JP2002544275A - 化合物および治療方法 - Google Patents

化合物および治療方法

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JP2002544275A JP2000618273A JP2000618273A JP2002544275A JP 2002544275 A JP2002544275 A JP 2002544275A JP 2000618273 A JP2000618273 A JP 2000618273A JP 2000618273 A JP2000618273 A JP 2000618273A JP 2002544275 A JP2002544275 A JP 2002544275A
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ロドニー・ダブリュー・リッカーズ
ジェフリー・ディ・スミス
キアラン・カーク
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ジ・オーストラリアン・ナショナル・ユニバーシティー
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • A61P33/02Antiprotozoals, e.g. for leishmaniasis, trichomoniasis, toxoplasmosis
    • A61P33/06Antimalarials
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、インドロ[3,2−j]フェナンチリジン化合物およびアピコンプレキサン起源のもののごとき寄生虫病を含めたヒトおよび動物の癌および他の疾患の治療におけるその使用、該化合物を含有する組成物およびそれを用いた治療方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、一般に、インドロ[3,2−j]フェナンチリジン環系を含有する
化合物に関する。特に、本発明はヒトおよび動物の癌および他の病気、特に、ア
ピコンプレキサン(apicomplexan)起源のもののごとき寄生虫病の
治療で有用な化合物、該化合物を含有する組成物およびそれを用いる治療方法に
関する。
【0002】 背景技術 過去50年を超える医療および科学社会によってなされたかなりの進歩にもか
かわらず、多数の潜在的に致命的および消耗性の哺乳動物、特にヒトの病気は効
果的かつ適切な予防、治療または治癒によって未だ克服されていない。そのよう
な病気の2つの例は癌およびマラリアである。 マラリアは世界人口のほぼ5%を冒すと見積もられている病気であり、アフリ
カにおいて全ての入院許可の25ないし50%を占め、毎年100ないし200
万の子供の死亡の原因である。
【0003】 該病気は、当該病気をある宿主からもう1つの宿主に伝達する蚊種の雌に噛ま
れることを介して、アピコンプレキサン寄生虫、Plasmodium、特にP
. falciparumまたはP.vivaxの血流への進入によって引き起
こされる。該寄生虫は宿主の肝臓および赤血球細胞を侵し、悪寒、さむけ、発熱
および多量発汗のよく認識された兆候においてその存在を現す。もし治療されず
に放置されると、該病気は発作の規則的な再発を介して慢性的にそれ自身を発現
する。繰り返された攻撃の結果、貧血および肝臓および脾臓の拡張が発症する。
非常に幼少のものまたは老齢のものにおいては、該病気は致死的である。
【0004】 クロロキンはヒトのマラリア病の治療および予防のための標準的な抗−マラリ
ア剤となり、世界で最も広く使用される薬物の1つとなっている。しかしながら
、興味深いことには、該寄生虫は該薬物に対して抵抗性を示すようになり、P. falciparumは、今日、クロロキンでほとんど治療をできず、P.
vivaxの多くの株もまた抵抗性である。キニンはしばしばPlasmodi
umのクロロキン抵抗性株に対して用いられるが、ほとんど許容されず、コンプ
ライアンスが低い(White,N.J.(1992),J. Antimicrob. Chemother.30,571−
85;Krishna,S.(1997),Br.Med.J.,315,730−32)。メフロキンのごとき他
の薬物は望ましくない副作用を生じる。 従って、Plasmodiumに対して効果的な新しい抗−マラリア薬物に対
する要望が存在する。
【0005】 長い間、医療および科学社会による精力的な研究の対象であったもう1つの病
気は癌である。正常な細胞の増殖、発生および死滅は、未だ十分に理解されない
メカニズムによってほとんどが調節される。外的または遺伝的要因いずれかによ
りこれらの調節制御が止むかまたは機能が悪化すると、異常な細胞が正常な細胞
よりも大きな速度で増殖する。悪性腫瘍は身体全体に転移し、他の組織および器
官を侵す。癌の原因は依然として不完全にしか理解されておらず、過去数十年間
にわたる癌疾患の検出および治療の進歩にもかかわらず、新しい抗癌剤の開発に
対し、継続的な要求が依然として存在する。
【0006】 発明の開示 本発明者らは、今回、Plasmodiumおよび癌細胞に対して生活性を有
し、マラリアのごとき寄生虫病または癌疾患を含めた哺乳動物病に対して新しい
治療を提供できるシアノバクテリアのある種のCalothrix株の抽出物か
らの特異的化合物を最初に単離した。断じて本発明を限定する意図なくして、こ
れらの化合物の生化学的作用の1つの態様がDNA転写または複製の阻害を含む
ことが見出され、従って、本発明は他の疾患または感染に対する治療および/ま
たは予防方法も提供することができる。 従って、第1の態様において、本発明は、式(I)
【0007】
【化4】
【0008】 [式中、Rは水素、アルキル、アシル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシ
アルキルから選択され; mおよびnは独立して0、1、2から選択され; 各Yおよび各Zは独立してハロ、アシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、
アシルアミノ、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシ、アルキル、COH、
COアルキル、CONX(式中、各Xは独立してHまたはアルキル)、SO H、SONX(式中、各Xは独立してHまたはアルキル)、ニトリル、ホ
ルミル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシアルキルから選択され; a、b、cおよびdは独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ
、アルキルから選択され;あるいは、 aおよびbは一緒になって、および/またはcおよびdは一緒になって、独立
して、カルボニル基(C=O)、イミン基(C=N−R、ここにRはアルキ
ル、ヒドロキシ、アルコキシまたはアミノNR)、またはアルケン基(C
=CR、ここにRおよびRは独立して水素またはアルキル)を形成す
る] の化合物またはその塩、誘導体もしくはプロドラッグを提供する。 式Iの化合物はそのN−オキシドの形態で、または遊離(非酸化)塩基として
存在することができる。本明細書中で用いるごとく、用語「アルキル」はメチル
、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−
ブチル、n−ペンチル、イソ−ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキ
