JP2002542784A - Gluconobactersuboxydansソルビトールデヒドロゲナーゼ、その遺伝子および使用方法 - Google Patents

Gluconobactersuboxydansソルビトールデヒドロゲナーゼ、その遺伝子および使用方法

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JP2002542784A JP2000614400A JP2000614400A JP2002542784A JP 2002542784 A JP2002542784 A JP 2002542784A JP 2000614400 A JP2000614400 A JP 2000614400A JP 2000614400 A JP2000614400 A JP 2000614400A JP 2002542784 A JP2002542784 A JP 2002542784A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、分子生物学、細菌学および産業的発酵の分野に関する。より詳細には、本発明は、本発明の膜に結合した新規なGluconobacter oxydansソルビトールデヒドロゲナーゼ(SDH)の3つのサブユニットをコードする単離された核酸分子ならびにこの単離された核酸分子を含むベクターおよび宿主細胞を提供する。本発明はさらに、本発明のSDH酵素の3つのサブユニットについての単離されたポリペプチド、ならびにL−ソルボースおよび2−ケト−L−グロン酸の産生のためのプロセスを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (発明の分野) 本発明は、分子生物学、細菌学および産業的発酵の分野に関する。より詳細に
は、本発明は、Gluconobacter suboxydansにおける膜
に結合した新規なソルビトールデヒドロゲナーゼのサブユニットについての核酸
配列およびタンパク質の同定および単離に関する。本発明はさらに、D−ソルビ
トールからのL−ソルボースの発酵的産生および2−ケト−L−グロン酸のその
後の産生に関する。
【0002】 (関連技術) ソルビトールデヒドロゲナーゼ(SDH)は、ビタミンC合成についての重要
な前駆体である2−ケト−L−グロン酸(2−KLG)の製造プロセスにおいて
、ソルボース発酵の間のL−ソルボースへのD−ソルビトールの効率的な変換を
担う酵素である。Gluconobacterは、いくつかのSDHを保有し、
これらのSDHは、その補因子要求性に従って分類され得る:(1)NAD依存
型、(2)NADP依存型および(3)NAD(P)非依存型。これらの中では
、NAD(P)非依存性酵素は、産業的ソルボース発酵の間のソルボースの効率
的産生に直接関与すると考えられる(Cummins,J.T.ら、J.Bio
l.Chem.、224、323;226、301(1957))。
【0003】 D−ソルビトールからのL−ソルボースの製造プロセスは代表的に、酢酸細菌
(例えば、Gluconobacter suboxydansおよびAcet
obacter xylinum)を用いた発酵によって行われる。室温にて、
96%〜99%の変換が24時間未満で行われる(Liebster,J.ら、
Chem.List.、50:395(1956))。
【0004】 SDHの作用によって産生されたL−ソルボースは、2−ケト−L−グロン酸
(2−KLG)の産生における基質である。2KLGの産生のための種々のプロ
セスが公知である。例えば、ソルボソン(sorbosone)中間体を介した
2−KLGへのL−ソルボースの酸化を介した2−KLGの発酵的産生は、広範
な種々の細菌を利用するプロセスについて記載されている:Gluconoba
cter oxydans(米国特許第4,935,359号;同第4,960
,695号;同第5,312,741号;および同第5,541,108号);
Pseudogluconobacter saccharoketogene
s(米国特許第4,877,735号;欧州特許第221 707号);Pse
udomonas sorbosoxidans(米国特許第4,933,28
9号および同第4,892,823号);これらおよび他の属由来の微生物(例
えば、Acetobacter、Bacillus、Serratia、Myc
obacteriumおよびStreptomyces(米国特許第3,912
,592号;同第3,907,639号;および同第3,234,105号)の
混合物;ならびに新規な細菌株(米国特許第5,834,231号)。
【0005】 ソルビトール、ソルボースおよびソルボソンの発酵的酸化に関与する多数の酵
素は、文献において同定されている。米国特許第5,88,786号;同第5,
861,292号;同第5,834,263号および同第5,753,481号
は、L−ソルボースデヒドロゲナーゼおよびL−ソルボソンデヒドロゲナーゼを
コードする核酸分子ならびに/またはL−ソルボースデヒドロゲナーゼおよびL
−ソルボソンデヒドロゲナーゼについての単離されたタンパク質を開示し;そし
て米国特許第5,747,301号は、ソルビトールデヒドロゲナーゼについて
の特異性を有する酵素を開示する。
【0006】 Gluconobacter SDHを補因子要求性に基づいて区別すること
に加えて、これらの異なる酵素を区別する他の物理的特徴が、文献に見出され得
る。例えば、米国特許第5,747,301号において同定されたソルビトール
デヒドロゲナーゼは、細胞内位置(膜に結合した)および800±50kDaと
いうハロ酵素分子量(79±5kDaの10個の相同なサブユニット)に基づい
て区別される。Shinagawaら(E.Shinagawa、K.Mats
ushita、O.AdachiおよびM.Ameyama(Agric.Bi
ol.Chem.、46、135−141、1982))によって単離された膜
に結合したD−ソルビトールデヒドロゲナーゼは、63,000、51,000
および17,000の分子量を有する3種のサブユニットからなっていた。
【0007】 2 KLGの産生における商業的発酵の生産性を改善する努力において、本発
明者らは、文献に記載される他の株とは異なるG.suboxydans株にお
いて膜に結合した新規なソルビトール(sorbital)デヒドロゲナーゼを
同定した(Choi,E.S.ら、FEMS Microbiol.Lett.
、125:45(1995))。
【0008】 (発明の要旨) 本発明は、Gluconobacter suboxydansの膜に結合し
た新規なソルビトールデヒドロゲナーゼに関する。単離されたソルビトールデヒ
ドロゲナーゼ酵素は、3つのサブユニットを含む:ピロロキノリンキノン(py
rroloquinoline quinone;PQQ)を補因子として含む
75kDaの第1のサブユニット;シトクロムcである50kDaの第2のサブ
ユニット;およびこの酵素の安定性および触媒活性において非常に重要な役割を
果たす29kDaの第3のサブユニット。
【0009】 本発明は、本明細書中に記載されるGluconobacterソルビトール
デヒドロゲナーゼの3つのタンパク質サブユニットについての核酸分子を提供す
る。第1の特定の実施形態では、本発明は、配列番号1によって同定される第1
のSDHサブユニット(75kDA)に関する単離された核酸分子を提供する。
第2の特定の実施形態では、本発明は、配列番号2によって同定される第2のS
DHサブユニット(50kDA)に関する単離された核酸分子を提供する。第3
の特定の実施形態では、本発明は、配列番号3によって同定された第3のSDH
サブユニット(29kDA)に関する単離された核酸分子を提供する。他の関連
する実施形態は、ベクター、これを産生するためのプロセスおよびこのベクター
を保有する宿主細胞に関する。
【0010】 本発明はまた、本発明のSDHの3つのサブユニットをコードする単離された
核酸分子を提供する。1つの特定の実施形態では、本発明は、75kDaサブユ
ニットおよび50kDaサブユニットをコードするクローン化された核酸分子を
提供する。ソルビトールデヒドロゲナーゼの第1のサブユニットおよび第2のサ
ブユニットについての構造遺伝子は、それぞれ大きさが2,265bpおよび1
,437bpであり、そしてオペロンを規定する5.7kb Pst1 DNA
フラグメントであるクローン化された核酸分子中でクラスターを形成している。
別の特定の実施形態では、本発明は、第3の29kDaのSDHサブユニットタ
ンパク質をコードするクローン化された核酸分子を提供する。第3のサブユニッ
トをコードする構造遺伝子は大きさが921bpであり、そして4.5kb C
laI DNAフラグメント中に見出される。他の関連する実施形態は、ベクタ
ー、これを作製するためのプロセスおよびこのベクターを含む宿主細胞に関する
【0011】 本発明はまた、本明細書中に記載されたSDHの3つのサブユニットについて
の単離されたポリペプチドに関する。
【0012】 本発明はまた、D−ソルボースの産生のための方法を提供し、この方法は:(
a) 配列番号1のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;配列番号2
のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;および配列番号3のポリヌク
レオチド配列を含むポリヌクレオチドからなる群より選択される少なくとも1つ
の単離されたヌクレオチド配列で宿主細胞を形質転換する工程;ならびに(b)
この形質転換された宿主細胞を選択および増殖させる工程を包含する。
【0013】 本発明の別の局面は、2−KLGの産生のための方法に関し、この方法は:(
a)配列番号1のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;配列番号2の
ポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;および配列番号3のポリヌクレ
オチド配列を含むポリヌクレオチドからなる群より選択される少なくとも1つの
単離されたヌクレオチド配列で宿主細胞を形質転換する工程;ならびに(b)こ
の形質転換された宿主細胞を選択および増殖させる工程を包含する。
【0014】 (好ましい実施形態の詳細な説明) (1.定義) クローニングベクター:宿主細胞において自律複製し得るプラスミドもしくは
ファージのDNAまたは他のDNA配列であって、そしてこのようなDNA配列
が、ベクターの必須の生物学的機能を失うことなく、決定可能な様式で切断され
得、かつそこにDNAフラグメントがスプライシングされてその複製およびクロ
ーニングをもたらし得る、1つまたは少数の制限エンドヌクレアーゼ認識部位に
よって特徴付けられる、プラスミドもしくはファージのDNAまたは他のDNA
配列。クローニングベクターはさらに、クローニングベクターで形質転換した細
胞の同定において使用するのに適したマーカーを含み得る。例えば、マーカーは
、テトラサイクリン耐性またはアンピシリン耐性を提供する。
【0015】 発現:発現は、ポリペプチドが構造遺伝子から産生されるプロセスである。こ
のプロセスは、mRNAへの遺伝子の転写およびポリペプチドへのこのようなm
RNAの翻訳を含む。
【0016】 発現ベクター:クローニングベクターに類似しているが、ベクター中にクロー
ン化された遺伝子の発現を宿主への形質転換後に増強し得る、ベクター。クロー
ン化された遺伝子は通常、特定の制御配列(例えば、プロモーター配列)の制御
下に置かれる(すなわち、作動可能に連結される)。プロモーター配列は、構成
性または誘導性のいずれかであり得る。
【0017】 遺伝子:ポリペプチドまたはタンパク質を発現するために必要な情報を含むD
NA配列。
【0018】 宿主:複製可能な発現ベクターまたはクローニングベクターのレシピエントで
ある、任意の原核生物細胞または真核生物細胞。この用語が本明細書中で使用さ
れる場合、「宿主」はまた、所望の遺伝子をその染色体またはゲノムに含むよう
に周知の技術によって遺伝子操作され得る、原核生物細胞または真核生物細胞を
含む。このような宿主の例については、Sambrookら、Molecula
r Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Co
ld Spring Harbor Laboratory、Cold Spr
ing Harbor、N.Y.(1989)を参照のこと。
【0019】 相同/非相同:2つの核酸分子のヌクレオチド配列がHASHコードアルゴリ
ズム(Wilber,W.J.およびLipman,D.J.、Proc.Na
tl.Acad.Sci.80:726−730(1983))によって決定し
た場合に50%を超える類似性を共有する場合、この2つの核酸分子は「相同」
であるとみなされる。2つの核酸分子のヌクレオチド配列が50%未満の類似性
を共有する場合、この2つの核酸分子は、「非相同」であるとみなされる。
【0020】 変異:本明細書中で用いられる場合、この用語は、目的のヌクレオチド配列に
おける単一塩基対の変化、挿入または欠失をいう。
【0021】 変異誘発:本明細書中で用いられる場合、この用語は、DNA中に変異を生成
するプロセスをいう。「ランダム」変異誘発を用いたとき、正確な変異部位は予
測不能であり、その微生物の染色体のどこでも生じ、そして因子(例えば、放射
線または化学処理)によって引き起こされる物理的損傷の結果として変異がもた
らされる。
【0022】 オペロン:本明細書中で用いられる場合、この用語は、DNAにおける構造遺
伝子および調節エレメントを含む、細菌遺伝子発現および調節の単位をいう。
【0023】 親株:本明細書中で用いられる場合、この用語は、本発明の微生物を生じるよ
うにいくつかの形態の変異誘発に供される微生物株をいう。
【0024】 表現型:本明細書中で用いられる場合、この用語は、微生物の遺伝的構成に依
存した観察可能な物理的特徴をいう。
【0025】 プロモーター:遺伝子の5’領域として一般的に記載される、開始コドンに近
接して位置する、DNA配列。隣接した遺伝子の転写は、プロモーター領域で開
始される。プロモーターが誘導性プロモーターであるならば、転写速度は、誘導
因子に応答して上昇する。対照的に、プロモーターが構成性プロモーターである
場合、転写速度は、誘導因子によっては調節されない。
【0026】 組換え宿主:本発明に従って、組換え宿主は、所望のクローン化遺伝子を発現
ベクターまたはクローニングベクター上に含む、任意の原核生物細胞または真核
生物細胞であり得る。この用語はまた、その生物の染色体またはゲノムに所望の
遺伝子を含むように遺伝子操作された、原核生物細胞または真核生物細胞を含む
ことを意味する。
【0027】 組換えベクター:所望のクローン化遺伝子を含む、任意のクローニングベクタ
ーまたは発現ベクター。
【0028】 (2.ソルビトールデヒドロゲナーゼの単離および精製) 本発明は、一連のカラムクロマトグラフィー工程を用いてG.suboxyd
