JP2002543813A - 多重標識分析 - Google Patents

多重標識分析

Info

Publication number
JP2002543813A
JP2002543813A JP2000617205A JP2000617205A JP2002543813A JP 2002543813 A JP2002543813 A JP 2002543813A JP 2000617205 A JP2000617205 A JP 2000617205A JP 2000617205 A JP2000617205 A JP 2000617205A JP 2002543813 A JP2002543813 A JP 2002543813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecule
reporter
target
tag
decoding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000617205A
Other languages
English (en)
Inventor
エム. リザルディ,ポール
アール. ラティマー,ダリン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yale University
Original Assignee
Yale University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yale University filed Critical Yale University
Publication of JP2002543813A publication Critical patent/JP2002543813A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6804Nucleic acid analysis using immunogens
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6816Hybridisation assays characterised by the detection means
    • C12Q1/682Signal amplification

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ある試料内の多数の分析物を単一の分析で検出する方法が開示される。この方法は標的分子を信号でコードした後、コードした信号を解読するというやり方に基づいている。このコード化/解読によって、標的分子の検出が標的分子の化学的及び物理的性質から切り離される。基本的な形態で、開示された方法は、1つ以上のレポーター分子と1つ以上の標的試料とを結合させ、1つ以上の解読タグをレポーター分子と結合させ、その解読タグを検出するというやり方を用いる。レポーター分子は標的試料内の標的分子と関連する。一般に、レポーター分子は1つ以上の標的分子に対応し、解読タグは1つ以上のレポーター分子に対応する。したがって、特定解読タグの検出は対応するレポーター分子の存在を示す。さらに、特定レポーター分子の存在は、対応する標的分子の存在を示す。開示された方法の感度は、また、検出の前に信号増幅ステップを含めることによって高めることができる。この方法の医学的応用としては、細胞の表現型や複製状態(増殖又は休止)の分析、及び正常状態と疾病状態の組織検体や細胞標本の正常細胞と腫瘍細胞の評価、などがある。例えば、病理学者はこの方法を用いて表現型状態と悪性又は前悪性細胞を含むと考えられる病巣のタンパク質プロフィールとを結びつけることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 本発明は、総体的に、分子の検出の分野、特に単一の検定における多数の異な
る分子の検出の分野に属するものである。
【0002】 組織学的切片およびその他の細胞学的調製物中のタンパク質の分析は、常套的
には組織化学、免疫組織化学、または免疫蛍光の技術を用いて実施する。異なる
色で標識した抗体による免疫蛍光を実施することにより、細胞材料中に存在する
2、3または4種もの異なる抗原を同時に検出することが可能となった。将来、
時間分解蛍光が、6ないし12の異なる抗体を同時に検出する、免疫蛍光法の拡
張を可能にするかも知れない。同様に、蛍光in situハイブリダイゼーションに
よるRNA検出によって細胞材料中の2ないし4種の異なるRNAの検出が可能
であり、これもまた時間分解蛍光によって6ないし12の異なるRNAの検出へ
と拡張することができる。
【0003】 より多数のタンパク質またはRNAの同時細胞学的検出を可能にする鋭敏な方
法への需要がある。理論的には、20ないし50の異なるタンパク質(またはR
NA)種の濃度の同時測定は、正常な発育、病期、薬物治療または遺伝子療法へ
の反応における、または環境曝露もしくはその他の故意もしくは偶然の介入の結
果としての、動的細胞プロセスの特定の状態に関して、多大な情報を与えるに相
違ない。
【0004】 比較的多数のタンパク質の存在および濃度を同時に測定することによる細胞の
研究(proteomicsと称する)は、現在、極めて時間のかかる仕事である。多数の
タンパク質の発現を研究するためには、二次元(2D)ゲル電気泳動が最も有効
な手段であるが、この技術はin situ細胞分析には容易に適合させることができ
ない。典型的には、1回の2Dゲル分析を実施するために数千の細胞が必要であ
る。不均質な組織試料中の異なるタンパク質発現プロフィールを明らかにするた
めには、少数の細胞で発現されるタンパク質を分析する能力が必要となるであろ
う。この能力は、異形成または前悪性細胞を有するかも知れない組織学的または
細胞学的標本の分析に最も関連している。癌の生長に先行し得るこのような細胞
は、それらが腫瘍を生ずる機会を得る前に、10ないし50細胞の小病巣として
存在している時に同定する必要がある。あいにく10ないし50の細胞から得ら
れるタンパク質の量は2Dゲル分析にとっては不充分であり、当該タンパク質を
標識するための放射性同位元素の使用をもってしても問題をはらんでいる。
【0005】 質量分析はタンパク質分析にとって有効なもう一つの技術である。しかしなが
ら、少数の細胞を含む試料中に存在するタンパク質の直接分析は、感度が不充分
であるため、従来の質量分析技術では不可能である。従来技術を用いる組織試料
の質量分析には最低10000の細胞が必要である。
【0006】 マイクロアレーハイブリダイゼーション実験の分析のための現行法は、二色信
号読み出し系の使用に依拠している。例えば、Schena M、Shalon D、Davis R W
、Brown P O(1995)の相補的DNAマイクロアレーによる遺伝子発現パターンの
定量的監視(Science 270:467-70)は、一つの組織から調製したcDNAを色素
cy3で標識し、別の組織由来のcDNAを色素cy5で標識する実験を記載し
ている。標識化反応を行った後、標識された2種のDNAを混合し、表面にcD
NAマイクロアレーを含んでいるガラススライド表面に接触させることによりハ
イブリダイズさせる。ハイブリダイゼーション反応の終了時にこのマイクロアレ
ー表面を洗浄して非ハイブリダイズ材料を除去し、cy3とcy5の蛍光強度を
別々に記録するよう設計された共焦点スキャン装置でガラススライドをスキャン
し、これを2個の異なるコンピューターファイルに保存する。次いでコンピュー
ターソフトウェアを用いてcy5に対するcy3の蛍光比をDNAマイクロアレ
ー上の特定のドットアドレスの各々について算出する。この実験計画は、二つの
試料間のmRNA発現比の比較を行うためには非常に有効である。
【0007】 Gygi S P、Rist B、Gerber S A、Turecek F、Gelb M H、Aebersold R(1999)の
、アイソトープでコードされた親和標識を使用する複雑なタンパク質混合物の定
量分析(Nature Biotechnology 17:994:999)は、生体由来の複雑な混合物の中
の個別タンパク質の正確な定量および同時配列決定へのアプローチを記載してい
る。この方法は、アイソトープによりコードされた親和標識(ICAT)と呼称
される一群の新しい化学試薬およびタンデム質量分析に基づいている。これらの
著者は、二つの異なった実験状態の生物からタンパク質を抽出し、この二つの総
タンパク質の調製物の各々を、異なる質量を有する二つの異なるチオール反応性
ICAT標識で標識した。二つの標識タンパク質調製物を混合し、液体クロマト
グラフィーで分離し、質量分析によりオンラインで検出した。各々の個別タンパ
ク質ピークについて、質量分析により、タンパク質の同定と、2種のタンパク質
の量の割合の測定が可能となった。
【0008】 先駆的業績として、EkinsおよびChu(Ekins,R.P.およびChu,F.W.(1991)の 多被
検体マイクロスポットイムノアッセイ−将来の微量分析「コンパクトディスク」
、Clinical Chemistry 37:1955-1967;Ekins,R.P.およびChu,F.W.(1994)の多検
体検定の開発、Trends in Biotechnology 12:89-94)は、相異なる特異抗体をマ
イクロスポットのアレーとして表面に被覆し、続いて抗原混合物を含有する複雑
な試料をこのアレーに結合させ、第二の抗体を使用して検出する検定を記載した
。この多重検定では、各アドレスに存在する信号が、試料中に存在する多数の抗
原の各濃度を示すものとして働く。著者は、これらのマイクロアレーは、平方セ
ンチメートル当たり10000もの抗体のマイクロスポットを含むことができる
と示唆している。
【0009】 ところが、上記の方法を包含する全ての現存するマイクロアレー法の重大な限
界は、1回のマイクロアレー実験で6ないし8個以上の試料を分析できないとい
うことである。蛍光色素を検出に使用するとすると、7種以上の色素を使用する
場合には複数の色素のスペクトルの部分重複の問題がある。増幅不可能な質量標
識を使用する場合には、マイクロアレーの各抗体スポットに結合するタンパク質
分子の総数が比較的少ないという事実のため(典型的には、単純な二試料実験で
スポット当たり20000ないし1000000のタンパク質分子。多試料実験
ではさらに少ない)、質量分析検出工程の感度が不充分となる。
【0010】 故に、単一試料または一群の試料中の多数の異なる被検体を間接的に検出でき
る方法を提供することが、本発明の一つの目的である。
【0011】 故に、単一試料または一群の試料中の多数の異なるタンパク質を間接的に検出
できる方法を提供することが、本発明のもう一つの目的である。
【0012】 単一試料または一群の試料中の多数の異なるmRNAを間接的に検出できる方
法を提供することが、本発明のもう一つの目的である。
【0013】 単一試料または一群の試料中の多数の被検体の修飾状態を間接的に検出する方
法を提供することが、本発明のもう一つの目的である。 発明の簡単な要約 1回の検定で試料中の多数の被検体を検出する方法が開示される。この方法は
、信号を有する標的分子をコード化し、その後このコード化された信号を解読(
デコード)することに基づくものである。このコード化/解読は、或る標的分子
の検出を、その標的分子の化学的および物理的性質から切り離す。基本的形態に
おいて、開示された方法は、1またはそれ以上のレポーター分子と1またはそれ
以上の標的試料の結合、1またはそれ以上の解読タグおよびレポーター分子の結
合、ならびに解読タグの検出を含んでいる。レポーター分子は標的試料中の標的
分子と結合する。一般に、レポーター分子は1またはそれ以上の標的分子に対応
し、解読タグは1またはそれ以上のレポーター分子に対応する。したがって、特
定の解読タグが検出されるということは、対応するレポーター分子の存在を示す
。一方、特定のレポーター分子の存在は、対応する標的分子の存在を示す。
【0014】 この間接的な検出は、本質的に任意の化学的および物理的性質を有し得る解読
タグを挿入することにより、標的分子を、この標的分子の化学的および物理的性
質から切り離す。特に、解読タグは、検出にとって有用な特異的性質を有するこ
とができ、また、或る検定内部の解読タグは、互いに極めて秩序だった、または
組織化した関係を有することができる。検出時点で重要となるのは、(それらを
そのまま採用した場合の)標的分子の性質ではなく、解読タグの(自由に選択さ
れた)性質である。
【0015】 解読タグは、レポーター分子の標的分子特異的側面から切り離されているとい
うさらなる利点を有する。標識された分子を被検体に結合させ、その後この標識
を検出するという検出法とは異なり、開示された方法は、標識された分子の化学
的および物理的性質による限定を受けない。この事によって、より簡便な検出、
より鋭敏な検出、そしてより高度に多重化した検出計画が可能となる。
【0016】 開示された方法の感度は、検出前に信号増幅工程を含めることによって増強す
ることもできる。基本的形態において、増幅は、レポーター分子上のレポーター
信号を増幅することによって達成する。この事は、各々のレポーター分子に多数
のレポータータグが結合することをもたらす。次いで解読タグをレポータータグ
に結合させ、検出する。一般に、解読タグは1またはそれ以上のレポータータグ
に対応し(したがって、レポータータグが結合しているレポーター分子に対応す
る)、レポータータグはそれらが結合しているレポーター分子に対応する。した
がって、特定の解読タグの検出は、対応するレポータータグの存在を示す。一方
、特定のレポータータグの存在は、対応するレポーター分子の存在を示す。また
、特定のレポーター分子の存在は、対応する標的分子の存在を示す。レポーター
分子はさらに、多数のレポータータグを含むよう設計することもできる(本質的
には信号の検定前増幅を達成する)。
【0017】 開示された方法の一つの形態において、1またはそれ以上の標的試料と1また
はそれ以上のレポーター分子とを接触に至らせ、レポーター分子を標的試料中の
標的分子と結合するようにさせる。次いでこのレポーター分子を増幅して、各々
のレポーター分子のための多数のレポータータグを生成する。レポータータグは
レポーター分子と結合したままである。次いで1またはそれ以上の解読タグがレ
ポータータグと結合し、この解読タグが検出される。解読タグはレポーター分子
に対応し、レポーター分子は標的分子に対応する。この関係は、解読タグの検出
が、検出された解読タグに対応するレポーター分子の存在を示し、そしてレポー
ター分子の存在が標的分子の存在を示すことを意味する。
【0018】 開示された方法のもう一つの形態では、4またはそれ以上の標的試料と1また
はそれ以上のレポーター分子と接触に至らせ、レポーター分子を標的試料中の標
的分子と結合するようにさせるものである。各々の標的試料を異なる組のレポー
ター分子と接触させるが、レポーター分子の各組中のレポーター分子は、他の組
のレポーター分子中にあるレポーター分子とは異なっている。次に4またはそれ
以上の標的試料を混合し、1またはそれ以上の解読タグをレポーター分子と結合
させ、解読タグを検出する。相違する解読タグは相違する各レポーター分子に対
応し、その結果、各解読タグは標的試料のうちただ1個と対応する。この関係は
、解読タグの検出が、検出された解読タグに対応する標的分子の存在を示すこと
を意味する。さらに、相違する標的試料に対応する解読タグの検出は、対応する
標的試料中の同一の標的分子の存在を示す。
【0019】 開示された方法の別の形態では、1またはそれ以上の標的試料と1またはそれ
以上のレポーター分子とを接触させ、レポーター分子を標的試料中の標的分子と
結合するようにさせる。次いで1またはそれ以上の解読タグをレポーター分子と
結合させる。相違する解読タグは相違するレポーター分子の各々に対応し、解読
タグはレポーター分子に共有結合していない。次にこの解読タグを、レポーター
分子から分離することによって検出する。解読タグはレポーター分子に対応し、
レポーター分子は標的分子に対応する。この関係は、解読タグの検出が、検出さ
れた解読タグに対応するレポーター分子の存在を示し、レポーター分子の存在が
、レポーター分子に対応する標的分子の存在を示すことを意味する。
【0020】 開示された方法のもう一つの形態においては、1またはそれ以上の標的試料と
1またはそれ以上のレポーター担体とを接触に至らせる。レポーター担体は1ま
たはそれ以上の特異的結合分子、担体、および、担体に結合した多数の解読タグ
を包含する。レポーター担体がレポーター分子に結合した後、解読タグを検出す
る。解読タグはレポーター担体に対応し、レポーター担体は標的分子に対応する
。この関係は、解読タグの検出が、検出された解読タグに対応するレポーター担
体の存在を示し、レポーター担体の存在が、レポーター担体に対応する標的分子
の存在を示すことを意味する。
【0021】 好ましい態様において、標的分子、レポーター分子、および解読タグ間の1対
1対1対応が用いられる。このようにして、異なる型の標的分子の各々が、それ
に結合した、異なる、そして別個に検出可能な解読タグで終わる。特異的結合分
子とレポーター信号との組み合わせは、異なる標的分子(ここで、標的分子は化
学的に極めて多岐にわたっているかも知れない)を標準化された信号(レポータ
ー信号)へと効率的に変換する結果をもたらす。次いでこれらの標準化された信
号(これらは各標的分子をコード化している)を、一組の標準化条件を用いて検
出する(この間コード化が進められる)。コード化された信号(即ち、解読タグ
)の検出は、1回の検定で、効率的で簡便な多数の標的分子の検出をもたらす。
【0022】 解読タグは任意の適当な技術を用いて検出することができる。一般に、解読タ
グの性質は、選択された検出技術に対合または適合するように選ばれる。好まし
い態様において、開示された方法は、被検体についての空間的情報が集まるよう
な迅速検出技術を使用する。一つの例は、マトリックス支援レーザー脱着/電離
飛行時間(MALDI−TOF)質量分析および電気泳動(好ましくは顕微解剖
と共に使用)である。このような技術は、自動化および多数の試料および検定の
迅速なスループットが可能である。
【0023】 この、開示された方法は、組織顕微鏡標本中のタンパク質およびその他の被検
体の研究への多重アプローチを可能にする。免疫蛍光に比較して、この開示され
た方法は、多重化のための可能性が大きく増大している。本方法はまた、in sit
u mRNAプロファイリングにも有用である。開示された方法は、多数の異なっ
たタンパク質の間接的検出を可能にする(例えば20ないし50。利用できる特
異抗体の数にのみ制限される)。
【0024】 この方法の医学適用には、細胞の表現型の状態(増殖または休止)の分析、な
らびに正常および病態の組織学的または細胞学的標本中の正常および腫瘍性細胞
の評価が包含される。例えば、病理学者は、この方法を使用して、或る表現型の
状態を、悪性または前悪性細胞を含むと思われる病変のタンパク質プロファイル
と結び付けることができる。 発明の詳細な説明 異なる標的分子の濃度を検定で同定し測定するための、特異的信号解読技術を
用いる方法が開示される。この方法は特に、プレート、表面、スライド、および
ビーズといった基質上で実施される検定にとって有用である。この方法は、細胞
または組織に存在する巨大分子の被検体の検出にとりわけ適している。例えば、
開示された方法は、細胞または組織試料中の特定の被検体に関連する表現型の状
態にとって有用である。
【0025】 開示された方法の、一つの形態は、各々の被検体の特異的認識、当該認識事象
の増幅、および増幅された信号の検出に基づいている。特異的認識は、問題の被
検体に特異的に結合またはその他の方法で相互作用する、特異的結合分子を用い
て達成する。この相互作用の増幅は、特異的結合分子にカップリングし、係留さ
れ、またはその他の方法で付着したレポーター信号によって仲介される。レポー
ター信号に(したがって特異的結合分子および被検体にも)結合し続ける多数の
レポータータグの産生に使用されるのは、レポーター信号、オリゴヌクレオチド
である。これは、レポーター信号の増幅によって、またはレポーター信号への分
岐DNAもしくはオリゴヌクレオチドデンドリマーのハイブリダイゼーションに
よって達成する。次いで、明確な、個別検出可能な属性を含むようコードされて
いる検出標識を、レポータータグにハイブリダイズさせる。様々な検出標識の検
出は、試料中の種々の被検体の間接的検出をもたらす。
【0026】 開示された方法において、多コピーのオリゴヌクレオチド(レポータータグと
呼ばれる)を生成することのできる信号増幅系を用いて、多数の被検体(これは
、タンパク質、核酸分子、または特異的に認識され得るその他の分子であってよ
い)を検定するが、ここでは、レポーター分子を、固体表面の特異的部位、具体
的には、被検体が位置する部位に、物理的につなぎ、または該部位と結合させる
。このような信号増幅系の一例は、分岐DNAである(Urdea、Biotechnology 1
2:926-928(1994);Horn等、Nucleic Acids Res 23:4835-4841(1997))。
【0027】 好ましい態様において、異なる配列および分子量のペプチド核酸(PNA)分
子(Hanvey等、Science 258:1481-1485(1992))を、ユニークなレポータータグ
に特異結合する任意の解読タグとして使用する。細胞学的試料の特異的領域に出
現するレーザー吸収を使用して、このPNA標識のマトリックス支援レーザー脱
着/電離飛行時間(MALDI−TOF)質量スペクトルを生成させ、これを分
光計内部に放出して質量分析により解析する。各PNA解読タグの強度は、異な
るDNAレポーターの相対量を示す。換言すると、PNAスペクトルは、ガラス
表面上の特定の位置にある、問題の被検体の相対量の間接的な指標である、スカ
ラー値を生成する。
【0028】 タンパク質検出のためには、例えば、好適なレポーター分子は、DNAオリゴ
ヌクレオチド(レポーター信号)に共有結合した特異抗体(特異的結合分子)を
包含する。各々の抗体は、問題となるタンパク質抗原に対し特異的である。共有
結合したオリゴヌクレオチドは、抗体を同定する働きをし、さらに、増幅された
、表面に局在するDNAを含む信号を生成する働きをする、特異的DNA配列を
包含する。増幅されたDNAの、表面局在DNA信号の一例は、Urdea、Biotech
nology 12:926(1994)、およびHong等、Nucleic Acids Res 23:4835-4841(1997)
に記載の分岐DNA技術である。表面局在DNA信号の別の例は、ローリングサ
ークル複製系によって生成されるタンデム反復DNAである(Lizardi等、Natur
e Genetics 19:225-232(1998);Lizardiの米国特許第5854033号;PCT
出願第WO97/19193号)。分岐DNAを増幅に使用する場合、各々の抗
体に結合しているDNAオリゴヌクレオチドは、分岐DNA構造の形成を開始す
る働きをする。これとは別に、各々の抗体に結合したDNAオリゴヌクレオチド
は、(例えばプライマーとして働くことにより)ローリングサークル複製を開始
し、抗体結合の部位に局在し続ける大きなタンデムDNA分子を生成する働きを
することができる。
【0029】 多電気泳動タグ検定(META)と呼ばれる別の態様においては、配列がコー
ド化され、大きさがコード化され、そして蛍光標識されている検出タグが、毛細
管電気泳動によって検出される。レーザー誘導蛍光とカップリングさせた毛細管
電気泳動は、異なる解読タグの定量的プロファイルの作製に使用される。各々の
蛍光ピーク強度は、各々の異なる解読タグの相対量を明らかにする。換言すると
、異なる解読タグのピークサイズは、試料中の問題の被検体の相対量を間接的に
指示するスカラー値である。 材料 レポーター分子 レポーター分子は、特異的結合分子をレポーター信号と結び付ける分子である
。好ましくは、特異的結合分子およびレポーター信号は共有結合し、または互い
に係留されている。本明細書中で用いられる分子は直接または間接的に共有結合
する時カップリングする。間接的カップリングの一つの形態は、リンカー分子を
介するものである。レポーター信号は、確立された幾つかのカップリング反応の
いずれかにより、特異的結合分子にカップリングすることができる。例えば、He
ndrickson等、Nucleic Acids Res.、23(3)522-529(1995)は、オリゴヌクレオチ
ドを抗体にカップリングする好適な方法を記載している。
【0030】 本明細書で用いられる分子は、当該分子のうち1個の(またはこれに由来する
)ループが、別の分子の(またはこれに由来する)ループを通り抜けている時、
別の分子に係留されていると言う。この二つの分子は、それらが係留されている
時は共有結合によりカップリングしていない。係留は、マグカップの持ち手の穴
に通されている閉じたループの紐になぞらえることにより思い浮かべることがで
きる。一般に、係留は、片方または両方の分子がそのループの周りを自由に回転
できるように設計する。 特異的結合分子 特異的結合分子は、特定の分子または部分と特異的に相互作用する分子である
。特異的結合分子と特異的に相互作用する分子または部分は、本明細書中、標的
分子と称する。標的分子という語は、個別の両分子、ならびに特異的結合分子と
特異的に相互作用する、係る分子の一部、例えばタンパク質のエピトープを指す
ことが理解されるべきである。抗体、レセプター/リガンド対のいずれかの成員
、合成ポリアミド類(Dervan,P.B.およびR.W.Burli、ポリアミドによる配列特異
的DNA認識、Curr Opin Chem Biol、1999、3(6):688-93頁。Wemmer,D.E.およ
びP.B.Dervan、DNAの小溝の標的化、Curr Opin Struct Biol、1977、7(3);35
5-61頁)、および特異的結合親和性を有するその他の分子が、レポーター結合分
子の親和部分として有用な特異的結合分子の例である。
【0031】 特定の標的分子と特異的に相互作用する特異的結合分子は、その標的分子に対
し特異的であると言われる。例えば、特異的結合分子が特定の抗原に結合する抗
体である場合、この特異的結合分子はその抗原に対し特異的であると言われる。
この抗原が標的分子である。特異的結合分子を含むレポーター分子もまた、特定
の標的分子に対し特異的であると言われる。特異的結合分子は好ましくは抗体、
リガンド、結合タンパク質、レセプタータンパク質、ハプテン、アプタマー、炭
水化物、合成ポリアミド類、またはオリゴヌクレオチドである。好ましい結合タ
ンパク質はDNA結合タンパク質である。好ましいDNA結合タンパク質はジン
クフィンガーモチーフ、ロイシンジッパーモチーフ、ヘリックス・ターン・ヘリ
ックスモチーフである。これらのモチーフは、同一の特異的結合分子中に合する
ことができる。
【0032】 レポーター結合因子の親和部分として有用な抗体は、市販品が入手可能である
か、または充分に確立された方法を用いて作製することができる。例えば、John
stoneおよびThorpe、Immunochemistry In Practice(Blackwell Scientific Publ
ications、オクスフォード、イングランド、1987)30-85頁は、ポリクローナルお
よびモノクローナル抗体の両者を作製するのに有用な一般法を記載している。こ
の書物の全体に、検定系における抗体の使用のための一般的技術および原理が数
多く記載されている。
【0033】 ジンクフィンガー、ジンクフィンガーモチーフ、およびそれらの相互作用の性
質は、Nardelli,J.、T.GibsonおよびP.Charnay、ジンクフィンガー−DNA認識
:位置特異的突然変異誘発による塩基特異性の分析、Nucleic Acids Res、1992
、20(16):4137-44頁、Jamieson,A.C.、S.H.Kim、およびJ.A.Wells、変化したD
NA結合特異性を用いるジンクフィンガーのインビトロ選択、Biochemistry、19
94、33(19):5689-95頁、Chandrasegaran,S.およびJ.Smith、キメラ制限酵素:次
は何か?、Biol Chem、1999、380(7-8):841-8頁、ならびにSmith,J.、J.M.Berg
およびS.Chendrasegaran、キメラ制限酵素の基質特異性の詳細研究、Nucleic Ac
ids Res、1999、27(2):674-81頁に記載されている。
【0034】 特異的結合分子の一つの形態は、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチ
ド誘導体である。係る特異的結合分子は特異的核酸配列のために設計され、それ
を検出するために使用される。したがって、オリゴヌクレオチド特異的結合分子
のための標的分子は核酸配列である。標的分子は、より大きな核酸分子の中にあ
るヌクレオチド配列であってもよい。オリゴヌクレオチド特異的結合分子はレポ
ーター結合プローブと標的分子との特異的且つ安定なハイブリダイゼーションを
支持する任意の長さとすることができる。この目的のためには10ないし40の
ヌクレオチド長が好ましく、16ないし25ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチ
ド特異的結合分子が最も好ましい。オリゴヌクレオチド特異的結合分子はペプチ
ド核酸であることが好ましい。ペプチド核酸はDNAと安定なハイブリッドを形
成する。この事により、その後の増幅および検出操作の間、ペプチド核酸特異的
結合分子が標的配列に強固に付着し続ける。
【0035】 この有用な効果は、Gasparro等、Nucleic Acids Res. 1994 22(14):2845-2852
(1994)に記載の三重らせん化学結合技術を利用することによる、オリゴヌクレオ
チド特異的結合分子を用いて得ることもできる。簡潔に述べると、このオリゴヌ
クレオチド特異的結合分子は、標的配列にハイブリダイズした時に三重らせんを
形成するよう設計する。一般に知られているように、これは、好ましくは主とし
てホモプリンまたは主としてホモピリミジン標的配列のいずれかを選択すること
によって達成される。特異的結合分子を構成する、対合するオリゴヌクレオチド
配列は、選択された標的配列に相補的であり、したがって、それぞれ主としてホ
モピリミジンまたは主としてホモプリンである。特異的結合分子(Gasparro等に
より記載された三重らせんプローブに相当する)は、化学的に連結したソラレン
誘導体を含んでいる。標的配列へのレポーター結合プローブのハイブリダイゼー
ションの際、三重らせんが形成される。この三重らせんを低波長紫外線に暴露す
ることにより、ソラレン誘導体が標的配列へのプローブの架橋を仲介する。 レポーター信号 レポーター信号は、レポーター分子の一部を形成し、レポーター分子の増幅ま
たは検出を可能にする分子または部分である。レポーター信号は、それらの信号
の増幅または解読タグへの結合のいずれかを可能にする任意の構造を有し得る。
1個のレポーター信号は1個の信号である。この1個の信号の増幅が多数の信号
(これがレポータータグと呼ばれる)の生成をもたらす。本明細書の他の箇所で
