、ユーザに「アーティストについてもっと知りたいです
か?はい いいえ」と問い合わせる。
【0468】 図10は、ユーザが「はい」と答えたときにどうなるかを示している。ソフト
ウエアは、MP3ファイルから抽出された識別子を遠隔システムへ送る。遠隔シ
ステムは、関連するホームページのアドレスで応答し、ユーザのコンピュータに
対して、そのページへと導く新たなブラウザウインドウを立ち上げるよう指示す
る。
【0469】 言うまでもなく、MP3プレーヤ、(あるいは、インターネットエクスプロー
ラを介するよりも、ウインドウズメディアプレーヤ等)のユーザインタフェース
を介して、同様の機能を立ち上げることができる。音楽アプリケーションは、ウ
インドウを分割したり、あるいは、既存のウインドウ内にオプションと関連デー
タを提示する。
【0470】 遠隔システムについての他のアプリケーションとして、「ネットナニィ」フィ
ルタがある。システムを介して要求されるリンクのチェックが、キーワード、成
人向けを示す特記、内容の評価、あるいは、他の年齢相応性のしるしに関して行
われ、先に選択した特定の基準に合致したときのみ、要求したコンピュータ10
へリンクが張られる。
【0471】 上記の例は、詳細なシステムで可能となる無数のアプリケーションの内のわず
かな例である、ということを理解されたい。
【0472】
【報告】
システムソフトウエアにより、顧客がアクセス可能な(インターネットを介し
てアクセス可能な)報告が提供され、その報告は、日付、顧客、出版、発行日、
地域、製品/版数等によって、詳細かつ概略的な使用情報を示している。これら
は、定期的な報告とすることも、また、臨時の報告とすることもできる。報告の
内容、関係、タイミングの指定については、顧客がオンラインで規定できる。
【0473】 報告の詳細を例示すると、以下のようになる: (a)顧客ごと広告ごとのヒット率/トランザクション (b)顧客ごと出版ごと広告ごとのヒット率/トランザクション (c)顧客ごと出版ごと号数ごと広告ごとのヒット率/トランザクション (d)顧客ごと出版ごと号数ごと地域ごと広告ごとのヒット率/トランザク
ション (e)発信側アプリケーション(28c)別のヒット率/トランザクション
率 (f)発信側アプリケーションベンダー別のヒット率/トランザクション (g)発信側ウェブドメイン(例えば、aol.com)別のヒット率/ト
ランザクション率 (h)郵便番号別のヒット率/トランザクション率 (i)国別のヒット率/トランザクション。
【0474】 サービスプロバイダによる内部分析、および他のエンティティへの販売に対し
て、さらにマーケッティング/市場報告を作成できる。これらの報告は、通常、
システムの効果と利用についての、より国際的な視野を提供する。利用パターン
と併せて、人口統計データベースに格納された情報を使用することで、システム
は顧客と調査機関に対して、システムの利用と有効性に関する、より詳細な人口
統計/統計データを提供できる。
【0475】 例示するシステムでは、ある種のサービス(例えば、無料カメラ、バーコード
読取りペン、あるいは他の道具等)を考慮に入れて、ある程度詳細に行動を追跡
記録されることに同意したユーザのサンプルからとった統計量を使って、人口統
計データベースの統計量を作成している。これらのユーザは、人口統計世帯と呼
ばれている。このシステムに含まれるソフトウエアプログラムは、ウェブ動作す
るインタフェースにより、これらのユーザから、インターネットを介して、以下
のテーブルに詳細に示す情報を集める。これらのユーザは、関連するプログラム
によって、前もって入力したユーザ/世帯情報を更新/編集できる。各セッショ
ンは、安全のためパスワードによる認証が行われる。
【表3】
【0476】
【オーディオおよびビデオ】
新聞広告と同様、例示したシステムは、ウェブに接続されたPCあるいは他の
機器のユーザに、情報、コンテンツ、関連製品、あるいは、上述したのと同じ原
則に立つ関連サービスの入手方法を提供する。
【0477】 例えば、アプリケーション28は、記録装置(ノートレコーダ、PCに接続さ
れたマイクロフォン、MP3プレーヤ等)を使用して、音楽あるいは他のオーデ
ィオを「取り込み」、このように取り込んだオーディオを分析して、埋め込まれ
た透かしを検知することができる。一旦、検知されると、アプリケーションは、
透かしペイロード情報の一部あるいは全部を、アプリケーションの識別番号とそ
のベンダーとともにルータに渡す。ルータは、そのペイロード情報を、アプリケ
ーションに対応するハンドラへ転送する。製品ハンドラの応答は、データのコン
テキストと性質によって変化する。例えば、ハンドラは、ユーザにアーティスト
、題名、トラック、アルバム、ウェブのURL、および購入情報を返す。記録さ
れたニュースと娯楽のセグメントには、他の関連ウェブサイトの情報とともに、
そのセグメントの記録(オーディオ、ビデオ、および/またはテキスト)が含ま
れる。ハンドラは、音楽を購入できる音楽取引ウェブサイトに向けられたブラウ
ザウインドウが、装置12によって立ち上げられるようにするだけである。
【0478】
【セキュリティ】
システムの基本的な安全思想は、顧客によって認定されたユーザにだけ、各顧
客情報へのアクセスを認めることである。そのため、本システムは、好ましくは
、以下のようになっている: 1.公認ユーザ(アカウント)のリストを作成し管理する 2.非公認ユーザへのアクセスを拒絶するための安全策を採用する 3.ユーザがアクセスを認められたオブジェクトにのみアクセスするよう制
限する(一般的には、そのオブジェクトは顧客に属する) 4.非公認アクセスが試みられたものすべてを報告し記録する 5.公認ユーザのログイン(セッション)すべての記録を保守する 6.透かし登録者に(広告代理店やプリプレスハウスのような)他のアカウ
ントへのアクセス権を認める権能を与える 7.各アカウントにイニシャルパスワードを設定する 8.各公認ユーザ/アカウントにパスワードを変更する権能を与える 9.現在のパスワードを紛失したときに認証済みのユーザ/アカウントのパ
スワードをリセットする権能を与える 10.すべてのパスワードを、暗号化された値のまま格納して、(パスワー
ドの盗難を防止する) 11.公認ユーザにアカウント情報の生成、変更、抹消、リスト化/閲覧を
制限する権能を与える。
【0479】
【監査証跡】
システム動作の財政的な意味あいから、登録あるいは顧客データに対する変更
はすべて記録しておく必要がある。この監査証跡によって、オペレータおよびそ
の顧客に、データの現在および前のステータスに対する正確なアカウントが提供
される。
【0480】 監査用プログラムは、登録および顧客データすべての生成、変更、および抹消
を記録するのが望ましい。監査用プログラムはまた、ユーザ名、記録の生成/変
更/抹消の日/時間、および、変更に対しては、データが変更された前後の画像
を記録する。
【0481】
【アプリケーションと製品ハンドラのインタフェース規定】
アプリケーション28cとハンドラ16間のインタフェースの基本原理は、(
a)適応性のある要求および応答パッケージ構造と、(b)業界基準に基づく明
確な接続方法である。この例示したメッセージングでは、httpおよび/また
はhttpsプロトコルを採用して、システムの構成要素間でメッセージの送受
信を行う。図4に、その概略を示す。
【0482】 メッセージフォーマット: メッセージフォーマットは、XML準拠であり、以下のXMLDTDにより規定
される: <!DOCTYPE list [ <!ELEMENT Content (vendor, appl,
prod)> <!ELEMENT vendor (#PCDATA)> <!ELEMENT appl (#PCDATA)> <!ELEMENT prod (#FCDATA)> ]>
【0483】 アプリケーション28cは、製品ハンドラ16への送信のため、このヘッダに
データを付加する。メッセージと製品ハンドラの応答の典型例については、以下
のセクションにおいて詳述する。
【0484】 アプリケーションメッセージの規定: アプリケーションメッセージの規定は、要求コード、一次情報および二次情報
に分けることができる。
【0485】 「要求コード」は、製品ハンドラ16が特定のアクションを行うよう指示する
【0486】 「一次情報」部は、アプリケーションの要求に対して適切にサービスを提供す
ることが必要とされるデータを含んでいる。一次情報は、要求コードに基づいて
変化する。
【0487】 「二次情報」は、分析および報告ツールでの使用を対象としており、ユーザの
要求に対してサービスを提供する際に製品ハンドラに指示を与えたり、支援する
ことはない。二次情報の内容は、要求コードに基づいて変化するが、すべての要
求コードが、関連する二次情報を持つことは要求されない。さらには、二次情報
のほとんどが、その収集に顧客が明白な承諾を与えることを要求する。承諾が得
られない場合は、アプリケーションは二次情報を送信しない。選択されたものに
対しては特別な場合が存在し、需要者が人口統計データベースの一部となること
を承諾する。
【0488】 一次および二次情報は、要求の形式によって変わるが、一般的には、以下の規
定に従う。製品ハンドラに対する一般のフォーマットも、以下に規定されている
【0489】 「一次情報」は、アプリケーションのバージョン、透かしのタイプ、透かしの
シリアル番号、コンテキストおよび環境を含む: ●アプリケーションのバージョン:製品ハンドラによって、そのアクショ ンの変更に使用され、通常、下位互換性に対して使用される ●透かしのタイプ:例示した透かしペイロードの上位9ビットであり、透 かしのシリアル番号を処理する際に製品ハンドラによって使用される ●透かしのシリアル番号:透かしペイロードの残り部分である。製品ハン ドラにより使用されるインデックスを提供して、登録データベース内の 透かしにアクセスする ●コンテキスト:製品ハンドラに指示を与えて、顧客要求のコンテキスト に基づいてアクションを変更/改良する ●環境:製品ハンドラに指示を与えて、顧客要求の環境に基づいてアクシ ョンを変更/改良する(環境は、例えば、家庭、オフィス、車、ポータ ブル機器等として指定される)。
【0490】 言うまでもなく、他の要求コードも使用できる。各々が、必須およびオプショ
ン一次情報フィールドについて、それ自身のリストを有している。オプションの
フィールドは、関連する値がないときには、一次情報から除外される。
【0491】 二次情報:人口統計世帯ID:選ばれた人口統計グループの識別子である。こ
れは、実際の人口統計のインデックスとして使用される ●入力機器:透かしを検知するのに使用する、その機器の製造メーカ、型 、およびバージョンである(例えば、TWAINドライバストリング) ●オペレーティングシステム:需要者のPCで使用されているオペレーテ ィングシステムである ●プロセッサ:需要者のPCのプロセッサタイプ/クラスである ●プロセッサの速度:需要者PCのプロセッサのMHzで示すクロック速 度である(ユーザによって入力されるか、自動的に検出される) ●言語:需要者が話す言語のことである ●国:需要者のPCが存在している国である ●郵便番号:(国とともに使用して、需要者の居場所を正確に特定する) 需要者の郵便番号である (これらの明示的なデータに加えて、装置12から送られるパケットは、(ht
tpプロトコルの使用に固有の)IPアドレスをも伝達するので、遠隔装置(例
えば、ルータ/ハンドラ)は、それに応答できるアドレスを持っている。
【0492】 製品ハンドラからの応答: RtnCode − 成功 =1 URL − 受信透かしシリアル番号のアクテ ィブURL もしくは RtnCode − エラー <0 Error Message −テキスト
【0493】URL要求 : 要求入力: ヘッダ(XMLフォーマット) Vendor (例えば、デジマーク) Appl (例えば、MB) データ 要求情報− Req =RFU Ver =アプリケーションバージョン番号 Type =透かしタイプ番号 Ser =透かしシリアル番号 Cxt =コンテキスト Env =環境 オプション情報− Ctry =ユーザの国名 Lang =ユーザの好みの言語 HHID =人口統計世帯の識別子 Det =検出/検知器のTWAINストリング OS =ユーザPCのオペレーティングシステムス トリング Proc =ユーザPCのプロセッサタイプおよびクラス Speed =ユーザのプロセッサ速度 Zip =ユーザの郵便番号 例: <?xml version=”1.0”?> <Content> <vendor>Digimarc</vendor> <appl>MB</appI> </Content> Req=RFU Type=1 Ser=10001 Ver=1.0 Cxt=A Env=Q Ctry=USA Lang=English HHID=1234567 Det=TWAIN string OS=Win98 Proc=Pentium III Speed=500 zip=74008−1234
【0494】 製品ハンドラからの応答 RtnCode=成功/エラー番号(成功 = 1) URL=特定の透かしタイプとシリアル番号に関係するURL Exp=キャッシュ目的の失効日/時間(GMT)− mm/dd/yyy
y hh:mm:ssのフォーマットを持つ もしくは RtnCode=成功/エラー番号(エラー <0) MsgText=メッセージテキスト
【0495】 エラーの理由: −1 タイプとシリアル番号はOKであるが、データベースにURLがない
(一次およびデフォルトURLの両方が見当たらない) −2 タイプとシリアル番号はOKであるが、URLが非アクティブと印さ
れている(一次およびデフォルトのいずれもアクティブでない) −3 タイプとシリアル番号に合致する記録がデータベースにない −4 要求フォーマットエラー:不完全データ。
【0496】 コンフィギュレーション要求: 要求入力: ヘッダ(XMLフォーマット) Vendor (例えば、デジマーク) Appl (例えば、MB) データ 要求情報 Req =RFC OS =ユーザPCのオペレーティングシス テム 例: <?xml version=”1.0”?> <Content> <vendor>Digimarc</vendor> <appl>MB</appI> </Content> Req=RFC OS=Win98