ans KCTC(Korea Culture Type Collecti
on(遺伝子銀行))2111(ATCC 621に等価である)の細胞質膜か
らSDHを単離および精製する。精製された酵素の生化学的特性が提供され、な
らびに各サブユニットの単離およびアミノ酸配列分析機(Applied Bi
osystems、477A)を用いた各サブユニットのN末端アミノ酸配列の
決定が提供される。
【0029】 新たに特徴付けられた酵素は、G.suboxydans IFO 3254
株(Shinagawa,E.ら、Agric.Biol.Chem.、46:
135(1982))由来の報告されたFAD依存性SDHとは異なり、ピロロ
キノリンキノン(PQQ)を補因子として含み、そして3つのサブユニットを含
む(Choi、E.S.ら、FEMS Microbiol.Lett.、12
5:45(1995))。
【0030】 本発明のSDHは、標準的なタンパク質技術を用いて単離され得る。手短に述
べると、G.suboxydans KCTC 2111は、SYP培地(5%
D−ソルビトール、1% Bacto−Peptone、0.5%酵母抽出物
)中で培養物され、そしてこの細胞は10mM酢酸ナトリウム緩衝溶液(pH5
.0)中で溶解される。12,000gで遠心分離して細胞破片を除去した後、
上清を超遠心分離器において遠心分離して、細胞質膜画分が回収される。精製は
、細胞質膜画分を1.5% n−オクチルグルコシド(Boehringer
Mannheim)を用いて可溶化し、そして一連のクロマトグラフィーカラム
(CM−TSK 650(S)(Merck)、DEAE−TSK 650(S
)(Merck)、Mono−S(Pharmacia)およびSuperos
e 12(Pharmacia)を含む)に通すことによって完了する。
【0031】 精製された酵素は、ポリオール(例えば、D−ソルビトール(100%)、D
−マンニトール(68%)およびD−リビトール(70%))に対して活性であ
る。この酵素の活性は、ピロロキノリンキノン(PQQ)を添加した場合、9倍
まで上昇する。このことは、PQQがこの酵素についての補因子であることを示
唆する;蛍光スペクトル分析によって、精製された酵素がピロロキノリンキノン
(PQQ)を含むことが確認された。精製された酵素の吸収スペクトル分析は、
この酵素がシトクロムcを含むことを実証する。精製された酵素をポリアクリル
アミドゲル電気泳動(PAGE)にpH4.3で供した場合(Reisfeld
,R.A.ら、Nature、195:281(1962))、精製された酵素
は、このゲルについての活性染色後に一本の活性バンドを形成する。
【0032】 精製された酵素の最初のSDS−PAGE分析は、この酵素が75kDa、5
0kDaおよび14kDaの3つのサブユニットから構成されることを示した。
これらのサブユニットはそれぞれ、第1のサブユニット、第2のサブユニットお
よび第3のサブユニットと命名された(Choi、E.S.ら、FEMS Mi
crobiol.Lett.、125:45(1995))。しかし、この酵素
のさらなる研究では、29kDaの別のサブユニットが、SDHの安定性および
触媒活性において非常に重要な役割を果たすことが見出された。すなわち、DE
AE−TSKカラムでの精製の間のタンパク質分離能力を上昇させるための努力
において種々のpH条件を調査する間に、pH5.0で溶出する、部分的に分離
された活性ピークが、pH6.0で溶出した場合に2つの別々の活性ピークへと
完全に分離されることが見出された。最初に溶出する活性ピークは迅速に酵素活
性を失い、そして後に溶出する活性ピークは安定なままであった。これらの2つ
のピークのSDS−PAGE分析によって、安定な酵素活性を有するピークが、
75kDaサブユニットおよび50kDaサブユニットに加えて29kDaのさ
らなるサブユニットを含み、一方、迅速に酵素活性を失うピークは75kDaサ
ブユニットおよび50kDaサブユニットのみを含むことが見出された。この2
9kDaのさらなるサブユニットを、第3のサブユニットと改名した:第3のサ
ブユニットを以前に割り当てられた14kDaサブユニットがこの酵素の真のサ
ブユニットであるか否かは、相対量をアクリルアミドゲルで他のサブユニットと
比較した場合、疑わしい。pH6.5への溶出緩衝液のpHのさらなる上昇は、
個々のサブユニットへの3つのサブユニットの完全な分離をもたらすこともまた
見出された。
【0033】 2または3のサブユニットの異なる組み合わせを、Ferric−Dupan
olアッセイ法(Wood,W.A.ら、Meth.Enzymol、5:28
7(1962))によって酵素活性の回復について試験した場合、酵素活性は、
29kDaの第3のサブユニットの存在下でのみ充分に回復されることが見出さ
れた。それゆえ、29kDaの第3のサブユニットが、SDHの安定性および触
媒活性において重要な役割を果たすことが結論付けられた。
【0034】 D−ソルビトールを基質として用いた場合、Michaelis−Mente
n定数は、Km=120mMおよびVmax=3.9×10-5M/分であると決
定された。ジクロロフェノールヨードフェノール(DCIP)またはフェリシア
ニドは、この酵素の電子受容体として効果的に作用した。フェナジンメトスルフ
ェート(PMS)を電子伝達物質として添加した場合、酵素活性は上昇した。カ
ルシウムイオンまたはマグネシウムイオンの添加は、精製された酵素の活性を顕
著に上昇させ、一方、銅イオンの添加は活性をひどく阻害した。
【0035】 本発明のSDH酵素の精製および特徴付けのさらなる詳細は、実施例1に提供
される。
【0036】 (3.本発明の核酸分子) 本発明は、本明細書中に記載されるSDH酵素の3つのサブユニットのうちの
1以上をコードする単離された核酸分子を提供する。単離された核酸分子の操作
のために設計された方法および技術は、当該分野で周知である。例えば、核酸分
子の単離、精製およびクローニングのための方法、ならびに真核生物宿主細胞お
よび原核生物宿主細胞の使用ならびにその中での核酸およびタンパク質の発現を
記載する方法および技術は、Sambrookら、Molecular Clo
ning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Sp
ring Harbor、N.Y.、1989、およびCurrent Pro
tocols in Molecular Biology、Frederic
k M.Ausubelら編、John Wiley & Sons,Inc.
、1987(これらの開示は、本明細書中に参考として援用される)によって記
載される。
【0037】 より詳細には、本発明は、本発明のSDH酵素の75kDaサブユニットタン
パク質、50kDaサブユニットタンパク質および29kDaサブユニットタン
パク質の個々をコードするいくつかの単離された核酸分子を提供する。さらに、
本発明は、本発明のSDH酵素のサブユニットタンパク質の1以上をコードする
いくつかの単離された核酸分子を提供する。明確にする目的で、本発明の特定の
単離された核分子が記載される。その後、これらの単離された核酸分子の特定の
特性および特徴がより詳細に記載される。
【0038】 そうでないと示さない限り、本明細書中のDNA分子を配列決定することによ
って決定される全てのヌクレオチド配列を、自動化DNA配列決定機(例えば、
Applied Biosystems,Inc.製のModel 373A)
を用いて決定し、そして本明細書中で決定したDNA分子によってコードされる
ポリペプチドの全てのアミノ酸配列を上記で決定されたDNA配列の翻訳によっ
て推定した。それゆえ、この自動化アプローチによって決定される任意のDNA
配列について当該分野で公知であるように、本明細書中で決定された任意のヌク
レオチド配列は、いくつかの誤りを含み得る。自動化によって決定したヌクレオ
チド配列は代表的に、配列決定されたDNA分子の実際のヌクレオチド配列に対
して少なくとも約90%同一、より代表的には少なくとも約95%から少なくと
も約99.9%同一である。実際の配列は、当該分野で周知の手動のDNA配列
決定方法を含む他のアプローチによって、より正確に決定され得る。また当該分
野で公知であるように、実際の配列と比較しての、決定されたヌクレオチド配列
における単一の挿入または欠失は、ヌクレオチド配列の翻訳物においてフレーム
シフトを引き起こし、その結果、決定されたヌクレオチド配列によってコードさ
れる推定アミノ酸配列は、配列決定されたDNA分子によって実際にコードされ
るアミノ酸配列とは、このような挿入または欠失の点から始まって、完全に異な
る。
【0039】 1つの実施形態では、本発明は、以下を含む、本発明のSDH酵素の第1の(
75kDa)サブユニットについての単離された核酸分子を提供する:(a)配
列番号1のポリヌクレオチド;(b)配列番号1のポリヌクレオチドの少なくと
も約20ヌクレオチド長のポリヌクレオチドフラグメント;(c)配列番号4の
アミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド;および(d)配列番号4のアミノ
酸配列の少なくとも約10アミノ酸長のフラグメントをコードするポリヌクレオ
チドからなる群より選択されるポリヌクレオチド配列。
【0040】 別の実施形態では、本発明は、上記に記載される本発明のSDH酵素の第1の
(75kDa)サブユニットについての単離された核酸配列に対して少なくとも
約95%同一なポリヌクレオチドを含む、本発明のSDH酵素の第1の(75k
Da)サブユニットについての単離された核酸分子を提供する。
【0041】 本発明の別の実施形態は、以下からなる群より選択されるポリヌクレオチド配
列を含む、本発明のSDH酵素の第2の(50kDa)サブユニットについての
単離された核酸分子を提供する:(a)配列番号2のポリヌクレオチドまたはそ
のフラグメント;(b)配列番号2のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌク
レオチド長のポリヌクレオチドフラグメント;(c)配列番号5のアミノ酸配列
をコードするポリヌクレオチド;および(d)配列番号5のアミノ酸配列の少な
くとも約10アミノ酸長のフラグメントをコードするポリヌクレオチド。
【0042】 別の実施形態では、本発明は、上記に記載される本発明のSDH酵素の第2の
(50kDa)サブユニットについての単離された核酸配列に対して少なくとも
約95%同一なポリヌクレオチドを含む、本発明のSDH酵素についての第2の
(50kDa)サブユニットについての単離された核酸分子を提供する。
【0043】 本発明の別の実施形態は、以下からなる群より選択されるポリヌクレオチド配
列を含む、本発明のSDH酵素の第3の(29kDa)サブユニットについての
単離された核酸分子を提供する:(a)配列番号3のポリヌクレオチド;(b)
配列番号3のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポリヌクレ
オチドフラグメント;(c)配列番号6のアミノ酸配列をコードするポリヌクレ
オチド;および(d)配列番号6のアミノ酸配列の少なくとも約10アミノ酸長
のフラグメントをコードするポリヌクレオチド。
【0044】 別の実施形態では、本発明は、上記に記載される本発明のSDH酵素の第3の
(29kDa)サブユニットについての単離された核酸配列に対して少なくとも
約95%同一なポリヌクレオチドを含む、本発明のSDH酵素についての第3の
(29kDa)サブユニットについての単離された核酸分子を提供する。
【0045】 本発明の別の実施形態は、以下からなる群より選択されるポリヌクレオチド配
列を含む、本発明のSDH酵素の第1の(75kDa)サブユニットタンパク質
および第2の(50kDa)サブユニットタンパク質の両方をコードする単離さ
れた核酸分子を提供する:(a)配列番号7のポリヌクレオチド;および(b)
配列番号7のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポリヌクレ
オチドフラグメント。
【0046】 別の実施形態では、本発明は、本発明のSDH酵素の第1の(75kDa)サ
ブユニットタンパク質および第2の(50kDa)サブユニットタンパク質につ
いての単離された核酸分子に対して少なくとも約95%同一なポリヌクレオチド
を含む、本発明のSDH酵素の第1の(75kDa)サブユニットタンパク質お
よび第2の(50kDa)サブユニットタンパク質についての単離された核酸分
子を提供する。
【0047】 本発明の別の実施形態は、以下からなる群より選択されるポリヌクレオチド配
列を含む、本発明のSDH酵素の第3の(29kDa)サブユニットについての
単離された核酸分子を提供する:(a)配列番号8のポリヌクレオチド;および
(b)配列番号8のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポリ
ヌクレオチドフラグメント。
【0048】 別の実施形態では、本発明は、上記に記載される本発明のSDH酵素の第3の
(29kDa)サブユニットについての単離された核酸分子に対して少なくとも
約95%同一な単離された核酸分子を含む、本発明のSDH酵素についての第3
の(29kDa)サブユニットについての単離された核酸分子を提供する。
【0049】 「単離された」核酸分子によって、そのネイティブな環境から取り出した、核
酸分子、DNAまたはRNAが意図される。例えば、ベクター中に含まれる組換
えDNA分子は、本発明の目的のために単離されているとみなされる。単離され
たDNA分子のさらなる例としては、異種宿主細胞中に維持される組換えDNA
分子または溶液中の(部分的または実質的に)精製されたDNA分子が挙げられ
る。単離されたRNA分子としては、本発明のDNA分子のインビボまたはイン
ビトロでのRNA転写物が挙げられる。本発明による単離された核酸分子として
はさらに、合成によって産生されたような分子が挙げられる。
【0050】 RNAベクターもまた、本発明に開示されるSDH核酸分子とともに利用され
得る。これらのベクターは、天然で広範な種々の真核生物細胞において複製する
正鎖または負鎖のRNAウイルスに基づく(Bredenbeek,P.J.お
よびRice,C.M.、Virology 3:297−310(1992)
)。レトロウイルスとは異なり、これらのウイルスは、中間のDNAの生活環相
を欠き、完全にRNA形態で存在する。例えば、アルファウイルスは、外来タン
パク質についての発現ベクターとして使用される。なぜなら、これらは、広範な
種々の宿主細胞において利用され得、そして高レベルの発現を提供するからであ
る;この型のウイルスの例としては、シンドビスウイルスおよびセムリキ森林ウ
イルス(Schlesinger,S.、TIBTECH 11:18−22(
1993);Frolov,I.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.