論ずるように、この増幅は、レポーター信号の実際の増幅(即ち、複製)を包含
するが、これに限定される訳ではない。好ましくは、レポーター信号は、ハイブ
リダイゼーション相手(例えば分岐DNAまたはオリゴヌクレオチドデンドリマ
ーをプローブと結合させる)として、またはDNA合成プライマーとしての働き
をするよう設計される。
【0036】 或る態様において、レポーター信号はオリゴヌクレオチドであり、分岐DNA
分子またはオリゴヌクレオチドデンドリマーのテールに対するハイブリダイゼー
ション相手として働く配列を含む。プローブ配列の配列は任意に選択できる。同
一の検定において多数のオリゴヌクレオチドレポーター分子が使用される場合(
通常の状況)、各レポーター分子のためのレポーター信号配列は、標的の非特異
的検出の可能性を限定するため、実質上異なっていることが好ましい。
【0037】 別の態様において、レポーター分子のオリゴヌクレオチド部分は増幅標的サー
クル(ATC)のためのローリングサークル複製プライマーとして働く、ローリ
ングサークル複製プライマー配列と呼ばれる配列を含んでいる。これは、加えら
れたATCのローリングサークル複製を可能にし、ここでは、得られるタンデム
配列DNA(TS−DNA)がレポーター分子にカップリングする。このため、
TS−DNAは標的分子の部位に効果的に固定化される。ローリングサークル複
製プライマー配列の配列は任意に選択できる。多数のレポーター分子を使用する
多重検定では、各レポーター分子のためのローリングサークル複製プライマー配
列は、標的の非特異的検出の可能性を限定するため、実質上異なっている。レポ
ーター分子のレポーター信号をローリングサークル複製プライマーとして使用す
る場合、このレポーター信号は、レポーター信号と増幅標的サークルのプライマ
ー相補性部分との特異的且つ安定なハイブリダイゼーションを支持する任意の長
さとすることができる。一般にこれは10ないし35ヌクレオチド長、好ましく
は16ないし20ヌクレオチド長である。
【0038】 別の態様において、レポーター分子のレポーター信号は、ローリングサークル
複製のための鋳型としての働きをする増幅標的サークルを含むことができる。A
TCの複製は、レポーター分子が標的分子に結合する部位にTS−DNAを生成
する。この目的のため、ATCは、係留ループの周囲をATCで囲むことにより
特異的結合分子に係留されねばならない。これにより、ローリングサークル複製
の間、ATCは親和部分にカップリングしつつ自由に回転することができる。係
留ループは、ループを形成し且つ特異的結合分子にカップリングすることのでき
る任意の物質とすることができる。例えば、係留ループに直線状ポリマーを使用
することができる。
【0039】 増幅標的サークル(ATC)は環状一本鎖DNA分子であって、一般に40な
いし1000のヌクレオチド、好ましくは約50ないし150のヌクレオチド、
最も好ましくは約50ないし100のヌクレオチドを含んでいる。ATCの一部
は、ATCをローリングサークル増幅(RCA)にとって有用とする特異的機能
を有する。これらの部分は、プライマー補足部分およびレポータータグ部分と呼
ばれる。プライマー相補性部分およびレポータータグ部分は、増幅標的サークル
の必要要素である。ATCの特異的部分に対応しないATCのセグメントは、任
意に選択される配列であってよい。ATCは自己相補的ないかなる配列も持たな
いことが好ましい。ミスマッチまたはギャップの無い6ヌクレオチド以上の長さ
の相補的領域が無いならば、この条件を満たすと考えられる。
【0040】 増幅標的サークルは、複製された時、増幅標的サークルに対し相補的な配列の
多数反復を含む長いDNA分子を生ずる。この長いDNA分子は、本明細書にお
いてタンデム配列DNA(TS−DNA)と称する。TS−DNAは、プライマ
ー相補性部分およびレポータータグ部分に相補的な配列を含んでいる。TS−D
NA中のこれらの配列は、プライマー配列(これはローリングサークル複製プラ
イマーの配列と対合する)およびレポータータグと呼ばれる。増幅標的サークル
およびそれらの用途は、米国特許第5854033号にさらに記載されている。
レポータータグ レポータータグは、本開示方法におけるレポーター分子の信号増幅の間に生成
され、解読タグが結合する分子または部分である。レポータータグは、解読タグ
結合に対する標的として役立ちうるあらゆるタイプの分子または部分でありえる
。レポータータグは、好ましくは増幅過程での生成物であるが、しかしその必要
性はない。例えば、多レポータータグはあらゆる望ましいやり方において合成で
きると共に、全部一緒にレポーター分子と結合することができる(この結果レポ
ーター分子の信号の「増幅」に影響を及ぼす)。好ましいレポータータグは、オ
リゴマー、オリゴヌクレオチド、または核酸配列である。
【0041】 オリゴマーレポータータグのオリゴマー塩基配列には、RNA、DNA、修飾
RNAまたはDNA、ペプチド核酸、メチルホスホネートDNA、および2’−
O−メチルRNAまたはDNAなどの修飾主鎖ヌクレオチド−様オリゴマーが挙
げられる。オリゴマーまたはオリゴヌクレオチドレポータータグはあらゆる任意
の配列を有することができる。唯一つの必要条件は復合標識との結合である(好
ましくはハイブリダイゼーションによる)。本開示方法において、多レポーター
タグは、単一レポーター信号(特異的結合性分子を介して標的分子と結合する)
と結合することになる。これらの多レポータータグの状況は信号増幅のために用
いられる技術に応じて決まる。このように、分岐DNAが用いられる場合、分岐
DNA分子は分岐上に多レポータータグを包含する。オリゴヌクレオチドデンド
リマーが用いられる場合、レポータータグはデンドリマーの枝の上にある。ロー
リングサークル複製が用いられる場合、多レポータータグは増幅標的サークル配
列の相補体(少なくともレポータータグ配列の一つの相補体を含む)のタンデム
反復から生じる。この場合に、レポータータグはタンデム配列DNA中にタンデ
ム反復する。
【0042】 オリゴヌクレオチドレポータータグは、それぞれ、レポータータグおよび解読
タグ間の特定の安定なハイブリダイゼーションを支持するあらゆる長さでありえ
る。この目的のために、10〜35ヌクレオチド長が好ましく、レポータータグ
は15〜20ヌクレオチド長が最も好ましい。
【0043】 本開示方法における使用のための分岐DNAは一般に知られる(Urdea,
Biotechnology 12:926〜928(1994)、およびHo
rn et al.,Nucleic Acids Res 23:4835〜
4841(1997))。本明細書において用いられる分岐DNA分子のテール
は、レポーター信号と相互作用するように設計された分岐DNA分子の一部を指
す。一般に、各分岐DNA分子は唯一つのテールを有するべきである。分岐DN
Aの分岐(本明細書において分岐DNAの枝とも呼ばれる)はレポータータグ配
列を含有する。オリゴヌクレオチドデンドリマー(またはデンドリマーDNA)
も一般に知られる(Shchepinov et al.,Nucleic A
cids Res.25:4447〜4454(1997)、およびOrent
as et al.,J.Virol.Methods 77:153〜163
(1999))。 本明細書において用いられるオリゴヌクレオチドデンドリマ
ーのテールは、レポーター信号と相互作用するように設計されたデンドリマーの
一部を指す。一般に、各デンドリマーは唯一つのテールのみを有するべきである
。デンドリマーのデンドリマー鎖は、本明細書においてオリゴヌクレオチドデン
ドリマーの枝と呼ばれ、レポータータグ配列を含有する。 解読タグ 解読タグは、直接または間接にレポーター分子と結合できると共に、特異的に
検出することができるあらゆる分子または部分である。特に、個別の解読タグは
検出の際に識別可能であるべきである。解読タグは、好ましくは、オリゴヌクレ
オチド、炭水化物、合成ポリアミド、ペプチド核酸、抗体、リガンド、タンパク
質、ハプテン、ジンクフィンガー、アプタマー(aptamers)、または質量ラベル
である。
【0044】 好ましい解読タグは、特異的にオリゴヌクレオチドレポータータグにハイブリ
ダイゼーションすることが可能である分子である。最も好ましいのはペプチド核
酸解読タグである。オリゴヌクレオチドまたはペプチド核酸解読タグはあらゆる
任意の配列を有することができる。唯一つの必要条件はレポータータグへのハイ
ブリダイゼーションである。解読タグは、それぞれ、レポータータグおよび解読
タグ間の特定の安定なハイブリダイゼーションを支持するあらゆる長さでありえ
る。この目的のために、10〜35ヌクレオチド長が好ましく、レポータータグ
は15〜20ヌクレオチド長が最も好ましい。
【0045】 解読タグはあらゆる適する検出技術を用いて検出することができる。多くの分
子検出技術が知られ、本開示方法において用いることができる。例えば、解読タ
グは核磁気共鳴、電子常磁性共鳴、表面増強ラマン散乱、表面プラズモン共鳴、
蛍光、燐光、化学発光、共鳴ラマン、マイクロ波、質量分光器、またはこれらの
あらゆる組合せにより検出することができる。解読タグは質量分光器、電気泳動
、またはクロマトグラフィにより、分離および/または検出することができる。
解読タグは個別の蛍光、燐光、または化学発光放射寿命を介して時間的に識別す
ることができる。解読タグの組成および特性は、選択された検出方法に合致され
るべきである。
【0046】 解読タグは、好ましくは、飛行時間型(TOF)質量分光分析法により分離し
、識別する(解読する)ために、マトリックス支援レーザー脱着/電離飛行時間
質量分析法(MALDI)により放出させるか、または電気泳動をさせることが
可能である。解読タグはレポータータグにハイブリダイゼーションできるあらゆ
るオリゴマー分子であることが可能である。例えば、解読タグはDNAオリゴヌ
クレオチド、RNAオリゴヌクレオチド、またはペプチド核酸(PNA)分子で
ありえる。本発明の好ましい解読タグはPNA分子である。
【0047】 MALDI−TOF検出のために、解読タグは、好ましくはペプチド核酸であ
り、各解読タグは分離および質量分光分析法における個別の検出を可能とする個
別の質量を有する。この目的のために、各解読タグはレポータータグに相補的な
同様の数のヌクレオチド塩基を有することが好ましい。これは質量が変ることを
可能とする一方で、さらに一致したハイブリダイゼーション特性を可能とする。
多標識分析において解読タグのセット用の質量スペクトルを最適化するために、
塩基組成および質量標識数(例えば、PNAに結合した8−アミノ−3,6−ジ
オキサオクタノイックモノマー数(Griffin,T.J.,W.Tang,
andL.M.Smith,Genetic analysis by pep
tide nucleic acid affinity MALDI−TOF
mass spectrometry.Nat Biotechnol,19
97.15(12):p.1368〜72))の組合せを用いることも好ましい
【0048】 毛細管電気泳動検出のために、解読タグは、好ましくは、各解読タグが長さお
よび蛍光ラベルの異なる組合せを有する蛍光ラベル化オリゴヌクレオチドである
。この目的のために、各解読タグはレポータータグに相補的な同じ数のヌクレオ
チドを有することが好ましい。各解読タグがレポータータグに相補的でない個別
の数のヌクレオチドを有することも好ましい。これは電気泳動の間で個別の解読
タグの分離を可能とする一方で、さらに一致したハイブリダイゼーション特性を
可能とする。 レポーター担体 レポーター担体は1以上の特異的結合性分子、担体、および複数の解読タグの
結合体である。レポーター担体は、ごく多くの解読タグを標的分子と結合させる
ために、本開示方法において用いられる。担体は多くの解読タグと特異的結合性
分子との結合を容易にするあらゆる分子または構造物でありえる。例には、リポ
ソーム、微粒子、ナノ微粒子、ビリオン(virions)、ファージミド(phagemids
)、および分岐ポリマー構造物が挙げられる。
【0049】 セレンはメチオニン中の硫黄と置換して、修飾アミノ酸セレンメチオニンをも
たらしうる。セレンウムは硫黄よりも約47質量単位大きい。質量分光器は、特
定の比率でセレンメチオニンおよびメチオニンを包含するペプチドまたはタンパ
ク質を識別するために用いることが可能である。知られたセレン/硫黄比率を持
つ小さなタンパク質およびペプチドは、好ましくは、望ましい比率でのセレンメ
チオニンおよびメチオニンを包含する化学合成により生成される。より大きなタ
ンパク質またはペプチドは、大腸菌発現系、または望ましい比率でセレンメチオ
ニンおよびメチオニンを挿入するあらゆる他の発現系から副生成させることが可
能である(Hendrickson,W.A.,J.R.Horton,and
D.M.LeMaster,Selenomethionyl protei
ns produced for analysis by multiwav
elength anomalous diffraction(MAD):a vehicle for direct determination of three−dimensional structure.Embo J,
1990.9(5):p.1665〜72、Cowie,D.and G.Co
hen,Biosynthesis by Escherichia coli of active altered proteins containi
ng selenium instead of sulfur.Biochi
mica et Biophysica Acta,1957.26:p.25
2〜261、およびOikawa,T.,et al.,Metallosel
enonein,the selenium analogue of met
allothionein:synthesis and character
ization of its complex with copper i
ons.Proc Natl Acad Sci USA,1991.88(8
):p.3057〜9.)。ビリオン微粒子、またはファージミド、または種々
のカプシドタンパク質、または特異的結合性分子の結合後のこれら固定セレン/
硫黄比率タンパク質またはペプチドを持つ集成体はレポーター担体の例である。
解読タグ(タンパク質またはペプチド)は、好ましくは、質量分光器(例えば、
マトリックス支援レーザー脱着・電離化、MALDI、質量分光器または第2イ
オン質量分光器、SIMS)により検出される。
【0050】 担体の一般的なクラスは薬剤送達のために設計された構造物および材料である
。多くのこうした担体は知られる。リポソームは担体の好ましい形態である。
【0051】 リポソームは主として燐脂質2分子層から成る人工構造物である。コレステロ
ールおよび脂肪酸も2分子層構造中に包含することが可能である。リポソームは
蛍光標識を装填し、特定の認識分子で外表面上を被覆することが可能である(T
runch,A.,Machy,P.and Horan,P.K.,1987
,Antibody−bearing liposomes as multi
color immunofluorescent markers for
flow cytometry and imaging.J.Immunol
.Methods 100:59〜71)。しかし、バイオアッセイにおける蛍
光リポソームの使用は蛍光標識用の検出方法の制約により制限されてきた。蛍光
活性化細胞ソーターは一般に2または3の異なる励起−放出波長を有し、顕微鏡
は一般に3または4の励起−放出フィルターを有する。本開示方法のいくつかの
形態において、リポソームは任意の解読タグ用の担体として機能する。任意の標
識で装填されたリポソームレポーター担体をごく大きな多重度の標識を分離でき
る方法と組合せることにより、高度に多重使用されるアッセイを実施することが
可能となる。
【0052】 リポソーム、好ましくは単一層板状の小胞は、これら分子の化学的性質が予め
選択された検出方法により検出にうまく適した、ごく大きい数の(数千の)解読
タグ分子での内部分室の充填をもたらす確立された手順を用いて製造される。好
ましい検出方法および対応する任意の標識は以下の通りである:a)質量分光器
−オリゴペプチド標識;b)電気泳動−DNAオリゴヌクレオチド標識;c)液
体クロマトグラフィ−DNA標識またはオリゴペプチド標識。従って、好ましく
は、一つの特定タイプの解読タグが各特定タイプのリポソーム−検出器用に用い
られる。
【0053】 各特定タイプのリポソームレポーター担体は特異的結合性分子と結合する。結
合は直接または間接であることが可能である。直接結合の例は、燐脂質2分子層
の表面上に共有結合された抗体を含有するリポソームである。代替の間接結合組
成物は、その表面上の任意配列の共有結合されたDNAオリゴヌクレオチドを含
有するリポソームである;これらオリゴヌクレオチドは塩基相補性により特異的
なレポーター分子を認識するように設計される。レポーター分子は、それによっ
てこの複合体のDNA部分が特定的にリポソームレポーター担体上の相補配列と
ハイブリダイゼーションすることができる抗体−DNA共有結合複合体を含むこ
とが可能である。このやり方で、リポソームレポーター担体は、間接にあらゆる
望ましい結合性分子と結合することが可能である一般薬剤となる。
【0054】 リポソームレポーター担体の使用は以下の実施例で説明することができる。
【0055】 1.リポソーム(好ましくは平均直径150〜300ナノメーターの単一層板
状小胞)を押出し法を用いて製造する(Hope,M.J.,Bally,M.
B.,Webb,G.,and Cullis,P.R.,Biochimic
a et Biophysica Acta,1985,812:55〜65;
MacDonald,R.C.,MacDonald,R.I.,Menco,
B.,Takeshita,K.,Subbarao,N.,and Hu,L
.Biochimica et Biophysica Acta,1991,
1061:297〜303)。リポソーム製造の他の方法もまた用いることが可
能である。
【0056】 2.オリゴペプチド溶液を、リポソームの内部体積が特異的な対象検体の識別
をコード化−解読するのに役立つこの特定オリゴペプチドで装填されるように、
リポソーム製造の間400マイクロモル濃度で用いる。内径200ナノメーター
のリポソームは平均的に960のオリゴペプチド分子を含有する。リポソームの
別個の3調製品を押出し、それぞれを個別のオリゴペプチドで装填する。オリゴ
ペプチドは、それらそれぞれの質量がMALDI−TOF質量分光器により容易
に分離できるように選択される。
【0057】 3.3つのリポソーム調製品の外表面を、以下のように特定の抗体と接合させ
る:a)第1リポソーム調製品をp53腫瘍抑制因子に特異的な抗体と反応させ
;b)第2リポソーム調製品をBcI−2腫瘍タンパク質に特異的な抗体と反応
させ;c)第3リポソーム調製品をHer2/neu膜受容体に特異的な抗体と
反応させる。カップリング反応を、反応性アミノ基を包含する分子への抗体の共
有結合カップリング用の標準手順を用いて実施する(Hendrickson,
E.R.,Hatfield,T.M.,Joerger,R.D.,Maja
rian,W.R.,and Eversole,R.C.,1995,Nuc
leic Acids Research,23:522〜529;Herma
nson,G.T.,Bioconjugate techniques,Ac
ademic Press,1996,pp.528〜569;Scheffo
ld,A.,Assenmacher,M.,Reiners−Schramm
,L.,Lauster,R.,and Radbruch,A.,2000,
Nature Medicine 1:107〜110)。リポソームの場合に
、反応性アミノ基はリポソームのホスファチジルエタノールアミン部分中に存在
するものである。
【0058】 4.標準ホルムアルデヒド−固定組織構造切片を担持するスライドガラスを、
リポソームの固定組織中に存在する対応タンパク質抗原への結合を可能とするた
めに、30mMトリス−HCl、pH7.6、100mM塩化ナトリウム、1m
EDTA、0.1%ウシ血清アルブミンを含有する緩衝剤中に懸濁したすべての
3つのリポソーム調製品混合物と接触させる。1時間のインキュベーション後、
スライドを同じ緩衝剤(30mMトリス−HCl、pH7.6、100mM塩化
ナトリウム、1mMEDTA、0.1%ウシ血清アルブミン)で5分間にわたり
2回洗浄する。スライドを空気流で乾燥する。
【0059】 5.水中アセトニトリルの50:50混合物中の10mg/mlアルファ−シ
アノ−4−ヒドロキシ桂皮酸、0.1%トリフルオロ酢酸から成るマトリックス
溶液の薄い層でスライドを被覆する。スライドを空気流で乾燥する。
【0060】 6.スライドを、Voyager DEPro機器(PerSeptive
PE Biosystems,Framingham,MA)の中に導入された
改造MALDIプレートの表面上に置く。マシーンはイオン抽出遅れ時間250
nsで陽イオン反射状態において運転する。
【0061】 7.質量スペクトルをスライド表面上の規定の位置から得る。コード化ポリペ
プチドの3ピークそれぞれの相対量を、リポソーム−検出器複合体により検出さ
れる抗原の相対比率を解読するために用いる。
【0062】 リポソーム担体方法は、組織構造切片上の検体の検出のみに限定されない。ソ
ート処理により得られる細胞も、本発明による分析のために用いることが可能で
ある(Scheffold,A.,Assenmacher,M.,Reine
rs−Schramm,L.,Lauster,R.,and Radbruc
h,A.,2000,Nature Medicine 1:107〜110)
。 標的試料 あらゆる供給源からのあらゆる試料は本開示方法により用いることができる。
一般に、標的試料は標的分子を含有するか、または含有することが可能である試
料であるべきである。適する標的試料の例には、細胞試料、組織試料、細胞抽出
物、別の試料から精製された成分または留分、環境試料、培養物試料、組織試料
、身体流体、および生検試料が挙げられる。無数の他の試料供給源が知られ、ま
たは開発が可能であり、いずれもが本開示方法により用いることができる。本開
示方法による使用のための好ましい試料は細胞および組織の試料である。
【0063】 標的試料は複雑でも、簡単でも、またはその間のいずれであってもよい。例え
ば、標的試料は生体分子(例えば、組織試料)の複雑な混合物を含むことが可能
であり、標的試料は高度に精製されたタンパク質調製品、または単一タイプの分
子であることが可能である。標的分子は検出しようとするあらゆる分子または分
子の一部でありえる。従って、標的分子は物理的に分離された分子である必要は
ないが、しかしより大きな分子の一部であることは可能である。標的分子はまた
検体とも呼ばれる。 捕獲アレー 捕獲アレー(本明細書においてアレーとも呼ばれる)は、アレー上の識別され
た、または予め決定された位置に固定化された複数の捕獲タグを包含する。これ
に関連して、複数の捕獲タグはそれぞれが個別の構造を有する多くの捕獲タグを
指す。アレー上の各前決定位置(本明細書においてアレー要素と呼ばれる)は1
タイプの捕獲タグを有する(すなわち、その位置でのすべての捕獲タグは同じ構
造を有する)。各位置は捕獲タグの多くの複製を有する。アレー中の、異なる構
造の捕獲タグの空間的分離は、捕獲タグと結合することになる標的分子の個別の
検出および識別を可能とする。解読タグが捕獲アレー中の指定位置で検出される
場合、それは、そのアレー要素に対応する標的分子が標的試料中に存在したこと
を示す。
【0064】 レポーター分子および検出器標識もアレー中に固定することができる。本開示
方法の異なる様式は、固定化されるか、ラベル化されるか、または標識化される
個別の成分により実施することができる。レポーター分子および解読タグのアレ
ーは、以下および本明細書における捕獲タグに関して他で記載するように、作成
し用いることができる。
【0065】 捕獲アレーに使用するための固形状基板は、捕獲タグが直接、または間接に結
合しうるあらゆる固形材料を包含することができる。これには、アクリルアミド
、セルロース、ニトロセルロース、ガラス、ポリスチレン、ポリエチレンビニル
アセテート、ポリプロピレン、ポリメタクリレート、ポリエチレン、ポリエチレ
ンオキシド、ガラス、ポリシリケート、ポリカーボネート、テフロン(登録商標 )、フルオロカーボン、ナイロン、シリコンゴム、ポリアンヒドライド、ポリグ リコール酸、ポリ乳酸、ポリオルトエステル、ポリプロピルフマレート、コラー ゲン、グリコサミノグリカン、およびポリアミノ酸などの材料が挙げられる。固 形状基板は、薄いフィルムまたは膜、ビーズ、ボトル、皿、繊維、織繊維、造形 ポリマー、粒子および微粒子を含むあらゆる有用な形態を有することができる。 固形状基板に対する好ましい形態はマイクロタイタープレートである。マイクロ タイタープレートの最も好ましい形態は標準96穴タイプである。
【0066】 平面アレー技術は多年にわたり用いられてきた(Shalon,D.,S.J
.Smith,and P.O.Brown,A DNA microarra
y system for analyzing complex DNA s
amples using two−color fluorescent p
robe hybridization,Genome Res,1996.6
(7):p.639〜45、Singh−Gasson,S.,et al.,
Maskless fabrication of light−direct
ed oligonucleotide microarrays using
a digital micromirror array.Nat Bio
technol,1999.17(10):p.974〜8、Southern
,E.M.,U.Maskos,and J.K.Elder,Analyzi
ng and comparing nucleic acid sequen
ces by hybridization to arrays of ol
igonucleotides:evaluation using expe
rimental models.Genomics,1992.13(4):
p.1008〜17、Nizetic,D.,et al.,Construc
tion,arraying,and high−density scree
ning of large insert libraries of hu
man chromosomes X and 21:their poten
tial use as reference libraries.Proc
Natl Acad Sci USA,1991.88(8):p.3233
〜7、Van Oss,C.J.,R.J.Good,and M.K.Cha
udhury,Mechanism of DNA(Southern)and
protein(Western)blotting on cellulo
se nitrate and other membranes.J Chr
omatogr,1987.391(1):p.53〜65、Ramsay,G
.,DNA chips:state−of−the art.Nat Bio
technol,1998.16(1):p.40〜4、Schena,M.,
et al.,Parallel human genome analysi
s:microarray−based expression monito
ring of 1000 genes.Proc Natl Acad Sc
i USA,1996.93(20):p.10614〜9、Lipshult
z,R.J.,et al.,High density synthetic
oligonucleotide arrays.Nat Genet,19
99.21(1 Suppl):p.20〜4、Pease,A.C.,et
al.,Light−generated oligonucleotide
arrays for rapid DNA sequence analys
is.Proc Natl Acad Sci USA,1994.91(11
):p.5022〜6、Maier,E.,et al.,Applicati
on of robotic technology to automate
d sequence fingerprint analysis by o
ligonucleotide hybridisation.J Biote
chnol,1994.35(2〜3):p.191〜203、Vasilis
kov,A,V.,et al.,Fabrication of micro
array of gel−immobilized compounds o
n a chip by copolymerization.Biotech
niques,1999.27(3):p.592〜4,596〜8,600p
assim、およびYershov,G.,et al.,DNA analy
sis and diagnostics on oligonucleoti
de microchips.Proc Natl Acad Sci USA
,1996.93(10):p.4913〜8)。こうしたアレーは、広範囲の
支持体組成物、例えばナイロン、セルロース、ガラス、ガラス上のポリマー、お
よび他の多くの非透過性または透過性支持体上に構築することが可能である。ア
レースポットサイズおよびスポット充填密度は、用いられる工程(複数を含む)
および材料(複数を含む)に応じてごく広範囲にわたり変動する。
【0067】 オリゴヌクレオチドの固形状基板への固定化の方法はよく確立されている。オ
リゴヌクレオチド捕獲タグは確立されたカップリング方法を用いて基板に結合す
ることができる。例えば、適する結合方法は、Pease et al.,Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA 91(11):5022〜502
6(1994)、およびKhrapko et al.,Mol Biol(M
osk)(USSR)25:718〜730(1991)に記載されている。カ
ゼイン−被覆スライド上の3’−アミンオリゴヌクレオチドの固定化方法は、S
timpson et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.US
A92:6379〜6383(1995)に記載されている。オリゴヌクレオチ
ドの固形状基板への結合の好ましい方法は、Guo et al.,Nucle
ic Acids Res.22:5456〜5465(1994)に記載され
ている。
【0068】 固形状基板上のオリゴヌクレオチドのアレー製造用方法も知られる。こうした
技術の例はFodorらによる米国特許第5,871,928号、Brenne
rによる米国特許第5,654,413号、米国特許第5,429,807号、
およびPeaseらによる米国特許第5,599,695号に記載されている。
【0069】 好ましいけれども、与えられた捕獲アレーが単一単位または構造であることは
必要でない。捕獲タグのセットはあらゆる数の固形支持体上に配分することが可
能である。例えば、一方の極で、各捕獲タグは個別の反応管またはコンテナ中に
固定することが可能である。