シル、2−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、3−メチルペンチル、2
,3−ジメチルブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたは
シクロヘキシルを含めた直鎖、分岐鎖または環状の十分に飽和した1−6個の炭
素原子の炭化水素残基を示す。特に好ましいアルキルは、メチル、エチル、n−
およびイソ−プロピル、n−、secおよびt−ブチルである。所望により、該
アルキル基は、1以上のハロ、ヒドロキシ、フェニル、アミノ、アルコキシ、ア
シル、ニトロ、カルボン酸、またはカルボン酸エステル基、例えば、ハロメチル
基(例えばCF、CBr)、ヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメ
チル、ヒドロキシエチル)、ベンジル、アミノアルキルおよびアルコキシアルキ
ルによって置換されていてもよい。
【0009】 用語「アシル」とは、R’が前記定義のアルキルである式−C(O)R’の基
の群をいうことを意図する。 「アシルオキシ」および「アルコキシ」は、一緒に、酸素原子によって連結さ
れた場合のアシルおよびアルキル基をいう。 用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を示す。
【0010】 適当なアルコキシ基はメトキシ、エトキシ,プロポキシ(n−およびイソ−)
、ブトキシ(n−、sec−およびt−)を含む。適当なカルボキシアルキル基
はカルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシブチル、カルボキシプロピ
ルを含む。適当なカルボアルコキシアルキルは、カルボメトキシメチル、カルボ
エトキシメチル、カルボプロポキシメチル、カルボブトキシメチル、カルボメト
キシエチル、カルボエトキシエチル、カルボプロポキシエチル、カルボブトキシ
エチル、カルボメトキシプロピル、カルボエトキシプロピル、カルボプロポキシ
プロピル、カルボブトキシプロピル、カルボメトキシブチル、カルボエトキシブ
チル、カルボプロポキシブチル、カルボブトキシブチルを含む。適当なアシルオ
キシはC(O)メチル、C(O)エチル、C(O)プロピル、C(O)ブチルを
含む。適当なCOアルキルはCOメチル、COエチル、COプロピル、
COブチルを含む。適当なアミドはCONH、CONHMe、CONHEt
、CONHPr、CONMe、CONEt、CONPrを含む。適当なア
ミノ基は、NH、NHMe、NHEt、NHPr、NMe、NEt、NP
を含む。
【0011】 用語「塩、誘導体もしくはプロドラッグ」とは、いずれかの医薬上許容される
塩、エステル、溶媒和物、水和物、あるいは受容者への投与に際して、本明細書
中に記載する化合物を(直接的にまたは間接的に)供することができるいずれか
の他の化合物をいう。しかしながら、医薬上許容されない塩もまた本発明の範囲
内に入ることが認識されるであろう。というのは、これらが医薬上許容される塩
の調製で有用であり得るからである。塩およびプロドラッグおよび誘導体の調製
は、当該分野で知られて方法によって行うことができる。
【0012】 適当な医薬上許容される塩は、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、ス
ルファミン酸のごとき医薬上許容される無機酸の塩、または酢酸、プロピオン酸
、酪酸、酒石酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、マレイン酸、
クエン酸、乳酸、ムチン酸、グルコン酸、安息香酸、コハク酸、シュウ酸、フェ
ニル酢酸、メチンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、サリ
チル酸、スルファニル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エデト酸、ステアリ
ン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリル酸、パントテン酸、タンニン酸、ア
スコルビン酸および吉草酸のごとき医薬上許容される有機酸の塩を含む。
【0013】 塩基塩は、限定されるものではないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、カ
ルシウム、マグネシウム、アンモニウムおよびアルキルアンモニウムのごとき医
薬上許容されるカチオンとで形成されたものを含む。また、塩基性窒素−含有基
は、メチル、エチル、プロピルおよびブチルクロライド、ブロマイドおよびイオ
ダイドのごとき低級アルキルハライド;ジメチルおよびジエチルスルフェートの
ようなジアルキルスルフォート等のような剤で第四級化することができる。
【0014】 本発明の化合物は遊離化合物または溶媒和物(例えば、水和物)いずれかとし
ての結晶形態とすることができ、双方の形態は本発明の範囲内にあることを意図
する。溶媒和の方法は、一般に当該分野で知られている。 式(I)の化合物のプロドラッグであるいずれの化合物も本発明の範囲および
精神内にある。用語「プロドラッグ」は、その最も広い意味で用いて、生体内で
本発明の化合物に転換される誘導体を含む。そのような誘導体は同業者が容易に
想起することができ、例えば、遊離ヒドロキシ基がエステル誘導体に転換される
化合物を含む。
【0015】 式(I)の化合物のいくつかの具体例および誘導体は不斉中心を有することが
でき、従って、1を超える立体異性体の形態で存在できることが認識されよう。
本発明は、個々にこれらの形態の各々、およびラセミ体を含めたその混合物まで
拡張される。該異性体はクロマトグラフィー方法によって、または分割剤を用い
て便宜に分離することができる。
【0016】 1つの具体例において、好ましい化合物はnおよび/またはmが0、1または
2、より好ましくは0または1のものである。もう1つの具体例において、nお
よびmは同一であり、すなわち、双方が0、または双方が1または双方が2であ
る。 もう1つの具体例において,好ましい化合物はaおよびbが一緒になってまた
はcおよびdが一緒になってカルボニル基を形成するものである。特に好ましい
具体例は、aおよびbが一緒になって、およびcおよびdが一緒になって双方が
カルボニル基のものである。 特に好ましい化合物は(IB)およびそのN−オキシド(IA)である。
【0017】
【化5】
【0018】 式(I)の化合物は、通常の合成操作を天然に誘導されるIAおよびIBに適
用することによって得ることができるのは認識されよう。 キノリン基およびそのN−オキシドは標準的な化学的方法によって容易に相互
変換することができ、それは2つのうちの他のものまたは混合物から取り出すこ
とができるのも認識されよう。
【0019】 Rがアルキルまたはアシルである場合、これはインドロ−窒素の標準的なN−
アルキル化またはN−アシル化によって達成することができ、例えば、>N−M
e、>N−エチルまたは>N−C(O)CHを与えることも理解されよう。 キノノイドカルボニル基の一方または双方は、有機合成化学の分野で通常使用
されるもののごとき、還元または求核付加操作に付すことができる。かくして、
1つの酸化レベルによるいずれかのカルボニル基の(例えば、水素化物試薬での
)還元により>CH−OHが得られ:あるいは、キノンそれ自体が1つの酸化レ
ベルによって還元される場合、四環構造のヒドロキノールが得られる。得られた
OH基のいずれかまたは双方は、さらに、当該分野で知られたアルキル化および
アシル化方法を用いてアルキル化またはアシル化して、例えば、>C−OMe;
>C−OEt;>C−OAcを得ることができる。 前記>CH−OH基のさらなる還元により、カルボニル基が>CH基によっ