(USA)93:11371−11377(1996))が挙げられる。Inv
itrogenのSinbis発現系によって例示されるように、研究者は、組
換え分子をDNA形態(pSinrep5プラスミド)で実験室において便利に
維持し得るが、RNA形態での増殖もまた実施可能である。発現のために使用さ
れる宿主細胞では、目的の遺伝子を含むベクターは、RNA形態で完全に存在し
、そして所望の場合、その状態で連続して増殖し得る。
【0051】 別の実施形態では、本発明はさらに、本明細書中に記載される単離された核酸
分子の一部分、アナログまたは誘導体をコードする改変体核酸分子を提供する。
改変体としては、1以上のヌクレオチドを含み得る、ヌクレオチドの置換、欠失
または付加によって産生される改変体が挙げられる。改変体は、コード領域、非
コード領域、または両方が変更され得る。コード領域における変更は、保存的ま
たは非保存的なアミノ酸の置換、欠失または付加を生じ得る。
【0052】 本発明の単離された核酸分子の改変体は、天然で生じ得る(例えば、天然の対
立遺伝子改変体)。「対立遺伝子改変体」によって、生物の染色体の所定の遺伝
子座を占めるある遺伝子のいくつかの代替形態のうちの1つが意図される。Ge
nes II、Lewin、B.編、John Wiley & Sons、N
ew York(1985)。天然に存在しない改変体は、当該分野で公知の変
異誘発技術を用いて産生され得る。
【0053】 本発明の単離された核酸分子はまた、本明細書中に記載される単離された核酸
分子に対して95%、96%、97%、98%および99%同一であるポリヌク
レオチド配列を含む。コンピュータプログラム(例えば、BestFitプログ
ラム(Wisconsin Sequence Analysis Packa
ge、Version 10 for Unix(登録商標)、Genetic
s Computer Group、University Research
Park、575 Science Drive、Madison、WI 5
3711))を用いて、任意の特定の核酸分子が、本明細書中に開示されるヌク
レオチド配列または本明細書中に記載される寄託されたクローンのヌクレオチド
配列に対して少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であ
るか否かを決定し得る。BestFitは、SmithおよびWaterman
、Advances in Applied Mathematics 2:4
82−489(1981)の局所相同性アルゴリズムを使用して、2つの配列の
間での最良の相同性セグメントを見出す。
【0054】 例として、コンピューターアラインメントプログラム(例えば、BestFi
t)を利用して参照ヌクレオチド配列に対する95%同一性を決定する場合、同
一性パーセンテージは、参照ヌクレオチド配列の全長にわたって算出され、そし
て参照配列中のヌクレオチド総数の5%までの相同性におけるギャップが許容さ
れる。従って、分析される100塩基対あたり、95%の同一性は、対象配列に
おける100ヌクレオチドのうちの5ほどが参照ヌクレオチド配列から変化し得
ることを示す。
【0055】 本発明はまた、本明細書中に記載されるヌクレオチド配列および単離された核
酸分子のフラグメントを包含する。好ましい実施形態では、本発明は、少なくと
も20塩基長であるフラグメントを提供する。このようなフラグメントの長さは
、代数的に容易に規定され得る。例えば、配列番号1は、2,265塩基長であ
る単離されたヌクレオチド分子を提供する。配列番号1の、少なくとも20塩基
長のフラグメント(F1)は、F1=20+Xと規定され得、ここで、Xは、0
または1〜2,245の整数全体のいずれかであると規定される。同様に、本明
細書中に記載される他の単離された核酸分子についてのフラグメントは、以下の
通りに規定され得る:1,437塩基長である配列番号2については、配列番号
2の、少なくとも20塩基長のフラグメント(F2)は、F2=20+Xと規定
され得、ここで、Xは、0または1〜1,417の整数全体のいずれかであると
規定される;921塩基長である配列番号3については、配列番号3の、少なく
とも20塩基長のフラグメント(F3)は、F3=20+Xと規定され得、ここ
で、Xは、0または1〜901の整数全体のいずれかであると規定される;4,
830塩基長である配列番号7については、配列番号7の、少なくとも20塩基
長のフラグメント(F7)は、F7=20+Xと規定され得、ここで、Xは、0
または1〜4,810の整数全体のいずれかであると規定される;そして、2,
700塩基長である配列番号8については、配列番号8の、少なくとも20塩基
長のフラグメント(F8)は、F8=20+Xと規定され得、ここで、Xは、0
または1〜2,680の整数全体のいずれかであると規定される。当業者によっ
て理解されるように、本発明の単離された核酸配列フラグメントは、一本鎖分子
または二本鎖分子であり得る。
【0056】 本発明は、本発明のSDH酵素の3つのサブユニットタンパク質をコードする
単離された核酸配列を開示する。コンピューター分析は、各サブユニットのオー
プンリーディングフレーム、推定シグナル配列および成熟タンパク質形態に関す
る情報を提供する。第1の(75kDa)サブユニットおよび第2の(50kD
a)サブユニットをコードする遺伝子は、Korean Collection
for Type Cultures(KCTC)、Korea Resea
rch Institute of Bioscience and Biot
echnology(KRIBB)、52、Oun−Dong、Yusong−
Ku、Taejon 305−33、Republic of Koreaに登
録番号KCTC 0593BPで1999年3月25日に細菌内で寄託され、そ
してDNAとして登録番号KCTC 0597BPで1999年4月2日に寄託
されたλGEM 5−1クローンの5.7kbのPstIフラグメントに完全に
含まれる。第3の(29kDa)サブユニットの遺伝子は、ClaI−#69と
呼ばれ、Korean Collection for Type Cultu
res(KCTC)、Korea Research Institute o
f Bioscience and Biotechnology(KRIBB
)、52、Oun−Dong、Yusong−Ku、Taejon 305−3
3、Republic of Koreaに、登録番号KCTC 0594BP
で1999年3月25日に細菌内で寄託され、そしてDNAとして登録番号KC
TC 0598BPで1999年4月2日に寄託された4.5kb長の配列に含
まれる。
【0057】 従って、本発明は、新規な株KCTC 0593BP中に保有される単離され
た核酸分子(KCTC 0597BP)を提供し、そして本発明はまた、新規な
株KCTC 0594BP中に保有される単離された核酸分子(KCTC 05
98BP)を提供する。
【0058】 λGEM 5−1から得た配列である5.7kbのPst Iフラグメントを
図8に示し、そして配列番号7を割り当てる。第1のサブユニット遺伝子につい
ての完全なコード配列は、665位〜2,929位(配列番号1)に位置し、シ
グナル配列は665位〜766位に位置し、そしてSDHの第1のサブユニット
の成熟タンパク質についてのコード配列は767位〜2,929位(配列番号2
2)に位置する。第2のサブユニット遺伝子についての完全なコード配列は、2
,964位〜4,400位(配列番号2)に位置し、シグナル配列は2,964
位〜3,071位に位置し、そしてSDHの第2のサブユニットの成熟タンパク
質についてのコード配列は3,072位〜4,400位(配列番号23)に位置
する。
【0059】 従って、本発明の別の実施形態は、図8に示されそして配列番号7として同定
される、λGEM 5−1の5.7kb Pst Iフラグメントから得られた
配列由来の単離された核酸分子を提供する。このような単離された核酸分子とし
ては、以下が挙げられる:(1)配列番号28として同定される、配列番号7の
ヌクレオチド1〜664;(2)配列番号29として同定される、配列番号7の
ヌクレオチド50〜664;(3)配列番号30として同定される、配列番号7
のヌクレオチド100〜664;(4)配列番号31として同定される、配列番
号7のヌクレオチド150〜664;(5)配列番号32として同定される、配
列番号7のヌクレオチド200〜664;(6)配列番号33として同定される
、配列番号7のヌクレオチド250〜664;(7)配列番号34として同定さ
れる、配列番号7のヌクレオチド300〜664;(8)配列番号35として同
定される、配列番号7のヌクレオチド350〜664;(9)配列番号36とし
て同定される、配列番号7のヌクレオチド400〜664;(10)配列番号3
7として同定される、配列番号7のヌクレオチド450〜664;(11)配列
番号38として同定される、配列番号7のヌクレオチド500〜664;(12
)配列番号39として同定される、配列番号7のヌクレオチド550〜664;
(13)配列番号40として同定される、配列番号7のヌクレオチド600〜6
64;(14)配列番号1として同定される、配列番号7のヌクレオチド665
〜2,929の、本発明のSDHの全長サブユニット1タンパク質をコードする
ヌクレオチド配列;(15)配列番号22として同定される、配列番号7のヌク
レオチド767〜2,929の、本発明のSDHの成熟形態のサブユニット1タ
ンパク質をコードするヌクレオチド配列;(16)配列番号2として同定される
、配列番号7のヌクレオチド2,964〜4,400の、本発明のSDHの全長
サブユニット2タンパク質をコードするヌクレオチド配列;(17)配列番号2
3として同定される、配列番号7のヌクレオチド3,072〜4,400の、本
発明のSDHの成熟形態のサブユニット2タンパク質をコードするヌクレオチド
配列;(18)配列番号41として同定される、配列番号7のヌクレオチド2,
930〜2,963;(19)配列番号42として同定される、配列番号7のヌ
クレオチド4,401〜4,451;(20)配列番号43として同定される、
配列番号7のヌクレオチド4,401〜4,501;(21)配列番号44とし
て同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401〜4,551;(22)配
列番号45として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401〜4,60
1;(23)配列番号46として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,4
01〜4,651;(24)配列番号47として同定される、配列番号7のヌク
レオチド4,401〜4,701;(25)配列番号48として同定される、配
列番号7のヌクレオチド4,401〜4,751;(26)配列番号49として
同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401〜4,801;および(27
)配列番号50として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401〜4,
830。
【0060】 Cla I−#69クローンから得られた配列を図10に示し、そして配列番
号8を割り当てる。第3のサブユニット遺伝子についての完全なコード配列は1
,384位〜2,304位(配列番号3)に位置し、シグナル配列は1,384
位〜1,461位に位置し、そしてSDHの第3のサブユニットの成熟タンパク
質についてのコード配列は1,462位〜2,304位(配列番号24)に存在
する。
【0061】 従って、本発明の別の実施形態は、図10に例示されそして配列番号8が割り
当てられた、Cla I−#69クローンから得られた配列から誘導された単離
された核酸分子を提供する。このような単離された核酸分子としては、以下が挙
げられる:(1)配列番号51として同定される、配列番号8のヌクレオチド1
〜1,383;(2)配列番号52として同定される、配列番号8のヌクレオチ
ド50〜1,383;(3)配列番号53として同定される、配列番号8のヌク
レオチド100〜1,383;(4)配列番号54として同定される、配列番号
8のヌクレオチド150〜1,383;(5)配列番号55として同定される、
配列番号8のヌクレオチド200〜1,383;(6)配列番号56として同定
される、配列番号8のヌクレオチド250〜1,383;(7)配列番号57と
して同定される、配列番号8のヌクレオチド300〜1,383;(8)配列番
号58として同定される、配列番号8のヌクレオチド350〜1,383;(9
)配列番号59として同定される、配列番号8のヌクレオチド400〜1,38
3;(10)配列番号59として同定される、配列番号8のヌクレオチド450
〜1,383;(11)配列番号61として同定される、配列番号8のヌクレオ
チド500〜1,383;(12)配列番号62として同定される、配列番号8
のヌクレオチド550〜1,383;(13)配列番号63として同定される、
配列番号8のヌクレオチド600〜1,383;(14)配列番号64として同
定される、配列番号8のヌクレオチド600〜1,383;(15)配列番号6
5として同定される、配列番号8のヌクレオチド650〜1,383;(16)
配列番号66として同定される、配列番号8のヌクレオチド700〜1,383
;(17)配列番号67として同定される、配列番号8のヌクレオチド750〜
1,383;(18)配列番号68として同定される、配列番号8のヌクレオチ
ド800〜1,383;(19)配列番号69として同定される、配列番号8の
ヌクレオチド850〜1,383;(20)配列番号70として同定される、配
列番号8のヌクレオチド900〜1,383;(21)配列番号71として同定
される、配列番号8のヌクレオチド950〜1,383;(22)配列番号72
として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,000〜1,383;(23
)配列番号73として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,050〜1,
383;(24)配列番号74として同定される、配列番号8のヌクレオチド1
,100〜1,383;(25)配列番号75として同定される、配列番号8の
ヌクレオチド1,150〜1,383;(26)配列番号76として同定される
、配列番号8のヌクレオチド1,200〜1,383;(27)配列番号77と
して同定される、配列番号8のヌクレオチド1,250〜1,383;(28)
配列番号78として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,300〜1,3
83;(29)配列番号79として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,
350〜1,383;(30)配列番号3として同定される、配列番号8のヌク
レオチド1,384〜1,461の、本発明の全長SDHサブユニット3タンパ
ク質をコードするヌクレオチド配列;(31)配列番号24として同定される、
配列番号8のヌクレオチド1,462〜2,304の、本発明の成熟形態のSD
Hサブユニット3タンパク質をコードするヌクレオチド配列;(32)配列番号
80として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,305〜2,355;(
33)配列番号81として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,305〜
2,405;(34)配列番号82として同定される、配列番号8のヌクレオチ
ド2,305〜2,455;(35)配列番号83として同定される、配列番号
8のヌクレオチド2,305〜2,505;(32)配列番号84として同定さ
れる、配列番号8のヌクレオチド2,305〜2,555;(32)配列番号8
5として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,305〜2,605;(3
2)配列番号86として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,305〜2
,655;および(33)配列番号87として同定される、配列番号8のヌクレ
オチド2,305〜2,700。
【0062】 本発明はまた、上記に広範に記載されたような1以上の配列を含む組換え構築
物を含む。この構築物は、その中に本発明の配列が、正方向または逆方向に挿入
されたベクター(例えば、プラスミドまたはウイルスベクター)を含む。この実
施形態の好ましい局面では、この構築物はさらに、この配列に作動可能に連結さ
れた調節配列(例えば、プロモーターを含む)を含む。多数の適切なベクターお
よびプロモーターが当該分野で公知であり、そして市販される。以下のベクター
は、例として提供される:細菌性−pET(Novagen)、pQE70、p
QE60、pQE−9(Qiagen)、pBs、phagescript、p