【0070】 アレー中のオリゴヌクレオチド捕獲タグも、類似のハイブリド安定性を有する
ように設計することができる。これは、こうした捕獲タグへの断片のハイブリダ
イゼーションをより有効にし、ミスマッチハイブリダイゼーションの発生率を減
少させるであろう。オリゴヌクレオチド捕獲タグのハイブリド安定性は、知られ
た公式および熱力学の原理を用いて計算することができる(例えば、Santa
Lucia et al.,Biochemistry 35:3555〜3
562(1996);Freier et al.,Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA 83:9373〜9377(1986);Bresla
uer et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83
:3746〜3750(1986)を参照すること)。オリゴヌクレオチド捕獲
タグのハイブリド安定性は、例えば化学的に捕獲タグを変更することによりさら
に類似性を増すこと(ハイブリド安定性の平滑化と呼ぶことができる工程)がで
きる(Nguyen et al.,Nucleic Acids Res.2
5(15):3059〜3065(1997);Hohsisel,Nucle
ic Acids Res.24(3):430〜432(1996))。ハイ
ブリド安定性は、特定条件下でハイブリダイゼーションを行うことにより平滑化
することができる(Nguyen et al.,Nucleic Acids
Res.27(6):1492〜1498(1999);Wood et a
l.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82(6):1585
〜1588(1985))。
【0071】 オリゴヌクレオチド捕獲タグのハイブリド安定性を平滑化する別の方法は、捕
獲タグの長さを変えることである。これは、すべての捕獲タグが類似のハイブリ
ド安定性(可能な限り)を有するように、各捕獲タグのハイブリド安定性の調整
を可能とするであろう。捕獲タグからの単一ヌクレオチドの添加または欠失は固
定増分だけ捕獲タグのハイブリド安定性を変えるので、捕獲アレー中の捕獲タグ
のハイブリド安定性は等しくないことが理解される。この理由により、本明細書
において用いられるハイブリド安定性の類似性は、捕獲タグのハイブリド安定性
類似性のあらゆる増加(または、言い替えると捕獲タグのハイブリド安定性相違
のあらゆる減少)を指す。
【0072】 オリゴヌクレオチド捕獲タグの試料断片へのハイブリダイゼーションおよびラ
イゲーションの効率も、異なるハイブリダイゼーション条件にさらすことができ
る捕獲アレーの部分またはセグメントにおける類似のハイブリド安定性の捕獲タ
グを組分けすることにより改善することができる。この要領で、ハイブリダイゼ
ーション条件は捕獲タグの特定クラス用に最適化できる。 捕獲タグ 捕獲タグは、捕獲タグを有する化合物または複合体を捕獲するか、または分離
するために用いることができるあらゆる化合物である。好ましくは、捕獲タグは
リガンド結合性分子または抗体などの別の化合物に結合するか、またはそれと相
互作用をするリガンドまたはハプテンなどの化合物である。捕獲タグおよび捕獲
性成分間のこうした相互作用は、また、ハプテンおよび抗体またはリガンドおよ
びリガンド−結合性分子間のような特定の相互作用であることが好ましい。
【0073】 核酸プローブに関連して説明される好ましい捕獲タグは、Syvnen et
al.,Nucleic Acids Res.,14:5037(1986
)に記載されている。好ましい捕獲タグには核酸中に包含することができるビオ
チンが含まれる。基板上での試料断片を捕獲することは、いくつかの方法により
達成することが可能である。一つの実施形態において、捕獲ドックは基板に接着
されるか、または結合される。捕獲ドックは、断片上の捕獲タグに結合するか、
またはそれと相互作用することにより、試料断片の接着を仲介する化合物または
部分である。基板上に固定された捕獲ドックは基板上において断片の捕獲を可能
とする。こうした捕獲は、後の段階を妨害するかもしれない反応成分を洗い流す
便利な手段を提供する。
【0074】 本開示方法における使用のための基板は、アッセイ成分が接着し、結合されう
るあらゆる固形材料を含むことができる。基板の例には、アクリルアミド、セル
ロース、ニトロセルロース、ガラス、ポリスチレン、ポリエチレンビニルアセテ
ート、ポリプロピレン、ポリメタクリレート、ポリエチレン、ポリエチレンオキ
シド、ポリシリケート、ポリカーボネート、テフロン、フルオロカーボン、ナイ
ロン、シリコンゴム、ポリアンヒドライド、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリ
オルトエステル、ポリプロピルフマレート、コラーゲン、グリコサミノグリカン
、およびポリアミノ酸などの材料が挙げられるがそれらに限定されない。基板は
、薄いフィルムまたは膜、ビーズ、ボトル、皿、繊維、織繊維、造形ポリマー、
粒子および微粒子を含むあらゆる有用な形態を有することができる。基板の好ま
しい形態はプレートおよびビーズである。ビーズの最も好ましい形態は磁気ビー
ズである。
【0075】 一つの実施形態において、捕獲タグおよび捕獲ドックはオリゴヌクレオチドで
ありえる。オリゴヌクレオチドの基板への固定化および結合のための方法は十分
に確立されている。例えば、適する結合方法は、Pease et al.,P
roc.Natl.Acad.Sci.USA 91(11):5022〜50
26(1994)、およびKhrapko et al.,Mol Biol(
Mosk)(USSR)25:718〜730(1991)に記載されている。
カゼイン被覆スライド上の3’−アミノオリゴヌクレオチドの固定化方法は、S
timpson et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.US
A 92:6379〜6383(1995)に記載されている。オリゴヌクレオ
チドの固形状基板への結合の好ましい方法は、Guo et al.,Nucl
eic Acids Res.22:5456〜5465(1994)に記載さ
れている。
【0076】 別の実施形態において、捕獲タグおよび捕獲ドックは抗−ハイブリド抗体であ
りえる。基板に抗体を固定化するための方法は十分に確立されている。固定化は
、標準固定化化学法を用いる、例えば、アミノ化表面、カルボキシル化表面また
はヒドロキシル化表面への結合により達成することができる。結合剤の例には、
ブロモシアン、スクシンイミド、アルデヒド、塩化トシル、アビジン−ビオチン
、光架橋性薬剤、エポキシドおよびマレイミドがある。好ましい結合剤はグルタ
ルアルデヒドである。これらおよび他の結合剤、および結合におけるそれらの使
用の方法は、Protein immobilization:fundame
ntals and applications,Richard F.Tay
lor,ed.(M.Dekker,New York,1991)、John
stone and Thorpe,Immunochemistry In
Practice(Blackwell Scientific Public
ations,Oxford,England,1987)pages 209
〜216 and 241〜242、およびImmobilized Affi
nity Ligands,Craig T.Hermanson et al
.,eds.(Academic Press,New York)に記載され
ている。抗体は、基板内に存在する反応性側基に抗体上の遊離アミノ基を化学的
に架橋することにより、基板に結合することができる。例えば、抗体は、グルタ
ルアルデヒドまたはカルボジイミドを架橋剤として用いて、遊離アミノまたはカ
ルボキシル基を含有する基板に化学的に架橋することが可能である。この方法に
おいて、遊離抗体を含有する水性溶液は、グルタルアルデヒドまたはカルボジイ
ミドの存在下において固形状基板によりインキュベートされる。グルタルアルデ
ヒドとの架橋のために、反応物は、pH7.4で0.1Mカコジル酸ナトリウム
などの緩衝溶液中の2体積%グルタルアルデヒドによりインキュベートすること
ができる。他の標準固定化化学法は当業者により知られる。 選別タグ 選別タグは、選別タグを有する化合物または複合体を、それを有しないものか
ら仕分けするか、または分離するために用いることができるあらゆる化合物であ
る。一般に、すべての捕獲タグは選別タグでありえる。また、選別タグは、検出
されえて標識化成分のソート処理を仲介できる化合物および部分を含む。こうし
た形態の選別タグは、一般に捕獲タグでもない。例えば、蛍光部分は、部分で標
識された成分をそうでないもの(または異なる標識を持つもの)から仕分けする
ことを可能としうる。しかし、こうした蛍光部分は、それが相互作用し捕獲され
うる適する捕獲ドックを有することを必ずしも必要としない。好ましくは、選別
タグは選別を仲介できる蛍光ラベルなどのラベルである。 方法 本開示方法は、信号により標的分子をコード化し、次ぎにコード化された信号
を解読することに基づく。このコード化/解読は、標的分子の検出を、標的分子
の化学的および物理的特性とは無関係にしてしまう。基本形態において、本開示
方法は1以上のレポーター分子の、1以上の標的試料との結合、1以上の解読タ
グの、レポーター分子との結合、および解読タグの検出を包含する。レポーター
分子は標的試料(複数を含む)中の標的分子と結合する。一般に、レポーター分
子は1以上の標的分子に対応し、解読タグは1以上のレポーター分子に対応する
。従って、特定の解読タグの検出は対応するレポーター分子の存在を示す。その
結果として、特定のレポーター分子の存在は対応する標的分子の存在を示す。
【0077】 この間接検出は、本質的にあらゆる任意な化学的および物理的特性を有しうる
解読タグを間に入れることにより、標的分子の検出を標的分子の化学的および物
理的特性から切り離す。特に、解読タグは検出に有用な特定の特性を有すること
ができ、アッセイ内の解読タグは高度に整理、または構築された相互関係を有す
ることができる。検出点で問題となるのは、標的分子の特性(それらをそれらが
あるように捉える)よりはむしろ解読タグの(自由に選択された)特性である。
【0078】 解読タグは標的分子−レポーター分子の特定態様から切り離されるといった追
加の利点を有する。ラベル化分子が検体に結合され次いでラベルを検出する検出
方法とは異なり、本開示方法はラベル化分子の化学的および物理的特性により限
定されない。これはさらに便利な検出、さらに高感度な検出、およびさらに高度
に多重化された検出機構を可能にする。
【0079】 本開示方法の感度は、また、検出前の信号増幅段階を含むことにより強化する
ことができる。基本形態において、増幅はレポーター分子上のレポーター信号を
増幅することにより達成される。これは、各レポーター分子と結合した多くのレ
ポータータグをもたらす。その後、解読タグはレポータータグと結合し、検出さ
れる。一般に、解読タグは1以上のレポータータグに対応し(こうして、レポー
タータグが結合するレポーター分子に対応する)、レポータータグはそれらが結
合するレポーター分子に対応する。よって、特定の解読タグの検出は対応レポー
タータグの存在を示す。その結果として、特定のレポータータグの存在は対応レ
ポーター分子の存在を示す。その結果として、特定のレポーター分子の存在は対
応標的分子の存在を示す。レポーター分子は、また、多くのレポータータグ(本
質的に信号の前アッセイ増幅を達成する)を含むように設計することができる。
【0080】 一般に、標的試料は複数の異なる標的分子を含んでいると期待されるか、また
は含んでいるかと疑われるものである。各レポーター分子の特異的結合性分子は
一つの標的分子と相互作用するように選択される。特異的結合性分子のセットは
試料中のすべての対象標的分子と相互作用するように選択することができる。標
的試料は、好ましくは、表面に固定化されるか、定着されるか、または接着され
る。あるいは、レポーター分子は、固定化、定着化、または接着化の前に、試料
、または試料源と結合することができる。いずれの場合も、解読タグを標的分子
と結合させ、解読タグの位置を検出することによる方法において、表面上の標的
分子の位置が決定されることを可能とする。
【0081】 本開示方法を実施する時、あらゆる数のレポーター分子を用いることができる
。本開示方法は、単一アッセイにおける多くの標的分子の検出に特に有用である
。この多重化は、本開示方法において、標的分子の化学的性質および解読タグの
化学的性質からの解放および解読タグ中に実現されうる多コード化により便利に
なされる。従って、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以
上、20以上、40以上、80以上、または100以上のレポーター分子が本開
示方法の単一の実施において用いられることが好ましい。用いることのできるレ
ポーター分子の数はこれらの範囲に限定されず、あらゆるサブレンジを包含でき
る。例えば、30以上、55以上、72以上などのレポーター分子が用いられう
る。すべての包含されるサブレンジは特定的に考慮される。 多標識分析 本開示方法の一つの形態において、1以上の標的試料および1以上のレポータ
ー分子を接触させて、レポーター分子が標的試料中の標的分子と結合することを
可能とする。その後、レポーター分子は増幅されて各レポーター分子に対して多
レポータータグが生成される。レポータータグはレポーター分子と結合したまま
残る。その後、1以上の解読タグがレポータータグと結合し、解読タグが検出さ
れる。解読タグはレポーター分子に対応し、レポーター分子は標的分子に対応す
る。この関係は、解読タグの検出が検出された解読タグに対応するレポーター分
子の存在を示し、レポーター分子の存在がレポーター分子に対応する標的分子の
存在を示すことを意味する。
【0082】 本開示方法のこの形態は、試料中検体の特定認識、認識事象の増幅、および増
幅信号の検出に基づく。特定認識は、対象検体と特定に結合するか、または別の
方法で相互作用する特異的結合性分子により達成される。この相互作用の増幅は
、特異的結合性分子に結び付けられるか、係留されるか、または別の方法で接着
されるレポーター信号により仲介される。レポーター信号と(従って特異的結合
性分子および検体とも)結合して残る多レポータータグを生成するために用いら
れるものは、レポーター信号、オリゴヌクレオチドである。これは、例えば、レ
ポーター信号の増幅またはレポーター信号に対する分岐DNAまたはオリゴヌク
レオチドデンドリマーのハイブリダイゼーションにより達成される。その後、個
別に検出可能な属性を包含するようにコード化された検出タグがレポータータグ
にハイブリダイゼーションされる。種々の検出タグの検出は試料中の種々検体の
間接的な検出をもたらす。
【0083】 本方法の鍵は、それぞれ異なる検体に対する個別のレポーター信号の使用、次
いで種々のレポーター信号との個別のレポータータグの結合、および続いての種
々のレポータータグに対する個別の解読タグのハイブリダイゼーションである。
この要領で、それぞれの異なるタイプの検体は、最後には、それと結合する個別
の分離検出可能な解読タグと一緒になる。特異的結合性分子およびレポーター信
号の組合せは、異なる検体(検体は広範に化学的に異なる)の標準信号(レポー
ター信号)中への有効な変換をもたらす。その後、これらの標準信号(各検体用
にコード化される)は増幅され、標準条件の単一セットを用いて(この間にコー
ド化は前に進む)検出される。コード化され増幅された信号(すなわち、解読タ
グ)の検出は、単一アッセイにおいて多検体の効果的で便利な検出をもたらす。
【0084】 本開示方法のこの形態の実施例は以下の基本段階を有する: (a)1以上の標的試料およびそれぞれがレポーター信号および特異的結合性
分子を含む1以上のレポーター分子を接触させること。レポーター信号は、好ま
しくは、特異的結合性分子に結び付けられるかまたは係留されるオリゴヌクレオ
チドである。各レポーター分子の特異的結合性分子は異なる標的分子と相互作用
するように選択される。
【0085】 (b)レポーター信号を増幅して、各レポーター信号に対する多レポータータ
グを生成すること。そこではレポータータグがレポーター信号と結合したままで
残っている。各レポーター分子のレポーター信号から生成されるレポータータグ
は、好ましくは他のレポーター分子のレポーター信号から生成されるレポーター
タグとは異なる。
【0086】 (c)解読タグをレポータータグに結合させること。そこでは異なる解読タグ
がそれぞれ異なるレポータータグに対応する。
【0087】 (d)レポータータグと結合した解読タグを検出すること。検出された解読タ
グは標的試料中の標的分子の位置と量を示す。 多試料の多標識分析 本開示方法の別の形態において、4以上の標的試料および1以上のレポーター
分子を接触させて、レポーター分子が標的試料中の標的分子と結合することにな
ることを可能とする。各標的試料をレポーター分子の個別のセットと接触させる
。レポーター分子の各セット中のレポーター分子はレポーター分子の他セット中
のレポーター分子とは異なる。その後、4以上の標的試料を共に混合し、1以上
の解読タグをレポーター分子と結合させ、解読タグを検出する。個別の解読タグ
は、各解読タグが唯一の標的試料に対応するように、それぞれ個別のレポーター
分子に対応する。この関係は、解読タグの検出が検出された解読タグに対応する
標的分子の存在を示すことを意味する。さらに、個別の標的試料に対応する解読
タグの検出は対応する標的試料中の同じ標的分子の存在を示す。
【0088】 本方法のこの形態において、レポーター分子が共有結合的にレポーター分子を
標的分子に結合することにより、標的分子と結合することは好ましい。例えば、
レポーター分子は、標的分子の合成の間にレポーター分子を組み込むことによる
か、またはレポーター分子上の反応基を標的分子と反応させることにより標的分
子と結合することができる。レポーター分子を標的分子中に組み込むための好ま
しい方法は、レポーター分子中に、核酸分子の合成を開始するために用いられる
プライマー部分を包含することである。
【0089】 本開示方法のこの形態の実施例は以下の基本段階を有する: (a)4以上の標的試料および1以上のレポーター分子を接触させること。そ
こでは各標的試料がレポーター分子の個別のセットとの接触に持ちこまれる。レ
ポーター分子の各セット中のレポーター分子はレポーター分子の他セット中のレ
ポーター分子とは異なり、レポーター分子は標的試料中の標的分子と結合する。
【0090】 (b)4以上の標的試料を一緒に混合すること。
【0091】 (c)1以上の解読タグをレポーター分子と結合させること。そこでは各解読
タグが唯一の標的試料に対応するように、個別の解読タグがそれぞれ個別のレポ
ーター分子に対応する。
【0092】 (d)解読タグを検出すること。解読タグは、検出の間、または前に、レポー
ター分子から解離する。解読タグの検出は、検出された解読タグに対応する標的
分子の存在を示す。個別の標的試料に対応する解読タグの検出は、対応する標的
試料中の同じ標的分子の存在を示す。
【0093】 本方法のこの形態は、段階(c)の前に、各レポーター分子に対する多レポー
タータグを生成するために、レポーター分子を増幅することをも含むことができ
る。レポータータグはレポーター分子と結合したままで残る。各レポーター分子
から生成されたレポータータグは他のレポーター分子から生成されたレポーター
タグとは異なり、解読タグは解読タグをレポータータグと結合することによりレ
ポーター分子と結合する。
【0094】 本方法のこの形態の好ましい実施形態において、各レポーター分子は、レポー
ター分子の同じセット中の各レポーター分子が同じレポーター信号を有するよう
に、レポーター信号を包含することができる。その後、レポーター分子の増幅は
レポーター信号を増幅することにより達成される。複数の解読タグは各標的試料
に対応することができる。
【0095】 レポーター分子は、共有結合的にレポーター分子を標的分子に結合することに
より、標的分子と結合することができる。例えば、レポーター分子は、標的分子
の合成の間にレポーター分子を組み込むことにより、標的分子と結合することが
できる。あるいは、レポーター分子は、レポーター分子上の反応基を標的分子と
反応させることにより、共有結合的に標的分子に結合することができる。各レポ
ーター分子は、そこでプライマー部分が標的分子の合成を開始する、プライマー
部分およびレポーター信号を含むことができる。その後、解読タグは、解読タグ
をレポーター信号と結合することにより、レポーター分子と結合することができ
る。レポーター信号はオリゴヌクレオチドでありえて、解読タグはレポーター信
号に相補的であるペプチド核酸でありえる。
【0096】 本方法のこの形態はごく多数の実験試料を比較するために有用である。一般の
場合に、大きなバッチの実験動物は薬剤で処理され、脳、肝臓、腎臓、膀胱、肺
、および卵巣または睾丸などの特定器官は分析用に採取される。こうした実験は
、6種の異なる組織が4点時間で採取される24の実験動物を必要とするであろ
う。その後、先行技術を用いて、各実験器官−時間点から抽出されたmRNAま
たはタンパク質が同じ器官または組織からの対照mRNAまたはタンパク質と比
較される24マイクロアレー実験を実施しなければならない。これら24の実験
はかなりの時間および資源(24マイクロアレーの甚大なコストを含めて)を消
費する。
【0097】 本開示方法の一つの実施形態は、単一のマイクロアレー実験におけるmRNA
試料全パネルの多重化、または併行分析を可能とする。本開示方法の別の実施形
態は、単一のマイクロアレー実験におけるタンパク質試料全パネルの多重化、ま
たは併行分析を可能とする。両方の実施形態の実施例は以下に記載される。
【0098】 第1に、実験動物を薬剤で処理する。毒性効果を研究するために、メッセンジ
ャーRNAが時間ゼロ(薬剤投与直前)、および別の3点時間(1、2、3日)
での実験動物の6種の異なる組織生検から抽出される。全体で24の個別のmR
NA調製品が得られる。
【0099】 メッセンジャーRNAは以下のようにラベルされる:cDNAの第1鎖は逆転
写酵素を用いて生成され、RNA鎖はアルカリにより破壊される。エタノール沈
降反応後、RNAは、その5’−末端で20塩基の任意のDNAジップ配列(レ
ポーター信号)に繋ぎ止められた任意の8量体(特異的結合性分子)を用いる任
意のプライミングにより複製され、ジップ配列は、好ましくは50%イソGおよ
びイソC残基を含む(Collins ML,Irvine B,Tyner
D,Fine E,Zayati C,Chang C,Horn T,Ahl
e D,Detmer J,Shen LP,Kolberg J,Bushn
ell S,Urdea MS,Ho DD(1997)A branched
DNA signal amplification assay for
quantification of nucleic acid targe
ts below 100 molecules/ml.Nucleic Ac
ids Res 25:2979〜2984)。それぞれの24の異なるmRN
A調製品に対して、独特の任意の8量体−ジップ配列が用いられ、(Gerry
NP,Witowski NE,Day J,Hammar RP,Bara
ny G,Barany F(1999)Universal DNA mic
roarray method for multiplex detecti
on of low abundance point mutations.
J Mol Biol 292:251〜62)に記載される規則により設計さ
れる。
【0100】 それぞれが独特のジップ配列を包含するすべての24の任意に特発されたcD
NA調製品を、ハイブリダイゼーション用に用いられる前に一緒に集める。集め
たプローブをガラススライド上に作製されたcDNAマイクロアレーにハイブリ
ダイゼーションさせる。1夜のハイブリダイゼーション後、スライドを標準手順
を用いて洗浄し、その後、各24の任意のプライマージップオリゴヌクレオチド
に相補的な抗−ジップオリゴズを含有するイソGおよびイソCに結合された、2
4の個別の分岐DNA(bDNA)増幅集成体(Hendricks DA,S
towe BJ,Hoo BS,Kolberg J,Irvine BD,N
euwald PD,Urdea MS,Perrillo RP(1995)
Quantitation of HBV DNA in human ser
um using a branched DNA(bDNA)signal
amplification assay.Am J Clin Pathol
104:537〜46)によりハイブリダイゼーションさせる。過剰bDNA
の洗浄後、それぞれが単一の特定bDNA増幅化標識配列にハイブリダイゼーシ
ョンすることが可能であり、それぞれが個別の分子量を有する24PNA質量標
識(これらは解読タグである)により、スライドをハイブリダイゼーションさせ
る。
【0101】 洗浄後、マイクロアレーをマトリックス溶液で覆い、乾燥し、質量分光計の中
に置く。レーザー光線を各マイクロアレードットに向けて順次送りだし、すべて
のドットに対してMALDI−TOF質量スペクトルを生成した。個別のPNA
質量標識に対応する各ピークの強度は、各組織時間点における各標識(マイクロ
アレー上のスポット当たり全体で24データポイントに対して)に対応するmR
NAの発現を測定するために記録される。
【0102】 mRNAプロファイリングを含んだ上述実施例において、全部で24の実験動
物から6種の異なる組織について異なる4時間点でアッセイを行う。同様に、タ
ンパク質は各試料から抽出することが可能である。各タンパク質調製品は、DN
Aオリゴヌクレオチドの共有結合により標識することができる。その後、すべて
の24のタンパク質調製品を一緒に混合し、抗体マイクロアレーに接触させる。
非結合タンパク質を洗浄後、bDNAオリゴを増幅し、PNA解読タグを結合さ
せる。信号読取りは質量分光器(電気泳動およびHPLCはあまり好ましくない
選択である)により行われる。この実験はマイクロアレー上にそれに対する同源
の抗体が存在する各タンパク質の相対的な発現レベルに関するデータを生み出す
。相対的なタンパク質発現レベルはすべての24実験時間点に対して得られる。
【0103】 第2の実施例において、実験動物を薬剤で処理する。毒性効果を研究するため
に、タンパク質が時間ゼロ(薬剤投与直前)および別の3点時間(1、2、3日
)での実験動物の6種の個別組織生検から抽出される。全体で24の個別のタン
パク質調製品が得られる。
【0104】 各タンパク質調製品は、以下のように独特のDNAオリゴヌクレオチドにより
標識される: タンパク質調製品を、何もない場合に反応性スルフヒドリル基を導入するため
に2−イミノチオランと反応させる。その一方の末端において反応性アミノ基を
含有するDNAオリゴヌクレオチドは、SULFO−SMCC(Pierce,
Inc)などのヘテロ二官能価架橋剤と反応する。チオール含有タンパク質は活
性化オリゴヌクレオチドと一緒にインキュベートされて、共有結合タンパク質−
DNA付加体を形成する。大部分のタンパク質分子に対して、この共有結合付加
体の形成はその同源抗体に結合しようとするタンパク質の能力には干渉しない。
【0105】 それぞれが共有結合的に結合された独特のDNA標識配列を包含するすべての
24のタンパク質調製品を、抗体マイクロアレー実験に用いる前に一緒に集める
。集めたタンパク質を、ガラススライド上の個別の位置に幾十、幾百、または幾
千の特定抗体をスポッテイングすることにより作製されたマイクロアレーに接触
させる(Ekins and Chu,1991)。1夜のインキュベーション
後、スライドを、標準免疫アッセイ手順を用いて洗浄し、その後、24の個別の
分岐DNA(bDNA)増幅集成体によりハイブリダイゼーションさせる(He
ndricks et al.,1995)。
【0106】 過剰bDNAの洗浄除去後、それぞれが単一の特定bDNA増幅化標識配列に
ハイブリダイゼーションすることが可能であり、それぞれが独特の分子量を有す
る24の個別のPNA質量標識により、スライドをハイブリダイゼーションさせ
る。洗浄後、マイクロアレーをマトリックス溶液で覆い、乾燥し、質量分光計の
中に置く。レーザー光線を各マイクロアレードットに向けて順次送りだし、MA
LDI−TOF質量スペクトルをすべてのドットに対して生成する。24の個別
のPNA質量標識に対応する各ピークの強度は、各2実験試料からの各標識化タ
ンパク質(それぞれがマイクロアレー表面上のその特定同源抗体に結合される)
の相対量を測定するために、マイクロアレー上の各ドットで記録される。 増幅なしの多標識分析 本開示方法の解読タグは、標的分子−レポーター分子の特定態様から解放され
る利点を有する。ラベル化分子が検体に結合され、次いでラベルを検出するよう
な検出方法とは異なり、本開示方法はラベル化分子の化学的および物理的特性に
より限定されない。これは、さらに便利な検出、さらに感度の高い検出、および
さらに高度に多重化された検出機構を可能とする。
【0107】 本開示方法の別の形態において、1以上の標的試料および1以上のレポーター
分子を接触させて、レポーター分子が標的試料中の標的分子と結合することにな
ることを可能とする。その後、1以上の解読タグはレポーター分子と結合する。
個別の解読タグはそれぞれ個別のレポーター分子に対応し、解読タグはレポータ
ー分子に共有結合的には結合しない。その後、解読タグはレポーター分子から解
読タグを解離することにより検出される。解読タグはレポーター分子に対応し、
レポーター分子は標的分子に対応する。この関係は、解読タグの検出は検出され
た解読タグに対応するレポーター分子の存在を示し、レポーター分子の存在はレ
ポーター分子に対応する標的分子の存在を示すことを意味する。
【0108】 本開示方法のこの形態の実施例は以下の基本段階を有する: (a)1以上の標的試料、および標的試料中の標的分子と結合する1以上のレ
ポーター分子を接触させること。
【0109】 (b)1以上の解読タグをレポーター分子と結合させること。個別の解読タグ
がそれぞれ個別のレポーター分子に対応する。解読タグはレポーター分子に共有
結合的には結合しない。
【0110】 (c)解読タグを検出すること。解読タグは、検出の間、または前に、レポー
ター分子から解離する。解読タグはレポーター分子に対応する。レポーター分子
は標的分子に対応する。解読タグの検出は検出された解読タグに対応するレポー
ター分子の存在を示し、レポーター分子の存在はレポーター分子に対応する標的
分子の存在を示す。
【0111】 本方法のこの形態の好ましい実施形態において、各レポーター分子は、各レポ
ーター分子の特異的結合性分子が個別の標的分子と相互作用するように、1以上
の特異的結合性分子を含むことができる。
【0112】 本方法のこの形態は、段階(c)の前に、各レポーター分子に対する多レポー
タータグを生成するためにレポーター分子を増幅することも含むことができる。
レポータータグはレポーター分子と結合したまま残る。各レポーター分子から生
成されたレポータータグは他のレポーター分子から生成されたレポータータグと