【0497】 製品ハンドラからの応答 RtnCode=成功/エラー番号(成功 = 1) Ver=ダウンロードに使用できる最新アプリケーションバージョン https=はい(もしくは いいえ) GCURL=次のアプリケーション要求のルーティングに使用するURL もしくは RtnCode=成功/エラー番号(エラー <0) MsgText=メッセージテキスト
【0498】 エラーの理由: −5 不明オペレーティングシステム −4 要求フォーマットエラー:不完全データ。
【0499】 関連URL要求: 要求入力: ヘッダ(XMLフォーマット) Vendor =デジマーク Appl =MB データ 要求情報− Req =RFA Ver =アプリケーションバージョン番号 Type =透かしタイプ番号 Ser =透かしシリアル番号 Cxt =コンテキスト Env =環境 例: <?xml version=”1.0”?> <Content> <vendor>Digimarc</vendor> <appl>MB</appI> </Content> Req=RFA Type=1 Ser=10001 Ver=1.0
【0500】 製品ハンドラからの応答 RtnCode=成功/エラー番号(成功 = 1) Serl=透かしシリアル番号 Typel=透かしタイプ番号 URL1=特定の透かしタイプとシリアル番号に関係するURL Exp1=失効日/時間(GMT) Ser2=透かしシリアル番号 Type2=透かしタイプ番号 URL2=特定の透かしタイプとシリアル番号に関係するURL Exp2=失効日/時間(GMT) …… Ser’n’=透かしシリアル番号 Type’n’=透かしタイプ番号 URL’n’=特定の透かしタイプとシリアル番号に関係するURL Exp’n’=失効日/時間(GMT) もしくは RtnCode=成功/エラー番号(エラー <0) MsgText=メッセージテキスト
【0501】 エラーの理由 −8 タイプとシリアル番号はOKであるが、関連する透かしあるいはUR
Lがデータベースにない −9 タイプとシリアル番号はOKであるが、すべてのURLが非アクティ
ブと印されている −3 タイプとシリアル番号に合致する記録がデータベースにない −4 要求フォーマットエラー:不完全データ。
【0502】 トランザクションダウンロード要求 (ローカルにキャッシュされたリダイレクションのアカウントに必要。ローカル
リダイレクションごとに1つの要求)。 要求入力: ヘッダ(XMLフォーマット) Vendor =デジマーク Appl =MB データ 要求情報 Req =RFT Ver =アプリケーションバージョン番号 Type =透かしタイプ番号 Ser =透かしシリアル番号 Cxt =コンテキスト Env =環境 オプション情報 Ctry =ユーザの国名 Lang =ユーザの好みの言語 HHID =人口統計世帯の識別子 Det =検出器のTWAINストリング OS =ユーザPCのオペレーティングシステムス トリング Proc =ユーザPCのプロセッサタイプおよびクラス Speed =ユーザのプロセッサ速度 Zip =ユーザの郵便番号 例: <?xml version=”1.0”?> <Content> <vendor>Digimarc</vendor> <appl>MB</appI> </Content> Req=RFT Type=1 Ser=10001 Ver=1.0 Cxt=A Env=Q Ctry=USA Lang=English HHID=1234567 Det=TWAIN string OS=Win98 Proc=Pentium III Speed=500 zip=74008−1234
【0503】 製品ハンドラからの応答 RtnCode=成功/エラー番号(成功 = 1) もしくは RtnCode=成功/エラー番号(エラー <0)
【0504】 MsgText=メッセージテキスト エラーの理由: −4 要求フォーマットエラー:不完全データ
【0505】 最速のシステム応答を提供するには、発信側の装置12と遠隔システム間で交
換されるデータは、できるだけ短いことが望ましい。好ましくは、単一のインタ
ーネットデータパケットで伝送できる大きさ(例えば、約536ビット以下)で
ある。このような構成とすることで、送信側でのデータ分配、および受信側での
再組み立てに関係するオーバーヘッドを回避できる。
【0506】 一般的に言えば、単一の要求に対するシステムサービスの総合経過時間(例え
ば、アプリケーション28cによる透かし認識、ルータへのパケット配信、ルー
タによる解読、製品ハンドラによる取扱い、およびアプリケーションへの応答返
却)は、要求に対して送信された、第1バイトの要求の受信から計測すると、平
均して3秒たらずである。代表的な速度は、1秒以下の多数の要求があったとし
ても、2秒以下である。
【0507】 以下の議論は、上記の議論を十分検討しているが、異なる優先度の場合であり
、詳細事項が補足されている。
【0508】 メディアブリッジデジタルメッセージは、2つのコードからなり、両方ともメ
ディアブリッジ強調された画像に埋め込まれている。メディア所有者コードは、
システム管理者(例えば、デジマーク)により割り当てられ、画像へのメディア
ブリッジ強調の付加が許諾されたエンティティを識別するものである。ルーティ
ングコードは、メディア所有者(広告主、出版社、製造メーカ等)により割り当
てられ、クライアントアプリケーションがメディアブリッジコードを読むときに
エンドユーザをどこに向かわせるかを判断する。同一コードが埋め込まれた2つ
の異なる広告は、エンドユーザを同じホームページへと案内することができるが
、他方において、異なるコードを使用している別の出版物における同一の広告は
、別のホームページに行くことができ、それを使って、どの広告あるいは雑誌が
、エンドユーザをメディア所有者のウェブサイトへ至らせるのに最も効果的であ
るかを追跡することができる。
【0509】 メディアブリッジシステムには、主な構成要素が3つある。クライアントアプ
リケーションは、需要者(メディアブリッジエンドユーザ)によって家庭および
業務で使用され、通常はインターネット上において、画像あるいはオブジェクト
から付加情報へと自動的にナビゲートが行われる。メディアブリッジルータは、
所定の画像あるいはオブジェクトに対する適切なインターネットアドレスをクラ
イアントアプリケーションに提供する。埋め込みシステムは、メディア所有者に
より、印刷前にメディアブリッジコードを画像に埋め込むのに使用される。
【0510】
【メディアブリッジ・クライアント・アプリケーション】
クライアントアプリケーションは、ロジステック、スリーコム、クリエーティ
ブラボのような、つながりデジタルカメラ製造メーカとのOEM関係を通して流
通させることができる。アプリケーションは、カメラメーカのインストールCD
からのカメラドライバおよび支援ソフトウエアと一緒にエンドユーザがインスト
ールする。
【0511】 メディアブリッジ・クライアント・アプリケーションは、ウインドウズ95/
98/NT4.0およびマッキントッシュOS8.6オペレーティングシステム
下において、つながりビデオカメラとともに組み込まれた、200MHzあるい
はそれより高速のペンティアム(登録商標)あるいはパワーPCコンピュータ上 で動作する。
【0512】 メディアブリッジクライアントアプリケーションは、最初に、メディアブリッ
ジ強調された画像を使用することに専念して、インターネットウェブサイト上の
付加情報に直接、ブラウジングするようにしている。よって、アプリケーション
は、ダイヤルアップモデムあるいは永久接続を介したインターネット接続を要求
する。しかし、クライアントアプリケーションは、例えば、CD上のローカルデ
ータのブラウジング、および他のアプリケーションへのリンクをサポートする拡
張可能アーキテクチャを有することが望ましい。
【0513】 メディアブリッジシステムは、ほとんどの場所で使用でき、ビデオカメラは、
鮮明で焦点の合った高品質の画像を見せることができる。システムは、薄暗い状
態(約40ルクス)から明るい状態(3900ルクス)の範囲で変化する照明状
態で動作する。また、システムは、非常に暗い所では補助光源を用いて動作し、
まばゆいばかりに明るいところでは、像あるいはオブジェクトが光源から遮蔽さ
れていれば動作する。
【0514】
【エンドユーザ・クライアント・アプリケーションの動作】
クライアントアプリケーションが最初に動作するときには、ユーザにウイザー
ドを示すことが望ましく、そのウイザードは、ビデオカメラを介して、クライア
ントアプリケーションにメディアブリッジ動作可能な画像を提供する最良の技術
を教えるものである。ウイザードは、各カメラに合わせられており、サンプル画
像あるいは実際に撮った画像のいずれかを使用できる。
【0515】 インストールディスク(例えば、CD)の形で出荷したものは、ユーザにクラ
イアントアプリケーションの最良の使用方法を教える、一つ以上のゲームになり
うる。例えば、カメラの焦点を合わせたり、符号化されたオブジェクトの位置合
わせをカメラの焦点域において行ったり、ちょっとの間、オブジェクトを動かな
いように、あるいは解読に必要なために保持したりする方法や、許容される照明
条件等がある。カメラボックス、あるいはボックス内に挿入される物はメディア
ブリッジ符号化ができ、カメラのベンダーあるいはシステムの管理者がホストと
なっている対応紹介ページへ、ブラウザを介してリンクできる。ランダムに、あ
るいはメディアブリッジ操作のある局面における熟達度を見せることで、ウェブ
サイトを通して、Tシャツや他の景品を与えるようにしてもよい。
【0516】 例示した構成では、メディアブリッジアプリケーションが常に動作しており、
アクティブあるいは非アクティブのいずれかの状態にある。アクティブのときは
、メディアブリッジビデオカメラのウインドウがいつも、他のどのウインドウよ
りも前面にあって完全に見え、クライアントアプリケーションが常時、メディア
ブリッジ強調された画像のビデオをチェックしている。メディアブリッジ強調さ
れた画像が見つかれば、適切な情報が表示され(ほとんどの場合、ホームページ
として)、クライアントアプリケーションが選択的に非アクティブになる。クラ
イアントアプリケーションが非アクティブのときは、ビデオウインドウを隠し、
他のアプリケーションが利用できるようにカメラを解除して、ほとんどメモリや
コンピュータリソースを使わないようにする。
【0517】 ある実施例では、クライアントがカメラをシリアルに再利用できる機器として
扱っている。すなわち、クライアントアプリケーションがアクティブであり、ビ
デオをチェックしているときは、他のどのアプリケーションもビデオカメラにア
クセスできない。同様に、他のアプリケーションがカメラを使用しているときに
は、クライアントアプリケーションは、ビデオにアクセスできない。
【0518】 メディアブリッジ・クライアント・アプリケーションは、以下の機能を含んで
いる:
【0519】 (1)ブラウザ/アプリケーションの立ち上げ メディアブリッジ強調された画像が見つかったとき、クライアントは、ユーザの
ウェブブラウザあるいは他のアプリケーションを立ち上げる。インターネットの
ウェブサイトをブラウジングしているとき、クライアントは、可能ならば、その
サイトに画像の同一性とエンドユーザの郵便番号を与える。この情報によってメ
ディア所有者のウェブサイトは、ユーザに特定の地域で使用できるように変更さ
れたホームページを表示できる。他のアプリケーションを立ち上げるとき、クラ
イアントは、アプリケーションに画像所有者コードとルーティングコードを与え
る。 (2)宛先メニュー ルーティングコードに対して多数のURLが指定されていれば、クライアントア
プリケーションは、ブラウザに基づくメニューを表示する。その表示によって、
エンドユーザは、ホームページへ直接ナビゲートされるのではなく、どのページ
を表示するかを選択できる。 (3)ブランド設定 ホームページを表示するための情報を検索している間、クライアントアプリケー
ションは、あらかじめ格納されたブランド(例えば、デジマーク)とともにロー
カルホームページを表示し、所望の情報が検索されていることを説明する。この
ブランド設定ページは、ユーザに対して応答遅延時間を生じさせずに、メディア
所有者のページと置き換えられる(ブランド設定ページの内容は、自動ソフトウ
エア更新の間に更新される)。 (4)フレキシブルアクティベーション クライアントアプリケーションが非アクティブであるときには、ユーザは、以下
の方法でアクティブにすることができる (a)アプリケーションのアイコンをクリックする (b)ホットキーの組み合わせを押下する (c)トレイアイコンをクリックする(ウインドウズ) (d)ブラウザのツールバー上のボタンをクリックする (e)最小化されているメディアブリッジクライアントのビデオカメラウイ
ンドウをもとに戻す(ウインドウズ)。 (5)ステータス表示 アクティブの間、クライアントアプリケーションは、ステータス表示枠を介して
、ユーザにフィードバックを行う。それは、カメラから見た眺めの隣に位置する
、ビデオカメラウインドウ内に表示される。ステータスは、周囲の照明状態のフ
ィードバック、カメラからの距離(可能ならば)、焦点、および、(画像関連の
情報を表示する準備をし、画像を読もうとし、あるいは、メディアブリッジ強調
された画像がカメラに提示されるのを待っている)現在のステータスを含んでい
る。 (6)多数のカメラサポート 例示したメディアブリッジクライアントアプリケーションは、同時に1台のカメ
ラを使用するが、インストールされた、メディアブリッジ動作可能なカメラはど
れでも使用できる。コンピュータがカメラを1台だけ持っている場合、自動的に
そのカメラが選択される。カメラが2台以上あれば、どのカメラを使用するかを
ユーザが選択でき、クライアントが動作している間、その選択を変えることがで
きる。 (7)自動ソフトウエア更新 ユーザは、簡単なメニュー選択により、クライアントアプリケーションへの更新
を自動的にインストールできる。クライアントは、インターネットに接続して、
利用できるどんな更新をもダウンロードし、インストールする。さらに、クライ
アントは、(例えば、メディアブリッジデータとともに符号化されたバージョン
のしるしを参照して)、新たなプロトコルを使用しているメディアブリッジ強調