siXl74、pBlueScript SK、pBsKS、pNH8a、pN
H16a、pNH18a、pNH46a(Stratagene);pTrc9
9A、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5(Ph
armacia);および真核生物性−pWLneo、pSV2cat、pOG
44、pXT1、pSG(Stratagene)pSVK3、pBPV、pM
SG、pSVL(Pharmacia)。従って、これらおよび任意の他のプラ
スミドまたはベクターは、これらがその宿主において複製可能でかつ生存可能で
ある限り、使用され得る。
【0063】 プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベ
クター、または選択マーカーを有する他のベクターを用いて任意の所望の遺伝子
から選択され得る。2つの適切なベクターは、pKK232−8およびpCM7
である。特定の指定された細菌プロモーターとしては、lacI、lacZ、T
3、T7、gpt、λPR、PLおよびtrpが挙げられる。真核生物プロモータ
ーとしては、CMV前初期、HSVチミジンキナーゼ、初期および後期のSV4
0、レトロウイルス由来LTRおよびマウスメタロチオネイン−Iが挙げられる
。適切なベクターおよびプロモーターの選択は、十分に当該分野の技術範囲のレ
ベル内である。
【0064】 別の実施形態では、本発明は、本明細書中に記載されるベクターを産生するた
めのプロセスを提供し、このプロセスは、以下を包含する:(a)本発明の単離
された核酸分子をベクターに挿入する工程;および(b)宿主細胞においてこの
ベクターを選択および増殖させる工程。
【0065】 適切な宿主の代表例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:細
菌性細胞(例えば、Gluconobacter、Brevibacteriu
m、Corynebacterim、E.coli、Streptomyces
、Salmonella typhimurium、Acetobacter、
Pseudomonas、Pseudogluconobacter、Baci
llusおよびAgrobacteriumの細胞);真菌および酵母生物(S
accharomyces、Kluyveromyces、Aspergill
usおよびRhizopusを含む);昆虫細胞(例えば、Drosophil
a S2およびSpodoptera Sf9の細胞);動物細胞(例えば、C
HO、COSおよびBowes黒色腫細胞);ならびに植物細胞。上記の宿主細
胞について適切な培養培地および条件は当該分野で公知である。
【0066】 (4.本発明のポリペプチド) 本発明は、本発明のSDH酵素についての単離されたポリペプチド分子を提供
する。単離されたポリペプチド分子の操作について設計された方法および技術は
、当該分野で周知である。例えば、ポリペプチド分子の単離および精製のための
方法は、Current Protocols in Protein Sci
ence、John E.Coliganら編、John Wiley & S
ons,Inc.、1997(この開示は、本明細書中に参考として援用される
)に記載される。
【0067】 より詳細には、本発明は、本発明のSDH酵素の、75kDa、50kDaお
よび29kDaの個々のサブユニットタンパク質をコードする、単離されたいく
つかのポリペプチド分子を提供する。明確にする目的のために、本発明の特定の
単離されたポリペプチド分子が記載される。その後に、これらの単離されたポリ
ペプチド分子の特定の特性および特徴がより詳細に記載される。
【0068】 1つの実施形態では、本発明は、以下からなる群より選択されるポリペプチド
配列を含む単離されたポリペプチドを提供する:(a)配列番号1のポリヌクレ
オチド配列中にコードされるポリペプチド配列;(b)配列番号4のポリペプチ
ド配列;および(c)配列番号4のポリペプチド配列由来の、少なくとも約10
アミノ酸長のポリペプチド。
【0069】 別の実施形態では、本発明は、以下からなる群より選択されるポリペプチド配
列を含む、単離されたポリペプチドを提供する:(a)配列番号2のポリヌクレ
オチド配列中にコードされるポリペプチド配列;(b)配列番号5のポリペプチ
ド配列;および(c)配列番号5のポリペプチド配列由来の、少なくとも約10
アミノ酸長のポリペプチド。
【0070】 なお別の実施形態では、本発明は、以下からなる群より選択されるポリペプチ
ド配列を含む、単離されたポリペプチドを提供する:(a)配列番号3のポリヌ
クレオチド配列中にコードされるポリペプチド配列;(b)配列番号6のポリペ
プチド配列;および(c)配列番号6のポリペプチド配列由来の、少なくとも約
10アミノ酸長のポリペプチド。
【0071】 本発明の他の実施形態としては、単離された核酸配列である配列番号7によっ
てコードされるポリペプチドを含む単離されたポリペプチド配列;単離された核
酸配列である配列番号8によってコードされるポリペプチドを含む単離されたポ
リペプチド配列;KCTC受託番号0593BPに含まれるDNAクローンによ
ってコードされるポリペプチドを含む単離されたポリペプチド配列;およびKC
TC受託番号0594BPに含まれるDNAクローンによってコードされるポリ
ペプチドを含む単離されたポリペプチド配列が挙げられる。
【0072】 用語「単離されたポリペプチド」は、本明細書中で、そのネイティブな環境か
ら取り出されたポリペプチドを意味するように用いられる。従って、組換え宿主
細胞内で産生されるおよび/または含まれるポリペプチドは、本発明の目的では
、単離されているとみなされる。「単離されたポリペプチド」としてはまた、組
換え宿主細胞から部分的または実質的に精製されたポリペプチドが意図される。
【0073】 本発明のポリペプチドとしては、天然から精製された産物、化学合成手順の産
物、および原核生物宿主または真核生物宿主(例えば、細菌細胞、酵母細胞、高
等植物細胞、昆虫細胞および哺乳動物細胞を含む)から組換え技術によって産生
される産物が挙げられる。組換え産生手順において用いられる宿主に依存して、
本発明のポリペプチドは、グリコシル化されてもグリコシル化されなくてもよい
。さらに、本発明のポリペプチドはまた、いくつかの場合には宿主媒介プロセス
の結果として、最初の修飾メチオニン残基を含み得る。
【0074】 本発明の単離されたポリペプチドとしてはまた、上記のポリペプチドの改変体
が挙げられる。用語「改変体」は、アミノ酸の、保存的または非保存的な、置換
、欠失または挿入を保有する、天然の対立遺伝子改変体ポリペプチド配列を含む
ことを意味する。用語「改変体」はまた、公知の変異誘発技術を通して、または
化学合成方法論を通してヒトの手によって産生された、単離されたポリペプチド
配列を含むことを意味する。このような人工の改変体としては、アミノ酸の、保
存的または非保存的な、置換、欠失または挿入を保有するポリペプチド配列が挙
げられ得る。
【0075】 特定のアミノ酸が保存的であるかまたは非保存的であるかは、当業者に周知で
ある。保存的アミノ酸置換は、タンパク質の折り畳みまたは活性に顕著な影響を
与えない。例示の目的のために、表1は、保存的アミノ酸置換のリストを示す。
【0076】
【表1】 本発明のタンパク質における、機能に必須のアミノ酸は、当該分野で公知の方
法(例えば、部位特異的変異誘発またはアラニンスキャンニング変異誘発(Cu
nninghamおよびWells、Science 244:1081−10
85(1989))によって同定され得る。
【0077】 本発明の単離されたポリペプチド分子としてはまた、本明細書中に記載の単離
されたポリペプチド分子に95%、96%、97%、98%および99%同一で
あるポリペプチド配列が挙げられる。コンピュータプログラム(例えば、Bes
tFitプログラム(Wisconsin Sequence Analysi
s Package、Version 10 for Unix(登録商標)、
Genetics Computer Group、University R
esearch Park、575 Science Drive、Madis
on、WI 53711))を用いて、任意の特定のポリペプチド分子が、本明
細書中に開示されるポリペプチド配列または本明細書中に記載される寄託された
クローンの単離されたDNA分子によってコードされるポリペプチド配列に対し
て少なくとも95%、96%、97%、98%または99%同一であるか否かが
決定され得る。BestFitは、SmithおよびWaterman、Adv
ances in Applied Mathematics 2:482−4
89(1981)の局所相同性アルゴリズムを用いて、2つの配列の間の最良の
相同性セグメントを見出す。
【0078】 例として、コンピューターアラインメントプログラム(例えば、BestFi
t)を利用して参照ポリペプチド配列に対する95%同一性を決定する場合、同
一性パーセンテージは、参照ポリペプチド配列の全長にわたって算出され、そし
て参照配列中のアミノ酸総数の5%までの相同性におけるギャップが許容される
。 従って、分析される100アミノ酸あたり、95%の同一性は、対象配列におけ
る100アミノ酸のうちの5ほどが参照ポリペプチド配列から変化し得ることを
示す。
【0079】 本発明はまた、本明細書中に記載されるポリペプチド配列および単離されたポ
リペプチド分子のフラグメントを包含する。好ましい実施形態では、本発明は、
少なくとも10アミノ酸長であるフラグメントを提供する。このようなフラグメ
ントの長さは、代数的に容易に規定され得る。例えば、配列番号4は、754ア
ミノ酸長である単離されたポリペプチド分子を提供する。配列番号4の、少なく
とも10アミノ酸長のフラグメント(F4)は、F4=10+Xと規定され得、
ここで、Xは、0または1〜744の整数全体のいずれかであると規定される。
同様に、本明細書中に記載される他の単離されたポリペプチド分子についてのフ
ラグメントは、以下の通りに規定され得る:478アミノ酸長である配列番号5
については、配列番号5の、少なくとも10アミノ酸長のフラグメント(F5)
は、F5=10+Xと規定され得、ここで、Xは、0または1〜468の整数全
体のいずれかであると規定される;そして306アミノ酸長である配列番号6に
ついては、配列番号6の、少なくとも10アミノ酸長のフラグメント(F6)は
、F6=10+Xと規定され得、ここで、Xは、0または1〜296の整数全体
のいずれかであると規定される。
【0080】 本発明の特に好ましい実施形態は、以下のような単離されたポリペプチドを提
供する:(1)配列番号1の単離された核酸分子によってコードされ、そして配
列番号4によって同定される、本発明のSDHサブユニット1の全長ポリペプチ
ド;(2)配列番号2の単離された核酸分子によってコードされ、そして配列番
号5によって同定される、本発明のSDHサブユニット2の全長ポリペプチド;
(3)配列番号3の単離された核酸分子によってコードされ、そして配列番号6
によって同定される、本発明のSDHサブユニット3の全長ポリペプチド;(4
)配列番号22の単離された核酸分子によってコードされ、そして配列番号25
によって同定される、本発明のSDHサブユニット1ポリペプチドの成熟形態;
(5)配列番号24の単離された核酸分子によってコードされ、そして配列番号
26と同定される、本発明のSDHサブユニット2ポリペプチドの成熟形態;な
らびに配列番号23の単離された核酸分子によってコードされ、そして配列番号
27と同定される、本発明のSDHサブユニット3ポリペプチドの成熟形態。
【0081】 本発明はまた、ポリペプチドを産生するためのプロセスを提供し、このプロセ
スは、以下の工程を包含する:(a)配列番号1の単離された核酸分子またはそ
の改変体を含む宿主細胞を増殖させる工程;(b)この単離された核酸分子によ
ってコードされるポリペプチドを発現させる工程;および(c)このポリペプチ
ドを単離する工程。
【0082】 別の実施形態では、本発明は、ポリペプチドを産生するためのプロセスを提供
し、このプロセスは、以下の工程を包含する:(a)配列番号2の単離された核
酸分子またはその改変体を含む宿主細胞を増殖させる工程;(b)この単離され
た核酸分子によってコードされるポリペプチドを発現させる工程;および(c)
このポリペプチドを単離する工程。
【0083】 本発明によって提供される別のプロセスは、ポリペプチドを産生するためのプ
ロセスであり、このプロセスは、以下の工程を包含する:(a)配列番号3の単
離された核酸分子またはその改変体を含む宿主細胞を増殖させる工程;(b)こ
の単離された核酸分子によってコードされるポリペプチドを発現させる工程;お
よび(c)このポリペプチドを単離する工程。
【0084】 適切な宿主の代表例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:細
菌性細胞(例えば、Gluconobacter、Brevibacteriu
m、Corynebacterim、E.coli、Streptomyces
、Salmonella typhimurium、Acetobacter、
Pseudomonas、Pseudogluconobacter、Baci
llusおよびAgrobacteriumの細胞);真菌および酵母生物(S
accharomyces、Kluyveromyces、Aspergill
usおよびRhizopusを含む);昆虫細胞(例えば、Drosophil
a S2およびSpodoptera Sf9の細胞);動物細胞(例えば、C
HO、COSおよびBowes黒色腫細胞);ならびに植物細胞。上記の宿主細
胞について適切な培養培地および条件は当該分野で公知である。
【0085】 このポリペプチドは、改変された形態で(例えば、融合タンパク質として)発
現され得、そして分泌シグナルだけでなく、さらなる異種機能領域をも含み得る
。例えば、さらなるアミノ酸(特に、荷電したアミノ酸)の領域は、このポリペ
プチドのN末端に対して付加されて、宿主細胞内での、精製の間の、またはその
後の取り扱いおよび保存の間での安定性および持続性を改善し得る。また、ペプ
チド部分をこのポリペプチドに付加して、精製を容易にし得る。このような領域
は、このポリペプチドの最終的な調製の前に除去され得る。とりわけ、分泌また
は排出を生じ、安定性を改善し、そして精製を容易にする、ポリペプチドに対す
るペプチド部分の付加は、当該分野で周知であり、そして慣用技術である。
【0086】 本発明のポリペプチドは、以下を含む周知の方法によって組換え細胞培養物か
ら回収および精製され得る:硫酸アンモニウム沈澱またはエタノール沈澱、酸抽
出、陰イオン交換クロマトグラフィーまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、
ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ア
フィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー
およびレクチンクロマトグラフィー。最も好ましくは、高性能液体クロマトグラ
フィー(「HPLC」)が精製のために用いられる。
【0087】 (5.L−ソルボースおよび2−ケト−L−グロン酸の産生) 本発明は、L−ソルボースおよび2−ケト−L−グロン酸の産生のためのプロ
セスを提供し、これらは、ビタミンCの産生のために有用である。
【0088】 1つの実施形態では、本発明は、D−ソルビトールからのL−ソルボースの産
生のためのプロセスを提供し、このプロセスは、以下の工程を包含する:(a)
(i)配列番号1のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;(ii)配
列番号2のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;および(iii)配
列番号3のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドからなる群より選択さ
れる少なくとも1つの単離されたヌクレオチド配列で宿主細胞を形質転換する工
程;ならびに(b)この形質転換された宿主細胞を選択および増殖させる工程。
【0089】 別の実施形態では、本発明は、2−ケト−L−グロン酸の産生のためのプロセ
スを提供し、このプロセスは、以下の工程を包含する:(a)(i)配列番号1
のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;(ii)配列番号2のポリヌ
クレオチド配列を含むポリヌクレオチド;および(iii)配列番号3のポリヌ
クレオチド配列を含むポリヌクレオチドからなる群より選択される少なくとも1
つの単離されたヌクレオチド配列で宿主細胞を形質転換する工程;ならびに(b
)この形質転換された宿主細胞を選択および増殖させる工程。
【0090】 L−ソルボースおよび2−ケト−L−グロン酸の産生のために本明細書中に適
用されるプロセスにおいて宿主細胞として用いるために適切な細菌は、当業者に
公知である。このような細菌としては、Escherichia coli、B