て置き換えられた非置換中央環を得ることができる。
【0020】 また、カルボニル基の各々は、独立して、適当な求核試薬での求核付加条件に
付してイミン、オキシムまたはアルケンを形成することができる。かくして、第
一級アミン、HN−R(R=アルキル、好ましくは、メチル、エチルまた
はプロピル)、ヒドロキシルアミン、HN−OH、またはヒドラジンHNN
(RおよびRは独立して水素またはアルキル、好ましくは、メチル
、エチルまたはプロピル)の求核付加により、各々、イミン、オキシムまたはヒ
ドラジンが得られる。カルボニル基と適当なリンイリドとのウィテッヒ反応によ
り、対応する置換されたアルケン、例えば、C=CHへの接近が提供される。
グリニャール試薬、例えば、MeMgBRまたはEtMgBr用いる適当な条件
下でのカルボニル基のいずれかまたは双方の処理により、カルボニル基を>C(
OH)アルキル、例えば、>C(OH)Meまたは>C(OH)Etで置き換え
る。適当な条件下でのカルボニル基のいずれかまたは双方のアルコリシスはアセ
タール(>C(Oアルキル))、例えば>C(OMe)または>C(OEt
への接近を提供する。
【0021】 1つの形態において、aおよびb、またはcおよびdの一方はカルボニルとす
ることができ、他方はイミン、オキシムまたはアルケンである。もう1つの形態
において、双方またはaおよびb、およびcおよびdはイミンまたはオキシムま
たはアルケンとすることができる。本発明のもう1つの形態において、aおよび
b、またはcおよびdの少なくとも一方、あるいはaおよびb、およびcおよび
dの双方は>C(OH)アルキルまたは(>C(Oアルキル))であり、ここ
に、アルキルは好ましくはメチル、エチルまたはプロピルである。 a、b、cおよびdが独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ
およびアルキルから選択される場合、適当な芳香族化条件により、中央の環が芳
香族であってaまたはbの一方およびcまたはdの一方が脱離された化合物を得
ることができる。また、ヒドロキノールが適当な芳香族化条件によって形成され
る場合、各芳香族OH基はさらにアルキル化またはアシル化することができるこ
とも認識されよう。また、キノールは、公知の方法、例えば、NaBHのごと
き水素化物試薬での接触還元または処理、あるいはSnClでの処理を用いて
キノンの直接的な還元によって形成することもできる。 これらの十分に芳香族性の化合物は本発明のもう1つの態様を形成する。 従って、第2の態様において、本発明は式II:
【0022】
【化6】
【0023】 [式中、Y、Z、R、mおよびnは本明細書中に記載した通りであって、R
よびRは独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシまたはアルキ
ルから選択される] の化合物またはその塩、誘導体もしくはプロドラッグを提供する。
【0024】 式(II)の化合物はそのN−オキシド形態にて、または遊離(非酸化)塩基
として存在することができる。 好ましいRおよびRは水素、ヒドロキシ、メチル、エチル、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、アセトキシを含む。
【0025】 式(II)の1つの好ましい具体例において、RまたはRの少なくとも一
方はヒドロキシである。もう1つの好ましい形態において、RおよびRは共
にヒドロキシである。ヒドロキシ基の一方または双方はさらにアルキル化または
アシル化することができる。さらにもう1つの具体例において、RまたはR の一方は水素である。本発明のなおさらなる具体例において、RおよびR
共に水素である。
【0026】 また、末端芳香族6−員環の一方または双方がさらに置換された化合物も本発
明の範囲内にあると考えられる。通常に知られた芳香族置換方法を使用すること
によって、非置換6−員芳香族環の一方または双方は、ハロ(好ましくは、クロ
ロ、ブロモまたはヨード)、アシル、スルホネート、アルキルまたはニトロ基に
よってさらに置換することができる。該ニトロ基は(例えば、SnClでの処
理によって)還元して芳香族アミノ基を得ることができ、これは本明細書中に記
載したごとく、さらに誘導体化してアルキルアミノまたはアシルアミノ基を得る
ことができる。別法として、芳香族ニトロ基はヒドロキシ基に変換することがで
き、これは本明細書中に記載したごとくにさらに誘導体化してアルコキシまたは
アシルオキシ基を得ることができる。公知の条件下での芳香族アシル基の還元に
よりアルキル置換基を供することができる。(例えば、発煙硫酸での処理によっ
て形成された)スルホン酸基はさらにスルホンアミド(SONX)に変換す
ることができる。アルキル基は、当該分野で知られた慣用的な酸化手法を用いて
カルボン酸基まで酸化することができる(例えば、MeからCOH)。同一酸
化レベルの置換基(例えば、カルボン酸、カルボン酸エステル、アミド、ニトリ
ル)は、当該分野で知られた方法を用いて相互に変換することができる。(例え
ば、水素化物試薬を用いる)カルボン酸およびカルボン酸エステルのごとき基の
還元によりアルデヒドおよびヒドロキシ基を得ることができる。
【0027】 得られた置換基の芳香族置換および変換の方法は、当該分野で知られており、
March Advanced Organic Chemistry (第3版), Wiley-Interscience およびLaro
ck, Comprehensive Organic Transformations, 1989, VCH Publishers に記載さ
れている。
【0028】 好ましいYおよびZはCl、Br、I、OH、C(O)Me、C(O)Et、
C(O)Pr、NH、NHMe、NHEt、NHPr、NMe、NEt
NPr、NHC(O)Ne、OMe、OEt、OPr、COH、COMe
、COEt、COPr、CONH、SOH、SONH、CHO、O
C(O)Et、OC(O)CHを含む。 Y基による親電子芳香族置換は8−、または9−または10−または11−位
置で起こり得る。Z基による親電子芳香族置換は1−、または2−、または3−
または4−位で起こり得る。
【0029】 インドロ−およびアミノ−N原子および遊離ヒドロキシル基のアシル化および
アルキル化は、当該分野で一般に知られているか、またはMarchの第3版(
前掲)に記載されているまたはそこで引用されているもののごときいずれかの慣
用的手法を用いて行うことができる。式(I)および(II)の化合物をアシル
化するプロセスに適したアシル化剤の例はカルボン酸、酸ハライドおよび酸無水
物である。該反応は、所望により、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
のごときカップリング剤の存在下で、および所望により、4−ジメチルアミノピ
リジンのごとき触媒塩基の存在下で、例えば、ピリジン、ジメチルホルムアミド
等のごとき溶媒中にて慣用的方法で行うことができる。反応の生成物は慣用的手
法で単離することができる。式(I)の化合物をアシル化するプロセスに適した
アシル化剤の例はメチル、エチル、プロピルおよびベンジルクロライド、ブロマ
イドおよびイオダイドのごときアシルハライド;ならびにジメチルおよびジエチ
ルスルフェートのようなジアルキルスルフェートである。
【0030】 合成操作のいくつかを行うには、ケト、カルボキシル、エステル、アミド、ヒ
ドロキシまたはアミノ基のごとき反応性基を選択的に保護しおよび/または脱保
護することが必要であるのは理解されよう。適当な保護基および保護/脱保護方
法はT.W.Greeneおよびp. WutzによるProtective Groups In Organic Synthesis