された画像が見つかれば、更新のチェックを提示する。 (8)ユーザオプションコンフィギュレーション クライアントアプリケーションにある、ほとんどすべてがユーザによって設定で
きる (a)コンピュータが動き始めると、いつでも自動的にクライアントをスタ
ートさせる(デフォルト) (b)ホットキーによるアクティベーション (c)システムトレー上へのアクティベーションアイコンの表示(ウインド
ウ) (d)インターネットウェブブラウザへのボタン付加(インターネットエク
スプローラ4あるいはそれ以降、およびネットスケープ4あるいはそれ以降) (e)多数のカメラがインストールされているとき、立ち上げに使用した最
後のカメラを選択する (f)定期的にソフトウエアの更新をチェックするよう注意を喚起する (g)立ち上げ時にウイザードを動作させる(デフォルト) (h)メディアブリッジ強調された画像を読むときの自動デアクティベーシ
ョン (i)特定の期間、何もカメラに提示されないときの自動デアクティベーシ
ョン (j)メディアブリッジ強調された画像を読んだ時点における呼出し音の鳴
動あるいは音ファイルの動作 (k)RSACi評価に基づくサイトの遮断。各メディア所有者は、言葉、
裸体、性描写、および暴力のカテゴリに対するRSACi指標を使用して、サイ
トの自己評価を行うことが求められている。どのカテゴリに対するRSACi評
価もがエンドユーザの許容度を越えているときは、ルータは、サイトからエンド
ユーザを遮断する。(ルータは、もっぱらメディア所有者の自己評価に依存し、
実質的にRSACiコードに対するホームページのチェックは行わない。)この
オプションの選択により、ウェブブラウザ内における内容制限に関するRSAC
i(http://www.rsac.org/ratingsv01.htm
l)についての情報が表示される (l)既存のダイヤルアップ(モデム)接続を介したインターネットへの自
動接続 (m)起動時のパスワードによる保護 (n)ユーザ登録情報(ユーザには、全情報がオプションであり、特定のア
イテムが第三者に与えられることがある旨が通知される) (o)ユーザに提供が要求されないエンドユーザの郵便番号は、エンドユー
ザが自主的に提供した場合、メディア所有者に伝えられる基本的な人口統計情報
として使用される。 (9)ウイザード このウイザードは、特定のカメラをセットアップしてメディアブリッジにより最
良の結果を得るとともに、もっと情報を得るためのポータルとしてメディアブリ
ッジを利用する最良の技術を得るためのガイダンスを提供する。デフォルトとし
て、クライアントアプリケーションが開始される度にウイザードが動作する。ウ
イザードは、ユーザが新たなカメラを最初に選択したときにも動作する。 (10)カメラの照合 メディアブリッジクライアントの入力として新たなカメラが選択されると、クラ
イアントは、そのカメラがメディアブリッジ動作可能であるかの照合をする。そ
うでなければ、カメラはサポートされず、クライアントアプリケーションでは正
確に動作しないことをユーザに警告する。 (11)拡張可能アーキテクチャ メディアブリッジクライアントは、通常、ブラウザウインドウにインターネット
あるいはローカルのホームページを表示することで、メディアブリッジ強調され
た画像を読み、所望の情報に結合する。その機能は、特定データを扱うための登
録を行う、メディアブリッジ動作可能なアプリケーションによって拡張できる。
例えば、メディアブリッジ強調された名刺が提示されると、メディアブリッジク
ライアントは、メディアブリッジ動作可能なアプリケーションを動作させて、そ
れにより、ウェブサイトから名刺情報をダウンロードし、ユーザの接触リストを
新たな情報で更新する。他の例として、メディアブリッジ強調された子供向けの
本のページがあり、それによって、そのページに対してオーディオファイルが動
作するようになる。 (12)埋め込み支援 メディア所有者がクライアントアプリケーションを使用して、画像が、そこに埋
め込まれた正しいメディアブリッジコードを持っているかを照合する場合、クラ
イアントはメディア所有者の名前、ルーティング情報、および、メディアブリッ
ジ画像が読まれたときのメディアブリッジ透かしの相対的な強さを表示する。各
メディア所有者のプライバシーを守るため、この情報が与えられるのは、ユーザ
が、有効な埋め込みユーザ名とメディア所有者のパスワードが提供できるときだ
けである。
【0520】
【メディアブリッジルータ】
ルータは、本質的にエンドユーザに対してトランスペアレントである。クライ
アントアプリケーションは、インターネット上の情報にリンクされた、メディア
ブリッジ強調された画像を検知すると、ルータと通信を行って、表示すべきホー
ムページのインターネットアドレス情報を得る。 ルータは、以下の機能も含んでいる:
【0521】 (1)ルーティング情報の保守 ルータ内には、一意のメディアブリッジコード各々を一つ以上の関連インターネ
ットアドレスにリンクさせる情報がある。1つの例として、システム管理者(例
えば、デジマーク)が、広告会社の顧客が提供する情報を使用してルーティング
情報を保守する。他の実施例では、メディア所有者が、ルータに接続された確実
なインターネットを使用して情報そのものを更新する。 (2)問題の取扱い ルーティング要求が満たされない場合は、エンドユーザへの影響を最小限にする
方法で、ルータが応答する。例えば、メディアブリッジコードが未知であれば、
クライアントアプリケーションには、メディア所有者のホームページに対するU
RLが与えられる。さらには、エラーが発生する日ごとに、ルータがメディア所
有者に電子メールでエラーの発生を通知する。 (3)内容の評価 メディア所有者が画像あるいはそのサイトに対するRSACi評価情報を供与し
、エンドユーザが、そのサイトが遮断されるとするRSACi評価を特定した場
合、ルータは、そのサイトが不適当な内容を含んでおり、メディア所有者のサイ
トへは接続できないことを示すホームページをユーザに返す。 (4)妥当性の確認 定期的に(例えば、毎日)、ルータがデータベース内のすべてのアクティブ情報
の妥当性を確認する。何らかのエラーが見つかれば、メディア所有者へは、電子
メールで通知される。エラーが1日で修復しない場合は、デジマークが通知され
る。以下に、チェックされる条件を示す: (a)アクティブリンク上にURLが見当たらない (b)URLが、存在しないページを参照している (c)ページが、デジマークの要求する許容ダウンロード時間を超えている
。 (5)トラッキング ルータは、マーケティング情報を作成するため、クライアントアプリケーション
要求を記録する。そのようなトラッキング記録は、以下のものを含む: (a)要求の日および時間 (b)メディア所有者および画像 (c)可能ならば、エンドユーザの郵便番号 (d)要求を出したIPアドレス (6)報告 報告トラッキング情報を使用して、ルータは、デジマークが使用する以下の報告
を提供する: (a)特定の日の範囲に対するURL要求の数 (b)特定の日の範囲に対するメディア所有者によるURL要求の数 (c)特定の日の範囲に対するメディアブリッジ強調された画像によるUR
L要求の数 (トラッキングと報告は、好ましくは、メディア所有者がルータからオンライン
でトラフィックおよびマーケティング報告を入手できるよう構成されている)。
【0522】
【メディアブリッジ埋め込みシステム】
埋め込みシステムは、以下のものを含む: ●メディアブリッジコードを埋め込むための写真店対応エンベダプラグイ ン ●メディアブリッジ強調されたデジタル画像を照合するための写真店対応 リーダプラグイン ●メディアブリッジ強調されたプルーフとプレスプリントの照合のための クライアントアプリケーション ●メディアブリッジコードを得てメディアブリッジコードにURLを割り 当てるための、インターネットに基づくルータ保守アプリケーション。
【0523】 プラグインは、認証のためだけのインターネット接続と新たなメディアブリッ
ジルーティングコードの割り当てを要求する。ルータ保守アプリケーションは、
常にインターネット接続を要求する。
【0524】
【ルータ保守アプリケーション】
ルータ保守アプリケーションの主目的は、メディアブリッジコードにルーティ
ング情報を割り当てることで、クライアントアプリケーションが画像を読み込ん
だときに、エンドユーザに適切なホームページを提示することである。
【0525】 ルータ保守アプリケーションは、以下の機能を含む: (1)マルチロケーション 単一のメディア所有者アカウントは、様々な場所において様々な人によってアク
セスできる。広告主やその広告代理店のような様々な団体に属する人もアクセス
できる。 (2)アクセス制限 各メディア所有者は、誰がルータ情報にアクセスできるかを制限し、また、誰が
新たなメディアブリッジコードを生成したり、既存のメディアブリッジコードを
使用したり、あるいはルーティングコードに対する情報を変更することができる
かを特定する権能を有する。メディア所有者は、いつでもアクセスの付加、変更
、あるいは取り消しができる。 (3)確実なアクセス ルータへのインターネットアクセスはすべて、確実な接続を介して行われる。 (4)ルーティングコード 新たなルーティングコードの割り当て、既存のルーティングの変更、および古い
ルーティングコードの消去あるいは再使用。 (5)時間をもとにしたルーティング 各ルーティングコードには、複数のURLを割り当てることができ、それら各々
が、オプションとして、何時ルーティングに使用できるかを定める有効日と満了
日を持っている。期限切れのURLは、30日後に自動的にルータによって消去
される。 (6)マルチルーティング ルーティングコードに複数のURLが指定されている場合、ルータは、エンドユ
ーザへブラウザに基づくメニューを返し、それによって、エンドユーザは、ホー
ムページへ直接ナビゲートされるのではなく、どのページを表示するかを選択で
きる。ある実施例では、単一のルーティングコードが、最大4つの期限未満了の
URLを持つことができる。各URLは、URLにブラウザリンクする簡単な説
明と、最大500文字の長い説明と、メニューに表示するアイコンに対するUR
Lとを有している。このアイコンは、せいぜい高さ方向が50画素、幅方向が3
00画素の大きさである。 (7)記録 ルーティング情報に対する変更はすべて記録され、メディア所有者によって検討
される。
【0526】
【プラグインの概要】
メディア所有者に対して、コンピュータにおいて埋め込みが最初に行われると
、エンベダは、メディア所有者のアカウント番号と、有効なユーザ名およびメデ
ィア所有者が規定したパスワードとを要求する。エンベダは、インターネットを
介してルータに接続され、ユーザが認証されているかの照合を行い、メディア所
有者についての情報をダウンロードする。メディア所有者に対するさらなる埋め
込みは、ルータに接続せずに行える。しかし、ユーザがルータに接続して埋め込
みのためのルーティング情報を得る度に、ルータは、現在有効な名前とパスワー
ドに対する、ユーザ名とパスワードの検証を行う。以前使用していた名前とパス
ワードが既に有効ではない場合、ユーザは、メディア所有者に対する埋め込みを
継続するため、有効な名前とパスワードを提供する必要がある。
【0527】 メディア所有者のアカウント番号は、最初の認証でのみ必要となる。それは、
将来のどの認証も、エンベダによって保守されているメディア所有者の名前を使
用して行われるからである。広告代理店のグラフィックスアーティストは、2あ
るいはそれ以上のメディア所有者のプロジェクトに従事できるため、一人のグラ
フィックスアーティストが、各メディア所有者に対して様々なユーザ名とパスワ
ードを持つことができる。
【0528】 リーダプラグインは、主として埋め込み後の画像照合に使用される。リーダプ
ラグインは、エンベダプラグインと同様の方法でアクセスの制限を行い、さらに
は、ユーザが、メディア所有者の有効なユーザ名とパスワードを用意できた場合
のみ、画像についての情報を提供するよう制限を行う。現在のコンピュータでメ
ディア所有者の情報が入手できない場合は、リーダは、照合のためルータに接続
する。
【0529】 プラグインは、以下の機能を共有している: (1)複数のメディア所有者 ユーザは、複数のメディア所有者に対して埋め込みあるいは読み出しを行うこと
ができる。ユーザは、各メディア所有者の有効なユーザ名とパスワードを有して
いなければならない。 (2)複数のユーザ 数人で1台のコンピュータを使用できる。これらの者は、同一のユーザ名とパス
ワードを使用しない限り、情報を共有できない。 (3)自動ソフトウエア更新 ユーザは、簡単なメニュー選択により、プラグインへの更新を自動的にインスト
ールできる。プラグインはインターネットに接続して、利用できるどんな更新を
もダウンロードし、インストールする。 (4)確実なアクセス インターネットアクセスはすべて、確実な接続を介して行われる。
【0530】
【エンベダプラグイン】
エンベダプラグインはまた、以下の機能を含む: 1.ルーティングコード割り当て ユーザは、インターネット接続を介してルータによって提供された既存コードの
リストより、埋め込むルーティングコードを選択する。各ルーティングコードは
、一意のルーティング番号と記述によって識別される。一旦、ルータを介した選
択が行われると、ルーティングコードについての情報は、ユーザが除去するまで
ローカルコンピュータ上に保持される。 2.新たなルーティングコード 認証されれば、ユーザは、エンベダを介してルータに接続して、新たなルーティ
ングコードを生成する。ルーティングコードは、URL情報とともに、あるいは
URL情報なしで生成でき、それは後で付加できる。 3.ルーティングコードの更新 エンベダは、ルータに接続されたときはいつでも、ローカルにキャッシュされた
ルーティングコードに対して行われた、どの更新をもダウンロードする。 4.マスク埋め込み ユーザは、画像の一部を遮蔽することで、メディアブリッジコードがその遮蔽領
域にのみ埋め込まれるようにすることができる。1つの実施例では、様々な遮蔽
領域に様々なコードを用いる。一般的には、ユーザは、画像の同一部分に異なる
メディアブリッジコードを埋め込むことはできない。 5.可変輝度 ユーザは、軽度からかなりの程度まで、メディアブリッジ透かしの輝度(従って