revibacterium、Corynebacterium、Glucon
obacter、Acetobacter、PseudomonasおよびPs
eudogluconobacterが挙げられるがこれらに限定されない。
【0091】 本発明のSDH酵素の発現のための他の宿主細胞としては、以下が挙げられる
:米国特許第5,834,231号において同定される株;Glucanoba
cter oxydans DSM 4025(米国特許第4,960,695
号);Gluconobactor oxydans TIOO(Appl.E
nviron.Microbiol.63:454−460(1997));P
seudogluconobacter saccharoketogenes
IFO 14464(欧州特許第221 707号);Pseudomona
s sorbosoxidans(米国特許第4,933,289号);および
Acetobacter liquefaciens IFO 12258(A
ppl Environ.Microbiol.61:413−420(199
5))。
【0092】 本発明の他の実施形態では、当該分野で公知の種々の発酵技術が、L−ソルボ
ースおよび2−ケト−L−グロン酸の産生に関する本発明のプロセスにおいて用
いられ得る。一般的に、L−ソルボースおよび2−ケト−L−グロン酸は、(例
えば、バッチ型または供給バッチ型の)発酵プロセスによって産生され得る。バ
ッチ型の発酵では、全ての栄養分が、発酵開始時に添加される。供給バッチ型ま
たは長期供給バッチ型の発酵では、発酵開始からすぐにもしくは培養物が特定の
齢に到達した後に、または供給された栄養分が培養液から使い果たされた場合に
、1以上の栄養分が培養物に連続的に供給される。供給バッチ型発酵の長期バッ
チ変法は、反復供給バッチまたは充填−取り出し発酵(fill−and−dr
aw fermentation)であり、ここで、発酵槽の内容物の一部があ
る時点で(例えば、発酵槽が充填された時点で)取り出され、その間、栄養分の
供給が続けられる。このようにして、発酵が長期にわたって延長され得る。
【0093】 別の型の発酵である連続発酵またはケモスタット培養は、発酵槽中のブロスの
容量がほぼ一定のままであるように培養液を連続的にはまたは半連続的に取り出
しながら、完全培地の連続供給を使用する。連続発酵は原則的に、無限の時間に
わたって維持され得る。
【0094】 バッチ発酵において、生物は、培地中の必須栄養分のうちの1つが使い果たさ
れるまで、または発酵条件が不都合になるまで(例えば、pHが、微生物の増殖
に対して阻害的な値まで低下するまで)増殖する。供給−バッチ発酵では、例え
ば、pHコントロールを用いることによって、好都合な増殖条件を維持するため
に通常、測定が行われ、そして1以上の必須栄養分の消耗は、これらの栄養分を
培養物に供給することによって防止される。この微生物は、栄養分の供給速度に
よって指示される増殖速度で増殖し続ける。一般的に、単一の栄養分(非常にし
ばしば、炭素源)は、増殖の制限要因(limiting)となる。同じ原理が
連続発酵にも適用され、通常、培地供給物中の1つの栄養分が制限要因であり、
他の全ての栄養分は過剰である。制限的な栄養分は、培養液中に非常に低濃度で
存在し、しばしば、測定できないほど低い。異なる型の栄養分の制限が用いられ
得る。炭素源の制限が最もしばしば用いられる。他の例は、窒素源による制限、
酸素による制限、特定の栄養分(例えば、ビタミンまたはアミノ酸(微生物がこ
のような化合物について栄養要求性である場合)による制限、硫黄による制限お
よびリンによる制限である。
【0095】 適切な補充炭素源の例証となる例としては以下が挙げられるがこれらに限定さ
れない:他の炭水化物(例えば、グルコース、フルクトース、マンニトール、デ
ンプンまたはデンプン加水分解産物、セルロース加水分解産物および糖蜜);有
機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸、ギ酸、リンゴ酸、クエン酸およびフ
マル酸);ならびにアルコール(例えば、グリセロール)。
【0096】 適切な窒素源の例証となる例としては以下が挙げられるがこれらに限定されな
い:アンモニア(アンモニアガスおよび水性アンモニアを含む);無機酸または
有機酸のアンモニウム塩(例えば、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン
酸アンモニウム、硫酸アンモニウムおよび酢酸アンモニウム);尿素;硝酸塩ま
たは亜硝酸塩、および他の窒素含有材料(純粋な調製物または粗調製物のいずれ
かとしてのアミノ酸、肉抽出物、ペプトン、魚粉、魚加水分解産物、コーンステ
ィープリカー(corn steep liquor)、カゼイン加水分解産物
、ダイズ絞り粕(soybean cake)加水分解産物、酵母抽出物、乾燥
酵母、エタノール−酵母留出物、ダイズ粉末、綿実粉などを含む)。
【0097】 適切な無機塩の例証となる例としては以下が挙げられるがこれらに限定されな
い:カリウム、カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、コバル
ト、亜鉛、銅および他の微量元素、ならびにリン酸の塩。
【0098】 適切な微量栄養分、増殖因子などの例証となる例としては以下が挙げられるが
これらに限定されない:純粋なもしくは部分精製した化学的化合物としてか、ま
たは天然材料中に存在する通りとしてかのいずれかの、補酵素A、パントテン酸
、ビオチン、チアミン、リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンア
デニンジヌクレオチド、他のビタミン、アミノ酸(例えば、システイン)、チオ
硫酸ナトリウム、p−アミノ安息香酸、ナイアシンアミドなど。本発明の微生物
株の培養は、当業者に公知の液内発酵技術(例えば、気泡、伝統的な散布攪拌設
計または振盪培養)のいずれかを用いて達成され得る。
【0099】 用いられる培養条件(温度、pH、空気混和速度、攪拌速度、培養持続時間な
どを含む)は、L−ソルボースおよび2−ケト−L−グロン酸の産生を最大にす
るように当業者によって経験的に決定され得る。特定の培養条件の選択は、用い
られる本発明の特定の微生物株、培地組成および型、培養技術、ならびに同様の
考慮すべき事柄のような因子に依存する。
【0100】 2−KLGを回収するための適切な方法の例証となる例は、米国特許第5,4
74,924号;同第5,312,741号;同第4,960,695号;同第
4,935,359号;同第4,877,735号;同第4,933,289号
;同第4,892,823号;同第3,043,749号;同第3,912,5
92号;同第3,907,639号および同第3,234,105号に記載され
ている。
【0101】 このような方法の1つによれば、この微生物は、第1に、培養ブロスから公知
の方法(例えば、遠心分離または濾過)により除去され、そして得られた溶液は
、減圧下で濃縮される。次いで、結晶性2−KGLは、濾過により回収され、そ
して、所望であれば、再結晶により精製される。同様に、2−KGLは、イオン
交換樹脂、溶媒抽出、沈澱、塩析などの使用などのような公知の方法を用いて回
収され得る。
【0102】 2−KGLが遊離酸として回収される場合、その遊離酸は、所望であれば、従
来の方法を用いて、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウムもしくは
類似のカチオンにより塩に変換され得る。あるいは、2−KGLが塩として回収
される場合、その塩は、従来の方法を用いて、その遊離形態もしくは異なる塩に
変換され得る。
【0103】 本明細書中で言及されるすべての特許および刊行物は、明らかに参考として援
用される。ここまでは本発明を一般的に記載してきたが、本発明は、以下の実施
例を参照することにより、より容易に理解される。なお、以下の実施例は、例示
のために提供され、かつ特に示されていない限り本発明を限定することを意図さ
れていない。
【0104】 (実施例) (実施例1:G.suboxydans KCTC 2111からのSDHの
単離および特徴付け) G.suboxydans KCTC 2111からの本発明のピロロキノリ
ンキノン(PQQ)依存性SDHの改良された精製方法が示される。当初の精製
スキーム(Choi,E.S.ら、FEMS Microbiol. Lett
.、125:45(1995))に対する改良点は、より大きいサブユニット分
離能および酵素活性の改良された安定性に関する。
【0105】 (工程1:G.suboxydans KCTC 2111の培養) G.suboxydans KCTC 2111を、5mlのSYP培地(5
% D−ソルビトール、1% BactoPeptoneおよび0.5%酵母抽
出物)に接種し、そして30℃で20時間インキュベートした。1ミリリットル
(ml)のこの培養物を、500mlフラスコ中の50mlの同じ培地に移し、
そして30℃で20時間、回転振盪機(180rpm)で培養した。このように
して調製された培養物を、同じ培地を3L含む5Lジャーファメンター(jar
fermentor)のための接種材料として使用し、そして3L培養物を、
定常期初期まで増殖させた。
【0106】 (工程2:膜画分の調製) 12,000gにて10分間の遠心分離により細胞を収集し、10mM酢酸ナ
トリウム緩衝液(pH5.0)で1回洗浄し、そしてビーズビーター(bead
beater)(Edmund Buhler、Vi 4)中で、4℃で90
秒間、ガラスビーズ(直径0.1mm)を用いて破壊した。このようにして調製
されたホモジネートを、12,000gにて5分間遠心分離して、細胞破片およ
びガラスビーズを除去した。得られた上清を100,000gにて60分間遠心
分離し、そして粗膜画分を沈殿物として得た。
【0107】 (工程3:膜画分由来のSDHの可溶化) この粗膜画分を1mlあたり40mgのタンパク質で再懸濁し、そして4℃に
て2時間攪拌することによって1.5% n−オクチルグルコシドで可溶化した
。得られた懸濁物を12,000gにて10分間遠心分離して上清を得、この上
清を可溶化SDH画分と称した。精製手順において用いた全ての溶液は、0.7
5% n−オクチルグルコシドを含んでいた。
【0108】 (工程4:酵素活性アッセイ) 酵素活性を、2,6−ジクロロフェノールヨードフェノール(DCIP)を人
工電子受容体として用い、そしてフェナジンメトスルフェート(phenazi
ne methosulphate;PMS)を電子伝達物質として用いて分光
光度法によってアッセイした。この反応混合物は、1.0mlの総容量中に50
mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)、10mM MgCl2、5mM C
aCl2、5mM KCN、0.1mM PMS、0.12mM DCIP、2
50mM D−ソルビトール、0.75% n−オクチルグルコシドおよび酵素
溶液を含んでいた。pH5.0でのDCIPについてε=5,600cm-1-1 のモル吸光係数を用いた。1単位の酵素活性を、1分間あたり1μmolのDC
IPの還元を触媒する酵素量と定義した。
【0109】 酵素活性を、実施例1の工程6に記載される再構成されたサブユニットについ
て、Ferric−Dupanol法(Wood,W.A.ら、Meth.En
zymol.5:287(1962))によっても決定した。サブユニットタン
パク質を、単独で、または異なる組み合わせでのいずれかで25℃にて5分間プ
レインキュベートした。この反応を、10mM(最終濃度)のフェリシアン化カ
リウムおよび250mM(最終濃度)のD−ソルビトールの添加によって開始し
た。適切な時間の後、この反応を、硫酸鉄(III)−Dupanol溶液(F
2(SO43・nH2O 5g/L、Dupanol(ラウリル硫酸ナトリウム
)3g/Lおよび85%リン酸95ml/L)を添加することによって停止し、
そしてプルシアン色の吸光度を、分光光度計において660nmで決定した。
【0110】 (工程5:イオン交換クロマトグラフィー) この可溶化した画分を、10mM酢酸ナトリウム(pH5.0)で平衡化した
CM−TSK 650(S)(Merck)カラム(2.5×20cm)にかけ
た。このCM−TSKカラムを、線形勾配(10mMから500mMまで)の酢
酸ナトリウムで溶出させた。活性画分をプールし、そしてメンブレンフィルター
(Amicon、YM 10)を用いた限外濾過によって濃縮し、そしてDEA
E−TSK 650(S)(Merck)カラム(2.5×20cm)にかけた
。このDEAE−TSKカラムを、pH5.0またはpH6.0のいずれかの1
0mM酢酸ナトリウム緩衝液でアイソクラティックに(isocratical
ly)溶出させた。
【0111】 図1に示すように、pH6.0で溶出した場合(図1−B)、活性ピークの分
解能は、pH5.0での溶出(図1−A)よりもずっと高く、そして酵素活性の
ピークIとピークIIとは完全に分離した。画分の酵素活性を溶出直後および溶
出の1時間後に測定した場合、pH5.0で一緒に溶出するピークIおよびII
における画分の酵素活性が時間によって顕著には異ならないことが見出された。
しかし、pH6.0で別々に溶出するピークIおよびIIにおける画分の場合、
ピークIにおける酵素活性は、溶出1時間以内にもともとの値の10分の1未満
に減少し、一方、ピークIIにおける酵素活性は変化しないままであった。
【0112】 DEAE−TSKカラムで、pH6.0で溶出されたピークIおよびIIを含
む画分を、SDS−PAGE(Laemmli、U.K.、Nature、22
7、680(1970))により分析した(図2)。図2−Aは、ピークIの画
分を示す。カラムMは、標準的な分子量マーカーを示す。カラム1から4におい
て示すように、75kDaの第1のサブユニットバンドおよび50kDaの第2
のサブユニットバンドが観察され得るが、29kDaの第3のサブユニットバン
ドは観察されなかった。この場合、溶出1時間後、酵素活性は、10倍を超えて
減少した。図2−Bは、ピークIIの画分を示す。カラムMは、標準的な分子量
マーカーを示す。カラム5からカラム8に示すように、ピークIIの画分は、7
5kDaのサブユニットおよび50kDaのサブユニットに加えて29kDaの
第3のサブユニットバンドを含んでいることが観察された。この観察は、29k
Daの第3のサブユニットがSDHの安定性において重要な役割を果たし得るこ
とを示した。
【0113】 (工程6:異なるサブユニットとのSDH再構成) DEAEカラムクロマトグラフィーの間の5.0から6.0への溶出緩衝液の
pHの上昇が、クロマトグラフィーピークの分解能を増加させたので、溶出緩衝
液のpHをpH6.5にさらに上昇させた。実施例1の工程5において記載され
るように、CM−TSK 650(S)カラムクロマトグラフィーによって提供
される部分精製SDHを、20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)で予
め平衡化したDEAE−TSK 650(S)カラム(2.5×16.5cm)
にかけ、そしてこのカラムを180mlの同じ緩衝液でアイソクラティックに溶
出し、続いて各々160mlの20mMおよび500mMのリン酸ナトリウム緩
衝液(pH6.5)で勾配溶出した。カラム画分をSDS−PAGEによって分
析した。
【0114】 図3に示すように、75kDaの第1のサブユニットは最初に溶出し(ピーク
I)、続いて29kDaの第3のサブユニットがアイソクラティック溶出の間に
溶出し(ピークII)、そして50kDaの第2のサブユニットが勾配溶出の間
に後で溶出した(ピークIII)。図4に示すように、この3つのピークのSD
S−PAGE分析は、この3つのサブユニットが本質的に純粋であり、そして互
いに完全に分離されたことを示した。
【0115】 3つのサブユニットは非変性条件下で精製され得、そして個々の種に分離され
得るので、再構成実験を行って、SDH酵素の触媒活性について各サブユニット
の役割を決定した。pH6.5での溶出によってDEAEカラムから得られた約
100pmoleの各サブユニットを、単独でまたは異なる組み合わせでプレイ
ンキュベートし、そして実施例1の工程4に記載されるように、Ferric−
Dupanol法によって酵素活性についてアッセイした(表2)。各サブユニ
ットは単独では、非常に低いレベルの活性を示した。第1のサブユニットおよび
第2のサブユニットを再構成した場合、酵素活性は、第1のサブユニット単独と
比較して2倍上昇した。第3のサブユニットを第1のサブユニットに対して添加
した場合、および第1のサブユニットと第2のサブユニットとの混合物に対して
添加した場合、酵素活性はそれぞれ、約30倍および約20倍上昇した。これら
の結果は、第3のサブユニットがSDHの触媒活性ならびにこの酵素の安定性に
対して重要な役割を果たすことを示した。
【0116】
【表2】 (実施例2:SHDサブユニットのN末端アミノ酸配列の決定) 実施例1において調製された精製されたSDHをSDS−PAGE(12.5
%ゲル)に供し、そして分離されたタンパク質をポリビニリデンジフルオリド(
PVDF)メンブレン(Bollag、D.MおよびEdelstein、S.