,John Wiley & Son(1991)に記載されており、引用してその内容を本明細書の
一部とみなす。また、合成操作がCOH、エステル、アミド、−OHまたは−
NH基のごとき反応性基を供する場合、これらは適当な保護基によってさらに
誘導体化することができるのも理解されるべきである。そのような保護された誘
導体もまた本発明の範囲内にあると考えられる。
【0031】 もう1つの態様において、本発明は式Iおよび(II)の化合物、その塩、誘
導体およびプロドラッグならびにその保護された誘導体の製法に関する。 (各々、本明細書中ではカロトリキシンAおよびBともいう)化合物IAおよ
びIBはCalothrix株(Schlegelら,J.Appl.Phycol. 10,471−479(19
98))から単離し、その抽出物は実施例に記載されているごとくHeLa細胞お
よびPlasmodiumに対する活性につきスクリーニングした。化合物IA
はマラリア寄生虫P.falciparumのクロロキン−抵抗性株(FAF6
,ITG2株に由来)に対してスクリーニングし、増殖を阻害することが示され
た(図1)。IAおよびクロロキンのIC50値を表1に掲げる。
【0032】
【表1】
【0033】 従って、もう1つの態様において、本発明は予防上または治療上有効量の式(
I)または(II)の化合物、またはその医薬上許容される塩、誘導体もしくは
プロドラッグを哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物においてマラリア
病を予防または治療する方法を提供する。 また、本発明は、マラリア病の予防または治療用の医薬、ならびに当該化合物
を含むそのための剤の製造における、式(I)または(II)の化合物、または
その医薬上許容される塩、誘導体、もしくはプロドラッグの使用を提供する。 また、式IAおよびIBの化合物を、培養したHeLa細胞の増殖を阻害する
その効率につき調べた(図2)。IC50値を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】 従って、さらにもう1つの態様において、本発明は、治療上有効量の式(I)
または(II)の化合物、またはその医薬上許容される塩、誘導体もしくはプロ
ドラッグを哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物において癌を治療する
方法を提供する。 また、本発明は、癌の治療用の医薬、ならびに当該化合物を含むそのための剤
の製造における、式(I)または(II)の化合物、またはその医薬上許容され
る塩、誘導体もしくはプロドラッグの使用を提供する。 さらに、もう1つの態様において、本発明は阻害有効量の式(I)または(I
I)の化合物、またはその医薬上許容される塩、誘導体またはプロドラッグを哺
乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物においてDNA転写を阻害する方法
を提供する。 また、本発明は哺乳動物におけるDNA転写の阻害用医薬の製造における、式
(I)または(II)の化合物の使用を提供する。
【0036】 本発明は、さらに、阻害上有効量の式(I)または(II)またはその医薬上
許容される塩、誘導体もしくはプロドラッグを哺乳動物に投与することを特徴と
する、DNA転写の阻害が効果的である哺乳動物における病気または疾患の予防
または予防方法に関する。 本発明のもうさらに1つの態様は、DNA転写の阻害が効果的である病気また
は疾患の治療または予防用の医薬の製造における、化合物(I)または(II)
またはその医薬上許容される塩、誘導体もしくはプロドラッグの使用に関する。 aおよびb、およびcおよび/またはが共にヒドロキシである場合、これらは
不安定な化合物であることが認識されよう。そのような化合物は本発明の治療方
法で用いるのに適しないであろう。
【0037】 用語「癌」はその最も広い意味で用いられ、良性および悪性白血病、肉腫およ
び癌腫を含む。本発明によって考えられる癌は、単純な(モノクローナル、すな
わち、単一の新形成細胞型よりなるもの)、混合されたもの(ポリクローナル、
すなわち、1を超える新形成細胞型よりなるもの)または複合したもの(すなわ
ち、1を超える新形成細胞型よりなり、かつ1を超える胚層に由来するもの)で
あり得る。本発明によって含まれる単純癌の例は間葉起源の腫瘍(例えば、結合
組織、内皮組織、血液細胞、筋肉細胞の腫瘍)および上皮起源の腫瘍を含む。本
発明によって考えられる特定の癌は、限定されるものではないが、線維肉腫、粘
液肉腫、ユーイング肉腫、顆粒球白血病、基底細胞癌、結腸での結腸癌、胃癌、
乳癌、子宮癌、卵巣癌、肺癌、前立腺癌、咽頭癌および種々の皮膚癌を含む。
【0038】 本明細書中で用いるごとく、用語「哺乳動物」とは、限定されるものではない
が、ヒト、霊長類、家畜動物(例えば、ヒツジ、ウシ、ウマ、ヤギ、ブタ)、実
験室テスト動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ)、愛玩動物(
例えば、ネコ、イヌ)、または捕獲野生動物をいう。好ましい哺乳動物はヒトで
ある。
【0039】 用語「治療」とは、癌細胞の中断、阻止、その数の減少または病気または疾患
の根絶または治癒を示すものを含むことを意図する。 用語「有効量」とは、所望の投与法に従って投与した場合に、その所望の活性
が疾患の予防、低下した重傷度、阻止または収縮または進行を示すものを含み得
る所望の予防または治療活性を供する化合物の量に関する。投与は、単一投与量
として、あるいは分、時間、日、週、月または年これらの期間のいずれか1つに
わたる継続的な間隔で起こり得る。適当な投与量は、投与につき、体重1kg当
たり約0.1ngないし体重1kg当たり1gの範囲内にある。投与量は好まし
くは、投与につき、体重1kg当たり1μgないし1gの範囲にある。より好ま
しくは、投与量は、投与につき体重1kg当たり1mgないし1gの範囲にある
。適当には、投与量は、投与につき体重1kg当たり1μgないし200mg、
または投与につき体重1kg当たり1μgないし100mgのごとき、投与につ
き体重1kg当たり1μgないし500μgの範囲にある。他の適当な投与量は
、投与につき体重1kg当たり1mgないし10、20、50または100mg
、または投与につき体重1kg当たり10μgないし100mgを含めた、体重
1kg当たり1mgないし250mgの範囲にある。
【0040】 有効成分は単一用量にて、または一連の用量にて投与することができる。本発
明の化合物が哺乳動物に投与される場合、投与速度は、通常、医師または獣医が
決定することができ、投与量は一般に患者の年齢、体重および応答ならびに対象
の兆候のひどさに応じて変化する。有効成分は単独で投与することが可能である
が、組成物として、好ましくは医薬組成物としてそれを呈するのが好ましい。 かくして、なおさらなる態様において、本発明は医薬上許容される担体、希釈
剤または賦形剤と共に式(I)または(II)の化合物またはその塩、誘導体も
しくはプロドラッグを含む組成物に関する。
【0041】 担体は、組成物の他の成分に適合し、対象に対して有害でないという意味で医
薬上「許容される」ものでなければならない。組成物は、経口、直腸、鼻孔、局
所(バッカルおよび舌下を含む)、腔または非経口(皮下、筋肉内、静脈内およ
び皮内を含む)投与に適したものを含む。組成物は、便宜には、単位投与形態で
提供することができ、製薬分野でよく知られたいずれの方法によっても調製する
ことができる。そのような方法は、有効成分を、1以上の補助成分を構成する単
体と合わせる工程を含む。一般に、組成物は、有効成分を液体担体または微粉砕
固体担体またはその双方と均一かつ緊密に合わせ、次いで、要すれば生成物を成