、視認性)を全体的に変えることができ、画像の様々な領域の輝度を局所的に変
えることもできる(すなわち、輝度は、局所画像の特性に適合している)。 6.記録 ユーザが画像に埋め込みを行う度に、エンベダは、ログの日付、時間、埋め込ま
れた情報、埋め込み設定(例えば、輝度)、ユーザ名、コンピュータ名、および
入力画像ファイル名を記録する。このログは、各ユーザのコンピュータ上ではテ
キストファイルであり、どのテキストエディタでも閲覧できる。
【0531】
【リーダプラグイン】
リーダプラグインはまた、以下の機能を含んでいる: (1)読み込み スキャンされたデジタル画像を読み込み、そのユーザが認証されていれば、メデ
ィア所有者、ルーティング情報、およびメディアブリッジ透かしの強度単位を表
示する。 (2)マスク読み込み ユーザは、画像の一部を遮蔽して、その部分からのみメディアブリッジ情報を読
み込むことができる。
【0532】
【パート3】
【発明の組み合わせ】
上で詳述された本発明の態様によれば、プライオリティケース(priori
ty cases)で請求された本発明の組み合わせの一部には、以下のものが
含まれる。
【0533】 A1.個人のビジネスカードを光センサに与え、前記光センサは出力データを
生成し; センサ出力データから、ステガノグラフィック符号化された複数ビットデータ
を復号化し; 前記複数ビットデータを用いて、前記ビジネスカードの所有者に関するデータ
を有するインターネットアドレスに対するリンクを確立することを備える方法。
【0534】 A2.前記インターネットサイトから、個人の特定の活動を詳述したカレンダ
ーデータを獲得することを含む請求項A1の方法。
【0535】 A3.獲得されたカレンダーデータの量は、認証レベルに基づく請求項A1の
方法。
【0536】 A4.認証レベルは、個人のビジネスカード内で符号化された複数ビットデー
タで示され、個人は別々に符号化されたカードを異なる受取人に送って、前記カ
レンダーデータに対する様々なアクセス権を受取人に与えることができる、請求
項A3の方法。
【0537】 A5.前記光センサは、ビジネスカードのテキスト情報を個人情報マネージャ
に与えるようにも機能するビジネスカードリーダである、請求項A1の方法。
【0538】 A6.複数ビットデータから判別されるインターネットアドレスを前記個人情
報マネージャに格納することを含む、請求項A5の方法。
【0539】 A7.光センサはデジタルカメラである、請求項A1の方法。
【0540】 A8.前記デジタルカメラはコンピュータディスプレイにマウントされる、請
求項A7の方法。
【0541】 A9.前記デジタルカメラは、そのユーザにヘッドマウントされる、請求項A
7の方法。
【0542】 A10.販売促進製品の印刷物を第1のサイトの光センサに与え、前記光セン
サは出力データを生成し; 前記センサの出力データからのステガノグラフィック符号化された複数ビット
データを復号化し; 前記データを用いて、前記販売促進製品の印刷物によって販売促進されるサー
ビスや製品や会社に関連するインターネットサイトに対するリンクを確立し; 前記インターネットサイトから前記第1のサイトに、前記サービスや製品や会
社に関連するさらに別の情報を送ることを備える方法。
【0543】 A11.印刷された識別バッジを光センサに与え、前記光センサは前記バッジ
の表面の光特性に対応する出力データを生成し; 前記センサの出力データから、ステガノグラフィック符号化された複数ビット
データを複合化し; 前記複数ビットデータをチェックして、それが有効なアクセスカードに対応す
るかどうか決定し、上述のチェックオペレーションの結果に基づいて錠を開ける
ことを備える方法。
【0544】 B1.デジタル符号化されたオブジェクトを光センサに与え、前記光センサは
出力データを生成し; 前記センサの出力データから複数ビットデータを復号化し; 前記複数ビットデータを用いて、前記オブジェクトに関連するデータを有する
インターネットアドレスに対するリンクを確立することを備える方法。
【0545】 B2.前記複数ビットデータを用いて、前記オブジェクトがステガノグラフィ
ック符号化される、請求項Bの方法。
【0546】 B5.冷蔵庫と; 前記冷蔵庫に関連する光センサであって、センサの正面で固定されたオブジェ
クトに対応する画像データを提供するように調整された、当該センサと; 前記画像データを処理し、その中から複数ビット2進データを抽出する画像プ
ロセッサを備え、食料雑貨類のリストを編集するために役立つ装置。
【0547】 B6.コンピュータを動作させる方法であって、前記コンピュータは、レジス
トリデータベースを有するオペレーティングシステムを含み、前記レジストリデ
ータベースは、特定のデータタイプと、それに特に対応する特定のソフトウエア
プログラムを関連づけ、改良点は: 1フレームの画像データを提供し、 画像データからの複数ビットの識別データを復号化し; 前記レジストリデータベースで調べて、前記識別データに対応するソフトウエ
アプログラムを識別し; 識別されたソフトウエアプログラムを呼び出すことを備えたことである。
【0548】 B7.前記画像データからの複数フィールドデータをステガノグラフィック復
号化し、前記複数フィールドのうちの1つは前記識別データを備え; 前記複数フィールドデータの別の1つを、それを使用する識別されたソフトウ
エアプログラムに提供することを備える、請求項B6の方法。
【0549】 B8.複数ビットの補助データを運ぶために符号化されたオブジェクトに対応
するシステムであって: 視野に対応する画像データを生成する光捕捉デバイスであって、前記視野には
オブジェクトのみならず可視クラッターも含まれる、当該デバイスと; 画像データ内の可視クラッターからオブジェクトを識別する可視の手がかりベ
ースのサブシステムと; 前記サブシステムによって識別されたオブジェクトから複数ビットの補助デー
タを抽出し、抽出された補助データを応答システムに適用するプロセッサを備え
るシステム。
【0550】 B9.前記可視の手がかりベースのサブシステムは、スペクトル属性に基づい
て前記可視クラッターからオブジェクトを識別する、請求項B8のシステム。
【0551】 B10.前記オブジェクトには反射器が含まれ、前記システムには、反射器で
反射され、光捕捉デバイスによって検出されるスペクトル特性の照明源が含まれ
る、請求項B8のシステム。
【0552】 B11.前記可視の手がかりベースのサブシステムは、時間属性に基づいて前
記可視クラッターからオブジェクトを識別する、請求項B8のシステム。
【0553】 B14.第1の場所に入る人を認証するためにカスタマイズされたオブジェク
トを生成する方法であって: 人にアクセスコードを提供し; 前記アクセスコードがステガノグラフィック符号化された、印刷可能なデータ
を生成し、第1の場所から離れた第2の場所にあるプリンタを用いて前記印刷可
能なデータを印刷することを備える方法。
【0554】 B15.前記アクセスコードはネットワークコンピュータを介して前記の人に
提供され、第1の場所は映画館である、請求項B14の方法。
【0555】 B16.プリンタドライバソフトウエアからのコマンドに応答するプリンタで
あって、前記プリンタドライバソフトウエアは、2つの種類の入力データに対応
するものとして特徴づけられる。そのうちの1つはテキストデータを備えるもの
であって、その他のものは電子透かしデータを備えるものであって、その2つの
種類のものは、プリンタドライバソフトウエアに適用する前にまとめられるので
はなく、個々にプリンタドライバソフトウエアに適用される。
【0556】 B17.コンピュータを用いてプリントアウトを生成する方法であって、プリ
ントアウトにはテキストが含まれ、コンピュータにはソフトウエアが含まれ、そ
のソフトウエアは、ユーザの制御に対応して印刷ダイアログボックスを提供し、
改良点は、印刷ダイアログボックスがグラフィックユーザインターファイスを備
え、これによって、印刷出力のステガノグラフィック符号化をユーザが選択でき
ることである。
【0557】 B18.複数ビットデータをステガノグラフィックに符号化して空白の頁上に
与えるようにそれらの頁を処理して; 次に、処理された頁上にテキストや画像を印刷して、符号化され印刷された雑
誌の頁を作り; 前記ステガノグラフィック符号化され印刷された雑誌の頁のうちの少なくとも
1頁を束ねて複数の雑誌の各々を作ることを備える、雑誌の印刷方法。
【0558】 B19. 旅行写真をステガノグラフィック符号化して、その中の複数ビット
データを隠し; 旅行写真を処理して、それから複数ビットデータを抽出し; 抽出された複数ビットデータの少なくとも一部を使って、写真で描写された場
所を訪問したい消費者に役立つ旅行情報を提供するウェブサイトにインターネッ
トウェブブラウザを割り当てることを備える旅行促進方法。
【0559】 B21.入力情報をシステムに提供する身振りの方法であって: ユーザの手にオブジェクトを保ち; 光スキャンデバイスの視野の少なくとも一部にオブジェクトを位置付け; 前記オブジェクトを手動で動かし; スキャンデバイスを用いて、1秒間に複数回、複数の画像データフレームを取
りこみ; 複数の画像データフレームを処理して、そこで表現されるオブジェクトを識別
し; 複数の画像データフレーム内のオブジェクト表現を分析して、回転状態とスケ
ール状態とデファレンシャルスケール状態とX−Yオフセットから成るリストか
ら選択された少なくとも1つのパラメータの時間に関する変化を検出し; 検出された前記変化に基づいて、本システムのある態様を制御することを備え
るシステム。
【0560】 B22.オブジェクトはデジタル符号化され: 当該方法には、オブジェクトからの複数ビットデジタルデータを復号化すること
が含まれ、また、当該システムは、前記復号化されたデジタルデータの少なくと
も一部に応答する、請求項B21の方法。
【0561】 B23.当該システムは、システム−ユーザ相互作用の複雑レベルを設定する
ことによって前記復号化されたデジタルデータの少なくとも一部に応答する請求
項B21の方法。
【0562】 B24.複数の画像データフレーム内のオブジェクト表現を分析して、回転状
態の時間に関する変化を検出し、前記検出された変化に基づいて当該システムの
一部の態様を制御することを含む、請求項B21の方法。
【0563】 B25.複数の画像データフレーム内のオブジェクト表現を分析して、スケー
ル状態での時間に関する変化を検出し、前記検出された変化に基づいてシステム
のある態様を制御することを含む、請求項B21の方法。
【0564】 B26.複数の画像データフレーム内のオブジェクト表現を分析して、デファ
レンシャルスケール状態の時間に関する変化を検出し、前記検出された変化に基
づいてシステムのある態様を制御することを含む、請求項B21の方法。
【0565】 B27.複数の画像データフレーム内のオブジェクト表現を分析して、X−Y
オフセットでの時間に関する変化を検出し、前記検出された変化に基づいてシス
テムのある態様を制御することを含む、請求項B21の方法。
【0566】 B28.複数の画像データフレーム内のオブジェクト表現を分析して、前記パ
ラメータのうちの1つの時間に関する第1の変化を検出した後で、前記パラメー
タのうちの1つの時間に関する第2の変化を検出し、前記検出された変化に基づ
いて当該システムのある態様を制御する、請求項B21の方法。
【0567】 B29.第1と第2の変化は両方ともに同じパラメータに関係する、請求項B
21の方法。
【0568】 B30.発信者と受取人の間に音声回路を確立する電話のような器具を動作さ
せる方法であって、改良点は、基板の上にしるしのある当該基板を光センサに与
え、基板の少なくとも一部を含む視野を撮像してそれに対応する画像データを生
成し、画像データからの複数ビットデジタルデータをステガノグラフィック復号
化して、前記複数ビットデジタルデータの少なくとも一部に基づいて音声回路を
確立することを備えたことである。
【0569】 B31.前記しるしは、受取人を描写した写真画像を備える、請求項B30の
方法。
【0570】 B32.光スキャンデバイスの視野内の少なくとも一部領域に固有のオブジェ
クトを配置し、前記固有のオブジェクトは、運転免許と政府による身元証明付文
書とバンクカードと印章付ジュエリー項目から成るリストから選択され; スキャンデバイスを用いて、1フレームの画像データを取りこみ; 前記画像データを処理してそれからの複数ビットデータをステガノグラフィッ
ク復号化し; 前記ステガノグラフィック復号化したデータの少なくとも一部をコンピュータ
システムに与えることを備える方法。
【0571】 B33.固有のオブジェクトによって識別される人に対応するEメールのアカ
ウントからEメールデータを得て、コンピュータシステムのユーザにそれを提供
することをさらに含む、請求項B32の方法。
【0572】 B34.公共の場所で使用されるEメールデータ端末であって、前記端末は入
力部と出力部を備え、前記出力部はEメールデータをそのユーザに提供するもの
であって、改良点は、固有のオブジェクトに対応するスキャンデータを生成する
光スキャンデバイスを前記入力部が含み、固有のオブジェクトは運転免許と政府
による身元証明付文書とバンクカードから成るリストから選択されることである
【0573】 B35.光センサデバイスの視野内にオブジェクトを与え、前記オブジェクト
は小売り製品や小売り製品を包むものから成るリストから選択され、 前記オブジェクトに対応する光データを得て; 光データからの複数ビットデジタルデータを復号化して; 前記復号化されたデータの少なくとも一部を遠隔のコンピュータに送り; 前記遠隔のコンピュータで、前記復号化されたデータが送られたことに応答し
て、ほうびを与えるべきかどうかを決めることを備える、販売促進方法。
【0574】 B36.ユーザの好みを確認するように、第1のコンピュータのディスクトッ
プコンピュータを調整する方法であって: 前記第1のコンピュータに関連する光センサに固有のオブジェクトを与え; 前記光センサから生成された画像データを分析して、それからの複数ビットデ
ータを復号化し; 前記復号化されたデータに基づいて前記コンピュータのディスクトップコンピ
ュータを調整する方法。
【0575】 B37.前記第1のコンピュータから遠隔のコンピュータへ通信する際に、前