は異なり、解読タグは解読タグをレポータータグと結合させることによりレポー
ター分子と結合する。
【0113】 本方法のこの形態の実施例として、2ドメイン、検出ドメイン(特異的結合性
分子)およびコード化ドメイン(レポーター信号)、 5’−GCATCGCATCGGATCGATCGACGGGGCAGA−3
’ を含有する核酸構築体(レポーター分子)を考慮する。
【0114】 下線部配列、5’−GCATCGCATCGGATCGATCG−3は、対象
の同源1本鎖核酸標的分子位置に特異的にハイブリダイゼーションするレポータ
ー分子の特異的結合性分子を表す。この構築体の残り部分、 5’−ACGGG
GCAGA−3’はレポーター分子のレポーター信号を示す。レポーター信号配
列のすべてまたは部分に相補的であるPNAは、解読タグとして機能することが
可能である。PNA:DNA二量体の結合はDNA:DNA二量体の結合よりも
強い(Chakrabarti,M.C.and F.P.Schwarz,T
hermal Stability of PNA/DNA and DNA/
DNA duplexes by differential scannin
g calorimetry.Nucleic Acids Res,1999
.27(24):p.4801〜6;Schwarz,F.p.,S.Robi
nson,and J.M.Butler,Thermodynamic co
mparison of PNA/DNA and DNA/DNA hybr
idization reactions at ambient tempe
rature.Nucleic Acids Res,1999.27(24)
:p.4792〜800)、従って、PNAは同じ配列のDNA鎖の存在下にお
いてこの構築体に結合されたままで残る。レポーター信号および解読タグ中のイ
ソCおよびイソGの使用(Collins,M.L.,et al.,A br
anched DNA signal amplification assa
y for quantification of nucleic acid
targets below 100 molecules/ml.Nucl
eic Acids Res,1997.25(15):p.2979〜84;
Switzer,C.Y.,S.E.Moroney,and S.A.Ben
ner,Enzymamatic recognition of the b
ase pair between isocytidine and iso
guanosine.Biochemistry,1993.32(39):p
.10489〜96;Horn,T.,C.A.Chang,and M.L.
Collins,Tetrahedron Lett.,1995.36:p.
2033〜2036)は、これらの配列を標的配列とハイブリダイゼーションで
きなくする。
【0115】 この実施例方法の使用の説明として、以下を考慮する。
【0116】 1本鎖核酸を同源復号PNAと混合することにより、構築体を生成する。セッ
ト内に、こうした構築体を個別に生成する。対象のDNA標的分子を、修飾プラ
イマーを持つPCRにより増幅する。得られるDNA鎖が3’ビオチン部を含有
し、5’末端がホスホジエステル連鎖よりもむしろ少なくとも4個のホスホロチ
オエート連結ヌクレオチドを含有するように、プライマーを設計する。
【0117】 二本鎖PCRアンプリコンをT7遺伝子6により消化して1本鎖DNAを生じ
る(Nikiforov,T.T.,et al.,The use of p
hosphorothioate primers and exonucle
ase hydrolysis for the preparation o
f single−stranded PCR products and t
heir detection by solid−phase hybrid
ization.PCR Methods Appl,1994.3(5):p
.285〜91)。構築体のセットを、プローブ配列と同源DNA試料とのハイ
ブリダイゼーション用の条件下において試料と接触させる。混合物を、PCRア
ンプリコンズがビオチン−アビジン相互作用により捕獲され、過剰および不一致
の構築体が洗浄除去されるアビジン被覆穴に移す。それらの結合解読タグを持つ
レポーター分子をDNA標的分子から解放するために、低塩洗浄を行う。液相を
多PNA解読タグ検出用の自動試料採取器の穴に移す。
【0118】 各PNA解読タグ配列は、独特に解読タグを識別するその独特な質量スペクト
ルにより検出される。検出器は、例えばElectrospray Time−
of−Flight Mass Spectrometerである。質量分光計
源において、オリゴヌクレオチドはPNA解読配列から解離され、PNAが検出
される。あるいは、復号配列はクロマトグラフィ的にまたは電気泳動的に分離可
能な部分でありえる。多標識分析用のあらゆるこれら技術の使用は、幾百、また
はなお幾千の異なる解読タグの検出および識別を可能とし、その結果として幾百
、またはなお幾千の異なる標的分子を識別する。
【0119】 好ましい構築体は、改善分子スイッチ(Lizardi,P.M.,et a
l.,Nucleic acid process containing i
mproved molecular switch,1992.United
States Patent 5,118,801)を利用するであろう。一
方の末端で発蛍光団および他の末端でクエンチャーによりラベル化された関連プ
ローブ分子は、分子ビーコン(Tyagi,S.,D.P.Bratu,and
F.R.Kramer,Multicolor molecular bea
cons for allele discrimination.Nat B
iotechnol,1998.16(1):p.49〜53;Tyagi,S
.and F.R.Kramer,Molecular beacons:pr
obes that fluoresce upon hybridizati
on.Nat Biotechnol,1996.14(3):p.303〜8
;Marras,S.A.,F.R.Kramer,and S.Tyagi,
Multiplex detection of single−nucleo
tide variations using molecular beac
ons.Genet Anal,1999.14(5〜6):p.151〜6;
Vet,J.A.,et al.,Multiplex detection
of four pathogenic retroviruses using molecular beacons.Proc Natl Ac
ad Sci USA,1999.96(11):p.6394〜9;Mang
anelli,R.,et al.,Differential expres
sion of 10 sigma factor genes in Myc
obacterium tuberculosis.Mol Microbio
l,1999.31(2):p.715〜24)と呼ばれてきており、それらの
線形等価プローブ配列(Bonnet,G.,et al.,Thermody
namic basis of the enhanced specific
ity of structured DNA probes.Proc Na
tl Acad Sci USA,1999.96(11):p.6171〜6
)よりも優れた検出特定性を有することが実証されてきた。ビーコンは、読出し
発蛍光団のスペクトルの重なりのせいで多重化の程度において限定される。最新
の発明において、分子スイッチの特定性は開発され、著しく高度な多重読出しが
可能になっている。こうした構築体の実施例は以下である。
【0120】 5’−XMGCATCGCATCGGATCGATCGNYACGGGGCA
GA−3’ 式中、MおよびNは(一般に小さい)数の塩基を示し;XおよびYは互いに相補
的である一般に5〜8塩基の短い配列であり;および、検出および復号ドメイン
は上に示した通りである。ハイブリダイゼーション条件下において、この構築体
は標的配列にハイブリダイゼーションするプローブ配列と競合する「ステップア
ンドループ」構造(XおよびYが互いにハイブリダイゼーションされる)を形成
する。 レポーター担体による多標識分析 本開示方法の別の形態において、1以上の標的試料および1以上のレポーター
担体を接触させる。レポーター担体は1以上の特異的結合性分子、担体、および
担体と結合した複数の解読タグを含む。レポーター担体がレポーター分子と結合
して後、解読タグは検出される。解読タグはレポーター担体に対応し、レポータ
ー担体は標的分子に対応する。この関係は、解読タグの検出が検出された解読タ
グに対応するレポーター担体の存在を示し、レポーター担体の存在がレポーター
担体に対応する標的分子の存在を示すことを意味する。
【0121】 本開示方法のこの形態の実施例は以下の基本段階を有する: (a)1以上の標的試料、および1以上の特異的結合性分子、担体、および担
体と結合した複数の解読タグを含む1以上のレポーター担体を接触させること。
【0122】 (b)解読タグを検出すること。解読タグがレポーター担体に対応し、レポー
ター担体が標的分子に対応する。解読タグの検出は検出された解読タグに対応す
るレポーター担体の存在を示し、レポーター担体の存在はレポーター担体に対応
する標的分子の存在を示す。
【0123】 担体はリポソームでありえる。各レポーター担体は、好ましくは、少なくとも
1,000の解読タグを包含する。解読タグは、好ましくは、質量分光器、電気
泳動、またはクロマトグラフィにより検出される。担体は、その中で解読タグが
セレン置換メチオニンを含有するウイルス性タンパク質であるウイルス性粒子で
もありえて、そこで解読タグが質量分光器により検出されてその結果個別の解読
タグはセレンベースの質量差により識別される。
【0124】 各レポーター担体の特異的結合性分子は、個別の解読タグがそれぞれ個別のレ
ポーター担体に対応するように、個別の標的分子と相互作用することができる。
解読タグは検出の間、または前に、レポーター担体から解離することができる。
他の特徴 本開示方法のすべての形態は種々の特定成分または追加段階を用いて実施する
ことができる。例えば、レポーター分子は分岐DNAを用いて増幅することがで
きる。このために、各レポーター分子がレポーター信号を含み、各分岐DNAが
多レポータータグおよびレポーター信号と結合するテールを含むことが好ましい
【0125】 レポーター分子はローリングサークル増幅を用いて増幅することもできる。こ
のために、各レポーター分子がレポーター信号を含むことが好ましく、そこでは
レポーター信号が増幅標的サークルのローリングサークル複製を特発し、複製が
タンデム配列DNAを生成するように、増幅標的サークルがレポーター信号に相
補的な1以上の配列を含む。タンデム配列DNAは複数のレポータータグを含有
する。
【0126】 レポーター分子はオリゴヌクレオチドデンドリマーを用いても増幅することが
できる。解読タグは、好ましくは、オリゴヌクレオチド、炭水化物、ペプチド核
酸、抗体、リガンド、タンパク質、ハプテン、ジンクフィンガー、アプタマー(
aptamers)、または質量ラベルである。
【0127】 別の実施形態において、標的分子はホーミング分子でありえる。段階(a)の
前に、標的試料または標的試料の供給源はホーミング分子にさらされる。結果と
して、検出された解読タグに対応するホーミング分子の存在が、ホーミング分子
が特異的な標的試料中の分子の存在を示す。例えば、組織試料の供給源は、検出
された解読タグに対応するホーミング分子の存在が、ホーミング分子が特異的な
組織試料中の細胞または分子の存在を示すように、ホーミング分子にさらすこと
ができる。この実施形態のために、標的分子は、好ましくは腫瘍ホーミングペプ
チドであり、その結果として、検出された解読タグに対応する腫瘍ホーミングペ
プチドの存在が組織試料中の腫瘍細胞の存在を示す。好ましい実施形態において
、組織試料の供給源である生体はホーミング分子にさらすことができるし、また
は組織試料は組織試料が切片化された後にホーミング分子にさらすことができる
【0128】 標的試料が細胞である場合、細胞は他の細胞から仕分けできる。例えば、細胞
は細胞標識の存在、不在、または量の違いに基づき仕分けされる。
【0129】 本開示方法は、標的試料が生体であり、段階(a)の後に、レポーター分子を
含む誘導標的試料が生体から作成される場で実施することができる。本開示方法
は、また、標的試料が組織であり、段階(a)の後に、レポーター分子を含む誘
導標的試料が組織から作成される場で実施することができる。誘導標的試料は、
好ましくは組織から作成された組織切片である。
【0130】 別の実施形態において、各解読タグは個別のレポータータグに対応することが
でき、各レポータータグは個別のレポーター分子に対応することができ、各レポ
ーター分子は個別の標的分子に対応することができるし、または組合せができる
。あるいは、各解読タグは単一レポータータグに対応することができ、各レポー
タータグは単一レポーター分子に対応することができ、各レポーター分子は単一
標的分子に対応することができるし、または組合せができる。または、各解読タ
グは多レポータータグに対応することができ、各レポータータグは多レポーター
分子に対応することができ、各レポーター分子は多標的分子に対応することがで
きるし、または組合せができる。
【0131】 本開示方法は、また、段階(b)の後に、標的試料および個別の標的分子がこ
うしたアレーの個別の要素と結合することになる1以上の捕獲アレーを接触させ
る段階を含むことができる。結果として、解読タグが結合するアレー要素はその
アレー要素に対応する標的分子の標的試料中の存在を示す。捕獲アレーは捕獲タ
グを包含することができ、そこでは各アレー要素が個別の捕獲タグを含む。捕獲
タグは、好ましくはオリゴヌクレオチド、抗体、ハプテン、リガンド、または組
合せである。捕獲アレーは、好ましくはビーズ、プレート、またはスライドを含
む。
【0132】 解読タグは、個別の蛍光、燐光、または化学発光の発光寿命を介して時間的に
識別できる。解読タグは、好ましくは、核磁気共鳴、電子常磁性共鳴、表面増強
ラマン散乱、表面プラズモン共鳴、蛍光、燐光、化学発光、共鳴ラマン、マイク
ロ波、質量分光器、または組合せにより検出可能である。解読タグは、好ましく
は、質量分光器、電気泳動、またはクロマトグラフィにより検出される。
【0133】 別の実施形態において、解読タグはペプチド核酸でありえて、解読タグは質量
分光器により検出できる。このために個別の解読タグは質量において異なるべき
である。この実施形態において、各レポーター分子は特異的結合性分子を含むこ
とができ、そこでは各レポーター分子の特異的結合性分子が個別の標的分子と相
互作用し、レポータータグはオリゴヌクレオチドでありえて、且つそこでは解読
タグはレポータータグに相補的であるペプチド核酸である。あるいは、各解読タ
グはレポータータグに相補的である同じ数のヌクレオチド塩基を有することがで
きる。この場合に、各解読タグは異なる数の8−アミノ−3,6−ジオキサオク
タン酸モノマーを含み、解読タグはマトリックス支援レーザー脱着/電離化飛行
時間型分光分析法により検出されることが好ましい。
【0134】 解読タグは、各解読タグが長さおよび蛍光ラベルの個別の組合せを有する蛍光
的にラベル化されたオリゴヌクレオチドでもありえる。この場合に、各レポータ
ータグはオリゴヌクレオチドであり、各解読タグは同じ数のレポータータグに相
補的なヌクレオチドを有することが好ましい。この組合せのために、同じ蛍光ラ
ベルを有する各解読タグはレポータータグに相補的でない個別の数のヌクレオチ
ドを有し、解読タグは標的試料の顕微解剖および顕微解剖された試料の電気泳動
により検出される。
【0135】 同じ標的分子の異なる修飾状態を含む標的分子は、1以上の標的試料中にあり
える。例えば、修飾は、断片化、開裂、リン酸化、グリコシル化、メチル化、ア
ルキル化、2量化、誘導化、脱プリン、コンフォメーション、またはリボシル化
でありえる。標的分子が同じタンパク質の異なるリン酸化状態を含む場合、各レ
ポーター分子は異なるリン酸化状態における異なるタンパク質と相互作用するこ
とができ、標的試料中の標的分子の検出は標的試料中のタンパク質のリン酸化状
態を示す。標的分子が同じタンパク質の異なるグリコシル化状態を含む場合、各
レポーター分子は異なるグリコシル化状態における異なるタンパク質と相互作用
することができ、標的試料中の標的分子の検出は標的試料中のタンパク質のグリ
コシル化状態を示す。標的分子が同じタンパク質の異なるポリ−ADPリボシル
化状態を含む場合、各レポーター分子は異なるポリ−ADPリボシル化状態にお
ける異なるタンパク質と相互作用することができ、標的試料中の標的分子の検出
は標的試料中のタンパク質のポリ−ADPリボシル化状態を示す。標的分子が同
じタンパク質の異なる断片化を含む場合、各レポーター分子は異なる断片化物と
相互作用することができ、標的試料中の標的分子の検出は標的試料中のタンパク
質の断片化を示す。標的分子が同じタンパク質の異なるコンフォメーション状態
を含む場合、各レポーター分子は異なるコンフォメーション状態における異なる
タンパク質と相互作用することができ、標的試料中の標的分子の検出は標的試料
中のタンパク質のコンフォメーション状態を示す。少なくとも一つの標的分子が
プリオンタンパク質である場合、コンフォメーション状態はタンパク質のプリオ
ンコンフォメーションおよびタンパク質の非プリオンコンフォメーションを含む
ことができる。
【0136】 解読タグの存在、量、存在および量、または不在の型は、標的分子のカタログ
を構成する。標的分子が2以上の標的試料中にある場合、各標的試料と結合した
解読タグの存在、量、存在および量、または不在の型は、その標的試料中の標的
分子のカタログを構成し、本方法はさらに1以上のカタログを1以上の他のカタ
ログと比較することを含む。
【0137】 標的分子、レポーター分子、または解読タグは、各標的分子、レポーター分子
、または解読タグがアレー中の個別の位置に固定化され、解読タグを検出するこ
とがアレー中の解読タグの存在、量、存在および量、または不在を検出すること
により達成されるアレー中にありえる。アレー中の解読タグの位置、量、または
位置および量がアレー中の解読タグの型を構成する場合、アレー中の解読タグの
型は、個別の1以上の標的分子を用いて別個の手順において測定されたアレー中
の解読タグの型と比較することができる。アレー中の解読タグの型は、複数の異
なる1以上の標的分子を用いて複数の別個の手順において測定されたアレー中の
解読タグの型とも比較することができる。
【0138】 標的分子が細胞と結合する場合、レポーター分子は標的分子と結合することが
できる。各レポーター分子が選別タグを含む場合、細胞は選別タグに基づき分類
することができる。標的分子は、好ましくはレポーター分子が細胞上のタンパク
質と結合するような細胞上の細胞表面タンパク質である。
【0139】 各レポーター分子が特異的結合性分子を含む場合、特異的結合性分子は、好ま
しくは、抗体、リガンド、結合性タンパク質、受容体タンパク質、ハプテン、ア
プタマー、炭水化物、またはオリゴヌクレオチドである。特異的結合性分子が結
合性タンパク質である場合、それは、好ましくは、1以上のジンクフィンガーモ
チーフ、ロイシンジッパーモチーフ、ヘリックス・ターン・ヘルックス・モチー
フ、または組合せを含むDNA結合性タンパク質である。
【0140】 解読タグは、好ましくは解読タグの存在、量、存在および量、または不在を測
定することにより検出される。解読タグは高圧液体クロマトグラフィにより分離
し検出することができる。標的試料は、測定される標的分子の位置が表面上の標
的分子の位置であるように、表面に固定化し、定着し、または接着することがで
きる。 成分の対応 好ましい実施形態において、標的分子、レポーター分子、および解読タグ間の
1対1対1対応が用いられる。この要領で、それぞれの個別タイプの標的分子は
、最後には、それと結合した個別に分離して検出可能な解読タグと一緒になる。
特異的結合性分子およびレポーター信号の組合せは、個別の標的分子(標的分子
は広範に化学的に発散することが可能である)の標準化信号(レポーター信号)
への効果的な変換をもたらす。その後、これらの標準化信号(これらは各標的分
子に対してコード化される)は標準化条件の単一セットを用いて(その間にコー
ド化が前に進む)検出される。コード化信号(すなわち、解読タグ)の検出は単
一アッセイにおける多標的分子の有効で便利な検出をもたらす。
【0141】 標的分子、レポーター分子、レポータータグ、および解読タグは、種々の異な
る様式で互いに写像することができる。例えば、各解読タグは個別のレポーター
タグに対応することができ、各レポータータグは個別のレポーター分子に対応す
ることができ、各レポーター分子は個別の標的分子に対応することができ、また
はこれら関係の組合せがありえる。各解読タグは単一レポータータグに対応する
ことができ、各レポータータグは単一レポーター分子に対応することができ、各
レポーター分子は単一標的分子に対応することができ、またはこれら関係の組合
せがありえる。各解読タグは多レポータータグに対応することができ、各レポー
タータグは多レポーター分子に対応することができ、各レポーター分子は多標的
分子に対応することができ、またはこれら関係の組合せがありえる。多くの他の
関係組合せも可能である。 解読タグ検出 解読タグは適当などのような方法で検出してもよい。一般に、解読タグの性質
は、選ばれた検出方法とマッチするように、あるいは両立するように、選ばれる
。好ましい実施の形態では、開示された方法で分析物についての空間的な情報を
集めることができる迅速な検出方法が用いられる。好ましくは、解読タグは、核
磁気共鳴、電子常磁性共鳴、表面増強ラマン散乱、表面プラズモン共鳴、蛍光、
燐光、化学ルミネッセンス、共鳴ラマン、マイクロ波、質量分析、又はこれらの
組み合わせ、によって検出される。解読タグは、好ましくは、質量分析、電気泳
動、又はクロマトグラフィーによって分離及び/又は検出される。解読タグは、
蛍光、燐光、又は化学発光放出の寿命の差によって時間的に識別できる。
【0142】 好ましい検出方法は、解読タグの位置と量を決定することができるようなもの
である。これを達成する好ましい方法は、マトリックス支援レーザー脱着/電離
飛行時間質量分析(MALDI−TOF)による検出、および標的試料の顕微解
剖と顕微解剖された試料の毛細管電気泳動による検出などである。
【0143】 MALDI−TOF検出の場合、解読タグは、好ましくはペプチド核酸であり
、その場合各解読タグは質量分析において分離及び別々の検出が可能になるよう
に異なる質量を有する。このためには、各解読タグがレポータータグと相補的な
ヌクレオチド塩基を同数有することが好ましい。又、各解読タグが異なる数の質
量タグ、例えば8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイック・モノマー、を有
することが好ましい。これによって質量が変化することを許しながら、より一貫
性のあるハイブリダイゼーション特性が得られる。MALDI−TOF検出にお
けるペプチド核酸の利用は、Baucom et al., Anal. Chem. 69: 4894-4898 (1997
),およびButler et al., Anal. Chem. 68: 3283-31287 (1996) に一般的に記述
されている。
【0144】 毛細管電気泳動による検出の場合、解読タグは蛍光標識されたオリゴヌクレオ
チドであることが好ましく、その場合各解読タグが長さと蛍光ラベルの異なる組
み合わせを有する。このためには、各解読タグがレポータータグと相補的なヌク
レオチドを同数有することが好ましい。また、各解読タグはレポータータグと相
補的でないヌクレオチドを異なる数有することが好ましい。これによって、電気
泳動で異なる解読タグの分離を可能にしながら、より一貫性あるハイブリダイゼ
ーション特性が得られる。
【0145】 MALDI−TOF検出を用いる開示された方法は次のように要約される: 1. 異なるレポーター分子の混合物を試料に接触させて、試料の表面におけ
る標的分子へのレポーター分子の特異的結合を行わせ、その後過剰な未結合レポ
ーター分子を除去する。
【0146】 2. 核酸増幅システムを用いて、表面に結合したレポータータグを生成し、
レポータータグの発生量が結合したレポーター分子の数に比例するようにする。
【0147】 3. 表面に解読タグの混合物を接触させる。解読タグは、異なる組成及び/
又は異なる質量ラベルを含むから、分子量によって識別できる。解読タグの混合
物をレポータータグと結合させる;つぎに、過剰な解読タグを除去する。
【0148】 4. 質量分析のために、表面をレーザー脱着電離のための適当なマトリック
スでコーティングして処理する。
【0149】 5. スライドを質量分析計に入れ、レーザーを順次表面の特定の場所に導い
て特定の領域で脱着電離を行わせて、解読タグを放出させる。異なる質量の各解
読タグの量を測定して、各特定クラスの結合したレポーター分子の数の相対尺度
を得る。次に、表面の多くの異なる場所でレーザー脱着プロセスを繰り返す。 レポーター分子の増幅 レポーター分子は任意の適当な方法によって増幅することができる。多くの増
幅方法が知られており、開示された方法に合わせて使用することができる。増幅
の形態は、一般的にはレポーター分子の性質に関連し、特に、増幅されるレポー
ター信号の性質に関連するであろう。増幅方法の一つの主要な部類は核酸増幅法
である。この方法は、一般に、レポーター信号がオリゴヌクレオチド、又は他の
核酸又は核酸誘導体であるときに最も有益である。本明細書で用いる場合、レポ
ーター分子の増幅とは、レポーター分子の一部である(レポーター信号という形
の)信号と比べたときの、(レポータータグという形の)レポーター分子に関連
した信号の増加を意味する。
【0150】 レポーター信号は、分岐DNA、ローリングサークル増幅、又はオリゴヌクレ
オチド・デンドリマー、によって増幅することが好ましい。分岐DNAは一般に
レポーター信号と相補的なテールを有し、また、多数のレポータータグを有する
。信号増幅のための分岐DNAの利用は、Urdea, Biotechnology 12: 926-928 (
1994)、およびHorn et al., Nucleic Acid Res 23: 4835-4841 (1997)に一般的
に記述されている。信号増幅のためのデンドリマーの利用はShchepinov et al.,
Nucleic Acid Res 25: 4447 -4454 (1997)、およびOrentas et al., J. Virol.
Methods 77: 153-163 (1999) に一般的に記述されている。ローリングサークル
増幅では、レポーター信号が増幅標的サークルのローリングサークル複製を開始
させる。増幅標的サークルはレポータータグと相補的な配列を一つ以上含むので
、複製では、タンデム配列DNAが複数のレポータータグを含むタンデム配列D
NAが生成される。ローリングサークル増幅は米国特許第5,854,033号に記述さ
れている。 修飾状態の分析 分子はいろいろな状態で存在することができる。例えば、タンパク質にはいろ
いろなリン酸化状態がある。開示された方法は標的試料における標的分子のいろ
いろな修飾状態を分析のために利用することができる。そのような修飾としては
、断片化、開裂、リン酸化、メチル化、アルキル化、二量化、誘導体化、脱プリ
ン化、コンフォメーション、あるいはリボシル化、などがある。基本的な形とし
ては、これは、異なる修飾状態に異なる標的分子を、その異なる修飾状態に特異
的な異なるレポーター分子と相互作用させることで遂行される。
【0151】 その一例は、リン酸化されたタンパク質の多重化プロフィールの生成である。
この実施の形態では、タンパク質のリン酸化された形態 vs. リン酸化されない
形態の(又は、タンパク質の異なるリン酸化状態の間の)状況を多数の(各々が
あるタンパク質の異なるリン酸化状態に特異的な)抗体の組を用いてモニターす
ることができる。電気泳動分析又はMALDI−TOF分析によって得られた解
読タグ信号が多数のタンパク質のいろいろなリン酸化状態の比を与えるものとし
て解釈され、この情報を細胞の生理的状態と関連づけることができる。この実施
の形態は、信号伝達に関与するタンパク質について用いることが好ましい。この
実施の形態に適したタンパク質および抗体の例はGioeli et al., Cancer Res 59
(2): 279-84 (1999)、およびNg et al., Science 283 (5410): 2085-2089 (1999
)に記述されている。開示された方法を用いて、同様に、標的分子の断片化、開
裂、リン酸化、メチル化、アルキル化、二量化、誘導体化、脱プリン化、コンフ
ォメーション、あるいはリボシル化、の多重化プロフィールを得ることができる
【0152】 いくつかのペプチド開裂手段が知られており(Means, G. E. and R. E. Feene
y, Chemical Modification of Proteins. 1971, San Francisco, : Holden-Day.
x, 254; Lundblad, R. L., Chemical reagents for protein modification. 2n
d ed. 1991, Boca Raton: CRC Press. 345.)、溶液、表面、又はマトリックス
で利用できる。いくつか例を挙げると次のようなものがある:カルボキシル・サ
イドでの特異的開裂のための臭化シアノーゲンによるメチオニン含有ペプチド結
合の開裂、システインのデヒドロアラニンへの変換とその後の加水分解によるシ
ステイン含有ペプチド結合の開裂、N−クロロサクシニミドによるアミノ・サイ
ドでのトリプトファン含有ペプチド結合の開裂、およびカルボキシル・サイドで
の特異的開裂を生ずるヒドロキシるアミンによるアスパラギン−グリシン含有ペ
プチド結合の開裂。
【0153】 抗体によって認識されるタンパク質コンフォメーションの変化は、そのような
抗体を用いて評価することができる。プリオンはコンフォメーション及び機能に
おいて無限に継続することができるタンパク質である。いくつかの生物的プロセ
スおよび疾病にそれが関与していると言われている(Prusiner, S. B., Prions.
Proc Natl Acad Sci U S A, 1998. 95(23): p.13363-83; Li, L. and S. Lindq
uist, タンパク質をベースとする遺伝のエレメントを創り出す. Science, 2000.
287(5453):p. 661-4 )。プリオン・タンパク質のいろいろな状態を認識する抗
体が開発されている(Hardt, M., T. Baron, and M. H. Groschup, 異常プリオ
ン・タンパク質をモノクローナルおよびポリクローナル抗体によって検出する免
疫組織化学的方法の比較研究. J Comp Pathol, 2000. 122(1): p. 43-53; Korth
, c., P. Streit, and B. Oesch, プリオン・タンパク質の原生の疾病に関連し