形することによって調製する。
【0042】 経口投与に適した本発明の組成物は、各々が、所定量の有効成分を含有するカ
プセル剤、カシェ剤または錠剤のごとき別々の単位として;粉末または顆粒とし
て;水性または非水性液体中の溶液または懸濁液;または水中油型エマルジョン
または油中水型エマルジョンとして提供することができる。また、有効成分はポ
ーラス、ねり薬またはペーストとして提供することもできる。
【0043】 錠剤は、所望により1以上のアクセサリー成分と共に圧縮または成形によって
作成することができる。圧縮錠剤は、適当なマシーンにて有効成分を、所望によ
り、バインダー(例えば、不活性希釈剤)、防腐剤、崩壊剤(例えば、澱粉グリ
コール酸ナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン、架橋ナトリウムカルボキシメ
チルセルロース)、表面活性剤または分散剤と混合した粉末または顆粒のごとき
自由流動形態に圧縮することによって調製することができる。成形錠剤は、適当
なマシーンにて、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末か化合物の混合物を成形する
ことによって作成することができる。錠剤は、所望により被覆しまたは刻印を付
すことができ、例えば、種々の割合でヒドロキシルプロピルメチルセルロースを
用いてその中への有効成分の遅延されたまたは制御された放出を供するように処
方して、所望の放出プロフィールを供することができる。錠剤には所望により腸
溶コーティングを施して、胃以外の消化管の部分での放出を供することもできる
【0044】 口への局所投与に適した組成物は、香味付基剤、通常スクロースおよびアカシ
アまたはトラガカントガム中に有効成分を含むロゼンジ;ゼラチンおよびグリセ
リン、またはスクロースおよびアカシアガムのごとき不活性ベース中に有効成分
を含むトローチ;および適当な液体担体中に有効成分を含むマウスウォッシュを
含む。 直腸投与のための組成物は、例えば、カカオバターを含む適当な基剤を有する
坐薬として供することができる。 膣投与に適した組成物は、有効成分に加えて、当該分野で適当であることが知
られている担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、
フォームまたはスプレイ処方として供することができる。
【0045】 非経口投与に適した組成物は、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤および意図した受容
者の血液と組成物とを等張とする溶質を含有することができる水性および非水性
等張滅菌注射溶液;懸濁化剤および増粘剤を含むことができる水性および非水性
滅菌懸濁液を含む。該組成物は単位−用量または多用量の規模の溶液、例えば、
アンプルおよびバイアル中にて供することができ、滅菌液体担体、例えば、注射
用水を使用直前に添加することのみを必要とする凍結乾燥条件で供することがで
きる。一時的注射溶液および懸濁液は前記した種類の滅菌粉末、顆粒および錠剤
から調製することができる。
【0046】 好ましい単位投与組成物は、有効成分の前記した日用量または単位、日亜用量
、またはその適当な画分を含有することができるものである。 前記で特に言及した有効成分に加えて、本発明の組成物は、問題の組成物のタ
イプに対して関係を有する当該分野で慣用的な他の剤を含むことができるのが理
解されるべきである;例えば、経口投与に適したものはバインダー、甘味剤、増
粘剤、香味剤、崩壊剤、コーティング剤、防腐剤、滑沢剤および/または遅延剤
のごときさらなる剤を含むことができる。適当な甘味剤はスクロース、ラクトー
ス、グルコース、アスファルテームまたはサッカリンを含む。適当な崩壊剤は、
コーンスターチ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、キサンタンガム、
ベントナイト、アルギン酸または寒天を含む。適当な香味剤はペパーミント油、
緑冬油、チェリー、オレンジまたはキイチゴフレーバーを含む。適当なコーティ
ング剤は、アクリル酸、および/またはメタクリル酸、および/またはそれらの
エステルのポリマーまたはコポリマー、ワックス、脂肪アルコール、ゼイン、シ
ェラックまたはグルテンを含む。適当な防腐剤は安息香酸ナトリウム、ビタミン
E、アルファ−トコフェロール、アスコルビン酸、メチルパラベン、プロピルパ
ラベンまたは亜硫酸水素ナトリウムを含む。適当な滑沢剤はステアリン酸マグネ
シウム、ステアリン酸、オレイン酸ナトリウム、塩化ナトリウムまたはタルクを
含む。適当な遅延剤は、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリ
セリルを含む。
【0047】 該哺乳動物が非ヒトである場合、本発明による化合物は動物用組成物の形態で
の使用に供することもでき、これは例えば当該分野で慣用的な方法によって調製
することができる。そのような動物組成物の例は: (a)経口投与、外用、例えば飲薬(例えば水性または非水性溶液または懸濁
液);錠剤またはボーラス;食品との混合用の粉末、顆粒またはペレット;舌へ
の適用のためのペースト; (b)例えば、滅菌溶液または懸濁液としての皮下、筋肉内または静脈内注射
による非経口投与; (c)皮膚に適用されるクリーム、軟膏またはスプレーとしての局所適用;ま
たは (d)例えば、ペッサリー、クリームまたはフォームとしての膣内投与; に適合するものを含む。
【0048】 ある具体例において、本発明は、マラリアまたは癌疾患のごとき哺乳動物の病
気の化学療法予防または治療で用いられる公知の化合物よりも優れた利点を供す
る(またはそれに関連する不利を回避する)化合物、剤、使用、方法または組成
物も提供する。そのような利点は増大した治療活性、減少した副作用、非癌細胞
に対する減少した細胞毒性、医薬組成物への処方のための改良された物理的特徴
、より大きな患者コンプライアンス、改良された安定性または当該化合物を得る
ためのより容易に利用できる手段、例えば、より単純なまたはより高い収率のプ
ロセスのうちの1以上を含むことができる。
【0049】 本発明の化合物は、虫によって引き起こされた、および蚊(例えばAfrican Ri
ver Virus)によって広まったもののごとく他の寄生虫病の治療でも有用であり
得る。 本明細書および先の請求の範囲を通じて、特記しない限り用語「含む」および
「を含む」のごとき変形は、述べられた整数または工程または整数の群を含める
が、いずれかの他の整数または工程または整数の群を排除しないことを意味する
ことが理解されよう。
【0050】 当業者であれば、本明細書中で記載された発明は具体的に記載されたもの以外
の変形および修飾が可能であることを認識するであろう。本発明はその精神およ
び範囲内にある全てのそのような変形および修飾を含むことが理解されるべきで
ある。また、本発明は個々にまたは集合的に、本明細書中で言及したまたは示し
た工程、特徴、組成物および化合物の全て、ならびに該工程または特徴のいずれ
か2以上のいずれかおよび全ての組合せを含む。
【0051】 発明の実施の態様 さて、以下の非限定的実施例および図面によって本発明を説明する。これらは
本発明をさらなる理解を助けるために供し、記載された特定の物質、条件および
化合物は本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0052】
【実施例】
実施例1 カロトリキシンの生産および単離 2つの生活性Calothrix株CAN95/2(受託番号NM99/03
484)およびCAN95/3(Schlegel, I., Doan, N.T., de Chazal, N. M.