記復号化されたデータの少なくとも一部を用い、前記遠隔のコンピュータはユー
ザが好むディスクトップコンピュータ構成に関するプロファイルデータを備え: 前記遠隔のコンピュータから前記第1のコンピュータに前記プロファイルデー
タを送り; 前記プロファイルデータに基づいて、前記第1のコンピュータ上にディスクト
ップコンピュータを構成することをさらに含む、請求項B36の方法。
【0576】 B38.第1のベンダーから製品やサービスを購入し、 前記購入の証を受け取り、 光スキャンデバイスに前記証を与えて、画像データを生成し、 画像データからの複数ビットデータを復号化し、 前記復号化された複数ビットデータを用いて、第1のベンダーに無関係の第2
のベンダーから値を得る方法。
【0577】 B39. 前記値は、第2のベンダーから、ただか、もしくは割り引かれた製
品やサービスを提供するものである、請求項B38の方法。
【0578】 B40. 光スキャンデバイスに旅行文書を与え、前記旅行文書は符号化され
た複数ビットデータを備え、前記光スキャンデバイスはそれに対応する画像デー
タを提供し、 前記画像データから前記複数ビットデータを識別し、 前記複数ビットデータに基づいて遠隔のコンピュータに対するリンクを確立し
、前記コンピュータを用いて旅行プランを変更することを備える方法。
【0579】 B41. 光センサにビジネスカードを与え、前記光センサは画像データを生
成し、前記ビジネスカードは人に対応するものであり、 前記画像データから複数ビットデジタル情報を識別し、 前記識別されたデジタル情報を用いて、遠隔のデータ格納域をアクセスし、 前記データ格納域から前記人に関して更新されたコンタクト情報を得て、 前記更新されたコンタクト情報を使って、前記人との通信を確立することを備
え、 前記人の活動によって、様々な時間で様々なコンタクト情報を適切なものなる
日に、前記遠隔のデータ格納域の前記コンタクト情報は更新される通信方法。
【0580】 B42. ビジネスカード上の前記複数ビットデジタル情報は ステガノグラ
フィックに符号化される、請求項B41の方法。
【0581】 B44. 第1のコンピュータに関連する光センサの視野内に物理オブジェク
トを与え、前記光センサは画像データを提供し、 前記画像データ内の物理オブジェクト表現からの複数ビットデジタルデータを
復号化し、 前記複数ビットデジタルデータの第1の部分を用いて、前記第1のコンピュー
タと遠隔コンピュータ間にリンクを確立し、 前記遠隔コンピュータに前記複数ビットデジタルデータの第2の部分を与え、 前記遠隔コンピュータから前記第1のコンピュータに情報を与え、前記情報は
前記物理オブジェクトに対応することを備える方法。
【0582】 B45. 前記複数ビットデジタルデータの第1の部分を用いて、複数のサー
バコンピュータのネットワークをトラバースすることによって前記遠隔コンピュ
ータを識別する、請求項B44の方法。
【0583】 B46. 前記オブジェクトは、人に関連するビジネスカードであって、前記
遠隔コンピュータから提供される情報には前記人に関連するコンタクト情報が含
まれる、請求項B44の方法。
【0584】 B47. 補助データを用いて印刷広告をステガノグラフィックに符号化し、 前記広告を発行し、 広告主に前記発行かかる料金を課し、 ステガノグラフィック符号化を用いて前記広告主に改善値を提供する技術を提
供し、 前記料金の一部を前記技術の提供者と分けることを備える方法。
【0585】 B48. 写真に複数ビットデジタル識別子をステガノグラフィックに組み込
み、 前記識別子に関するデータベースに注釈を格納し、 前記写真を光センサに与え、前記光センサは画像データを提供して、前記画像
データから前記識別子を復号化し、 前記復号化された識別子を用いて、前記データベースに格納された前記注釈を
アクセスし、 前記アクセスされた注釈を提供することを備える方法。
【0586】 B49. コンピュータを用いてインターネットアドレスにリンクして、前記
アドレスから前記コンピュータのユーザに情報を与え、 前記コンピュータに関連する光センサにオブジェクトを与え、前記センサは視
野に対応する画像データを生成し、 前記視野内でオブジェクトを物理的に操作し、 前記画像データから前記オブジェクトの操作を識別し、 それに対応する出力データを生成し、 前記出力データに基づいてインターネットアドレスを変えることによって、ユ
ーザに与えられる情報を変える、インターネットナビゲーション方法。
【0587】 B50. 粘着性物質によって一つのエッジで取り外し可能に互いにつながれ
た複数のシートを備え、各シートの複数ビットデジタルデータは符号化されるこ
とを特徴とするノートパッド。
【0588】 B51. 各シートの複数ビットデジタルデータはステガノグラフィック符号
化される、請求項B50のノートパッド。
【0589】 B52. 前記パッドのほかのシートと同じ各シートの複数ビットデジタルデ
ータが符号化される、請求項B50のノートパッド。
【0590】 B53. オブジェクトを光センサに与え、前記光センサは画像データを生成
し、前記オブジェクトの複数ビットのデジタルデータはステガノグラフィック符
号化され、 前記画像データからの前記デジタルデータを復号化し、 前記デジタルデータに応答して、前記オブジェクトを描写する前記センサから
の画像データを格納することを備える方法。
【0591】 B54。 前記オブジェクトは紙シートであって、当該方法には、前記光セン
サからの複数フレームの画像データを獲得し、 前記オブジェクトの適切な表現を有する前記複数のフレームのうちの1つを識
別し、 識別されたフレーム内のその他の画像データから、前記シートに対応する画像
データをマスクし、 前記シートに対応する画像データを処理してその幾何学的属性を変えて、それ
から復号化された前記デジタルデータのうちにいくつかから前記シートのサイズ
と色を識別し、 前記マスクされ処理された、前記シートのサイズと色とともに画像が格納され
た日付と時間を示すデータに関する前記シートに対応する画像データを格納する
ことが含まれる、請求項B53の方法。
【0592】 B55. オブジェクトを光センサに与え、前記光センサは画像データを生成
し、前記オブジェクトの複数ビットデジタルデータはステガノグラフィック符号
化され、 前記画像データからの前記デジタルデータを復号化し、 前記デジタルデータに応答して、類似のオブジェクトの画像を表示する方法。
【0593】 B56. 前記オブジェクトは紙シートであって、当該方法は、前もって記憶
された時間順に対応する表示順序で前に格納された複数の紙シートの画像を表示
することを含む、請求項B55の方法。
【0594】 B57.コンピュータオペレーティングシステムで、連続フレームの2次元画
像データに対応し、それから身振りデータを抽出し、前記身振りデータにはX−
Y位置データと回転状態とスケール状態とデファレンシャルスケール状態からな
るリストから少なくとも2つのデータを含むソフトウエアモジュール。
【0595】 Cl. ビジネスカードを光センサに与え、前記光センサは画像データを生成
し、前記ビジネスカードは人に対応し、 前記画像データから複数ビットデジタル情報を識別し、 前記識別されたデジタル情報を用いて、遠隔のデータ格納域をアクセスし、 前記データ格納域から更新された対人コンタクト情報を獲得し、 前記更新されたコンタクト情報を用いて、前記人との通信を確立することを備
え、 当該人の活動によって様々な時間に様々なコンタクト情報を適切なものにする
日に、前記遠隔データ格納域の前記コンタクト情報を更新することを備える通信
方法。
【0596】 C2. ビジネスカードの複数ビットデジタル情報はステガノグラフィック符
号化される、請求項C1の方法。
【0597】 C3. 第1のコンピュータに関連する光センサの視野内に物理オブジェクト
を与え、前記光センサは画像データを生成し、 前記画像データ内の前記物理オブジェクトの表現からの複数ビットデジタルデ
ータを復号化し、 前記複数ビットデジタルデータの第1の部分を用いて、第1のコンピュータと
遠隔のコンピュータ間にリンクを確立し、 前記複数ビットデジタルデータの第2の部分を前記遠隔のコンピュータに与え
、 前記遠隔のコンピュータから前記第1のコンピュータに情報を与え、前記情報
は前記物理オブジェクトに対応することを備える方法。
【0598】 C4. 前記複数ビットデジタルデータの第1の部分を用いて複数のサーバコ
ンピュータのネットワークをトラバースすることによって、前記遠隔のコンピュ
ータを識別することを含む、請求項C3の方法。
【0599】 C5. 前記オブジェクトは、人に関連するビジネスカードであって、前記遠
隔のコンピュータから与えられる情報には、前記人に関連するコンタクト情報が
含まれる、請求項C3の方法。
【0600】 Dl. デジタル符号化されたオブジェクトを光センサに与え、前記光センサ
は出力データを生成し、 前記センサの出力データからの複数ビットデータを復号化し、 前記複数ビットデータを用いて、前記オブジェクトに関連するデータを有する
インターネットアドレスに対するリンクを確立することを備える方法。
【0601】 D2. 前記オブジェクトの前記複数ビットデータはステガノグラフィックに
符号化される、請求項Dlの方法。
【0602】 El. 印刷広告をステガノグラフィックに符号化して、その中の複数ビット
データを隠し、 前記印刷広告を処理して、そこから複数ビットデータを抽出し、 抽出された複数ビットデータの少なくとも一部を用いて、前記印刷広告によっ
て販売促進される製品やサービスに関連する消費者情報を提供するインターネッ
トウェブブラウザをウェブサイトに割り当てる販売促進方法。
【0603】 E2. 印刷広告に反応する消費者を決定する方法であって、 第1のデータを含む第1の印刷広告をステガノグラフィックに符号化し、 第2のデータを含む第2の印刷広告をステガノグラフィックに符号化し、 消費者が第1と第2の広告を光センサに与えるときに前記第1と第2のデータ
を復号化し、 復号化された第1と第2のデータの数をそれぞれ計算して、前記広告に反応す
る消費者を決定することを備える方法。
【0604】 E4. 旅行写真をステガノグラフィックに符号化して、その中の複数ビット
データを隠し、 前記旅行写真を処理して、そこから複数ビットデータを抽出し、 抽出された複数ビットデータの少なくとも一部を用いて、前記写真で描写され
た場所を訪問したい消費者に役立つ旅行情報を提供するウェブサイトにインター
ネットウェブブラウザを割り当てることを備える、旅行促進方法。
【0605】 Fl. X位置符号化器とY位置符号化器と、それに応答してX方向移動デー
タとY方向移動データを生成してそれに関連するコンピュータにそれを提供する
回路を有するマウスであって、改良点は、前記マウスに配置された光センサと、
それに応答してグレイスケールの光画像データを生成し、それに関連するコンピ
ュータにそれを提供する回路を備えたことであって、前記マウスはポインティン
グデバイスと光入力デバイスの両方として機能することであるマウス。
【0606】 F2. 半導体に接して形成される基板と、 センサ信号を生成する2次元画像センサと、 前記センサ信号に応答してそれに対応する画像データを生成し、前記画像デー
タを前記半導体の画像データ出力部に与える第1の回路と、 前記センサ信号、即ち、前記画像データに応答して、それの複数ビットデジタ
ルデータをステガノグラフィックに符号化し、それを前記半導体のステガノグラ
フィック復号化出力部に与える第2の回路を備える半導体。
【0607】 F3. インターネットウェブブラウザを含むコンピュータシステムを動作さ
せる方法であって、改良点は、 センサを備える周辺デバイスを提供し、 第1のオブジェクトの近傍に前記周辺デバイスを位置付けて、第1のアドレス
に前記ウェブブラウザを割り当て、 第2のオブジェクトの近傍に前記周辺デバイスを位置付けて、第2のアドレス
に前記ウェブブラウザを割り当てることを備える方法。
【0608】 G1. コンピュータシステムの周辺デバイスであって、 ユーザの手のひら内にフィットするように調整されて、媒体上を滑るハウジン
グと、 複数の検知要素を備えて、画像信号を生成する光センサと、 前記媒体を前記センサ上に撮像させるレンズと、 前記センサに接続され、前記センサからの信号を処理して出力データフレーム
と同様にフォーマット化する前記ハウジング内に配置された回路と、 前記周辺デバイスからコンピュータシステムに前記出力データを中継する伝送
手段を備える周辺デバイス。
【0609】 G2. 前記伝送手段はケーブルである、請求項G1のデバイス。
【0610】 G3. 前記伝送手段は無線リンクである、請求項G1のデバイス。
【0611】 G4. 前記回路は、前記センサによって検知された画像内でステガノグラフ
ィックに 符号化された複数ビット2進データを復号化し、前記伝送手段は、復
号化されたデータを前記コンピュータシステムに中継する、請求項G1のデバイ
ス。
【0612】 G5. 業者から売出される品物の画像を含む印刷されたカタログを提供し、
前記画像の複数ビット2進データはステガノグラフィック符号化され、 画像を光学的に検知して、それに対応する画像データを生成し、前記画像デー
タからステガノグラフィック符号化されたデータを復号化し、 前記復号化されたデータを用いて業者からの品物を電子的に注文し、前記注文
では前もって格納された顧客プロファイル情報が利用されることを備える電子商
取引方法。
【0613】 G6. 前記顧客プロファイル情報には衣料品サイズデータが含まれる、請求
項G5の方法。
【0614】 G7. 遠隔の業者のコンピュータに送るために、復号化されたデータを処理
し、前記処理には、前記顧客に対応する補足データで復号化されたデータを補う
ことが含まれ、 処理されたデータを前記遠隔の業者のコンピュータに送り、 処理され送られたデータに応答して、前記遠隔の業者のコンピュータから第1
の注文データを受け取り、 前記第1の注文データを顧客に与え、 ユーザからさらに別の入力情報を受け取って、前記第1の注文データに含まれ
るオプションから選択し、 前記さらに別の入力情報を遠隔の業者のコンピュータに送ることをさらに備え
る、請求項G5の方法。
【0615】 G8. 前記補足データには顧客プロファイル情報が含まれる、請求項G7の