た形態に特異的なモノクローナル抗体. Methods Enzymol, 1999. 309:p. 106-22
)。 試料処理 標的試料は、レポーター分子が関連づけられる前でも後でもいろいろな仕方で
処理することができる。通常の場合、標的試料は、問題とする源から分離又は精
製される。例えば、細胞は生体又は組織から単離できるし、組織は生体から単離
できる。あるいは、細胞の内容又は成分を細胞から単離できる。他の処理も可能
である。例えば、細胞、組織、又は生体を、標的試料の単離又は調製の前にレポ
ーター分子に曝露することもできる。この方法を継続又は完了する前に標的試料
が処理される場合、処理された標的試料は誘導標的試料と呼ぶことができる。別
に断らない限り、標的試料という用語は標的試料と誘導標的試料の両方を指す。
【0154】 標的試料、又は標的試料の源、は、レポーター分子に曝露する前、又は試料調
製の前、に標的分子で“染める”ことができる。この実施の形態では、標的分子
は他の何らかの分子又は特徴と関連づけられるようになる。例えば、組織試料を
、問題の特定タンパク質に結合する標的分子で染めることができる。このような
標的分子を、ここではホーミング分子と呼ぶ。そして、これらのタンパク質の存
在と場所は、開示された方法で、レポーター分子を標的分子と関連づけることに
よって決定することができる。同様な効果は、標的試料をレポーター分子自身で
染めることによって達成できる。
【0155】 組織試料を切片にする前でも後でも、組織試料をホーミング分子に曝露するこ
とができる。ある好ましい実施の形態では、標的分子は腫瘍−ホーミング・ペプ
チドである。検出された解読タグに対応する腫瘍−ホーミング・ペプチドの存在
は組織試料の中に腫瘍細胞が存在することを示す。
【0156】 標的試料が細胞である場合、又は細胞から得られる場合、その細胞を他の細胞
から選別することができる。特に、細胞はある細胞マーカーの存在、不在、又は
量の差に基づいて選別できる。FACSは、このような細胞選別を実行するのに
有用な方法である。いくつかの実施の形態では、選別タグをレポーター分子に含
めて、この選別タグを用いて選別を遂行することができる。
【0157】 この方法のいくつかの実施の形態では、細胞は、標的試料の調製又はレポータ
ー分子との結合の前に選別することができる。例えば、末梢リンパ球やマクロフ
ァージなどの血液中の細胞は蛍光活性化セルソーターを用いて異なる小集団に選
別することができる。選別は、タンパク質や炭水化物などの細胞表面マーカーの
存在又は不在又は測定できる量の差、に基づいている。細胞の選別の後、細胞小
集団を個別のマイクロタイター・ウエルに取ったり、適当に調製された顕微鏡ス
ライドの表面に置いたりして、そこで通常の細胞学の手順によって定着させるこ
とができる。選別された細胞は、比較的均一な小集団であり、タンパク質やmR
NAなどの細胞成分の相対比はどの細胞でも非常に類似していると思われるので
、開示された方法で分析するのに理想的に適している。
【0158】 細胞選別は、また、開示された方法の間に行うこともできる。すなわち、免疫
システムの細胞は、CDサブタイプなどの細胞表面マーカーによって選別するこ
とができる。レポーター分子の一部が細胞選別ステップを可能にするための追加
の信号成分を含むように分析をセットアップすることができる。この実施の形態
で好ましい追加の信号成分は蛍光色素である。例えば、色素cy3を特異的DN
Aレポータータグと共有結合で結びつけ、タグは細胞表面の決定因子CD4に対
して特異的な抗体と共有結合で結合するようにできる。同様に、色素cy5を別
の特異的DNAレポータータグと共有結合で結びつけ、タグは細胞表面の決定因
子CD8に対して特異的な抗体と共有結合で結合するようにできる。他の18の
特異的抗体(他の、内部又は表面のタンパク質である細胞タンパク質に向けられ
た)が18の異なるDNAレポータータグと共有結合で結びつけられる。しかし
、これらのタグは蛍光色素を含まない。20のレポーター分子の組(18の非蛍
光レポーターと2つの蛍光レポーターを含む)がヒトの血液からの細胞集団と混
合される。次に、細胞はcy3およびcy5蛍光に基づいて、蛍光活性化セルソ
ーターを用いて選別され、3つの異なる細胞プール:すなわち、高CD4,高C
D8,およびその他全部という3つのプールが得られる。次に、これらの細胞プ
ールについて、別々に、20の抗体レポーター・システム全部についての多重タ
グ分析が行われる。この分析ステップでは、質量分析によって検出される特異的
解読タグの量に基づいてCD4およびCD8信号、ならびに他の18の信号が同
時に得られる。この分析によって、3つの細胞プールの各々についてタンパク質
発現レベルのカタログが生成される。
【0159】 標的試料及び標的分子は、また、基体に固定することもできる。好ましくは、
標的分子は捕獲アレーに結合され、異なる標的分子がアレーの異なる要素と結合
される。こうして、解読タグが検出されるアレー要素の同一性によって関連する
標的分子が同定される。一般に、捕獲アレーとの標的分子の結合は、基体に固定
された捕獲タグとの結合による。捕獲タグの好ましい形はオリゴヌクレオチド、
抗体、ハプテン、及びリガンドである。
【0160】 開示された方法は、全体として組織の代謝状態を表す一定の分析物のパネルの
検出に用いることができる。例えば、実験動物からの組織生検標本を取って癌の
存在の可能性を検査することができる。組織切片が調製され、複数のオリゴヌク
レオチド・タグが付けられた抗体で分析される。このタグが付けられた抗体は特
異的腫瘍抗原、ケモカイン、サイトカイン、及び腫瘍ホーミング・ペプチドに特
異的に結合するものである(Pasqualini R, Koivunen E, Kain R, Lahdenranta
J, Sakamoto M, Stryhn A, Ashmun RA, Shapiro LH, Arap W, Ruoslahti E. ア
ミノペプチダーゼNは腫瘍ホーミング・ペプチドのレセプタであり血管形成抑制
の標的である, Cancer Res 2000 60:722-727; Pasqualini R. ファージ・ペプチ
ド・ライブラリーによる血管ターゲッティング, Q J Nucl Med 1999 43: 159-16
2)。腫瘍ホーミング・ペプチドは、ユニークなタイプの腫瘍との結合の特異性
に基づいて選ばれたオリゴペプチドである。実験動物に複数の腫瘍ホーミング・
ペプチドの等モル数混合物を注射すると、動物のいろいろな組織は腫瘍細胞が存
在するかどうかに応じてペプチドを保持する。腫瘍組織で結合する腫瘍ホーミン
グ・ペプチドの実際の濃度は腫瘍のステージおよびグレードによって異なる。腫
瘍ホーミング・ペプチドの混合物を用い、この方法の組織分析を用いることによ
って、組織切片の任意の数の場所における腫瘍ホーミング・ペプチドのパネル全
部の相対比が得られる。組織における注射されたペプチドの保持を調べて得られ
るこの多重分析物プロフィールは、体内で生ずる腫瘍マーカー、成長因子、サイ
トカイン、等と組み合わせて、動物の疾病状態と関連づけることができる。 標的分子のパターンとカタログ 解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパターンは標的分子のカタロ
グを構成する。このカタログを標的試料の指紋として用いることができ、同様な
仕方で異なる標的試料から得られる他のカタログと比較するのに特に有用である
。標的分子、レポーター分子、又は解読タグがあるアレーの中にある場合、その
アレーにおける解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、はそのアレーにお
ける解読タグのパターンを構成する。このパターンを、異なる一つ以上の標的分
子を用いて別の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較する
ことができる。多数の標的試料から得られた多数のパターンをこのようにして比
較することができる。 実施例1:分岐DNA増幅及びMALDI−TOF検出を用いるタンパク質の検
出 以下は、タンパク質を検出するために用いられる開示された方法の一つの実施
の形態を説明するものであり、この実施の形態ではレポーター信号は分岐DNA
を用いて増幅され、解読タグはMALDI−TOFを用いて検出される。
【0161】 1. 分岐DNA分析は、パラフォルムアルデヒドで固定された組織の標準的
な組織検体又は細胞検体を含むガラス・スライドの表面で、組織又は細胞試料の
表面における4つの異なるタンパク質を検出するという目的で行われる。4つの
異なる抗体(特異的結合分子:A、B、C、D)が用いられ、各々は問題として
いるある特定タンパク質に対して特異的である。各抗体は、特定オリゴヌクレオ
チド(レポーター信号:Ao1,Bo2,Co3,Do4)と共有結合で結合し
、各抗体に分岐DNAの結合部位となる特異的なDNAタグが与えられる。4つ
の異なる分岐DNAレポーターが用いられ(Ao1−Br1,Bo2−Br2,
Co3−Br3,Do4−Br4)、各レポーターは少なくとも1,000のD
NAレポータータグのツリーを含んでいる。分岐DNA分析が完了した後、表面
は何千という結合した抗体分子を含み、各抗体分子は自分自身の特異的な分岐D
NAのツリーによって(レポーター信号を介して)結合する。組織内の4つのタ
ンパク質の分布が均一でない場合、表面に結合した抗体の分布ももちろん不均一
になる。したがって、何千という分岐DNAレポータータグBr1,Br2,B
r3,Br4の鎖の表面分布も不均一になる。
【0162】 2. この表面に4つの異なるペプチド核酸(PNA)解読タグ(PNA1,
PNA2,PNA3,PNA4)の混合物を接触させる。PNAsは同じ長さ(
10塩基)であるが、レポータータグ配列の各々と完全に相補的な4つの異なる
配列を有する。さらに、PNAsは、MALDI−TOFのための質量ラベルと
して1つ、2つ、3つ、又は4つのNH2末端8−アミノ−3,6−ジオキサオ
クタン酸モノマー(各146Daltons)を含んでいるので、分子量によって識別
できる。4つのPNAsの混合物を、ガラス・スライドの表面で15分間放置し
てハイブリダイズさせ、その後スライドを洗浄してハイブリダイズしなかったP
NAが除去される。
【0163】 3. スライドを3−ヒドロキシピコリン酸、ピコリン酸、およびヂアンモニ
ウム・クエン酸の10:1:1混合物(Smirnov et al., Analytical Biochemis
try 238: 19 (1996))の薄い層で覆い、放置乾燥させて、レポータータグを、P
NA解読タグと一緒に、最適な時間遅延で脱着が生ずるのに適した小さい分子の
マトリックスの中に埋め込む。
【0164】 4. スライドを質量分析器に入れ、レーザー光線を組織の特定場所に導き、
約500平方ミクロンの特定部位でレーザー脱着を行ってPNA分子を放出させ
る(図1.3)。MALDI−TOF質量スペクトルを解釈して、4つのPNA
解読タグ(PNA1,PNA2,PNA3,PNA4)の各々の量を記録し、そ
れによって間接的に各タンパク質(A、B、C、D)の相対量を測定する。各ス
ポットでのレーザー脱着の時間は迅速なので(数秒のオーダー)、個々の測定を
表面の異なる場所で順次行うことができる。 実施例2:ローリングサークル増幅とMALDI−TOF検出を用いたタンパク
質検出 以下は、タンパク質を検出するために用いられる開示された方法の一つの実施
の形態を説明するものであり、この実施の形態ではレポーター信号はローリング
サークル増幅を用いて増幅され、解読タグはMALDI−TOFを用いて検出さ
れる。
【0165】 1. ローリングサークル増幅は、パラフォルムアルデヒドで固定された組織
の標準的な組織検体又は細胞検体を含むガラス・スライドの表面で、組織又は細
胞試料の表面における4つの異なるタンパク質を検出するという目的で行われる
。各々が問題の1つの特定タンパク質に対して特異的である4つの異なる抗体(
特異的結合分子:A、B、C、D)が用いられる。各抗体は、特定オリゴヌクレ
オチド(レポーター信号:Ao1,Bo2,Co3,Do4)と共有結合で結合
して、各抗体にローリングサークル増幅のプライマーの役目をする特異的なDN
Aタグが与えられる。4つの異なる増幅標的サークルが用いられ(Ao1−AT
C1,Bo2−ATC2,Co3−ATC3,Do4−ATC4)、各増幅標的
サークルは一つ以上のレポータータグ補体を含む。増幅標的サークルは、レポー
ター信号をローリングサークル複製プライマーとして用いて複製されて、少なく
とも1,000DNAレポータータグを含むタンデム配列DNAを形成する。ロ
ーリングサークル増幅が完了した後、表面は何千という結合した抗体分子を含み
、各抗体分子は自分自身の特異的なタンデム配列DNA(TS1,TS2,TS
3,TS4)と(レポーター信号を介して)結合する。組織内の4つのタンパク
質の分布が不均一である場合、表面に結合した抗体の分布ももちろん不均一にな
る。したがって、タンデム配列DNAのレポータータグTS1,TS2、TS3
,TS4の表面分布も不均一になる。
【0166】 2. この表面に4つの異なるペプチド核酸(PNA)解読タグ(PNA1,
PNA2,PNA3,PNA4)の混合物を接触させる。PNAsは同じ長さ(
10塩基)であるが、レポータータグ配列の各々と完全に相補的な4つの異なる
配列を有する。さらに、PNAsは、MALDI−TOFのための質量ラベルと
して1つ、2つ、3つ、又は4つのNH2末端8−アミノ−3,6−ジオキサオ
クタン酸モノマー(各146Daltons)を含んでいるので、分子量によって識別
できる。4つのPNAsの混合物を、ガラス・スライドの表面で15分間放置し
てハイブリダイズさせ、その後スライドを洗浄してハイブリダイズしなかったP
NAが除去される。
【0167】 3. スライドを3−ヒドロキシピコリン酸、ピコリン酸、およびヂアンモニ
ウム・クエン酸の10:1:1混合物(Smirnov et al., Analytical Biochemis
try 238: 19 (1996))の薄い層で覆い、放置乾燥させて、レポータータグを、P
NA解読タグと一緒に、最適な時間遅延で脱着が生ずるのに適した小さい分子の
マトリックスの中に埋め込む。
【0168】 4. スライドを質量分析器に入れ、レーザー光線を組織の特定場所に導き、
約500平方ミクロンの特定部位でレーザー脱着を行ってPNA分子を放出させ
る(図1.3)。MALDI−TOF質量スペクトルを解釈して、4つのPNA
解読タグ(PNA1,PNA2,PNA3,PNA4)の各々の量を記録し、そ
れによって間接的に各タンパク質(A、B、C、D)の相対量を測定する。各ス
ポットでのレーザー脱着の時間は迅速なので(数秒のオーダー)、個々の測定を
表面の異なる場所で順次行うことができる。 実施例3:分岐DNA増幅と毛細管電気泳動検出を用いたメッセンジャーRNA
検出 以下は、mRNAを検出するために用いられる開示された方法の一つの実施の
形態を説明するものであり、この実施の形態ではレポーター信号は分岐DNAを
用いて増幅され、解読タグは毛細管電気泳動を用いて検出される。
【0169】 1. 分岐DNA分析は、パラフォルムアルデヒドで固定された組織の標準的
な組織検体又は細胞検体を含むガラス・スライドの表面で、組織又は細胞試料の
表面における4つの異なるmRNAを検出するという目的で行われる。4つの異
なるmRNAプローブ(特異的結合分子;A、B、C、D)が用いられ、各々は
問題としているある特定mRNAに対して特異的である。各プローブは特定オリ
ゴヌクレオチド(レポーター信号:Ao1,Bo2,Co3,Do4)と共有結
合で結合し、各mRNAプローブに分岐DNAの結合部位となる特異的DNAタ
グが与えられる。4つの異なる分岐DNAレポーターが用いられ(Ao1−Br
1,Bo2−Br2,Co3−Br3,Do4−Br4)、各レポーターは少な
くとも1,000のDNAレポータータグのツリーを含んでいる。分岐DNA分
析が完了した後、表面は何千という結合したプローブ分子を含み、各プローブ分
子は自分自身の特異的な分岐DNAのツリーによって(レポーター信号を介して
)結合する。組織内の4つのmRNAの分布が均一でない場合、表面に結合した
プローブの分布ももちろん不均一になる。したがって、何千という分岐DNAレ
ポータータグBr1,Br2,Br3,Br4の鎖の表面分布も不均一になる(
図1.1)。
【0170】 2. この表面に、4つの異なるレポータータグ配列の各々と相補的である4
つの異なる蛍光標識されたDNAタグ(解読タグ;DNA1,DNA2,DNA
3,DNA4)の混合物を接触させる。これらの解読タグは長さが異なり(20
、21、22,及び23塩基)、各々20塩基だけがレポータータグと相補的で
ある。余分な塩基は、解読タグの質量に差をつける役目をする。蛍光DNAタグ
を、ガラス・スライドの表面で20分間放置してハイブリダイズさせ、その後ス
ライドを洗浄してハイブリダイズしなかった解読タグを除去する(図1.2、太
い線は大きいDNAsを表す)。
【0171】 3. スライドをArcturus Engineering 製レーザー解剖顕微鏡にのせ、1細
胞乃至1,000細胞を含む、問題とするいろいろな部分を顕微解剖する。
【0172】 4. レーザー解剖顕微鏡のプラスチック・キャップに付着した顕微解剖され
た細胞物質を40μlの90%ホルムアミド・ゲル・ローディング・バッファー
に溶解する。この物質を別のチューブに移し、毛細管電気泳動装置に入れ、毛細
管の先端を小さな40μlの試料に接触させて電圧をかける。
【0173】 5. 蛍光解読タグのプロフィールを記録し、いろいろなピーク強度を対応す
るタグと関連づけて、各プローブによって認識されたmRNA分析物の相対的発
現プロフィールを生成する。 実施例4:ローリングサークル増幅と毛細管電気泳動検出を用いたメッセンジャ
ーRNA検出 以下は、mRNAを検出するために用いられる開示された方法の一つの実施の
形態を説明するものであり、この実施の形態ではレポーター信号はローリングサ
ークル増幅を用いて増幅され、解読タグは毛細管電気泳動を用いて検出される。
【0174】 1. ローリングサークル増幅は、パラフォルムアルデヒドで固定された組織
の標準的な組織検体又は細胞検体を含むガラス・スライドの表面で、組織又は細
胞試料の表面における4つの異なるmRNAを検出するという目的で行われる。
4つの異なるmRNAプローブ(特異的結合分子;A、B、C、D)が用いられ
、各々は問題としているある特定mRNAに対して特異的である。各プローブは
特定オリゴヌクレオチド(レポーター信号:Ao1,Bo2,Co3,Do4)
と共有結合で結合し、各mRNAプローブにローリングサークル増幅のプライマ
ーとなる特異的DNAタグが与えられる。4つの異なる増幅標的サークルが用い
られ(Ao1−ATC1,Bo2−ATC2,Co3−ATC3,Do4−AT
C4)、各増幅標的サークル一つ以上のレポータータグ補体を含む。増幅標的サ
ークルは、レポーター信号をローリングサークル複製プライマーとして用いて複
製されて、少なくとも1,000のDNAレポータータグを含むタンデム配列D
NAを形成する。ローリングサークル増幅が完了した後、表面は何千という結合
したmRNAプローブを含み、各mRNAプローブは自分自身の特異的なタンデ
ム配列DNA(TS1,TS2,TS3,TS4)と(レポーター信号を介して
)結合する。組織内の4つのmRNAの分布が不均一である場合、表面に結合し
たmRNAプローブの分布ももちろん不均一になる。したがって、タンデム配列
DNAレポータータグTS1,TS2、TS3,TS4の表面分布も不均一にな
る。
【0175】 2. この表面に、4つの異なるレポータータグ配列の各々と相補的である4
つの異なる蛍光標識されたDNAタグ(解読タグ;DNA1,DNA2,DNA
3,DNA4)の混合物を接触させる。これらの解読タグは長さが異なり(20
、21、22,及び23塩基)、各々20塩基だけがレポータータグと相補的で
ある。余分な塩基は、解読タグの質量に差をつける役目をする。蛍光DNAタグ
を、ガラス・スライドの表面で20分間放置してハイブリダイズさせ、その後ス
ライドを洗浄してハイブリダイズしなかった解読タグを除去する(図1.2、太
い線は大きいDNAsを表す)。
【0176】 3. スライドをArcturus Engineering 製レーザー解剖顕微鏡にのせ、1細
胞乃至1,000細胞を含む、問題とするいろいろな部分を顕微解剖する。
【0177】 4. レーザー解剖顕微鏡のプラスチック・キャップに付着した顕微解剖され
た細胞物質を40μlの90%ホルムアミド・ゲル・ローディング・バッファー
に溶解する。この物質を別のチューブに移し、毛細管電気泳動装置に入れ、毛細
管の先端を小さな40μlの試料に接触させて電圧をかける。
【0178】 5. 蛍光解読タグのプロフィールを記録し、いろいろなピーク強度を対応す
るタグと関連づけて、各プローブによって認識されたmRNA分析物の相対的発
現プロフィールを生成する。 実施例5:分岐DNA増幅と毛細管電気泳動検出を用いたタンパク質の検出 以下は、タンパク質を検出するために用いられる開示された方法の一つの実施
の形態を説明するものであり、この実施の形態ではレポーター信号は分岐DNA
を用いて増幅され、解読タグは毛細管電気泳動を用いて検出される。
【0179】 1. 分岐DNA分析は、パラフォルムアルデヒドで固定された組織の標準的
な組織検体又は細胞検体を含むガラス・スライドの表面で、組織又は細胞試料の
表面における4つの異なるタンパク質を検出するという目的で行われる。4つの
異なる抗体(特異的結合分子;A、B、C、D)が用いられ、各々は問題として
いるある特定タンパク質に対して特異的である。各抗体は特定オリゴヌクレオチ
ド(レポーター信号:Ao1,Bo2,Co3,Do4)と共有結合で結合し、
各抗体に分岐DNAの結合部位となる特異的DNAタグが与えられる。4つの異
なる分岐DNAレポーターが用いられ(Ao1−Br1,Bo2−Br2,Co
3−Br3,Do4−Br4)、各レポーターは少なくとも1,000のDNA
レポータータグのツリーを含んでいる。分岐DNA分析が完了した後、表面は何
千という結合した抗体分子を含み、各抗体分子は自分自身の特異的な分岐DNA
のツリーによって(レポーター信号を介して)結合する。組織内の4つのタンパ
ク質の分布が均一でない場合、表面に結合した抗体の分布ももちろん不均一にな
る。したがって、何千という分岐DNAレポータータグBr1,Br2,Br3
,Br4の鎖の表面分布も不均一になる。
【0180】 2. この表面に、4つの異なるレポータータグ配列の各々と相補的である4
つの異なる蛍光標識されたDNAタグ(解読タグ;DNA1,DNA2,DNA
3,DNA4)の混合物を接触させる。これらの解読タグは長さが異なり(20
、21、22,及び23塩基)、各々20塩基だけがレポータータグと相補的で
ある。余分な塩基は、解読タグの質量に差をつける役目をする。蛍光DNAタグ
を、ガラス・スライドの表面で20分間放置してハイブリダイズさせ、その後ス
ライドを洗浄してハイブリダイズしなかった解読タグを除去する(図1.2、太
い線は大きいDNAsを表す)。
【0181】 3. スライドをArcturus Engineering 製レーザー解剖顕微鏡にのせ、1細
胞乃至1,000細胞を含む、問題とするいろいろな部分を顕微解剖する。
【0182】 4. レーザー解剖顕微鏡のプラスチック・キャップに付着した顕微解剖され
た細胞物質を40μlの90%ホルムアミド・ゲル・ローディング・バッファー
に溶解する。この物質を別のチューブに移し、毛細管電気泳動装置に入れ、毛細
管の先端を小さな40μlの試料に接触させて電圧をかける。
【0183】 5. 蛍光解読タグのプロフィールを記録し、いろいろなピーク強度を対応す
るタグと関連づけて、各抗体によって認識されたタンパク質分析物の相対的発現
プロフィールを生成する。 実施例6:ローリングサークル増幅と毛細管電気泳動検出を用いたタンパク質の
検出 以下は、タンパク質を検出するために用いられる開示された方法の一つの実施
の形態を説明するものであり、この実施の形態ではレポーター信号はローリング
サークル増幅を用いて増幅され、解読タグは毛細管電気泳動を用いて検出される
【0184】 1. ローリングサークル増幅は、パラフォルムアルデヒドで固定された組織
の標準的な組織検体又は細胞検体を含むガラス・スライドの表面で、組織又は細
胞試料の表面における4つの異なるタンパク質を検出するという目的で行われる
。4つの異なる抗体(特異的結合分子;A、B、C、D)が用いられ、各々は問
題としているある特定タンパク質に対して特異的である。各抗体は特定オリゴヌ
クレオチド(レポーター信号:Ao1,Bo2,Co3,Do4)と共有結合で
結合し、各抗体にローリングサークル増幅のプライマーとなる特異的DNAタグ
が与えられる。4つの異なる増幅標的サークルが用いられ(Ao1−ATC1,
Bo2−ATC2,Co3−ATC3,Do4−ATC4)、各増幅標的サーク
ル一つ以上のレポータータグ補体を含む。増幅標的サークルは、レポーター信号
をローリングサークル複製プライマーとして用いて複製されて、少なくとも1,
000のDNAレポータータグを含むタンデム配列DNAを形成する。ローリン
グサークル増幅が完了した後、表面は何千という結合した抗体分子を含み、各抗
体分子は自分自身の特異的なタンデム配列DNA(TS1,TS2,TS3,T
S4)と(レポーター信号を介して)結合する。組織内の4つのタンパク質の分
布が不均一である場合、表面に結合した抗体の分布ももちろん不均一になる。し
たがって、タンデム配列DNAレポータータグTS1,TS2、TS3,TS4
の表面分布も不均一になる。
【0185】 2. この表面に、4つの異なるレポータータグ配列の各々と相補的である4
つの異なる蛍光標識されたDNAタグ(解読タグ;DNA1,DNA2,DNA
3,DNA4)の混合物を接触させる。これらの解読タグは長さが異なり(20
、21、22,及び23塩基)、各々20塩基だけがレポータータグと相補的で
ある。余分な塩基は、解読タグの質量に差をつける役目をする。蛍光DNAタグ
を、ガラス・スライドの表面で20分間放置してハイブリダイズさせ、その後ス
ライドを洗浄してハイブリダイズしなかった解読タグを除去する(図1.2、太
い線は大きいDNAsを表す)。
【0186】 3. スライドをArcturus Engineering 製レーザー解剖顕微鏡にのせ、1細
胞乃至1,000細胞を含む、問題とするいろいろな部分を顕微解剖する。
【0187】 4. レーザー解剖顕微鏡のプラスチック・キャップに付着した顕微解剖され
た細胞物質を40μlの90%ホルムアミド・ゲル・ローディング・バッファー
に溶解する。この物質を別のチューブに移し、毛細管電気泳動装置に入れ、毛細
管の先端を小さな40μlの試料に接触させて電圧をかける。
【0188】 5. 蛍光解読タグのプロフィールを記録し、いろいろなピーク強度を対応す
るタグと関連づけて、各抗体によって認識されたタンパク質分析物の相対的発現
プロフィールを生成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 増幅用の分岐DNAを使用する、開示された方法の例を示す図式である。第1
区画は、それらと同起源のレポーター信号(それぞれA、B、C、およびD)に
結合した、異なる分岐DNA分子(Br1、Br2、Br3、およびBr4)を
示す。レポーター信号は(それらが結合してレポーター分子を形成している特異
的結合分子を介して)表面の標的分子に結合している。第2区画は、結合してい
る分岐DNA分子上の同起源レポータータグとハイブリダイズした、ペプチド核
酸解読タグ(PNA1、PNA2、PNA3、およびPNA4)を示す。第3区
画は、質量分析による分析のための解読タグのレーザー脱着/電離化を示す。
【図2】 増幅用の分岐DNAを使用する、開示された方法の例を示す図式である。第1
区画は、それらと同起源のレポーター信号に結合した、異なる分岐DNA分子(
Br1、Br2、Br3、およびBr4)を示す。レポーター信号は、それらが
カップリングしてレポーター分子を形成している特異的結合分子(抗体A、B、
CおよびD)を介して表面の標的分子(抗原a、b、c、およびd)に結合して
いる。第2区画は、結合している分岐DNA分子上の同起源レポータータグとハ
イブリダイズした、ペプチド核酸解読タグ(PNA1、PNA2、PNA3、お
よびPNA4)を示す。第3区画は、質量分析による分析のための解読タグのレ
ーザー脱着/電離化を示す。
【図3】 増幅用の分岐DNAを使用する、開示された方法の例を示す図式である。第1
区画は、それらと同起源のレポーター信号に結合した、異なる分岐DNA分子(
Br1、Br2、Br3、およびBr4)を示す。レポーター信号は、それらが
カップリングしてレポーター分子を形成している特異的結合分子(抗原a、b、
c、およびd)を介して表面の標的分子(抗体A、B、CおよびD)に結合して
いる。第2区画は、結合している分岐DNA分子上の同起源レポータータグとハ
イブリダイズした、ペプチド核酸解読タグ(PNA1、PNA2、PNA3、お
よびPNA4)を示す。第3区画は、質量分析による分析のための解読タグのレ
ーザー脱着/電離化を示す。
【図4】 増幅用の分岐DNAを使用する、開示された方法の例を示す図式である。第1
区画は、それらと同起源のレポーター信号に結合した、異なる分岐DNA分子(
Br1、Br2、Br3、およびBr4)を示す。レポーター信号('、''、'''
および'''')は、それらがカップリングしてレポーター分子を形成している特異
的結合分子を介して標的分子(抗原a)に結合している。標的分子は、表面の捕
捉標識(抗体A)との相互作用を介して表面に固定化されている。異なるレポー
ター信号が、異なる標的試料中の同一の標的分子に結合している。第2区画は、
結合している分岐DNA分子上の同起源レポータータグとハイブリダイズした、
ペプチド核酸解読タグ(PNA1、PNA2、PNA3、およびPNA4)を示
す。第3区画は、質量分析による分析のための解読タグのレーザー吸収/イオン
化を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月22日(2001.11.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 G01N 33/58 A 33/58 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ラティマー,ダリン アール. アメリカ合衆国,コネチカット 06513, イースト ヘブン,カッターズ ルックア ウト 15 Fターム(参考) 2G045 AA25 AA26 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 FB01 FB02 FB03 FB05 FB06 FB07 4B024 AA11 AA12 CA02 CA09 HA13 HA14 4B063 QA01 QA11 QA18 QQ02 QQ42 QR56 QR62 QR82 QS25 QS34 【要約の続き】 価、などがある。例えば、病理学者はこの方法を用いて 表現型状態と悪性又は前悪性細胞を含むと考えられる病 巣のタンパク質プロフィールとを結びつけることができ る。