J.、Protein Methods、Wiley−Liss、Inc.,8
(1991))にエレクトロブロッティングした。ポンソーS染料での可視化後
、各SDHサブユニットを含むメンブレンの部分を小片にして切り取り、そして
各サブユニットについてのこのメンブレンの小片を、アミノ酸配列分析機(Ap
plied Biosystems、Model 477A)にN末端アミノ酸
配列分析のために直接適用した。
【0117】 第1のサブユニットおよび第3のサブユニットについて得られたデータを表3
に示す(配列番号9および配列番号11)。第2のサブユニットのN末端アミノ
酸配列は得られ得なかった。これは、N末端がブロックされていることによる可
能性が最も高い。ブロックされたN末端の同様の知見は、別の酢酸細菌Acet
obacter pasteurianusのアルコールデヒドロゲナーゼ複合
体のシトクロムcサブユニットについて報告されており(Takemura、H
.ら、J Bacteriol.175、21、6857(1993))、ここ
で、N末端の遮断は、N末端でのグルタミン酸残基の、ピログルタミン酸残基へ
の修飾に起因した。この修飾は、N末端アミノ酸配列決定の間のエドマン分解に
抵抗する。
【0118】 それゆえ、精製されたSDHの第2のサブユニットについてN末端配列を得る
ためには、単離されたSDHタンパク質をピログルタミン酸アミノペプチダーゼ
で最初に処理して、潜在的にブロックされたN末端を遊離させた。手短に述べる
と、実施例1からの約50pgの精製されたSDHを、消化緩衝液(100mM
リン酸ナトリウム緩衝液、10mM EDTA、5mMジチオスレイトールおよ
び5%(v/v)グリセロール、pH8.0)に溶解し、そして3.75μgの
ピログルタミン酸アミノペプチダーゼ(Boehringer Mannhei
m)と共に4℃にて18時間インキュベートし、続いて25℃にて4時間さらに
インキュベートした。インキュベーション後、反応混合物をSDS−PAGEに
供し、PVDFメンブレンにエレクトロブロットし、そしてこのメンブレン上の
第2のサブユニットバンドを切り出し、そしてN末端アミノ酸配列について上記
のように分析した。10残基のN末端アミノ酸配列を配列番号10として表3に
示す。
【0119】
【表3】 (実施例3:第3のサブユニットについての内部アミノ酸配列の決定) 第3のサブユニットについて、対応する遺伝子の促進されたクローニングのた
めに、N末端アミノ酸配列に加えて内部アミノ酸配列もまた決定した。実施例1
の工程6に記載のように単離された約7μgの第3のサブユニットタンパク質を
、以前に記載された(Matsudaira,P.T.、A Practica
l Guide to Protein and Pept Purifica
tion for Mcrosequencing Academic Pre
ss 37頁(1989))のようにトリプシン(Boehringer Ma
nnheim)で消化した。トリプシン処理消化物を、Brownlee SP
HERI−5 RP 18カラム(0.2×22cm)を用いたHPLCによっ
て分離し、そしてこのカラムを15〜70%のアセトニトリルの線形勾配で21
0マイクロリットル/分間で60分間にわたって溶出させた。溶出を214nm
でモニターし、そして充分に分離した3つのペプチドピークを回収し(図5にお
いて1、5および7と称した)、そして(実施例2)に記載されるようにそれら
のアミノ酸配列について分析した。ピーク1、5および7についての内部アミノ
酸配列をそれぞれ、以下の表4に示す(それぞれ、配列番号12、配列番号13
および配列番号14)。
【0120】
【表4】 (実施例4:プライマー設計、およびSDH遺伝子の一部を含む1.53kb
のDNAフラグメントの単離) 第1のサブユニット(配列番号9)のN末端アミノ酸配列に基づいて、2つの
縮重プライマーであるプライマー1(5’−CCGGAATTC GAA(G)
GAT(C)ACI GGI ACI GC−3’)(配列番号15)およびプ
ライマー2(5’−ATT(C,A)ACI AAT(C)GCI GAT(C
) CAAG) CAT(C) CC−3’)(配列番号16)を合成した。
【0121】 TakedaおよびShimizu(TakedaおよびShimizu、J
.Ferm.Bioeng.、72:1(1991))の方法を用いてG.su
boxydans KCTC 2111から単離されたゲノムDNAを、Bam
HIで部分的に消化した。プラスミドpBluescript SK(Stra
tagene)を、NaeIおよびBamHIで制限処理し、そしてゲノムDN
AのBamHI部分消化物をこのプラスミドのBamHI部位に連結した。
【0122】 30サイクルのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を、単一特異性プライマーP
CR(SSP−PCR)方法(White,B.、SSP−PCR and g
enome walking、Method in Mol.Biol.、PC
R Protocol、Humana Press、15:339(1993)
)に従って行って1.53kbの大きさのクローン(#SDH2−1)を単離し
た。
【0123】 上記で調製された連結反応混合物を、遺伝子特異的プライマーであるプライマ
ー1、およびこのベクターのT7プライマーで増幅した。一般的T7プライマー
は全ての連結されたフラグメントの末端にアニーリングするが、得られる産物は
線形でしか増加しない。しかし、特異的産物への遺伝子特異的プライマー1およ
びT7プライマーの同時アニーリングは、特異的一次産物の指数増幅をもたらす
。ネスティッド(nested)プライマーである、遺伝子特異的プライマー2
およびT7プライマーで行われた2回目のPCRは、第2の特異的産物を生成し
、このことは、一次PCRの特異性を確認した。
【0124】 PCR産物をプラスミドpT7 Blue(Novagen)に連結し、そし
てSEMプロトコル(Inoue,H.ら、Gene、96:23(1990)
)によってEscherichia coli DH5aに形質転換した。形質
転換体を、100μg/mlのアンピシリンを補充したLB培地(1% Bac
to−Tryptone、0.5%酵母抽出物および1% NaCl)中で培養
した。続いて、プラスミドをアルカリ溶解法(Sambrook、J.ら、Mo
lecular Cloning、CSH Press、125頁(1988)
)によって抽出した。
【0125】 このプラスミドをテンプレートとして用い、プライマー1またはプライマー2
をT7プライマーと共に用いたPCRによって、ポジティブな反応が得られた。
#SDH2−1フラグメントの部分的ヌクレオチド配列決定によって、プライマ
ー1結合部位の下流の誘導されたアミノ酸配列が、実験的に決定されたN末端ア
ミノ酸配列と一致することがさらに確認された。しかし、#SDH2−1は、第
1のサブユニット遺伝子の一部しか含んでいなかった。
【0126】 (実施例5:1.53kbのDNAフラグメントをプローブとして用いた、S
DHサブユニット遺伝子を含むλGEM5−1クローンの単離) 実施例4において単離された#SDH2−1を、DIG Labeling
and Detection Kit(The DIG System Use
r’s Guide for Filter Hybridization.6
−9頁、Boehringer Mannheim(1993))で標識した。
【0127】 G.suboxydans KCTC 2111のゲノムDNAライブラリー
を構築するために、実施例4に記載される方法を用いてG.suboxydan
s KCTC 2111から単離されたゲノムDNAを、Sau3AIで部分的
に消化した。部分的に消化されたDNAを0.8%アガロースゲルにおいて電気
泳動し、そして15〜23kbの大きさのDNAを、QLAEX II Gel
Extraction Kit(QIAGEN)を用いて溶出させた。次いで
、溶出したDNAをλGEM−11ベクター(Promega)のBamHI部
位に連結した。連結混合物を、ファージλ粒子中にPackagene In
Vitro Packaging System(Promega)を指示マニ
ュアルに従って用いてパッケージングした。E.coli LE392細胞を、
0.2%マルトースおよび10mM MgSO4を補充したTB培地(1% B
acto−Tryptoneおよび0.5% NaCl)中で30℃にて増殖さ
せ、そしてOD600が0.6に達した時点で4℃で保存した。パッケージング混
合物を細胞懸濁物に添加し、そしてこの混合物を37℃にて30分間インキュベ
ートして、感染させた。この混合物に対して、3mlの溶解した(45℃の)T
Bトップ寒天(10mM MgSO4を含むT13培地中の0.8% Bact
o−Agar)を添加し、穏やかにボルテックスし、そして直ちにLBプレート
に注いだ。このプレートを倒置して37℃にて一晩インキュベートした。
【0128】 λファージプラークをナイロンメンブレン(Amersham)上に固定し、
そしてこのメンブレンを、プレハイブリダイゼーション溶液(5×SSC、1%
(w/v)ブロッキング試薬、0.1% N−ラウロイルサルコシン(laur
oylsarcosine)、0.02% SDSおよび50%(v/v)ホル
ムアミド)を42℃にて3時間用いてハイブリダイゼーションオーブン(Hyb
aid)中でプレハイブリダイズした。次いで、このメンブレンを、ハイブリダ
イゼーション溶液(プレハイブリダイゼーション溶液中で希釈した、DIG標識
した#SDH2−1プローブ)を42℃にて16時間用いてハイブリダイズした
。λファージの約20,000プラークのうちの11個のプラークが、DIG標
識した#SDH2−1プローブでのプラークハイブリダイゼーション(The
DIG System User’s Guide for Filter H
ybridization.Boehringer Mannheim(199
3))によってポジティブなシグナルを与えた。
【0129】 λDNAをポジティブなλクローンから単離し、そしてLambda DNA
Purification Kit(Stratagene)で精製した。単
離されたλDNAをBamH1で消化し、そして0.7%アガロースゲル電気泳
動に供した。このゲルで分離されたDNAフラグメントをナイロンメンブレンに
転写し、そして上記と同じ条件下でプローブとして#SDH2−1を用いたサザ
ンハイブリダイゼーションによって再度分析した。ポジティブなシグナルを与え
たクローンを選択し、そして15kbの挿入片DNAをこのクローンからXho
Iで切り出し、続いてpBluescript SKのXhoI部位にクローン
化して、λGEM 5−1を得た。λGEM 5−1クローンを、いくつかの異
なる制限酵素での消化によってマッピングした。図6は、λGEM 5−1の制
限酵素地図を表す。
【0130】 (実施例6:λGEM 5−1クローンにおける5.7kbのPstlIフラ
グメントのヌクレオチド配列の決定) 実施例5において得られたポジティブなクローンλGEM 5−1を、いくつ
かの異なる制限酵素でマッピングし、そして実施例5において記載されるように
サザンハイブリダイゼーションによって分析した。#SDH2−1とハイブリダ
イズする5.7kbのPstIフラグメントをサブクローン化し、そしてヌクレ
オチド配列を決定した。DNA配列決定をより単純にするために、3つの重複す
るサブクローンS1、S2およびS3をそれぞれ、図7に示すように制限酵素セ
ットKpnI−PstI、NotI−SacIIおよびPstI−SacIを用
いて構築した。欠失クローンのセットを、Exo III−Mungbean
Deletion Kit(Stratagene)を用いて各サブクローンに
ついて調製した。ヌクレオチド配列決定反応を、Dye Terminator
Cycle Sequencing Ready Reaction Kit
(Applied Biosystems)によって行い、そして配列を自動D
NA配列決定機(Applied Biosystems、Model 373
A)において決定した。
【0131】 図8は、5.7kbのPstIフラグメント(配列番号7)における4,83