& Smith, G. D., J. Appl. Phycol. 10 471-479 (1998))はAustralian Capital
Territoryで収集した。それらを窒素固定条件下で光合成独立栄養的に増殖させ
た。 特別の例において、大容量の冷溶媒を用い、または好ましくはソックスレー条
件を用いて、(CAN95/2からの)凍結乾燥細胞(2.6g)を酢酸エチル
で抽出した。溶媒の蒸発によりワインレッド残渣が得られ、これをヘキサンで抽
出してクロロフィルおよび脂質を除去した。何回かに分けたアセトンでの残渣の
抽出により、可溶性のカロトリキシンB(12mg)が優先的に除去され、カロ
トリキシンA(47mg)がアモルファス状のワインレッド粉末として得られた
。アセトン抽出物質の真空昇華(180°/10−2mmHg)によりカロトリ
キシンBが得られた。カロトリキシンAはBMSOからワインレッド針状物を形
成した。 分解280℃λmax(EtOHまたはEtOH + HCl)292, 362およびnm(ε19000, 4260
, 3100), λmax(EtOH + NaOH)291, 310(sh), 357および484 nm (ε 14900, 1
2100, 7820, 9680, 2050); HREIMS m/z 314.0695, 298.0747, 270.0790, 242.08
41および214.0658 (C19H10N2O3, C19H10N2O2, C18H10N2O, C17H10N2およびC16 H8N は各々、m/z 314.0691, 298.0742, 270.0793, 242.084., 214.0657を要する
)。カロトリキシンはλmax(EtOHまたはEtOH + HCl) 283, 352および405 nm (
ε15000,2900,1710),λmax(EtOH + NaOH) 290,330, (sh) および469nm (ε12
500, 8080, 1520); EIMS m/z 298.0744 (C19H10N2O2 はm/z 298.0742を要する)
270, 242および214を示した。 カロトリキシンAおよびBについてのNMRデータを以下に表3に示す。
【0053】
【表3】
【表4】 表 3(続き) Hについては500または600MHzおよび13Cについては125.
75または150.87MHzにおいて、溶媒を参照して、D−DMSO中の
溶液で記録したスペクトル。 直接的ATP13C観察データから得られ、HMQCおよびHMBCから帰
属決定 間接的H観察データ(HMQCおよびHMBC)から得られ帰属決定 bブロード、dダブレット、mマルチプレット、sシングレツト、tトリプレ
ット 帰属決定は相互交換可能 N.c 関連性は観察されず、よって同定されず
【0054】 実施例2 N−メチルカロトリキシンAの調製 カロトリキシンA(0.3mg)を、ストッパー付のバイアル中で無水炭酸カ
リウム(2.5mg)およびヨウ化メチル(0.2ml)と共に室温にて2日間
攪拌した。常法により仕上げ処理してN−メチルカロトリキシンAを得た;HREI
MS m/z 328.0847および312.0901 (C20H12N2O3およびC20H12N2O2は、各々、328.0
848および312.0898を要する)。
【0055】 実施例3 クロロキン−抵抗性マラリア寄生虫 クラリア寄生虫Plasmodium falciparumのクロロキン−抵抗性株(FAF6, ITG2
株に由来(Biggs, B.A., Gooze, L., Wycherley, K., Wollish, W., Southwell,
B., Leech, J.H., and Brown, G. V(1991) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88, 9
171-9174, 1991)を用いた。寄生虫は修飾を施して(Cranmer, S. L., Magowan, C
., Lian J., Coppel, R. L., およびCooke, B. M. (1997) Trans. Roy. Soc. Tr
op, Med. Hyg. 91, 363-365)標準的な培地中で培養した。 (Trager, W., および
Jensen, J. B. (1976). Science 193 673-675)。アッセイの出発において、寄生
虫血症は2%であり、ヘマトクリットも2%であった。96−ウェルプレートに
て、阻害剤の存在下で寄生虫を48時間インキュベートした。 48時間の最後において寄生虫−誘導乳酸デヒドロキナーゼ活性をイン・ビト
ロでの寄生虫生存率の尺度として用いた。(Makler, M. T., Ries, J. M., Willi
ms, J.A., Bancroft, J. E., Piper, R.C., Gibbins, B.L., およびHinrichs, D
.J. (1993). Am. J. Trop. Med. Hyg. 48, 793-741)。 結果を図1に示す。
【0056】 実施例4 Hela細胞についてのアッセイ方法 指数関数的に増殖するHeLa細胞をトリシン処理し、遠心し、新鮮な培地(
RPMI 1640,20%FCS,2mMグルタミン)に懸濁した。4日間の
指数関数的増殖を可能とすることが従前に示された接種密度にて、細胞懸濁液(
100μL)を96ウェルマイクロタイタープレートに分けた。Calothr
ix細胞抽出物または精製した活性化合物をジメチルスルホキシド中で調製し、
完全培地中に系列的に希釈し、次いで、四連にて細胞懸濁液に添加した(100
μL)。37℃にて細胞を抽出物と共に継続的に4日間インキュベートした。M
TT[3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニル−
テトラゾリウムブロマイド]アッセイを用いて細胞毒性を測定した。MTT(5
0μL,2mgML−1)をマイクロタイタープレートの全てのウエルに分け、
37℃にて4日間インキュベートした。プレートを倒立させて培地を捨て、ホル
マザン結晶を25μL緩衝液(0.1M 0.1M NaCl Mグリシン,p
H10.5)を含む100μL DMSOに可溶化させた。プレートを30秒間
ゆり動かし、Titertek Multiskan Plus MKII E
LISAプレートリーダーを用い、540mMにて吸光度を直ちに測定した。 結果を図2に示す。 カロトリキシンAおよびBについての比較結果を図3に示す。
【0057】 実施例5 カロトリキシンAによるDNA複製の阻害 細胞増殖阻害アッセイ マイクロタイタープレートアッセイによって、化合物の阻害効果を定量的に測
定した。非光合成細菌および菌類では、細胞増殖は、波長630nmにて細胞濁
度としてプレートリーダーで測定した。光合成生物では、405nmの波長を用
いた。マウス骨髄腫細胞培養では、生きた細胞におけるミトコンドリアデヒドロ
ゲナーゼによる(Boehringer Mannheimから購入した)テトラゾリウム塩WST
−1の切断に基づいて比色アッセイを細胞生存率の定量で用いた(Liuら、1
995)。肝細胞に対するカロトリキシンの効果の不存在は、細胞の完全性につ
き肉眼により判断した。生活性化合物の殺菌または静菌効果の観察については、
エルレンマイヤーフラスコ中でグルコース最小培地で増殖させたBacillu
s subtilis(30mL)の培養の濁度および生細胞数を化合物の添加
後に種々の時点で測定した。 DNA、RNAおよび蛋白質合成のイン・ビボアッセイ DNA、RNAおよび蛋白質の生合成は、各々、基質[H]チミジン(最終
濃度0.4μCi mL―1)、[H]ウラシル(0.1μCi mL−1
および[14C]ロイシン(0.025μCi mL−1)を用い、トリクロロ
酢酸(TCA)−不溶生画分に取り込まれた放射能から見積もった。該ロイシン