Claims (243)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料内の多数の標的分子を検出する方法であって、該方法が
    : (a)1つ以上の標的試料と1つ以上のレポーター分子を接触させるステップ、
    ここでレポーター分子は標的試料内の標的分子と結合する; (b)レポーター分子を増幅して各レポーター分子に対して多数のレポータータ
    グを生成するステップ、ここでレポータータグは該レポーター分子と結合したま
    まとなる; (c)1つ以上の解読タグをレポータータグと結合させるステップ; (d)該解読タグを検出するステップ; を含み、検出のさい、又はその前に、解読タグはレポーター分子から解離し、
    解読タグはレポーター分子に対応しており、レポーター分子は標的分子に対応し
    ており、解読タグの検出は検出された解読タグに対応するレポーター分子の存在
    を示し、レポーター分子の存在は該レポーター分子に対応する標的分子の存在を
    示すことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 各レポーター分子が1つ以上の特異的結合性分子を含み、各
    レポーター分子の該特異的結合性分子は異なる標的分子と相互作用し、各レポー
    ター分子から生成されるレポータータグは他のレポーター分子から生成されるレ
    ポータータグと異なり、異なる解読タグが各異なるレポータータグに対応するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該レポーター分子が分岐DNAを用いて増幅されることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、各分岐DNAは
    多数のレポータータグと該レポーター信号と結合しているテールを含むことを特
    徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 レポーター分子がローリングサークル増幅を用いて増幅され
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、該レポーター信
    号が増幅標的サークルの複製を開始させ、該増幅標的サークルはレポーター信号
    と相補的な1つ以上の配列を含み、複製はタンデム配列DNAを生成し、該タン
    デム配列DNAは複数のレポータータグを含むことを特徴とする請求項5に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 レポーター分子がオリゴヌクレオチドデンドリマーを用いて
    増幅されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 解読タグが、オリゴヌクレオチド、炭水化物、ペプチド核酸
    、合成ポリアミド、抗体、リガンド、タンパク質、ハプテン、ジンクフィンガー
    、アプタマー(aptamers)、又は質量ラベルであることを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 標的分子がホーミング分子であり、ステップ(a)の前に、
    標的試料又は標的試料の源がホーミング分子に曝露され、検出された解読タグに
    対応するホーミング分子の存在が標的試料におけるホーミング分子が特異的な分
    子の存在を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 標的試料が組織試料であり、ステップ(a)の前に、該組
    織試料がホーミング分子に曝露され、検出された解読タグに対応するホーミング
    分子の存在が組織試料におけるホーミング分子が特異的な細胞又は分子の存在を
    示すことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 標的分子が腫瘍ホーミング・ペプチドであり、検出された
    解読タグに対応する腫瘍ホーミング・ペプチドの存在が組織試料におけるホーミ
    ング分子が特異的な腫瘍細胞の存在を示すことを特徴とする請求項10に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 組織試料の源である生体がホーミング分子に曝露されるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 標的試料が組織試料であり、該組織試料が切片化された後
    に該組織試料がホーミング分子に曝露されることを特徴とする請求項9に記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 標的試料が細胞であり、該細胞が他の細胞から選別された
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 細胞がある細胞マーカーの存在、不在、又は量の差に基づ
    いて選別されていることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 標的試料が生体であり、ステップ(a)の後、レポーター
    分子を含む誘導標的試料が該生体から調製されることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  17. 【請求項17】 標的試料が組織であり、ステップ(a)の後、レポーター
    分子を含む誘導標的試料が該組織から調製されることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 該誘導標的試料が該組織から調製される組織切片であるこ
    とを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 各解読タグが異なるレポータータグに対応し、各レポータ
    ータグが異なるレポーター分子に対応し、各レポーター分子が異なる標的分子、
    又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. 【請求項20】 各解読タグが単一のレポータータグに対応し、各レポータ
    ータグが単一のレポーター分子に対応し、各レポーター分子が単一の標的分子、
    又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 各解読タグが多数のレポータータグに対応し、各レポータ
    ータグが多数のレポーター分子に対応し、各レポーター分子が多数の標的分子、
    又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする請求項19に記載の方法。
  22. 【請求項22】 さらに、ステップ(b)の後に; 標的試料と1つ以上の捕獲アレーを接触させるステップを含み; 異なる標的分子が該アレーの異なる要素に結合し、解読タグが結合しているアレ
    ー要素は標的試料の中に該アレー要素に対応する標的分子の存在を示すことを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  23. 【請求項23】 該捕獲アレーが捕獲タグを含み、各アレー要素が異なる捕
    獲タグを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 該捕獲タグが、オリゴヌクレオチド、抗体、ハプテン、リ
    ガンド、又は組み合わせ、であることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 該捕獲アレーがある基質を含むことを特徴とする請求項2
    2に記載の方法。
  26. 【請求項26】 該基質がビーズ、プレート、又はスライドであることを特
    徴とする請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 少なくとも二つの解読タグが異なる蛍光、燐光、又は化学
    発光の寿命によって時間的に識別されることを特徴とする請求項1に記載の方法
  28. 【請求項28】 該解読タグが、核磁気共鳴、電子常磁性共鳴、表面増強ラ
    マン散乱、表面プラズモン共鳴、蛍光、燐光、化学ルミネッセンス、共鳴ラマン
    、マイクロ波、質量分析、又はこれらの組み合わせ、によって検出可能であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  29. 【請求項29】 該解読タグが、質量分析、電気泳動、又はクロマトグラフ
    ィーによって検出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  30. 【請求項30】 該解読タグがペプチド核酸であり、該解読タグが質量分析
    によって検出され、異なる解読タグは質量が異なることを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  31. 【請求項31】 各レポーター分子が特異的結合性分子を含み、各レポータ
    ー分子の該特異的結合性分子は異なる標的分子と相互作用し、該レポータータグ
    はオリゴヌクレオチドであり、該解読タグは該レポータータグと相補的であるペ
    プチド核酸であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 該特異的結合性分子がオリゴヌクレオチドであり、該特異
    的結合性分子が標的分子にハイブリダイズし、該特異的結合性分子の各々は標的
    分子にハイブリダイズしていないときはステム・アンド・ループを形成し、該特
    異的結合性分子が標的分子にハイブリダイズするときにはステムが破壊されるこ
    とを特徴とする請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 解読タグが、解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在
    、を決定することによって検出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  34. 【請求項34】 該解読タグはペプチド核酸であり、各解読タグが異なる質
    量を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  35. 【請求項35】 各レポータータグがオリゴヌクレオチドであり、各解読タ
    グが該レポータータグと相補的な同数のヌクレオチド塩基を有することを特徴と
    する請求項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 各解読タグが異なる数の8−アミノ−3,6−ジオキサオ
    クタン酸モノマーを含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 該解読タグがマトリックス支援レーザー脱着/電離飛行時
    間質量分析法によって検出されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  38. 【請求項38】 該解読タグが蛍光標識されたオリゴヌクレオチドであり、
    各解読タグが長さと蛍光ラベルの異なる組み合わせを有することを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  39. 【請求項39】 各レポータータグがオリゴヌクレオチドであり、各解読タ
    グが該レポータータグと相補的な同数のヌクレオチドを有することを特徴とする
    請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 同じ蛍光ラベルを有する各解読タグが異なる数のレポータ
    ータグと相補的でないヌクレオチドを有することを特徴とする請求項39に記載
    の方法。
  41. 【請求項41】 該解読タグが標的試料の顕微解剖と顕微解剖された試料の
    電気泳動によって検出されることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  42. 【請求項42】 該標的分子が1つ以上の標的試料内にあり、標的分子が同
    じ標的分子の異なる修飾状態を含み、該修飾が断片化、開裂、リン酸化、グリコ
    シル化、メチル化、アルキル化、二量化、誘導体化、脱プリン、コンフォメーシ
    ョン、又はリボシル化であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  43. 【請求項43】 該標的分子は同じタンパク質の異なるリン酸化状態を含み
    、レポーター分子の各々は異なるリン酸化状態に異なるタンパク質と相互作用し
    、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タンパク質のリ
    ン酸化状態を示すことを特徴とする請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 該標的分子は同じタンパク質の異なるグリコシル化状態を
    含み、レポーター分子の各々は異なるグリコシル化状態に異なるタンパク質と相
    互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タンパ
    ク質のグリコシル化状態を示すことを特徴とする請求項42に記載の方法。
  45. 【請求項45】 該標的分子は同じタンパク質の異なるポリ−ADPリボシ
    ル化状態を含み、レポーター分子の各々は異なるポリ−ADPリボシル化状態に
    異なるタンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的
    試料における該タンパク質のポリ−ADPリボシル化状態を示すことを特徴とす
    る請求項42に記載の方法。
  46. 【請求項46】 該標的分子は同じタンパク質の異なる断片を含み、レポー
    ター分子の各々は異なる断片と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検
    出が該標的試料における該タンパク質の断片を示すことを特徴とする請求項42
    に記載の方法。
  47. 【請求項47】 該標的分子は同じタンパク質の異なるコンフォメーション
    状態を含み、レポーター分子の各々は異なるコンフォメーション状態に異なるタ
    ンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料にお
    ける該タンパク質のコンフォメーション状態を示すことを特徴とする請求項42
    に記載の方法。
  48. 【請求項48】 該標的分子の少なくとも1つはプリオン・タンパク質であ
    り、該コンフォメーション状態があるタンパク質のプリオン・コンフォメーショ
    ンと該タンパク質の非プリオン・コンフォメーションを含むことを特徴とする請
    求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパターン
    が該標的分子のカタログを構成することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  50. 【請求項50】 該標的分子が二つ以上の標的試料にあり、各標的試料に結
    合した解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパターンが該標的試料に
    おける該標的分子のカタログを構成し、 該方法はさらに1つ以上のカタログを1つ以上の他のカタログと比較するステ
    ップを含むことを特徴とする請求項47に記載の方法。
  51. 【請求項51】 該標的分子、レポーター分子、又は解読タグがあるアレー
    にあり、各標的分子、レポーター分子、又は解読タグが該アレーの異なる場所で
    固定され、解読タグの検出が該アレーにおける解読タグの存在、量、存在及び量
    、又は不在、を検出することによって行われることを特徴とする請求項1に記載
    の方法。
  52. 【請求項52】 該アレーにおける解読タグの場所、量、又は場所及び量、
    が該アレーにおける解読タグのパターンを構成し、 該方法はさらに、該アレーにおける解読タグのパターンを1つ以上の異なる標
    的分子を用いて別の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較
    するステップを含むことを特徴とする請求項51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 さらに: 該アレーにおける解読タグのパターンを複数の異なる1つ以上の標的分子を用
    いる複数の別々の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較す
    るステップを含むことを特徴とする請求項52に記載の方法。
  54. 【請求項54】 該標的分子が細胞に結合しており、該レポーター分子が該
    標的分子に結合しており、各レポーター分子が選別タグを備え、該細胞は該選別
    タグに基づいて選別されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  55. 【請求項55】 該標的分子が細胞上の細胞表面タンパク質であり、レポー
    ター分子が細胞上のタンパク質と結合していることを特徴とする請求項54に記
    載の方法。
  56. 【請求項56】 該解読タグが高圧液体クロマトグラフィーによって分離さ
    れ検出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  57. 【請求項57】 各レポーター分子が特異的結合性分子を含み、該特異的結
    合性分子が抗体、リガンド、結合タンパク質、受容体タンパク質、合成ポリアミ
    ド、ハプテン、アプタマー、炭水化物、又はオリゴヌクレオチド、であることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  58. 【請求項58】 該結合タンパク質が、1つ以上のジンクフィンガー・モチ
    ーフ、ロイシンジッパー・モチーフ、ヘリックス・ターン・ヘリックス・モチー
    フ、又はその組み合わせ、を含むDNA結合タンパク質であることを特徴とする
    請求項57に記載の方法。
  59. 【請求項59】 該標的試料が固定化、定着、又は表面に付着されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の方法。
  60. 【請求項60】 決定される該標的分子の場所が該表面上の該標的分子の場
    所であることを特徴とする請求項59に記載の方法。
  61. 【請求項61】 試料内の多数の標的分子を検出する方法であって、該方法
    が: (a)4つ以上の標的試料と1つ以上のレポーター分子を接触させるステップ、
    ここで各標的試料は異なるレポーター分子の組と接触させられ、各レポーター分
    子の組におけるレポーター分子は他のレポーター分子の組におけるレポーター分
    子と異なっており、レポーター分子は標的試料の中の標的分子と結合する; (b)4つ以上の標的試料を混合するステップ; (c)1つ以上の解読タグをレポーター分子と結合させるステップ、ここで異な
    る解読タグは各異なるレポーター分子に各解読タグがただ1つの標的試料と対応
    するように対応している; (d)解読タグを検出するステップ; を含み、検出のさい、又はその前に、解読タグはレポーター分子から解離し、
    解読タグの検出は検出された解読タグに対応する標的分子の存在を示し、異なる
    標的試料に対応する解読タグの検出は対応する標的試料における同じ標的分子の
    存在を示すことを特徴とする方法。
  62. 【請求項62】 さらに、ステップ(c)の前に; レポーター分子を増幅して各レポーター分子に対して多数のレポータータグを
    生成するステップ;を含み、レポータータグはレポーター分子と結合したままで
    あり、各レポーター分子から生成されたレポータータグは他のレポーター分子か
    ら生成されたレポータータグと異なっており、解読タグは解読タグをレポーター
    タグと結合することによってレポーター分子に結合することを特徴とする請求項
    61に記載の方法。
  63. 【請求項63】 該レポーター分子が分岐DNAを用いて増幅されることを
    特徴とする請求項62に記載の方法。
  64. 【請求項64】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、各分岐DNA
    が多数のレポータータグと該レポーター信号と結合するテールとを含むことを特
    徴とする請求項63に記載の方法。
  65. 【請求項65】 該レポーター分子がローリングサークル増幅を用いて増幅
    されることを特徴とする請求項62に記載の方法。
  66. 【請求項66】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、該レポーター
    信号が増幅標的サークルのローリングサークル複製を開始させ、該増幅標的サー
    クルは該レポーター信号と相補的な1つ以上の配列を含み、複製によってタンデ
    ム配列DNAが生成され、該タンデム配列DNAは複数のレポータータグを含む
    ことを特徴とする請求項65に記載の方法。
  67. 【請求項67】 該レポーター分子がオリゴヌクレオチドデンドリマーを用
    いて増幅されることを特徴とする請求項62に記載の方法。
  68. 【請求項68】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、同じレポータ
    ー分子の組のレポーター分子は同じレポーター信号を有し、レポーター分子の増
    幅は該レポーター信号を増幅することによって遂行されることを特徴とする請求
    項62に記載の方法。
  69. 【請求項69】 複数の解読タグが各標的試料に対応していることを特徴と
    する請求項61に記載の方法。
  70. 【請求項70】 該レポーター分子が、該レポーター分子を共有結合で該標
    的分子と結合させることによって標的分子に結合することを特徴とする請求項6
    1に記載の方法。
  71. 【請求項71】 該レポーター分子は、標的分子の合成の際に該レポーター
    分子が取り込まれることによって該標的分子に結合することを特徴とする請求項
    70に記載の方法。
  72. 【請求項72】 各レポーター分子がプライマー部分とレポーター信号とを
    含み、該プライマー部分が標的分子の合成を開始させ、解読タグとレポーター信
    号とを結合させることによって解読タグがレポーター分子と結合することを特徴
    とする請求項71に記載の方法。
  73. 【請求項73】 該レポーター信号がオリゴヌクレオチドであり、解読タグ
    は該レポーター信号と相補的であるペプチド核酸であることを特徴とする請求項
    72に記載の方法。
  74. 【請求項74】 該レポーター分子は、該レポーター分子の反応基を標的分
    子と反応させることによって標的分子と共有結合で結合されることを特徴とする
    請求項70に記載の方法。
  75. 【請求項75】 解読タグが、オリゴヌクレオチド、炭水化物、ペプチド核
    酸、合成ポリアミド、抗体、リガンド、タンパク質、ハプテン、ジンクフィンガ
    ー、アプタマー、又は質量ラベルであることを特徴とする請求項61に記載の方
    法。
  76. 【請求項76】 標的分子がホーミング分子であり、ステップ(a)の前に
    、標的試料又は標的試料の源が該ホーミング分子に曝露され、検出された解読タ
    グに対応するホーミング分子の存在が標的試料内の該ホーミング分子が特異的な
    分子の存在を示すことを特徴とする請求項61に記載の方法。
  77. 【請求項77】 該標的試料が組織試料であり、ステップ(a)の前に、組
    織試料の源が該ホーミング分子に曝露され、検出された解読タグに対応するホー
    ミング分子の存在が該組織試料内の該ホーミング分子が特異的な細胞又は分子の
    存在を示すことを特徴とする請求項76に記載の方法。
  78. 【請求項78】 標的分子が腫瘍ホーミング・ペプチドであり、検出された
    解読タグに対応する腫瘍ホーミング・ペプチドの存在が該組織試料における腫瘍
    細胞の存在を示すことを特徴とする請求項77に記載の方法。
  79. 【請求項79】 組織試料の源である生体がホーミング分子に曝露されるこ
    とを特徴とする請求項77に記載の方法。
  80. 【請求項80】 該標的試料が細胞であり、該細胞が他の細胞から選別され
    たものであることを特徴とする請求項61に記載の方法。
  81. 【請求項81】 該細胞がある細胞マーカーの存在、不在、又は量の差に基
    づいて選別されることを特徴とする請求項80に記載の方法。
  82. 【請求項82】 標的試料が生体であり、ステップ(a)の後、レポーター
    分子を含む誘導標的試料が該生体から調製されることを特徴とする請求項61に
    記載の方法。
  83. 【請求項83】 標的試料が組織であり、ステップ(a)の後、レポーター
    分子を含む誘導標的試料が該組織から調製されることを特徴とする請求項61に
    記載の方法。
  84. 【請求項84】 各解読タグが異なるレポーター分子に対応し、各レポータ
    ー分子は異なる標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする請
    求項61に記載の方法。
  85. 【請求項85】 各解読タグがある単一のレポーター分子に対応し、各レポ
    ーター分子はある単一の標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴
    とする請求項84に記載の方法。
  86. 【請求項86】 各解読タグが多数のレポーター分子に対応し、各レポータ
    ー分子は多数の標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする請
    求項84に記載の方法。
  87. 【請求項87】 さらに、ステップ(b)の後に: 混合された標的試料と捕獲アレーとを接触させるステップ; を含み、異なる標的分子がアレーの異なる要素と結合し、解読タグが結合して
    いるアレー要素が該標的試料における該アレー要素に対応する標的分子の存在を
    示すことを特徴とする請求項61に記載の方法。
  88. 【請求項88】 該捕獲アレーが捕獲タグを備え、各アレー要素が異なる捕
    獲タグを含むことを特徴とする請求項87に記載の方法。
  89. 【請求項89】 該捕獲タグがオリゴヌクレオチド、抗体、ハプテン、リガ
    ンド、又はある組み合わせ、であることを特徴とする請求項87に記載の方法。
  90. 【請求項90】 該捕獲アレーが基体を含むことを特徴とする請求項87に
    記載の方法。
  91. 【請求項91】 該基質がビーズ、プレート、又はスライドを含むことを特
    徴とする請求項90に記載の方法。
  92. 【請求項92】 少なくとも二つの解読タグが異なる蛍光、燐光、又は化学
    ルミネッセンス発光の寿命によって時間的に識別されることを特徴とする請求項
    61に記載の方法。
  93. 【請求項93】 該解読タグが、核磁気共鳴、電子常磁性共鳴、表面増強ラ
    マン散乱、表面プラズモン共鳴、蛍光、燐光、化学ルミネッセンス、共鳴ラマン
    、マイクロ波、質量分析、又はある組み合わせ、によって検出可能であることを
    特徴とする請求項61に記載の方法。
  94. 【請求項94】 該解読タグが、質量分析、電気泳動、又はクロマトグラフ
    ィーによって検出されることを特徴とする請求項61に記載の方法。
  95. 【請求項95】 該解読タグがペプチド核酸であり、該解読タグが質量分析
    によって検出され、異なる解読タグは質量が異なることを特徴とする請求項61
    に記載の方法。
  96. 【請求項96】 各レポーター分子がレポーター信号および特異的結合性分
    子を含み、各レポーター分子の該特異的結合性分子は異なる標的分子と相互作用
    し、該レポーター信号はオリゴヌクレオチドであり、該解読タグは該レポーター
    信号と相補的であるペプチド核酸であることを特徴とする請求項61に記載の方
    法。
  97. 【請求項97】 該解読タグが、該解読タグの存在、量、存在及び量、又は
    不在、を決定することによって検出されることを特徴とする請求項61に記載の
    方法。
  98. 【請求項98】 該解読タグはペプチド核酸であり、各解読タグが異なる質
    量を有することを特徴とする請求項61に記載の方法。
  99. 【請求項99】 各レポーター分子があるレポーター信号を含み、各レポー
    ター信号がオリゴヌクレオチドであり、各解読タグが該レポーター信号と相補的
    な同数のヌクレオチド塩基を有することを特徴とする請求項98に記載の方法。
  100. 【請求項100】 各解読タグが異なる数の8−アミノ−3,6−ジオキサ
    オクタン酸モノマーを含むことを特徴とする請求項99に記載の方法。
  101. 【請求項101】 該解読タグがマトリックス支援レーザー脱着/電離飛行
    時間質量分析法によって検出されることを特徴とする請求項98に記載の方法。
  102. 【請求項102】 該解読タグが蛍光標識されたオリゴヌクレオチドであり
    、各解読タグが長さと蛍光ラベルの異なる組み合わせを有することを特徴とする
    請求項61に記載の方法。
  103. 【請求項103】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、各レポータ
    ー信号がオリゴヌクレオチドであり、各解読タグが同数の該レポーター信号と相
    補的なヌクレオチドを有することを特徴とする請求項102に記載の方法。
  104. 【請求項104】 同じ蛍光ラベルを有する各解読タグが異なる数のレポー
    タータグと相補的でないヌクレオチドを有することを特徴とする請求項103に
    記載の方法。
  105. 【請求項105】 該解読タグが標的試料の顕微解剖と顕微解剖された試料
    の電気泳動によって検出されることを特徴とする請求項102に記載の方法。
  106. 【請求項106】 該解読タグがジンクフィンガーであることを特徴とする
    請求項61に記載の方法。
  107. 【請求項107】 該標的分子が1つ以上の標的試料内にあり、標的分子が
    同じ標的分子の異なる修飾状態を含み、該修飾が断片化、開裂、リン酸化、グリ
    コシル化、メチル化、アルキル化、二量化、誘導体化、脱プリン、コンフォメー
    ション、又はリボシル化であることを特徴とする請求項61に記載の方法。
  108. 【請求項108】 該標的分子は同じタンパク質の異なるリン酸化状態を含
    み、レポーター分子の各々は異なるリン酸化状態に異なるタンパク質と相互作用
    し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タンパク質の
    リン酸化状態を示すことを特徴とする請求項107に記載の方法。
  109. 【請求項109】 該標的分子は同じタンパク質の異なるグリコシル化状態
    を含み、レポーター分子の各々は異なるグリコシル化状態に異なるタンパク質と
    相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タン
    パク質のグリコシル化状態を示すことを特徴とする請求項107に記載の方法。
  110. 【請求項110】 該標的分子は同じタンパク質の異なるポリ−ADPリボ
    シル化状態を含み、レポーター分子の各々は異なるポリ−ADPリボシル化状態
    に異なるタンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標
    的試料における該タンパク質のポリ−ADPリボシル化状態を示すことを特徴と
    する請求項107に記載の方法。
  111. 【請求項111】 該標的分子は同じタンパク質の異なる断片を含み、レポ
    ーター分子の各々は異なる断片と相互作用し、該標的試料における該標的分子の
    検出が該標的試料における該タンパク質の断片を示すことを特徴とする請求項1
    07に記載の方法。
  112. 【請求項112】 該標的分子は同じタンパク質の異なるコンフォメーショ
    ン状態を含み、レポーター分子の各々は異なるコンフォメーション状態に異なる
    タンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料に
    おける該タンパク質のコンフォメーション状態を示すことを特徴とする請求項1
    07に記載の方法。
  113. 【請求項113】 該標的分子の少なくとも1つはプリオン・タンパク質で
    あり、該コンフォメーション状態はあるタンパク質のプリオン・コンフォメーシ
    ョンと該タンパク質の非プリオン・コンフォメーションとを含むことを特徴とす
    る請求項112に記載の方法。
  114. 【請求項114】 解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパター
    ンが該標的分子のカタログを構成することを特徴とする請求項61に記載の方法
  115. 【請求項115】 該標的分子が二つ以上の標的試料にあり、各標的試料に
    結合した解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパターンが該標的試料
    における該標的分子のカタログを構成し、 該方法はさらに1つ以上のカタログを1つ以上の他のカタログと比較するステ
    ップを含むことを特徴とする請求項114に記載の方法。
  116. 【請求項116】 該標的分子、レポーター分子、又は解読タグがあるアレ
    ーにあり、各標的分子、レポーター分子、又は解読タグが該アレーの異なる場所
    で固定され、解読タグの検出が該アレーにおける解読タグの存在、量、存在及び
    量、又は不在、を検出することによって遂行されることを特徴とする請求項61
    に記載の方法。
  117. 【請求項117】 該アレーにおける解読タグの場所、量、又は場所及び量
    、が該アレーにおける解読タグのパターンを構成し、 該方法はさらに、該アレーにおける解読タグのパターンを1つ以上の異なる標
    的分子を用いて別の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較
    するステップを含むことを特徴とする請求項116に記載の方法。