方法。
【0616】 G9. 前記補足データには顧客識別データが含まれる、請求項G7の方法。
【0617】 G10. バッジと、 前記バッジ上の写真を備え、 前記写真は、その中に隠された複数ビット補助データを備え、前記補助データ
は前記バッジの認可された使者に対応し、 前記バッジはさらに別の使者識別情報をさらに備え、前記さらに別の情報は機
械によって検出可能である、アクセス制御デバイス。
【0618】 G11. 前記バッジを用いて構成されたRFプロキシミティ回路によって、
前記さらに別の情報は符号化される、請求項G10のデバイス。
【0619】 G12. 前記さらに別の情報は、前記バッジにバーコード形式で符号化され
る、請求項G10のデバイス。
【0620】 G13. 前記さらに別の情報は、前記バッジ上の磁気ストライプ形式で符号
化される、請求項G10のデバイス。
【0621】 G14. 確実な不動産をアクセスする方法であって、 バッジをセンサステーションに与え、 前記バッジ上の写真に対応する光データを生成し、 前記光データを処理して、符号化された複数ビット補助データを抽出し、 前記写真で符号化されなかったデータから前記バッジのIDを機械的に検知し
、 機械的に検知されたIDと前記写真から抽出された補助データ間の通信をチェ
ックして、確実な不動産に対するアクセスが認証されるかどうかを決定すること
を備える方法。
【0622】 I1. 光入力デバイスと、 画像内で符号化されたデジタルデータに対応する顧客のアプリケーションと、 前記デジタルデータの少なくとも一部に対応するルータを備える、画像ベース
のナビゲーションシステム。
【0623】 I2. カメラベースのインターネットナビゲーションシステムのオペレーシ
ョンにユーザを精通させるためにカメラ装備のコンピュータシステムをユーザの
トレーニング業務に従事させるインストラクションを備える、コンピュータ記憶
媒体。
【0624】 I3. インターネットナビゲーションデバイスであって、画像が印刷された
基板と、それを用いて符号化された第1と第2のデータを備える画像を備え、第
1のデータはオーナコードを備え、第2のデータはルータコードを備え、カメラ
装備のコンピュータシステムをインターネットアドレスにリンクする際に役立つ
デバイス。
【0625】 I4. 前記画像の前記オーナコードとルータコードはステガノグラフィック
符号化される、請求項I3のデバイス。
【0626】 I6. ユーザが遠隔のコンピュータにリンクすることを可能にする、画像ベ
ースのネットワークナビゲーション方法であって、 印刷画像から符号化されたデータを検出し、 前記符号化されたデータに基づいてネットワークを介して遠隔のコンピュータ
にリンクを張り、前記遠隔のコンピュータに前記画像の識別情報を提供すること
を備える方法。
【0627】 I7. 遠隔のルータと通信する顧客アプリケーションを備えるインターネッ
トナビゲーションシステムで、 顧客アプリケーションからルータに第1のデータを提供し、 前記ルータから前記顧客アプリケーションに複数のデータを提供し、 前記顧客アプリケーションでは、前記複数のデータに対応するメニューを提供
し、 前記複数のデータの1つに対応するユーザ入力情報を受け入れることを備える
方法。
【0628】 I8. 光入力デバイスから提供された画像データから第1のデータを獲得す
ることを含む、請求項I7の方法。
【0629】 I9. 受け入れられたユーザ入力情報に対応するウェブページに顧客アプリ
ケーションをリンクすることを含む、請求項I8の方法。
【0630】 I10. リンクされたウェブページが表示されるのを待っているときに、顧
客アプリケーションでローカルに記憶されたブランド品表示をユーザに提供する
ことを含む請求項I9の方法。
【0631】 Ill. ルーティングコードを受け入れてそれに対応するURLを用いて応
答し、少なくとも1つのルーティングコードが複数のURLに対応し、その各々
はURLがいつ使われるかの詳細な時間情報を含むことを特徴とするルータ。
【0632】 J2. 複数のデータフィールドを含むデータベースレコードを生成し、 前記データベースレコードに対応し、前記フィールドの少なくとも幾つかから
のデータを含むファイルを生成し、 複数の受取人の各人に前記ファイルのコピーを電子的に送り、 前記受取人のうちの一人がデータを前記ファイルのコピーに加えたり、前記フ
ァイルのコピーの中のデータを変更したりして、前記ファイルを前記データベー
スに送り、 前記変更されたファイルに基づいて前記データベースレコードを更新し、 更新されたデータベースレコードに対応する新しいファイルを生成し、前記フ
ィールドの少なくとも幾つかからのデータを含み、 前記複数の受取人の各人に新しいファイルのコピーを電子的に送ることを備え
る、データベースの方法。
【0633】 J3. 物理オブジェクトやデジタルオブジェクトから対応するデジタルリソ
ースへリンクを張るシステムであって、 オブジェクトの識別情報とオーナ情報を含むそのオブジェクトに関連するデー
タを受け取って、データベース内のそれと、対応する応答に関連するデータを関
連づける登録手段と、 入力オブジェクトからデータを検知して、それを処理して、それをルーティン
グ手段に転送する開始デバイス手段と、 前記開始デバイス手段で処理されたデータを処理し、その情報を記録し、前記
処理されたデータのうちの少なくとも幾つかを製品ハンドラ手段に転送するルー
ティング手段と、 前記ルーティング手段によって提供された情報に基づいて、前記開始デバイス
手段に応答する製品ハンドラ手段を備えるシステム。
【0634】 J4. ルーティング手段にはデータベースの情報をチェックする手段が含ま
れる、請求項J3のシステム。
【0635】 J5. 前記登録手段には、カプセル化ファイルを生成する手段と前記ファイ
ルを所定の相手に送る手段が含まれる、請求項J3のシステム。
【0636】 J13. 遠隔の顧客アプリケーションから送られた電子透かしデータに応答
して、音声データやビデオデータの発送を開始するネットワークコンピュータシ
ステム。
【0637】 J14. 遠隔のコンピュータのソフトウエアプログラムから送られた電子透
かしデータに応答して、前記遠隔のコンピュータに音声データやビデオデータの
発送を開始する、請求項J13のネットワークコンピュータシステム。
【0638】 J16. 遠隔のコンピュータのソフトウエアプログラムから送られた電子透
かしデータに応答して、更新されたソフトウエアの前記遠隔のコンピュータへの
発送を開始する、ネットワークコンピュータシステム。
【0639】 K1. 動き符号化器として機能する第1と第2の間隔の2Dセンサアレイと
リニアセンサアレイとメモリとCPUを含むスキャナーであって、前記CPUは
、前記2Dセンサから与えられたスキャナーの動きデータに基づいて、撮像され
たオブジェクトからリニアセンサアレイによって収集された未処理のスキャンデ
ータを処理して最終的なスキャンデータを得るように機能し、改良点は、スキャ
ナーに前記オブジェクトから得られたスキャンデータから機械読出し可能な識別
子を識別させるソフトウエアインストラクションをメモリ内に備えることを備え
る。
【0640】 K2. 無線インターフェイスとディスプレイをさらに備え、前記ソフトウエ
アインストラクションによって、前記スキャナーに識別子を無線インターフェイ
スを介して遠隔のサーバへ送らせて、前記ディスプレイに表示するために前記無
線インターフェイスを介して戻された情報を処理する、請求項K1のスキャナー
【0641】 K3. 前記ソフトウエアインストラクションに基づいて、前記CPUは、ス
キャナーの動きを検知することに加えて特定の目的のために2Dセンサアレイか
らのデータを処理する、請求項K1のスキャナー。
【0642】 K4. 前記目的には、リニアセンサアレイからのデータが最終的に処理され
る前に、電子透かし検出プロセスを開始させることが含まれる、請求項K3のス
キャナー。
【0643】 K5. 前記目的には、電子透かし校正信号を検知することを開始させる、請
求項K4のスキャナー。
【0644】 K6. 前記目的には、検出可能な識別データが比較的含まれるであろう、リ
ニアセンサアレイによって収集されたデータの位置を識別することが含まれる、
請求項K3のスキャナー。
【0645】 K7. 前記目的はオブジェクト表面の特徴量を求めることであって、それに
基づいてフィルタをスキャンデータに適用することができる、請求項K3のスキ
ャナー。
【0646】 K8. 前記目的は、前記スキャナーの様々な位置から前記オブジェクトの相
対位置をアクセスすることである、請求項K3のスキャナー。
【0647】 K9. 前記目的はスキャンデータのアフィン変換歪み量を求めることによっ
て、補償することができる、請求項K3のスキャナー。
【0648】 K10. 前記識別子は、電子透かしとしてステガノグラフィックに 符号化
される、請求項K1のスキャナー。
【0649】 K11. 前記識別子はバーコードとして符号化される、請求項Klのスキャ
ナー。
【0650】 K12. リニアセンサアレイとCPUと、インターネットに接続するための
インターフェイスと、ディスプレイスクリーンとユーザ制御部を含むユーザイン
ターフェイスを備えるスキャナーであって、スキャンされたオブジェクトから検
知されたマシン読出し可能なデータをインターネットに送るように調整され、イ
ンターネットから返されたHTML情報をユーザに提供するスキャナー。
【0651】 L1. オブジェクト上の光学的に検知可能なパターンを変えることも含まれ
る画像ウォーターマーキング技術であって、改良点は、オブジェクトは非平面性
の表面をもち、前記表面に適用された電子透かしを前もって歪ませられて、前記
非平面性を前もって補償することである。
【0652】 L2. 前記電子透かしは前もって歪ませられる、L1の方法。
【0653】 L3. 前記オブジェクトは円筒状の表面をもつ、L1の方法。
【0654】 L4. 前記オブジェクトは消費者の製品のためのコンテナである、L3の方
法。
【0655】 L5. 前記オブジェクトはソフトドリンク缶である、L4の方法。
【0656】 L6. 前記電子透かしは変換領域で前もって歪ませられている、L1の方法
【0657】 L7. 前記電子透かしはウェーブレット領域で前もって歪ませられている、
請求項L6の方法。
【0658】 L8. 前記電子透かしはDCT領域で前もって歪ませられる、請求項L6の
方法。
【0659】 L9. 前記電子透かしは、明らかに湾曲によって誘引された幾何学的歪みを
考慮して、前もって歪ませられる、請求項L1の方法。
【0660】 L10. 前記表面は、明らかに湾曲によって誘引された幾何学的歪みを考慮
して、前もって歪ませられる、請求項L1の方法。
【0661】 L11. 前記電子透かしは、明らかに湾曲によって誘引された幾何学的歪み
を香料考慮して、前もって歪ませられる、請求項L10の方法。
【0662】 L12. 1フレームの画像データを分析して、符号化された電子透かしを復
号化する電子透かし復号化技術であって、改良点は、前記電子透かしを復号化す
る前に、歪み修正機能を画像データに適用することを備えることである。
【0663】 L13. 様々な歪み修正機能を画像データに成功裡に適用して、そこから有
効な電子透かしデータを復号化する、請求項L12の方法。
【0664】 L14. ユーザによって提供された情報に基づいて、適用する1つ以上の歪
み修正機能を選択することを含む、請求項L12の方法。
【0665】 L15. 特定のオブジェクトの形状を具体的に識別することなく、前記情報
によってオブジェクトが属するオブジェクトの一般的なクラスが識別される、請
求項L14の方法。
【0666】
【結論】
図示した実施形態を引用して我々の技術の原理について説明し図示したが、本
発明はそれに限定されないことを理解すべきである。
【0667】 例えば、インターネットベースのシステムを引用して実施形態の中の幾つかが
示されているが、同様に、その他のコンピュータベースのシステムに同じ技術を
適用することもできる。これらには、アメリカオンラインアンドコンピュサーブ
(America Online and Compuserve)やダイヤル
アップ掲示板システム等の非インターネットベースのサービスが含まれる。同様
に、インターネットベースの実施形態では、ウェブブラウザとウェブページを利
用することは基本的なことではなく、その他のデジタルナビゲーションデバイス
とその他のオンラインデータ保管部も同様にアクセスすることができる。
【0668】 同様に、実例のシステムについて特に詳述したが、その他の多数の態様でその
基礎原理を用いてもよい。
【0669】 例えば、その他の態様では、デジタルオブジェクト識別子(DOI)をもつ物
理オブジェクトをステガノグラフィック符号化する。ザセンターフォーナショナ
ルリサーチイニチアチブズデジタルオブジェクトアイデンティファイヤファウン
デーション(The Center for National Resear
ch Initiatives and the Digital Objec
t Identifier Foundation)(www.doi.org
)は、デジタルオブジェクトの配給、追跡、管理を可能とするインフラを確立す
る際に大きな功績を上げた。上述の教唆に基づいて新しい機能を物理オブジェク
トに関連づけるために、この同じインフラと技術の一部を調整してもよい。
【0670】 別の形態では、オブジェクトに組み込まれたデータによって、遠隔のデータ保
管部に対して参照事項を付けることはないが、その代わりに、オブジェクト上の
最終データを直接符号化する。例えば、電話番号を用いて、実際に写真を符号化
することができる。電話の光センサに写真を示すと、外部的なデータを必要とせ
ずに、電話によって光情報が分析され、電話番号が抽出されて、その番号をダイ
ヤルすることができる。同様に、対応する電子ファイルのパス名とファイル名を
利用して、オフィス印刷文書(例えば、スプレッドシート)を符号化して、(例
えば、UIDをコンピュータアドレスに関連づける遠隔のデータベースに対する
)間接的なリンクの必要性をなくすことができる。人のビジネスカードでは、人
のEメールやウェブアドレスを直接符号化することができる。上述の実施形態の
ほとんどが、関連データを直接符号化するのに適している。