同位体はAmershamから購入し、他方、該チミジンおよびウラシル同位体
はICNから購入した。
【0058】 そのようなアッセイでは、通常のテスト生物は、それ自体のチミンを合成でき
ないEscherichia coli突然変異体である。しかしながら、カロ
トリキシンAはG−細菌を殺すことができないのでBacillus subt
ilisのthyAを用いた(株168,trp C2 thyA thyB
;Gerry Wake博士から贈られた)。それを通気しつつ37℃にてLB
培地中で一晩増殖させ、トリプトファン(50μg mL−1)およびチミン(
20μg mL−1)を補足した新鮮なグルコース最小培地(GMM)で1/5
希釈し、次いで、通気しつつ37℃にて一晩インキュベートした。一晩培養を新
鮮なGMMで1/19希釈し、通気しつつ37℃にて4時間インキュベートし、
次いで、さらに新鮮なGMM培地を添加し、通気しつつ37℃にてさらに2時間
インキュベーションを継続した(次いで、培養は中期−指数関数的増殖期となる
、A600はほぼ0.5)。指数関数的に増殖する培地(4mL)に同位体溶液
(0.5mL)、カロトリキシンA溶液(0.5mL)を添加し、通気しつつ混
合物を37℃にてインキュベートした。0、10、20、30分の後に試料(1
mL)を採取し、試験管中の0.5mLの20%TCA溶液に添加し、次いで、
30分間氷上に置いた。酸−不溶性含有物をWhatman GF/Cガラス繊
維フィルター(ポアサイズ1.2μm)上に収集し、各々1mMがチミジン、ウ
ラシルおよびロイシンを含有する5%TCA溶液(40mL)で洗浄し、続いて
、無水エタノール(20mL)で洗浄し、次いで乾燥した。該フィルターにPa
ckard Starcintシンチベーション流体(6mL)を添加し、Be
ckman LS6500シンチベーションカウンターで放射能を計測した。
【0059】 イン・ビトロ転写アッセイ 転写アッセイではRiboprobeイン・ビトロ「Transcripti
on Systems」(Promega)を用い、E.coli RNAポリ
メラーゼはBoehringer Mannheimから購入した。[H]U
TP(比活性45Ciミリモル−1)はAmershamから購入した。反応混
合物は転写最適化×5緩衝液(4μl)、D TT(10mM)ゲノムDNA(
前記)、RNase阻害剤(20U)、E.coliRNAポリメラーゼ(前記
)、各々0.66mMのrATP、rGTPおよびrCTP、12μM rUT
Pおよび0.05μCiの[H]UTPを含有した。ゲノムDNAは、Wiz
ard Genomic DNA Purification Kit(Pro
mega)によってE.coli株DG17(Sevastopoulosら,Proc Nat Aca
d.Sci USA 74, 3485-891977)から精製した。DNA鋳型の純度および濃度は
、アガロースゲル電気泳動によってチェックし、日立U−1100分光光度計を
用いて定量的に測定した。阻害測定では、rNTPの添加に先立ってカロトリキ
シンAをポリメラーゼおよびDNAと共にインキュベートした。最終反応混合物
(20μL)を37℃にて20分間インキュベートした。
【0060】 放射性標識rUTPの取込みはTCA沈殿の後に測定した。インキュベーショ
ンの最後に、反応混合物の試料(15μL)を採取し、100μLのキャリア核
酸tRNA(1μg μL−1, Sigma)および0.5mLの氷冷TCA
溶液(5%w/v)を添加することによって反応を停止させた。沈殿物を予め湿
らせたWhatmanGF/Cガラス繊維フィルターディスク上に収集した。該
フィルターを5%TCA(20mL)で2回洗浄して取り込まれていないrUT
P同位体を除去し、続いてアセトン(15mL)で洗浄し、次いで、風乾し、シ
ンチレーション流体(Starscint,Packard,6mL)を含有す
るバイアル中に入れた。Beckman LS6500シンチレーションカウン
ターを用いて活性を測定した。合計カウントの見積もりでは、反応混合物の第2
アリコット(2μL)をWhatman GF/Aガラス繊維フィルターディス
ク上にスポットし、乾燥し、放射能を測定した。合計カウントおよびTCA沈殿
カウントを用いて放射性標識rUTPのパーセント取込みを計算した。
【0061】 イン・ビトロ転写アッセイ 固定濃度のカロトリキシンA(100μM)によるRNA合成のパーセント阻
害は、ある範囲のDNA濃度にわたって比較的一定であった(図5)。対照アッ
セイで測定した飽和曲線を横切るある範囲の反応速度をカバーするようにDNA
濃度を選択した(図5A)。これらのアッセイにおいて、ポリメラーゼの量を一
定に保った(反応当たり0.5ユニット)。これは、当該化合物が主としてDN
A鋳型に対して作用しないが、酵素に対して作用することを示唆する。 全細胞レベルの化合物の実験のために、突然変異体株B.subtilis
168を選択した。なぜならば、カトロリキシンAのIC50はplasmod
iumまたはHeLa細胞についてのものよりも2オーダー大きかったが、B. subtilisはそれにもかかわらず便宜には低い濃度の化合物によって阻
害されたからである。さらに、突然変異体の使用は外部チミン/チミジンの取込
みの実験を促進し、これは野生型株によってDNAには容易には取り込まれない
。 結果を図4ないし6に示す。
【0062】 実施例6 式(I)および(II)のさらなる化合物を表AおよびBに示す。
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
【0066】
【表8】
【0067】
【表9】
【0068】
【表10】
【0069】
【表11】
【0070】
【表12】
【0071】
【表13】
【0072】
【表14】
【0073】
【表15】
【0074】
【表16】
【0075】
【表17】
【0076】
【表18】
【0077】
【表19】
【0078】
【表20】
【0079】
【表21】
【0080】
【表22】
【0081】
【表23】
【0082】
【表24】
【0083】
【表25】
【0084】
【表26】
【0085】
【表27】
【0086】
【表28】
【0087】 微生物の寄託 Calothrix株CAN95/2は1999年5月21日に1 Suak
in Street, Pymble,N.S.W.2073,オーストラリア
のAustralian Government Analytical La
boratories(AGAL)に寄託し、AGAL受託番号NM99/03
484が与えられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はマラリア寄生虫Plasmodium falciparum
の増殖に対するカロトリキシンAの用量−関連効果をグラフで示す。
【図2】 図2は細胞の増殖に対するカロトリキシンAの用量−関連効果をグラ
フで示す。
【図3】 図3はマラリア寄生虫P.falciparumおよびHeLa細胞
の培養に対するカロトリキシンA( )およびB(○)についての用量応答曲線
をグラフで示す。
【図4】 図4は、対照と比較した、DNA、RNAおよびBacillus
subtilis168の蛋白質画分への放射性標識[H]チミジン、[
]ウラシルおよび[14C]ロイシンの取込みに対するカロトリキシンA(○)
(16マイクロモラー)の効果を示す。
【図5】 図5は(A)BMSOを添加した(○)対照アッセイおよび(B)1
00μMカロトリキシンAでの阻害アッセイにおける、DNA鋳型濃度およびイ
ン・ビトロRNA合成の速度の間の関係を示す。各反応は0.5UのE. coli
RNAポリメラーゼを含有し、該速度は[H]UTPのRNA分子への取込み
をいう。カロトリキシンはBMSOに溶解させた。
【図6】 図6はB.subtilis168の培養に対するカロトリキシンA