  118. 【請求項118】 さらに: 該アレーにおける解読タグのパターンを複数の異なる1つ以上の標的分子を用
    いる複数の別々の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較す
    るステップを含むことを特徴とする請求項117に記載の方法。
  119. 【請求項119】 該標的分子が細胞に結合しており、該レポーター分子が
    該標的分子に結合しており、各レポーター分子が選別タグを備え、該細胞は該選
    別タグに基づいて選別されることを特徴とする請求項61に記載の方法。
  120. 【請求項120】 該標的分子が細胞上の細胞表面タンパク質であり、レポ
    ーター分子が細胞上のタンパク質と結合していることを特徴とする請求項119
    に記載の方法。
  121. 【請求項121】 該解読タグが高圧液体クロマトグラフィーによって分離
    され検出されることを特徴とする請求項61に記載の方法。
  122. 【請求項122】 各レポーター分子が特異的結合性分子を含み、該特異的
    結合性分子が抗体、リガンド、結合タンパク質、レセプタ・タンパク質、合成ポ
    リアミド、ハプテン、アプタマー、炭水化物、又はオリゴヌクレオチド、である
    ことを特徴とする請求項61に記載の方法。
  123. 【請求項123】 該結合タンパク質が、1つ以上のジンクフィンガーモチ
    ーフ、ロイシンジッパー・モチーフ、ヘリックス・ターン・ヘリックス・モチー
    フ、又はある組み合わせ、を含むDNA結合タンパク質であることを特徴とする
    請求項122に記載の方法。
  124. 【請求項124】 該標的試料が固定化、定着、又は表面に付着されている
    ことを特徴とする請求項61に記載の方法。
  125. 【請求項125】 決定される該標的分子の場所が該表面上の該標的分子の
    場所であることを特徴とする請求項124に記載の方法。
  126. 【請求項126】 試料内の多数の標的分子を検出する方法であって、該方
    法が: (a)1つ以上の標的試料と1つ以上のレポーター分子とを接触させるステッ
    プ、ここでレポーター分子は標的試料における標的分子と結合する; (b)1つ以上の解読タグをレポーター分子と結合させるステップ、ここで異
    なる解読タグは各異なるレポーター分子に対応し、解読タグはレポーター分子と
    共有結合されない; (c)解読タグを検出するステップ; を含み、検出のさい、又はその前に、解読タグはレポーター分子から解離し、
    解読タグはレポーター分子に対応し、レポーター分子は標的分子に対応し、解読
    タグの検出は検出された解読タグに対応する標的分子の存在を示し、レポーター
    分子の存在は該レポーター分子に対応する標的分子の存在を示すことを特徴とす
    る方法。
  127. 【請求項127】 各レポーター分子が一つ以上の特異的結合性分子を含み
    、各レポーター分子の該特異的結合性分子は異なる標的分子と相互作用すること
    を特徴とする請求項126に記載の方法。
  128. 【請求項128】 さらに、ステップ(b)の前に; レポーター分子を増幅して各レポーター分子に対して多数のレポータータグを
    生成するステップ;を含み、該レポータータグはレポーター分子と結合したまま
    であり、各レポーター分子から生成されたレポータータグは他のレポーター分子
    から生成されたレポータータグと異なっており、解読タグは解読タグをレポータ
    ータグと結合することによってレポーター分子に結合させることを特徴とする請
    求項126に記載の方法。
  129. 【請求項129】 該レポーター分子が分岐DNAを用いて増幅されること
    を特徴とする請求項128に記載の方法。
  130. 【請求項130】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、各分岐DN
    Aが多数のレポータータグと該レポーター信号と結合するテールとを含むことを
    特徴とする請求項129に記載の方法。
  131. 【請求項131】 該レポーター分子がローリングサークル増幅を用いて増
    幅されることを特徴とする請求項128に記載の方法。
  132. 【請求項132】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、該レポータ
    ー信号が増幅標的サークルのローリングサークル複製を開始させ、該増幅標的サ
    ークルは該レポーター信号と相補的な1つ以上の配列を含み、複製によってタン
    デム配列DNAが生成され、該タンデム配列DNAは複数のレポータータグを含
    むことを特徴とする請求項131に記載の方法。
  133. 【請求項133】 該レポーター分子がオリゴヌクレオチドデンドリマーを
    用いて増幅されることを特徴とする請求項128に記載の方法。
  134. 【請求項134】 該解読タグが、オリゴヌクレオチド、炭水化物、ペプチ
    ド核酸、合成ポリアミド、抗体、リガンド、タンパク質、ハプテン、ジンクフィ
    ンガー、アプタマー、又は質量ラベルであることを特徴とする請求項126に記
    載の方法。
  135. 【請求項135】 標的分子がホーミング分子であり、ステップ(a)の前
    に、標的試料又は標的試料の源が該ホーミング分子に曝露され、検出された解読
    タグに対応するホーミング分子の存在が標的試料内の該ホーミング分子が特異的
    な分子の存在を示すことを特徴とする請求項126に記載の方法。
  136. 【請求項136】 該標的試料が組織試料であり、ステップ(a)の前に、
    組織試料の源が該ホーミング分子に曝露され、検出された解読タグに対応するホ
    ーミング分子の存在が該組織試料内の該ホーミング分子が特異的な細胞又は分子
    の存在を示すことを特徴とする請求項135に記載の方法。
  137. 【請求項137】 標的分子が腫瘍ホーミング・ペプチドであり、検出され
    た解読タグに対応する腫瘍ホーミング・ペプチドの存在が該組織試料における腫
    瘍細胞の存在を示すことを特徴とする請求項136に記載の方法。
  138. 【請求項138】 組織試料の源である生体がホーミング分子に曝露される
    ことを特徴とする請求項136に記載の方法。
  139. 【請求項139】 該標的試料が組織試料であり、該組織試料が切片化され
    た後に該組織試料がホーミング分子に曝露されることを特徴とする請求項135
    に記載の方法。
  140. 【請求項140】 該標的試料が細胞であり、該細胞が他の細胞から選別さ
    れたものであることを特徴とする請求項126に記載の方法。
  141. 【請求項141】 該細胞がある細胞マーカーの存在、不在、又は量の差に
    基づいて選別されることを特徴とする請求項140に記載の方法。
  142. 【請求項142】 標的試料が生体であり、ステップ(a)の後、レポータ
    ー分子を含む誘導標的試料が該生体から調製されることを特徴とする請求項12
    6に記載の方法。
  143. 【請求項143】 標的試料が組織であり、ステップ(a)の後、レポータ
    ー分子を含む誘導標的試料が該組織から調製されることを特徴とする請求項12
    6に記載の方法。
  144. 【請求項144】 該誘導標的試料が該組織から調製される組織切片である
    ことを特徴とする請求項143に記載の方法。
  145. 【請求項145】 各解読タグが異なるレポーター分子に対応し、各レポー
    ター分子が異なる標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする
    請求項126に記載の方法。
  146. 【請求項146】 各解読タグが単一のレポーター分子に対応し、各レポー
    ター分子が単一の標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする
    請求項145に記載の方法。
  147. 【請求項147】 各解読タグが多数のレポーター分子に対応し、各レポー
    ター分子が多数の標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする
    請求項145に記載の方法。
  148. 【請求項148】 さらに、ステップ(b)の後に: 混合された標的試料と1つ以上の捕獲アレーとを接触させるステップ; を含み、異なる標的分子がアレーの異なる要素と結合し、解読タグが結合して
    いるアレー要素が該アレー要素に対応する標的分子の該標的試料における存在を
    示すことを特徴とする請求項126に記載の方法。
  149. 【請求項149】 該捕獲アレーが捕獲タグを備え、各アレー要素が異なる
    捕獲タグを含むことを特徴とする請求項148に記載の方法。
  150. 【請求項150】 該捕獲タグがオリゴヌクレオチド、抗体、ハプテン、リ
    ガンド、又はある組み合わせ、であることを特徴とする請求項148に記載の方
    法。
  151. 【請求項151】 該捕獲アレーが基体を含むことを特徴とする請求項14
    8に記載の方法。
  152. 【請求項152】 該基体がビーズ、プレート、又はスライドを含むことを
    特徴とする請求項151に記載の方法。
  153. 【請求項153】 少なくとも二つの解読タグが異なる蛍光、燐光、又は化
    学ルミネッセンス発光の寿命によって時間的に識別されることを特徴とする請求
    項126に記載の方法。
  154. 【請求項154】 該解読タグが、核磁気共鳴、電子常磁性共鳴、表面増強
    ラマン散乱、表面プラズモン共鳴、蛍光、燐光、化学ルミネッセンス、共鳴ラマ
    ン、マイクロ波、質量分析、又はある組み合わせ、によって検出可能であること
    を特徴とする請求項126に記載の方法。
  155. 【請求項155】 該解読タグが、質量分析、電気泳動、又はクロマトグラ
    フィーによって検出されることを特徴とする請求項126に記載の方法。
  156. 【請求項156】 該解読タグがペプチド核酸であり、該解読タグが質量分
    析によって検出され、異なる解読タグは質量が異なることを特徴とする請求項1
    26に記載の方法。
  157. 【請求項157】 各レポーター分子がレポーター信号および特異的結合性
    分子を含み、各レポーター分子の該特異的結合性分子は異なる標的分子と相互作
    用し、該レポーター信号はオリゴヌクレオチドであり、該解読タグは該レポータ
    ー信号と相補的であるペプチド核酸であることを特徴とする請求項156に記載
    の方法。
  158. 【請求項158】 該特異的結合性分子がオリゴヌクレオチドであり、該特
    異的結合性分子が標的分子にハイブリダイズし、該特異的結合性分子の各々は標
    的分子にハイブリダイズしていないときはステム・アンド・ループを形成し、該
    特異的結合性分子が標的分子にハイブリダイズするときにはステムが破壊される
    ことを特徴とする請求項157に記載の方法。
  159. 【請求項159】 解読タグが、解読タグの存在、量、存在及び量、又は不
    在、を決定することによって検出されることを特徴とする請求項126に記載の
    方法。
  160. 【請求項160】 該解読タグはペプチド核酸であり、各解読タグが異なる
    質量を有することを特徴とする請求項126に記載の方法。
  161. 【請求項161】 各レポーター分子があるレポーター信号を含み、各レポ
    ーター信号がオリゴヌクレオチドであり、各解読タグが該レポーター信号と相補
    的な同数のヌクレオチド塩基を有することを特徴とする請求項160に記載の方
    法。
  162. 【請求項162】 各解読タグが異なる数の8−アミノ−3,6−ジオキサ
    オクタン酸モノマーを含むことを特徴とする請求項161に記載の方法。
  163. 【請求項163】 該解読タグがマトリックス支援レーザー脱着/電離飛行
    時間質量分析法によって検出されることを特徴とする請求項160に記載の方法
  164. 【請求項164】 該解読タグが蛍光標識されたオリゴヌクレオチドであり
    、各解読タグが長さと蛍光ラベルの異なる組み合わせを有することを特徴とする
    請求項126に記載の方法。
  165. 【請求項165】 各レポーター分子がレポーター信号を含み、各レポータ
    ー信号がオリゴヌクレオチドであり、各解読タグが同数の該レポーター信号と相
    補的なヌクレオチドを有することを特徴とする請求項164に記載の方法。
  166. 【請求項166】 同じ蛍光ラベルを有する各解読タグが異なる数のレポー
    タータグと相補的でないヌクレオチドを有することを特徴とする請求項165に
    記載の方法。
  167. 【請求項167】 該解読タグが標的試料の顕微解剖と顕微解剖された試料
    の電気泳動によって検出されることを特徴とする請求項164に記載の方法。
  168. 【請求項168】 該解読タグがジンクフィンガーであることを特徴とする
    請求項126に記載の方法。
  169. 【請求項169】 該標的分子が1つ以上の標的試料内にあり、標的分子が
    同じ標的分子の異なる修飾状態を含み、該修飾が断片化、開裂、リン酸化、グリ
    コシル化、メチル化、アルキル化、二量化、誘導体化、脱プリン、コンフォメー
    ション、又はリボシル化であることを特徴とする請求項126に記載の方法。
  170. 【請求項170】 該標的分子は同じタンパク質の異なるリン酸化状態を含
    み、レポーター分子の各々は異なるリン酸化状態に異なるタンパク質と相互作用
    し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タンパク質の
    リン酸化状態を示すことを特徴とする請求項169に記載の方法。
  171. 【請求項171】 該標的分子は同じタンパク質の異なるグリコシル化状態
    を含み、レポーター分子の各々は異なるグリコシル化状態に異なるタンパク質と
    相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タン
    パク質のグリコシル化状態を示すことを特徴とする請求項169に記載の方法。
  172. 【請求項172】 該標的分子は同じタンパク質の異なるポリ−ADPリボ
    シル化状態を含み、レポーター分子の各々は異なるポリ−ADPリボシル化状態
    に異なるタンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標
    的試料における該タンパク質のポリ−ADPリボシル化状態を示すことを特徴と
    する請求項169に記載の方法。
  173. 【請求項173】 該標的分子は同じタンパク質の異なる断片を含み、レポ
    ーター分子の各々は異なる断片と相互作用し、該標的試料における該標的分子の
    検出が該標的試料における該タンパク質の断片を示すことを特徴とする請求項1
    69に記載の方法。
  174. 【請求項174】 該標的分子は同じタンパク質の異なるコンフォメーショ
    ン状態を含み、レポーター分子の各々は異なるコンフォメーション状態に異なる
    タンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料に
    おける該タンパク質のコンフォメーション状態を示すことを特徴とする請求項1
    69に記載の方法。
  175. 【請求項175】 該標的分子の少なくとも1つはプリオン・タンパク質で
    あり、該コンフォメーション状態はあるタンパク質のプリオン・コンフォメーシ
    ョンと該タンパク質の非プリオン・コンフォメーションとを含むことを特徴とす
    る請求項174に記載の方法。
  176. 【請求項176】 解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパター
    ンが該標的分子のカタログを構成することを特徴とする請求項126に記載の方
    法。
  177. 【請求項177】 該標的分子が二つ以上の標的試料にあり、各標的試料に
    結合した解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパターンが該標的試料
    における該標的分子のカタログを構成し、 該方法はさらに1つ以上のカタログを1つ以上の他のカタログと比較するステ
    ップを含むことを特徴とする請求項176に記載の方法。
  178. 【請求項178】 該標的分子、レポーター分子、又は解読タグがあるアレ
    ーにあり、各標的分子、レポーター分子、又は解読タグが該アレーの異なる場所
    で固定され、解読タグの検出が該アレーにおける解読タグの存在、量、存在及び
    量、又は不在、を検出することによって遂行されることを特徴とする請求項12
    6に記載の方法。
  179. 【請求項179】 該アレーにおける解読タグの場所、量、又は場所及び量
    、が該アレーにおける解読タグのパターンを構成し、 該方法はさらに、該アレーにおける解読タグのパターンを1つ以上の異なる標
    的分子を用いて別の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較
    するステップを含むことを特徴とする請求項178に記載の方法。
  180. 【請求項180】 さらに: 該アレーにおける解読タグのパターンを複数の異なる1つ以上の標的分子を用
    いる複数の別々の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較す
    るステップを含むことを特徴とする請求項179に記載の方法。
  181. 【請求項181】 該標的分子が細胞に結合しており、該レポーター分子が
    該標的分子に結合しており、各レポーター分子が選別タグを備え、該細胞は該選
    別タグに基づいて選別されることを特徴とする請求項126に記載の方法。
  182. 【請求項182】 該標的分子が細胞上の細胞表面タンパク質であり、レポ
    ーター分子が細胞上のタンパク質と結合していることを特徴とする請求項181
    に記載の方法。
  183. 【請求項183】 該解読タグが高圧液体クロマトグラフィーによって分離
    され検出されることを特徴とする請求項126に記載の方法。
  184. 【請求項184】 各レポーター分子が特異的結合性分子を含み、該特異的
    結合性分子が抗体、リガンド、結合タンパク質、レセプタ・タンパク質、合成ポ
    リアミド、ハプテン、アプタマー、炭水化物、又はオリゴヌクレオチド、である
    ことを特徴とする請求項126に記載の方法。
  185. 【請求項185】 該結合タンパク質が、1つ以上のジンクフィンガーモチ
    ーフ、ロイシンジッパー・モチーフ、ヘリックス・ターン・ヘリックス・モチー
    フ、又はある組み合わせ、を含むDNA結合タンパク質であることを特徴とする
    請求項184に記載の方法。
  186. 【請求項186】 該標的試料が固定化、定着、又は表面に付着されている
    ことを特徴とする請求項126に記載の方法。
  187. 【請求項187】 決定される該標的分子の場所が該表面上の該標的分子の
    場所であることを特徴とする請求項186に記載の方法。
  188. 【請求項188】 試料内の多数の標的分子を検出する方法であって、該方
    法が: (a)1つ以上の標的試料と1つ以上のレポーター担体とを接触させるステッ
    プ、ここでレポーター担体は1つ以上の特異的結合性分子、担体、及び該担体に
    結合した複数の解読タグを含む; (b)解読タグを検出するステップ; を含み、解読タグはレポーター担体に対応し、レポーター担体は標的分子に対応
    し、解読タグを検出することは検出された該解読タグに対応するレポーター担体
    の存在を示し、レポーター担体の存在は該レポーター担体に対応する標的分子の
    存在を示すことを特徴とする方法。
  189. 【請求項189】 該担体がリポゾームであることを特徴とする請求項18
    8に記載の方法。
  190. 【請求項190】 各レポーター担体が少なくとも1,000の解読タグを
    含むことを特徴とする請求項188に記載の方法。
  191. 【請求項191】 該解読タグが、質量分析、電気泳動、又はクロマトグラ
    フィーによって検出されることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  192. 【請求項192】 該担体がウイルス粒子であり、該解読タグがセレン置換
    メチオニンを含むウイルス・タンパク質であり、該解読タグが質量分析によって
    検出され、異なる解読タグがセレンによる質量差によって識別されることを特徴
    とする請求項188に記載の方法。
  193. 【請求項193】 各レポーター担体の特異的結合性分子が異なる標的分子
    と相互作用し、異なる解読タグが各異なるレポーター担体に対応することを特徴
    とする請求項188に記載の方法。
  194. 【請求項194】 解読タグが、検出のさい、又はその前に、レポーター担
    体から解離することを特徴とする請求項188に記載の方法。
  195. 【請求項195】 標的分子がホーミング分子であり、ステップ(a)の前
    に、標的試料又は標的試料の源が該ホーミング分子に曝露され、検出された解読
    タグに対応するホーミング分子の存在が標的試料内の該ホーミング分子が特異的
    な分子の存在を示すことを特徴とする請求項188に記載の方法。
  196. 【請求項196】 該標的試料が組織試料であり、ステップ(a)の前に、
    組織試料の源が該ホーミング分子に曝露され、検出された解読タグに対応するホ
    ーミング分子の存在が該組織試料内の該ホーミング分子が特異的な細胞又は分子
    の存在を示すことを特徴とする請求項195に記載の方法。
  197. 【請求項197】 標的分子が腫瘍ホーミング・ペプチドであり、検出され
    た解読タグに対応する腫瘍ホーミング・ペプチドの存在が該組織試料における腫
    瘍細胞の存在を示すことを特徴とする請求項196に記載の方法。
  198. 【請求項198】 組織試料の源である生体がホーミング分子に曝露される
    ことを特徴とする請求項196に記載の方法。
  199. 【請求項199】 該標的試料が組織試料であり、該組織試料が切片化され
    た後に該組織試料がホーミング分子に曝露されることを特徴とする請求項195
    に記載の方法。
  200. 【請求項200】 該標的試料が細胞であり、該細胞が他の細胞から選別さ
    れたものであることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  201. 【請求項201】 該細胞がある細胞マーカーの存在、不在、又は量の差に
    基づいて選別されることを特徴とする請求項200に記載の方法。
  202. 【請求項202】 標的試料が生体であり、ステップ(a)の後、レポータ
    ー担体を含む誘導標的試料が該生体から調製されることを特徴とする請求項18
    8に記載の方法。
  203. 【請求項203】 標的試料が組織であり、ステップ(a)の後、レポータ
    ー担体を含む誘導標的試料が該組織から調製されることを特徴とする請求項18
    8に記載の方法。
  204. 【請求項204】 該誘導標的試料が該組織から調製される組織切片である
    ことを特徴とする請求項203に記載の方法。
  205. 【請求項205】 各解読タグが異なるレポーター担体に対応し、各レポー
    ター担体が異なる標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする
    請求項188に記載の方法。
  206. 【請求項206】 各解読タグが単一のレポーター担体に対応し、各レポー
    ター担体が単一の標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする
    請求項205に記載の方法。
  207. 【請求項207】 各解読タグが多数のレポーター担体に対応し、各レポー
    ター担体が多数の標的分子、又はある組み合わせ、に対応することを特徴とする
    請求項205に記載の方法。
  208. 【請求項208】 さらに、ステップ(a)の後に: 混合された標的試料と1つ以上の捕獲アレーとを接触させるステップ; を含み、異なる標的分子がアレーの異なる要素と結合し、解読タグが結合して
    いるアレー要素が該アレー要素に対応する標的分子の該標的試料における存在を
    示すことを特徴とする請求項188に記載の方法。
  209. 【請求項209】 該捕獲アレーが捕獲タグを備え、各アレー要素が異なる
    捕獲タグを含むことを特徴とする請求項208に記載の方法。
  210. 【請求項210】 該捕獲タグがオリゴヌクレオチド、抗体、ハプテン、リ
    ガンド、又はある組み合わせ、であることを特徴とする請求項208に記載の方
    法。
  211. 【請求項211】 該捕獲アレーが基体を含むことを特徴とする請求項20
    8に記載の方法。
  212. 【請求項212】 該基体がビーズ、プレート、又はスライドを含むことを
    特徴とする請求項211に記載の方法。
  213. 【請求項213】 少なくとも二つの解読タグが異なる蛍光、燐光、又は化
    学ルミネッセンス発光の寿命によって時間的に識別されることを特徴とする請求
    項188に記載の方法。
  214. 【請求項214】 該解読タグが、核磁気共鳴、電子常磁性共鳴、表面増強
    ラマン散乱、表面プラズモン共鳴、蛍光、燐光、化学ルミネッセンス、共鳴ラマ
    ン、マイクロ波、質量分析、又はある組み合わせ、によって検出可能であること
    を特徴とする請求項188に記載の方法。
  215. 【請求項215】 該解読タグが、質量分析、電気泳動、又はクロマトグラ
    フィーによって検出されることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  216. 【請求項216】 該解読タグがペプチド核酸であり、該解読タグが質量分
    析によって検出され、異なる解読タグは質量が異なることを特徴とする請求項1
    88に記載の方法。
  217. 【請求項217】 各レポーター担体の該特異的結合性分子は異なる標的分
    子と相互作用し、該解読タグはペプチド核酸であることを特徴とする請求項21
    6に記載の方法。
  218. 【請求項218】 解読タグが、解読タグの存在、量、存在及び量、又は不
    在、を決定することによって検出されることを特徴とする請求項188に記載の
    方法。
  219. 【請求項219】 該解読タグはペプチド核酸であり、各解読タグが異なる
    質量を有することを特徴とする請求項188に記載の方法。
  220. 【請求項220】 各解読タグが異なる数の8−アミノ−3,6−ジオキサ
    オクタン酸モノマーを含むことを特徴とする請求項219に記載の方法。
  221. 【請求項221】 該解読タグがマトリックス支援レーザー脱着/電離飛行
    時間質量分析法によって検出されることを特徴とする請求項219に記載の方法
  222. 【請求項222】 該解読タグが蛍光標識されたオリゴヌクレオチドであり
    、各解読タグが長さと蛍光ラベルの異なる組み合わせを有することを特徴とする
    請求項188に記載の方法。
  223. 【請求項223】 該解読タグが標的試料の顕微解剖と顕微解剖された試料
    の電気泳動によって検出されることを特徴とする請求項222に記載の方法。
  224. 【請求項224】 該解読タグがジンクフィンガーであることを特徴とする
    請求項188に記載の方法。
  225. 【請求項225】 該標的分子が1つ以上の標的試料内にあり、標的分子が
    同じ標的分子の異なる修飾状態を含み、該修飾が断片化、開裂、リン酸化、グリ
    コシル化、メチル化、アルキル化、二量化、誘導体化、脱プリン、コンフォメー
    ション、又はリボシル化であることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  226. 【請求項226】 該標的分子は同じタンパク質の異なるリン酸化状態を含
    み、特異的結合性分子の各々は異なるリン酸化状態に異なるタンパク質と相互作
    用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タンパク質
    のリン酸化状態を示すことを特徴とする請求項225に記載の方法。
  227. 【請求項227】 該標的分子は同じタンパク質の異なるグリコシル化状態
    を含み、特異的結合性分子の各々は異なるグリコシル化状態に異なるタンパク質
    と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料における該タ
    ンパク質のグリコシル化状態を示すことを特徴とする請求項225に記載の方法
  228. 【請求項228】 該標的分子は同じタンパク質の異なるポリ−ADPリボ
    シル化状態を含み、特異的結合性分子の各々は異なるポリ−ADPリボシル化状
    態に異なるタンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該
    標的試料における該タンパク質のポリ−ADPリボシル化状態を示すことを特徴
    とする請求項225に記載の方法。
  229. 【請求項229】 該標的分子は同じタンパク質の異なる断片を含み、特異
    的結合性分子の各々は異なる断片と相互作用し、該標的試料における該標的分子
    の検出が該標的試料における該タンパク質の断片を示すことを特徴とする請求項
    225に記載の方法。
  230. 【請求項230】 該標的分子は同じタンパク質の異なるコンフォメーショ
    ン状態を含み、特異的結合性分子の各々は異なるコンフォメーション状態に異な
    るタンパク質と相互作用し、該標的試料における該標的分子の検出が該標的試料
    における該タンパク質のコンフォメーション状態を示すことを特徴とする請求項
    225に記載の方法。
  231. 【請求項231】 該標的分子の少なくとも1つはプリオン・タンパク質で
    あり、該コンフォメーション状態はあるタンパク質のプリオン・コンフォメーシ
    ョンと該タンパク質の非プリオン・コンフォメーションとを含むことを特徴とす
    る請求項230に記載の方法。
  232. 【請求項232】 解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパター
    ンが該標的分子のカタログを構成することを特徴とする請求項188に記載の方
    法。
  233. 【請求項233】 該標的分子が二つ以上の標的試料にあり、各標的試料に
    結合した解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、のパターンが該標的試料
    における該標的分子のカタログを構成し、 該方法はさらに1つ以上のカタログを1つ以上の他のカタログと比較するステ
    ップを含むことを特徴とする請求項232に記載の方法。
  234. 【請求項234】 該標的分子、又はレポーター担体があるアレーにあり、
    各標的分子、又はレポーター担体が該アレーの異なる場所で固定され、解読タグ
    の検出が該アレーにおける解読タグの存在、量、存在及び量、又は不在、を検出
    することによって遂行されることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  235. 【請求項235】 該アレーにおける解読タグの場所、量、又は場所及び量
    、が該アレーにおける解読タグのあるパターンを構成し、 該方法はさらに、該アレーにおける解読タグのパターンを1つ以上の異なる標
    的分子を用いて別の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較
    するステップを含むことを特徴とする請求項234に記載の方法。
  236. 【請求項236】 さらに: 該アレーにおける解読タグのパターンを複数の異なる1つ以上の標的分子を用
    いて複数の別々の手順で決定されたアレーにおける解読タグのパターンと比較す
    るステップを含むことを特徴とする請求項235に記載の方法。
  237. 【請求項237】 該標的分子が細胞に結合しており、該レポーター担体が
    該標的分子に結合しており、各レポーター担体が選別タグを備え、該細胞は該選
    別タグに基づいて選別されることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  238. 【請求項238】 該標的分子が細胞上の細胞表面タンパク質であり、該レ
    ポーター担体が細胞上のタンパク質と結合していることを特徴とする請求項23
    7に記載の方法。
  239. 【請求項239】 該解読タグが高圧液体クロマトグラフィーによって分離
    され検出されることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  240. 【請求項240】 該特異的結合性分子が抗体、リガンド、結合タンパク質
    、レセプタ・タンパク質、合成ポリアミド、ハプテン、アプタマー、炭水化物、
    又はオリゴヌクレオチド、であることを特徴とする請求項188に記載の方法。
  241. 【請求項241】 該結合タンパク質が、1つ以上のジンクフィンガーモチ
    ーフ、ロイシンジッパー・モチーフ、ヘリックス・ターン・ヘリックス・モチー
    フ、又はある組み合わせ、を含むDNA結合タンパク質であることを特徴とする
    請求項240に記載の方法。
  242. 【請求項242】 該標的試料が固定化、固定、又は表面に付着されている
    ことを特徴とする請求項188に記載の方法。
  243. 【請求項243】 決定される該標的分子の場所が該表面上の該標的分子の
    場所であることを特徴とする請求項242に記載の方法。
JP2000617205A 1999-05-07 2000-05-05 多重標識分析 Withdrawn JP2002543813A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13296999P 1999-05-07 1999-05-07
US60/132,969 1999-05-07
PCT/US2000/012391 WO2000068434A2 (en) 1999-05-07 2000-05-05 Multiple tag analysis