0bpのヌクレオチド配列を示す。配列決定したDNAは、2,265ヌクレオ
チドおよび1,437ヌクレオチドという2つのオープンリーディングフレーム
(ORF)を含む。第1のORFは第1のサブユニットをコードする。第1のサ
ブユニット遺伝子の前には、651bp〜654bpに位置するShine−D
algarno配列「AGGA」がある。第1のサブユニットの34アミノ酸の
シグナル配列は、配列番号7の665bp〜766bpに位置する。第1のサブ
ユニットタンパク質の成熟部分のコード配列は、720アミノ酸ポリペプチドを
コードする、配列番号7の767bp〜2,929bpに位置する。その誘導さ
れるN末端アミノ酸配列は、N末端アミノ配列分析によって得られた15アミノ
酸残基と完全一致する。
【0132】 第1のORFには、第2のORFが続いており、この2つのORFは、短い遺
伝子間領域によって隔てられていた。第2のORFは、第2のサブユニットをコ
ードする。第2のサブユニット遺伝子のShine−Dalgarno配列(A
GGA)は配列番号8の2,950bp〜2,953bpに見出され、この構造
遺伝子は配列番号8の2,964bp〜4,400bpに位置する。第2のサブ
ユニット遺伝子は、36アミノ酸のシグナル配列を含めて478アミノ酸ポリペ
プチドをコードする。成熟ポリペプチドの誘導されたアミノ酸配列は、ピログル
タミン酸アミノペプチダーゼで処理したサンプルについて実験的に得られた配列
との完全一致を示した。第2のサブユニット遺伝子の停止コドンの下流には、逆
方向反復配列が見られる。
【0133】 第1のサブユニットおよび第2のサブユニットの成熟タンパク質の算出された
分子量はそれぞれ、79kDaおよび48kDaであり、これらの分子量は、S
DS−PAGEによって決定した場合のそれぞれ75kDaおよび50kDaと
いう実験値と良く一致する。
【0134】 さらに、特徴的PQQ結合配列(PQQ依存性デヒドロゲナーゼのアミノ末端
およびカルボキシ末端に特徴的に現れるコンセンサス配列)は、第1のサブユニ
ット遺伝子中に存在することもまた見いだされた。表5では、アミノ末端部分に
おける特徴的PQQ結合配列を配列番号17として示し、そしてカルボキシ末端
部分に存在する特徴的配列を配列番号18として示す(ここで、Xは任意のアミ
ノ酸を表す)。アミノ末端の特徴的な配列は、位置812bp〜898bpで生
じ、そしてカルボキシ末端の特徴的な配列は位置1,490bp〜1,555b
pで生じる。これらのデータは、第1のサブユニットがピロロキノリンキノン(
PQQ)を補因子として含むというさらなる証拠を提供する。
【0135】
【表5】 さらに、単一のヘム結合配列が第1のサブユニット遺伝子において位置2,6
12bp〜2,626bpで生じ(以下の表6における配列番号19)、そして
3つのヘム結合配列が以下の位置で生じることもまた見い出された:第2のサブ
ユニット遺伝子における3,129bp〜3,143bp;3,573bp〜3
,587bpおよび3,981bp〜3,995bp(ここで、XAは、任意の
アミノ酸を表す。XBはXAとは異なる任意のアミノ酸である)。
【0136】
【表6】 相同配列についてのデータベース検索は、第1のサブユニット遺伝子のDNA
配列が、ピロロキノリンキノン(PQQ)を補因子として含む多くのデヒドロゲ
ナーゼに対して大きな程度の類似性を示すことを決定した。特に、Acetob
acter polyoxogenesのアルコールデヒドロゲナーゼ(Tam
aki、T.ら、Biochim.Biophys.Acta、1088、29
2(1991))およびAcetobacter acetiのアルコールデヒ
ドロゲナーゼ(Inoue、T.ら、J Bacteriol、171、311
5(1989))はそれぞれ、第1のサブユニット遺伝子に対して77%および
70%同一である。第2のサブユニット遺伝子とのデータベースの検索は、最大
の程度の類似性を提供し、G.suboxydans IFO 12528のシ
トクロムc(TakedaおよびShimizu、J Ferm.Bioeng
.、72:1(1991))と83%のヌクレオチド配列同一性および88%の
アミノ酸配列同一性で一致した。
【0137】 (実施例7:プライマーの設計、および第3のサブユニット遺伝子の一部を含
む320bpのDNAフラグメントのPCRクローン化) 実施例6に記載される第1のサブユニット遺伝子および第2のサブユニット遺
伝子のヌクレオチド配列分析は、単離されたオペロンクローンが、第3のサブユ
ニット遺伝子を含まないことを示した。5’隣接領域および3’隣接領域のさら
なる配列決定はまた、第3のサブユニットの存在を示すことができなかった。そ
れゆえ、第3のサブユニットをコードする遺伝子を単離するために、プローブと
して使用される第3のサブユニット遺伝子の一部を含む短いDNAフラグメント
をPCRによって作製するための縮重プライマーを、アミノ酸配列情報に基づい
て合成した。
【0138】 実施例2において得られた成熟した第3のサブユニットタンパク質のN末端ア
ミノ酸配列(配列番号11)、および実施例3において得られたトリプシン処理
ペプチドの内部アミノ酸配列のうちの1つ(配列番号13)に基づいて、2つの
縮重プライマーであるプライマー3(5’−GGGAATTC TTT(C)
CAA(G) GAA(G) ATG AAT(C) AA−3’)(配列番号
20)およびプライマー4(5’−GGGAATTC TT GAA A(G)
CC NGC A(G)TC A(G)TA−3’)(配列番号21)をそれぞ
れ合成した。
【0139】 PCR反応を、TakedaおよびShimizu(TakedaおよびSh
imizu、J.Ferm.Bioeng.、72 1(1991))の方法に
よって調製されたG.suboxydans KCTC 2111のゲノムDN
Aをテンプレートとして用い、プライマー3および4を用いて行った。この反応
は、320bpのDNAフラグメントを生成した。この320bpのPCR産物
をpBluescript SK(Stratagene)に連結し、そしてS
EMプロトコル(Inoue,H.ら、Gene,96、23(1990))に
よってE.coli DH5αに形質転換した。形質転換体を、100μg/m
lのアンピシリンを補充したLB培地中で培養した。続いて、このプラスミドを
、アルカリ溶解法(Sambrook,J.ら、Molecular Clon
ing、CSH Press、(1988))によって抽出した。サブクローン
化を、プライマー3およびプライマー4と共にこのプラスミドDNAをテンプレ
ートとして用いるPCR反応を行うことによって確認した。320bpのフラグ
メントの部分的ヌクレオチド配列決定はさらに、プライマー3結合部位の下流の
誘導されたアミノ酸配列が実験的に決定されたN末端アミノ酸配列と一致するこ
とを確認した。しかし、320bpのフラグメントは、第3のサブユニット遺伝
子のN末端部分しか含まなかった。
【0140】 (実施例8:320bpのDNAフラグメントをプローブとして用いた、第3
のサブユニット遺伝子の単離) (実施例7)において単離された320bpのDNAフラグメントをDIG
Labeling and Detection Kit(The DIG S
ystem User’s Guide for Filter Hybrid
zation.6−9頁、Boehringer Mannheim(1993
))で標識した。TakedaおよびShimizu(TakedaおよびSh
imizu、J.Ferm.Bioeng.、72、((1991))の方法を
用いてG.suboxydans KCTC 2111から単離されたゲノムD
NAを、BamHI、ClaI、EcoRI、HindIII、PstIまたは
XhoIで消化し、0.8%アガロースゲルで電気泳動し、そしてナイロンメン
ブレン(NYTRAN、Schleicher & Schuell)に記載さ
れる(Southern、E.M.、J.Mol.Biol.98,503(1
975))通りに転写した。このメンブレンを、ハイブリダイゼーションオーブ
ン(Hybaid)中でプレハイブリダイゼーション溶液(5×SSC、1%(
w/v)ブロッキング試薬、0.1% N−ラウロイルサルコシン、0.2%
SDSおよび50%(v/v)ホルムアミド)を用いて42℃にて2時間プレハ
イブリダイズした。次いで、このメンブレンを、ハイブリダイゼーション溶液(
プレハイブリダイゼーション溶液中で希釈したDIG標識したプローブ)を用い
て42℃にて12時間ハイブリダイズした。サザンハイブリダイゼーションは、
用いた各酵素について強度の別個のシグナルを与えた。4.5kb ClaIで
のポジティブシグナルに対応するDNAを溶出させ、そしてpBluescri
pt SK中にクローン化して、ミニライブラリーを構築した。このミニライブ
ラリーを、上記のようにサザンハイブリダイゼーションを繰り返すことによって
ポジティブクローンについてスクリーニングした。ポジティブシグナルを与える
クローンを選択し、そしてClaI−#69と称した。図9は、ClaI−#6
9の制限酵素地図を表す。
【0141】 (実施例9:第3のサブユニットを含む4.5kbのClaIフラグメントの
ヌクレオチド配列分析) 4.5kbのClaI−#69クローンにおける第3のサブユニット遺伝子の
ヌクレオチド配列を決定し、そして分析した。DNA配列決定を容易にするため
に、いくつかの重複する制限フラグメントをサブクローン化し、そして各クロー
ンのヌクレオチド配列を決定した。ヌクレオチド配列決定反応をDye Ter
minator Cycle Sequencing Ready React
ion Kit(Applied Biosystems)によって行い、そし
てこの配列を自動DNA配列決定機(Applied Biosystems、
Model 373A)において決定した。
【0142】 図10は、4.5kbのClaIフラグメント(配列番号8)の2700bp
のヌクレオチド配列を示す。配列決定されたDNAは、921ヌクレオチドのオ
ープンリーディングフレーム(ORF)を含み、このORFは、第3のサブユニ
ットポリペプチドをコードする。第3のサブユニット遺伝子の前には、1,37
5bp〜1,377bpに位置する潜在的なShine−Dalgarno配列
(AGG)が存在する。第3のサブユニットポリペプチドのアミノ酸シグナル配
列は、1,384bp〜1,461bpに位置する。第3のサブユニットタンパ
ク質の成熟部分のコード配列は1,462bp〜2,304bpに位置し、28
0アミノ酸ポリペプチドをコードする。この誘導されたN末端アミノ酸配列は、
N末端アミノ配列分析によって得られた25アミノ酸残基と完全に一致した。第
3のサブユニットの成熟タンパク質の算出された分子量は29,552Daであ
り、この分子量は、SDS−PAGEによって決定された29kDaという実験
値と良好に一致した。
【0143】
【表7】
【0144】
【表8】
【0145】
【表9】
【0146】
【表10】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、pH5.0(A)およびpH6.0(B)の酢酸ナトリウム緩衝液を
用いたDEAE−TSKカラムクロマトグラフィーを表す。
【図2】 図2は、DEAE−TSKカラムクロマトグラフィーによって分離されたピー
クI画分(A)およびピークII画分(B)のSDS−PAGE分析を表す。
【図3】 図3は、pH6.5のリン酸ナトリウム緩衝液を用いたDEAE−TSKカラ
ムクロマトグラフィーを表す。
【図4】 図4は、pH6.5でDEAE−TSKカラムクロマトグラフィーによって分
離したピークI(レーン1)、ピークII(レーン3)およびピークIII(レ
ーン2)のカラム画分のSDS−PAGE分析を表す。レーンMは、分子量標準
マーカーを示す。
【図5】 図5は、pH6.5でのDEAE−TSKカラムクロマトグラフィー由来のピ
ークIIタンパク質のトリプシン消化物のHPLCクロマトグラムを表す。点線
は、移動相におけるアセトニトリルの濃度勾配を示す。
【図6】 図6は、λGEM 5−1の制限酵素地図を表す。プローブとして用いた1.