についての用量応答曲線を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月3日(2001.12.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項12
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】 Rがアルキルまたはアシルである場合、これはインドロ−窒素の標準的なN−
アルキル化またはN−アシル化によって達成することができ、例えば、>N−M
e、>N−エチルまたは>N−C(O)CHを与えることも理解されよう。 キノノイドカルボニル基の一方または双方は、有機合成化学の分野で通常使用
されるもののごとき、還元または求核付加操作に付すことができる。かくして、
1つの酸化レベルによるいずれかのカルボニル基の(例えば、水素化物試薬での
)還元により>CH−OHが得られ:あるいは、キノンそれ自体が1つの酸化レ
ベルによって還元される場合、四環構造のヒドロキノールが得られる。得られた
OH基のいずれかまたは双方は、さらに、当該分野で知られたアルキル化および
アシル化方法を用いてアルキル化またはアシル化して、例えば、>CH−OMe
;>CH−OEt;>CH−OAcを得ることができる。 前記>CH−OH基のさらなる還元により、カルボニル基が>CH基によっ
て置き換えられた非置換中央環を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 キアラン・カーク オーストラリア2602オーストラリアン・キ ャピタル・テリトリー、オコナー、ハード マン・ストリート18番 Fターム(参考) 4C065 AA19 BB04 CC09 DD02 HH01 HH09 JJ01 KK01 LL04 4C086 AA01 AA02 AA03 CB05 MA01 MA04 NA05 ZB38

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、Rは水素、アルキル、アシル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシ
    アルキルから選択され; mおよびnは独立して0、1、2から選択され; 各Yおよび各Zは独立してハロ、アシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、
    アシルアミノ、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシ、アルキル、COH、
    COアルキル、CONX(式中、各Xは独立してHまたはアルキル)、SO H、SONX(式中、各Xは独立してHまたはアルキル)、ニトリル、ホ
    ルミル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシアルキルから選択され; a、b、cおよびdは独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシ
    、アルキルから選択され;あるいは、 aおよびbは一緒になって、および/またはcおよびdは一緒になって、独立
    して、カルボニル基(C=O)、イミン基(C=N−R、ここにRはアルキ
    ル、ヒドロキシ、アルコキシまたはアミノNR)、またはアルケン基(C
    =CR、ここにRおよびRは独立して水素またはアルキル)を形成し
    、 ここに、式(I)の化合物はN−オキシドまたは非酸化塩基としてである] の化合物またはその塩、誘導体もしくはプロドラッグ。
  2. 【請求項2】 式(II): 【化2】 [式中、Rは水素、アルキル、アシル、カルボキシアルキル、カルボアルコキシ
    アルキルから選択され; mおよびnは独立して0、1、2から選択され; 各Yおよび各Zは独立してハロ、アシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、
    アシルアミノ、ヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシ、アルキル、COH、
    COアルキル、CONX(式中、各Xは独立してHまたはアルキルから選択
    され)、スルフェート、ニトリル、ホルミル、カルボキシアルキル、カルボアル
    コキシアルキルから選択され;および RおよびRは独立して水素、ヒドロキシ、アルコキシ、アシルオキシまた
    はアルキルから選択され、 式(II)の化合物はN−オキシドまたは非酸化塩基としてである] の化合物またはその塩、誘導体もしくはプロドラッグ。
  3. 【請求項3】 Rが水素、メチル、エチルまたはアシルよりなる群から選択
    される請求項1または2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 mが0または1である請求項1または2記載の化合物。
  5. 【請求項5】 nが0または1である請求項1または2記載の化合物。
  6. 【請求項6】 aおよびbまたはcおよびdのうち少なくとも一方が一緒に
    なってカルボニル基、イミン基またはアルケン基を形成する請求項1記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 aおよびbまたはcおよびdのうち少なくとも一方が一緒に
    なってカルボニル基を形成する請求項6記載の化合物。
  8. 【請求項8】 YがCl、Br、I、OH、C(O)Mc、C(O)Et、
    C(O)Pr、NH、NHMe、NHEt、NHPr、NHC(O)Me、O
    Me、OEt、OPr、COH、COMe、COEt、COPr、CO
    NH、SOH、SONH、CHO、OC(O)CHよりなる群から選
    択される請求項1または2記載の化合物。
  9. 【請求項9】 ZがCl、Br、I、OH、C(O)Mc、C(O)Et、
    C(O)Pr、NH、NHMe、NHEt、NHPr、NHC(O)Me、O
    Me、OEt、OPr、COH、COMe、COEt、COPr、CO
    NH、SOH、SONH、CHO、OC(O)CHよりなる群から選
    択される請求項1または2記載の化合物。
  10. 【請求項10】 該化合物が: 【化3】 またはそのN−オキシドである請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】 RおよびRが独立してヒドロキシ、メトキシ、エトキ
    シ、プロポキシ、ブトキシのごときアルコキシ、またはアセトキシのごときアシ
    ルオキシから選択される請求項2記載の化合物。
  12. 【請求項12】 RおよびRが共にヒドロキシである請求項9記載の化
    合物。
  13. 【請求項13】 医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤と共に請求項
    1または2記載の化合物を含む組成物。
  14. 【請求項14】 予防上または治療上有効量の請求項1または2記載の化合
    物をそれを必要とする哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物においてマ
    ラリア病を予防または治療する方法。
  15. 【請求項15】 治療上有効量の請求項1または2記載の化合物をそれを必
    要とする哺乳動物に投与することを特徴とする哺乳動物において癌を治療する方
    法。
  16. 【請求項16】 マラリア病の予防または治療用医薬の製造における請求項
    1または2記載の化合物の使用。
  17. 【請求項17】 癌の予防または治療用医薬の製造における請求項1または
    2記載の化合物の使用。
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