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002543813A true JP2002543813A (ja) 2002-12-24

Family

ID=22456431

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000617205A Withdrawn JP2002543813A (ja) 1999-05-07 2000-05-05 多重標識分析

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1196632A2 (ja)
JP (1) JP2002543813A (ja)
AU (1) AU782408B2 (ja)
CA (1) CA2371843A1 (ja)
WO (1) WO2000068434A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006520608A (ja) * 2003-02-14 2006-09-14 インテル・コーポレーション ローリングサークル増幅およびsers検出による生体分子の分析方法
JP2012521781A (ja) * 2009-04-03 2012-09-20 バッテル メモリアル インスティチュート 生物学的及び化学的収集及び検出

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001086296A2 (en) * 2000-05-05 2001-11-15 Agilix Corporation Highly multiplexed reporter carrier systems
US20020142345A1 (en) * 2000-12-22 2002-10-03 Nelsen Anita J. Methods for encoding and decoding complex mixtures in arrayed assays
US7083951B2 (en) 2001-02-14 2006-08-01 The Regents Of The University Of California Flow cytometric detection method for DNA samples
AU2002365271B2 (en) * 2001-11-06 2008-12-11 Agilix Corporation Sensitive coded detection systems
WO2007000669A2 (en) 2005-06-07 2007-01-04 Centre National De La Recherche Scientifique (Cnrs) Use of conjugates with linkers cleavable by photodissociation or fragmentation for mass spectrometry analysis of tissue sections
US20100105145A1 (en) * 2005-07-01 2010-04-29 Dako Denmark A/S Method of simultaneously visualizing multiple biological targets
WO2007045998A2 (en) * 2005-07-01 2007-04-26 Dako Denmark A/S New nucleic acid base pairs
GB0908633D0 (en) * 2009-05-20 2009-06-24 D3 Technologies Ltd Detection of target analytie by signal amplication
JP5540102B2 (ja) 2009-10-12 2014-07-02 ベンタナ メディカル システムズ, インコーポレイテッド 高められた病理学的決定のための複数モダリティコントラストおよび明視野コンテキスト表現、および組織内の複数検体検出
US10385392B2 (en) * 2011-12-30 2019-08-20 Abbott Molecular Inc. Nucleic acid hybridization probes
CN105705938B (zh) * 2013-08-19 2020-11-06 休斯敦大学系统 磷光报告物
CA2924284C (en) 2013-09-13 2022-01-04 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Multiplexed imaging of tissues using mass tags and secondary ion mass spectrometry
EP3127139A4 (en) 2014-04-02 2017-11-01 The Board of Trustees of The Leland Stanford Junior University An apparatus and method for sub-micrometer elemental image analysis by mass spectrometry
US10036066B2 (en) 2015-03-17 2018-07-31 Dako Denmark A/S In situ hybridization detection method
EP3274719B1 (en) 2015-03-25 2021-02-24 The Board of Trustees of the Leland Stanford Junior University Single cell analysis using secondary ion mass spectrometry
CA2981496C (en) 2015-04-23 2023-09-05 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method for multiplexed sample analysis by photoionizing secondary sputtered neutrals
WO2018107054A1 (en) 2016-12-09 2018-06-14 Ultivue, Inc. Improved methods for multiplex imaging using labeled nucleic acid imaging agents
CN117187346A (zh) 2017-03-31 2023-12-08 乌尔蒂维尤股份有限公司 Dna-抗原交换和扩增

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5430136A (en) * 1984-10-16 1995-07-04 Chiron Corporation Oligonucleotides having selectably cleavable and/or abasic sites
US5359100A (en) * 1987-10-15 1994-10-25 Chiron Corporation Bifunctional blocked phosphoramidites useful in making nucleic acid mutimers
PL169801B1 (pl) * 1990-07-27 1996-08-30 Chiron Corp sposób wykonania próby hybrydyzacji kwasu nukleinowego PL
US5561043A (en) * 1994-01-31 1996-10-01 Trustees Of Boston University Self-assembling multimeric nucleic acid constructs
US5942391A (en) * 1994-06-22 1999-08-24 Mount Sinai School Of Medicine Nucleic acid amplification method: ramification-extension amplification method (RAM)
US6203989B1 (en) * 1998-09-30 2001-03-20 Affymetrix, Inc. Methods and compositions for amplifying detectable signals in specific binding assays

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006520608A (ja) * 2003-02-14 2006-09-14 インテル・コーポレーション ローリングサークル増幅およびsers検出による生体分子の分析方法
JP4885712B2 (ja) * 2003-02-14 2012-02-29 インテル・コーポレーション ローリングサークル増幅およびsers検出による生体分子の分析方法
JP2012521781A (ja) * 2009-04-03 2012-09-20 バッテル メモリアル インスティチュート 生物学的及び化学的収集及び検出

Also Published As

Publication number Publication date
EP1196632A2 (en) 2002-04-17
CA2371843A1 (en) 2000-11-16
WO2000068434A2 (en) 2000-11-16
WO2000068434A3 (en) 2002-01-31
AU4824800A (en) 2000-11-21
AU782408B2 (en) 2005-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU782408B2 (en) Multiple tag analysis
EP2369015B1 (en) Assay for localised detection of analytes
US6489116B2 (en) Sensitive, multiplexed diagnostic assays for protein analysis
JP7372927B2 (ja) 遺伝子およびタンパク質の発現を検出する生体分子プローブおよびその検出方法
US7022479B2 (en) Sensitive, multiplexed diagnostic assays for protein analysis
JP4146239B2 (ja) オリゴヌクレオチド修飾粒子をベースとするバイオバーコード
AU783644B2 (en) Methods and kits for proximity probing
US7306904B2 (en) Methods and kits for proximity probing
US20020106648A1 (en) Highly multiplexed reporter carrier systems
AU2002365271B2 (en) Sensitive coded detection systems
JP2002522057A (ja) 蛋白質・核酸融合分子ライブラリーを用いた化合物・蛋白質相互作用の同定
WO2007107743A1 (en) Method for analyte detection using proximity probes
JP2008545142A (ja) オリゴヌクレオチド連結リガンドを検出するための標識された相補的オリゴヌクレオチド
EP3775265B1 (en) Colocalization-by-linkage sandwich assays
JP4425640B2 (ja) Dna−結合タンパク質の検出法
EP1041160A1 (en) Methods for detecting mutation in base sequence
JP5211790B2 (ja) Dnaメチル化測定方法
US20050239078A1 (en) Sequence tag microarray and method for detection of multiple proteins through DNA methods

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070807