【0671】 上述のビジネスカードの例で詳述された技術は、既存の光文字認識技術を補う
ことができる。即ち、光センサからの画像データをベドゥープデコーダとOCR
システムの両方に適用することができる。OCRシステムによって識別されるテ
キスト文字をコンタクトマネージャ個人のデータベースに直接入力させることが
できる。符号化されたオブジェクトを探し出して可視の歪み(例えば、スケール
したり回転させたりする等が原因の可視のアーチファクト)を扱うベドゥープシ
ステムで利用される技術を、OCRでの検出にも有効に利用することができるの
で、カードを注意深く配置することなく、OCR情報を抽出することができる。
【0672】 上述の実施形態の幾つかはインクジェット印刷に言及したが、その他の印刷技
術、例えば、レーザ/ゼログラフィ印刷やオフセット印刷等を利用してもしばし
ば同様のメリットがある。
【0673】 一般的に、物理オブジェクトから得られた画像データから、上述の実施形態の
ベドゥープ復号化が始まる。しかしながら、特定の状況では、例えば、インター
ネットから電子的に提供された画像データをベドゥープ復号化することはメリッ
トがある。
【0674】 同様に、前述の実施形態は、一般的に、期待地点でオブジェクトを求めて凝視
するベドゥープ画像センサに頼っていたが、別の実施形態のセンサは、(エレベ
ータの例に関して上述したように)凝視ではなく探索することができた。
【0675】 同様に、示された実施形態では、一般的に、複数フレームの画像データを繰返
し獲得するセンサを利用したが、これが本当に必要なわけではない。TWAIN
インターフェイスを用いて、もしくは、用いないで、フラットベッド型スキャナ
ー等の単一フレームシステム、あるいは、単一フレームを獲得するように構成さ
れたビデオシステムを用いることができる。
【0676】 上述したように、好適な実施形態では、デジタルデータをステガノグラフィッ
ク符号化処理を使って、美的な観点について許されれば、バーコード等の可視形
態のデジタル符号を使えることは勿論である。
【0677】 実施形態の幾つかでは、光以外の手段によって送られるデジタルデータを用い
ることができる。(例えば、プロキシミティベースのカードアクセスシステムで
使われる種類の)電磁気的検出部を構成して、デジタルデータを復号化すること
で、ちょうど上述の実施形態のように物理オブジェクトからデータを離れた位置
から読むことができる。
【0678】 一般的に、ベドゥープ画像センサは複数フレームのデータを獲得するので、デ
ジタルデータの抽出は1枚以上の画像フレームに基づいて行われる。この結果に
信頼をおけば、複数フレームで復号化されたデータを蓄積することが可能になる
。さらに、センサの視野内にあるオブジェクトの動きは、システムがその他の観
点から情報を獲得する等を可能にするので、システムのオペレーションを改良す
ることができる。
【0679】 好適な実施形態では2D画像センサ(例えば、CCD)を利用するが、その代
わりに、その他の光検出技術を利用してもよい。例えば、スーパーマーケットの
レーザスキャナーは、バーコードデータを読むことができる。このようなシステ
ムのレーザスキャンによって、(ビットマップ形式か、グレイスケールのいずれ
か一方の)2Dデータを獲得することが可能になる。
【0680】 幾つかの実施形態では、テクスチャベースのベドゥープ符号化をオブジェクト
に施すことにメリットがある。ベドゥープテクスチャリングは、様々な手段から
影響を受ける可能性がある。これには、プレッシャーローラーや化学エッチング
やレーザエッチング等が含まれる。
【0681】 電子透かしによってトリガされる応答が時間で変化することがあることを注意
されたい。このことによって、符号化されたオブジェクトの有効寿命が延びる。
例えば、新モデル年の自動車のマーケティングを開始するときに、1999年フ
ォードイクスプローラ(Ford Explorer)に関するフォード(Fo
rd)URLをポイントする1999年版フォードイクスプローラ(Ford
Explorer)のために雑誌の広告内で符号化されたリンクを、2000年
モデル版のためのURLをポイントするように更新することができる。
【0682】 勿論、その他の実施形態では、URLという文字を符号化することができ、ま
た、それを使って、ブラウザやその他の情報器具をそのアドレスに割り当てるこ
とができる。さらに、URLという文字を符号化することができるが、必ずしも
それを使う必要はない。その代わりに、データベースによって、符号化されたU
RLを実際のURL(即ち、ブラウザに割り当てられたか、さもなくば、メディ
アブリッジ(MediaBridge)オブジェクトに対する応答が入力された
URL)にマップすることができる。このような一実施形態のURLは、将来の
日付と共にオブジェクト内に符号化される。オブジェクトを「読む」とすぐに、
ローカル(顧客)コンピュータは、関連する日付をチェックする。もし、日付が
認められなければ、URLという文字が実際のURLとして使われる。もし日付
が認められると、顧客コンピュータは、遠隔のデータベース(例えば、ルータで
)に対するコードを参照して、実際のURL(もし、更新が要求されなかったな
らば同じか、もしくは、新しくてもよい)を獲得する。次に、メディアブリッジ
オブジェクトに対する応答を提供する際に、実際のURLを利用する。
【0683】 本分野の職人にとって電子透かし符号化/復号化システムを用いることは簡単
なことであるので、ここでは過度に説明しない。従来、この技術は、長期記憶(
例えば、ディスクやROM等)に格納された適切なソフトウェアによって実施さ
れ、関連のCPU上で実行するために、一時記憶(例えば、RAM)に転送され
る。その他の実施形態では、その機能は、専用ハードウェアによってか、ハード
ウェアとソフトウエアの組み合わせによって達成される。特定の実施形態では、
FPGAを含む再プログラマブル論理を有効に使うことができる。
【0684】 一般的に、上述の実施形態では平面的なオブジェクトを使って、デジタル符号
を送ったが、これが本当に必要なわけではない。同様に、その他の形状のオブジ
ェクトも使うことができる。一部の形状には比較的簡単な画像処理タスクを必要
とするものもある。上述したように、既知の幾何学変換を用いて、ソフトドリン
ク缶のデータ画像、即ち、その他の円筒状の表面を再マップ化して、缶から印刷
を基本的に「解く」ことができる。その他の幾何学様式では、より複雑な再マッ
ピングが必要となるが、これは、職人の能力でも一般的には同じである。(デー
タ内にサブリミナルの網目印等の特定の参照マーキングを符号化することによっ
て、このような再マッピングが容易になる。撮像される未知のオブジェクトの3
D形状は、通常、スキャナーによって生成された2D画像データ内の参照マーキ
ングの明らかな歪みから推定可能である。一旦歪みが特徴づけられると、一般的
に、歪みをなくして、復号化用の画像データを生成することは簡単である。)
【0685】 紙の文書が電子的媒体に取って換わるであろうと予測することは、かつては一
般的であった。あと知恵で電子媒体が紙に対する貧弱な代替物であると見なされ
る可能性がある。電子媒体は、傷つけることなく情報を送るが、経験上の特質を
欠いている。我々は、紙を持ったり、それを積み重ねたり、それを所有したり、
それを与えたり、それを保護したりする。それは、電子媒体には全く欠けている
物理的な所有の機会を提供するものである。
【0686】 上述の議論から、紙を電子媒体に置き換えるのではなく、恐らく、将来は、紙
の物理的な経験的技術とデジタル媒体の技術的メリットを混在させたデジタル特
性を紙に与えることになると考えられている。この構成によって、「コンピュー
タ入力周辺装置」によるのではなく、親しみ易い紙のアイテムを介してアクセス
可能な非常に豊富な新機能が利用可能になる。
【0687】 本明細書を過度に長くすることなく包括的に開示するために、出願人は上で確
認された特許とアプリケーションと出版物を援用文献とする。
【0688】 上述された詳細な原理が適用可能な多くの実施形態の観点で、詳細な実施形態
は説明目的だけのものであって、本発明の範囲を限定するものとして捉えられる
べきでないことを理解すべきである。むしろ、我々は、以下の請求項とその等価
物の範囲と精神の中に我々の発明の全実施形態が包含されることを請求するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本技術を用いたシステムの実例の原理的処理要素を示す図である。
【図2】 図1の応答処理を実行するシステムの実例を示すブロック図である。
【図3】 図2のシステムで使われる発信側装置を特に詳述するブロック図である。
【図4】 図2のシステムの特定のトップレベルのデータフローを示す。
【図5】 図2のルータに関連する特定のデータフローを示す。
【図6】 図2の登録処理に関連する特定のデータフローを示す。
【図7】 図2の製品ハンドラに関連する特定のデータフローを示す。
【図8】 システムの実例での一連のスクリーンショットを示す。
【図9】 システムの実例での一連のスクリーンショットを示す。
【図10】 システムの実例での一連のスクリーンショットを示す。
【図11】 本技術の別の実施形態を示すブロック図である。
【図12】 本技術の別の実施形態を示すブロック図である。
【図13】 従来のスキャナーのブロック図である。
【図14】 孤形のパスに添ってスキャンされるオブジェクトを示す。
【図15】 オブジェクトの歪みがどのように検出されるかを示す。
【図16】 特定のオブジェクトの属性を求める両眼処理の使用法を示す。
【図17】 透かしグリッドを示す。
【図18】 前もって歪ませられた透かしグリッドを示す。
【図19】 前もって歪ませられた別の透かしグリッドを示す。
【符号の説明】
12 発信側装置 14 ルータ/サーバ 15 ログ 16 製品ハンドラ 17 登録データベース 18a,18b,18c リソース 19 登録サーバ 20 オブジェクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 09/342,689 (32)優先日 平成11年6月29日(1999.6.29) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/342,971 (32)優先日 平成11年6月29日(1999.6.29) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/343,101 (32)優先日 平成11年6月29日(1999.6.29) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/343,104 (32)優先日 平成11年6月29日(1999.6.29) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/141,468 (32)優先日 平成11年6月29日(1999.6.29) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/151,586 (32)優先日 平成11年8月30日(1999.8.30) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/158,015 (32)優先日 平成11年10月6日(1999.10.6) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/163,332 (32)優先日 平成11年11月3日(1999.11.3) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/164,619 (32)優先日 平成11年11月10日(1999.11.10) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/531,076 (32)優先日 平成12年3月18日(2000.3.18) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/543,125 (32)優先日 平成12年4月5日(2000.4.5) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/547,664 (32)優先日 平成12年4月12日(2000.4.12) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 09/552,998 (32)優先日 平成12年4月19日(2000.4.19) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW (72)発明者 デイヴィス, ブルース, エル. アメリカ合衆国, オレゴン州, レーク オスウェゴ, ヴィレッジ ドライヴ 15599 (72)発明者 カー, ジェイ., スコット アメリカ合衆国, オレゴン州, ビーヴ ァートン,サウスウエスト ワンハンドレ ッドエイティナインス アヴェニュー 7814 (72)発明者 グロッシ, ブライアン, ジェイ. アメリカ合衆国, カリフォルニア州, マウンテンヴュー, スリーパー アヴェ ニュー 220 (72)発明者 マッキンレー, タイラー, ジェイ. アメリカ合衆国, オレゴン州, レーク オスウェゴ, サウスウエスト トレイ シー アヴェニュー 17020 (72)発明者 セダー, フィリップ, エー. アメリカ合衆国, オレゴン州, ポート ランド, パラタイン ストリート 1600 (72)発明者 ペリー, バート, ダブリュー. アメリカ合衆国, オレゴン州, レーク オスウェゴ, プロヴァンシャル ヒル ウェイ 15344 (72)発明者 ハイン, ウィリアム, シー., ザ サード アメリカ合衆国, ペンシルヴァニア州, グレンムール, インディアンタウン ロード 151 (72)発明者 マッキントシュ, ブライアン, ティ ー. アメリカ合衆国, オレゴン州, レーク オスウェゴ, フェアウェイ ロード 1200 Fターム(参考) 5B075 KK07 KK34 KK39 ND20 NK02 PP10 PP11 PP22 PQ02 PQ42 5B082 EA07 EA11 【要約の続き】 でディスク記憶からその文書の電子版を検索するコンピ ュータシステムである。