53kbのDNAフラグメント(#SDH 2−1)を黒棒として示す。
【図7】 図7は、λGEM 5−1の5.7kbのPstIフラグメントからの、異な
るセットの制限酵素を用いて作成した、S1 DNAフラグメント、S2 DN
AフラグメントおよびS3 DNAフラグメントの位置を表す。
【図8】 図8は、5.7kb PstIフラグメントの4,830塩基(配列番号7)
のヌクレオチド配列を表す。第1のサブユニットおよび第2のサブユニットにつ
いての推定アミノ酸配列を、ヌクレオチド配列の下に示す。精製したソルビトー
ルデヒドロゲナーゼのN末端アミノ酸配列決定によって得られたN末端アミノ酸
配列に下線を付す。シグナル配列切断部位を三角として示す。ヘム結合配列に、
点線で下線を付す。潜在的なリボソーム結合配列(SD)を、四角で囲む。転写
終結ステム−ループ構造を矢印で示す。第1のサブユニット遺伝子についての完
全なコード配列は665位〜2,929位(配列番号1)に位置し、シグナル配
列は665位〜766位に位置し、そしてSDHの第1のサブユニットの成熟タ
ンパク質についてのコード配列は、767位〜2,929位(配列番号22)に
位置する。第2のサブユニット遺伝子についての完全なコード配列は、2,96
4位〜4,400位(配列番号2)に位置し、シグナル配列は2,964位〜3
,071位に位置し、そしてSDHの第2のサブユニットの成熟タンパク質につ
いてのコード配列は3,072位〜4,400位(配列番号23)に位置する。
【図9】 図9は、ClaI−#69の制限酵素地図を表す。黒四角は、ソルビトールデ
ヒドロゲナーゼの第3のサブユニット遺伝子のコード領域を表す。
【図10】 図10は、ソルビトールデヒドロゲナーゼの第3のサブユニット遺伝子を含む
DNAフラグメントのヌクレオチド配列(配列番号8)を表す。推定アミノ酸配
列をこのヌクレオチド配列の下に示す。シグナル配列切断部位を三角として示す
。潜在的なリボソーム結合配列(SD)を四角で囲む。第3のサブユニット遺伝
子についての完全なコード配列は1,384位〜2,304位(配列番号3)に
位置し、シグナル配列は1,384位〜1,461位に位置し、そしてSDHの
第3のサブユニットの成熟タンパク質についてのコード配列は1,462位〜2
,304位(配列番号24)に位置する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 9/02 C12P 21/02 C C12P 19/02 C12N 15/00 ZNA 21/02 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (71)出願人 アーカー−ダニエルズ−ミッドランド カ ンパニー アメリカ合衆国 イリノイ 62525, デ ィカター, ボックス 1470, フェリー ズ パークウェイ 4666 (72)発明者 チェ, イ−スン 大韓民国 305−600 テジョン, ユソン −ク, クン−ドン, タソル アパート メント 395−3 102−507 (72)発明者 イ, サン−キ 大韓民国 143−210 ソウル, クワンジ ン−ク, クワンジャン−ドン, カ−ド ン 101, クク−ドン ビラ (72)発明者 イ, ウ−ネ 大韓民国 302−230 テジョン, ソー− ク, ジョウンニム−ドン, ウスン ア パートメント 112−1305 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA05 BA08 CA02 CA09 DA05 GA11 HA03 4B050 CC03 DD02 LL01 LL02 4B064 AF02 CA02 CA19 CC24 DA01 4B065 AA28 AB01 BA02 CA23 CA28 CA42 CA44

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離された核酸分子であって、以下: (a)配列番号1のポリヌクレオチド; (b)配列番号1のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポ
    リヌクレオチドフラグメント; (c)配列番号4のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド;および (d)配列番号4のアミノ酸配列の少なくとも約10アミノ酸長のフラグメン
    トをコードするポリヌクレオチド; からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の単離された核酸分子に対して少なくとも約
    95%同一なポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の核酸を含む、ベクター。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のベクターを産生するためのプロセスであっ
    て、該プロセスは、以下: (a)請求項1に記載のポリヌクレオチドを該ベクターに挿入する工程;およ
    び (b)宿主細胞において該ベクターを選択および増殖させる工程、 を包含する、プロセス。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  6. 【請求項6】 単離された核酸分子であって、以下: (a)配列番号2のポリヌクレオチドまたはそのフラグメント; (b)配列番号2のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポ
    リヌクレオチドフラグメント; (c)配列番号5のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド;および (d)配列番号5のアミノ酸配列の少なくとも約10アミノ酸長のフラグメン
    トをコードするポリヌクレオチド; からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の単離された核酸分子に対して少なくとも約
    95%同一なポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の核酸を含む、ベクター。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のベクターを産生するためのプロセスであっ
    て、該プロセスは、以下: (a)請求項6に記載のポリヌクレオチドを該ベクターに挿入する工程;およ
    び (b)宿主細胞において該ベクターを選択および増殖させる工程、 を包含する、プロセス。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  11. 【請求項11】 単離された核酸分子であって、以下: (a)配列番号3のポリヌクレオチド; (b)配列番号3のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポ
    リヌクレオチドフラグメント; (c)配列番号6のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド;および (d)配列番号6のアミノ酸配列の少なくとも約10アミノ酸長のフラグメン
    トをコードするポリヌクレオチド; からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の単離された核酸分子に対して少なくと
    も約95%同一なポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の核酸を含む、ベクター。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のベクターを産生するためのプロセスで
    あって、該プロセスは、以下: (a)請求項11に記載のポリヌクレオチドを該ベクターに挿入する工程;お
    よび (b)宿主細胞において該ベクターを選択および増殖させる工程、 を包含する、プロセス。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  16. 【請求項16】 単離された核酸分子であって、以下: (a)配列番号7のポリヌクレオチド;および (b)配列番号7のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポ
    リヌクレオチドフラグメント; からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の単離された核酸分子に対して少なくと
    も約95%同一なポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の核酸を含む、ベクター。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載のベクターを産生するためのプロセスで
    あって、該プロセスは、以下: (a)請求項16に記載のポリヌクレオチドを該ベクターに挿入する工程;お
    よび (b)宿主細胞において該ベクターを選択および増殖させる工程、 を包含する、プロセス。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  21. 【請求項21】 前記ポリヌクレオチドが、KCTC受託番号0593BP
    に含まれるDNAクローンの完全なヌクレオチド配列を有する、請求項16に記
    載の核酸分子。
  22. 【請求項22】 単離された核酸分子であって、以下: (a)配列番号8のポリヌクレオチド;および (b)配列番号8のポリヌクレオチドの少なくとも約20ヌクレオチド長のポ
    リヌクレオチドフラグメント; からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の単離された核酸分子に対して少なくと
    も約95%同一なポリヌクレオチドを含む、単離された核酸分子。
  24. 【請求項24】 請求項22に記載の核酸を含む、ベクター。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載のベクターを産生するためのプロセスで
    あって、該プロセスは、以下: (a)請求項22に記載のポリヌクレオチドを該ベクターに挿入する工程;お
    よび (b)宿主細胞において該ベクターを選択および増殖させる工程、 を包含する、プロセス。
  26. 【請求項26】 請求項24に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  27. 【請求項27】 前記ポリヌクレオチドが、KCTC受託番号0594BP
    に含まれるDNAクローンの完全なヌクレオチド配列を有する、請求項22に記
    載の核酸分子。
  28. 【請求項28】 D−ソルビトールからL−ソルボースを産生するためのプ
    ロセスであって、以下: (a)以下: (b)配列番号1のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド; (c)配列番号2のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;および (d)配列番号3のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、 からなる群より選択される少なくとも1つの単離されたヌクレオチド配列で宿主
    細胞を形質転換する工程;ならびに (e)該形質転換された宿主細胞を選択および増殖させる工程、 を包含する、プロセス。
  29. 【請求項29】 前記宿主細胞がGluconobacterである、請求
    項28に記載のプロセス。
  30. 【請求項30】 単離されたポリペプチドであって、以下: (a)配列番号3のポリヌクレオチド配列にコードされるポリペプチド配列; (b)配列番号6のポリペプチド配列;および (c)配列番号6のポリペプチド配列由来の少なくとも約10アミノ酸長のポ
    リペプチド; からなる群より選択されるポリペプチド配列を含む、ポリペプチド。
  31. 【請求項31】 ポリペプチドを産生するためのプロセスであって、以下: (a)請求項15に記載の宿主細胞を増殖させる工程; (b)請求項29に記載のポリペプチドを発現させる工程;および (c)該ポリペプチドを単離する工程; を包含する、プロセス。
  32. 【請求項32】 2−ケト−L−グロン酸の産生を増加させるためのプロセ
    スであって、以下: (a)以下: (b)配列番号1のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド; (c)配列番号2のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;および (d)配列番号3のポリヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド; からなる群より選択される少なくとも1つの単離されたヌクレオチド配列で宿主
    細胞を形質転換する工程;ならびに (e)該形質転換された宿主細胞を選択および増殖させる工程、 を包含する、プロセス。
  33. 【請求項33】 単離された核酸分子であって、以下: (a)配列番号28として同定される、配列番号7のヌクレオチド1〜664
    ; (b)配列番号29として同定される、配列番号7のヌクレオチド50〜66
    4; (c)配列番号30として同定される、配列番号7のヌクレオチド100〜6
    64; (d)配列番号31として同定される、配列番号7のヌクレオチド150〜6
    64; (e)配列番号32として同定される、配列番号7のヌクレオチド200〜6
    64; (f)配列番号33として同定される、配列番号7のヌクレオチド250〜6
    64; (g)配列番号34として同定される、配列番号7のヌクレオチド300〜6
    64; (h)配列番号35として同定される、配列番号7のヌクレオチド350〜6
    64; (i)配列番号36として同定される、配列番号7のヌクレオチド400〜6
    64; (j)配列番号37として同定される、配列番号7のヌクレオチド450〜6
    64; (k)配列番号38として同定される、配列番号7のヌクレオチド500〜6
    64; (l)配列番号39として同定される、配列番号7のヌクレオチド550〜6
    64; (m)配列番号40として同定される、配列番号7のヌクレオチド600〜6
    64; (n)配列番号1として同定される、配列番号7のヌクレオチド665〜2,
    929の、本発明のSDHの全長サブユニット1タンパク質をコードするヌクレ
    オチド配列; (o)配列番号22として同定される、配列番号7のヌクレオチド767〜2
    ,929の、本発明のSDHの成熟形態のサブユニット1タンパク質をコードす
    るヌクレオチド配列; (p)配列番号41として同定される、配列番号7のヌクレオチド2,930
    〜2,963; (q)配列番号2として同定される、配列番号7のヌクレオチド2,964〜
    4,400の、本発明のSDHの全長サブユニット2タンパク質をコードするヌ
    クレオチド配列; (r)配列番号23として同定される、配列番号7のヌクレオチド3,072
    〜4,400の、本発明のSDHの成熟形態のサブユニット2タンパク質をコー
    ドするヌクレオチド配列; (s)配列番号42として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,451; (t)配列番号43として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,501; (u)配列番号44として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,551; (v)配列番号45として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,601; (w)配列番号46として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,651; (x)配列番号47として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,701; (y)配列番号48として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,751; (z)配列番号49として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,401
    〜4,801;および (aa)配列番号50として同定される、配列番号7のヌクレオチド4,40
    1〜4,830; からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
  34. 【請求項34】 単離された核酸分子であって、以下: (a)配列番号51として同定される、配列番号8のヌクレオチド1〜1,3
    83; (b)配列番号52として同定される、配列番号8のヌクレオチド50〜1,
    383; (c)配列番号53として同定される、配列番号8のヌクレオチド100〜1
    ,383; (d)配列番号54として同定される、配列番号8のヌクレオチド150〜1
    ,383; (e)配列番号55として同定される、配列番号8のヌクレオチド200〜1
    ,383; (f)配列番号56として同定される、配列番号8のヌクレオチド250〜1
    ,383; (g)配列番号57として同定される、配列番号8のヌクレオチド300〜1
    ,383; (h)配列番号58として同定される、配列番号8のヌクレオチド350〜1
    ,383; (i)配列番号59として同定される、配列番号8のヌクレオチド400〜1
    ,383; (j)配列番号60として同定される、配列番号8のヌクレオチド450〜1
    ,383; (k)配列番号61として同定される、配列番号8のヌクレオチド500〜1
    ,383; (l)配列番号62として同定される、配列番号8のヌクレオチド550〜1
    ,383; (m)配列番号63として同定される、配列番号8のヌクレオチド600〜1
    ,383; (n)配列番号64として同定される、配列番号8のヌクレオチド600〜1
    ,383; (o)配列番号65として同定される、配列番号8のヌクレオチド650〜1
    ,383; (p)配列番号66として同定される、配列番号8のヌクレオチド700〜1
    ,383; (q)配列番号67として同定される、配列番号8のヌクレオチド750〜1
    ,383; (r)配列番号68として同定される、配列番号8のヌクレオチド800〜1
    ,383; (s)配列番号69として同定される、配列番号8のヌクレオチド850〜1
    ,383; (t)配列番号70として同定される、配列番号8のヌクレオチド900〜1
    ,383; (u)配列番号71として同定される、配列番号8のヌクレオチド950〜1
    ,383; (v)配列番号72として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,000
    〜1,383; (w)配列番号73として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,050
    〜1,383; (x)配列番号74として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,100
    〜1,383; (y)配列番号75として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,150
    〜1,383; (z)配列番号76として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,200
    〜1,383; (aa)配列番号77として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,25
    0〜1,383; (bb)配列番号78として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,30
    0〜1,383; (cc)配列番号79として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,35
    0〜1,383; (dd)配列番号3として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,384
    〜1,461の、本発明の全長SDHサブユニット3タンパク質をコードするヌ
    クレオチド配列; (ee)配列番号24として同定される、配列番号8のヌクレオチド1,46
    2〜2,304の、本発明の成熟形態のSDHサブユニット3タンパク質をコー
    ドするヌクレオチド配列; (ff)配列番号80として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,355; (gg)配列番号81として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,405; (hh)配列番号82として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,455; (ii)配列番号82として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,505; (jj)配列番号83として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,555; (kk)配列番号85として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,605; (ll)配列番号86として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,655;および (mm)配列番号87として同定される、配列番号8のヌクレオチド2,30
    5〜2,700; からなる群より選択されるポリヌクレオチド配列を含む、核酸分子。
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