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータシステムでのデータ処理方法であって: アプリケーションプログラムを用いて、テキストベースの文書の電子版を作
    成するステップと; 前記文書を紙に印刷するステップであって、前記印刷ステップには、複数ビ
    ットの補助データを利用して印刷された紙をステガノグラフィック符号化するス
    テップが含まれる、前記ステップと; 前記文書の電子版を格納する場所を識別するデータに関連づけて、複数ビッ
    ト補助データを格納するステップと、 を備える方法。
  2. 【請求項2】 コンピュータシステムでのデータ処理方法であって: テキストベースの印刷文書を光獲得デバイスに示すステップと; 前記デバイスによって生成された画像データを処理して、そこでステガノグ
    ラフィック符号化された複数ビットデータを復号化するステップと; 復号化された複数ビットデータに基づいて、前記印刷文書に対応するソフト
    ウエアアプリケーションを開始させるステップと; 前記ソフトウエアアプリケーションを用いて、前記文書の電子版を開くステ
    ップと、 を備える方法。
  3. 【請求項3】 レジストリデータベースを備えるオペレーティングシステム
    を含むコンピュータを動作させる方法において、前記レジストリデータベースは
    、特定のデータタイプと特にそれに対応する特定のソフトウエアプログラムを関
    連づけ、改良点は: 1フレームの画像データを提供するステップと; 前記画像データから複数ビット識別データを符号化するステップと; レジストリデータベースを調べて、前記識別データに対応するソフトウエア
    プログラムを識別するステップと; 識別されたソフトウエアプログラムを呼び出すステップと、 を備える方法。
  4. 【請求項4】 前記画像データから複数フィールドのデータをステガノグラ
    フィック復号化するステップであって、前記複数フィールドのうちの1つは識別
    データを備える、前記ステップと; 前記複数フィールドのデータの内の別のフィールドのデータを、識別された
    ソフトウエアプログラムで使うために提供するステップと、 を含む、請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 基板の上に印刷された可視のしるしをもつ、当該基板を備え
    る挨拶状であって、 画像処理デバイスによって復号化可能で、コンピュータをウェブサイトに割り当
    てるために用いられる複数ビット2進データを利用して、前記挨拶状はステガノ
    グラフィック符号化され、前記挨拶状に対応する画像表現やビデオ表現やオーデ
    ィオ表現が提供される、挨拶状。
  6. 【請求項6】 カスタマイズされた挨拶を提供する方法であって: ステガノグラフィック符号化された複数ビットデータを有する挨拶状を獲得
    するステップと; 前記挨拶状に対応するウェブサイト表現をカスタマイズするステップと; 前記挨拶状を受取人に提供するステップと; 前記挨拶状からステガノグラフィック符号化された複数ビットデータを復号
    化するステップと; ステガノグラフィック復号化された複数ビットデータに応答して、前記受取
    人に前記ウェブサイト表現を与えるステップと、 を備える方法。
  7. 【請求項7】 雑誌を印刷する方法であって: 電子透かしをもつ広告の電子表現を処理して、その中の複数ビットデータを
    ステガノグラフィックに符号化するステップと; 前記電子表現に基づいて広告のページを印刷して、ステガノグラフィック符
    号化された広告ページを生成するステップと; 前記ページを綴じて、雑誌にするステップと、 を備え、 前記複数ビットデータは、データベース内のエントリを識別するように機能し
    、前記データベースのエントリは、その中に前記広告に関連するウェブページの
    インターネットアドレスを記憶する、 雑誌印刷方法。
  8. 【請求項8】 印刷広告をステガノグラフィック符号化して、その中に複数
    ビットデータを隠すステップと; 前記印刷広告を処理して、それから複数ビットデータを抽出するステップと
    ; 抽出された複数ビットデータの少なくとも一部を使って、インターネットウ
    ェブブラウザを、前記印刷広告によって宣伝販売される製品やサービスに関連す
    る消費者情報を提供するウェブサイトに割り当てるステップと、 を備える、販売促進方法。
  9. 【請求項9】 印刷広告に対する消費者の応答を判定する方法であって: 第1のデータを用いて第1の印刷広告を符号化するステップと; 前記第1のものと異なる第2のデータを用いて、第2の印刷広告を符号化す
    るステップと; 前記第1と第2のデータが識別子を備えるステップであって、これによって消
    費者のデバイスは前記広告に関連するウェブページに対するリンクを張ることが
    できる、前記ステップと; 前記識別子の各々のためにトラフィックのリンクを監視することによって、前
    記広告に対する消費者の応答を判定するステップと、 を備える方法。
  10. 【請求項10】 前記符号化は可視のバーコードの形態を利用する、請求項
    9の方法。
  11. 【請求項11】 前記符号化は、ステガノグラフィック電子透かしを利用す
    る、請求項9の方法。
  12. 【請求項12】 前記第1と第2の広告は、その中に符号化されたデータを
    除いて、等しい、請求項9の方法。
  13. 【請求項13】 前記第1と第2の広告を様々な雑誌に発行する、請求項1
    2の方法。
  14. 【請求項14】 前記第1と第2の広告は、その中に符号化されたデータを
    別にすれば、異なる、請求項9の方法。
  15. 【請求項15】 前記第1と第2の広告を同じ雑誌に発行する、請求項14
    の方法。
  16. 【請求項16】 光センサデバイスの視野内にオブジェクトを提供するステ
    ップであって、当該オブジェクトは、小売り製品や小売り製品のパッケージや印
    刷広告からなるリストから選択される、前記ステップと; 前記オブジェクトに対応する光データを獲得するステップと; 前記光データから複数ビットのデジタルデータを復号化するステップと; 復号化されたデータの少なくとも一部を遠隔のコンピュータに送るステップ
    と; 前記復号化されたデータが送られたことに応答して、前記遠隔のコンピュー
    タでほうびを与えるかどうかを決定するステップと、 を備える、販売促進方法。
  17. 【請求項17】 コンピュータを利用して、雑誌と相互作用する方法であっ
    て、当該コンピュータはインターネットウェブブラウザを含む、前記方法は: センサを有する周辺デバイスを提供するステップと; 前記周辺デバイスを前記雑誌内の第1の広告の近傍に配置して、前記ウェブ
    ブラウザに第1のインターネットアドレスを割り当てるステップと; 前記周辺デバイスを前記雑誌内の第2の広告の近傍に配置して、前記ウェブ
    ブラウザに第2のインターネットアドレスを割り当てるステップと、 を備える方法。
  18. 【請求項18】 前記配置ステップは、前記広告で発行されたバーコードの
    しるしをスキャンするステップを備える、請求項17の方法。
  19. 【請求項19】 前記周辺デバイスは、行と列のセンサ要素を有するセンサ
    を備えるカメラデバイスである、請求項17の方法。
  20. 【請求項20】 コンピュータの周辺装置とそれを用いる方法であって、当
    該周辺装置は、コンピュータシステムに関連するインターネットブラウザを有す
    る当該コンピュータシステムと共に用いられ、 前記周辺装置は: ユーザの手のひら内にフィットして媒体上をスライドするように調整された
    ハウジングと; 少なくとも1つの検出要素を有して光データを生成する光センサと; 前記センサ上に前記媒体を撮像するレンズと、 を備え、 前記方法は: 周辺装置を印刷広告の一部上でスライドさせるステップと; 前記光データを処理して、前記広告上に符号化された複数ビット情報を復号
    化するステップと; 前記複数ビット情報を用いて、前記インターネットブラウザに、前記広告に
    関連するインターネットウェブページを割り当てるステップと、 を備える、 コンピュータの周辺装置とそれを用いる方法。
  21. 【請求項21】 前記複数ビット情報はウェブアドレスを備えていないが、
    むしろ、広告識別子を備え、前記方法は: 前記広告識別子を遠隔のコンピュータへ送るステップと; 前記遠隔のコンピュータから、前記識別子に関連するウェブアドレスを受け
    取るステップと; 前記ウェブアドレスに基づいて、前記インターネットブラウザを前記コンピ
    ュータシステムに割り当てるステップと、 をさらに含む、請求項20の構成。
  22. 【請求項22】 バーコードを有する前記印刷広告の一部上で周辺装置をス
    ライドさせるステップを含む、請求項20の構成。
  23. 【請求項23】 業者から売り込まれた品物の画像を含む印刷カタログを提
    供するステップであって、前記画像は複数ビットの2進データを用いて符号化さ
    れる、前記ステップと; 前記画像を光学的に検出して、前記画像に対応する光データを生成するステ
    ップと; 前記光データから符号化されたデータを復号化するステップと; 復号化されたデータを用いて業者から前記品物を電子的に注文するステップ
    であって、前記注文では、前に記憶された顧客プロファイル情報が利用される、
    前記ステップと、 を備える、電子商取引方法。
  24. 【請求項24】 前記顧客プロファイル情報には、衣類のサイズデータが含
    まれる、請求項23の方法。
  25. 【請求項25】 マイクロフォンと変調器とRFアンプを含む無線電話通信
    送受話器であって、そのデバイスは、オーディオ信号を受信して、変調されたオ
    ーディオを搬送するためのRF信号を送るように機能し、改良点は、 光データを生成する光センサと、前記センサ上に撮像するレンズと、前記オブ
    ジェクト上のバーコードや電子透かしによって伝えられる複数ビットの識別デー
    タを復号するデコーダを備えることである、無線電話通信送受話器。
  26. 【請求項26】 ユーザが遠隔のコンピュータにリンクすることができる画
    像ベースのネットワークナビゲーション方法であって: 印刷オブジェクトから符号化されたデータを検出するステップと; 前記符号化されたデータに基づいて、ネットワークを介して遠隔のコンピュ
    ータにリンクを張るステップと; ユーザのジップコードを前記遠隔のコンピュータに提供するステップと、 を備える方法。
  27. 【請求項27】 オブジェクト識別子を第1のオブジェクトから検出するス
    テップと; 第1のデバイスから第2のデバイスへ前記第1のオブジェクト識別子を送る
    ステップと; これに応答して、前記第2のデバイスは前記第1のオブジェクト識別子に対
    応するアドレス情報を識別して、それを前記第1のデバイスに送るステップと; 前記アドレス情報に基づいて、前記第1のデバイスからリンクを開始するス
    テップと; 前記第2のデバイスでは、前記第1のオブジェクトに関連するさらに別のオ
    ブジェクトを識別するステップと; 前記さらに別のオブジェクトに対応するさらに別のアドレス情報を識別する
    ステップと; 前記さらに別のアドレス情報を前記第1のデバイスに送るステップと; 前記さらに別のアドレス情報を前記第1のデバイスのメモリに格納するステ
    ップと、 を備え、 識別されたさらに別のオブジェクトの中に含まれるオブジェクトが前記第1
    のデバイスによって検出された場合、前記第2のデバイスとの通信遅延がなく、
    それに対応するアドレス情報を前記第1のデバイスの前記メモリから抽出するこ
    とができる、 方法。
  28. 【請求項28】 データパケットを遠隔のシステムへ送るように動作可能で
    あって、マシン読出し可能なデータと前記マシン読出し可能なデータと共に使わ
    れるソフトウエアプログラムの検出器を含み、前記データパケットは、(a)前
    記ソフトウエアプログラムの識別子と(b)検出されたマシン読出し可能なデー
    タの少なくとも一部を備える、装置。
  29. 【請求項29】 前記データパケットには、当該装置を識別するアドレス情
    報も含まれる、請求項28の装置。
  30. 【請求項30】 電子透かしデータの検出器を備える、請求項28の装置。
  31. 【請求項31】 バーコードデータの検出器を含む、請求項28の装置。
  32. 【請求項32】 データパケットを遠隔のシステムへ送るように動作可能で
    あって、マシン読出し可能なデータと前記マシン読出し可能なデータと共に使わ
    れるソフトウエアプログラムの検出器を含み、前記データパケットは、(a)内
    容識別子や環境識別子と、(b)検出されたマシン読出し可能なデータの少なく
    とも一部を備える、装置。
  33. 【請求項33】 前記データパケットは、当該装置を識別するアドレス情報
    を含む、請求項32の装置。
  34. 【請求項34】 電子透かしデータの検出器を含む、請求項32の装置。
  35. 【請求項35】 バーコードデータの検出器を備える、請求項32の装置。
  36. 【請求項36】 遠隔のコンピュータのソフトウエアプログラムから送られ
    た透かしデータに応答して、広告データの配給を前記遠隔のコンピュータに開始
    する、ネットワークコンピュータシステム。
  37. 【請求項37】 以上に記述され詳述されたシステム。
JP2000618954A 1999-05-19 2000-05-15 物理的/電子的オブジェクトからコンピュータ制御する、即ちインターネットリソースへリンクする方法およびシステム Expired - Lifetime JP4808850B2 (ja)

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